説明

WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する装置、方法、プログラム

【課題】WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する装置等を提供すること。
【解決手段】WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する装置10は、プロセッサ10aとメモリ10bとを含み、プロセッサ10aは、問題の出題者によって指定された出題形式を示す情報を受け取ることであって、出題形式は、どのような形式の問題に対してどのような形式で答えるのかを定義する、ことと、問題の出題者によって入力された正答を示す情報を受け取ることと、出題形式に従って正答のそれぞれを問題のうちの対応する1つに関連付け、問題と正答とが関連付けられた形式で正答を示す情報をメモリ10bに格納することとを少なくとも実行するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する装置、方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータ画面上で自習形式で学習を行なうeラーニングシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−3670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなeラーニングシステムは有効性が認められているにもかかわらず、一方的に業者より提供される固定的なカリキュラムをそのまま受け入れざるを得ない状況にあり、教育現場が必要とし、かつ教育現場が保有する教育資産をそのまま生かした形で独自のeラーニングシステムを構築することは困難であった。
【0005】
本発明は、教育現場が持つ固有の教育資産を利用しそのままWBT(Web Based Training)方式eラーニングシステムに移行することを可能にするだけでなく、コンピュータ操作に不慣れな教員でも容易にWBT方式eラーニングシステムに参画することを可能にするWBT方式eラーニングシステムの構築を支援する装置、方法、プログラムを提供することを目的とする。また、本発明は、各教育機関独自のWeb利用WBT方式eラーニングシステムを実現することが可能な汎用性を有する基盤ソフトウェアを提供し、その基盤ソフトウェアを小学校から中学・高校・大学にいたるまで広く普及させることを通して、日本の教育水準向上に資することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の装置は、WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する装置であって、前記装置は、プロセッサとメモリとを含み、前記プロセッサは、問題の出題者によって指定された出題形式を示す情報を受け取ることであって、前記出題形式は、どのような形式の問題に対してどのような形式で答えるのかを定義する、ことと、前記問題の出題者によって入力された正答を示す情報を受け取ることと、前記出題形式に従って前記正答のそれぞれを問題のうちの対応する1つに関連付け、前記問題と前記正答とが関連付けられた形式で前記正答を示す情報を前記メモリに格納することとを少なくとも実行するように構成されており、これにより、上記目的が達成される。
【0007】
前記問題の出題者が正答を入力することは、前記問題を表示装置に表示しながら行われてもよい。
【0008】
前記問題の表示は、ワープロ作成ファイルまたはスキャナ入力ファイルに基づいて行われてもよい。
【0009】
前記表示装置には、前記問題を表示するための問題表示画面と、前記正答を入力するための正答入力画面とが並列的に表示されてもよい。
【0010】
前記正答を入力するための正答入力画面は、前記問題の解答者が前記問題に対する解答を入力するための解答入力画面と同じ画面であってもよい。
【0011】
本発明の方法は、WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する方法であって、前記方法は、プロセッサとメモリとを含む装置において実行され、前記方法は、前記プロセッサが、問題の出題者によって指定された出題形式を示す情報を受け取ることであって、前記出題形式は、どのような形式の問題に対してどのような形式で答えるのかを定義する、ことと、前記プロセッサが、前記問題の出題者によって入力された正答を示す情報を受け取ることと、前記プロセッサが、前記出題形式に従って前記正答のそれぞれを問題のうちの対応する1つに関連付け、前記問題と前記正答とが関連付けられた形式で前記正答を示す情報を前記メモリに格納することとを含み、これにより、上記目的が達成される。
【0012】
本発明のプログラムは、WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する処理を実装するためのプログラムであって、前記処理は、プロセッサとメモリとを含む装置において実行され、前記処理は、前記プロセッサが、問題の出題者によって指定された出題形式を示す情報を受け取ることであって、前記出題形式は、どのような形式の問題に対してどのような形式で答えるのかを定義する、ことと、前記プロセッサが、前記問題の出題者によって入力された正答を示す情報を受け取ることと、前記プロセッサが、前記出題形式に従って前記正答のそれぞれを問題のうちの対応する1つに関連付け、前記問題と前記正答とが関連付けられた形式で前記正答を示す情報を前記メモリに格納することとを含み、これにより、上記目的が達成される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、教育現場が持つ固有の教育資産を利用しそのままWBT方式eラーニングシステムに移行することを可能にするだけでなく、コンピュータ操作に不慣れな教員でも容易にWBT方式eラーニングシステムに参画することを可能にするWBT方式eラーニングシステムの構築を支援する装置、方法、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】WBT方式eラーニングシステム1の構成の概略を示す図
【図2】WBT方式eラーニングシステム1によって実行される処理のデータフローの一例を示す図
【図3A】出題者端末20の表示装置20g上に表示される問題表示画面および正答入力画面の一例を示す図
【図3B】出題者端末20の表示装置20g上に表示される問題表示画面および正答入力画面の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
1.システムの構成
図1は、WBT(Web Based Training)方式eラーニングシステム1の構成の概略を示す。WBT方式eラーニングシステム1は、サーバ10と、少なくとも1つの出題者端末20と、複数の解答者端末30とを含む。サーバ10と少なくとも1つの出題者端末20と複数の解答者端末20とは、インターネット40を介して接続されている。出題者端末20は、WBT方式eラーニングシステム1によって提示される問題を出題する出題者(例えば、教員)によって用いられる。解答者端末30は、WBT方式eラーニングシステム1によって提示される問題に対して解答する解答者(例えば、学生)によって用いられる。出題者端末20および解答者端末30は、任意のタイプのコンピュータであり得る。例えば、出題者端末20または解答者端末30として、パーソナルコンピュータ、携帯端末、携帯電話、PDAなどの端末を用いてもよい。
【0017】
サーバ10は、通信制御部10aと、プロセッサ10bと、メモリ10cと、入力インタフェース部10dと、出力インタフェース部10eとを含む。通信制御部10aとプロセッサ10bとメモリ10cと入力インタフェース部10dと出力インタフェース部10eとは、バス10zを介して相互に接続されている。入力インタフェース部10dには、キーボード、マウス、タッチパネル、スキャナなどの入力装置10fが接続され得る。出力インタフェース部10eには、液晶ディスプレイなどの表示装置10gが接続され得る。
【0018】
メモリ10cには、Webサーバプログラムが格納されている。プロセッサ10bは、メモリ10cに格納されているWebサーバプログラムを読み出し、そのWebサーバプログラムを実行する。これにより、サーバ10をWebサーバとして機能させることが可能になる。
【0019】
出題者端末20は、通信制御部20aと、プロセッサ20bと、メモリ20cと、入力インタフェース部20dと、出力インタフェース部20eとを含む。通信制御部20aとプロセッサ20bとメモリ20cと入力インタフェース部20dと出力インタフェース部20eとは、バス20zを介して相互に接続されている。入力インタフェース部20dには、キーボード、マウス、タッチパネル、スキャナなどの入力装置20fが接続され得る。出力インタフェース部20eには、液晶ディスプレイなどの表示装置20gが接続され得る。なお、サーバ10を出題者端末20として兼用する場合には、出題者端末20を省略することが可能である。
【0020】
メモリ20cには、Webブラウザプログラムが格納されている。プロセッサ20bは、メモリ20cに格納されているWebブラウザプログラムを読み出し、そのWebブラウザプログラムを実行する。これにより、出題者端末20をWebブラウザとして機能させることが可能になる。
【0021】
通信制御部10a、20aは、サーバ10と出題者端末20との間の通信を制御する。これにより、サーバ10と出題者端末20とが通信を行いつつ、協働して動作することが可能になる。例えば、サーバ10は、インターネット40経由で、出題者端末20の表示装置20gに画面(Webページ)を表示させることができ、その画面に対する入力(出題者端末20の入力装置20fを用いた入力)を受信することができる。
【0022】
解答者端末30の構成は、出題者端末20の構成と同様である。通信制御部10a、30aがサーバ10と解答者端末30との間の通信を制御することにより、サーバ10と解答者端末30とが通信を行いつつ、協働して動作することが可能になる。例えば、サーバ10は、インターネット40経由で、解答者端末30の表示装置30gに画面(Webページ)を表示させることができ、その画面に対する入力(解答者端末30の入力装置30fを用いた入力)を受信することができる。
【0023】
なお、表示装置および/または入力装置は、サーバ10、出題者端末20、解答者端末30の外部に設けられた構成としてもよいし、サーバ10、出題者端末20、解答者端末30の内部に組み込まれた構成としてもよい。
【0024】
2.システムの機能
WBT方式eラーニングシステム1の機能の概要は、教員向け機能と学生向け機能に大別される。
【0025】
2.1 教員向け機能
(1)コンテンツ(問題・正答)の登録機能
コンテンツ(問題・正答)の登録機能は、コンテンツ(問題・正答)とをWBT方式eラーニングシステム1に登録するための機能である。問題のコンテンツとしては、ワープロソフト等で作成した電子ファイル形式、手書き形式、印刷物形式などの任意の形式のコンテンツを扱うことができるようになっている。すなわち、ワープロソフト等で作成した問題ファイルを直接利用することができるだけでなく、従来からの手書き問題や印刷物もスキャナ入力することでそのまま利用可能としている。この結果、過去の問題資産を有効利用できるだけでなく、コンピュータ操作に不慣れな教員もWBT方式eラーニングシステムに参画することができる。
(2)学生別・教科別成績管理機能
学生別・教科別成績管理機能は、学生による解答に基づいて、学生別・教科別に成績の管理を行う機能である。この機能は、学生による解答が正答であるか否かを自動的に採点し、その採点結果に基づいて学生別・教科別に得点を集計することによって達成される。
【0026】
2.2 学生向け機能
(1)問題の解答機能
問題の解答機能は、問題を見ながら、その問題に対する解答をWBT方式eラーニングシステム1に入力することを可能にする機能である。WBT方式eラーニングシステム1では、問題を表示するための画面(問題表示画面)と解答を入力するための画面(解答入力画面)とをそれぞれ異なるウインドウに表示し、2つのウインドウを独立にスクロールすることができる。これにより、学生は、問題と解答とを対照しながら確認することができる。なお、解答入力画面と同一の画面を教員が正答を入力するための画面(正答入力画面)として用いることも可能である。
(2)教科別成績検索および再チャレンジ機能
教科別成績検索および再チャレンジ機能は、教科別に成績の検索を行い、成績の悪い教科については再チャレンジすることを可能にする機能である。
【0027】
3.システムの処理
図2は、WBT方式eラーニングシステム1によって実行される処理のデータフローの一例を示す。このデータフローは、問題の出題者(例えば、教員)がコンテンツ(問題・正答)の登録機能を用いて問題・正答をWBT方式eラーニングシステム1に登録し、問題の解答者(例えば、学生)が問題の解答機能を用いて問題に対する解答をWBT方式eラーニングシステム1に入力し、WBT方式eラーニングシステム1が自動的に採点する過程を示している。
【0028】
ステップS1:問題の出題者は、出題者端末20を用いて問題(コンテンツ)を指定する。
【0029】
ステップS2:問題の出題者によって指定された問題(コンテンツ)を示す情報が出題者端末20からサーバ10に送信される。例えば、出題者によって指定された問題がワープロソフト等で作成した電子ファイルの形式で出題者端末20のメモリ20cに格納されている場合には、その電子ファイルがサーバ10に送信される。出題者によって指定された問題が手書きや印刷物である場合には、スキャナ入力することによって電子ファイルの形式(例えば、pdf形式)に変換してその電子ファイルが出題者端末20のメモリ20cに格納される。その後、その電子ファイルがサーバ10に送信される。あるいは、ワープロソフト等で作成した電子ファイルまたはスキャナ入力によって作成した電子ファイルは、サーバ10のメモリ10cに予め格納されていてもよい。
【0030】
ステップS3:問題(コンテンツ)が登録される。問題(コンテンツ)の登録は、サーバ10のプロセッサ10bが、問題の出題者によって指定された問題(コンテンツ)を受け取り、それをサーバ10のメモリ10cに格納することによって達成される。
【0031】
ステップS4:問題の出題者は、出題者端末20を用いて出題形式を指定する。
【0032】
ここで、出題形式とは、どのような形式の問題に対してどのような形式で答えるのかを定義するものである。例えば、出題形式「A」は、大問Iが小問1〜10を含み、小問1〜10のそれぞれが「5択問題」であり、[a]から[e]の解答群から1つを選択する形式で解答するものであること、大問IIが小問1〜10を含み、小問1〜10のそれぞれが「語群選択問題」であり、[a]から[t]の解答群から1つを選択する形式で解答するものであること、大問IIIが小問1〜5を含み、小問1〜5のそれぞれが「語群選択問題」であり、A欄の解答を[a]から[t]の解答群から1つを選択する形式で解答し、B欄の解答を[イ]から[ヲ]の解答群から1つを選択する形式で解答するものであること、大問IVが小問1〜5を含み、小問1〜5のそれぞれが「マルバツ問題」であり、○か×かを選択する形式で解答するものであることを定義する。
【0033】
出題形式「A」の他に、出題形式「B」、出題形式「C」、・・・といった多様な出題形式を予め用意することができる。例えば、問題の出題者は、予め用意された複数の出題形式のうちの1つを選択することによって、所望の出題形式を指定することができる。
【0034】
以下の説明では、説明の便宜上、問題の出題者は、上述した出題形式「A」を選択したものと仮定する。
【0035】
ステップS5:出題形式「A」を示す情報が出題者端末20からサーバに送信される。
【0036】
ステップS6:問題の出題者は、出題者端末20を用いて正答を入力する。
【0037】
例えば、問題の出題者は、出題形式「A」の問題を見ながら、その問題に対する正答を出題者端末20に入力することができる。出題形式「A」の問題は、出題者端末20の表示装置20gに表示され得る。
【0038】
出題者端末20の表示装置20gには、出題形式「A」の問題を表示するための問題表示画面と、その問題に対する正答を入力するための正答入力画面とが並列的に表示されることが好ましい。
【0039】
図3Aおよび図3Bは、出題者端末20の表示装置20g上に表示される問題表示画面および正答入力画面の一例を示す。
【0040】
なお、問題の出題者(例えば、教員)が正答を入力するための正答入力画面と同一の画面を問題の解答者(例えば、学生)が解答を入力するための解答入力画面として利用できるようにしてもよい。
【0041】
ここで、出題形式「A」の問題がワープロソフト等で作成した電子ファイルの形式である場合には、その電子ファイルを直接的に利用することができる。出題形式「A」の問題が手書きや印刷物である場合には、スキャナ入力することによって電子ファイルの形式(例えば、pdf形式)に変換してその電子ファイルを利用することができる。出題形式「A」の問題の一部がワープロソフト等で作成した電子ファイルの形式であり、他の一部が手書きや印刷物であってもよい。この場合には、手書きや印刷物の部分をスキャナ入力することによって電子ファイルの形式(例えば、pdf形式)に変換すればよい。
【0042】
ステップS7:問題の出題者によって入力された正答を示す情報は、出題者端末20からサーバ10に送信される。
【0043】
問題の出題者によって入力された正答を示す情報は、例えば、”aabdcaeebctsgijkmaitaロbイsヲtニcホ○×××○”というデータ列であり得る。この例では、データ列の最初の部分”aabdcaeebc”が大問Iの小問1〜10の「5択問題」に対する正答を表し、データ列の次の部分”tsgijkmait”が大問IIの小問1〜10の「語群選択問題」に対する正答を表し、データ列の次の部分”aロbイsヲtニcホ”が大問IIIの小問1〜5の「語群選択問題」に対する正答を表し、データ列の最後の部分”○×××○”が大問IVの小問1〜5の「マルバツ問題」に対する正答を表している。
【0044】
ステップS8:正答が登録される。正答の登録は、サーバ10のプロセッサ10bが、出題形式「A」を示す情報と問題の出題者によって入力された正答とを受け取り、出題形式「A」に従って、問題の出題者によって入力された正答のそれぞれを問題のうちの対応する1つに関連付け、問題と正答とが関連付けられた形式で正答を示す情報をサーバ10のメモリ10cに格納することによって達成される。
【0045】
例えば、このような関連付けは、出題形式「A」に対応して問題欄および正答欄が設けられた出題形式テーブルの正答欄に、正答を示す情報(例えば、上述した、”aabdcaeebctsgijkmaitaロbイsヲtニcホ○×××○”というデータ列)の各要素(”a”,”a”,”b”,”d”,”c”,・・・)を順次書き込んでいくことによって達成され得る。このような出題形式テーブルは、サーバ10のメモリ10cに格納され得る。
【0046】
このようにして、問題と正答とを関連付けてメモリに記憶することにより、正答の登録が完了する。
【0047】
このように、サーバ10は、WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する装置として機能する。また、サーバ10のメモリ10cに格納されているプログラムは、WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する処理を実装するためのプログラムとして機能する。
【0048】
ステップS9:問題の解答者は、解答者端末30を用いて問題を指定する。
【0049】
ステップS10:問題の解答者によって指定された問題を示す情報が解答者端末30からサーバ10に送信される。
【0050】
ステップS11:サーバ10のプロセッサ10aは、問題の解答者によって指定された問題を示す情報を受け取り、その問題を示す情報に対応する問題(コンテンツ)をサーバ10のメモリ10cから読み出す。
【0051】
ステップS12:読み出された問題(コンテンツ)は、サーバ10から解答者端末30に送信され、解答者端末30の表示装置30gに表示される。
【0052】
ステップS13:問題の解答者は、解答者端末30を用いて問題に対する解答を入力する。例えば、問題の解答者は、解答者端末30の表示装置30gに表示された問題(コンテンツ)を見ながら、その問題に対する解答を解答者端末30に入力することができる。
【0053】
ステップS14:問題の解答者によって入力された解答を示す情報が解答者端末30からサーバ10に送信される。問題の解答者によって入力された解答を示す情報は、問題の出題者によって入力された正答を示す情報と同様のデータ列であり得る。
【0054】
ステップS15:サーバ10のプロセッサ10aは、サーバ10のメモリ10cに格納されている正答を示す情報と、解答者端末30から受け取られた解答を示す情報とを比較することにより、問題の解答者による解答が正答であるか否かを判定する。この判定に基づいて自動採点が行われる。
【0055】
なお、図2を参照して上述した実施の形態では、出題者による問題(コンテンツ)の指定、出題形式の指定、正答の入力は、出題者端末20を用いて行うこととしたが、それに代えて、出題者による問題(コンテンツ)の指定、出題形式の指定、正答の入力のうちの少なくとも1つをサーバ10を用いて行うようにしてもよい。この場合でも、サーバ10のプロセッサ10bは、問題の出題者によって指定された問題(コンテンツ)を受け取り、問題の出題者によって指定された出題形式を示す情報を受け取り、問題の出題者によって入力された正答を受け取ることとなる。それに続く正答の登録処理は、上述したステップS8における処理と同様である。
【0056】
なお、上述した実施の形態では、サーバ10と少なくとも1つの出題者端末20と複数の解答者端末30とは、インターネット40を介して接続されるとしたが、インターネット40の代わりに任意のタイプのネットワークを用いてもよい。
【0057】
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する装置、方法、プログラム等を提供するものとして有用である。
【符号の説明】
【0059】
1 WBT方式eラーニングシステム
10 サーバ
10a 通信制御部
10b プロセッサ
10c メモリ
10d 入力インタフェース部
10e 出力インタフェース部
10f 入力装置
10g 表示装置
20 出題者端末
20a 通信制御部
20b プロセッサ
20c メモリ
20d 入力インタフェース部
20e 出力インタフェース部
20f 入力装置
20g 表示装置
30 解答者端末
30a 通信制御部
30b プロセッサ
30c メモリ
30d 入力インタフェース部
30e 出力インタフェース部
30f 入力装置
30g 表示装置
40 インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する装置であって、前記装置は、プロセッサとメモリとを含み、
前記プロセッサは、
問題の出題者によって指定された出題形式を示す情報を受け取ることであって、前記出題形式は、どのような形式の問題に対してどのような形式で答えるのかを定義する、ことと、
前記問題の出題者によって入力された正答を示す情報を受け取ることと、
前記出題形式に従って前記正答のそれぞれを問題のうちの対応する1つに関連付け、前記問題と前記正答とが関連付けられた形式で前記正答を示す情報を前記メモリに格納することと
を少なくとも実行するように構成されている、装置。
【請求項2】
前記問題の出題者が正答を入力することは、前記問題を表示装置に表示しながら行われる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記問題の表示は、ワープロ作成ファイルまたはスキャナ入力ファイルに基づいて行われる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記表示装置には、前記問題を表示するための問題表示画面と、前記正答を入力するための正答入力画面とが並列的に表示される、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記正答を入力するための正答入力画面は、前記問題の解答者が前記問題に対する解答を入力するための解答入力画面と同じ画面である、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する方法であって、前記方法は、プロセッサとメモリとを含む装置において実行され、
前記方法は、
前記プロセッサが、問題の出題者によって指定された出題形式を示す情報を受け取ることであって、前記出題形式は、どのような形式の問題に対してどのような形式で答えるのかを定義する、ことと、
前記プロセッサが、前記問題の出題者によって入力された正答を示す情報を受け取ることと、
前記プロセッサが、前記出題形式に従って前記正答のそれぞれを問題のうちの対応する1つに関連付け、前記問題と前記正答とが関連付けられた形式で前記正答を示す情報を前記メモリに格納することと
を含む、方法。
【請求項7】
WBT方式eラーニングシステムの構築を支援する処理を実装するためのプログラムであって、前記処理は、プロセッサとメモリとを含む装置において実行され、
前記処理は、
前記プロセッサが、問題の出題者によって指定された出題形式を示す情報を受け取ることであって、前記出題形式は、どのような形式の問題に対してどのような形式で答えるのかを定義する、ことと、
前記プロセッサが、前記問題の出題者によって入力された正答を示す情報を受け取ることと、
前記プロセッサが、前記出題形式に従って前記正答のそれぞれを問題のうちの対応する1つに関連付け、前記問題と前記正答とが関連付けられた形式で前記正答を示す情報を前記メモリに格納することと
を含む、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【公開番号】特開2010−256499(P2010−256499A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−104499(P2009−104499)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【出願人】(503094678)学校法人大阪成蹊学園 (3)
【Fターム(参考)】