説明

ごみ貯留設備

【課題】比重の異なるごみの場合、センサを固定式にして、判定する容積を常に一定にすると、荷箱に収容するリサイクルごみの重量が大幅に相違し、例えば比重の小さいごみの場合、荷箱の積載量より少なくなり輸送効率が低下する。
【解決手段】荷箱側面に長孔を設けることによって、荷箱内に山型に堆積するごみの傾斜部を検知する。それにより、収容する容積を変更することができ、比重の異なるごみであっても積載量をほぼ一定にして荷箱の積載効率を高める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、階上のごみを階下の荷箱に収集貯留するごみ貯留設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、立体駐車場など複数階層ある建築物に用いられるごみ貯留設備は、階上には投入口があり、最も下の階には出口を備えた輸送管(ダストシュート)が設けられ、出口付近にシャッターと排出部、その下方に検知装置(センサ)を設けており、その鉛直下方にはごみを貯留する荷箱(コンテナ)が設置されている。
各階で人がごみを投入すると、ごみはダストシュートにガイドされながら階下まで落下し、コンテナにごみが堆積していく。
センサが取付けられている高さにごみが到達すると、堆積したごみの頂点部をセンサは検知する。
センサがごみを検知するとシャッターが閉まり、ごみの排出を一旦止め、一杯になったコンテナを搬出する(特許文献1参照)。
【0003】
例えば図9に示すように、階上から階下までダストシュート103が設けられており、各階には投入口105が設けられ、ダストシュート103の出口近傍には、シャッター104が設けられ、シャッター104の下方に排出部106があり、さらにその下方に光電センサ107が設けられていて、光電センサ107の下方に荷箱(コンテナ102)が略水平に設置された台車108の上に載置されている。ダストシュート103は途中で折れ曲がっているものもあるが、下端の排出部106は水平な床面に対し略垂直となっており、コンテナ102は排出部106の鉛直下方に設置され、排出部中心とコンテナ床面中心が一直線上になっている。
【0004】
光電センサ107とコンテナ102との間には間隙が設けられていて、載置されたコンテナ102を移動するために利用されている。
【0005】
コンテナ102の大きさは、貯留したごみを人が搬出できる程度の大きさに統一されている。
【0006】
図9の場合、紙・缶・ビンなどのごみがほぼ原形のままで圧縮や破砕をされずに袋に詰められた状態で捨てられる。こうしたごみは通常、ダストシュート103を落下して堆積するとほぼ山型になる。
【0007】
光電センサ107は、複数組の投光部と受光部とが間隔をおいて設けられることにより、コンテナ102の上部開口部における広範囲を検知できるようにしている。
光電センサ107は、ごみが光線位置を一時的に通過しても検知しないが、山型に堆積するごみの高さが光電センサ107の光線位置を越えて、ごみが光線を一定時間遮ったときに検知する。このような検知有無によりコンテナ102に収集貯留されたごみが所定量を超えたか否かを判定していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−162288号公報 (図4、図5)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1のように一定の大きさのコンテナで、光電センサにより、山型に堆積するごみの頂点部分をコンテナ上端より上方で検知し、ごみの所定量を判定するのは、例えばリサイクル施設などで処理されるごみには適さない。
なぜならばリサイクル施設にはいくつもの分別ラインが設けられ、各ラインによって収集されるごみの種類が異なる。つまり各コンテナには純度の高いごみが積載されるが、同じ建物の中であっても各ラインに発生するごみを比較すると比重に大きな差があり、各コンテナに堆積するごみの積載重量が異なるためである。
【0010】
全てのコンテナに対するセンサの検知位置を一定にすると、収容されたときのごみの容積が一定となり、比重によって積載重量が大幅に変化し、下記のような理由により輸送効率が悪くなるという問題がある。
従って各選別ラインのごみの比重に合わせて積載容積を調整する必要性がある。
【0011】
つまり比重が極端に異なるごみ(リサイクルごみ:プラスチック、不燃ごみ、びん、缶など)に対して、センサの検知位置を固定すると、収容されるごみの容積がほぼ同じとなり結果的に積載重量の面で過不足を生じる。
例えばプラスチックごみなどの比重の小さいものを基準にシャッターとコンテナの間隙に光電センサを設置すると、比重の大きい鉄ごみなどの場合は、光線を遮るまで貯留するとコンテナに積載可能な重量以上になる可能性がある。
【0012】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、比重の異なるごみを積載する際にもその比重に応じて積載容積を調整することを可能とするごみ貯留設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
ごみの供給手段と、その下方に設置可能な荷箱と、その荷箱の側壁に設けられる孔と、設置時の荷箱の外側方に対向する位置に設置されるセンサと、供給手段の端部に設けられる排出部とを備えており、そのセンサはその孔を通じて、先述の排出部より下方で排出部から落下するごみの着地点に対して、側方にオフセットした位置で、供給手段により供給されるごみを検知するように構成されてなる。
ここで「オフセットした位置」というのは、ごみの着地点から側方に離隔した位置のことを示す。
【0014】
この構成では、荷箱に設けられる孔を長孔にしても良い。
【0015】
上記孔が、少なくとも荷箱の一側方の側壁に複数並べて設けられているように構成してもよい。
【0016】
上記荷箱が複数台列設され、センサは荷箱の孔を通じてごみを検知するように構成してもよい。
【0017】
上記荷箱の床面には、排出部の鉛直下方に位置するところに、傾斜部や球面部を有しているごみ拡散部材が設けられていてもよい。
【0018】
上記センサがごみを検知したときに作動する報知手段を備えられていてもよい。
【発明の効果】
【0019】
センサは、孔を通じて排出部より下方で排出部から落下するごみの着地点に対して、側方に離隔(オフセット)した位置で、供給されるごみの堆積した傾斜部(稜線)を検知することによって、ごみの積載容積を調整することができる。
【0020】
荷箱側面に設けられた孔は、長孔とし、長孔の範囲内でごみの検知位置を変更することで、異なる比重のごみの積載重量を一定にするために、ごみの積載容積を調整容易とすることができる。
【0021】
同様に荷箱の一側方の側壁に複数個の孔を並べて設け、孔を選択することでごみの検知位置を変更することにより、ごみの積載容積を調整することができる。
【0022】
荷箱を複数台並べて設置しているとき、一つのセンサによって複数の荷箱のごみを検知することができる。また、複数台の並列の荷箱を一直線上に貫通した孔によって同時に一つのセンサで検知することができる。
【0023】
本発明の荷箱の床面には、傾斜部や球面部を有しているごみ拡散部材が設けられていることにより、輸送管から落下するごみが荷箱床面に直接当たらず磨耗を防ぎかつごみの堆積形状を一定の山型とすることができる。
【0024】
ごみ質によっては所定量になっても荷箱の上端よりごみが突出しないので作業員が気付き難い場合があるが、これを防ぐために、センサがごみを検知した時に報知手段によって周辺の作業員に報知するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係るごみ貯留設備が設置されたリサイクル施設を概略的に示した正面図である。
【図2】本発明に係るごみ貯留設備の平面図である。
【図3】本発明に係る荷箱が一つの場合の斜視図である。
【図4】本発明に係る複数の荷箱の斜視図である。
【図5】荷箱とダストシュートの位置関係を示した図である。
【図6】本発明に係る荷箱の断面図である。
【図7】荷箱にごみが堆積した状態を横から見たイメージ断面図である。
【図8】直列に並んだ複数台の荷箱をセンサ1台により検知する方法のイメージ図である。
【図9】従来技術に係る施設を概略的に示した正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、ごみ貯留設備の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
【0027】
図1はリサイクル施設の一部の構成を概略的に示しており、ごみ貯留設備1は、3階層ある建築物15の1階に設置されている。全体の太線は建築物15を示している。
本実施例においては数種類の予め破砕されて分別された「リサイクルごみ」が各々の選別ライン(ベルトコンベア)9上に存在し、それをさらに細かく選別した後、貯留する設備について説明する。
【0028】
前工程において、破砕機(不図示)により破砕、分別された「リサイクルごみ」は、ベルトコンベヤからなる選別ライン9に搬送され、手選別により、さらに細かく「ペットボトル・プラスチック」12、「不燃ごみ」13、「びん・缶」14に選別される。
選別された「リサイクルごみ」は、人の手によりそれぞれ別々の供給手段の投入口5へと投入される。供給手段は投入口5と輸送管としてのダストシュート3とシャッター4とからなる。
投入されたごみは各供給手段に対応した荷箱(コンテナ)2へと供給される。コンテナ2の側壁には孔26が設けられている。コンテナ2はごみの種類ごとには決められておらず、同一構成のものを随時入れ替えて用いる。
投入された「リサイクルごみ」が所定量になった時点で、コンテナ2の長手方向に対し直交する方向に孔26を通じて検知するセンサ7により検知され、シャッター4が閉となり、図示しない管理棟に信号が送られて、図2に示すように、建築物15の中に設置されたコンテナ2に貯留された「リサイクルごみ」を脱着車輌11により図示しない最終処分場まで輸送する。
コンテナ2に設けられている孔26の詳細は後述する。
【0029】
センサ7は、本実施例では光電センサを使用しており、図1〜3に示すように1台のコンテナ2について投光側と受光側の一対のセンサを用いている。また図4(a)のように複数のコンテナ2a、2bに1対のみの光電センサを用いることができ、その場合、どちらか一方のコンテナ2aもしくは2bが所定量になった時点で検知する。
【0030】
センサ7がごみを検知したときにシャッター4を閉とすることで、作業者が誤って供給手段の投入口5にごみを投入しても排出部からごみが排出されず図1で示すコンテナ2付近での安全を確保できる。
更には複数のコンテナ2に一対のセンサ7を用いることでセンサ7の数を減らすことができ、スペースの有効利用やコスト削減に貢献する。さらにセンサ7は光電センサに限らず、超音波、マイクロ波などのセンサでもよい。
【0031】
また、本実施例では、ごみの安息角、つまりごみの稜線の傾斜角を確認してセンサ位置を決定するごみ貯留設備を示すが、図2で示すコンテナ2a,2b,2cの設置位置に誤差がある場合、センサ7を移動式にし、都度センサ位置を調整しても良い。
さらにはセンサ7を固定して、コンテナ2自体を移動したり、コンテナ2を台車に載置して移動しながら、相対的にセンサ7の検知位置を変えることによりごみの積載容積を調整しても良い。図示しないが、この場合の台車はコンテナ2を載せるだけの大きさを備え、移動手段として、例えばモーターや油圧シリンダを備えており、コンテナ2の長手方向の中心線に沿って移動する。しかし台車は自走式であるか否かを問わず、ごみ貯留設備の規模や仕様によって自由に変更すれば良い。
【0032】
センサ7がごみを検知することにより管理棟に信号が送られた後、空コンテナ2を所定位置に設置するまでに人が誤って投入口5に「リサイクルごみ」を投入したとしても、ダストシュート3下部の排出部としての開口部6よりごみが落下して床面に飛散しないようにシャッター4を閉とする。
選別後に残った残渣は、選別ライン9のベルトコンベヤによってバンカ10に送られる。バンカ10は満量になった時点で信号を管理棟に送り、遠隔操作にて開閉が行われ、ダンプ車8に残渣を投入する。その後ダンプ車8は図示しない最終処分場へ残渣を輸送し排出する。
【0033】
ごみ貯留設備1は、主にコンテナ2、ダストシュート3、シャッター4、センサ7から構成されており、ダストシュート3は2階もしくは3階から1階へと貫通している。そしてダストシュート3は落下してきたリサイクルごみをコンテナ2へと排出する。
各ダストシュート3は油圧もしくは空気圧のシリンダからなるスライド機構であるシャッター4を備え、シャッター4はコンテナ2の設置により検知センサ(不図示)からの信号を受信し自動的に開となり、センサ7がごみを検知すると信号を受信し自動的に閉となる。
図3に示すようにコンテナ2はダストシュート3の鉛直下方に設置される。そしてセンサ7はコンテナ2の両側方の床面に、コンテナ2を挟み込むように設置されている。
図2にはコンテナ2が3台設置されている平面図を記載している。ごみの種類によってセンサ7の設置位置は異なっており、コンテナ2に貯留するごみの容積を調整している。
次に図4(a)にコンテナ2が複数台設置される場合を示す。本実施例においては1台設置と2台並列設置の場合を示す。このとき2a、2b(2台並列)と、2c(1台)とはコンテナ2に供給されるごみの比重は異なる。しかし前述のようにごみの種類に関係なくコンテナ2a、2b、2cは入れ替えられる。
そして、コンテナ2が1台の場合と同様に、センサ7は2台のコンテナ2a、2bを挟み込むように設置され、コンテナ2a、2bの長手方向に対し直交する方向に検知している。
また、図8に示すように一つのセンサ7で複数台のコンテナ2のごみを検知することもできる。この場合センサ7の投光側を回動させてごみを検知すれば、直列に並べたコンテナ2のごみを検知することができる。
【0034】
ダストシュート3は鋼管を用いて製作されており、1階から2階、もしくは3階へと貫通している。略垂直なダストシュートのみならず、図示はしないがY字型のダストシュート、略L字型のダストシュートなどでも構わない。
ただし、ダストシュート3下部は、図5に示すように、ダストシュート3の中心線の延長線がコンテナ2床面中心を通過する位置関係となっている。詳細は後述する。
【0035】
また、コンテナ2付近でトラブルが発生した場合、またはコンテナ2の設置を検知する検知センサ(不図示)が機能していない場合は管理棟から遠隔操作にて強制的にシャッター4を閉にすることができる。
【0036】
コンテナ2は、図1に示すように、ダストシュート3の下部開口部6の下方に設置している。これらのコンテナ2は、図3に示すように箱状で、コンテナ2を脱着車11に積載する際に使用するフック21と、収容されたごみをダンプ排出する際にヒンジ23を介して開放するテールゲート22とが取付けられている。
以下コンテナ2は、図3に示すようにフック21がある方を前方、テールゲート22がある方を後方とする。
また、コンテナ2の上面には、図4(a)に示すように「リサイクルごみ」の受入れ口241が開口され、ボルトで着脱可能なルーフ24を備えることができる。ルーフ24は、ガラスなどのごみが投入されたときのように破片が飛び散る場合に取付けられ、それ以外では取り外される。
通常は図3のように、一つのコンテナ2に対し一対のセンサ7が床面に設置されている。しかし、図4(a)に示すように、並列に複数台のコンテナ2が設置されても、センサ7は一対のみ床面に設置される場合がある。
図4(a)には、ルーフ24を取付けたコンテナを1つと、ルーフ24を外した2つのコンテナを記載している。
ルーフ24が取付けられた場合でも後述する孔26により、「リサイクルごみ」を検知することができる。
【0037】
コンテナ2とダストシュート3との位置関係を図5に示す。図5(a)に示すのはコンテナ2を平面Sによって切り取った状態である。切り取られたコンテナ2の断面が図5(b)に示されているハッチング部で、点Cはコンテナ2の断面中心とダストシュート3の中心線の延長線が重なった点である。つまり、ダストシュート3の下部開口部6から落下する「リサイクルごみ」を、コンテナ2の床面中心部で受けるように設置される。
【0038】
図6は、ルーフ24を外したコンテナ2を側面から見た断面を示し、コンテナ側面上方には、幅方向の中心線よりコンテナの前後いずれかの方向に適量オフセットした位置に孔26が設けられている。この孔26は、楕円形や長方形などの長孔形状となっている。図6、図7においては前方にオフセットした場合を示す。
尚、孔26はコンテナ側面で幅方向の中心線上以外の位置にあればよい。
【0039】
また、本実施例では横長の長孔を有している場合を記載しているが、長孔は縦長でもよい。
孔26については、まず長孔にすることによりごみの種類に対応して検知位置を変更可能として積載するごみ容積を変更するためであり、次に前後方向にオフセットしていることにより、山型に堆積するごみの頂点でごみの容積を検知するのではなく、ごみの稜線(傾斜部)でごみを検知するためである。
さらに、山型に堆積するごみの頂点を検知する構成では、ダストシュートにごみが引っかかることによって、誤検知する場合があるのに対し、稜線(傾斜部)を検知して所定量を判定した方が安定した判定ができる。
【0040】
前述したように孔26をコンテナ側面の幅方向の中心線から前後方向にオフセットして設け、ごみの稜線(傾斜部)でごみを検知することにより、以下に示すようにコンテナに収容するごみの容積を調整することができる。
ごみが堆積したときのコンテナの内部を図7に示す。図7(a)で示すように長孔の前方(中心線より離れた位置)でごみを検知するようにセンサ7を設置すれば、ごみを検知するまでに時間がかかり、結果、貯留されるごみの容積は増加し、図7(c)で示すように長孔の後方(中心線に近づいた位置)で検知すれば貯留されるごみの容積は減少する。
このように比重が小さいごみの場合は長孔の前方でごみを検知するようにセンサ7をコンテナ2の外側方でコンテナの側面に対向するように床面に設置し、比重が大きいごみの場合は長孔の後方でごみを検知するようにセンサ7を設置して貯留容積を調整することで、収容するごみの重量がほぼ一定となる。それにより「リサイクルごみ」を可能な範囲で最大限にコンテナ2に積載できるようにする。
【0041】
図7において(a)はペットボトル・プラスチックごみ12などのごみのように比重が小さいとき、(b)は不燃ごみ13などのように比重が中間のとき、(c)はびん・缶14などのように比重が大きいときのリサイクルごみを積載した状態でのコンテナ2の断面を示している。リサイクルごみ12乃至14が堆積した場合の傾斜部が孔26の途中まで遮蔽している。このような時点でごみを検知する。
【0042】
図3および図6(a)に示すように、コンテナ2の床面には錐体からなるごみ拡散部材27を備えている。ごみ拡散部材27はボルトにて着脱可能で、落下してきた「リサイクルごみ」がコンテナ中心に滞留することを防ぎ、コンテナ床面全体に極力均質に堆積するのを補助する機能を有する。また、通常ごみ拡散部材はコンテナ床面中心に設け、排出部の中心線とごみ拡散部材の中心とがほぼ一直線上になるようにコンテナ2を設置することが望ましい。
これにより、「リサイクルごみ」の山型に堆積する傾斜を緩やかにして、積載量を最大限に増やすことができる。
また、ごみを拡散するだけではなく、床面に落下してくるごみによる磨耗を防ぐ機能も有する。ごみ拡散部材は、傾斜部や球面部を有した形状であれば良く、図3、図6(a)のように錐体でなくて、例えば傘状でも良い(図6(b))
【0043】
「リサイクルごみ」を投入中、コンテナ近傍に人が接近し、センサ7を遮ったときはシャッター4が自動で閉まり、ごみの落下を遮断すると同時に信号が管理棟に伝わることで、安全装置としても機能する。
本実施例では、センサ7は図4(b)に示すように、水平方向に延びるガイド71に、2本のUボルト72、ナット73及びプレート74にて取付けられ、水平方向のガイド71に沿って調整できるようにしている。
また、センサ7は、図示はしないが小型電気モータなどを用い、ガイドレールなどに沿わせて自動で調整してもよい。
本実施例において、センサ7は水平方向に移動する場合しか図示していないが、垂直方向に上下移動してもよく、この場合は孔26の長孔は縦長となる。
【0044】
さらに、ごみ貯留設備1には報知手段を設けても良い。
報知手段は、センサ7がコンテナ2内のごみを検知したとき、図示しない警報や、ライト、ランプ、もしくは表示装置を作動させ、コンテナ2周辺の作業者に周知する。
そうすることにより、図2に示すように脱着車11がコンテナ2を搬出する作業の安全性及び作業性を向上し、事故などを未然に防ぐ。
警報やライト、ランプ、表示装置は組み合わせて使用しても良いし、単独で使用しても良い。また、表示装置は文字、記号、色などを表示させるものであればよく、特に限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明によれば、特にごみのリサイクル施設において、輸送管を用い階上から階下へごみを落下させコンテナに投入し、センサにて所定量を判定するごみ貯留設備に有用である。

【符号の説明】
【0046】
1 ごみ貯留設備
2 荷箱(コンテナ)
21 フック
22 テールゲート
23 ヒンジ
24 ルーフ
26 孔
27 ごみ拡散部材
3 ダストシュート(輸送管、供給手段)
4 シャッター(供給手段)
5 投入口(供給手段)
7 センサ
75 光電センサ
9 選別ライン
12、13、14 リサイクルごみ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみの供給手段と、当該供給手段の下方に設置可能な荷箱と、当該荷箱の側壁に設けられる孔と、設置時の前記荷箱の外側方に対向する位置に設置されるセンサと、前記供給手段の端部に設けられる排出部とを備え、
前記センサは、前記孔を通じて、前記排出部より下方で前記排出部から落下するごみの着地点に対して側方にオフセットした位置で、前記供給手段により供給されるごみを検知することを特徴とするごみ貯留設備。
【請求項2】
前記孔が、長孔であることを特徴とする請求項1記載のごみ貯留設備。
【請求項3】
前記孔が、少なくとも前記荷箱の一側方の側壁に複数並べて設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のごみ貯留設備。
【請求項4】
前記荷箱が複数台列設され、前記センサは前記荷箱の孔を通じてごみを検知することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のごみ貯留設備。
【請求項5】
前記荷箱の床面には、傾斜部または球面部を有しているごみ拡散部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の荷箱を有するごみ貯留設備。
【請求項6】
前記センサがごみを検知したときに作動する報知手段を備えることを特徴とする請求項1記載のごみ貯留設備。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate