X線検査装置
【課題】被検査物の大きさに応じてX線の漏洩を最適に防止することができるX線漏洩防止部材を備えたX線検査装置を提供することである。
【解決手段】X線検査装置は、ベルトコンベア800によって搬送される被検査物900に対してX線検査室300内でX線を照射して検査が行われる。X線漏洩防止カーテン500によりX線検査室300へ被検査物900を搬入出する開口部からX線の漏洩が防止される。また、複数の棒部材が、軸を基準に回動可能に設けられ、かつ複数のカーテンのそれぞれ略中央部に接続されたものである。
【解決手段】X線検査装置は、ベルトコンベア800によって搬送される被検査物900に対してX線検査室300内でX線を照射して検査が行われる。X線漏洩防止カーテン500によりX線検査室300へ被検査物900を搬入出する開口部からX線の漏洩が防止される。また、複数の棒部材が、軸を基準に回動可能に設けられ、かつ複数のカーテンのそれぞれ略中央部に接続されたものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査物にX線を照射し、被検査物内の異物を検出するX線検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被検査物内の異物を検出するためにX線検査装置等が使用されている。これらのX線検査装置に関して、日々研究開発が行われている。
【0003】
特許文献1には、筐体の搬入口及び搬出口が開放される面積と時間を極力抑えてX線遮蔽性を向上させるX線異物検査装置について開示されている。また、簡素な構成とするとともに、清掃性を良好にするX線異物検査装置について開示されている。
【0004】
特許文献1記載のX線異物検査装置においては、被検査物(W)が搬入される搬入口(4a)と、該被検査物が搬出される搬出口(4b)とを有する遮蔽構造の筐体(3)と、筐体内を通過させるように被検査物を搬入口から搬出口まで搬送する搬送手段(6)と、筐体内にて搬送手段によって搬送されている被検査物にX線を照射するX線発生部(11)と、筐体内にてX線発生部から照射されて被検査物を透過したX線を検出するX線検出部(12)と、筐体の搬入口及び搬出口のそれぞれに、X線の漏洩を防ぐために設けられているX線遮蔽部材とを備え、X線検出部からの検出結果に基づいて被検査物の品質を検査するX線検査装置(1)において、X線遮蔽部材として搬送手段の搬送方向Yに沿って並んだ複数の金属板(22a,22b,22c)からなるX線遮蔽ユニット(21)を備え、X線遮蔽ユニットは、複数の金属板がその上縁部(23a,23b,23c)が互いに近接して吊り下げられ揺動可能であるとともに、複数の金属板の下縁部(24a,24b,24c)と搬送手段の搬送面との間の距離が搬送手段の搬送方向(Y)の下流側にある金属板ほど短く形成されているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−127699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載のX線検査装置においては、図2に示すように、搬送面に最も近い金属板22(22C)が回動した際に、金属板22(22C)の両Z方向の部分が、支軸26の近傍まで回動し、X線検査室内のX線が漏洩しやすい状態が生じる。すなわち、被検査物の大きさに対して余分な領域の金属板22(22C)を回動させることとなる。その結果、X線検査室内のX線を漏洩させてしまう可能性が高く、好ましくない。さらに、軽量の被検査物に対しても、余分な領域の金属板22(22C)を回動させる必要があるので、被検査物の姿勢が安定しない可能性が高い。
【0007】
本発明の目的は、被検査物の大きさに応じてX線の漏洩を最適に防止することができるX線漏洩防止部材を備えたX線検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)
本発明に係るX線検査装置は、搬送装置によって搬送される被検査物に対して検査室内でX線を照射して検査を行い、検査室へ被検査物を搬入出する開口部からX線の漏洩を防止するX線漏洩防止部材を含むX線検査装置であって、X線漏洩防止部材は、開口部を遮蔽する複数の面部材と、複数の面部材をそれぞれ支持する複数の支持部材とを有し、複数の支持部材が、同軸を基準に回動可能に設けられ、かつ複数の面部材のそれぞれ略中央部に接続されたものである。
【0009】
X線検査装置により被検査物に対して検査室内でX線を照射して検査が行われる。X線漏洩防止部材により検査室へ被検査物を搬入出するための開口部からX線の漏洩が防止される。また、X線漏洩防止部材は、開口部を遮蔽する複数の面部材と、複数の面部材をそれぞれ支持する複数の支持部材とを有し、複数の面部材により開口部を遮蔽し、かつ複数の面部材をそれぞれ支持する複数の支持部材を有し、複数の支持部材が、同軸を基準に回動可能に設けられ、かつ複数の面部材のそれぞれ略中央部に接続されたものである。
【0010】
一般に、被検査物が搬送装置によって搬送され、被検査物がX線漏洩防止部材に接触し、接触したX線漏洩防止部材が回動されて被検査物が検査室内に搬送される。この場合、複数の支持部材が、同軸を基準に回動可能に設けられているので、回動部を開口部の上部に集約して配設することができ、構造を簡易化することができる。その結果、X線検査装置のメンテナンス性を高めることができる。また、面部材の中央部に支持部材が接続されるので、支持部材が面部材の中央部から偏芯して設けられた場合と比較して、より小さな力で、かつ安定して回動させることができる。
【0011】
(2)
第2の発明に係るX線検査装置において、複数の面部材は、搬送装置の搬送面と垂直な略一平面を形成する。
【0012】
この場合、X線漏洩防止部材の複数の面部材により、搬送装置の搬送面と垂直な略一平面が形成されるので、当該略一平面により開口部を確実に遮蔽することができ、X線の漏洩を確実に防止することができる。
【0013】
(3)
第3の発明に係るX線検査装置において、複数の面部材は、鉛直上下方向に隣接配置され、鉛直上側の隣接する面部材の間に鉛直下側の面部材の支持部材が配置されたものである。
【0014】
この場合、鉛直上下方向に隣接配置され、鉛直上側の隣接する面部材の間に鉛直下側の面部材の支持部材が配置されているので、被検査物が鉛直下側の面部材を開放させた場合でも、当該面部材の支持部材により鉛直上側の隣接する面部材の間から漏れるX線の漏洩を防止することができる。
【0015】
X線漏洩防止部材は、複数の面部材の下端部と搬送装置の搬送面との間の距離が搬送装置の搬送方向の下流側にある面部材ほど短くなる。この場合、複数の面部材の下端部と搬送装置の搬送面との間の距離が搬送装置の搬送方向の下流側にある面部材ほど短いので、開口部を通過する被検査物の高さサイズに応じて必要な分だけ面部材を開かせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るX線検査装置の一例を示す模式的外観図
【図2】本発明に係るX線検査装置の内部構造の一例を示す模式図
【図3】X線検査装置において画像処理に関わる構成部を示すブロック図
【図4】X線漏洩防止カーテンの一例を示す模式的平面図
【図5】X線漏洩防止カーテンの一例を示す模式的側面図
【図6】X線漏洩防止カーテンの上流側から矢視した状態を示す模式的斜視図
【図7】X線漏洩防止カーテンの下流側から矢視した状態を示す模式的斜視図
【図8】図4から図7に示したX線漏洩防止カーテンの動作を説明するための模式図
【図9】X線漏洩防止カーテンの他の例を示す模式的側面図
【図10】図9のX線漏洩防止カーテンの下流側から矢視した状態を示す模式的斜視図
【図11】X線検査装置の寸法の一例を示す模式図
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る実施の形態において図面を用いて説明する。
(一の実施の形態)
図1は、本発明に係るX線検査装置100の一例を示す模式的外観図であり、図2は、本発明に係るX線検査装置100の内部構造の一例を示す模式図である。
【0018】
図1に示すように、X線検査装置100には、内部にX線検査室300が形成されている。また、X線検査室内には、X線照射装置200が内蔵されており、図1に示すように、X線検査装置100のX線検査室を貫通するように、ベルトコンベア800が設けられている。
【0019】
また、図1のX線検査室300の開口部からX線の漏洩を防止するX線漏洩防止カーテン500が設けられている。このX線漏洩防止カーテン500については、後述する。
【0020】
作業者は、図1に示すX線検査装置100の入力表示部MTを操作することによりX線検査装置100を駆動させる。作業者は、ベルトコンベア800に被検査物である被検査物900(図2参照)を載置させて搬送させ、X線検査装置100のX線検査室内において異物混入等がないか否かの検査を行う。以下、X線検査装置100のX線検査室300の内部構造について説明を行う。
【0021】
図2に示すように、本発明に係るX線検査室300は、主に、X線照射装置200、ラインセンサ220、X線漏洩防止カーテン500、案内ガイド700およびベルトコンベア800からなる。
【0022】
X線漏洩防止カーテン500は、X線検査室300の入口側に3セット設けられ、さらに出口側に3セット設けられる。X線漏洩防止カーテン500は、X線照射装置200を中心に、左右対称に設けられる。当該X線漏洩防止カーテン500は、隣接するX線漏洩防止カーテン500に対して該X線漏洩防止カーテン500の鉛直方向の長さである130mm以上、搬送方向に離間して設けられる。それにより、X線漏洩防止カーテン500が水平となる様に最大回動しても、隣接するX線漏洩防止カーテン500に接触しない。なお、当該X線漏洩防止カーテン500の構造詳細については、後述する。
【0023】
また、ベルトコンベア800は、無端状のベルトが一対のローラに巻回されて設けられ、ベルトコンベア800の内部に、シンチレータおよびフォトダイオード素子からなるX線を検出するラインセンサ220が設けられている。
【0024】
さらに、ベルトコンベア800の上面には、案内ガイド700が設けられる。この案内ガイド700は、一対の部材から構成され、ベルトコンベア800上を搬送される被検査物900がベルトコンベア800上から落下しないよう、すなわち、こぼれ落ちないように防止するためのものである。したがって、案内ガイド700は、脱着可能に構成されており、被検査物900が固形で安定搬送できる場合には、取り外して使用される。
【0025】
次に、図2に示すように、ベルトコンベア800上に被検査物900が載せられる。そして、ベルトコンベア800が駆動され、ベルトコンベア800上に配設された案内ガイド700によってベルトコンベア800上からの落下が防止されつつ、被検査物900は矢印X1の方向に移動する。そして、被検査物900は、入口側の3セットのX線漏洩防止カーテン500を順番に該一部のカーテンを押し上げ、X線検査室300内に移動する。
【0026】
次いで、被検査物900に対して、X線照射装置200からX線210が照射され、被検査物900を透過したX線210がラインセンサ220に入射される。
【0027】
続いて、X線検査が行われた被検査物900は、出口側のX線漏洩防止カーテン500の該一部のカーテンを押し上げ矢印X1の方向に移動し、X線検査室300外に移動する。そして、被検査物900は、案内ガイド700によりベルトコンベア800からこぼれることなく、次工程のベルトコンベアに搬送される。
【0028】
なお、図2に示すように、入口側および出口側のそれぞれ3セットのX線漏洩防止カーテン500は、相対的に矢印X1の方向と垂直な方向(水平方向)にずらして設けられる。それにより、X線照射装置200からのX線210が、3セットのX線漏洩防止カーテン500の隙間を通過してX線が漏洩することを防止できる。
【0029】
続いて、図3は、X線検査装置100において画像処理に関わる構成部を示すブロック図である。
【0030】
図3に示すように、本実施形態に係るX線検査装置100は、画像処理に関わる構成部として、上述のラインセンサ220、A/Dコンバータ230、検出機能処理部FS、処理後データ記憶部261、メモリ270および上述の入力表示部MTを備える。
【0031】
検出機能処理部FSは、輝度毎データ取得部240、合算部250、重み付け変更部260、動作パラメータ記録部280、異物判断処理部290および表示データ作成部291を含む。
【0032】
上記検出機能処理部FSの各構成部は、CPU(中央演算処理装置)がRAM(Random
Access Memory)またはROM(Read-Only Memory)に格納されている処理プログラムを実行することによって機能的に実現される。
このような処理プログラムは、当該処理プログラムが記録されたCD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体からインストールすることが可能であるし、ネットワークを介してサーバからダウンロードすることも可能である。また、メモリ270および処理後データ記憶部261はハードディスクドライブ等からなる。
【0033】
最初に、被検査物900を透過したX線210がラインセンサ220に入射され、当該ラインセンサ220によりX線210に基づいてアナログデータである検出データKDaが生成される。この検出データKDaは、例えば4096階調(12ビット)のデータである。その後、検出データKDaは、A/Dコンバータ230によりデジタルデータである検出データKDdに変換される。
【0034】
検出データKDdからの検出値に基づき輝度毎データ取得部240により輝度毎データLD1が取得される。なお、輝度毎データLD1は画像の1ライン分に相当するものである。そして、合算部250により複数の輝度毎データLD1が合算されることにより、画像の全ライン分に相当する輝度毎データLD2が生成される。
【0035】
重み付け変更部260は、輝度毎データLD2に基づき、輝度領域KRTと当該輝度領域KRTを除く輝度領域KRとで、間引き率MRを変更して間引き処理を行う。重み付け変更部260は、これらの輝度領域KRT、KRおよび間引き率MRを用いて間引き処理を行うことで、輝度毎データLD2の重み付けを変更する。
【0036】
また、これらに伴って、重み付け変更部260は、変換曲線を用いて当該輝度毎データLD2を256階調の輝度毎データLAに変換する。
【0037】
重み付け変更部260により生成された輝度毎データLAは、処理後データとして処理後データ記憶部261に記憶されるとともに、異物判断処理部290に与えられる。
【0038】
異物判断処理部290により輝度毎データLAに基づいて被検査物900内に内容物が含まれているか否かの判別等の処理が行われる。当該判別結果によっては、警告装置(図示せず)により警告音が発せられる。
【0039】
また、表示データ作成部291により輝度毎データLAに基づいて入力表示部MTに表示するための表示データが作成される。この場合、重み付け変更部260によりヒストグラムが取得された後、当該ヒストグラムに基づいて目視に最も適したコントラストを有する画像が上記画像の中から選択される。そして、重み付け変更部260により選択された上記画像に係る表示データが入力表示部MTに与えられる。当該表示データに係る画像が入力表示部MTに表示される。
【0040】
(X線漏洩防止カーテン)
続いて、図4はX線漏洩防止カーテン500の一例を示す模式的平面図であり、図5はX線漏洩防止カーテン500の一例を示す模式的側面図であり、図6はX線漏洩防止カーテン500の上流側から矢視した状態を示す模式的斜視図であり、図7はX線漏洩防止カーテン500の下流側から矢視した状態を示す模式的斜視図である。
【0041】
図4、図5および図6に示すように、X線漏洩防止カーテン500は、下段カーテン510、中段カーテン520、上段カーテン530および軸600からなる。
X線漏洩防止カーテン500の全体幅は、450mmであり、高さは、130mmであり、厚みは、1.0mmである。
【0042】
下段カーテン510は、カーテン511,512,513および棒部材611,612,613からなり、中段カーテン520は、カーテン521,〜,526および棒部材621,〜,626からなり、上段カーテン530は、カーテン531,〜,542および棒部材631,〜,642からなる。
【0043】
カーテン531,〜,542が棒部材631,〜,642を介して軸600周りに回動可能に設けられ、カーテン521,〜,526が棒部材621,〜,626を介して軸600周りに回動可能に設けられ、カーテン511,512,513が棒部材611,612,613を介して軸600周りに回動可能に設けられる。
【0044】
また、図4および図5に示すように、上段カーテン530の下端部と、中段カーテン520の上端部とは、高さL1だけ重複して設けられる。また、中段カーテン520の下端部と、下段カーテン510の上端部とは、高さL2だけ重複して設けられる。その結果、上段カーテン530の下端部および中段カーテン520の上端部からなる隙間を閉塞することができ、中段カーテン520の下端部および下段カーテン510の上端部とからなる隙間を閉塞することができる。本実施の形態に係るX線漏洩防止カーテン500は、下段カーテン510,中段カーテン520,上段カーテン530が略一面に形成され、一の軸600に取り付けられる。
【0045】
下段カーテン510は、それぞれ幅B510、高さH510からなり、中段カーテン520は、それぞれ幅B520、高さH520からなり、上段カーテン530は、それぞれ幅B530、高さH530からなる。
なお、本実施の形態においては、幅B510は、幅B520の約半分の値であり、幅B520は、幅B530の約半分の値である。なお、高さH510は、高さH520の約半分の値であり、高さH520は、高さH530の約半分の値である。
【0046】
例えば、本実施の形態においては、幅B530は20mmであり、幅B520は40mmであり、幅B510は80mmである。また、高さH510は40mmであり、高さH520は、70mmであり、高さH530は、80mmである。また、高さL1は5mmであり、高さL2は5mmである。したがって、実際のX線検査装置100においては、図4〜図7に一部例示したように、上段カーテン530は、幅方向にカーテン531,〜,542が12枚ではなく、24枚並列配置される。
【0047】
例えば、本実施の形態においては、カーテンの厚みtは、それぞれ1.0mmのSUS(ステンレス鋼)304からなる。なお、カーテンは、一部タングステンを含有する材質から構成することもできる。
【0048】
棒部材631,〜,642は、カーテン531,〜,542の中心上部に配設され、棒部材621,〜,626は、カーテン521,〜,526の中心上部に配設される。また、棒部材611,〜,613は、カーテン511,512,513の中心上部に配設される。また、仮に棒部材611,〜,613,621,〜,626,631,〜,642を各カーテンの中心から偏芯させて配設した場合、各カーテンの回動が安定しない。なお、中心上部に限らず安定して回転することができる位置まで、棒部材の固定位置を偏芯させてもよいことは、言うまでもない。また、棒部材は、各隣接するカーテン同士の隙間に配置されることが好ましい。棒部材によってX線の漏洩を防止することができるからである。
【0049】
(X線漏洩防止カーテンの動作)
次に、図8は、図4から図7に示したX線漏洩防止カーテン500の動作を説明するための模式図である。
【0050】
図8(a)に示すように、被検査物B1の高さH1は、下段カーテン510のカーテンの高さH510よりも低い(高さH1>高さH510)。この場合、ベルトコンベア800により被検査物B1が移送され、被検査物B1がX線漏洩防止カーテン500に接触した場合、下段カーテン510の一部のみが棒部材610とともに、矢印Rの方向に回動する。
【0051】
また、図8(b)に示すように、被検査物B2の高さH2は、下段カーテン510のカーテンの高さH510よりも高く、中段カーテン520のカーテンの高さH520(高さH510を加算した値)よりも低い(高さH510<高さH2<高さH510+H520)。この場合、ベルトコンベア800により被検査物B2が移送され、被検査物B2がX線漏洩防止カーテン500に接触した場合、下段カーテン510および中段カーテン520の一部が棒部材610および棒部材620とともに、矢印Rの方向に回動する。
【0052】
さらに、図8(c)に示すように、被検査物B3の高さH3は、下段カーテン510および中段カーテン520のカーテンの高さH510よりも高い(高さH510+520<高さH3<高さH510+H520+H530)。この場合、ベルトコンベア800により被検査物B3が移送され、被検査物B3がX線漏洩防止カーテン500に接触した場合、下段カーテン510、中段カーテン520および上段カーテン530の一部が棒部材610,620とともに、矢印Rの方向に回動する。
【0053】
よって、被検査物B1,〜,B3の大きさに応じて、下段カーテン510、中段カーテン520および上段カーテン530を回動させることができる。なお、幅方向に関しても、被検査物B1,〜,B3の幅方向のサイズに応じてカーテン514,515のみ、またはカーテン513,〜,516のみを回動させることができる。
【0054】
(X線漏洩防止カーテンの他の例)
図9は、X線漏洩防止カーテン500の他の例を示す模式的側面図であり、図10は図9のX線漏洩防止カーテン500aの下流側から矢視した状態を示す模式的斜視図である。以下、図9に示すX線漏洩防止カーテン500aが、図4〜図8に示したX線漏洩防止カーテン500と相違する点について説明を行う。
【0055】
図9および図10に示すX線漏洩防止カーテン500aは、下段カーテン510a、中段カーテン520a、上段カーテン530aおよび軸600からなる。
【0056】
図9および図10に示すように、下段カーテン510aは、カーテン511a,512a,513aおよび棒部材611a,612a,613aからなり、中段カーテン520aは、カーテン521a,〜,526aおよび棒部材621a,〜,626aからなり、上段カーテン530aは、カーテン531a,〜,542aおよび棒部材631a,〜,642aからなる。
【0057】
また、図9(b)および図10に示すように、棒部材611aには、カーテン521aとカーテン522aとの隙間(0.1mmから0.5mm程度)をカバーするカバー部611CVが一体に形成されている。すなわち、カバー部611CVは、カーテン521aとカーテン522aとの隙間B12よりも幅広の幅B621で形成されている。
同様に、棒部材612aには、カーテン523aとカーテン524aとの隙間をカバーするカバー部612CVが一体に形成されており、棒部材613aには、カーテン525aとカーテン526aとの隙間をカバーするカバー部613CVが一体に形成されている。
【0058】
また、図10および図11に示すように、棒部材621aには、カーテン531aとカーテン532aとの隙間をカバーするカバー部621CVが一体に形成されている。同様に、棒部材622a,〜,626aには、それぞれカーテン533a,〜,542aとの隙間をカバーするカバー部622CV,〜,626CVが一体に形成されている。
【0059】
このX線漏洩防止カーテン500aでは、下段カーテン510aの棒部材611aおよびカバー部611CV,〜,613CVおよびカバー部621CV,〜,626CVにより、中段カーテン520aのカーテン521a,〜,526aの間の隙間および上段カーテン531a,〜,536aの間の隙間を完全に封止することができる。
【0060】
なお、本実施の形態においては、それぞれ0.5mmのSUS(ステンレス鋼)304からなることとしているが、カーテンの面積を一定または変化させつつ、カーテン厚みtを変化させて、ベルトコンベア800に近い方、または該中央部に近づくにつれて、カーテン厚みtを薄くすることもできる。
すなわち、カーテンの体積を、ベルトコンベア800に近い方、または該中央部に近づくに連れて小さくすることもできる。
【0061】
なお、X線検査装置100において、被検査物の大きさがある一定の大きさに限定されている場合には、ベルトコンベア800の中央部に近づくほどカーテン一枚あたりの面積を大きくすることもできる。
その結果、ある一定の大きさの被検査物が理想的なベルトコンベア800の中央から、ずれてベルトコンベア800上を搬送された場合であっても、X線漏洩防止カーテン500の回動面積を最小にできるので、X線漏洩を最大限防止することができる。
【0062】
また、上記の実施の形態においては、X線漏洩防止カーテン500は、X線検査室300の入口および出口のいずれにも3セット設けることとしているが、これに限定されず、1セット、2セット、4セット等任意のセット数を設けることができる。
【0063】
(X線検査装置の寸法について)
【0064】
以下、図を用いて当該X線漏洩防止カーテン500,〜,500fを備えることができるX線検査装置100(株式会社イシダ:IX−GE−4043)の具体的な大きさについて説明を行う。図15は、X線検査装置100の寸法の一例を示す模式図である。
【0065】
X線検査装置の高さ:TH1=1640mm(図15(a)参照)
X線検査装置の幅(幅方向外側に突出するコンベア部分を除く):WL1=800mm(図15(a),(b)参照)
X線検査装置の幅(幅方向外側に突出するコンベア部分を含む):WL2=1000mm(図15(b)参照)
搬送面までの高さ:TH2=750mm(図15(a)参照)
X線検査装置の奥行:BL1=850mm(図15(b)参照)
ベルト幅:BL4=430mm(図15(b)参照)
前面部からX線源までの距離:BL3=290mm(図15(b)参照)
背面部からX線源までの距離:BL2=560mm(図15(b)参照)
側面部(右側面部、左側面部)からX線源までの距離:WL3,WL4=400mm(図15(b)参照)
天面部からX線源までの距離:TH3=400mm(図15(c)参照)
X線源から底面部までの距離:TH4=340mm(図15(c)参照)
センサボックス中央部分の高さ:SH1=85mm(図15(d)参照)
センサボックス中央部分の幅:SL2+SL3=360mm(180mm+180mm)(図15(d)参照)
センサボックスの側端部の幅:SL5=60mm(図15(d)参照)
センサボックスの側端部の外側部材の幅:SL4=60mm(図15(d)参照)
カーテン500の間隔:WL5,WL6,WL7=130mm(図15(e)参照)
装置中央から上部ローラまでの距離:WL8=500mm(上部ローラ間距離:1000mm)
装置中央から下部ローラまでの距離:WL9=250mm(下部ローラ間距離:500mm)
搬送面からラインセンサまでの距離:TH6=50mm
ベルトの上面から下面までの距離:TH7=140mm
X線遮蔽カーテンの鉛直方向長さ:TH10=130mm
搬入口および搬出口の高さ:TH8=150mm
搬入口および搬出口の幅:WL10=480mm
また、X線検査装置100の筺体(シールドボックス)は、厚みが約2mm〜約3mmのSUS304が使用されている。
【0066】
以上のように、本実施の形態に係るX線検査装置100の,100aのX線漏洩防止カーテン500,500aは、複数の棒部材が、軸600を基準に回動可能に設けられているので、回動部を開口部の上部に集約して配設することができ、構造を簡易化することができる。その結果、X線検査装置100の,100aのメンテナンス性を高めることができる。また、下段カーテン510,510a、中段カーテン520,520aおよび上段カーテン530,530aのそれぞれのカーテン中央部に棒部材が接続されるので、棒部材が下段カーテン510,510a、中段カーテン520,520aおよび上段カーテン530,530aのそれぞれのカーテン中央部から偏芯して設けられた場合と比較して、より小さな力で、かつ安定して回動させることができる。
【0067】
また、X線漏洩防止カーテン500,500aの複数の下段カーテン510,510a、中段カーテン520,520aおよび上段カーテン530,530aにより、ベルトコンベア800の搬送面と垂直な略一平面が形成されるので、当該略一平面により開口部を確実に遮蔽することができ、X線の漏洩を確実に防止することができる。
【0068】
さらに、X線漏洩防止カーテン500,500aにおいて、鉛直上下方向に隣接配置され、鉛直上側の隣接するカーテンの間、例えば、カーテン521とカーテン522との間の隙間に、カーテン511の棒部材611が配置されているので、被検査物900が鉛直下側のカーテン511を開放させた場合でも、当該カーテン511の棒部材611により鉛直上側の隣接するカーテン521とカーテン522との間から漏れるX線の漏洩を防止することができる。
【0069】
なお、図10および図11に示すように、棒部材621aには、カーテン531aとカーテン532aとの隙間をカバーするカバー部621CVが一体に形成されていることとしたが、これに限定されず、カバー部621CVが別体で形成され、棒部材621aに取り付けられている場合もある。
【0070】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれらだけに制限されない。本発明の主旨と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0071】
100 X線検査装置
200 X線照射装置
220 ラインセンサ
300 X線検査室
500,500a X線漏洩防止カーテン
600 軸
800 ベルトコンベア
900 被検査物
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査物にX線を照射し、被検査物内の異物を検出するX線検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被検査物内の異物を検出するためにX線検査装置等が使用されている。これらのX線検査装置に関して、日々研究開発が行われている。
【0003】
特許文献1には、筐体の搬入口及び搬出口が開放される面積と時間を極力抑えてX線遮蔽性を向上させるX線異物検査装置について開示されている。また、簡素な構成とするとともに、清掃性を良好にするX線異物検査装置について開示されている。
【0004】
特許文献1記載のX線異物検査装置においては、被検査物(W)が搬入される搬入口(4a)と、該被検査物が搬出される搬出口(4b)とを有する遮蔽構造の筐体(3)と、筐体内を通過させるように被検査物を搬入口から搬出口まで搬送する搬送手段(6)と、筐体内にて搬送手段によって搬送されている被検査物にX線を照射するX線発生部(11)と、筐体内にてX線発生部から照射されて被検査物を透過したX線を検出するX線検出部(12)と、筐体の搬入口及び搬出口のそれぞれに、X線の漏洩を防ぐために設けられているX線遮蔽部材とを備え、X線検出部からの検出結果に基づいて被検査物の品質を検査するX線検査装置(1)において、X線遮蔽部材として搬送手段の搬送方向Yに沿って並んだ複数の金属板(22a,22b,22c)からなるX線遮蔽ユニット(21)を備え、X線遮蔽ユニットは、複数の金属板がその上縁部(23a,23b,23c)が互いに近接して吊り下げられ揺動可能であるとともに、複数の金属板の下縁部(24a,24b,24c)と搬送手段の搬送面との間の距離が搬送手段の搬送方向(Y)の下流側にある金属板ほど短く形成されているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−127699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1記載のX線検査装置においては、図2に示すように、搬送面に最も近い金属板22(22C)が回動した際に、金属板22(22C)の両Z方向の部分が、支軸26の近傍まで回動し、X線検査室内のX線が漏洩しやすい状態が生じる。すなわち、被検査物の大きさに対して余分な領域の金属板22(22C)を回動させることとなる。その結果、X線検査室内のX線を漏洩させてしまう可能性が高く、好ましくない。さらに、軽量の被検査物に対しても、余分な領域の金属板22(22C)を回動させる必要があるので、被検査物の姿勢が安定しない可能性が高い。
【0007】
本発明の目的は、被検査物の大きさに応じてX線の漏洩を最適に防止することができるX線漏洩防止部材を備えたX線検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)
本発明に係るX線検査装置は、搬送装置によって搬送される被検査物に対して検査室内でX線を照射して検査を行い、検査室へ被検査物を搬入出する開口部からX線の漏洩を防止するX線漏洩防止部材を含むX線検査装置であって、X線漏洩防止部材は、開口部を遮蔽する複数の面部材と、複数の面部材をそれぞれ支持する複数の支持部材とを有し、複数の支持部材が、同軸を基準に回動可能に設けられ、かつ複数の面部材のそれぞれ略中央部に接続されたものである。
【0009】
X線検査装置により被検査物に対して検査室内でX線を照射して検査が行われる。X線漏洩防止部材により検査室へ被検査物を搬入出するための開口部からX線の漏洩が防止される。また、X線漏洩防止部材は、開口部を遮蔽する複数の面部材と、複数の面部材をそれぞれ支持する複数の支持部材とを有し、複数の面部材により開口部を遮蔽し、かつ複数の面部材をそれぞれ支持する複数の支持部材を有し、複数の支持部材が、同軸を基準に回動可能に設けられ、かつ複数の面部材のそれぞれ略中央部に接続されたものである。
【0010】
一般に、被検査物が搬送装置によって搬送され、被検査物がX線漏洩防止部材に接触し、接触したX線漏洩防止部材が回動されて被検査物が検査室内に搬送される。この場合、複数の支持部材が、同軸を基準に回動可能に設けられているので、回動部を開口部の上部に集約して配設することができ、構造を簡易化することができる。その結果、X線検査装置のメンテナンス性を高めることができる。また、面部材の中央部に支持部材が接続されるので、支持部材が面部材の中央部から偏芯して設けられた場合と比較して、より小さな力で、かつ安定して回動させることができる。
【0011】
(2)
第2の発明に係るX線検査装置において、複数の面部材は、搬送装置の搬送面と垂直な略一平面を形成する。
【0012】
この場合、X線漏洩防止部材の複数の面部材により、搬送装置の搬送面と垂直な略一平面が形成されるので、当該略一平面により開口部を確実に遮蔽することができ、X線の漏洩を確実に防止することができる。
【0013】
(3)
第3の発明に係るX線検査装置において、複数の面部材は、鉛直上下方向に隣接配置され、鉛直上側の隣接する面部材の間に鉛直下側の面部材の支持部材が配置されたものである。
【0014】
この場合、鉛直上下方向に隣接配置され、鉛直上側の隣接する面部材の間に鉛直下側の面部材の支持部材が配置されているので、被検査物が鉛直下側の面部材を開放させた場合でも、当該面部材の支持部材により鉛直上側の隣接する面部材の間から漏れるX線の漏洩を防止することができる。
【0015】
X線漏洩防止部材は、複数の面部材の下端部と搬送装置の搬送面との間の距離が搬送装置の搬送方向の下流側にある面部材ほど短くなる。この場合、複数の面部材の下端部と搬送装置の搬送面との間の距離が搬送装置の搬送方向の下流側にある面部材ほど短いので、開口部を通過する被検査物の高さサイズに応じて必要な分だけ面部材を開かせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るX線検査装置の一例を示す模式的外観図
【図2】本発明に係るX線検査装置の内部構造の一例を示す模式図
【図3】X線検査装置において画像処理に関わる構成部を示すブロック図
【図4】X線漏洩防止カーテンの一例を示す模式的平面図
【図5】X線漏洩防止カーテンの一例を示す模式的側面図
【図6】X線漏洩防止カーテンの上流側から矢視した状態を示す模式的斜視図
【図7】X線漏洩防止カーテンの下流側から矢視した状態を示す模式的斜視図
【図8】図4から図7に示したX線漏洩防止カーテンの動作を説明するための模式図
【図9】X線漏洩防止カーテンの他の例を示す模式的側面図
【図10】図9のX線漏洩防止カーテンの下流側から矢視した状態を示す模式的斜視図
【図11】X線検査装置の寸法の一例を示す模式図
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る実施の形態において図面を用いて説明する。
(一の実施の形態)
図1は、本発明に係るX線検査装置100の一例を示す模式的外観図であり、図2は、本発明に係るX線検査装置100の内部構造の一例を示す模式図である。
【0018】
図1に示すように、X線検査装置100には、内部にX線検査室300が形成されている。また、X線検査室内には、X線照射装置200が内蔵されており、図1に示すように、X線検査装置100のX線検査室を貫通するように、ベルトコンベア800が設けられている。
【0019】
また、図1のX線検査室300の開口部からX線の漏洩を防止するX線漏洩防止カーテン500が設けられている。このX線漏洩防止カーテン500については、後述する。
【0020】
作業者は、図1に示すX線検査装置100の入力表示部MTを操作することによりX線検査装置100を駆動させる。作業者は、ベルトコンベア800に被検査物である被検査物900(図2参照)を載置させて搬送させ、X線検査装置100のX線検査室内において異物混入等がないか否かの検査を行う。以下、X線検査装置100のX線検査室300の内部構造について説明を行う。
【0021】
図2に示すように、本発明に係るX線検査室300は、主に、X線照射装置200、ラインセンサ220、X線漏洩防止カーテン500、案内ガイド700およびベルトコンベア800からなる。
【0022】
X線漏洩防止カーテン500は、X線検査室300の入口側に3セット設けられ、さらに出口側に3セット設けられる。X線漏洩防止カーテン500は、X線照射装置200を中心に、左右対称に設けられる。当該X線漏洩防止カーテン500は、隣接するX線漏洩防止カーテン500に対して該X線漏洩防止カーテン500の鉛直方向の長さである130mm以上、搬送方向に離間して設けられる。それにより、X線漏洩防止カーテン500が水平となる様に最大回動しても、隣接するX線漏洩防止カーテン500に接触しない。なお、当該X線漏洩防止カーテン500の構造詳細については、後述する。
【0023】
また、ベルトコンベア800は、無端状のベルトが一対のローラに巻回されて設けられ、ベルトコンベア800の内部に、シンチレータおよびフォトダイオード素子からなるX線を検出するラインセンサ220が設けられている。
【0024】
さらに、ベルトコンベア800の上面には、案内ガイド700が設けられる。この案内ガイド700は、一対の部材から構成され、ベルトコンベア800上を搬送される被検査物900がベルトコンベア800上から落下しないよう、すなわち、こぼれ落ちないように防止するためのものである。したがって、案内ガイド700は、脱着可能に構成されており、被検査物900が固形で安定搬送できる場合には、取り外して使用される。
【0025】
次に、図2に示すように、ベルトコンベア800上に被検査物900が載せられる。そして、ベルトコンベア800が駆動され、ベルトコンベア800上に配設された案内ガイド700によってベルトコンベア800上からの落下が防止されつつ、被検査物900は矢印X1の方向に移動する。そして、被検査物900は、入口側の3セットのX線漏洩防止カーテン500を順番に該一部のカーテンを押し上げ、X線検査室300内に移動する。
【0026】
次いで、被検査物900に対して、X線照射装置200からX線210が照射され、被検査物900を透過したX線210がラインセンサ220に入射される。
【0027】
続いて、X線検査が行われた被検査物900は、出口側のX線漏洩防止カーテン500の該一部のカーテンを押し上げ矢印X1の方向に移動し、X線検査室300外に移動する。そして、被検査物900は、案内ガイド700によりベルトコンベア800からこぼれることなく、次工程のベルトコンベアに搬送される。
【0028】
なお、図2に示すように、入口側および出口側のそれぞれ3セットのX線漏洩防止カーテン500は、相対的に矢印X1の方向と垂直な方向(水平方向)にずらして設けられる。それにより、X線照射装置200からのX線210が、3セットのX線漏洩防止カーテン500の隙間を通過してX線が漏洩することを防止できる。
【0029】
続いて、図3は、X線検査装置100において画像処理に関わる構成部を示すブロック図である。
【0030】
図3に示すように、本実施形態に係るX線検査装置100は、画像処理に関わる構成部として、上述のラインセンサ220、A/Dコンバータ230、検出機能処理部FS、処理後データ記憶部261、メモリ270および上述の入力表示部MTを備える。
【0031】
検出機能処理部FSは、輝度毎データ取得部240、合算部250、重み付け変更部260、動作パラメータ記録部280、異物判断処理部290および表示データ作成部291を含む。
【0032】
上記検出機能処理部FSの各構成部は、CPU(中央演算処理装置)がRAM(Random
Access Memory)またはROM(Read-Only Memory)に格納されている処理プログラムを実行することによって機能的に実現される。
このような処理プログラムは、当該処理プログラムが記録されたCD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体からインストールすることが可能であるし、ネットワークを介してサーバからダウンロードすることも可能である。また、メモリ270および処理後データ記憶部261はハードディスクドライブ等からなる。
【0033】
最初に、被検査物900を透過したX線210がラインセンサ220に入射され、当該ラインセンサ220によりX線210に基づいてアナログデータである検出データKDaが生成される。この検出データKDaは、例えば4096階調(12ビット)のデータである。その後、検出データKDaは、A/Dコンバータ230によりデジタルデータである検出データKDdに変換される。
【0034】
検出データKDdからの検出値に基づき輝度毎データ取得部240により輝度毎データLD1が取得される。なお、輝度毎データLD1は画像の1ライン分に相当するものである。そして、合算部250により複数の輝度毎データLD1が合算されることにより、画像の全ライン分に相当する輝度毎データLD2が生成される。
【0035】
重み付け変更部260は、輝度毎データLD2に基づき、輝度領域KRTと当該輝度領域KRTを除く輝度領域KRとで、間引き率MRを変更して間引き処理を行う。重み付け変更部260は、これらの輝度領域KRT、KRおよび間引き率MRを用いて間引き処理を行うことで、輝度毎データLD2の重み付けを変更する。
【0036】
また、これらに伴って、重み付け変更部260は、変換曲線を用いて当該輝度毎データLD2を256階調の輝度毎データLAに変換する。
【0037】
重み付け変更部260により生成された輝度毎データLAは、処理後データとして処理後データ記憶部261に記憶されるとともに、異物判断処理部290に与えられる。
【0038】
異物判断処理部290により輝度毎データLAに基づいて被検査物900内に内容物が含まれているか否かの判別等の処理が行われる。当該判別結果によっては、警告装置(図示せず)により警告音が発せられる。
【0039】
また、表示データ作成部291により輝度毎データLAに基づいて入力表示部MTに表示するための表示データが作成される。この場合、重み付け変更部260によりヒストグラムが取得された後、当該ヒストグラムに基づいて目視に最も適したコントラストを有する画像が上記画像の中から選択される。そして、重み付け変更部260により選択された上記画像に係る表示データが入力表示部MTに与えられる。当該表示データに係る画像が入力表示部MTに表示される。
【0040】
(X線漏洩防止カーテン)
続いて、図4はX線漏洩防止カーテン500の一例を示す模式的平面図であり、図5はX線漏洩防止カーテン500の一例を示す模式的側面図であり、図6はX線漏洩防止カーテン500の上流側から矢視した状態を示す模式的斜視図であり、図7はX線漏洩防止カーテン500の下流側から矢視した状態を示す模式的斜視図である。
【0041】
図4、図5および図6に示すように、X線漏洩防止カーテン500は、下段カーテン510、中段カーテン520、上段カーテン530および軸600からなる。
X線漏洩防止カーテン500の全体幅は、450mmであり、高さは、130mmであり、厚みは、1.0mmである。
【0042】
下段カーテン510は、カーテン511,512,513および棒部材611,612,613からなり、中段カーテン520は、カーテン521,〜,526および棒部材621,〜,626からなり、上段カーテン530は、カーテン531,〜,542および棒部材631,〜,642からなる。
【0043】
カーテン531,〜,542が棒部材631,〜,642を介して軸600周りに回動可能に設けられ、カーテン521,〜,526が棒部材621,〜,626を介して軸600周りに回動可能に設けられ、カーテン511,512,513が棒部材611,612,613を介して軸600周りに回動可能に設けられる。
【0044】
また、図4および図5に示すように、上段カーテン530の下端部と、中段カーテン520の上端部とは、高さL1だけ重複して設けられる。また、中段カーテン520の下端部と、下段カーテン510の上端部とは、高さL2だけ重複して設けられる。その結果、上段カーテン530の下端部および中段カーテン520の上端部からなる隙間を閉塞することができ、中段カーテン520の下端部および下段カーテン510の上端部とからなる隙間を閉塞することができる。本実施の形態に係るX線漏洩防止カーテン500は、下段カーテン510,中段カーテン520,上段カーテン530が略一面に形成され、一の軸600に取り付けられる。
【0045】
下段カーテン510は、それぞれ幅B510、高さH510からなり、中段カーテン520は、それぞれ幅B520、高さH520からなり、上段カーテン530は、それぞれ幅B530、高さH530からなる。
なお、本実施の形態においては、幅B510は、幅B520の約半分の値であり、幅B520は、幅B530の約半分の値である。なお、高さH510は、高さH520の約半分の値であり、高さH520は、高さH530の約半分の値である。
【0046】
例えば、本実施の形態においては、幅B530は20mmであり、幅B520は40mmであり、幅B510は80mmである。また、高さH510は40mmであり、高さH520は、70mmであり、高さH530は、80mmである。また、高さL1は5mmであり、高さL2は5mmである。したがって、実際のX線検査装置100においては、図4〜図7に一部例示したように、上段カーテン530は、幅方向にカーテン531,〜,542が12枚ではなく、24枚並列配置される。
【0047】
例えば、本実施の形態においては、カーテンの厚みtは、それぞれ1.0mmのSUS(ステンレス鋼)304からなる。なお、カーテンは、一部タングステンを含有する材質から構成することもできる。
【0048】
棒部材631,〜,642は、カーテン531,〜,542の中心上部に配設され、棒部材621,〜,626は、カーテン521,〜,526の中心上部に配設される。また、棒部材611,〜,613は、カーテン511,512,513の中心上部に配設される。また、仮に棒部材611,〜,613,621,〜,626,631,〜,642を各カーテンの中心から偏芯させて配設した場合、各カーテンの回動が安定しない。なお、中心上部に限らず安定して回転することができる位置まで、棒部材の固定位置を偏芯させてもよいことは、言うまでもない。また、棒部材は、各隣接するカーテン同士の隙間に配置されることが好ましい。棒部材によってX線の漏洩を防止することができるからである。
【0049】
(X線漏洩防止カーテンの動作)
次に、図8は、図4から図7に示したX線漏洩防止カーテン500の動作を説明するための模式図である。
【0050】
図8(a)に示すように、被検査物B1の高さH1は、下段カーテン510のカーテンの高さH510よりも低い(高さH1>高さH510)。この場合、ベルトコンベア800により被検査物B1が移送され、被検査物B1がX線漏洩防止カーテン500に接触した場合、下段カーテン510の一部のみが棒部材610とともに、矢印Rの方向に回動する。
【0051】
また、図8(b)に示すように、被検査物B2の高さH2は、下段カーテン510のカーテンの高さH510よりも高く、中段カーテン520のカーテンの高さH520(高さH510を加算した値)よりも低い(高さH510<高さH2<高さH510+H520)。この場合、ベルトコンベア800により被検査物B2が移送され、被検査物B2がX線漏洩防止カーテン500に接触した場合、下段カーテン510および中段カーテン520の一部が棒部材610および棒部材620とともに、矢印Rの方向に回動する。
【0052】
さらに、図8(c)に示すように、被検査物B3の高さH3は、下段カーテン510および中段カーテン520のカーテンの高さH510よりも高い(高さH510+520<高さH3<高さH510+H520+H530)。この場合、ベルトコンベア800により被検査物B3が移送され、被検査物B3がX線漏洩防止カーテン500に接触した場合、下段カーテン510、中段カーテン520および上段カーテン530の一部が棒部材610,620とともに、矢印Rの方向に回動する。
【0053】
よって、被検査物B1,〜,B3の大きさに応じて、下段カーテン510、中段カーテン520および上段カーテン530を回動させることができる。なお、幅方向に関しても、被検査物B1,〜,B3の幅方向のサイズに応じてカーテン514,515のみ、またはカーテン513,〜,516のみを回動させることができる。
【0054】
(X線漏洩防止カーテンの他の例)
図9は、X線漏洩防止カーテン500の他の例を示す模式的側面図であり、図10は図9のX線漏洩防止カーテン500aの下流側から矢視した状態を示す模式的斜視図である。以下、図9に示すX線漏洩防止カーテン500aが、図4〜図8に示したX線漏洩防止カーテン500と相違する点について説明を行う。
【0055】
図9および図10に示すX線漏洩防止カーテン500aは、下段カーテン510a、中段カーテン520a、上段カーテン530aおよび軸600からなる。
【0056】
図9および図10に示すように、下段カーテン510aは、カーテン511a,512a,513aおよび棒部材611a,612a,613aからなり、中段カーテン520aは、カーテン521a,〜,526aおよび棒部材621a,〜,626aからなり、上段カーテン530aは、カーテン531a,〜,542aおよび棒部材631a,〜,642aからなる。
【0057】
また、図9(b)および図10に示すように、棒部材611aには、カーテン521aとカーテン522aとの隙間(0.1mmから0.5mm程度)をカバーするカバー部611CVが一体に形成されている。すなわち、カバー部611CVは、カーテン521aとカーテン522aとの隙間B12よりも幅広の幅B621で形成されている。
同様に、棒部材612aには、カーテン523aとカーテン524aとの隙間をカバーするカバー部612CVが一体に形成されており、棒部材613aには、カーテン525aとカーテン526aとの隙間をカバーするカバー部613CVが一体に形成されている。
【0058】
また、図10および図11に示すように、棒部材621aには、カーテン531aとカーテン532aとの隙間をカバーするカバー部621CVが一体に形成されている。同様に、棒部材622a,〜,626aには、それぞれカーテン533a,〜,542aとの隙間をカバーするカバー部622CV,〜,626CVが一体に形成されている。
【0059】
このX線漏洩防止カーテン500aでは、下段カーテン510aの棒部材611aおよびカバー部611CV,〜,613CVおよびカバー部621CV,〜,626CVにより、中段カーテン520aのカーテン521a,〜,526aの間の隙間および上段カーテン531a,〜,536aの間の隙間を完全に封止することができる。
【0060】
なお、本実施の形態においては、それぞれ0.5mmのSUS(ステンレス鋼)304からなることとしているが、カーテンの面積を一定または変化させつつ、カーテン厚みtを変化させて、ベルトコンベア800に近い方、または該中央部に近づくにつれて、カーテン厚みtを薄くすることもできる。
すなわち、カーテンの体積を、ベルトコンベア800に近い方、または該中央部に近づくに連れて小さくすることもできる。
【0061】
なお、X線検査装置100において、被検査物の大きさがある一定の大きさに限定されている場合には、ベルトコンベア800の中央部に近づくほどカーテン一枚あたりの面積を大きくすることもできる。
その結果、ある一定の大きさの被検査物が理想的なベルトコンベア800の中央から、ずれてベルトコンベア800上を搬送された場合であっても、X線漏洩防止カーテン500の回動面積を最小にできるので、X線漏洩を最大限防止することができる。
【0062】
また、上記の実施の形態においては、X線漏洩防止カーテン500は、X線検査室300の入口および出口のいずれにも3セット設けることとしているが、これに限定されず、1セット、2セット、4セット等任意のセット数を設けることができる。
【0063】
(X線検査装置の寸法について)
【0064】
以下、図を用いて当該X線漏洩防止カーテン500,〜,500fを備えることができるX線検査装置100(株式会社イシダ:IX−GE−4043)の具体的な大きさについて説明を行う。図15は、X線検査装置100の寸法の一例を示す模式図である。
【0065】
X線検査装置の高さ:TH1=1640mm(図15(a)参照)
X線検査装置の幅(幅方向外側に突出するコンベア部分を除く):WL1=800mm(図15(a),(b)参照)
X線検査装置の幅(幅方向外側に突出するコンベア部分を含む):WL2=1000mm(図15(b)参照)
搬送面までの高さ:TH2=750mm(図15(a)参照)
X線検査装置の奥行:BL1=850mm(図15(b)参照)
ベルト幅:BL4=430mm(図15(b)参照)
前面部からX線源までの距離:BL3=290mm(図15(b)参照)
背面部からX線源までの距離:BL2=560mm(図15(b)参照)
側面部(右側面部、左側面部)からX線源までの距離:WL3,WL4=400mm(図15(b)参照)
天面部からX線源までの距離:TH3=400mm(図15(c)参照)
X線源から底面部までの距離:TH4=340mm(図15(c)参照)
センサボックス中央部分の高さ:SH1=85mm(図15(d)参照)
センサボックス中央部分の幅:SL2+SL3=360mm(180mm+180mm)(図15(d)参照)
センサボックスの側端部の幅:SL5=60mm(図15(d)参照)
センサボックスの側端部の外側部材の幅:SL4=60mm(図15(d)参照)
カーテン500の間隔:WL5,WL6,WL7=130mm(図15(e)参照)
装置中央から上部ローラまでの距離:WL8=500mm(上部ローラ間距離:1000mm)
装置中央から下部ローラまでの距離:WL9=250mm(下部ローラ間距離:500mm)
搬送面からラインセンサまでの距離:TH6=50mm
ベルトの上面から下面までの距離:TH7=140mm
X線遮蔽カーテンの鉛直方向長さ:TH10=130mm
搬入口および搬出口の高さ:TH8=150mm
搬入口および搬出口の幅:WL10=480mm
また、X線検査装置100の筺体(シールドボックス)は、厚みが約2mm〜約3mmのSUS304が使用されている。
【0066】
以上のように、本実施の形態に係るX線検査装置100の,100aのX線漏洩防止カーテン500,500aは、複数の棒部材が、軸600を基準に回動可能に設けられているので、回動部を開口部の上部に集約して配設することができ、構造を簡易化することができる。その結果、X線検査装置100の,100aのメンテナンス性を高めることができる。また、下段カーテン510,510a、中段カーテン520,520aおよび上段カーテン530,530aのそれぞれのカーテン中央部に棒部材が接続されるので、棒部材が下段カーテン510,510a、中段カーテン520,520aおよび上段カーテン530,530aのそれぞれのカーテン中央部から偏芯して設けられた場合と比較して、より小さな力で、かつ安定して回動させることができる。
【0067】
また、X線漏洩防止カーテン500,500aの複数の下段カーテン510,510a、中段カーテン520,520aおよび上段カーテン530,530aにより、ベルトコンベア800の搬送面と垂直な略一平面が形成されるので、当該略一平面により開口部を確実に遮蔽することができ、X線の漏洩を確実に防止することができる。
【0068】
さらに、X線漏洩防止カーテン500,500aにおいて、鉛直上下方向に隣接配置され、鉛直上側の隣接するカーテンの間、例えば、カーテン521とカーテン522との間の隙間に、カーテン511の棒部材611が配置されているので、被検査物900が鉛直下側のカーテン511を開放させた場合でも、当該カーテン511の棒部材611により鉛直上側の隣接するカーテン521とカーテン522との間から漏れるX線の漏洩を防止することができる。
【0069】
なお、図10および図11に示すように、棒部材621aには、カーテン531aとカーテン532aとの隙間をカバーするカバー部621CVが一体に形成されていることとしたが、これに限定されず、カバー部621CVが別体で形成され、棒部材621aに取り付けられている場合もある。
【0070】
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれらだけに制限されない。本発明の主旨と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
【符号の説明】
【0071】
100 X線検査装置
200 X線照射装置
220 ラインセンサ
300 X線検査室
500,500a X線漏洩防止カーテン
600 軸
800 ベルトコンベア
900 被検査物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置によって搬送される被検査物に対して検査室内でX線を照射して検査を行い、前記検査室へ前記被検査物を搬入出する開口部から前記X線の漏洩を防止するX線漏洩防止部材を含むX線検査装置であって、
前記X線漏洩防止部材は、
前記開口部を遮蔽する複数の面部材と、前記複数の面部材をそれぞれ支持する複数の支持部材とを有し、
前記複数の支持部材は、同軸を基準に回動可能に設けられ、かつ前記複数の面部材のそれぞれ略中央部に接続されることを特徴とするX線検査装置。
【請求項2】
前記複数の面部材は、前記搬送装置の搬送面と垂直な略一平面を形成することを特徴とする請求項1記載のX線検査装置。
【請求項3】
前記複数の面部材は、鉛直上下方向に隣接配置され、鉛直上側の隣接する面部材の間に鉛直下側の面部材の支持部材が配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載のX線検査装置。
【請求項1】
搬送装置によって搬送される被検査物に対して検査室内でX線を照射して検査を行い、前記検査室へ前記被検査物を搬入出する開口部から前記X線の漏洩を防止するX線漏洩防止部材を含むX線検査装置であって、
前記X線漏洩防止部材は、
前記開口部を遮蔽する複数の面部材と、前記複数の面部材をそれぞれ支持する複数の支持部材とを有し、
前記複数の支持部材は、同軸を基準に回動可能に設けられ、かつ前記複数の面部材のそれぞれ略中央部に接続されることを特徴とするX線検査装置。
【請求項2】
前記複数の面部材は、前記搬送装置の搬送面と垂直な略一平面を形成することを特徴とする請求項1記載のX線検査装置。
【請求項3】
前記複数の面部材は、鉛直上下方向に隣接配置され、鉛直上側の隣接する面部材の間に鉛直下側の面部材の支持部材が配置されたことを特徴とする請求項1または2に記載のX線検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−145397(P2012−145397A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−2925(P2011−2925)
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月11日(2011.1.11)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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