説明

アイドルモード進入方法

【課題】ワイマックスシステムに適用するアイドルモード進入方法を提供し、端末がアイドルモードに進入する場合、該端末の移動性制限パラメータを保存することによって、後の処理プロセスにおいて、該端末の移動性制限判断を行い、端末の非許可領域におけるアイドルモードからアクティブモードへの退出又は位置更新等を間違って許可する問題を防止する。
【解決手段】該方法は、端末がアクティブモードからアイドルモードに進入するにおいて、前記端末のページング代理が前記端末の移動性制限パラメータを移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントに送信するステップと、前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントが前記移動性制限パラメータを保存するステップとを含み、前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントがアンカーページングコントローラ又はアンカー認証器又はアンカーページングコントローラの機能とアンカー認証器の機能を備える機能体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信分野に関し、より具体的には、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access、ワイマックス)システムにおけるアイドルモード進入方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、WiMAXシステムに既にアイドルモードが定義されている。端末は、アクティブモードからアイドルモードに進入する場合、対応するエアー接続及びアクセスネットワーク接続が全てリリースされ、端末の情報がアンカーページングコントローラに記憶されるので、エアー資源及びアクセスネットワークの資源を占めなく、アイドルモードに進入した端末は、周期的に下りのブロードキャストメッセージを受信し、複数の基地局の領域内で移動する場合、特定の基地局に登録する必要がないので、端末の消費電力を節約することができる。
【0003】
端末又はネットワークにより開始されたアイドルモードへの進入プロセスにおいて、ページング代理は、アイドルモード進入状態変更要求メッセージを介して端末に関する情報を当該端末のアンカーページングコントローラに送信する。該メッセージは、アンカーページングコントローラが保存すべき該端末の情報(以下、アイドルモード進入パラメータと称する)、例えば、アンカーページングコントローラマーク、アンカー認証器マーク、アンカーゲートウェイマーク、現在アクセスの基地局マーク、ページングパラメータ、サービスフロー情報、SBC(端末基本能力)コンテキスト、REG(登録)コンテキスト、PKM(秘密鍵管理)コンテキスト、安全関連記述、サービスフロー情報等の中の一部又は全部を含む。
【0004】
アンカーページングコントローラは、ページング代理から送信されたアイドルモード進入状態変更要求メッセージを受信した後、該端末のアンカー認証器とメッセージの交換を行い、アンカー認証器に該端末のアイドルモードへの進入を許可するか否かを判断させる。該端末がアイドルモードへ進入できると判断された場合のみ、アンカー認証器は該端末のアンカーページングコントローラマークを保存し、アンカーページングコントローラは上記アイドルモード進入パラメータを保存する。
【0005】
図1は、既存のWiMAXシステムにおける端末がアイドルモードに進入するプロセスを示す図である。
【0006】
具体的には、ページング代理が、現在基地局マーク、ページングパラメータ、アイドルモード保留情報等のパラメータを含み、一つ又は複数のリレーページングコントローラを経て到着可能であるアイドルモード進入状態変更要求メッセージをアンカーページングコントローラに送信する(各アンカーページングコントローラは、いずれも、アイドルモードの端末の情報を記憶する対応するロケーションレジスタを有する)ステップ101と、アンカーページングコントローラがアイドルモード進入状態変更要求メッセージをアンカー認証器に送信し、アンカー認証器は該メッセージを受信した後、該端末のアイドルモードへの進入を許可するか否かを判断し、許可するのであれば、アンカー認証器がアンカーページングコントローラマークを保存するステップ102と、アンカー認証器が、アンカー認証器の判断結果(結果マーク)を含むアイドルモード進入状態変更応答メッセージをアンカーページングコントローラに送信し、判断結果が端末のアイドルモードへの進入を許可するのであれば、アンカーページングコントローラは、端末の上記アイドルモード進入パラメータを保存するステップ103と、アンカーページングコントローラが、一つ又は複数のリレーページングコントローラを経て到着するアイドルモード進入状態変更応答メッセージをページング代理に送信するステップ104と、を含む。
【0007】
既存のWiMAXシステムは、上記のアイドルモードへの進入プロセスにおいて、端末の移動性の制限特徴を考慮していない。いわゆる移動性制限とは、WiMAXシステムの運営者がモバイルのライセンスを有していないので、ユーザ端末の移動性を制限する必要がある、又は運営者がモバイルのライセンスを有しているが、ローエンドユーザを該WiMAXネットワークを利用するように引き付けるため、該類のユーザ端末の移動性を制限した状態で、低価でWiMAXネットワークを利用できるようにすることを示す。
【0008】
従って、既存のアイドルモード進入方法によると、後の処理プロセス(例えば、アイドルモードからの退出プロセス、位置更新プロセス、アンカーページングコントローラ又はアンカー認証器を再び割り当てるプロセス等)において移動性制限の判断を行うことができなくなり、端末の非許可領域におけるアイドルモードからアクティブモードへの退出又は位置更新等を間違って許可する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、既存技術に存在する不足を克服することのできる端末の移動性を制限するアイドルモード進入方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明は、ワイマックスシステムに適用するアイドルモード進入方法であって、端末がアクティブモードからアイドルモードに進入するにおいて、前記端末のページング代理が前記端末の移動性制限パラメータを移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントに送信するステップと、前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントが前記移動性制限パラメータを保存するステップと、を含み、前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントがアンカーページングコントローラ又はアンカー認証器又はアンカーページングコントローラの機能とアンカー認証器の機能を備える機能体であるアイドルモード進入方法を提供する。
【0011】
また、前記ページング代理は、前記移動性制限パラメータをアイドルモード進入状態変更要求メッセージに含ませて前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントに送信する。
【0012】
また、前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントがアンカーページングコントローラであると、アンカーページングコントローラが前記アイドルモード進入状態変更要求メッセージを受信した後、アンカー認証器にアイドルモード進入状態変更要求メッセージを送信し、アンカー認証器が前記端末のアイドルモードへの進入を許可した応答メッセージを受信した場合のみ、前記移動性制限パラメータを保存し;前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントがアンカー認証器である、又はアンカーページングコントローラの機能とアンカー認証器の機能を有する機能体である場合、前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントが前記アイドルモード進入状態変更要求メッセージを受信した後、前記端末のアイドルモードへの進入を許可するか否かを判断し、前記端末のアイドルモードへの進入を許可した場合のみ、前記移動性制限パラメータを記憶する。
【0013】
また、前記移動性制限パラメータは、アクセスを許可又は禁止される基地局マークリスト、アクセスを許可又は禁止されるアクセスサービスネットワークマークリスト、連続してスイッチングする回数、スイッチングを許可する最小時間間隔、許可又は禁止されるサービス基地局のリダイレクト領域、リダイレクト領域のサービス連続性支持マークの中の一つ又は複数を含む。
【0014】
また、前記アイドルモード進入状態変更要求メッセージに、前記端末の現在の位置情報が含まれ、前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントは前記移動性制限パラメータを保存する前に、前記位置情報と前記移動性制限パラメータに基づいて前記端末の移動性制限判断を行い、前記端末が移動性制限条件を満たしていないと判断されると、前記ページング代理にアイドルモード進入失敗の応答メッセージを返信し;及び/又は、前記端末のネットワークからの退出プロセスをトリガーし;及び/又は、前記端末に移動性制限領域から既に離れていると通知するメッセージを送信する。
【0015】
また、前記位置情報は基地局マークを、前記移動性制限パラメータはアクセス許可の基地局マーク、又はアクセス禁止の基地局マークを含み、前記基地局マークが移動性制限パラメータにおける前記アクセス許可の基地局マークに所属する、又は移動性制限パラメータにおける前記アクセス禁止の基地局マークに所属しない場合のみ、前記端末が移動性制限条件を満たしていると判断し、または、前記位置情報はアクセスサービスネットワークマークを、前記移動性制限パラメータはアクセス許可のアクセスサービスネットワークマーク、又はアクセス禁止のアクセスサービスネットワークを含み、前記アクセスサービスネットワークマークが移動性制限パラメータにおける前記アクセス許可のアクセスサービスネットワークマークに所属する又は移動性制限パラメータにおける前記アクセス禁止のアクセスサービスネットワークマークに所属しない場合のみ、前記端末が移動性制限条件に満たしていると判断する。
【0016】
本発明は、さらに、ワイマックスシステムに適用するアイドルモード進入方法であって、端末がアクティブモードからアイドルモードに進入するにおいて、前記端末のアンカー認証器が前記端末の移動性制限パラメータをアイドルモード進入状態変更応答メッセージに含ませて前記端末のアンカーページングコントローラに送信するステップと、前記アンカーページングコントローラが前記アイドルモード進入状態変更応答メッセージを受信した後前記移動性制限パラメータを保存するステップと、を含むアイドルモード進入方法を提供する。
【0017】
また、前記アイドルモード進入状態変更応答メッセージを送信する前、前記アンカー認証器は前記端末のアイドルモードへの進入を許可するか否かを判断し、前記端末のアイドルモードへの進入を許可した場合のみ、前記アンカー認証器は前記端末の移動性制限パラメータをアイドルモード進入状態変更応答メッセージに含ませて前記アンカーページングコントローラに送信し;前記アイドルモード進入状態変更応答メッセージに含まれた前記アンカー認証器が前記端末のアイドルモードへの進入を許可する情報を受信した場合のみ、前記アンカーページングコントローラは前記端末の移動性制限パラメータを保存する。
【0018】
また、前記端末がアクティブモードからアイドルモードに進入するにおいて、前記アンカー認証器が前記アイドルモード進入状態変更応答メッセージを送信する前、前記端末のページング代理が前記アンカーページングコントローラに前記端末の現在の位置情報を含むアイドルモード進入状態変更要求メッセージを送信するステップと、前記アンカーページングコントローラが前記移動性制限パラメータを保存する前、前記位置情報と前記移動性制限パラメータに基づいて前記端末の移動性制限を判断し、前記端末が移動性制限条件を満たしていないと判断されると、前記ページング代理にアイドルモード進入失敗応答メッセージを返信し、及び/又は、前記端末のネットワークからの退出プロセスをトリガーし、及び/又は前記端末に移動性制限領域から既に離れていると通知するメッセージを送信するステップと、をさらに含む。
【0019】
また、前記位置情報は基地局マークを、前記移動性制限パラメータはアクセス許可の基地局マーク、又はアクセス禁止の基地局マークを含み、前記基地局マークが移動性制限パラメータにおける前記アクセス許可の基地局マークに所属する、又は移動性制限パラメータにおける前記アクセス禁止の基地局マークに所属しない場合のみ、前記端末が移動性制限条件を満たしていると判断し、または、前記位置情報はアクセスサービスネットワークマークを、前記移動性制限パラメータはアクセス許可のアクセスサービスネットワークマーク、又はアクセス禁止のアクセスサービスネットワークを含み、前記アクセスサービスネットワークマークが移動性制限パラメータにおける前記アクセス許可のアクセスサービスネットワークマークに所属する又は移動性制限パラメータにおける前記アクセス禁止のアクセスサービスネットワークマークに所属しない場合のみ、前記端末が移動性制限条件に満たしていると判断する。
【発明の効果】
【0020】
上記のように、本発明の方法によると、端末がアイドルモードに進入する場合、該端末の移動性制限パラメータを保存することによって、後の処理プロセスにおいて、該端末の移動性制限判断を行い、端末の非許可領域におけるアイドルモードからアクティブモードへの退出又は位置更新等を間違って許可する問題を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】既存のWiMAXシステムにおける端末のアイドルモードへの進入プロセスを示す図である。
【図2】本発明の実施例1に係わるアイドルモード進入方法のフローチャートである。
【図3】本発明の実施例2に係わるアイドルモード進入方法のフローチャートである。
【図4】本発明の実施例3に係わるアイドルモード進入方法のフローチャートである。
【図5】本発明の実施例4に係わるアイドルモード進入方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
WiMAXシステムは、移動性制限パラメータによって端末の移動性を制限することができ、移動性制限パラメータは、運営者の具体的な需要に応じて確定され、アクセス許可領域(又はアクセス禁止領域)、連続したスイッチング回数、スイッチング許可の最小時間間隔、許可又は禁止のサービス基地局リダイレクト領域、リダイレクト領域のサービス連続性支持マークの中の一部又は全部を含むが、これらに限定されない。
【0023】
アクセス許可/禁止の領域は、アクセス許可/禁止の基地局マークリスト、又はアクセス許可/禁止のアクセスサービスネットワークマークリストであることができる。
その中、サービス基地局のリダイレクトとは、ある基地局の負荷が重過ぎる場合、端末を
【0024】
他の基地局にリダイレクトして継続してサービスを提供することを示し、リダイレクト領域のサービス連続性支持マークは、端末をある基地局にリダイレクトした場合、サービスの連続性を支持する(即ち、該端末の現在のサービスを中断させずに保持する)か否かを示す。
【0025】
以下、図面及び実施例を結合して本発明を詳しく説明する。
【0026】
<実施例1>
図2は、本発明の実施例1に係わるアイドルモード進入方法を示すフローチャートである。本実施例において、アンカーページングコントローラによって、端末がアイドルモードに進入した後該端末の移動性制限パラメータを保存し、ページング代理は、アイドルモード進入状態変更要求メッセージを介して、該端末の移動性制限パラメータをアンカーページングコントローラに送信する。
【0027】
具体的に、該方法は、アンカー代理が、現在基地局マーク、ページングパラメータ、アイドルモード保留情報、端末の移動性制限パラーメータ等を含み一つ又は複数のリレーページングコントローラを経て到着可能であるアイドルモード進入状態変更要求メッセージをアンカーページングコントローラ(各アンカーページングコントローラは、アイドルモードの端末の情報を記録する対応するロケーションレジスタを有する)に送信するステップ201と、アンカーページングコントローラがアイドルモード進入状態変更要求メッセージをアンカー認証器に送信し、アンカー認証器は該メッセージを受信した後、該端末のアイドルモードへの進入を許可するか否かを判断し、許可するのであれば、アンカー認証器がアンカーページングコントローラマークを保存するステップ202と、アンカー認証器が、アンカー認証器の判断結果(結果マーク)を含むアイドルモード進入状態変更応答メッセージをアンカーページングコントローラに送信し、判断結果が端末のアイドルモードへの進入を許可するのであれば、アンカーページングコントローラは、端末の移動性制限パラメータ及び端末のアイドルモードで保存すべき他の情報を保存し、端末のアイドルモードへの進入を許可しない場合、端末はアクティブ状態を保持し、この場合、アンカーページングコントローラは記憶資源を節約するように端末の移動性制限パラメータを保存しなくてもよいステップ203と、アンカーページングコントローラが、一つ又は複数のリレーページングコントローラを経て到着可能であるアイドルモード進入状態変更応答メッセージをページング代理に送信するステップ204と、を含む。
【0028】
<実施例2>
図3は、本発明の実施例2に係わるアイドルモード進入方法を示すフローチャートである。本実施例において、アンカー認証器によって、端末がアイドルモードに進入した後該端末の移動性制限パラメータを保存し、ページング代理は、アイドルモード進入状態変更要求メッセージを介して、該端末の移動性制限パラメータをアンカー認証器に送信する。
具体的に、該方法は、ページング代理が、現在基地局マーク、ページングパラメータ、アイドルモード保留情報、端末の移動性制限パラーメータ等を含み一つ又は複数のリレーページングコントローラを経て到着可能であるアイドルモード進入状態変更要求メッセージをアンカーページングコントローラ(各アンカーページングコントローラは、アイドルモードの端末の情報を記録する対応するロケーションレジスタを有する)に送信するステップ301と、アンカーページングコントローラがアイドルモード進入状態変更要求メッセージをアンカー認証器に送信し、アンカー認証器は該メッセージを受信した後、該端末のアイドルモードへの進入を許可するか否かを判断し、許可するのであれば、アンカー認証器がアンカーページングコントローラマーク及び端末の移動性制限パラメータを記憶するステップ302と、アンカー認証器が、アンカー認証器の判断結果(結果マーク)を含むアイドルモード進入状態変更応答メッセージをアンカーページングコントローラに送信し、判断結果が端末のアイドルモードへの進入を許可するのであれば、アンカーページングコントローラは、端末の移動性制限パラメータ以外の端末のアイドルモードで保存すべき他の情報を記憶するステップ303と、アンカーページングコントローラが、一つ又は複数のリレーページングコントローラを経て到着可能であるアイドルモード進入状態変更応答メッセージをページング代理に送信するステップ304と、を含む。
【0029】
<実施例3>
図4は、本発明の実施例3に係わるアイドルモード進入方法を示すフローチャートである。本実施例において、アンカーページングコントローラとアンカー認証器は同一の機能体(以下、アンカーページングコントローラ/アンカー認証器と称する)に存在し、該機能体によって、端末がアイドルモードに進入した後該端末の移動性制限パラメータを保存し、ページング代理は、アイドルモード進入状態変更要求メッセージを介して、該端末の移動性制限パラメータを機能体に送信する。
【0030】
具体的に、該方法は、ページング代理が、現在基地局マーク、ページングパラメータ、アイドルモード保留情報、端末の移動性制限パラーメータ等を含み一つ又は複数のリレーページングコントローラを経て到着可能であるアイドルモード進入状態変更要求メッセージをアンカーページングコントローラ(各アンカーページングコントローラは、アイドルモードの端末の情報を記録する対応するロケーションレジスタを有する)/アンカー認証器に送信するステップ401と、アンカーページングコントローラ/アンカー認証器はアイドルモード進入状態変更要求メッセージを受信した後、該端末のアイドルモードへの進入を許可するか否かを判断し、許可するのであれば、アンカーページングコントローラ/アンカー認証器が端末の移動性制限パラメータ及び他のパラメータを記憶するステップ402と、を含む。
【0031】
<実施例4>
図5は、本発明の実施例4に係わるアイドルモード進入方法を示すフローチャートである。本実施例において、アンカーページングコントローラによって、端末がアイドルモードに進入した後該端末の移動性制限パラメータを保存し、アンカー認証器は、アイドルモード進入状態変更応答メッセージを介して、該端末の移動性制限パラメータをアンカーページングコントローラに送信する。
【0032】
具体的に、該方法は、ページング代理が、現在基地局マーク、ページングパラメータ、アイドルモード保留情報等を含み一つ又は複数のリレーページングコントローラを経て到着可能であるアイドルモード進入状態変更要求メッセージをアンカーページングコントローラ(各アンカーページングコントローラは、アイドルモードの端末の情報を記録する対応するロケーションレジスタを有する)に送信するステップ501と、アンカーページングコントローラがアイドルモード進入状態変更要求メッセージをアンカー認証器に送信し、アンカー認証器は該メッセージを受信した後、該端末のアイドルモードへの進入を許可するか否かを判断し、許可するのであれば、アンカー認証器がアンカーページングコントローラマークを保存するステップ502と、アンカー認証器が、アンカー認証器の判断結果(結果マーク)及びアンカー認証器に保存された該端末の移動性制限パラメータを含むアイドルモード進入状態変更応答メッセージをアンカーページングコントローラに送信し、判断結果が端末のアイドルモードへの進入を許可するのであれば、アンカーページングコントローラは、端末の移動性制限パラメータ及び端末のアイドルモードで保存すべき他の情報を保存し、端末のアイドルモードへの進入を許可しない場合、端末はアクティブ状態を保持し、この場合、アンカーページングコントローラは記憶資源を節約するように該端末の移動性制限パラメータを保存しなくてよいステップ503と、アンカーページングコントローラが、一つ又は複数のリレーページングコントローラを経て到着可能であるアイドルモード進入状態変更応答メッセージをページング代理に送信するステップ504と、を含む。
【0033】
本発明の基本的な原理によると、上記の実施例は様々な変形が可能である。例えば、
(1)ページング代理から送信されるアイドルモード進入状態変更要求メッセージに、現在の基地局マーク以外の他の位置情報、例えばアクセスサービスネットワークマークを含ませてもよい。
【0034】
(2)アンカーページングコントローラ又はアンカー認証器が端末の移動性制限パラメータを保存する前、端末の現在位置情報及び移動性制限パラメータに基づいて移動性制限判断を行って、現在の端末の位置情報が移動性制限条件を満たすか否かを判断し(即ち、位置情報がアクセス許可の基地局マーク又はアクセス許可のアクセスサービスネットワークマーク、又はアクセス禁止の基地局又はアクセス禁止のサービスネットワークに所属するか否かを判断する)、満たすのであれば、端末の移動性制限パラメータを保存し、満たしていなければ、以下のような移動性制限条件を満たしていない時の処理を行う:
A)既存のWiMAXシステムのアイドルモード進入失敗処理方法に従って処理を行う、即ち、端末のアイドルモードへの進入を許可しない応答メッセージを返信する処理(端末が対応するエラー処理を行うように、該応答メッセージに移動性制限によるアイドルモード進入失敗の原因値を含むことができる);及び/又は、
B)現在の端末のネットワークからの退出プロセスをトリガーする;及び/又は
C)端末に移動性制限領域から既に離れていると通知するメッセージを送信する。
そして、アンカーページングコントローラに端末の移動性制限パラメータを保存することを選択する場合、上記の移動性制限の判断を、アンカーページングコントローラがアンカー代理から送信されたアイドルモード進入状態変更要求メッセージを受信した場合に行うようにし、判断により現在の端末の位置情報が移動性制限条件を満たしていない場合、その後のステップ203,204を行わずに、直接、移動性制限条件を満たしていない時の処理を行って、必要でない処理を減少させることができる。また、上記の移動性制限判断を、アンカー認証器から送信されたアイドルモード進入状態変更応答メッセージを受信した後行うようにしてもよく、この場合、現在端末の位置情報が移動性制限条件を満たしていないと判断されると、移動性制限条件を満たしていない時の処理を行う。
【0035】
そして、アンカー認証器に端末の移動性制限パラメータを保存することを選択する場合、上記の移動性制限判断の結果をアイドルモード進入状態変更応答メッセージに含ませてアンカーページングコントローラに送信して、アンカーページングコントローラにより移動性制限条件を満たしていない時の処理を行うようにすることができる。
【0036】
(3)実施例4について、アンカー認証器が端末のアイドルモードへの進入を許可しないと、該端末の移動性制限パラメータをアイドルモード進入状態変更応答メッセージに含ませてアンカーページングコントローラに送信しなくてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
上述のように、本発明の方法によると、端末がアイドルモードに進入する場合に、後の処理プロセスにおいて該端末に対する移動性制限判断を行うように、該端末の移動性制限パラメータを保存し、端末の非許可領域におけるアイドルモードからアクティブモードへの退出又は位置更新等を間違って許可する問題を防止することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイマックスシステムに適用するアイドルモード進入方法であって、
端末がアクティブモードからアイドルモードに進入するにおいて、前記端末のページング代理は前記端末の移動性制限パラメータを移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントに送信するステップと、
前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントが前記移動性制限パラメータを保存するステップと、を含み、
前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントがアンカーページングコントローラ又はアンカー認証器又はアンカーページングコントローラの機能とアンカー認証器の機能を備える機能体であることを特徴とするアイドルモード進入方法。
【請求項2】
請求項1に記載のアイドルモード進入方法において、前記ページング代理は、前記移動性制限パラメータをアイドルモード進入状態変更要求メッセージに含ませて前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントに送信することを特徴とするアイドルモード進入方法。
【請求項3】
請求項2に記載のアイドルモード進入方法において、前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントがアンカーページングコントローラであると、アンカーページングコントローラが前記アイドルモード進入状態変更要求メッセージを受信した後、アンカー認証器にアイドルモード進入状態変更要求メッセージを送信し、アンカー認証器が前記端末のアイドルモードへの進入を許可した応答メッセージを受信した場合のみ、前記移動性制限パラメータを保存し、
前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントがアンカー認証器である、又はアンカーページングコントローラの機能とアンカー認証器の機能を有する機能体である場合、前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントが前記アイドルモード進入状態変更要求メッセージを受信した後、前記端末のアイドルモードへの進入を許可するか否かを判断し、前記端末のアイドルモードへの進入を許可した場合のみ、前記移動性制限パラメータを記憶することを特徴とするアイドルモード進入方法。
【請求項4】
請求項1に記載のアイドルモード進入方法において、前記移動性制限パラメータは、アクセス許可又は禁止の基地局マークリスト、アクセス許可又は禁止のアクセスサービスネットワークマークリスト、連続してスイッチングする回数、スイッチング許可の最小時間間隔、許可又は禁止のサービス基地局のリダイレクト領域、リダイレクト領域のサービス連続性支持マークの中の一つ又は複数を含むことを特徴とするアイドルモード進入方法。
【請求項5】
請求項2に記載のアイドルモード進入方法において、前記アイドルモード進入状態変更要求メッセージに、前記端末の現在の位置情報が含まれ、
前記移動性制限パラメータ記憶ネットワークエレメントは、前記移動性制限パラメータを保存する前に、前記位置情報と前記移動性制限パラメータに基づいて前記端末の移動性制限判断を行い、前記端末が移動性制限条件を満たしていないと判断されると、
前記ページング代理にアイドルモード進入失敗の応答メッセージを返信し;及び/又は、
前記端末のネットワークからの退出プロセスをトリガーし;及び/又は、
前記端末に移動性制限領域から既に離れていると通知するメッセージを送信することを特徴とするアイドルモード進入方法。
【請求項6】
請求項5に記載のアイドルモード進入方法において、前記位置情報は基地局マークを、前記移動性制限パラメータはアクセス許可の基地局マーク、又はアクセス禁止の基地局マークを含み、前記基地局マークが移動性制限パラメータにおける前記アクセス許可の基地局マークに所属する、又は移動性制限パラメータにおける前記アクセス禁止の基地局マークに所属しない場合のみ、前記端末が移動性制限条件を満たしていると判断し、または、
前記位置情報はアクセスサービスネットワークマークを、前記移動性制限パラメータはアクセス許可のアクセスサービスネットワークマーク、又はアクセス禁止のアクセスサービスネットワークを含み、前記アクセスサービスネットワークマークが移動性制限パラメータにおける前記アクセス許可のアクセスサービスネットワークマークに所属する又は移動性制限パラメータにおける前記アクセス禁止のアクセスサービスネットワークマークに所属しない場合のみ、前記端末が移動性制限条件に満たしていると判断することを特徴とするアイドルモード進入方法。
【請求項7】
ワイマックスシステムに適用するアイドルモード進入方法であって、
端末がアクティブモードからアイドルモードに進入するにおいて、前記端末のアンカー認証器が前記端末の移動性制限パラメータをアイドルモード進入状態変更応答メッセージに含ませて前記端末のアンカーページングコントローラに送信するステップと、
前記アンカーページングコントローラが前記アイドルモード進入状態変更応答メッセージを受信した後前記移動性制限パラメータを保存するステップと、を含むことを特徴とするアイドルモード進入方法。
【請求項8】
請求項7に記載のアイドルモード進入方法において、前記アイドルモード進入状態変更応答メッセージを送信する前、前記アンカー認証器は前記端末のアイドルモードへの進入を許可するか否かを判断し、前記端末のアイドルモードへの進入を許可した場合のみ、前記アンカー認証器は前記端末の移動性制限パラメータをアイドルモード進入状態変更応答メッセージに含ませて前記アンカーページングコントローラに送信し、
受信された前記アイドルモード進入状態変更応答メッセージに前記アンカー認証器が前記端末のアイドルモードへの進入を許可する情報が含まれた場合のみ、前記アンカーページングコントローラは前記端末の移動性制限パラメータを保存することを特徴とするアイドルモード進入方法。
【請求項9】
請求項7に記載のアイドルモード進入方法において、前記端末がアクティブモードからアイドルモードに進入するにおいて、前記アンカー認証器が前記アイドルモード進入状態変更応答メッセージを送信する前、前記端末のページング代理が前記アンカーページングコントローラに前記端末の現在の位置情報を含むアイドルモード進入状態変更要求メッセージを送信するステップと、
前記アンカーページングコントローラが前記移動性制限パラメータを保存する前、前記位置情報と前記移動性制限パラメータに基づいて前記端末の移動性制限を判断し、前記端末が移動性制限条件を満たしていないと判断されると、
前記ページング代理にアイドルモード進入失敗の応答メッセージを返信し、及び/又は、
前記端末のネットワークからの退出プロセスをトリガーし、及び/又は、
前記端末に移動性制限領域から既に離れていると通知するメッセージを送信するステップと、をさらに含むことを特徴とするアイドルモード進入方法。
【請求項10】
請求項9に記載のアイドルモード進入方法において、前記位置情報は基地局マークを、前記移動性制限パラメータはアクセス許可の基地局マーク、又はアクセス禁止の基地局マークを含み、前記基地局マークが移動性制限パラメータにおける前記アクセス許可の基地局マークに所属する、又は移動性制限パラメータにおける前記アクセス禁止の基地局マークに所属しない場合のみ、前記端末が移動性制限条件を満たしていると判断し、または、
前記位置情報はアクセスサービスネットワークマークを、前記移動性制限パラメータはアクセス許可のアクセスサービスネットワークマーク、又はアクセス禁止のアクセスサービスネットワークを含み、前記アクセスサービスネットワークマークが移動性制限パラメータにおける前記アクセス許可のアクセスサービスネットワークマークに所属する又は移動性制限パラメータにおける前記アクセス禁止のアクセスサービスネットワークマークに所属しない場合のみ、前記端末が移動性制限条件に満たしていると判断することを特徴とするアイドルモード進入方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−528875(P2011−528875A)
【公表日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−519005(P2011−519005)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【国際出願番号】PCT/CN2008/073614
【国際公開番号】WO2010/009599
【国際公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(511020058)ジーティーイー コーポレーション (3)
【氏名又は名称原語表記】ZTE Corporation
【Fターム(参考)】