説明

X線シャッタ構成

【課題】X線シャッタを備えるハウジングを提供する。
【解決手段】ハウジング内の開口と、遮蔽位置と解放位置との間で移動可能なシャッタとを含み、X線ハウジングのためのシャッタ構成は、例えば、固体タンタル、ニオブ、若しくは、ジルコニウム、又は、少なくとも80パーセントを含む合金のシャッタ10を含む。実施態様において、シャッタは、通孔22を有し、X線ハウジングの内面上で閉塞位置と開放位置との間を摺動し、開放位置において、通孔22はハウジング内の開口8と整列する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線シャッタと、X線シャッタを含む装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
X線源を使用するX線機器、典型的には、X線管は、X線を通さないハウジングの内側にX線源を含むことが多い。ハウジング用の材料としては真鍮単独がより優勢となってきているが、歴史的には、ハウジングのために鉛が使用され、ハウジングは真鍮又はアルミニウム構造によって支持されることが多かった。ハウジングは、開口を有し、開口は、X線源によって生成されるX線ビームが、使用のためにハウジングを通過することを可能にする。X線が必要とされるとき以外、X線への開口を閉塞するよう、シャッタが開口に配置されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は従来技術の問題点を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の特徴において、
ハウジング内の出口ポートと、
遮蔽位置と開放位置との間で移動可能なシャッタとを含み、
出口ポートは、X線がハウジングの内面から外面に出口ポートを通過することを可能にし、ハウジングは、X線を実質的に通さず、
遮蔽位置は、出口ポートに隣接し、遮蔽位置において、シャッタは、出口ポートを遮蔽し、開放位置において、シャッタは、X線が出口ポートを通過することを可能にし、
シャッタは、タンタル、ニオブ、若しくは、ジルコニウム、又は、少なくとも80%のこれらの元素のうちの1つの元素と、更なる金属/元素とを含有する合金から成り、
シャッタは、ブロックであり、ブロックは、ブロックを通じる孔を有し、シャッタが開放位置にあるとき、X線が孔を通過することを可能にするよう、孔は出口ポートと整列させられ、シャッタが遮蔽位置にあるとき、シャッタは出口ポートを遮蔽する、シャッタ構成が提供される。
【0005】
この形態におけるシャッタの利用は、使用中にシャッタの背後でシャッタが出口ポートの内側縁部を覆うことを可能にする。以下に詳細に説明するように、これは腐食を低減し得る。
【0006】
本発明の第2の特徴によれば、ハウジング内の出口ポートと、遮蔽位置と開放位置との間でハウジングの内面上を移動可能なシャッタとを含み、出口ポートは、X線がハウジングの内面から外面に出口ポートを通過することを可能にし、ハウジングは、X線を実質的に通さず、遮蔽位置は、出口ポートに隣接し、遮蔽位置において、シャッタは、出口ポートを遮蔽し、開放位置において、シャッタは、X線が出口ポートを通過することを可能にし、シャッタは、タンタル、ニオブ、若しくは、ジルコニウム、又は、少なくとも80%のこれらの元素のうちの1つの元素と、26を超える原子番号の更なる金属/元素とを含有する合金から成る、シャッタ構成が提供される。
【0007】
発明者は、ハウジングの内面上のタンタルのシャッタの配置が腐食を大いに低減することを可能にすることを悟った。
【0008】
本発明の他の特徴において、そのようなシャッタ構成を有するX線回折装置が提供される。
【0009】
本発明のより良好な理解のために、添付の図面を参照して、純粋に一例として、実施態様を記載する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施態様を示す概略図である。
【図2】本発明の代替的な実施態様を示す概略図である。
【図3】図1及び2の構成の詳細を示す詳細図である。
【図4】図3における開放位置を示す詳細図である。
【図5】図3における閉塞位置を示す詳細図である。
【図6】X線に晒された後の比較例に従ったシャッタを示す説明図である。
【図7】X線に晒された後の固体タンタルのシャッタを示す概略図である。
【図8】本発明に従ったX線回折装置を示す概略図である。
【図9】本発明の一層更なる実施態様を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面は純粋に概略的であり、原寸通りではない。1つよりも多くの図面中に同一又は類似の構成部品を含めることができ、それらに関する記載は必ずしも反復されない。
【0012】
図1を参照すると、X線管2は、端部に窓4を有し、窓4は、ベリリウムで作製されるのが典型的であり、X線20がX線管から排出されるのを可能にする。X線管2は、真鍮製のハウジング6内に収容され、ハウジング6は、X線がハウジングから排出されるのを可能にするよう、窓4と整列される開口8を有する。ハウジング6の正面は、外側部材11と内側部材13とを有し、シャッタ10が、開口8が開く(図1に示される)開放位置と、シャッタ10が開口を遮蔽する閉塞位置との間で、内側部材11と外側部材13との間を移動する。
【0013】
図2を参照すると、代替的なアプローチにおいて、X線管2は、端部に窓4を有し、窓4は、ベリリウムで作製されるのが典型的であり、X線20がX線から排出されるのを可能にする。X線管2は、真鍮製のハウジング6内に収容され、ハウジング6は、X線がハウジングから排出されるのを可能にするよう、窓4と整列される開口8を有する。ハウジング6の正面は、外表面12と、内表面14とを有する。開口8が開く(図2に示される)開放位置と、シャッタ10が開口を遮蔽する閉塞位置との間でハウジングの内面14上を移動するよう、シャッタ10が配置される。
【0014】
そのような構成では、シャッタ10の腐食が有意な問題である。X線管を様々な場所で使用し得るが、それらの一部は湿気があり、従って、腐食を増大し得る。
【0015】
更に、発明者は、X線が空気中の水分又は湿気と共に空気をイオン化し、硝酸を形成し、硝酸がシャッタ10又は他の遮蔽体を攻撃し得ることを悟った。よって、腐食の全プロセスは、単に従来的な腐食の問題ではなく、特にイオン化レベルが最大である場合には、物理化学的プロセスである。
【0016】
腐食に対処する1つのアプローチは、耐食性のニッケル、金等のような塗膜内にシャッタを覆うことである。更に、発明者は、次のことを悟った。即ち、そのような塗膜の使用に伴う問題は、腐食が単に化学的腐食ではなく、バッテリ効果が起こり得る0.1Vよりも大きな差を有する電気化学的電位差を備える2つの異なる金属を使用するとき、電気化学的腐食によっても腐食を引き起こし得るということである。そのような塗膜で顕微鏡ピン孔を回避することは殆ど不可能であり、その場合には、これは電気化学的腐食及び物理化学的腐食の両方が起こるのを可能にし得る。そのようなシャッタ、即ち、銀及び金で塗工されたタングステン銅(合金)シャッタで得られる結果を、比較例として以下に提示する。
【0017】
従って、代替的なアプローチは、ガラス又はセラミックのような非金属シャッタを使用することであり得る。残念ながら、殆どのそのような材料は、シャッタとして機能する十分なX線吸収性を有さない。
【0018】
シャッタ用材料の選択は、代替的に、インコロイ合金825(Incoloy Alloy 825)、モリブデン及び銅が添加されたニッケル鉄クロム合金のような、耐食性合金であり得る。インコロイ合金825はX線耐食を満足することが証明された。
【0019】
残念ながら、インコロイ中の鉄元素は、適用において分析性能に影響を及ぼし得る望ましくない鉄X線蛍光をもたらす。一般的に使用されるX線源は、鉄蛍光を可能にする十分に高いエネルギを有する銅KアルファX線放射(copper K-alpha X-ray radiation)を生成する銅標的(copper target)を使用する。
【0020】
更に、鉄はタンタル又はタングステンと比べて有意に低い遮蔽特性(X線の吸収)を有する。
【0021】
シャッタの領域内の蛍光は、X線源からの(擬似)単色X線ビームを汚染し、これはより高い背景放射(background radiation)を生じさせる。よって、X線回折装置において、測定されるディフラクトグラム(diffractogram)は、より高い背景(background)を有する。蛍光が他の角度で予期せぬ望ましくない回折ピークも生成することが可能であり、これは正確な測定を深刻に妨げる。
【0022】
本発明の実施態様に従った構成において、シャッタ10の材料は、特別に良好な結果をもたらし且つ蛍光が問題ではない十分に高い原子番号を有することが証明されている固体タンタルで構成される。タンタルは実質的に純粋であり得る、即ち、シャッタを本質的にタンタルで構成し得る。代替的な実施態様では、少量の、好ましくは、2%未満の、更に好ましくは、1%未満の不純物が存在し得る。具体的には、不純物の量は、硝酸への露出が表面の荒れを引き起こさないよう十分に小さくあり得る。
【0023】
代替的に、余り好適でない構成は、固体ニオブ又は固体ジルコニウムのいずれかを使用する。更に、代替的な構成は、20%以下の、好ましくは、比較的少量(10%以下)の他の元素(銅Kアルファ放射が蛍光を引き起こさないよう26を超える原子番号を有さなければならない)を備える、タンタル、ニオブ、又は、ジルコニウムの合金を含む。硝酸に対する耐性は重要である。適切な代替的な合金は、タンタル−ジルコニウム、タンタル−ニオブ、又は、タンタル−タングステンを含む。
【0024】
これらの材料は良好な遮蔽をもたらし、蛍光の問題はない。
【0025】
図3乃至5を参照して記載するように、シャッタは特別な構成内にも配置される。
【0026】
図3は隆起した案内部材16,18のパターンを示している。図1の構成において、これらはハウジング6の正面で側部材13と外側部材11との間に設けられる。図2の構成に適用されるとき、案内部材はハウジング6の正面の内表面14上に設けられる案内隆起部である。いずれの場合においても、案内部材は開口8を取り囲み、外側案内部材16と内側案内部材18とを含む。
【0027】
図4及び5は、図4中の開放位置におけるシャッタ10及び図5中の閉塞位置におけるシャッタ10を示している。シャッタは遮蔽部分を単に有するのではなく、シャッタを通じる通孔22を有する。シャッタ10は案内部材と係合し、案内部材によって案内され、ハウジング6の正面の平面内の2つの例示される位置の間を摺動する。閉塞位置(図5)において、シャッタ10は開口8(破線で示されている)を完全に覆う。開放位置(図4)において、通孔22は開口8と整列され、X線が開口を通じるのを可能にする。
【0028】
開放位置において、開口8の周りのシャッタの固体部分は、開口8の縁部を完全に覆うことに留意のこと。
【0029】
図1を参照すると、発明者は、外側部材11内の開口8の窓4に面する内側縁部15で、腐食が特に問題であることを悟った。何故ならば、幾何学的構成の故に、X線はこの地点で高密度であり、更に、この地点での如何なる腐食もシャッタの動作を妨げ得るからである。同様に、図2の構成においても、同じ理由から、腐食は開口8にある内面14の内側縁部15で特に問題である。
【0030】
従って、このような方法で配置されるシャッタと固体タンタル材料との組み合わせは、開放位置における並びに閉塞位置におけるシャッタを備えるX線管の動作中、ハウジングの真鍮材料の特定部分をX線から保護することが理解されよう。
【0031】
発明者は、X線の存在が空中のイオン化の量を大いに増大し、従って、腐食を大いに増大することを悟った。よって、シャッタによる動作中にハウジングの真鍮材料を保護することには有意な利点がある。具体的には、実施態様において、開放位置において、動作中、X線は、開口4の周りのハウジング6の材料を打たず、或いは、より少ない程度で打ち、具体的には、X線は、通孔22の周りのシャッタの固体材料によって、開口8の周りの内側縁部15から遮蔽される。図1の構成では、X線が内側部材13の内側縁部を打ち得ることは事実であるが、この場所での腐食は内部的であり、シャッタ10の動作を妨げない。従って、装置の長期の信頼性に関して、この場所での腐食の問題はより少ない。
【0032】
更に、特に好適な実施態様では、閉塞位置におけるシャッタ10と窓4との間の空気間隙を可能な限り小さく維持することによって、イオン化の量は減少される。好ましくは、空気間隙は20mm未満であり、更に好ましくは、10mm未満であり、更に好ましくは、5mm未満である。目標は、窓4とシャッタ10との間の領域において、空気容積を可能な限り小さく維持することである。何故ならば、存在しない空気はイオン化されないからである。従来的なシャッタが開放するとき、それは比較的大きな容積の空気を創成し、その容積はシャッタが閉塞位置にあった場合である。これは物理化学的プロセスにとって余分な空気供給であり、故に、余分のイオンを生成する。新規な設計においても、空気はもちろん存在するが、閉塞位置では、図1の構成において、この容積内にX線は今や存在しない。
【0033】
よって、本発明の既述の実施態様は、窓4に近接して配置されるタンタルシャッタ10を使用することによって、腐食の問題を大いに低減する。使用中、通孔22の周りのシャッタがハウジング6内の開口8の周りの内側縁部15を遮蔽するよう、シャッタ10は通孔22を有する。
【0034】
図6及び7は、銀及び金で塗工されたタングステン銅合金(図6)と比較して、タンタル(図7)の腐食性能の改良を例示している。この場合において、シャッタは従来的な形状のシャッタである。両方のシャッタを同じ時間に亘ってX線に晒した。図6と比較した図7における腐食の実質的な改良及び減少を見ることができる。
【0035】
上述されたシャッタ構成は、図8に例示されるようなX線回折装置に特に適している。上記において説明したように、X線回折装置は、X線管2と、ハウジング6と、シャッタ10とを含む。サンプル32を取り付けるために、サンプルステージ30が使用される。開口8を通じてX線管から放射されるX線がサンプル32を打つとき、X線検出器34がサンプルステージ30上のサンプル32から放射されるX線を検出する。コントローラ、典型的には、コンピュータが様々な構成部品を制御する。
【0036】
シャッタ機構は、そのような用途に特に適している。何故ならば、インコロイ825のような腐食を制御する以前のアプローチと異なり、シャッタ構成は腐食防止をX線回折測定に影響を及ぼす材料の使用の回避と組み合わせるからである。腐食防止の重要性を増大する挑戦的な環境においてX線回折装置を使用し得る。
【0037】
図9に例示されるシャッタ機構の代替的な実施態様において、外側部材11は、ハウジング6の正面で、X線を透過する窓40で封止されている。シャッタ10が開放位置にあるとき、この窓40は環境からの新鮮な空気供給がユニット内に進入することを防止し、腐食を更に低減する。
【0038】
図9は図1のアプローチに基づくが、X線を透過する窓を図2の構成との組み合わせでも使用し得る。
【0039】
当業者は、上述した実施態様に対する変更を行い得ることを理解しよう。例えば、ハウジングは真鍮のみで作製される必要はなく、鉛又はタンタルのような他の材料を導入し得る。
【0040】
更に、固体タンタルは100%の純度である必要はなく、不純物が存在してもよい。
【0041】
一部の実施態様では、タンタルをニオブ又はジルコニウムと置換し得る。典型的には、少なくとも80%の、好ましくは、90%のタンタル、ニオブ、又は、ジルコニウムを備える合金を使用し得る。
【符号の説明】
【0042】
2 X線管 (X-ray tube)
4 窓 (window)
6 ハウジング (housing)
8 開口 (opening)
10 シャッタ (shutter)
11 内側部材 (inner member)
12 内表面 (inner surface)
13 外側部材 (outer member)
14 外表面 (outer surface)
15 内側縁部 (inner edge)
16 外側案内部材 (outer guide member)
18 内側案内部材 (inner guide member)
20 X線 (X-ray)
22 通孔 (through hole)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング内の開口と、
遮蔽位置と開放位置との間で移動可能なシャッタとを含み、
前記開口は、X線が、前記ハウジングの内面から外面に、前記開口を通過することを可能にし、前記ハウジングは、X線を実質的に通さず、
前記遮蔽位置は、前記開口に隣接し、前記遮蔽位置において、前記シャッタは、前記開口を遮蔽し、前記開放位置において、前記シャッタは、X線が前記開口を通過することを可能にし、
前記シャッタは、タンタル、ニオブ、若しくは、ジルコニウム、又は、少なくとも80%のこれらの元素のうちの1つの元素と、更なる金属/元素とを含有する合金から成り、
前記シャッタは、ブロックであり、該ブロックは、該ブロックを通じる通孔を有し、前記シャッタが前記開放位置にあるとき、X線が前記通孔を通過することを可能にするよう、前記通孔は前記開口と整列させられ、前記シャッタが前記遮蔽位置にあるとき、前記シャッタは前記開口を遮蔽する、
シャッタ構成。
【請求項2】
前記ブロックを通じる前記通孔は、前記シャッタが前記開放位置にあるとき、前記開口の前記縁部を完全に覆うような大きさとされる、請求項1に記載のシャッタ構成
【請求項3】
前記シャッタは、前記遮蔽位置と前記開放位置との間で、前記開口の平面内で前記出口ポートを横断して横方向に摺動するよう構成される、請求項1に記載のシャッタ構成。
【請求項4】
前記ハウジングは、X線管を収容し、該X線管は、X線が前記X線管から排出されるのを可能にする窓を有し、前記シャッタは、前記遮蔽位置において、前記X線管内の前記窓から20mm以下の距離にある、請求項1に記載のシャッタ構成。
【請求項5】
前記シャッタは、前記遮蔽位置において、前記X線管内の前記窓から10mm以下の距離にある、請求項4に記載のシャッタ構成。
【請求項6】
前記ハウジングは、真鍮から成る、請求項1に記載のシャッタ構成。
【請求項7】
前記シャッタは、本質的にタンタルで構成される、請求項1に記載のシャッタ構成。
【請求項8】
前記シャッタは、少なくとも80%のタンタル、ニオブ、又は、ジルコニウムと、20%以下の26を超える原子番号を有する少なくとも1つの他の金属/元素との合金で構成される、請求項1に記載のシャッタ構成。
【請求項9】
前記開口を封止するX線透過窓を更に含む、請求項1に記載のシャッタ構成。
【請求項10】
ハウジング内の開口と、
遮蔽位置と開放位置との間で前記ハウジングの内面上を移動可能なシャッタとを含み、
前記開口は、X線が、前記ハウジングの内面から外面に、前記開口を通過することを可能にし、前記ハウジングは、X線を実質的に通さず、
前記遮蔽位置は、前記出口ポートに隣接し、前記遮蔽位置において、前記シャッタは、前記開口を遮蔽し、前記開放位置において、前記シャッタは、X線が前記開口を通過することを可能にし、
前記シャッタは、タンタル、ニオブ、若しくは、ジルコニウム、又は、少なくとも80%のこれらの元素のうちの1つの元素と、更なる金属/元素とを含有する合金から成る、
シャッタ構成。
【請求項11】
前記シャッタは、ブロックであり、該ブロックは、該ブロックを通じる通孔を有し、前記シャッタが開放位置にあるとき、X線が前記通孔を通過することを可能にするよう、前記通孔は前記開口と整列させられ、前記シャッタが前記遮蔽位置にあるとき、前記シャッタは前記開口を遮蔽する、請求項10に記載のシャッタ構成。
【請求項12】
前記ブロックを通じる前記通孔は、前記シャッタが前記開放位置にあるとき、前記開口の全ての縁部が完全に覆われるような大きさとされる、請求項11に記載のシャッタ構成。
【請求項13】
前記シャッタは、前記遮蔽位置と前記開放位置との間で、前記開口の平面内で前記開口を横断して横方向に摺動するよう構成される、請求項10に記載のシャッタ構成。
【請求項14】
前記ハウジングは、X線管を収容し、該X線管は、X線が前記X線管から排出されるのを可能にする窓を有し、前記シャッタは、前記遮蔽位置において、前記X線管内の前記窓から20mm以下の距離にある、請求項10に記載のシャッタ構成。
【請求項15】
前記ハウジングは、真鍮から成る、請求項10に記載のシャッタ構成。
【請求項16】
前記シャッタは、本質的にタンタルで構成される、請求項10に記載のシャッタ構成。
【請求項17】
前記シャッタは、タンタル、ニオブ、又は、ジルコニウムと、26を超える原子番号の他の金属/元素とを含む合金から成る、請求項10に記載のシャッタ構成。
【請求項18】
前記開口を封止するX線透過窓を更に含む、請求項10に記載のシャッタ構成。
【請求項19】
窓を有するX線管と、
該X線管の周りのハウジングと、
遮蔽位置と開放位置との間で移動可能なシャッタと、
サンプルを取り付けるためのサンプル領域と、
該サンプル領域内のサンプルから放射されるX線を検出するX線検出器とを含み、
前記遮蔽位置は、前記開口に隣接し、前記遮蔽位置において、前記シャッタは、前記開口を遮蔽し、前記開放位置において、前記シャッタは、X線が前記開口を通過することを可能にし、
前記シャッタは、タンタル、ニオブ、若しくは、ジルコニウム、又は、少なくとも80%のこれらの元素のうちの1つの元素と、更なる金属/元素とを含有する合金から成り、
前記シャッタは、ブロックであり、該ブロックは、該ブロックを通じる通孔を有し、前記シャッタが前記開放位置にあるとき、X線が前記開口を通過するのを可能にするよう、前記通孔は前記開口と整列させられ、前記シャッタが前記遮蔽位置にあるとき、前記シャッタは前記開口を遮蔽する、
X線回折装置。
【請求項20】
前記ブロックを通じる前記通孔は、前記シャッタが前記開放位置にあるとき、前記開口の前記縁部を完全に覆うような大きさとされる、請求項19に記載のX線回折装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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