説明

アンサマイトシンの産生法

非常に生産性が高いアンサマイトシン産生株の大規模発酵法。未精製アンサマイトシンを単離するための方法。アンサマイトシンを精製するための方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
[01]本発明は、アンサマイトシンの産生法に関する。アンサマイトシンは、C−3エステル側鎖が異なる、アンサマイトシンの混合物を指す。アンサマイトシンは、C−3アルコール・メイタンシノールに変換可能である。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
[02]アンサマイトシンは、アクチノシネマ・プレチオスム(Actinosynnema pretiosum)などの微生物の発酵に由来する非常に細胞傷害性が高い化合物である。アンサマイトシンは、チオール含有メイタンシノイドに化学的に変換されてきており、細胞結合剤−メイタンシノイド・コンジュゲートの形でのその療法的使用が記載されてきている(米国特許第5,208,020号;第5,416,064号;第6,333,410号;および第6,441,163号)。
【0003】
[03]アクチノシネマ・プレチオスムなどのアクチノシネマ属種株を用いた発酵法は、C−3に異なるエステル置換基を所持するいくつかのアンサマイトシン種を産生する(図1)。産生される多様なC−3エステルには、P−3(イソ−ブチリル)、P−3’(n−ブチリル)、P−2(プロピオニル)、P−4(イソ−バレリル)、P−4’(n−バレリル)が含まれる。これらのエステルはすべて、還元的に切断されて、C−3アルコール・メイタンシノール(P−0)を生じることも可能であり、これは、チオール含有メイタンシノイドの合成のための前駆体である。さらに、N−デメチル、20−O−デメチル、および19−デクロロなどの、他の部位で修飾された、少量の望ましくないアンサマイトシンが産生される。還元的脱アシル化に際して、これらのアンサマイトシンはメイタンシノールを産生しない。
【0004】
[04]アクチノシネマ属種の発酵からアンサマイトシンを産生するための方法が記載されてきている(米国特許第4,162,940号;第4,450,234号;第4,228,239号;第4,331,598号;および第4,356,265号)。産生されるアンサマイトシンの収量は多様であり、力価は一般的に12mg/l〜100mg/lの範囲である。アンサマイトシンは、典型的には、全発酵ブロスへのろ過助剤および有機溶媒の添加、その後の、有機層の濃縮および石油エーテルでの沈殿を伴う、多工程法によって回収され、そして精製される。沈殿物は、シリカクロマトグラフィーおよび結晶化、その後の再結晶化またはクロマトグラフィーによるさらなる精製を用いて、さらに精製された。
【0005】
[05]このように、方法は煩雑であり、そして非常に毒性が高い物質を扱わなければならない、いくつかの工程を伴う。このため、こうした方法のスケールアップは非常に困難である。さらに、多様なプロセシング工程の間中、操作する人の安全性が保証されなければならない。
【0006】
[06]最近の出願(US 2002/0015984 A1)は、アンサマイトシン産生法の特定の改善を主張する。発酵ブロス中のアンサマイトシン力価は、65〜86mg/lの範囲であったと報告される。主張される改善には、75℃でのブロスの熱不活性化、トルエンなどの芳香族炭化水素溶媒中への抽出、開放シリカカラムを通じたクロマトグラフィー、その後の結晶化が含まれた。アンサマイトシン産生のコストを減らすため、先に記載されるものより有意により高い力価(発酵槽中、最高400mg/l)を生じる新規アクチノシネマ属種株が産生されている。アンサマイトシンの産生に関して、以前記載された方法には、いくつかの欠点があり、そしてしたがって、開発されてきている新規の高産生株には適応不能である。例えば、75℃での熱不活性化は、アンサマイトシンのある程度の分解を生じ、そして収量が10〜20%損失する。アンサマイトシンは芳香族炭化水素溶媒中ではそれほど可溶性でないため、アンサマイトシンを高い含量で含有する発酵ブロスのこうした溶媒での抽出は不十分であり、そして不完全である。開放自己充填シリカカラム上でのアンサマイトシンの精製には、2つの欠点がある:1)純度および回収率のロット間変動、および2)安全性の懸念を生じる、人のかなりの曝露。したがって、非常に毒性が高い薬剤への作業者の曝露を最小限にしつつ、アンサマイトシンを高収率で生じ、そしてまたその単離および精製に効率的な方法を提供する必要性が存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概要
[07]本発明の1つの側面は、アンサマイトシン産生微生物の大規模発酵法であって、新規の非常に生産性が高いアンサマイトシン産生株に特に適用可能な方法である。
【0008】
[08]本発明の別の側面は、未精製アンサマイトシンを単離し、そして精製アンサマイトシンを調製するための方法であって、以下の工程:
1)例えば約50℃〜55℃の熱への曝露によるか、または体積1%のクロロホルムを添加することによる、場合による培養物の不活性化、2)非芳香族有機溶媒を用いた抽出、3)抽出物の濃縮、4)シリカまたはアルミナカラム、好ましくはあらかじめ充填されたシリカ・カートリッジカラム上での濃縮物の精製、および5)産物の結晶化
を含む、前記調製法である。
【0009】
[09]本発明の他の側面には、以下が含まれる:
精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)非芳香族水非混和性溶媒を用いて、培地からアンサマイトシンを抽出する工程;
3)抽出したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
4)a)、b)、c)およびd)のいずれか1つによってアンサマイトシンを精製する工程:
a)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー、
b)結晶化、
c)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化、および
d)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【0010】
[10]精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)非芳香族水非混和性溶媒を用いて、培地からアンサマイトシンを抽出する工程;
3)抽出したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
4)a)、b)、c)およびd)のいずれか1つによってアンサマイトシンを精製する工程:
a)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー、
b)結晶化、
c)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化、および
d)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【0011】
[11]精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)非芳香族水非混和性溶媒を用いて、培地からアンサマイトシンを抽出する工程;
3)抽出したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
4)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化によってアンサマイトシンを精製する工程
を含む、前記調製法。
【0012】
[12]精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)非芳香族水非混和性溶媒を用いた、培地からのアンサマイトシンの抽出工程;
3)固体を除去し、有機相の単離を可能にする、ろ過工程
4)有機相からのアンサマイトシンの濃縮工程;ならびに
5)a)、b)、c)およびd)のいずれか1つによってアンサマイトシンを精製する工程:
a)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー、
b)結晶化、
c)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化、および
d)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【0013】
[13]精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)多様な遠心分離技術を用い、非芳香族水非混和性溶媒を用いて、培地からアンサマイトシンを抽出する工程;
3)抽出したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
4)a)、b)、c)およびd)のいずれか1つによってアンサマイトシンを精製する工程:
a)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー、
b)結晶化、
c)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化、および
d)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【0014】
[14]精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)1以上の水混和性有機溶媒の存在下で、ブロスを遠心分離して、溶液中にアンサマイトシンを保持しつつ、固体を除去する工程;
3)水非混和性非芳香族溶媒を添加して、有機層中へのアンサマイトシンの抽出を可能にする工程。場合によって抽出中に、多様な塩または他の構成要素もまた、有機相に添加してもよい。
4)抽出したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
5)a)、b)、c)およびd)のいずれか1つによってアンサマイトシンを精製する工程:
a)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー、
b)結晶化、
c)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化、および
d)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【0015】
[15]精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)アンサマイトシンの抽出を促進するための、場合による培地の処理工程;
3)培地から樹脂上へのアンサマイトシンの固相抽出工程;
4)1以上の有機溶媒または水と混合した1以上の有機溶媒を用いた、樹脂からのアンサマイトシンの定組成溶離または勾配溶離工程;
5)抽出したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
6)場合によって、さらにa)、b)、c)およびd)のいずれか1つによってアンサマイトシンを精製する工程:
a)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー、
b)結晶化、
c)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化、および
d)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【0016】
[16]これらの態様において、本発明は、場合によって:
(i)発酵ブロス中の微生物の化学薬品または熱不活性化;
(ii)工程2の前の、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するための、培地の処理;または
(iii)沈殿の前または後のいずれかに、有機溶媒中のアンサマイトシンの未精製溶液を、水、水性塩溶液、水性酸または水性塩基の任意の連続した組み合わせで洗浄する、洗浄工程。この工程は、精製の多様な段階で行ってもよい;
を含んでもよい。
【0017】
[17]発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出するための方法であって:
1)場合によって発酵ブロス中のアンサマイトシン産生微生物を不活性化する工程;および
2)非芳香族水非混和性溶媒を用いて、発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出する工程
を含む、前記抽出法。
【0018】
[18]上記方法はまた、工程2の前に、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するための、培地の処理も含んでもよい。
[19]発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出するための方法であって:
1)非芳香族水非混和性溶媒を用いた、発酵ブロスからのアンサマイトシンの抽出;および
2)固体を除去し、有機相の単離を可能にする、ろ過;
を含む、前記抽出法。上記方法は、場合によって:
(i)発酵ブロス中の微生物の化学薬品または熱不活性化;および/または
(ii)工程2の前の、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するための、培地の処理;
を含んでもよい。
【0019】
[20]発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出するための方法であって:非芳香族水非混和性溶媒を用いた多様な遠心分離技術によって、培地からアンサマイトシンを抽出する工程を含む、前記抽出法。
【0020】
[21]上記方法は、場合によって:
(i)発酵ブロス中の微生物の化学薬品または熱不活性化;および/または
(ii)遠心分離前または遠心分離中の、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するための、培地の処理;
を含んでもよい。
【0021】
[22]発酵ブロスから固形デブリを除去するための方法であって:
1)溶液中にアンサマイトシンを保持しながら、固体を除去するための、水混和性有機溶媒の存在下での発酵ブロスの遠心分離、
を含む、前記方法。
【0022】
[23]上記方法は、場合によって:
(i)発酵ブロス中の微生物の化学薬品または熱不活性化;および/または
(ii)遠心分離前または遠心分離中の、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するための、培地の処理;
を含んでもよい。
【0023】
[24]上述の方法において、アンサマイトシン産生微生物は、アクチノシネマ属種であることが好ましく、より好ましくはアクチノシネマ・プレチオスムである。アンサマイトシン産生微生物はまた、アクチノシネマ・プレチオスムATCC 31565またはそれから派生する株、あるいはアクチノシネマ・プレチオスムPF4−4(ATCC PTA−3921)またはそれから派生する株であってもよい。米国特許第4,450,234号に記載されるように、アクチノシネマ・プレチオスムATCC 31565は、(i)財団法人発酵研究所、〒532−8686 大阪市淀川区十三本町2丁目17−85、日本に、寄託番号IFO 13963の元、1979年8月20日に寄託され;(ii)生命工学工業技術研究所(以前の微生物工業技術研究所)、産業技術総合研究所、経済産業省、〒305 茨城県つくば市東1丁目1−1、日本に、寄託番号FERM−P NO.5185の元、1979年8月29日に寄託され;そして(iii)American Type Culture Collection, 10801 University Blvd., Manassas, Virginia 20110−2209, 米国に、寄託番号ATCC 31565の元、1979年9月11日に寄託された。さらに、アクチノシネマ・プレチオスムPF4−4は、ブダペスト条約の規定の元に、American Type Culture Collection, 10801 University Blvd., Manassas, Virginia 20110−2209, 米国に、2001年12月11に寄託され、そして寄託番号ATCC PTA−3921を与えられた。
【0024】
発明の詳細な説明
[26]巨大発酵槽における液体培地中、アンサマイトシンに関して非常に生産性が高い微生物の培養法を提供する。アンサマイトシンが非常に可溶性である、非芳香族水非混和性有機溶媒中に培養ブロスおよび微生物からアンサマイトシンを抽出するための方法、ならびに必要な場合、シリカまたはアルミナカラムであって、好ましくはあらかじめ充填されたカートリッジである、前記カラムの通過、その後、産物の結晶化によってアンサマイトシンを精製するための方法もまた、提供する。必要な場合、抽出工程前の熱処理またはクロロホルム処理によって、微生物を不活性化してもよい。
【0025】
[27]アンサマイトシンP−3、P−3’、P−4、P−4’、P−2およびP−1(図1)などの多様なC−3エステルの混合物を含んでもよい精製アンサマイトシンを、還元剤で処理して、所望のC−3ヒドロキシル化合物、メイタンシノール(P−0)を生じてもよい。精製されたアンサマイトシンは、典型的には、C−3位以外の分子の部位に修飾を有する、望ましくないアンサマイトシンを少量しか含有しない。好ましくは、アンサマイトシン産生株は、アクチノシネマ属種である。より好ましくは、微生物はアクチノシネマ・プレチオスムである。微生物はまた、アクチノシネマ・プレチオスムPF4−4(ATCC PTA−3921)およびその派生株、ならびにアクチノシネマ・プレチオスムATCC 31565およびその派生株であってもよい。本明細書に記載する特定の培地または当該技術分野に記載される他の任意の培地を用い、一般の当業者に知られる発酵培養技術によって、微生物を増殖させてもよい(米国特許第4,162,940号;第4,450,234号;第4,228,239号;第4,331,598号;および第4,356,265号)。
【0026】
[28]本発明の方法の1つの態様は、液体培地中での微生物の培養である。管理された条件下で、細菌株PF4−4の増殖を行い、そして増殖は、非常に多様な培地および条件を使用してもよい。例えば、発行された米国特許第4,137,230号;第4,162,940号;第4,331,598号;第4,356,265号;および第4,450,234号において、ATCC 31565またはATCC 31281に関して記載されるものと類似の条件下で、そして類似の培地を用いて;そしてHatanoら, Agric. Biol. Chem. 48, 1721−1729, 1984に記載されるように、PF4−4を増殖させてもよい。したがって、PF4−4株は、やはりアンサマイトシンの発酵産生を支援する、非常に多様な炭素供給源を許容する。例示的な増殖培地を表1および2に示す。表1は、アクチノシネマ・プレチオスムPF4−4などのアンサマイトシン産生微生物によるアンサマイトシンの産生を支援する培地を示し、そして表2は、アクチノシネマ・プレチオスムPF4−4、および他のアンサマイトシン産生微生物の増殖および/または成長に適したさらなる培地を示す。
表1.産生培地組成(記入は%w/vである)。
【0027】
【表1】

【0028】
滅菌は121℃で20分間であった。1最後に添加した。
表2.関連培地
【0029】
【表2】

【0030】
PF4−4株からのアンサマイトシンの発酵産生に好ましい方法を、以下の実施例1および2にさらに記載する。
発酵
[29]静置、振盪、有酸素液内などの培養条件または任意の他の培養条件によって、培養を行ってもよい。巨大タンク発酵槽における優れた培養増殖およびアンサマイトシンの高産生のため、有酸素液内培養が好ましい。発酵中に栄養分を供給することによって、アンサマイトシン産生をさらに増進してもよい。例えば、FM4−6培地中で生物を培養する際、発酵期間中にグルコースをさらに供給するか、あるいは最初の約24〜72時間の間、好ましくは最初の約48時間の間、グルコースを供給し、その後、発酵終了時にアンサマイトシン産生の倍増を生じうるまで、グルコースおよびワタ(cotton)種子粉(例えばTrader’s Protein、テネシー州メンフィスのProfloまたはPharmamedia)または大豆粉などのタンパク質栄養分、ならびにイソブタノール、イソブチルアルデヒド、n−ブタノール、n−ブチルアルデヒド、n−プロパノール、n−プロピオンアルデヒド、イソプロパノール、イソプロピオンアルデヒド、ペンタノール、バレルアルデヒド、イソペンタノール、イソバレルアルデヒドなどの、C−3エステル側鎖の形成を促進するアルコールまたはアルデヒドを供給する。培養条件は、用いた培地および産生規模に応じるが、通常、約5〜9のpH範囲で、好ましくは約6.5〜8.0の出発pHで、発酵を行うことが好ましい。より好ましくは、pH範囲は約7〜8であり、さらにより好ましくは、約7〜7.4である。最も好ましいpHは約7.2である。温度は、約15℃〜35℃の範囲であってもよく、好ましい範囲は約25℃〜30℃である。より好ましくは、温度は約28℃である。最大アンサマイトシン集積が達成されるまで、発酵を続ける。培養時間は多様であることも可能であり、そして培養法、培地組成、および温度を含むいくつかの要因に応じうる。典型的には、発酵時間は、96〜336時間の範囲である。
【0031】
アンサマイトシンの分析
[30]米国特許第4,331,598号および第4,450,234号において、親株ATCC 31565は、C−14でのメチル基またはヒドロキシメチル基の存在によって区別される2つのクラスのアンサマイトシンを産生すると開示される(図1を参照されたい)。どちらのクラスに関しても、C−3酸素原子に結合したそれぞれのアシル側鎖が異なり、そしてC−14がメチル基またはヒドロキシメチル基(または続く研究では、N−デメチル)を所持するかどうかに関して異なる、いくつかの異なるアンサマイトシンが産生される。順序が変わった化合物に関して、本明細書に用いる命名法は、図1に準拠して、上に定義される。
【0032】
[31]アンサマイトシンP−3は、特定の増殖条件下で、PF4−4および親株ATCC 31565の主要な産物である。細菌をバリンまたはイソ酪酸(米国特許第4,228,239号)、あるいはイソブチルアルコールまたはイソブチルアルデヒド(米国特許第4,356,265号)の存在下で増殖させると、他のアンサマイトシン化合物は、少量しか存在しない。すべてイソブチルアルコールを含有する、異なる発酵培地(表1中でFMと称される)中でPF4−4株を増殖させると、アンサマイトシンP−3が、産生される主なアンサマイトシンである。アンサマイトシンの量をアッセイする1つの方法において、発酵ブロスの試料をエタノールまたはアセトニトリルで希釈し、次いで強く振盪し、そして最後に遠心分離する。次いで、アンサマイトシンP−3含量に関して、上清をアッセイする。
【0033】
[32]好ましくは、逆相高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、アンサマイトシンを分画し、そして分析するが、例えばMALDI−TOFまたは薄層クロマトグラフィーなどの任意の適切な技術が使用可能である。1つの方法において、酢酸エチル、塩化メチレンまたはクロロホルムなどの有機溶媒を用いて発酵ブロスを抽出し、そして有機溶媒中のP−3の含量を、逆相C18またはC8カラムを用いたHPLCによって決定する。
【0034】
アンサマイトシンの抽出
[33]二次代謝産物の回収に一般的に使用される方法によって、発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出してもよい。アンサマイトシンは、非芳香族溶媒に容易に可溶性であるため、酢酸アルキルであって、アルキル鎖が直鎖または分枝鎖であり、そして1〜5炭素原子を有する、酢酸アルキル、ジアルキルケトンおよびハロゲン化溶媒などの非芳香族水非混和性溶媒と攪拌することによって、容易に抽出可能である。適切な酢酸アルキルの例には、酢酸n−ブチル、酢酸エチル、および酢酸メチルが含まれる。適切なジアルキルケトンの例はメチルイソブチルケトンである。適切なハロゲン化溶媒の例は、ジクロロメタンである。酢酸n−ブチルでの抽出が好ましい。好ましくは、発酵ブロス対非芳香族水非混和性溶媒の体積比は、1:1である。
【0035】
[34]また、Rohm and Haas Companyから商業的に入手可能なアンバーライトXAD−4、XAD−16、三菱化成工業から商業的に入手可能なDiaion HP20、HP21、Sepabeads SP825、SP850、SP70、SP700などの多様な樹脂上に、発酵ブロスからアンサマイトシンを吸着させてもよい。これらの例は、範囲を限定せず、一般の当業者に知られる他の樹脂もまた、上記目的のために使用可能である。磁気的にまたは膨張層クロマトグラフィーなどの吸着剤密度に頼る方法によって、ブロスからポリマーを回収可能であるように、磁石または高密度物質などの二次構造上のコーティングとしてもまた、樹脂を使用可能である。アンサマイトシンが樹脂上に吸着されたならば、定組成溶離または勾配溶離によって、1以上の有機溶媒を用いて、これらを溶離させることも可能である。1つの態様において、樹脂をブロスに直接添加して、アンサマイトシンを抽出してもよい。
【0036】
[35]いくつかの手段によって、樹脂からアンサマイトシンを回収可能である。1つの態様において、ろ過によって樹脂を回収してもよい。第二の態様において、遠心分離によって樹脂を回収し、そして次いで、1以上の有機溶媒または水と混合した1以上の有機溶媒を用いて、ペレットを溶離させてもよい。第三の態様において、膨張層クロマトグラフィーによって、樹脂から、水性相および固体破片を除去してもよい。次いで、膨張層カラム中で樹脂を圧縮して、そして定組成溶離または勾配溶離によって、1以上の有機溶媒または水と混合した1以上の有機溶媒を用いて、溶離させてもよい。第四の態様において、樹脂を、部分的に浸透可能な膜によって、発酵ブロスから分離しながら、アンサマイトシンを抽出することも可能である。例えば、樹脂を充填した透析膜を、発酵ブロスとともに攪拌してもよく、水および低分子量構成要素が膜を通過することも可能であり、アンサマイトシンが樹脂に結合することが可能になる。次いで、透析バッグをブロスから取り除き、そして次いで、上述のように、回収された樹脂を溶離させてもよい。
【0037】
[36]望ましい場合、約50℃〜55℃で約30分間〜2時間、穏やかな加熱に曝露することによって、または1%(v/v)クロロホルムを添加することによって、抽出前に、発酵ブロス中の微生物を不活性化してもよい(Toru Hasegawaら 1983, Int. J. Syst. Bacteriol. 33:314−320)。
【0038】
[37]また、抽出前または抽出中、方法には、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するための培地の処理が含まれてもよい。処理には、限定されるわけではないが、加熱、pHの調整、あるいは酵素処理または化学薬品処理、例えばポリ硫酸鉄、脱乳化剤、ヒュームド・シリカ、またはアセトンもしくはメタノールなどのアルコールなどの共溶媒の添加が含まれてもよい。
【0039】
[38]有機相抽出の場合、2.0〜13.0の間のpHで、しかし好ましくは約6.0〜7.0のpHで、そしてより好ましくは約6.5〜7.0のpHで、そして好ましくは酢酸n−ブチルを用いて、抽出を行う。抽出効率を改善するため、抽出プロセス中、約5℃〜80℃の間、好ましくは30℃〜45℃の間の温度に、ブロスを維持してもよい。
【0040】
[39]抽出時間は、ブロス組成、ブロスおよび抽出溶媒の温度、ブロスおよび溶媒を混合する方法、ならびに抽出に用いる溶媒を含む、いくつかの要因に応じる。抽出時間は、抽出法に応じて、1時間〜120時間の範囲である。例えば、迅速抽出およびろ過法を選択する場合、抽出時間は、1〜12時間の間の範囲であってもよい。
【0041】
[40]ろ過中にろ過助剤を用いてもよい。こうした助剤には、限定されるわけではないが、Celpure P1000、Celatom FW−80、Hyflo Super CelおよびCeliteが含まれる。場合によって、ろ過中に、ろ過助剤を直接、ブロスに添加してもよい。場合によって、また、フィルターをろ過助剤であらかじめコーティングしてもよい。この方法で使用可能なろ過法には、限定されるわけではないが、接線流ろ過、ろ過助剤でコーティングした擦過ドラムろ過(scraping drum filtration)またはバッチろ過が含まれる。
【0042】
[41]pH1〜pH5またはpH8〜pH13などの極端なpHで、あるいは60℃〜90℃などの非常に上昇した温度で、抽出を行う場合、アンサマイトシンの過剰な分解を回避する速度で、抽出を完了しなければならない。必要な場合は、また、連続遠心分離によって、抽出を非常に迅速に行ってもよい。こうした場合、厳しい条件への長時間の曝露が回避されるように、ブロスが遠心分離装置に入る際に、発酵ブロスのpHまたは温度を調整する。発酵プロセシングに用いられてきており、そしてアンサマイトシンを抽出するのに使用可能である遠心分離装置の例には、限定されるわけではないが、遠心分離デカンターおよび積層型ディスク遠心分離装置が含まれる。次いで、保持された有機溶媒抽出物を減圧下で濃縮して、アンサマイトシンを含有する残渣を生じてもよい。あるいは、水混和性溶媒を発酵ブロスと混合し、そして遠心分離して、固体を除去し、単相の固体不含溶液を生じてもよい。次いで、例えば水非混和性溶媒を添加して、有機相および水相の分離を生じ、その後、有機相を濃縮することによって、溶液をプロセシングしてもよい。
【0043】
溶液中のアンサマイトシンの水性洗浄。
[42]水非混和性有機溶媒の溶液中のアンサマイトシンを、水、水性酸、水性塩基、部分的にまたは完全に塩飽和された水、あるいは記載される任意の水性洗浄液の組み合わせで洗浄してもよい。水性酸の例には、限定されるわけではないが、1〜6.9の間のpHの塩酸、硫酸、酢酸、ギ酸、およびリン酸の水溶液が含まれる。本発明の前後関係において、水性酸にはまた、酸性水性緩衝系が含まれる。酸性緩衝系の例には、限定されるわけではないが、各々、それぞれの酸性緩衝範囲で使用するために調整されたpHである、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、酢酸アンモニウム、およびギ酸アンモニウムが含まれる。水性塩基の例には、限定されるわけではないが、7.1〜13の間のpHの、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、およびリン酸ナトリウムの水溶液が含まれる。本発明の前後関係において、水性塩基にはまた、塩基性水性緩衝系も含まれる。塩基性緩衝系の例には、限定されるわけではないが、各々、それぞれの塩基性緩衝範囲で使用するために調整されたpHである、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ホウ酸ナトリウム、および炭酸アンモニウムが含まれる。
【0044】
[43]酸性または塩基性洗浄は、アンサマイトシンの認識可能な分解がpHとともに変化することのないように、完了しなければならない。必要であれば、遠心分離技術によって、非常に迅速な抽出を行ってもよい。部分的にまたは完全に塩飽和された水の例には、限定されるわけではないが、多様な飽和レベルの水性塩化ナトリウム、多様な飽和レベルの水性硫酸ナトリウム、および多様な飽和レベルの水性塩化カリウムが含まれる。完全にまたは部分的に飽和された水性塩溶液の混合物を、水性塩基または水性酸と混合する、水性洗浄もまた行ってもよい。
【0045】
抽出前のろ過:
[44]あるいは、抽出前に、ろ過または遠心分離によって、アンサマイトシン含有発酵ブロス中の固体を分離してもよい。エタノール、水性エタノール、あるいは他の有機溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、ジクロロメタンまたはアセトンなどの溶媒での洗浄によって、固体細胞塊中のアンサマイトシンを回収してもよく、そしてこうした洗浄は一般の当業者に周知である。本出願の他の箇所に記載するように、既知の芳香族有機溶媒を用いた抽出によって、ろ液中のアンサマイトシンを回収してもよい。
【0046】
アンサマイトシンの精製:
[45]未精製産物を、シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーなどの精製法に供してもよく、その後、必要であれば再結晶化に供してもよい。好ましくは、Biotageクロマトグラフィーシステムを用いた、Biotageシリカゲル・カートリッジなどの、あらかじめ充填されたカラム上で、クロマトグラフィーを行う。酢酸エチルおよびヘキサンの混合物で出発し、そして増加する量のメタノールを添加する、溶媒勾配を用いて、カラムから所望のアンサマイトシンを溶出してもよい。所望のアンサマイトシンを含有する分画をプールし、そして濃縮してもよい。所望の場合、産物を溶解するため、酢酸エチルなどの溶媒を用い、そして次いで、ヘプタンまたはヘキサンなどの非極性溶媒を添加して、純粋な産物を結晶化させる、結晶化によって、アンサマイトシンをさらに精製してもよい。用語、結晶化は、溶液から形成される固体が、無定形または規定の構造のいずれを有してもよいという点で、本明細書において、用語、沈殿もまた含む。
【0047】
細胞結合剤/メイタンシノイド複合体:
[46]本発明の方法を用いて、腫瘍が活性化するプロドラッグとして有用である、細胞結合剤/メイタンシノイド複合体を作製してもよい。本発明の方法によって調製されるアンサマイトシンは、還元性切断を経て、メイタンシノールを生じることも可能であり、該物質は、N−メチル−L−アラニン含有メイタンシノイド誘導体を産生するために、米国特許第5,208,020号、第5,416,064号、第6,333,410号および第6,441,163号に記載されるように使用可能である。次いで、ジスルフィド含有リンカーなどの多様なリンカーを介して、これらの誘導体を、細胞結合剤、好ましくは抗体にコンジュゲート化させる。
【実施例】
【0048】
実施例
[47]本発明はここで、限定されない実施例を参照することによって、例示される。
実施例1.アンサマイトシンの産生:
[48]一次播種:2%可溶性デンプン、1%グルコース、1%大豆ミール、0.5%コーンスティープリカー、(Roquette)0.5%Soytone、0.3%塩化ナトリウム、および0.5%炭酸カルシウムを含む、播種培地VM4−1’(400ml/フラスコ)を、最大容積2lの三角フラスコ11個に注いだ。滅菌後、各フラスコにPF4−4(ATCC PTA−3921)培養物を接種した。軌道振盪装置上、230rpmで48時間、28℃でフラスコをインキュベーションした。
【0049】
[49]二次播種:次いで、一次播種フラスコの内容物をプールした。300lの発酵槽に100lのVM4−1’播種培地を満たした。滅菌後、発酵槽に4lのプールした一次播種培養物を接種した。発酵槽を80rpmで攪拌しながら28℃に維持した。必要であれば通気および攪拌増加によって、溶解酸素レベルを30%飽和より高く維持した。24時間インキュベーションした後、二次播種培養物は、産生容器中に移す準備ができた。
【0050】
[50]産生:2つの300l産生発酵槽に、各々、250lの産生培地FM4−6(表1を参照されたい)を満たした。滅菌後、発酵槽に、各々、15lの二次播種培養物を接種した。107±5rpmでの攪拌および0.4vvmでの通気を伴い、発酵槽を28℃に維持した。第2日以降、攪拌速度を最大170±5rpmに、そして通気速度を最大1vvmに増加させることによって、溶解酸素含量を30%より高く維持した。発酵ブロスの試料を抜き取って、そしてエタノール中に希釈し、その後、HPLC分析によって定量化することによって、アンサマイトシン力価を毎日測定した。第10日まで発酵を続け、この時点で、アンサマイトシン増加は横ばい状態となった。2つの発酵槽中の第10日のアンサマイトシン力価は、それぞれ、251mg/lおよび244mg/lであった。リン酸を添加することによって、発酵ブロスのpHを6.5に調整した。発酵槽を55℃に加熱して、そしてこの温度で1時間維持して、微生物を不活性化した。次いで、有機溶媒を用いた抽出のため、発酵槽を周囲温度に冷却した。
【0051】
実施例2:フィード・バッチ法を用いたアンサマイトシンの産生。
[51]1500lの産生発酵槽に900lの産生培地FM4−6(表1を参照されたい)を満たした。滅菌後、発酵槽に、上述のように調製した54lの二次播種培養物を接種した。107±5rpmでの攪拌および0.4vvmでの通気を伴い、発酵槽を28℃に維持した。0〜48時間に、0.39ml/l/時間の速度で、28.5%グルコースの水溶液を供給した。48〜288時間に、0.51ml/l/時間の速度で供給される、21.5%グルコース、7.1%Profloおよび7.1%イソブタノールを含むストック溶液に、供給をスイッチした。第2日以降、攪拌速度を最大170±5rpmに、そして通気速度を最大1vvmに増加させることによって、溶解酸素含量を20%より高く維持した。発酵ブロスの試料を抜き取って、そしてエタノール中に希釈し、その後、HPLCにより定量分析することによって、アンサマイトシン力価を毎日測定した。第13日まで発酵を続け、この時点で、アンサマイトシン増加は横ばい状態となった。発酵槽中の第13日のアンサマイトシン力価は、304mg/lであった。リン酸を添加することによって、発酵ブロスのpHを6.5に調整した。
【0052】
[52]熱不活性化。発酵槽を55℃に加熱し、そしてこの温度で1時間維持して、微生物を不活性化した。次いで、有機溶媒を用いた抽出のため、発酵槽を30〜40℃の間に冷却した。
【0053】
実施例3.アンサマイトシンの抽出およびクロマトグラフィー精製。
[53]実施例2由来の発酵ブロスを等体積の酢酸n−ブチルと混合した。混合物を30および40℃〜45℃の間に維持し、そして2つの相の混合が溶媒界面でのみ起こるように、穏やかに攪拌した。抽出を最大5日間続けるか、または有機層のHPLC分析が、>80%のアンサマイトシンが抽出されたことを示すまで、続けた。次いで、有機層を分離し、そして流下膜式蒸発装置を用いて蒸発させ、20〜50lの間の最終体積にした。濃縮抽出物を2.2kgのシリカゲルを含有するフラスコに移した。回転蒸発装置を用いて、減圧下で操作し、乾燥するまで溶媒を蒸発させることによって、未精製アンサマイトシンでシリカゲル上をコーティングした。次いで、コーティングされたシリカを、Biotage, Inc.、バージニア州シャーロッツビルから得た、試料注入モジュール(SIM)に移した。SIMを、シクロヘキサンおよびヘキサン(2:1 v/v)の混合物で洗浄し、そして次いでシリカ・カートリッジを装備したBiotage 150Mシステムに連結した。酢酸エチル:ヘキサン:メタノール(29.4:68.6:2.0、v/v/v)の混合物を用いて、所望の産物をカラムから溶離させた。アンサマイトシンを含有する分画をプールし、そして減圧下で溶媒を蒸発させた。高真空下で24時間、産物をさらに乾燥させた。
【0054】
実施例4.アンサマイトシンの再結晶化。
[54]上記工程からの乾燥産物を熱酢酸エチル(23ml/g残渣)中に溶解した。アンサマイトシンの完全な溶解が達成されるまで、混合物を60〜75℃の間に維持した。バッチの温度を60〜75℃の間に維持しつつ、ヘプタン(80ml/g残渣)をゆっくりと添加した。ヘプタンをすべて添加した後、バッチを室温に冷却させた。ろ過によって結晶を回収し、そして次いで、高真空下で乾燥させて、221グラムの純粋なアンサマイトシンを生じた。
【0055】
実施例5:ろ過を用いた発酵ブロスの抽出。
[55]実施例2に記載するように調製した発酵ブロス(200ml)を、200mlの酢酸n−ブチル(200ml)と、5分間、激しく混合し、エマルジョンを生じた。Cellatom FW−80ろ過助剤(20g)を添加し、そしてCellatom FW−80ろ過助剤であらかじめコーティングしたブフナー漏斗を通じて、混合物を真空ろ過した。ろ過ケーキを40mlの酢酸n−ブチルで洗浄した。ここで固体混入物を含まず、透明な有機および水性層を含むろ液を分液漏斗に移した。水性層を排出した。アンサマイトシンを含有する有機層は保持された。
【0056】
実施例6:水非混和性溶媒を用いた遠心分離での発酵ブロスの抽出。
[56]実施例2に記載するように調製した発酵ブロスの一部分を、酢酸n−ブチルの一部分と、2分間、激しく混合した。生じたエマルジョンを1分間遠心分離し、そして固体混入物質を含まず、アンサマイトシンを含有する有機層を抜き取った。
【0057】
実施例7:水混和性溶媒を用いた遠心分離での発酵ブロスの抽出。
[57]実施例2に記載するように調製した発酵ブロスの一部分を、アセトンの一部分と、激しく混合した。混合物を1分間遠心分離して、固体をペレットにした。上清を抜き取り、そして半分の部分のヘキサンと混合した。水性層が分離し、アンサマイトシンを含有する透明な有機層が残った。
【0058】
実施例8.XAD−16疎水性ビーズを用いた、アンサマイトシンの固相抽出。
[58]実施例2に記載するように調製した発酵ブロス1lを、10グラムのXAD−16ビーズとともに、6時間、攪拌した。次いで、混合物を遠心分離し、そして上清を除去した。ペレットを小さいカラムに移し、そして脱イオン水、その後、90:10の脱イオン水:アセトニトリルで溶離させた。アンサマイトシンを含有する分画を合わせ、そして溶媒を蒸発させて112mgの濃縮抽出物を得た。HPLC分析は、抽出物が50mgのアンサマイトシンを含有することを示した。
【0059】
[59]本発明は詳細に、そしてその特定の態様に関連して記載されてきているが、一般の当業者には、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多様な変化および修飾を本発明に作成可能であることが明らかであろう。
【0060】
[60]本明細書に言及されるすべての刊行物は、明確に本明細書に援用される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】[25]図1は、発酵によって作製可能な多様なアンサマイトシンC−3エステル、ならびにC−3アルコール、メイタンシノール(P−0)の構造を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)非芳香族水非混和性溶媒を用いて、培地からアンサマイトシンを抽出する工程;
3)抽出したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
4)a)およびb)のいずれか一方によってアンサマイトシンを精製する工程:
a)結晶化、および
b)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【請求項2】
精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するため、培地を処理する工程;
3)非芳香族水非混和性溶媒を用いて、培地からアンサマイトシンを抽出する工程;
4)抽出したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
5)a)およびb)のいずれか一方によってアンサマイトシンを精製する工程:
a)結晶化、および
b)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【請求項3】
精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)非芳香族水非混和性溶媒を用いて、培地からアンサマイトシンを抽出する工程;
3)ろ過して固体を除去し、有機相の単離を可能にする工程;
4)有機相からアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
5)a)、b)、c)およびd)のいずれか1つによってアンサマイトシンを精製する工程:
a)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー、
b)結晶化、
c)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化、および
d)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【請求項4】
ろ過中にろ過助剤の使用をさらに含む、請求項3記載の方法。
【請求項5】
精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)遠心分離技術を用い、非芳香族水非混和性溶媒を用いて、培地からアンサマイトシンを抽出する工程;
3)抽出したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
4)a)、b)、c)およびd)のいずれか1つによってアンサマイトシンを精製する工程:
a)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー、
b)結晶化、
c)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化、および
d)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【請求項6】
精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)水混和性有機溶媒の存在下で、培地を遠心分離して、固体を除去する工程;
3)水非混和性非芳香族溶媒を添加して、そしてアンサマイトシンを有機層中に抽出する工程;
4)抽出したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
5)a)、b)、c)およびd)のいずれか1つによってアンサマイトシンを精製する工程:
a)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー、
b)結晶化、
c)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化、および
d)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【請求項7】
抽出中に有機相に塩を添加する、請求項6記載の方法。
【請求項8】
精製アンサマイトシンを調製するための方法であって:
1)液体培地においてアンサマイトシン産生微生物を培養する工程;
2)樹脂上への固相抽出によって、培地からアンサマイトシンを抽出する工程;
3)有機溶媒または水と混合した有機溶媒を用いた定組成溶離または勾配溶離によって、樹脂からアンサマイトシンを溶離させる工程;
4)溶離したアンサマイトシンを濃縮する工程;ならびに
5)場合によって、a)、b)、c)およびd)のいずれか1つによってアンサマイトシンを精製する工程:
a)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー、
b)結晶化、
c)シリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィーと、その後に続く結晶化、および
d)結晶化と、その後に続くシリカゲルまたはアルミナ上の吸着クロマトグラフィー
を含む、前記調製法。
【請求項9】
アンサマイトシン産生微生物がアクチノシネマ属(Actinosynnema)種である、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
アンサマイトシン産生微生物がアクチノシネマ・プレチオスム(Actinosynnema pretiosum)である、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
アンサマイトシン産生微生物がアクチノシネマ・プレチオスムATCC 31565またはそれから派生する株である、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
アンサマイトシン産生微生物がアクチノシネマ・プレチオスムPF4−4(ATCC PTA−3921)またはそれから派生する株である、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
処理する工程が、発酵ブロスを加熱することによって、または発酵ブロスにクロロホルムを添加することによって、微生物を不活性化する工程を含む、請求項2記載の方法。
【請求項14】
処理する工程が、加熱、pHの調整、酵素処理または化学薬品処理を含む、請求項2記載の方法。
【請求項15】
化学薬品処理が、ポリ硫酸鉄、脱乳化剤、ヒュームド・シリカまたは共溶媒の添加を含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
約50℃〜約55℃での加熱によって微生物を不活性化する、請求項14記載の方法。
【請求項17】
約6〜約7のpHで、抽出する工程を行う、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
約30℃〜約45℃の温度で、抽出する工程を行う、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
非芳香族水非混和性溶媒が、酢酸アルキルであって、アルキル鎖が直鎖または分枝鎖であり、そして1〜5炭素原子を有する、酢酸アルキル、ジアルキルケトン、およびハロゲン化溶媒からなる群より選択される、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
非芳香族水非混和性溶媒が、酢酸n−ブチル、酢酸エチル、および酢酸メチルからなる群より選択される、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
非芳香族水非混和性溶媒がメチルイソブチルケトンである、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
【請求項22】
非芳香族水非混和性溶媒がジクロロメタンである、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
【請求項23】
非芳香族水非混和性溶媒が酢酸n−ブチルである、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
【請求項24】
約30℃〜約45℃の温度で抽出を行い、そして非芳香族水非混和性溶媒が酢酸n−ブチルである、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
【請求項25】
培地対非芳香族水非混和性溶媒の体積比が1:1である、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
【請求項26】
培地対非芳香族水非混和性溶媒の体積比が1:1である、請求項19記載の方法。
【請求項27】
前記の培養する工程が、約6.5〜約8の範囲のpHの産生培地中である、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項28】
pHが約7〜約7.4の範囲である、請求項27記載の方法。
【請求項29】
pHが約7.2である、請求項28記載の方法。
【請求項30】
温度が約15℃〜約35℃の範囲である、請求項27記載の方法。
【請求項31】
温度が約25℃〜約30℃の範囲である、請求項27記載の方法。
【請求項32】
温度が約28℃である、請求項27記載の方法。
【請求項33】
温度が約28℃であり、そしてpHが約7.2である、請求項32記載の方法。
【請求項34】
前記の培養する工程中に、少なくとも1つのさらなる栄養分を提供する、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項35】
さらなる栄養分が炭素供給源である、請求項34記載の方法。
【請求項36】
さらなる栄養分が、炭素供給源、その後に続いて、炭素供給源およびタンパク質栄養分である、請求項34記載の方法。
【請求項37】
培養する工程中に、アンサマイトシンのC−3エステル側鎖の形成を促進するアルコールまたはアルデヒドをさらに提供する、請求項34記載の方法。
【請求項38】
培養する工程中に、アンサマイトシンのC−3エステル側鎖の形成を促進するアルコールまたはアルデヒドをさらに提供する、請求項35記載の方法。
【請求項39】
培養する工程中に、アンサマイトシンのC−3エステル側鎖の形成を促進するアルコールまたはアルデヒドをさらに提供する、請求項36記載の方法。
【請求項40】
炭素供給源がグルコースである、請求項35記載の方法。
【請求項41】
炭素供給源がグルコースである、請求項36記載の方法。
【請求項42】
タンパク質栄養分がワタ(cotton)種子粉または大豆粉である、請求項36記載の方法。
【請求項43】
アルデヒドまたはアルコールが、イソブタノール、イソブチルアルデヒド、n−ブタノール、n−ブチルアルデヒド、n−プロパノール、n−プロピオンアルデヒド、イソプロパノール、イソプロピオンアルデヒド、ペンタノール、バレルアルデヒド、イソペンタノール、およびイソバレルアルデヒドからなる群より選択される、請求項38記載の方法。
【請求項44】
アルデヒドまたはアルコールが、イソブタノール、イソブチルアルデヒド、n−ブタノール、n−ブチルアルデヒド、n−プロパノール、n−プロピオンアルデヒド、イソプロパノール、イソプロピオンアルデヒド、ペンタノール、バレルアルデヒド、イソペンタノール、およびイソバレルアルデヒドからなる群より選択される、請求項39記載の方法。
【請求項45】
培養する工程が約6.5〜約8のpHである、請求項34記載の方法。
【請求項46】
培養する工程が約7〜約7.4のpHである、請求項34記載の方法。
【請求項47】
培養する工程が約7.2のpHである、請求項34記載の方法。
【請求項48】
培養する工程が約15℃〜約35℃の温度である、請求項34記載の方法。
【請求項49】
培養する工程が約25℃〜約30℃の温度である、請求項34記載の方法。
【請求項50】
培養する工程が約28℃の温度である、請求項34記載の方法。
【請求項51】
培養する工程が約28℃の温度であり、そして約7.2のpHである、請求項34記載の方法。
【請求項52】
(i)化学薬品または熱不活性化によって、培地中の微生物を不活性化させる工程;
(ii)工程2の前に、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するため、培地を処理する工程;および
(iii)精製工程中に実行可能な沈殿の前または後に、有機溶媒中のアンサマイトシンの未精製溶液を、水、水性塩溶液、水性酸または水性塩基の任意の連続した組み合わせで洗浄する、洗浄工程;
の1以上をさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
【請求項53】
請求項1〜8のいずれか1項記載の方法によって調製されたアンサマイトシン由来のメイタンシノイドを細胞結合剤に連結することによって調製される、細胞結合剤メイタンシノイド複合体。
【請求項54】
細胞結合剤が抗体である、請求項53記載の細胞結合剤メイタンシノイド複合体。
【請求項55】
発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出するための方法であって:
1)発酵ブロス中のアンサマイトシン産生微生物を不活性化する工程;および
2)非芳香族水非混和性溶媒を用いて、発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出する工程;
を含む、前記抽出法。
【請求項56】
不活性化する工程が、発酵ブロスを加熱することによるか、または発酵ブロスにクロロホルムを添加することによる、請求項55記載の方法。
【請求項57】
不活性化する工程が、発酵ブロスを約50℃〜約55℃に加熱することによる、請求項55記載の方法。
【請求項58】
約6〜約7のpHで、抽出する工程を行う、請求項55記載の方法。
【請求項59】
約30℃〜約45℃の温度で抽出を行う、請求項55記載の方法。
【請求項60】
非芳香族水非混和性溶媒が、酢酸アルキルであって、アルキル鎖が直鎖または分枝鎖であり、そして1〜5炭素原子を有する、酢酸アルキル、ジアルキルケトン、およびハロゲン化溶媒からなる群より選択される、請求項55記載の方法。
【請求項61】
非芳香族水非混和性溶媒が、酢酸n−ブチル、酢酸エチル、および酢酸メチルからなる群より選択される、請求項55記載の方法。
【請求項62】
非芳香族水非混和性溶媒がメチルイソブチルケトンである、請求項55記載の方法。
【請求項63】
非芳香族水非混和性溶媒がジクロロメタンである、請求項55記載の方法。
【請求項64】
非芳香族水非混和性溶媒が酢酸n−ブチルである、請求項55記載の方法。
【請求項65】
約30℃〜約45℃の温度で、抽出する工程を行い、そして非芳香族水非混和性溶媒が酢酸n−ブチルである、請求項55記載の方法。
【請求項66】
発酵ブロス対非芳香族水非混和性溶媒の体積比が1:1である、請求項55記載の方法。
【請求項67】
工程2の前に、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するため、発酵ブロスを処理する工程をさらに含む、請求項55記載の方法。
【請求項68】
発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出するための方法であって:
1)非芳香族水非混和性溶媒を用いて、発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出する工程;および
2)ろ過して固体を除去し、有機相の単離を可能にする工程;
を含む、前記抽出法。
【請求項69】
(i)化学薬品または加熱によって、発酵ブロス中の微生物を不活性化させる工程;および
(ii)工程1の前に、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するため、発酵ブロスを処理する工程;
の一方または両方をさらに含む、請求項68記載の方法。
【請求項70】
非芳香族水非混和性溶媒を用いた遠心分離によって、発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出する工程を含む、発酵ブロスからアンサマイトシンを抽出するための方法。
【請求項71】
(i)化学薬品または加熱手段によって、発酵ブロス中の微生物を不活性化させる工程;および
(ii)遠心分離前または遠心分離中に、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するため、発酵ブロスを処理する工程;
の一方または両方をさらに含む、請求項70記載の方法。
【請求項72】
水混和性有機溶媒の存在下で発酵ブロスを遠心分離して、溶液中にアンサマイトシンを保持しながら、固体を除去する工程
を含む、発酵ブロスから固体デブリを除去するための方法。
【請求項73】
発酵ブロスから固体デブリを除去するための方法が:
(i)化学薬品または加熱によって、発酵ブロス中の微生物を不活性化させる工程;および
(ii)遠心分離前または遠心分離中に、アンサマイトシンの溶媒抽出を促進するため、発酵ブロスを処理する工程;
の一方または両方をさらに含む、請求項72記載の方法。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2008−526267(P2008−526267A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552126(P2007−552126)
【出願日】平成17年12月12日(2005.12.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/044783
【国際公開番号】WO2006/078368
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(504039155)イミュノジェン・インコーポレーテッド (36)
【Fターム(参考)】