説明

VOC放出量が低減された低粘度不飽和ポリエステル樹脂

低粘度不飽和ポリエステル樹脂の調製方法を開示する。第一の工程では、ジカルボン酸、これに対応する無水物、またはこれらの混合物と、多価アルコールとからポリエステル樹脂を調製する。第二の工程では、このポリエステル樹脂を、飽和一価アルコールと反応させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スチレンを低い濃度で含有するポリエステル樹脂、およびこれらの調製方法に関する。本発明は、特に、ポリステル鎖の末端に小さいアルキル基を有する不飽和ポリエステル樹脂の調製方法に関する。
【0002】
本方法は、短鎖アルコールと事前に生成させた不飽和ポリエステル樹脂との間のエステル交換反応を利用する。この反応において、ポリエステル分子は、鎖がより短い分子に化学変化する。この不飽和ポリエステル分子上に通常存在する極性の末端基(例えば、カルボキシル基、グリコールのヒドロキシル基など)は、短鎖アルコールの非極性アルキル基で置換される。
【背景技術】
【0003】
一般に、不飽和ポリエステルは、少なくとも1種のカルボキシル官能性モノマーがエチレン性不飽和結合を含有する、2以上のカルボキシル官能性を有する複数のモノマーの混合物から調製される。このポリエステルは、これらのカルボン酸モノマーと多価アルコールとの縮合反応によって得られる。商業的には、不飽和ポリエステルは、その後架橋され得る溶液を得るために、モノマー(例えば、スチレン等)中に溶解される。
【0004】
米国特許第2478015号には、β-不飽和一価アルコールとポリカルボン酸とのモノエステルを、多価アルコールと反応させることによる、不飽和ポリエステルの調製方法が開示されている。不飽和アルコールの例には、アリルアルコール、メタリルアルコール、クロチルアルコールなどが含まれる。アリルアルコールなどのβ-不飽和アルコールは有毒であり、このようなアルコールを用いて調製されたエステルはゲル化する傾向がある。米国特許第3547898号には、マレイン酸半エステルを含有する樹脂の製造方法が開示されている。この方法では、マレイン酸またはマレイン酸無水物が、4個から15個の炭素原子をアルキル基もしくはアラルキル基中に有するモノアルキルエトキシレートもしくはアルキルアリールエトキシレートと反応する。メタノール等のアルコールをこの反応混合物に添加することもできる。その後、この反応生成物は、フリーラジカル開始剤の存在下でモノマーに溶解される。米国特許第3979443号には、マレイン酸の一価アルコールエステルの調製方法が開示されている。米国特許第4038340号には、ポリカルボン酸、多価アルコール、および一価アルコールをベースにしたポリエステル樹脂が開示されている。これらのポリエステル樹脂は既知の方法で調製される。重縮合反応の初期に発生する揮発性アルコールの損失が、さらなるアルコールの添加によって補充されている。米国特許第5118783号には、単官能性のアルコールを、ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合反応に添加することによる、低分子量不飽和ポリエステルの調製方法が開示されている。米国特許第2863896号には、ポリマーの架橋結合改良剤として有用なエステル誘導体の調製方法が開示されている。米国特許第2863896号の要約には、マレイン酸無水物をイソプロパノールと反応させる工程と、酸触媒の存在下で反応生成物を異性化してモノイソプロピルフマレートを生じさせる工程と、このフマレートをビスフェノールA誘導体と120℃の温度で反応させる工程とが開示されている。米国特許第6107446号および同第6222005号には、カルボン酸もしくはその対応する無水物を飽和一価アルコールと反応させて半エステルを生成させる工程と、その後、この半エステルを多価アルコールと反応させて重縮合物を生成させる工程とを含む、ポリエステル樹脂の調製方法が開示されている。
【特許文献1】米国特許第2478015号公報
【特許文献2】米国特許第3547898号公報
【特許文献3】米国特許第3979443号公報
【特許文献4】米国特許第4038340号公報
【特許文献5】米国特許第5118783号公報
【特許文献6】米国特許第2863896号公報
【特許文献7】米国特許第6107446号公報
【特許文献8】米国特許第6222005号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
不飽和ポリエステルの溶液を調製するために用いられる溶媒であるスチレンは、有害汚染物質であると考えられている。揮発性有機化合物(VOC)の濃度が低い不飽和ポリエステル樹脂系を構築するためにこれまで多くの研究がされてきた。焦点となる領域の1つは、ワックスを放出を低減する手段として使用することであった。硬化時に、最初に樹脂中に溶解または分散されたワックスが、製造された物品の表面に薄い皮膜を形成する。この皮膜が物理的な障壁として働いて、硬化部分の表面からのスチレンの蒸発を抑制する。この皮膜はスチレンの放出を低減する。残念なことに、このろう状の皮膜は、実質的に層間の接着性を低減し、したがって、マルチラミネート構造を用いて作成された成形品の強度を低減する。このワックスの使用の代替として、低分子量不飽和ポリエステル樹脂の使用がある。低い分子量により、スチレン中への樹脂の溶解性が増加するため、より少ないスチレンの使用が可能になる。典型的には、不飽和ポリエステル樹脂の分子量は、成分比を変化させることによって操作される。最も高い分子量は、酸と多価アルコールとの比を1:1とする場合に達成される。1つの成分の他の成分に対する比を増加させると、分子量が低くなる。しかし、これらの合成技術は、得られる製品のパフォーマンス特性を顕著に変化させる。例えば、多価アルコールを酸より多く用いると、顕著に反応性および/または製品の耐熱性が低減する。多価アルコールより多くの酸を用いると、反応性が高くなるが、製品の酸価(AV)も高くなる。高い酸価の樹脂は、スチレンに溶解しにくく、スチレン中で沈殿する傾向がある。これらの樹脂から成形された製品は、水による影響を受けやすい。末端基の性質を変更することなく単に分子量を変化させると、多くの用途に対する樹脂の適合性が低下する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[本発明の概要]
本発明は、不飽和ポリエステル樹脂の調製方法に関する。本発明によれば、エチレン性不飽和結合を含有する少なくとも1種のジカルボン酸、これに対応する無水物、またはこれらの混合物を、最初に、少なくとも1種の多価アルコールと縮合反応させる。縮合反応が完了した後に、この縮合反応生成物(不飽和ポリエステル樹脂)を飽和一価アルコールと反応させる。この方法により、不飽和ポリエステル樹脂の鎖がより低い分子量の鎖に化学変化する。アルコールの末端キャップ基は、極性の末端基(例えば、カルボキシル基またはグリコールのヒドロキシル基等)と置き換わる。本発明の方法によって調製された不飽和ポリエステル樹脂は、アルコール蒸解樹脂(ADR)と呼ばれる。本発明により調製されたこの樹脂は、低い酸価を有し、比較となる樹脂〔標準的なエステル樹脂合成法(カルボン酸と多価アルコールを反応させ、さらに飽和一価アルコールと反応させることがない方法)を用いて調製された樹脂〕よりスチレンへの溶解性が高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
[本発明の詳細な説明]
エチレン型に不飽和化されたポリカルボン酸もしくはその対応する無水物および任意で他の酸と、多価アルコールとの、縮合触媒および/または異性化触媒の存在下での反応を含む従来の不飽和ポリエステル樹脂合成法とは異なり、本発明はさらに、完成した不飽和ポリエステル樹脂を、飽和一価アルコールと、任意でエステル交換反応触媒の存在下で反応させる。本発明の方法では、不飽和ポリエステル樹脂の調製に一般的な他の成分を用いることができる。
【0008】
本発明に有用な、エチレン性不飽和結合を含有するジカルボン酸およびその対応する無水物の例には、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、および無水マレイン酸等のジカルボン酸およびその対応する無水物が含まれる。加えて、他の酸、無水物、または酸のエステルを、化学組成を改変するために添加することができる。このような酸および無水物の例には、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、フタル酸無水物、ナディック酸無水物、メチルナディック酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、ジメチルテレフタレート、再生テレフタレート(PET)等が含まれる。マレイン酸およびマレイン酸無水物が好ましい。
【0009】
飽和ジカルボン酸および無水物を、不飽和ポリエステル樹脂の調製に用いることもできる。このような酸の例には、コハク酸、コハク無水物、アジピン酸、マロン酸、シュウ酸等が含まれる。
【0010】
さまざまな多価アルコールを、本発明の方法に用いることができる。これらに含まれるものとしては、一般的なジオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール等)、グリコールエーテル(例えば、ジエチレングリコールおよびジプロピレングリコール等)、ならびにポリオキシアルキレングリコール(ポリオキシエチレングリコールおよびポリオキシプロピレングリコールなど)が挙げられる。トリオールおよびより多官能性の多価アルコール(例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン、およびそのオキシアルキレン化された付加体等)を用いることもできる。
【0011】
好ましくは、多価アルコールは、脂肪族または脂環式であり、任意でC-O-C結合を含有する。
【0012】
飽和一価アルコールの例としては、1個から4個の炭素原子を有するアルコール、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、n-ブタノール等を挙げることができる。1個から3個の炭素原子を有する一級アルコール、例えば、メタノール、エタノールおよび1-プロパノールが好ましい。
【0013】
不飽和ポリエステル樹脂の合成に一般的に用いられる他の物質、例えば、溶媒、異性化触媒および/または縮合触媒、エステル交換反応触媒等を、本発明の方法に用いることができる。溶媒の例は、当分野で一般に知られている溶媒であり、これらだけに限られないが、スチレン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、およびこれらの混合物が含まれる。一般的に用いられる阻害剤には、ヒドロキノン、p-ベンゾキノン、ジ-t-ブチルヒドロキノン、t-ブチルカテコール、フェノチアジン等が含まれる。縮合反応を促進するために用いられる触媒としては、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、亜鉛塩(例えば酢酸塩)、有機スズ化合物(ジブチル酸化物)、および当業者に公知の他の物質を挙げることができる。異性化触媒には、有機アミン(例えば、モルフォリンおよびピペリジン等)が含まれる。エステル交換反応を促進するために用いられる触媒としては、酢酸亜鉛および酸化ジブチルスズを挙げることができる。
【0014】
本発明によれば、不飽和ポリエステル樹脂が生成した後、一価アルコールと反応してポリエステル鎖の末端にアルキル基を有するポリエステルを生成する。一価アルコールと不飽和ポリエステル樹脂との間のこのエステル交換法により、より短い鎖長を有するポリエステル生成物がもたらされる。この不飽和ポリエステル樹脂は、一般的なジカルボン酸または無水物(例えば、無水マレイン酸等)と、少なくとも一種のグリコールとを用いる既知の方法によって調製することができる。不飽和ポリエステル樹脂は、ジシクロペンタジエン(DCPD)または他のジカルボン酸を含有することができる。ジカルボン酸と多価アルコールとの間の縮合反応は、通常、約170℃から約240℃の温度で実施する。別の実施態様では、縮合反応は、約170℃から約220℃の温度で実施する。不飽和ポリエステル樹脂を生成させる反応は、この温度にて、酸価の値(AV)(ASTM D1639)と、スチレンに溶解した粘度(ASTM D1824)とがあらかじめ定められた範囲内になるまで継続させる。その後、この不飽和ポリエステル樹脂を冷却し、一価アルコール(例えば、エタノールまたはメタノール等)と反応させる。大気圧下での手順では、アルコールの添加を、間断なく還流させながら60℃より低い温度で実施することができる。本発明のより効果的な実施態様では、エステル交換反応を最高で300 psiまでの加圧条件下で実施する。別の実施態様では、エステル交換反応を、最高で100 psiまでの加圧条件下で実施する。加圧条件下では、アルコールを約60℃から約250℃までの温度で組み込むことができる。別の実施態様では、エステル交換反応を、約60℃から約225℃までの温度で実施する。別の実施態様では、エステル交換反応を、200℃から約210℃までの温度で実施する。最高圧力は、反応槽の性能により制限される。最高温度は、装置の性能と、不飽和ポリエステル樹脂の分解温度とにより制限される。通常、温度および圧力が高いほど、より速いエステル化反応が起こる。エステル交換反応が大気圧下または高圧下のいずれで実施されても、アルコールの組み込みの効率は80%より高い。
【0015】
あらかじめ定められたAVは、最終製品の最終的な使用を含む多くの要因次第である。例えば、完成した積層用樹脂に対するAVの目標値は、5〜40である。この目標値により、系内の酸が、熱硬化反応を効率的に起こすために十分な量になる。残留酸が、活性なモノマー中に溶解された過酸化物および他の促進剤(アルコール蒸解された樹脂中のコバルト等)を触媒する。AVが高すぎると、スチレンに溶解した樹脂内で相分離が起こり得る。「エステル交換反応(アルコール蒸解)前の第一の工程のポリエステル」のAV目標値は、通常、最終の目標値より5〜20単位高い。これにより、エステル交換反応工程時に二次的なエステル化反応が起こるようになる。この二次的なエステル化反応が、AVを低減する。最終的な粘度の目標値は、完成した樹脂が、最終的な製造工程(オープン成形)および放出制御に適応する粘度/モノマー比に適合するように選択する。「第一の工程のポリエステル(アルコール蒸解前)」の粘度の目標値は、通常、最終目標値より高くする。この第一の工程の粘度は、あらかじめ定められたアルコールの投入量が添加され反応を受けると最終的な粘度目標が達成されるような範囲内にする。
【実施例】
【0016】
[実施例1]
不飽和ポリエステル樹脂を調製するための通常の方法では、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、シュウ酸二水和物、酢酸亜鉛二水和物、およびポリエチレンテレフタレート(PET)を、何も入っていない反応槽に撹拌しながら入れる。この反応器を密封し、圧力の保持が可能な範囲で227℃〜238℃に加熱する。反応器が加圧可能でない場合には、反応器の内容物を、PETが完全に蒸解されるまで還流を持続するような温度に保持する。反応混合物の透明化がPETの蒸解を示す。PETの蒸解が完結した後、反応混合物を177℃に冷却する。次いで、マレイン酸およびマレイン酸無水物を槽に入れる。この反応混合物を204℃〜210℃に加熱し、酸価(AV)および粘度があらかじめ定められた値に到達するまで反応をモニターする。反応が完結した後は、新たに生成した不飽和ポリエステル樹脂を、反応性の希釈液、阻害剤等と混合し、かつ、貯蔵することができ、あるいは、この不飽和ポリエステル樹脂を飽和一価アルコールと反応させることによって工程を継続させることができる。
【0017】
[実施例2(大気中のエステル交換反応)]
実施例1の方法に従って調製された不飽和ポリエステル樹脂であって、プロピレングリコール(337モル)、ジエチレングリコール(40モル)、フタル酸無水物(161モル)、再生ポリエチレンテレフタレート(161モルのテレフタル酸/エチレングリコール半エステルに相当)、および無水マレイン酸を含む樹脂を、大気圧下、60℃にてメタノール(50モル)と反応させた。反応を、不飽和ポリエステル樹脂の反応生成物の粘度を測定することによってモニターした。メタノールとの反応前に、不飽和ポリエステル樹脂の粘度は、スチレン中に70重量%固形分にて溶解したときに25℃で1200センチポアズ(cps)であった。エステル交換反応が完結した後の不飽和ポリエステル樹脂の粘度は、スチレン中に70重量%固形分にて溶解したときに25℃で500センチポアズ(cps)であった。ガスクロマトグラフィー分析により、約0.1重量%のメタノールが未反応で残存していることが示された。90%より多いメタノールが、不飽和ポリエステル樹脂に組み込まれた。
【0018】
[実施例3(加圧下でのエステル交換反応)]
実施例1の方法に従って調製された不飽和ポリエステル樹脂であって、プロピレングリコール(60モル)、ジエチレングリコール(7.1モル)、再生ポリエチレンテレフタレート(28.6モルのテレフタル酸/エチレングリコール半エステルに相当)、無水マレイン酸(29.7モル)を含む樹脂を、加圧下、210℃にてエタノール(6.9モル)およびメタノール(6.9モル)と反応させた。アルコール混合物は、槽内の圧力が破断板による評価で50 psi未満を保つような速度で槽にポンプで送り込んだ。反応を、不飽和ポリエステル樹脂の反応生成物の粘度を測定することによってモニターした。アルコール混合物との反応前には、不飽和ポリエステル樹脂の粘度は、スチレン中に70重量%固形分にて溶解したときに25℃で1300センチポアズ(cps)であった。ニートのポリエステルの酸価は、樹脂1 g当たりKOH 27 mgであった。エステル交換反応が完結した後の不飽和ポリエステル樹脂の粘度は、スチレン中に70重量%固形分にて溶解したときに25℃で500センチポアズ(cps)であった。アルコール導入量の約15重量%が未反応であることがガスクロマトグラフィー分析により検出された。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
不飽和ポリエステル樹脂の調製方法であって、以下の工程:
A.エチレン性不飽和結合を含有する少なくとも1種のジカルボン酸、これに対応する無水物、またはこれらの混合物と、少なくとも1種の多価アルコールとを反応させることよって不飽和ポリエステル樹脂を生成させる工程と、
B.前記不飽和ポリエステル樹脂を、少なくとも1種の飽和一価アルコールと反応させる工程と
を含む、方法。
【請求項2】
前記不飽和ジカルボン酸またはこれに対応する無水物が、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、またはこれらの混合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記不飽和ポリエステル樹脂を生成させる工程が、前記不飽和ジカルボン酸またはこれに対応する無水物に加えて、さらに、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、フタル酸無水物、ナディック酸無水物、メチルナディック酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、ジメチルテレフタレート、再生テレフタレート(PET)、およびこれらの混合物からなる群から選択される酸を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記多価アルコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコールおよびジプロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコールおよびポリオキシプロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、またはこれらの混合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記飽和一価アルコールが1個から4個の炭素原子を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記飽和一価アルコールが1個から3個の炭素原子を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記不飽和ポリエステル樹脂と前記飽和一価アルコールとの反応が、大気圧下で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記不飽和ポリエステル樹脂生成物と前記飽和一価アルコールとの反応が、大気圧から約300 psiまでの圧力下で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記不飽和ポリエステル樹脂と前記飽和一価アルコールとの反応が、少なくとも60℃の温度にて実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記不飽和ポリエステル樹脂と前記飽和一価アルコールとの反応が、約60℃から約250℃の温度にて実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記不飽和ポリエステル樹脂と前記飽和一価アルコールとの反応が、大気圧から約100 psiまでの圧力下で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記不飽和ポリエステル樹脂と前記飽和一価アルコールとの反応が、60℃より高い温度にて大気圧から約300 psiまでの圧力下で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記飽和一価アルコールが、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、またはこれらの混合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記不飽和ポリエステル樹脂の生成工程が触媒の存在下で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記不飽和ポリエステル樹脂と前記飽和一価アルコールとの反応工程が触媒の存在下で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記不飽和ポリエステル樹脂の生成工程と、および前記不飽和ポリエステル樹脂と前記アルコールとの反応工程との両方が触媒の存在下で実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法で調製された不飽和ポリエステル樹脂。

【公表番号】特表2008−527160(P2008−527160A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552151(P2007−552151)
【出願日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際出願番号】PCT/US2006/000271
【国際公開番号】WO2006/078456
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(505301103)アシュランド・ライセンシング・アンド・インテレクチュアル・プロパティー・エルエルシー (40)
【Fターム(参考)】