説明

アミノアルキルチオ硫酸化合物の製造方法

【課題】工業的規模での製造に好適なアミノアルキルチオ硫酸化合物の製造方法が望まれていた。
【解決手段】下記工程(A)〜(C)を含むことを特徴とする式(1)で示されるアミノアルキルチオ硫酸化合物の製造方法。(A):式(2)で示される塩酸塩とチオ硫酸のアルカリ金属塩とを、上記式(2)で示される塩酸塩1重量部に対して2〜6重量部の水の存在下、50〜100℃で反応させる工程、(B):反応混合物の温度を−15℃以上50℃未満とし、上記式(1)で示される化合物を含有する固体とアルカリ金属塩化物を含有する液体との混合物を得る工程、(C):工程(B)で得られた混合物から上記式(1)で示される化合物を含有する固体とアルカリ金属塩化物を含有する液体とを分離し、固体としてアミノアルキルチオ硫酸化合物を取得する工程



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノアルキルチオ硫酸化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アミノアルキルチオ硫酸化合物の製造方法としては、例えば、6−ブロモヘキシルアミン臭化水素酸塩とチオ硫酸ナトリウムとを、6−ブロモヘキシルアミン臭化水素酸塩1重量部に対して23.2重量部の水の存在下で反応させ、次いで、得られた溶液をその容量が半分になるまで濃縮し、生じた沈殿を濾集する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭60−199643号公報(実施例24)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
工業的規模での製造に好適なアミノアルキルチオ硫酸化合物の製造方法が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は下記〔1〕〜〔4〕に記載される製造方法を提供するものである。
〔1〕下記工程(A)〜(C)を含むことを特徴とする式(1)

(式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表すか、RとRが一緒になって炭素数2〜9のポリメチレン基を表す。nは2〜9の整数を表す。)
で示されるアミノアルキルチオ硫酸化合物の製造方法。
(A):式(2)

(式中、R、R及びnはそれぞれ上記と同じ意味を表す。)
で示されるクロロアルキルアミン化合物の塩酸塩とチオ硫酸のアルカリ金属塩とを、上記式(2)で示されるクロロアルキルアミン化合物の塩酸塩1重量部に対して2〜6重量部の水の存在下、50〜100℃で反応させる工程
(B):工程(A)で得られた反応混合物の温度を−15℃以上50℃未満に調整し、上記式(1)で示されるアミノアルキルチオ硫酸化合物を含有する固体とアルカリ金属塩化物を含有する液体との混合物を得る工程
(C):工程(B)で得られた混合物から上記式(1)で示されるアミノアルキルチオ硫酸化合物を含有する固体とアルカリ金属塩化物を含有する液体とを分離し、固体としてアミノアルキルチオ硫酸化合物を取得する工程
〔2〕工程(A)における水の量が、上記式(2)で示されるクロロアルキルアミン化合物の塩酸塩1重量部に対して2.5〜4重量部である〔1〕記載の製造方法。
〔3〕工程(A)におけるチオ硫酸のアルカリ金属塩の使用量が、上記式(2)で示されるクロロアルキルアミン化合物の塩酸塩1.0モルに対して、0.9〜1.5モルである〔1〕又は〔2〕記載の製造方法。
〔4〕工程(B)における反応混合物の温度が−15℃以上30℃以下である〔1〕〜〔3〕のいずれか一項記載の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明のアミノアルキルチオ硫酸化合物の製造方法は、工業的規模での製造に好適である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
まず、上記工程(A)について説明する。工程(A)は、上記式(2)で示されるクロロアルキルアミン化合物の塩酸塩(以下、化合物(2)と記すことがある)とチオ硫酸のアルカリ金属塩とを、化合物(2)1重量部に対して2〜6重量部の水の存在下、50〜100℃で反応させる工程である。
【0009】
式(2)においてR及びRで示される炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の直鎖状又は分岐状のものが挙げられる。また、RとRが一緒になって表される炭素数2〜6のポリメチレン基としては、エチレン基(ジメチレン基)、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基が挙げられる。
及びRは、水素原子であることが好ましい。
【0010】
化合物(2)としては、例えば、2−クロロエチルアミン塩酸塩、3−クロロプロピルアミン塩酸塩、4−クロロブチルアミン塩酸塩、5−クロロペンチルアミン塩酸塩、6−クロロヘキシルアミン塩酸塩、1−クロロ−3−(メチルアミノ)プロパン塩酸塩、1−クロロ−3−(エチルアミノ)プロパン塩酸塩、1−クロロ−3−(ジメチルアミノ)プロパン塩酸塩、1−クロロ−3−ピペリジノプロパン塩酸塩等が挙げられる。
【0011】
化合物(2)は、市販のものを用いることもできるし、例えば、式(3)

(式中、nは2〜9の整数を表す。)
で示されるアルコール化合物(以下、化合物(3)と記すことがある)と塩化チオニル(SOCl)とを接触させる方法、ジクロロアルカンとフタルイミドカリウム塩とを反応させ、次いで得られた化合物をヒドラジンまたは1級アミンと接触させる方法等の方法により製造して用いることもできる。
【0012】
チオ硫酸のアルカリ金属塩としては、チオ硫酸リチウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸ルビジウム、チオ硫酸セシウムが挙げられる。チオ硫酸ナトリウム又はチオ硫酸カリウムが好ましく、チオ硫酸ナトリウムがより好ましい。チオ硫酸のアルカリ金属塩は水和物であってもよい。
【0013】
チオ硫酸のアルカリ金属塩の使用量は、化合物(2)1.0モルに対して、0.9モル以上であればよく、0.9〜1.5モルが好ましく、1.0〜1.1モルがより好ましい。
【0014】
化合物(2)とチオ硫酸のアルカリ金属塩との反応は、化合物(2)1重量部に対して2〜6重量部の水の存在下で行われる。チオ硫酸のアルカリ金属塩として水和物を用いる場合は、かかる水和物に含まれる水も、ここでいう水に含まれるものとする。水の使用量が化合物(2)1重量部に対して2重量部以上であれば、後述する工程(B)において、アルカリ金属塩化物の析出を抑制できる。また、水の使用量が化合物(2)1重量部に対して6重量部以下であれば、後述する工程(B)において、上記式(1)で示されるアミノアルキルチオ硫酸化合物(以下、化合物(1)と記すことがある)の析出を促進できる。かかる水の使用量は、化合物(2)1重量部に対して2.5〜4重量部であることが好ましい。
【0015】
化合物(2)とチオ硫酸のアルカリ金属塩との反応温度は50〜100℃、好ましくは60〜100℃、より好ましくは70〜100℃である。反応時間は通常10分〜24時間の範囲である。反応の進行は、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、H−NMR等の通常用いられる分析により確認できる。
【0016】
次に、上記工程(B)について説明する。工程(B)は、上記工程(A)で得られた反応混合物の温度を−15℃以上50℃未満に調整し、化合物(1)を含有する固体とアルカリ金属塩化物を含有する液体との混合物を得る工程である。
【0017】
上記工程(A)で得られた反応混合物は、部分濃縮したり水を加えたりした後に工程(B)に供することもできるが、工程(A)で使用した水の使用量が上記の範囲であれば、通常、その必要はない。
【0018】
上記工程(A)で得られた反応混合物の温度を−15℃以上50℃未満、好ましくは−15℃以上30℃以下に調整することにより、化合物(1)を析出させることができる。上記工程(A)で得られた反応混合物の温度が−15℃以上であれば、アルカリ金属塩化物の析出を抑制でき、操作性も良好である。また、50℃未満であれば、化合物(1)の析出を促進できる。化合物(1)の析出が十分でないときは温度を下げ、アルカリ金属塩化物の析出が多いときは温度を上げることにより、両者の析出量のバランスを所望の範囲に調整することができる。
【0019】
かかる温度操作により、化合物(1)を主に含有する固体とアルカリ金属塩化物を含有する液体との混合物を得ることができる。
【0020】
なお、工程(A)及び(B)において有機溶媒を用いてもよいが、化合物(1)の析出量が少なくなったり、アルカリ金属塩化物が析出したりすることがあるので、有機溶媒の使用量は少ない方が好ましく、有機溶媒は使用しない方がより好ましい。
【0021】
最後に、上記工程(C)について説明する。工程(C)は、上記工程(B)で得られた混合物から化合物(1)を含有する固体とアルカリ金属塩化物を含有する液体とを分離し、固体として化合物(1)を取得する工程である。
【0022】
上記工程(B)で得られた混合物は、部分濃縮したり水を加えたりした後に工程(C)に供することもできるが、上記工程(A)で使用した水の使用量が上記の範囲であれば、通常、その必要はない。
【0023】
化合物(1)を含有する固体とアルカリ金属塩化物を含有する液体との分離は、通常、上記工程(B)と同じ温度範囲で行われる。かかる分離は、例えば濾過やデカンテーション等の通常の固液分離操作により実施される。
【0024】
かかる分離操作により得られる固体には、通常、液体が付着しており、固体を水又は水溶性有機溶媒(例えば、メタノールやエタノール等のアルコール溶媒)等を用いて洗浄処理することにより、液体を除去することができる。さらに、必要に応じて固体を乾燥処理することもできる。
【0025】
かくして得られる固体に含有される化合物(1)としては、例えばS−(2−アミノエチル)チオ硫酸、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸、S−(4−アミノブチル)チオ硫酸、S−(5−アミノペンチル)チオ硫酸、S−(6−アミノヘキシル)チオ硫酸、S−(3−メチルアミノプロピル)チオ硫酸、S−(3−エチルアミノプロピル)チオ硫酸、S−(3−ジメチルアミノプロピル)チオ硫酸、S−(3−ピペリジノプロピル)チオ硫酸等が挙げられる。
【実施例】
【0026】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】
実施例1
窒素置換された反応容器に3−クロロプロピルアミン塩酸塩100g(0.77mol)を仕込み、水180mLを加えて3−クロロプロピルアミン塩酸塩を溶解させた。そこにチオ硫酸ナトリウム五水和物200.4g(0.81mol)を加えた後、得られた水溶液を60〜70℃に保温し、反応容器を浴温80℃で加熱しながら、その中の溶液を攪拌した。浴温80℃で4時間攪拌した後にH−NMRを測定したところ、反応が完結していることを確認した。浴温80℃で約5時間攪拌した後に浴槽を外して放冷した(以上、工程(A))。反応混合物を室温で一晩攪拌したところ、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸を主に含有する結晶が析出した(以上、工程(B))。得られた混合物を濾過することにより、上記の結晶を取得し、少量の水、メタノール50mLで順次洗浄した後、50℃で4時間乾燥させた(以上、工程(C))。
結晶の取得量は97.8gであった。得られた結晶中の塩化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィーにより測定したところ、0.56%(塩化ナトリウムとして0.92重量%)であった。S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸の取得率:73.6%
ここでS−(3−アミノプロピル)チオ硫酸の取得率とは、結晶の取得量から塩化ナトリウムの含有量を除いたものをS−(3−アミノプロピル)チオ硫酸の取得量として求めたS−(3−アミノプロピル)チオ硫酸の収率をいう。
【0028】
実施例2、4及び参考例1、2
実施例1において、水の使用量を表1記載の量とし、工程(B)の冷却温度を表1記載の温度とした以外は実施例1と同様にして、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸を主に含有する結晶を取得した。結果を実施例1とともに表1に示す。表1中、3−クロロプロピルアミン塩酸塩を化合物(2)と、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸を化合物(1)と、それぞれ記載する。
【0029】
実施例3
窒素置換された反応容器に3−クロロプロピルアミン塩酸塩100g(0.77mol)を仕込み、水200mLを加えて3−クロロプロピルアミン塩酸塩を溶解させた。室温でチオ硫酸ナトリウム五水和物200.4g(0.81mol)を加えた後、反応容器を浴温70℃で加熱しながら、その中の溶液を攪拌した。浴温70℃で7時間攪拌した後にH−NMRを測定したところ、3−クロロプロピルアミンの残存量が1%未満となっていた(以上、工程(A))。
反応液を室温まで放冷し一晩攪拌した後に、−10℃まで冷却して1.5時間攪拌したところ、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸を主に含有する結晶が析出した(以上、工程(B))。得られた混合物を濾過することにより、上記の結晶を取得し、冷水60mL、メタノール40mLで順次洗浄した後、減圧下、50℃で乾燥させた(以上、工程(C))。
結晶の取得量は108.1gであった。得られた結晶中の塩化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィーにより測定したところ、0.08%(塩化ナトリウムとして0.13重量%)であった。S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸の取得率:81.9%
【0030】
実施例5
実施例3において、水の使用量を表1記載の量とし、工程(B)の冷却温度を表1記載の温度とした以外は実施例3と同様にして、S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸を主に含有する結晶を取得した。結果を実施例3とともに表1に示す。室温は、約20℃〜約25℃である。
【0031】
【表1】

【0032】
実施例6
窒素置換された反応容器に3−クロロプロピルアミン塩酸塩600g(4.61mol)を仕込み、水1200mLを加えて3−クロロプロピルアミン塩酸塩を溶解させた。得られた水溶液のpHは2.8であった。これを60〜70℃に保温し、そこにチオ硫酸ナトリウム五水和物1200g(4.84mol)を加えた。用いた水の重量は、仕込み水1200gとチオ硫酸ナトリウム五水和物に含まれる水432gとで、合計1632gであった。この時点で水溶液のpHは5〜5.5であった。反応容器を浴温80℃で加熱しながら、その中の溶液を4時間攪拌した。この段階では結晶の析出は見られなかった(以上、工程(A))。得られた反応混合物を放冷したところ、内温45℃辺りから結晶が析出し始めた。その後、得られた混合物を室温で一晩攪拌した。この時点で液体のpHは2.5〜2.8であった。その後、さらに反応容器を氷水で冷却することにより、内温を約5℃としてS−(3−アミノプロピル)チオ硫酸を主に含有する結晶が析出させた(以上、工程(B))。得られた混合物を濾過することにより、上記の結晶を取得し、水100mL、メタノール500mLで順次洗浄した後、乾燥させた(以上、工程(C))。乾燥は、エバポレーター(ダイヤフラムポンプ使用)を用い、浴温50〜55℃で約1時間予備乾燥させた後、真空ポンプで4時間乾燥させることにより実施した。
結晶の取得量は627.9gであった。得られた結晶中の塩化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィーにより測定したところ、0.02%(塩化ナトリウムとして0.03%)であった。また、結晶中の水分量を水分気化−電量滴定法により測定したところ、0.01%であった。S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸の取得率:79.4%
【0033】
実施例7
窒素置換された反応容器に3−クロロプロピルアミン塩酸塩580g(4.47mol)を仕込み、水1048mLを加えて3−クロロプロピルアミン塩酸塩を溶解させた。これを60〜70℃に保温し、そこにチオ硫酸ナトリウム五水和物1164g(4.69mol)を加えた。用いた水の重量は、仕込み水1048gとチオ硫酸ナトリウム五水和物に含まれる水422gとで、合計1470gであった。反応容器を浴温80℃で加熱しながら、その中の溶液を4時間攪拌した。約2時間経過時点で少量の結晶が析出していた(以上、工程(A))。得られた反応混合物を放冷し、得られた混合物を室温で一晩攪拌した(以上、工程(B))。得られた混合物を濾過することにより、上記の結晶を取得し、水100mL、メタノール500mLで順次洗浄した後、乾燥させた(以上、工程(C))。乾燥は、エバポレーター(ダイヤフラムポンプ使用)を用い、浴温50〜55℃で約1時間予備乾燥させた後、真空ポンプで4時間乾燥させることにより実施した。
結晶の取得量は556.6gであった。得られた結晶中の塩化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィーにより測定したところ、0.88%(塩化ナトリウムとして1.45%)であった。また、結晶中の水分量を水分気化−電量滴定法により測定したところ、0.02%であった。S−(3−アミノプロピル)チオ硫酸の取得率:71.7%
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のアミノアルキルチオ硫酸化合物の製造方法は、工業的規模での製造に好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記工程(A)〜(C)を含むことを特徴とする式(1)

(式中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表すか、RとRが一緒になって炭素数2〜9のポリメチレン基を表す。nは2〜9の整数を表す。)
で示されるアミノアルキルチオ硫酸化合物の製造方法。
(A):式(2)

(式中、R、R及びnはそれぞれ上記と同じ意味を表す。)
で示されるクロロアルキルアミン化合物の塩酸塩とチオ硫酸のアルカリ金属塩とを、上記式(2)で示されるクロロアルキルアミン化合物の塩酸塩1重量部に対して2〜6重量部の水の存在下、50〜100℃で反応させる工程
(B):工程(A)で得られた反応混合物の温度を−15℃以上50℃未満に調整し、上記式(1)で示されるアミノアルキルチオ硫酸化合物を含有する固体とアルカリ金属塩化物を含有する液体との混合物を得る工程
(C):工程(B)で得られた混合物から上記式(1)で示されるアミノアルキルチオ硫酸化合物を含有する固体とアルカリ金属塩化物を含有する液体とを分離し、固体としてアミノアルキルチオ硫酸化合物を取得する工程
【請求項2】
工程(A)における水の量が、上記式(2)で示されるクロロアルキルアミン化合物の塩酸塩1重量部に対して2.5〜4重量部である請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
工程(A)におけるチオ硫酸のアルカリ金属塩の使用量が、上記式(2)で示されるクロロアルキルアミン化合物の塩酸塩1.0モルに対して、0.9〜1.5モルである請求項1又は2記載の製造方法。
【請求項4】
工程(B)における反応混合物の温度が−15℃以上30℃以下である請求項1〜3のいずれか一項記載の製造方法。

【公開番号】特開2012−46502(P2012−46502A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163959(P2011−163959)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】