アクセサリー、及びアクセサリー制御プログラム
【課題】利便性が高いアクセサリーを提供する。
【解決手段】本発明のアクセサリーは、カメラに着脱可能なアクセサリーであって、電力を蓄積する蓄積部に充電する充電部へ、電力を供給するか否かを切り替える切替スイッチと、入力された切り替え信号に応じて、前記切替スイッチを制御するアクセサリー制御部と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】本発明のアクセサリーは、カメラに着脱可能なアクセサリーであって、電力を蓄積する蓄積部に充電する充電部へ、電力を供給するか否かを切り替える切替スイッチと、入力された切り替え信号に応じて、前記切替スイッチを制御するアクセサリー制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセサリー、及びアクセサリー制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラは、閃光装置等のアクセサリーとともに使用されることがある(例えば、特許文献1参照)。アクセサリーは、カメラのアクセサリーシュー(シュー座、ホットシュー等ともよばれる)に接続されて、使用される。アクセサリーシューは、アクセサリーを制御する制御信号をアクセサリーへ出力する端子を有する。カメラは、アクセサリーシューの端子を介してアクセサリーに制御信号を送信し、アクセサリーを制御することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2010/0329302号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カメラ及びアクセサリーを備えるカメラシステムは、使い勝手がよい(利便性が高い)ことが期待される。カメラシステムは、例えばユーザーの操作に応答しないことや応答が遅いこと等があると、使い勝手が悪くなってしまう。本発明は、上記の事情に鑑み成されたものであって、利便性が高いアクセサリー、及びアクセサリー制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様のアクセサリーは、カメラに着脱可能なアクセサリーであって、電力を蓄積する蓄積部に充電する充電部へ、電力を供給するか否かを切り替える切替スイッチと、入力された切り替え信号に応じて、前記切替スイッチを制御するアクセサリー制御部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
本発明の第2の態様のアクセサリー制御プログラムは、カメラに着脱可能なアクセサリーが備えるアクセサリー制御部を制御するアクセサリー制御プログラムであって、切り替え信号を入力するステップと、電力を蓄積する蓄積部に充電する充電部へ、電力を供給するか否かを切り替える切替スイッチを、前記入力した切り替え信号に応じて制御するステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、利便性が高いアクセサリー、及びアクセサリー制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態のカメラシステムの外観を示す図である。
【図2】本実施形態のカメラシステムを図1とは反対側から見た図である。
【図3】本実施形態のアクセサリーシューの外観を示す図である。
【図4】本実施形態のアクセサリーシューを示す図である。
【図5】本実施形態のコネクターの外観を示す図である。
【図6】本実施形態のカメラシステムの機能構成を示すブロック図である。
【図7】本実施形態のアクセサリーの構成を示す図である。
【図8】通信処理の手順を示す図である。
【図9】アクセサリーにおける充電制御の処理の手順を示す図である。
【図10】撮影シーケンスにおける処理の手順を示す図である。
【図11】照明発光機能を機能させる撮影シーケンスにおける処理の手順を示す図である。
【図12】図7に示すアクセサリーの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態について説明する。以下の説明において、同様の構成要素については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
【0010】
(カメラシステム1の外観構成)
図1は、本実施形態のカメラシステム1の外観を示す図である。図2は、本実施形態のカメラシステム1を図1とは反対側から見た図である。
図1及び図2に示すカメラシステム1は、カメラ10(カメラボディ100及び撮影レンズ200)及びアクセサリー400を備える。本実施形態のアクセサリー400は、発光機能を有し、被写体を照らすことができる。カメラ10は、アクセサリー400と通信して、アクセサリー400を制御することができる。カメラシステム1は、例えば、アクセサリー400によって被写体を照らしながら、カメラ10によって被写体の像を撮像することができる。
【0011】
図1に示すように、カメラ10は、カメラボディ100及び撮影レンズ(交換レンズ)200を備える。カメラボディ100は、撮影レンズ200を取り付け可能なレンズマウント11を備える。なお、撮影レンズ200は、カメラボディ100とマウントするためのレンズ側マウント(不図示)を備えている。撮影レンズ200はそのレンズ側マウントを介して、レンズマウント11に対して着脱可能である。カメラボディ100は、レンズマウント11が配置されている正面12に対して側方を向く側面のうち上部に配置された頂面(上面)13と、正面12とは反対側に配置された背面14とを有する。
【0012】
カメラボディ100は、それぞれ頂面13に配置された、レリーズ釦16、アクセサリーシュー(以下、シュー座15という)、及び電源スイッチ31を備える。カメラ10は、レリーズ釦16が押下されたことを検出して、撮像処理等の各種処理を行う。シュー座15は、アクセサリー400を取り付け可能なように、構成されている。電源スイッチ31は、カメラボディ100のオン状態とオフ状態とを切替えるスイッチである。
【0013】
本実施形態において、図1等に示すXYZ直交座標系を設定し、構成要素の位置関係等を説明することがある。このXYZ直交座標系において、Y軸方向は、撮影レンズ200の光軸とほぼ平行な方向である。
【0014】
アクセサリー400は、アクセサリー本体410、コネクター420、及び発光部425を備える。発光部425は、それぞれ光を射出する射出面を備えた照明光発光部431(第1発光部)と、閃光発光部441(第2発光部)とを備える。アクセサリー本体410は、照明光発光部431及び各種電気部品などを収容している。コネクター420は、アクセサリー本体410の下方に設けられている。コネクター420は、カメラボディ100のシュー座15に対して着脱可能である。アクセサリー400は、コネクター420がシュー座15に装着されることによって、カメラボディ100に装着されてカメラボディ100に対して固定される。
【0015】
閃光発光部441は、アクセサリー本体410に対してコネクター420とは反対側(上方)に設けられている。閃光発光部441は、アクセサリー400がカメラボディ100に取り付けられた状態で且つ閃光発光部441の射出面がカメラボディ100の正面12側(+Y方向側)の方向を向いている場合には、撮影レンズ200の光軸とほぼ平行な方向に閃光照明光(Xe管からの閃光発光)を発することができる。閃光発光部441はその射出面の向き(姿勢)を、アクセサリー本体410に対して変化(姿勢変化)できるように設けられている。例えば、閃光発光部441の射出面を、アクセサリー本体410の上方(+Z側)に向けて閃光照明光を発することもできる。一方、照明光発光部431は、アクセサリー400がカメラボディ100に取り付けられた状態で、カメラボディ100の正面12側(+Y側)に向けて(撮影レンズ200の光軸とほぼ平行な方向に)連続照明光(例えばLED照明光)を発することができる。
【0016】
図2に示すように、カメラボディ100は、背面14に配置された表示部102と、背面14に配置された設定スイッチ104とを備える。表示部102は、液晶表示素子や有機エレクトロルミネッセンス表示素子等の表示素子を備える。表示部102は、撮像される画像、各種設定を示す画像、アクセサリー400の状態を示す画像、撮像条件を示す画像等を表示することができる。設定スイッチ104は、カメラ10とアクセサリー400の各種設定項目を変更するためのユーザーからの入力を、受け付けることができる。各種設定項目は、ズーム倍率設定、撮影モード設定、ホワイトバランス設定、露光時間設定、表示切り替え設定のうちの少なくとも1つを含む。撮影モード設定は、例えば、オートモード設定又はマニュアルモード設定である。
【0017】
図2に示すように、アクセサリー400は、第1パイロットランプ455、第2パイロットランプ456、第1操作部424、及び第2操作部471を備える。第1パイロットランプ455は、図1に示した閃光発光部441の動作状態に応じて発光する。第2パイロットランプ456は、図1に示した照明光発光部431の動作状態に応じて発光する。第1操作部424は、アクセサリー400をカメラボディ100から取り外すために、ユーザーによって操作される操作部材である(換言すれば第1操作部424は取外し操作部材である)。第2操作部471は、アクセサリー400の機能全体のオン状態とオフ状態とを切替えるために、ユーザーによって操作される操作部材である(換言すれば第2操作部471はON/OFF操作スイッチである)。
【0018】
(シュー座の構成)
図3は、本実施形態のシュー座15の外観を示す図である。図4は、シュー座15を図3の上から(図3の天板部22から−Z軸方向に)、部分的に透過して見た平面図である。 シュー座15は、底板部21、天板部22、底板部21と天板部22との間に配置された側板部23、底板部21と天板部22との間に配置された開口24、及び底板部21に配置された端子部25を備える。
【0019】
底板部21は、図1に示したカメラボディ100の頂面13に取付けられている。底板部21は、カメラボディ100の頂面13に取付けるのに用いられる取り付け孔26と、アクセサリー400を係止するのに用いられる係止孔27とを有する。底板部21は、取り付け孔26の内側に配置されるネジ等によって、カメラボディ100の頂面13に固定される。本実施形態において、+Z軸方向を「上方」ということがある。
【0020】
天板部22は、上方(Z軸方向)から見た平面形状がほぼU字形状である。開口24は、底板部21から天板部22へ向かう方向(Z軸方向)に対して交差する方向に向って、開いている。開口24は、側板部23の内壁の延在方向(Y軸方向)にほぼ平行な方向に向って、開いている。開口24は、コネクター420を挿入することができるように、寸法及び形状が設定されている。
【0021】
端子部25は、図4において符号Tp1からTp12で示される複数(12個)の端子を有する。アクセサリー400は、シュー座15の開口24にコネクター420を挿入して所定の方向(+Y軸方向)にスライド移動させることによって、シュー座15に取付けられる(図1参照)。
【0022】
図5は、本実施形態のコネクター420の外観を示す図である。コネクター420は、底部421と、底部421からコネクター420の外部に向って突出する可動部材(以下、係止爪422という)と、底部421に設けられた端子部423とを備える。コネクター420は、開口24に挿入された状態で、底板部21と天板部22との間に配置され、底板部21から天板部22に向う方向においてシュー座15に対する移動が規制される。第1操作部424(図2参照)は、係止爪422を所定の方向に移動させるために、ユーザーによって操作可能な操作部材である。係止爪422は、操作部424のリンク機構から受ける力によって、所定の方向(図5の+Z軸方向)に移動する。つまり係止爪422は、図3に示した係止孔27に係止されている状態で操作部424が操作された場合に、係止孔27の内側から退避するように+Z側に移動する。これにより、アクセサリー400は、カメラボディ100に対する位置の規制が解除され、カメラボディ100から取り外すことが可能な状態になる。
【0023】
端子部423は、符号Ts1からTs12で示される複数(12個)の端子を有する。端子部423が有する端子の数は、シュー座15の端子部25が有する端子の数と同じである。端子部423が有する複数の端子は、それぞれ、シュー座15の端子部25が有する複数の端子のいずれかと1対1で対応している。端子部423が有する複数の端子は、それぞれ、コネクター420がシュー座15に接続された状態で、シュー座15の端子部25が有する複数の端子のうちの対応関係にある端子と接触して電気的に接続される。
【0024】
(カメラシステムの機能構成)
図6は、本実施形態のカメラシステムの機能構成を示すブロック図である。図6に示すように、撮影レンズ200は、光学系210、光学系駆動部220、及び光学系制御部230を含む。被写体から撮影レンズ200へ入射した光は、光学系210を通ってカメラボディ100の撮像素子121の受光面へ入射する。
【0025】
光学系駆動部220は、光学系210を駆動するアクチュエータ、光学系210における光学部品の位置を検出するエンコーダ、及び手振れ等による光学系210の移動を検出するセンサーを備える。光学系駆動部220のアクチュエータは、例えば、フォーカシング制御用モータ、パワーズーム制御用モータ、絞り開口制御用モータ、手ブレ補正(Vibration Reduction;VR)制御用モータ、伸筒・縮筒制御用モータを含む。
【0026】
光学系駆動部220は、光学系制御部230からの制御指令に従って光学系駆動部220のアクチュエータを動作させることによって、フォーカシング制御、ズーミング制御、露出制御、VR制御、及び撮影レンズ200の伸縮制御を行うことができる。アクセサリー400は、照明光制御部430、照明光発光部431、閃光制御部440、閃光発光部441、及び不揮発性メモリー445を含む。アクセサリー400の詳細については、後述する。
【0027】
カメラボディ100は、電池収納部110、撮像処理部120、シャッター駆動部130、表示部制御回路135、メモリー140、メモリー制御回路145、入力部150、操作検出回路155、記憶部158、及びカメラ制御部170を備える。電池収納部110は、一次電池や二次電池等の電池BATを収納することができる。電池BATは、電池収納部110に収納されることによって、カメラボディ100に搭載される。電池収納部110に収納された電池BATは、カメラシステム1の構成要素、例えば表示部102や撮影レンズ200、アクセサリー400等の動作に必要な電力(PWR)を供給することができる。
【0028】
撮像処理部120は、撮像素子121、撮像素子制御回路122、及び画像回路123を備える。撮像素子121は、二次元的に配列された複数の画素を備える。撮像素子121の各画素は、CCD(Charge Coupled device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の受光素子を備える。撮像素子121の受光素子は、光学系210から各画素へ入射した光の光量に応じた電荷を発生する。撮像素子121は、各画素に入射した光により受光素子に発生した電荷を信号に変換する。撮像素子121は、光学系210を介して撮像素子121の受光面に形成された像(光学像)に応じたアナログの画像信号を生成する。撮像素子121は、撮像素子制御回路122と画像回路123のそれぞれに接続されている。画像回路123は、撮像素子121から出力された画像信号を増幅し、アナログの画像信号をデジタル信号に変換する。撮像素子制御回路122は、撮像素子121を制御して、撮像素子121に、像に応じた画像信号を生成させることや、生成した画像信号を出力させること等ができる。
【0029】
シャッター駆動部130は、カメラボディ100に収容されているシャッターの開閉を制御する。表示部制御回路135は、例えば、表示部102の点灯や明るさ調整、消灯等の表示制御や、カメラ制御部170から出力される画像データを表示部102に表示させる処理を行う。
メモリー140は、例えば、メモリーカード等のようにカメラボディ100から抜き差し可能な記憶媒体である。メモリー140は、例えば、カメラ制御部170によって生成される画像データ等を記憶する。メモリー制御回路145は、カメラ制御部170とメモリー140との間の情報の入出力を制御する。
【0030】
入力部150は、ユーザーが操作することが可能な設定スイッチ104及びレリーズ釦16を備える。操作検出回路155は、入力部150に入力されたユーザーの操作を検出する。操作検出回路155は、入力部150に入力されたユーザーの操作を示す操作情報を生成し、生成した操作情報をカメラ制御部170に出力する。
【0031】
記憶部158は、不揮発性メモリー160及びバッファメモリー165を備える。不揮発性メモリー160は、カメラ制御部170を動作させるプログラムや、撮像により生成された画像データ、装置の状態を示す情報、カメラシステム1の各負荷部の消費電力を示す情報、ユーザーから入力された各種設定や撮像条件等の情報を記憶する。バッファメモリー165は、カメラ制御部170の制御処理に用いられる一時的な情報の記憶部である。カメラ制御部170は、例えば、撮像素子121から出力される画像信号や、画像信号に応じて生成された画像データ等をバッファメモリー165に一時的に記憶させる。
【0032】
カメラ制御部170は、不揮発性メモリー160に記憶されたプログラムに基づいてカメラボディ100の構成要素の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の電子部品とを備える。カメラ制御部170は、例えば、操作検出回路155がカメラ制御部170に出力した操作情報に応じて、カメラボディ100への電源の投入や、光学系駆動部220を介した光学系210の駆動制御、撮像素子制御回路122を介した撮像素子121の駆動制御、表示部制御回路135を介した表示部102の表示制御、画像回路123に出力された画像信号に対する処理の制御等を行う。
【0033】
カメラ制御部170は、画像処理部171、表示制御部172、撮像制御部173、操作検出処理部174、電力制御部175、及び通信部176を含む。画像処理部171は、画像回路123から出力された画像信号に基づいて、画像データを生成する画像処理を行う。画像処理部171は、画像処理により生成した画像データをバッファメモリー165に記憶させる。
【0034】
表示制御部172は、画像処理部171によって生成されバッファメモリー165に記憶された画像データを一定時間間隔ごとに読み出し、読み出した画像データを表示部102に繰り返し表示させる。また、表示制御部172は、画像処理部171によって生成されバッファメモリー165に記憶された画像データを一定時間間隔ごとに読み出し、動画形式のデータ(動画データ)としてメモリー140に記録させる。また、表示制御部172は、後述する電力制御部175の判定結果に応じて、電池BATの充電残量を表示部102に表示させる。
【0035】
操作検出処理部174は、操作検出回路155が出力した操作情報に基づいて操作検出回路155が検出したユーザーの操作を判定し、判定した情報をバッファメモリー165に記憶させる。操作検出処理部174は、ユーザーからの操作に応じた各種処理の制御指令を、操作に対応する処理を実行する構成要素(機能部)に出力する。操作検出処理部174は、例えば撮像処理の実行を要求する旨の入力部150への入力を操作検出回路155が検出した場合に、操作検出回路155が操作検出処理部174に出力した操作情報に基づいて、撮像処理の実行を要求する制御指令を撮像制御部173に出力する。
【0036】
また、操作検出処理部174は、例えばオートフォーカス(AF)処理の実行を要求する旨の入力部150への入力を操作検出回路155が検出した場合に、操作検出回路155が操作検出処理部174に出力した操作情報に基づいて、AF処理の実行を要求する制御指令を出力する。AF処理において、光学系制御部230は、操作検出処理部174が出力した制御指令に基づいて、光学系210を介して撮像素子121で検出された画像を利用した測距結果を参照しつつ、光学系駆動部220のフォーカシング制御用モータを制御して、例えばユーザーが指定した被写体にピントが合うように、光学系210の焦点を調整する。
【0037】
撮像制御部173は、操作検出回路155が出力した制御指令に基づいて、カメラシステム1の構成要素に撮像処理を実行させるための制御信号を、カメラシステム1の構成要素に出力する。撮像制御部173は、撮像処理に関連する処理として、例えば以下のような処理を実行させる。撮像処理において、撮像制御部173は、予めユーザーから入力された撮像条件に応じて、光学系制御部230を介して光学系210のフォーカシング制御、露出制御、ズーミング制御、VR制御等の制御を行う。また、撮像制御部173は、撮像処理において、シャッター駆動部130を制御することによって、シャッターが開いている時間(露光時間)を制御し、撮像素子121の受光面に光学系210からの光を露光時間だけ照射させる。また、撮像制御部173は、必要に応じて、アクセサリー400を制御して、撮影タイミングに同期させてアクセサリー400から光を照射させる。
【0038】
電力制御部175は、電池BATから出力される電源電圧を検出した結果と判定閾値とを比較することにより、電池BATにおける電力の残量を判定する。また、電力制御部175は、カメラシステム1の各負荷部の消費電力を示す情報を収集し、カメラシステム1の各負荷部の消費電力を監視する。
【0039】
通信部176は、カメラボディ100の内部の各負荷部を制御する負荷制御部と通信可能に接続される。カメラボディ100の内部の負荷部は、例えば表示部102等であり、負荷制御部は、例えば表示部制御回路135等である。また、通信部176は、カメラシステム1のうちカメラボディ100の外部に配置される外部装置に対して、各外部装置の制御部と通信可能な状態で接続される。本実施形態のアクセサリー400は、外部装置の1つであり、照明光制御部430が通信部176と通信可能に接続される。
【0040】
(アクセサリー400の構成とカメラ10との接続関係)
図7は、本実施形態のアクセサリー400の構成、及びアクセサリー400とカメラ10(上述したカメラボディ100及び撮影レンズ200)との接続関係を示す図である。
【0041】
まず、カメラ10について説明する。カメラ10は、負荷部30、電源スイッチ31、電源部32、及びアクセサリー電源制御部33を備える。
負荷部30は、既述のシャッター駆動部130や表示部102等のようにカメラボディ100の負荷部と、光学系駆動部220や光学系制御部230等のようにカメラボディ100の外部の負荷部とを含む。電源スイッチ31は、電池BATから負荷部30の重負荷部への電力の供給を遮断するスイッチである。
【0042】
電源部32は、電池BATから供給される電力に基づいて、電池BATの出力電圧を安定化して負荷部30の軽負荷部及びカメラ制御部170に供給する。電源部32は、電池BATの出力電圧を安定化する定電圧回路を備える。アクセサリー電源制御部33は、第1端子、第2端子、及び制御端子を備える。アクセサリー電源制御部33は、制御端子に入力される制御信号に応じて、第1端子と第2端子の間を導通状態にするか否かを切替えるスイッチである。
【0043】
カメラボディ100の端子部25は、アクセサリー400の端子部423と電気的に接続可能である。端子部25は、符号Tp1から符号Tp12で示される複数の端子を含む(図4参照)。図4及び図7に示すように、カメラボディ100の端子部25における各端子は、次のように割り付けられる。
【0044】
端子部25において、電源端子Tp11とTp12は、それぞれ、カメラボディ100内の電池BATからの電力PWRをアクセサリー400側に供給する端子である。接地端子Tp1とTp2とは、それぞれ、電源端子Tp11とTp12に対応する接地端子である。接地端子Tp1及びTp2は、電位が電力PWRの基準電位になる端子である。また接地端子Tp1及びTp2は、電力PWRを利用するカメラボディ100内の回路(負荷部30の重負荷部)用の接地端子である。
【0045】
基準電位端子Tp3とTp5とは、それぞれ、電位が基準電位SGND(シグナルグランド)になる端子である(即ち、信号の授受を行うための基準となる電位となる端子である)。また基準電位端子Tp3及びTp5は、カメラボディ100内の回路用の接地端子である。同期信号端子Tp4は、アクセサリー400側で生成する通信用クロック信号である同期信号(クロック信号)CLKがアクセサリー400から入力される端子である。
【0046】
通信信号端子Tp6は、カメラ側データ(各種コマンドを含む)を含む通信信号DATAをアクセサリー400側に出力する端子でもあり、且つその逆に、アクセサリー400側の各種情報(アクセサリー400の固有情報や設定情報など)を含む通信信号DATAがアクセサリー400側から入力される端子でもある。
起動状態検出端子Tp7は、シュー座15に対してコネクター420が装着された状態であり且つアクセサリー起動可能状態を示す(換言すれば、アクセサリー400が起動して機能できる状態を示す)起動検出レベル(電気的なLレベル)DETを、アクセサリー400側が提供しているか否かを検出するための端子である。
【0047】
発光制御信号端子Tp8は、アクセサリー400の閃光発光部441と照明光発光部431の少なくとも一方の発光を制御する発光制御(発光指令)信号Xをアクセサリー400に対して出力する端子である。発光制御(発光指令)信号Xは、ひらたく言えば、閃光発光部441または照明光発光部431に対して発光開始を指示する制御指令である。
通信制御信号端子Tp9は、カメラ10からアクセサリー400に対して通信を始める際に通信制御(通信開始)信号Csをカメラ10からアクセサリー400に対して出力する端子である。この通信制御信号Csは、前述の通信信号端子Tp6を介したカメラ10とアクセサリー400との間のDATA通信の通信開始タイミングを定める信号である。
オープン端子Tp10は、電力と信号の双方が供給されない端子であり、いわゆるオープン端子である。このオープン端子Tp10は、システムの将来的な機能拡張のために予備的に設けられている端子である。
【0048】
カメラ制御部170は、端子部25及び端子部423を介して、アクセサリー400と通信してアクセサリー400を制御するための制御信号を、アクセサリー400に供給する。本実施形態において、カメラ制御部170がアクセサリー400に供給する制御信号は、アクセサリー400における発光部425の発光を制御する発光制御信号X、通信信号DATA、及びカメラ10とアクセサリー400との間の通信タイミングを定める通信制御信号Csである。
【0049】
カメラ制御部170は、図6に示した不揮発性メモリー160とバッファメモリー165の少なくとも一方に記憶されている情報を読み出して、読み出した情報を照明光制御部430へ送信する。カメラ制御部170は、照明光制御部430から受信した情報を不揮発性メモリー160とバッファメモリー165の少なくとも一方に記憶させる。
不揮発性メモリー160に記憶されている情報は、カメラ10の初期状態を示すカメラ初期状態情報、及びカメラ10の設定状態を示すカメラ設定状態情報を含む。
【0050】
カメラ初期状態情報は、カメラ10の種類を示す情報、カメラ10が有する機能の種類を示す情報、カメラ10が有する各機能の特性を示す情報等を含む。カメラ10が有する機能の種類を示す情報は、例えば、AE制御を行うか否かを示す情報、AWB制御を行うか否かを示す情報等である。
【0051】
カメラ設定状態情報は、カメラ10が有する各機能を機能させるか否かを示す設定情報、カメラ10の撮影モードを示す情報等である。撮影モードを示す情報は、例えば、カメラ10が動画として画像を撮像する撮影モードに設定されているか否かを示す情報、カメラ10が静止画として画像を撮像する撮影モードに設定されている否かを示す情報等である。カメラ10が静止画として画像を撮像する撮影モードに設定されていることを示す情報は、例えば、単写と連写のいずれを行うモードに設定されているか否かを示す情報である。単写を行うモードは、例えば、レリーズ釦16が押下されるたびに1枚の画像を撮像する撮影モードである。連写を行うモードは、レリーズ釦16が押下されている間に、複数の画像を撮像する撮影モードである。
【0052】
(カメラ10における各構成要素の接続関係)
次に、図7を参照してカメラ10における各構成要素の接続関係について説明する。以下の説明における電池BATは、電池収納部110に収納された状態とする。電池BATの正極は、電源線40(PWR)を介して、電源スイッチ31の一端に接続されている。電源スイッチ31の他端は、負荷部30の重負荷部の電源端子に接続されている。負荷部30の重負荷部の接地端子は、接地線41(PGND)を介して、電池収納部110に収納された電池BATの負極に接続されている。
【0053】
また、電池BATの正極は、電源線40を介して、電源部32の入力端子に接続されている。電源部32の第1出力端子は、負荷部30の軽負荷部の電源端子に接続されている。負荷部30の軽負荷部の接地端子は、接地線42(SGND)を介して、電池BATの負極に接続されている。また、電源部32の第2出力端子は、カメラ制御部170の電源端子に接続されている。第2出力端子の電位は、第1出力端子の電位と異なっている。カメラ制御部170の接地端子は、接地線42(SGND)を介して、電池BATの負極に接続されている。
【0054】
接地端子Tp1は、接地線43(GND)を介して、電池BATの負極に接続されている。接地端子Tp2は、接地端子Tp1とは並列に、接地線43を介して電池BATの負極に接続されている。基準電位端子Tp3は、接地線42を介して、電池BATの負極に接続されている。基準電位端子Tp5は、基準電位端子Tp3とは並列に、接地線42を介して電池BATの負極に接続されている。なお、本実施形態のカメラ10のグランドは、いわゆる一点グランド(一点アース)を採用している。
【0055】
同期信号端子Tp4、通信信号端子Tp6、起動状態検出端子Tp7、発光制御信号端子Tp8、及び通信制御信号端子Tp9は、それぞれ、信号線を介してカメラ制御部170に接続されている。オープン端子Tp10は、カメラ制御部170、電源線40、接地線41、接地線42、及び接地線43等の他の回路と絶縁されている。
【0056】
通信信号端子Tp6に接続しているラインにはプルアップ抵抗が設けられている。このプルアップ抵抗は電源部32の出力側に電気的に接続されている。このため通信信号端子Tp6における電位(レベル)は、アクセサリー400の装着前及びアクセサリー400との通信開始前にHレベルに維持される。なお、起動状態検出端子Tp7に接続しているラインにも、上記通信信号端子Tp6と同様に、プルアップ抵抗が設けられている。これについては図9を参照して後述する。
【0057】
電源端子Tp11は、アクセサリー電源制御部33の第1端子に接続されている。電源端子Tp12は、電源端子Tp11と並列に、アクセサリー電源制御部33の第1端子に接続されている。アクセサリー電源制御部33の第2端子は、電源線40を介して、電池BATの正極に接続されている。アクセサリー電源制御部33は、その制御端子にカメラ制御部170から入力される制御信号によって、電池BATから電源端子Tp11と電源端子Tp12への電力供給を遮断することができる。
【0058】
(アクセサリー400の構成)
本実施形態のアクセサリー400は、カメラ10から供給される電力PWRによって動作する。アクセサリー400は、照明光制御部430、照明光発光部431、閃光制御部440、不揮発性メモリー445、閃光発光部441、第1電源部(電源部1)450−1、第2電源部(電源部2)450−2、切替スイッチ461、第1スイッチ部465(MSW)、及び第2スイッチ部470(PCSW)を備える。
なお、切替スイッチ461は、図上では、1cリレー(1つの共通接点c、メーク接点a、及びブレーク接点bを有するリレー)の記号で示されているが。この切替スイッチ461は、機械式のリレーで構成してもよく、また、半導体スイッチで構成してもよい。
【0059】
図7に示す本実施形態のアクセサリー400では、カメラ10の撮影モードに応じて、照明光制御部430により切替スイッチ461の接点のオン/オフ状態(接点の接続状態)を制御することにより、アクセサリー400における閃光発光動作と照明光発光動作とを切り替える点に特徴がある。すなわち、第1撮影モード(照明撮像)の場合に、照明光制御部430は、切替スイッチ461の共通接点cと接点bとを閉路(クローズ)にすることにより、照明光発光部431に電力を供給して照明光発光動作が行えるようにする。また、第2撮影モード(閃光撮像)の場合に、照明光制御部430は、切替スイッチ461の共通接点cと接点aとを閉路(クローズ)にすることにより、閃光制御部440及び閃光発光部441に電力を供給して閃光発光動作が行えるようにする(なお、実際の点灯は、カメラ10からの指令信号により行われる)。
これにより、アクセサリー400は、カメラ10側からの充電指令信号を受信することなく、撮影モードに応じて充電制御を行うことができる。すなわち、第1撮影モード(照明撮像)の場合は、照明光発光部431(第1発光部)における点灯が行えるようにし、第2撮影モード(閃光撮像)の場合は、閃光発光部441(第2発光部)における点灯が行えるようにできる。
【0060】
以下、図7を参照して、アクセサリー400の構成について詳細に説明する。
電源線481に接続される第1電源部(電源部1)450−1は、カメラ10から供給された電力PWRの電圧を安定化(定電圧制御)する定電圧回路を備える。電源部450−1は、定電圧回路によって電圧が安定化された電力を、照明光制御部430に供給する。また、第2電源部450−2は、切替スイッチ461を介して電源線481に接続され、カメラ10から供給された電力PWRの電圧を安定化(定電圧制御)する定電圧回路を備える。電源部450−2は、定電圧回路によって電圧が安定化された電力を、閃光制御部440に供給する。
【0061】
照明光制御部430は、照明光発光部431における発光動作を制御する。照明光発光部431は、照明光光源駆動部432及び照明光光源433を備える。この閃光発光部441は、切替スイッチ461を介して、カメラボディ100から電力(PWR)の供給を受ける。この照明光光源433は、連続照明光を発光可能な発光ダイオード(LED)等の固体光源を備える。照明光光源駆動部432は、照明光光源433に電流を供給することによって、照明光光源433を発光させる。照明光光源駆動部432は、照明光制御部430の制御により、照明光光源433を撮影タイミングに同期させて発光させる。照明光光源駆動部432は、照明光制御部430から入力された制御信号に従って、照明光光源433を発光させる時間(点灯時間)を制御する。
【0062】
閃光制御部440は閃光発光部441における発光動作を制御する。閃光発光部441は、充電部442及び閃光光源443を備える。閃光光源443は、キセノン管など周知の閃光照明光源を備える。閃光発光部441は、切替スイッチ461を介して、カメラボディ100から電力(PWR)の供給を受ける。閃光発光部441内の充電部442は、カメラボディ100から供給された電圧を昇圧する昇圧回路部と、その昇圧回路部で昇圧された電圧に基づいて閃光光源443を発光させるのに必要な電力を蓄積可能な蓄積回路部(蓄積部/コンデンサ/又はキャパシタ)とを備える。充電部442は、蓄積部(蓄積回路部)に蓄積された電力を閃光光源443に供給することによって、閃光光源443を発光させる。
【0063】
充電部442は、閃光制御部440から供給される信号に従って、充電部442の蓄積部への充電を開始又は停止する。充電部442は、蓄積部を充電する充電処理中に蓄積部の電極間の電圧(充電電圧)を検出することによって、蓄積部が蓄積している充電量(蓄電量、電荷量)を検出することができる。充電部442は、検出した蓄積部の充電量を示す情報を閃光制御部440に供給する。なお、充電部442は、周知の発光制御回路(例えば周知のIGBTのように発光の開始・停止を制御する回路)を備えており、閃光制御部440から入力された信号に従って、閃光光源443を撮影タイミングに同期させて発光させること、及び閃光光源443の発光量を制御することができる。
【0064】
本実施形態において、閃光発光部441の最大の発光量は、照明光発光部431の最大の発光量よりも多い。閃光発光部441は、例えば静止画の撮像時に点灯され、照明光発光部431の点灯時よりも被写体を明るく照らすことができる。また、照明光発光部431の最長の点灯時間(最長点灯時間)は、閃光発光部441の最長の点灯時間よりも長い。照明光発光部431は、例えば動画の撮像時に点灯され、閃光発光部441の点灯時間よりも被写体を長時間にわたって照らすことができる。
本実施形態において、閃光発光部441が発する光を閃光と称し、閃光発光部441が閃光を発する機能を閃光発光機能と称すことがある。また、照明光発光部431が発する光を照明光と称し、照明光発光部431が照明光を発する機能を照明発光機能と称すことがある。
【0065】
本実施形態において、第1スイッチ部465(MSW)は、既述した係止爪422(図5参照)に機械的に連動している。第1スイッチ部465は、係止爪422が所定の方向(Z軸方向)に移動することによって、内部のスイッチ回路を閉路(クローズ)又は遮断(オープン)する。第1スイッチ部465は、アクセサリー400がカメラ10への装着が完了された場合に、内部のスイッチ回路を閉路する。また、第2スイッチ部470(PCSW)は、既述した第2操作部471(図2参照)に機械的に連動している。第2スイッチ部470は、第2操作部471が操作されることによって、回路を閉路又は遮断する。
【0066】
照明光制御部430は、不揮発性メモリー445に記憶されたプログラムに基づいてアクセサリー400の構成要素の動作を制御するCPUと、ASIC等の電子部品とを備える。照明光制御部430は、端子部423及び端子部25を介して、カメラ制御部170と通信する。また照明光制御部430は、閃光制御部440と通信することにより、この閃光制御部440を通して閃光発光部441の発光動作を制御する。この閃光制御部440も、照明光制御部430と同様に、閃光発光部441の動作を制御するCPUと、ASIC等の電子部品とを備えている。
【0067】
この照明光制御部430は、カメラ制御部170との間で通信を行うことにより、記憶部444に記憶されているアクセサリー初期状態情報又はアクセサリー設定状態情報に含まれる各種の情報のうちの少なくとも1つの情報を、カメラ制御部170へ送ることができる。また、照明光制御部430は、カメラ制御部170から受信した情報を、記憶部444に記憶させることができる。
【0068】
アクセサリー初期状態情報は、アクセサリー400の種類を示すアクセサリー種類情報を含む。アクセサリー種類情報は、アクセサリー400に電池が搭載されているか否かを示す電池有無情報、アクセサリー400が有する各機能の種類を示す機能種類情報、及びアクセサリー400が有する各機能の特性を示す特性情報を含む。機能種類情報は、閃光発光機能の有無を示す情報、照明発光機能の有無を示す情報、及び拡張機能の有無を示す情報を含む。拡張機能は、閃光発光機能と照明発光機能のいずれにも該当しない他の機能であり、例えば調光機能、GPS(Global Positioning System)機能、カメラボディ100以外の装置との通信機能等である。
【0069】
照明光制御部430は、カメラ制御部170から供給された制御信号に基づいて、アクセサリー400の構成要素を制御する。照明光制御部430は、カメラ制御部170から供給された発光制御信号Xに従って、照明光発光部431または閃光発光部441を発光させる発光制御を行う。閃光発光部441を発光させる発光制御において、照明光制御部430は、閃光光源443がカメラ側の撮影タイミングと同期して発光するように、閃光制御部440を通して充電部442を制御する。照明光発光部431を発光させる発光制御において、照明光制御部430は、照明光光源433が撮影タイミングと同期して発光するように、照明光光源駆動部432を制御する。
【0070】
本実施形態のアクセサリー400は、充電部442の蓄積部(蓄積回路部)を充電するための電源(電池)を具備(内蔵)しておらず、カメラ10から供給される電力により充電を行う。照明光制御部430は、カメラ制御部170から撮影モードの情報を受信し、この撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)である場合に、切替スイッチ461の共通接点cと接点aとの間を閉路(クローズ)にする。これにより、閃光制御部440及び閃光発光部441に電源が供給されて、閃光制御部440及び閃光発光部441が起動する。そして、閃光制御部440は、充電部442へ充電開始を指示する指令信号を送信し、充電部442の蓄積部(蓄積回路部)への充電を開始させる。
【0071】
この充電中において、充電部442は、蓄積部(電荷蓄積部)の充電量(充電電圧)を検出し、その充電量を示す情報を閃光制御部440に供給する。閃光制御部440は、充電量が所定量(充電停止レベル)に達してなければ、その所定量(充電停止レベル)に達するまで充電動作を継続するよう充電部442を制御する。この閃光制御部440による充電動作は、その充電動作を強制的に停止せしめる充電停止指令がカメラ制御部170から照明光制御部430に対して送信されない限り、充電量が所定量(充電停止レベル)に達するまで継続される。
【0072】
また、閃光制御部440は、充電部442に対する充電状態を示す情報(充電状態情報)を照明光制御部430に対して送信する。照明光制御部430は、閃光制御部440から受信した充電状態情報を、定常通信シーケンス(照明光制御部430とカメラ制御部170との間で定期的に行われる定常通信シーケンス)の中で、カメラ制御部170に向けて送信する。
なお、充電状態情報には、充電部442がその時点(現在)で充電中であるか否かを示す「充電経過情報」、充電部442が充電可能であるか否かを示す「充電可否情報」、及び閃光発光部441が発光可能な状態(レディ状態)であるか否かを示す「発光可否情報」を含む。
【0073】
(アクセサリー400における各構成要素の接続関係)
次に、図7を参照して、アクセサリー400における各構成要素の接続関係について説明する。
接地端子Ts1と接地端子Ts2は、図7に示す接続パターンを介して接続されている。これら接地端子Ts1と接地端子Ts2は、アクセサリー400がカメラ10に接続されると、カメラ10側の端子Tp1,Tp2を介して、カメラ10側の接地線43に接続される。この接地端子Ts1及び接地端子Ts2は、アクセサリー400側の、電力PWRを利用する回路(充電部442)用の接地端子であり、アクセサリー400側において、供給される電圧の基準電位となる端子であり、また充電電圧の基準電位となる端子である。
【0074】
電源端子Ts11は、電源線481に接続されている。電源端子Ts12は、電源端子Ts11と並列に、電源線481に接続されている。基準電位端子Ts3と基準電位端子Ts5は、図7に示すように接続用ラインを介して接続されている。そしてこれら基準電位端子Ts3と基準電位端子Ts5は、基準電位線480(SGND)に並列に接続されている。この基準電位線480は、アクセサリー400がカメラ10に接続されると、基準電位端子Ts3及びTs5と、カメラ10側の端子Tp3及びTp5とを介して、カメラ10側の基準電位線(SGND)42に接続される。この基準電位端子Ts3、基準電位端子Ts5は、アクセサリー400内の各回路(例えば、照明光制御部430等)において、信号の授受を行うための基準電位となる端子である。
【0075】
起動状態提供端子Ts7は、信号線を介して、第1スイッチ部465内のスイッチ部の第1端子に接続されている。第1スイッチ部465内のスイッチ部の第2端子は、第2スイッチ部470(PCSW)内のスイッチ部の第1端子に接続されている。第2スイッチ部470内のスイッチ部の第2端子は、基準電位線480に接続されている。このように、第2スイッチ部470は、起動状態提供端子Ts7に接続された信号線に対して、第1スイッチ部465と直列に接続されている。
【0076】
同期信号端子Ts4は、信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。通信信号端子Ts6は、信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。通信信号端子Ts6に接続している信号線にはプルアップ抵抗が設けられている。このプルアップ抵抗は回路電源(正側)に電気的に接続されている。このため通信信号端子Ts6における電位(レベル)は、カメラ10への装着前及びカメラ10との通信開始前にHレベルに維持される。
【0077】
通信制御信号端子Ts9は、信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。通信制御信号端子Ts9に接続している信号線にはプルアップ抵抗が設けられている。このプルアップ抵抗は回路電源(正側)に電気的に接続されている。よって通信信号端子Ts6における電位(レベル)は、カメラ10への装着前及びカメラ10との通信開始前にHレベルに維持される。
【0078】
発光制御信号端子Ts8は、信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。発光制御信号端子Ts8に接続している信号線にはプルアップ抵抗が設けられている。このプルアップ抵抗は回路電源(正側)に電気的に接続されている。よって通信信号端子Ts6における電位(レベル)は、カメラ10への装着前及びカメラ10との通信開始前にHレベルに維持される。
【0079】
また、電源端子Ts12及びTs11は、電源線481を介して、切替スイッチ461の第1端子(共通接点c側の端子)に接続されている。また、切替スイッチ461の第2端子(接点a側の端子)は、閃光発光部441に接続され、切替スイッチ461の第3端子(接点b側の端子)は、照明光発光部431に接続されている。この切替スイッチ461の制御端子には、照明光制御部430から切り替え信号CNTが入力され、この切り替え信号CNTにより切替スイッチ461における接点の接続状態の切替が行われる。
【0080】
また、閃光発光部441の閃光光源443における主放電用の第1の電極は充電部442に接続されている。主放電用の第2の電極は接地線490(接地線GND)に接続されている。充電部442の電源端子は、切替スイッチ461を介して電源線481に接続されている。充電部442の制御端子は、信号線を介して、閃光制御部440に接続されている。
照明光光源駆動部432の電源端子は、切替スイッチ461を介して電源線481に接続されている。照明光光源駆動部432の接地端子は、基準電位線480に接続されている。照明光光源駆動部432の制御端子は、信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。照明光光源433は、固体光源(例えば、LED)のアノードが照明光光源駆動部432に接続され、固体光源のカソードが、基準電位線480に接続されている。
【0081】
(カメラ10とアクセサリー400との接続関係)
次に、カメラ10とアクセサリー400との接続関係について説明する。アクセサリー400がカメラ10に装着されている状態(「装着状態」とも称す)において、接地端子Ts1は、カメラ10の接地端子Tp1に接続される。接地端子Ts2は、装着状態において、カメラ10の接地端子Tp2に接続される。そしてこれらアクセサリー400側の接地端子Ts1,Ts2に接続している箇所(充電部442の接地端子)は、装着状態において、接地端子Tp1及び接地端子Ts1を介した経路と、接地端子Tp2及び接地端子Ts2を介した経路との少なくとも一方の経路を介して、接地線43に接続されて電池BATの負極に接続される。そのため、接地端子Ts1、Ts2及びそれらに接続している箇所の電位は、装着状態において、電池BATの負極の電位に応じた基準電位になる。
【0082】
電源端子Ts11は、装着状態において、カメラ10の電源端子Tp11に接続される。電源端子Ts12は、装着状態において、カメラ10の電源端子Tp12に接続される。アクセサリー電源制御部33は、装着状態において、電源端子Tp11及び電源端子Ts11を介した経路と、電源端子Tp12及び電源端子Ts12を介した経路との少なくとも一方の経路を介して、電源線481に接続される。そのため、アクセサリー電源制御部33は、カメラ制御部170の制御に従って、電池BATからアクセサリー電源制御部33に供給された電力PWRを、電源線481を介してアクセサリー400内の各回路や電気部品に供給することができる。
【0083】
基準電位端子Ts3は、装着状態において、カメラ10の基準電位端子Tp3に接続される。基準電位端子Ts5は、装着状態において、カメラ10の基準電位端子Tp5に接続される。基準電位端子Ts3の電位は、装着状態において、基準電位端子Tp3の電位(基準電位)になる。基準電位端子Ts5の電位は、装着状態において、基準電位端子Tp5の電位(基準電位)になる。
【0084】
起動状態提供端子Ts7は、アクセサリー400がカメラ10に装着された状態であって、かつ第2スイッチ部470が回路を閉路している状態(オン状態)において、基準電位線480を介して、接地線42に接続される。そのため、カメラ制御部170は、第2スイッチ部470がオン状態で且つカメラ10に接続されている状態であるときに、アクセサリー400を起動可能であることを示す起動検出レベルDET(Lレベル)を、起動状態提供端子Ts7及び起動状態検出端子Tp7を介して検出することができる。
【0085】
同期信号端子Ts4は、装着状態において、カメラ10の同期信号端子Tp4に接続される。すなわち、照明光制御部430は、装着状態において、同期信号端子Tp4及び同期信号端子Ts4を介して、カメラ制御部170に接続される。これにより、照明光制御部430は、カメラ制御部170と同期通信を行うための同期信号CLKを、同期信号端子Ts4及び同期信号端子Tp4を介して、カメラ制御部170へ送信することができる。
【0086】
通信信号端子Ts6は、装着状態において、カメラ10の通信信号端子Tp6に接続される。すなわち、照明光制御部430は、装着状態において、通信信号端子Tp6及び通信信号端子Ts6を介して、カメラ制御部170に接続される。そのため、カメラ制御部170と照明光制御部430は、装着状態において、通信信号端子Tp6及び通信信号端子Ts6を介して、シリアルデータ通信を行うことができる。この通信信号端子Tp6及びTs6はいずれも入力/出力機能を切り替え可能であり、これら両端子間における通信は、通信方向を切り替え可能な双方向通信である。通信信号DATAとして通信されるデータは次のようなものがある。カメラ10側から出力されるデータとしては、カメラ制御部170がアクセサリー400に処理を実行させる指令(コマンド)や、カメラ10に関する情報(カメラデータ)などである。一方、アクセサリー400側から出力されるデータとしては、アクセサリー400に関する情報(アクセサリー情報)などである。なお、通信信号DATAは、カメラ制御部170が送信する場合と照明光制御部430が送信する場合のいずれにおいても、アクセサリー400側から出力される同期信号CLKに同期させて送信される。
【0087】
通信制御信号端子Ts9は、装着状態において、カメラ10の通信制御信号端子Tp9に接続される。すなわち、照明光制御部430は、装着状態において、通信制御信号端子Tp9及び通信制御信号端子Ts9を介して、カメラ制御部170に接続される。そのため、カメラ制御部170は、通信制御信号端子Tp9及び通信制御信号端子Ts9を介して、照明光制御部430へ通信制御信号Csを供給することができる。
なお、アクセサリー400側からカメラ10側に情報を送信したい場合には、照明光制御部430は、上記の通信制御信号端子Ts9でカメラ10側から受信した通信制御信号Csをきっかけとして開始される定常通信シーケンス(後述)において、カメラ制御部170に情報を送信する。
【0088】
発光制御信号端子Ts8は、装着状態において、カメラ10の発光制御信号端子Tp8に接続される。すなわち、照明光制御部430は、装着状態において、発光制御信号端子Tp8及び発光制御信号端子Ts8を介して、カメラ制御部170に接続される。そのため、カメラ制御部170は、撮影タイミングと同期してアクセサリー400に発光(本発光)を実行させる発光制御信号Xを、発光制御信号端子Ts8及び発光制御信号端子Tp8を介して、照明光制御部430へ供給することができる。照明光制御部430は、発光制御信号Xに従って、発光制御を行う。
【0089】
充電部442は、電源線481を介して供給される電力の電圧を昇圧する昇圧回路と、その昇圧回路で昇圧された電圧により充電される蓄積部(電荷蓄積部)とを備える。また、充電部442は、第1信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。照明光制御部430は、第1信号線を介して、充電部442を制御する信号を充電部442に供給することができる。充電部442は、第2信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。充電部442は、充電部442の充電量を示す情報を、第2信号線を介して照明光制御部430に供給することができる。
【0090】
照明光制御部430は、照明光光源駆動部432を制御する信号を、信号線を介して照明光光源駆動部432へ供給する。そのため、照明光光源433は、電源線481及び照明光光源駆動部432を介して供給される電力によって、発光することができる。
【0091】
(カメラ制御部170とアクセサリー400との間の通信処理)
次に、カメラシステムにおける通信処理の手順について、説明する。以下の説明において、同様の処理については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
図8は、カメラシステムにおける通信処理の手順を示すフローチャートである。カメラシステム1は、アクセサリー400を起動するための一連の処理(起動シーケンス)を行う。カメラシステム1は、起動シーケンス(ステップS1)において、カメラ10とアクセサリー400との間で通信ができるように準備する一連の処理(通信準備シーケンス)を行う(ステップS2)。カメラシステム1は、起動シーケンスにおいて通信準備シーケンスの終了後に、撮像に必要な情報をカメラ制御部170と照明光制御部430との間で相互に通信する一連の処理(初期通信シーケンス)を行う(ステップS3)。カメラシステム1は、初期通信シーケンスの終了後に、設定変更等で変化した情報を更新できるように、カメラ制御部170と照明光制御部430との間で相互に通信する一連の処理(定常通信シーケンス)を行う(ステップS4)。
【0092】
カメラ制御部170は、定常通信シーケンスの終了後に、割込要求が有るか否かを判定する判定処理を行う(ステップS5)。カメラシステム1は、割込要求が無いとステップS5で判定した場合(ステップS5;No)に、定常通信シーケンスの処理を再度行う。カメラシステム1は、割込要求が有るとステップS5で判定した場合(ステップS5;Yes)に、割込処理(ステップS6)を行う。割込処理は、例えば、撮影シーケンスに含まれる一連の処理である。カメラシステム1は、割込処理の終了後に、定常通信シーケンスの処理を再度行う。すなわち、カメラシステム1は、撮影シーケンスにおいて、定常通信シーケンスの処理を行わない。
【0093】
カメラシステム1は、通信準備シーケンスにおいて、カメラボディ100にアクセサリー400がオン状態で装着されているか否かを検出する。カメラシステム1は、カメラボディ100にアクセサリー400がオン状態で装着されている場合に、アクセサリー400に電力の供給を開始し、また、カメラボディ100は、アクセサリー400に通信を許可することを通知する。
【0094】
また、カメラシステム1は、初期通信シーケンスにおいて、カメラ10とアクセサリー400との間で撮影に必要とされる情報を相互に送る。カメラ10とアクセサリー400は、初期通信シーケンスにおいて、複数の情報を予め定められた順に従って送受信する。初期通信シーケンスにおける処理の初期条件として、アクセサリー400の記憶部444には、アクセサリー種類を示すアクセサリー種類情報を含む情報(第1の応答情報)が予め記憶されている。アクセサリー種類情報は、機能種類情報と電池有無情報を含む。
機能種類情報は、照明光制御部430の制御対象の種類を示す情報(種類情報)である。照明光制御部430の制御対象は、照明発光機能を機能させる照明光発光部431があり、また、閃光発光機能を機能させる閃光制御部440及び閃光発光部441などがある。
【0095】
また、カメラシステム1は、定常通信シーケンスにおいて、カメラ10とアクセサリー400との間で撮影に必要とされる情報を相互に送る。定常通信シーケンスは、図8に示したように割込要求が発生していない期間において、例えば周期が200ms程度の周期で繰り返し実行される。カメラ10とアクセサリー400は、繰り返し行われる定常通信シーケンスのそれぞれにおいて、初期通信シーケンスと同様に、複数の情報を予め定められた順に従って送受信する。
【0096】
また、カメラ10とアクセサリー400は、それぞれ、前回の初期通信シーケンス又は前回の定常通信シーケンスにおいて受信した情報を、必要に応じて、今回の定常通信シーケンスにおいて受信した情報に更新する。また、カメラシステム1は、初期状態情報を更新する場合に、初期通信シーケンスをやり直すこと、又は更新が必要な項目を指定して初期状態情報を更新することができる。
【0097】
(アクセサリー400における充電制御)
次に、アクセサリー400において、充電部442を充電する充電制御について説明する。カメラシステム1は、アクセサリー400がシュー座15に装着されると、カメラ10からアクセサリー400への電力の供給を開始する。そして、アクセサリー400内の照明光制御部430は、カメラ制御部170と通信を行うことにより、カメラ設定状態情報を受信し、このカメラ設定状態情報に含まれる撮影モードの情報を基に切替スイッチ461を制御し、設定された撮影モードに応じた充電制御を行う。すなわち、第1撮影モード(照明撮像)の場合は、照明光発光部431(第1発光部)における点灯が行えるようにし、第2撮影モード(閃光撮像)の場合は、閃光発光部441(第2発光部)における点灯が行えるようにする。
【0098】
図9は、アクセサリー400における充電制御の処理の手順を示す図である。以下、図9を参照して、その処理の手順について説明する。
定常通信シーケンスにおいて(ステップS4)、アクセサリー400内の照明光制御部430は、カメラ制御部170から「カメラ設定状態情報」を受信する(ステップS101)。このカメラ設定状態情報には、カメラ10においてユーザーにより設定された撮影モードの情報が含まれている。
【0099】
照明光制御部430では、カメラ設定状態情報に含まれる撮影モードの情報を検出し、撮影モードが第1撮影モード(照明撮像)か否かを判定する(ステップS102)。そして第1撮影モード(照明撮像)と判定された場合(ステップS102;Yes)に、アクセサリー400は第1撮影モードに対応する状態に移行し(ステップS104)、照明光制御部430は、切替スイッチ461に切り替え信号CTL(例えば、Lレベルの信号)を送り、切替スイッチ461の接点を照明光側(接点cと接点bがオン)になるように制御する(ステップS105)。ステップS105の処理の終了後、照明光制御部430は、定常通信シーケンス(より正確には、次回の定常通信シーケンスの待ち状態)に移行する(ステップS4)。
【0100】
この切替スイッチ461の接点cと接点bがオン(閉路)となることにより、照明光発光部431に電力(PWR)が供給され、照明光光源駆動部432は、照明光光源433に電流を供給することが可能な状態になる。これにより、第1撮影モード(照明撮像)において、照明光光源駆動部432は、照明光制御部430からの制御信号により照明光光源433を発光させることが可能な状態になる(実際の発光は、カメラ10側からの指令信号により行われる)。
【0101】
また、ステップS102において、第1撮影モード(照明撮像)でないと判定された場合(ステップS102;No)に、照明光制御部430は、カメラ10の撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)であるか否かを判定する(ステップS103)。そして、撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)でないと判定された場合(ステップS103;No)は、撮影モードが第1撮影モード(照明撮像)でなく、また第2撮影モード(閃光撮像)でもない撮影モード(例えば、発光を行わない撮影モード)であり、アクセサリー400における充電制御を行うことなく、ステップS4の定常通信シーケンス(より正確には、次回の定常通信シーケンスの待ち状態)に移行する。
【0102】
また、ステップS103において、第2撮影モード(閃光撮像)であると判定された場合(ステップS103;Yes)に、アクセサリー400は、第2撮影モードに対応する充電制御状態に移行する(ステップS106)。そして、照明光制御部430は、切替スイッチ461に切り替え信号CTL(例えば、Hレベルの信号)を送り、切替スイッチ461の接点を閃光側(接点cと接点aがオン)になるように制御する(ステップS107)。
この切替スイッチ461の接点cと接点aがオン(閉路)になることにより、閃光制御部440に第2電源部(電源部2)450−2から電源が供給され、この閃光制御部440が起動(動作を開始)する(ステップS108)。また、閃光発光部441に電力(PWR)が供給され、閃光発光部441における充電動作が可能な状態になる。
ステップS108の処理の終了後に、閃光制御部440は、閃光発光部441内の充電部442から充電状態情報を受信し、充電部442の蓄積部(蓄積回路部)に対して電荷の充電が可能か否かを判定する(ステップS109)。
【0103】
そして、ステップS109において、充電部442への充電ができないと判定された場合(ステップS109;No)に、例えば、閃光光源443の発熱や、不具合等により充電部442への充電ができないと判定された場合は、閃光制御部440は、照明光制御部430を介して、この充電部442への充電不可であること示す情報(充電可否情報)を不揮発性メモリー445に記憶する(ステップS110)。ステップS110の処理の終了後、照明光制御部430は、ステップS4の定常通信シーケンス(より正確には、次回の定常通信シーケンスの待ち状態)に移行する。そして、照明光制御部430は、不揮発性メモリー445に記憶された充電部442への充電可否情報(この場合は、充電不可の情報)を、次回の定常通信シーケンス(ステップS4)の中で、カメラ制御部170に送信する。
【0104】
一方、ステップS109において充電可能と判定された場合(ステップS109;Yes)に、閃光制御部440は、充電部442の蓄積部(蓄積回路部)に対する充電動作を開始させる(ステップS111)。ステップS111の処理の終了後に、閃光制御部440は、充電部442における充電状態を監視し、蓄積部(蓄積回路部)への充電が完了したか否かを判定する(ステップS112)。このステップS112の判定処理において、充電部442への充電が完了していないと判定された場合(ステップS112;No)に、閃光制御部440は、この充電部442が充電途中であること示す情報を、照明光制御部430を介して不揮発性メモリー445に記憶する(ステップS110)。このステップS110の処理の終了後に、閃光制御部440は、ステップS112に移行して充電部442における充電動作を継続させる。照明光制御部430は、この充電途中の情報(充電経過情報)を、次回の定常通信シーケンス(ステップS4)において、カメラ制御部170に送信する。
【0105】
一方、ステップS112の判定処理において、充電完了と判定された場合は(ステップS112;Yes)、閃光制御部440は、充電部442における充電動作を停止させるとともに、この充電部442における充電完了の情報(発光可否情報)を、照明光制御部430を介して不揮発性メモリー445に記憶する(ステップS113)。このステップS113の処理の終了後に、照明光制御部430は、ステップS4の定常通信シーケンス(より正確には、次回の定常通信シーケンスの待ち状態)に移行する。照明光制御部430は、この発光可否情報(この場合は、発光可能情報)を、次回の定常通信シーケンス(ステップS4)において、カメラ制御部170に送信する。
【0106】
上述したアクセサリー400における充電制御処理により、アクセサリー400では、カメラ制御部170からの充電制御指令を受信することなく、カメラ10の撮影モードに応じて、アクセサリー400において照明光発光動作を行うか、または、閃光発光動作を行うかを切り替えることができる。すなわち、第1撮影モード(照明撮像)の場合に、照明光制御部430は、切替スイッチ461の共通接点cと接点bとを閉路(クローズ)にすることにより照明光発光部431に電力を供給して照明光発光動作が行える状態にする。また、第2撮影モード(閃光撮像)の場合に、照明光制御部430は、切替スイッチ461の共通接点cと接点aとを閉路(クローズ)にすることにより閃光制御部440及び閃光発光部441に電力を供給して充電部442に充電を行わせ、閃光発光動作が行える状態にする。
これにより、設定された撮影モード(第1撮影モードまたは第2撮影モード)に応じて、切替スイッチ461の接点のオン/オフ状態を制御するだけで、照明光発光部431に電力を供給して照明光発光動作が行えるようにするか、または、閃光制御部440及び閃光発光部441に電力を供給して、閃光発光動作が行えるようにするかを容易に設定することができる。
【0107】
(閃光発光機能を機能させる撮影シーケンス)
次に、撮影シーケンスにおける処理について説明する。まず、閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスにおける処理を中心に説明する。
図10は、撮影シーケンスにおける処理の手順を示す図である。カメラ制御部170は、ステップS4の定常通信シーケンスの終了によりレリーズ釦16が操作されたことが検出されると、カメラ10の撮影モードが閃光発光機能を機能させる第2撮影モード(閃光撮像)であるか否かを撮影モード情報に基づいて、判定する(ステップS200)。
【0108】
カメラ制御部170は、カメラ10の撮影モードが第2撮影モードでないとステップS200で判定した場合に(ステップS200;No)、カメラ10の撮影モードが照明発光機能を機能させる第1撮影モード(照明撮像)であるか否かを判定する(ステップS201)。カメラ制御部170は、カメラ10の撮影モードが第1撮影モードであるとステップS201で判定した場合に(ステップS201;Yes)、照明発光機能を機能させる撮影シーケンスを実行する(ステップS11)。カメラ制御部170は、カメラ10の撮影モードが第1撮影モードでないとステップS201で判定した場合に(ステップS201;No)、閃光発光機能と照明発光機能のいずれも機能させない撮影シーケンスを実行する(ステップS12)。
【0109】
カメラ制御部170は、カメラ10の撮影モードが第2撮影モードであるとステップS200で判定した場合に(ステップS200;Yes)、ステップS4の定常通信シーケンスにおいて照明光制御部430から受信したアクセサリー設定状態情報のうちの発光可否情報に基づいて、閃光発光部441がレディ状態(発光可能状態)であるか否かを判定する(ステップS202)。カメラ制御部170は、閃光発光部441がレディ状態でないとステップS202で判定した場合に(ステップS202;No)、ステップS203でレリーズ釦の操作がなかった(レリーズボタンの操作結果解除)とする。ステップS203の処理の終了後に、次回の定常通信シーケンスが開始される。
【0110】
カメラ制御部170は、閃光発光部441がレディ状態であるとステップS202で判定した場合に(ステップS202;Yes)、次回の定常通信シーケンスの開始を撮影シーケンスの終了まで停止(遅延)することを示す定常通信停止通知を、照明光制御部430へ送信する(ステップS204)。カメラ制御部170は、ステップS204で送信した定常通信停止通知を照明光制御部430が受信したことを検出した後に、照明光制御部430とともに定常通信シーケンスを停止する(ステップS205)。ステップS205の処理の終了後に、閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスは、開始される(ステップS13)。
【0111】
カメラ制御部170は、閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスが開始された後に、ユーザーが指定する被写体にピントが合うように、AF制御を実行する。カメラ制御部170は、カメラ10の設定状態に応じて、被写体の反射率を測定するために周知のモニタ発光(プリ発光)制御を行う(ステップS211)。モニタ発光制御において、カメラ制御部170は、モニタ発光を実行させるモニタ発光制御信号を、照明光制御部430へ送信する。照明光制御部430は、カメラ制御部170から受信したモニタ発光制御信号に従って、閃光制御部440を通して閃光発光部441を発光させる。カメラ制御部170は、カメラ10の設定状態に応じて、閃光発光部441がモニタ発光を実行したときに撮像(モニタ撮像)された結果を用いたAE制御とAWB制御の少なくとも一方を行う。
【0112】
カメラ制御部170は、撮像(本撮像)の実行を指令する旨のレリーズ釦16の操作情報(レリーズ釦16の全押し操作)が検出された場合に、発光制御(本発光制御)を行う(ステップS212)。カメラ制御部170は、レリーズ釦16の操作情報(全押し操作)が検出されたタイミングに応じて設定される撮影タイミングに同期して閃光発光部441の発光を要求する発光制御信号Xを、照明光制御部430へ送信する。照明光制御部430は、発光制御信号Xを検出した場合に、発光制御信号Xが出力されたタイミングに応じて、閃光制御部440を通して閃光発光部441を発光させる。
【0113】
カメラ制御部170は、閃光発光部441が発光するタイミングと同期して、撮像素子121に対する露光を開始する(ステップS213)。カメラ制御部170は、ステップS213で露光を開始してから、AE制御等によって設定された露光時間が経過したときに撮像素子121に対する露光を終了させる(ステップS214)。カメラ制御部170は、ステップS214の処理の終了後に、撮像素子121が撮像した撮像画像を示す画像データを取り込む撮像処理を行う(ステップS215)。カメラ制御部170は、取り込んだ画像データを例えばメモリー140に記憶させる。ステップS215の処理の終了後に閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスは、終了される。
【0114】
次回の定常通信シーケンスは、撮影シーケンスの終了後に、開始される。上記のように、照明光制御部430は、充電経過情報、充電可否情報、及び発光可否情報を含む充電状態情報を、定常通信シーケンスにおいてカメラ制御部170へ送信する。しかしながら、カメラシステム1は、撮影シーケンスの処理を行っている間には定常通信シーケンスを休止させているので、照明光制御部430が充電状態情報の送信を休止することになる。そこで、カメラ制御部170は、必要に応じて、照明光制御部430に充電制御を実行させる指令を照明光制御部430におくる。
【0115】
なお、閃光発光機能と照明発光機能のいずれも機能させない第3撮影モードの撮影シーケンス(ステップS12)における処理は、例えば、ステップS213からステップS215の処理を含む。第3撮影モードの撮影シーケンスは、発光制御を行わない点で閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスと異なる。第3撮影モードの撮影シーケンスにおける処理は、発光制御を行わない点を除くと、閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスと同様であるので、その説明を省略する。
【0116】
(照明発光機能を機能させる撮影シーケンス)
次に、照明発光機能を機能させる撮影シーケンスについて説明する。照明光制御部430は、カメラ10の撮影モードが第1撮影モード(照明撮影)に設定されている場合に、照明光発光部431の発光処理を制御する。第1撮影モードは、例えば、予め定められる所定時間内に複数回の静止画撮影処理を行う撮影モード、あるいは予め定められる所定時間継続する動画撮影処理を行う撮影モードのいずれかの撮影モードである。
【0117】
アクセサリー400は、カメラ10からの合焦完了情報を受信したタイミングで、照明光制御部430により切替スイッチ461を制御して照明光発光部431に電力(PWR)を供給して照明光発光部431を点灯する。AE制御やAWB制御は、照明光発光部431が点灯している状態で行われる。
【0118】
図11は、照明発光機能を機能させる撮影シーケンスにおける処理の手順を示す図である。カメラ制御部170は、照明発光機能を機能させる第1撮影モードの撮影シーケンスが開始した後に、撮像の準備を開始することを示すレリーズ釦16の操作(半押し)を検出(ステップS301)すると、AF制御を開始する(ステップS302)。
カメラ制御部170は、AFセンサーによって合焦状態を検出してAF制御が終了(ステップS303)した後に、所望の被写体に対する合焦動作の完了(合焦状態に至ったこと)を示す合焦完了情報(合焦状態情報)を照明光制御部430へ送信する(ステップS304)。照明光制御部430は、この合焦状態情報を受信(ステップS305)した後に、照明光発光部431に制御指令を送り、照明光光源433の点灯を開始させる(ステップS306)。
【0119】
カメラ制御部170は、ステップS304の処理の終了後に、AE制御及びAWB制御を開始(ステップS307)して、照明光発光部431が被写体を照らしている状態でAE制御及びAWB制御を行う。カメラ制御部170は、AE制御及びAWB制御が完了(ステップS308)し、撮像を要求することを示すレリーズ釦16の操作(全押し)を検出する(ステップS309)。ステップS309の処理の終了後に、カメラ制御部170は、撮像素子121に対する露光を開始する(ステップS310)。
【0120】
カメラ制御部170は、ステップS310で露光開始してから、AE制御によって設定された露光時間が経過したときに撮像素子121に対する露光を終了させる(ステップS311)。カメラ制御部170は、ステップS311の処理の終了後に、撮像素子121が撮像した撮像画像の画像データを生成させ、生成した画像データをメモリー140等に取り込んで記憶させる(ステップS312)。カメラ制御部170は、ステップS312の処理の終了後に、露光を終了したことを示す露光終了情報を照明光制御部430へ送信する(ステップS313)。
【0121】
照明光制御部430は、カメラ制御部170から露光終了情報を受信(ステップS314)した後、照明光発光部431の照明光光源433を消灯させる(ステップS315)。ステップS313の処理とステップS315の処理が終了した後に、照明発光機能を用いた撮影シーケンスは終了する。
【0122】
上記のような手順で行われた処理において、照明光制御部430は、カメラ制御部170が合焦状態を検出した場合に、カメラ制御部170から受信した合焦完了情報(ステップS305)に応じて、照明光発光部431の照明光光源433を点灯させる(ステップS306)。合焦完了情報は合焦状態を示す情報である。
また、カメラ制御部170は、照明光発光部431によって被写体が照明されている状態で、露光量を調整するAE制御と色調を調整するAWB制御との少なくとも一方を開始する(ステップS308)。AE制御とAWB制御は、照明光発光部431の発光特性を示す情報に基づいて行われる。これにより、カメラシステム1は、照明光発光部431から被写体に照射された光による露光量(明るさ)への影響や色調(色味)への影響が加味された状態で被写体を撮像することができる。
【0123】
(アクセサリー回路の変形例)
図7に示すアクセサリー400においては、照明光発光部431(第1発光部)への充電を制御する照明光制御部430と、閃光発光部441(第2発光部)への充電を制御する閃光制御部440と、を備えている。この照明光制御部430と閃光制御部440とは、それぞれ内部にCPUシステムを有しており、この2つのCPUシステムにより、照明光発光部431(第1発光部)と閃光発光部441(第2発光部)における充電を制御していた。
【0124】
これに対して、以下に示すアクセサリー400の変形例では、1つのアクセサリー制御部430A(1つのCPUシステム)により、照明光発光部431(第1発光部)と閃光発光部441(第2発光部)における充電動作を制御するものである。これにより、照明光発光部431(第1発光部)と閃光発光部441(第2発光部)とを1つのCPUシステム(アクセサリー制御部430A)により制御することができ、アクセサリー400の構成が簡略化できる。
【0125】
図12は、図7に示すアクセサリーの変形例を示す図である。この図12に示すアクセサリー400Aは、図7に示すアクセサリー400と比較して、図7に示す照明光制御部430と、閃光制御部440と、切替スイッチ461と、第2電源部(電源部2)450−2とを削除し、新たに、アクセサリー制御部430Aと、給電スイッチ462とを追加した点が構成上で異なる。他の構成は、図7に示すアクセサリー400と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0126】
図12に示すアクセサリー制御部430Aは、カメラ制御部170との間で通信(例えば、定常通信シーケンス)を行うととともに、照明光発光部431と閃光発光部441の動作を制御する。また、アクセサリー制御部430Aは、切り替え信号CTLにより給電スイッチ462のオン/オフ(閉路/開路)を制御する。なお、この給電スイッチ462は、図上では、接点記号で示されているが、この給電スイッチ462は、機械式のリレーで構成してもよく、また、半導体スイッチで構成してもよい。
【0127】
この給電スイッチ462の一方の端子(接点c側の端子)は、電源線481に接続され、他方の端子(接点a側の端子)は、閃光発光部441の電源入力側に接続される。この給電スイッチ462の制御端子には、アクセサリー制御部430Aから出力される切り替え信号CTLが入力され、この切り替え信号CTLにより給電スイッチ462のオン/オフが制御される。
【0128】
そして、アクセサリー制御部430Aは、カメラ制御部170との通信(例えば、定常通信シーケンス)によりカメラ設定状態情報を受信し、カメラ10の撮影モードを判定する。そして、カメラ10の撮影モードが第1撮影モード(照明撮像)の場合、アクセサリー制御部430Aは、切り替え信号CTLにより給電スイッチ462をオフ(開路)にし、閃光発光部441への電力(PWR)の供給を停止することにより、充電部442の蓄積部への電荷の充電を停止する。
【0129】
一方、カメラ10の撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)の場合、アクセサリー制御部430Aは、切り替え信号CTLにより給電スイッチ462をオン(閉路)にし、閃光発光部441への電力(PWR)の供給を開始することにより、充電部442の蓄積部への電荷の充電を行う。
【0130】
このように、図12に示すアクセサリー400Aでは、照明光発光部431(第1発光部)と閃光発光部441(第2発光部)とを1つのCPUシステム(アクセサリー制御部430A)により制御することができる。また、閃光発光部441への充電の開始と停止とを1つの給電スイッチ462のオン/オフにより、簡単に行うことができる。
また、図12に示すアクセサリー400Aでは、第2撮影モード(閃光撮像)の場合においても、照明光発光部431にカメラ10から電力(PWR)が供給されるている。このため、第2撮影モード(閃光撮像)において、照明光発光部431における照明光発光動作と、閃光発光部441における閃光発光動作とを合わせて行うようにすることもできる。
【0131】
なお上記実施形態では、照明光制御部430がカメラ10から、撮影モードまたは撮影モードを示す撮影モード情報を受信すると、上述の切り替え信号CTLによる切替処理を行うように構成されている。しかしながら、この切替処理は、後述するように、アクセサリー400またはカメラ10に備えられている操作釦がユーザーにより操作されたことに応じて、アクセサリー400の照明光制御部430に入力される信号であってもよい。この切り替え信号の入力に応じて、照明光制御部430から切り替え信号CNT(図7を参照)、または、照明光制御部430から切り替え信号CTL(図12を参照)が出力される。
【0132】
なお、カメラ10の撮影モードが第1撮影モード(照明撮像)であれば、照明光制御部430から出力される切り替え信号CNT(図7を参照)の信号レベルが、Lレベルになる。これにより、たとえば、切替スイッチ461の接点が照明光側(接点cと接点bがオン)になるように制御される。
また、カメラ10の撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)であれば、照明光制御部430から出力される切り替え信号CNT(図7を参照)の信号レベルが、Hレベルになる。これにより、たとえば、切替スイッチ461の接点が閃光側(接点cと接点aがオン)になるように制御される。
【0133】
(1)上記実施形態のアクセサリー400によれば、切り替え信号(例えば、撮影モードを示す信号)に応じて切替スイッチ461を制御する構成となっているので、上述のようにカメラ10において設定される撮影モードに応じて、電力を蓄積する蓄積部(充電部442内の蓄積部)に充電する充電部(充電部442)へ、電力を供給するか否かを切り替えることができる。
これにより、アクセサリー400では、カメラ10へ充電を要求することを示す信号を送信することなく、また、カメラ10からの充電指令信号を受信することなく、撮影モードに応じて、電力を蓄積する蓄積部(充電部442内の蓄積部)に充電する充電部(充電部442)へ、電力を供給するか否かを切り替えることができる。よって、アクセサリー400の利便性を向上させることができる。
【0134】
(2)また、上記実施形態において、複数の発光部(たとえば、照明光発光部431と閃光発光部441)を更に備え、切替スイッチ461は、発光部(たとえば、閃光発光部441)を制御するそれぞれの制御部(たとえば、閃光制御部440)を、活性または非活性に選択的に制御する。ここで、制御部を活性させる(活性に制御する)、とは、制御部に給電して、制御部を機能可能な状態にすることである。また、制御部を非活性にする(非活性に制御する)、とは、制御部への給電を絶って、制御部を機能不能な状態にすることである。
これにより、照明光制御部430は、切り替え信号に応じて、切替スイッチ461を介して、発光部(たとえば、閃光発光部441)を制御するそれぞれの制御部(たとえば、閃光制御部440)を、活性または非活性に選択的に制御することができる。
なお、発光部(たとえば、閃光発光部441)は非活性にされることにより、この発光部(たとえば、閃光発光部441)は、カメラ10へ充電を要求することを示す信号を送信することや、カメラ10からの充電指令信号を受信することがなくなる。よって、アクセサリー400全体の制御を、簡易にすることができる。
【0135】
なお、図7を用いた説明においては、照明光制御部430が、切り替え信号(撮影モード)に応じて切替スイッチ461を切り替えることにより、閃光制御部440を活性または非活性に選択的に制御した。しかし、これに限られるものではなく、切り替え信号(撮影モード)に応じて切替スイッチ461を切り替える構成を照明光制御部430とは異なる構成とし、または、照明光制御部430の一部の構成としてもよい。そして、この構成が、切り替え信号(撮影モード)に応じて切替スイッチ461を切り替えることにより、閃光制御部440とともに照明光制御部430に対しても、活性または非活性に選択的に制御してもよい。
すなわち、複数の発光部(たとえば、照明光発光部431と閃光発光部441)を更に備え、切替スイッチ461は、発光部(たとえば、照明光発光部431と閃光発光部441)を制御するそれぞれの制御部(たとえば、照明光制御部430または閃光制御部440のそれぞれ)を、活性または非活性に選択的に制御してもよい。
なおこの場合、切替スイッチ461は、閃光制御部440への給電を制御するとともに、照明光制御部430への給電も制御する。また、たとえば、照明光制御部430の機能のうち、切替スイッチ461を介して給電されないことにより非活性とされる機能は、照明光発光部431を制御する機能であり、カメラ10と通信する機能などは、切替スイッチ461を介して給電されない期間も、他の給電系統からの給電により活性されている。
【0136】
(3)また、上記実施形態において、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切り替え信号が所定の第1切替信号の場合(例えば、撮影モードが第1撮影モード(照明撮像)の場合)には、切替スイッチ461を介して、複数の発光部のうちの第1発光部(照明光発光部431)による発光処理を選択的に機能させる(選択的に活性化させる)。また、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切り替え信号が所定の第2切替信号の場合(例えば、撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)の場合)には、切替スイッチ461を介して、複数の発光部のうちの第2発光部(閃光発光部441)による発光処理を選択的に機能させる(選択的に活性化させる)。
これにより、照明光制御部430は、切り替え信号に応じて、切替スイッチ461を介して、発光部(たとえば、閃光発光部441)を制御するそれぞれの制御部(たとえば、閃光制御部440)を、選択的に機能させる(活性化させる)ことができる。
【0137】
(4)また、上記実施形態において、第1発光部(照明光発光部431)は連続発光し、第2発光部(閃光発光部441)は閃光発光する。
これにより、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、発光方式が異なる2つの発光部である、連続発光する第1発光部(照明光発光部431)と、閃光発光する第2発光部(閃光発光部441)とを、切替スイッチ461を介して、選択的に機能させる(活性化させる)ことができる。
【0138】
(5)また、上記実施形態において、第2発光部(閃光発光部441)が発光する場合、蓄積部(充電部442内の蓄積部)に充電された電力が、第2発光部(閃光発光部441)に供給される。
(6)また、上記実施形態において、第1発光部(照明光発光部431)が発光する場合、カメラ10から供給される電力が、第1発光部(照明光発光部431)に供給される。
これにより、発光方式が異なる2つの発光部である第2発光部(閃光発光部441)と第1発光部(照明光発光部431)とには、それぞれが発光する場合、それぞれの発光方式に適切な電力が供給される。
【0139】
(7)また、上記実施形態において、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切替スイッチ461を介して、切り替え信号が第1切替信号の場合には、第1発光部(照明光発光部431)に電力を供給し、切り替え信号が第2切替信号の場合には、第2発光部(閃光発光部441)に電力を供給する。
このよう構成のアクセサリー400では、切り替え信号(撮影モード)の態様(例えば、第1撮影モード(照明撮像)、または、第2撮影モード(閃光撮像))に応じて、発光方式が異なる2つの発光部である第2発光部(閃光発光部441)と第1発光部(照明光発光部431)とに電力が供給される。これにより、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切り替え信号(撮影モード)に応じて、切替スイッチ461を介して、電力を供給した発光部を活性に制御し、電力を供給しなかった発光部を非活性に制御することができる。
【0140】
(8)また、上記実施形態において、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、カメラ10の撮影モードに応じて、切替スイッチ461を制御する。
これにより、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切り替え信号としての撮影モードに応じて、切替スイッチ461を制御することができる。
【0141】
(9)また、上記実施形態において、撮影モードは、予め定められている複数の撮影モードのうちから選択されたいずれかの撮影モードであり、複数の撮影モードには、カメラ10が動画撮影を行う第1撮影モード(照明撮像)、及びカメラ10が静止画撮影を行う第2撮影モード(閃光撮像)が含められている。
これにより、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、カメラ10における撮影モードに応じて、切替スイッチ461を制御することができる。
【0142】
(10)また、上記実施形態において、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、カメラ10から、撮影モードを示す撮影モード情報が入力される。
これにより、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、入力された切り替え信号としての撮影モード情報であって、カメラ10から受信した撮影モード情報により示される撮影モードに応じて、切替スイッチ461を制御することができる。
【0143】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではない。上記の実施形態で説明した構成要素のうち少なくとも1つの構成要素は、省略される場合がある。上記の実施形態で説明した各構成要素は、適宜、組み合わせることができる。
【0144】
例えば、本実施形態のアクセサリー400では、カメラ10から撮影モードの情報を受信し、この撮影モードに応じて生成された切り替え信号により切替スイッチ460を制御して、アクセサリー400における充電を制御しているがこれに限定されない。例えば、ユーザー操作(例えば、切替釦による操作)により、切替スイッチ461の切り替えを行うようにしてもよい。
【0145】
(11)一例としては、アクセサリー400に、操作部(第1の操作部)が備えられていてもよい。そして、このアクセサリー400に備えられている操作部(第1の操作部)の操作状態に応じた切り替え信号が、アクセサリー制御部(照明光制御部430)に入力される。この入力により、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切替スイッチ461の切り替えを行うようにしてもよい。
ここで、この操作部(第1の操作部)とは、たとえば、ユーザーが手動で操作できるようにアクセサリー400に取り付けられている(設けられている)操作スイッチのことである。たとえば、操作部材の位置を第1の位置とこの第1の位置とは異なる第2の位置との間で変更できるスイッチや、ユーザーが押下する毎に押下状態と非押下状態とに状態を切り替えることが可能なスイッチのことである。また、この操作部(第1の操作部)を、アクセサリー400が備えている表示部であって選択項目などを表示する表示部と、表示された選択綱目の中から項目を選択および決定する十字キーなどの操作釦とを組み合わせた入力装置として構成しても良い。また、この操作部(第1の操作部)を、選択項目を表示するとともにその表示された選択綱目の中から項目を選択および決定するユーザーによる操作を受け付けるタッチパネルとしても良い。
このような操作部(第1の操作部)がユーザーにより操作されることにより、照明発光部を発光させるのか、或いは閃光発光部を発光させるのかを、ユーザーが直接的に切り換え操作できるようしても良い。あるいはカメラ10の動作モード情報を、すなわち上述の動画撮影を行う第1撮影モード(照明撮像)、静止画撮影を行う第2撮影モード(閃光撮像)のうちから、いずれかの撮影モードを選択入力できるように構成しても良い。そして、操作部の操作が、切り替え信号として、アクセサリー制御部(照明光制御部430)に入力される。
【0146】
(12)または、カメラ10に、ユーザーにより操作される操作部(第2の操作部)が備えられていてもよい。このカメラ10に備えられている操作部(第2の操作部)は、上述したアクセサリー400に備えられている操作部(第1の操作部)と同様の操作部である。
そして、カメラ10に備えられている操作部(第2の操作部)の操作状態に応じた切り替え信号が、アクセサリー制御部(照明光制御部430)に入力される。この入力により、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切替スイッチ461の切り替えを行うようにしてもよい。
【0147】
上記に説明したように、アクセサリー400に備えられている操作部(第1の操作部)またはカメラ10に備えられている操作部(第2の操作部)を介して、ユーザーにより入力された切り替え信号に応じて、切替スイッチ461の接点のオン/オフ状態を制御する。これにより、照明光発光部431に電力を供給して照明光発光動作が行えるようにするか、または、閃光制御部440及び閃光発光部441に電力を供給して、閃光発光動作が行えるようにするかを容易に設定することができる。
【0148】
(13)なお、上記の説明においては、カメラ10からアクセサリー400に電力が供給されるものとして説明した。しかしこれに限られるものではなく、アクセサリー400が一次電池または二次電池などの電源部を、内蔵または取り付けられるようになっていてもよいし、バッテリーパックなどの電源部が接続されるようになっていてもよい。または、ACアダプターなどの電源部からの電力が、アクセサリー400に供給されてもよい。アクセサリー400のアクセサリー制御部(照明光制御部430)は、これら電源部から供給された電力の供給を、入力された切り替え信号に応じて、切替スイッチ461を介して制御する。
【0149】
なお、上述のカメラボディ100とアクセサリー400,400Aは、内部にコンピュータシステムを有している。そして、各機能部の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリーやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
【0150】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0151】
1…カメラシステム、10…カメラ、15…シュー座、16…レリーズ釦、100…カメラボディ、140…メモリー、170…カメラ制御部、400,400A…アクセサリー、430…照明光制御部、430A…アクセサリー制御部、431…照明光発光部、432…照明光光源駆動部、433…照明光光源、440…閃光制御部、441…閃光発光部、442…充電部、443…閃光光源、450−1…電源部1、450−2…電源部2、461…切替スイッチ、462…給電スイッチ、Ts1・・・接地端子、Ts2・・・接地端子、Ts3・・・基準電位端子、Ts4・・・クロック信号(同期信号)端子、Ts5・・・基準電位端子、Ts6・・・通信信号(データ信号)端子、Ts7・・・起動状態提供端子、Ts8・・・発光制御信号端子、Ts9・・・通信制御信号端子、Ts10・・・オープン端子、Ts11・・・電源端子、Ts12・・・電源端子、CLK・・・同期信号、DET・・・起動検出レベル、DATA・・・通信信号(データ信号)、PWR・・・電力、X・・・発光制御信号
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセサリー、及びアクセサリー制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラは、閃光装置等のアクセサリーとともに使用されることがある(例えば、特許文献1参照)。アクセサリーは、カメラのアクセサリーシュー(シュー座、ホットシュー等ともよばれる)に接続されて、使用される。アクセサリーシューは、アクセサリーを制御する制御信号をアクセサリーへ出力する端子を有する。カメラは、アクセサリーシューの端子を介してアクセサリーに制御信号を送信し、アクセサリーを制御することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2010/0329302号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カメラ及びアクセサリーを備えるカメラシステムは、使い勝手がよい(利便性が高い)ことが期待される。カメラシステムは、例えばユーザーの操作に応答しないことや応答が遅いこと等があると、使い勝手が悪くなってしまう。本発明は、上記の事情に鑑み成されたものであって、利便性が高いアクセサリー、及びアクセサリー制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様のアクセサリーは、カメラに着脱可能なアクセサリーであって、電力を蓄積する蓄積部に充電する充電部へ、電力を供給するか否かを切り替える切替スイッチと、入力された切り替え信号に応じて、前記切替スイッチを制御するアクセサリー制御部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
本発明の第2の態様のアクセサリー制御プログラムは、カメラに着脱可能なアクセサリーが備えるアクセサリー制御部を制御するアクセサリー制御プログラムであって、切り替え信号を入力するステップと、電力を蓄積する蓄積部に充電する充電部へ、電力を供給するか否かを切り替える切替スイッチを、前記入力した切り替え信号に応じて制御するステップと、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、利便性が高いアクセサリー、及びアクセサリー制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態のカメラシステムの外観を示す図である。
【図2】本実施形態のカメラシステムを図1とは反対側から見た図である。
【図3】本実施形態のアクセサリーシューの外観を示す図である。
【図4】本実施形態のアクセサリーシューを示す図である。
【図5】本実施形態のコネクターの外観を示す図である。
【図6】本実施形態のカメラシステムの機能構成を示すブロック図である。
【図7】本実施形態のアクセサリーの構成を示す図である。
【図8】通信処理の手順を示す図である。
【図9】アクセサリーにおける充電制御の処理の手順を示す図である。
【図10】撮影シーケンスにおける処理の手順を示す図である。
【図11】照明発光機能を機能させる撮影シーケンスにおける処理の手順を示す図である。
【図12】図7に示すアクセサリーの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態について説明する。以下の説明において、同様の構成要素については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
【0010】
(カメラシステム1の外観構成)
図1は、本実施形態のカメラシステム1の外観を示す図である。図2は、本実施形態のカメラシステム1を図1とは反対側から見た図である。
図1及び図2に示すカメラシステム1は、カメラ10(カメラボディ100及び撮影レンズ200)及びアクセサリー400を備える。本実施形態のアクセサリー400は、発光機能を有し、被写体を照らすことができる。カメラ10は、アクセサリー400と通信して、アクセサリー400を制御することができる。カメラシステム1は、例えば、アクセサリー400によって被写体を照らしながら、カメラ10によって被写体の像を撮像することができる。
【0011】
図1に示すように、カメラ10は、カメラボディ100及び撮影レンズ(交換レンズ)200を備える。カメラボディ100は、撮影レンズ200を取り付け可能なレンズマウント11を備える。なお、撮影レンズ200は、カメラボディ100とマウントするためのレンズ側マウント(不図示)を備えている。撮影レンズ200はそのレンズ側マウントを介して、レンズマウント11に対して着脱可能である。カメラボディ100は、レンズマウント11が配置されている正面12に対して側方を向く側面のうち上部に配置された頂面(上面)13と、正面12とは反対側に配置された背面14とを有する。
【0012】
カメラボディ100は、それぞれ頂面13に配置された、レリーズ釦16、アクセサリーシュー(以下、シュー座15という)、及び電源スイッチ31を備える。カメラ10は、レリーズ釦16が押下されたことを検出して、撮像処理等の各種処理を行う。シュー座15は、アクセサリー400を取り付け可能なように、構成されている。電源スイッチ31は、カメラボディ100のオン状態とオフ状態とを切替えるスイッチである。
【0013】
本実施形態において、図1等に示すXYZ直交座標系を設定し、構成要素の位置関係等を説明することがある。このXYZ直交座標系において、Y軸方向は、撮影レンズ200の光軸とほぼ平行な方向である。
【0014】
アクセサリー400は、アクセサリー本体410、コネクター420、及び発光部425を備える。発光部425は、それぞれ光を射出する射出面を備えた照明光発光部431(第1発光部)と、閃光発光部441(第2発光部)とを備える。アクセサリー本体410は、照明光発光部431及び各種電気部品などを収容している。コネクター420は、アクセサリー本体410の下方に設けられている。コネクター420は、カメラボディ100のシュー座15に対して着脱可能である。アクセサリー400は、コネクター420がシュー座15に装着されることによって、カメラボディ100に装着されてカメラボディ100に対して固定される。
【0015】
閃光発光部441は、アクセサリー本体410に対してコネクター420とは反対側(上方)に設けられている。閃光発光部441は、アクセサリー400がカメラボディ100に取り付けられた状態で且つ閃光発光部441の射出面がカメラボディ100の正面12側(+Y方向側)の方向を向いている場合には、撮影レンズ200の光軸とほぼ平行な方向に閃光照明光(Xe管からの閃光発光)を発することができる。閃光発光部441はその射出面の向き(姿勢)を、アクセサリー本体410に対して変化(姿勢変化)できるように設けられている。例えば、閃光発光部441の射出面を、アクセサリー本体410の上方(+Z側)に向けて閃光照明光を発することもできる。一方、照明光発光部431は、アクセサリー400がカメラボディ100に取り付けられた状態で、カメラボディ100の正面12側(+Y側)に向けて(撮影レンズ200の光軸とほぼ平行な方向に)連続照明光(例えばLED照明光)を発することができる。
【0016】
図2に示すように、カメラボディ100は、背面14に配置された表示部102と、背面14に配置された設定スイッチ104とを備える。表示部102は、液晶表示素子や有機エレクトロルミネッセンス表示素子等の表示素子を備える。表示部102は、撮像される画像、各種設定を示す画像、アクセサリー400の状態を示す画像、撮像条件を示す画像等を表示することができる。設定スイッチ104は、カメラ10とアクセサリー400の各種設定項目を変更するためのユーザーからの入力を、受け付けることができる。各種設定項目は、ズーム倍率設定、撮影モード設定、ホワイトバランス設定、露光時間設定、表示切り替え設定のうちの少なくとも1つを含む。撮影モード設定は、例えば、オートモード設定又はマニュアルモード設定である。
【0017】
図2に示すように、アクセサリー400は、第1パイロットランプ455、第2パイロットランプ456、第1操作部424、及び第2操作部471を備える。第1パイロットランプ455は、図1に示した閃光発光部441の動作状態に応じて発光する。第2パイロットランプ456は、図1に示した照明光発光部431の動作状態に応じて発光する。第1操作部424は、アクセサリー400をカメラボディ100から取り外すために、ユーザーによって操作される操作部材である(換言すれば第1操作部424は取外し操作部材である)。第2操作部471は、アクセサリー400の機能全体のオン状態とオフ状態とを切替えるために、ユーザーによって操作される操作部材である(換言すれば第2操作部471はON/OFF操作スイッチである)。
【0018】
(シュー座の構成)
図3は、本実施形態のシュー座15の外観を示す図である。図4は、シュー座15を図3の上から(図3の天板部22から−Z軸方向に)、部分的に透過して見た平面図である。 シュー座15は、底板部21、天板部22、底板部21と天板部22との間に配置された側板部23、底板部21と天板部22との間に配置された開口24、及び底板部21に配置された端子部25を備える。
【0019】
底板部21は、図1に示したカメラボディ100の頂面13に取付けられている。底板部21は、カメラボディ100の頂面13に取付けるのに用いられる取り付け孔26と、アクセサリー400を係止するのに用いられる係止孔27とを有する。底板部21は、取り付け孔26の内側に配置されるネジ等によって、カメラボディ100の頂面13に固定される。本実施形態において、+Z軸方向を「上方」ということがある。
【0020】
天板部22は、上方(Z軸方向)から見た平面形状がほぼU字形状である。開口24は、底板部21から天板部22へ向かう方向(Z軸方向)に対して交差する方向に向って、開いている。開口24は、側板部23の内壁の延在方向(Y軸方向)にほぼ平行な方向に向って、開いている。開口24は、コネクター420を挿入することができるように、寸法及び形状が設定されている。
【0021】
端子部25は、図4において符号Tp1からTp12で示される複数(12個)の端子を有する。アクセサリー400は、シュー座15の開口24にコネクター420を挿入して所定の方向(+Y軸方向)にスライド移動させることによって、シュー座15に取付けられる(図1参照)。
【0022】
図5は、本実施形態のコネクター420の外観を示す図である。コネクター420は、底部421と、底部421からコネクター420の外部に向って突出する可動部材(以下、係止爪422という)と、底部421に設けられた端子部423とを備える。コネクター420は、開口24に挿入された状態で、底板部21と天板部22との間に配置され、底板部21から天板部22に向う方向においてシュー座15に対する移動が規制される。第1操作部424(図2参照)は、係止爪422を所定の方向に移動させるために、ユーザーによって操作可能な操作部材である。係止爪422は、操作部424のリンク機構から受ける力によって、所定の方向(図5の+Z軸方向)に移動する。つまり係止爪422は、図3に示した係止孔27に係止されている状態で操作部424が操作された場合に、係止孔27の内側から退避するように+Z側に移動する。これにより、アクセサリー400は、カメラボディ100に対する位置の規制が解除され、カメラボディ100から取り外すことが可能な状態になる。
【0023】
端子部423は、符号Ts1からTs12で示される複数(12個)の端子を有する。端子部423が有する端子の数は、シュー座15の端子部25が有する端子の数と同じである。端子部423が有する複数の端子は、それぞれ、シュー座15の端子部25が有する複数の端子のいずれかと1対1で対応している。端子部423が有する複数の端子は、それぞれ、コネクター420がシュー座15に接続された状態で、シュー座15の端子部25が有する複数の端子のうちの対応関係にある端子と接触して電気的に接続される。
【0024】
(カメラシステムの機能構成)
図6は、本実施形態のカメラシステムの機能構成を示すブロック図である。図6に示すように、撮影レンズ200は、光学系210、光学系駆動部220、及び光学系制御部230を含む。被写体から撮影レンズ200へ入射した光は、光学系210を通ってカメラボディ100の撮像素子121の受光面へ入射する。
【0025】
光学系駆動部220は、光学系210を駆動するアクチュエータ、光学系210における光学部品の位置を検出するエンコーダ、及び手振れ等による光学系210の移動を検出するセンサーを備える。光学系駆動部220のアクチュエータは、例えば、フォーカシング制御用モータ、パワーズーム制御用モータ、絞り開口制御用モータ、手ブレ補正(Vibration Reduction;VR)制御用モータ、伸筒・縮筒制御用モータを含む。
【0026】
光学系駆動部220は、光学系制御部230からの制御指令に従って光学系駆動部220のアクチュエータを動作させることによって、フォーカシング制御、ズーミング制御、露出制御、VR制御、及び撮影レンズ200の伸縮制御を行うことができる。アクセサリー400は、照明光制御部430、照明光発光部431、閃光制御部440、閃光発光部441、及び不揮発性メモリー445を含む。アクセサリー400の詳細については、後述する。
【0027】
カメラボディ100は、電池収納部110、撮像処理部120、シャッター駆動部130、表示部制御回路135、メモリー140、メモリー制御回路145、入力部150、操作検出回路155、記憶部158、及びカメラ制御部170を備える。電池収納部110は、一次電池や二次電池等の電池BATを収納することができる。電池BATは、電池収納部110に収納されることによって、カメラボディ100に搭載される。電池収納部110に収納された電池BATは、カメラシステム1の構成要素、例えば表示部102や撮影レンズ200、アクセサリー400等の動作に必要な電力(PWR)を供給することができる。
【0028】
撮像処理部120は、撮像素子121、撮像素子制御回路122、及び画像回路123を備える。撮像素子121は、二次元的に配列された複数の画素を備える。撮像素子121の各画素は、CCD(Charge Coupled device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の受光素子を備える。撮像素子121の受光素子は、光学系210から各画素へ入射した光の光量に応じた電荷を発生する。撮像素子121は、各画素に入射した光により受光素子に発生した電荷を信号に変換する。撮像素子121は、光学系210を介して撮像素子121の受光面に形成された像(光学像)に応じたアナログの画像信号を生成する。撮像素子121は、撮像素子制御回路122と画像回路123のそれぞれに接続されている。画像回路123は、撮像素子121から出力された画像信号を増幅し、アナログの画像信号をデジタル信号に変換する。撮像素子制御回路122は、撮像素子121を制御して、撮像素子121に、像に応じた画像信号を生成させることや、生成した画像信号を出力させること等ができる。
【0029】
シャッター駆動部130は、カメラボディ100に収容されているシャッターの開閉を制御する。表示部制御回路135は、例えば、表示部102の点灯や明るさ調整、消灯等の表示制御や、カメラ制御部170から出力される画像データを表示部102に表示させる処理を行う。
メモリー140は、例えば、メモリーカード等のようにカメラボディ100から抜き差し可能な記憶媒体である。メモリー140は、例えば、カメラ制御部170によって生成される画像データ等を記憶する。メモリー制御回路145は、カメラ制御部170とメモリー140との間の情報の入出力を制御する。
【0030】
入力部150は、ユーザーが操作することが可能な設定スイッチ104及びレリーズ釦16を備える。操作検出回路155は、入力部150に入力されたユーザーの操作を検出する。操作検出回路155は、入力部150に入力されたユーザーの操作を示す操作情報を生成し、生成した操作情報をカメラ制御部170に出力する。
【0031】
記憶部158は、不揮発性メモリー160及びバッファメモリー165を備える。不揮発性メモリー160は、カメラ制御部170を動作させるプログラムや、撮像により生成された画像データ、装置の状態を示す情報、カメラシステム1の各負荷部の消費電力を示す情報、ユーザーから入力された各種設定や撮像条件等の情報を記憶する。バッファメモリー165は、カメラ制御部170の制御処理に用いられる一時的な情報の記憶部である。カメラ制御部170は、例えば、撮像素子121から出力される画像信号や、画像信号に応じて生成された画像データ等をバッファメモリー165に一時的に記憶させる。
【0032】
カメラ制御部170は、不揮発性メモリー160に記憶されたプログラムに基づいてカメラボディ100の構成要素の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の電子部品とを備える。カメラ制御部170は、例えば、操作検出回路155がカメラ制御部170に出力した操作情報に応じて、カメラボディ100への電源の投入や、光学系駆動部220を介した光学系210の駆動制御、撮像素子制御回路122を介した撮像素子121の駆動制御、表示部制御回路135を介した表示部102の表示制御、画像回路123に出力された画像信号に対する処理の制御等を行う。
【0033】
カメラ制御部170は、画像処理部171、表示制御部172、撮像制御部173、操作検出処理部174、電力制御部175、及び通信部176を含む。画像処理部171は、画像回路123から出力された画像信号に基づいて、画像データを生成する画像処理を行う。画像処理部171は、画像処理により生成した画像データをバッファメモリー165に記憶させる。
【0034】
表示制御部172は、画像処理部171によって生成されバッファメモリー165に記憶された画像データを一定時間間隔ごとに読み出し、読み出した画像データを表示部102に繰り返し表示させる。また、表示制御部172は、画像処理部171によって生成されバッファメモリー165に記憶された画像データを一定時間間隔ごとに読み出し、動画形式のデータ(動画データ)としてメモリー140に記録させる。また、表示制御部172は、後述する電力制御部175の判定結果に応じて、電池BATの充電残量を表示部102に表示させる。
【0035】
操作検出処理部174は、操作検出回路155が出力した操作情報に基づいて操作検出回路155が検出したユーザーの操作を判定し、判定した情報をバッファメモリー165に記憶させる。操作検出処理部174は、ユーザーからの操作に応じた各種処理の制御指令を、操作に対応する処理を実行する構成要素(機能部)に出力する。操作検出処理部174は、例えば撮像処理の実行を要求する旨の入力部150への入力を操作検出回路155が検出した場合に、操作検出回路155が操作検出処理部174に出力した操作情報に基づいて、撮像処理の実行を要求する制御指令を撮像制御部173に出力する。
【0036】
また、操作検出処理部174は、例えばオートフォーカス(AF)処理の実行を要求する旨の入力部150への入力を操作検出回路155が検出した場合に、操作検出回路155が操作検出処理部174に出力した操作情報に基づいて、AF処理の実行を要求する制御指令を出力する。AF処理において、光学系制御部230は、操作検出処理部174が出力した制御指令に基づいて、光学系210を介して撮像素子121で検出された画像を利用した測距結果を参照しつつ、光学系駆動部220のフォーカシング制御用モータを制御して、例えばユーザーが指定した被写体にピントが合うように、光学系210の焦点を調整する。
【0037】
撮像制御部173は、操作検出回路155が出力した制御指令に基づいて、カメラシステム1の構成要素に撮像処理を実行させるための制御信号を、カメラシステム1の構成要素に出力する。撮像制御部173は、撮像処理に関連する処理として、例えば以下のような処理を実行させる。撮像処理において、撮像制御部173は、予めユーザーから入力された撮像条件に応じて、光学系制御部230を介して光学系210のフォーカシング制御、露出制御、ズーミング制御、VR制御等の制御を行う。また、撮像制御部173は、撮像処理において、シャッター駆動部130を制御することによって、シャッターが開いている時間(露光時間)を制御し、撮像素子121の受光面に光学系210からの光を露光時間だけ照射させる。また、撮像制御部173は、必要に応じて、アクセサリー400を制御して、撮影タイミングに同期させてアクセサリー400から光を照射させる。
【0038】
電力制御部175は、電池BATから出力される電源電圧を検出した結果と判定閾値とを比較することにより、電池BATにおける電力の残量を判定する。また、電力制御部175は、カメラシステム1の各負荷部の消費電力を示す情報を収集し、カメラシステム1の各負荷部の消費電力を監視する。
【0039】
通信部176は、カメラボディ100の内部の各負荷部を制御する負荷制御部と通信可能に接続される。カメラボディ100の内部の負荷部は、例えば表示部102等であり、負荷制御部は、例えば表示部制御回路135等である。また、通信部176は、カメラシステム1のうちカメラボディ100の外部に配置される外部装置に対して、各外部装置の制御部と通信可能な状態で接続される。本実施形態のアクセサリー400は、外部装置の1つであり、照明光制御部430が通信部176と通信可能に接続される。
【0040】
(アクセサリー400の構成とカメラ10との接続関係)
図7は、本実施形態のアクセサリー400の構成、及びアクセサリー400とカメラ10(上述したカメラボディ100及び撮影レンズ200)との接続関係を示す図である。
【0041】
まず、カメラ10について説明する。カメラ10は、負荷部30、電源スイッチ31、電源部32、及びアクセサリー電源制御部33を備える。
負荷部30は、既述のシャッター駆動部130や表示部102等のようにカメラボディ100の負荷部と、光学系駆動部220や光学系制御部230等のようにカメラボディ100の外部の負荷部とを含む。電源スイッチ31は、電池BATから負荷部30の重負荷部への電力の供給を遮断するスイッチである。
【0042】
電源部32は、電池BATから供給される電力に基づいて、電池BATの出力電圧を安定化して負荷部30の軽負荷部及びカメラ制御部170に供給する。電源部32は、電池BATの出力電圧を安定化する定電圧回路を備える。アクセサリー電源制御部33は、第1端子、第2端子、及び制御端子を備える。アクセサリー電源制御部33は、制御端子に入力される制御信号に応じて、第1端子と第2端子の間を導通状態にするか否かを切替えるスイッチである。
【0043】
カメラボディ100の端子部25は、アクセサリー400の端子部423と電気的に接続可能である。端子部25は、符号Tp1から符号Tp12で示される複数の端子を含む(図4参照)。図4及び図7に示すように、カメラボディ100の端子部25における各端子は、次のように割り付けられる。
【0044】
端子部25において、電源端子Tp11とTp12は、それぞれ、カメラボディ100内の電池BATからの電力PWRをアクセサリー400側に供給する端子である。接地端子Tp1とTp2とは、それぞれ、電源端子Tp11とTp12に対応する接地端子である。接地端子Tp1及びTp2は、電位が電力PWRの基準電位になる端子である。また接地端子Tp1及びTp2は、電力PWRを利用するカメラボディ100内の回路(負荷部30の重負荷部)用の接地端子である。
【0045】
基準電位端子Tp3とTp5とは、それぞれ、電位が基準電位SGND(シグナルグランド)になる端子である(即ち、信号の授受を行うための基準となる電位となる端子である)。また基準電位端子Tp3及びTp5は、カメラボディ100内の回路用の接地端子である。同期信号端子Tp4は、アクセサリー400側で生成する通信用クロック信号である同期信号(クロック信号)CLKがアクセサリー400から入力される端子である。
【0046】
通信信号端子Tp6は、カメラ側データ(各種コマンドを含む)を含む通信信号DATAをアクセサリー400側に出力する端子でもあり、且つその逆に、アクセサリー400側の各種情報(アクセサリー400の固有情報や設定情報など)を含む通信信号DATAがアクセサリー400側から入力される端子でもある。
起動状態検出端子Tp7は、シュー座15に対してコネクター420が装着された状態であり且つアクセサリー起動可能状態を示す(換言すれば、アクセサリー400が起動して機能できる状態を示す)起動検出レベル(電気的なLレベル)DETを、アクセサリー400側が提供しているか否かを検出するための端子である。
【0047】
発光制御信号端子Tp8は、アクセサリー400の閃光発光部441と照明光発光部431の少なくとも一方の発光を制御する発光制御(発光指令)信号Xをアクセサリー400に対して出力する端子である。発光制御(発光指令)信号Xは、ひらたく言えば、閃光発光部441または照明光発光部431に対して発光開始を指示する制御指令である。
通信制御信号端子Tp9は、カメラ10からアクセサリー400に対して通信を始める際に通信制御(通信開始)信号Csをカメラ10からアクセサリー400に対して出力する端子である。この通信制御信号Csは、前述の通信信号端子Tp6を介したカメラ10とアクセサリー400との間のDATA通信の通信開始タイミングを定める信号である。
オープン端子Tp10は、電力と信号の双方が供給されない端子であり、いわゆるオープン端子である。このオープン端子Tp10は、システムの将来的な機能拡張のために予備的に設けられている端子である。
【0048】
カメラ制御部170は、端子部25及び端子部423を介して、アクセサリー400と通信してアクセサリー400を制御するための制御信号を、アクセサリー400に供給する。本実施形態において、カメラ制御部170がアクセサリー400に供給する制御信号は、アクセサリー400における発光部425の発光を制御する発光制御信号X、通信信号DATA、及びカメラ10とアクセサリー400との間の通信タイミングを定める通信制御信号Csである。
【0049】
カメラ制御部170は、図6に示した不揮発性メモリー160とバッファメモリー165の少なくとも一方に記憶されている情報を読み出して、読み出した情報を照明光制御部430へ送信する。カメラ制御部170は、照明光制御部430から受信した情報を不揮発性メモリー160とバッファメモリー165の少なくとも一方に記憶させる。
不揮発性メモリー160に記憶されている情報は、カメラ10の初期状態を示すカメラ初期状態情報、及びカメラ10の設定状態を示すカメラ設定状態情報を含む。
【0050】
カメラ初期状態情報は、カメラ10の種類を示す情報、カメラ10が有する機能の種類を示す情報、カメラ10が有する各機能の特性を示す情報等を含む。カメラ10が有する機能の種類を示す情報は、例えば、AE制御を行うか否かを示す情報、AWB制御を行うか否かを示す情報等である。
【0051】
カメラ設定状態情報は、カメラ10が有する各機能を機能させるか否かを示す設定情報、カメラ10の撮影モードを示す情報等である。撮影モードを示す情報は、例えば、カメラ10が動画として画像を撮像する撮影モードに設定されているか否かを示す情報、カメラ10が静止画として画像を撮像する撮影モードに設定されている否かを示す情報等である。カメラ10が静止画として画像を撮像する撮影モードに設定されていることを示す情報は、例えば、単写と連写のいずれを行うモードに設定されているか否かを示す情報である。単写を行うモードは、例えば、レリーズ釦16が押下されるたびに1枚の画像を撮像する撮影モードである。連写を行うモードは、レリーズ釦16が押下されている間に、複数の画像を撮像する撮影モードである。
【0052】
(カメラ10における各構成要素の接続関係)
次に、図7を参照してカメラ10における各構成要素の接続関係について説明する。以下の説明における電池BATは、電池収納部110に収納された状態とする。電池BATの正極は、電源線40(PWR)を介して、電源スイッチ31の一端に接続されている。電源スイッチ31の他端は、負荷部30の重負荷部の電源端子に接続されている。負荷部30の重負荷部の接地端子は、接地線41(PGND)を介して、電池収納部110に収納された電池BATの負極に接続されている。
【0053】
また、電池BATの正極は、電源線40を介して、電源部32の入力端子に接続されている。電源部32の第1出力端子は、負荷部30の軽負荷部の電源端子に接続されている。負荷部30の軽負荷部の接地端子は、接地線42(SGND)を介して、電池BATの負極に接続されている。また、電源部32の第2出力端子は、カメラ制御部170の電源端子に接続されている。第2出力端子の電位は、第1出力端子の電位と異なっている。カメラ制御部170の接地端子は、接地線42(SGND)を介して、電池BATの負極に接続されている。
【0054】
接地端子Tp1は、接地線43(GND)を介して、電池BATの負極に接続されている。接地端子Tp2は、接地端子Tp1とは並列に、接地線43を介して電池BATの負極に接続されている。基準電位端子Tp3は、接地線42を介して、電池BATの負極に接続されている。基準電位端子Tp5は、基準電位端子Tp3とは並列に、接地線42を介して電池BATの負極に接続されている。なお、本実施形態のカメラ10のグランドは、いわゆる一点グランド(一点アース)を採用している。
【0055】
同期信号端子Tp4、通信信号端子Tp6、起動状態検出端子Tp7、発光制御信号端子Tp8、及び通信制御信号端子Tp9は、それぞれ、信号線を介してカメラ制御部170に接続されている。オープン端子Tp10は、カメラ制御部170、電源線40、接地線41、接地線42、及び接地線43等の他の回路と絶縁されている。
【0056】
通信信号端子Tp6に接続しているラインにはプルアップ抵抗が設けられている。このプルアップ抵抗は電源部32の出力側に電気的に接続されている。このため通信信号端子Tp6における電位(レベル)は、アクセサリー400の装着前及びアクセサリー400との通信開始前にHレベルに維持される。なお、起動状態検出端子Tp7に接続しているラインにも、上記通信信号端子Tp6と同様に、プルアップ抵抗が設けられている。これについては図9を参照して後述する。
【0057】
電源端子Tp11は、アクセサリー電源制御部33の第1端子に接続されている。電源端子Tp12は、電源端子Tp11と並列に、アクセサリー電源制御部33の第1端子に接続されている。アクセサリー電源制御部33の第2端子は、電源線40を介して、電池BATの正極に接続されている。アクセサリー電源制御部33は、その制御端子にカメラ制御部170から入力される制御信号によって、電池BATから電源端子Tp11と電源端子Tp12への電力供給を遮断することができる。
【0058】
(アクセサリー400の構成)
本実施形態のアクセサリー400は、カメラ10から供給される電力PWRによって動作する。アクセサリー400は、照明光制御部430、照明光発光部431、閃光制御部440、不揮発性メモリー445、閃光発光部441、第1電源部(電源部1)450−1、第2電源部(電源部2)450−2、切替スイッチ461、第1スイッチ部465(MSW)、及び第2スイッチ部470(PCSW)を備える。
なお、切替スイッチ461は、図上では、1cリレー(1つの共通接点c、メーク接点a、及びブレーク接点bを有するリレー)の記号で示されているが。この切替スイッチ461は、機械式のリレーで構成してもよく、また、半導体スイッチで構成してもよい。
【0059】
図7に示す本実施形態のアクセサリー400では、カメラ10の撮影モードに応じて、照明光制御部430により切替スイッチ461の接点のオン/オフ状態(接点の接続状態)を制御することにより、アクセサリー400における閃光発光動作と照明光発光動作とを切り替える点に特徴がある。すなわち、第1撮影モード(照明撮像)の場合に、照明光制御部430は、切替スイッチ461の共通接点cと接点bとを閉路(クローズ)にすることにより、照明光発光部431に電力を供給して照明光発光動作が行えるようにする。また、第2撮影モード(閃光撮像)の場合に、照明光制御部430は、切替スイッチ461の共通接点cと接点aとを閉路(クローズ)にすることにより、閃光制御部440及び閃光発光部441に電力を供給して閃光発光動作が行えるようにする(なお、実際の点灯は、カメラ10からの指令信号により行われる)。
これにより、アクセサリー400は、カメラ10側からの充電指令信号を受信することなく、撮影モードに応じて充電制御を行うことができる。すなわち、第1撮影モード(照明撮像)の場合は、照明光発光部431(第1発光部)における点灯が行えるようにし、第2撮影モード(閃光撮像)の場合は、閃光発光部441(第2発光部)における点灯が行えるようにできる。
【0060】
以下、図7を参照して、アクセサリー400の構成について詳細に説明する。
電源線481に接続される第1電源部(電源部1)450−1は、カメラ10から供給された電力PWRの電圧を安定化(定電圧制御)する定電圧回路を備える。電源部450−1は、定電圧回路によって電圧が安定化された電力を、照明光制御部430に供給する。また、第2電源部450−2は、切替スイッチ461を介して電源線481に接続され、カメラ10から供給された電力PWRの電圧を安定化(定電圧制御)する定電圧回路を備える。電源部450−2は、定電圧回路によって電圧が安定化された電力を、閃光制御部440に供給する。
【0061】
照明光制御部430は、照明光発光部431における発光動作を制御する。照明光発光部431は、照明光光源駆動部432及び照明光光源433を備える。この閃光発光部441は、切替スイッチ461を介して、カメラボディ100から電力(PWR)の供給を受ける。この照明光光源433は、連続照明光を発光可能な発光ダイオード(LED)等の固体光源を備える。照明光光源駆動部432は、照明光光源433に電流を供給することによって、照明光光源433を発光させる。照明光光源駆動部432は、照明光制御部430の制御により、照明光光源433を撮影タイミングに同期させて発光させる。照明光光源駆動部432は、照明光制御部430から入力された制御信号に従って、照明光光源433を発光させる時間(点灯時間)を制御する。
【0062】
閃光制御部440は閃光発光部441における発光動作を制御する。閃光発光部441は、充電部442及び閃光光源443を備える。閃光光源443は、キセノン管など周知の閃光照明光源を備える。閃光発光部441は、切替スイッチ461を介して、カメラボディ100から電力(PWR)の供給を受ける。閃光発光部441内の充電部442は、カメラボディ100から供給された電圧を昇圧する昇圧回路部と、その昇圧回路部で昇圧された電圧に基づいて閃光光源443を発光させるのに必要な電力を蓄積可能な蓄積回路部(蓄積部/コンデンサ/又はキャパシタ)とを備える。充電部442は、蓄積部(蓄積回路部)に蓄積された電力を閃光光源443に供給することによって、閃光光源443を発光させる。
【0063】
充電部442は、閃光制御部440から供給される信号に従って、充電部442の蓄積部への充電を開始又は停止する。充電部442は、蓄積部を充電する充電処理中に蓄積部の電極間の電圧(充電電圧)を検出することによって、蓄積部が蓄積している充電量(蓄電量、電荷量)を検出することができる。充電部442は、検出した蓄積部の充電量を示す情報を閃光制御部440に供給する。なお、充電部442は、周知の発光制御回路(例えば周知のIGBTのように発光の開始・停止を制御する回路)を備えており、閃光制御部440から入力された信号に従って、閃光光源443を撮影タイミングに同期させて発光させること、及び閃光光源443の発光量を制御することができる。
【0064】
本実施形態において、閃光発光部441の最大の発光量は、照明光発光部431の最大の発光量よりも多い。閃光発光部441は、例えば静止画の撮像時に点灯され、照明光発光部431の点灯時よりも被写体を明るく照らすことができる。また、照明光発光部431の最長の点灯時間(最長点灯時間)は、閃光発光部441の最長の点灯時間よりも長い。照明光発光部431は、例えば動画の撮像時に点灯され、閃光発光部441の点灯時間よりも被写体を長時間にわたって照らすことができる。
本実施形態において、閃光発光部441が発する光を閃光と称し、閃光発光部441が閃光を発する機能を閃光発光機能と称すことがある。また、照明光発光部431が発する光を照明光と称し、照明光発光部431が照明光を発する機能を照明発光機能と称すことがある。
【0065】
本実施形態において、第1スイッチ部465(MSW)は、既述した係止爪422(図5参照)に機械的に連動している。第1スイッチ部465は、係止爪422が所定の方向(Z軸方向)に移動することによって、内部のスイッチ回路を閉路(クローズ)又は遮断(オープン)する。第1スイッチ部465は、アクセサリー400がカメラ10への装着が完了された場合に、内部のスイッチ回路を閉路する。また、第2スイッチ部470(PCSW)は、既述した第2操作部471(図2参照)に機械的に連動している。第2スイッチ部470は、第2操作部471が操作されることによって、回路を閉路又は遮断する。
【0066】
照明光制御部430は、不揮発性メモリー445に記憶されたプログラムに基づいてアクセサリー400の構成要素の動作を制御するCPUと、ASIC等の電子部品とを備える。照明光制御部430は、端子部423及び端子部25を介して、カメラ制御部170と通信する。また照明光制御部430は、閃光制御部440と通信することにより、この閃光制御部440を通して閃光発光部441の発光動作を制御する。この閃光制御部440も、照明光制御部430と同様に、閃光発光部441の動作を制御するCPUと、ASIC等の電子部品とを備えている。
【0067】
この照明光制御部430は、カメラ制御部170との間で通信を行うことにより、記憶部444に記憶されているアクセサリー初期状態情報又はアクセサリー設定状態情報に含まれる各種の情報のうちの少なくとも1つの情報を、カメラ制御部170へ送ることができる。また、照明光制御部430は、カメラ制御部170から受信した情報を、記憶部444に記憶させることができる。
【0068】
アクセサリー初期状態情報は、アクセサリー400の種類を示すアクセサリー種類情報を含む。アクセサリー種類情報は、アクセサリー400に電池が搭載されているか否かを示す電池有無情報、アクセサリー400が有する各機能の種類を示す機能種類情報、及びアクセサリー400が有する各機能の特性を示す特性情報を含む。機能種類情報は、閃光発光機能の有無を示す情報、照明発光機能の有無を示す情報、及び拡張機能の有無を示す情報を含む。拡張機能は、閃光発光機能と照明発光機能のいずれにも該当しない他の機能であり、例えば調光機能、GPS(Global Positioning System)機能、カメラボディ100以外の装置との通信機能等である。
【0069】
照明光制御部430は、カメラ制御部170から供給された制御信号に基づいて、アクセサリー400の構成要素を制御する。照明光制御部430は、カメラ制御部170から供給された発光制御信号Xに従って、照明光発光部431または閃光発光部441を発光させる発光制御を行う。閃光発光部441を発光させる発光制御において、照明光制御部430は、閃光光源443がカメラ側の撮影タイミングと同期して発光するように、閃光制御部440を通して充電部442を制御する。照明光発光部431を発光させる発光制御において、照明光制御部430は、照明光光源433が撮影タイミングと同期して発光するように、照明光光源駆動部432を制御する。
【0070】
本実施形態のアクセサリー400は、充電部442の蓄積部(蓄積回路部)を充電するための電源(電池)を具備(内蔵)しておらず、カメラ10から供給される電力により充電を行う。照明光制御部430は、カメラ制御部170から撮影モードの情報を受信し、この撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)である場合に、切替スイッチ461の共通接点cと接点aとの間を閉路(クローズ)にする。これにより、閃光制御部440及び閃光発光部441に電源が供給されて、閃光制御部440及び閃光発光部441が起動する。そして、閃光制御部440は、充電部442へ充電開始を指示する指令信号を送信し、充電部442の蓄積部(蓄積回路部)への充電を開始させる。
【0071】
この充電中において、充電部442は、蓄積部(電荷蓄積部)の充電量(充電電圧)を検出し、その充電量を示す情報を閃光制御部440に供給する。閃光制御部440は、充電量が所定量(充電停止レベル)に達してなければ、その所定量(充電停止レベル)に達するまで充電動作を継続するよう充電部442を制御する。この閃光制御部440による充電動作は、その充電動作を強制的に停止せしめる充電停止指令がカメラ制御部170から照明光制御部430に対して送信されない限り、充電量が所定量(充電停止レベル)に達するまで継続される。
【0072】
また、閃光制御部440は、充電部442に対する充電状態を示す情報(充電状態情報)を照明光制御部430に対して送信する。照明光制御部430は、閃光制御部440から受信した充電状態情報を、定常通信シーケンス(照明光制御部430とカメラ制御部170との間で定期的に行われる定常通信シーケンス)の中で、カメラ制御部170に向けて送信する。
なお、充電状態情報には、充電部442がその時点(現在)で充電中であるか否かを示す「充電経過情報」、充電部442が充電可能であるか否かを示す「充電可否情報」、及び閃光発光部441が発光可能な状態(レディ状態)であるか否かを示す「発光可否情報」を含む。
【0073】
(アクセサリー400における各構成要素の接続関係)
次に、図7を参照して、アクセサリー400における各構成要素の接続関係について説明する。
接地端子Ts1と接地端子Ts2は、図7に示す接続パターンを介して接続されている。これら接地端子Ts1と接地端子Ts2は、アクセサリー400がカメラ10に接続されると、カメラ10側の端子Tp1,Tp2を介して、カメラ10側の接地線43に接続される。この接地端子Ts1及び接地端子Ts2は、アクセサリー400側の、電力PWRを利用する回路(充電部442)用の接地端子であり、アクセサリー400側において、供給される電圧の基準電位となる端子であり、また充電電圧の基準電位となる端子である。
【0074】
電源端子Ts11は、電源線481に接続されている。電源端子Ts12は、電源端子Ts11と並列に、電源線481に接続されている。基準電位端子Ts3と基準電位端子Ts5は、図7に示すように接続用ラインを介して接続されている。そしてこれら基準電位端子Ts3と基準電位端子Ts5は、基準電位線480(SGND)に並列に接続されている。この基準電位線480は、アクセサリー400がカメラ10に接続されると、基準電位端子Ts3及びTs5と、カメラ10側の端子Tp3及びTp5とを介して、カメラ10側の基準電位線(SGND)42に接続される。この基準電位端子Ts3、基準電位端子Ts5は、アクセサリー400内の各回路(例えば、照明光制御部430等)において、信号の授受を行うための基準電位となる端子である。
【0075】
起動状態提供端子Ts7は、信号線を介して、第1スイッチ部465内のスイッチ部の第1端子に接続されている。第1スイッチ部465内のスイッチ部の第2端子は、第2スイッチ部470(PCSW)内のスイッチ部の第1端子に接続されている。第2スイッチ部470内のスイッチ部の第2端子は、基準電位線480に接続されている。このように、第2スイッチ部470は、起動状態提供端子Ts7に接続された信号線に対して、第1スイッチ部465と直列に接続されている。
【0076】
同期信号端子Ts4は、信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。通信信号端子Ts6は、信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。通信信号端子Ts6に接続している信号線にはプルアップ抵抗が設けられている。このプルアップ抵抗は回路電源(正側)に電気的に接続されている。このため通信信号端子Ts6における電位(レベル)は、カメラ10への装着前及びカメラ10との通信開始前にHレベルに維持される。
【0077】
通信制御信号端子Ts9は、信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。通信制御信号端子Ts9に接続している信号線にはプルアップ抵抗が設けられている。このプルアップ抵抗は回路電源(正側)に電気的に接続されている。よって通信信号端子Ts6における電位(レベル)は、カメラ10への装着前及びカメラ10との通信開始前にHレベルに維持される。
【0078】
発光制御信号端子Ts8は、信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。発光制御信号端子Ts8に接続している信号線にはプルアップ抵抗が設けられている。このプルアップ抵抗は回路電源(正側)に電気的に接続されている。よって通信信号端子Ts6における電位(レベル)は、カメラ10への装着前及びカメラ10との通信開始前にHレベルに維持される。
【0079】
また、電源端子Ts12及びTs11は、電源線481を介して、切替スイッチ461の第1端子(共通接点c側の端子)に接続されている。また、切替スイッチ461の第2端子(接点a側の端子)は、閃光発光部441に接続され、切替スイッチ461の第3端子(接点b側の端子)は、照明光発光部431に接続されている。この切替スイッチ461の制御端子には、照明光制御部430から切り替え信号CNTが入力され、この切り替え信号CNTにより切替スイッチ461における接点の接続状態の切替が行われる。
【0080】
また、閃光発光部441の閃光光源443における主放電用の第1の電極は充電部442に接続されている。主放電用の第2の電極は接地線490(接地線GND)に接続されている。充電部442の電源端子は、切替スイッチ461を介して電源線481に接続されている。充電部442の制御端子は、信号線を介して、閃光制御部440に接続されている。
照明光光源駆動部432の電源端子は、切替スイッチ461を介して電源線481に接続されている。照明光光源駆動部432の接地端子は、基準電位線480に接続されている。照明光光源駆動部432の制御端子は、信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。照明光光源433は、固体光源(例えば、LED)のアノードが照明光光源駆動部432に接続され、固体光源のカソードが、基準電位線480に接続されている。
【0081】
(カメラ10とアクセサリー400との接続関係)
次に、カメラ10とアクセサリー400との接続関係について説明する。アクセサリー400がカメラ10に装着されている状態(「装着状態」とも称す)において、接地端子Ts1は、カメラ10の接地端子Tp1に接続される。接地端子Ts2は、装着状態において、カメラ10の接地端子Tp2に接続される。そしてこれらアクセサリー400側の接地端子Ts1,Ts2に接続している箇所(充電部442の接地端子)は、装着状態において、接地端子Tp1及び接地端子Ts1を介した経路と、接地端子Tp2及び接地端子Ts2を介した経路との少なくとも一方の経路を介して、接地線43に接続されて電池BATの負極に接続される。そのため、接地端子Ts1、Ts2及びそれらに接続している箇所の電位は、装着状態において、電池BATの負極の電位に応じた基準電位になる。
【0082】
電源端子Ts11は、装着状態において、カメラ10の電源端子Tp11に接続される。電源端子Ts12は、装着状態において、カメラ10の電源端子Tp12に接続される。アクセサリー電源制御部33は、装着状態において、電源端子Tp11及び電源端子Ts11を介した経路と、電源端子Tp12及び電源端子Ts12を介した経路との少なくとも一方の経路を介して、電源線481に接続される。そのため、アクセサリー電源制御部33は、カメラ制御部170の制御に従って、電池BATからアクセサリー電源制御部33に供給された電力PWRを、電源線481を介してアクセサリー400内の各回路や電気部品に供給することができる。
【0083】
基準電位端子Ts3は、装着状態において、カメラ10の基準電位端子Tp3に接続される。基準電位端子Ts5は、装着状態において、カメラ10の基準電位端子Tp5に接続される。基準電位端子Ts3の電位は、装着状態において、基準電位端子Tp3の電位(基準電位)になる。基準電位端子Ts5の電位は、装着状態において、基準電位端子Tp5の電位(基準電位)になる。
【0084】
起動状態提供端子Ts7は、アクセサリー400がカメラ10に装着された状態であって、かつ第2スイッチ部470が回路を閉路している状態(オン状態)において、基準電位線480を介して、接地線42に接続される。そのため、カメラ制御部170は、第2スイッチ部470がオン状態で且つカメラ10に接続されている状態であるときに、アクセサリー400を起動可能であることを示す起動検出レベルDET(Lレベル)を、起動状態提供端子Ts7及び起動状態検出端子Tp7を介して検出することができる。
【0085】
同期信号端子Ts4は、装着状態において、カメラ10の同期信号端子Tp4に接続される。すなわち、照明光制御部430は、装着状態において、同期信号端子Tp4及び同期信号端子Ts4を介して、カメラ制御部170に接続される。これにより、照明光制御部430は、カメラ制御部170と同期通信を行うための同期信号CLKを、同期信号端子Ts4及び同期信号端子Tp4を介して、カメラ制御部170へ送信することができる。
【0086】
通信信号端子Ts6は、装着状態において、カメラ10の通信信号端子Tp6に接続される。すなわち、照明光制御部430は、装着状態において、通信信号端子Tp6及び通信信号端子Ts6を介して、カメラ制御部170に接続される。そのため、カメラ制御部170と照明光制御部430は、装着状態において、通信信号端子Tp6及び通信信号端子Ts6を介して、シリアルデータ通信を行うことができる。この通信信号端子Tp6及びTs6はいずれも入力/出力機能を切り替え可能であり、これら両端子間における通信は、通信方向を切り替え可能な双方向通信である。通信信号DATAとして通信されるデータは次のようなものがある。カメラ10側から出力されるデータとしては、カメラ制御部170がアクセサリー400に処理を実行させる指令(コマンド)や、カメラ10に関する情報(カメラデータ)などである。一方、アクセサリー400側から出力されるデータとしては、アクセサリー400に関する情報(アクセサリー情報)などである。なお、通信信号DATAは、カメラ制御部170が送信する場合と照明光制御部430が送信する場合のいずれにおいても、アクセサリー400側から出力される同期信号CLKに同期させて送信される。
【0087】
通信制御信号端子Ts9は、装着状態において、カメラ10の通信制御信号端子Tp9に接続される。すなわち、照明光制御部430は、装着状態において、通信制御信号端子Tp9及び通信制御信号端子Ts9を介して、カメラ制御部170に接続される。そのため、カメラ制御部170は、通信制御信号端子Tp9及び通信制御信号端子Ts9を介して、照明光制御部430へ通信制御信号Csを供給することができる。
なお、アクセサリー400側からカメラ10側に情報を送信したい場合には、照明光制御部430は、上記の通信制御信号端子Ts9でカメラ10側から受信した通信制御信号Csをきっかけとして開始される定常通信シーケンス(後述)において、カメラ制御部170に情報を送信する。
【0088】
発光制御信号端子Ts8は、装着状態において、カメラ10の発光制御信号端子Tp8に接続される。すなわち、照明光制御部430は、装着状態において、発光制御信号端子Tp8及び発光制御信号端子Ts8を介して、カメラ制御部170に接続される。そのため、カメラ制御部170は、撮影タイミングと同期してアクセサリー400に発光(本発光)を実行させる発光制御信号Xを、発光制御信号端子Ts8及び発光制御信号端子Tp8を介して、照明光制御部430へ供給することができる。照明光制御部430は、発光制御信号Xに従って、発光制御を行う。
【0089】
充電部442は、電源線481を介して供給される電力の電圧を昇圧する昇圧回路と、その昇圧回路で昇圧された電圧により充電される蓄積部(電荷蓄積部)とを備える。また、充電部442は、第1信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。照明光制御部430は、第1信号線を介して、充電部442を制御する信号を充電部442に供給することができる。充電部442は、第2信号線を介して、照明光制御部430に接続されている。充電部442は、充電部442の充電量を示す情報を、第2信号線を介して照明光制御部430に供給することができる。
【0090】
照明光制御部430は、照明光光源駆動部432を制御する信号を、信号線を介して照明光光源駆動部432へ供給する。そのため、照明光光源433は、電源線481及び照明光光源駆動部432を介して供給される電力によって、発光することができる。
【0091】
(カメラ制御部170とアクセサリー400との間の通信処理)
次に、カメラシステムにおける通信処理の手順について、説明する。以下の説明において、同様の処理については、同じ符号を付してその説明を簡略化あるいは省略することがある。
図8は、カメラシステムにおける通信処理の手順を示すフローチャートである。カメラシステム1は、アクセサリー400を起動するための一連の処理(起動シーケンス)を行う。カメラシステム1は、起動シーケンス(ステップS1)において、カメラ10とアクセサリー400との間で通信ができるように準備する一連の処理(通信準備シーケンス)を行う(ステップS2)。カメラシステム1は、起動シーケンスにおいて通信準備シーケンスの終了後に、撮像に必要な情報をカメラ制御部170と照明光制御部430との間で相互に通信する一連の処理(初期通信シーケンス)を行う(ステップS3)。カメラシステム1は、初期通信シーケンスの終了後に、設定変更等で変化した情報を更新できるように、カメラ制御部170と照明光制御部430との間で相互に通信する一連の処理(定常通信シーケンス)を行う(ステップS4)。
【0092】
カメラ制御部170は、定常通信シーケンスの終了後に、割込要求が有るか否かを判定する判定処理を行う(ステップS5)。カメラシステム1は、割込要求が無いとステップS5で判定した場合(ステップS5;No)に、定常通信シーケンスの処理を再度行う。カメラシステム1は、割込要求が有るとステップS5で判定した場合(ステップS5;Yes)に、割込処理(ステップS6)を行う。割込処理は、例えば、撮影シーケンスに含まれる一連の処理である。カメラシステム1は、割込処理の終了後に、定常通信シーケンスの処理を再度行う。すなわち、カメラシステム1は、撮影シーケンスにおいて、定常通信シーケンスの処理を行わない。
【0093】
カメラシステム1は、通信準備シーケンスにおいて、カメラボディ100にアクセサリー400がオン状態で装着されているか否かを検出する。カメラシステム1は、カメラボディ100にアクセサリー400がオン状態で装着されている場合に、アクセサリー400に電力の供給を開始し、また、カメラボディ100は、アクセサリー400に通信を許可することを通知する。
【0094】
また、カメラシステム1は、初期通信シーケンスにおいて、カメラ10とアクセサリー400との間で撮影に必要とされる情報を相互に送る。カメラ10とアクセサリー400は、初期通信シーケンスにおいて、複数の情報を予め定められた順に従って送受信する。初期通信シーケンスにおける処理の初期条件として、アクセサリー400の記憶部444には、アクセサリー種類を示すアクセサリー種類情報を含む情報(第1の応答情報)が予め記憶されている。アクセサリー種類情報は、機能種類情報と電池有無情報を含む。
機能種類情報は、照明光制御部430の制御対象の種類を示す情報(種類情報)である。照明光制御部430の制御対象は、照明発光機能を機能させる照明光発光部431があり、また、閃光発光機能を機能させる閃光制御部440及び閃光発光部441などがある。
【0095】
また、カメラシステム1は、定常通信シーケンスにおいて、カメラ10とアクセサリー400との間で撮影に必要とされる情報を相互に送る。定常通信シーケンスは、図8に示したように割込要求が発生していない期間において、例えば周期が200ms程度の周期で繰り返し実行される。カメラ10とアクセサリー400は、繰り返し行われる定常通信シーケンスのそれぞれにおいて、初期通信シーケンスと同様に、複数の情報を予め定められた順に従って送受信する。
【0096】
また、カメラ10とアクセサリー400は、それぞれ、前回の初期通信シーケンス又は前回の定常通信シーケンスにおいて受信した情報を、必要に応じて、今回の定常通信シーケンスにおいて受信した情報に更新する。また、カメラシステム1は、初期状態情報を更新する場合に、初期通信シーケンスをやり直すこと、又は更新が必要な項目を指定して初期状態情報を更新することができる。
【0097】
(アクセサリー400における充電制御)
次に、アクセサリー400において、充電部442を充電する充電制御について説明する。カメラシステム1は、アクセサリー400がシュー座15に装着されると、カメラ10からアクセサリー400への電力の供給を開始する。そして、アクセサリー400内の照明光制御部430は、カメラ制御部170と通信を行うことにより、カメラ設定状態情報を受信し、このカメラ設定状態情報に含まれる撮影モードの情報を基に切替スイッチ461を制御し、設定された撮影モードに応じた充電制御を行う。すなわち、第1撮影モード(照明撮像)の場合は、照明光発光部431(第1発光部)における点灯が行えるようにし、第2撮影モード(閃光撮像)の場合は、閃光発光部441(第2発光部)における点灯が行えるようにする。
【0098】
図9は、アクセサリー400における充電制御の処理の手順を示す図である。以下、図9を参照して、その処理の手順について説明する。
定常通信シーケンスにおいて(ステップS4)、アクセサリー400内の照明光制御部430は、カメラ制御部170から「カメラ設定状態情報」を受信する(ステップS101)。このカメラ設定状態情報には、カメラ10においてユーザーにより設定された撮影モードの情報が含まれている。
【0099】
照明光制御部430では、カメラ設定状態情報に含まれる撮影モードの情報を検出し、撮影モードが第1撮影モード(照明撮像)か否かを判定する(ステップS102)。そして第1撮影モード(照明撮像)と判定された場合(ステップS102;Yes)に、アクセサリー400は第1撮影モードに対応する状態に移行し(ステップS104)、照明光制御部430は、切替スイッチ461に切り替え信号CTL(例えば、Lレベルの信号)を送り、切替スイッチ461の接点を照明光側(接点cと接点bがオン)になるように制御する(ステップS105)。ステップS105の処理の終了後、照明光制御部430は、定常通信シーケンス(より正確には、次回の定常通信シーケンスの待ち状態)に移行する(ステップS4)。
【0100】
この切替スイッチ461の接点cと接点bがオン(閉路)となることにより、照明光発光部431に電力(PWR)が供給され、照明光光源駆動部432は、照明光光源433に電流を供給することが可能な状態になる。これにより、第1撮影モード(照明撮像)において、照明光光源駆動部432は、照明光制御部430からの制御信号により照明光光源433を発光させることが可能な状態になる(実際の発光は、カメラ10側からの指令信号により行われる)。
【0101】
また、ステップS102において、第1撮影モード(照明撮像)でないと判定された場合(ステップS102;No)に、照明光制御部430は、カメラ10の撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)であるか否かを判定する(ステップS103)。そして、撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)でないと判定された場合(ステップS103;No)は、撮影モードが第1撮影モード(照明撮像)でなく、また第2撮影モード(閃光撮像)でもない撮影モード(例えば、発光を行わない撮影モード)であり、アクセサリー400における充電制御を行うことなく、ステップS4の定常通信シーケンス(より正確には、次回の定常通信シーケンスの待ち状態)に移行する。
【0102】
また、ステップS103において、第2撮影モード(閃光撮像)であると判定された場合(ステップS103;Yes)に、アクセサリー400は、第2撮影モードに対応する充電制御状態に移行する(ステップS106)。そして、照明光制御部430は、切替スイッチ461に切り替え信号CTL(例えば、Hレベルの信号)を送り、切替スイッチ461の接点を閃光側(接点cと接点aがオン)になるように制御する(ステップS107)。
この切替スイッチ461の接点cと接点aがオン(閉路)になることにより、閃光制御部440に第2電源部(電源部2)450−2から電源が供給され、この閃光制御部440が起動(動作を開始)する(ステップS108)。また、閃光発光部441に電力(PWR)が供給され、閃光発光部441における充電動作が可能な状態になる。
ステップS108の処理の終了後に、閃光制御部440は、閃光発光部441内の充電部442から充電状態情報を受信し、充電部442の蓄積部(蓄積回路部)に対して電荷の充電が可能か否かを判定する(ステップS109)。
【0103】
そして、ステップS109において、充電部442への充電ができないと判定された場合(ステップS109;No)に、例えば、閃光光源443の発熱や、不具合等により充電部442への充電ができないと判定された場合は、閃光制御部440は、照明光制御部430を介して、この充電部442への充電不可であること示す情報(充電可否情報)を不揮発性メモリー445に記憶する(ステップS110)。ステップS110の処理の終了後、照明光制御部430は、ステップS4の定常通信シーケンス(より正確には、次回の定常通信シーケンスの待ち状態)に移行する。そして、照明光制御部430は、不揮発性メモリー445に記憶された充電部442への充電可否情報(この場合は、充電不可の情報)を、次回の定常通信シーケンス(ステップS4)の中で、カメラ制御部170に送信する。
【0104】
一方、ステップS109において充電可能と判定された場合(ステップS109;Yes)に、閃光制御部440は、充電部442の蓄積部(蓄積回路部)に対する充電動作を開始させる(ステップS111)。ステップS111の処理の終了後に、閃光制御部440は、充電部442における充電状態を監視し、蓄積部(蓄積回路部)への充電が完了したか否かを判定する(ステップS112)。このステップS112の判定処理において、充電部442への充電が完了していないと判定された場合(ステップS112;No)に、閃光制御部440は、この充電部442が充電途中であること示す情報を、照明光制御部430を介して不揮発性メモリー445に記憶する(ステップS110)。このステップS110の処理の終了後に、閃光制御部440は、ステップS112に移行して充電部442における充電動作を継続させる。照明光制御部430は、この充電途中の情報(充電経過情報)を、次回の定常通信シーケンス(ステップS4)において、カメラ制御部170に送信する。
【0105】
一方、ステップS112の判定処理において、充電完了と判定された場合は(ステップS112;Yes)、閃光制御部440は、充電部442における充電動作を停止させるとともに、この充電部442における充電完了の情報(発光可否情報)を、照明光制御部430を介して不揮発性メモリー445に記憶する(ステップS113)。このステップS113の処理の終了後に、照明光制御部430は、ステップS4の定常通信シーケンス(より正確には、次回の定常通信シーケンスの待ち状態)に移行する。照明光制御部430は、この発光可否情報(この場合は、発光可能情報)を、次回の定常通信シーケンス(ステップS4)において、カメラ制御部170に送信する。
【0106】
上述したアクセサリー400における充電制御処理により、アクセサリー400では、カメラ制御部170からの充電制御指令を受信することなく、カメラ10の撮影モードに応じて、アクセサリー400において照明光発光動作を行うか、または、閃光発光動作を行うかを切り替えることができる。すなわち、第1撮影モード(照明撮像)の場合に、照明光制御部430は、切替スイッチ461の共通接点cと接点bとを閉路(クローズ)にすることにより照明光発光部431に電力を供給して照明光発光動作が行える状態にする。また、第2撮影モード(閃光撮像)の場合に、照明光制御部430は、切替スイッチ461の共通接点cと接点aとを閉路(クローズ)にすることにより閃光制御部440及び閃光発光部441に電力を供給して充電部442に充電を行わせ、閃光発光動作が行える状態にする。
これにより、設定された撮影モード(第1撮影モードまたは第2撮影モード)に応じて、切替スイッチ461の接点のオン/オフ状態を制御するだけで、照明光発光部431に電力を供給して照明光発光動作が行えるようにするか、または、閃光制御部440及び閃光発光部441に電力を供給して、閃光発光動作が行えるようにするかを容易に設定することができる。
【0107】
(閃光発光機能を機能させる撮影シーケンス)
次に、撮影シーケンスにおける処理について説明する。まず、閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスにおける処理を中心に説明する。
図10は、撮影シーケンスにおける処理の手順を示す図である。カメラ制御部170は、ステップS4の定常通信シーケンスの終了によりレリーズ釦16が操作されたことが検出されると、カメラ10の撮影モードが閃光発光機能を機能させる第2撮影モード(閃光撮像)であるか否かを撮影モード情報に基づいて、判定する(ステップS200)。
【0108】
カメラ制御部170は、カメラ10の撮影モードが第2撮影モードでないとステップS200で判定した場合に(ステップS200;No)、カメラ10の撮影モードが照明発光機能を機能させる第1撮影モード(照明撮像)であるか否かを判定する(ステップS201)。カメラ制御部170は、カメラ10の撮影モードが第1撮影モードであるとステップS201で判定した場合に(ステップS201;Yes)、照明発光機能を機能させる撮影シーケンスを実行する(ステップS11)。カメラ制御部170は、カメラ10の撮影モードが第1撮影モードでないとステップS201で判定した場合に(ステップS201;No)、閃光発光機能と照明発光機能のいずれも機能させない撮影シーケンスを実行する(ステップS12)。
【0109】
カメラ制御部170は、カメラ10の撮影モードが第2撮影モードであるとステップS200で判定した場合に(ステップS200;Yes)、ステップS4の定常通信シーケンスにおいて照明光制御部430から受信したアクセサリー設定状態情報のうちの発光可否情報に基づいて、閃光発光部441がレディ状態(発光可能状態)であるか否かを判定する(ステップS202)。カメラ制御部170は、閃光発光部441がレディ状態でないとステップS202で判定した場合に(ステップS202;No)、ステップS203でレリーズ釦の操作がなかった(レリーズボタンの操作結果解除)とする。ステップS203の処理の終了後に、次回の定常通信シーケンスが開始される。
【0110】
カメラ制御部170は、閃光発光部441がレディ状態であるとステップS202で判定した場合に(ステップS202;Yes)、次回の定常通信シーケンスの開始を撮影シーケンスの終了まで停止(遅延)することを示す定常通信停止通知を、照明光制御部430へ送信する(ステップS204)。カメラ制御部170は、ステップS204で送信した定常通信停止通知を照明光制御部430が受信したことを検出した後に、照明光制御部430とともに定常通信シーケンスを停止する(ステップS205)。ステップS205の処理の終了後に、閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスは、開始される(ステップS13)。
【0111】
カメラ制御部170は、閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスが開始された後に、ユーザーが指定する被写体にピントが合うように、AF制御を実行する。カメラ制御部170は、カメラ10の設定状態に応じて、被写体の反射率を測定するために周知のモニタ発光(プリ発光)制御を行う(ステップS211)。モニタ発光制御において、カメラ制御部170は、モニタ発光を実行させるモニタ発光制御信号を、照明光制御部430へ送信する。照明光制御部430は、カメラ制御部170から受信したモニタ発光制御信号に従って、閃光制御部440を通して閃光発光部441を発光させる。カメラ制御部170は、カメラ10の設定状態に応じて、閃光発光部441がモニタ発光を実行したときに撮像(モニタ撮像)された結果を用いたAE制御とAWB制御の少なくとも一方を行う。
【0112】
カメラ制御部170は、撮像(本撮像)の実行を指令する旨のレリーズ釦16の操作情報(レリーズ釦16の全押し操作)が検出された場合に、発光制御(本発光制御)を行う(ステップS212)。カメラ制御部170は、レリーズ釦16の操作情報(全押し操作)が検出されたタイミングに応じて設定される撮影タイミングに同期して閃光発光部441の発光を要求する発光制御信号Xを、照明光制御部430へ送信する。照明光制御部430は、発光制御信号Xを検出した場合に、発光制御信号Xが出力されたタイミングに応じて、閃光制御部440を通して閃光発光部441を発光させる。
【0113】
カメラ制御部170は、閃光発光部441が発光するタイミングと同期して、撮像素子121に対する露光を開始する(ステップS213)。カメラ制御部170は、ステップS213で露光を開始してから、AE制御等によって設定された露光時間が経過したときに撮像素子121に対する露光を終了させる(ステップS214)。カメラ制御部170は、ステップS214の処理の終了後に、撮像素子121が撮像した撮像画像を示す画像データを取り込む撮像処理を行う(ステップS215)。カメラ制御部170は、取り込んだ画像データを例えばメモリー140に記憶させる。ステップS215の処理の終了後に閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスは、終了される。
【0114】
次回の定常通信シーケンスは、撮影シーケンスの終了後に、開始される。上記のように、照明光制御部430は、充電経過情報、充電可否情報、及び発光可否情報を含む充電状態情報を、定常通信シーケンスにおいてカメラ制御部170へ送信する。しかしながら、カメラシステム1は、撮影シーケンスの処理を行っている間には定常通信シーケンスを休止させているので、照明光制御部430が充電状態情報の送信を休止することになる。そこで、カメラ制御部170は、必要に応じて、照明光制御部430に充電制御を実行させる指令を照明光制御部430におくる。
【0115】
なお、閃光発光機能と照明発光機能のいずれも機能させない第3撮影モードの撮影シーケンス(ステップS12)における処理は、例えば、ステップS213からステップS215の処理を含む。第3撮影モードの撮影シーケンスは、発光制御を行わない点で閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスと異なる。第3撮影モードの撮影シーケンスにおける処理は、発光制御を行わない点を除くと、閃光発光機能を機能させる撮影シーケンスと同様であるので、その説明を省略する。
【0116】
(照明発光機能を機能させる撮影シーケンス)
次に、照明発光機能を機能させる撮影シーケンスについて説明する。照明光制御部430は、カメラ10の撮影モードが第1撮影モード(照明撮影)に設定されている場合に、照明光発光部431の発光処理を制御する。第1撮影モードは、例えば、予め定められる所定時間内に複数回の静止画撮影処理を行う撮影モード、あるいは予め定められる所定時間継続する動画撮影処理を行う撮影モードのいずれかの撮影モードである。
【0117】
アクセサリー400は、カメラ10からの合焦完了情報を受信したタイミングで、照明光制御部430により切替スイッチ461を制御して照明光発光部431に電力(PWR)を供給して照明光発光部431を点灯する。AE制御やAWB制御は、照明光発光部431が点灯している状態で行われる。
【0118】
図11は、照明発光機能を機能させる撮影シーケンスにおける処理の手順を示す図である。カメラ制御部170は、照明発光機能を機能させる第1撮影モードの撮影シーケンスが開始した後に、撮像の準備を開始することを示すレリーズ釦16の操作(半押し)を検出(ステップS301)すると、AF制御を開始する(ステップS302)。
カメラ制御部170は、AFセンサーによって合焦状態を検出してAF制御が終了(ステップS303)した後に、所望の被写体に対する合焦動作の完了(合焦状態に至ったこと)を示す合焦完了情報(合焦状態情報)を照明光制御部430へ送信する(ステップS304)。照明光制御部430は、この合焦状態情報を受信(ステップS305)した後に、照明光発光部431に制御指令を送り、照明光光源433の点灯を開始させる(ステップS306)。
【0119】
カメラ制御部170は、ステップS304の処理の終了後に、AE制御及びAWB制御を開始(ステップS307)して、照明光発光部431が被写体を照らしている状態でAE制御及びAWB制御を行う。カメラ制御部170は、AE制御及びAWB制御が完了(ステップS308)し、撮像を要求することを示すレリーズ釦16の操作(全押し)を検出する(ステップS309)。ステップS309の処理の終了後に、カメラ制御部170は、撮像素子121に対する露光を開始する(ステップS310)。
【0120】
カメラ制御部170は、ステップS310で露光開始してから、AE制御によって設定された露光時間が経過したときに撮像素子121に対する露光を終了させる(ステップS311)。カメラ制御部170は、ステップS311の処理の終了後に、撮像素子121が撮像した撮像画像の画像データを生成させ、生成した画像データをメモリー140等に取り込んで記憶させる(ステップS312)。カメラ制御部170は、ステップS312の処理の終了後に、露光を終了したことを示す露光終了情報を照明光制御部430へ送信する(ステップS313)。
【0121】
照明光制御部430は、カメラ制御部170から露光終了情報を受信(ステップS314)した後、照明光発光部431の照明光光源433を消灯させる(ステップS315)。ステップS313の処理とステップS315の処理が終了した後に、照明発光機能を用いた撮影シーケンスは終了する。
【0122】
上記のような手順で行われた処理において、照明光制御部430は、カメラ制御部170が合焦状態を検出した場合に、カメラ制御部170から受信した合焦完了情報(ステップS305)に応じて、照明光発光部431の照明光光源433を点灯させる(ステップS306)。合焦完了情報は合焦状態を示す情報である。
また、カメラ制御部170は、照明光発光部431によって被写体が照明されている状態で、露光量を調整するAE制御と色調を調整するAWB制御との少なくとも一方を開始する(ステップS308)。AE制御とAWB制御は、照明光発光部431の発光特性を示す情報に基づいて行われる。これにより、カメラシステム1は、照明光発光部431から被写体に照射された光による露光量(明るさ)への影響や色調(色味)への影響が加味された状態で被写体を撮像することができる。
【0123】
(アクセサリー回路の変形例)
図7に示すアクセサリー400においては、照明光発光部431(第1発光部)への充電を制御する照明光制御部430と、閃光発光部441(第2発光部)への充電を制御する閃光制御部440と、を備えている。この照明光制御部430と閃光制御部440とは、それぞれ内部にCPUシステムを有しており、この2つのCPUシステムにより、照明光発光部431(第1発光部)と閃光発光部441(第2発光部)における充電を制御していた。
【0124】
これに対して、以下に示すアクセサリー400の変形例では、1つのアクセサリー制御部430A(1つのCPUシステム)により、照明光発光部431(第1発光部)と閃光発光部441(第2発光部)における充電動作を制御するものである。これにより、照明光発光部431(第1発光部)と閃光発光部441(第2発光部)とを1つのCPUシステム(アクセサリー制御部430A)により制御することができ、アクセサリー400の構成が簡略化できる。
【0125】
図12は、図7に示すアクセサリーの変形例を示す図である。この図12に示すアクセサリー400Aは、図7に示すアクセサリー400と比較して、図7に示す照明光制御部430と、閃光制御部440と、切替スイッチ461と、第2電源部(電源部2)450−2とを削除し、新たに、アクセサリー制御部430Aと、給電スイッチ462とを追加した点が構成上で異なる。他の構成は、図7に示すアクセサリー400と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0126】
図12に示すアクセサリー制御部430Aは、カメラ制御部170との間で通信(例えば、定常通信シーケンス)を行うととともに、照明光発光部431と閃光発光部441の動作を制御する。また、アクセサリー制御部430Aは、切り替え信号CTLにより給電スイッチ462のオン/オフ(閉路/開路)を制御する。なお、この給電スイッチ462は、図上では、接点記号で示されているが、この給電スイッチ462は、機械式のリレーで構成してもよく、また、半導体スイッチで構成してもよい。
【0127】
この給電スイッチ462の一方の端子(接点c側の端子)は、電源線481に接続され、他方の端子(接点a側の端子)は、閃光発光部441の電源入力側に接続される。この給電スイッチ462の制御端子には、アクセサリー制御部430Aから出力される切り替え信号CTLが入力され、この切り替え信号CTLにより給電スイッチ462のオン/オフが制御される。
【0128】
そして、アクセサリー制御部430Aは、カメラ制御部170との通信(例えば、定常通信シーケンス)によりカメラ設定状態情報を受信し、カメラ10の撮影モードを判定する。そして、カメラ10の撮影モードが第1撮影モード(照明撮像)の場合、アクセサリー制御部430Aは、切り替え信号CTLにより給電スイッチ462をオフ(開路)にし、閃光発光部441への電力(PWR)の供給を停止することにより、充電部442の蓄積部への電荷の充電を停止する。
【0129】
一方、カメラ10の撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)の場合、アクセサリー制御部430Aは、切り替え信号CTLにより給電スイッチ462をオン(閉路)にし、閃光発光部441への電力(PWR)の供給を開始することにより、充電部442の蓄積部への電荷の充電を行う。
【0130】
このように、図12に示すアクセサリー400Aでは、照明光発光部431(第1発光部)と閃光発光部441(第2発光部)とを1つのCPUシステム(アクセサリー制御部430A)により制御することができる。また、閃光発光部441への充電の開始と停止とを1つの給電スイッチ462のオン/オフにより、簡単に行うことができる。
また、図12に示すアクセサリー400Aでは、第2撮影モード(閃光撮像)の場合においても、照明光発光部431にカメラ10から電力(PWR)が供給されるている。このため、第2撮影モード(閃光撮像)において、照明光発光部431における照明光発光動作と、閃光発光部441における閃光発光動作とを合わせて行うようにすることもできる。
【0131】
なお上記実施形態では、照明光制御部430がカメラ10から、撮影モードまたは撮影モードを示す撮影モード情報を受信すると、上述の切り替え信号CTLによる切替処理を行うように構成されている。しかしながら、この切替処理は、後述するように、アクセサリー400またはカメラ10に備えられている操作釦がユーザーにより操作されたことに応じて、アクセサリー400の照明光制御部430に入力される信号であってもよい。この切り替え信号の入力に応じて、照明光制御部430から切り替え信号CNT(図7を参照)、または、照明光制御部430から切り替え信号CTL(図12を参照)が出力される。
【0132】
なお、カメラ10の撮影モードが第1撮影モード(照明撮像)であれば、照明光制御部430から出力される切り替え信号CNT(図7を参照)の信号レベルが、Lレベルになる。これにより、たとえば、切替スイッチ461の接点が照明光側(接点cと接点bがオン)になるように制御される。
また、カメラ10の撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)であれば、照明光制御部430から出力される切り替え信号CNT(図7を参照)の信号レベルが、Hレベルになる。これにより、たとえば、切替スイッチ461の接点が閃光側(接点cと接点aがオン)になるように制御される。
【0133】
(1)上記実施形態のアクセサリー400によれば、切り替え信号(例えば、撮影モードを示す信号)に応じて切替スイッチ461を制御する構成となっているので、上述のようにカメラ10において設定される撮影モードに応じて、電力を蓄積する蓄積部(充電部442内の蓄積部)に充電する充電部(充電部442)へ、電力を供給するか否かを切り替えることができる。
これにより、アクセサリー400では、カメラ10へ充電を要求することを示す信号を送信することなく、また、カメラ10からの充電指令信号を受信することなく、撮影モードに応じて、電力を蓄積する蓄積部(充電部442内の蓄積部)に充電する充電部(充電部442)へ、電力を供給するか否かを切り替えることができる。よって、アクセサリー400の利便性を向上させることができる。
【0134】
(2)また、上記実施形態において、複数の発光部(たとえば、照明光発光部431と閃光発光部441)を更に備え、切替スイッチ461は、発光部(たとえば、閃光発光部441)を制御するそれぞれの制御部(たとえば、閃光制御部440)を、活性または非活性に選択的に制御する。ここで、制御部を活性させる(活性に制御する)、とは、制御部に給電して、制御部を機能可能な状態にすることである。また、制御部を非活性にする(非活性に制御する)、とは、制御部への給電を絶って、制御部を機能不能な状態にすることである。
これにより、照明光制御部430は、切り替え信号に応じて、切替スイッチ461を介して、発光部(たとえば、閃光発光部441)を制御するそれぞれの制御部(たとえば、閃光制御部440)を、活性または非活性に選択的に制御することができる。
なお、発光部(たとえば、閃光発光部441)は非活性にされることにより、この発光部(たとえば、閃光発光部441)は、カメラ10へ充電を要求することを示す信号を送信することや、カメラ10からの充電指令信号を受信することがなくなる。よって、アクセサリー400全体の制御を、簡易にすることができる。
【0135】
なお、図7を用いた説明においては、照明光制御部430が、切り替え信号(撮影モード)に応じて切替スイッチ461を切り替えることにより、閃光制御部440を活性または非活性に選択的に制御した。しかし、これに限られるものではなく、切り替え信号(撮影モード)に応じて切替スイッチ461を切り替える構成を照明光制御部430とは異なる構成とし、または、照明光制御部430の一部の構成としてもよい。そして、この構成が、切り替え信号(撮影モード)に応じて切替スイッチ461を切り替えることにより、閃光制御部440とともに照明光制御部430に対しても、活性または非活性に選択的に制御してもよい。
すなわち、複数の発光部(たとえば、照明光発光部431と閃光発光部441)を更に備え、切替スイッチ461は、発光部(たとえば、照明光発光部431と閃光発光部441)を制御するそれぞれの制御部(たとえば、照明光制御部430または閃光制御部440のそれぞれ)を、活性または非活性に選択的に制御してもよい。
なおこの場合、切替スイッチ461は、閃光制御部440への給電を制御するとともに、照明光制御部430への給電も制御する。また、たとえば、照明光制御部430の機能のうち、切替スイッチ461を介して給電されないことにより非活性とされる機能は、照明光発光部431を制御する機能であり、カメラ10と通信する機能などは、切替スイッチ461を介して給電されない期間も、他の給電系統からの給電により活性されている。
【0136】
(3)また、上記実施形態において、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切り替え信号が所定の第1切替信号の場合(例えば、撮影モードが第1撮影モード(照明撮像)の場合)には、切替スイッチ461を介して、複数の発光部のうちの第1発光部(照明光発光部431)による発光処理を選択的に機能させる(選択的に活性化させる)。また、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切り替え信号が所定の第2切替信号の場合(例えば、撮影モードが第2撮影モード(閃光撮像)の場合)には、切替スイッチ461を介して、複数の発光部のうちの第2発光部(閃光発光部441)による発光処理を選択的に機能させる(選択的に活性化させる)。
これにより、照明光制御部430は、切り替え信号に応じて、切替スイッチ461を介して、発光部(たとえば、閃光発光部441)を制御するそれぞれの制御部(たとえば、閃光制御部440)を、選択的に機能させる(活性化させる)ことができる。
【0137】
(4)また、上記実施形態において、第1発光部(照明光発光部431)は連続発光し、第2発光部(閃光発光部441)は閃光発光する。
これにより、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、発光方式が異なる2つの発光部である、連続発光する第1発光部(照明光発光部431)と、閃光発光する第2発光部(閃光発光部441)とを、切替スイッチ461を介して、選択的に機能させる(活性化させる)ことができる。
【0138】
(5)また、上記実施形態において、第2発光部(閃光発光部441)が発光する場合、蓄積部(充電部442内の蓄積部)に充電された電力が、第2発光部(閃光発光部441)に供給される。
(6)また、上記実施形態において、第1発光部(照明光発光部431)が発光する場合、カメラ10から供給される電力が、第1発光部(照明光発光部431)に供給される。
これにより、発光方式が異なる2つの発光部である第2発光部(閃光発光部441)と第1発光部(照明光発光部431)とには、それぞれが発光する場合、それぞれの発光方式に適切な電力が供給される。
【0139】
(7)また、上記実施形態において、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切替スイッチ461を介して、切り替え信号が第1切替信号の場合には、第1発光部(照明光発光部431)に電力を供給し、切り替え信号が第2切替信号の場合には、第2発光部(閃光発光部441)に電力を供給する。
このよう構成のアクセサリー400では、切り替え信号(撮影モード)の態様(例えば、第1撮影モード(照明撮像)、または、第2撮影モード(閃光撮像))に応じて、発光方式が異なる2つの発光部である第2発光部(閃光発光部441)と第1発光部(照明光発光部431)とに電力が供給される。これにより、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切り替え信号(撮影モード)に応じて、切替スイッチ461を介して、電力を供給した発光部を活性に制御し、電力を供給しなかった発光部を非活性に制御することができる。
【0140】
(8)また、上記実施形態において、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、カメラ10の撮影モードに応じて、切替スイッチ461を制御する。
これにより、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切り替え信号としての撮影モードに応じて、切替スイッチ461を制御することができる。
【0141】
(9)また、上記実施形態において、撮影モードは、予め定められている複数の撮影モードのうちから選択されたいずれかの撮影モードであり、複数の撮影モードには、カメラ10が動画撮影を行う第1撮影モード(照明撮像)、及びカメラ10が静止画撮影を行う第2撮影モード(閃光撮像)が含められている。
これにより、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、カメラ10における撮影モードに応じて、切替スイッチ461を制御することができる。
【0142】
(10)また、上記実施形態において、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、カメラ10から、撮影モードを示す撮影モード情報が入力される。
これにより、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、入力された切り替え信号としての撮影モード情報であって、カメラ10から受信した撮影モード情報により示される撮影モードに応じて、切替スイッチ461を制御することができる。
【0143】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではない。上記の実施形態で説明した構成要素のうち少なくとも1つの構成要素は、省略される場合がある。上記の実施形態で説明した各構成要素は、適宜、組み合わせることができる。
【0144】
例えば、本実施形態のアクセサリー400では、カメラ10から撮影モードの情報を受信し、この撮影モードに応じて生成された切り替え信号により切替スイッチ460を制御して、アクセサリー400における充電を制御しているがこれに限定されない。例えば、ユーザー操作(例えば、切替釦による操作)により、切替スイッチ461の切り替えを行うようにしてもよい。
【0145】
(11)一例としては、アクセサリー400に、操作部(第1の操作部)が備えられていてもよい。そして、このアクセサリー400に備えられている操作部(第1の操作部)の操作状態に応じた切り替え信号が、アクセサリー制御部(照明光制御部430)に入力される。この入力により、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切替スイッチ461の切り替えを行うようにしてもよい。
ここで、この操作部(第1の操作部)とは、たとえば、ユーザーが手動で操作できるようにアクセサリー400に取り付けられている(設けられている)操作スイッチのことである。たとえば、操作部材の位置を第1の位置とこの第1の位置とは異なる第2の位置との間で変更できるスイッチや、ユーザーが押下する毎に押下状態と非押下状態とに状態を切り替えることが可能なスイッチのことである。また、この操作部(第1の操作部)を、アクセサリー400が備えている表示部であって選択項目などを表示する表示部と、表示された選択綱目の中から項目を選択および決定する十字キーなどの操作釦とを組み合わせた入力装置として構成しても良い。また、この操作部(第1の操作部)を、選択項目を表示するとともにその表示された選択綱目の中から項目を選択および決定するユーザーによる操作を受け付けるタッチパネルとしても良い。
このような操作部(第1の操作部)がユーザーにより操作されることにより、照明発光部を発光させるのか、或いは閃光発光部を発光させるのかを、ユーザーが直接的に切り換え操作できるようしても良い。あるいはカメラ10の動作モード情報を、すなわち上述の動画撮影を行う第1撮影モード(照明撮像)、静止画撮影を行う第2撮影モード(閃光撮像)のうちから、いずれかの撮影モードを選択入力できるように構成しても良い。そして、操作部の操作が、切り替え信号として、アクセサリー制御部(照明光制御部430)に入力される。
【0146】
(12)または、カメラ10に、ユーザーにより操作される操作部(第2の操作部)が備えられていてもよい。このカメラ10に備えられている操作部(第2の操作部)は、上述したアクセサリー400に備えられている操作部(第1の操作部)と同様の操作部である。
そして、カメラ10に備えられている操作部(第2の操作部)の操作状態に応じた切り替え信号が、アクセサリー制御部(照明光制御部430)に入力される。この入力により、アクセサリー制御部(照明光制御部430)は、切替スイッチ461の切り替えを行うようにしてもよい。
【0147】
上記に説明したように、アクセサリー400に備えられている操作部(第1の操作部)またはカメラ10に備えられている操作部(第2の操作部)を介して、ユーザーにより入力された切り替え信号に応じて、切替スイッチ461の接点のオン/オフ状態を制御する。これにより、照明光発光部431に電力を供給して照明光発光動作が行えるようにするか、または、閃光制御部440及び閃光発光部441に電力を供給して、閃光発光動作が行えるようにするかを容易に設定することができる。
【0148】
(13)なお、上記の説明においては、カメラ10からアクセサリー400に電力が供給されるものとして説明した。しかしこれに限られるものではなく、アクセサリー400が一次電池または二次電池などの電源部を、内蔵または取り付けられるようになっていてもよいし、バッテリーパックなどの電源部が接続されるようになっていてもよい。または、ACアダプターなどの電源部からの電力が、アクセサリー400に供給されてもよい。アクセサリー400のアクセサリー制御部(照明光制御部430)は、これら電源部から供給された電力の供給を、入力された切り替え信号に応じて、切替スイッチ461を介して制御する。
【0149】
なお、上述のカメラボディ100とアクセサリー400,400Aは、内部にコンピュータシステムを有している。そして、各機能部の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリーやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
【0150】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0151】
1…カメラシステム、10…カメラ、15…シュー座、16…レリーズ釦、100…カメラボディ、140…メモリー、170…カメラ制御部、400,400A…アクセサリー、430…照明光制御部、430A…アクセサリー制御部、431…照明光発光部、432…照明光光源駆動部、433…照明光光源、440…閃光制御部、441…閃光発光部、442…充電部、443…閃光光源、450−1…電源部1、450−2…電源部2、461…切替スイッチ、462…給電スイッチ、Ts1・・・接地端子、Ts2・・・接地端子、Ts3・・・基準電位端子、Ts4・・・クロック信号(同期信号)端子、Ts5・・・基準電位端子、Ts6・・・通信信号(データ信号)端子、Ts7・・・起動状態提供端子、Ts8・・・発光制御信号端子、Ts9・・・通信制御信号端子、Ts10・・・オープン端子、Ts11・・・電源端子、Ts12・・・電源端子、CLK・・・同期信号、DET・・・起動検出レベル、DATA・・・通信信号(データ信号)、PWR・・・電力、X・・・発光制御信号
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラに着脱可能なアクセサリーであって、
電力を蓄積する蓄積部に充電する充電部へ、電力を供給するか否かを切り替える切替スイッチと、
入力された切り替え信号に応じて、前記切替スイッチを制御するアクセサリー制御部と、
を備えることを特徴とするアクセサリー。
【請求項2】
複数の発光部を更に備え、
前記切替スイッチは、
前記発光部を制御する制御部を、活性または非活性に選択的に制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクセサリー。
【請求項3】
前記アクセサリー制御部は、
前記切り替え信号が所定の第1切替信号の場合には、前記切替スイッチを介して、前記複数の発光部のうちの第1発光部による発光処理を選択的に機能させ、
前記切り替え信号が所定の第2切替信号の場合には、前記切替スイッチを介して、前記複数の発光部のうちの第2発光部による発光処理を選択的に機能させる
ことを特徴とする請求項2に記載のアクセサリー。
【請求項4】
前記第1発光部は、連続発光し、
前記第2発光部は、閃光発光する、
ことを特徴とする請求項3に記載のアクセサリー。
【請求項5】
前記第2発光部が発光する場合、前記蓄積部に充電された電力が、前記第2発光部に供給される
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のアクセサリー。
【請求項6】
前記第1発光部が発光する場合、前記カメラから供給される電力が、前記第1発光部に供給される
ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項7】
前記アクセサリー制御部は、前記切替スイッチを介して、
前記切り替え信号が第1切替信号の場合には、前記第1発光部に電力を供給し、
前記切り替え信号が第2切替信号の場合には、前記第2発光部に電力を供給する
ことを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項8】
前記アクセサリー制御部は、
前記カメラの撮影モードに応じて、前記切替スイッチを制御する、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項9】
前記撮影モードは、予め定められている複数の撮影モードのうちから選択されたいずれかの撮影モードであり、
前記複数の撮影モードには、前記カメラが動画撮影を行う第1撮影モード、及び前記カメラが静止画撮影を行う第2撮影モードが含められている
ことを特徴とする請求項8に記載のアクセサリー。
【請求項10】
前記アクセサリー制御部は、前記カメラから、撮影モードを示す撮影モード情報が入力される
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項11】
第1の操作部を有しており、
前記操作部の操作状態に応じた切り替え信号が入力される
ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項12】
前記カメラに備えられている第2の操作部の操作状態に応じた切り替え信号が入力される
ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項13】
前記電力は、前記カメラから供給される
ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項14】
カメラに着脱可能なアクセサリーが備えるアクセサリー制御部を制御するアクセサリー制御プログラムであって、
切り替え信号を入力するステップと、
電力を蓄積する蓄積部に充電する充電部へ、電力を供給するか否かを切り替える切替スイッチを、前記入力した切り替え信号に応じて制御するステップと、
を含むことを特徴とするアクセサリー制御プログラム。
【請求項1】
カメラに着脱可能なアクセサリーであって、
電力を蓄積する蓄積部に充電する充電部へ、電力を供給するか否かを切り替える切替スイッチと、
入力された切り替え信号に応じて、前記切替スイッチを制御するアクセサリー制御部と、
を備えることを特徴とするアクセサリー。
【請求項2】
複数の発光部を更に備え、
前記切替スイッチは、
前記発光部を制御する制御部を、活性または非活性に選択的に制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクセサリー。
【請求項3】
前記アクセサリー制御部は、
前記切り替え信号が所定の第1切替信号の場合には、前記切替スイッチを介して、前記複数の発光部のうちの第1発光部による発光処理を選択的に機能させ、
前記切り替え信号が所定の第2切替信号の場合には、前記切替スイッチを介して、前記複数の発光部のうちの第2発光部による発光処理を選択的に機能させる
ことを特徴とする請求項2に記載のアクセサリー。
【請求項4】
前記第1発光部は、連続発光し、
前記第2発光部は、閃光発光する、
ことを特徴とする請求項3に記載のアクセサリー。
【請求項5】
前記第2発光部が発光する場合、前記蓄積部に充電された電力が、前記第2発光部に供給される
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のアクセサリー。
【請求項6】
前記第1発光部が発光する場合、前記カメラから供給される電力が、前記第1発光部に供給される
ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項7】
前記アクセサリー制御部は、前記切替スイッチを介して、
前記切り替え信号が第1切替信号の場合には、前記第1発光部に電力を供給し、
前記切り替え信号が第2切替信号の場合には、前記第2発光部に電力を供給する
ことを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項8】
前記アクセサリー制御部は、
前記カメラの撮影モードに応じて、前記切替スイッチを制御する、
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項9】
前記撮影モードは、予め定められている複数の撮影モードのうちから選択されたいずれかの撮影モードであり、
前記複数の撮影モードには、前記カメラが動画撮影を行う第1撮影モード、及び前記カメラが静止画撮影を行う第2撮影モードが含められている
ことを特徴とする請求項8に記載のアクセサリー。
【請求項10】
前記アクセサリー制御部は、前記カメラから、撮影モードを示す撮影モード情報が入力される
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項11】
第1の操作部を有しており、
前記操作部の操作状態に応じた切り替え信号が入力される
ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項12】
前記カメラに備えられている第2の操作部の操作状態に応じた切り替え信号が入力される
ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項13】
前記電力は、前記カメラから供給される
ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のアクセサリー。
【請求項14】
カメラに着脱可能なアクセサリーが備えるアクセサリー制御部を制御するアクセサリー制御プログラムであって、
切り替え信号を入力するステップと、
電力を蓄積する蓄積部に充電する充電部へ、電力を供給するか否かを切り替える切替スイッチを、前記入力した切り替え信号に応じて制御するステップと、
を含むことを特徴とするアクセサリー制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−64944(P2013−64944A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204627(P2011−204627)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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