説明

インクタンク及びインクジェットヘッドカートリッジ

【課題】インク中の揮発性成分が外部へ漏洩することのないインクタンク及びインクジェットヘッドカートリッジを提供する。
【解決手段】記録ヘッドへ供給されるインクを収容可能な記録ヘッドとは別体のインクタンクであって、インクタンク本体1と、インク中の揮発性成分を吸着可能な吸着剤16aを備えた第1の吸着部2と、吸着剤16bを備えた第2の吸着部3とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被記録媒体に向けてインク滴を吐出することによって記録を行うインクジェット方式の記録装置に用いられるインクタンク及びインクジェットヘッドカートリッジに関するものである。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタに代表されるインクジェット方式の記録装置に使用されるインクは、色材(染料又は顔料)を水を主成分とする溶媒に溶解もしくは分散させたものであり、粘度や表面張力等の物性値が用途に応じて調整されている。さらに、被記録媒体の表面に着弾したインク滴は速やかに乾燥し、色材が定着することが望ましく、そのための有機溶剤が記録装置の用途や被記録媒体の種類に応じて調合されている。
【0003】
インクジェット方式の記録装置では、上記インクをインクが貯留されているインクタンクと一体又は別体の記録ヘッドから吐出し、被記録媒体に着弾させ画像を得るわけであるが、吐出されたインクは全てが所定の大きさのインク滴となって被記録媒体に着弾するわけではない。すなわち、吐出されたインクの一部は、被記録媒体に着弾するインク滴(主滴)から離れて、主滴よりも小さなインク滴(インクミスト)を形成し、プリンタ内を浮遊する。さらに、インクミストは記録装置内外を汚す原因となる。
【0004】
そこで、インクミストによる汚損が顕著であるA3サイズ以上の被記録媒体に対応したワイドフォーマットプリンタに排気ファンを設け、その排気ファンの前段にインクミスト吸着用フィルターを設けることによって、インクミストを吸着する技術が提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開平1−16661号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、インクミスト対策専用の排気ファンとフィルターとを設置することは、装置の大型化を招く。よって、ワイドフォーマットプリンタ等の大型プリンタでは導入可能であるが、小型プリンタへの導入は難しい。さらに、排気ファンとフィルターとの組み合わせでは、インクミストの集塵は可能であるが、吐出されたインクから揮発する成分までは集塵できない。従って、揮発性成分はフィルターを通過してそのまま外部に排出されていた。
【0006】
また、インクタンクには、タンク内外の圧力を一定に保つために、タンク内外を連通させる大気連通口が設けられている。この大気連通口は、使用に際して常時開放状態となるのが通常である。従って、大気連通口は常にタンク内と外気とを結ぶこととなり、結果としてインク中の揮発性成分はプリンタが稼働していない状態でも蒸発し続ける。一方、排気ファンはプリンタが稼働中にのみ機能するものである。従って、フィルターの集塵性能を高めたとしても、停止中のプリンタからから蒸発するインクの揮発性成分は捕らえられず、結果として外部に漏洩(放出)されるままになる。
【0007】
本発明の目的は、インク中の揮発性成分の外部への漏洩を防止可能なインクタンク及びインクジェットヘッドカートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のインクタンクは、記録ヘッドへ供給されるインクを収容可能な記録ヘッドとは別体のインクタンクであって、インクタンク本体と、インク中の揮発性成分を吸着可能な吸着剤を備えた吸着部とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明のインクジェットヘッドカートリッジは、インクが吐出される吐出口、及び前記吐出口からインクを吐出させる吐出手段を少なくとも備えた記録ヘッド部と、記録ヘッド部へ供給されるインクを保持可能なインクタンク部とを有するインクジェットヘッドであって、インクタンク部に、インク中の揮発性成分を吸着可能な吸着剤を備えた吸着部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、記録ヘッドとは別体のインクタンクや記録ヘッドと一体化されたインクタンク内のインク中の揮発性成分が吸着され、記録装置の使用、未使用状態に係わらずインク中の揮発性成分の漏洩が防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(実施形態1)
以下、図面を参照しながら本発明のインクタンクの実施形態の一例について詳細に説明する。図1(a)は、本例のインクタンクXの正面図である。図1(b)は、同図(a)のA−A′断面図である。インクタンクXは、インクタンク本体1と、第1及び第2の吸着部2、3とから構成されている。インクタンク本体1の内部空間は、隔壁5によって、インク収容部6と吸収体収容部7とに仕切られている。吸収体収容部7内には、負圧発生用のインク吸収体8が収容されている。インク収容部6内のインクは、隔壁5の下端とインクタンク本体1の底面との間の隙間(気液交換口9)を介して吸収体収容部7へ移動し、インク吸収体8に吸収される。インク吸収体8に吸収されたインクは、インクの消費に応じてインク供給口10から不図示の記録ヘッドへ供給される。この際、消費されたインクの量に応じた外気が大気連通口11から吸収体収容部7内に進入し、気液交換口9を通じてインク収容部6内のインクと入れ替わる。インクタンク本体1内のインクの保持は、インク吸収体8の毛管力によって行われる。
【0012】
本例のインクタンクXは、不図示の記録ヘッドとは別体に構成されており、インクを使い切った後は、該インクタンクXのみを交換することができる。即ち、インクタンクXは独立した商品として単独で流通する。図1(a)(b)は、流通過程におけるインクタンクXの形態を表したものであり、外部へのインクの漏洩を防ぐために、インク供給口10が供給口シール12によって密閉され、大気連通口11が連通口シール13によって密閉されている。
【0013】
インクタンク本体1の上部に装着された第1の吸着部2は、保持部材15と、その保持部材15によって保持された吸着剤16aとから構成されている。保持部材15は、ポリプロピレン製であって、大気連通口11が形成されているインクタンク本体1の上面に沿って細長い形状を有する。
【0014】
図2を参照しながら第1の吸着部2についてさらに詳しく説明する。保持部材15は、吸着剤16aを保持可能な管状の収納部14aを備えている。また、収納部14aの下には、該収納部14aの底面から垂直に延在する一対の係止部17が対向状態で成形されている。さらに、それぞれの係止部17の下端には、他方の係止部17に向けて突出する係止爪18が一体成形され、この係止爪18によってインクタンク本体1の側面に形成された係止受部20(図1a)に係止・係止解除可能となっている。また、それぞれの係止部17の上部には、規制部21が突設されており、インクタンク本体1への装着時に、該本体1の上面に当接するようになっている。尚、第1の吸着部2のインクタンク本体1への装着状態については後述する。
【0015】
収納部14aの前後上下左右の各壁面には、0.5mm幅のスリット22が多数設けられており、これらスリット22を介して吸着剤16aは外気と連通している。本例における吸着剤16aは、直径1.0mm以上の粒状活性炭であり、スリット22から毀れ出ることはない。もっとも、図2は、吸着剤16aとスリット22との寸法差を除外して図示してあり、該図面によって両者の大きさの違いを比較することはできない。また、吸着剤16aは、任意の吸着剤と粘結材とを混練し、所定の形状に成形した後に焼結した焼結成形吸着剤によって代替可能である。
【0016】
再び図1を参照すると、第1の吸着部2は、大気連通口11が形成されているインクタンク本体1の上面を覆うようにして、インクタンク本体1の上部に装着されていることが分かる。この構成によって、大気連通口11から蒸発する揮発性成分を効率よく吸着することが可能となる。さらに、第1の吸着部2の規制部21がインクタンク本体1の上面に当接することによって、収納部14aと上面との間に所定の高さの空隙23が形成されていることが分かる。この空隙23には、揮発性成分の吸着性能を低下させることなく、連通口シール13を剥がし易くする役割がある。即ち、連通口シール13は、インクタンク本体1の前方(吸収体収容部7側)から後方(インク収容部6側)に向けて長手方向一部が熱溶着された後に、残部が反対側(吸収体収容部7側)に折り返され、インクタンク本体1の前方に突出している(図1(b))。従って、収納部14aがインクタンク本体1の上面に密着していると、連通口シール13を非常に剥がし難くなることは容易に想像できる。
【0017】
次に、第2の吸着部3について説明する。第2の吸着部3は、第1の吸着部2の収納部14aに相当する管状の収納部14bの内部に、吸着剤16aと同様の吸着剤16bが充填されたものである。また、収納部14bはポリプロピレン製であって、その断面形状は矩形である。さらに、周壁にはスリット22と同様のスリット(不図示)が形成されている。即ち、強いて言うならば、第2の吸着部3の形態は、第1の吸着部2から係止部17を除去した形態である。
【0018】
もっとも、第2の吸着部3は、その全長が第1の吸着部2によりも短く、インクタンク本体1への装着時に、供給口シール12を覆うことがない。よって、供給口シール12の剥がし易さを考慮する必要もない。そこで、第2の吸着部3は、インクタンク本体1の底面に密着する状態で該本体1に装着されている。この結果、インクタンク本体1の底面に密着する面には必ずしも上記スリットを形成する必要はない。
【0019】
吸着剤16a、16bは、通気性を有する紙や繊維を材質とした袋に入れた上で収納部14a、14b内に収納することもできる。この場合、収納部14a、14bのスリットの幅が吸着剤16a、16bの粒径によって制限されることはなくなる。また、流通過程において吸着剤16a、16bが大気中の無用な物質を吸着してしまうと、使用時に所期の吸着性が発揮されない虞がある。そこで、該インクタンクXは、ガス透過性の低い材料、例えばアルミ蒸着された樹脂袋等で梱包した上で流通過程に乗せることが望ましい。かかる梱包によって、流通過程における揮発性成分の外部への漏洩をほぼ完全に防止することができる。
【0020】
図3に、本例のインクタンクXがタンクホルダー30にセットされる際の状況を示す。図3に示すタンクホルダー30は、複数のインクタンクXを個別に搭載可能であり、また、搭載されているタンクホルダーXを個別に離脱させることも可能なインクタンク分離型の構成を有する。また、記録ヘッド部31を備えており、搭載されたインクタンクXから供給されるインクを外部から入力された電気信号に応じて被記録媒体に向けて吐出するために必要な構成も備えている。尚、タンクホルダー30は、図示されていない記録装置のキャリッジに搭載され、記録装置の搬送機構による被記録媒体の搬送方向(主走査方向)と直交する方向(副走査方向)に往復走査される。
【0021】
以上のように、本例のインクタンクXによれば、該インクタンクXが流通過程に置かれている際に、主に第1の吸着部2によってインクタンク本体1内のインク中の揮発性成分が吸着除去されることは勿論、インクタンクXが記録装置に搭載された後には、主に第2の吸着部3によって被記録媒体に吐出されたインク中の揮発性成分が吸着除去される。また、インクタンクXを交換する度に吸着部2、3も新品になるので、常に安定した吸着性能が得られる。さらに、吸着部2、3をインクタンク本体1の一部として構成してあるので、比較的小型の記録装置へも容易に適用することが可能であり、同一消耗品を採用する複数の機種にそのまま導入可能である。
【0022】
(実施形態2)
以下、本発明のインクジェットヘッドカートリッジの実施形態の一例について図面を参照しながら詳細に説明する。図4(a)は、本例のインクジェットヘッドカートリッジの正面図である。図4(b)は、同図(a)のB−B′断面図である。本例のインクジェットヘッドカートリッジは、インクを収容するインクタンク部40と、インクタンク部40から供給されたインクを吐出する記録ヘッド部60とを有する、所謂、インクタンク一体型の記録ヘッドカートリッジである。
【0023】
インクタンク部40には、インクを収容するためのインク収容部44が設けられており、インク収容部44内には、インクを保持するためのインク吸収体41が収容されている。インク収容部44内のインクは、インク吸収体41の毛管力によって保持されている。インク吸収体41に保持されているインクは、フィルター42を通り、インク供給管43を介して記録ヘッド部60に供給される。
【0024】
記録ヘッド部60は、インクが吐出される吐出口と、その吐出口からインクを吐出させるための吐出手段とを少なくとも備えており、インクは図4(b)矢印方向に吐出される。記録ヘッド部60の構造についての詳しい説明及び図示は省略するが、記録ヘッド部60は、発熱抵抗体に電圧を印加することによって生じる発泡エネルギーを利用してインクを吐出させる吐出手段を備えている。もっとも、吐出手段は、特定の方式に限定されるものではなく、圧電素子の変形によって生じるエネルギーを吐出エネルギーとして利用する吐出手段やその他の手段であっても構わないことは説明するまでもない。
【0025】
再び、インクタンク部40の説明に戻る。インク収容部44の上には、第1の吸着部45が一体に設けられ、インク収容部44の下には、インクタンク部40とは別体の第2の吸着部46が装着されている。2つの吸着部45、46の内部には、吸着剤(粒状活性炭)47がそれぞれ充填されている。吸着剤47は吸着部45、46にそれぞれ設けられたスリット(幅0.5mm)48を介して外部と連通している(第2の吸着部46のスリットは図示を省略してある)。ここで、インク収容部44の天井には、該天井を貫通する大気連通口50が設けられている。この大気連通口50がインク収容部44の内圧を一定に維持する役割を有することは、実施形態1の大気連通口11(図1(b))と同様である。しかし、本例における大気連通口50は、直接外部と連通するのではなく、第1の吸着部45(吸着剤47)を介して外部と連通している。かかる構造によって、インク収容部44と外部との間の空気の出入りは、第1の吸着部45のスリット48を介して行なわれることとなる。よって、インク収容部44内のインクから蒸発した揮発性成分は、外部に出る前に吸着部47を必ず通過することになり、該吸着剤47によって吸着される。
【0026】
本例のインクジェットヘッドは、インク収容部44内のインクが消費されると新品に交換されるものである。即ち、インクジェットヘッドは独立した商品として単独で流通する。図4(a)(b)は、流通過程におけるインクジェットヘッドの形態を示しており、記録ヘッド部60の吐出口を含むフェイス面61は、吐出口を保護し、また、外部へのインクの漏洩を防ぐために、フェイス面シール62によって密閉されている。
【0027】
一方、第1の吸着部45のスリット48は、密閉されることなく開放されている。これは、インク収容部40内のインクはインク吸収体41の毛管力によって保持されていることに加え、周囲の温度や気圧の変動によってインク収容部40の内圧が上昇した際に、記録ヘッド部60側にインクが溢れ出すのを防止する必要があるためである。もっとも、スリット48と大気連通口50との間には、上記の通り吸着剤47が介在しているので、インク収容部40内のインク中の揮発性成分が外気中に放出されることはない。これに対し、第2の吸着部46のスリットは吸着部シール49によって密閉されている。これは、流通過程で外気中に含まれる無用な物質を吸着させないようにするためであり、使用直前に吸着部シール49を剥がすことによって、初めて第2の吸着部46の吸着力が発揮される。
【0028】
尚、図4(a)に示すように、第1の吸着部45のスリット48は該吸着部45の正面にのみ形成されている。また、図示は省略されているが、第2の吸着部46のスリットは該吸着部46の下面にのみ形成されている。しかし、スリットの形状、位置、及び個数は特定のものに限定されることはない。また、大気連通口50は、単なる筒状の穴として図示されているが、吸着剤47による詰まり防止のための策を講ずることを否定するものではない。例えば、大気連通口50にフィルターを設置したり、大気連通口50を複数設ける等、詰まり対策を講じることもできる。
【0029】
さらに、図4(a)中に符号70で示されているのは、記録ヘッド部60に電気信号を入力するためのプリント配線基板である。また、符号71で示されているのは、プリント配線基板70に設けられた入力用端子71である。入力用端子71は、当該インクジェットヘッドが不図示の記録装置のキャリッジに搭載されると、キャリッジに設けられているコンタクト端子と接触し、記録装置から出力される電気信号を受け取る。
【0030】
以上のように、本例のインクジェットヘッドカートリッジによれば、該カートリッジが流通過程に置かれている際には、第1の吸着部45によってインクタンク部40内のインク中の揮発性成分が吸着除去されることは勿論、カートリッジが記録装置に搭載された後には、主に第2の吸着部46によって被記録媒体に吐出されたインクからの揮発性成分も吸着除去される。また、インクジェットヘッドカートリッジを交換する度に吸着部45、46も新しくなるので、常に安定した吸着性能が得られる。さらに、吸着部45、46をインクタンク部40の一部として構成してあるので、比較的小型の記録装置へも容易に搭載することが可能となり、同一消耗品を採用する複数の機種にそのまま導入可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明のインクタンクの実施形態の一例を示す図であって、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A′断面図である。
【図2】図1に示す第1の吸着部の断面図である。
【図3】図1に示すインクタンクがタンクカートリッジにセットされる際の状態を示す斜視図である。
【図4】本発明のインクジェットヘッドカートリッジの実施形態の一例を示す図であって、(a)は正面図、(b)は(a)のB−B′断面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 インクタンク本体
2、45 第1の吸着部
3、46 第2の吸着部
6、44 インク収容部
7 吸収体収容部
8、41 インク吸収体
10 インク供給口
11、50 大気連通口
12 供給口シール
13 連通口シール
14a 収納部
14b 収容部
15 保持部材
16a、16b、47 吸着剤
47 吸着剤
17 係止部
18 係止爪
22、48 スリット
40 インクタンク部
49 吸着部シール
60 記録ヘッド部
61 フェイス面
62 フェイス面シール


【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録ヘッドへ供給されるインクを収容可能な前記記録ヘッドとは別体のインクタンクであって、インクタンク本体と、インク中の揮発性成分を吸着可能な吸着剤を備えた吸着部とを有するインクタンク。
【請求項2】
インクが収容されている前記インクタンク本体の内部空間と外部とを連通させる大気連通口を有し、その大気連通口を覆うようにして前記吸着部が配置されている請求項1記載のインクタンク。
【請求項3】
前記大気連通口と前記吸着部との間に空隙が設けられている請求項2記載のインクタンク。
【請求項4】
前記吸着剤が、粒状活性炭である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクタンク。
【請求項5】
前記吸着剤が、吸着剤と粘結材とを混練し、所定の形状に成形した後に焼結した焼結成形吸着剤である請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクタンク。
【請求項6】
インクが吐出される吐出口、その吐出口からインクを吐出させる吐出手段を少なくとも備えた記録ヘッド部と、前記記録ヘッド部へ供給されるインクを保持可能なインクタンク部とを有するインクジェットヘッドであって、
前記インクタンク部に、インク中の揮発性成分を吸着可能な吸着剤を備えた吸着部が設けられているインクジェットヘッドカートリッジ。
【請求項7】
インクが収容されている前記インクタンク部の内部空間と外部とを連通させる大気連通口を有し、その大気連通口を覆うようにして前記吸着部が配置されている請求項6記載のインクジェットヘッドカートリッジ。
【請求項8】
前記吸着部が前記インクタンク部と一体に形成されている請求項6又は請求項7記載のインクジェットヘッドカートリッジ。
【請求項9】
前記吸着剤が、粒状活性炭である請求項6乃至請求項8のいずれかに記載のインクジェットヘッドカートリッジ。
【請求項10】
前記吸着剤が、吸着剤と粘結材とを混練し、所定の形状に成形した後に焼結した焼結成形吸着剤である請求項6乃至請求項8のいずれかに記載のインクジェットヘッドカートリッジ。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate