説明

RNAiによるインフルエンザウイルス複製の抑制

本発明は、インフルエンザウイルス遺伝子の発現を調節するための組成物および方法に関し、より具体的には、化学修飾されたオリゴヌクレオチドによるインフルエンザウイルス遺伝子の下方制御に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
センス鎖とアンチセンス鎖とを含むiRNA剤であって、センス鎖は少なくとも15個連続したヌクレオチドからなり、前記センス鎖のヌクレオチドは、表1A〜1Hに示されたiRNA剤すなわち番号がAL−DP−2241〜AL−DP−8631のiRNA剤のうちいずれか1つのセンス鎖の配列との差異が1、2、または3ヌクレオチド以内であり、またアンチセンス鎖は少なくとも15個連続したヌクレオチドからなり、前記アンチセンス鎖のヌクレオチドは、表1A〜1Hに示されたiRNA剤すなわち番号がAL−DP−2241〜AL−DP−8631のiRNA剤のうちいずれか1つのアンチセンス配列との差異が1、2、または3ヌクレオチド以内であることを特徴とする、iRNA剤。
【請求項2】
センス鎖とアンチセンス鎖とを含むiRNA剤であって、センス鎖は少なくとも15個連続したヌクレオチドからなり、前記センス鎖のヌクレオチドは、表1A〜1Hに示されたiRNA剤すなわち番号がAL−DP−2241〜AL−DP−8631のiRNA剤のうちいずれか1つのセンス鎖の配列との差異が1、2、または3ヌクレオチド以内であり、またアンチセンス鎖は、表1A〜1Hに示されたiRNA剤すなわち番号がAL−DP−2241〜AL−DP−8631のiRNA剤のうちいずれか1つのアンチセンス配列の少なくとも15個連続したヌクレオチドからなり、該iRNA剤は、同剤のそれぞれの標的遺伝子を発現するように人為的に改変されたCos−7細胞において、該iRNA剤とともにインキュベーションされなかった細胞に比べて20%、30%、40%、50%、60%、70%、または80%を超えてそれぞれの標的遺伝子の発現を低減することを特徴とする、iRNA剤。
【請求項3】
センス鎖とアンチセンス鎖とを含むiRNA剤であって、センス鎖およびアンチセンス鎖はそれぞれ、表1A〜1Hに示されたiRNA剤すなわち番号がAL−DP−2241〜AL−DP−8631のiRNA剤のうちいずれか1つの配列の一方と基本的に同一の、少なくとも16、17または18ヌクレオチドの配列からなり、ただしそれぞれ鎖1本あたり1、2、または3ヌクレオチド以下が他のヌクレオチドで置換されている(例えばアデノシンがウラシルにより置換されている)が同時にプラーク形成アッセイにおいて細胞内で形成されるA型インフルエンザのプラークの量を低減する能力は基本的に維持している場合は例外であることを特徴とする、iRNA剤。
【請求項4】
アンチセンスRNA鎖の長さは30ヌクレオチド以下であり、iRNA剤の二重鎖領域の長さは15〜30ヌクレオチド対である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のiRNA剤。
【請求項5】
生体試料中におけるiRNA剤の安定性を増大させる修飾を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のiRNA剤。
【請求項6】
ホスホロチオエートまたは2’修飾ヌクレオチドを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のiRNA剤。
【請求項7】
ウリジンが2'修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5'−ウリジン−アデニン−3'(5'−ua−3')ジヌクレオチド、
5'−ウリジンが2'修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5'−ウリジン−グアニ
ン−3'(5'−ug−3')ジヌクレオチド、
5'−シチジンが2'修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5'−シチジン−アデニ
ン−3'(5'−ca−3')ジヌクレオチド、または
5'−ウリジンが2'修飾ヌクレオチドである少なくとも1つの5'−ウリジン−ウリジ
ン−3'(5'−uu−3')ジヌクレオチドを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載
のiRNA剤。
【請求項8】
2'修飾は、2’−デオキシ、2’−デオキシ−2’−フルオロ、2’−O−メチル、
2’−メトキシエチル(2’−O−MOE)、2’−O−アミノプロピル(2’−O−AP)、2’−O−ジメチルアミノエチル(2’−O−DMAOE)、2’−O−ジメチルアミノプロピル(2’−O−DMAP)、2’−O−ジメチルアミノエチルオキシエチル(2’−O−DMAEOE)、および2’−O−N−メチルアセトアミド(2’−O−NMA)からなる群から選択される、請求項6または7に記載のiRNA剤。
【請求項9】
1〜4個の非対合ヌクレオチドを有するヌクレオチド突出部を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のiRNA剤。
【請求項10】
ヌクレオチド突出部は2個または3個の非対合ヌクレオチドを有する、請求項9に記載のiRNA剤。
【請求項11】
ヌクレオチド突出部はiRNA剤のアンチセンス鎖の3’末端にある、請求項9に記載のiRNA剤。
【請求項12】
コレステロール部分を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のiRNA剤。
【請求項13】
コレステロール部分はiRNA剤のセンス鎖の3’末端にコンジュゲートされている、請求項12に記載のiRNA剤。
【請求項14】
肺の細胞によって取り込まれるように標的設定されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のiRNA剤。
【請求項15】
少なくとも1つの非天然の核酸塩基を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のiRNA剤。
【請求項16】
非天然の核酸塩基はジフルオロトリル、ニトロインドリル、ニトロピロリルまたはニトロイミダゾリルである、請求項15に記載のiRNA剤。
【請求項17】
非天然の核酸塩基はジフルオロトリルである、請求項15に記載のiRNA剤。
【請求項18】
二本鎖オリゴヌクレオチドを構成している2つのオリゴヌクレオチド鎖のうち1つだけが非天然の核酸塩基を含んでいる、請求項15に記載のiRNA剤。
【請求項19】
二本鎖オリゴヌクレオチドを構成しているオリゴヌクレオチド鎖が両方とも個別に非天然の核酸塩基を含んでいる、請求項15に記載のiRNA剤。
【請求項20】
部分的にはA型インフルエンザウイルスの複製により仲介される病理学的プロセスを備えたヒト対象を治療する方法であって、iRNA剤はセンス鎖とアンチセンス鎖とを含んでなり、センス鎖は少なくとも15個連続したヌクレオチドからなり、前記センス鎖のヌクレオチドは、表1A〜1Hに示されたiRNA剤すなわち番号がAL−DP−2241〜AL−DP−8631のiRNA剤のうちいずれか1つのセンス鎖の配列との差異が1、2、または3ヌクレオチド以内であり、またアンチセンス鎖は少なくとも15個連続したヌクレオチドからなり、前記アンチセンス鎖のヌクレオチドは、表1A〜1Hに示されたiRNA剤すなわち番号がAL−DP−2241〜AL−DP−8631のiRNA剤のうちいずれか1つのアンチセンス鎖の配列との差異が1、2、または3ヌクレオチド以内であることを特徴とする、方法。
【請求項21】
iRNA剤は、対象の細胞または組織におけるインフルエンザウイルスの複製を低減するのに十分な量で投与される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
対象はヒトである、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
a)請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のiRNA剤と、
b)薬学的に許容可能な担体と
を含む医薬組成物。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図1I】
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【公表番号】特表2009−513716(P2009−513716A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−539004(P2008−539004)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【国際出願番号】PCT/US2006/042681
【国際公開番号】WO2007/053696
【国際公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(505369158)アルナイラム ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (51)
【氏名又は名称原語表記】ALNYLAM PHARMACEUTICALS, INC.
【Fターム(参考)】