説明

LTE環境で異なるモード下の自発検索を管理する方法及びシステム

【課題】LTE環境又はLTE相当環境に適用する無線通信方法を提供する。
【解決手段】
LTE環境又はLTE相当環境に適用する無線通信方法は、モバイル装置にその自発検索機能(ASF)を管理させることができ、LTE相当環境でモバイル装置は、アイドルモード及び接続モードを含む数種のモードで動作できる。何れか1つのモードで、モバイル装置はASFを使用し、基地局の検出又は情報交換をする必要がある時、モバイル装置は、先ず現在動作するモードを判断し、ASFの可用性の状態を更新する時、モバイル装置は、このASFを使用する各種モードを区分する。ASF呼び出し時、モバイル装置が現在のモードに基づきASFが可用かを判断する。アイドルモード下でモバイル装置がアイドルモードのASFを使用する。反対に、接続モード下でモバイル装置が接続モードのASFを使用する。2種のASFは、モバイル装置により分別して管理及び実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイル装置の自発検索に関し、特に、LTE環境で異なるモード下の自発検索を管理する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話無線ネットワークにおいて、各基地局がネットワークセルの範囲を定義する。モバイル装置は、基地局に無線接続することができ、セッション(session)をネットワーク中の基地局にハンドオーバーし、セル間で接続を転送する。モバイル装置がネットワークセルに接続する時、各種標準に基づき接続を確立し管理する。
この標準は、GSM (Global System for Mobile Communications)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、IS-95(Interim Standard 95)及びLTE(Long Term Evolution)を含む。第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project, 3GPP)は、既に3GPP文書のTS 36.101〜TR 36.956においてLTEの標準を定義しており、その無線インタフェース(air interface)は、E-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)と称される。
LTE標準を支援するモバイル装置は、早期の無線インタフェースと下位互換性があり、UMTS UTRA (UMTS Terrestrial Radio Access, UTRA)及びGSM EDGE無線アクセスネットワーク(GSM EDGE Radio Access Network, GERAN)を含む。
【0003】
モバイル装置は、ノードB (Node-B)又はエボリューションノードB(eNobe-B)と呼ばれる基地局を経由し、LTEネットワークに接続し、様々な状況で自発(自動)検索機能 (autonomous search function, ASF)を使用する。自発検索機能は、外部の入力に応答し、自身の機能を修正し、環境に対する検索方法を最適化することができる。モバイル装置は、LTEネットワークにおいて自発検索機能を使用し、某範囲の周波数を走査し、セルによりブロードキャストされる情報を検索する。
UTRAセル及びE‐UTRAセルがブロードキャストする情報は、該セルの閉鎖加入者グループ(closed subscriber group, CSG)ID、支援するプロトコルを示す情報、支援する無線アクセス技術(radio access technology, RAT)を示す情報、該セルのその周波数の優先順位及びその他の該セルの識別情報及び該セルへの接続方法の情報を含むことができる。
【0004】
モバイル装置は、検出したセルの関連情報を利用し、付近検出(proximity detection)メッセージを発し、ハンドオーバー(handover)の実行又は回避する。UTRA又はE-UTRA基地局に接続できたモバイル装置は、もう1つのセルの近隣領域に進入又は離脱する時、ネットワークは、モバイル装置の現在の基地局及びセルを検出した基地局間でハンドオーバーメッセージを発することができる。
これは、基地局にモバイル装置のセッションを接続が途切れないようにセル間で移転させることができる。モバイル装置が付近検出メッセージを伝送し、ネットワークがいつハンドオーバープロセスを行なう必要があるかを決定する補助とすることができる。
【0005】
モバイル装置は、アイドルモードで自発検索機能を使用し、停滞(camp on)可能なセルを検索することもできる。モバイル装置がまだ何れか1つのセルとセッションしていない時、モバイル装置は、某1つのセルに停滞し、セルのシステム情報及びページング情報(paging information)をモニタリングする。モバイル装置がそのCSGホワイトリスト (whitelist)上の閉鎖セル(closed cell)を検出した時、モバイル装置は、一般セルではなく、該CSGセルを選択し、停滞を行なう。閉鎖セルは、全ての人が使用できるわけでなく、特殊なグループの使用者のみに限られる。
フェムトセル(femtocell)は、密閉セルであり、低パワーを有し、ユーザの家に設置され、ブロードバンドインターネット接続を介して接続能力を拡張することができる。モバイル装置のCSGホワイトリストは、接取可能な閉鎖セルを列挙し、このホワイトリストは、ネットワーク上層を介してモバイル装置に伝送する。モバイル装置は、密閉セルの接続に成功した時に、このリストを維持及び更新することもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−28416
【特許文献2】特開2010−530161
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、LTE環境における異なるモード下の自発検索を管理する方法及びシステムを提供し、モバイル装置に各種異なるモード下で使用するASFをそれぞれ管理及び実行させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例において、モバイル装置の自発検索機能を管理するシステムを開示し、それは、プロセッサと、ストレージ部材と、無線ネットワークと通信することに用いる通信部材と、接続モードで動作するモバイル装置に対し、付近インジケータ機能を無効にすることに用いる制御部材とを含む。
そのうち、該付近インジケータ機能が、無効にされた場合で、モバイル装置が依然として該接続モードで動作する時、該制御部材は、更に該自発検索機能を無効にし、モバイル装置がアイドルモードに入る時、該制御部材は、該自発検索機能を有効にする。
【0009】
本発明のもう1つの実施例において、モバイル装置の自発検索機能を管理する方法を開示しており、該モバイル装置は、プロセッサ及び関連するストレージ領域を含み、該方法は、以下を含む:該モバイル装置を操作し、モバイル通信ネットワーク上で通信を行なう。
該モバイル装置の操作モードを選択し、該操作モードは、1組の操作モードから選択し、該1組の操作モードは、アイドルモードと接続モードを含み、且つ該1組の操作モードの各操作モードは、異なる自発検索機能に関連し、該選択した操作モードに基づき、自発検索機能を選択し、該選択した自発検索機能を実行する。
【0010】
本発明のもう1つの実施例において、モバイル装置の自発検索機能を管理するシステムを開示しており、それは、プロセッサと、ストレージ部材と、無線ネットワークと通信することに用いる通信部材と、該モバイル装置の現行操作モードを決定することに用い、該現行操作モードは、1組の操作モードから選択し、該1組の操作モードは、アイドルモード及び接続モードを含み、且つ各操作モードは、異なる自発検索機能に関連するモード部材と、該選択した操作モードに基づき、自発検索機能を選択することに用い、該選択した自発検索機能を実行する自発検索機能部材とを含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、LTE環境における異なるモード下の自発検索を管理する方法、及びシステムを提供し、モバイル装置に各種異なるモード下で使用するASFをそれぞれ管理及び実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】ASF管理システムに適合したモバイル装置の正面図である。
【図2】ASF管理システムの代表的操作環境のネットワーク図である。
【図3】モバイル装置の構造の例のハイレベルブロック図である。
【図4】ASF管理システムのサブシステムであり、ASF制御システム400の論理ブロック図である。
【図5】ASF管理システムのサブシステムであり、ASF呼び出し部材の論理ブロック図である。
【図6】モバイル装置のカレントモードに基づくASFを呼び出すプロセスのフロー図である。
【図7】モバイル装置が接続モードにある時のASFを実行するプロセスのフロー図である。
【図8】モバイル装置がアイドルモードにある時のASFを実行するプロセスのフロー図である。
【図9】接続モードでハンドオーバープロセスを触発又は回避するプロセスのフロー図である。
【図10】アイドルモードを使用し、停滞(camp on)するセルを検索するプロセスのフロー図である。
【図11】付近の指標に基づき接続モードを修正するプロセスのフロー図である。
【図12】ホワイトリストの構成員に基づき、アイドルモードを修正するプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、LTE又はLTEに相当するネットワーク中で動作するモバイル装置に対し、自発検索機能(ASF)を管理可能にする方法、及びシステム(以下“ASF管理システム”又は“システム”と記載)を開示する。
特に、該システムは、モバイル装置にそれぞれ各種モードで使用するASFを有効(enable)又は無効(disable)にさせることができる。通常モードにおいて、モバイル装置は、数種の異なる操作モードに入り、アイドルモード(idle mode)と接続モード(connected mode)を含む。アイドルモードにおいて、モバイル装置は、セルとセッション(session)を行なっておらず、使用者が通話を開始するのを待っている。
接続モードにおいて、使用者は、既に通話を開始し、モバイル装置と特定セル間で持続進行するセッションを有する。モバイル装置は、操作モードごとに異なるASFを提供し、それぞれアイドルモード及び接続モードに用いるASFを含む。各ASFは、独立指標、例えば、機能名称、機能指標又はハードウェア識別番号を表示し、且つその他のASFと独立して実行できる。
【0014】
モバイル装置は、各種パラメータ、例えば、現在の操作モード、モバイル装置のホワイトリスト状態、各種セルタイプの付近指標(proximity indication)及びモバイル装置が新たなセルで停滞する必要があるか等に基づき、任意の1つの既存のASFをいつ有効又は無効にするかを決定する。ASFを使用する前、モバイル装置は、先ず、カレントモードを判断する。
続いて、カレントモードで使用したいASFが有効かを判断する。該ASFが有効にされていれば、モバイル装置は、更にコンテキスト特定(context-specific)の作業を実行し、該ASFを使用すべきか否かを決定する。最後に、この作業が該ASF使用することを排除していなければ、モバイル装置は、カレントモードに用いるASFを呼び出す。
【0015】
モバイル装置は、複数の各種モードに対応するASFを管理及び使用する。モバイル装置が某1つのASFを使用し、作業を行う時、例えば、接続モード下の付近検出(proximity detection)は、その他のASF、例えば、アイドルモードのASFを有効又は無効にすることができる。その他のASFを無効にすれば、現在のASFの可用性(availability)に影響を及ぼさない。
もう1つの実施例中、モバイル装置は、任意の単一のASFを多種の用途に使用することができる。該ASFが異なるモード下で有効又は無効にされたかの情報を表示し、モバイル装置は、該ASFを行なうか否かを判断することができる。一般的に、モバイル装置は、更にモバイル装置の現在のコンテキスト及びシステム状態に基づき、ASFの可用性を決定する。
【0016】
図1は、ASF管理システムの実施に適合するモバイル装置100の正面図である。図1に示すように、モバイル装置100は、ハウジング101と、複数プッシュボタン102と、方向キーパッド104(例えば、5方向キー(five-way key))と、スピーカー106と、カメラ108と、タッチセンサ部材109と、ハウジング101が搭載するディスプレイユニット110と、を含むことができる。
モバイル装置100は、マイクロフォンと、トランシーバ、光センサ(photo sensor)、キーボード及び/又はその他の演算部材とを含み、これら部材は、PDA装置、携帯電話、ラップトップコンピュータ、タブレットPC、スマートフォン、ポータブルネットワーク装置又はその他のモバイル通信/演算装置に良く見られる。
【0017】
ディスプレイユニット110は、液晶ディスプレイ (LCD)ユニット、プラズマ(plasma)ディスプレイユニット、真空蛍光(vacuum fluorescent)ディスプレイユニット、発光ダイオード(LED)ディスプレイユニット、フィールドエミッションディスプレイ(field emission display, FED)ユニット及び/又はその他の適用するディスプレイユニットを含むことができ、ユーザインタフェースを呈する。
【0018】
カメラ108は、カメラ又はビデオに適用される。カメラ108は、光学イメージセンサ及びレンズを含み、更に、フラッシュライトを具えることもでき、微光環境での撮影に便利にすることができる。モバイル装置100は、各種その他の周辺設備を含むことができ、異なる位置及び設定を有する。例えば、カメラ108は、図1において、モバイル装置100の正面に位置するが、カメラ108は、背面に設置することもできる。また、モバイル装置100は、別途入力装置、例えば、代替スライドキーボードを組み合わせることもできる。
【0019】
図2は、ASF管理システムの代表的操作環境200のネットワーク図である。複数のモバイル装置202は、無線ネットワークのカバー領域内でローミングされる。これらモバイル装置は、携帯電話又はモバイルネットワーク装置であることができ、例えば、図1に示すモバイル装置100である。
モバイル装置202は、無線接続206を介し、携帯電話基地局210と通信する。無線接続206は、任意のデジタルデータを伝送可能なシステムにより実施され、例えば、UMTS、LTE又はCDMA2000等の標準の携帯電話システムであるか、WiFi(IEEE 802.11)又はブルートゥース(Bluetooth)等の標準の携帯電話システムである。これらのモバイル装置にとって、無線接続は、最も常用され、使用者の接続、例えば、(Ethernet(登録商標))により通信することもできる。
【0020】
これらの構成において、モバイル装置202は、GPS受信器を内蔵し、定位情報を提供することもできる。これらの構成において、モバイル装置202は、1つ又は複数のGPS衛星204から定位信号208を受信する。
分かり易くするため、図中には、1つの衛星のみを示す。しかしながら、GPS受信器は、一般に複数の衛星で定位を行なう必要がある。多種の方式(単独使用又は先の方式を併合できる)は、携帯電話基地局210は、モバイル装置202の補助の下、既知の信号三角測量(signal triangulation)及び/又は信号遅延(signal delay)技術を利用し、各無線装置の位置を決定することができる。
【0021】
携帯電話基地局210は、1つ又は複数のネットワークに接続し、後置ネットワーク (backhaul)サービスを無線ネットワークに提供する。携帯電話基地局210は、公共交換電話ネットワーク(Public-Switched Telephone Network, PSTN)212に接続し、それは、モバイルネットワークと他のネットワーク上のリモート電話216の間の接続を提供する。モバイル装置202の使用者が音声通話を行う時、モバイル装置202が接続する携帯電話基地局210は、無線ネットワークの音声後置ネットワーク(図示せず)を経由し、該音声通話をPSTN212に転接する。
続いて、PSTN212は、該音声通話をリモート電話216に自動で接続する。リモート電話216は、もう1つのモバイル装置である場合、該音声通話は、第2無線ネットワークの後置ネットワークを経由しもう1つの携帯電話基地局210に転接する。モバイル装置202が異なる基地局210の地理領域間を跨ぐ時、接続206は、付近のモバイル装置202の基地局に移される。
【0022】
携帯電話基地局210は、インターネット214に接続し、パケットベース(packet-based)の接続を、ネットワークアプリケーションを支援するリモート装置218に提供する。モバイル装置202の使用者がデータ接続を介して通信する時、該データ接続が属する携帯電話基地局210は、パケットデータを無線ネットワークのデータ後置ネットワーク(図示せず)を介してインターネット214(又は他のパケットベースのネットワーク)に転送する。
インターネット214は、無線ネットワークを電子メールサーバー220、ウェブサーバー222及びインスタントメッセンジャー(instant messenger)サーバー224を含むリモート装置218に接続する。当然、リモート装置218は、インターネット上の任意のアプリケーションを含むことができ、例えば、FTP(file transfer protocol)サーバー又はストリーミングメディア(streaming media)サーバーである。
【0023】
図3は、ハイレベルブロック図であり、モバイル装置300の構造の一例である。モバイル装置300は、図2のモバイル装置202を代表することができる。モバイル装置300は、プロセッサ302と、メモリ304と、を含み、両者は、何れも相互接続(interconnect)306に接続する。相互接続306は、抽象概念であり、1つ又は複数の分かれた実体のバス、点対点接続又は類似する通信チャネルを代表することができ、適当なブリッジ装置(bridge)、アダプタ(adapter)又は制御器に接続する。
従って、相互接続306は、例えば、システムバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)ファミリーバス、ハイパートランスポート(HyperTransport)又はISA(industry standard architecture)バス、SCSI(small computer system interface)バス、USB、IIC(I2C)バス又はIEEE1394バス(時に(Firewire)と称される)を含むことができる。
【0024】
プロセッサ302(1つ以上であることができる)は、モバイル装置300のCPUを含むことができ、これにより、モバイル装置300の全体の動作を制御する。某実施例において、プロセッサ302は、メモリ304に保存されたソフトウェア又はファームウェアを実行することにより、この種の制御を達成する。
プロセッサ302は、1つ又は複数のプログラム可能な通常用(general-purpose)又は特別用(special-purpose)のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラム可能な制御器、ASIC(application-specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はその他の類似の装置である(又は含む)か、上記装置の組み合わせである。
【0025】
メモリ304は、モバイル装置300の主メモリである(又は含む)。メモリ304は、任意の形式の固定式又は着脱式のRAM、ROM、フラッシュメモリ又はその他の類似のメモリであるか、上記メモリの組み合わせを代表する。モバイル装置が動作する時、メモリ304は、他のものを保存する以外に、更に、モバイル装置300のオペレーティング(作業)システム308を保存する。
【0026】
モバイル装置300は、1つ又は複数の入力装置312を含み、使用者にモバイル装置300を制御させることができる。入力装置312は、キーボード、トラックパッド (trackpad)、タッチスクリーン(図1のタッチセンサ部材109)及び/又はその他の標準入力装置を含むことができる。
モバイル装置300は、ユーザインタフェースを表示することに適するディスプレイ装置314を含み、例えば、図1のディスプレイユニット110である。モバイル装置300は、更に、ネットワークアダプター又はモデム316(例えば、無線アダプタ)を含み、モバイル装置300にネットワーク上でリモート装置と通信させる。モバイル装置300は、更に、ローカルストレージ(local storage)310を含むことができ、相互接続306に接続する。ローカルストレージ310は、例えば、フラッシュメモリ又はハードディスクを含むことができ、大容量の保存空間を提供し、モバイル装置が使用するデータ318を保存する。
【0027】
多くのモバイル装置、例えば、モバイル装置300は、LTE標準を実施し、無線でネットワークに接続する。LTE標準は、モバイル装置の各種モード下で行なうASFを定義する。しかしながら、LTE標準を実施するモバイル装置は、アイドルモードと接続モード下で使用するASFを明確に区分していない。モバイル装置は、基地局に接続するRRC(radio resource control)を有するか否かのような要素に基づき、現在の操作モードを判断する。モバイル装置がRPC接続を有する場合、接続モードにある。
接続モードにおいて、E-UTRA又はUTRAネットワークは、既にモバイル装置とセッションを確立しており、且つ個別のモバイル装置の関連情報を保持し、モバイル装置が接続するセルの暫定識別番号をモバイル装置に与える。モバイル装置が接続モードにない場合、アイドルモードにある可能性があり、この時、モバイル装置は、セルに停滞しているか、停滞可能なセルを検索し、ネットワークは、一般にアイドルモードのモバイル装置の関連情報を保持しない。
【0028】
モバイル装置が付近検出を制御するインジケータを無効にする時、付近検出に用いる接続モードASFを無効にする。しかしながら、接続モードASFとアイドルモードASFを明確に区分していないことにより、モバイル装置が接続モードASFを無効にする時、アイドルモードASFも無効にする可能性がある。
モバイル装置は、多種の状況において、アイドルモードASFを使用し、付近検出を実行する時だけでなく、例えば、停滞可能な新たなセルを検出する時も使用される。従って、この2種の機能を区分する方式があれば、それぞれのASFが有効又は無効にされる時、独立管理を行い、非常に有用である。
【0029】
図4及び図5は、ハイレベル論理ブロック図であり、モバイル装置内でASF管理システムの異なるASFを実施するモジュール表示する。演算装置、例えば、モバイル装置100は、ASF制御システム(部材)400及び呼び出すプロセスのフロー500を実施することができる。任意の1つのシステムの多くの面は、特定用途のハードウェア回路、プログラム可能な回路又は上記回路の組み合わせとされる。以下の分で詳細に説明するように、ASF制御システム400及びASF呼び出し部材450は、幾つかのモジュールを含み、システムの機能を実行する。
これらモジュール及びその中にあるプログラムコード及び/又はデータは、単一の実体装置又は複数に分散された実体装置で実施することができ、更に、リモートサービスを呼び出す方式でその機能を実施することができる。同様に、データは、ローカルストレージ又はリモートストレージに保存することができ、且つ1つ又は複数の実体装置に分布される。プログラム可能な実施例において、このシステムの功能を支援するプログラムコードは、コンピュータ読み取り可能メディア(computer-readable media)、例えば、光ディスク、フラッシュメモリ、又はハードディスクに保存することができる。
当業者であれば、理解できるように、これら個別のモジュール中の少なくとも1つは、ASIC、PLDを利用するか、ソフトウェア及び/ファームウェアにより構成された通常のプロセッサを利用し、実施することができる。
【0030】
図4は、ASF管理システムのサブシステムであり、ASF制御システム400の論理ブロック図である。ASF制御システム400は、ASF制御部材を使用し、付近検出データ、ホワイトリストデータ及び/又はストレージデータに基づき、ASFの可用性を判断する。UTRA及びE-UTRAの2種のタイプのネットワークにとって、モバイル装置は、付近指標構成(proximity indication configuration)データを保持し、それは、フラグ(flag)を含み、モバイル装置のCSGホワイトリスト上のセルに対する付近指標が“有効”であるか、“無効”であるかを表示することに用いる。基地局は、データをモバイル装置に提供し、付近指標が有効であるかを通知する。
このデータ及びモバイル装置のCSGホワイトリスト上のセル(CSG IDがCSGホワイトリスト上にある)と関連がある場合、モバイル装置は、このデータを保存する。付近検出構成部材402は、システムの付近指標が構成するデータをASF制御部材418に伝送する。
【0031】
モバイル装置が動作する時、それは、数種の操作モードの1つ、例えば、“接続”又は“アイドル”であることができる。モード構成部材404は、モバイル装置のカレントモードのデータをASF制御部材418に提供する。上記のように、モバイル装置は、例えば、モバイル装置がRRC接続の要素を有するか否かに基づき、現在のモードが何であるかを判断する。モバイル装置がRRC接続を有すれば、接続モードにある。“接続モード”は、E-UTRA又はUTRAネットワークが既にモバイル装置とセッションを確立していることを意味する。
接続モードにおいて、ネットワークは、それぞれのモバイル装置の関連情報を保持し、モバイル装置が接続するセルの暫定識別番号をモバイル装置に与える。その他の時、モバイル装置がアイドルモードで動作し、この時、モバイル装置は、セルに停滞せず、停滞可能なセルを検索している。モバイル装置の現在のモードは、入力に、例えば、モデムから来たスキャン中の周波数に関する入力に如何に応答するかを決定する。
【0032】
上記のように、モバイル装置は、CSGホワイトリストを保持し、接続可能なセルを記録する。ホワイトリスト状態情報部材406は、モバイル装置のCSGホワイトリスト状態のデータをASF制御部材418に提供する。特に、ホワイトリスト状態情報部材406は、例えば、CSGホワイトリストが空であるか、及びどのセルがCSGホワイトリスト上にあるかのような情報を提供することができる。
【0033】
システム400は、更に、ストレージ部材412を含み、それは、ASF制御部材418に接続し、1つ又は複数のストレージ装置、例えば、図3のローカルストレージ310を含むことができる。ストレージ部材412及びASF制御部材418が相互作用を行い、データを受信して保存及び/又は先に保存したデータを提供することができる。
【0034】
ASF制御部材418は、付近検出構成部材402、モード構成部材404、ホワイトリスト状態情報部材406及びストレージ部材412から獲得する情報を使用し、任意の1つのASFを有効にするか無効にするかを判断する。ASF制御部材418は、ASF接続制御器408を含み、それは、付近指標構成データ及びカレントモードのデータを使用し、接続モードASFを有効にするか無効にするかを決定する。
ASF接続制御器408は、ネットワークタイプ(UTRA又はE-UTRA)の付近指標構成がいつ有効と無効の間で切り換わるかを検出する。ASF接続制御器408は、この種の切り換わり、即ち、対応する接続モードASFの機能を有効にするか無効にするかを検出する。同様に、ASF制御部材418は、ASFアイドル制御器410も含み、それは、アイドルモードASFをいつ有効又は無効にするかを決定する。モバイル装置のCSGホワイトリストが空であれば、ASFアイドル制御器410は、アイドルモードASFを無効にする。そうでなければ、ASFアイドル制御器410は、アイドルモードASFを有効にし、モバイル装置がアイドルモード下で停滞可能なCSGセルを検出することを許可する。
ASF制御部材418は、アイドルモード及び接続モードの両者のASF状態指標をASF状態指標(インジケータ)部材416に出力し、ASF状態データを保存する。実施例において、ASF接続制御器408及びASFアイドル制御器410は、ASF状態指標部材416が保存しようとする状態データを決定するだけである。他の実施例において、これら制御器は、別途動作を行なうことができ、ASFを有効又は無効にする。
【0035】
ASF状態指標部材416は、ASF制御部材418が機能を実行した結果を保留する。例えば、ASF状態指標部材416は、ASF_Idle変数及びASF_Connected変数を含み、それぞれ“有効”及び“無効”に設定する(又は“真”及び“偽”)。従って、モバイル装置内のその他のシステムは、ASF状態指標部材416からこの情報を取得でき、各ASFの状態を判断する。更に、ASF指標が有効及び無効状態間で変化する時、ASF状態指標部材416は、モバイル装置に更なる動作を行なうよう通知でき、この変化をモバイル装置のその他の部材に伝達する。
これら動作は、モバイル装置内でASFを用いることができるその他のシステムを通知すること、一致性の検査を行い、平行システムを有効又は無効にすること、タイマーを触発し、機能を再有効化(re-enable)するかその他の動作を行なうことを含む。
【0036】
図5は、ASF管理システムのサブシステムであり、ASF呼び出し部材450の論理ブロック図である。ASF呼び出し部材450は、異なるモード下で使用されるASFを分岐する。ASF呼び出し部材450は、ASF状態指標部材452を含み、それは、それぞれのASF状態を示すデータをASF部材476に伝送することができる。例えば、ASF状態指標部材452が提供するデータは、アイドルモードASFが無効にされ、接続モードASFが有効にされることを示す可能性がある。
ASF状態指標部材452から得るデータは、図4のブロック(ASF状態指標部材)416から直接又は間接的に提供される。ASF呼び出し部材450は、付近状態部材454も含み、それは、システムの付近状態をASF部材476に提供する。該付近状態は、モバイル装置がいつUTRA又はE-UTRAネットワークの近隣領域に進入又は離脱するかを示すことができ、現在のセッションを異なるセルにハンドオーバーする必要があるかを表示する。
ASF呼び出し部材450は、モード部材456も含み、それは、モバイル装置のカレントモード(例えば、接続又はアイドル)のデータをASF部材476に提供する。CSGホワイトリスト部材458は、ホワイトリストデータをASF部材476に提供し、モバイル装置のホワイトリストの状態及び内容を表示することができる。ホワイトリストデータは、セル情報、例えば、セルタイプ及びモバイル装置が接続可能であるか等を含むことができる。
【0037】
ASF呼び出し部材450は、モデム部材462も含み、モバイル装置のネットワークアダプター又はモデムとASF部材476の間のハードウェア接続を提供する。このハードウェアは、ネットワークまでの接続線を提供し、異なる周波数上のセルの関連情報をスキャンする。ASFは、この情報を使用し、それぞれのセルを検出する。ストレージ部材470は、ASF部材476に接続し、1つ又は複数のストレージ装置、例えば、図3のローカルストレージ310を含む。ストレージ部材470及びASF部材476は、相互接続を行い、データを受信し、保存及び/又は先に保存したデータを提供する。
【0038】
ASF部材476は、ASF状態指標部材452と、付近状態部材454と、モード部材456と、CSGホワイトリスト部材458と、ストレージ部材470と、モデム材462とから提供されるハードウェア接続線により、データを受信し、ASFを実行する。ASF部材476は、接続モードASF部材466を含み、接続モードASFを行なうことに用いる。接続モードASF部材466は、接続モードASFが有効にされているか、及びモバイル装置がUTRA又はE-UTRAネットワークの近隣領域に進入又は離脱するかを判断する。
接続モードASF部材466は、モデム部材462及び付近状態部材454が提供する情報に基づき、本項の判断を行う。続いて、接続モードASF部材466は、モバイル装置が行なう付近動作(proximity action)、例えば、付近タイプを “進入”又は“離脱”に設定し、キャリア周波数インジケータを“utra”又は“eutra”に設定、及び/又はこれらインジケータを下層に伝送する。
ASF部材476は、アイドルモードASF部材468も含み、アイドルモードASFを実行することに用い、モバイル装置が再選択を行なうかを判断し、検出されたセルに停滞する。ASF部材476は、付近検出の更なる動作をして指定する指標を出力し、付近動作部材472に出力する。同様に、ASF部材476は、新たな停滞セルの選択に必要な動作を指定する指標を停滞セル動作部材474に出力する。
【0039】
接続モードASF部材466又はアイドルモードASF部材468が実行された後、ASFがセルを検出した場合、更なる処理が必要となり得る。付近動作部材472は、接続モードASF部材466を実行することにより触発される動作を行う。例えば、付近動作部材472は、モバイル装置に付近情報を伝送するよう指示し、ハンドオーバープロセスを回避又は発動することができる。停滞セル動作部材474は、アイドルモードASF部材468の実行により触発されるモード動作を行う。例えば、停滞セル動作部材474は、モバイル装置に登録情報をCSGセルに伝送させ、モバイル装置の存在を宣告し、該セルへの停滞を開示することができる。
【0040】
図6は、モバイル装置のカレントモードに基づき、ASFを呼び出すことに用いるプロセス500のフロー図である。ブロック502でフローを開始し、そのうち、モバイル装置は、モードに入る。
簡易化のため、図6は、基本の一般モード、即ち、接続モード及びアイドルモードに限る。しかしながら、その他の実施例において、モバイル装置は、その他のモードに入ることができる。モードに入った後、フローは、判断ブロック504に入る。ブロック502からブロック504までの転換は、その他の転換と同様であり、モバイル装置は、転換の間に、関連機能を実行する可能性がある。判断ブロック504において、モバイル装置は、現在の操作モードを判断する。
【0041】
モバイル装置が現在接続モードにあると判断した場合、フローは、ブロック506を行うことができる。ブロック506においては、接続モードASFの呼び出しを行い、接続モードASFが有効にされているかを判断すること、ローカルセルを検索すること、モバイル装置がセルの地理領域に進入又は離脱したかを判断し、その場合に関連する付近情報を伝送することを含む。この部分のプロセスは、以下の図7の部分でより詳細に説明する。続いて、フローは、ブロック506に戻る(return)。
【0042】
ブロック504において、モバイル装置が接続モードにない場合、フローは、ブロック508に入る。ブロック508において、システムは、アイドルモードASFの呼び出しを行い、それは、アイドルモードASFが有効にされているかを判断すること、停滞可能なセルを検索すること、モバイル装置が該セルに接続可能かを判断することを含む。この部分は、以下の図8の部分でより詳細に説明する。続いて、フローは、ブロック508に戻る。
【0043】
図7は、モバイル装置が接続モードにある時にASFを行うことに用いるプロセス600のフロー図である。フローは、ブロック602において、開始され、そのうち、モバイル装置は、接続モードASFを行う呼び出しを受信する。図6のブロック506は、システムが接続モードASFを如何に呼び出すことができるかの例である。
続いて、フローは、判断ブロック604に入り、そのうち、システムは、接続モードASFが有効にされているかを判断する。この判断は、モバイル装置が先に設定するフラグに基づき行い、以下の図11の部分でこれに対しより詳細に説明する。接続モードASFが有効にされている場合、フローは、ブロック606に入る。接続モードASFが無効にされている場合、フローがリターンする。
【0044】
ブロック606において、システムは、接続モードASFを行い、UTRA又はE-UTRAネットワークの近隣領域を検索する。このステップにおいて、モバイル装置は、ローカルセルを定位し、該セルの付近情報(proximity information)がないかを判断し、必要時は、付近指標を送信する。以下の図9の部分は、これに対しより詳細に説明する。
フローは、続いて、判断ブロック608に入り、そのうち、システムは、モバイル装置がUTRA又はE-UTRAセルの領域に入るかを判断する。モバイル装置は、該セルの基地局がブロードキャストする情報に基づき、該セルがUTRA又はE-UTRAセルに入るかを判断する。モバイル装置がUTRA又はE-UTRAセルに入る場合、フローは、ブロック610に入る。そうでなければ、フローは、ブロック612に入り、そのうち、システムは、同様の方法を使用し、モバイル装置がUTRA又はE-UTRAセルの領域を離脱するかを判断する。モバイル装置がUTRA又はE-UTRAセルの領域を離脱する場合、フローは、ブロック610に入り、そうでなければ、フローはリターンする。
【0045】
ブロック610において、システムは、付近指標メッセージを基地局に発し、基地局にハンドオーバープロセスを開始するか回避するかを通知する。該情報は、付近タイプを含み、モバイル装置がブロック608で進入中であると判断されれば、付近タイプは、“進入”とされ、モバイル装置がブロック612で離脱中であると判断されれば、付近タイプは、“離脱”とされる。該情報は、変数“carrierFreq”も含み、それは、モバイル装置が進入するネットワークタイプが“utra”又は“eutra”であるかを判断する。該情報は、続いて下層に伝えられ、伝送される。最後に、フローがリターンする。
【0046】
図8は、モバイル装置がアイドルモードにある時にASFを行うことに用いるプロセス650のフロー図である。フローは、ブロック652において開始され、そのうち、システムは、アイドルモード下で、ASFを行う機能呼び出しを受信する。図6のブロック508は、システムが如何にアイドルモードASFを呼び出すことができるかの一例である。続いて、フローは、判断ブロック654に入り、そのうち、システムは、アイドルモードASFが有効にされているかを判断する。システムは、モバイル装置が先に設定したフラグに基づき、この判断を行い、以下の図8の部分で記載するとおりである。
アイドルモードASFが有効にされていれば、フローは、ブロック656に入る。アイドルモードが無効にされていれば、フローは、リターンする。ブロック656において、システムは、アイドルモードASFを実行し、停滞可能なセルを検索する。アイドルモードASFは、付近にモバイル装置が接続可能なセルがないかを検索する。合格したセルは、同一の周波数、異なる周波数又は異なるRATが許可された(allowed RAT)適合セル(suitable cell)を含み、以下の図10の部分でこれに対して詳細に説明する。続いて、フローは、リターンする。
【0047】
図9は、接続モード下でハンドオーバープロセスを触発又は回避することに用いるプロセス700のフロー図である。プロセス700において、システムは、接続モードASFを使用し、付近のCSGセルを発見し、これによりハンドオーバー準備を触発又は回避するかを判断する。フローは、ブロック702で開始され、そのうち、システムは、接続モードのセルの再選択(cell reselection)プロセスを開始する。図7のブロック606は、システムが如何にこの接続モードのセル再選択プロセスを開始するかの一例である。
ブロック702中、システムは、モバイル装置のモデムを使用し、セル基地局がブロードキャストを行う周波数範囲内でスキャンを行う。UTRA及びE-UTRAセルが、特定周波数範囲内でチャネルを操作する。ブロック702において、システムは、この周波数範囲内で動きがないかをモニタリングし、モバイル装置のブロードキャスト領域内で有効セルがあるかを判断する。フローは、続いて、判断ブロック704に入り、そのうち、システムは、モバイル装置が現在使用する周波数と異なる周波数でブロードキャストを行うセルがあるかを判断する。システムがこのような周波数を検出すれば、フローは、ブロック706に入る。そうでなければ、リターンする。
【0048】
モバイル装置は、測定構成(measurement configuration)を必要とし、任意の特定周波数上の通信データを解析する。既知の周波数に対して、モバイル装置は、関連する測定構成を保存し、それは、報告(reporting)構成及び測定間隔を含む。判断ブロック706では、システムは、ブロック702が検出した周波数が関連する測定構成を既に有しているかを判断する。モバイル装置が該周波数の測定構成を有していなければ、フローは、ブロック708に入る。そうでなければ、フローは、ブロック710に入る。ブロック708において、システム付近指標をネットワークに伝送し、モバイル装置が周波数間の測定を要求する周波及びRATを示す。システムは、この周波数間の測定を寿陵した時、フローは、ブロック710に入る。
【0049】
ブロック710において、システムは、新たに認識した周波数で接続モードASFを使用し、該周波数のCSGセルと混合セルを検索する。混合セルは、サービスをCSG構成員と非構成員に同時に提供することができるが、通常CSG構成員を優先する。hローは、続いて判断ブロック712に入り、そのうち、システムは、CSGセル又は混合セルを検出したかを判断する。CSGセル又は混合セルを検出した場合、フローは、ブロック714に入る。そうでなければ、フローはリターンする。
【0050】
判断ブロック714において、モバイル装置は、検出したセルがモバイル装置のCSGホワイトリスト上にあるかを判断する。該セルがCSGホワイトリスト上になければ、フローは、リターンする。該セルがCSGホワイトリスト上にあれば、フローは、ブロック716に入り、そのうち、モバイル装置は、付近指標情報を伝送する。付近指示情報は、ネットワークを補助し、不要なハンドオーバー準備を回避することができる。
モバイル装置が新たなセルの地理領域にある時、UTRA及びE-UTRA基地局は、ハンドオーバー準備を行い、モバイル装置の現在の基地局から新たなセルの基地局にハンドオーバーする。新たな基地局がモバイル装置の地理領域にない場合、付近情報を伝送し、不必要なハンドオーバー準備を回避することができ、効率を向上する。システムは、ブロック716において、付近指標情報を伝送した後、フローは、リターンする。
【0051】
図10は、アイドルモードASFを使用し、停滞可能セルを検索するプロセス750のフロー図である。フローは、ブロック752で開始され、そのうち、システムは、アイドルモードのセル再選択プロセスを開始する。
図8のブロック656は、システムがアイドルモードASFの実行を如何に開始し、停滞可能セルを検索するかの一例である。フローは、続いて、ブロック756に入り、システムは、アイドルモードASFを使用し、同一周波数上の適合CSGセルを検出する。“適合セル”は、モバイル装置が停滞でき、且つ正常なサービスを獲得できるセルである。続いて、判断ブロック758において、システムは、同一周波数上の適合CSGセルを検出できたかを判断する。検出できた場合、フローは、ブロック760を行なう。そうでなければ、フローは、ブロック762に入る。
【0052】
ブロック762において、システムは、アイドルモードASFを使用し、モバイル装置の現在使用する周波数と異なる周波数で伝送を行なう適合CSGセルを検出する。フローは、続いて、判断ブロック764に入り、システムは、異なる周波数の有順位の高い適合セルを検出したかを判断する。システムが周波数の異なる適合するCSGセルで且つ該セルが該周波数の最高優先順位であるセルを検出した場合、ブロック760に入る。そうでなければ、ブロック766に戻る。
【0053】
ブロック766において、システムは、アイドルモードASFを使用し、異なるRATの適合CSGセルを検出する。フローは、続いて、判断ブロック768に入り、システムは、異なるRATの適合セルを検出し、それが同時に許可されたセル(allowed cell)であるかを判断する。モバイル装置が適当な許可を得て、セルのRATに接続する時、該セルは、“許可された”と呼ぶ。システムがこのようなセルを検出した場合、フローは、ブロック760に入る。検出できなければ、フローは、リターンする。
【0054】
ブロック760において、システムは、新たに検出したセルを再選択する。このセルは、ブロック756で検出した同一周波数の適合セル、ブロック762が検出した他の周波数の最高優先順位の適合セル、又はブロック768が検出した他のRATの適合し且つ許可されたセルである。この再選択プロセスが完成した後、フローはリターンする。
【0055】
図11は、付近指標に基づき接続モードASFを修正するプロセス800のフロー図である。ブロック802において、システムは、付近指標を修正する必要があるかを判断する。システムの付近構成報告状態(E-UTRA及びUTRAが保持する)は、“許可される”及び“許可されない”の間で既に切り換えられていれば、修正を行なう必要がある。
修正を行なう必要がなければ、フローは、リターンする。修正が必要であれば(即ち、付近報告構成が既に変化されている)、フローは、ブロック804に入る。ブロック804において、モバイル装置は、一部又は全てのUTRA及び/又はE-TRAセルに対する付近報告を有効又は無効にすることができる。
実施例において、システムは、モバイル装置のホワイトリスト上のセルだけ付近報告を有効又は無効にすることができる。他の実施例において、モバイル装置は、全てのUTRA及び/又はE-TRAセルに対する付近報告を有効又は無効にすることができる。フローは、続いてブロック806に入り、システムは、接続モードASFに対し、ブロック804と同一の動作を実行する(有効又は無効)。続いて、フローは、リターンする。
【0056】
図12は、ホワイトリストの構成員に基づき、アイドルモードASFを修正するプロセス850のフロー図である。ブロック852において、システムは、モバイル装置のホワイトリストの構成員を検視する。ブロック854において、システムは、アイドルモードASFを修正する必要があるかを判断する。
CSGホワイトリストが空であり、且つアイドルモードASFが有効にされていれば、アイドルモードASFは、無効にされる。反対に、CSGホワイトリストが空でなく、且つアイドルモードASFが無効にされていれば、アイドルモードASFは、有効にされる。修正が不要であれば、フローはリターンする。
修正が必要であれば、フローは、ブロック856に入り、システムは、アイドルモードASFを有効又は無効にする。システムがアイドルモードASFを有効又は無効にした後、フローはリターンする。
【0057】
なお、本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない均等の範囲内で各種の変動や潤色を加えることができることは勿論である。
【符号の説明】
【0058】
100,202,300 モバイル装置
101 ハウジング
102 プッシュボタン
104 方向キーパッド
106 スピーカー
108 カメラ
109 タッチセンサ部材
110 ディスプレイユニット
200 代表的操作環境
204 GPS衛星
206 無線接続
208 定位信号
210 携帯電話基地局
212 公共交換電話ネットワーク
214 インターネット
216 リモート電話
218 リモート装置
220 電子メールサーバー
222 ウェブサーバー
224 インスタントメッセンジャーサーバー
302 プロセッサ
304 メモリ
306 相互接続
308 オペレーティング(作業)システム
310 ローカルストレージ
312 入力装置
314 ディスプレイ装置
316 モデム
318 データ
400 ASF制御システム(部材)
402 付近検出構成部材
404 モード構成部材
406 ホワイトリスト状態情報部材
408 ASF接続制御器
410 ASFアイドル制御器
412 ストレージ部材
416 ASF状態インジケータ(指標)部材
418 ASF制御部材
450 ASF呼び出し部材
452 ASF状態インジケータ部材
454 付近状態部材
456 モード部材
458 CSGホワイトリスト部材
462 モデム部材
466 接続モードASF部材
468 アイドルモードASF部材
470 ストレージ部材
472 付近動作部材
474 停滞セル動作部材
476 ASF部材
500〜508 モバイル装置のカレントモードに基づきASFを呼び出すプロセスのフロー
600〜612 モバイル装置が接続モードにある時にASFを実行するプロセスのフロー
650〜656 モバイル装置がアイドルモードにある時にASFを実行するプロセスのフロー
700〜716 接続モードにおいてハンドオーバープロセスを触発又は回避するプロセスのフロー
750〜768 アイドルモードを使用し、停滞(camp on)するセルを検索するプロセスのフロー
800〜806 付近の指標に基づき接続モードASFを修正するプロセスのフロー
850〜856 ホワイトリストの構成員に基づき、ASFアイドルモードを修正するプロセスのフロー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
ストレージ部材と、
無線ネットワークと通信を行なうことに用いる通信部材と、
接続モードで動作する該モバイル装置に対し、付近指標機能を無効にすることに用いる制御部材と、
を含み、該付近指示機能が無効にされた場合、該モバイル装置が依然として該接続モードで動作する時、該制御部材は、更に該自発検索機能を無効にし、該モバイル装置がアイドルモードに入る時、該制御部材は、該自発検索機能を有効にするモバイル装置の自発検索機能を管理するシステム。
【請求項2】
モバイル装置の自発検索機能を管理する方法であって、該モバイル装置がプロセッサ及び関連するストレージ領域を含み、該方法が、
該モバイル装置を操作し、モバイル通信ネットワーク上で通信を行ない;
該モバイル装置の操作モードを選択し、該操作モードは、1組の操作モードから選択し、該1組の動作モードがアイドルモード及び接続モードを含み、且つ該1組の操作モードの各操作モードは、異なる自発検索機能に関するものであり;
該選択した操作モードに基づき、自発検索機能を選択し;
該選択した自発検索機能を実行することを含むモバイル装置の自発検索機能を管理する方法。
【請求項3】
前記各自発検索機能は、状態指標に関連し、該状態指標は、該自発検索機能が有効又は無効にされているかを示し、該方法は、更に、
該1組の操作モードの第1操作モードが関連する第1自発検索機能の状態指標を変更が、該操作モードの第2操作モードが関連する第2自発検索機能の状態指標を変更しないようにすることを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記接続モードが関連する該自発検索機能は、付近検出プロセスを含む請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記各自発検索機能は、独立指標で表示される請求項2に記載の方法。
【請求項6】
更に、
該モバイル装置の付近指標機能を無効にするステップを含み、該付近指標機能を無効にするステップは、該接続モードが関連する該自発検索機能を無効にすることを含む請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記付近指標機能を無効にするステップは、更に、該アイドルモードが関連する該自発検索機能の構成を保留することを含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記組操作モードの第1操作モードが関連する第1自発検索機能及び該組操作モードの第2操作モードが関連する第2自発検索機能の両者は、それぞれ独立した識別を有するが、少なくとも1つの共通の機能を有する請求項2に記載の方法。
【請求項9】
プロセッサと、
ストレージ部材と、
無線ネットワークと通信を行なうことに用いる通信部材と、
該モバイル装置の現在の操作モードを決定することに用い、該現在の操作モードが1組の操作モードから選択され、該1組の操作モードは、アイドルモード及び接続モードを含み、且つ各操作モードは、異なる自発検索機能に関連するモード部材と、
該選択した操作モードに基づき、自発検索機能を選択し、該選択した自発検索機能を実行することに用いる自発検索機能部材と、
を含むモバイル装置の自発検索機能を管理するシステム。
【請求項10】
前記各自発検索機能は、状態指標に関連し、該状態指標は、該自発検索機能が有効又は無効にされているかを示し、該システムは、更に、
該1組の操作モードの第1操作モードが関連する第1自発検索機能の状態指標を変更が、該操作モードの第2操作モードが関連する第2自発検索機能の状態指標を変更しないようにすることに用いる自発検索機能制御部材を含む請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記接続モードが関連する該自発検索機能は、付近検出プロセスを含む請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記各自発検索機能は、独立指標で表示される請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
更に、
該モバイル装置の付近指標機能が有効にされているか無効にされているかを示すことに用いる付近指標構成部材と、
該付近指標構成部材が、該付近指標機能が無効にされていることを示す時、該接続モードが関連する該自発検索機能を無効にし、応答することに用いる自発検索機能制御部材と、
を含む請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記自発検索機能制御部材が、該接続モードが関連する自発検索機能を無効にしている時、該アイドルモードが関連する自発機能検出の構成を変更しない請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記組操作モードの第1操作モードが関連する第1自発検索機能及び該組操作モードの第2操作モードが関連する第2自発検索機能は、それぞれ独立した識別を有するが、少なくとも1つの共通の機能を有する請求項9に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−130442(P2011−130442A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−278506(P2010−278506)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.Bluetooth
【出願人】(502160992)宏達國際電子股▲ふん▼有限公司 (97)
【Fターム(参考)】