説明

インクヘッドモジュール、印刷装置、ヘッド交換方法

【要 約】
【課題】 マイクロバブルを確実に除去できるインクヘッドモジュールを提供する。
【解決手段】インクヘッドモジュール14に設けられたリザーバタンク6からインクジェットヘッド15に供給される吐出液が、その途中に補助脱気装置4の内部を流れるようにし、補助脱気装置4によって脱気された吐出液がインクジェットヘッド15に供給されるようにする。メインタンクから吐出液が圧送される際、主脱気装置で十分に脱気されない吐出液がリザーバタンク6に供給されても、リザーバタンク6内を真空排気して脱気し、更に、補助脱気装置4によって脱気できるので、インクジェットヘッド15にマイクロバブルが侵入することがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット印刷装置の技術分野に係り、特に、インクジェットヘッドとリザーバタンクを一体にしたインクヘッドモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置のスペーサの散布やカラーフィルタの作成に、インクジェット方式の印刷装置が用いられている。
ピエゾ式圧電素子をアクチュエータに利用し吐出液を吐出するインクジェット印刷装置で、液晶用カラーフィルターなどを製造する際に、吐出液中に含まれているマイクロバブルはアクチュエータなどの存在するチャンバーや吐出液の供給配管に留まり、インクの吐出不良を発生することがある。
【0003】
また、インク中にマイクロバブルが混在したまま吐出すると、吐出ミス、吐出量不足、吐出曲がりなどが発生し、印刷不良を起こすおそれがある。
これを防止するため、PTFE等を用いた脱気装置を使用して、吐出液中のマイクロバブルを除去する方法がある
図3の印刷装置110は、吐出液105が多量に蓄液されたメインタンク111と、メインタンク111から液送される吐出液が少量蓄液されるリザーバタンク114と、吐出液中のマイクロバブルを除去する脱気装置116とを有している。
【0004】
メインタンク111はガス供給系121に接続され、リザーバタンク114は真空排気系131に接続されており、真空排気系131によってリザーバタンク114の内部を減圧しながら、ガス供給系121からメインタンク111の内部に圧送ガスを供給し、メインタンク111の内部圧力を昇圧させると、メインタンク111内の吐出液105は、メインタンク111とリザーバタンク114とを接続する配管125の内部に圧送される。
【0005】
脱気装置116は配管125の途中に設けられており、真空排気装置153によって脱気装置116の内部を真空排気しておき、脱気装置116の内部の多孔質チューブの中に吐出液105を流すと、圧力差によって吐出液105中に含まれているマイクロバブルが吐出液105から排出され、気体が除去された吐出液105がリザーバタンク114に供給される。
リザーバタンク114は、インクジェットヘッド115に接続されている。
インクジェットヘッド115の底面には、複数の吐出孔が設けられており、インクジェットヘッド115の内部には、吐出孔毎に圧電素子が設けられている。
【0006】
リザーバタンク114からインクジェットヘッド115に吐出液105を供給しながら、制御装置134によって圧電素子を選択して電圧を印加すると、所望の吐出孔から吐出液を吐出させることができる。インクジェットヘッド115と対向する位置には基板103が配置されており、基板103表面の所定位置に吐出液が着弾される。
インクジェットヘッド115は複数設置されており、メインタンク111と脱気装置116は、複数のインクジェットヘッド115に対して吐出液を供給するように構成され、他方、リザーバタンク114はインクジェットヘッド115毎に設置されている。
【0007】
上記のような脱気装置116の脱気能力は、脱気装置116の内部を流れる吐出液の流量に反比例する。
必要となる脱気装置の能力は、インクジェットヘッド115の吐出量、ノズル孔の数、駆動周波数等で決まるが、例えば1μリットル/sec〜60μリットル/secであり(Dimatix社製SX・3)、この様な低流速の場合にはマイクロバブル除去を目的とする脱気装置の能力は高くなくても済み、約80μリットル/secで酸素溶存濃度を約80%低減するような一般的なマイクロ脱気装置(例えば潤工社製MBS1600F )の様な小型タイプでも十分である。
【0008】
しかし、流量が多い場合には、脱気装置116を流れる吐出液105から気体の溶存濃度を十分に低下させることができない。
特に、インクジェットヘッド115に吐出液105を多量に流し、内部洗浄を行うときや、インクジェットヘッド115から吐出する吐出液の種類を変更するために、印刷装置110内部の吐出液を他の吐出液と交換するときなどは、脱気装置116に短時間で大量の吐出液を流すため、印刷時の数十倍〜数千倍の流速になり、マイクロバブルを十分除去できない場合がある。
【0009】
他方、脱気能力が大きい脱気装置を用いた場合は圧損が大きくなり、また、脱気能力を大きくする為に多孔質チューブの表面積を大きくすると、一般的にはその脱気装置内の吐出液量が多くなり、吐出液交換時の損失が大きくなる場合がある。
【0010】
また、インクジェットヘッド115に吐出不良が生じた場合には、インクジェットヘッド115を交換する場合がある。従来の装置の場合、インクジェットヘッド115のみを取り外して交換する。この時、インクジェットヘッド115はインクが空の常態で交換され、吐出を開始する前にリザーバタンク114からインクジェットヘッド115内までをインクで満たす必要がある。この時、十分にインクを満たせないと一部にエアーがかんでしまい、吐出不良が生じる場合がある。また、リザーバタンク114からインクジェットヘッド115内までをインクで満たすため実機の装置で大量の吐出を行う必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、インクジェットヘッドに供給される吐出液の溶存気体濃度を確実に低下させることができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明は、印刷装置の本体に対して脱着可能なインクヘッドモジュールであって吐出液が蓄液されるリザーバタンクと、前記リザーバタンクから供給された前記吐出液を吐出するインクジェットヘッドと、前記リザーバタンクから前記インクジェットヘッドに供給される前記吐出液の移動経路の途中に設けられ、内部を流れる前記吐出液の脱気を行う補助脱気装置と、を有し、前記インクジェットヘッドと前記リザーバタンクと前記補助脱気装置はそれぞれ筺体に取り付けられ、前記本体に対して一緒に移動できるように構成されたインクヘッドモジュールである。
また、本発明は、前記リザーバタンクよりも多量の前記吐出液が蓄液されるメインタンクと、上記インクヘッドモジュールとを有し、前記メインタンク内の前記吐出液が前記リザーバタンクに供給される印刷装置であって、前記メインタンクから前記印刷ヘッドモジュールに移動される前記吐出液の移動経路の途中に設けられ、内部を流れる前記吐出液の脱気を行う主脱気装置を有する印刷装置である。
また、本発明は、前記リザーバタンクには主真空排気系が接続され、前記リザーバタンクに蓄液された前記吐出液の脱ガスを行えるように構成された印刷装置である。
また、本発明は、上記いずれかの印刷装置の前記インクヘッドモジュールを交換するヘッド交換方法であって、前記印刷装置の前記インクヘッドモジュール内に前記吐出液を配置した状態で前記メインタンクから切り離し、他のインクヘッドモジュールを前記メインタンクに接続するヘッド交換方法である。
【発明の効果】
【0013】
溶存気体によるマイクロバブルの発生を防止し、吐出液の吐出ミスを低コストで減少させることができる。
また、目詰まり等の場合にはインクヘッドモジュールを交換することで、インクジェットヘッドに気泡が侵入することを防止することができる。
【0014】
本発明では、実機以外の箇所にインクヘッドモジュールをセットし、インクヘッドの吐出検査を行うことができる。さらに、インクヘッドモジュールと印刷装置本体の接続部分がリザーバタンクおよび補助脱気装置の上流であるため、インクヘッドモジュールの交換時に接続部に混入した気泡は、リザーバタンクおよび補助脱気装置で脱気されインクジェットヘッドに到達しない。また、別位置で検査されたインクジェットヘッドからインクを抜くことなくインクヘッドモジュールを交換すれば、本体での吐出検査を不必要とする、もしくは検査時間を短縮化することができる。このため、交換後、短時間で運転を開始でき、メンテナンス時間を大幅に短縮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図2は、本発明の印刷装置10の吐出液供給系を示す図面である。
この印刷装置10は、メインタンク11とインクヘッドモジュール14を有している。
メインタンク11の内部には、吐出液5が蓄液されている。メインタンク11は、ガス供給系21に接続されており、ガス供給系21からメインタンク11の吐出液5の液面よりも上部の空間に窒素ガスやアルゴンガス等の吐出液5と反応しないガスが供給されるように構成されている。
【0016】
メインタンク11には供給配管25の一端が接続されている。供給配管25の端部開口は吐出液5の内部に位置している。供給配管25の他端は、インクヘッドモジュール14に接続されており、ガス供給系21から圧送ガスがメインタンク11の内部に供給されると、メインタンク11内部の吐出液5の液面上の空間の圧力が上昇し、吐出液5は供給配管25を通ってインクヘッドモジュール14に向けて圧送される。
【0017】
供給配管25のメインタンク11とインクヘッドモジュール14の間の位置には、主脱気装置16が設けられている。
主脱気装置16は、多孔質チューブ17を有しており、吐出液5は、メインタンク11から供給配管25を通ってインクヘッドモジュール14に到着する迄の間に多孔質チューブ17の内部を流れるようになっている。
主脱気装置16は、主脱気用真空排気系53に接続されており、多孔質チューブ17の周囲の雰囲気を真空排気できるように構成されている。
【0018】
脱気用真空排気系53によって多孔質チューブ17の周囲雰囲気を真空排気しながら多孔質チューブ17の内部に吐出液を流すと、多孔質チューブ17の内部を流れる吐出液中の溶存気体が多孔質チューブ17の周囲雰囲気に放出され、除去される。従って、溶存気体が除去された吐出液がインクヘッドモジュール14に供給される。
【0019】
インクヘッドモジュール14の構成を説明すると、図1を参照し、インクヘッドモジュール14は、筺体2と、リザーバタンク6と、補助脱気装置4と、インクジェットヘッド15を有している。
リザーバタンク6と補助脱気装置4は筺体2の内部に配置されており、それぞれ筺体2に固定されている。インクジェットヘッド15は筺体2の外部に配置されており、筺体2の下端に固定されている。
【0020】
供給配管25はリザーバタンク6に接続されており、主脱気装置16によって脱気された吐出液はリザーバタンク6に供給され、蓄液される。リザーバタンク6に蓄液される吐出液は、メインタンク11に蓄液される吐出液5よりも少量である。
リザーバタンク6の吐出液の液面よりも上部の空間には、ガス供給系21と、主真空排気系32と、微小圧真空排気系31が接続されている。
符号37a〜37eは、リザーバタンク6とガス供給系21等の間に設けられた開閉弁を示している。
【0021】
主脱気装置16と、ガス供給系21と、微小圧真空排気系31との間の開閉弁37c、37d、37aを閉じ、主真空排気系32との間の開閉弁37bを開け、主真空排気系32によってリザーバタンク6内部の吐出液よりも上方の空間を真空排気すると、リザーバタンク6に蓄液された吐出液の脱気を行うことができる。
リザーバタンク6の液面よりも下方の部分は補助脱気装置4を介してインクジェットヘッド15に接続されている。
【0022】
主真空排気系32とリザーバタンク6の間の開閉弁37bを閉じて主真空排気系32をリザーバタンク6から切り離し、リザーバタンク6と補助脱気装置4、ガス供給系21、微小圧真空排気系31の間の開閉弁37e、37d、37aを開け、微小圧真空排気系31によって圧力制御しながら、ガス供給系21によってリザーバタンク6の内部圧力を上昇させると、リザーバタンク6内の吐出液は、リザーバタンク6からインクジェットヘッド15に向けて圧送される。
【0023】
補助脱気装置4は、主脱気装置16よりも小型であるが同じ構造を有しており、リザーバタンク6から圧送された吐出液は、補助脱気装置4の内部の多孔質チューブを流れてインクジェットヘッド15に供給される。
補助脱気装置4には補助脱気用真空排気系54が接続されており、補助脱気装置4によって多孔質チューブの周囲雰囲気を真空排気しながら多孔質チューブ内に吐出液を流すと、その吐出液は脱気され、マイクロバブルや溶存気体が除去された吐出液がインクジェットヘッド15に供給される。
【0024】
インクジェットヘッド15の底面には、複数の吐出孔が設けられている。ガス供給系21と微小圧真空排気系31により、リザーバタンク6内の圧力は、インクジェットヘッド15内の吐出液の液面が吐出孔表面と一致するように制御されており、吐出孔から吐出液が漏出しないようにされている。
【0025】
インクジェットヘッド15の内部には、吐出孔毎に圧電素子が設けられており、制御装置34から入力される信号に従って圧電素子が動作すると、インクジェットヘッド15の内部の吐出液は、吐出孔から吐出される。
インクジェットヘッド15の下方には、台19が配置されている。台19上には、ガラス基板等の吐出対象物3が配置されており、吐出された吐出液は吐出対象物3上に着弾する。
【0026】
リザーバタンク6からインクジェットヘッド15の間は、インクで満たされている。ガス供給系21と微小圧真空排気系31により、リザーバタンク6からインクが供給され、かつ吐出孔からインクが重力で落下しない様にリザーバタンク6内の圧力が制御されている。リザーバタンク6には、主脱気装置16を流れ、脱気された吐出液が補充される。
【0027】
リザーバタンク6には、一枚の吐出対象物3に吐出する体積(0.1m1〜100ml、望ましくは5〜30 ml)を蓄液し、吐出液の交換時に吐出液が無駄にならないようにすると共に、リザーバタンク6の吐出液液面の上部は主真空排気系32によって真空排気され、吐出液がリザーバタンク6内に蓄液されている間にも脱気される。
【0028】
インクヘッドモジュール14の筺体2は、印刷装置10本体に設けられた移動装置(不図示)に取り付けられており、吐出対象物3の表面上を吐出対象物3の幅方向に往復移動できるように構成されている。吐出液の吐出後、吐出対象物3上で吐出液が着弾していない領域上に移動して吐出液を吐出すると、吐出対象物3の所望位置に吐出液を着弾させることができる。
【0029】
インクヘッドモジュール14が移動により、筺体2が移動すると、筺体2に取り付けられたインクジェットヘッド15とリザーバタンク6と補助脱気装置4とは一緒に移動する。
本発明のインクヘッドモジュール14では、インクジェットヘッド15に供給する直前で吐出液の脱気を行っており、インクジェットヘッド15内の吐出液にマイクロバブルは含有されておらず、吐出ミスや液滴量不足等のマイクロバブルに起因する不具合は生じない。
【0030】
特に、吐出液の交換時等にリザーバタンク6内の吐出液にマイクロバブルが生じても、インクジェットヘッド15に流入する前に、補助脱気装置4によってマイクロバブルは除去されるので、吐出ミスや液滴量不足が生じることはない。
【0031】
また、インクジェットヘッド15が故障したり、目詰まりした等でインクジェットヘッド15を交換する場合には、新しいインクジェットヘッドを取り付ける際に、インクジェットヘッドとリザーバタンクの間に気泡が混入する場合があったが、本発明では、インクヘッドモジュール14を別のインクヘッドモジュールに交換するので、インクヘッドモジュール14と主脱気装置16の間に気泡が混入しても、リザーバタンク6や補助脱気装置4によって除去され、インクジェットヘッド15に気泡が侵入することはない。
【0032】
なお、インクジェットヘッド15の内部を洗浄する際には、リザーバータンク6内と、微小圧真空排気系31、主真空排気系32、主脱気装置16との間の開閉弁37a〜37cを閉じ、ガス供給系21と補助脱気装置4との間の開閉弁37d、37eを開けてリザーバタンク6内の圧力を上昇させ、吐出液をインクジェットヘッド15に圧送すると、吐出液が吐出孔から圧力で押し出され、異物や吐出液の固化物を排出することができる。
【0033】
更に、予めメインタンク11の内部に洗浄液を配置しておき、リザーバタンク6内の吐出液がインクジェットヘッド15から全部排出された後、メインタンク11からリザーバタンク6に洗浄液を移動させ、リザーバタンク6からインクジェットヘッド15に洗浄液を圧送すると、洗浄液が吐出孔から押し出され、リザーバタンク6とインクジェットヘッド15、およびそれらを接続する配管内部を洗浄することができる。
【0034】
洗浄液による洗浄後は、メインタンク11に異なる種類の吐出液を配置し、リザーバタンク6とインクジェットヘッド15に、その吐出液を供給することができる。このような洗浄液には、洗浄後に配置する吐出液に含有されている液体を用いると良い。
【0035】
なお、本発明で用いられる吐出液は例えば主成分が有機溶剤であり、顔料や微小粒子(スペーサ)が分散されているものが含まれる。
本発明では、少なくともメインタンク11からインクジェットヘッド15までの間、吐出液はモータによらずに移動されるので、スペーサ等が圧砕される恐れはない。
【0036】
上記実施例では、インクジェットヘッド15内部の吐出用素子として圧電素子を用いたが、発熱素子を用いて熱膨張した気泡で吐出液を吐出しても良い。
なお、上記ガス供給系21の吐出液圧送用の圧力は1〜200kPa、望ましくは10〜80kPaが良い。微小圧真空排気系31の圧力は、0〜−100kPaが良く、望ましくは−5〜40kPaが良い。また、主脱気装置16と補助脱気装置4の真空圧は−50〜−100kPaが良い。
【0037】
本発明のインクヘッドモジュール14は複数設置されており、一台のメインタンク11から、一台の主脱気装置16を介して、各インクヘッドモジュール14に吐出液5が供給されるようになっている。
複数のインクヘッドモジュール14の内部には、それぞれリザーバタンク6が配置されている。
【0038】
インクヘッドモジュール14には、コネクタ35、33a〜33cが設けられており、主脱気装置16とインクヘッドモジュール14とを接続する供給配管25は、コネクタ35によってインクヘッドモジュール14に接続されている。
【0039】
使用済みで目詰まり等が生じたインクヘッドモジュール14を新しいインクヘッドモジュールに交換する場合には、コネクタ35の部分で供給配管25をインクヘッドモジュール14から取り外すと、別のインクヘッドモジュールのコネクタ部分を供給配管25に接続してインクヘッドモジュールの交換を行うことができるので、インクヘッドモジュール14内部の吐出液を排出しなくても、交換を行うことができる。
【0040】
また、予め内部に吐出液を充満させておいたインクヘッドモジュールを装着すると、気泡が混入するおそれも少なくなる。
ガス供給系21、微小圧真空排気系31、主真空排気系32とインクヘッドモジュール14を接続する配管28a〜28cも、コネクタ33a〜33cの部分でインクヘッドモジュール14に接続されており、着脱が容易になっている。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のインクヘッドモジュールを説明するための図
【図2】本発明の印刷装置を説明するための図
【図3】従来技術の印刷装置を説明するための図
【符号の説明】
【0042】
3……吐出対象物
4……補助脱気装置
5……吐出液
6……リザーバタンク
10……印刷装置
11……メインタンク
14……インクヘッドモジュール
15……インクジェットヘッド
16……主脱気装置
21……ガス導入系
31……微小圧真空排気系
32……主真空排気系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置の本体に対して脱着可能なインクヘッドモジュールであって
吐出液が蓄液されるリザーバタンクと、
前記リザーバタンクから供給された前記吐出液を吐出するインクジェットヘッドと、
前記リザーバタンクから前記インクジェットヘッドに供給される前記吐出液の移動経路の途中に設けられ、内部を流れる前記吐出液の脱気を行う補助脱気装置と、
を有し、
前記インクジェットヘッドと前記リザーバタンクと前記補助脱気装置はそれぞれ筺体に取り付けられ、前記本体に対して一緒に移動できるように構成されたインクヘッドモジュール。
【請求項2】
前記リザーバタンクよりも多量の前記吐出液が蓄液されるメインタンクと、請求項1記載のインクヘッドモジュールとを有し、
前記メインタンク内の前記吐出液が前記リザーバタンクに供給される印刷装置であって、
前記メインタンクから前記印刷ヘッドモジュールに移動される前記吐出液の移動経路の途中に設けられ、内部を流れる前記吐出液の脱気を行う主脱気装置を有する印刷装置。
【請求項3】
前記リザーバタンクには主真空排気系が接続され、前記リザーバタンクに蓄液された前記吐出液の脱ガスを行えるように構成された請求項2記載の印刷装置。
【請求項4】
請求項2記載の印刷装置の前記インクヘッドモジュールを交換するヘッド交換方法であって、
前記印刷装置の前記インクヘッドモジュール内に前記吐出液を配置した状態で前記メインタンクから切り離し、他のインクヘッドモジュールを前記メインタンクに接続するヘッド交換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−17877(P2010−17877A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−178002(P2008−178002)
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】