説明

アームレスト

【課題】収納位置および使用位置の何れにある場合でも物品収納部に対する物品の出し入れを可能とする。
【解決手段】アームレストARは、シートバック12に回動可能に枢支された本体30と、本体30に枢設されて第1開口部34を開閉し、収納位置においてシートバック12のシート表面と面一となる第1蓋体50と、本体30に枢設されて第2開口部36を開閉し、使用位置において上方を指向して腕当部となる第2蓋体60とを有する。収納位置にある場合は、第1蓋体50の開放により物品収納部32に対する物品の出し入れが許容され、使用位置にある場合は、第2蓋体60の開放により物品収納部32に対する物品の出し入れが許容される。なお物品収納部32内には、本体30の姿勢に関係なく常に水平状態に姿勢保持される物品収納体70が配設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アームレストに関し、更に詳細には、シートのシートバックに回動可能に枢設され、シートバックに収納させた収納位置およびシートバックから延出させた使用位置とに姿勢変位可能なアームレストに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、セダンタイプやワゴンタイプ等の種々乗用車のリアシートは、図10に例示するように、乗員室内の幅方向に延在する横長のベンチタイプとなっているものが多く、大人3人が横並びに着座することを許容し得るようになっている。このようなシートSでは、車種やグレードに応じて異なるものの、1人または2人が使用する場合に身体を支えるためのアームレストAR1が、シートバック12の左右中央部分に回動可能に枢設されている。すなわちアームレストAR1は、シートバック12に設けた収納凹部14に縦向きに収納させた収納位置(図10に実線表示)と、シートバック12から前方へ横向きに延出させてシートクッション10の上面に倒伏した使用位置(図10に2点鎖線表示)とに姿勢変位可能となっている。すなわち、3人乗車時や非使用時には、シートバック12の収納凹部14へ収納させてシートS(シートバック12)の一部分として機能させ、使用時には使用位置へ延出させて使用するようになっている。
【0003】
また、アームレストAR1の本体20には、身辺小間物の収納を許容する物品収納部22が内部画成されており、図11に例示するように、この本体20に枢設された蓋体26を開放することで、当該物品収納部22に対する物品の出し入れが可能となっている。このようなアームレストに関しては、例えば特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開平9−201255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、図10および図11に例示した従来のアームレストAR1は、本体20の片面にだけ開口部24が開設されて、この開口部24を開閉するための蓋体26が配設されており、使用位置にある場合にだけ蓋体26の開閉が許容される構造となっていた。すなわち、図10に実線表示した収納位置にある場合には、シートバック12に露出した側に蓋体がないため、物品収納部22に対する物品の出し入れが不可能である。従って、物品収納部22に対する物品の出し入れを行なう場合は、一旦図11の使用位置まで回動させた後に蓋体26を開放しなければならず、面倒で煩わしい操作が伴う課題があった。
【0005】
また、アームレストAR1が縦向き(起立状態)と横向き(倒伏状態)とに回動変位するため、物品収納部22内に収納した物品が、アームレストAR1の姿勢変位に伴って物品収納部22内でずれ動いてしまい、整頓状態を維持できない問題も内在していた。
【0006】
従って本発明では、収納位置および使用位置の何れにある場合でも物品収納部に対する物品の出し入れを可能とすると共に、物品収納部内に収納した物品の整頓状態を維持できるようにしたアームレストを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
シートのシートバックに回動可能に枢設され、前記シートバックに収納させた収納位置および該シートバックから延出させた使用位置とに姿勢変位可能なアームレストにおいて、
前記シートバックに回動可能に枢支され、物品収納部が内部画成されると共に対向する第1開口部および第2開口部を開設した本体と、
前記本体に枢設されて前記第1開口部を開閉し、前記収納位置において前記シートバックのシート表面と面一となる第1蓋体と、
前記本体に枢設されて前記第2開口部を開閉し、前記使用位置において上方を指向して腕当部となる第2蓋体とを有し、
前記収納位置にある場合は、前記第1蓋体の開放により前記物品収納部に対する物品の出し入れを許容し、前記使用位置にある場合は、前記第2蓋体の開放により物品収納部に対する物品の出し入れを許容するよう構成したことを要旨とする。
【0008】
従って、請求項1に係る発明によれば、アームレストが収納位置および使用位置の何れにある場合でも物品収納部に対する物品の出し入れが可能であるから、この物品収納部に対する物品の出し入れに際してアームレストを姿勢変位させるという面倒な操作を必要としない。
【0009】
請求項2記載の発明は、
シートのシートバックに回動可能に枢設され、前記シートバックに収納させた収納位置および該シートバックから延出させた使用位置とに姿勢変位可能なアームレストにおいて、
前記シートバックに回動可能に枢支され、物品収納部が内部画成されると共に対向する第1開口部および第2開口部を開設した本体と、
前記物品収納部内において前記本体に対し回動可能に配設され、該本体の姿勢に関係なく常に水平状態に姿勢保持される物品収納体と、
前記本体に枢設されて前記第1開口部を開閉し、前記収納位置において前記シートバックのシート表面と面一となる第1蓋体と、
前記本体に枢設されて前記第2開口部を開閉し、前記使用位置において上方を指向して腕当部となる第2蓋体とを有し、
前記収納位置にある場合は、前記第1蓋体の開放により前記物品収納体に対する物品の出し入れを許容し、前記使用位置にある場合は、前記第2蓋体の開放により物品収納体に対する物品の出し入れを許容するよう構成したことを要旨とする。
【0010】
従って、請求項2に係る発明によれば、アームレストが収納位置および使用位置の何れにある場合でも物品収納体に対する物品の出し入れが可能であるから、この物品収納体に対する物品の出し入れに際してアームレストを姿勢変位させるという面倒な操作を必要としない。しかも、物品収納体が常に水平状態に姿勢保持されるため、アームレストを収納位置と使用位置との間で姿勢変位させたとしても収納した物品がずれ動くことがなく、物品が物品収納部内で常に整頓状態に収納される。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、
物品収納体は、前記物品収納部内に収容された収容位置および前記第1開口部から外方へ迫出した迫出位置の間でスライド移動が可能に配設されると共に、連繋機構により前記第1蓋体と連繋され、
前記第1蓋体を本体へ閉成した場合には前記物品収納体が前記収容位置に移動し、該第1蓋体を本体から開放した場合には該物品収納体が前記迫出位置へ移動することを要旨とする。
【0012】
従って、請求項3に係る発明によれば、アームレストが収納位置にある場合において第1蓋体を開放した際には、連繋機構より各物品収納体が第1開口部へ迫出すようになるため、該物品収納体に対する物品の出し入れを行ない易くなる。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記連繋機構は、歯車列およびカム機構を組み合わせて構成されることを要旨とする。従って、請求項4に係る発明によれば、第1蓋体の開閉動作に連動させて各物品収納体を確実にスライド移動させることができる。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記連繋機構は、リンク機構およびカム機構を組み合わせて構成されることを要旨とする。従って、請求項5に係る発明によれば、第1蓋体の開閉動作に連動させて各物品収納体を確実にスライド移動させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るアームレストによれば、収納位置および使用位置の何れにある場合でも物品収納部に対する物品の出し入れを可能とすると共に、物品収納部内に収納した物品の整頓状態を維持できる等の有益な効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明に係るアームレストにつき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参照しながら、以下に説明する。なお、図10および図11に既出の部材・部位と同一の部材・部位に関しては、同一の符号を付して説明する。
【実施例】
【0017】
図1は、図3のI−I線断面図であって、好適実施例に係るアームレストの内部構成を示している。図2は、図3のII−II線断面図であって、アームレストの連繋機構を示している。また図3は、アームレストの内部構成を示したシートの縦断背面図である。本実施例のアームレストARが配設されるシートSは、図10および図11に例示した従来のシートSと基本的に同一であって、シートクッション10およびシートバック12から構成されるベンチタイプのものである。
【0018】
シートバック12の左右中央部分には、アームレストARの収納を許容するサイズの収納凹部14が陥設されている。この収納凹部14は、シートバック12の内部に埋設した合成樹脂製の保持部材16により、形状保持が図られたもとで補強されている。そしてアームレストARは、シートバック12に設けた収納凹部14に縦向きに収納されて該シートバック12の一部分をなす収納位置と、シートバック12から前方へ横向きに延出させてシートクッション10の座面上方に到来した使用位置とに姿勢変位可能となっている。
【0019】
本実施例のアームレストARは、シートバック12に回動可能に枢設された本体30と、この本体30の一方の片面に枢設された第1蓋体50と、本体30の他方片面に枢設された第2蓋体60とを有しており、これらにより全体が形成されている。本体30は、略矩形中空体状を呈して物品収納部32が内部画成されると共に、対向する第1開口部34および第2開口部36が表側片面および裏側片面に開設されている。また、物品収納部32の左右には、後述する連繋機構80,80が収容される機構収納空間38,38が画成されている。そして、左側外壁面40および右側外壁面42の夫々の後方側に、シートバック12に内蔵した保持部材16に穿設した支持孔18,18へ嵌合される支持軸44,44が突設されており、これら支持孔18と支持軸44とのヒンジ作用によりシートバック12に対する本体30の回動が許容される。
【0020】
第1蓋体50は、第1ヒンジ軸52を介して本体30の表側に枢設され、前述した第1開口部34を開閉するようになっている。この第1蓋体50は、図1および図2に例示するように、アームレストARが収納位置に収納されている状態においてシートバック12のシート表面と略面一となり、このシート表面の一部を構成するようになっている。このため第1蓋体50の外側には、発泡ウレタン等を材質とする所要厚の弾性部材54と、この弾性部材54を被覆する表皮材等の加飾部材56とが配設されており、シートバック12と同等の弾力性および質感が付与されている。このような第1蓋体50は、図4および図5に例示するように、アームレストARが収納位置にある場合にシートクッション10の上面側へ開放することが可能となっており、この第1蓋体50の開放により、第1開口部34を介して物品収納部32に対する物品の出し入れを許容するようになっている。
【0021】
第2蓋体60は、第2ヒンジ軸62を介して本体30の裏側に枢設され、前述した第2開口部36を開閉するようになっている。この第2蓋体60は、図7に例示するように、アームレストARが使用位置に延出されている状態において上方を指向し、乗員の腕を当て受ける腕当部として機能する。このため第2蓋体60の外側には、発泡ウレタン等を材質とする所要厚の弾性部材64と、この弾性部材64を被覆する表皮材等の加飾部材66とが配設されており、弾力性および質感が付与されている。なお加飾部材66は、シートバック12と同一材質の表皮材でもよいし、これ以外の材質の表皮材であってもよい。このような第2蓋体60は、図6および図7に例示するように、アームレストARが使用位置にある場合にシートバック12の前側へ開放することが可能となっており、この第2蓋体60の開放により、第2開口部36を介して物品収納部32に対する物品の出し入れを許容するようになっている。
【0022】
そして本実施例のアームレストARでは、バケット形状を呈して物品を収納保持可能な合計3個の物品収納体70が、物品収納部32内に並列状に配設されている。これら物品収納体70は、その両側外面において偏心した位置に突設した支軸72,72を、本体30の内壁面46,46に配設された軸支持部材74,74に挿通支持させることにより、本体30の姿勢に関係なく常に開口部76を上方へ指向させた水平状態に姿勢保持されるようになっている。すなわち、アームレストARが収納位置にある場合(図1,図2)、使用位置にある場合(図6,図7)、これら収納位置と延出位置との途中ある場合の何れにおいても、各物品収納体70は物品の有無に関係なく常に水平状態に姿勢保持される。従って、各物品収納体70に収納された物品は、アームレストARを収納位置と使用位置との間で姿勢変位させたとしても、該物品収納体70から脱落することが殆どなく、物品収納部32内でずれ動くことが防止される。
【0023】
また、前述した各軸支持部材74は、本体30の両内壁面46,46に形成された長溝48,48にスライド移動可能に配設されている。これら長溝48は、図2に例示するように、各内壁面46の略中間部位から第1開口部34の開口端近傍まで延在し、かつ通常使用角度に保持したシートバック12にアームレストARを収納保持した場合(図2)に、略水平に延在するように形成されている。従って、これら軸支持部材74,74に支持された物品収納体70は、該軸支持部材74,74が長溝48,48に沿って移動することにより、物品収納部32内に収容された収容位置(図1)および第1開口部34から外方へ迫出した迫出位置(図5)の間でスライド移動が可能に配設されている。なお各軸支持部材74は、長溝48内に配設されたコイルスプリング78により、常には第1開口部34から離間する方向へ弾力付勢されており、物品収納体70は収容位置の方向へ弾力的に保持される。
【0024】
更に、夫々の物品収納体70は、前述した機構収納空間38,38に配設した連繋機構80,80により第1蓋体50と連繋され、この第1蓋体50を本体30へ閉成した場合には収容位置に移動して停止し、第1蓋体50を本体30から開放した場合には迫出位置へ移動して停止するようになっている。なお、夫々の連繋機構80は同一構成なので、片方の連繋機構80についてのみ説明し、他方は同一の符号で指示して説明は省略する。
【0025】
本実施例の連繋機構80は、歯車列82およびカム機構84を組み合わせて構成されている。すなわち歯車列82は、第1蓋体50の裏側に設けた第1ギア86、この第1ギア86に噛合する第2ギア88、第2ギア88に噛合する第3ギア90、この第3ギア90に噛合する第4ギア92から構成されている。またカム機構84は、従動節として機能する前述の軸支持部材74と、回転支軸96により本体30の内壁面46に回動自在に配設された原動節としてのカム板94と、各カム板94を連結する連結ロッド98とから構成されている。そして、第4ギア92の端部と連結ロッド98の端部とが連結されており、これにより第1蓋体50と各物品収納体70が連繋されている。
【0026】
従って、第1蓋体50を本体30へ閉成した場合には、図2において第1ギア86が右方向へ移動することにより、第2ギア88、第3ギア90を介して第4ギア92が下方へ移動し、これにより連結ロッド98が下方へ移動することで、各カム板94が右回転する。そして、カム板94の短径部分に軸支持部材74が当接するようになるため、該軸支持部材74はコイルスプリング78の弾力付勢により長溝48の後端側へ移動し、これにより物品収納体70が収容位置へ移動して停止保持される。
【0027】
また、第1蓋体50を本体30から開放する場合には、図5に図示したように、第1ギア86が左方向へ移動することにより、第2ギア88、第3ギア90を介して第4ギア92が上方へ移動し、これにより連結ロッド98が上方へ移動するので、各カム板94が左回転するようになる。これにより、カム板94の長径部分に軸支持部材74が当接するようになるため、該軸支持部材74はコイルスプリング78の弾力付勢に抗して長溝48の前端側へ押されて移動し、これにより物品収納体70が迫出位置へ移動して停止保持される。従って、第1蓋体50を開放した場合には、図4および図5に例示したように、上下方向に並んだ各物品収納体70が第1開口部34を介して外方へ迫出すため、物品収納体70に対する物品の出し入れを行ない易くなる。
【0028】
なお、連繋機構80の構成に関しては、前述した歯車列82およびカム機構84を組み合わせて構成に限定されるものではない。例えば図9に例示するように、レバー102,104からなるリンク機構100および前述のカム機構84を組み合わせて構成されるものであっても、第1蓋体50と各物品収納体70とを連動させることが可能である。また図示しないが、ベルトやチェーン等から構成しても、第1蓋体50と各物品収納体70とを連繋することが可能である。
【0029】
このように構成された本実施例のアームレストARによれば、以下のような効果を得ることができる。先ず、アームレストARが収納位置にある場合には、第1蓋体50を開放することで物品収納部32に配設した各物品収納体70に対する物品の出し入れが可能であり、アームレストARが使用位置にある場合には、第2蓋体60を開放することで各物品収納体70に対する物品の出し入れが可能である。すなわち、アームレストARが収納位置および使用位置の何れにある場合でも物品収納体70に対する物品の出し入れが可能であるから、物品の出し入れに際してアームレストARを姿勢変位させる面倒な操作を必要としない。これは、物品収納部32内に物品収納体70を配設していないアームレストにあっても、同様の効果が得られる。
【0030】
また、物品収納部32内に常に水平状態に姿勢制御される物品収納体70を配設してあるため、アームレストARを収納位置と使用位置との間で姿勢変位させたとしても収納した物品がずれ動くことがなく、物品が物品収納部32内で常に整頓状態に収納される。また、アームレストARが収納位置にある場合において第1蓋体50を開放した際には、連繋機構80より各物品収納体70が第1開口部34へ迫出すようになっているため、該物品収納体70に対する物品の出し入れを行ない易くなる。
【0031】
なお連繋機構80は、歯車列82およびカム機構84から構成されているため、第1蓋体50の開閉動作に連動して各物品収納体70を確実にスライド移動させることができる。また連繋機構80は、リンク機構100およびカム機構84から構成されるものであっても、第1蓋体50の開閉動作に連動して各物品収納体70を確実にスライド移動させることができる。
【0032】
前述した実施例では、物品収納部32内に合計3個の物品収納体70を並列的に配設した場合を例示したが、この物品収納体70の配設個数はこれに限定されるものではない。
【0033】
また連繋機構80は、本体30の両側に配設した場合を例示したが、第1蓋体50に開閉に対して各物品収納体70を確実に連動させ得れば、何れか一方に1組だけ配設するようにしてもよい。
【0034】
また、アームレストARが装着されるシートSは、乗員室の後側に設置されるリアシートに限定されるものではなく、フロントシートやサードシート等、乗員室に設置される全てが対象とされる。
【0035】
更に、前述した実施例では、シートSのシートバック12は、横長に形成した一体ものとして例示したが、このシートバック12は左右に分割されると共に両者の間に空間が画成されたもので、この空間部分にアームレストARを収納するようにしたタイプのものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係るアームレストは、種々自動車の乗員室内に設置されるシートに配設されるアームレストに好適に実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図3のI−I線断面図。
【図2】図3のII−II線断面図。
【図3】アームレストの内部構成を示したシートの縦断背面図。
【図4】アームレストが収納位置にある場合において、第1蓋体を開放させた状態を示したシートの斜視図。
【図5】図4のV−V線断面図。
【図6】アームレストが使用位置にある場合において、第2蓋体を開放させた状態を示したシートの斜視図。
【図7】アームレストを収納位置から使用位置へ姿勢変位させた状態を示した縦断側面図。
【図8】図6のVII−VII線断面図。
【図9】別形態の連繋機構を示したシートの縦断側面図。
【図10】従来のアームレストを収納位置と使用位置とに姿勢変位した状態で示したシートの斜視図。
【図11】アームレストが使用位置にある場合にだけ、物品収納部に対する物品の出し入れが可能であることを示した説明斜視図。
【符号の説明】
【0038】
12 シートバック,30 本体,32 物品収納部,34 第1開口部,
36 第2開口部,50 第1蓋体,60 第2蓋体,70 物品収納体,80 連繋機構,
82 歯車列,84 カム機構,100 リンク機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートのシートバック(12)に回動可能に枢設され、前記シートバック(12)に収納させた収納位置および該シートバック(12)から延出させた使用位置とに姿勢変位可能なアームレストにおいて、
前記シートバック(12)に回動可能に枢支され、物品収納部(32)が内部画成されると共に対向する第1開口部(34)および第2開口部(36)を開設した本体(30)と、
前記本体(30)に枢設されて前記第1開口部(34)を開閉し、前記収納位置において前記シートバック(12)のシート表面と面一となる第1蓋体(50)と、
前記本体(30)に枢設されて前記第2開口部(36)を開閉し、前記使用位置において上方を指向して腕当部となる第2蓋体(60)とを有し、
前記収納位置にある場合は、前記第1蓋体(50)の開放により前記物品収納部(32)に対する物品の出し入れを許容し、前記使用位置にある場合は、前記第2蓋体(60)の開放により物品収納部(32)に対する物品の出し入れを許容するよう構成した
ことを特徴とするアームレスト。
【請求項2】
シートのシートバック(12)に回動可能に枢設され、前記シートバック(12)に収納させた収納位置および該シートバック(12)から延出させた使用位置とに姿勢変位可能なアームレストにおいて、
前記シートバック(12)に回動可能に枢支され、物品収納部(32)が内部画成されると共に対向する第1開口部(34)および第2開口部(36)を開設した本体(30)と、
前記物品収納部(32)内において前記本体(30)に対し回動可能に配設され、該本体(30)の姿勢に関係なく常に水平状態に姿勢保持される物品収納体(70)と、
前記本体(30)に枢設されて前記第1開口部(34)を開閉し、前記収納位置において前記シートバック(12)のシート表面と面一となる第1蓋体(50)と、
前記本体(30)に枢設されて前記第2開口部(36)を開閉し、前記使用位置において上方を指向して腕当部となる第2蓋体(60)とを有し、
前記収納位置にある場合は、前記第1蓋体(50)の開放により前記物品収納体(70)に対する物品の出し入れを許容し、前記使用位置にある場合は、前記第2蓋体(60)の開放により物品収納体(70)に対する物品の出し入れを許容するよう構成した
ことを特徴とするアームレスト。
【請求項3】
前記物品収納体(70)は、前記物品収納部(32)内に収容された収容位置および前記第1開口部(34)から外方へ迫出した迫出位置の間でスライド移動が可能に配設されると共に、連繋機構(80)により前記第1蓋体(50)と連繋され、
前記第1蓋体(50)を本体(30)へ閉成した場合には前記物品収納体(70)が前記収容位置に移動し、該第1蓋体(50)を本体(30)から開放した場合には該物品収納体(70)が前記迫出位置へ移動する請求項2記載のアームレスト。
【請求項4】
前記連繋機構(80)は、歯車列(82)およびカム機構(84)を組み合わせて構成される請求項3記載のアームレスト。
【請求項5】
前記連繋機構(80)は、リンク機構(100)およびカム機構(84)を組み合わせて構成される請求項3記載のアームレスト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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