説明

PRLR特異的抗体およびその使用

PRLR特異的抗体を、このような抗体を含有す薬剤組成物、薬剤組成物を含有するキットおよび癌を予防および治療する方法とともに提供する。一実施形態において、本発明は、平衡解離定数(K)が10−6M以下であり、PRLRとの結合について75%を超えて、抗体chXHA.06.642、chXHA.06.275、he.06.642−1、he.06.642−2、he.06.275−1、he.06.275−2、he.06.275−3、he.06.275−4、XPA.06.128などのいずれかと競合する、PRLRの細胞外ドメインと結合する抗体を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
平衡解離定数(K)が10−6M以下であり、PRLRとの結合について75%を超えて、抗体
【化34】

のいずれかと競合する、PRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項2】
抗体
【化35】

のいずれかと同じPRLRのエピトープと結合する請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
抗体
【化36】

のいずれかの1、2、3、4、5または6つのCDRを含む抗体。
【請求項4】
キメラ抗体、ヒト化抗体、human engineered抗体、ヒト抗体、一本鎖抗体または抗体断片である、請求項1から3のいずれかに記載の抗体。
【請求項5】
CDR内の少なくとも1個のアミノ酸が、別の抗PRLR抗体の対応するCDRの対応する残基によって置換されている、請求項1〜4のいずれかに記載の抗体。
【請求項6】
CDR内の1または2個のアミノ酸が修飾されている、請求項1〜5のいずれかに記載の抗体。
【請求項7】
以下:
【化37】

の抗体に対して、可変軽鎖または重鎖領域のいずれかにわたって、少なくとも60、65、70、75、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98または99%同一性を保持する、請求項1〜6のいずれかに記載の抗体。
【請求項8】
ヒト抗体配列の定常領域と、ヒト抗体配列の1以上の重鎖および軽鎖可変フレームワーク領域とを含む、請求項1〜7のいずれかに記載の抗体。
【請求項9】
前記ヒト抗体配列が、個々のヒト配列、ヒトコンセンサス配列、個々のヒト生殖系配列またはヒトコンセンサス生殖系配列である、請求項8に記載の抗体。
【請求項10】
重鎖定常配列が、修飾または非修飾IgG、IgM、IgA、IgD、IgE、それらの断片またはそれらの組み合わせである、請求項1〜9のいずれかに記載の抗体。
【請求項11】
重鎖定常領域が、修飾または非修飾IgG1、IgG2、IgG3またはIgG4である、請求項10に記載の抗体。
【請求項12】
PRLRに対して、10−6、10−7、10−8または10−9M以下の平衡解離定数を有する、請求項1〜11のいずれかに記載の抗体。
【請求項13】
前記CDR中に保存的置換を含む、請求項1〜12のいずれかに記載の抗体。
【請求項14】
低いおよび中程度の危険度の残基における保存的または非保存的変更を含む、請求項1〜13のいずれかに記載の抗体。
【請求項15】
軽鎖定常領域が、修飾または非修飾λ軽鎖定常領域、κ軽鎖定常領域、それらの断片またはそれらの組み合わせである、請求項1〜14のいずれかに記載の抗体。
【請求項16】
PRLR二量体化を阻害する、請求項1〜15のいずれかに記載の抗体。
【請求項17】
PRLR細胞内リン酸化を阻害する、請求項1〜16のいずれかに記載の抗体。
【請求項18】
MAPKリン酸化の誘導を阻害する、請求項1〜17のいずれかに記載の抗体。
【請求項19】
Stat5リン酸化の誘導を阻害する、請求項1〜18のいずれかに記載の抗体。
【請求項20】
AKTリン酸化の誘導を阻害する、請求項1〜19のいずれかに記載の抗体。
【請求項21】
PRLのPRLRとの結合を阻害する、請求項1〜20のいずれかに記載の抗体。
【請求項22】
VEGF産生および/または血管形成を阻害する、請求項1〜21のいずれかに記載の抗体。
【請求項23】
癌細胞の増殖を阻害する、請求項1〜22のいずれかに記載の抗体。
【請求項24】
乳癌、前立腺癌または肺癌の細胞の増殖を阻害する、請求項23に記載の抗体。
【請求項25】
別の診断薬または治療薬とコンジュゲートしている、請求項1〜24のいずれかに記載の抗体。
【請求項26】
癌の治療に有用なPRLRタンパク質の細胞外ドメインに対する抗体をスクリーニングする方法であって、該方法は、
PRLRのECDを含むポリペプチドを、抗体
【化38】

の少なくとも1、2、3、4、5または6つのCDRを含む候補抗体と接触させるステップと、
該候補抗体の、該ポリペプチドに対する結合親和性を検出するステップと、
10−6M以下の平衡解離定数が検出される場合に、該候補抗体を、癌の治療に有用な抗体として同定するステップと
を含む方法。
【請求項27】
抗体を系統的に変更し、癌の治療に有用なPRLRタンパク質の細胞外ドメインに対する抗体をスクリーニングする方法であって、該方法は、
抗体
【化39】

のCDR内の1または2個のアミノ酸に対する修飾を含む候補抗体を調製するステップと、
PRLRのECDを含むポリペプチドを、該候補抗体と接触させるステップと、
該候補抗体の、該ポリペプチドに対する結合親和性を検出するステップと、
10−6M以下の平衡解離定数が検出される場合に、該候補抗体を、癌の治療に有用な抗体として同定するステップと
を含む方法。
【請求項28】
癌の治療に有用なPRLRタンパク質の細胞外ドメインに対する抗体をスクリーニングする方法であって、該方法は、
乳房、肺または前立腺の細胞を、抗体
【化40】

の少なくとも1、2、3、4、5または6つのCDRを含む候補抗体または1つ以上のCDR内の1個または2個のアミノ酸の修飾を含む抗体と接触させるステップと、
該細胞の増殖または生存を検出するステップと、
細胞増殖または生存の低減が検出される場合に、該候補抗体を、癌の治療に有用な抗体として同定するステップと
を含む方法。
【請求項29】
癌を患っている被験体を治療する方法であって、治療上有効な量の請求項1〜28のいずれかに記載の抗体を投与するステップを含む、方法。
【請求項30】
前記癌が乳癌、肺癌または前立腺癌である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
第2の治療薬を投与する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記第2の治療薬がドキソルビシンまたはダウノルビシンである、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記抗体がchXHA.06.642、chXHA.06.275、he.06.642−1、he.06.642−2、he.06.275−1、he.06.275−2、he.06.275−3、he.06.275−4である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記被験体がPRLR発現およびHER2−neu発現について陽性であり、前記の第2の治療薬が抗Her2−neu抗体である、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記被験体がPRLR発現およびER発現について陽性であり、前記第2の治療薬が抗ER抗体である、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
前記被験体を、放射線療法または手術で、さらに治療する、請求項30に記載の方法。
【請求項37】
PRLRを発現する腫瘍細胞をターゲッティングする方法であって、放射性核種またはその他の毒素とコンジュゲートしている、請求項1〜36のいずれかに記載の抗体を投与するステップを含む方法。
【請求項38】
前記被験体が哺乳類である、請求項30から37に記載の方法。
【請求項39】
前記被験体がヒトである、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
請求項1から23のいずれかに記載の抗体の重鎖または軽鎖をコードするヌクレオチド配列を含む単離された核酸分子。
【請求項41】
調節制御配列と作動可能に連結している、請求項40に記載の核酸分子を含む発現ベクター。
【請求項42】
請求項41に記載のベクターまたは請求項40に記載の核酸分子を含む宿主細胞。
【請求項43】
抗体を作製するために請求項42に記載の宿主細胞を用いる方法であって、請求項36に記載の宿主細胞を、適した条件下で培養するステップと、該抗体を回収するステップとを含む方法。
【請求項44】
請求項43に記載の方法によって作製される抗体。
【請求項45】
重量で少なくとも95%の均一性まで精製される、請求項1から23または44のいずれかに記載の抗体。
【請求項46】
請求項45に記載の抗体と、製薬上許容される担体とを含む薬剤組成物。
【請求項47】
容器にパッケージングされた、治療上有効な量の本発明の抗体を含む、請求項1〜46のいずれかに記載の抗体を含むキットであって、該キットは、第2の治療薬を場合により含んでいてもよく、該容器に取り付けられた、またはともにパッケージングされたラベルをさらに含み、該ラベルが該容器の内容物を記載し、癌を治療するための該容器の内容物の使用に関する指示および/または使用説明書を提供する、キット。
【請求項48】
前記容器がバイアルまたはビンまたはプレフィルドシリンジである、請求項47に記載のキット。
【請求項49】
配列番号
【化41】

からなる群から選択される可変軽鎖アミノ酸配列を含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項50】
配列番号
【化42】

からなる群から選択される可変重鎖アミノ酸配列を含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項51】
配列番号88の可変軽鎖アミノ酸配列と、配列番号89の可変重鎖アミノ酸配列とを含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項52】
配列番号88の可変軽鎖アミノ酸配列と、配列番号90の可変重鎖アミノ酸配列とを含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項53】
配列番号91の可変軽鎖アミノ酸配列と、配列番号93の可変重鎖アミノ酸配列とを含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項54】
配列番号91の可変軽鎖アミノ酸配列と、配列番号94の可変重鎖アミノ酸配列とを含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項55】
配列番号92の可変軽鎖アミノ酸配列と、配列番号93の可変重鎖アミノ酸配列とを含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項56】
配列番号92の可変軽鎖アミノ酸配列と、配列番号94の可変重鎖アミノ酸配列とを含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項57】
配列番号95の可変軽鎖アミノ酸配列と、配列番号97の可変重鎖アミノ酸配列とを含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項58】
配列番号95の可変軽鎖アミノ酸配列と、配列番号98の可変重鎖アミノ酸配列とを含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項59】
配列番号96の可変軽鎖アミノ酸配列と、配列番号97の可変重鎖アミノ酸配列とを含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項60】
配列番号96の可変軽鎖アミノ酸配列と、配列番号98の可変重鎖アミノ酸配列とを含むPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項61】
マウスPRLRの細胞外ドメインの多くとも10、000分の1〜15,000分の1の平衡解離定数(K)を有する、ヒトPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項62】
he.06.275−4と同一のエピトープと結合する、請求項61に記載の抗体。
【請求項63】
ヒトPRLRの細胞外ドメイン、マウスPRLRの細胞外ドメインおよびラットPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項64】
10−6M以下の平衡解離定数(K)を有する、ヒト、マウスおよびラットPRLRの細胞外ドメインと結合する抗体。
【請求項65】
he.06.642−2と同一のエピトープと結合する、請求項64に記載の抗体。
【請求項66】
請求項1から23および49から65のいずれか一項に記載の抗PRLR抗体を用いる治療を必要とする被験体を同定する方法であって、該方法は、
(a)該被験体からサンプルを得るステップと、
(b)該サンプルを、PRLR、Jak2、Mapk、Stat5、Erkl/2および/またはAktのリン酸化のレベルについて分析するステップと
を含み、
PRLR、Jak2、Mapk、Stat5、Erkl/2および/またはAktのリン酸化のレベルが、抗PRLR抗体を用いる治療を必要としていることを示す方法。
【請求項67】
癌に罹患した被験体において癌治療をモニタリングする方法であって、
(a)該被験体から得た第1のサンプルを、癌治療薬を用いる治療の開始に先立ってPRLRのリン酸化のレベルについて分析するステップと、
(b)該癌治療薬を用いる治療の開始後の第2のサンプルを分析するステップと
を含み、
該癌治療薬を用いた治療の開始後のリン酸化PRLRのレベルの低減が、該患者が治療上有効な用量の該癌治療薬を受けていることを示す、方法。
【請求項68】
前記癌治療薬が請求項1から23および49から65のいずれか一項に記載の抗体である、請求項67に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2010−501163(P2010−501163A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524812(P2009−524812)
【出願日】平成19年8月17日(2007.8.17)
【国際出願番号】PCT/US2007/076160
【国際公開番号】WO2008/022295
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【出願人】(500570793)ゾーマ テクノロジー リミテッド (26)
【Fターム(参考)】