説明

アスファルト面取グラインダーおよびこれを用いたハンド面取機械

【課題】回転体が小型で、その下端側の内径が小さいグラインダーでも、製作が容易で安価に製造できると共に、保持枠にエンジンやモーターを保持してここに小型のグラインダーを取付けたハンド面取機械を提供するものである。
【解決手段】中空切頭円錐状をなす回転体2の小径側を下方に向けて、その外周面を縦断凹曲面3に形成し、前記回転体2の内側の中空部4から外周面に向かう貫通孔5を、回転体2の縦方向に沿って間隔をおいて1列に、且つ周方向に間隔をおいて複数列に開孔し、台座8を設けた切削ビット9の先端側を、中空部4の内側から外周に向かって前記貫通孔5に着脱自在に貫通させ、切削ビット9の台座8を背面側から支持する縦溝23を、周方向に間隔をおいて複数列外周面に形成した切頭円錐状をなす切削ビット押え枠19を前記中空部4の内側に、着脱自在に挿着したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアスファルト面取グラインダーおよびこれを用いたハンド面取機械に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、アスファルト舗装面を修復する場合、アスファルトカッターで、補修面との境界を垂直に切断し、補修面側のアスファルト舗装を剥がして、下層のコンクリート面や砂利面を露出させた後、この上に、新たなアスファルトを敷き詰めてから、転圧して修復している。
【0003】
このアスファルトカッターで切断した補修面との境界は、垂直な切断面となっているので、新たなアスファルトを敷き詰めた場合、6カ月から1年程度経過すると、このつないだ境界部分から剥離する問題があった。
【0004】
このため本発明者は、切頭円錐状の回転体の外周面に切削ビットを複数個突設したグラインダーを、その小径側を下方に向けて走行装置の側方に取付け、エンジンによりグラインダーを回転させながら、アスファルト舗装面の垂直切断面を斜めにテーパー状に研磨するアスファルト面取装置(特許文献1)を先に開発した。
【0005】
本発明者は更にグラインダーの改良を重ね、図12、図13に示すグラインダー1を開発した。このグラインダー1は、中空切頭円錐状をなす回転体2の小径側を下方に向けて、その外周面に縦断凹曲面3を形成し、回転体2の内側の中空部4から外周面に向かって放射状に複数個の貫通孔5を開孔し、この貫通孔5の基端側に中空平板状の凹溝20が形成されている。この貫通孔5に図14に示す平板状の台座8を取付けた切削ビット9を、中空部4の内側から貫通孔5に着脱自在に貫通させて前記凹溝20で保持してから、前記中空部4に中空切頭円錐状をなす切削ビット押え枠19を着脱自在に挿着して、切削ビット9の台座8を背面側から支持するようにしたものである(特許文献2)。
【0006】
このグラインダー1は、図15に示すエンジン10を搭載した走行装置11の側方に取付けられ、先ず図示しない円板状の回転カッターを垂直に取付けたアスファルトカッターでアスファルト舗装面13を垂直に切断した後、垂直切断面15の片側のアスファルト舗装面13を剥離する。次に走行装置11のガイド16とグラインダー1を垂直切断面15に接触させる。この状態でグラインダー1を回転させながら走行し、垂直切断面15を斜めに研磨してテーパー状研磨面15aが形成される。このようにテーパー状研磨面15aを形成することにより、新たに敷き詰めたアスファルトの食い込みが良く、接着性を向上させることができる。
【0007】
また切削ビット9は回転体の貫通孔5に着脱自在に取付けられているので、切削ビット9が摩耗して短くなっても、フランジ18を外し、切削ビット押え枠19を引出すことにより、摩耗した切削ビット9だけを交換したり、取付け位置のローテーションを行なえるので消耗品である切削ビット9のコストを低減させることができる。
【0008】
しかしながら貫通孔5の基端側には、切削ビット9の平板状の台座8が挿着される中空平板状の凹溝20が形成されているので、その溝加工が極めて面倒であった。特に中空切頭円錐状をなす回転体2の下端側の内径が小さい場合には、切削工具を挿入することができず凹溝20の加工が困難であった。
【0009】
また図15に示すように自走する大型の走行装置11に取付けたアスファルト面取装置は、数m程度の短い範囲の補修を行なう場合は、作業性が悪く、またコストも高くなるため、手動で扱える小型の面取装置が要望されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2003ー328316
【特許文献2】特開2008ー121370
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記問題を改善し、回転体が小型で、その下端側の内径が小さいグラインダーでも、製作が容易で安価に製造できるアスファルト面取グラインダーを提供すると共に、手で保持する保持枠にエンジンやモーターを保持してここに小型の面取グラインダーを取付けて、安定して研磨できるハンド面取機械を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の請求項1記載のアスファルト面取グラインダーは、中空切頭円錐状をなす回転体の小径側を下方に向けて、その外周面を縦断凹曲面に形成し、前記回転体の内側の中空部から外周面に向かう貫通孔を、回転体の縦方向に沿って間隔をおいて1列に、且つ周方向に間隔をおいて複数列に開孔し、台座を設けた切削ビットの先端側を、中空部の内側から外周に向かって前記貫通孔に着脱自在に貫通させ、切削ビットの台座を背面側から支持する縦溝を、周方向に間隔をおいて複数列外周面に形成した切頭円錐状をなす切削ビット押え枠を前記回転体の中空部の内側に着脱自在に挿着したことを特徴とするものである。
【0013】
本発明の請求項2記載のアスファルト面取グラインダーは、請求項1において、更に回転体の小径側端部に、凹凸部を外周に形成した円板状のガイドカッターを水平に取付けたことを特徴とするものである。
【0014】
本発明の請求項3記載のアスファルト面取グラインダーは、請求項2において、更に中空切頭円錐状をなす回転体の大径側に、フランジをボルトで着脱自在に接合すると共に、このフランジに駆動側の回転軸と接続する軸取付部を形成したことを特徴とするものである。
【0015】
本発明の請求項4記載のハンド面取機械は、請求項3のアスファルト面取グラインダーの軸取付部を、エンジンまたはモーターの回転軸に連結し、且つこのエンジンまたはモーターを、手で保持する保持枠に取付けたことを特徴とするものである。
【0016】
本発明の請求項5記載のハンド面取機械は、請求項4のハンド面取機械において、更にアスファルト面取グラインダーの軸取付部の上部に円板を取付け、この外周に前記グラインダーを囲むように、弾性板で形成されたカバーを取付けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る請求項1記載のアスファルト面取グラインダーによれば、切頭円錐状の回転体に縦方向に直線状に配置された切削ビットの台座を、切削ビット押え枠の外周面に上下方向に形成した縦溝内に挿着して台座を背面側から支持する構成となっているので、台座を保持する長方形状の凹溝の加工が不要となり、切頭円錐状の切削ビット押え枠の外周面に縦溝を形成するだけで加工が容易である。このため外周面に縦溝を形成するだけなので小型化することができると共に安価に製造でき、しかも切削ビット押え枠を中空切頭円錐状の回転体の中空部に挿入するだけで複数の台座をワンタッチで固定することができる。このようにグラインダーを小型軽量化できることから、エンジンやモーターを手で保持しながら研磨できるハンド面取機械が可能となった。
【0018】
また回転体の外周面は縦断凹曲面に形成され、ここに複数個の切削ビットが間隔をおいて突設されているので、切削ビットの先端が摩耗して短くなってきても、回転体の外周面がアスファルトの切断面に当って損耗するのを防止しながら、確実に切削ビットの先端が切断面に当るので、長い距離にわたって研磨することができる。
【0019】
また切削ビットは回転体の貫通孔に着脱自在に取付けられているので、切削ビットが摩耗して短くなっても、摩耗した切削ビットだけを交換したり、取付け位置のローテーションを行なえるので消耗品である切削ビットのコストを低減させることができる。
【0020】
また請求項2記載のアスファルト面取グラインダーによれば、回転体の小径側端部に、凹凸部を外周に形成した円板状のガイドカッターを水平に取付けたので、このガイドカッターも一体に回転して、テーパー状研磨面の下部に食い込んでガイド溝を順次形成しながら、ここにガイドカッターが挿入された状態で進んで行くので、グラインダーが上下に振れることなく、テーパー状研磨面を精度良く形成することができる。
【0021】
また請求項3記載のアスファルト面取グラインダーによれば、回転体の大径側に、フランジをボルトで着脱自在に接合し、このフランジに駆動側の回転軸と接続する軸取付部を形成したので、駆動側の回転軸への接続が容易である。
【0022】
また請求項4記載のハンド面取機械によれば、小型軽量化したグラインダーを、エンジンまたはモーターの回転軸に連結し、エンジンまたはモーターを手で保持する保持枠に取付けることにより、手で保持しながら短い距離を研磨する場合に有効である。
【0023】
また請求項5記載のハンド面取機械によれば、グラインダーの軸取付部の上部に円板を取付け、この外周に前記グラインダーを囲むように、弾性板で形成された円筒状のカバーを取付けたので、グラインダーの周囲は密閉した空間となっており、発生した粉塵の外部への飛散を防止して、作業環境を良好に維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の一形態を図1ないし図4を参照して詳細に説明する。中空切頭円錐状をなす回転体2は、図1に示すようにその内側に小径側と大径側で開口する中空部4が形成されている。また回転体2には、その中空部4の内側から外周面に向かって、回転体2の縦方向に沿って間隔をおいて1列に、且つ周方向に間隔をおいて複数列に貫通孔5が開孔されている。更にこの貫通孔5は、図12に示すように回転体2の外周面の螺旋状の軌跡に沿って間隔をおいて形成されている。
【0025】
また切削ビット9は図14に示すように、円柱部の先端を山形に尖らせた切削ビット9の基端側に平板状の台座8を一体に形成したもので、この切削ビット9を、図1に示すように中空部4の内側から貫通孔5に通して先端を外周面から突設させる。切削ビット9の先端は、回転体2の外周の大径側から小径側に向かうテーパー21に沿って直線上に位置するように突設される。
【0026】
また切削ビット押え枠19は、図3に示すように中空切頭円錐状をなし、小径側を下にして、その外周面に上下方向に縦溝23が、周方向に間隔をおいて形成されている。つまりこの縦溝23は、回転体2の縦方向に沿って間隔をおいて1列に、且つ周方向に間隔をおいて複数列に開孔された貫通孔5に対応し、ここに挿着された複数の切削ビット9の台座8が縦溝23内に挿着されるようになっている。この切削ビット押え枠19を切頭円錐状の回転体2の中空部4に上から挿着することにより、図2に示すように切削ビット9の台座8を背面側から支持して抜け落ちないよう保持している。
【0027】
このように切削ビット9を取付けると、回転体2の外周面に形成した複数本の螺旋状の軌跡に沿って間隔をおいて突設されると共に、切削ビット9の先端は図1に示すように、回転体2の外周の大径側から小径側に向かうテーパー21に沿って直線上に位置するように突設される。
【0028】
また回転体2の上部には、切削ビット押え枠19を保持するようにフランジ18がボルト24で取付けられ、このフランジ18の上面中心に円筒状の軸取付部25が形成されている。
【0029】
上記構成のグラインダー1は、上部のフランジ18の外径が例えば80mm、回転体2の高さが例えば50mmの小型軽量に形成される。このグラインダー1を図4に示すように保持枠27に取付けた小型のエンジン28に取付ける。保持枠27には後部の把持部29と上部の把持部29が形成され、エンジン28の出力軸に取付けたプーリー30Aと保持枠27の先端側に取付けたプーリー30Bがベルト31で連結され、プーリー30Bの軸に笠歯車で構成された減速機32が接続されている。この減速機32の出力軸33をグラインダー1の軸取付部25に接続して、ハンド面取機械35が形成されている。
【0030】
上記構成のハンド面取機械35は、把持部29、29を両手で握って保持し、グラインダー1の側面を、図示しないアスファルトカッターでアスファルト舗装面13を予め垂直に切断した後、垂直切断面15の片側のアスファルト舗装面13を剥離した垂直切断面15に接触させて、ハンド面取機械35を移動させて行くと効率よく斜めに研磨されてテーパー状研磨面15aが形成される。つまり小規模な補修作業で数mの範囲でテーパー状に研磨する場合には、小型で軽量なハンド面取機械35が有効である。
【0031】
つまり本願のグラインダー1は、縦方向に直線状に配置された複数の切削ビット9の台座8を、切削ビット押え枠19の外周面に上下方向に形成した縦溝23内に挿着して台座8を背面側から支持する構成となっているので、図13に示すように台座8を嵌入して保持する中空平板状の凹溝20の加工が不要となり、中空切頭円錐状の切削ビット押え枠19の外周面に、縦溝23を形成するだけで、加工が容易で安価に製造することができる。
【0032】
このため従来構造のグラインダー1では凹溝20を内径の小さい切削ビット押え枠19に加工することが困難であったが、本発明では外周面に縦溝23を形成するだけなので小型軽量化することができ、結果として手で保持しながら研磨できるハンド面取機械35を可能としたものである。
【0033】
また回転体2の外周面は縦断凹曲面3に形成され、ここに複数個の切削ビット9が周方向に間隔をおいて突設されているので、切削ビット9の先端が摩耗して短くなってきても、回転体2の外周面が垂直切断面15に当って損耗するのが防止され、確実に切削ビット9の先端がアスファルトの垂直切断面15に当るので、長い距離にわたって研磨することができる。
【0034】
また切削ビット9は回転体2の貫通孔5に着脱自在に取付けられているので、切削ビット9が摩耗して短くなって、摩耗した切削ビット9だけを交換したり、取付け位置のローテーションを行なう場合、フランジ24と切削ビット押え枠19を外して、切削ビット9だけを交換できるので、極めて経済的である。特に中段に配置した切削ビット9の摩耗が激しいので、上下の切削ビット9と交換することにより、全体を均一に摩耗させることができる。
【0035】
またアスファルト面取グラインダー1の軸取付部25と、エンジン10の回転軸とを、笠歯車を用いた減速機32を介して連結したので、回転力が大きくなり効率よく研磨できると共に、ハンド面取機械35を立てたままの姿勢でグラインダー1を水平方向に回転させることができる。
【0036】
図5は本発明の他の実施の形態を示すもので、グラインダー1の切頭円錐状の回転体2の小径側端部に、図6に示すように凹凸部39を外周に形成した円板状のガイドカッター40を水平に取付けたものである。
【0037】
この円板状のガイドカッター40は、回転体2と一体に接続され、図7(A)に示すように、回転体2をアスファルト舗装面13の垂直切断面15に当てると、先ず上段側の切削ビット9で上部側が削られ、更にグラインダー1を押し付けると図7(B)に示すようにほぼ全体にテーパー状研磨面15aが形成される。更にグラインダー1を押し付けると図7(C)に示すように、外周に凹凸部39を形成した円板状のガイドカッター40がテーパー状研磨面15aの下部に食い込んでガイド溝41が形成される。
【0038】
このように円板状のガイドカッター40は水平に回転しているので、テーパー状研磨面15aの下部に沿って順次ガイド溝41が形成され、ここにガイドカッター40が挿入された状態で進んで行くので、グラインダー1が上下に振れることなく、テーパー状研磨面15aを精度良く研磨することができる。
【0039】
図8および図9はハンド面取機械35の他の実施の形態を示すもので、円板状のガイドカッター40を取付けたグラインダー1の軸取付部25の上部の減速機32の底部に円板42が取付けられている。この円板42の外周には前記グラインダー1を囲むように、ゴム板43で形成された円筒状のカバー44が取付けられている。
【0040】
このカバー44は図9に示すようにアスファルト舗装面13と反対側が半割円筒状のゴム板43で形成され、アスファルト舗装面13側は複数の台形状をなすゴム板43を重ねて半割円筒状に形成され、アスファルト舗装面13の上で、仮想線で示すように外側に広がるように取付けられている。
【0041】
また円筒状のカバー44の内側の円板42の底面には、ガイド板46とキャスター47が取付けられ、更に排気パイプ48が取付けられている。またエンジン28の手前の保持枠27の下部には4個のキャスター47が取付けられている。
【0042】
また減速機32の横には、ブラケット50が取付けられ、プーリー30Bを回転中心として回動するようになっている。ベルトカバー49にはボルト52が突設され、このボルト52はブラケット50に形成した湾曲したガイド孔51を貫通して、蝶ナット53で締付けることにより、グラインダー1の角度を調整して、把持部29を作業し易い角度に固定することができる。
【0043】
上記構成のハンド面取機械35は、図8に示すように把持部29、29を両手で握って保持し、4個のキャスター47をアスファルト舗装面13に当て、円板42の内側のグラインダー1の横のキャスター47を、アスファルト舗装面13を剥した路面に当てると共に、ガイド板46を垂直切断面15に当てる。この状態でグラインダー1を囲む台形状のゴム板43は、重なり合った状態で持ち上げられてアスファルト舗装面13の上で、仮想線で示すように外側に広がり、段差があってもグラインダー1の周囲を密閉した状態に保持することができる。また排気パイプ48に図示しない集塵装置のホースを接続する。
【0044】
この状態でエンジン28を運転して、把持部29を手で持ってガイド板46を垂直切断面15に押し当てながら移動させて行くと、キャスター47により滑らかに走行する。この状態で研磨していくと、図7(C)に示すように、外周に凹凸部39を形成した円板状のガイドカッター40がテーパー状研磨面15aの下部に食い込んでガイド溝41を順次形成しながら、ここにガイドカッター40が挿入された状態で進んで行くので、グラインダー1が上下に振れることなく、テーパー状研磨面15aを精度良く研磨することができる。
【0045】
またグラインダー1の周囲はゴム板43で囲まれた密閉した空間となっており、発生した粉塵は排気パイプ48を通して外部の集塵機に吸引されるので、作業環境を良好に維持することができる。
【0046】
図10および図11は切削ビット9の他の実施の形態を示すもので、台座8に円筒部55を一体に形成し、この貫通孔5に切削ビット9を挿着したものである。これは、図14に示す構造に比べて、台座8と切削ビット9との接続部での破断を防止して更に耐久性を高めることができる。
【0047】
なお上記説明では複数個の切削ビット9が、回転体2の外周面に形成した複数本の螺旋状の軌跡に沿って突設した構造について説明したが、その配置は切削ビット9の台座8が縦溝23で支持される配置であれば任意に選定することができる。また切削ビット9や台座8は上記構造に限らず他の構造のものを用いても良く、また縦溝23は台座8が回転しない構造であれば良い。また切削ビット押え枠19は中空切頭円錐状にすると軽量化できるが、切頭円錐状でも良い。
【0048】
また上記説明ではグラインダー1を、減速機32を介してエンジン28に接続した場合について示したが、小型のエンジン28の出力軸に直結した構造でも良い。この場合には、市販のハンドカッターのカッターを外して、グラインダー1に交換すれば良いので、手持ちのハンドカッターを利用することができる。また動力としては小型のエンジン28に限らずモーターでも良い。更に手で持てる小型の場合に限らず、図15に示すように走行装置11に取付けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の実施の一形態によるグラインダーを示す縦断面図である。
【図2】図1のグラインダーを示す水平断面図である。
【図3】切削ビット押え枠を示す斜視図である。
【図4】本発明のグラインダーを取付けたハンド面取機械を示す側面図である。
【図5】本発明の他の実施形態による円板状のガイドカッターを取付けたグラインダーの正面図である。
【図6】円板状のガイドカッターの平面図である。
【図7】円板状のガイドカッターが垂直切断面に食い込んでガイド溝を形成している状態を示す説明図である。
【図8】本発明の他の実施形態によるグラインダーに円筒状のカバーを取付けたハンド面取機械を示す断面図である。
【図9】図8のグラインダーに円筒状のカバーを取付けた状態を示す要部底面図である。
【図10】本発明の他の実施形態による切削ビットを示す斜視図である。
【図11】図10の切削ビットを示す断面図である。
【図12】従来のグラインダーを示す斜視図である。
【図13】図12のグラインダーを示す縦断面図である。
【図14】切削ビットを示す斜視図である、
【図15】従来のグラインダーを走行装置に取り付けたアスファルト面取り装置で垂直切断面を研磨している状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0050】
1 グラインダー
2 回転体
3 縦断凹曲面
4 中空部
5 貫通孔
8 台座
9 切削ビット
10 エンジン
11 走行装置
13 アスファルト舗装面
15 垂直切断面
15a テーパー状研磨面
16 ガイド
18 フランジ
19 切削ビット押え枠
20 凹溝
21 テーパー
23 縦溝
24 ボルト
25 軸取付部
24 保持枠
28 小型のエンジン
29 把持部
30A、30B プーリー
31 ベルト
32 減速機
33 出力軸
35 ハンド面取機械
39 凹凸部
40 ガイドカッター40
41 ガイド溝
42 円板
43 ゴム板
44 円筒状のカバー
46 ガイド板
47 キャスター
48 排気パイプ
49 ベルトカバー
50 ブラケット
51 ガイド孔
52 ボルト
53 蝶ナット
55 円筒部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空切頭円錐状をなす回転体の小径側を下方に向けて、その外周面を縦断凹曲面に形成し、前記回転体の内側の中空部から外周面に向かう貫通孔を、回転体の縦方向に沿って間隔をおいて1列に、且つ周方向に間隔をおいて複数列に開孔し、台座を設けた切削ビットの先端側を、中空部の内側から外周に向かって前記貫通孔に着脱自在に貫通させ、切削ビットの台座を背面側から支持する縦溝を、周方向に間隔をおいて複数列外周面に形成した切頭円錐状をなす切削ビット押え枠を前記回転体の中空部の内側に着脱自在に挿着したことを特徴とするアスファルト面取グラインダー。
【請求項2】
請求項1のアスファルト面取グラインダーにおいて、更に回転体の小径側端部に、凹凸部を外周に形成した円板状のガイドカッターを水平に取付けたことを特徴とするアスファルト面取グラインダー。
【請求項3】
請求項2のアスファルト面取グラインダーにおいて、更に中空切頭円錐状をなす回転体の大径側に、フランジをボルトで着脱自在に接合すると共に、このフランジに駆動側の回転軸と接続する軸取付部を形成したことを特徴とするアスファルト面取グラインダー。
【請求項4】
請求項3のアスファルト面取グラインダーの軸取付部を、エンジンまたはモーターの回転軸に連結し、且つこのエンジンまたはモーターを、手で保持する保持枠に取付けたことを特徴とするハンド面取機械。
【請求項5】
請求項4のハンド面取機械において、更にアスファルト面取グラインダーの軸取付部の上部に円板を取付け、この外周に前記グラインダーを囲むように、弾性板で形成されたカバーを取付けたことを特徴とするハンド面取機械。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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