説明

アームレスト

【課題】軽量化が容易で耐久性に優れたアームレストを提供する。
【解決手段】収納式のアームレスト10を、その回動方向に対して略垂直となる一対の壁面α,αがその基端部における一方の側面に形成された樹脂製の回動フレーム11と、アームレスト10が使用状態となった際に壁面αに当接する壁面β及びアームレストが収納状態となった際に壁面αに当接する壁面βで構成されたストッパー機構を有する金属製の第一取付部材12と、回動フレーム11における壁面α,αを覆って補強する金属製の補強部材13とで構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のシートなどに好適に備え付けることができる収納式のアームレストに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、運転席や助手席などのシートに、アームレストが備え付けられた自動車が増えてきている。自動車のシートに備え付けられるアームレストは、その基端部がシートフレームに対して鉛直回動可能な状態で取り付けられて、その先端部が前方を向いた使用状態と、その先端部が上方を向いた収納状態とを適宜切り替えることができるようにした収納式のものが一般的となっている。この種のアームレストでは、使用状態と収納状態とを切り替える際の操作性の向上や、自動車の軽量化を図るため、その軽量化を意識した開発が行われるようになっている。
【0003】
例えば、アームレストの骨格をなす回動フレームを金属ではなく樹脂によって形成することにより、軽量化を図ったアームレストが知られている(例えば特許文献1)。回動フレームを樹脂によって形成したアームレストでは、その強度が問題となるため、回動フレームを形成する樹脂に、ガラス繊維などの繊維系充填材や、タルクなどの粉末系充填材を充填することも行われている。これにより、回動フレームを樹脂によって形成しながらも、その強度を高めることが可能になる。
【0004】
ところが、収納式のアームレストにおいては、回動フレームをシートフレームに取り付けるための取付金具などに、アームレストの先端部が前方を向いて使用状態となった際に該先端部がそれ以上下方に回動しないようにするための突起(ピンなど)や、アームレストの先端部が上方を向いて収納状態となった際に該先端部がそれ以上後方に回動しないようにするための突起(ピンなど)を設けることが行われている(例えば特許文献2)。これらの突起は、通常、金属で形成されることに加えて、回動フレームとは局所的に接触することになるため、回動フレームにおける前記突起と接触する部分には多大な負荷がかかるようになる。
【0005】
したがって、この種の収納式のアームレストにおいては、例え充填材を充填して回動フレームの強度を高めていたとしても、それが樹脂によって形成されていることには変わらないため、回動フレームにおける前記突起と接触する部分の磨耗や変形を防ぐことはできなかった。このため、回動フレームを樹脂によって形成した収納式のアームレストは、使用を重ねるうちにガタツキが生じたり、アームレストが正常な位置で支持されなくなったりなどの不具合が発生しやすかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−289986号公報
【特許文献2】特開2008−048784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、軽量化が容易でありながらも、耐久性に優れ、使用を重ねても、ガタツキが生じたり、アームレストが正常な位置で支持されなくなったりなどの不具合が発生しにくいアームレストを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、
その基端部を支持躯体に対して鉛直回動可能な状態で取り付けることにより、その先端部が前方を向いた使用状態と上方を向いた収納状態を適宜切り替えることができるようにした収納式のアームレストであって、
(a)アームレストの骨格をなし、アームレストの回動方向に対して略垂直となる一対の壁面α,αがその基端部における一方の側面に形成された樹脂製の回動フレームと、
(b)回動フレームの基端部における前記一方の側面と支持躯体との間に介在されて、回動フレームの基端部を支持躯体に対して鉛直回動可能な状態で取り付けるとともに、アームレストが使用状態となった際に壁面αに当接してアームレストの先端部がそれ以上下方に回動しないようにするための壁面βと、アームレストが収納状態となった際に壁面αに当接してアームレストの先端部がそれ以上後方へ回動しないようにするための壁面βとで構成されたストッパー機構が回動フレーム側の側面に形成された金属製の第一取付部材と、
を備え、
壁面αと壁面β、及び壁面αと壁面βが、それぞれ金属同士で接触するように補強されたことを特徴とするアームレストを提供することによって解決される。
【0009】
ここで、「支持躯体」とは、シートフレームなど、シートの周辺に配されてアームレストを支持する躯体のことをいう。また、「(アームレスト又は回動フレームの)基端部を支持躯体に対して鉛直回動可能な状態で取り付ける」とは、アームレストの先端部又は回動フレームの先端部が鉛直面上を移動する(水平軸回りに回転する)ように、支持躯体に対してアームレストの基端部又は回動フレームの基端部を取り付けることをいう。さらに、「樹脂製の回動フレーム」における「樹脂製」とは、「回動フレームが主として樹脂によって形成される」の意であり、回動フレームを形成する樹脂に、樹脂以外の物質、例えば、ガラス繊維やタルクなどの充填材を含ませることを除外するものではない。「金属製の第一取付部材」及び「金属製の補強部材」における「金属製」についても同様である。
【0010】
本発明のアームレストにおいて、壁面αと壁面βを補強する構造には、以下の2種類がある。1つ目は、(c)樹脂製の回動フレームにおける壁面α,αを覆って補強する金属製の補強部材を設けることにより、壁面αと壁面βを補強する構造である。このように、金属製の補強部材を、樹脂製の回動フレームと金属製の第一取付部材との間に配することにより、壁面αと壁面β、及び壁面αと壁面βが、それぞれ金属同士で接触するようにすることが可能になる。以下においては、このタイプのアームレストを、「金属補強型のアームレスト」と呼ぶことがある。
【0011】
本発明における金属補強型のアームレストは、アームレストの先端部が前方を向いて使用状態となった際に、第一取付部材の壁面βが当接(実際には補強部材を介して当接)する壁面αと、アームレストの先端部が上方を向いて収納状態となった際に、第一取付部材の壁面βが当接(実際には補強部材を介して当接)する壁面αが、金属製の補強部材によって補強されたものとなっている。このため、本発明のアームレストは、回動フレームを樹脂によって形成して軽量化したにもかかわらず、回動フレームにおける壁面α,αが破損したり変形したりしにくいものとなっている。したがって、本発明のアームレストは、使用を重ねても、ガタツキが生じたり、アームレストが正常な位置で支持されなくなったりといった不具合が発生しにくい、耐久性に優れたものとなっている。
【0012】
また、本発明のアームレストは、シートフレームなどの支持躯体に対して回動フレームを直接取り付けるのではなく、第一取付部材を介して取り付けるものとなっている。このため、本発明のアームレストは、互換性に優れたものとなっており、それを使用する製品(自動車など)のモデルチェンジや、支持躯体側の部品変更などにも柔軟に対応できるものとなっている。加えて、アームレストが使用状態となった際にその先端部がそれ以上下方に回動しないようにするためや、アームレストが収納状態となった際にその先端部がそれ以上後方へ回動しないようにするためのストッパー機構を、支持躯体側に設ける必要がなくなるので、回動フレームと第一取付部材の寸法精度さえ高めておけば、支持躯体には寸法精度が要求されなくなり、シート全体としての製造コストをさらに削減することもできるようになる。
【0013】
2つ目は、(c)金属製の回動フレームにおける壁面α,αの裏側に宛がわれる樹脂製の補強部材を設けることにより、壁面αと壁面βを補強する構造である。金属製の回動フレームは、金属板にプレス加工や折り曲げ加工を施すことにより形成され、壁面α,αの部分は、前記金属板の所定箇所を第一取付部材側に凹ませる(第一取付部材側に突出させる)ことにより形成されるのであるが、この壁面α,αは、金属製の第一取付部材における壁面β,βが接触した際に凹むおそれ。しかし、このように、壁面α,αの裏側に樹脂製の補強部材を宛がうことにより、その凹みを防ぐことが可能になる。また、アームレストの重量の増大も最小限に抑えることが可能である。以下においては、このタイプのアームレストを、「樹脂補強型のアームレスト」と呼ぶことがある。
【0014】
本発明の金属補強型と樹脂補強型のアームレストにおいて、第一取付部材における壁面β,βの設け方は、特に限定されないが、通常、加工のしやすさなどを考慮して、第一取付部材を、金属板を加工して形成されたものとし、該金属板の外縁における所定区間を回動フレーム側へ折り曲げて形成した帯状の起立部の長手方向端部の端面が壁面β,βとなるようにすると好ましい。しかし、この場合には、壁面α,αと壁面β,βの接触面積を広く確保することが困難であり、第一取付部材における壁面β,βから回動フレームにおける壁面α,αの狭い範囲に集中的に押圧力が加えられるようになるので、回動フレームにおける壁面α,α周辺の変形を防ぎにくくなるおそれもある。
【0015】
このような場合においては、前記帯状の起立部における長手方向端部を第一取付部材の外方又は内方へ切り起こしてなる板状の切り起こし部を第一取付部材における少なくとも2箇所に設け、それぞれの切り起こし部における広口面(端面以外の面)を壁面β,βとすることも好ましい。これにより、壁面α,αと壁面β,βの接触面積を広く確保することが可能となり、第一取付部材における壁面β,βから回動フレームにおける壁面α,αに加えられる押圧力を分散させることができるようになる。したがって、回動フレームにおける壁面α,α周辺の変形をより確実に防ぐことが可能となる。また、第一取付部材の板厚を薄くすることもできるため、第一取付部材の軽量化を図ることも可能となる。
【0016】
また、本発明の金属補強型と樹脂補強型のアームレストにおいて、補強部材は、回動フレームにおける壁面αに覆われる部分と、回動フレームにおける壁面αに覆われる部分とが分離した形態のものであってもよいが、この場合には、部品点数が多くなってします。このため、帯状の金属片の長手方向両端部を回動フレーム側へ折り返すことによって補強部材を形成し、補強部材における折り返された両端部が回動フレームにおける壁面α,αに覆われるようにすると好ましい。これにより、部品点数を減らすだけでなく、補強部材の回動フレームへの組み付けも容易に行うことが可能になる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によって軽量化が容易でありながらも、耐久性に優れ、使用を重ねても、ガタツキが生じたり、アームレストが正常な位置で支持されなくなったりなどの不具合が発生しにくいアームレストを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明のアームレストをシートフレーム(支持躯体)に取り付けた状態を示した斜視図である。
【図2】第一実施態様のアームレストを、回動フレームと補強部材と第一取付部材と第二取付部材とに分解した状態を示した斜視図(紙面左上が前方)である。
【図3】第一実施態様のアームレストにおける回動フレームと補強部材と第一取付部材と第二取付部材とを組み合わせた状態を示した斜視図(紙面左上が前方)である。
【図4】第一実施態様のアームレストにおける回動フレームと補強部材と第一取付部材と第二取付部材とを組み合わせた状態を示した平面図(紙面左が前方)である。
【図5】第一実施態様のアームレストを図4におけるA−A面で切断した状態を示した断面図(紙面奥側が前方)である。
【図6】第一実施態様のアームレストを図4におけるB−B面で切断した状態を示した断面図(紙面奥側が前方)である。
【図7】第一実施態様のアームレストを図4におけるC−C面で切断した状態を示した断面図(紙面奥側が前方)である。
【図8】第一実施態様のアームレストを第一取付部材側から見た状態を示した正面図(紙面左側が前方)である。
【図9】第一実施態様のアームレストを図8におけるD−D面で切断した状態を示した断面図である。
【図10】第一実施態様のアームレストを図8におけるE−E面で切断した状態を示した断面図である。
【図11】第一実施態様のアームレストを第二取付部材側から見た状態を示した正面図(紙面左側が前方)である。
【図12】第一実施態様のアームレストを図11におけるF−F面で切断した状態を示した断面図(紙面左側が前方)である。
【図13】第一実施態様のアームレストにおいて、アームレストが使用状態にあるときの回動フレームの基端部周辺を拡大した図である。
【図14】第一実施態様のアームレストにおいて、アームレストが収納状態にあるときの回動フレームの基端部周辺を拡大した図である。
【図15】第二実施態様のアームレストを、回動フレームと補強部材と第一取付部材と第二取付部材とに分解した状態を示した斜視図(紙面左上が前方)である。
【図16】第二実施態様のアームレストにおける回動フレームと補強部材と第一取付部材と第二取付部材とを組み合わせた状態を示した斜視図(紙面左上が前方)である。
【図17】第二実施態様のアームレストにおける回動フレームと補強部材と第一取付部材と第二取付部材とを組み合わせた状態を示した平面図(紙面左が前方)である。
【図18】第二実施態様のアームレストを図17におけるA−A面で切断した状態を示した断面図(紙面奥側が前方)である。
【図19】第二実施態様のアームレストを図17におけるB−B面で切断した状態を示した断面図(紙面奥側が前方)である。
【図20】第二実施態様のアームレストを図17におけるC−C面で切断した状態を示した断面図(紙面奥側が前方)である。
【図21】第二実施態様のアームレストを第一取付部材側から見た状態を示した正面図(紙面左側が前方)である。
【図22】第二実施態様のアームレストを図21におけるD−D面で切断した状態を示した断面図である。
【図23】第二実施態様のアームレストを第二取付部材側から見た状態を示した正面図(紙面左側が前方)である。
【図24】第二実施態様のアームレストを図23におけるF−F面で切断した状態を示した断面図(紙面左側が前方)である。
【図25】第三実施態様のアームレストを、回動フレームと補強部材と第一取付部材と第二取付部材とに分解した状態を示した斜視図(紙面左上が前方)である。
【図26】第三実施態様のアームレストにおける回動フレームと補強部材と第一取付部材と第二取付部材とを組み合わせた状態を示した斜視図(紙面左上が前方)である。
【図27】第三実施態様のアームレストにおける回動フレームと補強部材と第一取付部材と第二取付部材とを組み合わせた状態を示した平面図(紙面左が前方)である。
【図28】第三実施態様のアームレストを図27におけるA−A面で切断した状態を示した断面図(紙面奥側が前方)である。
【図29】第三実施態様のアームレストを図27におけるB−B面で切断した状態を示した断面図(紙面奥側が前方)である。
【図30】第三実施態様のアームレストを図27におけるC−C面で切断した状態を示した断面図(紙面奥側が前方)である。
【図31】第三実施態様のアームレストを第一取付部材側から見た状態を示した正面図(紙面左側が前方)である。
【図32】第三実施態様のアームレストを第二取付部材側から見た状態を示した正面図(紙面左側が前方)である。
【図33】第三実施態様のアームレストを図23におけるF−F面で切断した状態を示した断面図(紙面左側が前方)である。
【図34】第四実施態様のアームレストを、回動フレームと補強部材と第一取付部材と第二取付部材とに分解した状態を示した斜視図(紙面左上が前方)である。
【図35】第四実施態様のアームレストを図11におけるF−F面に相当する面で切断した状態を示した断面図(紙面左側が前方)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明のアームレストの好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。図1は、本発明のアームレスト10をシートフレーム(支持躯体)に取り付けた状態を示した斜視図である。図1〜14は、本発明における第一実施態様のアームレスト10を示した図である。図15〜24は、本発明における第二実施態様のアームレスト10を示した図である。図25〜33は、本発明における第三実施態様のアームレスト10を示した図である。以下においては、主に第一実施態様のアームレスト10について説明する。第一実施態様のアームレスト10は、上述した金属補強型のアームレストの範疇に属するものである。
【0020】
1.アームレストの概要
本実施態様のアームレスト10は、図1に示すように、その基端部をシートフレーム(図示省略)に対して鉛直回動可能な状態で取り付けることにより、その先端部が前方を向いた使用状態と上方を向いた収納状態を適宜切り替えることができるようにした収納式のものとなっている。このアームレスト10は、図2と図12に示すように、回動フレーム11と、第一取付部材12と、補強部材13と、表皮14と、クッション材15と、第二取付部材16とで構成されている。回動フレーム11は、樹脂製のものとなっており、アームレスト10の骨格をなしている。回動フレーム11の形態は、アームレスト10の骨格をなすのであれば、特に限定されず、棒状などであってもよいが、本実施態様のアームレスト10においては、長尺板状となっている。ここで、「長尺板状」とは、「(回動フレームにおける)主な部分を長尺板状に形成する」の意であり、その一部に凹凸や縦壁や開口部などが形成されているような形態を除外するものではない。
【0021】
第一取付部材12は、図2に示すように、回動フレーム11の基端部における一方の側面とシートフレーム20との間に介在され、回動フレーム11の基端部をシートフレーム20(図12を参照)に対して鉛直回動可能な状態で取り付けるためのものとなっている。補強部材13は、図2に示すように、回動フレーム11の基端部における前記一方の側面(第一取付部材12が配される側の側面)に宛がわれて回動フレーム11を補強するためのものとなっている。表皮14は、図12に示すように、回動フレーム11の略全体を覆ってアームレスト10の外表面を形成するものとなっている。クッション材15は、図12に示すように、表皮14の内部に注入された発泡樹脂によって形成されており、表皮14と回動フレーム11との隙間を生めてアームレスト10にクッション性を付与する。第二取付部材15は、図2と図12に示すように、回動フレーム11に設けられた取付孔11aに回動フレーム11の他方の側面(回動フレーム11における第一取付部材12とは反対側の側面)から挿入され、回動フレーム11を第一取付部材12に対して取り付けるためのものとなっている。
【0022】
2.回動フレーム
回動フレーム11は、樹脂製のものとなっている。回動フレーム11の成形方法は、特に限定されないが、成形コストや強度などを考慮すると、通常、射出成形が選択される。射出成形であれば、本実施態様のアームレスト10のように、回動フレーム11を複雑な形態とする場合であっても、容易に成形することができるため、好適である。回動フレーム11に用いる樹脂の種類は、アームレスト10の骨格として必要な強度を発揮できるものであれば特に限定されない。このような樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等の熱可塑性樹脂が例示される。回動フレーム11は、これらの樹脂に、ガラス長繊維、ガラス短繊維、アラミド繊維又はカーボン繊維などの繊維系充填材や、タルク又は珪石分などの粉末系充填材など、樹脂以外の他の物質を添加した複合樹脂材料によって形成してもよい。
【0023】
回動フレーム11の基端部には、図2に示すように、長尺板状の回動フレーム11における一方の側面から他方の側面へと貫通して取付孔11aが設けられている。取付孔11aには、第二取付部材16を嵌め込むことができるようになっている。第一実施態様のアームレスト10において、第二取付部材16は、図12に示すように、孔付きブッシュ16bと、孔付きブッシュ16bに挿嵌するボルト16cと、ボルト16cの先端に螺合固定されるナット16aとで構成されている。孔付きブッシュ16bの先端は、図5に示すように、第一取付部材12における取付孔にカシメ固定することができるようになっている。このため、アームレスト10をシートフレーム20に取り付けるまでの間(図12に示すボルト16cとナット16aを螺合固定するまでの間)、第一取付部材12が回動フレーム11から脱落しないようにすることが可能となっている。
【0024】
回動フレーム11の基端部における第一取付部材12が配される側の側面(以下においては、説明の便宜上、当該側面を「外側面」と呼び、回動フレーム11における外面とは反対側の側面を「内側面」と呼ぶことがある。)には、回動フレーム11の回動方向に対して略垂直となる一対の壁面α,αが形成されている。壁面α,αの設け方は、壁面β,βと対になってストッパ機構を構成することができるのであれば特に限定されない。本実施態様のアームレスト10においては、回動フレーム11の外側面における取付孔11aを囲むように、略円弧状のスライド溝11bを設けており、スライド溝11bにおける長手方向両端部の壁面が壁面α,αとなるようになっている。スライド溝11bは、壁面α,αよりも後方(回動フレーム11の基端側)となるように設けている。
【0025】
回動フレーム11の外縁(上縁及び下縁を含む全周縁)は、図2及び図5〜7に示すように、第二取付部材16の側へ折り曲げられた折り曲げ部(外周壁)11cとなっている。折り曲げ部11cは、回動フレーム11の外縁における所定区間のみに設けてもよいが、本実施態様のアームレスト10においては、長尺板状の回動フレーム11の全周部に亘って設けている。これにより、回動フレーム11の断面係数を増大させ、その強度を高めることができる。また、回動フレーム11とクッション材15の一体性を高めることも可能になる。折り曲げ部11cの角部の曲率半径は、特に限定されないが、製品の安全性を高めて、アームレスト10をEU指令による規定を満たすようにするためには、5mm以上とされる。アームレスト10の他の角部についても同様である。
【0026】
回動フレーム11の先端部から基端部にかけては、図3に示すように、ビード11dを形成している。これによっても、折り曲げ部11cと同様、回動フレーム11の断面係数を増大させ、その強度をさらに高めることができる。本実施態様のアームレスト10において、ビード11dの高さは、図12に示すように、回動フレーム11の基端部から先端部にかけて一定としているが、場所によって変化させてもよい。例えば、回動フレーム11の基端部から先端部に近づくに連れてビード11cが低くなるようにすれば、回動フレーム11における負荷のかかりやすい基端部周辺の強度を重点的に高めながらも、基端部ほど強度が必要とされない先端部においては、樹脂の使用量を減らすことが可能になり、回動フレーム11の成形コストを抑えることができる。
【0027】
このほか、回動フレーム11には、図2に示すように、表皮14の内部に発泡樹脂(クッション材15の原料)を注入するための注入孔11fが設けられている。また、本実施態様のアームレスト10においては、図13に示すように、回動フレーム11におけるスライド溝11bの内周面に、凸部11hを設けている。この凸部11hは、図14に示すように、アームレスト10が収納状態となった際に、第一取付部材12の外周面に設けられた凸部12dに係止されるようになっており、僅かな力では、回動フレーム11が前方へ飛び出さないようにしている。この構成は、本発明のアームレスト10を、自動車のシートに備える場合に好適である。これにより、急ブレーキなどで車体が衝撃を受けた場合であっても、収納状態にあるアームレスト10が前方に飛び出さないようにすることが可能になる。このほか、回動フレーム11には、回動フレーム11を軽量化するために、ヌスミ孔(図示省略)を設けてもよい。
【0028】
3.第一取付部材
第一取付部材12は、金属によって形成される。第一取付部材12の成形方法は、特に限定されない。しかし、成形コストなどを考慮すると、第一取付部材12は、通常、所定形状に切り出された金属片の所定箇所に折り曲げ加工や打ち抜き加工を施すことにより成形される。第一取付部材12に使用する金属の種類は、必要な強度を発揮できるものであれば特に限定されない。このような金属としては、鉄やステンレス鋼などが例示される。第一取付部材12の表面には、亜鉛メッキやクロムメッキなどの表面処理を施してもよい。
【0029】
第一取付部材12は、図2に示すように、一方の側面から他方の側面へと貫通して取付孔12aが設けられた略円形の板状のものとなっている。第一取付部材12の外縁における所定区間は、シートフレーム20側(図12を参照)へ折り曲げられた係止突起12bとなっている。本実施態様のアームレスト10においては、2箇所に係止突起12bを設けている。係止突起12bは、図12に示すように、シートフレーム20の所定箇所に設けられた取付孔20aに係止され、第一取付部材12を、シートフレーム20に位置決めする機能を有している。
【0030】
第一取付部材12における回動フレーム11側の側面には、図13に示すように、アームレスト10が使用状態となった際に、壁面αに当接してアームレスト10の先端部がそれ以上下方に回動しないようにするための壁面βと、図14に示すように、アームレスト10が収納状態となった際に、壁面αに当接してアームレスト10の先端部がそれ以上後方へ回動しないようにするための壁面βが形成されている。壁面β,βの設け方は、特に限定されない。本実施態様のアームレスト10においては、図2に示すように、第一取付部材12を金属板によって形成し、該金属板の後側の外縁を、回動フレーム11側へ折り曲げられた帯状の起立部12cとし、この起立部12cの長手方向両端部における端面が壁面β,βとなるようにしている。これにより、壁面β,βを容易に形成できるだけでなく、壁面β,βを第一取付部材12の本体と一体的に形成することが可能になり、第一取付部材12の強度を高めることができる。起立部12cは、その長手方向に沿って分離した形態としてもよい。
【0031】
しかし、上述したように、回動フレームにおける壁面α,α周辺の変形をより防ぎにくくするためには、起立部12cの端面を壁面β,βとするのではなく、起立部12cの長手方向一端部と、起立部12cの長手方向他端部を、それぞれ第一取付部材12の外方又は内包へ略垂直に折り曲げた板状の折り曲げ部(図示省略)とし、それぞれの折り曲げ部の広口面(端面以外の面)が、それぞれ壁面β,βとなるようにすると好ましい。これにより、壁面α,αと壁面β,βとの接触面積を広く確保することが可能になる。
【0032】
4.補強部材
補強部材13は、金属によって形成される。補強部材13の成形方法は、特に限定されない。しかし、成形コストなどを考慮すると、第一取付部材12と同様、所定形状に切り出された金属片の所定箇所に折り曲げ加工や打ち抜き加工を施すことにより成形される。補強部材13に使用する金属の種類は、必要な強度を発揮できるものであれば特に限定されない。このような金属としては、鉄やステンレス鋼などが例示される。本実施態様のアームレスト10においては、一般的な鋼板によって補強部材13を形成している。補強部材13の表面には、亜鉛メッキやクロムメッキなどの表面処理を施してもよい。
【0033】
本実施態様のアームレスト10において、補強部材13は、図2に示すように、回動フレーム11の外面における壁面α,α周辺を覆う帯状部材からなっており、回動フレーム11の外面に設けられた帯状の嵌込溝11gに嵌め込んで取り付けることができるようになっている。この補強部材13は、帯状の金属片の長手方向両端部を回動フレーム11の側へ折り返すことによって形成されたものとなっており、その折り返された両端部が回動フレーム11における壁面α,αに宛がわれるようになっている。これにより、樹脂製の回動フレーム11における壁面α,αを金属によって補強することが可能になり、回動フレーム11における壁面α,αの周辺の変形や破損を防止し、長年の使用を経ても、アームレスト10にガタツキが生じたり、正常な位置で支持されなくなったりといった不具合の発生を防ぐことができるようになる。
【0034】
5.表皮
表皮14は、図12に示すように、回動フレーム11の略全体を覆うことのできる袋状のものとなっている。表皮14には、後述するクッション材15となる発泡樹脂を表皮14の内部に注入するための注入孔14aが設けられている。表皮14の素材は、特に限定されず、皮や布などを用いてもよい。しかし、表皮14に注入した発泡樹脂の漏れや、表皮14の腐蝕などを防止するためには、表皮14を、網目や折り目を有さない軟質樹脂からなるシート材を選択すると好ましい。ただし、表皮14の肌触りなどを重視する場合には、その表面に天然繊維や皮などの手触りのよい表地を貼るなど、表皮14を複層構造としてもよい。
【0035】
6.クッション材
クッション材15は、表皮14の内部に注入された発泡樹脂によって形成されており、表皮14と回動フレーム11との隙間を生めてアームレスト10にクッション性を付与する。クッション材15の素材は、クッション性を有するものであれば特に限定されないが、通常、軟質樹脂の発泡体が採用される。具体的には、ポリウレタンの発泡体などが例示される。クッション材15は、必要に応じて、低反発のものを採用してもよい。
【0036】
7.第二取付部材
本実施態様のアームレスト10において、第二取付部材16は、図2と図5に示すように、第一取付部材12の取付孔12aに係止するための係止爪を一方の開口端に有し、回動フレーム11の取付孔11aに係止するためのフランジを他方の開口端に有する、略筒状のものとなっている。このように第二取付部材16にフランジを設けることにより、第二取付部材16にスペーサーとしての機能を奏させることも可能となり、回動フレーム11をスムーズに鉛直回動させることができるようになる。この第二取付部材16は、図13に示すように、その内部にボルトを通してその先端をシートフレーム側に設けたナットに螺合することにより、シートフレーム20に取り付けることができる。
【0037】
8.第二実施態様のアームレスト
第二実施態様のアームレスト10を図15〜24に示す。第二実施態様のアームレスト10も、第一実施態様のアームレスト10と同様、上述した金属補強型のアームレストの範疇に属するものである。第二実施態様のアームレスト10においては、図24に示すように、第二取付部材16が、孔付きブッシュ16bと、ボルト16cと、ナット16aとで構成されている点は同じであるが、図18に示すように、樹脂製の第二取付部材16の先端が第一取付部材12の取付孔に嵌合した際に、第二取付部材16の先端に設けられた爪が第一取付部材12に係止されるようになっている。このような構造を採用することによっても、アームレスト10をシートフレーム20に取り付けるまでの間、第一取付部材12が回動フレーム11から脱落しないようにすることが可能である。
【0038】
9.第三実施態様のアームレスト
第三実施態様のアームレスト10を図25〜33に示す。第三実施態様のアームレスト10も、第一実施態様のアームレスト10と同様、上述した金属補強型のアームレストの範疇に属するものである。第三実施態様のアームレスト10においては、図28に示すように、第二取付部材16が、段付きボルト16dと、ナット16aと、抜け止めリング16eとで構成されている。抜け止めリング16eは、アームレスト10をシートフレーム20に取り付けるまでの間、第一取付部材12が回動フレーム11から脱落しないようにするためのものである。また、段付きボルト16dは、図25と図28に示すように、その先端部の外周面に螺子溝が切られており、それ自身をシートフレーム20の裏側に設けられたナット16aに螺合させることができるようになっている。この段付きボルト16aの基端部は、先端部よりも外径が大きくなっていることに加えて、フランジが設けられており、第一実施態様のアームレスト10と同様、第二取付部材16にスペーサーとしての機能も奏させることが可能となっている。
【0039】
10.第四実施態様のアームレスト
第四実施態様のアームレスト10を図34,35に示す。第四実施態様のアームレスト10は、上述した樹脂補強型のアームレストの範疇に属するものである。第四実施態様のアームレスト10は、図34,35に示すように、回動フレーム11と、第一取付部材12と、補強部材17と、表皮14と、クッション材15と、第二取付部材16と、シールカバー18とで構成されている。第四実施態様のアームレスト10は、これらの部品を一体化したものとなっている。第四実施態様のアームレスト10において、第二取付部材16は、図35に示すように、孔付きブッシュ16bと、ボルト16cと、ナット16aと、抜け止めリング16eと、ワッシャ16fとで構成されている。抜け止めリング16eは、第三実施態様のアームレスト10と同様、アームレスト10をシートフレーム20に取り付けるまでの間、第一取付部材12が回動フレーム11から脱落しないようにするためのものである。
【0040】
この第四実施態様のアームレスト10において、回動フレーム11は、金属製のものとなっている。具体的には、金属板にプレス加工や折り曲げ加工を施すことにより形成される。回動フレーム11における壁面α,αの周辺は、前記金属板の所定箇所を第二取付部材16側(外面側)から第一取付部材12側(内面側)に凹ませることにより形成されている。このため、回動フレーム11における壁面α,αの外面側は、内方へ凹んだ状態となっている。回動フレーム11におけるこの凹んだ部分には、補強部材17における凸部17a,17bが嵌め込まれる。補強部材17は、樹脂を射出成形することによって得たものとなっている。このため、壁面α,αの裏側に宛がわれる凸部17a,17bも樹脂によって形成されているが、凸部17a,17bは中実となっているため、十分な強度を発揮できるようになっている。このように、第四実施態様のアームレスト10は、軽量でありながらも、耐久性に優れたものとなっている。
【0041】
補強部材17を形成する樹脂の種類は、回動フレーム11を補強するのに必要な強度を発揮できるものであれば特に限定されない。このような樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等の熱可塑性樹脂が例示される。補強部材17は、回動フレーム11と同様、これらの樹脂に、ガラス長繊維、ガラス短繊維、アラミド繊維又はカーボン繊維などの繊維系充填材や、タルク又は珪石分などの粉末系充填材など、樹脂以外の他の物質を添加した複合樹脂材料によって形成してもよい。
【0042】
11.用途
本発明のアームレストは、主に、自動車などの乗り物用のシートに備え付けることを目的として開発されたものであるが、本発明のアームレストの用途は、これに限定されるものではなく、各種の椅子に備えることができる。具体的には、ビジネスチェア、学習用椅子、映画館や音楽ホールや体育館などの公共施設用の椅子、マッサージチェアなどが例示される。本発明のアームレストは、収納式のアームレストを備え付けることができる椅子であれば、好適に備え付けることができる。
【符号の説明】
【0043】
10 アームレスト
11 回動フレーム
11a 取付孔
11b スライド溝
11c 折り曲げ部(外周壁)
11d ビード
11f 注入孔
11g 嵌込溝
11h 凸部
12 第一取付部材
12a 取付孔
12b 係止突起
12c 起立部
12d 凸部
13 補強部材(金属製)
14 表皮
14a 注入孔
15 クッション材
16 第二取付部材
16a ナット
16b 孔付きブッシュ
16c ボルト
16d 段付きボルト
16e 抜け止めリング
16f ワッシャ
17 補強部材(樹脂製)
17a 凸部
17b 凸部
17c 挿通孔
18 シールカバー
20 シートフレーム
20a 取付孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
その基端部を支持躯体に対して鉛直回動可能な状態で取り付けることにより、その先端部が前方を向いた使用状態と上方を向いた収納状態を適宜切り替えることができるようにした収納式のアームレストであって、
(a)アームレストの骨格をなし、アームレストの回動方向に対して略垂直となる一対の壁面α,αがその基端部における一方の側面に形成された回動フレームと、
(b)回動フレームの基端部における前記一方の側面と支持躯体との間に介在されて、回動フレームの基端部を支持躯体に対して鉛直回動可能な状態で取り付けるとともに、アームレストが使用状態となった際に壁面αに当接してアームレストの先端部がそれ以上下方に回動しないようにするための壁面βと、アームレストが収納状態となった際に壁面αに当接してアームレストの先端部がそれ以上後方へ回動しないようにするための壁面βとで構成されたストッパー機構が回動フレーム側の側面に形成された金属製の第一取付部材と、
を備え、
壁面αと壁面β、及び壁面αと壁面βが、それぞれ金属同士で接触するように補強されたことを特徴とするアームレスト。
【請求項2】
(c)樹脂製の回動フレームにおける壁面α,αを覆って補強する金属製の補強部材を備えた請求項1記載のアームレスト。
【請求項3】
(c)金属製の回動フレームにおける壁面α,αの裏側に宛がわれる樹脂製の補強部材を備えた請求項1記載のアームレスト。
【請求項4】
第一取付部材が金属板を加工して形成されたものであり、
該金属板の外縁における所定区間が回動フレーム側へ折り曲げられた帯状の起立部とされ、
該帯状の起立部における長手方向端部が第一取付部材の外方又は内方へ切り起こされた板状の切り起こし部とされ、
該切り起こし部の端面が壁面β,βとなる請求項1〜3いずれか記載のアームレスト。
【請求項5】
補強部材が、帯状の金属片の長手方向両端部を回動フレーム側へ折り返すことによって形成され、その折り返された両端部が回動フレームにおける壁面α,αに覆われる請求項1〜3いずれか記載のアームレスト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2011−42311(P2011−42311A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−193125(P2009−193125)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(591283501)備前発条株式会社 (33)
【Fターム(参考)】