説明

インターフェース回路およびASICおよび電子機器

【課題】 CPUによる選択が不可能となる場合であっても、システムデバックの用途への選択を行なうことの可能なインターフェース回路を提供する。
【解決手段】 カード型メモリおよび/またはカード型I/O2009に対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段3001と、カード型メモリおよび/またはカード型I/O2009からの転送データに基づいて電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段3003と、カード型メモリおよび/またはカード型I/O2009と電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段3002と、起動制御手段3003と転送制御手段3002との選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段3004とを備えており、選択手段3004には外部信号3011が入力可能となっており、選択手段3004は、外部信号3011が入力されたときには、システム起動を制御する制御手段3003を選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、SD(Secure Digital)カードのように着脱可能でデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリまたはカード型I/Oのインターフェース回路およびASICおよび電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタや複写機、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル)といった画像形成装置では、SDカード等のカード型メモリが着脱可能で、データの読み出しや書き込みが行なえるメディアカードインターフェースを搭載するものが多くなってきている。このような、メディアカードインターフェースを搭載する第1の理由は、ソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバックを行なうことであり、第2の理由は、メディアカードを蓄積媒体として利用することであった。
【0003】
そこで、上記した画像形成装置などのシステム起動時には、ソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバックが行なえるようにメディアカードインターフェースを設定しておき、これらの用途が済んだ後はメディアカードを蓄積媒体として利用できるようにメディアカードインターフェースを切り替える必要があった。
【0004】
この種の従来例としては、プログラムとそのバージョン情報が記憶されたメモリカードを外部コネクタを介して接続し、プログラムをプリント回路基板(PCB)上のフラッシュROMに短時間でダウンロードする電子装置があった(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平11−242596号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の画像形成装置にあっては、システム起動時にソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバック(システム内部を制御するためのシステムデバック)が行なえるようメディアカードインターフェースを設定し、その後、メディアカードを蓄積媒体として利用するためにメディアカードインターフェースを切り替えると、再びソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバックの行なえる設定に戻すことができなくなるという課題があった。すなわち、メディアカードを蓄積媒体として利用している最中にシステム異常が発生すると、そのシステム内部を観測するためのシステムデバックが使えなくなるという課題があった。
【0006】
なお、上記特許文献1は、メモリカードに記憶されたプログラムデータをプリント回路基板側に無駄なくダウンロードするものであって、上記課題を解決することに関して何ら記述されていない。
【0007】
上記課題を解決するため、本願出願人は、本願の先願である特願2004−73334号において、ソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバック(システム内部の観測)を目的として利用する用途とメディアカードを蓄積媒体として利用する用途とを切り替えるメディアカードのインターフェース回路を提案している。すなわち、上記先願では、ソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバック(システム内部の観測)を目的として利用する場合は、CPU(ソフトウェア)によるインターフェース初期化を必要とせずに、ハード的な初期化機構により、システムの起動後、直ちにメディアカードへのアクセスを可能とし、また、メディアカードを蓄積媒体として利用する用途の場合は、通常のメディアカードへ画像データアクセスすることを特徴としている。そして、システム起動時、メディアカードのインターフェース回路は、ソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバック(システム内部の観測)の用途に選択されており、ソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバック(システム内部の観測)の用途を済ませた後、CPUによってメディアカードを蓄積媒体として利用する用途に切り替える。再度、ソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバック(システム内部の観測)の用途に切り替えたい場合は、CPUによってソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバック(システム内部の観測)の用途を選択する。このように、上記先願では、システム動作中でもソフトウェアのアップデートや画像形成装置のシステムデバック(システム内部の観測)の用途とメディアカードを蓄積媒体として利用する用途とを切り替えることが可能になっている。
【0008】
しかし、メディアカードを蓄積媒体として利用する用途で使用している時、何らかのシステム異常でシステムデバックの用途で使用したいがために、インターフェース回路を切り替えようとするが、何らかの原因で例えばCPUがハングアップし、CPUによる選択が効かない場合がある。システム内部を観測するためにシステムデバックの用途への選択は重要となるが、上記先願によるシステムの場合、CPUが例えばハングアップすると、CPUによる選択が不可能となってしまう。
【0009】
本発明は、CPUによる選択が不可能となる場合であっても、システムデバックの用途への選択を行なうことの可能なインターフェース回路およびASICおよび電子機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oと電子機器本体とを接続するインターフェース回路において、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを備えており、前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択することを特徴としている。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のインターフェース回路において、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうことを特徴としている。
【0012】
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載のインターフェース回路において、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択することを特徴としている。
【0013】
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のインターフェース回路において、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっていることを特徴としている。
【0014】
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のインターフェース回路において、前記外部信号は、リセット信号であることを特徴としている。
【0015】
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載のインターフェース回路において、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であることを特徴としている。
【0016】
また、請求項7記載の発明は、画像処理機能、画像入出力機能及びデータ通信機能のうちの少なくとも1つのアプリケーション機能を有し、各アプリケーション機能が電子機器本体のメモリ及びハードディスクのうちの少なくとも1つを共有資源として利用可能に構成され設計されたASICにおいて、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段の選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを有するインターフェース回路を備えており、インターフェース回路の前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択することを特徴としている。
【0017】
また、請求項8記載の発明は、請求項7記載のASICにおいて、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうことを特徴としている。
【0018】
また、請求項9記載の発明は、請求項7または請求項8記載のASICにおいて、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択することを特徴としている。
【0019】
また、請求項10記載の発明は、請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載のASICにおいて、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっていることを特徴としている。
【0020】
また、請求項11記載の発明は、請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載のASICにおいて、前記外部信号は、リセット信号であることを特徴としている。
【0021】
また、請求項12記載の発明は、請求項11記載のASICにおいて、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であることを特徴としている。
【0022】
また、請求項13記載の発明は、画像処理機能、画像入出力機能及びデータ通信機能のうちの少なくとも1つのアプリケーション機能を有する電子機器において、各アプリケーション機能が電子機器本体のメモリ及びハードディスクのうちの少なくとも1つを共有資源として利用可能に構成され設計されたASICを備え、前記ASICは、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段の選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを有するインターフェース回路を備えており、インターフェース回路の前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択することを特徴としている。
【0023】
また、請求項14記載の発明は、請求項13記載の電子機器において、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうことを特徴としている。
【0024】
また、請求項15記載の発明は、請求項13または請求項14記載の電子機器において、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択することを特徴としている。
【0025】
また、請求項16記載の発明は、請求項13乃至請求項15のいずれか一項に記載の電子機器において、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっていることを特徴としている。
【0026】
また、請求項17記載の発明は、請求項13乃至請求項16のいずれか一項に記載の電子機器において、前記外部信号は、リセット信号であることを特徴としている。
【0027】
また、請求項18記載の発明は、請求項17記載の電子機器において、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0028】
請求項1記載の発明によれば、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oと電子機器本体とを接続するインターフェース回路において、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを備えており、前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択するので、CPUを含むシステム異常が発生した場合でもシステムデバックが可能となる。
【0029】
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載のインターフェース回路において、前記選択手段はさらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうので、カード型メモリまたはカード型I/Oのデータ転送中にインターフェース回路が切り替わるのを防止できる。
【0030】
また、請求項3記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載のインターフェース回路において、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択するようになっており、システム異常が発生してシステム再起動をした時、かならず、前記システム起動を制御する制御手段を選択するので、システムデバックが可能となる。
【0031】
また、請求項4乃至請求項6記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のインターフェース回路において、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっているので、CPUが例えばハングアップしても、CPUを例えばリセットすることができる。
【0032】
特に、請求項6記載の発明では、請求項5記載のインターフェース回路において、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であるので、システム異常が発生した時の内部情報を観測することが可能である。
【0033】
また、請求項7記載の発明によれば、画像処理機能、画像入出力機能及びデータ通信機能のうちの少なくとも1つのアプリケーション機能を有し、各アプリケーション機能が電子機器本体のメモリ及びハードディスクのうちの少なくとも1つを共有資源として利用可能に構成され設計されたASICにおいて、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段の選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを有するインターフェース回路を備えており、インターフェース回路の前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択するので、CPUを含むシステム異常が発生した場合でもシステムデバックが可能となる。
【0034】
また、請求項8記載の発明によれば、請求項7記載のASICにおいて、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうので、カード型メモリまたはカード型I/Oのデータ転送中にインターフェース回路が切り替わるのを防止できる。
【0035】
また、請求項9記載の発明によれば、請求項7または請求項8記載のASICにおいて、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択するようになっており、システム異常が発生してシステム再起動をした時、かならず、前記システム起動を制御する制御手段を選択するので、システムデバックが可能となる。
【0036】
また、請求項10乃至請求項12記載の発明によれば、請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載のASICにおいて、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっているので、CPUが例えばハングアップしても、CPUを例えばリセットすることができる。
【0037】
特に、請求項12記載の発明では、請求項11記載のASICにおいて、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であるので、システム異常が発生した時の内部情報を観測することが可能である。
【0038】
また、請求項13記載の発明によれば、画像処理機能、画像入出力機能及びデータ通信機能のうちの少なくとも1つのアプリケーション機能を有する電子機器において、各アプリケーション機能が電子機器本体のメモリ及びハードディスクのうちの少なくとも1つを共有資源として利用可能に構成され設計されたASICを備え、前記ASICは、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段の選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを有するインターフェース回路を備えており、インターフェース回路の前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択するので、CPUを含むシステム異常が発生した場合でもシステムデバックが可能となる。
【0039】
また、請求項14記載の発明によれば、請求項13記載の電子機器において、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうので、カード型メモリまたはカード型I/Oのデータ転送中にインターフェース回路が切り替わるのを防止できる。
【0040】
また、請求項15記載の発明によれば、請求項13または請求項14記載の電子機器において、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択するようになっており、システム異常が発生してシステム再起動をした時、かならず、前記システム起動を制御する制御手段を選択するので、システムデバックが可能となる。
【0041】
また、請求項16乃至請求項18記載の発明によれば、請求項13乃至請求項15のいずれか一項に記載の電子機器において、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっているので、CPUが例えばハングアップしても、CPUを例えばリセットすることができる。
【0042】
特に、請求項18記載の発明では、請求項17記載の電子機器において、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であるので、システム異常が発生した時の内部情報を観測することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【0044】
(第1の形態)
本発明の第1の形態は、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oと電子機器本体とを接続するインターフェース回路において、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを備えており、前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択することを特徴としている。
【0045】
このように、選択手段には外部信号が入力可能となっており、外部信号が入力されたときには、選択手段は、システム起動を制御する制御手段を選択するので、CPUを含むシステム異常が発生した場合でもシステムデバックが可能となる。
【0046】
ここで、上記インターフェース回路において、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうようになっていても良い。
【0047】
このように、選択手段が、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なう場合には、カード型メモリまたはカード型I/Oのデータ転送中にインターフェース回路が切り替わるのを防止できる。
【0048】
また、上記インターフェース回路において、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択するようになっていても良い。
【0049】
このように、選択手段が、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択するようになっている場合には、システム異常が発生してシステム再起動をした時、かならず、前記システム起動を制御する制御手段を選択するので、システムデバックが可能となる。
【0050】
また、上記のインターフェース回路において、該インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっているのが好ましい。
【0051】
ここで、前記外部信号は、具体的には、リセット信号である。
【0052】
より好ましくは、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号である。
【0053】
具体的に、外部信号としては、NMI(Non−Maskalable−Interrupt)などを用いることができる。NMIは、CPUへのリセット信号ではあるが、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であり、NMIを用いれば、システム異常が発生した時の内部情報を観測することが可能となる。
【0054】
このように、前記外部信号が電子機器本体のCPUにも入力するようになっている場合には、CPUが例えばハングアップしても、CPUを例えばリセットすることができる。
【0055】
特に、前記外部信号がCPUの内部情報を保持できるリセット信号である場合には、システム異常が発生した時の内部情報を観測することが可能となる。
【0056】
(第2の形態)
本発明の第2の形態は、画像処理機能、画像入出力機能及びデータ通信機能のうちの少なくとも1つのアプリケーション機能を有し、各アプリケーション機能が電子機器本体のメモリ及びハードディスクのうちの少なくとも1つを共有資源として利用可能に構成され設計されたASICにおいて、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段の選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを有するインターフェース回路を備えており、インターフェース回路の前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択することを特徴としている。
【0057】
このように、選択手段には外部信号が入力可能となっており、外部信号が入力されたときには、選択手段は、システム起動を制御する制御手段を選択するので、CPUを含むシステム異常が発生した場合でもシステムデバックが可能となる。
【0058】
ここで、上記ASICにおいて、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうようになっていても良い。
【0059】
このように、選択手段が、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なう場合には、カード型メモリまたはカード型I/Oのデータ転送中にインターフェース回路が切り替わるのを防止できる。
【0060】
また、上記ASICにおいて、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択するようになっていても良い。
【0061】
このように、選択手段が、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択するようになっている場合には、システム異常が発生してシステム再起動をした時、かならず、前記システム起動を制御する制御手段を選択するので、システムデバックが可能となる。
【0062】
また、上記ASICにおいて、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっているのが好ましい。
【0063】
ここで、前記外部信号は、具体的には、リセット信号である。
【0064】
より好ましくは、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号である。
【0065】
具体的に、外部信号としては、NMI(Non−Maskalable−Interrupt)などを用いることができる。NMIは、CPUへのリセット信号ではあるが、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であり、NMIを用いれば、システム異常が発生した時の内部情報を観測することが可能となる。
【0066】
このように、前記外部信号が、電子機器本体のCPUにも入力するようになっている場合には、CPUが例えばハングアップしても、CPUを例えばリセットすることができる。
【0067】
特に、前記外部信号がCPUの内部情報を保持できるリセット信号である場合には、システム異常が発生した時の内部情報を観測することが可能となる。
【0068】
(第3の形態)
本発明の第3の形態は、画像処理機能、画像入出力機能及びデータ通信機能のうちの少なくとも1つのアプリケーション機能を有する電子機器において、各アプリケーション機能が電子機器本体のメモリ及びハードディスクのうちの少なくとも1つを共有資源として利用可能に構成され設計されたASICを備え、前記ASICは、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段の選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを有するインターフェース回路を備えており、インターフェース回路の前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択することを特徴としている。
【0069】
ここで、電子機器は、プリンタ,複写機,ファクシミリなどの画像形成装置や、DVDプレーヤ,デジカメ,携帯電話などであっても良いし、あるいは、これらの複合機であっても良い。
【0070】
このように、選択手段には外部信号が入力可能となっており、外部信号が入力されたときには、選択手段は、システム起動を制御する制御手段を選択するので、CPUを含むシステム異常が発生した場合でもシステムデバックが可能となる。
【0071】
ここで、上記電子機器において、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうようになっていても良い。
【0072】
このように、選択手段が、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なう場合には、カード型メモリまたはカード型I/Oのデータ転送中にインターフェース回路が切り替わるのを防止できる。
【0073】
また、上記電子機器において、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択するようになっていても良い。
【0074】
このように、選択手段が、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択するようになっている場合には、システム異常が発生してシステム再起動をした時、かならず、前記システム起動を制御する制御手段を選択するので、システムデバックが可能となる。
【0075】
また、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっているのが好ましい。
【0076】
ここで、前記外部信号は、具体的には、リセット信号である。
【0077】
より好ましくは、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号である。
【0078】
具体的に、外部信号としては、NMI(Non−Maskalable−Interrupt)などを用いることができる。NMIは、CPUへのリセット信号ではあるが、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であり、NMIを用いれば、システム異常が発生した時の内部情報を観測することが可能となる。
【0079】
このように、前記外部信号が電子機器本体のCPUにも入力するようになって場合には、CPUが例えばハングアップしても、CPUを例えばリセットすることができる。
【0080】
特に、前記外部信号がCPUの内部情報を保持できるリセット信号である場合には、システム異常が発生した時の内部情報を観測することが可能となる。
【0081】
次に、より具体的に説明する。
【0082】
図1は、本発明に係るインターフェース回路(カードインターフェース)を内蔵したASICを備えた電子機器の構成例を示す図であり、図2は、図1のインターフェース回路(カードインターフェース)を構成するカードコントローラの構成例を示す図である。
【0083】
なお、図1の例では、電子機器は、プリンタ,複写機,ファクシミリ,あるいはそれらの複合機の画像形成装置として構成されており、このため、図1には、エンジン2011が設けられている。従って、電子機器が画像形成装置以外のもの(例えばDVDプレーヤ,デジカメ,携帯電話など)である場合には、エンジン2011は不要となる。以下では、説明の便宜上、電子機器は画像形成装置であるとして説明する。
【0084】
図1に示すコントローラ2001は、本発明の電子機器(画像形成装置)を構成するシステム全体のコントロールを司るボードであり、その中のASIC(特定用途向けIC)4002は、電子機器(画像形成装置)における例えば画像入出力機能、画像処理機能及びデータ通信等の複数のアプリケーション機能を有しており、後述するROM2004、ローカルメモリ(MEM−C)2005、操作部2007、HDD2008、カード(例えばSDカード)2009、PCIパス2010などの制御を行なうものである。本発明では、このASIC4002内に、プログラム,データ,フォントデータ等を記憶するカード型メモリまたはカード型I/Oとしてのカード(SDカード)2009との間で、特徴的なメディアアクセス制御を可能とする固有の構成から成るカードコントローラ(SDコントローラ)2012が搭載されている。
【0085】
また、コントローラ2001には、上記以外にもASIC4002や画像形成装置全体を制御するCPU2003、画像形成装置の動作プログラム,画像データ,フォントデータ等を格納するROM2004、アプリケーションプログラムやイメージデータ等を格納するローカルメモリ2005、インターネットなどのネットワークと接続され外部装置と通信するネットワークインターフェース2006、データ入力を行なう入力キーやタッチパネル及び表示用液晶ディスプレイなどからなる操作部2007、及びイメージや各種データ等を保存するHDD2008などを備えている。
【0086】
そして、画像形成装置のスキャナやプロッタなどを有するエンジン2011と上記コントローラ2001のASIC4002とは、PCI(Peripheral Components Interconnect)パス2010を介して接続されている。
【0087】
次に、図2を用いて、本発明のインターフェース回路(カードインターフェース)としてのカードコントローラ(例えば、SDカードコントローラ)2012の構成例について説明する、図2に示すカードコントローラ2012は、着脱可能なカード(例えば、SDカード)A2009aやカード(例えば、SDカード)B2009bとの間でカードアクセス制御を行なうものである。
【0088】
図2に示すように、カードコントローラ2012は、DMA(ダイレクト・メモリ・アクセス)コントローラ3002、BOOTコントローラ3003、カードアクセスコントローラ3001、セレクタ3004、及び切替制御部3005などにより構成されている。
【0089】
このカードコントローラ2012は、カードを着脱可能とし、カードアクセス制御を行なうことで、画像形成装置本体との間でデータ転送を行なうインターフェース回路を構成している。また、図2の画像形成装置を制御するコントローラ2001のCPU2003は、DMAコントローラ3002、カードアクセスコントローラ3001、BOOTコントローラ3003に対して、図示しない内部レジスタにアクセスを行なうものである。さらに、図2に示したカードA2009aは、ここでは画像データの蓄積用などに利用するカード型メモリまたはカード型I/Oであり、カードB2009bは、ブートプログラムデータなどを読み出すためのシステムカード(カード型メモリまたはカード型I/O)とする。
【0090】
DMAコントローラ3002は、カードA2009aを使用する場合に利用するコントローラであり、カードA2009aの転送データを図1のローカルメモリ2005へ転送するものである。
【0091】
BOOTコントローラ3003は、カードB2009bを使用する場合に利用するコントローラであり、図示しないカードB2009bの初期化回路、カードB2009bのリードデータをキャッシュするキャッシュメモリなどが実装されている。
【0092】
カードアクセスコントローラ3001は、カードに対してパス制御やカード選択を行なう機構である。なお、このカードアクセスコントローラ3001は、カードA2009aとカードB2009bに同時にアクセスすることができないようになっている。
【0093】
セレクタ3004は、DMAコントローラ3002、BOOTコントローラ3003の切り替えを行なうものである。セレクタ3004に入力されるSELOUT信号3008が「0」か「1」かによって、DMAコントローラ3002とBOOTコントローラ3003の何れかを選択するものである。図2の例では、SELOUT信号3008が「0」の場合に、DMAコントローラ3002を選択して、カードA2009aにアクセスするようにし、「1」の場合は、BOOTコントローラ3003を選択して、カードB2009bにアクセスするようにする。
【0094】
切替制御部3005は、CPU2003から入力されるSEL信号3007とカードアクセスコントローラ3001から入力されるBUSY信号3006と、外部信号NMI3011とに基づいて、切り替え制御信号であるSELOUT信号3008を生成し、これをセレクタ3004に入力することで、DMAコントローラ3002とBOOTコントローラ3003の切り替え制御を行なっている。図2に示す切替制御部3005の一回路構成例は、2つのアンドゲート1151,1152と、それらの出力および外部信号NMIを入力とするオアゲート1153と、そのオアゲート1153の出力をフリップフロップ1154のD端子に入力し、そのQ出力が切替制御部3005の出力(SELOUT信号3008)としている。なお、切替制御部3005の回路構成は、これに限定されない。
【0095】
続いて、BUSY信号3006は、カードがデータ転送中であることを示すステータス(状態)信号であり、カードアクセスコントローラ3001がカードA2009aかカードB2009bの何れかにアクセス中である時はアサート(有効)となり、アクセスが終了するとネゲート(無効)となる。
【0096】
SEL信号3007は、BOOTコントローラ3003とDMAコントローラ3002とを切り替える信号であり、CPU2003によって制御される。ここでは、SEL信号が「1」の時は、BOOTコントローラ3003を選択し、SEL信号が「0」の時は、DMAコントローラ3002を選択するものとしている。本発明の特徴的な構成としては、画像形成装置のシステム起動時にCPU2003によるカードB2009bのブートプログラムデータのアクセスをBOOTコントローラ3003を介して行なうため、システム起動直後にCPU2003がSEL信号「1」を必ず選択するようにする。
【0097】
SELOUT信号3008は、上記した切替制御部3005に入力されるBUSY信号3006とSEL信号3007と外部信号NMI3011とに基づいて生成される信号である。また、このSELOUT信号3008は、図2に示すように、BOOTコントローラ3003に入力され、BOOTコントローラ3003が選択されていない状態(「0」の場合)で、CPU2003からのSEL信号が「1」になったとしても、BUSY信号3006がアサート中はコントローラの切り替えが行なわれないため、その間BOOTコントローラ3003は、CPU2003に対して、ダミーデータを返すか、WAIT(待機)させる機構を採用している。
【0098】
また、外部信号NMI3011が発生すると、セレクタ3004は、強制的にBOOTコントローラ3003を選択し、これにより、強制的にカードB2009bが選択されるようになっている。
【0099】
また、本発明では、外部信号NMI3011は、CPU2003にも入力されており、CPU2003をリセットするようになっている。
【0100】
なお、外部信号NMI3011は、コントローラ2001上にボタン形式になっており、このNMIボタンを押下するとNMIが発生するヒューマンインターフェースとなっている。
【0101】
そして、NMIボタンが押下された場合には、CPU2003にはリセットがかかるようになっている。
【0102】
本発明のカード型メモリのインターフェース回路と、そのインターフェース回路を搭載したASICと、そのASICを搭載した画像形成装置は上記のように構成されており、以下、その動作を図3を用いて、図2を参照しながら説明する。
【0103】
図3は本発明のインターフェース回路の動作を説明するための図である。
【0104】
先ず、画像形成装置のシステム起動時は、CPU2003はSEL信号を「1」にし、これにより、セレクタ3004は、BOOTコントローラ3003を選択する。そして、この場合、カードアクセスコントローラ3001は、ブートプログラムデータを読み込むためにカードB2009bに対してアクセスを開始する(図3の(1)の区間)。
【0105】
CPU2003がBOOTコントローラ3003を介してカードB2009bにアクセスしている間は、BUSY信号3006がアサートされている(図3の(2)の区間)。
【0106】
ブートプログラムへのアクセスが終了すると(カードB2009bへのアクセスが終了すると)、BUSY信号3006はネゲートされる。そして、CPU2003は、SEL信号3007を「0」に選択し、カードA2009aにアクセスを開始する(図3の(3)の区間)。
【0107】
そして、CPU2003がDMAコントローラ3002を介して、カードA2009aにアクセスしている間、BUSY信号3006がアサートされている(図3の(4)の区間)。この時、CPU2003は、データアクセスに介在していない。
【0108】
そして再度、カードA2009aにアクセスを開始する(図3の(5)の区間)。
【0109】
そして、CPU2003がDMAコントローラ3002を介して、カードA2009aにアクセスしている間、BUSY信号3006がアサートされている(図3の(6)の区間)。この時、CPU2003は、SEL信号3007を「1」にするが、BUSY信号3006がアサート中なので、SELOUT信号3008は「0」(DMAコントローラ3002)選択のままである。CPU2003は、SEL信号3007を「1」にしたので、BOOTコントローラ3003を介して、カードB2009bにアクセスしようとするが、BOOTコントローラ3003は、SELOUT信号3008を観測して自分が選択されていないことを確認して、CPU2003にダミーデータを返すか、CPU2003をWAITさせる。
【0110】
カードA2009aへのアクセスが終了すると、BUSY信号3006がネゲートされる(図3の(7)の区間)。(6)の区間の時、CPU2003はSEL信号3007を「1」に設定したが、この時、初めてSELOUT信号3008が「1」に設定され、CPU2003のアクセスが可能となる。
【0111】
CPU2003がBOOTコントローラ3003を介してカードB2009bにアクセスしている間、BUSY信号3006がアサートされている(図3の(8)の区間)。CPU2003が仮に、SEL信号3007を「0」に設定したとしても、BUSY信号3006がアサート中なので、SELOUT信号3008には反映されない。
【0112】
ブートプログラムへのアクセスが終了すると(カードB2009bへのアクセスが終了すると)、BUSY信号3006はネゲートされる。(8)の区間の時に、CPU2003は、SEL信号3007を「0」に選択したので、カードA2009aにアクセスを開始する(図3の(9)の区間)。
【0113】
ところで、CPU2003がDMAコントローラ3002を介して、カードA2009aにアクセスしているとき、BUSY信号3006がアサートしたまま、システムがハングアップしてしまったとする(図3の(10)の区間)。この場合、SEL信号3007による選択も制御不能となる。
【0114】
このように、システムがハングアップしてしまった場合、外部信号NMI3011を入力することにより(例えばNMIボタンを押下することにより)、SELOUT信号3008を「1」することができる。また、同時にCPU2003にもリセットがかかり、デバックが可能となる。これにより、CPU2003はBOOTコントローラ3003を介してカードB2009bへアクセスを開始する(図3の(11)の区間)。
【0115】
本発明により、CPUを含むシステムがハングアップした場合、外部信号NMI3011をアサートすることにより、デバックが可能となる。NMIはCPUへのリセットであるが、CPU内部レジスタの情報を保持することができる。よって、システムがハングアップした時点のシステム状態をデバックすることが可能となる。
【0116】
なお、上述の例では、カードとしてSDカードを用いて説明したが、必ずしもこれに限定されず、データ転送可能なメディアカードであれば同様に適用が可能であり、その場合も同様の好適な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明に係るインターフェース回路(カードインターフェース)を内蔵したASICを備えた電子機器の構成例を示す図である。
【図2】図1のインターフェース回路(カードインターフェース)を構成するカードコントローラの構成例を示す図である。
【図3】本発明のインターフェース回路の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
【0118】
2001 コントローラ
4002 ASIC
2003 CPU
2004 ROM
2005 ローカルメモリ
2006 ネットワークインターフェース
2007 操作部
2008 HDD
2009 カード
2010 PCIパス
2011 エンジン
2012 カードコントローラ
3001 カードアクセスコントローラ
3002 DMAコントローラ
3003 BOOTコントローラ
3004 セレクタ
3005 切替制御部
3006 BUSY信号
3007 SEL信号
3008 SELOUT信号
3011 外部信号NMI
1151,1152 アンドゲート
1153 オアゲート
1154 フリップフロップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oと電子機器本体とを接続するインターフェース回路において、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを備えており、前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択することを特徴とするインターフェース回路。
【請求項2】
請求項1記載のインターフェース回路において、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうことを特徴とするインターフェース回路。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のインターフェース回路において、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択することを特徴とするインターフェース回路。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のインターフェース回路において、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっていることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のインターフェース回路において、前記外部信号は、リセット信号であることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項6】
請求項5記載のインターフェース回路において、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であることを特徴とするインターフェース回路。
【請求項7】
画像処理機能、画像入出力機能及びデータ通信機能のうちの少なくとも1つのアプリケーション機能を有し、各アプリケーション機能が電子機器本体のメモリ及びハードディスクのうちの少なくとも1つを共有資源として利用可能に構成され設計されたASICにおいて、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段の選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを有するインターフェース回路を備えており、インターフェース回路の前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択することを特徴とするASIC。
【請求項8】
請求項7記載のASICにおいて、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうことを特徴とするASIC。
【請求項9】
請求項7または請求項8記載のASICにおいて、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択することを特徴とするASIC。
【請求項10】
請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載のASICにおいて、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっていることを特徴とするASIC。
【請求項11】
請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載のASICにおいて、前記外部信号は、リセット信号であることを特徴とするASIC。
【請求項12】
請求項11記載のASICにおいて、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であることを特徴とするASIC。
【請求項13】
画像処理機能、画像入出力機能及びデータ通信機能のうちの少なくとも1つのアプリケーション機能を有する電子機器において、各アプリケーション機能が電子機器本体のメモリ及びハードディスクのうちの少なくとも1つを共有資源として利用可能に構成され設計されたASICを備え、前記ASICは、着脱可能であってデータの読み出しと書き込みの少なくとも一方が可能なカード型メモリおよび/またはカード型I/Oに対してデータの読み出しと書き込みを行なうカードアクセス制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oからの転送データに基づいて前記電子機器本体のシステム起動を制御する起動制御手段と、前記カード型メモリおよび/またはカード型I/Oと前記電子機器本体のメモリとの間のデータ転送を制御する転送制御手段と、前記起動制御手段と前記転送制御手段の選択を所定の信号に基づいて行なう選択手段とを有するインターフェース回路を備えており、インターフェース回路の前記選択手段には外部信号が入力可能となっており、前記選択手段は、外部信号が入力されたときには、前記システム起動を制御する制御手段を選択することを特徴とする電子機器。
【請求項14】
請求項13記載の電子機器において、前記選択手段は、さらに前記カードアクセス制御手段のデータ転送状態に基づいて、前記起動制御手段と前記転送制御手段との選択を行なうことを特徴とする電子機器。
【請求項15】
請求項13または請求項14記載の電子機器において、前記選択手段は、前記電子機器本体のシステム起動時には、常に前記起動制御手段を選択することを特徴とする電子機器。
【請求項16】
請求項13乃至請求項15のいずれか一項に記載の電子機器において、前記インターフェース回路は、電子機器本体のCPUによって全体が制御されており、前記外部信号は、電子機器本体のCPUにも入力するようになっていることを特徴とする電子機器。
【請求項17】
請求項13乃至請求項16のいずれか一項に記載の電子機器において、前記外部信号は、リセット信号であることを特徴とする電子機器。
【請求項18】
請求項17記載の電子機器において、前記外部信号は、CPUの内部情報を保持できるリセット信号であることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−31496(P2006−31496A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−210951(P2004−210951)
【出願日】平成16年7月20日(2004.7.20)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】