説明

アクティブマトリクス型表示装置

【課題】表示品位の向上したアクティブマトリクス型表示装置を提供する。
【解決手段】アクティブマトリクス型表示装置は、表示素子16と、表示素子に駆動電流を供給する画素回路18とを含み、基板上にマトリクス状に配設された複数の画素部Pxと、映像信号線X1を介して画素回路に第1信号電流を供給した後、映像信号線を介して画素回路へ第2信号電流を供給する信号線駆動回路と、を備えている。各画素回路は、画素部の選択および非選択を制御する画素スイッチ20と、画素部の選択時において第1信号電流に応じた第1駆動電流を供給する第1駆動トランジスタ22aおよび第2信号電流に応じた第2駆動電流を供給する第2駆動トランジスタ22bと、を含み、画素部の非選択時に第1駆動電流と第2駆動電流との差分電流を駆動電流として表示素子へ出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブマトリクス型表示装置に関し、特に電流信号にて信号書き込みを行なうアクティブマトリクス型表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、薄型、軽量、低消費電力の特徴を活かして、液晶表示装置に代表される平面表示装置の需要が急速に伸びている。中でも、オン画素とオフ画素とを電気的に分離し、かつオン画素への映像信号を保持する機能を有する画素スイッチを各画素に設けたアクティブマトリクス型表示装置は、隣接画素間でのクロストークのない良好な表示品位が得られることから、携帯情報機器を始め、種々のディスプレイに利用されるようになってきた。
【0003】
このような平面型のアクティブマトリクス型表示装置として、自己発光素子を用いた有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置が注目され、盛んに研究開発が行われている。この有機EL表示装置は、薄型軽量化の妨げとなるバックライトを必要とせず、高速な応答性から動画再生に適し、さらに低温で輝度低下しないために寒冷地でも使用できるという特徴を備えている。
【0004】
有機EL表示装置は、各画素に表示素子としての有機EL素子と、表示素子へ駆動電流を供給する画素回路とを含み、表示素子の発光輝度を制御することにより表示動作を行なう。画素回路は、例えば、有機EL素子に直列に接続された駆動トランジスタおよび出力スイッチ、駆動トランジスタのゲート−ドレイン間に接続され映像信号に応じたゲート電位を保持するダイオード接続スイッチ等を備えている。これらの駆動トランジスタ、出力スイッチ、ダイオード接続スイッチは、例えば、薄膜トランジスタにより構成されている。このような有機EL表示装置として、電流信号により画素回路への画像情報を供給する方式が知られている。
【0005】
電流信号により信号供給を行なう表示装置の場合には、信号供給を行なう配線の配線容量に起因して、十分な信号供給ができなくなる恐れがある。特に、書き込む電流値が小さい場合に書き込み不足に起因する表示不良が生じる、という問題があった。また、多階調表示を行なう場合には、設定電流量の小さい低階調側で書き込みが困難となり、表示上不具合が生じる。
【0006】
このような配線容量に起因した書込み不足を防止するため、映像信号ドライバから2系統の電流信号供給を行い、その差分電流を映像信号として画素に書き込む有機EL表示装置が提供されている(例えば、特許文献1)。この表示装置は、第1映像信号線を介してベース電流を画素に供給するとともに、第2映像信号線を介して階調電流を画素に供給し、これらベース電流と階調電流との差分電流を画素回路に書き込む。そして、差分電流により表示素子を駆動する。
【0007】
このような構成によれば、第1および第2映像信号線へ供給する電流値を自由に設定することが可能となり、ベース電流および階調電流を配線容量よりも充分に大きな電流値に設定することができる。その結果、配線容量に影響されない大きな書き込み電流で、その差分電流である小さい電流書き込みが可能となる。
【特許文献1】特開2004−341023
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のように構成された表示装置において、映像信号の書き込み時に差分電流をとる構成であるため、発光時にはトランジスタの突き抜け電流の影響を受け易い。この突き抜け電流は、トランジスタの特性に応じて変化するため、表示ムラとして視認され、表示品位が低下する。
【0009】
上記のように画素回路に用いられる薄膜トランジスタは、アーリー効果やキンク効果により、本来電流値が一定になる飽和領域でも電流値が一定せず、上昇する。その上昇率は、薄膜トランジスタを製造する際に生じるプロセスの変動に応じて変動する。上昇率は、薄膜トランジスタを流れる電流値が小さいほど大きくなる。そのため、例えば、Pチャネル型薄膜トランジスタを駆動トランジスタに用いた回路構成では、画面の輝度を小さくするほど、すなわち、駆動トランジスタに流れる電流を小さくするほど、有機EL素子に供給される発光電流のバラツキが大きくなる。その結果、表示に不具合を生じ、表示品位が低下する。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、その目的は、表示品位の向上したアクティブマトリクス型表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を達成するため、この発明の態様に係るアクティブマトリクス型表示装置は、表示素子と、前記表示素子に駆動電流を供給する画素回路とを含み、基板上にマトリクス状に配設された複数の画素部と、前記画素部の列毎に接続された複数の映像信号線と、前記映像信号線を介して前記画素回路に第1信号電流を供給した後、前記映像信号線を介して前記画素回路へ第2信号電流を供給する信号線駆動回路と、を備え、
前記各画素回路は、前記画素部の選択および非選択を制御する画素スイッチと、前記画素部の選択時において前記第1信号電流に応じた第1駆動電流を供給する第1駆動トランジスタおよび前記第2信号電流に応じた第2駆動電流を供給する第2駆動トランジスタと、を含み、前記画素部の非選択時に前記第1駆動電流と第2駆動電流との差分電流を駆動電流として前記表示素子へ出力する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、配線容量に影響されることなく良好な表示動作を行なうことができるとともに、表示品位の向上したアクティブマトリクス型表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下図面を参照しながら、この発明の第1の実施形態として、有機EL表示装置を例にとり詳細に説明する。
図1は、有機EL表示装置を概略的に示す平面図である。図1に示すように、有機EL表示装置は、例えば、10型以上の大型アクティブマトリクス型表示装置として構成され、有機ELパネル10および有機ELパネル10を制御するコントローラ12を備えている。
【0014】
有機ELパネル10は、ガラス板等の光透過性を有する絶縁基板8、この絶縁基板上にマトリクス状に配列され表示領域11を構成したm×n個の表示画素PX、表示画素の行毎に接続されているとともにそれぞれ独立してm本ずつ設けられた第1走査線Sga(1〜m)、第2走査線Sgb(1〜m)、第3走査線Sgc(1〜m)、第4走査線Sgd(1〜m)、第5走査線Sge(1〜m)、第6走査線Sgf(1〜m)、表示画素PXの列毎に接続されたn本の映像信号線X(1〜n)、第1、第2、第3、第4、第5、第6走査線Sga(1〜m)、Sgb(1〜m)Sgc(1〜m)、Sgd(1〜m)、Sge(1〜m)、Sgf(1〜m)を表示画素の行毎に順次駆動する走査線駆動回路14a、14b、および複数の映像信号線X(1〜n)を駆動する信号線駆動回路15を備えている。走査線駆動回路14a、14bおよび信号線駆動回路15は、表示領域11の外側で絶縁基板8上に一体的に形成されている。
【0015】
画素部として機能する各表示画素PXは、対向電極間に光活性層を備えた表示素子と、この表示素子に駆動電流を供給する画素回路18とを含んでいる。表示素子は、例えば自己発光素子であり、本実施形態では、光活性層として少なくとも有機発光層を備えた有機EL素子16を用いている。
【0016】
図2に表示画素PXの等価回路を示す。画素回路18は電流信号からなる映像信号に応じて有機EL素子16の発光を制御する電流信号方式の画素回路であり、画素スイッチ20、第1駆動トランジスタ22a、第2駆動トランジスタ22b、第1保持スイッチ23a、第2保持スイッチ23b、第1スイッチ24a、第2スイッチ24b、出力スイッチ26、およびキャパシタとしての第1保持容量Cs1および第2保持容量Cs2を備えている。
【0017】
第2駆動トランジスタ22bを除いて、画素スイッチ20、第1駆動トランジスタ22a、第1保持スイッチ23a、第2保持スイッチ23b、第1スイッチ24a、第2スイッチ24b、出力スイッチ26は、ここでは同一導電型、例えばPチャネル型の薄膜トランジスタにより構成されている。また、第2駆動トランジスタ22bは、Nチャネル型の薄膜トランジスタにより構成されている。
【0018】
本実施形態において、画素スイッチ20、第1駆動トランジスタ22a、第1保持スイッチ23a、第2保持スイッチ23b、第1スイッチ24a、第2スイッチ24b、出力スイッチ26をそれぞれ構成した薄膜トランジスタは全て同一工程、同一層構造で形成され、半導体層にポリシリコンを用いたトップゲート構造の薄膜トランジスタである。また、第2駆動トランジスタ22bは、半導体層にポリシリコンを用いたトップゲート構造の薄膜トランジスタであり、画素スイッチ20等と同一工程、同一層構造で形成され、第1駆動トランジスタ22aとは、ソース・ドレイン領域に導電型の異なる不純物を注入することで作り分けられる。画素スイッチ20、第1駆動トランジスタ22a、第2駆動トランジスタ22b、第1保持スイッチ23a、第2保持スイッチ23b、第1スイッチ24a、第2スイッチ24b、出力スイッチ26の各々は、第1端子、第2端子、および制御端子を有し、本実施形態では、これらは、第1端子、第2端子、および制御端子をそれぞれソース、ドレイン、ゲートとしている。
【0019】
第1駆動トランジスタ22aは、電圧電源線Vddと基準電圧電源Vssとの間で有機EL素子16と直列に接続され、映像信号に応じた電流量を有機EL素子に出力する。基準電圧電源Vssおよび電圧電源線Vddは、例えば、−9Vおよび+6Vの電位にそれぞれ設定される。第1保持容量Cs1は、第1駆動トランジスタ22aのソース、ゲート間に接続され、映像信号により決定される第1駆動トランジスタ22aのゲート制御電位を保持する。画素スイッチ20は対応する映像信号線X(1〜n)と第1駆動トランジスタ22aのドレインとの間に接続され、そのゲートは対応する第4走査線Sgd(1〜m)に接続されている。画素スイッチ20は、第4走査線Sgd(1〜m)から供給される制御信号Sd(1〜m)に応答して、対応する映像信号線X(1〜n)から映像信号を取り込む。
【0020】
第1保持スイッチ23aは、第1駆動トランジスタ22aのドレイン、ゲート間に接続され、そのゲートは、第3走査線Sgc(1〜m)に接続されている。第1保持スイッチ23aは、第3走査線Sgc(1〜m)からの制御信号Sc(1〜m)に応じてオン(導通状態)、オフ(非導通状態)され、第1駆動トランジスタ22aのゲート、ドレイン間の接続、非接続を制御するとともに、第1保持容量Cs1からの電流リークを規制する。
【0021】
第1スイッチ24aは、第1駆動トランジスタ22aのドレイン、表示素子間に直列接続すると共に、第1保持スイッチ23aのドレインと第1駆動トランジスタ22aのドレインとに接続され、そのゲートは、第2走査線Sgb(1〜m)に接続されている。第1スイッチ24aは、第2走査線Sgb(1〜m)からの制御信号Sb(1〜m)に応じてオン(導通状態)、オフ(非導通状態)され、第1駆動トランジスタ22aのゲート、ドレイン間の接続、非接続、および第1駆動トランジスタ22aと第2駆動トランジスタ22bへの電流経路との接続、非接続を制御する。
【0022】
第2駆動トランジスタ22bは、2つの基準電圧電源Vssの間で有機EL素子16と直列に接続され、映像信号に応じた電流量を有機EL素子に出力する。第2保持容量Cs2は、第2駆動トランジスタ22bのソース、ゲート間に接続され、映像信号により決定される第2駆動トランジスタ22bのゲート制御電位を保持する。
【0023】
第2保持スイッチ23bは、第2駆動トランジスタ22bのドレイン、ゲート間に接続され、そのゲートは、第1走査線Sga(1〜m)に接続されている。第2保持スイッチ23bは、第1走査線Sga(1〜m)からの制御信号Sa(1〜m)に応じてオン(導通状態)、オフ(非導通状態)され、第2駆動トランジスタ22bのゲート、ドレイン間の接続、非接続を制御するとともに、第2保持容量Cs2からの電流リークを規制する。
【0024】
第2スイッチ24bは、第1保持スイッチ23aのドレインと第2駆動トランジスタ22bおよび第2保持スイッチ23bのドレインとに接続され、そのゲートは、第5走査線Sge(1〜m)に接続されている。第2スイッチ24bは、第5走査線Sge(1〜m)からの制御信号Se(1〜m)に応じてオン(導通状態)、オフ(非導通状態)され、第2駆動トランジスタ22bのドレインと出力スイッチ26との間の接続、非接続を制御する。つまり、第2スイッチ24bは、第2駆動トランジスタ22bと第1駆動トランジスタ22aへの電流経路との接続、非接続および第2駆動トランジスタ22bのドレインと映像信号線Xとの接続、非接続を制御すると共に、第2駆動トランジスタ22bと表示素子との接続、非接続を制御する。
【0025】
出力スイッチ26は、第1および第2駆動トランジスタ22a、22bのドレインと有機EL素子16の一方の電極、ここでは陽極、との間に接続され、そのゲートは第6走査線Sgf(1〜m)に接続されている。出力スイッチ26は、第6走査線Sgf(1〜m)からの制御信号Sf(1〜m)によりオン、オフ制御され、第1駆動トランジスタ22aおよび第2駆動トランジスタ22bと有機EL素子16との接続、非接続を制御する。つまり、出力スイッチ26は第1駆動トランジスタ22a側の電流経路および第2駆動トランジスタ22b側の電流経路と表示素子との接続、非接続を制御する。
【0026】
次に図3を参照して、駆動トランジスタ22および有機EL素子16の構成を詳細に説明する。図3は、有機EL素子16を含む表示画素Pxの断面を示している。
第1駆動トランジスタ22aを構成したPチャネル型の薄膜トランジスタは、絶縁基板8上に形成されたポリシリコンからなる半導体層50を備え、この半導体層はソース領域50a、ドレイン領域50b、およびソース、ドレイン領域間に位置したチャネル領域50cを有している。半導体層50に重ねてゲート絶縁膜52が形成され、このゲート絶縁膜上にゲート電極Gが設けられチャネル領域50cと対向している。ゲート電極Gに重ねて層間絶縁膜54が形成され、この層間絶縁膜上にソース電極(ソース)Sおよびドレイン電極(ドレイン)Dが設けられている。ソース電極Sおよびドレイン電極Dは、それぞれ層間絶縁膜54およびゲート絶縁膜52に貫通形成されたコンタクトを介して半導体層50のソース領域50aおよびドレイン領域50bにそれぞれ接続されている。第1駆動トランジスタ22aのドレイン電極Dは、層間絶縁膜54上に形成された配線および第1スイッチ24aを介して出力スイッチ26に接続されている。なお、画素スイッチ20、第1保持スイッチ23a、第2保持スイッチ23b、第1スイッチ24a、第2スイッチ24b、出力スイッチ26を構成する各薄膜トランジスタも上記と同一の構造に形成されている。第2駆動トランジスタ22bも上記と同一の構造に形成されるが、さらにLDD領域を追加してもよい。
【0027】
層間絶縁膜54上には映像信号線X(1〜n)を含む複数の配線が設けられている。また、層間絶縁膜54上にはソース電極S、ドレイン電極D、配線を覆って保護膜56が形成されている。保護膜56上には、親水膜58、隔壁膜60が順に積層されている。
【0028】
有機EL素子16は、ルミネセンス性有機化合物を含む有機発光層64を陽極62および陰極66間に挟持した構造を有している。陽極62は、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)等の透明電極材料から形成され、保護膜56上に設けられている。親水膜58および隔壁膜60の内、陽極62と対向した部分はエッチングにより除去されている。そして、陽極62上に陽極バッファ層63および有機発光層64が形成され、更に、有機発光層64および隔壁膜60に重ねて銀・アルミ合金から成る陰極66が積層されている。
【0029】
このような構造の有機EL素子16では、陽極62から注入されたホールと、陰極66から注入された電子とが有機発光層64の内部で再結合したときに、有機発光層を構成する有機分子を励起して励起子を発生させる。この励起子が放射失活する過程で発光し、この光が有機発光層64から透明な陽極62および絶縁基板8を介して外部へ放出される。
【0030】
ここで、陰極66に光透過性をもたせ、絶縁基板8と対向する面から光を外部に取り出してもよい。また、陽極62を陰極66に対して絶縁基板8側に配置した逆積層型を採用してもよい。いずれの場合も光出射面側を透明導電材料で形成する必要があり、例えば陰極66を光出射面側に配置する場合には、アルカリ土類金属、希土類金属を光透過性を有する程度に薄く形成することで達成できる。
【0031】
一方、図1に示すコントローラ12は有機ELパネル10の外部に配置されたプリント回路基板上に形成され、走査線駆動回路14a、14bおよび信号線駆動回路15を制御する。コントローラ12は外部から供給されるデジタル映像信号および同期信号を受け取り、垂直走査タイミングを制御する垂直走査制御信号、および水平走査タイミングを制御する水平走査制御信号を同期信号に基づいて発生する。そして、コントローラ12は、これら垂直走査制御信号および水平走査制御信号をそれぞれ走査線駆動回路14a、14bおよび信号線駆動回路15に供給すると共に、水平および垂直走査タイミングに同期してデジタル映像信号を信号線駆動回路15に供給する。
【0032】
走査線駆動回路14a、14bは、シフトレジスタ、出力バッファ等を含み、外部から供給される水平走査スタートパルスを順次次段に転送し、図1および第2に示すように、出力バッファを介して各行の表示画素PXに6種類の制御信号、すなわち、制御信号Sa(1〜m)、Sb(1〜m)、Sc(1〜m)、Sd(1〜m)、Se(1〜m)、Sf(1〜m)を供給する。これにより、各第1、第2、第3、第4、第5、第6走査線Sga(1〜m)、Sgb(1〜m)、Sgc(1〜m)、Sgd(1〜m)、Sge(1〜m)、Sgf(1〜m)は、互いに異なる1水平走査期間において、それぞれ制御信号Sa(1〜m)、制御信号Sb(1〜m)、Sc(1〜m)、制御信号Sd(1〜m)、Se(1〜m)、制御信号Sf(1〜m)により駆動される。
【0033】
信号線駆動回路15は水平走査制御信号の制御により各水平走査期間において順次得られる映像信号をアナログ形式に変換して第1信号電流Ipおよび第2信号電流Inとし、第1および第2信号電流を複数の映像信号線X(1〜n)に並列的に供給する。図2に示すように、信号線駆動回路15は、各映像信号線X(1〜n)に接続された複数のIC部40を備えている。各IC部40は、NチャネルICを含み第1駆動トランジスタ22aに第1信号電流Ipを供給する第1定電流回路42aと、PチャネルICを含み第2駆動トランジスタ22bに第2信号電流Inを供給する第2定電流回路42bとを備えている。
【0034】
第1定電流回路42aは、例えば、トランジスタにより形成されたスイッチ44aを介して映像信号線X(1〜n)に直列に接続されているとともに、定電圧電源46aに接続されている。第2定電流回路42bは、例えば、トランジスタにより形成されたスイッチ44bを介して映像信号線X(1〜n)に直列に、かつ、第1定電流回路42aと並列に接続されている。また、第2定電流回路42bは、定電圧電源46bに接続されている。
【0035】
第1信号電流Ipおよび第2信号電流Inの電流量は、書き込み不足が生じない電流量に設定されている。つまり、第1信号電流Ipおよび第2信号電流Inの電流量は、一水平走査期間(t)の、映像信号線Xの配線容量(Cp)に最高階調表示から最低階調表示までの電位変化分(最大電圧変化ΔV)を掛けた値に相当する電荷量よりも大きな値に設定される(Ip(In)>Cp×ΔV/t)。第1信号電流Ipおよび第2信号電流Inは、例えば、有機EL表示装置の最高階調表示を行なう駆動電流と同程度の大きさに設定される。一例として、フルカラー表示を行なう場合、赤色発光を行なう表示画素PXにおいて、最高階調表示時の駆動電流は2μA程度である。
【0036】
また、第1信号電流Ipおよび第2信号電流Inのいずれか一方、例えば、第1信号電流Ipを定信号電流とし、第2信号電流Ipを階調に応じて可変する信号電流としている。なお、第2信号電流Inを定信号電流とし、第1信号電流Ipを階調に応じて可変する信号電流としてもよい。あるいは、第1信号電流Ipおよび第2信号電流Inの両方を可変の信号電流とすることも可能である。
【0037】
上記のように構成された有機EL表示装置において、画素回路18の動作は、第1信号電流(Pチャネル)書込み動作、第2信号電流(Nチャネル)書き込み動作、および発光動作に分けられる。図4に示すように、第1信号電流書き込み動作では、例えば、1行目の表示画素PXに対し、第1走査線駆動回路14aから第1スイッチ24a、第1保持スイッチ23a、および画素スイッチ20をオン状態とするレベル(オン電位)、ここでは、ローレベルの制御信号Sb1、Sc1、Sd1が出力される。同時に、第1走査線駆動回路14aおよび第2走査線駆動回路14bから、第2スイッチ24b、第2保持スイッチ23b、および出力スイッチ26をオフ状態とするレベル(オフ電位)、ここではハイレベルの制御信号Sa1、Se1、Sf1が出力される。これにより、第1スイッチ24a、第1保持スイッチ23a、および画素スイッチ20がオン(導通状態)、第2スイッチ24b、第2保持スイッチ23b、および出力スイッチ26がオフ(非導通状態)に切換えられ、第1信号電流書込み動作が開始される。
【0038】
第1信号電流書込み期間において、信号線駆動回路15の対応するIC部40のスイッチ44aがオン、スイッチ44bがオフに切換えられる。そして、第1定電流回路42aから、例えば、所定の定電流に設定された第1信号電流Ipが映像信号線X1に供給され、画素スイッチ20を介して、選択された表示画素PXに供給される。
【0039】
表示画素PXにおいて、画素スイッチ20、第1保持スイッチ23a、および第1スイッチ24aはオン状態にあり、取り込まれた第1信号電流Ipは第1駆動トランジスタ22aに供給され第1駆動トランジスタ22aを書き込み状態とする。これにより、電圧電源線Vddから第1駆動トランジスタ22aを通して映像信号線X1に書き込み電流が流れ、第1信号電流Ipの電流量に対応した第1駆動トランジスタ22aのゲート、ソース間電位が第1保持容量Cs1に書き込まれる。
【0040】
次に、制御信号Sb1およびSc1がオフ電位(ハイレベル)となり、第1保持スイッチ23aおよび第1スイッチ24aがオフとなる。これにより、第1信号電流書込み動作が終了する。続いて、図5に示すように、制御信号Sa1、Se1がオン電位(ローレベル)となり、第2保持スイッチ23bおよび第2スイッチ24bがオンとなる。これにより、第2信号電流書き込み動作が開始する。
【0041】
第2信号電流書込み期間において、信号線駆動回路15の対応するIC部40のスイッチ44aがオフ、スイッチ44bがオンに切換えられる。そして、第2定電流回路42bから所望の階調に対応する第2信号電流Inが映像信号線X1に供給され、画素スイッチ20を介して、選択された表示画素PXに供給される。
【0042】
表示画素PXにおいて、画素スイッチ20、第2スイッチ24b、および第2保持スイッチ23bはオン状態にあり、取り込まれた第2信号電流Inは第2駆動トランジスタ22bに供給され第2駆動トランジスタ22bを書き込み状態とする。これにより、第2定電流回路42bから第2駆動トランジスタ22bを通して第2信号電流Inが流れ、第2信号電流Inの電流量に対応した第2駆動トランジスタ22bのゲート、ソース間電位が第2保持容量Cs2に書き込まれる。
【0043】
続いて、制御信号Sa1およびSd1がオフ電位(ハイレベル)となり、第2保持スイッチ23bおよび画素スイッチ20がオフとなる。これにより、第2信号電流書込み動作が終了する。次いで、図6に示すように、制御信号Se1をオン状態に維持したまま、制御信号Sb1、Sf1がオン電位(ローレベル)となり、第1および第2スイッチ24a、24b、および出力スイッチ26がオンとなる。他の制御信号がオフ電位(ハイレベル)となり、他のスイッチはオフとなる。これにより、発光動作が開始する。
【0044】
発光期間において、第1駆動トランジスタ22aは、第1保持容量Cs1に書き込まれたゲート制御電圧により、第1信号電流Ipに対応した電流量の第1駆動電流Ipを出力する。また、第2駆動トランジスタ22bは、第2保持容量Cs2に書き込まれたゲート制御電圧により第2信号電流Inに対応した電流量の第2駆動電流Inを出力する。第1駆動電流Ipと第2駆動電流Inとの電流方向は互いに逆向きとなるよう設定されている。そのため、ここでは第1駆動トランジスタ22aを通して供給された第1駆動電流Ipの内、第2信号電流Inに相当する第2駆動電流Inが第2スイッチ24bおよび第2駆動トランジスタ22bを通って電圧電源Vssに供給される。そして、第1駆動電流Ipと第2駆動電流Inとの差分電流(Ip−In)である駆動電流Ieが出力スイッチ26を通して有機EL素子16に供給される。これにより有機EL素子16が発光し、発光動作が開始される。有機EL素子16は、1フレーム期間後に、再び制御信号Sf1がオフ電位となるまで発光状態を維持する。
上記のように構成された有機EL表示装置によれば、映像信号電流の書き込みにおいて、映像信号線を介して画素回路に第1信号電流を供給し書き込んだ後、映像信号線を介して画素回路へ第2信号電流を供給して書き込むとともに、発光時、第1信号電流に応じた第1駆動電流と第2信号電流に応じた第2駆動電流との差分電流を駆動電流として表示素子へ出力する構成としている。そのため、低階調の発光を行う場合でも、映像信号線へ供給する第1および第2信号電流の電流値を自由に設定することが可能となり、映像信号線の配線容量よりも十分に大きな値に設定することがでる。従って、低輝度で表示を行う場合でも、配線容量に影響されることなく、充分にかつ短時間で信号電流を書き込むことができ、低輝度での表示不良、スジムラ、ざらつき感の視認を解消し、高品位の画像表示を実現することができる。
【0045】
映像信号線への高電流の書き込みを行なった後、低電流の書き込みを行なう場合でも低電流の映像信号の書き込み不足も解消することができる。例えば、従来では、最高階調表示(白表示)の映像信号の書き込みを行なった後、最低階調表示(黒表示)の書き込みを行なう場合、後者の映像信号の書き込み不足により、高階調側の書き込み状態となり、表示上、白表示が尾を引いたような画像となる恐れがある。本実施形態によれば、このような書き込み不足に起因する表示不良を解消することも可能となる。
【0046】
各画素回路において、信号電流の書き込み時、および発光動作時、出力スイッチ26を除く他のトランジスタに流れる信号電流あるいは駆動電流を、有機EL素子16に供給される駆動電流の数倍ないし数十倍に大きくすることができる。第1および第2駆動トランジスタ22a、22b、その他のスイッチを構成している薄膜トランジスタのアーリー効果やキンク効果に起因する電流上昇率のバラツキは、トランジスタを流れる電流が大きいほど小さい。そのため、本実施形態のように、トランジスタに流れる電流を有機EL素子16に供給される発光電流の数倍ないし数十倍と大きくすることにより、トランジスタの電流上昇率のバラツキを抑制し、有機EL素子に対してバラツキのない駆動電流を供給することができる。その結果、表示画素PX間の輝度のバラツキを抑制し、表示品位の向上した良好な画像表示が可能となる。
【0047】
特に、発光時に第1駆動電流と第2駆動電流の差分をとるため、第1駆動トランジスタおよび第2駆動トランジスタのアーリー効果による電位変動を相殺することができ、良好な表示動作をすることが可能となる。
【0048】
更に、画素回路において、発光動作時の電流経路に位置する第1および第2スイッチ24a、24bのゲート電位を調整し、第1および第2スイッチ24a、24bがそれぞれ飽和領域で動作するように構成することができる。そのため、第1および第2スイッチ24a、24bのアーリー効果やキンク効果に起因する電流上昇率のバラツキを抑制し、一層表示品位の向上した良好な画像表示が可能となる。
【0049】
本実施形態によれば、画素回路18における第2スイッチ24bは、第1スイッチ24aのドレインと第2保持スイッチ23bのドレインとの間に設けられている。この場合、第2スイッチ24bは、第2保持容量Cs2からの電流リーク防止に作用することができる。これにより、一層安定した画像表示が可能となる。また、これを出力スイッチ26に適用してもよい。
【0050】
本実施形態によれば、書き込み動作を2動作で行うことが可能となり、画面サイズの大型化に伴う1行分の画素への書き込み時間の短縮化に対しても十分対応可能となる。
【0051】
次に、図7を参照して、この発明の第2の実施形態に係る有機EL表示装置について説明する。
第2の実施形態によれば、表示画素PXを構成している画素回路18において、第2スイッチ24bは、第2駆動トランジスタ22bのドレインと第2保持スイッチ23bのトレインとの間に設けられている。
【0052】
第2の実施形態において、有機EL表示装置の他の構成および動作は前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。そして、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0053】
次に、図8を参照して、この発明の第3の実施形態に係る有機EL表示装置について説明する。
第3の実施形態によれば、表示画素PXを構成している画素回路18において、第2駆動トランジスタ22b、および第2駆動トランジスタ22bのゲート、トレイン間に接続された第2保持スイッチ23bは、それぞれNチャネル型の薄膜トランジスタにより形成されている。また、第2保持スイッチ23bと、Pチャネル型の薄膜トランジスタで形成された第1保持スイッチ23aとは、同一サイズに形成されている。
【0054】
第3の実施形態において、有機EL表示装置の他の構成および動作は前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。そして、第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。更に、第3の実施形態によれば、第1および第2保持スイッチ23a、23bのオン、オフ時に生じる突き抜け電圧に起因する駆動電流の変動を抑制し、表示品位の向上した良好な画像表示が可能となる。
【0055】
すなわち、発光時、第1および第2保持スイッチ23a、23bはオフに切換えられ、その際、突き抜け電圧に起因して、第1駆動電流Ipおよび第2駆動電流Inは、それぞれΔIだけ変動する。本実施形態によれば、第1保持スイッチ23aはPチャネル型の薄膜トランジスタで形成され、第2保持スイッチ23bはNチャネル型の薄膜トランジスタで形成されている。そのため、突き抜け電圧に起因する変動電流ΔIは、第1保持スイッチ23aと第2保持スイッチ23bとで極性が逆向きとなる。そして、本実施形態によれば、信号電流の書き込み時ではなく、発光動作時に、第1駆動電流Ipと第2駆動電流Inとの差分電流を取り、駆動電流として有機EL素子16に供給している。従って、差分電流である駆動電流Ieは、(Ip−ΔI)−(In−ΔI)となり、変動電流ΔIが相殺され、突き抜け電圧による影響を排除することができる。
【0056】
図9に示すこの発明の第4の実施形態に係る有機EL表示装置によれば、表示画素PXを構成している画素回路18において、第2スイッチ24bは、第2駆動トランジスタ22bのドレインと第2保持スイッチ23bのトレインとの間に設けられている。
第4の実施形態において、第2保持スイッチ23bをNチャネル型薄膜トランジスタで構成したことを除き、有機EL表示装置の構成および動作は前述した第3の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。そして、第4の実施形態においても、上記の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0057】
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0058】
前述した実施形態において、薄膜トランジスタの半導体層は、ポリシリコンに限らず、アモルファスシリコンで構成することも可能である。表示画素を構成する自己発光素子は、有機EL素子に限定されず自己発光可能な様々な表示素子を適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL表示装置を概略的に示す平面図である。
【図2】図2は、前記有機EL表示装置における表示画素の等価回路を示す平面図である。
【図3】図3は、前記有機EL表示装置の駆動トランジスタおよび有機EL素子を示す断面図である。
【図4】図4は、前記有機EL表示装置の第1信号電流書込み時における表示画素の等価回路を示す平面図である。
【図5】図5は、前記有機EL表示装置の第2信号電流書込み時における表示画素の等価回路を示す平面図である。
【図6】図6は、前記有機EL表示装置の発光動作時における表示画素の等価回路を示す平面図である。
【図7】図7は、この発明の第2の実施形態に係る有機EL表示装置における表示画素の等価回路を示す平面図である。
【図8】図8は、この発明の第3の実施形態に係る有機EL表示装置における表示画素の等価回路を示す平面図である。
【図9】図9は、この発明の第4の実施形態に係る有機EL表示装置における表示画素の等価回路を示す平面図である。
【符号の説明】
【0060】
8…絶縁基板、 10…有機ELパネル、12…コントローラ、
14a、14b…走査線駆動回路、 15…信号線駆動回路、 16…有機EL素子、
18…画素回路、 20…画素スイッチ、 22a…第1駆動トランジスタ、
22b…第2駆動トランジスタ、 23a…第1保持スイッチ、
23b…第2保持スイッチ、 24a…第1スイッチ、 24b…第2スイッチ、
26…出力スイッチ、 40…IC部、 42a…第1定電流回路、
42b…第2定電流回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示素子と、前記表示素子に駆動電流を供給する画素回路とを含み、基板上にマトリクス状に配設された複数の画素部と、
前記画素部の列毎に接続された複数の映像信号線と、
前記映像信号線を介して前記画素回路に第1信号電流を供給した後、前記映像信号線を介して前記画素回路へ第2信号電流を供給する信号線駆動回路と、を備え、
前記各画素回路は、前記画素部の選択および非選択を制御する画素スイッチと、前記画素部の選択時において前記第1信号電流に応じた第1駆動電流を供給する第1駆動トランジスタおよび前記第2信号電流に応じた第2駆動電流を供給する第2駆動トランジスタと、を含み、前記画素部の非選択時に前記第1駆動電流と第2駆動電流との差分電流を駆動電流として前記表示素子へ出力するアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項2】
前記第1駆動トランジスタは、Pチャネル型の薄膜トランジスタで形成され、前記第2駆動トランジスタは、Nチャネル型の薄膜トランジスタで形成され、
前記信号線駆動回路は、定電圧電源と、NチャネルICを含み前記第1駆動トランジスタに第1信号電流を供給する第1定電流回路と、およびPチャネルICを含み前記第2駆動トランジスタに第2信号電流を供給する第2定電流回路とを備えている請求項1に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項3】
前記各画素回路は、電圧電源間に前記表示素子および第1、第2駆動トランジスタと直列に接続された出力スイッチと、前記第1駆動トランジスタのソースとゲートとの間の電位を保持する第1保持容量と、トランジスタにより形成され、前記第1駆動トランジスタのゲートとドレインとに接続され第1駆動トランジスタの導通、非導通を制御する第1保持スイッチと、トランジスタにより形成され前記第1保持スイッチのドレインと前記第1駆動トランジスタのドレインとに接続された第1スイッチと、トランジスタにより形成され前記第1保持スイッチのドレインと前記第2駆動トランジスタのドレインとに接続された第2スイッチと、前記第2駆動トランジスタのソースとゲートとの間の電位を保持する第2保持容量と、トランジスタにより形成され、前記第2駆動トランジスタのゲートとドレインとに接続され第2駆動トランジスタの導通、非導通を制御する第2保持スイッチと、を備え、前記画素スイッチは前記第1保持スイッチと前記映像信号線とに接続されている請求項1又は2に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項4】
前記第2スイッチは、前記第1保持スイッチのドレインと前記第2保持スイッチのドレインとの間に接続されている請求項3に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項5】
前記第2スイッチは、前記第2駆動トランジスタのドレインと前記第第2保持スイッチのドレインとの間に接続されている請求項3に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項6】
前記第1保持スイッチおよび第2保持スイッチは、それぞれPチャネル型の薄膜トランジスタにより形成されている請求項3ないし5のいずれか1項に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項7】
前記第1保持スイッチは、Pチャネル型の薄膜トランジスタにより形成され、前記第2保持スイッチはNチャネル型の薄膜トランジスタにより形成されている請求項3ないし5のいずれか1項に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項8】
前記第1保持スイッチおよび第2保持スイッチは同一サイズに形成されている請求項7に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項9】
前記第1スイッチ、第2スイッチおよび出力スイッチは、飽和領域で動作するゲート電位に設定されている請求項3ないし8のいずれか1項に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項10】
前記トランジスタ、前記第1駆動トランジスタ、および第2駆動トランジスタは、半導体層にポリシリコンを用いた薄膜トランジスタで構成されている請求項3に記載のアクティブマトリクス型表示装置。
【請求項11】
前記表示素子は、対向する電極間に有機発光層を備えた自己発光素子である請求項1ないし10のいずれか1項に記載のアクティブマトリクス型表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−276706(P2006−276706A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−98656(P2005−98656)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(302020207)東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社 (2,170)
【Fターム(参考)】