説明

アクセスポイント、方法及びシステム

【課題】無線ネットワークの信頼性を向上するためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】選択的ポーリング技術は、適切にデータを送信することに失敗したステーションに送信失敗を修正する機会が与えられることを確保するために、無線ネットワーク内でステーションを選択的にポーリングするのに用いられる。選択的ポーリング技術は、あらゆるポーリングベースのシステムに適用でき、従って、レガシーシステムとの下位互換性が維持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して無線通信に関し、より具体的には、選択的ポーリングの使用によってポーリングベースの通信システムを改良することに関する。
【背景技術】
【0002】
IEEE802.11MACプロトコルに準拠している無線システムなどの無線システムは、典型的にはチャネルアクセスを制御するための二つの機能を有する。その一つは、搬送波感知多重アクセス/衝突回避(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)アルゴリズム(CSMA/CA)のようなアルゴリズムベースの分散協調機能(Distributed Coordination Function(DCF))である。もう一方は、集中協調機能(Point Coordination Function(PCF))である。DCF及びPCFは、チャネルアクセスの衝突を回避するために逐次送信信号間の種々のギャップを利用する。送信信号(パケット)は、“フレーム”に編成され、隣り合うフレーム間のギャップは、フレーム間スペース(IFS)と呼ばれる。フレーム間スペースの既知の例としては、短フレーム間スペース(Short Inter Frame Space(SIFS))、プライオリティフレーム間スペース(Priority Inter Frame Space(PIFS))、及び分散フレーム間スペース(Distributed Inter Frame Space(DIFS))がある。
【0003】
図1は、SIFS、PIFS、及びDIFSを夫々含む時間スロットチャネルホッピング割り当て(time−slotted channel hopping allocation)プロセスの従来の例を示す。図1において、SIFSは、最も短い時間スロットであり、PIFSは、2番目に短い時間スロットである。より短いIFS後の送信は、優先度が最も高い。このように、SIFSは、通常、ACK(肯定応答)信号のようなバースト送信及び応答アクセスに関連して使用される。PIFSは、ビーコン信号に関連する使用など優先アクセスのために使用される。
【0004】
DIFSは、CSMA/CAに基づくDCF機能に関連して使用される。ステーション(STA)は、アイドル状態に使用可能な通信メディアのモニタリングに基づいてチャネルアクセスを得る。また、STAは、より優先度の高いSTAによって送信されるパケットとの衝突を回避するために、パケットの送信を始める前に、ランダムバックオフ時間を備えている。
【0005】
PCF機能において、アクセスポイント(AP)は、PIFSに基づいてアイドル状態に使用可能な通信メディアをモニターした後、チャネルアクセスを得る。PIFSがDIFSよりも短いので、APは、他の複数のSTAよりも高い優先度を有することができる。APがチャネルアクセスを得ると、そのAPは、ポーリングによって競合なしに送信する機会をSTAに与えることができる。例えば、APは、ポーリングパケットや協調機能ポール(Coordination Function Poll(CF−Poll))をSTAへ送信し、CF−Pollを受信したSTAは、SIFSの後、データをAPへ送信することができる。この構成によって、APがSTAを制御して高効率チャネルアクセスを可能にする集中メカニズムが提供される。
【0006】
また、IEEE802.11e規格において、高度DCFチャネルアクセス(Enhanced DCF channel access(EDCA))とハイブリッド協調機能(Hybrid Coordination Function(HCF))制御チャネルアクセス(Controlled Channel Access)(HCCA)との二つの新しいメカニズムを介した既存のIEEE802.11a/b/gMACのMAC拡張が提供されている。EDCAは、レガシーDCF機能を拡張してサービス差別化及び優先化メカニズムを提供する。このメカニズムは、なおCSMA/CAに基づいているが、調停IFS(Arbitration IFS(AIFS))を導入し、複数のレベルの優先度を作成する。
【0007】
EDCA機能は、パラメータ化されたサービス品質(QoS)を提供することはできるが、それがCSMA/CAに基づく限り、適切な決定性待ち時間(レイテンシー)を提供することはできない。更に、HCCAの基準スケジューラ設計は、それがパケットエラーを考慮していないので、決定性待ち時間を確保するのに十分ではない。例えば、STAは、データをAPへ送信することに失敗すると、次のSIに伴う次のポーリングパケットを待たなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述の背景を考えると、無線システムのための従来の技術に関連する前述の問題を実質的に取り除く新たなシステム及び方法が必要とされている。具体的には、10ms配信待ち時間内で10−9パケットロス率よりも良好なパケットロス率が必要な制御アプリケーションのための適切な決定性待ち時間を提供する必要がある。加えて、それらのシステム及び方法は、以下の要請に対応することが必要である。
【0009】
トラフィックモデル:従来のランダム双方向送信に加えて周期的アップリンクパケット送信を扱う必要性がある。多くのアプリケーションにおいて、パケットあたりのデータ量が比較的小さい。
【0010】
レガシーWiFiデバイスとの共存:レガシーWiFiデバイスとの下位互換性を確保する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の手法は、無線システムのための既知の従来の技術に関連する上記及びその他の問題の内の少なくとも一つを実質的に取り除く方法及びシステムに関する。
【0012】
本発明の態様は、アクセスポイントによって制御される複数のステーションをポーリングするための無線送受信機を有する当該アクセスポイントを含んでいる。この無線送受信機は、包括的ポーリング段階、CSMA段階及び選択的ポーリング段階を有するスケジュールに従ってステーションをポーリングすることができる。包括的ポーリング段階中、アクセスポイントは、複数のステーションの各々をポーリングすることができる。包括的ポーリング段階中に、アクセスポイントがステーションからデータを正確に受信することに失敗した場合、この包括的ポーリング段階の後であってCSMA段階の前に、失敗したステーションを選択的にポーリングするために選択的ポーリング段階が利用され得る。
【0013】
また、本発明の態様は、アクセスポイントによって制御される各ステーションをポーリングするために無線送受信機を用いることを伴う方法を含んでいる。そのポーリングは、包括的ポーリング段階、CSMA段階及び選択的ポーリング段階を有するスケジュールに従って行われ得る。包括的ポーリング段階中、アクセスポイントは、ステーションの各々をポーリングすることができる。包括的ポーリング段階中に、アクセスポイントがステーションからデータを正確に受信することに失敗した場合、この包括的ポーリング段階の後であってCSMA段階の前に、失敗したステーションを選択的にポーリングするために選択的ポーリング段階が利用され得る。
【0014】
更に、本発明の態様は、複数の端末ノード及び当該複数の端末ノードをポーリングするアクセスポイントを有するシステムを含んでいる。そのポーリングは、包括的ポーリング段階、CSMA段階及び選択的ポーリング段階を有するスケジュールに従って実行され得る。包括的ポーリング段階中、アクセスポイントは、複数の端末ノードの各々をポーリングすることができる。包括的ポーリング段階中に、アクセスポイントが端末ノードからデータを正確に受信することに失敗した場合、この包括的ポーリング段階の後であってCSMA段階の前に、失敗した端末ノードを選択的にポーリングするために選択的ポーリング段階が利用され得る。
【0015】
本発明に関連する追加の態様は、以下の記述でその一部が説明され、一部がその記述で明らかとなり、あるいは本発明の実施によって学習され得る。本発明の態様は、以下の詳細な説明及び添付の請求項で特に指摘される要素及び種々の要素の組み合わせ並びに態様によって実現及び達成され得る。
【0016】
前述及び以下の説明は共に、単なる例示であり説明的なものであって、いずれにしても請求された発明やその用途を制限することを意図していない。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上述の要請を満足するQoS保障を提供することによって従来技術の改良を達成しようとするものである。本発明の実施の形態に従って選択的ポーリング技術を提供することにより、レガシーIEEE802.11MACシステムとの下位互換性を維持しながら、高い信頼性が必要な無線システム(例えば、プロセスオートメーション、工場オートメーション、建設オートメーション、ビデオ監視等)において重要である低いパケットエラー率で、決定性待ち時間及び信頼性が改良され得る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本明細書に組み込まれると共にその一部を構成する添付の図面は、本発明の実施の形態を例示し、その記載と共に本発明の技術の原理を説明し且つ示す役割を持つ。
【図1】従来の技術の時間スロットチャネルホッピング割り当ての例を示す図である。
【図2】無線ネットワークの例を示す図である。
【図3】基準HCCAスケジューラプロトコルの例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態のポーリングスケジューラ設計の例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態のHCCAスケジューラ設計の例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態のアクセスポイントがビットエラーが原因でパケットを正確に受信することに失敗した場合の時間図を例示す図である。
【図7】本発明の実施の形態のアクセスポイントがQSTAからのパケットを検出することに失敗した場合の時間図を例示する図である。
【図8】本発明の実施の形態のアクセスポイントのフローチャートを例示する図である。
【図9】本発明の実施の形態のポーリング段階のフローチャートを例示する図である。
【図10】本発明の実施の形態のサービス品質認識ステーション(QSTA)のフローチャートを例示する図である。
【図11】本発明の実施の形態のアクセスポイントのブロック図を例示する図である。
【図12】本発明の実施の形態の双方向送信のためのスケジューラの時間図を例示する図である。
【図13】本発明の実施の形態の統合CF−pollを有するポーリングスケジューラプロトコルの例を示す図である。
【図14】従来の技術のTDMAシステムのスーパーフレーム構造の例を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態のスーパーフレーム構造とTDMAシステムにおける共用スロットを用いたスケジューリングの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の例示の実施の形態の詳細な記述において、添付の図面が参照され、そこでは、同一の機能要素には、同様の参照番号が付与される。前述の添付の図面は、本発明の原理と一致する特定の実施の形態及び実施を示し、それらは例示目的であって、限定目的ではない。これらの実施は、当業者が本発明を実践できるよう十分詳細に記述されており、他の実施が利用可能で且つ本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく構造変更及び/又は種々の要素の置き換えが行われ得ることが理解されるべきである。従って、以下の詳細な記述は、限定的意味で解釈されるべきではない。更に、発明の種々の実施の形態は、記載のように汎用目的コンピュータ上で実行されるソフトウエアの形態で実施されてもよく、特別なハードウエアやソフトウエアとハードウエアとの組み合わせの形態で一つ以上のプロセッサによって実行されてもよい。
【0020】
《A.提案のポーリングスケジューラの基本概念》
HCCAは、ポーリングベースのメカニズムであり、HCAAでは、APと共にハイブリッドコーディネータ(HC)が送信機会(TXOP)をSTAへ与える。このメカニズムによって、レガシーIEEE802.11eMACシステムのPCFが改良される。
【0021】
IEEE802.11e規格に基づく送信機会(TXOP)の概念によると、STAがチャネルアクセスを得ると、STAは、TXOP内で一つ以上のフレームを送信することができる。TXOP中、肯定応答(ACK)が各フレームの後に、或いはブロックACKが最後のフレームの後に送信され得る。
【0022】
また、IEEE802.11e規格では、図2及び図3に示されるように、HCCAスキームを補完するための基準スケジューラ設計が提供される。
【0023】
図2は、単一のAP200及び幾つかの非APのSTA201を有する無線ネットワークアーキテクチャを示す。AP200のアドミッションコントローラによって承認されたストリームを有するSTAは、サービス品質認識ステーション(QSTA)202と呼ばれる。一つ以上のQSTA202が、ネットワーク中に存在してよい。
【0024】
図3は、図2のネットワークアーキテクチャのための例示的な基準スケジューラプロトコルとスケジュールとを示す。スケジューラは、APのアドミッションコントローラによって承認された一つ以上のストリームを有する各非APのSTA(QSTA)を周期的にポーリングするためにAPによって使用される時間間隔である指定サービスインターバル(SI)300を決定する。どのQSTAでもSI内でTXOPを得ることができる。ポーリング段階のこの段階は、CAP(制御アクセス期間)301と呼ばれる。EDCAメカニズムに基づくCSMA段階(CP)302が、CAPに続く。
【0025】
本発明の基本的実施の形態は、上述の要請を満足するQoS保障を確保するMAC及びスケジューラ設計を提供する。
【0026】
以下に記述される本発明の種々の実施の形態において、各非APのSTA(ステーション)を周期的にポーリングするためにアクセスポイント(AP)によって使用される時間間隔である指定サービスインターバル(SI)は、三つの期間、即ち、包括的ポーリング段階、選択的ポーリング段階及びCSMA段階、に分割される。
【0027】
包括的ポーリング段階において、APは、QoS送信を必要とする全てのSTAをポーリングする。各STAは、送信されたポーリングパケット自体を受信した後、そのデータを送信する。
【0028】
選択的ポーリング段階では、APは、APが包括的ポーリング段階においてデータを受信することに失敗した全てのSTAをポーリングする。APは、APがSTAの全てからデータを受信することに成功するまでSTAをポーリングし続ける。
【0029】
CSMA段階は、CSMA(搬送波感知多重アクセス)メカニズムに基づく、レガシーデバイスからの通信のための期間である。他のストリームがこの期間に通信される。また、STAは、この期間に幾つかの構成パケットをAPと通信することができる。
【0030】
SIの長さは、事前に決定されるが、これらの三つの期間の長さは、包括的ポーリング段階における送信の結果によって決まる。
【0031】
図4は、本発明の実施の形態のポーリングベースのチャネルアクセスのためのスケジューラプロトコルを例示している。スケジューラは、SI400を三つの期間、即ち、包括的ポーリング段階(CAP)401、選択的ポーリング段階402及びCSMA段階(CP)403に分割する。
【0032】
包括的ポーリング段階401において、APは、APのアドミッションコントローラによって承認された一つ以上のストリームを有する全てのQSTA、すなわち非APのSTAをポーリングする。各ポーリングされたQSTAは、ポーリングパケットを受信した後に、そのデータを送信する。選択的ポーリング段階402において、APは、包括的ポーリング段階において送信することに失敗したQSTAをポーリングする。APは、そのAPがQSTAの全てからデータを受信することに成功するまでQSTAをポーリングし続ける。
【0033】
CSMA段階403は、CSMA(搬送波感知多重アクセス)メカニズムに基づくレガシーデバイスの通信のためのものである。QSTA以外のステーションは、この期間に通信する。また、全てのSTAは、この期間に幾つかの構成パケットをAPと通信することができる。
【0034】
図4の例において、QSTA2 404は、包括的ポーリング段階においてデータを送信することに失敗している。従って、APは、APがQSTA全てのポーリングを終了した後、選択的ポーリング段階において再びQSTA2 405をポーリングする。APが、データを送信する最後のQSTAとしてQSTA2からデータを受信することに成功すると、APは選択的ポーリング段階を終了し、それはCF−endパケット406によって示される。
【0035】
図5は、本発明の他の例示の実施の形態のHCCAスケジューラプロトコルを例示している。ここで、APは、CF−poll(競合のないポール)パケット504をQSTAの各々に対するポーリングとして送信する。QSTAがCF−pollを受信すると、選択されたQSTAは、CF−pollパケットに含まれるTXOP505中にチャネルアクセスを得ることができる。SI500内で、ポーリング段階501の終わりに、先に述べたタイプの選択的ポーリング502が始まり、それはCSMA段階(CP)503の開始も示すCF−endパケット506によって終了される。
【0036】
包括的段階の終わりに、APが、QSTAからデータの全てを受信していなかった場合、APは、CF−pollパケットを使用して、選択的ポーリング段階の予期された継続期間に対して新たなNAV(ネットワーク割り当てベクトル)を送信する。NAVは、チャネルが占有される期間を示し、NAVを有するパケットを受信し且つデータを送信するために選択されなかった他のSTAは、NAVによって指定される継続期間中にパケットを送信することができない。選択的ポーリング段階502の後に生じるCP期間503は、EDCAベースのチャネルアクセス507のために使用される。
【0037】
《B.実施の形態の実施例》
本発明の実施の形態の幾つかの例示の実施が以下に説明される。これらの実施は、IEEE802.11e規格に基づくシステムに限定されず、全てのポーリングベースのシステムに適用され得る。
【0038】
《第1の実施の形態−ACKを有するCF−poll》
図6は、第1の実施の形態の時間図を例示している。具体的に、図6は、APが包括的ポーリング段階においてQSTA2からビットエラーが原因でパケットを正確に受信することに失敗した場合における時間図を示している。
【0039】
この実施の形態において、APは、先のQSTAデータ送信のためのACKを有するCF−pollを送信する。包括的ポーリング段階において、APは、CF−pollをQSTA1に送信し、且つACK600を有するCF−pollをQSTA2へ送信する。また、APは、そのAPがQSTA2からデータ602を正確に受信することに失敗すると、QSTA2への否定応答(NACK)601と共にCF−pollをQSTA3へ送信する。APがQSTA3からデータ605を受信した後、APは、CF−pollをQSTA2へ再送してQSTA2からデータ603を得る。最後に、APがQSTA2からデータ603を受信することに成功すると、APは、ポーリングベースのチャネルアクセス期間であるCAP604を終了する。
【0040】
図7は、APがQSTA2からパケットを検出できない場合の第1の実施の形態の時間図を例示している。この状態は、CF−pollがQSTAに到達しない時、又はAPがQSTA2からのパケットを逃した時に生じ、パケットロス700となる。この場合、APは、APがCF−pollの送信を終了した後、PIFS内でパケットを受信できないので、APは、次のCF−pollを送信し、QSTA3からデータを得る。APがQSTA3からデータを受信した後、APは、QSTA2からデータの全てを得るためにCF−pollに基づいてデータ701をQSTA2に再送する。最後に、APがQSTA2からデータ701を受信することに成功すると、APは、ポーリングベースのチャネルアクセス期間であるCAP604を終了する。
【0041】
APは、包括的段階703の継続期間にCF−pollパケット内のNAV(ネットワーク割り当てベクトル)702を設定することができる。NAVを有するパケットを受信する他のSTAは、NAVによって指定される継続期間中パケットを送信することができない。包括的段階の終わりに、APがQSTAから全てのデータを受信していなかった場合、APは、CF−pollパケットを使用することによって、次の選択的ポーリング段階の予期された継続期間へNAV704を延長することができる。APがNAVによって指定された継続期間の終わりにデータの全てを受信していなかった場合、APは、次の選択的ポーリング段階の継続期間へNAVを再び延長することができる。APは、CF−endパケット604を使用することによってNAVを再設定することができる。
【0042】
各CF−pollパケットは、NAV情報を搬送することができる。従って、NAVは、APによる受信にまだ成功していないデータの全ての送信を終了するのにどれくらい時間が掛かるかを計算することによって各CF−pollパケットにより延長され得る。
【0043】
図8は、本発明の例示の実施の形態のAPの動作のフローチャートを例示している。APは、各SIの前に次のスケジュールを決定する(ステップ800)。決定されたスケジュールに従って、APは、ポーリング段階において、包括的及び選択的両方でチャネルアクセスを制御する(ステップ801)。次に、従来のCSMAベースのチャネルアクセス期間(ステップ802)が続き、完了すると、スケジュール更新ステップへ戻る。
【0044】
図9は、本発明の実施の形態の図8におけるポーリング段階のフローチャートを例示している。まず初めに、APは、決定されたスケジュール中のリストにある第1のQSTAへCF−pollを送信する(ステップ900)。その後、APは、PIFSの間、入ってくるパケットを待つ(ステップ901)。パケットがPIFS内に受信されない場合(N)、APは、QSTAをスケジュールに再登録し(ステップ902)、APは、CF−pollを次のQSTAへ再び送信する(ステップ900)。パケットが受信されると(Y)、APは、そのパケットがQSTAからAPへ送信された有効データであるか否かをチェックする(ステップ903)。そのパケットが有効パケットでない場合(N)、APは、QSTAをスケジュールへ再登録し(ステップ902)、APは、CF−pollを次のQSTAへ再び送信する(ステップ900)。パケットが有効パケットである場合(Y)、APは、スケジュールからQSTAを削除し(ステップ904)、次に、APは、スケジュール中に次のSTAがあるか否かを知るためのチェックを行う(ステップ905)。次のSTAがある場合、APは、CF−pollをもしあるならば次のQSTAへ送信する(ステップ906)。CF−pollは、現在のQSTAに対するACKを含むことができる。リスト中にSTAが存在しない場合(N)、APは、CF−endを一斉送信してポーリング段階が終了されたことを通知することができる(ステップ907)。
【0045】
図10は、本発明の実施の形態のQSTAの動作のフローチャートを例示している。APへの送信のためのデータストリームを有するQSTAは、次の送信のためにデータパケットを準備する(ステップ1000)。QSTAは、QSTAへ送信されるCF−pollを待ち(ステップ1001)、受信すると、有効CF−pollがそれ自体へ送信されたか否かをチェックする(ステップ1002)。次の有効パケットが受信されない場合(N)、プロセスは戻って次のパケットを待つ(ステップ1001)。QSTAが正確なCF−pollを受信した場合(Y)、QSTAは、データパケットを送信し(ステップ1003)、次のパケットを待つ(ステップ1004)。ACKが受信されたか否かがチェックされる(ステップ1005)。QSTAへのACKを含むパケットが受信されると(Y)、QSTAは、次のデータ送信のための準備に進む(ステップ1000)。ACKが受信されずに、QSTAへの次のCF−pollが受信されると、QSTAは、同じデータを送信する(ステップ1006)。必要ならばタイムアウトメカニズムや非制限再送メカニズムを本例に適宜適用してよい。
【0046】
図11は、本発明の実施の形態を実施するためのAP構造のブロック図を例示している。APは、無線送受信機1102、MACプロセッサ1101及びアプリケーションプロセッサ1100を含む。無線送受信機は、多数のアンテナ1103を有し、MIMO技術やダイバーシティ技術を実行することができる。MACプロセッサ1101は、EDCAやHCCAメカニズムを介して提供され得るチャネルアクセスを制御する。アプリケーションプロセッサ1100は、他の上位層制御を処理し、提案された技術が実施され得るスケジューラを含んでいる。また、アプリケーションプロセッサ1100は、ポーリング段階において送信されたデータストリームを認可するアドミッションコントローラを含み得る。
【0047】
《第2の実施の形態−双方向通信》
図12は、本発明の第2の実施の形態の双方向送信状態における提案されたスケジューラの時間図を例示している。
【0048】
APが幾つかのQSTAへのデータストリームを有する場合、APは、図12に示されるようにCF−pollパケットにデータを含め得る。データを有するCF−pollを受信するQSTAは、受信データへのACKを有するデータパケット1200を送信することができる。QSTAへのデータ及びAPへのデータのいずれかが包括的段階1201中に失われた場合、APは、全てのデータのAP及びQSTAによる受信が成功するまで、選択的段階1202においてQSTAにデータを有するCP−pollを再送することができる。
【0049】
《第3の実施の形態−統合ポーリングパケット》
図13は、統合CF−pollを利用する本発明の実施の形態のためのプロトコルを示している。この実施の形態によると、全てのCF−pollが一つのCF−pollに統合される。統合されたCF−poll1300は、包括的ポーリング段階において送信可能な認可されたデータストリームと送信の順序とを指定する。各QSTA(QSTA1からQSTA3)は、CF−poll1301によって指定された順序に従ってデータを送信する。包括的ポーリング段階の後に、APは、APが包括的ポーリング段階に受信しなかった認可されたデータストリーム、例えば、TXOP2 1303を指定する次の統合CF−poll1302を送信する。APは、認可されたデータストリーム全てのSI内の受信が成功するまで統合CF−pollを送信し続け、CF−end1304でポーリング段階を終了する。引き続き、CSMA段階1305が行われる。
【0050】
《第4の実施の形態−TDMA(時分割多重アクセス)における共用スロット》
先に記述された本発明の実施の形態は、共用スロットの概念を利用することによってTDMA(時分割多重アクセス)システムへも適用され得る。図14は、従来の技術の典型的なTDMAシステムを示している。典型的なTDMAシステムは、図14に示されるように、STAにつき一つのスロットを割り当てる。図14のTDMAシステムは、6個のSTAを備え、このTDMAシステムで使用されるスーパーフレームは、6個の時間スロットを備え、これらのスロットは、各STAに割り当てられる。
【0051】
本発明の実施の形態の共用スロットの概念では、時間スロットは、図15に示されるように幾つかのSTAによって共用される。この例のスーパーフレームは、2個の時間スロットと1個のポーリングスロットとを含む。一方の時間スロットは、QSTA1、QSTA2及びQSTA3と共用され、もう一方の時間スロットは、QSTA4、QSTA5及びQSTA6と共用される。包括的ポーリング段階1500において、APは、時間スロットを共用する全てのSTAをポーリングする。包括的ポーリング段階の後、選択的ポーリング段階1501において、APは、包括的ポーリング段階で送信に失敗したSTA(例えば、QSTA1、QSTA3、QSTA5)をポーリングする。全てのQSTAが送信に成功すると、残りの時間スロットは、フリーアクセス段階1502の間、フリーアクセスのために使用される。
【0052】
この概念により、不良な無線環境においても高効率通信が可能となる。典型的なTDMAシステムでは、不都合な無線環境において信頼性の高い送信を確保するために余分な時間スロットを保有しなければならず、このためシステムの通信効率が低下してしまう。共用時間スロットに関する本発明の実施の形態は、この問題への対応の助けとなる。
【0053】
最後に、詳細な説明の幾つかの部分においては、アルゴリズム及びコンピュータ内での動作のシンボリックな表示について述べられている。これらのアルゴリズムの記述及びシンボリックな表示は、データ処理技術の分野における当業者が他の技術者にそれらのイノベーションの本質を最も効果的に伝えるために使用する手段である。アルゴリズムは、望ましい終了状態や結果へ導く一連の定義されたステップである。本発明において、実行されるステップは、具体的な結果を達成するための具体的な数の物理的操作を必要とする。
【0054】
具体的にそうではないと述べられない限り、先の議論から明らかなように、記述全体を通して、“処理する”、“演算する”、“計算する”、“決定する”、“表示する”等のような用語を用いる議論には、コンピュータシステムのレジスタやメモリ内で物理(電子)量として表されるデータを処理してコンピュータシステムのメモリやレジスタ又は他の情報記憶、送信又は表示デバイス内で物理量として同様に表される他のデータへ変換するコンピュータシステムや他の情報処理デバイスの動作及び処理が含まれていてよい。
【0055】
また、本発明は、ここでの動作を実行するための装置に関する。この装置は、必要とされる目的のために特別に構成されてよく、或いは、それは、一つ以上のコンピュータプログラムによって選択的に起動されるか又は再構成される一つ以上の汎用目的コンピュータを含む。そのようなコンピュータプログラムは、これらに限定されないが、光ディスク、磁気ディスク、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、固体デバイス、及びドライブのようなコンピュータが読み出し可能な記憶媒体或いは電子情報を記憶するのに適した任意の他のタイプの媒体に格納され得る。ここで提示されるアルゴリズム及びディスプレイは、特定のコンピュータや他の装置に本質的に関連するものではない。
【0056】
ここでの教示に従って、種々の汎用目的システムをプログラム及びモジュールによって使用することができ、また所望の方法ステップを実行するためにより特別な装置を構成することが有効であることが分かる。更に、本発明は、何らかの特定のプログラム言語を参照して記述されるものではない。ここで記述される発明の教示を実施するために、種々のプログラム言語が使用され得ることは十分理解されるであろう。プログラム言語の命令は、一つ又は複数の処理デバイス、例えば、中央処理装置(CPU)、プロセッサ又はコントローラによって実行され得る。
【0057】
従来の技術で既知のように、上記で述べられた動作は、ハードウエア、ソフトウエア、又はソフトウエアとハードウエアの組み合わせによって実行され得る。本発明の実施の形態の種々の態様は、回路及び論理デバイス(ハードウエア)を使用して実施され得ると共に、その他の態様は、プロセッサによって実行されることでそのプロセッサに本発明の実施の形態を実行する方法を行わせるコンピュータが読み出し可能な媒体に格納された命令(ソフトウエア)を使用して実施され得る。更に、本発明の幾つかの実施の形態は、ハードウエアにおいて単独で実行され得ると共に、他の実施の形態は、ソフトウエアにおいて単独で実行されても良い。更に、記述された種々の機能は、単一のユニットにおいて実行されても良いし、あらゆる方法を用いて多くのコンポーネントへ展開されても良い。ソフトウエアによって実行される場合、その方法は、コンピュータが読み出し可能な媒体に格納された命令に基づいて、汎用目的コンピュータのようなプロセッサによって実行され得る。必要な場合、それらの命令は、圧縮及び/又は暗号化フォーマットで媒体に格納されても良い。
【0058】
更に、本発明の他の実施は、明細書の考察及びここで開示された発明の実践から当業者には明らかとなる。記述された実施の形態の種々の態様及び/又はコンポーネントは、単独で又は組み合わせで通信システム中において使用され得る。明細書及び例は単に例示であると考えられ、本発明の真の範囲と趣旨とは、以下の請求項によって示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスポイントであって、
前記アクセスポイントによって制御される複数のステーションをポーリングするための無線送受信機を備え、
前記無線送受信機は、スケジュールに従って前記複数のステーションをポーリングし、
前記スケジュールは、
前記複数のステーションの各々をポーリングするための包括的ポーリング段階と、
前記包括的ポーリング段階の後の搬送波感知多重アクセス(CSMA)段階と、
前記アクセスポイントが前記包括的ポーリング段階中に前記複数のステーションの内のステーションからデータを正確に受信することに失敗した場合、前記包括的ポーリング段階の後であって前記CSMA段階の前に、前記失敗したステーションを選択的にポーリングするための選択的ポーリング段階とを備えることを特徴とするアクセスポイント。
【請求項2】
請求項1に記載のアクセスポイントにおいて、
前記複数のステーションの各々をポーリングすることは、前記包括的ポーリング段階中に、否定応答(NACK)を前記失敗したステーションへ送信することを備え、
前記失敗したステーションを選択的にポーリングすることは、前記選択的ポーリング段階中に、ポーリングパケットを前記失敗したステーションへ送信することを備えることを特徴とするアクセスポイント。
【請求項3】
請求項1に記載のアクセスポイントにおいて、
前記失敗したステーションを選択的にポーリングすることは、前記包括的ポーリング段階中にポーリングパケットを送信する前のギャップであるフレーム間スペース(IFS)において前記失敗したステーションへのデータが検出されない場合、前記選択的ポーリング段階中に前記失敗したステーションへポーリングパケットを送信することを備えることを特徴とするアクセスポイント。
【請求項4】
請求項1に記載のアクセスポイントにおいて、
前記複数のステーションの各々をポーリングすることは、更に、チャネルが占有されている期間を示すネットワーク割り当てベクトル(NAV)を前記複数のステーションの各々へ送信することを備え、
前記アクセスポイントが前記包括的ポーリング段階中に前記失敗したステーションからデータを正確に受信することに失敗した場合、前記アクセスポイントは、前記NAVを前記選択的ポーリング段階の継続期間分延長することを特徴とするアクセスポイント。
【請求項5】
請求項1に記載のアクセスポイントにおいて、
前記複数のステーションの各々をポーリングすることは、送信のためのデータストリームとポーリングパケットとを送信することを備え、
正確にデータを受信することは、肯定応答(ACK)と前記送信のためのデータストリームとを正確に受信することを備えることを特徴とするアクセスポイント。
【請求項6】
請求項1に記載のアクセスポイントにおいて、
前記複数のステーションの各々をポーリングすることは、前記複数のステーションの各々の全てに対する全てのポーリングパケットを第1の単一統合ポーリングパケットへ統合することと、
前記第1の単一統合ポーリングパケットと前記スケジュールとを前記複数のステーションの各々へ送信することと、
前記アクセスポイントが前記包括的ポーリング段階中に前記失敗したステーションからデータを正確に受信することに失敗した場合、第2の単一統合ポーリングパケットを生成し、且つ前記第2の単一統合ポーリングパケットを前記失敗したステーションへ送信することとを備えることを特徴とするアクセスポイント。
【請求項7】
アクセスポイントによって制御される各ステーションをポーリングするための無線送受信機を利用することを備える方法であって、
前記アクセスポイントによって制御される前記各ステーションをポーリングすることは、スケジュールに従って行われ、前記スケジュールは、
前記各ステーションをポーリングするための包括的ポーリング段階と、
前記包括的ポーリング段階の後の搬送波感知多重アクセス(CSMA)段階と、
前記アクセスポイントが前記包括的ポーリング段階中に前記各々のステーションの内のステーションからデータを正確に受信することに失敗した場合、前記包括的ポーリング段階の後であって前記CSMA段階の前に、前記失敗したステーションを選択的にポーリングするための選択的ポーリング段階とを備えることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、
前記各々のステーションをポーリングすることは、前記包括的ポーリング段階中に、否定応答(NACK)を前記失敗したステーションへ送信することを備え、
前記失敗したステーションを選択的にポーリングすることは、前記選択的ポーリング段階中に、ポーリングパケットを前記失敗したステーションへ送信することを備えることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法において、
前記各ステーションをポーリングすることは、更に、前記包括的ポーリング段階中にポーリングパケットを送信する前のギャップであるフレーム間スペース(IFS)において前記失敗したステーションへのデータが検出されない場合、前記選択的ポーリング段階中に前記失敗したステーションへポーリングパケットを送信することを備えることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項7に記載の方法において、
前記各ステーションをポーリングすることは、更に、チャネルが占有されている期間を示すネットワーク割り当てベクトル(NAV)を前記各ステーションへ送信することを備え、
前記アクセスポイントが前記包括的ポーリング段階中に前記失敗したステーションからデータを正確に受信することに失敗した場合、前記アクセスポイントは、前記NAVを前記選択的ポーリング段階の継続期間分延長することを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項7に記載の方法において、
前記各ステーションをポーリングすることは、パケットを前記各ステーションへ送信することを備え、前記パケットは、肯定応答(ACK)、送信用データストリーム及びポーリングパケットを備え、
データを正確に受信することは、ACKと前記送信用データストリームとを受信することを備えることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項7に記載の方法において、
前記各ステーションをポーリングすることは、
前記各ステーションに対応するポーリングパケットを第1の単一統合ポーリングパケットへ統合することと、
前記第1の単一統合ポーリングパケットと前記スケジュールとを前記各ステーションへ送信することと、
前記アクセスポイントが前記包括的ポーリング段階中に前記失敗したステーションからデータを正確に受信することに失敗した場合、第2の単一統合ポーリングパケットを生成し、且つ前記第2の単一統合ポーリングパケットを前記失敗したステーションへ送信することとを備えることを特徴とする方法。
【請求項13】
複数の端末ノードと、
前記複数の端末ノードをポーリングするアクセスポイントとを備えるシステムであって、
前記複数の端末ノードをポーリングすることは、スケジュールに従って実行され、前記スケジュールは、
前記複数の端末ノードの各々をポーリングするための包括的ポーリング段階と、
前記包括的ポーリング段階の後の搬送波感知多重アクセス(CSMA)段階と、
前記アクセスポイントが前記包括的ポーリング段階中に前記複数の端末ノードの端末ノードからデータを正確に受信することに失敗した場合、前記包括的ポーリング段階の後であって前記CSMA段階の前に、前記失敗した端末ノードを選択的にポーリングするための選択的ポーリング段階とを備えることを特徴とするシステム。
【請求項14】
請求項13に記載のシステムにおいて、
前記複数の端末ノードの各々をポーリングすることは、前記包括的ポーリング段階中に、否定応答(NACK)を前記失敗した端末ノードへ送信することを備え、
前記失敗した端末ノードを選択的にポーリングすることは、前記選択的ポーリング段階中に、前記失敗した端末ノードへポーリングパケットを送信することを備えることを特徴とするシステム。
【請求項15】
請求項13に記載のシステムにおいて、
前記複数の端末ノードの各々をポーリングすることは、更に、前記包括的ポーリング段階中にポーリングパケットを送信する前のギャップであるフレーム間スペース(IFS)において前記失敗した端末ノードへのデータが検出されない場合、前記選択的ポーリング段階中に前記失敗した端末ノードへポーリングパケットを送信することを備えることを特徴とするシステム。
【請求項16】
請求項13に記載のシステムにおいて、
前記複数の端末ノードの各々をポーリングすることは、更に、チャネルが占有されている期間を示すネットワーク割り当てベクトル(NAV)を前記複数の端末ノードの各々へ送信することを備え、
前記アクセスポイントが前記ポーリング段階中に前記失敗した端末ノードからデータを正確に受信することに失敗した場合、前記アクセスポイントは、前記NAVを前記選択的ポーリング段階の継続期間分延長することを特徴とするシステム。
【請求項17】
請求項13に記載のシステムにおいて、
前記複数の端末ノードの各々をポーリングすることは、パケットを前記複数の端末ノードの各々へ送信することを備え、前記パケットは、肯定応答(ACK)と、送信用データストリームと、ポーリングパケットとを備え、
データを正確に受信することは、ACKと前記送信用データストリームとを受信することを備えることを特徴とするシステム。
【請求項18】
請求項13に記載のシステムにおいて、
前記複数の端末ノードの各々をポーリングすることは、
前記複数の端末ノードの各々に対応するポーリングパケットを第1の単一統合ポーリングパケットへ統合することと、
前記第1の単一統合ポーリングパケットと前記スケジュールとを前記複数の端末ノードの各々へ送信することと、
前記アクセスポイントが前記包括的ポーリング段階中に前記失敗した端末ノードからデータを正確に受信することに失敗した場合、第2の単一統合ポーリングパケットを生成し、且つ前記第2の単一統合ポーリングパケットを前記失敗した端末ノードへ送信することとを備えることを特徴とするシステム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−235453(P2012−235453A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−94369(P2012−94369)
【出願日】平成24年4月18日(2012.4.18)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】