説明

アルミネート系青色蛍光体

【課題】白色光照明システムならびにディスプレイ等に用いられる新規なアルミネート青色蛍光体を提供する。
【解決手段】一般的な式(M1−XEu2−ZMgAl[1+(3/2)y]を有し、Mが、周期表のIIA族のうち、マグネシウム(Mg)以外の二価アルカリ土類金属であり、0.05<x<0.5、3≦y≦12;および0.8≦y≦1.2である、アルミネート系蛍光体。もう一つの実施態様では、0.2<x<0.5である。組成は、ハロゲン、たとえばフッ素または塩素を含有することができる。Mは、Ba(バリウム)またはSr(ストロンチウム)のいずれかであることができ、MがBaである場合、蛍光体は、本バリウムアルミネートマグネシウム(BAM)系列の要素であり、Mがストロンチウムである場合、蛍光体は、本ストロンチウムマグネシウムアルミネート(SAM)系列の要素である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
関連出願の参照
本出願は、2004年8月4日に提出され、「Novel phosphor systems for a white light emitting diode(LED)」との名称の、Yi Dong、Ning Wang、Shifan ChengおよびYi−Qun Liを発明者とする米国特許出願番号第10/912,741号の一部継続出願である。米国特許出願第10/912,741号は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0002】
発明の分野
本発明の実施態様は、概して、新規なアルミネート青色蛍光体(本明細書において青色蛍光体として参照される)に関する。具体的には、本発明の実施態様は、白色光照明システム、液晶ディスプレイ(LCD)のバックライティングとしてのディスプレイ用途、プラズマディスプレイパネル(PDP)、陰極線管(CRT)ディスプレイ、信号光およびポインタにおける新規なアルミネート系青色蛍光体の使用に関する。
【0003】
従来技術
光放出ダイオードに基づく白色光照明源により、全部または部分的に、従来の白熱光電球に取って代わることの有望性が示唆されている。このようなデバイスは、往々にして「白色LED」として参照されるが、これはやや誤用であろう。LEDとは、一般的にシステムの構成要素であり、事実上一つの色の光を放出するもう一つの構成要素である蛍光体にエネルギーを提供するものである;これらの蛍光体のいくつかからの光は、可能であれば初期ポンピングLEDからの光に加えて混合され、白色光を作る。
【0004】
それでもなお、白色LEDは、当技術分野において公知であり、比較的最近の革新である。電磁スペクトルの青色/紫外領域で放出するLEDが開発され、LEDに基づく白色光照明源を製造することが可能になった。白色LEDは、特に生産コストが低減され、技術がさらに開発されるにつれ、経済的に、白熱光源(光電球)に取って代わる潜在性を有する。とりわけ、白色光LEDの潜在性は、寿命、堅牢性および効率において白熱電球よりも優れていると考えられる。例として、LEDに基づく白色光照明源は、運転寿命では100,000時間、効率では80〜90パーセントという産業標準を満たすものと期待される。高い明度のLEDは、すでに、交通用光信号といった社会部門に対して実質的な影響を引き起こし、白熱電球に取って代わっており、近い将来、家庭および企業での一般的なライティング要求だけでなく、他の日常的な用途を提供したとしても驚くべきことではない。
【0005】
概して、白色LEDを作製するための三つの一般的な手法がある。一つは、二つ以上のLED半導体接合からの出力、たとえば青色LEDおよび黄色LEDからの放出またはより慣用的に赤色、緑色および青色(RGB)LEDからの放出を組み合わせることである。この第一の手法では、蛍光体を使用しない。第二の手法は、蛍光体変換と呼ばれ、青色放出LED半導体接合からの光を、青色LEDによって励起された蛍光体から得られる光と組み合わせるものである。この第二の状況では、光子の一部を蛍光体によって下方変換し、黄色周波数を中心とする広い放出を発生させる;その後、黄色の色が青色放出LEDからの他の青色光子と混合し、白色光が生じる。第三の手法では、電磁スペクトルの実質的に不可視である紫外(UV)部において光を放出するLEDを使用し、青色蛍光体と、通常は黄色蛍光体であるか、または黄色蛍光体を含む少なくとも一つの他の蛍光体とを励起する。
【0006】
蛍光体は広く公知であり、CRTディスプレイ、UVランプおよびフラットパネルディスプレイといった種々の用途を見出すことができる。蛍光体の機能としては、一部の形態(電子もしくは光子のビームまたは電流の形態であることができる)のエネルギーを吸収し、その後、ルミネッセンスとして公知であるプロセスにおいて、より長い波長領域の光としてエネルギーを放出する。要求される量のルミネッセンス(明度)が白色LEDから放出されることを実現するため、高い強度の半導体接合によって蛍光体を十分に励起し、所望の色を放出させ、他の放出される色と混合させることにより、人間の視覚で白色光として感知される光ビームを形成する必要がある。
【0007】
多くの技術分野では、蛍光体は、遷移金属、たとえばAg、Mn、Znまたは希土類金属、たとえばCe、EuもしくはThでドーピングされた硫化亜鉛または酸化イットリウムである。結晶中の遷移金属および/または希土類元素ドーパントは、点欠陥として機能し、電子が価電子バンドまたは伝導バンドでの状態間を遷移するときに占有する、材料のバンドギャップにおける中間エネルギー状態を提供する。この種類のルミネッセンスのための機構は、結晶格子における原子の温度依存変動に関連し、格子(フォノン)の振動により、変位した電子が欠陥によって作られたポテンシャルトラップから逃れる。電子は、初期状態のエネルギー状態まで緩和するにつれ、プロセスにおいて光を放出することができる。
【0008】
過去において近UV放射源とともに使用されてきた青色蛍光体は、通常、二価ユーロピウム(Eu2+)で付活されたバリウムマグネシウムアルミネート(BAM)蛍光体である。これらの青色蛍光体は、白色光システムだけでなく、他の用途、たとえばプラズマディスプレイパネル(PDP)において、青色放出構成要素として使用されてきた。
【0009】
BAM蛍光体の例は、米国特許第4,110,660号に開示されており、ここでは、BaF、LiF、Al(OH)およびEuを含有する混成物を、水素雰囲気中において1400〜1650°Fの温度範囲で3〜6時間にわたって焼成された。もう一つの青色蛍光体が、K.Takahashiに対する米国特許第4,161,457号に記載されている。この特定の蛍光体は、式aMgO.bBaO.cAl.dEuOで表され、a、b、cおよびdは、条件a+b+c+d=10を満足する値であり、0<a≦2.00;0.25≦b≦2.00;6.0≦c≦8.5;0.05≦d≦0.30である。
【0010】
当技術分野において記載されている他の青色蛍光体は、米国特許第6,187,225号でR.P.Raoによって開示されているように、付活剤としての三価Tmと、Liと、共付活剤としての任意の量のアルカリ土類元素とを使用するリン酸ランタン蛍光体によって例証される。このような例示的な青色蛍光体は、式(La1−x−zTmLiAE)POで表すことができ、0.001≦x≦0.05;0.01≦y≦0.05;および0≦z≦0.05である。より具体的には、Tm3+およびLi+でドーピングされたリン酸ランタン蛍光体を用いる青色蛍光体は、特にゾルゲル/キセロゲルおよび固体状態方法で製造せれた場合には、本発明の部分として考慮される。
【0011】
一般的に、ホスト材料として式(Ba1−x1−0.25yMg1−yAl10+y17+0.25yで表され、Euを付活剤とし、MがCa、SrまたはCaおよびSrを表す青色蛍光体が、米国特許第6,576,157号でK.Onoらによって記載されており、ここでは、成分元素の化学量論的量が関係式0.5≦x≦1および0.05≦y≦0.15で表され、蛍光体は真空紫外放射によって励起される。
【0012】
多相構造を有する、Eu2+で付活されたLa、Mgアルミネート蛍光体が製作されている。米国特許第4,249,108号は、出発材料La、MgO、Al(OH)およびEuを約1500〜1650℃で約1〜5時間にわたって還元雰囲気中で焼成することができることを公示している。本緑色蛍光体と共に使用することができるさらなる青色蛍光体は、米国特許第5,611,959号に開示されているものを包含し、ここでは、Ba、SrおよびCaからなる群から選択される少なくとも一つの元素と、;Eu付活剤と、;Mgおよび/またはZnと、;任意でMnとを含むアルミネート蛍光体が教示されている。この蛍光体は、それぞれの酸化物および/または水酸化物を還元雰囲気中において1200〜1700℃の温度で2〜40時間にわたって焼成することにより、作製することができる。
【0013】
当技術分野において必要とされるのは、現在のところ入手可能なBAM材料よりも高い強度の光を放出し得る、改良された青色蛍光体である。組成のわずかな変更を作り、放出波長の変更の効果を奏することができる、改良された青色蛍光体を有することも望ましいであろう。
【0014】
発明の概要
本発明の実施態様は、式(M1−xEu2−zMgAl[1+(3/2)y]を有し、;MがBaおよびSrからなる群から選択される二価金属の少なくとも一つである、アルミネート系青色蛍光体を包含する。MがBaである場合、本発明の新規な蛍光体は、BAM蛍光体に参照することができる。同様に、MがSrである場合、蛍光体は、SAM蛍光体として参照することができる。
【0015】
蛍光体に含有されるMおよびEu付活剤の相対的量は、MおよびEuの含有量を原子数に応じた化学量論的式で記載するパラメータ「x」で表現することができる。本実施態様の一つでは、0.05<x<1である。本実施態様のもう一つでは、0.2<x<1である。このEu濃度範囲は新規であり、なぜなら、主にルミネセント消光現象のため、先行技術による教示がこのような高い水準のEuから乖離しているためである。同様に、本蛍光体に含有されるアルミニウムの量を「y」パラメータで記載することができ、組成を3≦y≦12の範囲で連続的に変化させることができるため、新規かつ有利であることが見出されている。本実施態様の青色蛍光体は、実質的に六方晶系であるホストアルミネート結晶構造を示すことが見出されている。一部の実施態様では、Zの値は、約0.8〜約1.2の範囲であることができ、配合におけるMgの化学量論的量は、M(BaまたはSrのいずれか)およびEuの組み合わされた量のモル当たりで約1モルである。
【0016】
本蛍光体は、約280nm〜420nmの範囲の波長の放射を吸収し、約420nm〜560nmの範囲の波長を有する可視光を放出するように構成される。特に、独創的な青色蛍光体は、近UV範囲(360〜410nm)および可視青色(420〜480nm)の波長において、強化された吸収および放出効率を有し、LED用途に有効である。
【0017】
また、本発明の実施態様は、式(M1−xEu2−zMgAl[1+(3/2)y]:Hを有し、MがBaおよびSrからなる群から選択される二価金属の少なくとも一つである、アルミネート系青色蛍光体を包含する。「x」、「y」および「z」パラメータは、上と同一の値を有する。ハロゲン「H」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素のいずれかであることができる。
【0018】
本実施態様のアルミネート系青色蛍光体は、約280〜420nmの範囲の波長を有する不可視またはUV LED放出放射によって励起されるように構成される。青色蛍光体は、放射源からの放射の少なくとも一部を吸収し、青色光を放出するものであり、ピーク強度の波長が一つの実施態様では約440〜560の範囲におよび、;もう一つの実施態様では約480〜520nmであり、;なおもう一つの実施態様では約480〜520nmであるように構成される。本発明の実施態様は、不可視UV放射源と連結した独創的な青色蛍光体と、黄色、緑色または赤色蛍光体のいずれかであることができる少なくとも一つの他の蛍光体とを利用する白色光システムを包含する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、可視において放出する放射源と、放射源からの励起に応答して放出する蛍光体とを含み、システムから発生する光が蛍光体からの光と放射源からの光との混合である、先行技術による照明システムの概略表示である。
【図2】図2は、不可視において放出する放射源を含み、放射源から発せられる光が照明システムによって発生する光に寄与しない、照明システムの概略表示である。
【図3】図3は、可変のアルミニウム含有量と、当技術分野においてこれまで使用されてきたものよりも大きい付活剤Euの含有量とを有する本バリウムアルミネートマグネシウム(BAM)蛍光体の系列に関するX線回折(XRD)データであり、これらの蛍光体の一般的な化学量論的式は、Ba0.25Mg0.5Eu0.25Al[1+(3/2)y]である。また、式BaMgAl1017:Eu2+で表すことができる従来のBAMからのXRDデータも示す。
【図4A】図4Aおよび図4Bは、それぞれ、可変のアルミニウム含有量を有し、式Ba0.25Mg0.5Eu0.25Al[1+(3/2)y]で表される本バリウムアルミニウムマグネシウム(BAM)蛍光体の系列の放出および反射スペクトルである。
【図4B】図4Aおよび図4Bは、それぞれ、可変のアルミニウム含有量を有し、式Ba0.25Mg0.5Eu0.25Al[1+(3/2)y]で表される本バリウムアルミニウムマグネシウム(BAM)蛍光体の系列の放出および反射スペクトルである。
【図5】図5は、可変のアルミニウム含有量を有し、このときにはバリウム水準が図4A〜4BのBAM蛍光体よりも高い値に設定された、本バリウムアルミニウムマグネシウム(BAM)蛍光体のもう一つの系列の放出スペクトルを示す。図5のBAM蛍光体は、式Ba0.45Mg0.5Eu0.05Al[1+(3/2)y]で表される。
【図6】図6は、可変のアルミニウム含有量を有する本ストロンチウムアルミニウムマグネシウム(SAM)蛍光体の系列からの放出スペクトルを示し、この系列のSAM蛍光体は、式Sr0.25Mg0.5Eu0.25Al[1+(3/2)y]で表される。
【図7A】図7Aおよび図7Bは、それぞれ、バリウムおよびEu付活剤の相対的含有量を変化させた、本バリウムアルミニウムマグネシウム(BAM)蛍光体の系列の放出および反射スペクトルである。これらの蛍光体は、式Ba0.5−xEuMg0.5Al8.5で表すことができる。
【図7B】図7Aおよび図7Bは、それぞれ、バリウムおよびEu付活剤の相対的含有量を変化させた、本バリウムアルミニウムマグネシウム(BAM)蛍光体の系列の放出および反射スペクトルである。これらの蛍光体は、式Ba0.5−xEuMg0.5Al8.5で表すことができる。
【図8】図8は、ストロンチウムおよびEu付活剤の相対的含有量を変化させた、本ストロンチウムアルミニウムマグネシウム(SAM)蛍光体の系列からの放出スペクトルを示す。これらの蛍光体は、式Sr0.5−xEuMg0.5Al8.5で表すことができる。
【図9】図9は、式.25Mg0.5Eu0.25Al8.5を有するBAM蛍光体の系列にフッ素を添加することによる励起スペクトルへの効果を示す。
【図10】図10は、Eu付活剤の含有量が高く、組成Ba0.25Eu0.25Mg0.5Al8.5を有する蛍光体について、放出強度の温度依存性を示すグラフであり、この蛍光体が広い範囲の温度にわたり、比較的一定の強度で放出することを例示する。
【図11】図11は、本BAM蛍光体を含有する白色LEDの放出スペクトルであり、そのデータを従来のBAM蛍光体を有する白色LEDの放出と比較する。
【図12】図12は、式(Sr0.5Eu0.5)MgAl1017を有する独創的な青色蛍光体と、式SrSiO:EuFを有する、同一の発明者らによる独創的な橙色蛍光体(別個の開示に記載される)とを包含する蛍光体パッケージに関する、波長に対する放出強度のグラフである。
【0020】
発明の詳細な説明
本発明の実施態様は、一般的な式(M1−xEu2−zMgAl[1+(3/2)y]を有し、Mが、周期表のIIA族のうち、マグネシウム(Mg)以外の二価アルカリ土類金属である、アルミネート系蛍光体に関する。一つの実施態様では、Mは、Ba(バリウム)またはSr(ストロンチウム)のいずれかであることができる。MがBaである場合、蛍光体は、本バリウムアルミネートマグネシウム(BAM)系列の要素である;Mがストロンチウムである場合、蛍光体は、本ストロンチウムマグネシウムアルミネート(SAM)系列の要素である。本発明の実施態様は、BAMおよびSAM構成要素の混合物を包含することもできる。
【0021】
従来の使用におけるBAM蛍光体の一つは、式BaMgAl1017:Eu2+で表すことができ、この化合物に関する過去の用途として、蛍光ランプ、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイパネル(PDP)があり、可能であれば発光ダイオード(LED)用途も包含される。このような先行技術表示における記号「Eu2+」は、Eu付活剤をドーパントとして利用し、その量が2原子パーセントと小さいことを伝えるように意図されたものである(G.Blasseら、論文「Fluorescenece of Eu2+−activated alkaline−earth aluminates」、Philips Research Reports第23巻、p.201−206、1968年を参照されたい)。先行技術では、Eu含有量を低い量に維持し、いわゆる「消光効果」を回避する必要があることを教示している。
【0022】
本BAMを公知技術から識別するものとして、本発明者らは、驚くべきことに、消光法則によって教示される有害な効果、換言すれば、Eu含有量の増加による蛍光体の放出強度の低下を一切もたらすことなく、Eu含有量をこれまで使用されていた量を上回って大幅に増加させることができることを発見した。実際、本発明者らは、BAMおよびSAM蛍光体について、まさに反対が妥当であることを発見した。すなわち、Eu含有量をこれまで許容されていた水準を超えて増加させることにより、蛍光体の放出および反射特性を有利に制御することが可能となることを発見した。
【0023】
本発明のさらなる実施態様は、さらにハロゲンドーパントを包含する、上記のアルミネート系青色蛍光体を包含する。これらの蛍光体は、式M1−xEuMg0.5Al[1+(3/2)y]:Hで表すことができ、Hは、周期表のVIIB族のハロゲンである。本発明の一部の実施態様では、Hは、F(フッ素)、Cl(塩素)、Br(臭素)またはI(ヨウ素)であることができる。本発明の実施態様は、ハロゲンをドーパントとするBAMおよびSAM構成要素の混合物を包含することもできる。
【0024】
さらには、本発明者らにより、蛍光体組成のアルミニウム含有量を連続的に変化させつつ、ホストアルミネート結晶構造を保持することができることが見出された。特定の理論に拘束されることは望まないものの、この結晶構造は六方晶であると考えられる。いずれにしても、ホストアルミネート結晶構造が巨視的には実質的に不変であるようにアルミニウム含有量を変化させることによる。非対称である局所的な結晶構造を変更し、ルミネッセンス性状を強化すると、蛍光体の放出および反射性状を一層さらに有利に制御することができると考えられる。
【0025】
このように、BAMおよびSAM蛍光体の独創的な新たな系列は、色出力を微調整する能力を有し、先行技術のBAM組成が好適ではない多様な用途で使用することができる。
【0026】
本発明の実施態様を次の順に記載する。本アルミネート系青色蛍光体の実用例を第一に論じ、白色LED照明システムに焦点を当てる。実用に関しての議論に続き、次の新規な特徴を包含する本BAM/SAM蛍光体について一般的に記載する。本実施態様によると、1)ホスト結晶構造に対して実質的に作用することなく、広いばらつきのアルミニウム含有量を許容することができ、;2)Eu付活剤の含有量(二価アルカリ土類金属の含有量に対して相対的である)をこれまで教示されていた水準の上まで増加させることができ、および3)ハロゲンドーパントも新規である。アルミニウムおよびユーロピウム含有量を変化させ、任意でハロゲンを包含することにより、蛍光体から放出される光の性状を有利に制御することができる。
【0027】
開示の最後に、本BAMおよびSAM蛍光体のもっとも重要な市場用途の一つと見なされる、本アルミネート系青色蛍光体を利用する白色LEDからの放出スペクトルについて、青色蛍光体のための従来のBAMを有する白色LEDの放出スペクトルと比較する。
【0028】
白色LED照明システムを包含する青色蛍光体の市場用途
本発明の実施態様は、概して、新規なアルミネート青色蛍光体(本明細書において青色蛍光体として参照される)に関する。本実施態様の新規なアルミネート系青色蛍光体は、特に、白色光ディスプレイ用途と、液晶ディスプレイ(LCD)のバックライティング、プラズマディスプレイパネル(PDP)、陰極線管(CRT)ディスプレイ及び投射ディスプレイ、たとえばテレビに使用されるものとを包含するさまざまなディスプレイ用途に有効である。また、単独の青色LEDの使用、たとえば装飾光、標識光、信号光、ポインタおよび一般的な照明での使用に適用可能である。本実施態様の白色光照明システムは、システムの白色光出力に対して実質的に寄与しない励起源に依存し、これは、励起源が人間の視覚にとって可視ではない電磁スペクトルの領域で放射するためである。これらの概念を図1および2に概略的に例示する。
【0029】
図1の先行技術によるシステム10を参照すると、放射源11(LEDであることができる)は、電磁スペクトルの可視部において光12、15を放出する。光12および15は同一の光であるが、しかし、例示の目的のため、二つの別個のビームとして示す。放射源11から放出される光の一部である光12により、LED11からのエネルギーを吸収し、光14を放出し得るフォトルミネセント材料である蛍光体13が励起される。光14は、通常、黄色である。放射源11は、蛍光体13に吸収されない可視の青色光も放出する。これが、図1に示す可視青色光15である。可視青色光15が黄色光14と混合し、図に示す所望の白色照明16を提供する。図1の先行技術による照明システム10における不都合として、システム10の色出力が放射源11の出力15に依存する。
【0030】
本白色光照明システムの色出力は、システムによって放出される白色光が人間の視覚にとって有意に可視である波長において放射を放出しない場合、放射源(LEDなど)の色出力によって有意に変化することはない。例として、人間の視覚にとって可視ではない380nm以下の波長を有する紫外(UV)放射を放出するようにLEDを構築することができる。さらには、人間の視覚は、約380〜400nmの波長を有するUV放射に対してそれほど感度を有さず、約400〜420nmの波長を有する紫色光に対しても実質的に感度を有さない。このため、源から放出され、約420nm以下の波長を有する放射は、白色光照明システムの色出力に対して実質的に作用しない。
【0031】
本発明のこの態様を図2に例示する。図2を参照すると、実質的に不可視である光が放射源21から光22、23として放出される。光22、23は同一の特性を有するが、しかし、異なる参照数字を使用し、次の点を例示している。光22を使用し、蛍光体、たとえば蛍光体24または25を励起することができるが、しかし、放射源21から放出され、蛍光体に衝突しない光23は、人間の視覚にとって実質的に非可視であるため、蛍光体からの色出力28に寄与しない。本発明の一つの実施態様では、放射源21は、一般的に約350〜410nmの範囲の波長を有する光を放出するLEDである。代替実施態様では、420nmまでの励起波長を有する放射源が適している。当業者であれば、放射源がその強度において十二分に強力な場合、400nm以上の近UV放射が、白色光LEDから放出される白色光の演色に寄与することができることを理解する。
【0032】
白色照明システム30の色出力に対する作用を回避するための第二の手段は、(図2を参照すると)ルミネセント材料24、25の構成として、LED21からの放射が材料中を通過するのを防止するうえで十分な厚さを各ルミネセント材料24、25が有するようにすることである。例として、LEDが約420〜650nmの可視光を放出する場合、蛍光体の厚さがシステムの色出力に作用しないことを確保するため、蛍光体は、LEDから放出される有意な量の可視放射が蛍光体中を貫通するのを防止するうえで十分な厚さとすべきである。
【0033】
新規な青色蛍光体のアルミネート構造およびアルミニウム含有量
本実施態様の青色蛍光体は、アルミニウム含有量を変化させた多様な組成に基づく。本蛍光体の新規な特徴の一つとして、ホストアルミネート結晶構造を実質的に変更することなく、アルミニウム含有量をある制限内で連続的に変化させることができる。これは、図3に示すように、X線回折(XRD)によって証明することができる。
【0034】
図3は、一般化された化学量論的式Ba0.25Mg0.5Eu0.25Al[1+(3/2)y]を有し、式中の二価元素(すなわち、Ba、Mg及びEu)の原子的合計が1に等しいときの、「y」の値が約3〜約12の範囲の組成の系列のX線回折データを示す。図3の下部には、式Ba0.5Mg0.5Al8.5:Eu2+(ここでもまた、二価元素の原子的合計が総計で1になるという決まりで記述される)で表すことができる従来のBAMからのXRDデータも示す。
【0035】
図3のデータは、「y」の値の範囲を約3〜約12の間として、アルミニウム含有量を変化させたにもかかわらず、六方晶結晶構造が系列を通じて実質的に不変のままであったことを示す。X線回折で試験した組成におけるyの具体的な値は、3、3.5、4、5、8および12であったが、しかし、当業者であれば、上の組成のいずれの組み合わせも存在することができ、「y」について整数値を取る必要がないことを認識する。また、yの値は、特定の蛍光体を通じて一定である必要はない。実際、8および12に等しいy値を有する配合について、第二の相が出現することが実験的に指摘された。
【0036】
本蛍光体の化学量論的配合を代替形式で記述し、ホストアルミネート結晶構造の六方晶系を阻害することなく、式における酸素に対するアルミニウムの原子的比率を有意に変更することができるという事実を強調することは、おそらく有益である。これらの式では、MはBaまたはSrのいずれかである。例として、yが3に等しいアルミネート蛍光体は、(M1−xEuMg0.5Al11として記述することもできる。
【0037】
あるいは、本アルミネート蛍光体は、これまでの命名法によってyが3.5に等しく、蛍光体が式(M1−xEuMg0.5Al1425を有する、本発明の実施態様によって提供することができる。
【0038】
あるいは、本アルミネート蛍光体は、yが4に等しく、蛍光体が式(M1−xEuMg0.5)Alを有する、本発明の実施態様によって提供することができる。
【0039】
あるいは、本アルミネート蛍光体は、yが5に等しく、蛍光体が式(M1−xEuMg0.5Al1017を有する、本発明の実施態様によって提供することができる。
【0040】
あるいは、本アルミネート蛍光体は、yが8に等しく、蛍光体が式(M1−xEuMg0.5)Al13を有する、本発明の実施態様によって提供することができる。
【0041】
あるいは、本アルミネート蛍光体は、yが12に等しく、蛍光体が式(M1−xEuMg0.5)Al1219を有する、本発明の実施態様によって提供することができる。
【0042】
図3のデータは、MがBaである場合について示されているものの、二価のアルカリ土類金属Mがストロンチウム(Sr)である場合にも同一の傾向が見出された;言い換えれば、アルミニウム含有量および/またはアルミニウム対酸素比率を変化させたとしても、SAM蛍光体のホスト結晶構造が変更されることはなかった。アルミニウム含有量のばらつきにおけるこの柔軟性の意義として、その使用により、蛍光体組成を最適化し、具体的な市場用途の需要を満たすことができる。
【0043】
上で論じたように、組成中の二価元素の量に対して相対的なアルミニウム含有量(または、もう一つの手段で述べれば、酸素に対するアルミニウムの比率)を変更したとしても、ホストアルミネート結晶構造の六方晶系に効果をもたらすことはないものの、放出および反射特性に対する重大な効果をもたらすことができる。図4Aおよび4Bは、それぞれ、可変のアルミニウム含有量を有し、式Ba0.25Mg0.5Eu0.25Al[1+(3/2)y]で表される本バリウムアルミニウムマグネシウム(BAM)蛍光体の系列の放出および反射スペクトルであり、yは、範囲y=3〜12の間の例示的な値を取る。これらの例示的な組成では、二価元素の総計含有量が合計で1となり、バリウムとユーロピウムとの合計量がマグネシウムの量にほぼ等しかった。図4Aおよび4Bの放出および反射スペクトルを発生させるために使用される励起波長は、約400ナノメートル(nm)であった。
【0044】
実験用装置は、次のように簡単に記載することができる。400nm励起放射を試料の方向に向け、一部が試料から後方に反射して検知器に向かい、一部が試料によって吸収される。当然のことながら、反射した放射も、励起放射と同一である約400nmの波長を有する。しかし、吸収される放射により、材料のバンドギャップにわたって電子が励起され、いわゆる「下方変換(down−conversion)」プロセスを引き起こすことができ、より低いエネルギー(このため、より長い波長;約450〜約460nmなど)の光子が材料から検知器にも向かう幾何学的方向に放出される。
【0045】
図4Aのデータは、アルミニウムの量(「y」パラメータで表記する)が3から4に増加するにつれ、ピーク放出が起こる波長が約468から約460にわずかに低下することを示す.
アルミニウム含有量の量がさらに増加すると(y=12まで)、ピーク放出が起こる波長が増加し、460〜468nmの中間の値となる。同じように、ピークの強度は、y=3からy=4にかけて劇的に増加し、その後、アルミニウム含有量がさらに12まで増加するにつれ、相対的強度における中間値まで低下した。
【0046】
興味深いことに、図4Bの反射データは、わずかに異なる傾向を示す。ここで、アルミニウム含有量が3から12に移るにつれ、反射ピークが起こる波長が連続的に増加することが見出された。同様に、反射強度も系列を通じて連続的に増加した。
【0047】
図4Aおよび4Bで論じる傾向は、二価元素の固定量に関係しており、バリウムおよびユーロピウム含有量がマグネシウムの含有量と等しく、合計二価含有量が1(原子数による)であった;疑問は、異なるバリウム水準ではどのような事態となるか?ということである。この疑問に解答するためのデータを、Ba0.45Eu0.05Mg0.5Al[1+(3/2)y]で表される系列の放出スペクトルのプロットである図5によって提供する。この場合、y=3.5である組成は、最高放出強度および最短ピーク放出波長を実証し、y=6である組成は、最低強度および最長ピーク放出波長を実証した。yの値が3.5〜12である組成は、ピーク放出波長および強度において中間であった。
【0048】
BAM蛍光体において、Euに対するBaの相対的量を変化させることができるように、SAM蛍光体においても、Euに対するSrの相対的量を変化させることができる。図6は、組成Sr0.25Eu0.25Mg0.5Al[1+(3/2)y]の放出スペクトルであり、図4Aに示すBAMの放出スペクトルに近似する図である。Baの場合と同じく、ピーク放出波長は、アルミニウム含有量がy=3からy=5に低下するにつれ、より高い値(約473nm)からより低い値(約465nm)にわずかに移行する。最大放出強度は、y=4の組成で見出され、BAM系列と同一の所見である。しかしながら、アルミニウム含有量を増加させ、組成においてyが約5よりも大きくなるにつれ、ユーロピウム消光が徐々に発現し始める点において、図6に示すSAM系列からの結果は、図4AのBAM系列の結果とは相違するため、y=8およびy=12の放出強度は図6に示さない。
【0049】
図示しないものの、アルミニウム含有量を変化させるためのSAM反射系列は、BAM系列と同一の傾向を示し、アルミニウム含有量が低下するにつれ、反射ピークの高さが連続的に低下した。
【0050】
図4A、4B、5および6は、蛍光体のアルミニウム含有量を変更することにより、新規なBAMおよびSAM蛍光体の放出および反射挙動を最適化し、好適な市場ニーズに適合させることができることを実証する。有利には、この最適化の結果として、アルミネートホストの六方晶結晶構造が変更されないことが示されている。
【0051】
付活剤に対するIIA族アルカリ金属の相対的含有量
本実施態様の新規な蛍光体は、式(M1−xEu2−zMgAl[l+(3/2)y]で表すことができ、「x」パラメータは、アルカリ土類金属M(マグネシウム以外)およびEu付活剤の相対的量を表す。Eu含有量をこれまで使用されていた量を超えて大幅に増加させたとしても、驚くべきことに、「消光法則」によって教示される有害な効果が一切もたらされない点において、本BAMおよびSAM蛍光体を公知技術から識別することができることは上で指摘した。これまで許容されていた水準を超えてEu含有量を増加させることにより、蛍光体の放出および反射特性を有利に制御することが可能となることを、開示のこの節において示す。
【0052】
本実施態様の例示的なBAMの放出および反射スペクトルは、可変のBaおよびEu含有量の効果を示し、これを図7Aおよび7Bに示す。この系列の実験で試験した組成は、化学量論的式Ba0.5−xEuMg0.5Al8.5で表すことができる。ここでもまた、この式は、すべての二価元素の量が合計で1の値(原子数による)になるような形態で記述されている。BaおよびEuの相対的含有量の概念を例示するため、この系列の各組成において、アルミニウムの量を固定に保った。ただし、式を上で論じた代替形態で記述した場合、アルミネートホスト六方晶結晶は、形態Al1017を取るであろう。
【0053】
図7Aを参照すると、当業者であれば、Eu含有量をx=0.05からx=0.5に増加させるにつれ、放出ピーク最大が出現する波長が約450nmから約470nmに移動したことを確認する。この範囲内のEu含有量では、放出ピークの高さは第一に増加し、x=0.2〜x=0.3の組成で最強放出に到達する。その後、Euをより添加し、x=0.5の組成に到達するにつれ、放出強度は低下する。
【0054】
Ba0.5−xEuMg0.5Al8.5で表される化合物の系列について、反射スペクトルを図7Bに示す。ここで、Eu含有量をx=0.05からx=0.5に増加させるにつれ、反射ピークの強度は順に低下した。
【0055】
図8のSAM蛍光体は、組成Sr0.5−xEuMg0.5Al8.5を有し、図7AのBAM蛍光体と類似の傾向を示した。Eu含有量をx=0.05からx=0.5に増加させるにつれ、放出ピーク最大が出現する波長は、約465nmから約478nmに移動した。この範囲のEu含有量では、放出ピークの高さは第一に増加し(BAM系列で増加したように)、x=0.2〜x=0.3の組成で最強放出に到達し、その後、Euをより添加し、x=0.5の組成に到達するにつれ、放出強度は低下する。
【0056】
図示しないものの、ユーロピウム含有量を変化させるためのSAM反射系列は、BAM系列と同一の傾向を示し、Euの量を増加させるにつれ、反射ピークの高さが連続的に低下した。
【0057】
概述すると、BAMおよびSAM組成系列の両方とも、Eu含有量が約x=0.2〜0.3である場合に最大放出に到達し、放出光の波長移行の範囲は、xが0.05から0.5に変化するにつれ、BAM系列で約28nmであり、SAM系列で14nmであった。このように、図7A、7Bおよび8は、BAMおよびSAM蛍光体組成を低い反射、高い明度および出力の所望の色のために最適化することができることを示唆する。明度および色について組成を微調整する能力は、特に、白色LED用途に有効である。
【0058】
本蛍光体におけるハロゲンドーパントの役割
本発明の実施態様は、さらにハロゲンドーパントを包含するアルミネート系青色蛍光体を包含する。これらの蛍光体は、式(M1−xEu2−zMgAl[1+(3/2)y]:Hで表すことができ、Hは、周期表のVIIB族のハロゲンである。本発明の一部の実施態様では、HはF(フッ素)、Cl(塩素)、Br(臭素)またはI(ヨウ素)であることができる。ハロゲン原子は、ホスト格子位置に置換的に存在するか、またはこの開示において「添加」として参照される格子間構成要素として存在するかのいずれかであることができる。ハロゲンが「添加」または「置換」のいずれとして存在するかにかかわらず、ハロゲンの存在は、蛍光体の挙動において重要な役割を果たすことが見出される。
【0059】
本発明の実施態様は、ハロゲンをドーパントとするBAMおよびSAM構成要素の混合物を包含することもできる。
【0060】
本実施態様により、BAM蛍光体の一つにハロゲンドーパントを包含させることの効果を、表1および図9の両方に例示する。
【0061】
【表1】

【0062】
特定の理論に拘束されることは望まないものの、表1のデータは、ハロゲンがホストアルミネート結晶の格子間として(すなわち、表1の「添加」として)存在するか、または置換的に存在し、ハロゲン原子が結晶の格子位置に位置することができることを示す。いずれの場合も、ハロゲンの存在は、蛍光体の放出および反射特性の両方に効果を奏する。
【0063】
ハロゲン包含の効果を図示することもできる。図9は、化学量論的式Ba0.25Eu0.25Mg0.5Al8.5を有するBAMの励起スペクトルであり、460nmで蛍光体から放出される光の強度を励起放射の波長の関数としてプロットする。図9は、ハロゲンフッ素の包含がBAM蛍光体の放出強度に対して確かに影響力を有することを示す。
【0064】
放出強度の温度依存性
蛍光体の放出強度が、実質的に温度に対して非依存であるべきことが望ましいことは、当業者にとって明らかである。蛍光体のある市場用途、たとえば高いパワーのLEDでは、200℃という高い上昇温度での使用を要求されることができ、任意には、蛍光体において、課題となる市場用途の上昇温度を包含する広い範囲の温度にわたり、比較的一定の放出強度を実証すべきである。
【0065】
本アルミネート系青色蛍光体は、図10に描かれるように、このような温度安定性を実証することができる。約20°Cで試験される蛍光体の約100パーセントの相対的放出強度を用いて、本発明者らは、試験温度が200°Cに増加するにつれ、強度(任意単位(arbitrary units))が約4パーセントより大きく低下しないことを見出した。
【0066】
近UV放射源
概して、本実施態様のアルミネート系青色蛍光体は、約420nmよりも大きい波長を有する励起放射に対し、特に応答性を有さない。本実施態様によると、近UV LEDは、実質的に電磁スペクトルの不可視部にある光、例として、約420nmまでの波長を有する放射を放出する。このようなLEDは、接合が420nm以下の波長放出を有する好適なII−V、II−VIまたはIV−IV半導体の積層化に基づく半導体ダイオードを含むことができる。例として、LEDは、GaN、ZnSeまたはSiC半導体に基づく少なくとも一つの半導体層を含有することができる。LEDは、所望される場合、活性領域で一つ以上の量子井戸を含有することもできる。好ましくは、LED活性領域は、GaN、AlGaNおよび/またはInGaN半導体層を含むp−n接合を含むことができる。p−n接合は、薄い非ドーピングInGaN層または一つ以上のInGaN量子井戸によって分離することができる。LEDは、300〜420nm、好ましくは340〜405nmの放出波長を有することができる。例として、LEDは、次の波長を有することができる:350、355、360、365、370、375、380、390、405または410。
【0067】
本実施態様の近UV励起デバイスは、本明細書において総称的に「LED」として記載されるが、しかし、当業者であれば、励起放射源が(いくつかを同時に運転することを企図する場合)LED、レーザダイオード、表面放出レーザダイオード、共振空洞光放出ダイオード、無機エレクトロルミネッセンスデバイスおよび有機エレクトロルミネッセンスデバイスの少なくとも一つであることができることを理解する。
【0068】
本青色BAMおよびSAM蛍光体と組み合わされる黄色蛍光体
このような白色光LED照明システムで使用することができる黄色蛍光体は、当技術分野においてこれまで記載されてきた従来のイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)蛍光体であるか、または2004年9月22日に出願され、参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願「Novel Silicate−Based Yellow−Green Phosphors」(代理人整理番号第034172-014号)に記載される蛍光体を含むことができる。この黄色蛍光体は、放射源からの放射の少なくとも部を吸収し、約530〜590nmの範囲の波長においてピーク強度を有する光を放出するよう構成される。
【0069】
本青色蛍光体と組み合わされる赤色および緑色蛍光体
当技術分野において公知である多くの赤色蛍光体は、白色光照明システムにおいて、本アルミネート系青色蛍光体とともに使用することができる。使用することができる一つの赤色蛍光体は、CaS:Eu2+、SrS:Eu2+、MgOMgFGeO:Mn4+およびMSi:Eu+2からなる群から選択され、MがCa、Sr、BaおよびZnからなる群から選択され、Z=2/3x+4/3yであり、赤色蛍光体は、放射源からの放射の少なくとも部を吸収し、約590〜690nmの範囲の波長においてピーク強度を有する光を放出するように構成される。
【0070】
本アルミネート系青色蛍光体とともに使用することができる緑色蛍光体は、アルカリ土類金属の酸化アルミネートまたはシリケートを含み、希土類付活剤、たとえば+2価電子状態のユーロピウム(Eu2+など)を用いることができる。例として、米国特許第3,294,699号におけるH.Langeによる早期開示では、ストロンチウムアルミネート組成を酸化ユーロピウム(II)で付活し、ストロンチウムアルミネートに添加される酸化ユーロピウムの量を約2〜8モルパーセントとすることが記載されている。具体的なルミネセント材料は、0.9SrO・Al・0.03EuOであり、365ミリミクロン(ナノメートル)の水銀線によって励起された場合、約520ミリミクロンの緑色領域でピーク応答を有する広範なバンドスペクトルにおいて光を放出することが示されている。
【0071】
本アルミネート系青色蛍光体とともに使用することができるもう一つの緑色蛍光体が、A.M.Srivastavaらに対する米国特許第6,555,958号に記載されている。この特許では、シリケートおよびアルミネート系青色−緑色蛍光体の両方が開示されており、アルミネート系組成が式AAlO:Eu:2+によって一般的に表されており、AがBa、SrまたはCaの少なくとも一つを含む。この特許で開示されている好ましい組成は、AAl:Eu2+であり、Aが少なくとも50%のBa、好ましくは少なくとも80%のBaおよび20%以下のSrを含む。AがBaを含む場合、蛍光体のピーク放出波長は約505nmであり、蛍光体の量子効率が「高かった」。AがSrを含む場合、蛍光体のピーク放出波長は約520であり、蛍光体の量子効率が「かなり高かった」。このように、この特許による開示として、もっとも好ましくは、AがBaを含むことにより、505nmにもっとも近いピーク波長が得られ、最高の相対的量子効率が得られる。さらに示されていることとして、アルカリ土類アルミネート蛍光体では、アルカリ土類格子位置でユーロピウム付活剤が置換し、蛍光体を(A1−xEu)Alとして記述することができ、0<x≦0.2である。もっとも好ましい蛍光体組成は、(Ba1−xEu)Alであり、0<x≦0.2である。この特許で開示されている組成は、マグネシウムまたはマンガンを含有しない。
【0072】
K.Kitamuraらに対する米国特許第5,879,586号は、緑色蛍光体を開示しており、この蛍光体の希土類構成要素はセリウムおよびテルビウムであり、式(Ce1−wTb)MgAlにしたがい、0.03≦w≦0.6;0.8≦x≦1.2;9≦y≦13;および15≦z≦23である。このテルビウム含有化合物は、「高ルミネッセンス緑色光」を放出することが報告されているが、しかし、相対的強度およびピーク放出波長が与えられておらず、この緑色光放出化合物は、付活希土類元素としてユーロピウムを含有していない。アルカリ土類としてのストロンチウムおよび付活剤としてのユーロピウムに基づく「高ルミネッセンス青色−緑色」放出蛍光体は、式(Sr4(1−w)Eu4w)Alで表現されており、0.01≦w≦0.6;11≦x≦17;および20≦y≦30であるが、しかし、ここでもまた、相対的強度およびピーク放出波長が与えられていない。
【0073】
チオガレートに基づく緑色蛍光体が開示されている。G.O.Muellerらに対する米国特許第6,686,691号では、緑色蛍光体および青色LEDを含むデバイス(青色LEDからの青色光を吸収する緑色蛍光体)を開示している。一つの実施態様では、緑色蛍光体は、ホスト硫化材料に基づいており、言い換えれば、硫化イオンを包含する格子である。好ましいホスト硫化材料は、チオガレート、たとえばSrGaであり、希土類ユーロピウムによって付活された場合、緑色蛍光体SrGa:Euについて、約535nmの最大波長で約575lm/Wのルミナス相当値を有するスペクトルを実証している。SrGaホストにおけるドーパント(希土類Eu)濃度は、好ましくは約2〜4モル%である。緑色蛍光体に励起放射を提供する青色LEDは、約450〜480nmの波長で放射を放出する(In,Ga)Nダイオードである。
【0074】
LCD用バックライトとして使用される蛍光体に基づく類似のストロンチウムチオガレートが、公開米国出願第2004/0061810号でC.H.Loweryによって記載されている。この開示では、LEDダイの活性領域によって放出される光を吸収するために選択される波長変換材料は、上に記載したストロンチウムチオガレート蛍光体またはニトリドシリケート蛍光体のいずれかであることができる。ストロンチウムチオガレート蛍光体は、約542nmの支配的な放出波長を有する。波長変換材料は、約420〜460nmの領域、または他の実施態様では約380〜420nmの範囲の領域のいずれかにおいて、LEDダイからの青色光を吸収する。ここでもまた、緑色放出蛍光体を含むこれらのデバイスにより、緑色LEDが直面する問題、たとえば高い温度での安定性および温度に起因する色のばらつきを解消している。
【0075】
T.Ezuharaらに対する米国特許第6,805,814号は、緑色光放出蛍光体またはプラズマディスプレイでの使用を記載しており、蛍光体は式M1−a11−bMna+b18−(a+b)/2によって表され、MがLa、YおよびGdの少なくとも一つであり、MがAlおよびGaの少なくとも一つである。蛍光体がAlを含有する場合(蛍光体がアルミネートである場合など)、アルミナは、99.9パーセントを下回らない純度と、αアルミナまたは中間アルミナ、たとえば水酸化アルミニウムのいずれかの結晶構造とを有する。これらの緑色光放出蛍光体のピーク放出波長は与えられていない。励起波長は真空紫外にある。
【0076】
白色光照明システムにおいて、本アルミネート系青色蛍光体とともに使用することができる緑色蛍光体は、2005年1月14日に出願され、参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願「Novel Aluminate−based Phosphors」(代理人整理番号第034172−029号)に記載されている。
【0077】
総括:本青色蛍光体に基づく白色LED
本BAMおよびSAM青色蛍光体の利点は、白色LED照明システムの所望の発色に寄与する能力を包含する。本青色アルミネート系蛍光体を使用する白色LEDシステムの光学的性状を図11に示す。
【0078】
蛍光体製造プロセス
本実施態様の新規なアルミネート系蛍光体を製造する方法は、一つの製造方法に限定されるものではないが、しかし、例として、1)出発材料の混成、2)出発材料混合の焼成および3)粉砕および乾燥を包含する、焼成された材料に対して実行されるさまざまなプロセスを包含する三つの工程プロセスで製造することができる。出発材料は、さまざまな種類の粉末、たとえばアルカリ土類金属化合物、アルミニウム化合物およびユーロピウム化合物を含むことができる。アルカリ土類金属化合物の例は、アルカリ土類金属炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、酸化物、シュウ酸塩およびハロゲン化物を包含する。アルミニウム含有化合物の例は、その硝酸塩、フッ化物および酸化物を包含する。ユーロピウム化合物の例は、酸化ユーロピウム、フッ化ユーロピウムおよび塩化ユーロピウムを包含する。
【0079】
出発材料は、所望の最終組成が実現されるように混成する。一つの実施態様では、例として、アルカリ土類、アルミニウム含有化合物(および/またはゲルマニウム)およびユーロピウム化合物を適切な比率で混合し、その後、焼成して所望の組成を実現する。混成された出発材料を第二の工程で焼成し、混成された材料の反応性を強化するため(いずれか、またはさまざまな焼成段階で)、フラックスを使用することができる。フラックスは、さまざまな種類のハロゲン化物およびボロン化合物を含み、その例としては、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、フッ化カルシウム、フッ化ユーロピウム、フッ化アンモニウム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、塩化ストロンチウム、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化ユーロピウム、塩化アンモニウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムおよびその組み合わせを包含する。ボロン含有フラックス化合物の例は、ホウ酸、酸化ホウ素、ホウ酸ストロンチウム、ホウ酸バリウムおよびホウ酸カルシウムを包含する。
【0080】
一部の実施態様では、フラックス化合物は、モルパーセントの数が約0.01〜0.2モルパーセントの範囲であり、通常、値が約0.01〜0.1モルパーセントの間の範囲であることができる量で使用される。
【0081】
出発材料を混合するためのさまざまな技法(フラックスの有無を問わない)は、モルタルの使用、ボールミルによる混合、V字型ミキサーを使用した混合、クロス回転ミキサーを使用した混合、ジェットミルを使用した混合および攪拌機を使用した混合を包含する。出発材料は、乾式混合または湿式混合のいずれかを行うことができ、乾式混合とは溶剤を使用しない混合を参照する。湿式混合プロセスで使用することができる溶剤は、水または有機溶剤を包含し、有機溶剤はメタノールまたはエタノールのいずれかであることができる。
【0082】
出発材料の混合は、当技術分野において公知である多数の技法によって焼成することができる。ヒーター、たとえば電気炉またはガス炉を焼成のために使用することができる。ヒーターは、出発材料混合が所望の温度で所望の長さの時間にわたって焼成される限り、特定の種類に限定されない。一部の実施態様では、焼成温度は、約800〜1600℃の範囲であることができる。焼成時間は、約10分間〜1000時間の範囲であることができる。焼成雰囲気は、空気、低圧雰囲気、真空、不活性ガス雰囲気、窒素雰囲気、酸素雰囲気、酸化的雰囲気から選択することができ、および/または組成を還元雰囲気中で100〜1600℃で約2〜10時間にわたって焼成することができる。
【0083】
アルミネート系青色蛍光体を製作する一つの方法は、式M1−xEuAl1+3y/2を有し、Mが、Ba、Sr、Ca、Mg、Mn、Zu、Cu、Cd、SmおよびTmからなる群から選択される二価金属の少なくとも一つであり、;0.1<x<0.9;および2<y<12である、青色蛍光体を製作することに関する。蛍光体を製作する方法は、ゾルゲル法または固体反応法のいずれか一つであることができる。この方法では、緑色蛍光体の二価金属構成要素だけでなく、アルミネート系緑色蛍光体のアルミニウム構成要素を提供するために、金属硝酸塩を使用することができる。二価金属構成要素を供給する金属硝酸塩は、Ba(NO、Mg(NO、Sr(NOまたはCa(NOであることができ、アルミニウムを提供する金属硝酸塩は、Al(NOであることができる。
【0084】
この方法は、さらに、金属酸化を使用し、アルミネート系緑色蛍光体の酸素構成要素を提供する工程を含む。
【0085】
方法の例は、次の工程を含む:
a)Ba(NO、Mg(NO、Ca(NO、Sr(NO、Al(NOおよびEuからなる群から選択される原材料を提供する工程;
b)Euを硝酸溶液に溶解し、その後、所望の量の金属硝酸塩を混合し、水系硝酸塩溶液を形態する工程;
c)工程b)の溶液を加熱し、ゲルを形成する工程;
d)工程c)のゲルを約500〜1000℃まで加熱し、硝酸塩混合物を酸化混合物に分解する工程;および
e)工程d)の粉末を還元雰囲気において約1000〜1500℃の温度で約1〜10時間にわたって焼結する工程。
【0086】
次に、CIEダイアグラムの一般化された記載を与えるとともに、本青色蛍光体のCIEダイアグラム上での出現について記載する。
【0087】
CIEダイアグラムの色度座標およびCRI
色品質は、いくつもの異なる評価システムによって測定することができる。色度は、色相および彩度によって色を画定する。CIEは、Commission International de l’Eclairage(国際照明委員会)によって開発された色度座標システムである。CIE色度座標は、「1931 CIE」色空間において色を画定する座標である。これらの座標は、x、y、zとして画定され、三つの主な標準色X、Y、Z(三刺激値)の、三つの三刺激値の合計を基準とした比率である。CIEチャートは、三刺激値のx、yおよびzの比率(それらの合計に対する)のプロットを含有する。還元座標x、yおよびzを足すと1になる状況では、通常、二次元CIE(x、y)プロットを使用する。
【0088】
本青色蛍光体に関わるディスプレイ用途では、色空間は、色空間での位置について赤色、緑色および青色光構成要素に対して非依存である。本実施態様の青色蛍光体は、特に、当技術分野において「広い色域ディスプレイ」として参照されるRGBバックライティングディスプレイにとって有利なより大型の色空間を生成するうえで有効である。この範囲の値における色座標は、ルミネッセンス効率がより高く、ライティングおよびディスプレイ産業のための効果を明確に有する。
【0089】
不可視UV LEDチップとともに使用される複数の色蛍光体は、すべての異なる白色LED用途のための最適なアプローチである。より均一かつ制御可能な白色光を有するより良い演色CRIは、青色LEDチップを使用する黄色蛍光体による従来のアプローチではなく、このアプローチによって実現することができる。独創的な本青色蛍光体は、近UV範囲において効率がより高く、UVチップアプローチを使用する白色LEDのために決定的な役割を果たす。図11は、405nmUVチップのアセンブリおよび本BAM蛍光体と黄色または橙色蛍光体との組み合わせからの白色LEDスペクトルについての実証を示す。図12は、405nmUVチップのアセンブリおよび本SAM蛍光体と黄色または橙色蛍光体との組み合わせからの白色LEDスペクトルについての実証を示す。
【0090】
図12は、式(Sr0.5Eu0.5)MgAl1017を有する独創的な青色蛍光体と、式SrSiO:EuFを有する、同一の発明者らによる独創的な橙色蛍光体(別個の開示に記載される)とを包含する蛍光体パッケージに関する放出強度対波長のグラフである。励起波長は395nmであった。この蛍光体パッケージは、電磁スペクトルの青色領域において約460〜480nmで最大強度を示し、橙色領域において約580〜600nmで二次的な最大を示す。
【0091】
上に開示される発明の例示的な実施態様の多くの変形は、当業者にとって容易に起こるものである。したがって、発明は、添付の請求の範囲内にあるすべての構造および方法を包含するとして解釈される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(M1−xEu2−zMgAl[1+(3/2)y]を有するアルミネート系青色蛍光体であって、
Mが、BaおよびSrからなる群から選択される二価金属の少なくとも一つであり、
0.05<x<0.5、
3≦y≦12、
0.8≦y≦1.2であり、および
蛍光体が、約280nm〜420nmの範囲の波長の放射を吸収し、約420nm〜560nmの範囲の波長を有する可視光を放出するように構成される、アルミネート系青色蛍光体。
【請求項2】
ホストアルミネート結晶構造が、実質的に六方晶結晶構造である、請求項1記載の青色蛍光体。
【請求項3】
式(M1−xEu2−zMgAl[1+(3/2)y]を有するアルミネート系青色蛍光体であって、
Mが、BaおよびSrからなる群から選択される二価金属の少なくとも一つであり、
0.2<x<0.5、
3≦y≦12、
0.8≦y≦1.2であり、および
蛍光体が、約280nm〜420nmの範囲の波長の放射を吸収し、約420nm〜560nmの範囲の波長を有する可視光を放出するように構成される、アルミネート系青色蛍光体。
【請求項4】
式(M1−xEu2−zMgAl[1+(3/2)y]:Hを有するアルミネート系青色蛍光体であって、
Mが、BaおよびSrからなる群から選択される二価金属の少なくとも一つであり、
0.05<x<0.5、および
3≦y≦12であり、ならびに
Hが、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素からなる群から選択されるハロゲンである、アルミネート系青色蛍光体。
【請求項5】
式(M1−xEu2−zMgAl[1+(3/2)y]:Hを有するアルミネート系青色蛍光体であって、
Mが、BaおよびSrからなる群から選択される二価金属の少なくとも一つであり、
0.2<x<0.5、および
3≦y≦12であり、ならびに
Hが、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素からなる群から選択されるハロゲンである、アルミネート系青色蛍光体。
【請求項6】
蛍光体が、約280nm〜420nmの範囲の波長の放射を吸収し、約420nm〜560nmの範囲の波長を有する可視光を放出するように構成される、請求項5記載の青色蛍光体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−177129(P2012−177129A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−108489(P2012−108489)
【出願日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【分割の表示】特願2008−519539(P2008−519539)の分割
【原出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(506358764)インテマティックス・コーポレーション (40)
【氏名又は名称原語表記】INTEMATIX CORPORATION
【Fターム(参考)】