説明

MFP装置

【課題】同じ設定作業を他のMFP装置で繰り返すことなく、わずらわしい設定作業の手間を省くことができるMFP装置を提供する。
【解決手段】ネットワーク接続された複数の装置間において、使用者が使用時に個人認証を行う手段、使用者が各装置に設定情報を入力した際に、使用者の個人認証に関連付けられた個人設定情報ファイルを登録する手段、使用者が、装置使用時に、他の装置にある、その使用者の個人認証に関連付けられた個人設定情報ファイルを検索する手段、検索の結果、他の装置にその使用者の個人認証に関連付けられた個人設定情報ファイルがある場合は、それを表示して選択する手段、使用者が選択した個人設定情報ファイルをその装置に登録する手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コピー、プリント、スキャン、SEND等の複数の機能を備え、LAN等のネットワークに接続して使用されるMFP装置に関し、特にこれらの機能を使用するために行う各種設定動作に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、一台の装置で、コピー、プリント、スキャン、SEND等の複数の機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)装置が一般的になっている。
【0003】
また、このようなMFP装置はLAN等のネットワークに接続されネットワークプリント、ネットワークスキャン、Eメール送信等に対応している場合が多い。
【0004】
このような、装置では、ユーザはよく使う機能に関する設定、たとえばコピー機能であれば、「2in1、両面印刷、ステープル仕上げ」のような印刷仕上げ設定や、SEND機能であれば、Eメール用のアドレス帳などをその装置に設定しておくことが可能である。
【0005】
これにより、ユーザは、その機能を再度使用するときは、設定した情報を呼び出して使用することで利便性が増す。
【特許文献1】特開平4−354261号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年のMFP装置の使用環境では、ネットワーク接続されたMFP装置が複数台設置されており、ユーザは最寄りの近傍にあるMFP装置を使用することが多い。
【0007】
そこで、ユーザは、このMFP装置に、各機能を使用するための設定を行い登録して使用することができる。
【0008】
しかしながら、ユーザが他の場所で、通常使用していないMFP装置を使用しようとした場合、そのMFP装置では、ユーザが通常使用しているMFP装置に登録した設定情報を流用して使用することができない。
【0009】
このため、ユーザは、再度、はじめから通常使用しているMFP装置で行った設定、登録作業を他のMFP装置でも行わなくてはならず、わずらわしい場合がある。
【0010】
本発明は、以上の点に着目して成されたもので、MFP装置の各種機能を使用するために設定、登録した情報を、他のMFP装置から検索して、そのMFP装置に登録して流用して使用できるようにしたことによって、同じ設定作業を他のMFP装置で繰り返すことなく、わずらわしい設定作業の手間を省くことができ、ユーザの利便性が増すMFP装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本発明のMFP装置は、
ネットワーク接続された複数の装置間において、
使用者が使用時に個人認証を行う手段と、
使用者が各装置に設定情報を入力した際に、使用者の個人認証に関連付けられた個人設定情報ファイルを登録する手段と、
使用者が、装置使用時に、他の装置にある、その使用者の個人認証に関連付けられた個人設定情報ファイルを検索する手段と、
検索の結果、他の装置にその使用者の個人認証に関連付けられた個人設定情報ファイルがある場合は、それを表示して選択する手段と、
使用者が選択した個人設定情報ファイルをその装置に登録する手段と、
を備えるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ネットワーク接続されたMFP装置間において、MFP装置の各種機能を使用するために設定、登録した情報を、他のMFP装置から検索して、そのMFP装置に登録して流用して使用できるようにしたことによって、同じ設定作業を他のMFP装置で繰り返すことなく、わずらわしい設定作業の手間を省くことができ、ユーザの利便性が増す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
【実施例】
【0014】
図1に本実施例装置が接続される、ネットワークの構成を示すものである。
【0015】
このLAN上においては、1のMFP1、2のMFP2、3のMFP3がLAN接続されている。4はこれらの装置が接続されるLANである。
【0016】
次に図2において、図1の1〜3で示した、MFP装置のブロック構成を説明する。
【0017】
5は、MFP装置の各部を制御する中央制御部、6は原稿を読取り読取りデータを生成する読取り部、7は記録データに従って記録紙に画像記録を行う記録部、8は操作者が操作を行うための各種キー及び表示部を持つ操作部である。
【0018】
9はMFP装置の各部を11の中央制御部で制御するためのプログラムが格納されているROM、10は5の中央制御部による制御のために各種データを書き込み、読み出しするためのRAMである。
【0019】
11は、LANに対して接続制御を行うためのLAN制御部、12はMFP装置が接続されるLANである。
【0020】
なお、図1において、LAN接続された、1のMFP1、2のMFP2、3のMFP3は、LANの通信フォーマットに従い、コマンド、データによりLAN通信を行うものとする。
【0021】
以上に基づき本実施例装置における、設定、登録動作を説明する。
【0022】
なお、本実施例装置では、MFP装置への設定情報は、その使用者がよく使用する設定であるとして、その使用者のユーザIDに関連付けて、ファイル形式で登録されるものである。
【0023】
また、本実施例装置のMFP装置を使用する際は、操作開始時にユーザIDとパスワードの入力が必要で、ユーザIDとパスワードがそのMFP装置に登録されている場合のみ使用可能なものとし、本実施例装置の使用者のユーザID、およびパスワードは、図1の1のMFP1、2のMFP2、3のMFP3ともに登録されているものとする。
【0024】
本実施例では、説明のため、使用者のユーザIDを“123T66”とする。
【0025】
まず、本実施例装置のMFP装置における、各機能を使用する際の設定を登録する際の動作を図3のフローチャートにより説明する。
【0026】
なお、図8に、使用者が操作を行っている際の、図2の14の表示部の表示を示す。
【0027】
使用者は、図1の1のMFP1を通常使用しているものとする。
【0028】
まず使用者は、図1の1のMFP1を操作する。
【0029】
この際、図2の5の中央制御部は、8の操作部の表示部に、図8−1のように表示する。
【0030】
使用者は、図2の8の操作部の操作により図1の1のMFP1を使用する前にユーザID(“123T66”)、およびパスワードを入力する。
【0031】
これにより、図2の5の中央制御部は、10のRAMに格納されている、認証データと照合して、使用を許可する(ステップS1)。
【0032】
次に使用者は、図2の8の操作部の操作により、各機能の設定モードに移行する。
【0033】
ここで、使用者は、図2の8の操作部の操作により、使用者が、その機能を使用する際の設定を登録する。
【0034】
すなわち、使用者は、図2の8の操作部の操作により設定を行い、設定を終了すると、5の中央制御部は、図8−2の表示を行い、個人設定として登録の要否を確認する(ステップS2)。
【0035】
ここで、使用者が、図2の8の操作部の操作により、「いいえ」を選択した場合は、登録せずに終了する(ステップS3)。
【0036】
一方、使用者が、図2の8の操作部の操作により「はい」を選択した場合は、図2の5の中央制御部は、図8−3の表示を行う(ステップS4)。
【0037】
ここで、使用者は、その設定情報に対する、設定ファイル名を図2の8の操作部の操作により入力し、5の中央制御部は、これを8の操作部の表示部に図8−3のように表示する(ステップS5)。
【0038】
本実施例では、使用者はここでは、コピー機能に関して、コピー仕上げの設定として、これを“会議資料コピー1”というファイル名で登録しようとしているものとする。
【0039】
この後、図2の5の中央制御部は、図8−4の表示を行い、個人設定として登録の要否を確認する(ステップS6)。
【0040】
ここで、使用者が、図2の8の操作部の操作により、「キャンセル」を選択した場合は、登録せずに終了する(ステップS7)。
【0041】
一方、使用者が、図2の8の操作部の操作により「登録」を選択した場合は、図2の5の中央制御部は、図8−5の表示を行う。
【0042】
同時に図2の5の中央制御部は、設定ファイル情報をこのファイル名にて、使用者が入力したユーザIDと関連付けて、10のRAMに格納する(ステップS8)。
【0043】
本実施例では、使用者は、図1の1のMFP1に上記の“会議資料コピー1”という登録ファイルの他にも、同様の操作により、スキャン機能に関して、スキャンモードの設定情報を、“資料スキャン”といるファイル名で、また、SENDのEメール機能に関して、Eメールアドレス帳を“メールアドレス1”というファイル名で登録をしたものとする。
【0044】
また、本実施例では使用者は、図1の2のMFP2に対しても、同様の操作により、コピー機能に関して、コピー仕上げの設定として、“会議配布資料2”というファイル名で、また、SENDのインターネットFAX機能に関して、アドレス帳を“iFAXアドレス帳”というファイル名で登録したものとする。
【0045】
また、本実施例では、使用者は、図1の3のMFP3に対しては、設定を一切行っておらず、設定登録ファイルが存在しないものとする。
【0046】
ここで、次に使用者が、図1の2のMFP2を使用する場合を図4のフローチャートを用いて、説明する。また表示の様子を図9にて示す。
【0047】
この際、図2の5の中央制御部は、8の操作部の表示部に、図9−1のように表示する。
【0048】
まず、使用者は、図2の8の操作部の操作により図1の2のMFP2を使用する前にユーザID(“123T66”)、およびパスワードを入力する。
【0049】
これにより、図2の5の中央制御部は、10のRAMに格納されている、認証データと照合して、使用を許可する(ステップS11)。
【0050】
次に使用者は、図2の8の操作部の操作により、各機能の設定モードに移行する。
【0051】
ここで、図2の5の中央制御部は、10のRAMを検索し、この使用者のユーザID(“123T66”)に関連付けられた設定登録ファイルの検索を行う。
【0052】
本実施例では、図1の2のMFP2には、“会議配布資料2”、および“iFAXアドレス帳”が検索結果として得られる。
【0053】
そこで、図2の5の中央制御部は、ユーザID、検索結果として得られたファイル名、MFP名を8の操作部の表示部に、図9−2として表示する(ステップS12)。
【0054】
同時に、図2の5の中央制御部は、さらに他のMFP装置の登録設定ファイルの検索を行うかどうかの確認を行うため、図9−2を表示する(ステップS14)。
【0055】
ここで、使用者が、「キャンセル」を選択した場合は、他のMFP装置の登録設定ファイルの検索は行わず、MFP装置の他の操作を行うものとする(ステップS14)。
【0056】
一方、使用者が、「個人設定ファイル検索」を選択した場合は、以下の動作を行う。
【0057】
すなわち、図2の5の中央制御部は、11のLAN制御部により、「個人設定ファイル検索」をコマンドとして、「使用者のユーザID(“123T66”)」をデータとして、12のLANに送信する。
【0058】
この後、図2の5の中央制御部は、11のLAN制御部により、12のネットワークから到来する返信を監視する(ステップS15)。
【0059】
ここで、図1の1のMFP1、および3のMFP3の動作を図5のフローチャートにより示す。
【0060】
図1の1のMFP1、及び3のMFP3は、図2の11のLAN制御部により、12のLAN上のコマンド、データを監視している(ステップS31)。
【0061】
そこで、図1の2のMFP2から発せられた、「個人設定ファイル検索」のコマンドと、「使用者のユーザID(“123T66”)」のデータを図2の11のLAN制御部が受信すると、5の中央制御部がこれを認識する。
【0062】
そこで、図2の5の中央制御部は、「個人設定ファイル検索」のコマンドと「使用者のユーザID(“123T66”)」のデータを解釈して、直ちに、10のRAMに格納されている、ユーザID(“123T66”)に関連付けられた、個人設定ファイルを検索する(ステップS32)。
【0063】
ここで、図2の5の中央制御部は、このユーザIDに関連付けられた個人設定ファイルが検索結果として得られた場合は、この個人設定ファイルのファイル名、ファイルデータ、MFP名をデータとして、「個人設定ファイル返送」のコマンドとともに、11のLAN制御部により、12のLANに送信する(ステップS33)。
【0064】
一方、図2の5の中央制御部は、10のRAMに、このユーザIDに関連付けられた個人設定ファイルが見つからなかった場合は、12のLANに何も送信しない(ステップS34)。
【0065】
本実施例では使用者は、図1の1のMFP1に対して、コピー機能に関して、コピー仕上げの設定として、“会議資料コピー1”というファイル、スキャン機能に関して、“資料スキャン”というファイル、SENDのインターネットEメール機能に関して、アドレス帳として“メールアドレス1”というファイルが、この使用者のユーザID(“123T66”)で登録してある。
【0066】
したがって、図1の1のMFP1は、“会議資料コピー1”、“資料スキャン”、“メールアドレス1”のそれぞれのファイルデータ、MFP名をLANに送信する。
【0067】
また、本実施例では、使用者は、図1の3のMFP3に対しては、設定を一切行っておらず、設定登録ファイルが存在しない。
【0068】
したがって、図1の3のMFP3は、何もLANに送信しない。
【0069】
ここで、図2の2のMFP2は、図2の11のLAN制御部により、12のLANから到来する返信を監視しており、11のLAN制御部は、12のLANを介して、「個人設定ファイル返送」のコマンドとともに、返送されるデータを受信し、5の中央制御部は、この受信した情報を認識する(ステップS16)。
【0070】
本実施例では、図1の1のMFP1から、“会議資料コピー1”、“資料スキャン”、“メールアドレス1”というファイル名、ファイルデータ、MFP名を受信し、認識される。
【0071】
一方、図1の3のMFP3からは、何も受信されない。
【0072】
ここで、図1の2のMFP2は、図2の中央制御部が、上記で述べたとおり、10のRAMの検索により検出した、個人設定ファイル名に加え、LANから受信した、個人設定ファイル名、そのMFP名を8の操作部の表示部に表示する(ステップS17)。
【0073】
本実施例では、図2の2のMFP2にあらかじめ登録されていた、“会議配布資料2”、および“iFAXアドレス帳”に加えて、“会議資料コピー1”、“資料スキャン”、“メールアドレス1”のファイル名、MFP名を8の操作部の表示部に、図9−3として表示する。
【0074】
ここで、使用者は、図2の8の操作部の操作により、図1の1のMFPに登録されていた、“会議資料コピー1”、“資料スキャン”、“メールアドレス1”から登録を希望する個人設定ファイル名を選択する(ステップS18)。
【0075】
なお、この際、図1の2のMFP2にあらかじめ登録されていた“会議配布資料2”、および“iFAXアドレス帳”の表示と、図1の1のMFP1に登録されており、ネットワーク上の検索により認識された、“会議資料コピー1”、“資料スキャン”、“メールアドレス1”は、表示の状態(文字色、太さ、字体など)が違うものとし、使用者は、“会議資料コピー1”、“資料スキャン”、“メールアドレス1”から選択可能とする。
【0076】
これにより図2の5の中央制御部は、8の操作部の表示部に選択された個人設定ファイル名を表示し、登録の要否を問う図9−4を示す(ステップS19)。
【0077】
ここで、使用者が「いいえ」を選択した場合は、図2の5の中央制御部はこれを認識し登録を中止する(ステップS20)。
【0078】
一方、使用者が「はい」を選択した場合は、図2の5の中央制御部はこれを認識し、選択されたファイル名、ファイルデータを認識し、これを10のRAMに格納し、同時に、8の操作部の表示部に、図9−5を表示する(ステップS21)。
【0079】
ここで、次に使用者が、図1の3のMFP3を使用する場合を図6のフローチャートを用いて、説明する。また、表示の様子を図10にて示す。
【0080】
この際、図2の5の中央制御部は、8の操作部の表示部に、図10−1のように表示する。
【0081】
まず、使用者は、図2の8の操作部の操作により図1の2のMFP2を使用する前にユーザID(“123T66”)、およびパスワードを入力する。
【0082】
これにより、図2の5の中央制御部は、10のRAMに格納されている、認証データと照合して、使用を許可する(ステップS41)。
【0083】
次に使用者は、図2の8の操作部の操作により、各機能の設定モードに移行する。
【0084】
ここで、図2の5の中央制御部は、10のRAMを検索し、この使用者のユーザID(“123T66”)に関連付けられた設定登録ファイルの検索を行う。
【0085】
本実施例では、図1の3のMFP3には、ユーザID(“123T66”)に関連付けられた設定登録ファイルは存在しない。
【0086】
そこで、図2の5の中央制御部は、8の操作部の表示部に、図10−2を表示する(ステップS42)。
【0087】
同時に、図2の5の中央制御部は、さらに他のMFP装置の登録設定ファイルの検索を行うかどうかの確認を行うため、図10−2を表示する(ステップS43)。
【0088】
ここで、使用者が、「キャンセル」を選択した場合は、他のMFP装置の登録設定ファイルの検索は行わず、MFP装置の他の操作を行うものとする(ステップS44)。
【0089】
一方、使用者が、「個人設定ファイル検索」を選択した場合は、以下の動作を行う。
【0090】
すなわち、図2の5の中央制御部は、11のLAN制御部により、「個人設定ファイル検索」をコマンドとして、「使用者のユーザID(“123T66”)」をデータとして、12のLANに送信する。
【0091】
この後、図2の5の中央制御部は、11のLAN制御部により、12のネットワークから到来する返信を監視する(ステップS45)。
【0092】
ここで、図1の1のMFP1、および2のMFP2の動作を図7のフローチャートにより示す。
【0093】
図1の1のMFP1、及び2のMFP2は、図2の11のLAN制御部により、12のLAN上のコマンド、データを監視している(ステップS61)。
【0094】
そこで、図1の2のMFP2から発せられた、「個人設定ファイル検索」のコマンドと、「使用者のユーザID(“123T66”)」のデータを図2の11のLAN制御部が受信すると、5の中央制御部がこれを認識する。
【0095】
そこで、図2の5の中央制御部は、「個人設定ファイル検索」のコマンドと「使用者のユーザID(“123T66”)」のデータを解釈して、直ちに、10のRAMに格納されている、ユーザID(“123T66”)に関連付けられた、個人設定ファイルを検索する(ステップS62)。
【0096】
ここで、図2の5の中央制御部は、このユーザIDに関連付けられた個人設定ファイルが検索結果として得られた場合は、この個人設定ファイルのファイル名、ファイルデータ、MFP名をデータとして、「個人設定ファイル返送」のコマンドとともに、11のLAN制御部により、12のLANに送信する(ステップS63)。
【0097】
一方、図2の5の中央制御部は、10のRAMに、このユーザIDに関連付けられた個人設定ファイルが見つからなかった場合は、12のLANに何も送信しない(ステップS64)。
【0098】
本実施例では使用者は、図1の1のMFP1に対して、コピー機能に関して、コピー仕上げの設定として、“会議資料コピー1”というファイル、スキャン機能に関して、“資料スキャン”というファイル、SENDのインターネットEメール機能に関して、アドレス帳として“メールアドレス1”というファイルが、この使用者のユーザID(“123T66”)で登録してある。
【0099】
したがって、図1の1のMFP1は、“会議資料コピー1”、“資料スキャン”、“メールアドレス1”のそれぞれのファイルデータ、MFP名をLANに送信する。
【0100】
また、図1の2のMFP2に対して、コピー機能に関して、コピー仕上げの設定として、“会議配布資料2”というファイル、SENDのインターネットFAX機能に関して、アドレス帳として“iFAXアドレス帳”というファイルが、この使用者のユーザID(“123T66”)で登録してある。
【0101】
したがって、図1の2のMFP2は、“会議配布資料2”、“iFAXアドレス帳”のそれぞれのファイルデータ、MFP名をLANに送信する。
【0102】
ここで、図1の3のMFP3は、図2の11のLAN制御部により、12のLANから到来する返信を監視しており、11のLAN制御部は、12のLANを介して、「個人設定ファイル返送」のコマンドとともに、返送されるデータを受信し、5の中央制御部は、この受信した情報を認識する(ステップS46)。
【0103】
本実施例では、図1の1のMFP1から、“会議資料コピー1”、“資料スキャン”、“メールアドレス1”というファイル名、ファイルデータ、MFP名を受信し、認識される。
【0104】
一方、図1の2のMFP2から、“会議配布資料2”、“iFAXアドレス帳”という、ファイル名、ファイルデータ、MFP名を受信し、認識される。
【0105】
ここで、図1の3のMFP3は、図2の中央制御部が、LANから受信した、個人設定ファイル名、そのMFP名を8の操作部の表示部に表示する(ステップS47)。
【0106】
本実施例では、図1の1のMFP1から受信した、“会議資料コピー1”、“資料スキャン”、“メールアドレス1”のファイル名、MFP名を、図1の2のMFP2から受信した“会議配布資料2”、および“iFAXアドレス帳”のファイル名、MFP名を8の操作部の表示部に、図10−3として表示する。
【0107】
ここで、使用者は、図2の8の操作部の操作により、図1の1のMFP1、2のMFP2に登録されていた、“会議資料コピー1”、“資料スキャン”、“メールアドレス1”、“会議配布資料2”、および“iFAXアドレス帳”から登録を希望する個人設定ファイル名を選択する(ステップS48)。
【0108】
なお、使用者は、いずれのファイルも選択可能とする。
【0109】
これにより図2の5の中央制御部は、8の操作部の表示部に選択された個人設定ファイル名を表示し、登録の要否を問う図10−4を示す(ステップS49)。
【0110】
ここで、使用者が「いいえ」を選択した場合は、図2の5の中央制御部はこれを認識し登録を中止する(ステップS50)。
【0111】
一方、使用者が「はい」を選択した場合は、図2の5の中央制御部はこれを認識し、選択されたファイル名、ファイルデータを認識し、これを10のRAMに格納し、同時に、8の操作部の表示部に、図10−5を表示する(ステップS51)。
【0112】
なお、本実施例装置では、使用者は、MFPの各種機能を使用する際に、個人設定登録されているファイルを呼び出すことにより、あらためて設定操作をおこなわなくとも、ファイル内の設定内容に従い、各種機能を使用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本実施例はネットワークに接続される、FAX機能付きMFP装置に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】実施例装置が接続されているネットワークの構成を示す図
【図2】本発明の実施例装置のブロック図
【図3】本実施例装置の動作を示すフローチャート
【図4】本実施例装置の動作を示すフローチャート
【図5】本実施例装置の動作を示すフローチャート
【図6】本実施例装置の動作を示すフローチャート
【図7】本実施例装置の動作を示すフローチャート
【図8】本実施例装置の動作時の表示を示す図
【図9】本実施例装置の動作時の表示を示す図
【図10】本実施例装置の動作時の表示を示す図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク接続された複数のMFP装置間において、
使用者が使用時に個人認証を行う手段と、
使用者が各装置に設定情報を入力した際に、使用者の個人認証に関連付けられた個人設定情報ファイルを登録する手段と、
使用者が、装置使用時に、他の装置にある、その使用者の個人認証に関連付けられた個人設定情報ファイルを検索する手段と、
検索の結果、他の装置にその使用者の個人認証に関連付けられた個人設定情報ファイルがある場合は、それを表示して選択する手段と、
使用者が選択した個人設定情報ファイルをその装置に登録する手段と、
を備えることを特徴とするMFP装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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