アンテナ装置
【課題】地導体における意図しない周波数での電気的共振を防止して、電波妨害を受け難いアンテナ装置を得ること。
【解決手段】誘電体基板の一方の面に放射素子および給電回路がそれぞれ導体パターンにより形成され、他方の面に地導体が形成されるアンテナ装置において、前記誘電体基板の外形は、対向する２辺が平行しない異形であることを特徴とする。
【解決手段】誘電体基板の一方の面に放射素子および給電回路がそれぞれ導体パターンにより形成され、他方の面に地導体が形成されるアンテナ装置において、前記誘電体基板の外形は、対向する２辺が平行しない異形であることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、マイクロ波帯またはミリ波帯で使用されるアンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
マイクロ波帯またはミリ波帯で使用されるアンテナ装置は、誘電体基板の一方の面に放射素子および給電回路がそれぞれ導体パターンにより形成され、他方の面に地導体が形成されたマイクロストリップアンテナである。
【０００３】
そして、例えば、特許文献１に示されるように、誘電体基板は長方形のものが使用されるので、誘電体基板の他方の面のほぼ全面に形成される地導体も誘電体基板の外形と等しく長方形になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００９−１８８６８３号公報（図１）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところが、長方形状の地導体では、対向する２辺が平行であるので、意図しない周波数において電気的共振が起こる。そのため、従来のアンテナ装置では、放射素子での本来の共振周波数での電波の他に、地導体での電気的共振に起因する意図しない周波数での電波も送受信してしまい、電波妨害を受け易いという問題があった。
【０００６】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、地導体における意図しない周波数での電気的共振を防止して、電波妨害を受け難いアンテナ装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上述した目的を達成するために、本発明は、誘電体基板の一方の面に放射素子および給電回路がそれぞれ導体パターンにより形成され、他方の面に地導体が形成されるアンテナ装置において、前記誘電体基板の外形は、対向する２辺が平行しない異形であることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、誘電体基板の他方の面のほぼ全面に形成される地導体の外形は、誘電体基板と同様に、対向する２辺が平行しない異形であるので、地導体における意図しない周波数での電気的共振を防止できる。したがって、電波妨害を受け難いアンテナ装置が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】図１は、本発明の実施の形態１によるアンテナ装置の外観構成を示す上面概念図である。
【図２】図２は、本発明の実施の形態２によるアンテナ装置の外観構成を示す上面概念図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下に、本発明にかかるアンテナ装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【００１１】
実施の形態１．
図１は、本発明の実施の形態１によるアンテナ装置の外観構成を示す上面概念図である。図１において、アンテナ装置１ａは、誘電体基板２ａの一方の面（上面）に、放射素子３および給電回路４の複数個がそれぞれ導体パターンにより形成され、誘電体基板２ａの図示できない他方の面（裏面）のほぼ全面に、地導体が形成されている。
【００１２】
ここで、誘電体基板２ａの外形は、対向する２辺が平行しない異形であるので、裏面のほぼ全面に形成される地導体の外形も、誘電体基板２ａの外形と同じく対向する２辺が平行しない異形になる。これによって、意図しない周波数における地導体での電気的共振を防止できる。
【００１３】
したがって、実施の形態１によれば、電波妨害を受け難くすることができ、放射素子３での本来の共振周波数での電波で送受信することができるアンテナ装置が得られる。
【００１４】
実施の形態２．
図２は、本発明の実施の形態２によるアンテナ装置の外観構成を示す上面概念図である。図２において、この実施の形態２によるアンテナ装置１ｂでは、図１に示したアンテナ装置１ａにおいて、異形の誘電体基板２ａに代えて、長方形の誘電体基板２ｂを用いている。そして、誘電体基板２ｂの裏面に形成される地導体５を、対向する２辺が平行しない異形に形成してある。
【００１５】
これによって、実施の形態１と同様に、意図しない周波数における地導体での電気的共振を防止でき、電波妨害を受け難くすることができる。
【００１６】
加えて、実施の形態２によれば、誘電体基板が異形になることを防止できるので、配置設計の利便性を確保できる。
【産業上の利用可能性】
【００１７】
以上のように、本発明にかかるアンテナ装置は、電波妨害を受け難くするアンテナ装置として有用である。
【符号の説明】
【００１８】
１ａ，１ｂ アンテナ装置
２ａ，２ｂ 誘電体基板
３ 放射素子
４ 給電回路
５ 地導体
【技術分野】
【０００１】
本発明は、マイクロ波帯またはミリ波帯で使用されるアンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
マイクロ波帯またはミリ波帯で使用されるアンテナ装置は、誘電体基板の一方の面に放射素子および給電回路がそれぞれ導体パターンにより形成され、他方の面に地導体が形成されたマイクロストリップアンテナである。
【０００３】
そして、例えば、特許文献１に示されるように、誘電体基板は長方形のものが使用されるので、誘電体基板の他方の面のほぼ全面に形成される地導体も誘電体基板の外形と等しく長方形になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】特開２００９−１８８６８３号公報（図１）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところが、長方形状の地導体では、対向する２辺が平行であるので、意図しない周波数において電気的共振が起こる。そのため、従来のアンテナ装置では、放射素子での本来の共振周波数での電波の他に、地導体での電気的共振に起因する意図しない周波数での電波も送受信してしまい、電波妨害を受け易いという問題があった。
【０００６】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、地導体における意図しない周波数での電気的共振を防止して、電波妨害を受け難いアンテナ装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上述した目的を達成するために、本発明は、誘電体基板の一方の面に放射素子および給電回路がそれぞれ導体パターンにより形成され、他方の面に地導体が形成されるアンテナ装置において、前記誘電体基板の外形は、対向する２辺が平行しない異形であることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、誘電体基板の他方の面のほぼ全面に形成される地導体の外形は、誘電体基板と同様に、対向する２辺が平行しない異形であるので、地導体における意図しない周波数での電気的共振を防止できる。したがって、電波妨害を受け難いアンテナ装置が得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
【図１】図１は、本発明の実施の形態１によるアンテナ装置の外観構成を示す上面概念図である。
【図２】図２は、本発明の実施の形態２によるアンテナ装置の外観構成を示す上面概念図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下に、本発明にかかるアンテナ装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【００１１】
実施の形態１．
図１は、本発明の実施の形態１によるアンテナ装置の外観構成を示す上面概念図である。図１において、アンテナ装置１ａは、誘電体基板２ａの一方の面（上面）に、放射素子３および給電回路４の複数個がそれぞれ導体パターンにより形成され、誘電体基板２ａの図示できない他方の面（裏面）のほぼ全面に、地導体が形成されている。
【００１２】
ここで、誘電体基板２ａの外形は、対向する２辺が平行しない異形であるので、裏面のほぼ全面に形成される地導体の外形も、誘電体基板２ａの外形と同じく対向する２辺が平行しない異形になる。これによって、意図しない周波数における地導体での電気的共振を防止できる。
【００１３】
したがって、実施の形態１によれば、電波妨害を受け難くすることができ、放射素子３での本来の共振周波数での電波で送受信することができるアンテナ装置が得られる。
【００１４】
実施の形態２．
図２は、本発明の実施の形態２によるアンテナ装置の外観構成を示す上面概念図である。図２において、この実施の形態２によるアンテナ装置１ｂでは、図１に示したアンテナ装置１ａにおいて、異形の誘電体基板２ａに代えて、長方形の誘電体基板２ｂを用いている。そして、誘電体基板２ｂの裏面に形成される地導体５を、対向する２辺が平行しない異形に形成してある。
【００１５】
これによって、実施の形態１と同様に、意図しない周波数における地導体での電気的共振を防止でき、電波妨害を受け難くすることができる。
【００１６】
加えて、実施の形態２によれば、誘電体基板が異形になることを防止できるので、配置設計の利便性を確保できる。
【産業上の利用可能性】
【００１７】
以上のように、本発明にかかるアンテナ装置は、電波妨害を受け難くするアンテナ装置として有用である。
【符号の説明】
【００１８】
１ａ，１ｂ アンテナ装置
２ａ，２ｂ 誘電体基板
３ 放射素子
４ 給電回路
５ 地導体
【特許請求の範囲】
【請求項１】
誘電体基板の一方の面に放射素子および給電回路がそれぞれ導体パターンにより形成され、他方の面に地導体が形成されるアンテナ装置において、
前記誘電体基板の外形は、対向する２辺が平行しない異形である
ことを特徴とするアンテナ装置。
【請求項２】
誘電体基板の一方の面に放射素子および給電回路がそれぞれ導体パターンにより形成され、他方の面に地導体が形成されるアンテナ装置において、
前記地導体の外形は、対向する２辺が平行しない異形である
ことを特徴とするアンテナ装置。
【請求項１】
誘電体基板の一方の面に放射素子および給電回路がそれぞれ導体パターンにより形成され、他方の面に地導体が形成されるアンテナ装置において、
前記誘電体基板の外形は、対向する２辺が平行しない異形である
ことを特徴とするアンテナ装置。
【請求項２】
誘電体基板の一方の面に放射素子および給電回路がそれぞれ導体パターンにより形成され、他方の面に地導体が形成されるアンテナ装置において、
前記地導体の外形は、対向する２辺が平行しない異形である
ことを特徴とするアンテナ装置。
【図１】
【図２】
【図２】
【公開番号】特開２０１１−２２８７９６（Ｐ２０１１−２２８７９６Ａ）
【公開日】平成２３年１１月１０日（２０１１．１１．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−９４２４１（Ｐ２０１０−９４２４１）
【出願日】平成２２年４月１５日（２０１０．４．１５）
【出願人】（０００００６０１３）三菱電機株式会社 (33,312)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２３年１１月１０日（２０１１．１１．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年４月１５日（２０１０．４．１５）
【出願人】（０００００６０１３）三菱電機株式会社 (33,312)
【Ｆターム（参考）】
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