RFOG変調エラー補正
【課題】変調エラー補正を行うためのシステムおよび方法を提供すること
【解決手段】このシステムの一例40が、共通位相/周波数変調を第1および第2のレーザビーム182、184に、第1の強度変調を第1の変調ビームに、および第2の強度変調を第2の変調ビームに与える。出力された信号は、共通位相/周波数変調の周波数に従って復調される。次いで、これらの復調信号のうちの第1の復調信号が、第1のビームの強度変調の周波数に基づいて復調され、これらの復調信号のうちの第2の復調信号が、第2のビームの強度変調の周波数に基づいて復調される。次いで、回転速度は、復調信号に基づいて決定される。強度変調の周波数は不等であり、調和関係になく、強度変調は、それぞれの光ビームを一意の符号により符号化する。
【解決手段】このシステムの一例40が、共通位相/周波数変調を第1および第2のレーザビーム182、184に、第1の強度変調を第1の変調ビームに、および第2の強度変調を第2の変調ビームに与える。出力された信号は、共通位相/周波数変調の周波数に従って復調される。次いで、これらの復調信号のうちの第1の復調信号が、第1のビームの強度変調の周波数に基づいて復調され、これらの復調信号のうちの第2の復調信号が、第2のビームの強度変調の周波数に基づいて復調される。次いで、回転速度は、復調信号に基づいて決定される。強度変調の周波数は不等であり、調和関係になく、強度変調は、それぞれの光ビームを一意の符号により符号化する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFOG変調エラー補正に関する。
【背景技術】
【0002】
共振器光ファイバジャイロ(RFOG)は、光ファイバ共振器の時計回りと反時計回りの共振周波数間で周波数の差を検出することによって、回転を感知する。ファイバ共振器の共振周波数は、狭い帯域の1つまたは複数のレーザによりプローブされる。共振器は、光周波数を光強度に変換する。例えば、図1に示されている反射共振器の場合、光検出器によって検出される光強度は、光周波数が共振周波数から離れたときに最大になるであろう。しかし、光強度は、光周波数が共振周波数に近づいたときに共振周波数で急激に最小に下がる。したがって、共振周波数を検出するための1つの方法は、検出器における最小電力を検出することである。しかし、この方法は、回転感知を行う上で十分な正確さに欠け、したがって、別のさらに正確な方法が必要とされる。
【0003】
共振周波数の非常に正確な測定は、光の周波数変調もしくは位相変調を用いることによって、または共振器のキャビティ長変調を用いることによって行われることが可能である。図1は、キャビティ長変調を用いる従来技術のRFOGを示している。図2は、変調により、いかに共振周波数の正確な測定をすることが可能であるかを示している。図2での区分(a)は、光の周波数が掃引される場合、光検出器で観測されるであろう共振ディップを示している。区分(a)はまた、3つの異なる公称光周波数で、正弦波周波数変調への共振器応答を示している。公称光周波数が共振ディップの中心の右方である場合には、強度信号は、変調周波数にあり、変調により同相である光検出器において存在することになる。公称光周波数が共振ディップの中心の左方である場合には、強度信号は、変調周波数にあるが、変調により180度位相がずれている光検出器において存在することになる。理想的な共振器と変調の場合では、公称光周波数が共振周波数である共振ディップの中心にあるとき、光検出器における強度信号は、変調周波数ではなく、変調周波数の偶数次高調波でのみ周波数成分を有するであろう。したがって、共振周波数を検出するのは、変調周波数で強度信号がゼロであるときである。
【0004】
光検出器は、強度信号を電圧信号に変換する。電圧信号が復調器(位相検波器)を通過する場合、公称光周波数の関数として復調器の出力は、図2の区分(b)に示されているもののように見えることになる。理想的な場合では、復調器の出力は、公称光周波数が正確に共振周波数にあるとき、ゼロを通過する。
【0005】
図3−1および3−2は、図1に付随する共振追跡電子機器の例を示している。光検出器からのCW信号は、周波数fmで復調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器の共振周波数へのレーザ周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が電圧−周波数変換器に進む以外は類似しており、その変換器の出力は、Δfにあり、回転速度に比例している。
【0006】
図4は、レーザ光が、コイルを通じて逆伝播することになる2つのビームに分割される前の、そのレーザ光の共通位相変調によるRFOGを示している。使用可能である多数の種々の位相変調器がある。いくつかの例には、PZTトランスデューサの周囲に巻かれたファイバ、集積光学チップ、またはバルク電気光学変調器がある。
【0007】
図5は、レーザ光が、コイルを通じて逆伝播することになる2つのビームに分割される前の、そのレーザ光の共通周波数変調によるRFOGを示している。レーザ周波数を変調するいくつかの一般的なやり方は、ダイオードレーザもしくはダーオードパンプレーザの注入電流を変調すること、またはPZTもしくは何らかのタイプのMEMSデバイスによりレーザキャビティの長さを変調することである。
【0008】
共振周波数を検出する際のエラー、したがって、回転感知の際のエラーを引き起こすことになる不完全性がジャイロにはある。回転感知エラーをもたらす可能性のある2つのタイプの変調器不完全性がある。1つのタイプは、変調器強度変調である。意図された変調がキャビティ長、光周波数または光位相であっても、理想的ではない変調器がまた、変調周波数で成分を有する可能性のある光強度の変調を生成することになる。望ましくない強度変調は、復調器によって検出され、非共振状態を示す信号として解釈されることになる。その場合、共振器追跡電子機器は、標準共振器強度信号が、望ましくない強度信号を正確に相殺するまで、レーザ周波数を共振周波数から遠ざけることになる。共振周波数からの偏位は、望ましくない強度信号が2つの逆伝播光波間で異なる場合、回転感知エラーをもたらす。しかし、望ましくない強度信号が同一に形成可能である場合には、回転感知エラーは生じないであろう。
【0009】
回転感知エラーをもたらす可能性のあるもう1つの変調器不完全性は、変調ひずみである。変調ひずみは、変調器駆動電子機器または変調器で生じる可能性がある。理想的な変調は、単一の周波数での正弦波変調である。しかし、ひずみは、より高い調波の生成を変調にもたらす可能性がある。高調波変調でさえ、回転感知エラーにつながる可能性のある共振検出エラーをもたらすであろう。
【0010】
変調器不完全性による回転感知エラーを低減または排除するための1つのやり方は、2つの逆伝播光波の共通変調を用いることである。これは、両方の逆伝播光波について同一の変調器を使用することによって行われる。図1、4および5は、共通変調を用いる様々なRFOG構成を示している。同一の変調器を使用することによって、共振検出エラーは、時計回りと反時計回りの両方向について同一になる。回転測定は、検出された時計回りと反時計回りの共振周波数の差であるので、共通エラーが回転測定で相殺(コモンモード阻止)することになる。
【0011】
共通変調に対する1つの欠点は、ジャイロシステムが、共振器内で光学的後方反射または後方散乱と関連する別の不完全性に敏感になることである。後方散乱光は、2つのタイプのエラーをもたらすことになる。一方のタイプのエラー(干渉タイプ)は、後方散乱波と、光検出器に達するP波との間の光学干渉と関連する。他方のタイプのエラー(強度タイプ)は、P波と全く同様の共振ディップ全体にわたる変調によって変調される後方散乱波の強度と関連する。
【0012】
従来技術に見られる強度タイプエラーを排除するための方法は、逆伝播ビームが共振器に入る前に、その逆伝播ビームの独立位相変調を用いることである。この方法が、図6に示されている。それぞれのビームの位相変調の周波数は、互いに異なるように、および互いに調和関係にないように設定されている。このように、後方散乱光の強度信号は、P波の強度信号と同一の周波数になく、信号処理電子機器に用いられる同期復調器によって非常に高い程度に阻止可能である。逆伝播光波の独立変調を用いる欠点は、変調器不完全性がコモンモード阻止により、もはや相殺されないことである。
【0013】
図7は、図6に付随する共振追跡電子機器の例を示している。光検出器からのCW信号は、周波数fm,2で復調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器の共振周波数へのレーザ周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が電圧−周波数変換器に進む周波数fm,1で、光検出器からの信号が復調される以外は類似しており、その変換器の出力は、Δfにあり、回転速度に比例している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
変調器不完全性および後方散乱による回転感知エラーを排除するRFOG構成を有する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、強度タイプ後方散乱エラーの阻止を維持しながら、変調エラー補正を行うためのシステムおよび方法を提供する。このシステムの一例は、共通位相/周波数の変調を第1および第2のレーザビームに、第1の強度変調を第1の変調ビームに、および第2の強度変調を第2の変調ビームに与える。次いで、第1および第2のビームは、光学共振器を通じて送られる。次いで、光学共振器から出力された信号が分析される。
【0016】
分析は、第1のビームの強度変調の周波数に基づいて第1のビームと関連する出力信号を復調することと、第2のビームの強度変調の周波数に基づいて第2のビームと関連する出力信号を復調することとを含む。次いで、復調された出力信号は、共通位相/周波数の変調の周波数に従って復調され、回転速度が、復調信号に基づいて決定される。
【0017】
本発明の一態様では、強度変調の周波数は不等であり、調和関係になく、強度変調は、それぞれの光ビームを一意の符号により符号化する。
本発明の好ましい実施形態および代替実施形態を、以下の図面を参照にして、詳細に後述する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図8は、変調器不完全性および後方散乱による回転感知エラーを排除する本発明の実施形態を示している。RFOG40が、光源50、ビームスプリッタ52〜56、光検出器60、62、共振器68、変調器72、74、76および関連の変調用発振器82、84、86、周波数シフタ90、ならびにプロセッサ94を含む。
【0019】
共通キャビティ長変調器76は、共振検出と、変調不完全性によるエラーを排除することとを行う。キャビティ長変調は、共振器ファイバで巻かれた圧電チューブ、または共振器ミラー上に配置された圧電素子によって行われることが可能である。2つの逆伝播ビームの独立強度変調(強度変調器72、74)は、それぞれの光波を一意の符号により符号化するために使用され、それにより後方散乱による望ましくない強度信号は、信号処理によって阻止されることが可能である。意図される強度変調の周波数は、異なって、かつ調和関係になく生成される。したがって、後方散乱による望ましくない強度信号の周波数は、P波の共振信号と同一ではなく、したがって、プロセッサ94内に含まれる信号復調器によって阻止されることになる。意図される強度変調の周波数は、互いに異なって、かつ調和関係になく設定され、共通変調は、キャビティ長変調器76によって行われる。意図される強度変調(変調器72、74)は、正弦波または方形波であり得る。強度変調器72、74の例は、マッハツェンダ干渉計、MEMSベースの強度変調器、または偏光子がそれに続くポッケルスセルを含む集積光学強度変調器を含む。強度変調器72、74は、任意のタイプの共通変調により実装可能である。
【0020】
図9−1および9−2は、図8に付随する共振追跡電子機器の例を示している。CWおよびCCW信号の双方は、共通変調周波数fm,3で復調される。光検出器からのCW信号は、周波数fm,2で変調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器の共振周波数へのレーザ周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が電圧−周波数変換器に進む周波数fm,1で、光検出器からの信号が復調される以外は類似しており、その変換器の出力は、Δfにあり、回転速度に比例している。
【0021】
後方散乱エラーの干渉タイプは、反時計回りの光波とは異なる共振周波数上に時計回りの光波をロックすることによって、低減または排除可能である。このように、後方散乱波とP波との間の干渉が、2つの波の周波数の差に等しい周波数でエラー信号を生成することになる。種々の共振縦モードに対応する種々の共振周波数上にロックすることによって、周波数の差は非常に高くなり、メガヘルツ−ギガヘルツの範囲になる。回転測定は、典型的には100Hzより低い周波数で行われるので、干渉タイプの後方散乱による高周波数エラーは、ジャイロ回転信号をローパスフィルタリングすることによって容易に阻止可能である。図10は、2つのレーザを使用して種々の共振周波数上にロックする従来技術の教示である。この構成では、それぞれのレーザは、共振検出のために異なる周波数で変調され、したがって、変調不完全性に敏感であるという欠点を有する。
【0022】
図11−1および11−2は、図10に付随する共振追跡電子機器の例を示している。光検出器からのCW信号は、周波数fm,2で復調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器の共振周波数へのレーザ2周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が共振器の共振周波数へのレーザ1周波数を制御する周波数fm,1で、光検出器からの信号が復調される以外は類似している。
【0023】
図12は、2つのレーザの使用(マスタレーザ120に位相ロックされるスレーブレーザ122)を示している。この方法は、干渉タイプエラーを阻止するように種々の共振モードで動作するための2つの独立周波数を供給することが可能である。スレーブレーザ122をマスタレーザ120に位相ロックすることによって、マスタレーザ120の周波数変調はまた、スレーブレーザ122上に現れることになる。これは、真の共通周波数変調ではないが、高帯域幅位相ロックループが用いられる場合、変調ひずみは、マスタレーザ120とスレーブレーザ122との間に主に見られることになる。したがって、変調ひずみおよび後方散乱エラーは、独立強度変調が用いられる場合、2つ以上のレーザ構成について低減または排除されることが可能である。この構成に対する1つの欠点は、2つのレーザの望ましくない強度変調がさらに、かなりまれな成分を有する場合もあることであり、その成分はコモンモード阻止によって排除されないであろう。
【0024】
図13−1および13−2は、図12に付随する共振追跡電子機器の例を示している。光検出器からのCW信号は、周波数fmで復調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器の共振周波数へのレーザ2周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が共振器の共振周波数へのレーザ1周波数を制御する以外は類似している。
【0025】
図14は、2つのレーザ構成180と共に用いられる本発明の例を示している。この構成の1つの欠点は、2つのレーザ182、184の望ましくない強度変調がさらに、かなりまれな成分を有する場合もあることであり、その成分はコモンモード阻止によって排除されないであろう。しかし、強度サーボループを用いることによる強度制御の使用など、望ましくない強度変調の効果を低減するための別のやり方が用いられることが可能である。
【0026】
図15−1および15−2は、図14のシステムについて共振追跡電子機器の例を示している。CWおよびCCW信号の双方は、共通変調周波数fm,3で復調される。光検出器からのCW信号は、周波数fm,2で復調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器のCW共振周波数へのレーザ2周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が共振器のCCW共振周波数へのレーザ1周波数を制御する周波数fm,1で、光検出器からの信号が復調される以外は類似している。
【0027】
図16は、共通キャビティ長変調、独立強度変調、および2つのレーザ222、224の使用を用いるRFOG構成220を示している。
図17は、類似の構成280を示しているが、3つのレーザ282〜286を有している。これらの2つの構成の利点は、複数の回転感知エラーが低減または排除されることである。共通キャビティ長変調は、変調器不完全性によるエラーを排除し、独立強度変調は、後方散乱による強度タイプエラーを排除し、複数のレーザの使用は、後方散乱による干渉タイプエラーを排除するための手段を提供する。さらには、3つのレーザ構成280では、独立強度変調器290、292は、それぞれのレーザビームを一意の符号により符号化し、それにより、信号処理は、第2のレーザ284および第3のレーザ286と関連する信号を分離することが可能になり、双方のレーザは、光を、共振器内の同一の方向におよび同一の光検出器上に送る。
【0028】
図18−1および18−2は、図17に示されているシステムについて共振追跡電子機器の例を示している。光検出器からのCW信号は、2つのチャネルに分割される。双方のチャネルは、共通変調周波数fm,4で復調される。次いで、レーザ2を制御するために使用されるチャネルは、fm,2で復調される。レーザ3を制御するために使用されるチャネルは、fm,3で復調される。CCW信号は、fm,4で、次いでfm,1で復調される。積分器の出力は、共振器のCCW共振周波数へのレーザ1周波数を制御する。
【0029】
図19は、上に示したシステムに含まれるプロセッサ(例えば、プロセッサ94)によって実行されるプロセスの一例300を示している。まず、ブロック304において、共通位相/周波数変調が第1および第2のレーザビームに与えられる。ブロック308において、第1の強度変調が第1の変調ビームに与えられる。ブロック310において、第2の強度変調が第2の変調ビームに与えられる。ブロック312において、第1および第2のビームが光学共振器を通じて送られる。ブロック316において、光学共振器から出力された信号が分析される(図20を参照されたい)。
【0030】
図20は、図19のブロック316において実行されるプロセスを示している。まず、ブロック324において、第1および第2のビームと関連する出力信号が、共通変調の周波数に従って復調される。次いで、ブロック326において、第1のビームと関連する信号が第1のビームの強度変調の周波数に基づいて復調される。ブロック328において、第2のビームと関連する出力信号が第2のビームの強度変調の周波数に基づいて復調される。ブロック332において、回転速度が、復調信号に基づいて決定される。復調の段階は、様々な順序で実行可能である。
【0031】
プロセッサは、アナログおよび/またはデジタルのプロセッサであってよい。
独占的権利または特権が請求される本発明の実施形態を添付のように定義する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来技術の実施形態を示す図である。
【図2】従来技術の実施形態を示す図である。
【図3】図3−1は従来技術の実施形態を示す図である。図3−2は従来技術の実施形態を示す図である。
【図4】従来技術の実施形態を示す図である。
【図5】従来技術の実施形態を示す図である。
【図6】従来技術の実施形態を示す図である。
【図7】図7−1は従来技術の実施形態を示す図である。図7−2は従来技術の実施形態を示す図である。
【図8】本発明の実施形態を示す概略図である。
【図9】図9−1は本発明の実施形態を示す概略図である。図9−2は本発明の実施形態を示す概略図である。
【図10】従来技術の実施形態を示す図である。
【図11】図11−1は従来技術の実施形態を示す図である。図11−2は従来技術の実施形態を示す図である。
【図12】従来技術の実施形態を示す図である。
【図13】図13−1は従来技術の実施形態を示す図である。図13−2は従来技術の実施形態を示す図である。
【図14】本発明の実施形態を示す概略図である。
【図15】図15−1は本発明の実施形態を示す概略図である。図15−2は本発明の実施形態を示す概略図である。
【図16】本発明の実施形態を示す概略図である。
【図17】本発明の実施形態を示す概略図である。
【図18】図18−1は本発明の実施形態を示す概略図である。図18−2は本発明の実施形態を示す概略図である。
【図19】本発明により行われるプロセスの一例を示す流れ図である。
【図20】本発明により行われるプロセスの一例を示す流れ図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFOG変調エラー補正に関する。
【背景技術】
【0002】
共振器光ファイバジャイロ(RFOG)は、光ファイバ共振器の時計回りと反時計回りの共振周波数間で周波数の差を検出することによって、回転を感知する。ファイバ共振器の共振周波数は、狭い帯域の1つまたは複数のレーザによりプローブされる。共振器は、光周波数を光強度に変換する。例えば、図1に示されている反射共振器の場合、光検出器によって検出される光強度は、光周波数が共振周波数から離れたときに最大になるであろう。しかし、光強度は、光周波数が共振周波数に近づいたときに共振周波数で急激に最小に下がる。したがって、共振周波数を検出するための1つの方法は、検出器における最小電力を検出することである。しかし、この方法は、回転感知を行う上で十分な正確さに欠け、したがって、別のさらに正確な方法が必要とされる。
【0003】
共振周波数の非常に正確な測定は、光の周波数変調もしくは位相変調を用いることによって、または共振器のキャビティ長変調を用いることによって行われることが可能である。図1は、キャビティ長変調を用いる従来技術のRFOGを示している。図2は、変調により、いかに共振周波数の正確な測定をすることが可能であるかを示している。図2での区分(a)は、光の周波数が掃引される場合、光検出器で観測されるであろう共振ディップを示している。区分(a)はまた、3つの異なる公称光周波数で、正弦波周波数変調への共振器応答を示している。公称光周波数が共振ディップの中心の右方である場合には、強度信号は、変調周波数にあり、変調により同相である光検出器において存在することになる。公称光周波数が共振ディップの中心の左方である場合には、強度信号は、変調周波数にあるが、変調により180度位相がずれている光検出器において存在することになる。理想的な共振器と変調の場合では、公称光周波数が共振周波数である共振ディップの中心にあるとき、光検出器における強度信号は、変調周波数ではなく、変調周波数の偶数次高調波でのみ周波数成分を有するであろう。したがって、共振周波数を検出するのは、変調周波数で強度信号がゼロであるときである。
【0004】
光検出器は、強度信号を電圧信号に変換する。電圧信号が復調器(位相検波器)を通過する場合、公称光周波数の関数として復調器の出力は、図2の区分(b)に示されているもののように見えることになる。理想的な場合では、復調器の出力は、公称光周波数が正確に共振周波数にあるとき、ゼロを通過する。
【0005】
図3−1および3−2は、図1に付随する共振追跡電子機器の例を示している。光検出器からのCW信号は、周波数fmで復調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器の共振周波数へのレーザ周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が電圧−周波数変換器に進む以外は類似しており、その変換器の出力は、Δfにあり、回転速度に比例している。
【0006】
図4は、レーザ光が、コイルを通じて逆伝播することになる2つのビームに分割される前の、そのレーザ光の共通位相変調によるRFOGを示している。使用可能である多数の種々の位相変調器がある。いくつかの例には、PZTトランスデューサの周囲に巻かれたファイバ、集積光学チップ、またはバルク電気光学変調器がある。
【0007】
図5は、レーザ光が、コイルを通じて逆伝播することになる2つのビームに分割される前の、そのレーザ光の共通周波数変調によるRFOGを示している。レーザ周波数を変調するいくつかの一般的なやり方は、ダイオードレーザもしくはダーオードパンプレーザの注入電流を変調すること、またはPZTもしくは何らかのタイプのMEMSデバイスによりレーザキャビティの長さを変調することである。
【0008】
共振周波数を検出する際のエラー、したがって、回転感知の際のエラーを引き起こすことになる不完全性がジャイロにはある。回転感知エラーをもたらす可能性のある2つのタイプの変調器不完全性がある。1つのタイプは、変調器強度変調である。意図された変調がキャビティ長、光周波数または光位相であっても、理想的ではない変調器がまた、変調周波数で成分を有する可能性のある光強度の変調を生成することになる。望ましくない強度変調は、復調器によって検出され、非共振状態を示す信号として解釈されることになる。その場合、共振器追跡電子機器は、標準共振器強度信号が、望ましくない強度信号を正確に相殺するまで、レーザ周波数を共振周波数から遠ざけることになる。共振周波数からの偏位は、望ましくない強度信号が2つの逆伝播光波間で異なる場合、回転感知エラーをもたらす。しかし、望ましくない強度信号が同一に形成可能である場合には、回転感知エラーは生じないであろう。
【0009】
回転感知エラーをもたらす可能性のあるもう1つの変調器不完全性は、変調ひずみである。変調ひずみは、変調器駆動電子機器または変調器で生じる可能性がある。理想的な変調は、単一の周波数での正弦波変調である。しかし、ひずみは、より高い調波の生成を変調にもたらす可能性がある。高調波変調でさえ、回転感知エラーにつながる可能性のある共振検出エラーをもたらすであろう。
【0010】
変調器不完全性による回転感知エラーを低減または排除するための1つのやり方は、2つの逆伝播光波の共通変調を用いることである。これは、両方の逆伝播光波について同一の変調器を使用することによって行われる。図1、4および5は、共通変調を用いる様々なRFOG構成を示している。同一の変調器を使用することによって、共振検出エラーは、時計回りと反時計回りの両方向について同一になる。回転測定は、検出された時計回りと反時計回りの共振周波数の差であるので、共通エラーが回転測定で相殺(コモンモード阻止)することになる。
【0011】
共通変調に対する1つの欠点は、ジャイロシステムが、共振器内で光学的後方反射または後方散乱と関連する別の不完全性に敏感になることである。後方散乱光は、2つのタイプのエラーをもたらすことになる。一方のタイプのエラー(干渉タイプ)は、後方散乱波と、光検出器に達するP波との間の光学干渉と関連する。他方のタイプのエラー(強度タイプ)は、P波と全く同様の共振ディップ全体にわたる変調によって変調される後方散乱波の強度と関連する。
【0012】
従来技術に見られる強度タイプエラーを排除するための方法は、逆伝播ビームが共振器に入る前に、その逆伝播ビームの独立位相変調を用いることである。この方法が、図6に示されている。それぞれのビームの位相変調の周波数は、互いに異なるように、および互いに調和関係にないように設定されている。このように、後方散乱光の強度信号は、P波の強度信号と同一の周波数になく、信号処理電子機器に用いられる同期復調器によって非常に高い程度に阻止可能である。逆伝播光波の独立変調を用いる欠点は、変調器不完全性がコモンモード阻止により、もはや相殺されないことである。
【0013】
図7は、図6に付随する共振追跡電子機器の例を示している。光検出器からのCW信号は、周波数fm,2で復調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器の共振周波数へのレーザ周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が電圧−周波数変換器に進む周波数fm,1で、光検出器からの信号が復調される以外は類似しており、その変換器の出力は、Δfにあり、回転速度に比例している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
変調器不完全性および後方散乱による回転感知エラーを排除するRFOG構成を有する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、強度タイプ後方散乱エラーの阻止を維持しながら、変調エラー補正を行うためのシステムおよび方法を提供する。このシステムの一例は、共通位相/周波数の変調を第1および第2のレーザビームに、第1の強度変調を第1の変調ビームに、および第2の強度変調を第2の変調ビームに与える。次いで、第1および第2のビームは、光学共振器を通じて送られる。次いで、光学共振器から出力された信号が分析される。
【0016】
分析は、第1のビームの強度変調の周波数に基づいて第1のビームと関連する出力信号を復調することと、第2のビームの強度変調の周波数に基づいて第2のビームと関連する出力信号を復調することとを含む。次いで、復調された出力信号は、共通位相/周波数の変調の周波数に従って復調され、回転速度が、復調信号に基づいて決定される。
【0017】
本発明の一態様では、強度変調の周波数は不等であり、調和関係になく、強度変調は、それぞれの光ビームを一意の符号により符号化する。
本発明の好ましい実施形態および代替実施形態を、以下の図面を参照にして、詳細に後述する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図8は、変調器不完全性および後方散乱による回転感知エラーを排除する本発明の実施形態を示している。RFOG40が、光源50、ビームスプリッタ52〜56、光検出器60、62、共振器68、変調器72、74、76および関連の変調用発振器82、84、86、周波数シフタ90、ならびにプロセッサ94を含む。
【0019】
共通キャビティ長変調器76は、共振検出と、変調不完全性によるエラーを排除することとを行う。キャビティ長変調は、共振器ファイバで巻かれた圧電チューブ、または共振器ミラー上に配置された圧電素子によって行われることが可能である。2つの逆伝播ビームの独立強度変調(強度変調器72、74)は、それぞれの光波を一意の符号により符号化するために使用され、それにより後方散乱による望ましくない強度信号は、信号処理によって阻止されることが可能である。意図される強度変調の周波数は、異なって、かつ調和関係になく生成される。したがって、後方散乱による望ましくない強度信号の周波数は、P波の共振信号と同一ではなく、したがって、プロセッサ94内に含まれる信号復調器によって阻止されることになる。意図される強度変調の周波数は、互いに異なって、かつ調和関係になく設定され、共通変調は、キャビティ長変調器76によって行われる。意図される強度変調(変調器72、74)は、正弦波または方形波であり得る。強度変調器72、74の例は、マッハツェンダ干渉計、MEMSベースの強度変調器、または偏光子がそれに続くポッケルスセルを含む集積光学強度変調器を含む。強度変調器72、74は、任意のタイプの共通変調により実装可能である。
【0020】
図9−1および9−2は、図8に付随する共振追跡電子機器の例を示している。CWおよびCCW信号の双方は、共通変調周波数fm,3で復調される。光検出器からのCW信号は、周波数fm,2で変調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器の共振周波数へのレーザ周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が電圧−周波数変換器に進む周波数fm,1で、光検出器からの信号が復調される以外は類似しており、その変換器の出力は、Δfにあり、回転速度に比例している。
【0021】
後方散乱エラーの干渉タイプは、反時計回りの光波とは異なる共振周波数上に時計回りの光波をロックすることによって、低減または排除可能である。このように、後方散乱波とP波との間の干渉が、2つの波の周波数の差に等しい周波数でエラー信号を生成することになる。種々の共振縦モードに対応する種々の共振周波数上にロックすることによって、周波数の差は非常に高くなり、メガヘルツ−ギガヘルツの範囲になる。回転測定は、典型的には100Hzより低い周波数で行われるので、干渉タイプの後方散乱による高周波数エラーは、ジャイロ回転信号をローパスフィルタリングすることによって容易に阻止可能である。図10は、2つのレーザを使用して種々の共振周波数上にロックする従来技術の教示である。この構成では、それぞれのレーザは、共振検出のために異なる周波数で変調され、したがって、変調不完全性に敏感であるという欠点を有する。
【0022】
図11−1および11−2は、図10に付随する共振追跡電子機器の例を示している。光検出器からのCW信号は、周波数fm,2で復調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器の共振周波数へのレーザ2周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が共振器の共振周波数へのレーザ1周波数を制御する周波数fm,1で、光検出器からの信号が復調される以外は類似している。
【0023】
図12は、2つのレーザの使用(マスタレーザ120に位相ロックされるスレーブレーザ122)を示している。この方法は、干渉タイプエラーを阻止するように種々の共振モードで動作するための2つの独立周波数を供給することが可能である。スレーブレーザ122をマスタレーザ120に位相ロックすることによって、マスタレーザ120の周波数変調はまた、スレーブレーザ122上に現れることになる。これは、真の共通周波数変調ではないが、高帯域幅位相ロックループが用いられる場合、変調ひずみは、マスタレーザ120とスレーブレーザ122との間に主に見られることになる。したがって、変調ひずみおよび後方散乱エラーは、独立強度変調が用いられる場合、2つ以上のレーザ構成について低減または排除されることが可能である。この構成に対する1つの欠点は、2つのレーザの望ましくない強度変調がさらに、かなりまれな成分を有する場合もあることであり、その成分はコモンモード阻止によって排除されないであろう。
【0024】
図13−1および13−2は、図12に付随する共振追跡電子機器の例を示している。光検出器からのCW信号は、周波数fmで復調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器の共振周波数へのレーザ2周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が共振器の共振周波数へのレーザ1周波数を制御する以外は類似している。
【0025】
図14は、2つのレーザ構成180と共に用いられる本発明の例を示している。この構成の1つの欠点は、2つのレーザ182、184の望ましくない強度変調がさらに、かなりまれな成分を有する場合もあることであり、その成分はコモンモード阻止によって排除されないであろう。しかし、強度サーボループを用いることによる強度制御の使用など、望ましくない強度変調の効果を低減するための別のやり方が用いられることが可能である。
【0026】
図15−1および15−2は、図14のシステムについて共振追跡電子機器の例を示している。CWおよびCCW信号の双方は、共通変調周波数fm,3で復調される。光検出器からのCW信号は、周波数fm,2で復調される。復調器の出力は、CW光波がリング共振器の共振周波数上にあるとき、ゼロを横断するエラー信号である。このエラー信号は、積分器によって積分される。積分器の出力は、共振器のCW共振周波数へのレーザ2周波数を制御する。CCW制御ループは、積分器の出力が共振器のCCW共振周波数へのレーザ1周波数を制御する周波数fm,1で、光検出器からの信号が復調される以外は類似している。
【0027】
図16は、共通キャビティ長変調、独立強度変調、および2つのレーザ222、224の使用を用いるRFOG構成220を示している。
図17は、類似の構成280を示しているが、3つのレーザ282〜286を有している。これらの2つの構成の利点は、複数の回転感知エラーが低減または排除されることである。共通キャビティ長変調は、変調器不完全性によるエラーを排除し、独立強度変調は、後方散乱による強度タイプエラーを排除し、複数のレーザの使用は、後方散乱による干渉タイプエラーを排除するための手段を提供する。さらには、3つのレーザ構成280では、独立強度変調器290、292は、それぞれのレーザビームを一意の符号により符号化し、それにより、信号処理は、第2のレーザ284および第3のレーザ286と関連する信号を分離することが可能になり、双方のレーザは、光を、共振器内の同一の方向におよび同一の光検出器上に送る。
【0028】
図18−1および18−2は、図17に示されているシステムについて共振追跡電子機器の例を示している。光検出器からのCW信号は、2つのチャネルに分割される。双方のチャネルは、共通変調周波数fm,4で復調される。次いで、レーザ2を制御するために使用されるチャネルは、fm,2で復調される。レーザ3を制御するために使用されるチャネルは、fm,3で復調される。CCW信号は、fm,4で、次いでfm,1で復調される。積分器の出力は、共振器のCCW共振周波数へのレーザ1周波数を制御する。
【0029】
図19は、上に示したシステムに含まれるプロセッサ(例えば、プロセッサ94)によって実行されるプロセスの一例300を示している。まず、ブロック304において、共通位相/周波数変調が第1および第2のレーザビームに与えられる。ブロック308において、第1の強度変調が第1の変調ビームに与えられる。ブロック310において、第2の強度変調が第2の変調ビームに与えられる。ブロック312において、第1および第2のビームが光学共振器を通じて送られる。ブロック316において、光学共振器から出力された信号が分析される(図20を参照されたい)。
【0030】
図20は、図19のブロック316において実行されるプロセスを示している。まず、ブロック324において、第1および第2のビームと関連する出力信号が、共通変調の周波数に従って復調される。次いで、ブロック326において、第1のビームと関連する信号が第1のビームの強度変調の周波数に基づいて復調される。ブロック328において、第2のビームと関連する出力信号が第2のビームの強度変調の周波数に基づいて復調される。ブロック332において、回転速度が、復調信号に基づいて決定される。復調の段階は、様々な順序で実行可能である。
【0031】
プロセッサは、アナログおよび/またはデジタルのプロセッサであってよい。
独占的権利または特権が請求される本発明の実施形態を添付のように定義する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来技術の実施形態を示す図である。
【図2】従来技術の実施形態を示す図である。
【図3】図3−1は従来技術の実施形態を示す図である。図3−2は従来技術の実施形態を示す図である。
【図4】従来技術の実施形態を示す図である。
【図5】従来技術の実施形態を示す図である。
【図6】従来技術の実施形態を示す図である。
【図7】図7−1は従来技術の実施形態を示す図である。図7−2は従来技術の実施形態を示す図である。
【図8】本発明の実施形態を示す概略図である。
【図9】図9−1は本発明の実施形態を示す概略図である。図9−2は本発明の実施形態を示す概略図である。
【図10】従来技術の実施形態を示す図である。
【図11】図11−1は従来技術の実施形態を示す図である。図11−2は従来技術の実施形態を示す図である。
【図12】従来技術の実施形態を示す図である。
【図13】図13−1は従来技術の実施形態を示す図である。図13−2は従来技術の実施形態を示す図である。
【図14】本発明の実施形態を示す概略図である。
【図15】図15−1は本発明の実施形態を示す概略図である。図15−2は本発明の実施形態を示す概略図である。
【図16】本発明の実施形態を示す概略図である。
【図17】本発明の実施形態を示す概略図である。
【図18】図18−1は本発明の実施形態を示す概略図である。図18−2は本発明の実施形態を示す概略図である。
【図19】本発明により行われるプロセスの一例を示す流れ図である。
【図20】本発明により行われるプロセスの一例を示す流れ図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの光波を生成するように構成された少なくとも1つのレーザ(50)と、
光ファイバループを有し、前記少なくとも1つのレーザによって生成される前記光波が、前記光ファイバループにおいて時計回り(cw)および反時計回り(ccw)の方向に移動することが可能になるように構成された共振器(68)と、
前記共振器内への導入前に、前記光波の強度変調を行うように構成された少なくとも2つの強度変調器(72、74)と、
前記共振器においてcwおよびccwに回転する前記光波の成分を検出するように構成された2つの光検出器(60、62)と、
前記光検出器と信号連通しており、前記強度変調に基づいて後方散乱による強度信号を阻止するように、および前記検出された成分に基づいて回転速度を決定するように構成されたプロセッサ(94)と
を含む共振器光ファイバジャイロ(RFOG)であって、
前記共振器は、変調不完全性によるエラーを低減するように構成されたキャビティ長変調器をさらに備え、
前記少なくとも1つのレーザは、1つだけのレーザと、前記レーザによって生成される光波を、2つの光波に分割するように構成されたビームスプリッタとを備え、
前記少なくとも2つの強度変調器は2つの強度変調器を備え、その一方は、前記分割光波の一方を変調するためのものであり、他方は、前記分割光波の他方を変調するためのものであり、
前記光波について前記強度変調の周波数は不等であり、調和関係になく、前記強度変調器は、それぞれの光波を一意の符号により符号化する、RFOG。
【請求項2】
前記少なくとも1つのレーザは、
光波を生成するように構成されたマスタレーザと、
光波を生成するように構成されたスレーブレーザと、
前記マスタレーザによって生成された前記光波に、前記スレーブレーザによって生成された前記光波の位相をロックするように構成された位相ロックループとを備え、
前記光波について前記強度変調の周波数は不等であり、調和関係になく、前記強度変調器は、一意の符号によりそれぞれの光波を符号化する、請求項1に記載のRFOG。
【請求項3】
前記少なくとも1つのレーザは3つのレーザを備え、前記少なくとも2つの強度変調器は、前記3つのレーザのそれぞれ1つとそれぞれが関連している3つの強度変調器を備え、前記強度変調器のうちの2つの出力は、前記共振器内で前記cwまたはccwの方向の一方に選択的に供給され、前記共振器は、変調不完全性によるエラーを低減するように構成されたキャビティ長変調器をさらに備え、前記光波について前記強度変調の周波数は不等であり、調和関係になく、前記強度変調器は、それぞれの光波を一意の符号により符号化する、請求項1に記載のRFOG。
【請求項1】
少なくとも2つの光波を生成するように構成された少なくとも1つのレーザ(50)と、
光ファイバループを有し、前記少なくとも1つのレーザによって生成される前記光波が、前記光ファイバループにおいて時計回り(cw)および反時計回り(ccw)の方向に移動することが可能になるように構成された共振器(68)と、
前記共振器内への導入前に、前記光波の強度変調を行うように構成された少なくとも2つの強度変調器(72、74)と、
前記共振器においてcwおよびccwに回転する前記光波の成分を検出するように構成された2つの光検出器(60、62)と、
前記光検出器と信号連通しており、前記強度変調に基づいて後方散乱による強度信号を阻止するように、および前記検出された成分に基づいて回転速度を決定するように構成されたプロセッサ(94)と
を含む共振器光ファイバジャイロ(RFOG)であって、
前記共振器は、変調不完全性によるエラーを低減するように構成されたキャビティ長変調器をさらに備え、
前記少なくとも1つのレーザは、1つだけのレーザと、前記レーザによって生成される光波を、2つの光波に分割するように構成されたビームスプリッタとを備え、
前記少なくとも2つの強度変調器は2つの強度変調器を備え、その一方は、前記分割光波の一方を変調するためのものであり、他方は、前記分割光波の他方を変調するためのものであり、
前記光波について前記強度変調の周波数は不等であり、調和関係になく、前記強度変調器は、それぞれの光波を一意の符号により符号化する、RFOG。
【請求項2】
前記少なくとも1つのレーザは、
光波を生成するように構成されたマスタレーザと、
光波を生成するように構成されたスレーブレーザと、
前記マスタレーザによって生成された前記光波に、前記スレーブレーザによって生成された前記光波の位相をロックするように構成された位相ロックループとを備え、
前記光波について前記強度変調の周波数は不等であり、調和関係になく、前記強度変調器は、一意の符号によりそれぞれの光波を符号化する、請求項1に記載のRFOG。
【請求項3】
前記少なくとも1つのレーザは3つのレーザを備え、前記少なくとも2つの強度変調器は、前記3つのレーザのそれぞれ1つとそれぞれが関連している3つの強度変調器を備え、前記強度変調器のうちの2つの出力は、前記共振器内で前記cwまたはccwの方向の一方に選択的に供給され、前記共振器は、変調不完全性によるエラーを低減するように構成されたキャビティ長変調器をさらに備え、前記光波について前記強度変調の周波数は不等であり、調和関係になく、前記強度変調器は、それぞれの光波を一意の符号により符号化する、請求項1に記載のRFOG。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2009−47684(P2009−47684A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−176657(P2008−176657)
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−176657(P2008−176657)
【出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】
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