説明

アルミ製継手とアルミ製角パイプとの接続組立体

【課題】 苗箱収納棚を組立て構築する際にボルト止めによって着脱自在に接続できる角パイプ相互を平面L型またはT型に接続用継手を用いて接続する際に、苗箱80枚以上の収納棚として有用なアルミ製継ぎ手とアルミ製角パイプの接続組立体。
【解決手段】 端部に鉄鋼製ナットを嵌合固定するための6角形透孔を有し、これら端部間の基部に軽量化用の空洞を透設し、かつ各端部先端に鈎状接続手を支出した短尺端部のL型ブロックに、軽量化用の透設空洞の両側に鉄鋼製ナットを嵌合固定するための6角形透孔と前記の鈎状接続手と雌雄嵌合しうる鈎状接続手を対向配設した線状ブロックをそれらの鈎状接続手によって相互連結して、これら接続角パイプの片面側に接続板を共通的に当合して、この接続板を通して上記の各複数のボルト連結用ナットに夫々鉄鋼製ボルトを締付連結する接続組立体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアルミ製角パイプを平面L型またはT型に同形のアルミ製継手を用いて接続するための継手組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来においても角パイプ等を例えばL型に接続するための継手ないしは接続部材として種々のものが知られているが、アルミ製角パイプを簡単かつ自在に着脱可能に接続するものは知られていなかった。
【0003】
【特許文献1】特開平7−208416公報
【特許文献2】特開2002−57477公報
【特許文献3】特開2003−247516公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的はアルミ製角パイプを用いて苗箱収納棚を組立て構築する際にボルト止めによって着脱自在に接続できる角パイプ相互を平面L型またはT型に同形のアルミ製接続用継手を用いて接続する際に、苗箱収納棚の80枚以上の収納棚についてより高い強度と軽量化が要求されるアルミ製角パイプの接合部として有用なアルミ製継ぎ手とアルミ製角パイプの接続組立体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
端部に鉄鋼製ナットを嵌合固定するための6角形透孔を有し、これら端部間の基部に軽量化用の空洞を透設し、かつ各端部先端に鈎状接続手を支出した短尺端部のL型ブロックに、軽量化用の透設空洞の両側に鉄鋼製ナットを嵌合固定するための6角形透孔と前記の鈎状接続手と雌雄嵌合しうる鈎状接続手を対向配設した線状ブロックをそれらの鈎状接続手によって相互連結して、端部が長尺のL型ブロックに延長構成すると共に各6角形透孔に夫々ボルト連結用鉄鋼製ナットを嵌着し、上記の線状ブロックおよびこれに接続する短尺L型ブロックの端部を通してこれらに接続すべき角パイプを被せ嵌合して該角パイプ端面を短尺L型ブロックの基部に衝合させ、これら接続角パイプの片面側に接続板を共通的に当合して、この接続板を通して上記の各複数のボルト連結用ナットに夫々鉄鋼製ボルトを締付連結して、上記接続板と長尺L型ブロック面との間に接続すべき角パイプの壁面を挟持させたことを特徴とするアルミ製L型継手とアルミ製角パイプとの接続組立体に係わる。
【0006】
また、端部に鉄鋼製ナットを嵌合固定するための6角形透孔を有し、これら端部間の基部に軽量化用の空洞を透設し、かつ各端部先端に鈎状接続手を支出した短尺端部のT型ブロックに、軽量化用の透設空洞の両側に鉄鋼製ナットを嵌合固定するための6角形透孔と前記の鈎状接続手と雌雄嵌合しうる鈎状接続手を対向配設した線状ブロックをそれらの鈎状接続手によって相互連結して、端部が長尺のT型ブロックに延長構成すると共に各6角形透孔に夫々ボルト連結用鉄鋼製ナットを嵌着し、上記の線状ブロックおよびこれに接続する短尺T型ブロックの端部を通してこれらに接続すべき角パイプを被せ嵌合して該角パイプ端面を短尺T型ブロックの基部に衝合させ、これら接続角パイプの片面側に接続板を共通的に当合して、この接続板を通して上記の各複数のボルト連結用ナットに夫々鉄鋼製ボルトを締付連結して、上記接続板と長尺T型ブロック面との間に接続すべき角パイプの壁面を挟持させたことを特徴とするアルミ製T型継手とアルミ製角パイプとの接続組立体に係わる。
【0007】
更に、短尺端部のブロックの鈎状接続手と線状ブロックの鈎状接続手との雌雄嵌合部の間隙に鉄鋼製ピンを打ち込み上記の雌雄嵌合を強化した組立体に係わる。
【0008】
上記において、短尺端部のアルミ製L型又はT型ブロックと線状ブロックとの接続部外面をアルミ溶接によって補強強化した組立体に係わる。
【0009】
更に上記において、アルミ製線状ブロックのナット嵌めに係わる。
【0010】
更に上記において、長尺端部および短尺端部の各アルミ製L型又はT型ブロック、アルミ製線状ブロックまたはアルミ製共通接続板に係わる。
【0011】
更に又上記において、アルミ製角パイプの接続方法に係わる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のブロック材の継ぎ手は苗箱収納棚の80枚以上(80枚、96枚、120枚用)の収納棚について、より高い強度が必要なため開発したものであり、苗箱収納棚は基本的に枠体構造の構造物であるが、枠体構造においてはその接合部にせん断、圧縮、引っ張り、曲げモーメント等複雑な力が作用するため、特に重要な個所である。
接合部はT字型およびL字型の各ブロック材に角パイプを挿入し、補強板の上からスチールボルトにて締結した構造である。
T字型のブロック材は、長さを延長するため基本ブロック材に延長用ブロック材を嵌合した構造である。
同様にL字型ブロック材は、基本ブロック材に延長用ブロック材を嵌合した構造である。
上記の嵌合方法は強度を維持するため、スチール製のピンを圧入した後に溶接合する構造である。
また角パイプとブロック材を強固に接合するために、ブロック自体にスチール製ナットを圧入し、これにより比較的硬度の低いアルミ材料にあっても接合部はスチール製となるため、接合強度が増すと同時に経年変化も起き辛くなる。

【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下本発明を図面に示す実施例によって説明するが、これは例示の目的で掲げたもので、これによって本発明を制約するものではない。
【実施例1】
【0014】
図1〜図3はアルミ製角パイプを平面T字型に(平面直線状またL型に接続することも可能)接続配置したアルミ製T型継手とアルミ製角パイプとの接続組立体の連結用の鉄鋼製ボルトを締付連結する前の状態を示す斜視図、同上の背面図および連結用ボルトを取付けた後の正面図である。
【0015】
T型継手は短尺端部の基本T型ブロック(1)とその三方の短尺端部に接続される該端部延長用の線状ブロック(2)との組合わせよりなっている。T型ブロック(1)は三方の端部(a)で囲まれた基部に軽量化用の空洞(b)を透設しまた各端部(a)には予め設けた6角形の透孔に鉄鋼製ナット(3)が嵌合固定されている。また各端部(a)の先端側には雄用鈎状接続手(c)が支出形成されている。
【0016】
線状ブロック(2)は長手方向中央に設けた軽量化用の透設透孔(b’)の両側に夫々鉄鋼製ナット(3)と雌用鈎状接続手(d)を対向配設しているが、ナット(3)は前出と同じく予め設けた6角形の透孔に鉄鋼製ナットを嵌合固定した物であり、雌用鈎状接続手(d)は前出の雄用鈎状接続手(c)と雌雄嵌合することにより、T型ブロック(1)の各端部(a)が線状ブロック(2)によって線状に延長される。また、T型ブロック(1)と線状ブロック(2)との結合を強固かつ確実にするために接続手(c)(d)の間隙間に鉄鋼製ピン(4)を打ち込み嵌着しかつ両者(c)(d)の接続部外面をアルミ溶接(5)してブロック(1)(2)の結合を強化する。
【0017】
T型に接続すべきアルミ製角パイプ(6)はその一端側を線状ブロック(2)の全長およびこれに接続するT型ブロック(1)の端部(a)に被せ嵌合してその端面を空洞(b)の外壁に衝合させる。これら接続角パイプ(6)(6)(6)の片面側に略三角形状のアルミ製接続板(7)を共通的に当合するが、接続板(7)および角パイプ(6)の壁面のナット(3)に対応する位置にはボルト挿通用孔が夫々設けられる。この接続板(7)の側から接続板(7)次いで角パイプ(6)の壁面を貫いて鉄鋼製ボルト(8)を通し、各ナット(3)に夫々締付連結することにより、接続板(7)とブロック(1)又は(2)との間に接続すべき角パイプ(6)の壁面が強固に挟持される。ボルト(8)の頭部と接続板(7)との間にはスプリングワッシャおよびワッシャ(9)が介接される。
【実施例2】
【0018】
図4〜図6はアルミ製角パイプを平面L型に接続配置したアルミ製L型継手とアルミ製角パイプとの接続組立体の連結用の鉄鋼製ボルトを締付連結する前の状態を示す斜視図、同上の背面図および連結用ボルトを取付けた後の正面図である。
【0019】
L型継手は短尺端部の基本L型ブロック(11)とその二方の短尺端部に接続される該端部延長用の線状ブロック(12)との組合わせよりなっており、ブロック(11)の構成はT型をL型にした以外は実施例1のブロック(1)と基本的に同一であり、ブロック(12)はブロック(2)と同一である。
【0020】
従って端部(a)、空洞(b)(b’)、接続手(c)(d)は実施例1の場合と同一であり、鉄鋼製ナット(13)、鉄鋼製ピン(14)、アルミ溶接(15)および角パイプ(16)についても実施例1のナット(3)、ピン(4)、溶接(5)および角パイプ(6)の場合と同一である。接続板(17)は実施例1の接続板(7)を略左右半割した形状で基本的には同一である。ボルト(18)についても実施例1のボルト(8)と同一である。角パイプ(16)の取付、接続板(17)の当合、ボルト(18)による締付け等も実施例1の場合と同一である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施例1の接続組立体の斜視図である。
【図2】同上の接続組立体の背面図である。
【図3】同上の接続組立体の正面図である。
【図4】実施例2の接続組立体の斜視図である。
【図5】同上の接続組立体の背面図である。
【図6】同上の接続組立体の正面図である。
【符号の説明】
【0022】
1および11......基本ブロック
2および12......線状ブロック
3および13......鉄鋼製ナット
4および14......鉄鋼製ピン
5および15......アルミ溶接
6および16......接続角パイプ
7および17......接続板
8および18......鉄鋼製ボルト
9および19......ワッシャ
a................基本ブロックの端部
bおよびb’.......空洞部
c................雄用鈎状接続手
d................雌用鈎状接続手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端部に鉄鋼製ナットを嵌合固定するための6角形透孔を有し、これら端部間の基部に軽量化用の空洞を透設し、かつ各端部先端に鈎状接続手を支出した短尺端部のL型ブロックに、軽量化用の透設空洞の両側に鉄鋼製ナットを嵌合固定するための6角形透孔と前記の鈎状接続手と雌雄嵌合しうる鈎状接続手を対向配設した線状ブロックをそれらの鈎状接続手によって相互連結して、端部が長尺のL型ブロックに延長構成すると共に各6角形透孔に夫々ボルト連結用鉄鋼製ナットを嵌着し、上記の線状ブロックおよびこれに接続する短尺L型ブロックの端部を通してこれらに接続すべき角パイプを被せ嵌合して該角パイプ端面を短尺L型ブロックの基部に衝合させ、これら接続角パイプの片面側に接続板を共通的に当合して、この接続板を通して上記の各複数のボルト連結用ナットに夫々鉄鋼製ボルトを締付連結して、上記接続板と長尺L型ブロック面との間に接続すべき角パイプの壁面を挟持させたことを特徴とするアルミ製L型継手とアルミ製角パイプとの接続組立体。
【請求項2】
端部に鉄鋼製ナットを嵌合固定するための6角形透孔を有し、これら端部間の基部に軽量化用の空洞を透設し、かつ各端部先端に鈎状接続手を支出した短尺端部のT型ブロックに、軽量化用の透設空洞の両側に鉄鋼製ナットを嵌合固定するための6角形透孔と前記の鈎状接続手と雌雄嵌合しうる鈎状接続手を対向配設した線状ブロックをそれらの鈎状接続手によって相互連結して、端部が長尺のT型ブロックに延長構成すると共に各6角形透孔に夫々ボルト連結用鉄鋼製ナットを嵌着し、上記の線状ブロックおよびこれに接続する短尺T型ブロックの端部を通してこれらに接続すべき角パイプを被せ嵌合して該角パイプ端面を短尺T型ブロックの基部に衝合させ、これら接続角パイプの片面側に接続板を共通的に当合して、この接続板を通して上記の各複数のボルト連結用ナットに夫々鉄鋼製ボルトを締付連結して、上記接続板と長尺T型ブロック面との間に接続すべき角パイプの壁面を挟持させたことを特徴とするアルミ製T型継手とアルミ製角パイプとの接続組立体。
【請求項3】
短尺端部のブロックの鈎状接続手と線状ブロックの鈎状接続手との雌雄嵌合部の間隙に鉄鋼製ピンを打ち込み上記の雌雄嵌合を強化した請求項1または2記載の組立体。
【請求項4】
短尺端部のブロックと線状ブロックとの接続部外面を溶接によって補強強化した請求項1から3までのいずれか1項記載の組立体。
【請求項5】
請求項1または2記載の長尺端部のアルミ製L型又はT型ブロック。
【請求項6】
請求項1または2記載の短尺端部のアルミ製L型又はT型ブロック。
【請求項7】
請求項1または2記載のアルミ製線状ブロック。
【請求項8】
請求項1または2記載のアルミ製共通接続板。
【請求項9】
請求項1または2記載のアルミ製角パイプの接続方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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