説明

ねずみ捕り

【課題】ねずみをよく捕獲することができ、また、捕獲後のねずみを簡単に処理できるようにしたねずみ捕りを提供する。
【解決手段】横向きに開口する進入口11と餌置き部12とを有する誘導路10と、進入口11を開放する開放位置P1と閉鎖する閉鎖位置P2との間で移動可能な扉20と、ねずみの進入を検知する検知手段30と、開放位置P1に係止された扉20を、検知手段30の検知信号により係止を解除して閉鎖位置P2に移動させる閉鎖手段40と、誘導路10から横方向に分岐された着脱可能な捕獲路50と、捕獲路50の先端部50bに設けられて外部からの採光を可能とするとともに外部からの内部の視認は禁止する明かり採り60と、捕獲路50に進入したねずみが誘導路10に逆行することを防止する逆行防止手段70と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事務所,工場,倉庫等の職場や一般家庭において、床面や地面等の載置面に置いて使用するねずみ捕りに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ねずみを捕るための捕獲方法や捕獲器は、種々のものが提案され、また、実践されている。
【0003】
例えば、毒入り団子等の毒物をねずみに食べさせて殺傷する方法は、古くから実践されている。
【0004】
また、捕獲器として、金網でできた比較的小さい箱に餌を入れ、ねずみが入口から入ってこの餌を採ろうとすると入口が塞がれて逃げられなくなるものが一般的に知られている。
【0005】
さらに、特許文献1には、底板,左右の側板,上板,奥板によって、前側が開口された筺体を構成し、この開口部に上下動可能な扉を開放状態でセットし、ねずみが筺体内に侵入すると、仕掛けが外れて扉が閉じられるものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−328716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、毒物をねずみに食べされる方法は、毒物を食べたねずみがどこで死ぬかが分からず、例えば、天井裏で死んだ場合には、死後の腐乱により異臭が発生したり、雑菌が発生したりして、衛生的でないという問題がある。また、ペットが誤って毒物を食べた場合には死んでしまうという安全面での問題がある。
【0008】
また、金網でできた捕獲器は、構造が簡単で手軽ではあるものの、捕獲されたねずみを他のねずみが外部から容易に見ることができるため、これを見たねずみは、学習してその捕獲器には、掛かりにくくなるという問題がある。
【0009】
さらに、特許文献1のものは、筺体内に捕獲されたねずみは、外部からは見えなくなるものの、その後、筺体内に捕獲したねずみを手や器具で外部に取り出さなければならず、この作業が煩雑であるという問題があった。
【0010】
なお、以上の問題は、ねずみ以外の小動物を捕獲する場合についても同様にあてはまる。
【0011】
そこで、本発明は、衛生的で安全で、また、捕獲されたねずみ(小動物)が外部から見えないようにして、ねずみ(小動物)をよく捕獲できるようにし、さらに、捕獲後のねずみ(小動物)の後処理を簡単に行うことができるねずみ取りを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に係る発明は、載置面に置かれて使用されるねずみ捕りに関する。この発明に係るねずみ捕りは、端部に設けられて横向きに開口する進入口と、前記進入口から奥に入ったところに設けられた餌置き部と、を有する誘導路と、前記進入口に取り付けられて前記進入口を開放する開放位置と前記進入口を閉鎖する閉鎖位置との間で移動可能な扉と、前記進入口からねずみが進入したことを検知する検知手段と、前記開放位置に係止された前記扉を、前記検知手段の検知信号により係止を解除して前記閉鎖位置に移動させる閉鎖手段と、基端部が前記誘導路から横方向に分岐されるとともに先端部が閉鎖された着脱可能な捕獲路と、前記捕獲路の先端部に設けられて外部からの採光を可能とするとともに前記外部からの内部の視認は禁止する明かり採りと、前記捕獲路に進入したねずみが前記誘導路に逆行することを防止する逆行防止手段と、を備える、ことを特徴とする。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に係るねずみ捕りにおいて、前記捕獲路は、断面円形のパイプ状に形成されるとともに、前記基端部が前記誘導路側に着脱可能に嵌合されている、ことを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項2に係るねずみ捕りにおいて、前記逆行防止手段は、一方の面に粘着剤が塗布されて前記粘着剤の塗布面を内側にして筒状に巻かれて前記捕獲路内に挿入された粘着シートである、ことを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項2に係るねずみ捕りにおいて、前記逆行防止手段は、前記捕獲路の基端部近傍における前記捕獲路側又は前記誘導路側に配置されて、前記誘導路から前記捕獲路へのねずみの進入は許容し、前記捕獲路から前記誘導路への逆行は禁止する逆行防止部材によって構成されている、ことを特徴とする。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項2ないし4のいずれか1項に係るねずみ捕りにおいて、前記捕獲路は、前記先端部が着脱可能に構成されている、ことを特徴とする。
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に係るねずみ捕りにおいて、前記閉鎖手段は、前記検知手段の検知信号によって作動する電磁石と、前記電磁石の作動に伴って係合位置から解除位置に移動することで、前記扉の前記係止を解除して前記扉を前記開放位置から前記閉鎖位置に移動させる閉じ部材と、を有する、ことを特徴とする。
【0018】
請求項7に係る発明は、請求項6に係るねずみ捕りにおいて、前記検知手段は、前記餌置き部近傍に配置されてねずみが乗ることで下降する踏み板と、前記踏み板の下降を検知して前記電磁石を作動させるスイッチと、を有する、ことを特徴とする。
【0019】
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に係るねずみ捕りにおいて、前記扉は、閉鎖位置に配置された際に内側に位置する内面に、奥側に向けて延びる針状部材を有する、ことを特徴とする。
【0020】
請求項9に係る発明は、請求項1ないし8のいずれか1項に係るねずみ捕りにおいて、前記扉と前記誘導路との間に、前記扉を前記閉鎖位置に向けて付勢する付勢部材が介装されている、ことを特徴とする。
【0021】
請求項10に係る発明は、請求項1ないし9のいずれか1項に係るねずみ捕りにおいて、前記誘導路は、一方の端部と他方の端部とに前記進入口を有し、前記扉は、前記一方の端部と前記他方の端部の前記進入口のそれぞれに取り付けられている、ことを特徴とする。
【0022】
請求項11に係る発明は、請求項10に係るねずみ捕りにおいて、前記誘導路は、前記一方の端部と前記他方の端部とに、前記進入口を閉鎖する透明板を挿脱可能なスリットを有している、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1の発明によれば、誘導路の進入口からねずみが進入すると、これを検知手段が検知し、閉鎖手段によって進入口が閉鎖される。退路を閉ざされたねずみは、捕獲路の先端部の明かり採りに向かって進むため、誘導路から捕獲路に進入する。捕獲路に進入したねずみは、逆行防止手段によって誘導路に戻ることができなくなるため、捕獲路に捕獲される。明かり採りは、採光は可能ではあるが、これを介して外部から内部を見ることはできないので、他のねずみが、捕獲路に捕獲されたねずみを外部から見ることはできない。このため、他のねずみが、学習してこのねずみ捕りに捕獲されにくくなることはない。また、捕獲路が着脱可能であるので、捕獲路を誘導路から取り外して、基端部(誘導路に近い側)を下方に傾けるだけで、捕獲路からねずみを簡単に外部に排出することができる。
【0024】
請求項2の発明によれば、捕獲路は、断面円形のパイプ状に形成されているので、誘導路に対して回転させながら、簡単に係脱することができる。
【0025】
請求項3の発明によれば、捕獲路の進入したねずみは、粘着シートが体に粘着されるので、自由に動くことができなくなり、捕獲路に捕獲される。また、捕獲路からねずみを取り出す際には、粘着シートごと取り出すことができる。
【0026】
請求項4の発明によれば、捕獲路に進入したねずみは、逆行防止部材により、捕獲路から誘導路に逆行することができなくなる。
【0027】
請求項5の発明によれば、誘導路は先端部が着脱可能であるので、例えば、逆行を防止する部材が、捕獲路側に設けてある場合でも、先端部を外すことで、ここからねずみを外部に排出することができる。
【0028】
請求項6の発明によれば、電磁石で閉じ部材を係合位置から解除位置に移動させることで、扉を開放位置から閉鎖位置に移動させることができる。
【0029】
請求項7の発明によれば、スイッチは、ねずみが踏み板に乗って下降したときにこれを検知して検知信号を発し、電磁石を作動させて扉を閉鎖することができる。
【0030】
請求項8の発明によれば、扉が閉鎖される際に、ねずみの体に一部や尻尾が完全に進入口から入っていない場合や、ねずみが進入口から逃げ出そうとした場合に、針状部材がねずみに刺さって刺激を与えるので、ねずみはびっくりして奥側に移動する。
【0031】
請求項9の発明によれば、扉と誘導路との間に扉を閉鎖方向に付勢する付勢部材が介装されているので、扉を閉鎖する際に円滑かつ確実に閉鎖することができる。
【0032】
請求項10の発明によれば、誘導路の両端のそれぞれに進入口、及びこれを塞ぐ扉が設けられているので、ねずみが誘導路に置かれた餌を視認しやすく、また、両進入口からのねずみの進入が可能となる。さらに、別な見方をすれば、誘導路を、入口と出口を有する通路として見ることができるので、この点からもねずみが進入しやすい。
【0033】
請求項11の発明によれば、例えば、ねずみ捕りの置き場所等の制約で、進入口が2つよりも1つの方が好ましいような場合、スリットに透明板を挿入して1つの進入口を閉鎖し、かつ扉は開放位置に配置する。これにより、透明板は明かり採りとして作用して、ねずみが誘導路中の餌を見やすくする。ねずみが誘導路中に進入すると、双方の入り口の扉が閉じられるが、一方は、その本来の目的である、進入口を塞いでねずみの退路を断つものであるのに対して、他方の透明板側の扉は、既に透明板でねずみの退路は断たれているので、透明板を覆って採光を不能とするものである。これにより、外部から内部を見えなくするとともに、誘導路中のねずみが唯一の明かりである明かり採りに向かって移動しやすいようにする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】ねずみ捕り1の全体構成を示す部分破断斜視図である。
【図2】検知手段30を説明する図である。
【図3】捕獲路50を説明する図である。
【図4】ねずみ捕り1内でのねずみの動作を説明する、上方から見た模式図である。
【図5】検知手段30としての光透過型の光センサ35を説明する図である。
【図6】閉鎖手段40のアーム47として揺動するアーム47を使用する例を示す図である。
【図7】閉鎖手段40のアーム48として長手方向に移動する左アーム48a,右アーム48bを使用する例を説明する図である。
【図8】閉鎖手段40として、ソレノイド49を使用した例を説明する図である。
【図9】「十」字形に配置した2つの捕獲路50,50を説明する図である。
【図10】誘導路10に対して捕獲路50が直角でない角度で交差する例を説明する図である。
【図11】明かり採り60の他の例を説明する図である。
【図12】逆行防止手段70の他の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同じ構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
【0036】
図1〜図4を参照して、本発明を適用した実施形態1のねずみ捕り1について説明する。ここで、図1は、ねずみ捕り1の全体構成を示す部分破断斜視図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上部に矢印で示す前後左右上下が、ねずみ捕り1の前後左右上下を示すものとして説明するが、前後方向と左右方向とを入れ替えてもいいのはもちろんである。また、図2は、検知手段30を説明する図である。また、図3は、捕獲路50を説明する図である。また、図4は、ねずみ捕り1内でのねずみの動作を説明する、上方から見た模式図である。なお、図4ではハッチングを省略している。
【0037】
図1に示すように、ねずみ捕り1は、進入口11,11、餌置き部12を有する誘導路10と、進入口11,11にそれぞれ取り付けられた開閉自在な扉20,20と、進入口11,11からねずみ(不図示)が進入したことを検知する検知手段30と、この検知手段30の検知信号により扉20を閉鎖する閉鎖手段40と、誘導路10から横方向(前方向)に分岐された捕獲路50と、捕獲路50の先端部(前端部)50aに設けられた明かり採り60と、捕獲路50に進入したねずみが誘導路10に逆行することを防止する逆行防止手段70と、を備えている。
【0038】
誘導路10は、四角筒状に形成されていて、底板13、天板14、前後一対の側板15,15を有しており、底板13が床面,地面等の載置面に置かれる。誘導路10は、長手方向(左右方向)の両端にそれぞれ開口部を有していて、これら開口部が、ねずみが進入する進入口11となっている。進入口11,11から奥に入ったところ、つまり、底板13の上面における長手方向の略中央には、餌置き部12が設けてあって、ここには、餌Fが取り付けられるピン16が突設されている。このピン16を挟むようにして、左右両側に踏み板31(検知手段30の一部)が配設されている。また、底板13におけるこれら踏み板31の下方に位置する部分には、スイッチセンサ32(検知手段30の一部)を取り付けるための取付孔13a(図2参照)が上下方向に貫通されている。また、誘導路10は、一方の側板(前の側板)15の長手方向の略中央が、円形に刳り貫かれていて、ここには、外側に向けて、捕獲路50を取り付けるための円筒状の台座17が設けられている。また、前の側板15におけるそれぞれの進入口11近傍には、上下方向に延びるスリット15aが、前の側板15を前後方向に貫通するように設けられている。これらスリット15aは、進入口11を閉鎖する透明板18(例えば、アクリル板、塩化ビニル板)が着脱自在に挿着される。なお、透明板18の作用については後に説明する。
【0039】
扉20,20は、誘導路10の長手方向の両端部のそれぞれの進入口11,11に取り付けられている。各扉20は、進入口11よりも少し大きい矩形に形成されていて、その上端20aと誘導路10の天板14の端部との間に、2個(複数)の蝶番21が取り付けられていて、これらの蝶番21を揺動中心として、進入口11を開放する開放位置P1(図1の実線参照)と閉鎖する閉鎖位置P2(図1の右の扉の二点鎖線参照)との間を移動(揺動)できるようになっている。2個の蝶番21,21のうち、一方は、扉20を閉鎖位置P2(図1の右の扉20の二点鎖線参照)に向けて矢印R1方向(閉鎖方向)に付勢するばね部材21aが組み込まれていて、これにより、扉20は、閉鎖時に、自重と付勢力とによって、閉動作を確実で迅速に行うとともに、閉鎖位置P2に配置された後には、開きにくくなっている。扉20の外面20bにおける略中央には、「L」字型のフック22が突設されている。また、扉20の内面20cには、扉20が閉鎖位置P2に配置された状態において、奥側を向くように、複数(多数)の針状部材23,23…が突設されている。なお、図1では、右の扉20の針状部材23,23…の図示は省略している。これら針状部材23,23…は、一旦、誘導路10に閉じ込められたねずみが、扉20を外側に押して開放しようとするのを防止するためのものである。針状部材23,23…は、その基端側が、扉20に形成された嵌合穴(不図示)に対して、着脱自在に嵌合されるようになっている。
【0040】
検知手段30は、図2に示すように、2枚の踏み板31,31とセンサスイッチ(スイッチ)32,32と、ばね部材(圧縮ばね)33,33と有している。各踏み板31は、矩形の薄板によって形成されており、基端側がテープ34で止められ、先端側がばね部材33によって上方に付勢されて、傾斜姿勢を維持している。センサスイッチ32は、センサ本体32aが誘導路10の底板13の取付孔13aに嵌合されていて、センサ本体32aに対して上下動可能なスイッチ部32bが踏み板31の裏面(下面)に接触するかあるいはわずかな間隙を介して配置されている。検知手段30は、ねずみによって踏み板31が踏まれて下がると、スイッチ部32bが押し下げられてオンされ、検知信号を出力するようになっている。この検知信号は、次に説明する閉鎖手段40に伝達される。
【0041】
閉鎖手段40は、図1に示すように、誘導路10の天板14の上面に配設されていて、天板14の長手方向の略中央の後側に配設された電磁石41と、左右方向に長い板状に形成されたアーム(閉じ部材)42と、アーム42を付勢するばね部材(引っ張りばね)43とを有している。電磁石41は、固定的に配置された本体44と、本体44により前後方向移動可能に支持された作動部45とを有していて、作動部45は、検知手段30の検知信号により、本体44の磁力によって後方(矢印K1方向)に引かれる。アーム42は、長手方向の中央が電磁石41の作動部45に固定されていて、係合位置P3(実線参照)と解除位置P4(二点鎖線参照)との間を移動可能である。アーム42は、両端部近傍のそれぞれに、天板14の上面を転動するローラ42bが取り付けられていて、これらローラ42b,42bにより、バランスが維持されるとともに、円滑な移動が可能となっている。
【0042】
電磁石41及びアーム42の長手方向(左右方向)の中央部分は、左右方向に長いカバー部材46によって覆われている。そして、カバー部材46の長手方向の両端部近傍には、ばね部材43の一方の端部(基端部)43aが取り付けられていて、ばね部材43の他方の端部(先端部)43bは、アーム42に取り付けられている。アーム42はこれにより前側に付勢された状態で、長手方向のそれぞれの端部42a,42aに、扉20,20のフック22,22が係止(係合)されている。
【0043】
閉鎖手段40は、検知手段30の検知信号によって電磁石41がオンされて、作動部45が後方(矢印K1方向)に引かれると、作動部45と一体のアーム42がばね部材43,43の付勢力に抗して係合位置P3から解除位置P4に移動し、これにより、フック22,22の係合を解除するようになっている。これにより、扉20,20は、自重及び蝶番21のばね部材21aの付勢力によって、開放位置P1から閉鎖位置P2に移動して、進入口11を閉鎖する。
【0044】
捕獲路50は、誘導路10から横方向(前方)に直角に分岐されており、断面円形のパイプ状の捕獲路本体51と、この捕獲路本体51の先端部51aに取り付けられたキャップ52とを有している。捕獲路本体51は、例えば、不透明な塩化ビニル管によって形成されていて、その基端部51bは、誘導路10側の台座17の内面に嵌合されている。この嵌合状態は、締まりバメとなっていて、捕獲路本体51を回転させながらその基端部51b(以下適宜、捕獲路50の基端部50bという。)を台座17の内面に押し込むことにより、嵌合することができ、取り外すときは回転させながら引き抜くことにより嵌合を解除することができる。このように、捕獲路本体51は、ユーザの積極的な着脱動作によっては、着脱は容易であるが、一旦、嵌合した場合、すなわち、ねずみ取り1を所定の場所にセットした状態においては、容易には抜けることがない。この嵌合状態は、キャップ52についても同様である。キャップ52は、円筒状の円筒部52aと円板状の円板部52bとによって構成されており、円筒部52aが捕獲路本体51の先端部51aに、捕獲路本体51の基端部51bの嵌合状態と同様に、すなわち、回転させながらの積極的な着脱動作によっては比較的容易に着脱することができる一方、例えば、ねずみが衝突したような場合でも脱落しないような嵌合状態で嵌合されている。円板部52bには、明かり採り60が設けてある。
【0045】
明かり採り60は、円板部52bを前後方向に貫通する多数の透孔61,61…によって構成されている。これら透孔61は、直径を小さくすることで、採光は可能であるが、外部からは内部のようすが見えにくくなっている。この明かり採り60は、明かりの採光に加えて、空気の流通を可能にする。誘導路10に閉じ込められたねずみは、この空気の流れを感じて、誘導路10から捕獲路50に移動することも考えられる。
【0046】
逆行防止手段70は、図1,図3に示すように、捕獲路50の捕獲路本体51の内面に配設された粘着シート71によって構成されている。粘着シート71は、表面71aに粘着剤が塗布されており、この表面(塗布面)71aを内側にして巻いた状態で、捕獲路50のキャップ52を外して、捕獲路本体51の内側に挿入されている。挿入された粘着シート71は自身の復元力によって粘着剤が塗布されていない裏面71bが捕獲路本体51の内面に密着するようにして収納される。誘導路10から捕獲路50に進入したねずみは、粘着シート71にくっ付いて動きが取れなくなる。粘着シート71は、粘着剤のない裏面71bは、捕獲路本体51の内面との間に適度な滑りが発生するので、粘着シート71にくっついたねずみを排出するには、捕獲路本体51を誘導路10の台座17から引き抜き、引き抜いた基端部51bを下方にして捕獲路50を傾斜させれば、粘着シート71ごとねずみを排出することができる。
【0047】
上述構成のねずみ捕り1の作用効果について説明する。
【0048】
まず、誘導路10の2つの進入口11,11の双方からねずみが進入できるようにした場合を説明する。
【0049】
図1,図4に示すように、誘導路10の餌置き部12のピン16に餌Fをセットする。また、捕獲路50のキャップ52を外して、捕獲路本体51の内側に、粘着シート71を丸めて挿入し、捕獲路本体51の基端部51bを誘導路10の台座17に嵌合する。そして、扉20,20(図4では省略)を開けて開放位置P1に配置して、扉20,20のフック22,22を、係合位置P3にあるアーム42のそれぞれの端部42a,42aに係止する。これにより、扉20,20を開放位置P1に保持することができる。
【0050】
ところで、ねずみは、夜行性であり、また、移動する際には、例えば床面を横切るようなことはしないで、床面と壁面とが交差するコーナーに沿って移動することが知られている。
【0051】
そこで、ねずみ捕り1を、その誘導路10の長手方向がコーナーに沿うようにしてセットする。これにより、ねずみの通路に沿って誘導路10を配置することができる。さらに、誘導路10が四角筒状に形成されていて、例えば、円筒状に形成されている場合と異なり、コーナーと誘導路10との間には、隙間ができないので、ねずみが誘導路10内に進入しやすくすることができる。ねずみ捕り1をコーナーにセットしたら、センサスイッチ32,32及び電磁石41を電源(不図示)に接続する。以上で準備が完了する。
【0052】
コーナーに沿って進んできたねずみは、誘導路10の中央のピン16に取り付けられた餌Fに惹かれて、例えば、左の進入口11から進入して、矢印N1方向に進む。そして、ねずみが踏み板31を踏むと、踏み板31が下降して、センサスイッチ32がオンされて検知信号を発生する。この検知信号により、電磁石41が作動して、作動部45が後方(矢印K1方向)に引かれ、作動部45と一体のアーム42が係合位置P3から解除位置P4に移動する。これにより、アーム42のそれぞれの端部42a,42aに係止されていたフック22,22の係止が解除され、開放位置P1に配置されていた扉20,20が自身の自重及び蝶番21のばね部材21aの付勢力によって、閉鎖位置P2に移動して進入口11,11を閉鎖する。この際、扉20,20には、針状部材23,23…が取り付けられていて、ねずみが進入口11から逃げ出そうとしたり、扉20,20に挟まったりした場合には、針状部材23,23…がねずみに刺さって刺激を与えるので、ねずみは扉20,20を外側に押して逃げることができず、奥側へ進む。この時点では、2つの扉20,20が閉鎖されていて、誘導路10の内部が暗くなっている。ここで、ねずみは、明かり採り60から漏れてくる光や空気の流れに誘われるようにして、誘導路10から捕獲路50に移動する。捕獲路50に移動したねずみは、粘着シート71にくっついて身動きが取れなくなって捕獲される。なお、右の進入口11から進入した矢印N2方向に進むねずみも同様である。
【0053】
捕獲したねずみは、ユーザが捕獲路50の基端部50bを誘導路10側の台座17から引き抜き、その後、基端部50b側を下方に傾斜させることで、粘着シート71とともにねずみを捕獲路50の外部に排出することができる。なお、ねずみの排出は、キャップ52を外すことにより、捕獲路本体51の先端部51a側からも同様に行うことができる。
【0054】
以上説明したねずみ捕り1は、三次元的な落とし穴を、二次元的に実現しているともいえる。落とし穴では、小動物は、一旦、落とし穴に落ち込むと、落とし穴の底から這い上がって抜け出すことができない。一方、ねずみ捕り1は、誘導路10に進入したねずみは、明かりに誘われて、一旦、捕獲路50に入り込むと、ここから逆行して抜け出すことができない。この点では同様であるが、本実施形態では、捕獲後のねずみの処理が極めて容易である点で落とし穴とは大きく異なる。
【0055】
以上説明したねずみ捕り1は、以下のような効果を奏することができる。
【0056】
・進入口11から誘導路10に進入したねずみを、検知手段30によって検知し、閉鎖手段40によって、扉20,20を閉鎖位置P2に移動させて進入口11,11を確実に閉鎖してねずみを誘導路10に閉じ込めることができる。この際、進入口11,11を閉鎖した扉20,20の内面には奥側に向けて針状部材23,23…が突設されているので、ねずみは、針に刺さるため、扉20,20を外側に押して開放することができない。さらに、これにより、扉20,20を閉鎖方向に付勢するばね部材21aの付勢力を小さくすることが可能である。このため、フック22とアーム42との係合力を小さくしてアーム42を動きやすくすることができるので、アーム42を係合位置P3から解除位置P4に移動させる際、その分、小さな力で確実に移動させることが可能となる。
【0057】
・扉20によって進入口11が閉鎖されると、ねずみ捕り1の内部は暗くなり、唯一、捕獲路50の先端部50aの明かり採り60から光が入るので、誘導路10内に閉じ込められたねずみは、光の射す方に移動し、誘導路10から捕獲路50に進入することになる。こうして、捕獲路50に進入したねずみは、逆行防止手段70としての粘着シート71にくっついて身動きできなくなり、捕獲される。
【0058】
・また、扉20によって進入口11,11が閉鎖されると、ねずみ捕り1の外部から内部のようすをみることができないので、外部にいる他のねずみは、誘導路10にねずみが閉じ込められたり、捕獲路50で捕獲されたりしているようすを見ることができない。このため、学習することができず、他のねずみがねずみ捕り1にかかりにくくなるおそれはない。
【0059】
・捕獲したねずみは、捕獲路50を誘導路10から取り外して、基端部50b側を下方に傾斜させることで、粘着シート71ごと滑り落として外部に排出することができる。また、キャップ52を外して同様に外部に排出することも可能である。いずれの場合も、ユーザは、ねずみに触れたり、挟み等の器具でねずみをつまみ出したりする作業が全くないので、ねずみの処理を衛生的に、また極めて容易に行うことができる。
【0060】
・また、捕獲したねずみの処理時に、リード線を介して電源との接続が必要なセンサスイッチ32,32及び電磁石41等の電装品が配設されている誘導路10側は、何ら移動させたりする必要がなく、誘導路10側に着脱自在に取り付けられている捕獲路50のみの処理で済むので、この点からも処理の簡略化を図ることができる。
【0061】
次に、誘導路10の一方の進入口11(図1では左の進入口11)のみを使用する場合を説明する。ねずみ捕り1の設置場所等によっては、一方(左の)進入口11だけで十分あるいは左の進入口11しか使用できない場合がある。このような場合、右の進入口11は、透明板18をスリット15aに装入することで閉鎖し、右の扉20を開放位置P1に配置する。なお、この右の扉20については、針状部材23,23…は不要であるので、取り外しておく。このように、右の扉20を閉鎖しないのは、誘導路10の内部を明るくして餌Fが見えやすくし、また、閉鎖した右の進入口11からも餌が見えるようにするためである。左の進入口11からねずみが進入してこれを検知手段30が検知し、閉鎖手段40が作動すると、双方の扉20,20が閉鎖位置P2に配置される。なお、その後については、進入口11が2つとも開放されている場合と同様であるので説明は省略する。
【0062】
つづいて、各構成要素の変形例について説明する。
【0063】
上述では、誘導路10が四角筒状である場合を例に説明したが、誘導路10の形状は、四角筒状に限定されるものではなく、例えば、六角筒状、円筒状を採用することも可能ではある。しかし、ねずみ捕り1の一般的な設置場所がねずみの通り道、すなわち床面や地面等の載置面とこれに垂直な壁面とが交差するコーナーであることを考慮すると、このコーナーにぴったりと嵌まる四角筒状が好適である。
【0064】
図5を参照して、検知手段30の変形例を説明する。同図は、誘導路10の内部を上方から見た模式図である。検知手段30としては、上述の踏み板31及びセンサスイッチ32を使用するものに代えて、図5に示すように、光透過型の光センサ35を使用することも可能である。誘導路10の一方の側板15に投光部35aを設け、他方の側板15に受光部35bを設ける。光センサ35は、投光部35aと受光部35bとの間に形成される光路Lをねずみが遮断すると、検知信号を発生して、閉鎖手段40を作動させることができる。なお、このような光センサ35を使用する場合には、踏み板31は不要となる。
【0065】
図6,図7,図8を参照して、それぞれ別の閉鎖手段40を説明する。図6に示すものは、アーム(閉じ部材)47を、上下方向に設定した揺動中心47aに対して揺動可能に配設する。また、電磁石41を揺動中心47aから長手方向の一方にずらして配設し、この位置で電磁石41の作動部45をアーム47に固定する。検知手段30の検知信号によって電磁石41の作動部45が矢印K2方向に移動すると、アーム47の端部47b,47bがそれぞれ矢印R2方向、矢印R3方向に移動して、扉20,20のフック22,22の係止を解除するようになっている。なお、本例においても、図1に示すころ42bと同様のころ42bを、アーム47の両端部のうちの、電磁石41がない側の端部に設けるとよい。
【0066】
図7に示すものは、アーム48(閉じ部材)を2つに分割してそれぞれ長手方向に移動可能な左アーム48aと右アーム48bとする。また、電磁石41を横向きに配置してその作動部45を左アーム48aの基端部に突設された取付部48cに固定する。また、左アーム48aの基端部と右アーム48bの基端部とにそれぞれラック(不図示)を形成し、これらラックの間にピニオン48dを介装する。検知手段30の検知信号によって電磁石41の作動部45が矢印方K3方向に移動すると、左アーム48aが矢印K4方向に移動し、また、右アーム48bが矢印K5方向に移動し、いずれも先端に係合されていたフック22,22の係止を解除する。この図7に示す例によると、長尺な左アーム48a、右アーム48bをその長手方向に移動させるので、比較的軽量なアームを使用した場合でも、アーム等の変形を考慮する必要がなく、また動作が確実である。
【0067】
図8に示すものは、誘導路10の天板14の長手方向の両端部にそれぞれソレノイド49,49(ただし、図8では一方のみを図示)を配設し、本体49aに対して伸縮自在なプランジャ49bを、伸長状態で、フック22に係合するものである。検知手段30の検知信号により、プランジャ49bが矢印K6方向に短縮されて、フック22の係止を解除する。この図8に示すものは、ソレノイド49,49が2個必要ではあるが、長尺なアームが不要で、構成を簡略化することができ、しかも、アームが不要である分、動作が確実なものとなる。
【0068】
なお、閉鎖手段40について図1,図6〜図8を参照してそれぞれ異なる構成のものを説明したが、本発明では、閉鎖手段40については、これらのいずれを使用することも可能であり、また、これら以外の別の閉鎖手段40を採用することも可能である。
【0069】
図9を参照して、捕獲路50の変形例を説明する。上述では、誘導路10に対して捕獲路50が直交して「T」字形に交差する場合を説明したが、図9に示すように、捕獲路50を「十」字形に構成してもよい。すなわち、誘導路10の左の側板15にも同様の捕獲路50を設けるようにしてもよい。なお、いずれの場合も、捕獲路50は、誘導路10に対して直交する場合に限定されず、適度な角度をもって分岐するようにしてもよい。例えば、左の進入口11のみを使用する場合、進入口11から進入したねずみが誘導路10から捕獲路50に移動しやすいように、図10に示すように、進行方向に対してθが90度以下の緩い角度となるように傾斜させてもよい。
【0070】
図11を参照して、明かり採り60の別な例を説明する。捕獲路50の捕獲路本体51の先端部51aの側壁に、径方向に貫通する、図1に示す透孔61よりも直径が大きい内側透孔62を穿設する。一方、キャップ52の円筒部52aのうちの、この内側透孔62と対応する位置にも同程度の大きさの外側透孔63を、径方向に穿設する。このように構成すれば、捕獲路本体51側の内側透孔62に対して、キャップ52を適宜に回転させて外側透孔63の位置をずらすことにより、開口面積S、つまり、実質的に光が入る部分の面積を調整することが可能となる。さらに、内側透孔62と外側透孔63とを一致させて開口面積Sを大きくすれば、ユーザは、捕獲路50を誘導路10側から取り外すことなく、捕獲路50内部のようすを外部から見ることができる。
【0071】
図12を参照して、逆行防止手段70の別な例を説明する。逆行防止手段70は、弾性を有する多数の羽根(逆行防止部材)72,72…によって形成されている。各羽根72は、基端部72aが捕獲路本体51の内面に固定され、先端部72bがフリーとなって捕獲路50の先端側でかつ中心側に向けて配置されている。逆行防止手段70は、ねずみが誘導路10側から捕獲路50側に向けて通過する際には、各羽根72が拡開してその通過を許容する。一方、逆に、捕獲路50側から誘導路10側に逆行しようとすると、各羽根72の先端部72bが狭まる方向に移動して、通過を禁止する。なお、この逆行防止手段70は、捕獲路本体51の基端部51bに代えて、誘導路10の台座17の内側に配置するようにしてもよい。台座17側に配置した場合には、ねずみの処理に際して着脱する捕獲路50の構成を簡単、軽量化して作業性を向上させることができ、一方、捕獲路本体51側に配置した場合には、捕獲路50を台座17から外す際に、既に捕獲しているねずみを誤って捕獲路50から落とすおそれがない。なお、逆行防止手段70として、粘着シート17と羽根72,72…との双方を設けるようにして、ねずみの逆行を確実に防止するようにしてもよい。
【0072】
各羽根72は、例えば、合成樹脂や金属によって形成することができる。さらに、羽根72に代えて、適度な弾性を有する細い針金状の金属棒を多数、取り付けるようにしてもよい。これら金属棒は、基端側を捕獲路本体51の内面に固定し、先端側を中心に向けて全体として、ロート状に配設する。そして、例えば、先端側を針状に形成しておけば、逆行しようとするねずみに刺さるので、ねずみは強引に逆行することができず、逆行防止を確実なものとすることができる。
【0073】
以上説明したねずみ捕り1は、主にねずみを捕ることを目的としているため、ねずみ捕りという名称になっているが、ねずみ捕り1は、ねずみばかりでなく、他の小動物を捕獲するのにも使用することができるのはもちろんである。
【符号の説明】
【0074】
1 ねずみ捕り
10 誘導路
11 進入口
12 餌置き部
15a スリット
18 透明板
20 扉
21 蝶番
21a ばね部材(付勢部材)
23 針状部材
30 検知手段
31 踏み板
32 センサスイッチ(スイッチ)
40 閉鎖手段
41 電磁石
42 アーム(閉じ部材)
47 アーム(閉じ部材)
48 アーム(閉じ部材)
50 捕獲路
50a 捕獲路の先端部
50b 捕獲路の基端部
60 明かり採り
70 逆行防止手段
71 粘着シート
72 羽根(逆行防止部材)
P1 開放位置
P2 閉鎖位置
P3 係合位置
P4 解除位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置面に置かれて使用されるねずみ捕りにおいて、
端部に設けられて横向きに開口する進入口と、前記進入口から奥に入ったところに設けられた餌置き部と、を有する誘導路と、
前記進入口に取り付けられて前記進入口を開放する開放位置と前記進入口を閉鎖する閉鎖位置との間で移動可能な扉と、
前記進入口からねずみが進入したことを検知する検知手段と、
前記開放位置に係止された前記扉を、前記検知手段の検知信号により係止を解除して前記閉鎖位置に移動させる閉鎖手段と、
基端部が前記誘導路から横方向に分岐されるとともに先端部が閉鎖された着脱可能な捕獲路と、
前記捕獲路の先端部に設けられて外部からの採光を可能とするとともに前記外部からの内部の視認は禁止する明かり採りと、
前記捕獲路に進入したねずみが前記誘導路に逆行することを防止する逆行防止手段と、を備える、
ことを特徴とするねずみ捕り。
【請求項2】
前記捕獲路は、断面円形のパイプ状に形成されるとともに、前記基端部が前記誘導路側に着脱可能に嵌合されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のねずみ捕り。
【請求項3】
前記逆行防止手段は、一方の面に粘着剤が塗布されて前記粘着剤の塗布面を内側にして筒状に巻かれて前記捕獲路内に挿入された粘着シートである、
ことを特徴とする請求項2に記載のねずみ捕り。
【請求項4】
前記逆行防止手段は、前記捕獲路の基端部近傍における前記捕獲路側又は前記誘導路側に配置されて、前記誘導路から前記捕獲路へのねずみの進入は許容し、前記捕獲路から前記誘導路への逆行は禁止する逆行防止部材によって構成されている、
ことを特徴とする請求項2に記載のねずみ捕り。
【請求項5】
前記捕獲路は、前記先端部が着脱可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載のねずみ捕り。
【請求項6】
前記閉鎖手段は、前記検知手段の検知信号によって作動する電磁石と、前記電磁石の作動に伴って係合位置から解除位置に移動することで、前記扉の前記係止を解除して前記扉を前記開放位置から前記閉鎖位置に移動させる閉じ部材と、を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のねずみ捕り。
【請求項7】
前記検知手段は、前記餌置き部近傍に配置されてねずみが乗ることで下降する踏み板と、前記踏み板の下降を検知して前記電磁石を作動させるスイッチと、を有する、
ことを特徴とする請求項6に記載のねずみ捕り。
【請求項8】
前記扉は、閉鎖位置に配置された際に内側に位置する内面に、奥側に向けて延びる針状部材を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のねずみ捕り。
【請求項9】
前記扉と前記誘導路との間に、前記扉を前記閉鎖位置に向けて付勢する付勢部材が介装されている、
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のねずみ捕り。
【請求項10】
前記誘導路は、一方の端部と他方の端部とに前記進入口を有し、
前記扉は、前記一方の端部と前記他方の端部の前記進入口のそれぞれに取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のねずみ捕り。
【請求項11】
前記誘導路は、前記一方の端部と前記他方の端部とに、前記進入口を閉鎖する透明板を挿脱可能なスリットを有している、
ことを特徴とする請求項10に記載のねずみ捕り。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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