X線管のための陽極アセンブリー
小型X線管は、陽極を通して広い角度範囲にわたってX線を透過させることのできる陽極アセンブリーを有する。該陽極はX線管フレーム軸に沿う軸を有する円錐又は円錐台の形状であって、熱放散のために高い熱伝導率を有する低−Z材料から形成される。該陽極本体上のターゲット材料は薄い層を成しており、その厚さは約0.5ないし5ミクロンであってよい。一実施態様では、該陽極アセンブリーの末端に存する管真空排気ポートがゲッターのための空洞を形成し、該空洞の端部に摘み切られたチュービュレーションがある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線管のための、特に小型X線管のための陽極アセンブリーに関する。
【背景技術】
【0002】
X線管は特許第4,143,275号、特許第5,153,900号、特許第5,428,658号、特許第5,422,926号、特許第5,422,678号、特許第5,452,720号、特許第5,621,780号、再発行特許第34,421号、及び特許第6,319,188号に記載されており、これらのうちの幾つかは小型X線管に関する。本書で使われる小型X線管という用語は、特に、治療及び診断の医療目的に、また材料分析に有益な約10mm以下の直径のX線管を意味するように意図されている。
【0003】
X線管の陽極は非常に重要な要素である。幾つかのアプリケーションでは、陽極は自分を通してX線を伝導して、X線をほぼ半径方向のみに放射するのではなくて該管からX線の放射に広い角度範囲を提供するべきである。
【0004】
エックスオフトマイクロチューブ(Xoft microTube)の、上で引用された特許第6,319,188号は、陽極が概して平らであって、いろいろな実施態様で種々の角度範囲を通してX線放射が行われるようになっている小型X線管を記述している。
【0005】
本発明に何らかの関連のある他の特許は、特許第3,584,219号、特許第5,369,679号、特許第5,528,652号、特許第5,566,221号、再発行特許第35,383号、特許第6,095,966号、特許第6,134,300号及び国際公報WO097/07740を含む。
【0006】
本発明の目的は、X線管の陽極アセンブリーの形状寸法及び構造を改善して、X線出力、シールの完全性或いは効率を犠牲にせずに広い放射角を提供すると共に管の耐用寿命のために必要なゲッターの効率的配置を提供することである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の好ましい実施態様では、X線管は、管フレームと、陰極アセンブリーと陽極アセンブリーとを有し、該陽極アセンブリーは、該管又はフレームと同軸の円錐形ターゲットを伴なう透過陽極を含む。陰極から電子ビームを受け取る該円錐形ターゲットの凹面側は該管の反対側端部に位置する。低原子番号(低−Z)、高熱伝導率の材料から形成されて、陽極はX線放射に関して高度に透過性であって、約0.5ないし5ミクロンの厚さの薄いターゲット膜を支持する。
【0008】
一実施態様では、陽極は、陰極から最も遠い端部に頂点を有する完全な円錐体である。陽極ハウジングは外側が丸いか或いは弾丸形であり、該円錐体は陽極本体の内面として形成され、陽極本体が電気伝導性である場合には陽極自体を含む。好ましくは薄膜を含むターゲットは円錐面上にデポジットされる。陽極本体が電気伝導性でなければ、ターゲットは、伝導性材料でなければならず、陽極本体の外面に至る伝導路を持っていなければならない。
【0009】
ゲッターは陽極アセンブリーに収容されうるのが有利である。この目的のために、陽極アセンブリー内側の、該円錐体の基部に近い環状の拡大された領域又は凹部は円柱状のゲッターを包含することができる。該X線管の真空排気は、真空チャンバー内で該管の処理及び最終密封を行うことにより、或いは該管アセンブリー上の他の場所に位置する真空排気ポートによって行われうる。
【0010】
陽極本体材料はベリリウム、ダイヤモンド、窒化アルミニウム、シリコン又は他の低−Zで高熱伝導性の材料であって良く、陽極薄膜ターゲット材料は白金、金、タングステンなどであって良い。更に、これらの材料は電子管両立性で密封可能である。低−Z本体と円錐形状とは、所望ならば、軸方向を含む、陽極のドーム型端部の周囲における実際上全方向へのX線の放射のための備えである。
【0011】
第2実施態様では陽極アセンブリーは円錐形内壁を有するが、その円錐の頂点があるところに、ゲッター材料のための空洞と真空排気ポートとに通じる軸穴を有する。この構成の1つの形では、陽極アセンブリーは基部側の端部に、該管フレームの内部空洞の残部への結合のための円柱状空洞を有し、陽極アセンブリーの円柱状空洞は先細端部に至る、すなわち、該円錐が陽極として役立つ。該円錐の穴から少し末端側に、ゲッター材料のための空洞又はチャンバーに通じる通路がある。この実施態様においてチュービュレーションが陽極本体の端部に相対して密封され、このチュービュレーション自体はゲッター・チャンバーの延長部を形成することができる。このチュービュレーションの末端部は、真空排気後に挟みつぶされる。
【0012】
第3の実施態様では、円錐形内面を有する陽極と管フレームとは,X線管製造プロセス中に陽極とフレームとを結合させる必要をなくする一体のアセンブリーとして形成される。この一体化された陽極及びフレームの構造は、ゲッター材料のための内部空洞を包含することができ、或いは、ゲッター・チャンバーの延長部を形成するチュービュレーションを有する真空排気ポートを持つことができる。この実施態様のX線管の真空排気は、真空チャンバー内で該管を組み立てることにより、或いは該アセンブリーに位置する排気ポートを通して、実行されうる。
【0013】
第4の実施態様では、排気を提供するためのチュービュレーション・アセンブリーは、一端では管フレームと、反対側の端では円錐形内面を有する陽極と互いに密封され、これにより完成したX線管空洞を提供する。このチュービュレーション・アセンブリーは、ゲッター材料のための内部空洞を提供することもできる。この実施態様のX線管の真空排気は、チュービュレーション・アセンブリーに配置された排気ポートを通して実行されうる。
【0014】
ゲッターが効率的に包含されていて陽極構造が該アセンブリーの末端からの殆ど全方向へのX線放射を許すX線管の、特に小型X線管の効率的陽極構造を提供することが本発明の主要な目的のうちの1つである。本発明のこれらの、及びその他の目的、利点及び特徴は、好ましい実施態様についての以下の記述を図面と共に検討することから明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図面において、図1は、本発明による陽極端部12を含むX線管アセンブリー10の一部分を示す。陽極アセンブリー12は、この実施態様では、低−Z、高熱伝導率材料を含む陽極本体16により形成された弾丸状、ドーム状又は概して半球形又は丸い末端部14を有する。例は、ベリリウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ダイヤモンド又は酸化アルミニウムである。他の望ましい材料は、アルミニウム或いはベリリウムの合金、或いはその組み合わせである。この様な材料は、X線放射に対しては非常に僅かな障壁となるだけであり、一方、陽極アセンブリー及びX線管から熱を効率よく伝導除去することを可能にする。本体材料はX線に対して殆ど透明である。
【0016】
この陽極本体16は、円錐形又は本質的に円錐形で、電子により衝撃が与えられたときにX線を生じさせるための薄膜ターゲット20でコーティングされている内面18を有する。円錐形状は、半球形状と比べると、電子ビーム22の全ての部分が陽極表面に本質的に同じ角度で衝突するという利点を有する。これは、管軸から電子ビームまでの距離が異なれば入射角が顕著に変化する半球形又はその他の形状と比べて、より再現可能なX線出力を生じさせる。円錐形陽極は、電子ビーム形状の変化に対して同様に鈍感である。本書で使われている“円錐形”は、頂点を有する実質的に完全な円錐と、円錐台との両方を含む。45kVの電子ビーム・エネルギーで動作する好ましい実施態様では、円錐の頂点円錐角は60度である。円錐角は、特定の電子ビーム・エネルギー、又は例えば20ないし50keVなどの或る範囲の電子ビーム・エネルギーでの動作に合うように最適化されうる。
【0017】
陽極上の薄膜ターゲット20は、円錐形内面18上にコーティング又はデポジットされた材料から構成される。その様な薄膜材料は、白金、金、タングステンなどの、電子衝撃に応答してX線を放射すると良く知られている高−Z材料であって良い。薄膜ターゲットは、特定のX線スペクトル分布を必要とする特殊なX線管アプリケーションのためにチタン、クロム、銅などの低−Z材料であっても良い。薄膜ターゲットの厚さは、ターゲット材料、電子ビーム・エネルギー及び所望のX線スペクトル分布及び空間分布により約1ないし5ミクロンの範囲内にあって良く、より好ましくは、約0.5ないし5ミクロンであって良い。1つの好ましい実施態様では、薄膜ターゲットは約2ミクロンの厚さの白金を含む。他の特定の実施態様では、ターゲット薄膜は、0.1ミクロンの厚さのチタン及びタングステンの第1層(付着のためのベース層)と、1ミクロンの厚さの金の第2層とを含む。一般的に、薄膜ターゲットは19より大きな原子番号を有する1つ以上の物質を含む。陽極円錐角と、いろいろな厚さ及び組成の2ないし5つの層を含む薄膜ターゲットとの選択は、20ないし70keVなどの電子ビーム・エネルギーの1つの範囲にわたる動作のためにX線空間分布及びエネルギーを調整することを可能にする。
【0018】
もし陽極本体16が電導性でなければ、薄膜ターゲット20が伝導性陽極として役立つ。薄膜ターゲット20との電気的接続は電導性陽極−フレーム間シール23と陽極本体内の内部コーティングとを介して行われて良く、或いは内面18から外部への導体で満たされた穴を通して行われても良い。これは、全ての実施態様に当てはまることである。
【0019】
陽極アセンブリー12の構成は、内面18が円錐形であってもなくても、有意な能動的体積を持つゲッター24をX線管内に配置するための効率的な場所を提供する。図1は、図示されているように陽極本体内の凹所として形成された陽極本体内の円筒状或いは環状の凹所26に収容された円筒環状部材としてゲッター24を示している。リング状のゲッター24は、管内の中央のスペース又はその他のスペースを占める固形のゲッター・ペレットと比べて面積及び体積の両方において比較的に大きくてよい。本発明のX線管は好ましくは小型X線管であり、付加的なゲッター面積及び体積は、管内圧力を低下させることによりX線管の寿命を改善するための重要な考慮事項であり得る。
【0020】
図2Aは、陽極アセンブリー12の末端部14の軸方向図であり、この端部は滑らかな外面を有する。図2Bは、熱伝達効率を改善するために表面積が大きくされている代わりの末端部14の軸方向図である。表面積は、図2Bに示されているように実質的に半球状の端部形状に真っ直ぐな溝又は渦巻き28を付け加え、或いは図2Cに示されているように螺旋形のみぞ又は渦巻き30を付け加えることによって大きくされ得る。熱伝達効率をなお高めながら溝又は渦巻きの数及び形状を大幅に変化させることができる。
【0021】
図3は、異なる陽極アセンブリー34を有するけれども、円錐の一部分を画定する内面36をなお包含しているX線管アセンブリー32の一部分を示す。この陽極アセンブリーでは、薄膜ターゲット38は円錐形内面36から端部窓40を横断して広がっている。この構成の目的は、好ましくは小型X線管であるX線管からのX線フラックスを増大させることである。陽極は本質的に細長く、端部には端部窓40がある。円錐形内面36と端部窓40との上の薄膜ターゲット38で発生したX線は、所望の場合には軸方向を含む広い角度範囲にわたって放射され得る。この切頭円錐構造は、材料の単一の部材から製造された陽極本体でも達成され得る。
【0022】
図4は、本発明の他の重要な実施態様を含むX線管アセンブリー42の一部分を横断面図で示す。本発明のこの形は好ましくは約1mm程度の外径を有する小型X線管で具体化されるけれども、同様の構造をより大きな管に適用することができる。陽極アセンブリー44は、X線管の末端部に示されていて、端部には真空排気ポート46と、図面では摘み切られて示されている好ましくは銅を含むチュービュレーション48とがある。該陽極アセンブリーの主要な構成要素は陽極本体50であり、これは、ベリリウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、或いはアルミニウム−ベリリウム合金などの低−Z、高熱伝導率材料から形成されていて、図示されているように軸方向穴を有する。窒化アルミニウムは、効率的製造と、容認しうるX線透過率及び熱伝導率とに配慮して、使用されている。多くのアプリケーションについての1つの付加的な利点は、窒化アルミニウムがベリリウム或いはダイヤモンドなどの材料より大きな低エネルギーX線吸収を提供することであり、このことは、放射照射量が高エネルギーX線のみに関して最良に管理される場合に望ましい。管フレーム58は、陽極−フレーム間シール60の箇所で陽極アセンブリー44に相対して密封される。このシールは、好ましい実施態様では、銅−銀・活性金属ろう付け合金であるクシルエービーエー(Cusil ABA)などの材料を用いるろう付けにより達成される。その代わりとして、陽極本体50及び管フレーム58のそれの中間の熱膨張特性を有するコバール、モリブデン又はタンタルなどの中間材を用いることができる。陽極−フレーム間シール60は、これら2つの構成部分の間に高完全性のシールを作るためにろう付け温度に熱せられるろう付け材料に加えてコバール、モリブデン又はタンタルのワッシャーを含むことができる。
【0023】
この陽極本体は、より小さな直径まで先細にされ、或いは図4に示されているように末端部を丸くされても良い。陽極本体50の末端部はチュービュレーション・シール52の箇所でチュービュレーション48と接し、それは、もしチュービュレーション48が銅から形成されるのであれば、銅−銀・活性金属合金結合材であって良い。図示されているように、この実施態様では、陽極アセンブリー44はチュービュレーション48と共に、ゲッター56を包含するゲッター空洞54を形成する。このゲッター56は、図4に示されているようにペレットの形であって良く、或いはストリップ又はリングであっても良い。
【0024】
図1,3及び4において組み立てられている構成部分の全ては軸対称である。しかし、チュービュレーション48は、陽極本体上の他の場所に置かれても良い。
【0025】
図4において、陽極アセンブリー44は、真空排気ポート46で終わる円錐台状の内面62を有する。円錐形内面62にコーティングされている薄膜ターゲット20は陽極自体を含む。真空排気ポート46は、図示されている実施態様においてより大きな直径の通路64に開いて、チュービュレーション48と共同してゲッター空洞54を形成する。
【0026】
該ゲッター位置は、血管又は他の管腔におけるX線治療などの一定のアプリケーションのために追加の利点を提供することができる。管の末端66からの軸方向68に沿ってのX線の伝導を妨げることが重要であることが良くある。図5Aに示されているように、ゲッター56とチュービュレーション48とは厳密な軸方向へのX線放射を或る程度妨げる。ゲッター56とチュービュレーション48とは、最小限の軸方向遮断が望ましければ、最小限の直径を持つことができ、遮断された領域70は軸に沿う細い円錐として示されている。X線は、ターゲットの全ての部分から放射される。放射されるX線の分布は、アプリケーションの必要に応じて、より等方性であるように或いはより特殊化するように、調整され得る。末端の、軸方向に組み込まれたゲッターは、該ゲッターの半径方向及び軸方向の大きさを調整することによって、前方への放射分布を大幅に変化させることができる。図5Bは、薄膜ターゲット20を支持する円錐形内面62aの角度を大きくし、またチュービュレーション48及びゲッター56の直径を大きくすることによって、放射の前方分布が大きく広く減少させられることが示されている。
【0027】
図6は,X線管の処理の後に真空排気ポート46を密封するように陽極本体16に直接組み込まれた陽極シール72を含む他の実施態様を示す。陽極シール72はインジウム又は金などの単一の材料から形成され得るけれども、図6に示されているように2つの材料から形成されても良い。2つの材料を用いれば、陽極からのX線放射パターンをより柔軟に形成することが可能になる。金などの高−Z陽極プラグ74は管軸に沿ってのX線伝導を阻止することができ、インジウムなどの別の材料は気密シール76を提供することができる。陽極本体16が酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ダイヤモンド又は酸化アルミニウムなどの非伝導性材料を含むならば、高−Z陽極プラグ74と気密シール76とは薄膜ターゲット20との電気接続のためにも使用され得る。
【0028】
不均一な組成を有する陽極本体を製造することにより、1つ以上の利点が得られる。第1に、より高いZの元素の割合を陽極本体内における位置と共に変化させることによってX線放射の空間分布及び/又はエネルギー分布を変化させることができる。第2に、陽極本体の組成を変化させることによって熱膨張係数を変化させ、これにより陽極を異種のフレーム材料およびチュービュレーション材料に結合させる能力を高めることができる。第3に、陽極の熱伝導率を組成で調整してより効率的な熱伝達プロフィールを提供することができる。その様な段階的組成を達成するために、窒化アルミニウムをいろいろな濃度の、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化サマリウム又は他の希土類酸化物などの焼結材料と組み合わせることができる。
【0029】
図7Aは、図7Cの付随線図82で概略的に示された半径方向組成勾配で成分B80を通して分布させられた成分A78から構成された陽極本体16を示している。線図82において、原子番号が半径と共に変化するパーセンテージとして示されている。図7Aの破線は成分A78の濃度変化を表す。図7Aにおいて、成分Aの濃度は陽極表面で高くて、中心軸の方に向かって低下する。このタイプの勾配は,X線分布を整形するために望ましい可能性がある。
【0030】
図7Bは、成分C84及び成分D86から構成される陽極本体16を示し、軸方向組成勾配が図7Dの付随線図88に概略的に示されている。線図88において、原子番号が軸方向位置と共に変化するパーセンテージとして示されている。図7Aの破線は、成分D86の濃度変化を表す。この軸方向組成勾配は、たとえば、物理蒸着法或いは化学蒸着法により、或いは溶融物或いはスラリーからのシーケンシャルなデポジションにより得られうる。成分C84の濃度は陽極本体の基端部で高く、末端部に向かって低下する。このタイプの勾配は、熱膨張係数又は熱伝導率、またX線分布を変化させるために望ましい可能性がある。
【0031】
図7A及び7Bの例は2つの成分に言及しているけれども、これらの構想は3種類以上の元素で実現され得る。
【0032】
図7A−7Dに示されている勾配の代わりとして、陽極本体の外面の選択的コーティングによってX線放射パターンの整形及び平均X線放射エネルギーを達成することができる。例えば、窒化アルミニウムのような低−Z元素と19以上のZを有する銀などの1つ以上の元素との物理蒸着或いは化学蒸着により、この目的を達成することができる。
【0033】
構成を簡単にするために、おそらく,X線管アセンブリーの内面にゲッター材料を直接デポジットするのが望ましいであろう。この構想が図8に示されていて、薄膜ゲッター90が陽極本体16の内面18にデポジットされる。薄膜ゲッター90は、X線管の動作に影響を及ぼすことなく陽極−フレーム間シール60を横断して管フレーム58の中に広がることができる。
【0034】
図9は、陽極本体材料16と管フレーム58とがX線管本体92を形成する一体部材である実施態様を示す。この実施態様の利点は、前の図に示されている陽極アセンブリーとフレームとの間の陽極−フレーム間シール60が削除されてX線管アセンブリーが簡単化されていることである。この実施態様では、陽極シール72が幾つかの機能を実行する。X線管本体92が酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ダイヤモンド或いは酸化アルミニウムなどの絶縁材料から製造されるならば、高Z陽極プラグ74と、陽極シール72を構成する気密シール76とは薄膜ターゲット20との電気的接触を提供する。高Z陽極プラグ74は、また、軸方向68に沿ってのX線放射を遮る。管軸に沿ってより多くのX線透過が望まれるならば、低Z導体を使用することができる。気密シール76だけで有効な陽極シール72を達成することができる。
【0035】
図9に示されている一体のX線管本体92は、図1に示されているゲッター24、図8に示されているデポジットされた薄膜ゲッター90、或いはその他の、前述された小型X線源構造の特徴物を含むように構成され得る。
【0036】
図10A及び10Bは、本発明の重要な実施態様を含むX線管の2つの横断面を示す。本発明のこの形は、好ましくは、約1mm程度の外径を有する小型X線管で具体化されるが、同様の構成をより大きな管に適用することができる。図10Aは、X線管の末端部に薄膜ターゲット20を有する陽極本体16と、陽極−フレーム間シール60と、該管の基端部に近い陰極アセンブリー96及び陰極−フレーム間シール98を有するX線管フレーム58とを含むX線管アセンブリー94の横断面を示す。管フレーム58は該管の全長の主要な部分を画定する。真空排気された管は、おおよそ図に示されているポイントA’及びB’の間に延在する。
【0037】
図10Bは,X線管の末端部に存する薄膜ターゲット20を有する一体のX線管フレーム92と、該管の基端部に近い陰極アセンブリー96及び陰極シール98とを含むX線管アセンブリー100の横断面を示す。該管は、図10Aの場合と同様にX線管アセンブリー100の全長にわたって延在する。
【0038】
図11は、本発明の他の重要な実施態様を含むX線管アセンブリー42の一部を横断面図で示す。陽極アセンブリー44はX線管の末端部に示されて、チュービュレーション・アセンブリー102に相対して密封されており、該チュービュレーション・アセンブリーは、真空排気ポート106を有するチュービュレーション・カラー104と、図面においては摘み切られて図示されている好ましくは銅を含むチュービュレーション108とを含む。陽極アセンブリー44は、陽極−チュービュレーション・アセンブリー間シール110においてチュービュレーション・アセンブリー102に相対して密封されている。陽極−チュービュレーション間シール110は1つの好ましい実施態様では銅−銀活性金属ろう付け合金を含む。管フレーム58は、フレーム−チュービュレーション・アセンブリー間シール112においてチュービュレーション・アセンブリー102の反対側端部に相対して密封されている。これらのシールは、1つの好ましい実施態様では、クシル(Cusil)などの材料を用いてろう付けにより達成される。チュービュレーション・カラー104は、コバール、モリブデン又はタンタルなどの材料を含むことができる。チュービュレーション・カラー104は、チュービュレーション・シール114を介してチュービュレーション108に相対して密封されている。チュービュレーション・シール114は、1つの好ましい実施態様では、クシル又は50%銅−50%金合金から成る。この実施態様に示されているように、チュービュレーション・アセンブリー102はゲッター118を包含するゲッター空洞116を形成する。ゲッター118は、1つの好ましい実施態様では、ストリップ又はリングであって良い。或いは、ゲッター118は、図11Bに示されているようにチュービュレーション108の中に置かれても良い。
【0039】
上記のように、これらの好ましい実施態様におけるX線管アセンブリー94又は100のサイズは非常に小さい。該管の外部直径は約1mm程度であって良く、該管の陰極から陽極までの長さは約8或いは9mmであって良い。これは、治療のための非常に局所化されたX線線量を管理するために身体の管腔その他の空洞で使用され得る小型の切り替え可能なX線源を提供する。
【0040】
上記の好ましい実施態様は、本発明の原理を具体的に説明するように意図されているが、その範囲を限定するように意図されてはいない。他の実施態様と、この好ましい実施態様に対する変更とは、当業者にとっては明白であって、次に述べる請求項において定義されている発明の範囲から逸脱することなく行われ得る。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】X線管アセンブリーの陽極端部の一部分を示す横断面側面図である。
【図2A.2B.2C】3つの代替表面外形を示す、陽極末端部の軸方向図である。
【図3】陽極端部を含む、他の実施態様のX線管の一部分を示す立面横断面図である。
【図4】陽極端部を示す、X線管の別の実施態様を示す横断面側面図である。
【図5A.5B】2つの別々の構成でのX線放射ブロッケージを示す図4の実施態様の側面横断面図である。
【図6】軸方向陽極シールを有するX線管の別の実施態様を示す側面横断面図である。
【図7A.7B.7C.7D】図7A及び7Bは、陽極本体における組成勾配を示す側面横断面図である。 図7C及び7Dは、夫々図7A及び7Bにおける組成勾配を示す添付グラフである。
【図8】薄膜ゲッターと、陽極本体におけるその閉じ込めとを示す側面横断面図である。
【図9】本発明のX線管における一体化された管及び陽極本体を示す側面横断面図である。
【図10A.10B】本書に記載されている陽極アセンブリーと陰極アセンブリーとを各々含む本発明のX線管の実施態様を示す側面横断面図である。
【図11A】チュービュレーション・アセンブリーを含む他の実施態様のX線管アセンブリーの一部分を示す横断面側面図である。
【図11B】ゲッター配置に関して部分的に変更された実施態様を示す、図11Aに類似する図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線管のための、特に小型X線管のための陽極アセンブリーに関する。
【背景技術】
【0002】
X線管は特許第4,143,275号、特許第5,153,900号、特許第5,428,658号、特許第5,422,926号、特許第5,422,678号、特許第5,452,720号、特許第5,621,780号、再発行特許第34,421号、及び特許第6,319,188号に記載されており、これらのうちの幾つかは小型X線管に関する。本書で使われる小型X線管という用語は、特に、治療及び診断の医療目的に、また材料分析に有益な約10mm以下の直径のX線管を意味するように意図されている。
【0003】
X線管の陽極は非常に重要な要素である。幾つかのアプリケーションでは、陽極は自分を通してX線を伝導して、X線をほぼ半径方向のみに放射するのではなくて該管からX線の放射に広い角度範囲を提供するべきである。
【0004】
エックスオフトマイクロチューブ(Xoft microTube)の、上で引用された特許第6,319,188号は、陽極が概して平らであって、いろいろな実施態様で種々の角度範囲を通してX線放射が行われるようになっている小型X線管を記述している。
【0005】
本発明に何らかの関連のある他の特許は、特許第3,584,219号、特許第5,369,679号、特許第5,528,652号、特許第5,566,221号、再発行特許第35,383号、特許第6,095,966号、特許第6,134,300号及び国際公報WO097/07740を含む。
【0006】
本発明の目的は、X線管の陽極アセンブリーの形状寸法及び構造を改善して、X線出力、シールの完全性或いは効率を犠牲にせずに広い放射角を提供すると共に管の耐用寿命のために必要なゲッターの効率的配置を提供することである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の好ましい実施態様では、X線管は、管フレームと、陰極アセンブリーと陽極アセンブリーとを有し、該陽極アセンブリーは、該管又はフレームと同軸の円錐形ターゲットを伴なう透過陽極を含む。陰極から電子ビームを受け取る該円錐形ターゲットの凹面側は該管の反対側端部に位置する。低原子番号(低−Z)、高熱伝導率の材料から形成されて、陽極はX線放射に関して高度に透過性であって、約0.5ないし5ミクロンの厚さの薄いターゲット膜を支持する。
【0008】
一実施態様では、陽極は、陰極から最も遠い端部に頂点を有する完全な円錐体である。陽極ハウジングは外側が丸いか或いは弾丸形であり、該円錐体は陽極本体の内面として形成され、陽極本体が電気伝導性である場合には陽極自体を含む。好ましくは薄膜を含むターゲットは円錐面上にデポジットされる。陽極本体が電気伝導性でなければ、ターゲットは、伝導性材料でなければならず、陽極本体の外面に至る伝導路を持っていなければならない。
【0009】
ゲッターは陽極アセンブリーに収容されうるのが有利である。この目的のために、陽極アセンブリー内側の、該円錐体の基部に近い環状の拡大された領域又は凹部は円柱状のゲッターを包含することができる。該X線管の真空排気は、真空チャンバー内で該管の処理及び最終密封を行うことにより、或いは該管アセンブリー上の他の場所に位置する真空排気ポートによって行われうる。
【0010】
陽極本体材料はベリリウム、ダイヤモンド、窒化アルミニウム、シリコン又は他の低−Zで高熱伝導性の材料であって良く、陽極薄膜ターゲット材料は白金、金、タングステンなどであって良い。更に、これらの材料は電子管両立性で密封可能である。低−Z本体と円錐形状とは、所望ならば、軸方向を含む、陽極のドーム型端部の周囲における実際上全方向へのX線の放射のための備えである。
【0011】
第2実施態様では陽極アセンブリーは円錐形内壁を有するが、その円錐の頂点があるところに、ゲッター材料のための空洞と真空排気ポートとに通じる軸穴を有する。この構成の1つの形では、陽極アセンブリーは基部側の端部に、該管フレームの内部空洞の残部への結合のための円柱状空洞を有し、陽極アセンブリーの円柱状空洞は先細端部に至る、すなわち、該円錐が陽極として役立つ。該円錐の穴から少し末端側に、ゲッター材料のための空洞又はチャンバーに通じる通路がある。この実施態様においてチュービュレーションが陽極本体の端部に相対して密封され、このチュービュレーション自体はゲッター・チャンバーの延長部を形成することができる。このチュービュレーションの末端部は、真空排気後に挟みつぶされる。
【0012】
第3の実施態様では、円錐形内面を有する陽極と管フレームとは,X線管製造プロセス中に陽極とフレームとを結合させる必要をなくする一体のアセンブリーとして形成される。この一体化された陽極及びフレームの構造は、ゲッター材料のための内部空洞を包含することができ、或いは、ゲッター・チャンバーの延長部を形成するチュービュレーションを有する真空排気ポートを持つことができる。この実施態様のX線管の真空排気は、真空チャンバー内で該管を組み立てることにより、或いは該アセンブリーに位置する排気ポートを通して、実行されうる。
【0013】
第4の実施態様では、排気を提供するためのチュービュレーション・アセンブリーは、一端では管フレームと、反対側の端では円錐形内面を有する陽極と互いに密封され、これにより完成したX線管空洞を提供する。このチュービュレーション・アセンブリーは、ゲッター材料のための内部空洞を提供することもできる。この実施態様のX線管の真空排気は、チュービュレーション・アセンブリーに配置された排気ポートを通して実行されうる。
【0014】
ゲッターが効率的に包含されていて陽極構造が該アセンブリーの末端からの殆ど全方向へのX線放射を許すX線管の、特に小型X線管の効率的陽極構造を提供することが本発明の主要な目的のうちの1つである。本発明のこれらの、及びその他の目的、利点及び特徴は、好ましい実施態様についての以下の記述を図面と共に検討することから明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図面において、図1は、本発明による陽極端部12を含むX線管アセンブリー10の一部分を示す。陽極アセンブリー12は、この実施態様では、低−Z、高熱伝導率材料を含む陽極本体16により形成された弾丸状、ドーム状又は概して半球形又は丸い末端部14を有する。例は、ベリリウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ダイヤモンド又は酸化アルミニウムである。他の望ましい材料は、アルミニウム或いはベリリウムの合金、或いはその組み合わせである。この様な材料は、X線放射に対しては非常に僅かな障壁となるだけであり、一方、陽極アセンブリー及びX線管から熱を効率よく伝導除去することを可能にする。本体材料はX線に対して殆ど透明である。
【0016】
この陽極本体16は、円錐形又は本質的に円錐形で、電子により衝撃が与えられたときにX線を生じさせるための薄膜ターゲット20でコーティングされている内面18を有する。円錐形状は、半球形状と比べると、電子ビーム22の全ての部分が陽極表面に本質的に同じ角度で衝突するという利点を有する。これは、管軸から電子ビームまでの距離が異なれば入射角が顕著に変化する半球形又はその他の形状と比べて、より再現可能なX線出力を生じさせる。円錐形陽極は、電子ビーム形状の変化に対して同様に鈍感である。本書で使われている“円錐形”は、頂点を有する実質的に完全な円錐と、円錐台との両方を含む。45kVの電子ビーム・エネルギーで動作する好ましい実施態様では、円錐の頂点円錐角は60度である。円錐角は、特定の電子ビーム・エネルギー、又は例えば20ないし50keVなどの或る範囲の電子ビーム・エネルギーでの動作に合うように最適化されうる。
【0017】
陽極上の薄膜ターゲット20は、円錐形内面18上にコーティング又はデポジットされた材料から構成される。その様な薄膜材料は、白金、金、タングステンなどの、電子衝撃に応答してX線を放射すると良く知られている高−Z材料であって良い。薄膜ターゲットは、特定のX線スペクトル分布を必要とする特殊なX線管アプリケーションのためにチタン、クロム、銅などの低−Z材料であっても良い。薄膜ターゲットの厚さは、ターゲット材料、電子ビーム・エネルギー及び所望のX線スペクトル分布及び空間分布により約1ないし5ミクロンの範囲内にあって良く、より好ましくは、約0.5ないし5ミクロンであって良い。1つの好ましい実施態様では、薄膜ターゲットは約2ミクロンの厚さの白金を含む。他の特定の実施態様では、ターゲット薄膜は、0.1ミクロンの厚さのチタン及びタングステンの第1層(付着のためのベース層)と、1ミクロンの厚さの金の第2層とを含む。一般的に、薄膜ターゲットは19より大きな原子番号を有する1つ以上の物質を含む。陽極円錐角と、いろいろな厚さ及び組成の2ないし5つの層を含む薄膜ターゲットとの選択は、20ないし70keVなどの電子ビーム・エネルギーの1つの範囲にわたる動作のためにX線空間分布及びエネルギーを調整することを可能にする。
【0018】
もし陽極本体16が電導性でなければ、薄膜ターゲット20が伝導性陽極として役立つ。薄膜ターゲット20との電気的接続は電導性陽極−フレーム間シール23と陽極本体内の内部コーティングとを介して行われて良く、或いは内面18から外部への導体で満たされた穴を通して行われても良い。これは、全ての実施態様に当てはまることである。
【0019】
陽極アセンブリー12の構成は、内面18が円錐形であってもなくても、有意な能動的体積を持つゲッター24をX線管内に配置するための効率的な場所を提供する。図1は、図示されているように陽極本体内の凹所として形成された陽極本体内の円筒状或いは環状の凹所26に収容された円筒環状部材としてゲッター24を示している。リング状のゲッター24は、管内の中央のスペース又はその他のスペースを占める固形のゲッター・ペレットと比べて面積及び体積の両方において比較的に大きくてよい。本発明のX線管は好ましくは小型X線管であり、付加的なゲッター面積及び体積は、管内圧力を低下させることによりX線管の寿命を改善するための重要な考慮事項であり得る。
【0020】
図2Aは、陽極アセンブリー12の末端部14の軸方向図であり、この端部は滑らかな外面を有する。図2Bは、熱伝達効率を改善するために表面積が大きくされている代わりの末端部14の軸方向図である。表面積は、図2Bに示されているように実質的に半球状の端部形状に真っ直ぐな溝又は渦巻き28を付け加え、或いは図2Cに示されているように螺旋形のみぞ又は渦巻き30を付け加えることによって大きくされ得る。熱伝達効率をなお高めながら溝又は渦巻きの数及び形状を大幅に変化させることができる。
【0021】
図3は、異なる陽極アセンブリー34を有するけれども、円錐の一部分を画定する内面36をなお包含しているX線管アセンブリー32の一部分を示す。この陽極アセンブリーでは、薄膜ターゲット38は円錐形内面36から端部窓40を横断して広がっている。この構成の目的は、好ましくは小型X線管であるX線管からのX線フラックスを増大させることである。陽極は本質的に細長く、端部には端部窓40がある。円錐形内面36と端部窓40との上の薄膜ターゲット38で発生したX線は、所望の場合には軸方向を含む広い角度範囲にわたって放射され得る。この切頭円錐構造は、材料の単一の部材から製造された陽極本体でも達成され得る。
【0022】
図4は、本発明の他の重要な実施態様を含むX線管アセンブリー42の一部分を横断面図で示す。本発明のこの形は好ましくは約1mm程度の外径を有する小型X線管で具体化されるけれども、同様の構造をより大きな管に適用することができる。陽極アセンブリー44は、X線管の末端部に示されていて、端部には真空排気ポート46と、図面では摘み切られて示されている好ましくは銅を含むチュービュレーション48とがある。該陽極アセンブリーの主要な構成要素は陽極本体50であり、これは、ベリリウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、或いはアルミニウム−ベリリウム合金などの低−Z、高熱伝導率材料から形成されていて、図示されているように軸方向穴を有する。窒化アルミニウムは、効率的製造と、容認しうるX線透過率及び熱伝導率とに配慮して、使用されている。多くのアプリケーションについての1つの付加的な利点は、窒化アルミニウムがベリリウム或いはダイヤモンドなどの材料より大きな低エネルギーX線吸収を提供することであり、このことは、放射照射量が高エネルギーX線のみに関して最良に管理される場合に望ましい。管フレーム58は、陽極−フレーム間シール60の箇所で陽極アセンブリー44に相対して密封される。このシールは、好ましい実施態様では、銅−銀・活性金属ろう付け合金であるクシルエービーエー(Cusil ABA)などの材料を用いるろう付けにより達成される。その代わりとして、陽極本体50及び管フレーム58のそれの中間の熱膨張特性を有するコバール、モリブデン又はタンタルなどの中間材を用いることができる。陽極−フレーム間シール60は、これら2つの構成部分の間に高完全性のシールを作るためにろう付け温度に熱せられるろう付け材料に加えてコバール、モリブデン又はタンタルのワッシャーを含むことができる。
【0023】
この陽極本体は、より小さな直径まで先細にされ、或いは図4に示されているように末端部を丸くされても良い。陽極本体50の末端部はチュービュレーション・シール52の箇所でチュービュレーション48と接し、それは、もしチュービュレーション48が銅から形成されるのであれば、銅−銀・活性金属合金結合材であって良い。図示されているように、この実施態様では、陽極アセンブリー44はチュービュレーション48と共に、ゲッター56を包含するゲッター空洞54を形成する。このゲッター56は、図4に示されているようにペレットの形であって良く、或いはストリップ又はリングであっても良い。
【0024】
図1,3及び4において組み立てられている構成部分の全ては軸対称である。しかし、チュービュレーション48は、陽極本体上の他の場所に置かれても良い。
【0025】
図4において、陽極アセンブリー44は、真空排気ポート46で終わる円錐台状の内面62を有する。円錐形内面62にコーティングされている薄膜ターゲット20は陽極自体を含む。真空排気ポート46は、図示されている実施態様においてより大きな直径の通路64に開いて、チュービュレーション48と共同してゲッター空洞54を形成する。
【0026】
該ゲッター位置は、血管又は他の管腔におけるX線治療などの一定のアプリケーションのために追加の利点を提供することができる。管の末端66からの軸方向68に沿ってのX線の伝導を妨げることが重要であることが良くある。図5Aに示されているように、ゲッター56とチュービュレーション48とは厳密な軸方向へのX線放射を或る程度妨げる。ゲッター56とチュービュレーション48とは、最小限の軸方向遮断が望ましければ、最小限の直径を持つことができ、遮断された領域70は軸に沿う細い円錐として示されている。X線は、ターゲットの全ての部分から放射される。放射されるX線の分布は、アプリケーションの必要に応じて、より等方性であるように或いはより特殊化するように、調整され得る。末端の、軸方向に組み込まれたゲッターは、該ゲッターの半径方向及び軸方向の大きさを調整することによって、前方への放射分布を大幅に変化させることができる。図5Bは、薄膜ターゲット20を支持する円錐形内面62aの角度を大きくし、またチュービュレーション48及びゲッター56の直径を大きくすることによって、放射の前方分布が大きく広く減少させられることが示されている。
【0027】
図6は,X線管の処理の後に真空排気ポート46を密封するように陽極本体16に直接組み込まれた陽極シール72を含む他の実施態様を示す。陽極シール72はインジウム又は金などの単一の材料から形成され得るけれども、図6に示されているように2つの材料から形成されても良い。2つの材料を用いれば、陽極からのX線放射パターンをより柔軟に形成することが可能になる。金などの高−Z陽極プラグ74は管軸に沿ってのX線伝導を阻止することができ、インジウムなどの別の材料は気密シール76を提供することができる。陽極本体16が酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ダイヤモンド又は酸化アルミニウムなどの非伝導性材料を含むならば、高−Z陽極プラグ74と気密シール76とは薄膜ターゲット20との電気接続のためにも使用され得る。
【0028】
不均一な組成を有する陽極本体を製造することにより、1つ以上の利点が得られる。第1に、より高いZの元素の割合を陽極本体内における位置と共に変化させることによってX線放射の空間分布及び/又はエネルギー分布を変化させることができる。第2に、陽極本体の組成を変化させることによって熱膨張係数を変化させ、これにより陽極を異種のフレーム材料およびチュービュレーション材料に結合させる能力を高めることができる。第3に、陽極の熱伝導率を組成で調整してより効率的な熱伝達プロフィールを提供することができる。その様な段階的組成を達成するために、窒化アルミニウムをいろいろな濃度の、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化サマリウム又は他の希土類酸化物などの焼結材料と組み合わせることができる。
【0029】
図7Aは、図7Cの付随線図82で概略的に示された半径方向組成勾配で成分B80を通して分布させられた成分A78から構成された陽極本体16を示している。線図82において、原子番号が半径と共に変化するパーセンテージとして示されている。図7Aの破線は成分A78の濃度変化を表す。図7Aにおいて、成分Aの濃度は陽極表面で高くて、中心軸の方に向かって低下する。このタイプの勾配は,X線分布を整形するために望ましい可能性がある。
【0030】
図7Bは、成分C84及び成分D86から構成される陽極本体16を示し、軸方向組成勾配が図7Dの付随線図88に概略的に示されている。線図88において、原子番号が軸方向位置と共に変化するパーセンテージとして示されている。図7Aの破線は、成分D86の濃度変化を表す。この軸方向組成勾配は、たとえば、物理蒸着法或いは化学蒸着法により、或いは溶融物或いはスラリーからのシーケンシャルなデポジションにより得られうる。成分C84の濃度は陽極本体の基端部で高く、末端部に向かって低下する。このタイプの勾配は、熱膨張係数又は熱伝導率、またX線分布を変化させるために望ましい可能性がある。
【0031】
図7A及び7Bの例は2つの成分に言及しているけれども、これらの構想は3種類以上の元素で実現され得る。
【0032】
図7A−7Dに示されている勾配の代わりとして、陽極本体の外面の選択的コーティングによってX線放射パターンの整形及び平均X線放射エネルギーを達成することができる。例えば、窒化アルミニウムのような低−Z元素と19以上のZを有する銀などの1つ以上の元素との物理蒸着或いは化学蒸着により、この目的を達成することができる。
【0033】
構成を簡単にするために、おそらく,X線管アセンブリーの内面にゲッター材料を直接デポジットするのが望ましいであろう。この構想が図8に示されていて、薄膜ゲッター90が陽極本体16の内面18にデポジットされる。薄膜ゲッター90は、X線管の動作に影響を及ぼすことなく陽極−フレーム間シール60を横断して管フレーム58の中に広がることができる。
【0034】
図9は、陽極本体材料16と管フレーム58とがX線管本体92を形成する一体部材である実施態様を示す。この実施態様の利点は、前の図に示されている陽極アセンブリーとフレームとの間の陽極−フレーム間シール60が削除されてX線管アセンブリーが簡単化されていることである。この実施態様では、陽極シール72が幾つかの機能を実行する。X線管本体92が酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、ダイヤモンド或いは酸化アルミニウムなどの絶縁材料から製造されるならば、高Z陽極プラグ74と、陽極シール72を構成する気密シール76とは薄膜ターゲット20との電気的接触を提供する。高Z陽極プラグ74は、また、軸方向68に沿ってのX線放射を遮る。管軸に沿ってより多くのX線透過が望まれるならば、低Z導体を使用することができる。気密シール76だけで有効な陽極シール72を達成することができる。
【0035】
図9に示されている一体のX線管本体92は、図1に示されているゲッター24、図8に示されているデポジットされた薄膜ゲッター90、或いはその他の、前述された小型X線源構造の特徴物を含むように構成され得る。
【0036】
図10A及び10Bは、本発明の重要な実施態様を含むX線管の2つの横断面を示す。本発明のこの形は、好ましくは、約1mm程度の外径を有する小型X線管で具体化されるが、同様の構成をより大きな管に適用することができる。図10Aは、X線管の末端部に薄膜ターゲット20を有する陽極本体16と、陽極−フレーム間シール60と、該管の基端部に近い陰極アセンブリー96及び陰極−フレーム間シール98を有するX線管フレーム58とを含むX線管アセンブリー94の横断面を示す。管フレーム58は該管の全長の主要な部分を画定する。真空排気された管は、おおよそ図に示されているポイントA’及びB’の間に延在する。
【0037】
図10Bは,X線管の末端部に存する薄膜ターゲット20を有する一体のX線管フレーム92と、該管の基端部に近い陰極アセンブリー96及び陰極シール98とを含むX線管アセンブリー100の横断面を示す。該管は、図10Aの場合と同様にX線管アセンブリー100の全長にわたって延在する。
【0038】
図11は、本発明の他の重要な実施態様を含むX線管アセンブリー42の一部を横断面図で示す。陽極アセンブリー44はX線管の末端部に示されて、チュービュレーション・アセンブリー102に相対して密封されており、該チュービュレーション・アセンブリーは、真空排気ポート106を有するチュービュレーション・カラー104と、図面においては摘み切られて図示されている好ましくは銅を含むチュービュレーション108とを含む。陽極アセンブリー44は、陽極−チュービュレーション・アセンブリー間シール110においてチュービュレーション・アセンブリー102に相対して密封されている。陽極−チュービュレーション間シール110は1つの好ましい実施態様では銅−銀活性金属ろう付け合金を含む。管フレーム58は、フレーム−チュービュレーション・アセンブリー間シール112においてチュービュレーション・アセンブリー102の反対側端部に相対して密封されている。これらのシールは、1つの好ましい実施態様では、クシル(Cusil)などの材料を用いてろう付けにより達成される。チュービュレーション・カラー104は、コバール、モリブデン又はタンタルなどの材料を含むことができる。チュービュレーション・カラー104は、チュービュレーション・シール114を介してチュービュレーション108に相対して密封されている。チュービュレーション・シール114は、1つの好ましい実施態様では、クシル又は50%銅−50%金合金から成る。この実施態様に示されているように、チュービュレーション・アセンブリー102はゲッター118を包含するゲッター空洞116を形成する。ゲッター118は、1つの好ましい実施態様では、ストリップ又はリングであって良い。或いは、ゲッター118は、図11Bに示されているようにチュービュレーション108の中に置かれても良い。
【0039】
上記のように、これらの好ましい実施態様におけるX線管アセンブリー94又は100のサイズは非常に小さい。該管の外部直径は約1mm程度であって良く、該管の陰極から陽極までの長さは約8或いは9mmであって良い。これは、治療のための非常に局所化されたX線線量を管理するために身体の管腔その他の空洞で使用され得る小型の切り替え可能なX線源を提供する。
【0040】
上記の好ましい実施態様は、本発明の原理を具体的に説明するように意図されているが、その範囲を限定するように意図されてはいない。他の実施態様と、この好ましい実施態様に対する変更とは、当業者にとっては明白であって、次に述べる請求項において定義されている発明の範囲から逸脱することなく行われ得る。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】X線管アセンブリーの陽極端部の一部分を示す横断面側面図である。
【図2A.2B.2C】3つの代替表面外形を示す、陽極末端部の軸方向図である。
【図3】陽極端部を含む、他の実施態様のX線管の一部分を示す立面横断面図である。
【図4】陽極端部を示す、X線管の別の実施態様を示す横断面側面図である。
【図5A.5B】2つの別々の構成でのX線放射ブロッケージを示す図4の実施態様の側面横断面図である。
【図6】軸方向陽極シールを有するX線管の別の実施態様を示す側面横断面図である。
【図7A.7B.7C.7D】図7A及び7Bは、陽極本体における組成勾配を示す側面横断面図である。 図7C及び7Dは、夫々図7A及び7Bにおける組成勾配を示す添付グラフである。
【図8】薄膜ゲッターと、陽極本体におけるその閉じ込めとを示す側面横断面図である。
【図9】本発明のX線管における一体化された管及び陽極本体を示す側面横断面図である。
【図10A.10B】本書に記載されている陽極アセンブリーと陰極アセンブリーとを各々含む本発明のX線管の実施態様を示す側面横断面図である。
【図11A】チュービュレーション・アセンブリーを含む他の実施態様のX線管アセンブリーの一部分を示す横断面側面図である。
【図11B】ゲッター配置に関して部分的に変更された実施態様を示す、図11Aに類似する図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線管アセンブリーであって:
該X線管アセンブリーは、X線管の一部を画定する内部空洞を有する管フレームを含んでおり;
該X線管アセンブリーは、電子を放出するための、該管フレームの一端に存する陰極アセンブリーを含んでおり;
該X線管アセンブリーは、該管フレームの反対側端部に存する陽極アセンブリーを含んでおり、該陽極アセンブリーは内部空洞を有する陽極本体を含んでおり、該陽極本体の第1端部は該管フレームの反対側端部と共に密封されて完全なX線管空洞を形成し、該陽極本体の第2端部に該管フレームとほぼ同軸の円錐形内面が形成されており;
該X線管アセンブリーは、該円錐形内面にコーティングされたX線発生ターゲットを含む、X線管アセンブリー。
【請求項2】
該陽極本体は、低−Z、高熱伝導率材料から形成されている、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項3】
陽極本体は、ベリリウム、酸化ベリリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、及びこれらの複合物のうちのいずれかから形成される、請求項2のX線管アセンブリー。
【請求項4】
該陽極本体は、アルミニウム又はベリリウムと合金化された材料から形成される、請求項2のX線管アセンブリー。
【請求項5】
該ターゲット・コーティングの厚さは0.5ないし5ミクロンである、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項6】
該ターゲット材料は、19より大きな原子番号を有する1つ以上の材料を含む、請求項5のX線管アセンブリー。
【請求項7】
該陽極アセンブリーの外面は丸いか或いは弾丸形である、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項8】
該陽極アセンブリーの外面はほぼドーム形である、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項9】
該陽極アセンブリーの外面は、表面積を増やして該アセンブリーの冷却を良くするために、隆起のある渦巻状である、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項10】
該陽極アセンブリーは、該陽極本体に配置された少なくとも1つの排気ポートを含む、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項11】
1つ以上の成分を含むプラグによって気密シールが該排気ポート内に形成されている、請求項10のX線管アセンブリー。
【請求項12】
前記排気ポートに相対して密封されたチュービュレーションを含む、請求項10のX線管アセンブリー。
【請求項13】
該陽極本体は該X線管空洞と流体連通した内部ゲッター・スペースを含み、前記スペース及びチュービュレーションは共同してゲッター材料を包含するゲッター・エンクロージャーを形成し、該チュービュレーションは、該ゲッター・エンクロージャー及びX線管空洞の中に真空を含むように気密に封じられた外側端部を有する、請求項12のX線管アセンブリー。
【請求項14】
該陽極本体は、中間材料を用いて該管フレームに結合される、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項15】
該中間結合材料は、材料コバール、モリブデン及びタンタルのうちの1つを含む、請求項14のX線管アセンブリー。
【請求項16】
該陽極アセンブリーは少なくとも1つの排気ポートを含んでおり、前記排気ポートの一部分は中にゲッター材料が含まれるゲッター空洞を形成する、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項17】
該陽極本体内の円錐形表面は、閉じた頂点を有する実質的に完全な円錐を含む、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項18】
該陽極本体は、該円錐形表面と該管フレームとの間に、拡大された内径の環状凹所を含んでおり、前記環状凹所の中に環状に形成されたゲッター材料がはめ込まれている、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項19】
該陽極本体は、前記円錐形表面とほぼ同軸で該X線管空洞と連通しているゲッター・スペースを更に含んでおり、該ゲッター・スペースの中にゲッター材料が置かれており、該ゲッター材料はほぼ円筒形であり且つ前記円錐形表面とほぼ同軸に整列している、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項20】
該陽極本体は、該陽極本体内に位置する少なくとも1つの排気ポートを含む、請求項19のX線管アセンブリー。
【請求項21】
該X線管アセンブリーは、前記排気ポートに相対して密封されたチュービュレーションを含み、前記チュービュレーションは、該ゲッター材料を含む前記ゲッター・スペースの一部を形成する、請求項20のX線管。
【請求項22】
該ゲッター材料は、該管軸に沿ってX線を顕著に減衰させるために大きなサイズである、請求項19のX線管アセンブリー。
【請求項23】
該アセンブリーは排気ポートもチュービュレーションも持っていなくて、高真空下で処理され密封される、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項24】
該陽極本体は、勾配のある組成から形成され、該陽極本体内で位置により特性が変化する、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項25】
X線放射パターンを整形するために、該陽極アセンブリーの外面の一部は10以上の原子番号を有する1つ以上の材料でコーティングされている、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項26】
該管空洞の内面の一部にデポジットされたゲッター材料を含む、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項27】
該ターゲットは電導性材料から成っていて該陽極として作用する、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項28】
該陽極本体は電導性材料であって、前記円錐形内面は陽極を含む、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項29】
X線管の一部分を画定する内部空洞を有する管フレームと;
該管の一端部に存する、電子を放出するための陰極アセンブリーと;
該管フレームの反対側端部にあって、該管フレームと一部材をなして1つの一体的本体として形成され、該管フレームとほぼ同軸の円錐形内面を有する陽極アセンブリーと;
該円錐形内面にコーティングされたX線発生ターゲットと;
を含むX線管アセンブリー。
【請求項30】
該一体的X線管本体は低−Z、高熱伝導率材料から形成される、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項31】
該一体的X線管本体は、酸化ベリリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、及びこれらの複合物のうちのいずれかから形成される、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項32】
該ターゲット・コーティングの厚さは0.5ないし5ミクロンである、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項33】
該ターゲット材料は、19より大きな原子番号を有する1つ以上の材料を含む、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項34】
該一体的X線管本体の末端は丸いか或いは弾丸形である、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項35】
該アセンブリーは排気ポートもチュービュレーションも持っていなくて、高真空下で処理され密封される、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項36】
該一体的X線管本体の末端部は渦巻状で、隆起を有する、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項37】
該一体的X線管本体の末端部は少なくとも1つの排気ポートを含む、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項38】
1つ以上の成分を含むプラグによって該排気ポートに気密シールが形成されている、請求項37のX線管アセンブリー。
【請求項39】
前記排気ポートに相対して密封されたチュービュレーションを含む、請求項37のX線管アセンブリー。
【請求項40】
該一体的X線管本体は該X線管空洞と流体連通した内部ゲッター・スペースを含み、前記スペース及びチュービュレーションは共同してゲッター材料を包含するゲッター・エンクロージャーを形成し、該チュービュレーションは、該ゲッター・エンクロージャー及びX線管空洞の中に真空を含むように気密に封じられた外側端部を有する、請求項39のX線管アセンブリー。
【請求項41】
該一体的X線管本体は少なくとも1つの排気ポートを含んでおり、前記排気ポートの一部分は、中にゲッター材料が含まれているゲッター空洞を形成する、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項42】
該一体的X線管本体内の円錐形表面は、頂点が閉じている実質的に完全な円錐を含む、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項43】
該一体的X線管本体は、該円錐形表面と該管フレームとの間に、拡大された内径の環状凹所を含んでおり、前記環状凹所の中に環状に形成されたゲッター材料がはめ込まれている、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項44】
該X線管本体は、前記円錐形表面とほぼ同軸で該X線管空洞と連通しているゲッター・スペースを更に含んでおり、該ゲッター・スペースの中にゲッター材料が置かれており、該ゲッター材料はほぼ円筒形であり且つ前記円錐形表面とほぼ同軸に整列している、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項45】
該一体的X線管本体は少なくとも1つの排気ポートを含む、請求項44のX線管アセンブリー。
【請求項46】
該X線管アセンブリーは前記排気ポートに相対して密封されたチュービュレーションを含んでおり、前記チュービュレーションは該ゲッター材料を含む前記ゲッター・スペースの一部を形成する、請求項45のX線管。
【請求項47】
該ゲッター材料は、軸に沿ってのX線の最小限の減衰を提供するように最小の直径を与えられている、請求項44のX線管アセンブリー。
【請求項48】
該管軸に沿ってX線を顕著に減衰させるために該ゲッター材料のサイズは大きい、請求項44のX線管アセンブリー。
【請求項49】
該一体的X線管本体は、勾配のある組成から形成され、該一体的X線管本体内で位置と共に特性が変化する、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項50】
該一体的X線管本体の外面の一部分は、10以上の原子番号を有する1つ以上の材料でコーティングされている、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項51】
該一体的X線管本体内面の一部分にデポジットされたゲッター材料を含む、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項52】
X線管アセンブリーであって:
該X線管アセンブリーは該X線管の一部分を画定する内部空洞を有する管フレームを含んでおり;
該X線管アセンブリーは電子を放出するために該管フレームの一端部に存する陰極アセンブリーを含んでおり;
該X線管アセンブリーは排気を提供するために該管フレームの反対側端部と共に密封されたチュービュレーション・アセンブリーを含んでおり;
該X線管アセンブリーは該チュービュレーション・アセンブリーの、該管フレームとは反対の側の端部に存する陽極アセンブリーを含んでおり、該陽極アセンブリーは内部空洞を有する陽極本体を含んでおり、該陽極本体の第1端部は該チュービュレーション・アセンブリーの前記反対側端部と共に密封されて完全なX線管空洞を形成し、該陽極本体の第2端部に該管フレームとほぼ同軸の円錐形内面が形成されており;
該X線管アセンブリーは、該円錐形内面にコーティングされたX線発生ターゲットを含む、X線管アセンブリー。
【請求項53】
該陽極本体は低−Z、高熱伝導率材料から形成されている、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項54】
該陽極本体は、ベリリウム、酸化ベリリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、及びこれらの複合物のうちのいずれかから形成される、請求項53のX線管アセンブリー。
【請求項55】
該陽極本体は、アルミニウム又はベリリウムと合金化された材料から形成される、請求項53のX線管アセンブリー。
【請求項56】
該ターゲット・コーティングの厚さは0.5ないし5ミクロンである、請求項53のX線管アセンブリー。
【請求項57】
該ターゲット材料は、19より大きな原子番号を有する1つ以上の材料を含む、請求項56のX線管アセンブリー。
【請求項58】
該陽極アセンブリーの外面は丸いか或いは弾丸形である、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項59】
該陽極アセンブリーの外面は、表面積を増やして該アセンブリーの冷却を良くするために、隆起のある渦巻状である、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項60】
該陽極本体は該X線管空洞と流体連通している内部ゲッター・スペースを含み、前記スペース及びチュービュレーションは共同してゲッター材料を包含するゲッター・エンクロージャーを形成し、該チュービュレーションは、該ゲッター・エンクロージャー及びX線管空洞の中に真空を含むように気密に封じられた外側端部を有する、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項61】
該陽極本体内の円錐形表面は、閉じた頂点を有する実質的に完全な円錐を含む、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項62】
該陽極本体は、該円錐形表面と該管フレームとの間に、拡大された内径の環状凹所を含んでおり、前記環状凹所の中に環状に形成されたゲッター材料がはめ込まれている、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項63】
該陽極本体は、勾配のある組成から形成され、該陽極本体内で位置と共に特性が変化する、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項64】
X線放射パターンを整形するために、該陽極アセンブリーの外面の一部は10以上の原子番号を有する1つ以上の材料でコーティングされている、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項65】
該管空洞の内面の一部にデポジットされたゲッター材料を含む、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項66】
該ターゲットは電導性材料から成っていて該陽極として作用する、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項67】
該陽極本体は電導性材料であって、前記円錐形内面は陽極を含む、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項1】
X線管アセンブリーであって:
該X線管アセンブリーは、X線管の一部を画定する内部空洞を有する管フレームを含んでおり;
該X線管アセンブリーは、電子を放出するための、該管フレームの一端に存する陰極アセンブリーを含んでおり;
該X線管アセンブリーは、該管フレームの反対側端部に存する陽極アセンブリーを含んでおり、該陽極アセンブリーは内部空洞を有する陽極本体を含んでおり、該陽極本体の第1端部は該管フレームの反対側端部と共に密封されて完全なX線管空洞を形成し、該陽極本体の第2端部に該管フレームとほぼ同軸の円錐形内面が形成されており;
該X線管アセンブリーは、該円錐形内面にコーティングされたX線発生ターゲットを含む、X線管アセンブリー。
【請求項2】
該陽極本体は、低−Z、高熱伝導率材料から形成されている、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項3】
陽極本体は、ベリリウム、酸化ベリリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、及びこれらの複合物のうちのいずれかから形成される、請求項2のX線管アセンブリー。
【請求項4】
該陽極本体は、アルミニウム又はベリリウムと合金化された材料から形成される、請求項2のX線管アセンブリー。
【請求項5】
該ターゲット・コーティングの厚さは0.5ないし5ミクロンである、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項6】
該ターゲット材料は、19より大きな原子番号を有する1つ以上の材料を含む、請求項5のX線管アセンブリー。
【請求項7】
該陽極アセンブリーの外面は丸いか或いは弾丸形である、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項8】
該陽極アセンブリーの外面はほぼドーム形である、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項9】
該陽極アセンブリーの外面は、表面積を増やして該アセンブリーの冷却を良くするために、隆起のある渦巻状である、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項10】
該陽極アセンブリーは、該陽極本体に配置された少なくとも1つの排気ポートを含む、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項11】
1つ以上の成分を含むプラグによって気密シールが該排気ポート内に形成されている、請求項10のX線管アセンブリー。
【請求項12】
前記排気ポートに相対して密封されたチュービュレーションを含む、請求項10のX線管アセンブリー。
【請求項13】
該陽極本体は該X線管空洞と流体連通した内部ゲッター・スペースを含み、前記スペース及びチュービュレーションは共同してゲッター材料を包含するゲッター・エンクロージャーを形成し、該チュービュレーションは、該ゲッター・エンクロージャー及びX線管空洞の中に真空を含むように気密に封じられた外側端部を有する、請求項12のX線管アセンブリー。
【請求項14】
該陽極本体は、中間材料を用いて該管フレームに結合される、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項15】
該中間結合材料は、材料コバール、モリブデン及びタンタルのうちの1つを含む、請求項14のX線管アセンブリー。
【請求項16】
該陽極アセンブリーは少なくとも1つの排気ポートを含んでおり、前記排気ポートの一部分は中にゲッター材料が含まれるゲッター空洞を形成する、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項17】
該陽極本体内の円錐形表面は、閉じた頂点を有する実質的に完全な円錐を含む、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項18】
該陽極本体は、該円錐形表面と該管フレームとの間に、拡大された内径の環状凹所を含んでおり、前記環状凹所の中に環状に形成されたゲッター材料がはめ込まれている、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項19】
該陽極本体は、前記円錐形表面とほぼ同軸で該X線管空洞と連通しているゲッター・スペースを更に含んでおり、該ゲッター・スペースの中にゲッター材料が置かれており、該ゲッター材料はほぼ円筒形であり且つ前記円錐形表面とほぼ同軸に整列している、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項20】
該陽極本体は、該陽極本体内に位置する少なくとも1つの排気ポートを含む、請求項19のX線管アセンブリー。
【請求項21】
該X線管アセンブリーは、前記排気ポートに相対して密封されたチュービュレーションを含み、前記チュービュレーションは、該ゲッター材料を含む前記ゲッター・スペースの一部を形成する、請求項20のX線管。
【請求項22】
該ゲッター材料は、該管軸に沿ってX線を顕著に減衰させるために大きなサイズである、請求項19のX線管アセンブリー。
【請求項23】
該アセンブリーは排気ポートもチュービュレーションも持っていなくて、高真空下で処理され密封される、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項24】
該陽極本体は、勾配のある組成から形成され、該陽極本体内で位置により特性が変化する、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項25】
X線放射パターンを整形するために、該陽極アセンブリーの外面の一部は10以上の原子番号を有する1つ以上の材料でコーティングされている、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項26】
該管空洞の内面の一部にデポジットされたゲッター材料を含む、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項27】
該ターゲットは電導性材料から成っていて該陽極として作用する、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項28】
該陽極本体は電導性材料であって、前記円錐形内面は陽極を含む、請求項1のX線管アセンブリー。
【請求項29】
X線管の一部分を画定する内部空洞を有する管フレームと;
該管の一端部に存する、電子を放出するための陰極アセンブリーと;
該管フレームの反対側端部にあって、該管フレームと一部材をなして1つの一体的本体として形成され、該管フレームとほぼ同軸の円錐形内面を有する陽極アセンブリーと;
該円錐形内面にコーティングされたX線発生ターゲットと;
を含むX線管アセンブリー。
【請求項30】
該一体的X線管本体は低−Z、高熱伝導率材料から形成される、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項31】
該一体的X線管本体は、酸化ベリリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、及びこれらの複合物のうちのいずれかから形成される、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項32】
該ターゲット・コーティングの厚さは0.5ないし5ミクロンである、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項33】
該ターゲット材料は、19より大きな原子番号を有する1つ以上の材料を含む、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項34】
該一体的X線管本体の末端は丸いか或いは弾丸形である、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項35】
該アセンブリーは排気ポートもチュービュレーションも持っていなくて、高真空下で処理され密封される、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項36】
該一体的X線管本体の末端部は渦巻状で、隆起を有する、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項37】
該一体的X線管本体の末端部は少なくとも1つの排気ポートを含む、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項38】
1つ以上の成分を含むプラグによって該排気ポートに気密シールが形成されている、請求項37のX線管アセンブリー。
【請求項39】
前記排気ポートに相対して密封されたチュービュレーションを含む、請求項37のX線管アセンブリー。
【請求項40】
該一体的X線管本体は該X線管空洞と流体連通した内部ゲッター・スペースを含み、前記スペース及びチュービュレーションは共同してゲッター材料を包含するゲッター・エンクロージャーを形成し、該チュービュレーションは、該ゲッター・エンクロージャー及びX線管空洞の中に真空を含むように気密に封じられた外側端部を有する、請求項39のX線管アセンブリー。
【請求項41】
該一体的X線管本体は少なくとも1つの排気ポートを含んでおり、前記排気ポートの一部分は、中にゲッター材料が含まれているゲッター空洞を形成する、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項42】
該一体的X線管本体内の円錐形表面は、頂点が閉じている実質的に完全な円錐を含む、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項43】
該一体的X線管本体は、該円錐形表面と該管フレームとの間に、拡大された内径の環状凹所を含んでおり、前記環状凹所の中に環状に形成されたゲッター材料がはめ込まれている、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項44】
該X線管本体は、前記円錐形表面とほぼ同軸で該X線管空洞と連通しているゲッター・スペースを更に含んでおり、該ゲッター・スペースの中にゲッター材料が置かれており、該ゲッター材料はほぼ円筒形であり且つ前記円錐形表面とほぼ同軸に整列している、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項45】
該一体的X線管本体は少なくとも1つの排気ポートを含む、請求項44のX線管アセンブリー。
【請求項46】
該X線管アセンブリーは前記排気ポートに相対して密封されたチュービュレーションを含んでおり、前記チュービュレーションは該ゲッター材料を含む前記ゲッター・スペースの一部を形成する、請求項45のX線管。
【請求項47】
該ゲッター材料は、軸に沿ってのX線の最小限の減衰を提供するように最小の直径を与えられている、請求項44のX線管アセンブリー。
【請求項48】
該管軸に沿ってX線を顕著に減衰させるために該ゲッター材料のサイズは大きい、請求項44のX線管アセンブリー。
【請求項49】
該一体的X線管本体は、勾配のある組成から形成され、該一体的X線管本体内で位置と共に特性が変化する、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項50】
該一体的X線管本体の外面の一部分は、10以上の原子番号を有する1つ以上の材料でコーティングされている、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項51】
該一体的X線管本体内面の一部分にデポジットされたゲッター材料を含む、請求項29のX線管アセンブリー。
【請求項52】
X線管アセンブリーであって:
該X線管アセンブリーは該X線管の一部分を画定する内部空洞を有する管フレームを含んでおり;
該X線管アセンブリーは電子を放出するために該管フレームの一端部に存する陰極アセンブリーを含んでおり;
該X線管アセンブリーは排気を提供するために該管フレームの反対側端部と共に密封されたチュービュレーション・アセンブリーを含んでおり;
該X線管アセンブリーは該チュービュレーション・アセンブリーの、該管フレームとは反対の側の端部に存する陽極アセンブリーを含んでおり、該陽極アセンブリーは内部空洞を有する陽極本体を含んでおり、該陽極本体の第1端部は該チュービュレーション・アセンブリーの前記反対側端部と共に密封されて完全なX線管空洞を形成し、該陽極本体の第2端部に該管フレームとほぼ同軸の円錐形内面が形成されており;
該X線管アセンブリーは、該円錐形内面にコーティングされたX線発生ターゲットを含む、X線管アセンブリー。
【請求項53】
該陽極本体は低−Z、高熱伝導率材料から形成されている、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項54】
該陽極本体は、ベリリウム、酸化ベリリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、ダイヤモンド、酸化アルミニウム、及びこれらの複合物のうちのいずれかから形成される、請求項53のX線管アセンブリー。
【請求項55】
該陽極本体は、アルミニウム又はベリリウムと合金化された材料から形成される、請求項53のX線管アセンブリー。
【請求項56】
該ターゲット・コーティングの厚さは0.5ないし5ミクロンである、請求項53のX線管アセンブリー。
【請求項57】
該ターゲット材料は、19より大きな原子番号を有する1つ以上の材料を含む、請求項56のX線管アセンブリー。
【請求項58】
該陽極アセンブリーの外面は丸いか或いは弾丸形である、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項59】
該陽極アセンブリーの外面は、表面積を増やして該アセンブリーの冷却を良くするために、隆起のある渦巻状である、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項60】
該陽極本体は該X線管空洞と流体連通している内部ゲッター・スペースを含み、前記スペース及びチュービュレーションは共同してゲッター材料を包含するゲッター・エンクロージャーを形成し、該チュービュレーションは、該ゲッター・エンクロージャー及びX線管空洞の中に真空を含むように気密に封じられた外側端部を有する、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項61】
該陽極本体内の円錐形表面は、閉じた頂点を有する実質的に完全な円錐を含む、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項62】
該陽極本体は、該円錐形表面と該管フレームとの間に、拡大された内径の環状凹所を含んでおり、前記環状凹所の中に環状に形成されたゲッター材料がはめ込まれている、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項63】
該陽極本体は、勾配のある組成から形成され、該陽極本体内で位置と共に特性が変化する、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項64】
X線放射パターンを整形するために、該陽極アセンブリーの外面の一部は10以上の原子番号を有する1つ以上の材料でコーティングされている、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項65】
該管空洞の内面の一部にデポジットされたゲッター材料を含む、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項66】
該ターゲットは電導性材料から成っていて該陽極として作用する、請求項52のX線管アセンブリー。
【請求項67】
該陽極本体は電導性材料であって、前記円錐形内面は陽極を含む、請求項52のX線管アセンブリー。
【図1】
【図2A.2B.2C】
【図3】
【図4】
【図5A.5B】
【図6】
【図7A.7B.7C.7D】
【図8】
【図9】
【図10A.10B】
【図11A】
【図11B】
【図2A.2B.2C】
【図3】
【図4】
【図5A.5B】
【図6】
【図7A.7B.7C.7D】
【図8】
【図9】
【図10A.10B】
【図11A】
【図11B】
【公表番号】特表2006−518921(P2006−518921A)
【公表日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503802(P2006−503802)
【出願日】平成16年2月23日(2004.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/005302
【国際公開番号】WO2004/077481
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(505314354)ゾフト マイクロテューブ インコーポレーテッド (5)
【公表日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年2月23日(2004.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/005302
【国際公開番号】WO2004/077481
【国際公開日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【出願人】(505314354)ゾフト マイクロテューブ インコーポレーテッド (5)
[ Back to top ]