説明

LEDランプ点灯装置および照明器具

【課題】LEDランプの接続灯数に対応して閾値が変更されて電源回路を適切に制御するとともに、所定範囲内のランプ電圧に適応するLEDランプ点灯装置を提供する。
【解決手段】LEDランプ点灯装置は、直流電源装置DCS、第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2、制御手段CCを具備し、DCSは、定電流制御形の電源回路DOCおよび一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2を備え、VfD1は、La、Lk間の電圧を、VfD2は、L0、Lk間の電圧を検出し、CCは、DCSに対して一対のLEDランプLS1、LS2が直列接続した場合の閾値および1灯のLS1が接続した場合の閾値をそれぞれ有し、点灯条件が変化したときに、VfD1、VfD2からサンプリングし、閾値を都度決定し、出力電圧が閾値を逸脱したときに電源回路に安全動作を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、LEDランプが複数および単一のいずれでも点灯可能なLEDランプ点灯装置およびこれを備えた照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
LEDランプ点灯装置において、LEDランプの電源回路に対する接続が外れるなどの理由でLEDランプがオープンモードになったときには、アーク放電が発生しやすくなるので、保護動作をさせる必要性が高い。また、LEDランプが短絡して使用に耐えなくなった場合も負荷異常なので、保護動作をさせるのが好ましい。
【0003】
そこで、負荷異常が発生したときに、これを検出してLEDランプ点灯装置に保護動作をさせることができる。電源回路の出力電圧を監視して負荷異常を検出する場合、閾値を設定しておき、出力電圧がこの閾値を逸脱したときに異常であると判定するのが一般的である。
【0004】
一方、例えば45〜95Vの範囲内でランプ電圧の異なるLEDランプの所定数を同一の電源回路を用いて点灯可能にすることが要求されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−010100号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、LEDランプ点灯装置の閾値が固定されているために、LEDランプが複数および単一のいずれでも点灯可能にすると、適切な安全動作をさせることができなかった。
【0007】
本発明の実施形態は、LEDランプの接続灯数に対応した閾値を適用して点灯条件が変化したときに都度閾値を決定して電源回路を適切に制御するとともに、負荷電圧が閾値を逸脱したときには安全動作を行うLEDランプ点灯装置およびこれを備えた照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態において、LEDランプ点灯装置は、直流電源装置、第1および第2の電圧検出回路ならびに制御手段を具備している。直流電源装置は、定電流制御形の電源回路および一対のLEDランプ接続部を備えていて、LEDランプを点灯する。一方のランプ接続部は、その一方の端子が電源回路の正極出力端に接続し、他方の端子が無電位接続端に接続する。他方のランプ接続部は、その一方の端子が無電位接続端に接続し、他方の端子が電源回路の負極出力端に接続する。一対のLEDランプ接続部に一対のLEDランプが接続する場合には、無電位接続部を経由して電源回路の正負極接続端に直列接続する。第1の電圧検出回路は、電源回路の正負極出力端間の電圧を検出する。第2の電圧検出回路は、無電位接続端および負極出力端の間の電圧を検出する。制御手段は、直流電源装置に対して一対のLEDランプが直列接続した場合の閾値および1灯のLEDランプが接続した場合の閾値をそれぞれ有している。そして、LEDランプの点灯条件が変化したときに負荷電圧を第1および第2の電圧検出回路からそれぞれ得たサンプリング値に応じて閾値を都度決定するとともに、出力電圧が閾値を逸脱したときに電源回路を制御して安全動作を行わせる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施形態によれば、一対のLEDランプおよび1灯のLEDランプのいずれも点灯可能であり、点灯条件が変化したときに電源回路の出力電圧をサンプリングして、そのサンプリング値に応じて閾値を都度決定するので、点灯条件の変動によって出力電圧が変化してもそれに追随して閾値が再度設定されるとともに、出力電圧が変化して閾値を逸脱したときに電源回路が安全動を行うLEDランプ点灯装置およびこれを備えた照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明のLEDランプ点灯装置における第1の実施形態のブロック回路図である。
【図2】同じく2灯および1灯接続時の配線図である。
【図3】同じく2灯および1灯接続時の閾値群の説明図である。
【図4】本発明のLEDランプ点灯装置における第2の実施形態を示す回路図である。
【図5】同じく安全動作制御のフローチャートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の第1の実施形態において、LEDランプ点灯装置は、図2に示すように2灯または1灯のLEDランプLSを選択的に直流電源装置DCSに接続して点灯することが可能なように構成されている。そして、図1に示すように直流電源装置DCS、第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2および制御手段CCを具備している。
【0012】
最初に、直流電源装置DCSの負荷として接続するLEDランプLSについて説明する。LEDランプLSは、本発明において照明目的に使用されるのが好適であるが、所望によりその他の用途に用いられることを許容する。使用するLEDランプLSは、その内部にLEDledを備えているが、その数については特段限定されない。したがって、所要の光量を得るために所望数のLEDledを備えていることが許容される。LEDledが複数の場合、それらが直列接続回路、直並列回路または並列回路を形成していることができる。しかし、単一のLEDledからなるのであってもよい。
【0013】
また、LEDランプLSは、後述する直流電源装置DCSの出力端に接続するために、受電端を備えている。受電端は、口金の態様をなしていることが好ましいが、これに限定されない。なお、口金は、所望により既知の各種口金規格に適合する構成を採用することができる。要するに、上記出力端に接続するための手段であれば、その余の構成は特段限定されない。例えば、LEDランプLSの本体から導電線を経由して導出されたコネクタなどの態様をなしていてもよい。また、受電端が接続導体自体であってもよい。
【0014】
さらに、LEDランプLSは、その形態が多様であることを許容する。例えば、両端に口金を備えた直管形状や一端にねじ口金を備えた片口金白熱電球のような形状をなしているなどの形態とすることができる。
【0015】
さらにまた、LEDランプLSは、その2灯が後述する直流電源装置DCSの正負極出力端間に接続する場合には、直列点灯される。
【0016】
図示の実施形態において、LEDランプLSは、直管状をなしていて、直管状の外管OT内に直列接続または直並列接続された複数のLEDledが分散配置され、両端に口金B1、B2を備えている。なお、LEDランプLSを、L形ピン口金GX16t-5形を採用した下記規格を満足するように構成することができる。この場合、外管OTの両端に装着される一方の口金B1は、一対のL形ピンが管軸の周囲に180°間隔で対称的に配設されていて、かつLEDledの両端に接続している。これに対して、他方の口金B2は、中央に突出ピンが配設されている。しかし、この突出ピンは、無電位であってもよいし、口金B2を経由してLEDランプLSの一端をアース電位に接続するように構成されていてもよい。本実施形態において、口金B2は、専らLEDランプLSの他端を後述するソケットS2を介して機械的に支持するために機能している。
【0017】
上記L形ピン口金GX16t-5形を採用したLEDランプLSは、以下のとおりである。日本電球工業会規格 JEL801:2010「L形ピン口金GX16t付直管形LEDランプシステム(一般照明用)」に規定されている仕様である。その一部を抜粋すれば次のとおりである。
(LDL40仕様)ランプ電流:直流350mA、ランプ電圧:最大値95V、最小値45V
(LDL20仕様)ランプ電流:直流350mA、ランプ電圧:最大値47.5V、最小値22.5V
【0018】
直流電源装置DCSについて説明する。直流電源装置DCSは、定電流制御形の電源回路DOCおよび一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2を備えている。
【0019】
電源回路DOCは、定電流制御形であるとともに直流電圧を出力する正負極出力端LpおよびLnを有している。なお、定電流制御するための構成については既知の回路制御手段を適宜採用することができる。電源回路DOCが定電流制御形であることにより、その正負極出力端Lp、Ln間に負荷として接続するLEDランプLSの光出力を一定に点灯するのが容易になるとともに、定格ランプ電圧の異なるLEDランプLSであっても点灯することが可能になる。
【0020】
図1に示す本実施形態において、電源回路DOCは、直流電源DCおよびDC−DCコンバータCONVにより構成されている。直流電源DCは、電池電源および整流電源のいずれであってもよい。整流電源の場合、その入力端が交流電源ACに接続した例えばダイオードブリッジなどの整流回路または/および平滑化回路を用いることができる。平滑化回路としては平滑コンデンサまたは昇圧チョッパなどのアクティブフィルタを用いることができる。なお、アクティブフィルタを用いることにより、交流電源AC側に流出する高調波を効果的に低減することができる。
【0021】
DC−DCコンバータCONVは、一般には入力直流電圧を異なる電圧の直流に変換する手段である。そして、その出力電圧をLEDランプLSに印加してこれを点灯する。したがって、電源回路DOCにDC−DCコンバータCONVを用いる場合、DC−DCコンバータCONVは電源回路DOCの主要部として機能する。なお、DC-DCコンバータCONVの概念には、各種チョッパの他にフライバックコンバータ、フォワードコンバータおよびスイッチングレギュレータなどが含まれる。DC−DCコンバータCONVの出力を制御して出力電流を調節することにより、LEDランプLSを所望のレベルに調光点灯させることができる。なお、その中でもチョッパは、変換効率が高く、回路構成が簡単で、しかも制御が容易であるので、本実施形態においてDC−DCコンバータCONVとして好適である。
【0022】
また、電源回路DOCを上述のようにDC−DCコンバータCONVを主体として構成する場合、その直流電源DCおよびDC-DCコンバータCONVを1対1の関係にして配設することができる。また、直流電源DCを共通にしてDC−DCコンバータCONVを1対複数の関係になるよう複数配設して、直流入力を複数のDC−DCコンバータCONVに並列的に供給するように構成してもよい。なお、後者の場合、所望により各DC−DCコンバータCONVをLEDランプLSに隣接する位置に配設し、共通の直流電源DCをLEDランプLSから離間した位置に配設することができる。
【0023】
さらに、電源回路DOCは、前述のように定電流制御するように構成されているが、本実施形態においては、定電流制御は、例えば負荷と直列に電流検出手段を接続して、その検出出力を電源回路DOCの例えばDC−DCコンバータCONVに負帰還制御することで定電流制御を行うように構成されている。なお、一部の動作領域、例えばLEDランプLSの点灯電力が低電力の動作領域、換言すれば深調光領域では定電圧制御を行い、その他の動作領域では定電流制御を行うように複合制御特性が付与されていることを許容する。
【0024】
さらにまた、電源回路DOCは、LEDランプLSの動作状態を変化させるために、LEDランプLSに供給する直流電流を出力制御信号、例えば調光信号に応じて変化させるように電源回路DOCの出力を可変に構成することができる。すなわち、調光信号発生回路を直流電源装置DCSの内部または外部に配設して、当該回路から送出される調光信号に応じてLEDランプLSを調光点灯させるように構成することができる。なお、調光信号は、PWM変調方式を採用して変調されていることが許容される。
【0025】
さらにまた、電源回路DOCは、ランプ電圧が45〜95Vの範囲内にあるLEDランプLSが出力端に接続しても、これを正常に点灯できるように構成されている。電源回路DOCを定電流制御することにより、出力電圧がLEDランプLSのランプ電圧に対応して変化する。
【0026】
一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2について説明する。一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2は、そのそれぞれに対して、単一のLEDランプLSまたは直列接続してグループ化された複数のLEDランプLSを接続することができる。そのために、LEDランプ接続部LCP1、LCP2は、それぞれ一対の端子TaおよびTkを有している。なお、一対の端子TaおよびTkは、それらがLEDランプLSを接続する際に、他のLEDランプ接続部LCPとの区別が容易なように相対的に接近して配置されているのが好ましい。
【0027】
また、一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2は、電源回路DOCに対して直列接続が許容される2灯のLEDランプLS1、LS2に対応している。そして、一方のLEDランプ接続部LS1は、その一方の端子Taが電源回路DOCの正極出力端Laに接続し、他方の端子Tkが無電位接続端L0に接続する。また、他方のLEDランプ接続部LS2は、一方の端子Taが無電位接続端L0に接続し、他方の端子Tkが電源回路DOCの負極出力端Lkに接続する。なお、上記において、無電位接続端L0とは、LEDランプLSを接続していない状態において、電源回路DOCの正極出力端Laおよび負極出力端Lkのいずれにも接続していないが、そこにLEDランプLSの受電端が直接または間接的に接続し得る導電手段をいう。図示の実施形態において、一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2は、一対のソケットS1、S1からそれぞれ導出された一対のリード線が個々に接続している。そして、LEDランプLS1、LS2は、その口金B1がソケットS1に装着されることで、一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2に接続する。
【0028】
そうして、一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2に2灯のLEDランプLS1、LS2を接続することにより、一方のLEDランプ接続部LS1の他方の端子Tkと他方のLEDランプ接続部LS2の一方の端子Taとがそれぞれ無電位接続端L0に共通接続するので、2灯のLEDランプLS1、LS2は、無電位接続端L0を経由して電源回路DOCの正極出力端Laおよび負極出力端Lkの間に直列接続して、点灯することができる。なお、単一のLEDランプ接続部LCP1またはLCP2にLEDランプLSを接続する場合、図2の(b)の2灯直列接続の態様に示すように、所望により複数のLEDランプLS11、LS12およびLS21、LS22を直列接続してそれぞれ1灯のLEDランプLS1およびLS2として見做すことができる。例えば、前述の日本電球工業会規格において、LDL20仕様のLEDランプを2灯直列接続すれば、LDL40仕様の1灯のLEDランプと同じ電気定格を得ることができることから理解できるように、単一のLEDランプ接続部LCP1またはLCP2に接続する直列接続した複数のLEDランプLS11、LS12を、単一のLEDランプLSとして見做すことができる。
【0029】
これに対して、1灯のLEDランプ、例えばLS1のみを図2の(a)に示すように、直流電源装置DCSに接続する際には、一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2の一方LCP1の一方の端子Taと、他方LCP2の他方の端子Tkとの間に、LEDランプLS1を接続する。これにより、1灯のLEDランプLS1は、電源回路DOCの正極出力端Laおよび負極出力端Lk間に接続して、点灯することができる。
【0030】
さらに、一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2は、LEDランプLSの受電端に直接または例えばソケットなどを経由して間接的に接続するように構成されていればよく、その余の構成については特段限定されない。例えば、端子台などの形態をなしていることが許容される。なお、一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2は、直流電源装置DCSの一部を構成しているので、電源回路DOCなどを包囲するケースなどの包囲手段Hの内部に収納されているのが好ましい。この場合、所望により包囲手段Hの外部から一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2にソケットS1のリード線を接続するのを容易にするために、LEDランプ接続部LCP1、LCP2の操作部または接続部の一部を外部へ露出させることができる。
【0031】
第1の電圧検出回路VfD1について説明する。第1の電圧検出回路VfD1は、電源回路DOCの正負極出力端Lp、Ln間の電圧を検出する。したがって、第1の電圧検出回路VfD1は、LEDランプLSがその灯数にかかわらず電源回路DOCに接続されていれば、そのランプ電圧または/および装着脱やLEDランプLSにオープンモード故障が発生した場合の異常電圧を検出することができる。
【0032】
第2の電圧検出回路VfD2について説明する。第2の電圧検出回路VfD2は、無電位接続端L0および負極出力端Lkの間の電圧を検出する。したがって、第2の電圧検出回路VfD2は、図1に示すように、2灯のLEDランプLS1、LS2が直流電源装置DCSに直列接続されている場合には、負極出力端Lkに接続する他方のLEDランプLS2のランプ電圧または装着脱やLEDランプLSにオープンモード故障が発生した場合の異常電圧を検出することができる。また、図2の(a)に示すように、1灯のLEDランプ、例えばLS1のみが電源回路DOCの正極出力端Laおよび負極出力端Lk間に接続している場合、第2の電圧検出回路VfD2の検出電圧は0Vとなる。
【0033】
また、2灯直列接続の場合、第1の電圧検出回路VfD1の検出出力から第2の荷電圧検出回路VfD2の検出出力を減算すれば、2灯のLEDランプLS1、LS2が直流電源装置DCSに直列接続されている場合の一方のLEDランプLS1のみのランプ電圧または上記装着脱などのオープンモードが発生した場合の異常電圧を検出することができる。したがって、第1および第2の電圧検出回路VfD1およびVfD2を配設することにより、2灯のLEDランプLS1、LS2のランプ電圧または上記装着脱などのオープンモードが発生した場合の異常電圧を個別に検出することが可能になる。
【0034】
制御手段CCについて説明する。制御手段CCは、直流電源装置DCSの電源回路DOCに対して一対のLEDランプLS1、LS2が直列接続した場合の閾値および図2の(a)に示すように1灯のLEDランプLS1が接続した場合の閾値をそれぞれ有している。なお、これらの閾値は、複数の閾値からなる閾値群を構成していることが許容される。また、制御手段CCは、第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2の検出出力に基づいてLEDランプLSの電源回路DOCに対する接続灯数を判別する。そして、判別した接続灯数に対応した閾値を選択するとともに、点灯条件が変化したときのサンプリング値に応じて閾値を都度決定する。また、決定した閾値を逸脱しないように電源回路DOCを適切に制御する。本実施形態において、閾値は、図3に示すように、2灯直列接続の態様において適用される閾値群(a)と、1灯接続の態様において適用される閾値群(b)とが予め制御手段CC内に用意されている。
【0035】
本発明において、閾値の構成は特段限定されないが、図3に示す実施形態においては、(a)および(b)いずれの閾値群においても上限値すなわち上限電圧閾値THU、下限値すなわち下限電圧閾値THL、オープンモード閾値THBおよび短絡モード閾値THSが設定されている。各閾値の中で上限電圧閾値THUおよび下限電圧閾値THLは、絶対的な固定値によって構成されている。これに対して、オープンモード閾値THBおよび短絡モード閾値THSは、LEDランプLSのランプ電圧を基準とする相対的な可変値によって構成されている。
【0036】
すなわち、上限値すなわち上限電圧閾値THUおよび下限値すなわち電圧閾値THLは、ランプ電圧が例えば45〜95Vの許容範囲内で負荷電圧の異なるLEDランプの複数を同一の電源回路を用いて点灯可能にするとともに、上記許容範囲を逸脱したランプ電圧を有する非正規のLEDランプが装着された場合に、安全を期するために設定される絶対的に固定された閾値である。その中で、上限電圧閾値THUは、95V超のランプ電圧を有するLEDランプが装着され、そのランプ電圧が上昇して上限電圧閾値THUを超えたときに電源回路DOCを安全動作させることで、より早く、かつより確実に安全を図るために有用である。また、下限電圧閾値THLは、45V未満のランプ電圧を有するLEDランプが装着され、そのランプ電圧が低下して下限電圧閾値THLを下回ったときに電源回路DOCを安全動作させることで、上記と同様に安全を図るために有用である。
【0037】
一方、オープンモード閾値THBおよび短絡モード閾値THSは、例えば45〜95Vの範囲内のランプ電圧を有する正規のLEDランプLSを対象としたランプ電圧に応じて相対的に可変な閾値であり、点灯中におけるLEDランプLSの異常発生時に安全を図るために設定される閾値である。その中で、オープンモード閾値THBは、LEDランプLSの装着脱やLEDランプLSのオープンモード故障時にアーク放電が発生しないように、これを超えたときに安全動作を行わせるための閾値である。なお、上記において「装着脱」とは、電源回路DOCの出力端に装着したLEDランプLSが例えば点灯中に外部から加わる衝撃や振動など何らかの理由で上記出力端から外れたり、接触が緩くなって接触抵抗が大きくなったりすることをいう。接続が外れると、その際にアーク放電が発生しやすくなる。電源回路DOCが定電流制御形であるから、上記接続が外れると、電源回路DOCの出力電圧Vfが増大するので、一層アーク放電が発生しやすくなる。また、短絡モード閾値THSは、LEDランプLSの内部のLEDledの短絡発生数が許容範囲を逸脱してこれを下回り、最早光源として使用に耐えないような状態に至ってランプ電圧が低下したときに電源回路DOCに安全動作を行わせるための閾値である。
【0038】
図3に示す実施形態において、LEDランプLSが前述のLDL40仕様であって、定格ランプ電圧70Vの場合に、2灯直列接続の態様において適用される閾値群(a)および1灯接続の態様において適用される閾値群(b)の一例を示せば、それぞれ表1のとおりである。なお、オープンモード閾値THBおよび短絡モード閾値THSについては、その一例としてランプ電圧が70Vのときの閾値を図3に示している。ランプ電圧にプラスされた電圧20Vは、ランプ電圧から上昇した異常電圧を示しているが、多少の幅を持たせて設定することが許容され、例えば15〜23V程度の範囲内に設定することができる。
[表1]
閾値の種別(単位) 2灯直列接続の閾値(a) 1灯接続の閾値(b)
上限電圧閾値THU(V) 210 110
オープンモード閾値THB(V) 2灯のランプ電圧+20 ランプ電圧+20
短絡モード閾値THS(V) 2灯のランプ電圧/2 ランプ電圧/2
下限電圧閾値THL(V) 50 25
【0039】
また、制御手段CCは、上述の2つの閾値群から1つを選択する場合、電源投入で直流電源装置DCSが作動を開始したときにLEDランプLSの直流電源装置DCSに対する接続灯数を表2に示す条件により判別し、判別した接続灯数に応じて閾値群を選択するように構成されている。なお、直流電源装置DCSが作動を開始したときとは、直流電源装置DCSの電源回路DOCのDC-DCコンバータCONVが発振を開始する前後のいずれでもよい。発振開始前の場合であっても、交流電源ACから補助電源回路を経由して得られた低電圧、例えば図示を省略している直流制御電源を交流電源ACの投入時に電源回路DOCに先行して立ち上げて得られた直流制御電圧Vccを第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2および負荷回路すなわちLEDランプLSに印加する。その結果、LEDランプLSの有無に応じて分圧抵抗値が変化して、検出出力が変化するので、電源回路DOCが発振開始前であっても表2に示す第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2の検出出力に応じてLEDランプLSの接続灯数を判別することができる。そうして、制御手段CCは、接続灯数判別の結果によって2灯直列接続態様に適用する閾値群(a)および1灯接続態様に適用する閾値群(b)のいずれか該当する閾値群を選択することができる。
[表2]
LEDランプ接続態様 VfD1の検出出力 VfD2の検出出力
2灯直列接続 2灯のランプ電圧 1灯のランプ電圧
1灯接続 1灯のランプ電圧 0V
【0040】
さらに、制御手段CCは、LEDランプLSの点灯中、接続灯数に対応した表1の閾値を適用して、直流電源装置DCSの電源回路DOCを制御する。そして、第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2の検出出力が表1に示す閾値を逸脱したときには、直流電源装置DCSの電源回路DOCに安全動作を行わせる。なお、安全動作としては、LEDランプLSを消灯させるのが好ましいが、安全になるのであればランプ電流を絞って光出力を低減させてもよい。
【0041】
また、本実施形態において、制御手段CCは、上述のLEDランプLSの接続灯数の判別、閾値群の選択および適用による制御に加えて、直流電源装置DCSのその他の動作制御を行うように構成されている。
【0042】
さらに、本実施形態において、制御手段CCが、相対的に可変な閾値であるところのオープンモード閾値THBおよび短絡モード閾値THSをLEDランプLSの点灯条件の変化に対応して都度決定する場合は、以下のように決定する。
【0043】
すなわち、オープンモード閾値THBおよび短絡モード閾値THSは、LEDランプLSの点灯条件の変化に応じてその値が変化するという性格を有している。そこで、電源回路DOCの出力電圧を直接監視して点灯条件が変化したことを判定することができる。この場合、出力電圧が変化した際に、それが点灯条件の正常な変化なのか、異常状態が発生したのかを正確に見極める必要がある。これを見極めるには、例えば出力電圧の変化量や変化パターンを注意深く監視するのが好ましい。
【0044】
しかし、上述の態様に代えて、LEDランプLSの点灯条件の変化を間接的にチェックすることが許容される。すなわち、LEDランプLSの点灯条件の変化をその制御信号、例えば調光信号をチェックすることで知ることができる。この態様は、比較的簡単に実施することができるので、推奨できる。また、今まで点灯していたLEDランプLSを異なる定格ランプ電圧のLEDランプLSに交換したことによる点灯条件の変更の場合は、いったん電源をオフにしてから、ランプ交換を行うのがよい。そうすれば、ランプ交換後に再度電源を投入する際に、出力電圧を監視して閾値を以上説明した方法で新に設定し直すことができる。
【0045】
また、電源回路DOCが定電流制御形の場合、LEDランプLSの点灯中のランプ電圧の変化が比較的少ないので、所望により適当なランプ電圧、例えば定格ランプ電圧を基準値として、基準値を基に閾値、例えばオープンモード閾値THBおよび短絡モード閾値THSを決定することも許容される。
【0046】
ところで、制御手段CCは、以上説明した電源回路DOCを安全動作させるための制御に加えて、電源回路DOCを定電流制御形の出力特性を付与するための制御やLEDランプLSを調光点灯するための出力調節制御などの機能を付加して構成することができる。
【0047】
また、制御手段CCは、主としてデジタルデバイス、例えばマイコンを用いて構成するのが好ましいが、所望によりアナログ回路手段を用いてもよい。
【0048】
次に、図4を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。なお、図において、図1と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0049】
第2の実施形態は、電源回路DOCのDC−DCコンバータCONVが降圧チョッパを構成していて、第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2がいずれも電圧分割回路により構成されているとともに、一対のLEDランプLS1、LS2が実際的な構成を備えている。
【0050】
最初に、一対のLEDランプLS1、LS2について説明する。一対のLEDランプLS1、LS2は、それぞれ並列接続したブリーダー抵抗器RLおよびダイオードブリッジDBを備えている。なお、ブリーダー抵抗器RLは、LEDランプLSがランプ接続部LCPに接続しているときに第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2による検出を容易にすることができる。また、ダイオードブリッジDBは、LEDランプLSの電源回路DOCの正負極出力端La、Lkに対する接続を無極性化している。
【0051】
次に、降圧チョッパについて説明する。降圧チョッパは、スイッチング素子Q1、インダクタLおよび出力コンデンサC1の直列回路が入力端T1、T2に接続している。なお、スイッチング素子Q1は、駆動信号発生回路DSGから駆動信号が供給されてスイッチング動作を行う。
【0052】
また、インダクタLに対してダイオードD1および出力コンデンサC3の直列回路が図示極性で並列接続して、それらによる閉回路を形成している。そして、出力コンデンサC3の両端から電源回路DOCのDC−DCコンバータCONVの一対の正極出力端La、負極出力端Lkが導出されている。一対のランプ接続部LCP1、LCP2のそれぞれの端子Ta、Tkには、ソケットS1が導線を経由して接続している。したがって、2灯のLEDランプLS1、LS2は、その口金B1がソケットS1に装着されることで一対のランプ接続部LCP1、LCP2に接続するとともに、機械的に支持されている。
【0053】
第1の電圧検出回路VfD1について説明する。第1の電圧検出回路VfD1は、電源回路DOCの正極出力端Lpおよび負極出力端Lnの間に抵抗器R1、R2の直列回路が接続し、抵抗器R2の電圧が検出出力として制御手段CCに制御入力するように構成されている。なお、図示を省略しているが、抵抗器R2にコンデンサC4が並列接続していて、検出出力が平均化される。
【0054】
第2の電圧検出回路VfD2について説明する。第2の電圧検出回路VfD2は、無電位接続端L0および負極出力端Lnの間に抵抗器R3、R4の直列回路が接続し、抵抗器R4の電圧が検出出力として制御手段CCに制御入力するように構成されている。なお、図示を省略しているが、第1の電圧検出回路VfD1と同様に抵抗器R4にコンデンサC5が並列接続していて、検出出力が平均化される。
【0055】
制御手段CCについて説明する。制御手段CCは、交流電源ACに接続した補助電源回路から直流制御電圧Vccの供給を受けて作動するマイコンによって構成されている。また、制御手段CCは、駆動信号発生回路DSGを制御することにより、電源回路DOCを制御するように構成されている。
【0056】
次に、以上の説明による理解の下に、図5に示すフローチャートに基づいて安全動作制御の手順を説明する。
【0057】
[接続灯数判別] 交流電源ACを投入すると、最初に接続灯数判別が行われる。この接続灯数判別は、制御手段CCを中心として行われる。すなわち、直流電源装置DCSの一対のLEDランプ接続部LCP1、LCP2に接続しているLEDランプLSが1灯であるか、2灯であるかを第1および第2の電圧検出回路VFD1、VFD2の検出出力から得たサンプリング値に応じて表2に示す条件に基づいて制御手段CCが判別する。なお、第1および第2の電圧検出回路VFD1、VFD2の検出出力は、既知のように図4のそれぞれ抵抗器R2、R4の端子電圧を、図示を省略している抵抗器R2、R4に並列接続したコンデンサにより平均化した値であり、これを所定時間サンプリングすることにより、平均化されたサンプリング値が得られる。
【0058】
接続灯数判別の結果、LEDランプLSが1灯接続であれば、制御手段CCは、図5において左側に移り、図3の(b)に示す閾値の適用を決定する。また、2灯接続であれば、制御手段CCは、図5において右側に移り、図3の(a)に示す閾値の適用を決定する。最初に、1灯接続の場合の安全動作制御の流れを説明する。
【0059】
〔接続灯数が1灯の場合〕
[装着検出] 次に、装着検出が行われる。この装着検出は、第1の電圧検出回路VfD1の検出出力により行われる。なお、このとき第2の電圧検出回路VfD2には検出出力が生じない。そうして、第1の電圧検出回路VfD1が例えば表1の(b)に示すオープンモード閾値THBを超えるか否かを制御手段CCが判定することにより、装着脱の有無を検出する。前述のように第1の電圧検出回路VfD1が低圧の制御電源Vccのみが印加されている初期の状態であっても作動するように構成することにより、上記電源投入の直後であって、かつ電源回路DOCが立ち上がる前に装着検出を行うことができる。
【0060】
装着検出の結果、LEDランプLSが電源回路DOCの出力端LCP1、LCP2に装着されている「ランプあり」であれば、次の調光信号チェック1に移行する。装着検出の結果、「ランプなし」の非装着であれば、再度装着検出が繰り返される。
【0061】
[調光信号チェック1] 調光信号チェック1は、LEDランプLSの消灯の有無を調光信号によりチェックする。その結果、「消灯でない」であれば、「点灯許可」で点灯を許可し、さらに「閾値決め」で閾値を表1の(b)により決める。閾値を決めると、制御手段CCが電源回路DOCの動作を開始させるとともに、次に調光信号チェック2に進む。また、調光信号チェック1の結果、「消灯」であれば、装着検出に戻って以上の安全動作制御を再度繰り返す。
【0062】
[調光信号チェック2] 点灯許可を得てLEDランプLSが点灯した後に調光信号チェック2が行われる。この調光信号チェック2は、調光信号の変化の有無をチェックする。その結果、「変化なし」であれば、次の負荷電圧チェックに移行する。調光信号チェック2の結果、「変化あり」であれば、調光信号チェック3に進む。
【0063】
[調光信号チェック3] 調光信号チェック3は、再びLEDランプLSの消灯の有無を調光信号によりチェックする。その結果、「消灯でない」であれば、再度閾値を決める。そして、次に負荷電圧チェックに進む。調光信号チェック3の結果、「消灯」であれば、再び装着検出へ戻り、以上の安全動作制御を繰り返す。
【0064】
[負荷電圧チェック] 負荷電圧チェックは、第1の電圧検出回路VfD1が検出した負荷電圧と閾値を比較して、LEDランプLS側を保護するために、電源回路DOCに安全動作をさせることの要否をチェックする。その結果、負荷電圧が「閾値内」であり、閾値を逸脱していないのであれば、再び調光信号チェック2に戻る。負荷電圧チェックの結果、「閾値逸脱」であれば、電源回路DOCに安全動作をさせて、安全動作制御が終了する。次に、図5の右側に示す2灯接続の場合の安全動作制御の流れを説明する。
【0065】
〔接続灯数が2灯の場合〕
[装着検出] この装着検出は、第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2の検出出力に基づいて行われる。すなわち、第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2が例えば表1の(a)に示すオープンモード閾値THBを超えるか否かを制御手段CCが判定することにより、装着脱の有無を検出する。なお、1灯接続の場合と同様な理由により電源回路DOCが立ち上がる前に装着検出を行うことができる。
【0066】
装着検出の結果、LEDランプLSが電源回路DOCの出力端LCP1、LCP2に装着されている「2灯ランプあり」であれば、次の調光信号チェック1に移行する。装着検出の結果、「1灯ランプあり」または「ランプなし」であれば、再度装着検出が繰り返される。
【0067】
[調光信号チェック1] 調光信号チェック1は、LEDランプLSの消灯の有無を調光信号に基づいてチェックする。その結果、「消灯でない」であれば、「点灯許可」で点灯を許可し、「閾値決め1」および「閾値決め2」を行う。「閾値決め1」では、例えば図1のLEDランプLS1の閾値を決め、「閾値決め2」では、例えば図1のLEDランプLS2の閾値を決める。このようにして閾値を決めると、制御手段CCが電源回路DOCの動作を開始させるとともに、次に調光信号チェック2に進む。また、調光信号チェック1の結果、「消灯」であれば、装着検出に戻って以上の安全動作制御を再度繰り返す。
【0068】
[調光信号チェック2] 点灯許可を得てLEDランプLSが点灯した後に調光信号に基づいて調光信号チェック2が行われる。この調光信号チェック2は、調光信号の変化の有無をチェックする。その結果、「変化なし」であれば、次の負荷電圧チェックに移行する。調光信号チェック2の結果、「変化あり」であれば、調光信号チェック3に進む。
【0069】
[調光信号チェック3] 調光信号チェック3は、再びLEDランプLSの消灯の有無を調光信号に基づいてチェックする。その結果、「消灯でない」であれば、再度「閾値決め1」および「閾値決め2」を行う。なお、「閾値決め1」および「閾値決め2」は、「調光信号チェック1」におけるのと同様である。そして、次に負荷電圧チェックに進む。調光信号チェック3の結果、「消灯」であれば、再び装着検出へ戻り、以上の安全動作制御を繰り返す。
【0070】
[負荷電圧チェック] 負荷電圧チェックは、第1および第2の電圧検出回路VfD1、VfD2が検出した負荷電圧と閾値を比較して、LEDランプLS側を保護するために、電源回路DOCに安全動作をさせることの要否をチェックする。その結果、負荷電圧が「閾値内」で閾値を逸脱していないのであれば、再び調光信号チェック2に戻る。負荷電圧チェックの結果、「閾値逸脱」であれば、電源回路DOCに安全動作をさせて、安全動作制御が終了する。
【0071】
最後に、照明器具の実施形態について説明する。照明器具は、照明器具本体およびLED点灯装置を具備している。
【0072】
照明器具本体は、照明器具からLED点灯装置を除外した残余の部分によって構成されている。そして、LEDランプLS、LEDランプLSを装着するソケット、反射体などの制光部材および器体を備えていることが許容される。なお、器体は、ソケット、制光部材およびLED点灯装置などを支持し、かつ所要の配線部材を備えているとともに、建物などへの取付手段を含むことができる。
【0073】
LED点灯装置は、前述の第1または第2の実施形態のLED点灯装置であり、上述のように器体に支持されていてもよいし、器体とは別置きとなっていてもよい。
【符号の説明】
【0074】
AC…交流電源、B1、B2…口金、CC…制御手段、CONV…DC-DCコンバータ、
DC…直流電源、DCS…直流電源装置、DOC…電源回路、H…包囲手段、L0…無電位接続端、La…正極出力端、LCP1、LCP2…ランプ接続部、led…LED、Lk…負極出力端、OT…外管、LS、LS1、LS2…LEDランプ、S1、S2…ソケット、Ta、Tk…端子、
VfD1…第1の電圧検出回路、VfD2…第2の電圧検出回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定電流制御形の電源回路および一対のLEDランプ接続部を備え、一対のLEDランプ接続部はそれぞれLEDランプを個別に接続可能な一対の端子を有するとともに、一方のLEDランプ接続部はその一方の端子が電源回路の正極出力端に接続し、他方の端子が無電位接続端に接続し、他方のLEDランプ接続部は一方の端子が無電位接続端に接続し、他方の端子が電源回路の負極出力端に接続し、一対のLEDランプが接続する場合には無電位接続端を経由して電源回路の正負極出力端に直列接続する直流電源装置と;
電源回路の正負極出力端間の電圧を検出する第1の電圧検出回路と;
無電位接続端および負極出力端の間の電圧を検出する第2の電圧検出回路と;
電源回路の正負極出力端に一対のLEDランプが直列接続した場合の閾値および1灯のLEDランプが電源回路の正負極出力端間に接続した場合の閾値をそれぞれ有していて、LEDランプの点灯条件が変化したときに第1および第2の電圧検出回路から得た負荷電圧のサンプリング値に応じて閾値を都度決定するとともに、負荷電圧が閾値を逸脱したときに電源回路を制御して安全動作を行わせる制御手段と;
を具備していることを特徴とするLED点灯装置。
【請求項2】
制御手段は、閾値が上限値および下限値を有し、上限値に基づいてアーク放電発生を防止し、下限値に基づいてLEDランプの短絡発生時に安全動を行うことを特徴とする請求項1記載のLED点灯装置。
【請求項3】
制御手段は、LEDランプの装着脱時のオープンモード閾値を含んでいて、第1または第2の電圧検出回路の検出出力がオープンモード閾値を逸脱したときに電源回路を安全動作させることを特徴とする請求項1または2記載のLED点灯装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一記載のLED点灯装置を具備したことを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−191169(P2012−191169A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257399(P2011−257399)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】