説明

インクカートリッジ及び画像形成装置

【課題】インク供給口部に触れることなどで異物や脂が付着したまま装置本体に装着されると、滴吐出不良を生じるおそれがある。
【解決手段】インクカートリッジ100は、インク袋102及び空気袋103からなる二重袋104がカートリッジケース101内に収納され、インク袋102に連結されて装置本体1側から中空針400が挿通される供給口部122と、供給口部122を中空針が挿通可能な供給位置と外部から遮蔽される遮蔽位置との間で移動させる揺動部材121と、揺動部材121に連動して、インクカートリッジ100が装着されたときに装置本体1側のインク供給動作に寄与するインターロック用接点211を作動させる突起部128を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はインクカートリッジ及び画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置及びこの画像形成装置に着脱自在に装着されるインクカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
【0003】
液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
【0004】
なお、本願において、液体吐出方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液滴を吐出する装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること、すなわち、液体吐出装置)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
【0005】
このような画像形成装置(以下、単に「インクジェット記録装置」ともいう。)において、例えば記録ヘッドを搭載したキャリッジ上に、記録ヘッドにインクを供給するサブタンク(バッファタンク、ヘッドタンクとも称される。)を搭載し、メインのインクカートリッジ(メインタンクとも称される)を画像形成装置本体(以下、単に「装置本体」という。)側に着脱自在に装着し、サブタンクに装置本体側のインクカートリッジからインクを補充供給するようにしたものが知られている。
【0006】
インクカートリッジとしては、例えば、インク供給口部とインク充填口部を有する保持部材を袋本体に融着などで固定したインク収容袋を、分割されたカートリッジ筐体に収納し、保持部材をカートリッジ筐体の保持手段にて保持したものが知られている(特許文献1、2)。また、ヘッド一体型インクカートリッジとして、インク吐出ノズルを含むインク吐出部と、温度に応じて吐出ノズルをキャッピングしたり、開放したりするシャッタ部材を備えて、シャッタ部材をインク吐出部からの吐出方向と直交する方向にスライドさせることで、インク吐出部を開閉するようにしたものが知られている(特許文献3)。
【0007】
また、インクカートリッジから装置本体に対するインク供給の方式としては、装置本体から中空針をインクカートリッジの供給口部に挿通(刺通)して吸引する方式(特許文献1参照)、インクカートリッジ内を変形可能なインク袋とこのインク袋を収納する気体袋(外袋)の二重袋として、気体袋内に気体を注入することでインク袋を押し潰してインク袋からインクを供給する方式(特許文献4、5)などがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第3919734号公報
【特許文献2】特開平6−06−328718号公報
【特許文献3】特開平6−06−328718号公報
【特許文献4】特開2004−306505号公報
【特許文献5】特開2003−220710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように装置本体に対してインクカートリッジを着脱自在に装着する画像形成装置においては、インクカートリッジが使用済みになると、ユーザによってインクカートリッジの交換が行われる。この場合、使用済みインクカートリッジのインク供給口部から装置本体側のインク吸引用ノズル部材(中空針)が抜かれるときにインク供給口部にインクが付着することがあり、当該インク供給口部のインクで手やその他の部材が汚れないように取り扱う必要がある。
【0010】
一方、新規のインクカートリッジを包装部材から取り出して装置本体に装着するとき、ユーザがインクカートリッジのインク供給口部に触れることなどでインク供給口部に異物や脂が付着するおそれがあり、このまま装置本体に装着されると、インク供給経路内に異物や脂などが侵入して、滴吐出不良を生じされることになる。
【0011】
このように、従来のインクカートリッジにあっては、特に、使用済みインクカートリッジの交換作業における取り扱いが面倒であり、滴吐出不良を生じるおそれがあるという課題がある。
【0012】
また、インクカートリッジが未装着のままインク吐出動作が行われると、インク供給経路内に空気か混入して吐出不良が発生することから、通常はインクカートリッジの装着の有無を検出して、インクカートリッジ未装着の場合には記録動作を停止することが行われている。
【0013】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、インクカートリッジの取り扱い性を向上し、また滴吐出不良を生じさせるおそれを低減するとともに、簡単な構成で装置本体側でのインクカートリッジの未装着によるインク供給動作を停止させることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するため、本発明に係るインクカートリッジは、
画像形成装置本体に着脱自在に装着されるインクカートリッジであって、
インクを収容するインク収容手段と、
前記インク収容手段を収納したカートリッジケースと、
前記インク収容手段に連結され、前記画像形成装置本体側から中空針が挿通される供給口部と、
前記供給口部を、前記中空針が挿通可能な供給位置と外部から遮蔽される遮蔽位置との間で移動させる移動手段と、
前記移動手段に連動して、前記インクカートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに前記画像形成装置本体側のインク供給動作に寄与する手段を作動させる作動手段と、を備えている
構成とした。
【0015】
ここで、前記作動手段は、前記供給口部が遮蔽位置にあるときに前記カートリッジケース内に収納され、前記供給口部が供給位置に移動するときに前記カートリッジケース外に突出する部材である構成とできる。
【0016】
また、前記供給口部は前記カートリッジケースに対して揺動可能に保持され、前記移動手段は前記画像形成装置本体に対する着脱時に前記供給口部を揺動させる部材である構成とできる。
【0017】
この場合、前記移動手段の揺動中心軸の方向が前記中空針の挿通方向と同じである構成とできる。
【0018】
また、前記移動手段は前記供給口部が一体に設けられた部材である構成とできる。
【0019】
また、前記作動手段は前記移動手段の前記供給口部と反対側に設けられている構成とできる。
【0020】
また、前記インク収容手段を内部に密閉状態で収納し、前記インク収容手段との間の空間に気体が注入される気体収納手段と、
前記気体収納手段に前記画像形成装置本体側から気体を注入する注入ノズル部材と連結可能に設けられたノズル連結部と、を有する
構成とできる。
【0021】
この場合、前記ノズル連結部は、前記移動手段により前記注入ノズル部材と連結される連結位置と外部から遮蔽される遮蔽位置との間で移動される構成とできる。
【0022】
本発明に係る画像形成装置は、
本発明に係るインクカートリッジが装着され、
前記移動手段を移動させる部材と、
前記インクカートリッジの作動手段で作動されてインク供給動作を可能とする手段と、を備えている
構成とした。
【0023】
ここで、前記中空針を遮蔽する遮蔽部材と、前記遮蔽手段を遮蔽位置に係止し、前記インクカートリッジの作動手段で作動されて前記遮蔽手段の係止を解除する手段とを備えている構成とできる。
【0024】
また、前記インク供給動作を可能とする手段は、電気信号でインク供給装置の駆動禁止状態を解除させることでインク供給動作を可能にする構成とできる。
【0025】
本発明に係る画像形成装置は、
前記作動手段が、前記供給口部が供給位置に移動するときに前記カートリッジケース外に突出する部材である構成とされた本発明に係るインクカートリッジが装着され、
前記作動手段が前記カートリッジケース外に突出する状態で前記インクカートリッジが装着されるとき、前記作動手段が突き当たる部材を備えている
構成とした。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係るインクカートリッジによれば、供給口部を、中空針が挿通可能な供給位置と外部から遮蔽される遮蔽位置との間で移動させる移動手段と、移動手段に連動して、インクカートリッジが画像形成装置本体に装着されたときに画像形成装置本体側のインク供給動作に寄与する手段を作動させる作動手段とを備えている構成としたので、インクカートリッジの取り扱い性が向上し、滴吐出不良を生じさせるおそれも低減するとともに、簡単な構成で装置本体側でのインクカートリッジの未装着によるインク供給動作を停止させることができるようになる。
【0027】
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係るインクカートリッジを備えているので、滴吐出不良のおそれが低減するとともに、簡単な構成でインクカートリッジの未装着によるインク供給動作を停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る画像形成装置についてとしてのインクジェット記録装置の一例を示す外観斜視説明図である。
【図2】同記録装置の印字機構部の平面説明図である。
【図3】キャリッジ及び維持回復機構部分の斜視説明図である。
【図4】同装置にインク供給系の模式的説明図である。
【図5】本発明に係るインクカートリッジの一例を示す外観斜視説明図である。
【図6】同インクカートリッジのカートリッジケースを取り外した状態の斜視説明図である。
【図7】同インクカートリッジの正面説明図である。
【図8】同インクカートリッジの内部正面説明図である。
【図9】同インクカートリッジの側断面説明図である。
【図10】装置本体側のインクカートリッジ用スロットの斜視説明図である。
【図11】同スロットの側断面説明図である。
【図12】同スロットの開口を説明する正面説明図である。
【図13】図11のA−A線に沿う断面説明図及び空気注入用ポンプとのインターロックの説明に供する説明図である。
【図14】図11のB−B線に沿う断面説明図である。
【図15】同インクカートリッジをスロットに装着する過程の説明に供する説明図である。
【図16】同じく図15に続く過程の説明に供する説明図である。
【図17】同じく装着が完了した状態の説明に供する説明図である。
【図18】本発明に係る画像形成装置の他の実施形態の説明に供するインクカートリッジ未装着状態の装置本体側スロット部の要部斜視説明図である。
【図19】同じくインクカートリッジ装着状態の装置本体側スロット部の要部斜視説明図である。
【図20】同じくインクカートリッジ未装着状態の要部断面説明図である。
【図21】同じくインクカートリッジ装着状態の要部断面説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一例について図1ないし図3を参照して説明する。なお、図1は同記録装置の外観斜視説明図、図2は同記録装置の印字機構部の平面説明図、図3はキャリッジ及び維持回復機構部分の斜視説明図である。
【0030】
このインクジェット記録装置は、シリアル型インクジェット記録装置であり、記録装置本体1の内部には、図示しない両側板にガイドロッド3及びガイドレール4が掛け渡され、これらのガイドロッド3及びガイドレール4にキャリッジ5が主走査方向に摺動可能に保持されている。なお、ガイドレール4とはキャリッジ5の後部に回転可能に支持された副ガイドローラ6が当接する構成としている。
【0031】
そして、キャリッジ3を移動走査する主走査機構は、主走査方向の一方側に配置される駆動モータ11と、駆動モータ11によって回転駆動される駆動プーリ12と、主走査方向他方側に配置された従動プーリ13と、駆動プーリ12と従動プーリ13との間に掛け回されたタイミングベルト(ベルト部材)14とを備えている。なお、従動プーリ13はテンションスプリングによって外方(駆動プーリ12に対して離れる方向)にテンションが架けられている。
【0032】
ここで、駆動プーリ12と従動プーリ13は、インク滴吐出方向に沿う方向にプーリ軸方向が位置する配置としている。そして、これらの駆動プーリ12と従動プーリ13との間に掛け回されたベルト部材14は、キャリッジ5の背面側に設けたベルト固定部に一部分が固定保持されていることで、主走査方向と直交する方向におけるキャリッジ5の一方側に配置されている。
【0033】
また、キャリッジ5には、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のインク滴を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドからなる10個のバッファタンク(サブタンク)付き記録ヘッド20a〜20j(区別しないときは「記録ヘッド20」という。)が図示しないヘッドベースに配置されている。ここで、記録ヘッド20a、20bと記録ヘッド20c、20dは用紙搬送方向に位置をずらして千鳥状配置として、例えばブラックのインク滴を吐出するヘッドとして使用する。また、記録ヘッド20e〜20gと記録ヘッド20h〜20jは用紙搬送方向に位置をずらして千鳥状配置とし、例えば記録ヘッド20e、20hはシアンのインク滴を、記録ヘッド20f、20iはマゼンタのインク滴を、記録ヘッド20g、20jはイエローのインク滴をそれぞれ吐出するヘッドとして使用することで、2つのヘッド分の用紙送り方向の領域を同じ主走査で印字できるようにしている。
【0034】
一方、キャリッジ5の主走査領域のうち、記録領域では、用紙10が図示しない紙送り機構によってキャリッジ5の主走査方向と直交する方向(副走査方向)にプラテン部材で案内されて間欠的に搬送される。プラテン部材は、キャリッジ5の主走査領域に沿って少なくとも記録領域で記録ヘッド20に対向して配設されている。
【0035】
また、主走査領域のうちの一方の端部側領域には記録ヘッド20の維持回復を行う維持回復機構8が配置されている。維持回復機構8は、記録ヘッド20a〜20jの各ノズル面を封止(キャッピング)するキャップ30、図示しないノズル面を払拭するワイパ部材などを備えている。
【0036】
また、一方の主走査領域外には、図1に示すように、記録ヘッド20に供給する各色のインクを収容した本発明に係るインクカートリッジ(メインタンク)100が着脱自在に装着されている。
【0037】
このインクジェット記録装置では、キャリッジ5を主走査方向に移動し、用紙10を間欠的に副走査方向に送りながら、記録ヘッド20を画像情報に応じて駆動して液滴を吐出させることによって、用紙10上に所要の画像が形成される。
【0038】
次に、このインクジェット記録装置におけるインク供給系の概要について図4の模式的説明図を参照して説明する。
液滴を吐出する液体吐出ヘッドからなるヘッド部21及びヘッド部21にインクを供給するバッファタンク(サブタンク)22を備える記録ヘッド20と、記録ヘッド20に供給するインクを収容するメインタンクである交換可能なインクカートリッジ100とを備え、記録ヘッド20のインク消費に応じてインクカートリッジ100から供給チューブ24を介してバッファタンク22にインクが補充供給される。
【0039】
インクカートリッジ100は、カートリッジケース101内に、インク300を収容するインク収容手段として内袋部であるインク袋102と、このインク袋102を内部に密閉状態で収納し、インク袋102の外側との空間内に気体(ここでは空気とする)が導入(注入)されることでインク袋102を加圧してインク袋102内のインク300をインクカートリッジ100外に供給する外袋部である空気袋103とからなる二重袋104を備え、空気袋103内に画像形成装置本体側の空気供給用ポンプ25によって空気を注入してインク袋102を加圧することでインク300が記録ヘッド20側に供給される。なお、供給チューブ24とインク袋102との接続は中空針400によって、空気供給用ポンプ25と空気袋103との接続は注入ノズル500によって着脱自在に行われる。
【0040】
次に、インクカートリッジ100の詳細について図5ないし図9を参照して説明する。なお、図5は同インクカートリッジの外観斜視説明図、図6は同インクカートリッジのカートリッジケースを取り外した状態の斜視説明図、図7は同インクカートリッジの正面説明図、図8は同インクカートリッジの内部正面説明図、図9は同インクカートリッジの側断面説明図である。
このインクカートリッジ100は、上述したように、カートリッジケース101内に、インクを収容するインク袋102と空気袋103からなる二重袋104を収納したものである。
【0041】
カートリッジケース101の前面側(インクカートリッジの前面側とは、インクカートリッジの着脱方向で装置本体1に挿入するときに前面となる側の意味であり、前面の反対側を背面という。)に、中空針400が通る開口部111と、注入ノズル500が通る開口部112とが形成されている。
【0042】
インク袋102は、例えば可撓性フィルム部材からなる密閉された袋状部材である。インク袋102の材質としては、可撓性を有するフィルム部材であることが好ましい。この場合、1種の樹脂組成からなるフィルム部材でも、複数種の樹脂組成からなる層構造を有するフィルム部材でも良い。また表面、あるいは中間層に金属薄膜層を有する構造でも良い。樹脂組成として良好なものは、オレフィン系の樹脂組成のもので、特にインクとの接液性からポリエチレン系のフィルムが良好である。また、金属薄膜層としては、フィルムの透湿性を抑え、あるいはフィルムの剛性を持たせるものが好ましく、例えば、特にはアルミニウム薄膜が好ましい。
【0043】
そして、二重袋104の前面側には、移動手段である揺動部材121が融着などで取付けられている。この揺動部材121の一端部側には、インク袋102内のインクを装置本体1側に供給するため、中空針400が挿通される中空針挿入部材である供給口部122がインク袋102に連結されて設けられ、供給口部122内に供給流路122aが形成されるとともに、中空針400が刺通される弾性部材122bが取付けられている。また、揺動部材121の他端部側、即ち、供給口部121と反対側には、インク袋102と空気袋103との間の空間に空気を注するため、注入ノズル500に連結されるノズル連結部123が設けられている。なお、二重袋104の図9で斜線を施した部分は溶着部分である。
【0044】
さらに、揺動部材121にはインク袋102内にインクを充填するときに使用したインク注入部125(充填後溶着などで封止されている)が設けられ、揺動部材121はこのインク注入部125がカートリッジケース101側の支持軸受115、115によって揺動自在に支持されている。この揺動部材121の回転中心に沿う方向は中空針400の被挿入方向とは略同じになる。これにより、中空針400がある程度の奥行きで挿入されてもその挿入前後で挿入方向から見ての寸法の変化がなく、寸法ばらつきを抑制することが容易である。よって、供給口部122の弾性部材122bを中空針400で繰り返し刺突しても穴がささくれることを低減できる。
【0045】
この揺動部材121には、供給口部122側には被押圧部127が一体的に設けられ、ノズル連結部125側には作動手段となる突起部128が一体的に設けられて、供給口部122側端部とカートリッジケース101内壁面との間に介装された弾性部材129により、被押圧部127がカートリッジケース101の開口部113から突出し、突起部128がカートリッジケース101の開口部114から内部に収納された状態になる位置に付勢されている。
【0046】
ここで、揺動部材121の被押圧部127は、インクカートリッジ100を装置本体1側に装着するときに、後述するように、装置本体1側の押圧部によってカートリッジケース101内に向けて、つまり、図8に示す仮想線図示の位置から矢印方向に実線図示の位置まで押圧され、これにより揺動部材121が同矢印方向に揺動移動される。また、揺動部材121の被押圧部127が装置本体1の押圧部によって押圧されていないときには、上述したように、揺動部材121は弾性部材129による付勢力によって図8の仮想線図示の位置に移動保持されている。
【0047】
このように、揺動部材121が揺動することにより、供給口部122はカートリッジケース101の中空針用の開口部111に対向する供給位置と、カートリッジケース101の一部で形成されている遮蔽部116(図5)に対向して外部から遮蔽される遮蔽位置との間で移動する。また、ノズル連結部125もカートリッジケース101の注入ノズル用の開口部112に対向する注入位置(連結位置)と、カートリッジケース101の一部で形成されている遮蔽部117(図7)に対向して外部から遮蔽される遮蔽位置(非連結位置)との間で移動する。
【0048】
したがって、インクカートリッジ101を装置本体1に装着していないときには、供給口部122は遮蔽位置にあるので、使用済み或いは使用途中のインクカートリッジ1を装置本体1から取り出したときに供給口部122に触れることが防止されてインクカートリッジの取り扱い性が向上し、また、供給口部122の油脂などが触れて滴吐出不良を生じさせるおそれも低減する。
【0049】
また、揺動部材121が供給口部122を遮蔽位置から供給位置へ移動させる動作に連動して、揺動部材121の供給口部122と反対側端部に設けた作動手段である突起部128がカートリッジケース101から突出する作動位置に移動する。これにより、装置本体1側のインク供給動作に寄与する手段を作動させるので、装置本体1側でインク供給動作が可能になり、インクカートリッジ100が未装着のままインク供給動作が行われて空気がインク供給経路に侵入し、滴吐出不良が発生することを防止できる。
【0050】
この場合、揺動部材121の揺動中心に対して供給口部122と突起部128とが反対側に配置されていることで、供給口部122と突起部128とが同じ側に配置されている場合に比べて、小さな揺動角度で所要の位置まで供給口部122及び突起部128を移動させることができ、インク袋102に対する揺動部材121による捻れ負荷を低減することができ、インク袋102や空気袋103と揺動部材121との連結部分(ここでは融着部分)の耐久性を向上することができ、またインクカートリッジの幅を狭くすることができる。
【0051】
また、カートリッジケース101の外面側には、移動手段(揺動部材121)の作動不良によって突起部128が開口部114から突出した状態で装着されたことを検出する装置本体1側の後述する位置検出部材を逃がすための逃がし溝118がインクカートリッジ100の装着方向に沿って形成されている。
【0052】
なお、カートリッジケース101の上部には収容したインクの色に対応する色識別用リブ119と、固定用ロック爪部120aが付いた弾性変形可能な取っ手120が設けられている。
【0053】
次に、装置本体1側のインクカートリッジ用スロットについて図10ないし図14を参照して説明する。なお、図10は同スロットの斜視説明図、図11は同スロットの側断面説明図、図12は同スロットの開口を説明する正面説明図、図13は図11のA−A線に沿う断面説明図、図14は図11のB−B線に沿う断面説明図である。
装置本体1側のインクカートリッジ用スロット200は、インクカートリッジ100が挿入される開口201を有している。この開口201の奥側面には、インク供給用チューブ24が接続された中空針400と、空気供給用ポンプ25に接続されたチューブ26が接続された注入ノズル500がそれぞれ配設されている。
【0054】
また、開口201の奥側面には、インクカートリッジ100が装着されるときに、被押圧部127に当接してインクカートリッジ100の挿入動作によって被押圧部127をカートリッジケース101内部側に押圧する押圧部となるトリガー部(リブ)203が設けられている。
【0055】
また、開口201の一側壁面には、インクカートリッジ100が挿入されるときにインクカートリッジ100の被押圧部127を逃げる逃がし溝206及び逃がし溝118の外周のリブを逃げる逃がし溝207がカートリッジ着脱方向に沿って形成されている。この逃がし溝207の途中には、突起部128がカートリッジケース101から突出した状態で挿入されるときに、突起部128に当接する位置検出部材(突起)209が設けられている。
【0056】
さらに、図10及び図13に示すように、開口部201の逃がし溝207の終端部付近には、インクカートリッジ100の作動手段としての突起部128によって外側に向けて押されるインターロック用接点211が設けられるとともに、このインターロック用接点211の外側に接点211が外方に押されたときに接触する接点212が配設されている。
【0057】
ここで、空気供給用ポンプ25の駆動制御について図13で説明すると、インターロック用接点211と接点212とが非接触であるときには、制御部300は空気供給用ポンプ25を駆動しないので、インクカートリッジ100に空気が注入されることがなく、インクカートリッジ100からインクが供給されることもない。これに対して、インターロック用接点211と接点212とが接触すると、制御部300はドライバ301及びポンプ駆動部302を介して空気供給用ポンプ25を所要のタイミングで駆動することができるようになり、インクカートリッジ100に空気を注入して、インクカートリッジ100から装置本体1側にインクを供給することができるようになる。
【0058】
つまり、この実施形態では、インターロック用接点211がインク供給動作に寄与する手段となっており、このインターロック用接点211が作動手段としての突起部127で作動されることによって、電気信号によりインク供給装置(具体的には空気供給用ポンプ25)の駆動禁止状態が解除されて、インク供給動作が可能となる。この場合、ここではメカニカルな接触型接点でインターロックを構成しているが、非接触でインターロックを構成することもできる。例えば、インクカートリッジ100側に作動手段としてのマグネットを配置し、ホール素子などで検知したときにインク供給動作を可能とするようにすることもできる。
【0059】
なお、スロット200の上部にはインクカートリッジ100の色毎に挿入方向と直交する方向の位置が異なる色識別用リブ120に対応する凹部231が形成されている。
【0060】
このように構成したインクカートリッジ100を装置本体1のスロット200に装着するときの動作について図15ないし図17を参照して説明する。
まず、図15(a)に示すように、インクカートリッジ100をスロット200に装着する前の状態では、インターロック用接点211は接点212と接触していないので、制御部300による空気供給用ポンプ25の駆動が禁止されている。
【0061】
次いで、図15(b)に示すように、インクカートリッジ100がスロット200に挿入されて、インクカートリッジ100の突起部128がスロット200の位置検出部材209の箇所を通過するとき、インクカートリッジ100の状態が正常であれば突起部128はカートリッジケース101内に収納された状態であるので、突起部128が位置検出部材209と干渉することなく、インクカートリッジ100をそのままスロット200の奥側に挿入することができる。これに対して、インクカートリッジ100側の移動手段である揺動部材121が正常に機能しておらず、突起部128がカートリッジケース101外に突出しているときには、位置検出部材209と干渉して、それ以上のインクカートリッジ100の挿入ができなくなる。
【0062】
つまり、移動手段が正常に機能していて、インクカートリッジ単品状態で供給口部(中空針被挿入部)が遮蔽位置にあるときには、装置本体に装着される途中で装置本体側の位置検出部材に突き当たることなく装着が完遂され、移動手段の故障などにより、インクカートリッジ単品状態で供給口部(中空針被挿入部)が遮蔽位置にないときには、装置本体に装着される途中で装置本体側の位置検出部材に突き当たって装着が阻害される。
【0063】
このようにして、移動手段の動作に連動して装置本体側のインク供給動作の禁止を解除する(インク供給動作に寄与する手段を作動させる)とき、移動手段が異常状態にあって、中空針被挿入部(供給口部)が単品状態で露出している可能性のあるインクカートリッジの装着を未然に防ぎ、その結果、異物付着の供給口部に起因するインクの吐出不良などを防止することができる。
【0064】
そして、図16(a)に示すように、インクカートリッジ100がスロット200の奥側近傍まで挿入されると、リブ(押圧部)203がインクカートリッジ100の揺動部材121の被押圧部127に接触して、インクカートリッジ100の挿入によって被押圧部127をカートリッジケース101内に向けて押圧する。これにより、揺動部材121が揺動して、インクカートリッジ100の供給口部122は遮蔽位置から中空針用開口部111に対向する供給位置に移動し、また、ノズル連結部123も遮蔽位置からノズル連結用開口部112に対向する連結位置に移動する。さらに、作動手段である突起部128も開口部114からカートリッジケース101の外側に突出する。
【0065】
この段階では、中空針400及び空気注入用ノズル部材500は、いずれもインクカートリッジ100内に挿入されていない状態である。インクカートリッジ100の供給口部122、ノズル連結部123が供給位置、連結位置への移動を完了する前に、中空針400及び空気注入用ノズル部材500がインクカートリッジ100内に挿入されると破損するおそれがあるためである。つまり、リブ203のカートリッジ挿入方向の長さは、中空針400及び空気注入用ノズル部材500がインクカートリッジ100内に挿入される前に供給口部122、ノズル連結部123が供給位置、連結位置への移動を完了させ、その状態を保持したままインクカートリッジ100が更に挿入される長さに設定されている。
【0066】
また、この段階では、作動手段である突起部128がカートリッジケース101外に突出してもインターロック用接点211と接触していない状態にある。インターロック用接点211がこの段階で接点212に接触すると、中空針400が挿入されないまま、空気注入用ポンプ24の駆動が可能になり、インク供給動作が行われると空気が侵入するおそれがある。そこで、上述したように、給口部122、ノズル連結部123が供給位置、連結位置への移動を完了させ、中空針400及び空気注入用ノズル部材500が供給口部122、ノズル連結部123と連結されるまで、インターロックの解除が行われないようにしている。
【0067】
次いで、図16(b)に示すように、インクカートリッジ100が更に挿入されると、先ず、中空針400及び空気注入用ノズル部材500が供給口部122、ノズル連結部123とそれぞれ連結される。この時点では、作動手段である突起部128がインターロック用接点211と多少押すが、接点211は接点212と接触していない状態にある。
【0068】
その後、図17に示すように、インクカートリッジ100がスロット200の奥側まで完全に挿入されると、作動手段である突起部128がインターロック用接点211を接点212に接触するまで移動させて、これにより、空気注入用ポンプ25の駆動が可能になり、インク供給動作を行うことができるようになる。
【0069】
このように、上記インクカートリッジによれば、供給口部を、中空針が挿通可能な供給位置と外部から遮蔽される遮蔽位置との間で移動させる移動手段と、移動手段に連動して、インクカートリッジが装置本体側に装着されたときに装置本体側のインク供給動作に寄与する手段を作動させる作動手段とを備えているので、インクカートリッジの取り扱い性が向上し、滴吐出不良を生じさせるおそれも低減するとともに、簡単な構成で装置本体側でのインクカートリッジの未装着によるインク供給動作を停止させることができるようになる。
【0070】
一方、このインクカートリッジを備える画像形成装置は、インクカートリッジの作動手段でインク供給動作が可能とされる手段を備えているので、滴吐出不良のおそれが低減するとともに、簡単な構成でインクカートリッジの未装着によるインク供給動作を停止することができる。
【0071】
次に、本発明に係る画像形成装置の他の実施形態について図18ないし図21を参照して説明する。なお、図18は同実施形態の説明に供するインクカートリッジ未装着状態の装置本体側スロット部の要部斜視説明図、図19は同じくインクカートリッジ装着状態の装置本体側スロット部の要部斜視説明図、図20は同じくインクカートリッジ未装着状態の要部断面説明図、図21は同じくインクカートリッジ装着状態の要部断面説明図である。
【0072】
スロット200には、中空針400の先端及び外周を覆う筒状の遮蔽部材240が移動可能に保持されている。この遮蔽部材240は、スロット220の外壁面に当接するフランジ部241と、中空針400が通過可能な開口部242とを有し、装置本体内の所定の固定部(壁面)210との間に介装された押圧バネ243によってフランジ部241がスロット220の外壁面に当接する位置(中空針400を遮蔽する遮蔽位置)に付勢保持されている。なお、中空針400を取り付けたチューブ24が固定部210に固定されているので、中空針400はそれ自体では移動しない。
【0073】
また、スロット200の外壁面側に設けた支軸250にはレバー251が揺動可能に軸支されている。
【0074】
このレバー251は、上端部分に遮蔽部材240のフランジ部241に係合して、カートリッジ未装着状態で遮蔽部材240が内方(図20の矢示方向)に向かって移動されるのを防止する係止部252を構成している。そして、このレバー251は、装置本体側固定部との間に介装された引っ張りバネ260によって、係止部252が遮蔽部材240のフランジ部241に係合する状態に付勢保持されている。これにより、インクカートリッジ100が未装着の状態でユーザが不用意にスロット200内に指を入れて中空針400によって触れることを防止できる。
【0075】
また、レバー251は、インクカートリッジ100の作動手段である突起部128の突き当りを受ける受け部253と、受け部253に設けた接点部254とを有している。そして、前記実施形態と同様に、このレバー251の接点部254が外方に揺動されたときに接触する接点212が配設され、制御部300に入力されている。この制御部300は、前述したように、接点部254と接点212とが非接触であるときには、空気供給用ポンプ25を駆動しないので、インクカートリッジ100に空気が注入されることがなく、インクカートリッジ100からインクが供給されることもない。これに対して、接点部254と接点212とが接触すると、ドライバ301及びポンプ駆動部302を介して空気供給用ポンプ25を所要のタイミングで駆動することができるようになり、インクカートリッジ100に空気を注入して、インクカートリッジ100から装置本体1側にインクを供給することができるようになる。
【0076】
このように構成したので、インクカートリッジ100を装置本体のスロット200にセットする(装着する)ときには、作動手段である突起部128がレバー251の受け部253に突き当たることで、レバー251が引っ張りバネ260の付勢力に抗して図19で矢示方向に揺動される。このレバー251が揺動されるまで、遮蔽部材240はレバー251の係止部252でフランジ部241が係止されて図20に示すように中空針400を遮蔽している。
【0077】
そして、レバー251の揺動によってフランジ部241に対する係止が解除された遮蔽部材240は、その直後にインクカートリッジ100のカートリッジケース101で先端面が押され、押圧バネ243の付勢力に抗して図21に示すように矢示方向に押し込まれ、相対的に中空針400が遮蔽部材240の開口部242から突出し、インクカートリッジ100の供給口部122に中空針400が刺突、挿入される。
【0078】
なお、レバー251の接点部254が接点212に当接し、インク供給動作の禁止状態が解除されてCPU300によって空気注入用ポンプ25を駆動してインクカートリッジ100から装置本体にインクを供給することができる。
【0079】
また、インクカートリッジ100を装置本体のスロット200から取り外すときには、インクカートリッジ100を引き抜き始めると、遮蔽部材240が押圧バネ243の付勢力によってインクカートリッジ100に追従して、図20に示す矢示方向に移動する。そして、中空針400を遮蔽する位置を超えた所定の位置でフランジ部241がスロット200の外壁に当接する。これらの動作の間に、中空針400がインクカートリッジ100の供給口部122から抜ける。そして、中空針400がインクカートリッジ100の供給口部122から抜けた後、前述した実施形態と同様に、被押圧部127も押圧部203に押された状態から抜け、揺動部材121が斜めに傾く。同時に、突起部128がカートリッジケース101内に収まり、レバー251の押圧状態を解除する。これにより、レバー251は引っ張りバネ260の復元力によって遮蔽部材240のフランジ部241を係止する状態に戻る。
【0080】
このように、インクカートリッジ100が未装着状態のときには、スロット200内で遮蔽部材240によって中空針400の先端を常に遮蔽する。また、遮蔽部材220はレバー251によって係止されているので、ユーザが不用意にスロット200内に手を挿入して遮蔽部材240を押しても中空針400が露出することがないので、ユーザが中空針400に接触することを防止できる。
【0081】
なお、上記実施形態においては、インクカートリッジが加圧式(インク袋を外側から加圧することでインク供給が行われる方式)である例で説明しているが、吸引式(インク袋から中空針で吸引されることでインク供給が行われる方式)のものにも同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0082】
1 装置本体
5 キャリッジ
20a〜20f 記録ヘッド
24 供給チューブ
25 空気供給用ポンプ
100 インクカートリッジ
101 カートリッジケース
102 インク袋
103 空気袋
104 二重袋
113 開口部
121 揺動部材(移動手段)
122 供給口部
123 ノズル連結部
127 被押圧部
128 突起部(作動手段)
200 スロット
203 押圧部(トリガー部、リブ)
211 インターロック用接点
240 遮蔽部材
251 レバー
252 係止部
300 制御部
400 中空針
500 空気注入用ノズル部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体に着脱自在に装着されるインクカートリッジであって、
インクを収容するインク収容手段と、
前記インク収容手段を収納したカートリッジケースと、
前記インク収容手段に連結され、前記画像形成装置本体側から中空針が挿通される供給口部と、
前記供給口部を、前記中空針が挿通可能な供給位置と外部から遮蔽される遮蔽位置との間で移動させる移動手段と、
前記移動手段に連動して、前記インクカートリッジが前記画像形成装置本体に装着されたときに前記画像形成装置本体側のインク供給動作に寄与する手段を作動させる作動手段と、を備えている
ことを特徴とするインクカートリッジ。
【請求項2】
前記作動手段は、前記供給口部が遮蔽位置にあるときに前記カートリッジケース内に収納され、前記供給口部が供給位置に移動するときに前記カートリッジケース外に突出する部材であることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
【請求項3】
前記供給口部は前記カートリッジケースに対して揺動可能に保持され、前記移動手段は前記画像形成装置本体に対する着脱時に前記供給口部を揺動させる部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクカートリッジ。
【請求項4】
前記移動手段の揺動中心軸の方向が前記中空針の挿通方向と同じであることを特徴とする請求項3に記載のインクカートリッジ。
【請求項5】
前記移動手段は前記供給口部が一体に設けられた部材であることを特徴とする請求項3又は4に記載のインクカートリッジ。
【請求項6】
前記作動手段は前記移動手段の前記供給口部と反対側に設けられていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項7】
前記インク収容手段を内部に密閉状態で収納し、前記インク収容手段との間の空間に気体が注入される気体収納手段と、
前記気体収納手段に前記画像形成装置本体側から気体を注入する注入ノズル部材と連結可能に設けられたノズル連結部と、を有する
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のインクカートリッジ。
【請求項8】
前記ノズル連結部は、前記移動手段により前記注入ノズル部材と連結される連結位置と外部から遮蔽される遮蔽位置との間で移動されることを特徴とする請求項7に記載のインクカートリッジ。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載のインクカートリッジが装着され、
前記移動手段を移動させる部材と、
前記インクカートリッジの作動手段で作動されてインク供給動作を可能とする手段と、を備えている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
前記中空針を遮蔽する遮蔽部材と、前記遮蔽手段を遮蔽位置に係止し、前記インクカートリッジの作動手段で作動されて前記遮蔽手段の係止を解除する手段とを備えていることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記インク供給動作を可能とする手段は、電気信号でインク供給装置の駆動禁止状態を解除させることでインク供給動作を可能にすることを特徴とする請求項9又は10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
請求項2に記載のインクカートリッジが装着され、
前記作動手段が前記カートリッジケース外に突出する状態で前記インクカートリッジが装着されるとき、前記作動手段が突き当たる部材を備えている
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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