説明

WWAN/WLAN位置推定システム及び方法

IPパケットによって通信可能な機器においてGPS測位機能性を実装するための装置及び方法を開示する。支援情報強化GPS測位(IAIE−GPSP)技術は、特定の通信ネットワーク及びプロトコル(例えば、CDMAなど)の特定の要件から切り離されている。IAIE−GPSP機能を特定の通信ネットワーク/プロトコル要件から切り離すことで、本発明の実施形態では、音声通信機能の有無を問わずいかなるタイプの機器でも、GPS測位機能性が与えられ、支援情報によって容易化される迅速なGPS測位を享受できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器で用いられるグローバル・ポジショニング・システム(GPS)回路、及び、それを実現する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
グローバル・ポジショニング・システム(GPS)は、長年にわたり、軍によって世界各地の任意の人や物体の位置を正確に測定するために利用されてきた。民間の活動領域においても、GPSに基づく応用が急激に広まっている。GPSによる測位は、ナビゲーション、農業、電気通信、ロケーションベースのマーケティングや広告などの様々な目的のために利用されている。
【0003】
GPS回路は今や多くの消費者向け機器に見られる。典型的なGPSナビゲーション機器では、例えば、GPS受信回路がGPS衛星群からGPS信号を受信する。GPS受信回路は、受信したGPS信号から自身の位置を測定し、また、必要に応じて別の場所に案内するのに必要な経路及び速度を決定することもできる。GPS回路は、セルラー携帯ハンドセットなどの移動通信機器にも見られる。メーカーやネットワーク・オペレータは、位置に基づく機能(例えば、ナビゲーション、ロケーションベースの検索、マーケティング、広告など)を提供することにより、高度な機能やサービスをますます増加させて、電気通信消費者を引き込み、それによって収益性及び/又はユーザー満足度を高める。
【0004】
GPS付き携帯電話には、メーカーが満たそうとするある特定の必要条件がある。一般的に言えば、典型的な携帯電話におけるGPS回路は、典型的な消費者の携帯電話機と一体化するため、安価で、比較的小さいフォームファクタを有し、十分な耐久性を有していなければならず、またその携帯電話機のバッテリー寿命を延ばすために比較的低消費電力である必要がある。さらに、典型的な携帯電話におけるGPS回路は、技術的に明るくないが要求が多く気まぐれな消費者層を満足させるため、迅速に位置取得を行う能力を有していなければならない。従って、訓練を受けたパイロットであれば長時間の飛行開始時に30秒のGPSコールド・スタートで満足するかもしれない(つまり、GPS受信機はその位置を特定するのに30秒かかる)のに対し、一般の消費者は、自身の携帯電話の位置ベースのアプリケーションが、携帯電話の電源投入後、又は、任意の場所に移動後、直ちに若しくは短時間のうちに利用できないと興味を失ってしまう。
【0005】
消費者市場の特定の要求に応えるため、セルラーハンドセットのGPSによる測位は長年にわたってセルラーネットワークの助けを借りて実現されてきた。例えば、GPS位置を取得する際の遅延を最小限に抑えるため、及び/又は、セルラーハンドセットが厳しいRF環境下でそのGPS位置を取得する手助けをするため、セルラーネットワークは、通常、セルラーハンドセットのGPS回路に「支援ヒント」を提供し、GPS回路がより迅速にそのGPS位置を特定できるようにする。
【0006】
説明を容易にするため、図1に、複数のセルラー電波塔102、104、106を有するCDMA(符号分割多重接続)ネットワーク100を簡略化して示す。各セルラー電波塔付近の空間領域は、信号の送信を管理する目的で、複数のセクタに分割されることがある。
【0007】
ある特定の携帯電話は、通信のために、特定のセルラー電波塔の特定のセクタに割り当てられる。図1の例において、電波塔102はセクタ102a、102b、102cを、電波塔104はセクタ104a、104b、104cを、電波塔106はセクタ106a、106b、106cを有するものとして示されている。これらの電波塔は、SS7などの通信用プロトコルを使用することもある高速伝送用の光、有線又は無線リンクを用いて互いに接続されることが多い。これらの通信リンクは、図1では、通信リンク120、122、124として示されている。
【0008】
例えば、MSCスイッチを表すCDMAネットワークスイッチ128も示されている。CDMA位置決定エンティティ(PDE)130は、CDMAネットワークスイッチ128に接続されて、示されている。CDMA PDE130は、CDMA携帯ハンドセット(CDMA MS112など)においてGPS測位機能を可能にするネットワーク論理を示している。CDMA PDE130はCDMA携帯ハンドセットと通信を行い、これらのCDMA携帯ハンドセットがCDMAネットワーク100内に在圏中に、GPS位置に基づく機能性を提供する。
【0009】
一般的に言えば、CDMA PDE130は、CDMAネットワーク100やCDMA MS112と協動し、CDMAネットワーク100やCDMA MS112から提供される特定のCDMA特有の機能や情報を用いて、支援ヒントを作成し、これらの支援ヒントをCDMA MS112に提供する。支援ヒントにより、CDMA MS112は、GPS衛星(例えば、図1のGPS衛星140、142、144など)からより迅速に、及び/又は、より効率的に必要なGPS信号を取得できる。CDMA MS112がPDEから提供された支援ヒントを用いて必要なGPS信号を取得すると、CDMA PDE130は、CDMA MS112がこれらのGPS信号から(ネットワーク特有及び回路特有の遅延やオフセットを考慮して)、CDMA MS112の正確なGPS位置などの有用なGPS情報を取り出す手助けしてもよい。
【0010】
説明を容易にするため、図2に、図1のCDMA MS112などの典型的なCDMA携帯ハンドセットがCDMAネットワークに在圏中に、CDMA携帯ハンドセットに対して行われるGPS位置取得処理を簡略化して示す。GPS位置取得処理は、CDMAネットワーク100の通信施設(例えば、電波塔、スイッチ)を介してCDMA MS112とCDMA PDE130との間でセッション(202)を確立することから始まる。一般的に、GPSセッションは、CDMA MS112とCDMA PDE130との間で情報を交換するために行われる通話であると考えられる。
【0011】
ステップ204では、CDMA PDE130は、アドバンスト・フォワード・リンク・トリラテレーション(AFLT)のために、CDMA MS112に対して、情報(例えば、ある特定のセクタに関連する識別情報及びタイミング情報など)を要求する。ステップ206において、CDMA MS112は、要求された情報、例えば、CDMA MS112によって検出された電波塔のセクタに関連するセクタ関連情報などを提供する。CDMA PDE130は、提供された情報を利用して(210)、CDMAネットワーク100におけるCDMA MS112のおおよその位置を計算する(ステップ208では、例えば、三角測量する)。
【0012】
ステップ212において、CDMA PDE130は、算出されたAFLT位置に基づく支援データをCDMA MS112に送信し、CDMA MS112がより迅速にそのGPS信号を取得できるようにする。CDMA PDE130は、例えば、算出されたAFLT位置、GPSタイミング推定値、GPSドップラー推定値などに基づいて、CDMA MS112が追跡する可能性が最も高い一部のGPS衛星に関する識別データを送信してもよい。この支援情報により、必要なGPS信号を取得するためにCDMA MS112が行わなくてはならない検索にかかる労力が軽減される。
【0013】
例えば、CDMA MS112は、支援情報により特定されたGPS衛星だけに絞って検索を行い、支援情報に特定されていない他のすべてのGPS衛星をスキップしてもよい。別の例では、CDMA MS112は、GPS信号を取得するため、支援情報におけるGPSタイミングデータ及びGPSドップラーデータを利用してより効率的に自身の同期を行ってもよい。
【0014】
ステップ214において、CDMA MS112は、未加工のGPS信号データを(もし見つかれば)CDMA PDE130に返送してもよい。CDMA PDE130はフォームファクタ及び/又は電力消費要件においてそれほど厳しく制約されていないので、CDMA PDE130には、返送された未加工のGPS信号データからより迅速にGPS位置を算出するための(CDMA MS112の処理機能と比べて)より高い処理機能が備えられていることがある。CDMA MS112のGPS位置が決定すると、CDMA MS112がCDMAネットワーク100内在圏中は、CDMA MS112のユーザーがGPS位置に基づくアプリケーション及び機能を利用できるようになる。
【0015】
上記GPS位置取得処理は、セルラー携帯ハンドセットに対して適切に機能する傾向にあるが、一方で欠点もある。例えば、CDMA PDEは、CDMAネットワーク100のRF、電気的及び物理的な配置、プロトコル特性に対する固有性が高い。これは、CDMA PDEは、CDMAネットワーク100の特定の部品配置、プロトコルに関連する問題、ネットワーク機能、及び、その他の特殊性に起因するチップ関連の遅延及び物理的な伝送遅延に責任を負っており、これら特殊性を補い、十分正確なGPS及びタイミング・ヒントをCDMA MS112に提供しなければならないからである。
【0016】
同様に、MSによって提供されたCDMAセクタデータを用いてCDMA MS112のおおよその位置を計算するCDMA PDE130におけるAFLT位置算出処理は、例えば、特定のCDMAネットワークのネットワーク塔の位置及び伝送特性、並びに特定のデータ及びタイミング・フォーマット、CDMAプロトコルの要件に対する固有性が高い。GPS位置取得処理とCDMAネットワーク/プロトコルとの間の密接な関係性は、CDMAネットワーク内のCDMAセルラー携帯ハンドセットにおいてはほとんど問題を生じないが、一方でそのような密接な関係性は、これらのCDMAセルラー携帯ハンドセットが、CDMAネットワークやそのCDMA特有のPDEの及ぶ範囲外に移動した場合、CDMAセルラー携帯ハンドセットのGPS機能性及び特徴の一部或いはすべてを失ってしまうことも示唆している。
【0017】
最近では、複数のネットワークやプロトコルにまたがって使用可能な新しい種類のセルラー携帯機器も存在する。例えば、いくつかのマルチモード・セルラー携帯ハンドセットはCDMA、WiFi及び/又はWiMaxネットワークにおいて動作するように設計されている。GPS機能性は、CDMAネットワーク及び/又はCDMA PDEの存在と、特定のCDMAネットワーク及びプロトコルについての知識に依存するので、そのようなマルチモード・セルラー携帯ハンドセットのユーザーは、CDMAネットワーク外でWiFiネットワーク又はWiMaxネットワークへとローミングしている間は、GPS位置に基づく機能にアクセスできない場合がある。
【0018】
このような場合、このようなユーザーは、非CDMAネットワークでは電話をかけたり受けたりできるものの、GPS位置に基づく機能を利用できない、及び/又は、CDMAネットワーク支援情報の不足が原因でGPS位置を迅速に特定できないということに気付くこともある。そのような不具合により、ユーザーは自身の携帯電話又はネットワークがなんらかの理由で正常に機能していないものと思い込んでしまい、フラストレーションや不満を抱えてしまうこともある。もしユーザーが充分な不満を抱けば、GPS機能をすべて契約解除してしまい、結果的にネットワーク業者の収入減につながる可能性がある。
【発明の開示】
【0019】
一実施形態において、本発明は、電子機器において全地球測位システム(GPS)の測位を実施する方法に関する。該方法は、位置決定エンティティ(PDE)を提供し、PDEと電子機器との間で通信セッションを確立することを含む。通信セッションは、複数の第1IP(インターネットプロトコル)パケットを介して実現される。上記方法は、通信セッションを介して得られた情報に応じて、電子機器の大まかな位置をPDEによって決定することをさらに含む。また、上記方法は、大まかな位置に少なくとも部分的に基づいて、支援情報を作成することをさらに含む。支援情報は、PDEによって、複数の選択されたGPS衛星に関連する同期タイミング情報と軌道情報とを少なくとも含んで作成される。複数の選択されたGPS衛星はすべての利用可能なGPS衛星の一部である。上記方法は、さらに、複数の第2IPパケットを介して、PDEから電子機器へ、電子機器が複数の選択されたGPS衛星の少なくとも一つからGPS信号を取得する手助けをする支援情報を送信することを含む。
【0020】
別の実施形態において、本発明は、電子機器において、位置決定エンティティ(PDE)による支援を受けて全地球測位システム(GPS)の測位を実施する方法に関する。該方法は、電子機器からPDEへ複数の第1IP(インターネットプロトコル)パケットを送信することを含む通信セッションを電子機器とPDEとの間で確立することを含む。通信中にやりとりされる情報は、PDEが電子機器の大まかな位置情報を確立する手助けをするものである。上記方法は、少なくとも支援情報を含む複数の第2IPパケットをPDEから受信することをさらに含む。支援情報は、複数の選択されたGPS衛星に関連する同期タイミング情報と軌道情報とを少なくとも含む。複数の選択されたGPS衛星は、すべての利用可能なGPS衛星の一部である。また、上記方法は、支援情報を用いて、複数の選択されたGPS衛星の少なくとも一つからGPS信号を取得することをさらに含む。
【0021】
さらに別の実施形態において、本発明は、電子機器において、位置決定エンティティ(PDE)による支援を受けて全地球測位システム(GPS)の測位を実施するための回路に関する。該回路は、PDEへ複数の第1IP(インターネットプロトコル)パケットを送信する手段を備えており、また、複数の第2IPパケットをPDEから受信する手段をさらに備えている。複数の第2IPパケットは少なくとも支援情報を含む。支援情報は、複数の選択されたGPS衛星に関連する同期タイミング情報と軌道情報とを少なくとも含む。複数の選択されたGPS衛星は、すべての利用可能なGPS衛星の一部である。また、上記回路は、支援情報を用いて、複数の選択されたGPS衛星の少なくとも一つからGPS信号を取得する手段をさらに備えている。
【0022】
上記発明の概要は、本書に開示される本発明の数ある実施形態の内の一つのみに関連するものであり、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を限定するものではない。以下、本発明の上記およびその他の特徴について、以下の発明を実施するための最良の形態において図面と関連させながらさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明は、限定するものとしてではなく例として添付図面に図示されており、この添付図面において、同様の符号は同様の要素を示している。
【図1】図1は、説明を容易にするため、CDMA(符号分割多重接続)ネットワークを簡略化して示す図である。
【図2】図2は、典型的なCDMA携帯ハンドセットがCDMAネットワーク内に在圏中に、CDMA携帯ハンドセットに対して行われるGPS位置取得処理を簡略化して示す図である。
【図3】図3は、本発明の一または複数の実施形態に係るIAIE−GPSPのデータフローを簡略化して示す図である。
【図4】図4は、本発明の一または複数の実施形態に係るパケット・ベースのIAIE−GPSP技術を実施する工程を簡略化して示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明について、添付図面に示すいくつかの実施形態を参照して詳しく説明する。以下の説明において、本発明を完全に理解するために、多くの特定の詳細が述べられている。しかしながら、本発明は、これら特定の詳細のいくつかまたはすべてを伴わずに実施してもよいことが当業者には明白であろう。他の例においても、本発明を不必要に分かりにくくすることを避けるため、周知の処理工程及び/又は構造を詳細には説明していない。
【0025】
以下において、方法や技術を含む様々な実施形態について説明する。本発明には、発明の技法の実施形態を実施するためのコンピュータ可読命令を記憶するコンピュータ可読媒体を含む製品が含まれてもよいことに留意すべきである。コンピュータ可読媒体としては、例えば、コンピュータ可読コードを記憶するための半導体、磁気、光磁気、光学、又は他の形態のコンピュータ可読媒体が挙げられる。さらに、本発明には、本発明の実施形態を実施するための装置が含まれてもよい。そのような装置には、本発明の実施形態に関する動作を実行するための専用及び/又はプログラム可能回路が含まれてもよい。そのような装置の例としては、適切にプログラムされた汎用コンピュータ及び/又は専用コンピュータ・デバイスが挙げられ、また、本発明の実施形態に関する様々な動作に適応したコンピュータ/コンピュータ・デバイスと専用/プログラム可能回路の組み合わせが含まれてもよい。
【0026】
本発明の実施形態は、携帯機器を含む、IPパケットによって通信可能な機器において、GPS測位機能性を実装するための装置及び方法に関する。本発明の一または複数の実施形態において、発明の支援情報強化GPS測位(IAIE−GPSP)技術は、特定の通信ネットワーク及びプロトコル(例えば、CDMAなど)の特定の要件から切り離されている。IAIE−GPSP機能を特定の通信ネットワーク/プロトコル要件から切り離すことで、本発明の実施形態では、音声通信機能の有無を問わず、いかなるタイプの機器でも、GPS測位機能性が与えられ、支援情報によって容易化される迅速なGPSによる測位(例えば、電子機器の位置を確立するのに十分であって必要なGPS信号の取得)を享受できる。
【0027】
さらに、特定の通信ネットワーク/プロトコルについての知識や機能は、発明の支援情報強化GPS測位(IAIE−GPSP)の実施には必要ないので、IAIE−GPSPを備える携帯ハンドセットは、特定の通信ネットワーク外を移動中も迅速なGPS測位機能を含むGPS機能性を引き続き提供できる。従って、CDMA携帯ハンドセットは、従来技術とは異なり、CDMAネットワーク外でローミング中も、迅速なGPS測位機能を含むGPS機能性を引き続き提供できる。そのようなCDMA携帯ハンドセットがマルチモード機能(例えば、CDMA/WiFi、CDMA/WiMax、CDMA/WiFi/WiMaxなど)を有する場合、CDMA携帯ハンドセットは、CDMAネットワークから他のネットワーク(例えば、WiFiネットワーク、WiMaxネットワークなど)へとローミングする際、迅速なGPS測位機能を含むGPS機能性を引き続き提供できる。WiFiとは現在IEEE802.11規格(www.wi−fi.org)に基づくワイヤレス技術である。WiMax(www.wimaxforum.org)とは現在IEEE802.16規格に基づくワイヤレス技術であって、WiFiと比較してより長い距離の伝送用に設計されている。WiFi及びWiMaxはいずれも当業者には周知の技術であるので、ここでは詳細には説明しない。
【0028】
一または複数の実施形態において、携帯機器による迅速なGPS取得に必要なタイミング同期データは、絶対GPS時間に優先的に同期される。IAIE−GPSP携帯機器と対応する測位機器エンティティ(PDE)の両方を絶対GPS時間に同期させることで、ネットワーク時間(例えば、CDMA時間など)に同期する必要性がなくなる。
【0029】
一または複数の実施形態において、IAIE−GPSP PDEは、NTP(ネットワーク時間プロトコル)サーバからGPS時間を取得する。周知のように、NTPは、パケット交換ネットワークにおいてコンピュータシステムのクロックを同期させるように設定されたプロトコルである。NTPの動作の詳細は、例えば、インターネット・エンジニアリング・タスク・フォース(www.ietf.org)から入手可能なRFC778、RFC891、RFC956、RFC958、RFC1305に記載されている。その際、時間同期データに関する限り、特定のネットワーク(例えば、CDMAなど)への依存は解消される。このような方法によって、タイミング同期問題が大幅に簡略化され、効率的で特定の通信ネットワーク制約を受けない方法でGPSタイミング同期を行うことができる。
【0030】
一または複数の実施形態において、IAIE−GPSPは、従来のGPS測位技術に加えて、若しくはその代わりに実施される。つまり、いくつかの実施形態では、IAIE−GPSPは、従来のGPS測位回路によって提供されるGPS測位機能性を補完・強化できる。IAIE−GPSP回路がGPS測位を十分に行えなかった場合、従来の論理を利用して(CDMAネットワークなどの通信ネットワーク内での場合だけではあるが)必要なGPS測位を行ってもよい。他の実施形態において、IAIE−GPSPは従来のGPS測位技術の代替として実施され、それによって機器の実装が簡略化される。
【0031】
本発明の様々な実施形態の特徴及び利点は、以下の図及び説明を参照することでより良く理解されよう。図3に、本発明の一または複数の実施形態に係るIAIE−GPSPデータフローを簡略化して示す。図3のデータフローにおいて、特定の通信ネットワーク/プロトコルに関する知識や情報(例えば、CDMAネットワーク、CDMAプロトコル、CDMAタイミングなど)は、支援情報強化GPS測位(IAIE−GPSP)を実現するのに絶対に必要というわけではない。概念的には、IAIE−GPSPによって実施される支援情報強化GPS測位機能性は、通信ネットワーク特性(例えば、CDMAネットワーク、CDMAプロトコル、SS7、CDMAタイミング)から切り離されており、代わりにIP(インターネットプロトコル)ベースの解決法を用いて実施される。
【0032】
このように、IAIE−GPSPは、CDMAネットワークやWiFi、WiMaxなどの非CDMAネットワークなどの通信ネットワークを含む、IPトラフィックを運べるいかなるネットワークにおいても相互運用可能である。この最後の点は、GPSによる支援情報強化測位にIP技術を使用することで、IAIE−GPSP機器とIPパケットをやりとりできるいかなる環境にも移植できる解決法を提供するという点において重要である。従って、セルラーネットワークが支援情報強化GPS測位の絶対条件として排除されるだけでなく、IAIE−GPSP機能を実施可能な機器は従来の意味における携帯電話機である必要がなくなる。実際には、IPパケットによって通信を行うものであればいかなる機器(例えば、カメラ、デスクトップコンピュータ、自動車用回路など)であってもIAIE−GPSP機能が与えられる。
【0033】
さらに、IAIE−GPSP PDEは、通信にIPパケットを利用するいかなる環境/ネットワークにも移植可能である。IAIE−GPSP PDEは、販売もしくは貸し出されている市販のハードウェア及び/又はソフトウェア解決法として提供され、IAIE−GPSP PDEと通信を行って支援情報データの取得及び/又はGPSベースのアプリケーション及び/又はそのデータへのアクセスを行うIAIE−GPSP機器にIAIE−GPSP機能を提供してもよいものと考えられる。
【0034】
図3のデータフローにおいて、携帯機器と(IPベースの技術を使ってIAIE−GPSP機能の実施も行う)対応するIAIE−GPSP PDEとの間の通信は、IPパケットによってやりとりされる一連のメッセージとして構成できる。IAIE−GPSP論理が与えられた携帯機器(又はIAIE−GPSP PDE)はセッションを開始してもよい。IAIE−GPSP PDEは、パケット・ベースの技術を用いて携帯機器と通信するために通信可能に接続されたサーバやコンピュータを意味する。一または複数の実施形態において、IAIE−GPSP PDEは、ネットワーク(例えば、LAN、WLAN、又は、インターネット)内の適切な地理上のいかなる場所に位置してもよく、限定はされない。
【0035】
IPパケットを介して実行されるこのセッションでは、携帯機器のIPアドレスとIAIE−GPSP PDEのIPアドレスが、送信元IPアドレス及び宛先IPアドレスとして用いられる。一または複数の実施形態において、携帯機器のIPアドレスは、携帯機器の大まかな位置情報をIAIE−GPSP PDEに提供してもよい。一または複数の実施形態において、携帯機器に対応する公的IPアドレス(302)によって、IAIE−GPSP PDEは、例えば、DHCP及びDNSデータベースを検索することで、携帯機器の大まかな位置を得ることができる。DNS及び/又はDHCPの逆検索技術については当技術分野において周知であるので、ここでは詳細には説明しない。
【0036】
携帯機器の大まかな位置を取得する(304)方法として、他の方法も考えられる。例えば、携帯機器と通信するアクセス・ポイント(AP)(例えば、WiFi又はWiMaxのAP)のIPアドレスを使って携帯機器の大まかな位置を突き止めてもよい。他の例として、携帯機器と通信する送受信器を識別することで携帯機器の大まかな位置を突き止めてもよい。他の例として、携帯機器と通信するセルラー電波塔を識別することで携帯機器の大まかな位置を突き止めてもよい。このように、特定の携帯機器において、携帯機器の大まかな位置を決定するため一つ又は複数の方法を個別に若しくは同時に実施し、携帯機器が異なるネットワークやプロトコルにおいてIAIE−GPSP機能性を提供できるようにしてもよい。
【0037】
その後、携帯機器から提供された大まかな位置情報、及び/又は、IAIE−GPSP PDEが取得した大まかな位置情報を利用してセッション応答を作成する。セッション応答には、検索候補GPS衛星(すなわち、すべての利用可能なGPS衛星から選択された一部のGPS衛星であり、携帯機器の大まかな位置データに基づいて選択される)の同期タイミング情報(312)、軌道情報(314)などの支援情報が含まれている。例えば、同期タイミング情報は、絶対GPS時間(これはGMT時間に合わせられる)に合わせられたNTP時間を示してもよい。定評のあるNTP方法論に基づくタイミング情報によって、携帯機器は、効率的に、かつ、通信ネットワークの制約/特性(例えば、CDMA時間、CDMAオフセット計算など)の影響を受けない方法で、GPS取得のための自身の同期化を行うことができる。
【0038】
支援情報を利用することで、IAIE−GPSP携帯機器はそのGPS位置を算出するために必要なGPS信号をより迅速に取得できる。電力節約及び/又はより迅速なGPS位置の取得のために、IAIE−GPSP携帯機器は、未加工GPS信号をIAIE−GPSP PDE、他のサーバ又はノードに提供してもよく、それによりIAIE−GPSP PDE、他のサーバ又はノードが携帯機器に代わってGPS位置を算出できる。GPS測位が不可能である場合、IAIE−GPSP携帯機器はその旨を報告してもよい。この場合、他のGPS測位方法論(例えば、従来のCDMAベースの技術など)を試みる、若しくは、GPS測位の試行を完全に中止してもよい。
【0039】
図4に、本発明の一または複数の実施形態に係るパケット・ベースのIAIE−GPSP技術を実施する工程を簡略化して示す。ステップ402において、携帯機器又はIAIE−GPSP PDEによってセッションが開始される。
【0040】
ステップ404において、IAIE−GPSP PDEは、携帯機器の大まかな位置情報を(例えば、携帯機器のIPアドレスから、又は、前述の他の方法を通して)取得する。なお、IAIE−GPSP技術は、携帯機器の大まかな位置の決定をセル塔三角測量、AFLT計算、又は、他の特定のネットワークに依存する技術に頼る従来技術とは異なり、特定の通信ネットワーク及びプロトコル(例えば、CDMAなど)にとらわれない一または複数の方法で、大まかな情報を取得できるよう設計されている。
【0041】
ステップ406において、AIE−GPSP PDEは、支援情報を算出し、それを携帯機器のIAIE−GPSP回路に提供する。候補GPS衛星やそれらのGPS軌道データの決定といった、大まかな位置からの支援情報のある特定部分を算出する方法については周知であるので、ここでは詳細には説明しない。支援情報の一部は、GPS時間に関連し、これは、例えば、NTPによって取得し得る。この場合も先と同様に、IAIE−GPSP技術は、同期をネットワーク特有時間(例えば、CDMA時間)に頼る従来技術とは異なり、特定の通信ネットワーク及びプロトコル(例えば、CDMAタイミング)にとらわれない一または複数の方法で、時間を同期できるよう設計されている。
【0042】
支援情報を利用することで、携帯機器のIAIE−GPSP回路は、ステップ408において、自身の同期を行い、候補GPS衛星(これらは支援情報内で特定されている)を検索する。ステップ410において、携帯機器は、未加工GPSデータ又は算出されたGPS位置データを返送してもよい。あるいは、ただ単にIAIE−GPSPによるGPS測位が不可能であることを報告してもよい。上述したように、この場合、他のGPS測位方法論(例えば、従来のCDMAベースの技術など)を試みる、若しくは、GPS測位の試行を完全に中止してもよい。
【0043】
一般的に、携帯機器のIAIE−GPSP回路は、通信セッション中にIPパケットをIAIE−GPSP PDEに送信するための専用又はプログラム可能な回路を少なくとも備えていてよい。また、携帯機器のIAIE−GPSP回路は、IAIE−GPSP PDEから支援情報を運ぶIPパケットを受信するための専用又はプログラム可能な回路を少なくとも備えていてよい。さらに、携帯機器のIAIE−GPSP回路は、IAIE−GPSP PDEから提供された支援情報に基づき一つまたは複数の候補衛星のGPS信号を取得するための専用又はプログラム可能な回路を少なくとも備えていてよい。携帯機器において上記を実現できるよう特定の専用又はプログラム可能な回路を選択・実装することは、当業者の技能の範囲内である。
【0044】
同様に、IAIE−GPSP PDE内の回路は、携帯機器のIAIE−GPSP回路からIPパケットを受信するための専用又はプログラム可能な回路を少なくとも備えていてよい。IAIE−GPSP PDE内の回路は、携帯機器との通信セッション中に受信した情報に少なくとも部分的に基づき、携帯機器の大まかな位置を算出するための専用又はプログラム可能な回路を少なくとも備えていてよい。IAIE−GPSP PDE内の回路は、算出された大まかな位置に少なくとも部分的に基づき、支援情報を作成するための専用又はプログラム可能な回路を少なくとも備えていてよい。上述したように、支援情報には、少なくとも候補GPS衛星の同期タイミング情報や軌道情報が含まれていてよい。IAIE−GPSP PDE内の回路は、支援情報を携帯機器に送信するための専用又はプログラム可能な回路を少なくとも備えていてよい。IAIE−GPSP PDEにおいて上記を実現するよう特定の専用又はプログラム可能な回路を選択・実装することは、当業者の技能の範囲内である。
【0045】
以上、いくつかの好適な実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明の範囲内に含まれる変更、置換、及び同等物が存在する。本明細書では様々な実施例が記載されているが、これらの実施例は例示的な目的でなされたものであって本発明を限定するものではない。例えば、実施例では説明目的でCDMAについて述べられているが、本発明はあらゆるプロトコルに左右されたりとらわれたりしないので、IAIE−GPSP回路及びIAIE−GPSP PDEは、いかなる通信プロトコル(GSM及び/又はPHSを含むTDMAプロトコルのいずれか、及び、その他の一つのプロトコル若しく複数のプロトコルの組み合わせ)を利用するいかなる電子機器においても実装可能である。TDMAは時分割多重アクセスの頭文字をとったもので、上記のGSM(モバイル通信のためのグローバルシステム)とPHS(簡易型携帯電話)を含む。
【0046】
また、発明の名称と概要は、便宜上なされたものであって、特許請求の範囲を解釈するのに用いられるべきではない。さらに、要約書は、非常に簡潔に書かれており、便宜上なされたものであるので、特許請求項の範囲に示される発明全体を解釈または限定するために使用するべきではない。本書において、「設定(する)」といった用語が使用されている場合、そのような用語は、その一般的に理解される、0、1または1つ以上の部材を含む数学的な意味を持つよう意図されている。また、本発明の方法及び装置の実施に関しては、多くの代替方法があることを留意すべきである。従って、添付された請求の範囲は、本発明の精神と範囲内に含まれるそのようなすべての変更、置換、及び同等物を含むものとして解釈されるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に対して全地球測位システム(GPS)の測位を実施する方法であって、
位置決定エンティティ(PDE)を設け、
前記PDEと前記電子機器との間で、複数の第1IP(インターネットプロトコル)パケットを介して実現される通信セッションを確立し、
前記通信セッションを介して得られた情報に応じて、前記電子機器の大まかな位置を前記PDEを用いて決定し、
前記PDEが、すべての利用可能なGPS衛星の一部である複数の選択されたGPS衛星に関連する同期タイミング情報及び軌道情報を少なくとも含む支援情報を、少なくとも部分的に前記大まかな位置に基づいて作成し、
前記複数の選択されたGPS衛星の少なくとも一つから前記電子機器がGPS信号を取得する手助けをするように構成された前記支援情報を、複数の第2IPパケットを介して前記PDEから前記電子機器へ送信すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記同期タイミング情報は、絶対GPS時間に基づくものである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記同期タイミング情報は、ネットワーク特有時間に依存しない方法で作成される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記大まかな情報は、前記複数の第1IPパケットの内の一つのパケットの送信元IPアドレスから得られる請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記大まかな情報は、前記電子機器と通信するために用いられるWiFiアクセス・ポイントに関連する情報から得られる請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記大まかな情報は、前記電子機器と通信するために用いられるWiMaxアクセス・ポイントに関連する情報から得られる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記電子機器は、セルラー携帯ハンドセットである請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記電子機器は、セルラー携帯ハンドセットであり、
前記大まかな情報は、セルラー送信機の位置に関連する情報を利用せず得られる請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記電子機器は、CDMA(符号分割多重接続)セルラー携帯ハンドセットである請求項1に記載の方法。
【請求項10】
電子機器において、位置決定エンティティ(PDE)による支援を受けて全地球測位システム(GPS)の測位を実施する方法であって、
前記電子機器から前記PDEへの複数の第1IP(インターネットプロトコル)パケットの送信を含む通信セッションであって、前記通信中にやりとりされる情報は、前記PDEが前記電子機器の大まかな位置情報を確立する手助けをするものである通信セッションを前記電子機器と前記PDEとの間で確立し、
すべての利用可能なGPS衛星の一部である複数の選択されたGPS衛星に関連する同期タイミング情報及び軌道情報を少なくとも含む支援情報を少なくとも含む複数の第2IPパケットを前記PDEから受信し、
前記支援情報を用いて、前記複数の選択されたGPS衛星の少なくとも一つからGPS信号を取得すること、
を含む方法。
【請求項11】
前記同期タイミング情報は、絶対GPS時間に基づくものである請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記同期タイミング情報は、ネットワーク特有時間に依存しない方法で作成される請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記支援情報は、前記複数の第1IPパケットの内の一つパケットの送信元IPアドレスから前記PDEによって得られる前記大まかな情報に少なくとも部分的に基づいている請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記支援情報は、前記電子機器と通信するために用いられるWiFiアクセス・ポイントに関連する情報から前記PDEによって得られる前記大まかな情報に少なくとも部分的に基づいている請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記支援情報は、前記電子機器と通信するために用いられるWiMaxアクセス・ポイントに関連する情報から前記PDEによって得られる前記大まかな情報に少なくとも部分的に基づいている請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記電子機器は、セルラー携帯ハンドセットである請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記電子機器は、CDMA(符号分割多重接続)セルラー携帯ハンドセットである請求項10に記載の方法。
【請求項18】
電子機器において、位置決定エンティティ(PDE)による支援を受けて全地球測位システム(GPS)の測位を実施するための回路であって、
複数の第1IP(インターネットプロトコル)パケットを前記PDEへ送信する手段と、
すべての利用可能なGPS衛星の一部である複数の選択されたGPS衛星に関連する同期タイミング情報及び軌道情報を少なくとも含む支援情報を少なくとも含む複数の第2IPパケットを前記PDEから受信する手段と、
前記支援情報を用いて、前記複数の選択されたGPS衛星の少なくとも一つからGPS信号を取得する手段と、
を備える回路。
【請求項19】
前記同期タイミング情報は、絶対GPS時間に基づくものである請求項18に記載の回路。
【請求項20】
前記同期タイミング情報は、ネットワーク特有時間に依存しない方法で作成される請求項18に記載の回路。
【請求項21】
前記支援情報は、前記複数の第1IPパケットの内の一つのパケットの送信元IPアドレスから前記PDEによって得られる前記大まかな情報に少なくとも部分的に基づいている請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記支援情報は、前記電子機器と通信するために用いられるWiFiアクセス・ポイントに関連する情報から前記PDEによって得られる前記大まかな情報に少なくとも部分的に基づいている請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記支援情報は、前記電子機器と通信するために用いられるWiMaxアクセス・ポイントに関連する情報から前記PDEによって得られる前記大まかな情報に少なくとも部分的に基づいている請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記電子機器は、セルラー携帯ハンドセットである請求項18に記載の回路。
【請求項25】
前記電子機器は、CDMA(符号分割多重接続)セルラー携帯ハンドセットである請求項18に記載の回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−509396(P2011−509396A)
【公表日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−536994(P2010−536994)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【国際出願番号】PCT/US2008/084762
【国際公開番号】WO2009/073493
【国際公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】