説明

インターベンショナルラジオロジーのための放射線透過性のリアルタイム線量計

本発明は、放射線束を照射する検査時に被検査領域が受領する被爆線量をリアルタイムで測定するための方法に関するものである。本発明による方法においては、a)少なくとも第1の測定用光ファイバ束(2)を使用して、検査時における被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し、この場合、第1測定用光ファイバ束(2)を、検査時に被検査領域内に配置される少なくとも1つの光ファイバを備えたものとし、さらに、この少なくとも1つの光ファイバを、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されたものとし;b)測定用光ファイバに沿って光学信号が伝達された後に、被検査領域から離間したところにおいて、光学信号を測定し;c)光学信号に基づいて、測定用光ファイバが受領した放射線量を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線療法の放射線束に曝された領域が受領する放射線量をリアルタイムで測定する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
皮膚照射によって不可逆な皮膚的影響が生じ得ることにより、例えば血管の放射線検査時やインターベンショナルな心臓検査時といったような検査時に、患者が受ける皮膚被爆線量をリアルタイムで知ることは、重要なことである。しかしながら、現在のところ、皮膚に対する被爆線量は、事後でないと知ることができない。
【0003】
欧州特許出願公開第1 167 999号明細書には、複数のシリコン製検出器からなるマトリクスに基づいたリアルタイム式線量計が開示されている。この線量計においては、検出器の各マトリクスセルから伝達されてきた信号を処理することによって、被爆線量をマッピングすることができる。しかしながら、この線量計は、メガエレクトロンボルト(MeV)というエネルギー量においてしか、有効ではない。そのようなエネルギー量は、従来の放射線検査の際に使用されるエネルギー量よりも、はるかに大きなエネルギー量である。従来的な放射線療法に関し、国際公開第00/62 092号パンフレットには、光ファイバを介して検出器に対して接続された線量計が開示されている。この線量計においては、被爆線量を、非常に正確に位置決めしつつ、決定することができる。しかしながら、この装置は、検査時に、照射領域に関する詳細なマッピングを得ることができない。
【0004】
検査時に対象領域が受ける被爆線量をリアルタイムで決定し得る他の技術においては、放射線照射デバイスの出力ポートにおいて測定した線量に基づいた計算を行うことによって、対象領域に関する被爆線量を求めている。しかしながら、この手法では、照射マップの形成には、適していない。なぜなら、照射形状が、変化するからである。
【特許文献1】欧州特許出願公開第1 167 999号明細書
【特許文献2】国際公開第00/62 092号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の格別の目的は、上記欠点を軽減することである。この目的のために、本発明においては、放射線束を照射する検査時に被検査領域が受領する被爆線量をリアルタイムで測定するための方法を提供し、この方法においては、
a)少なくとも第1の測定用光ファイバ束を使用して、検査時における被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し、この場合、第1測定用光ファイバ束を、検査時に被検査領域内に配置される少なくとも1つの光ファイバを備えたものとし、さらに、この少なくとも1つの光ファイバを、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されたものとし;
b)測定用光ファイバに沿って光学信号が伝達された後に、被検査領域から離間したところにおいて、光学信号を測定し;
c)光学信号に基づいて、測定用光ファイバが受領した放射線量を決定する。
【0006】
上記構成に基づき、各光ファイバを通して伝達される放射を代理する信号が、各光ファイバの位置の関数として、得られる。これにより、検査時に被検査領域に対して伝達される被爆線量を表すマップを、得ることができる。この線量計は、また、X線に対して透明である。なぜなら、信号処理装置が、検査時の被検査領域から、離間しているからである。よって、外科医は、線量計によって妨害されることなく、行動することができる。
【0007】
本発明の好ましい実施形態においては、以下の特徴点の任意のものを、付加的に備えることができる。
【0008】
−ステップc)において、測定用光ファイバに沿って放射線量が検出された位置を、求め、その位置において受領された放射線量を、光ファイバに固有の少なくとも1つのパラメータ(F)の関数として、計算すること。
【0009】
−少なくとも1つのパラメータ(F)を、事前的校正ステップを行うことによって獲得し、事前的校正ステップにおいては、X線に対して透明ではない放射線検出器を使用して、検査時の被検査領域の少なくとも1つのポイントにおいて、放射線量を検出すること。
【0010】
−ステップb)において、少なくとも1つのセルを有した検出器を使用するとともに、パラメータ(F)の決定を、少なくとも1つの光ファイバに関して、および、この光ファイバに関連した少なくとも1つのセルに関して、行う。
【0011】
−第1測定用光ファイバ束を、第1方向に延在するものとし、ステップa)において、第2測定用光ファイバ束を使用し、ここで、この第2測定用光ファイバ束を、少なくとも1つの第2測定用光ファイバを備えたものとし、さらに、この第2測定用光ファイバを、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されたものとし、第2測定用光ファイバ束を、第1方向に対して角度をなす第2方向に沿って延在するものとすること。
【0012】
−ステップb)およびステップc)を、第1測定用光ファイバ束の中の第1測定用光ファイバ(i)と第2測定用光ファイバ束の中の第2測定用光ファイバ(j)との間の少なくとも1つのオーバーラップポイント(i,j)に関し、第1測定用光ファイバ束の中の第1測定用光ファイバ(i)によって検出された放射線量に基づき、および、第2測定用光ファイバ束の中の第2測定用光ファイバ(j)によって検出された放射線量に基づき、および、第2測定用光ファイバ(j)に沿ってのオーバーラップポイント(i,j)の位置に基づき、実施する。
【0013】
−ステップb)およびステップc)を、第1測定用光ファイバ束の中の第1測定用光ファイバ(i)と第2測定用光ファイバ束の中の第2測定用光ファイバ(j)との間の少なくとも1つのオーバーラップポイント(i,j)に関し、第2測定用光ファイバ束の中の第2測定用光ファイバ(j)によって検出された放射線量に基づき、および、第1測定用光ファイバ束の中の第1測定用光ファイバ(i)によって検出された放射線量に基づき、および、第1測定用光ファイバ(i)に沿ってのオーバーラップポイント(i,j)の位置に基づき、実施すること。
【0014】
−さらなるステップd)として、累積受領放射線量が所定しきい値を超えた時点でアラーム信号を発生させること。
【0015】
−さらなるステップe)として、検査時に被検査領域内の少なくとも1つのポイントが放射線量を、スクリーン上に表示する。
【0016】
−さらなるステップf)として、検査時に被検査領域を通過した放射線量を検出するとともに、このようにして検出された放射線イメージをスクリーン上に表示すること。
【0017】
−ステップf)において得られた放射線イメージと、ステップe)において得られた受領放射線量イメージとを、スクリーン上に表示すること。
【0018】
−検査時に被検査領域内の複数のポイントに関し、少なくともステップa)b)c)を繰り返し、これにより、検査時に被検査領域が受領した被爆線量に関するマップを形成すること。
【0019】
−複数の測定タイミングにおいて、少なくともステップa)b)c)を繰り返し、これにより、検査時に被検査領域内の少なくとも1つのポイントが受領した被爆線量に関する時間変動を知ること。
【0020】
−放射を、パルス型放射源によって生成し、この放射源に同期させて、少なくともステップb)c)を繰り返すこと。
【0021】
−少なくとも2つの放射線入射角度に関して、少なくともステップa)b)c)を行い、各入射角度に関し、ステップc)において決定された受領放射線量を、組み合わせて使用すること。
【0022】
他の見地においては、本発明は、放射線束を照射する検査時に被検査領域が受領する被爆線量をリアルタイムで測定するための装置を提供し、この装置は、
−少なくとも第1の測定用光ファイバ束を備えてなる線量計であるとともに、第1測定用光ファイバ束が、検査時に被検査領域内に配置される少なくとも1つの光ファイバを有し、さらに、この少なくとも1つの光ファイバが、検査時における被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し得るよう、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されているような、線量計と;
−測定用光ファイバに沿って光学信号が伝達された後に、被検査領域から離間したところにおいて、光学信号を測定するための測定手段と;
−光学信号に基づいて、測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための決定手段と;
を具備している。この装置は、さらに、以下の特徴点の中の任意のものを備えることができる。
−光学信号を、検出器へと伝達し、この検出器において、光学信号を測定し、伝達を、第1端部を有しかつ放射検出用の測定用光ファイバに沿って、さらに、少なくとも1つのクリアファイバに沿って、行い、クリアファイバが、第1端部と第2端部とを有するとともに、これら第1端部と第2端部との間にわたって延在し、第1端部が、測定用光ファイバの第1端部に対して接続され、第2端部が、検出器に対向して配置され、測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための決定手段が、使用されている光ファイバに固有のパラメータを認識している制御ユニットを備えていること。
−第1測定用光ファイバ束が、第1方向に沿って配置され、線量計が、さらに、第2測定用光ファイバ束を備え、この第2測定用光ファイバ束が、少なくとも1つの第2測定用光ファイバを有し、この第2測定用光ファイバが、第1方向に対して角度をなす第2方向に沿って配置されていること。
−測定用光ファイバの各々が、2つの光学的絶縁シートの間に配置されていること。
−測定用光ファイバの各々が、2つの光学的絶縁シートの間に配置された反射性樹脂内にモールドされていること。
−測定用光ファイバの少なくとも一方が、検査テーブル内に組み込まれていること。
【0023】
他の見地においては、本発明は、また、放射線装置を提供し、この装置は、
−検査時に被検査領域内に配置される少なくとも1つの測定用光ファイバを有した少なくとも1つの束を備えてなる線量計であるとともに、少なくとも1つの測定用光ファイバが、検査時における被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し得るよう、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されているような、線量計と;
−測定用光ファイバに沿って光学信号が伝達された後に、被検査領域から離間したところにおいて、光学信号を測定するための測定手段と;
−光学信号に基づいて、測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための決定手段と;
を具備し、放射線装置が、さらに、
−放射線源と;
−放射線検出器と;
−受領した放射線量を表示するための手段であるとともに、検査時の被検査領域に関する放射線イメージを、放射線検出器が受領したものとして、表示し得るものとされた手段と;
を具備している。
【0024】
この装置は、さらに、以下の特徴点の中の任意のものを備えることができる。
−装置が、さらに、検査テーブルを具備していること。
−測定用光ファイバを備えてなる少なくとも一方の束が、検査テーブル内に組み込まれていること。
−装置が、さらに、検査テーブル内には組み込まれていない少なくとも1つの付加的なデバイスを具備し、この付加的デバイスが、放射線束を照射する検査時に被検査領域が受領する被爆線量をリアルタイムで測定可能なものとされ、この付加的デバイスが、
−検査時に被検査領域内に配置される少なくとも1つの付加的第1測定用光ファイバを備えた少なくとも1つの付加的第1束であるとともに、少なくとも1つの付加的第1測定用光ファイバが、検査時における被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し得るよう、受領した放射線量に応じた付加的光学信号を生成し得るよう構成されているような、少なくとも1つの付加的第1束と;
−付加的測定用光ファイバに沿って付加的光学信号が伝達された後に、被検査領域から離間したところにおいて、付加的光学信号を測定するための付加的測定手段と;
−付加的光学信号に基づいて、付加的測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための付加的決定手段と;
を具備していること。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の他の見地や目的や利点は、本発明を何ら限定するものではなく単なる例示としての様々な実施形態に関する以下の説明を読むことにより、明瞭となるであろう。
【0026】
また、本発明は、添付図面を参照することによって、より明瞭に理解されるであろう。
【0027】
様々な図面にわたって、同一の部材または同様の部材に対しては、同じ符号が付されている。
【0028】
図1においては、長方形形状または他の形状とされた線量計(1)は、線量計の第1方向(X)に沿って延在する第1の測定用光ファイバ(2)と、線量計の第2方向(Y)に沿って延在する第2の測定用光ファイバ(3)と、を備えている。これらの測定用光ファイバ(2,3)の各々は、クリアファイバ(6)に対して接続された第1端部(5)と、光学的に閉塞されたすなわち反射性とされた第2端部(4)と、を有している。クリアファイバ(6)の各々は、測定用光ファイバ(2,3)の第1端部(5)に対して接続されている第1端部(14)から、検出器(9)に対して係合している第2端部(15)までにわたって、延在している。各クリアファイバ(6)の第2端部(15)は、検出器(9)に対向して配置されたアダプタ(7)の各オリフィス(8)内に取り付けることができる。これにより、クリアファイバ(6)の適切な位置決めを確保することができる。例えば、検出器(9)は、複数のセルを有した検出器とすることができ、その場合、各セル(10)は、アダプタ(7)の複数のオリフィス(8)のうちの1つのオリフィスに対向して、配置される。放射線源(18)に起因する放射線(11)が、線量計の第1方向または第2方向に沿って延在した測定用光ファイバ(2,3)を通過した場合、光信号は、測定用光ファイバを介して、さらに、クリアファイバを介して、可能であればアダプタ(7)のオリフィス(8)を介して、最終的には、検出器(9)へと、伝達される。弱い信号の場合には、測定用光ファイバ(2,3)の第2端部(4)を反射性とすることが有利である。検出デバイスによって測定される事象の頻度により、測定用光ファイバが受領する被爆線量を計算することができる。第1方向における事象の測定と、第2方向における事象の測定とを、事象の発生ポイントを評価し得るようには、一致させることができないため、後述するような統計的手法を使用することが好ましい。
【0029】
例えばマルチアノード光増倍管(MAPMT)といったようなマルチチャネル型の検出デバイスを使用する場合には、チャネル間でにわたってゲインの分散が大きいという問題点がある。MAPMTを関連した各電子チャネルのゲインは、初期的に調節することができる(例えば、1度だけ、あるいは、定期的に、あるいは、各使用の前に)。これにより、すべての電子チャネルに関する識別しきい値を互いに同一に固定することによって、光電子信号のレベルを一様化することができる。
【0030】
図2は、本発明による線量計の第1実施形態を示している。例えば、直径がdyとされた第1組をなす複数の測定用光ファイバ(2)は、例えば一定ピッチ(Ly)といったようなピッチでもって、線量計の第1方向(X)に沿って配置されている。これら複数の第1測定用光ファイバは、例えば反射性材料といったような材料(12)からなる2枚のシートの間に配置されている。これらシートは、光ファイバを保持するように機能する。このようにして形成されたアセンブリは、光学的絶縁材料(13)からなる2枚のシートの間に配置される。この操作が、直径がdxとされかつ離間間隔すなわちピッチがLxとされた第2測定用光ファイバ(3)に関して、線量計の第2方向(Y)において、繰り返される。その後、このようにして形成された2つのアセンブリが重ね合わされる。例えば、第1測定用光ファイバと第2測定用光ファイバとが、約90°という角度を形成するようにして、重ね合わされる。図2に示すように、光学的絶縁材料(13)からなる複数のシートのうちの、測定用光ファイバからの2つの層の間に位置する1つのシートを省略することができる。このようにして構成された線量計は、X線に対して完全に透明である。この状況は、インターベンショナルな手法を行っている外科医を妨害することなくそのような線量計を使用し得るためには、必須である。しかしながら、これら測定用光ファイバは、必ずしも個別の2つの平面内に配置される必要はなく、織り込まれてなる単一平面を構成することができる。
【0031】
図3は、測定用光ファイバによって検出された光学的情報が、検出器(9)へと到達するまでの経路を示している。特に、測定用光ファイバ(2,3)の各第1端部(5)に、クリアファイバ(6)を、例えば接着剤を使用してあるいは光学的情報の伝達を可能とする他の任意の接続手段を使用して、接続する必要がある。測定用光ファイバ(2,3)の第1端部(5)と、クリアファイバ(6)の第1端部(14)とは、研磨され、互いに対をなして対向して配置され、そして、光ファイバの中で使用される材料に近い屈折率を有した光学的接着剤を使用して互いに固定される。接着剤の使用時にコアとクラッドとが正確に位置合わせされることを保証するために、2つのファイバを、チューブ内に、あるいは、テフロン(登録商標)製の『フェルール』内に、あるいは、他の剛直な材料内に、保持することができる。これにより、2つのファイバは、恒久的に所定位置に維持される。これにより、機械的に頑丈な光学的接続を確保することができる。クリアファイバ(6)の第2端部(15)は、アダプタ(7)のオリフィス(8)内に挿入される端部であって、同様に、研磨することができる。出力用各クリアファイバ(6)の第2端部(15)の表面は、接着剤を使用して接着することができ、これにより、検出器の平面的入力ウィンドウに対しての適切な光学的結合を保証することができる。
【0032】
測定用光ファイバ(2,3)の第2端部(4)も、また、同様の態様でもって、第2クリアファイバ(6)に対して接続することができる。当然のことながら、この場合には、測定用光ファイバ(2,3)の第2端部(4)は、光学的に閉塞されておらず、反射性ではない。各第2クリアファイバの第2端部(15)は、上述した態様でもって、検出器(9)のセルに対向して配置することができる。与えられた各測定用光ファイバ(2,3)については、第2端部は、代替的に、与えられた測定用光ファイバ(2,3)の第1端部(5)に対して第1端部(14)が接続されている第1クリアファイバ(6)の第2端部(15)の近くに、配置することができる。これにより、同じ測定用光ファイバ(2,3)に対して接続された第1および第2クリアファイバ(6)を通して伝達される信号を、一緒に検出器に対して入力することができる。
【0033】
装置の検出チャネルのレスポンスの分散を評価することが、必要である。測定用光ファイバ(2,3)の特性およびクリアファイバ(6)の特性が、小さな分散しか有していないものとして保証されているけれども、検出装置のチャネルに分散がある場合には、光ファイバどうしの間の光学的接続の品質の再現性を、研究する必要がある。与えられた放射線束に関し、各検出チャネルのカウント速度は、
−測定用光ファイバ(2,3)の間の固有の分散と;
−測定用光ファイバ(2,3)とクリアファイバ(6)との間の光学的接続の品質と;
−ファイバのクラッディングの品質と;
−マルチチャネル型検出デバイスを使用する場合には、検出デバイスのチャネルの分散と;
の関数として変化する。
【0034】
本発明による装置を校正するに際しては、各測定用光ファイバ(2,3)の既知の部分(24)に対して、例えば、各測定用光ファイバ(2,3)のうちの、クリアファイバ(6)に対して接続されている第1端部(5)に関して直接的に上流側に位置した部分に対して、電圧(V)および電流(I)という条件下で、放射源からの放射線を照射する。すなわち、イオン化チャンバ(X線に対して透明ではない)といったような従来的手段によって前もって測定された既知の照射量の値(f)に対して直接的に関連した条件下で、放射源からの放射線を照射する。検出デバイスの出力ポートにおいてカウント周波数(C)を測定することにより、各ファイバに関し、各測定ファイバ(k)の検出部分(24)によって受領された照射量と、測定された周波数と、の間の相関性を確立することができる。校正の終了後に、与えられたファイバ(k)に対応して、あるいは、関連するマルチチャネル検出器のファイバに対応して、カウントユニットあたりの表面照射量F=f/C×scからなる組を、制御ユニット(22)内に格納する。用語(sc)は、検出ファイバの等価表面積を表している。使用されている検出器のタイプに応じて、測定されたエネルギーは、あるいは、他のいくつかのパラメータは、特にカウント周波数は、付加的に、被爆線量と関連づけることができる。本発明の装置構成において実行されるこのような校正操作は、その後、時々実行することができる。例えば、設置のメンテナンス時に実行することができる。
【0035】
さらに、各々の関連した光ファイバと検出器チャネルとは、互いに個別的に校正することができる。その場合、まず最初に、クリアファイバ(6)の第2端部(15)の各々に対して、例えば単一セル検出器といったような単一の検出器を配置することによって、光ファイバを校正する。さらに、マルチセル検出器の各チャネルを、個別的に校正することができる。この場合、例えば、各チャネルに関し、既知の与えられた信号を測定することによって、行う。その後、光ファイバに関してのおよび関連する検出器チャネルに関しての校正値(F)は、ファイバ単独で得られた値と、検出器の対向チャネルに関して個別的に得られた値と、を組み合わせることにより、得られる。例えば、このアプローチにより、使用時に、装置の2つの部材のどちらかが不具合であることがわかった場合に、それら双方を交換する必要することなく、一方を交換するだけで良い。
【0036】
測定用光ファイバ(2,3)の特性が既知であることにより、測定用ファイバ(k)に沿ったこファイバ(k)の検出位置(24)から距離(d)のところにおいて受領した放射線量が既知である場合には、検出器の出力ポート上において測定されたカウント値に基づき、なおかつ、測定用ファイバの減衰波長(λatt )を使用して、以下の式によって、検出位置(24)で起こるカウント値を決定することができる。
【0037】
【数1】

【0038】
図4は、本発明による方法を実施するための装置の一実施形態を示している。線量計(1)は、互いに交差した2つの平面から構成されており、各平面は、32本のシンチレーションファイバによって構成されている。各ファイバの直径は、1mmとされ、ファイバどうしの間のピッチは、10mmとされている。これにより、およそ310mm×310mmという検出領域をカバーしている。ピッチは、得られる線量マップの解像度を代理するものであり、選択された検出領域は、この種の適用において使用された調査領域を代理するものである。しかしながら、これらの2つのパラメータは、当然のことながら、変更することができる。線量計内で使用されるシンチレーションファイバ(2,3)は、2つのクラッドを有したドーピング済みポリスチレンからなるものである。例えば、イタリア国 POL-HI-TECH 社から市販されている “blue”Polifi 02 44-100(登録商標)ファイバを使用することができる。このファイバは、438nmを中心とした発光スペクトルを有しているとともに、500mmという平均減衰長さと、2.3nsという減衰時間と、を有している。また、日本国クラレ社から市販されている“green”Y11(175) MJ non-S(登録商標)というシンチレーションファイバを使用することができる。このファイバは、500nmを中心とした発光スペクトルを有しているとともに、900mmという平均減衰長さと、7.1nsという減衰時間と、を有している。あるいは、ポリスチレンせいであるかどうかは別として、他のタイプの高速測定を使用することができる。この種の適用においては、ポリスチレンの使用は、皮膚の密度に近い密度を有していることのために、および、フレキシブルさが大きいことのために、適切なものである。この場合、材料(12)は、マイラーから形成することができる。マイラーは、密度が1.35g/cm であるとともに、0.045mmという厚さのシートとして形成されている。この例においては、光学的絶縁材料(13)は、黒いポリカーボネートとされ、密度が1.2g/cm であるとともに、0.015mmという厚さのシートの形態とされている。エポキシ系接着剤を使用して、測定用光ファイバ(2,3)とシート(12,13)とが互いに接着されている。得られた検出器全体の合計厚さは、約2.4mmである。
【0039】
線量計に対して、より大きなフレキシブルさを付与するために、また、小さな曲率半径の領域によって受領した放射線量を評価可能とするために、より小さな直径の測定用光ファイバ(2,3)を使用することができ、したがって、対応するサイズとされたクリアファイバ(6)、および、アダプタ(7)に関して対応するサイズとされたオリフィス(8)を使用することができる。シートどうしの間に接着することに代えて、測定用光ファイバ(2,3)は、例えば黒い樹脂からなるモールドといったようなモールド内に組み込むことができる。
【0040】
測定用光ファイバ(2,3)の各々は、長さが約310mmとされ、例えば Kurakayタイプのクリアファイバといったようなポリスチレン製クリアファイバに対して結合される。このようなクリアファイバは、単一層からなるクラッドを有するものであって、長さが約1400mmであり、直径が約1mmである。測定用光ファイバ(2,3)の第1端部(5)と、クリアファイバ(6)の第1端部(14)とは、まず最初に、600Pという粒径の研磨紙によってその後1200Pという粒径の研磨紙によって、研磨される。例示するならば、クリアファイバ(6)は、長いものであって、代替的には、より良好な伝達特性を有した石英から形成することができる、あるいは、ポリメチルメタクリレート(PMMA)からなるファイバとすることができる、あるいは、他のファイバとすることができる。この例においては、測定用光ファイバ(2,3)あたりにつき、ただ1つのクリアファイバ(6)を使用している。しかしながら、上述したように、代替可能な実施形態においては、測定用光ファイバ(2,3)の各々を、端部(4,5)のところにおいて、クリアファイバに結合することができる。64本のクリアファイバの各自由端は、アダプタ上においてグループ分けすることができる。アダプタは、黒いプラスチック材料から形成された機械的部材であって、64個の穴が形成されている。各穴は、直径が約1.05mmであるとともに、ピッチが2.3mmとされている。よって、検出器(9)のセル(10)に対して対向配置されたような、8×8マトリクスをなすクリアファイバ(6)を得ることができる。検出器(9)は、この例においては、64個のチャネルを有したMAPMT光増倍管であって、 Hamamatsu H7546 MOD(登録商標)という商標名で市販されている。この検出器は、およそ20mm×20mmという寸法の入力ウィンドウを有している。クリアファイバ(6)に対する光学的密閉性を保証し得るよう、れらが光学的に絶縁されていない場合には、黒いポリカーボネート製シートによって、あるいは、黒いポリエチレン製シートによって、あるいは、同等物によって、包むことができる。この状況下においては、各ファイバは、関連するシンチレーションファイバ(2,3)よりも小さな直径を有することができる。これにより、各アセンブリは、クリアファイバを有し、シースは、関連するシンチレーションファイバの直径と同等の直径を示す。MAPMT検出器は、集積化されたアナログ電子回路(2つの32チャネル型チップ)を備えている。この電子回路は、光電子の一部のレベルに対して感度を有している。各電子電子チャネルは、10MHzの周波数までカウントすることによって使用されるデジタル信号を供給し得るような、プログラム可能なしきい値を有した弁別器を備えている。
【0041】
フレキシブルでありかつ軽量である線量計(1)は、検査対象をなす患者の身体に対して配置される。図4においては、線量計は、放射線源(18)と患者(16)との間において、患者の身体の下に配置されている。線量計は、放射線ビーム(11)すなわちX線ビームの入力面と位置合わせして、配置される。放射線ビーム(11)は、可動クレイドル(図示せず)上に配置されたチューブ(18)によって生成される。放射X線ビームは、パルス状でもって放射することができる。この場合、検出装置を同期させて、各X線パルスに対して検出を行う。与えられた2つのパルスの間に、計算を行う。例えば、パルスの持続時間が約7msとされかつ40msごとに繰り返されるようなパルスモードでもって動作するX線装置を使用して行われるインターベンショナルラジオロジー検査の際には、検出器は、X線パルスと同じ持続時間を有した同期信号を供給することができ、これにより、被爆最中にファイバ上でのカウントを実行することができる。(放射に関しての)測定どうしの間における利用可能な時間を利用して、個々のカウントレジスタの読取を行ったり、データの保存を行ったり、線量計の各ポイント(i,j)における単位表面あたりの被爆線量を計算したりすなわち被爆器官における単位表面あたりの被爆線量を計算したり、表示を更新したり、することができる。
【0042】
X線ビームが連続的に放射される場合には、上記の場合と同様に周期的な態様で、時間(t )にわたって検出を行い、かつ、時間(t )にわたって計算を行うことができる。ここで、周期(T)は、T=t+tである。合計被爆線量は、時間(t )の間に受領した計算線量と、時間(T)の間にわたって受領した被爆線量と、を比較することにより、例えば単純な比例計算によって、決定することができる。
【0043】
照射されたX線ビームは、また、検出器(19)によっても検出することができる。検出器(19)は、中央処理装置(22)に対して放射線情報を伝達する。加えて、線量計(1)の各測定用光ファイバ(2,3)を通過する放射線量は、すなわち、検査対象に到達する放射線量は、光学的情報へと変換され、クリアファイバ(6)を介して、マルチチャネル型検出器(9)へと、伝達される。光電子増倍管MAPMTからの信号は、各々が32個のチャネルを有した2つの集積回路によって、処理される。信号を成形した後に、この回路は、MAPMTの各アノード上に収集された電荷を、この電荷に比例した強度の信号の形態として、すなわち、制御ユニット(22)に格納された校正値(F)を適用して決定されるに比例した強度の信号の形態として、(チャネルごとに)連続的に伝達することができる。この出力信号は、例えば中央処理装置(22)内に設置されているような、アナログからデジタルへのコンバータ(ADC)によって、デジタル化することができ、これにより、モニタースクリーン(20)上に、情報を表示することができる。回路は、さらに、MAPMTの光カソードにおいて光電子が生成されるたびごとに活性化される論理信号を提供する。この論理信号の周波数を測定することにより、各チャネルの活性度を測定することができ、したがって、線量計の第1方向において列状に延在する複数の測定用光ファイバ(2)および線量計の第2方向において行状に延在する複数の測定用光ファイバ(3)の各々によって採取された放射線量を測定するよう機能することができる。論理信号が、各チャネルに関連した信号の合計であることにより、選択されたチャネル以外のすべてのチャネルを禁止することによって、選択された測定用光ファイバ(2,3)の活動度を個別的に測定することができる。これにより、選択された測定用光ファイバに対応する周波数だけを保存することができる。その後、同じ操作を、各チャネルに関して実行する。これにより、各ファイバによって受領される被爆線量を個別的に測定することができる。
【0044】
これに代えて、論理信号を、各チャネルに対して関連させることができる。これにより、X線ビームの各パルスにつき、32個のチャネルのすべてにおいて同時にカウントを測定することができる。
【0045】
線量計の列(i)および行(j)によってそれぞれ測定された周波数(R,C)に基づき、線量計上の座標(i,j)に対応するポイントにおいて受領した単位面積あたりの被爆線量(Dij)に関する第1評価は、次式によって得ることができる。
【0046】
【数2】

【0047】
ここで、dijは、ファイバ(i)の第1端部から、ファイバ(j)までの距離である。
【0048】
対称性により、同じポイントにおいて受領した単位面積あたりの被爆線量(Dij)に関する第2評価は、次式を適用することにより、得ることができる。
【0049】
【数3】

【0050】
ここで、djiは、ファイバ(j)の第1端部から、ファイバ(i)までの距離である。
【0051】
当然のことながら、測定時には、測定されたカウントのすべての列にわたっての総和は、測定されたカウントのすべての行にわたっての総和と等しく、合計強度に対応する。
【0052】
これら2つの値の一方を使用することによりあるいは他方を使用することによりあるいは重み付き平均を使用することにより、考慮しているポイント(i,j)において受領した単位面積あたりの被爆線量を評価することができる。その後、計算された値は、スクリーン(20)上に表示される。この操作は、スクリーン(20)上のデータを迅速に更新し得るよう、十分に高速で行われる。加えて、単位面積あたりの皮膚被爆線量(Dij)が、2つの異なる手法で計算できることにより、これらの2つの値の比較によって、測定の信頼度をチェックし得るとともに、線量計の故障を検出することができる。したがって、製造コストを過度に増大させない目的で、第2方向の測定用光ファイバを低品質なものとしつつも線量計の第1方向に関しては良好な品質の測定用光ファイバを使用することが要望された場合には、より高性能の光ファイバによって得られた周波数測定に基づく計算値に、重みを置くことができる。その結果、この計算値が、得られた結果のうちの、支配的なものとなる。
【0053】
論理信号の周波数(各測定用光ファイバによって受領された被爆線量に直接的に関連する)は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)タイプの回路内でカウントされる。デジタル式信号プロセッサ(DSP)は、以下の操作を行う。
−コンパクトなHamamatsu CA 4900-01(登録商標)モジュールによって局所的に生成されるような、MAPMTの高電圧の管理。
−集積回路の配置。
−ユニットの温度を読取。
−制御ユニットとの通信。
【0054】
制御ユニット(22)とのこの通信においては、カウントデータに対して定期的にアクセスを繰り返し、これにより、スクリーン(20)上の表示を更新する。これにより、使用者(21)は、操作パラメータを決定することができる。例えば、使用モードや、MAPMTの電圧値や、電子カードの感度レベル、等を決定することができる。
【0055】
よって、使用者(21)は、スクリーン(20)上において、累積被爆線量という観点と、各領域に関しての瞬時的な被爆線量という観点と、の双方から、皮膚被爆線量に関するマップをリアルタイムで確認することができる。制御ユニット(22)あるいは使用者(21)は、治療の継続に関し、スクリーン(20)上に表示される情報を考慮することができる。ある領域での累積皮膚被爆線量が所定しきい値を超えた場合には、あるいは、全体的な被爆線量が所定しきい値を超えた場合には、制御ユニットは、例えば、アラームをトリガーし得るように構成することができる。操作時に、X線ビーム(11)は、付加的には、使用者(21)によって、向きを変えたりあるいは移動させたりすることができる。それは、例えば、被験者(16)が検査テーブル(23)上で動いた場合などである。このような移動は、中央処理装置(すなわち、制御ユニット)(22)によって自動的に実行することができる。あるいは、使用者(21)によるパラメータの入力によって、実行することができる。大幅な移動の場合には、測定用光ファイバ(2,3)の各々に関する特定のパラメータを修正する必要があり得る。なぜなら、測定用光ファイバ(2,3)の各々は、放射線源の与えられた位置に関してしか、校正されていないからである。
【0056】
加えて、受領した被爆線量は、被験者の長期的観測のために、データベースと関連づけることができる。可能であれば、放射線照射の研究に関連づけることができ、また、各操作時に、被験者の解剖学的位置と被照射領域とを関連づけることができる。
【0057】
図5は、本発明による方法を実施するための装置の第2実施形態を示している。この場合、線量計(1)は、検査テーブル(23)内に組み込まれている。これにより、被験者が受ける前後方向のすべてのX線入射をカバーすることができる。測定用光ファイバ(2,3)のピッチは、付加的には、任意に適合させることができる。したがって、複数の線量計を、最も検査が行われるような身体部位に位置合わせして、検査テーブル内に組み込むことができる。また、複数の線量計は、共通の検出デバイスに対して、同時にあるいは順次的に接続することができる。検査テーブル内に組み込まれかつ全表面をカバーするようなそのような『全身型』線量計は、単独で使用することができる、あるいは、図4に示すようにして使用されかつ組込型ではないような付加的な『表面配置型』線量計と組み合わせて使用することができる。そのような装置は、インターベンショナルラジオロジーの分野において、また、従来的なまたはインターベンショナルな断層撮影法の分野において、有利なものである。そのような検査テーブル(23)は、複数の組込型線量計を同時にあるいは連続的に受領するのに適した複数のハウジングを備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明による方法の一実施態様を示す図である。
【図2】本発明による線量計を示す分解斜視図である。
【図3】本発明に基づき、光学的情報を伝達するステップを示す図である。
【図4】本発明による方法を実施するための装置構成に関する第1実施形態を示す図である。
【図5】本発明による方法の実施を可能とするための装置構成に関する第2実施形態を示す図である。
【符号の説明】
【0059】
1 線量計
2 第1測定用光ファイバ
3 第2測定用光ファイバ
5 第1端部
6 クリアファイバ
9 検出器
13 光学的絶縁シート
14 第1端部
15 第2端部
18 放射線源
19 検出器
20 スクリーン
22 制御ユニット
23 検査テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線束を照射する検査時に被検査領域が受領する被爆線量をリアルタイムで測定するための方法であって、
a)少なくとも第1の測定用光ファイバ束(2)を使用して、検査時における前記被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し、この場合、前記第1測定用光ファイバ束(2)を、検査時に前記被検査領域内に配置される少なくとも1つの光ファイバを備えたものとし、さらに、この少なくとも1つの光ファイバを、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されたものとし;
b)前記測定用光ファイバに沿って前記光学信号が伝達された後に、前記被検査領域から離間したところにおいて、前記光学信号を測定し;
c)前記光学信号に基づいて、前記測定用光ファイバが受領した放射線量を決定する;
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記ステップc)においては、前記測定用光ファイバ(2)に沿って放射線量が検出された位置を、求め、
その位置において受領された放射線量を、前記光ファイバに固有の少なくとも1つのパラメータ(F)の関数として、計算することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法において、
前記少なくとも1つのパラメータ(F)を、事前的校正ステップを行うことによって獲得し、
前記事前的校正ステップにおいては、X線に対して透明ではない放射線検出器を使用して、検査時の前記被検査領域の少なくとも1つのポイントにおいて、放射線量を検出することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2または3記載の方法において、
前記ステップb)においては、少なくとも1つのセルを有した検出器を使用するとともに、前記パラメータ(F)の決定を、少なくとも1つの前記光ファイバに関して、および、この光ファイバに関連した少なくとも1つのセルに関して、行うことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法において、
前記第1測定用光ファイバ束を、第1方向に延在するものとし、
前記ステップa)においては、第2測定用光ファイバ束を使用し、ここで、この第2測定用光ファイバ束を、少なくとも1つの第2測定用光ファイバ(3)を備えたものとし、さらに、この第2測定用光ファイバ(3)を、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されたものとし、
前記第2測定用光ファイバ束を、前記第1方向に対して角度をなす第2方向に沿って延在するものとすることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、
前記ステップb)および前記ステップc)を、前記第1測定用光ファイバ束(2)の中の第1測定用光ファイバ(i)と前記第2測定用光ファイバ束(3)の中の第2測定用光ファイバ(j)との間の少なくとも1つのオーバーラップポイント(i,j)に関し、前記第1測定用光ファイバ束(2)の中の前記第1測定用光ファイバ(i)によって検出された放射線量に基づき、および、前記第2測定用光ファイバ束(3)の中の前記第2測定用光ファイバ(j)によって検出された放射線量に基づき、および、前記第2測定用光ファイバ(j)に沿っての前記オーバーラップポイント(i,j)の位置に基づき、実施することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項5または6記載の方法において、
前記ステップb)および前記ステップc)を、前記第1測定用光ファイバ束(2)の中の第1測定用光ファイバ(i)と前記第2測定用光ファイバ束(3)の中の第2測定用光ファイバ(j)との間の少なくとも1つのオーバーラップポイント(i,j)に関し、前記第2測定用光ファイバ束(3)の中の前記第2測定用光ファイバ(j)によって検出された放射線量に基づき、および、前記第1測定用光ファイバ束(2)の中の前記第1測定用光ファイバ(i)によって検出された放射線量に基づき、および、前記第1測定用光ファイバ(i)に沿っての前記オーバーラップポイント(i,j)の位置に基づき、実施することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法において、
さらなるステップd)として、累積受領放射線量が所定しきい値を超えた時点でアラーム信号を発生させることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法において、
さらなるステップe)として、検査時に前記被検査領域内の前記少なくとも1つのポイントが放射線量を、スクリーン(20)上に表示することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、
さらなるステップf)として、検査時に前記被検査領域を通過した放射線量を検出するとともに、このようにして検出された放射線イメージをスクリーン(20)上に表示することを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10記載の方法において、
前記ステップf)において得られた前記放射線イメージと、前記ステップe)において得られた受領放射線量イメージとを、スクリーン(20)上に表示することを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法において、
検査時に前記被検査領域内の複数のポイントに関し、少なくとも前記ステップa)b)c)を繰り返し、
これにより、検査時に前記被検査領域が受領した被爆線量に関するマップを形成することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法において、
複数の測定タイミングに関し、少なくとも前記ステップa)b)c)を繰り返し、
これにより、検査時に前記被検査領域内の前記少なくとも1つのポイントが受領した被爆線量に関する時間変動を知ることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13記載の方法において、
放射を、パルス型放射源(18)によって生成し、
この放射源に同期させて、少なくとも前記ステップb)c)を繰り返すことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法において、
少なくとも2つの放射線入射角度に関して、少なくとも前記ステップa)b)c)を行い、
各入射角度に関し、前記ステップc)において決定された受領放射線量を、組み合わせて使用することを特徴とする方法。
【請求項16】
放射線束を照射する検査時に被検査領域が受領する被爆線量をリアルタイムで測定するための装置であって、
−少なくとも第1の測定用光ファイバ束(2)を備えてなる線量計であるとともに、前記第1測定用光ファイバ束(2)が、検査時に前記被検査領域内に配置される少なくとも1つの光ファイバを有し、さらに、この少なくとも1つの光ファイバが、検査時における前記被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し得るよう、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されているような、線量計と;
−前記測定用光ファイバに沿って前記光学信号が伝達された後に、前記被検査領域から離間したところにおいて、前記光学信号を測定するための測定手段と;
−前記光学信号に基づいて、前記測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための決定手段と;
を具備していることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項16記載の装置において、
前記光学信号を、検出器(9)へと伝達し、この検出器(9)において、前記光学信号を測定し、
前記伝達を、第1端部(5)を有しかつ放射検出用の前記測定用光ファイバ(2)に沿って、さらに、少なくとも1つのクリアファイバ(6)に沿って、行い、
前記クリアファイバ(6)が、第1端部(14)と第2端部(15)とを有するとともに、これら第1端部(14)と第2端部(15)との間にわたって延在し、
前記第1端部(14)が、前記測定用光ファイバ(2)の前記第1端部(5)に対して接続され、
前記第2端部(15)が、前記検出器(9)に対向して配置され、
前記測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための前記決定手段が、使用されている前記光ファイバに固有のパラメータを認識している制御ユニット(22)を備えていることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項16または17記載の装置において、
前記第1測定用光ファイバ束が、第1方向に沿って配置され、
前記線量計が、さらに、第2測定用光ファイバ束を備え、
この第2測定用光ファイバ束が、少なくとも1つの第2測定用光ファイバ(3)を有し、
この第2測定用光ファイバ(3)が、前記第1方向に対して角度をなす第2方向に沿って配置されていることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項16〜18のいずれか1項に記載の装置において、
前記測定用光ファイバ(2,3)の各々が、2つの光学的絶縁シート(13)の間に配置されていることを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項16〜18のいずれか1項に記載の装置において、
前記測定用光ファイバ(2,3)の各々が、2つの光学的絶縁シート(13)の間に配置された反射性樹脂内にモールドされていることを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項16〜20のいずれか1項に記載の装置において、
前記測定用光ファイバの少なくとも一方が、検査テーブル内に組み込まれていることを特徴とする装置。
【請求項22】
放射線装置であって、
−検査時に被検査領域内に配置される少なくとも1つの測定用光ファイバ(2,3)を有した少なくとも1つの束を備えてなる線量計であるとともに、前記少なくとも1つの測定用光ファイバが、検査時における前記被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し得るよう、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されているような、線量計と;
−前記測定用光ファイバに沿って前記光学信号が伝達された後に、前記被検査領域から離間したところにおいて、前記光学信号を測定するための測定手段と;
−前記光学信号に基づいて、前記測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための決定手段と;
を具備し、
前記放射線装置が、さらに、
−放射線源(18)と;
−放射線検出器(19)と;
−受領した放射線量を表示するための手段(20)であるとともに、検査時の前記被検査領域に関する放射線イメージを、前記放射線検出器(19)が受領したものとして、表示し得るものとされた手段(20)と;
を具備していることを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項22記載の装置において、
さらに、検査テーブル(23)を具備していることを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項23記載の装置において、
前記測定用光ファイバを備えてなる少なくとも一方の束が、前記検査テーブル(23)内に組み込まれていることを特徴とする装置。
【請求項25】
請求項24記載の装置において、
前記検査テーブル(23)内には組み込まれていない少なくとも1つの付加的なデバイスを具備し、
この付加的デバイスが、放射線束を照射する検査時に被検査領域が受領する被爆線量をリアルタイムで測定可能なものとされ、
この付加的デバイスが、
−検査時に被検査領域内に配置される少なくとも1つの付加的第1測定用光ファイバ(2,3)を備えた少なくとも1つの付加的第1束であるとともに、前記少なくとも1つの付加的第1測定用光ファイバが、検査時における前記被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し得るよう、受領した放射線量に応じた付加的光学信号を生成し得るよう構成されているような、少なくとも1つの付加的第1束と;
−前記付加的測定用光ファイバに沿って前記付加的光学信号が伝達された後に、前記被検査領域から離間したところにおいて、前記付加的光学信号を測定するための付加的測定手段と;
−前記付加的光学信号に基づいて、前記付加的測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための付加的決定手段と;
を具備していることを特徴とする装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線束を照射する検査時に被検査領域が受領する被爆線量をリアルタイムで測定するための方法であって、
a)少なくとも第1の測定用光ファイバ束(2)を備えてなるX線に対して透明な線量計を使用して、検査時における前記被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し、この場合、前記第1測定用光ファイバ束(2)を、検査時に前記被検査領域内に配置される少なくとも1つの光ファイバを備えたものとし、さらに、この少なくとも1つの光ファイバを、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されたものとし;
b)前記測定用光ファイバに沿って前記光学信号が伝達された後に、前記被検査領域から離間したところにおいて、前記光学信号を測定し;
c)前記光学信号に基づいて、前記測定用光ファイバが受領した放射線量を決定する;
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記ステップc)においては、前記測定用光ファイバ(2)に沿って放射線量が検出された位置を、求め、
その位置において受領された放射線量を、前記光ファイバに固有の少なくとも1つのパラメータ(F)の関数として、計算することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法において、
前記少なくとも1つのパラメータ(F)を、事前的校正ステップを行うことによって獲得し、
前記事前的校正ステップにおいては、X線に対して透明ではない放射線検出器を使用して、検査時の前記被検査領域の少なくとも1つのポイントにおいて、放射線量を検出することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2または3記載の方法において、
前記ステップb)においては、少なくとも1つのセルを有した検出器を使用するとともに、前記パラメータ(F)の決定を、少なくとも1つの前記光ファイバに関して、および、この光ファイバに関連した少なくとも1つのセルに関して、行うことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法において、
前記第1測定用光ファイバ束を、第1方向に延在するものとし、
前記ステップa)においては、第2測定用光ファイバ束を使用し、ここで、この第2測定用光ファイバ束を、少なくとも1つの第2測定用光ファイバ(3)を備えたものとし、さらに、この第2測定用光ファイバ(3)を、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されたものとし、
前記第2測定用光ファイバ束を、前記第1方向に対して角度をなす第2方向に沿って延在するものとすることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、
前記ステップb)および前記ステップc)を、前記第1測定用光ファイバ束(2)の中の第1測定用光ファイバ(i)と前記第2測定用光ファイバ束(3)の中の第2測定用光ファイバ(j)との間の少なくとも1つのオーバーラップポイント(i,j)に関し、前記第1測定用光ファイバ束(2)の中の前記第1測定用光ファイバ(i)によって検出された放射線量に基づき、および、前記第2測定用光ファイバ束(3)の中の前記第2測定用光ファイバ(j)によって検出された放射線量に基づき、および、前記第2測定用光ファイバ(j)に沿っての前記オーバーラップポイント(i,j)の位置に基づき、実施することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項5または6記載の方法において、
前記ステップb)および前記ステップc)を、前記第1測定用光ファイバ束(2)の中の第1測定用光ファイバ(i)と前記第2測定用光ファイバ束(3)の中の第2測定用光ファイバ(j)との間の少なくとも1つのオーバーラップポイント(i,j)に関し、前記第2測定用光ファイバ束(3)の中の前記第2測定用光ファイバ(j)によって検出された放射線量に基づき、および、前記第1測定用光ファイバ束(2)の中の前記第1測定用光ファイバ(i)によって検出された放射線量に基づき、および、前記第1測定用光ファイバ(i)に沿っての前記オーバーラップポイント(i,j)の位置に基づき、実施することを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法において、
さらなるステップd)として、累積受領放射線量が所定しきい値を超えた時点でアラーム信号を発生させることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法において、
さらなるステップe)として、検査時に前記被検査領域内の前記少なくとも1つのポイントが放射線量を、スクリーン(20)上に表示することを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、
さらなるステップf)として、検査時に前記被検査領域を通過した放射線量を検出するとともに、このようにして検出された放射線イメージをスクリーン(20)上に表示することを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10記載の方法において、
前記ステップf)において得られた前記放射線イメージと、前記ステップe)において得られた受領放射線量イメージとを、スクリーン(20)上に表示することを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法において、
検査時に前記被検査領域内の複数のポイントに関し、少なくとも前記ステップa)b)c)を繰り返し、
これにより、検査時に前記被検査領域が受領した被爆線量に関するマップを形成することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法において、
複数の測定タイミングに関し、少なくとも前記ステップa)b)c)を繰り返し、
これにより、検査時に前記被検査領域内の前記少なくとも1つのポイントが受領した被爆線量に関する時間変動を知ることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項13記載の方法において、
放射を、パルス型放射源(18)によって生成し、
この放射源に同期させて、少なくとも前記ステップb)c)を繰り返すことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法において、
少なくとも2つの放射線入射角度に関して、少なくとも前記ステップa)b)c)を行い、
各入射角度に関し、前記ステップc)において決定された受領放射線量を、組み合わせて使用することを特徴とする方法。
【請求項16】
放射線束を照射する検査時に被検査領域が受領する被爆線量をリアルタイムで測定するための装置であって、
−少なくとも第1の測定用光ファイバ束(2)を備えてなりかつX線に対して透明な線量計であるとともに、前記第1測定用光ファイバ束(2)が、検査時に前記被検査領域内に配置される少なくとも1つの光ファイバを有し、さらに、この少なくとも1つの光ファイバが、検査時における前記被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し得るよう、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されているような、X線に対して透明な線量計と;
−前記測定用光ファイバに沿って前記光学信号が伝達された後に、前記被検査領域から離間したところにおいて、前記光学信号を測定するための測定手段と;
−前記光学信号に基づいて、前記測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための決定手段と;
を具備していることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項16記載の装置において、
前記光学信号を、検出器(9)へと伝達し、この検出器(9)において、前記光学信号を測定し、
前記伝達を、第1端部(5)を有しかつ放射検出用の前記測定用光ファイバ(2)に沿って、さらに、少なくとも1つのクリアファイバ(6)に沿って、行い、
前記クリアファイバ(6)が、第1端部(14)と第2端部(15)とを有するとともに、これら第1端部(14)と第2端部(15)との間にわたって延在し、
前記第1端部(14)が、前記測定用光ファイバ(2)の前記第1端部(5)に対して接続され、
前記第2端部(15)が、前記検出器(9)に対向して配置され、
前記測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための前記決定手段が、使用されている前記光ファイバに固有のパラメータを認識している制御ユニット(22)を備えていることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項16または17記載の装置において、
前記第1測定用光ファイバ束が、第1方向に沿って配置され、
前記線量計が、さらに、第2測定用光ファイバ束を備え、
この第2測定用光ファイバ束が、少なくとも1つの第2測定用光ファイバ(3)を有し、
この第2測定用光ファイバ(3)が、前記第1方向に対して角度をなす第2方向に沿って配置されていることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項16〜18のいずれか1項に記載の装置において、
前記測定用光ファイバ(2,3)の各々が、2つの光学的絶縁シート(13)の間に配置されていることを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項16〜18のいずれか1項に記載の装置において、
前記測定用光ファイバ(2,3)の各々が、2つの光学的絶縁シート(13)の間に配置された反射性樹脂内にモールドされていることを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項16〜20のいずれか1項に記載の装置において、
前記測定用光ファイバの少なくとも一方が、検査テーブル内に組み込まれていることを特徴とする装置。
【請求項22】
放射線装置であって、
−検査時に被検査領域内に配置される少なくとも1つの測定用光ファイバ(2,3)を有した少なくとも1つの束を備えてなりかつX線に対して透明な線量計であるとともに、前記少なくとも1つの測定用光ファイバが、検査時における前記被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し得るよう、受領した放射線量に応じた光学信号を生成し得るよう構成されているような、X線に対して透明な線量計と;
−前記測定用光ファイバに沿って前記光学信号が伝達された後に、前記被検査領域から離間したところにおいて、前記光学信号を測定するための測定手段と;
−前記光学信号に基づいて、前記測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための決定手段と;
を具備し、
前記放射線装置が、さらに、
−放射線源(18)と;
−放射線検出器(19)と;
−受領した放射線量を表示するための手段(20)であるとともに、検査時の前記被検査領域に関する放射線イメージを、前記放射線検出器(19)が受領したものとして、表示し得るものとされた手段(20)と;
を具備していることを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項22記載の装置において、
さらに、検査テーブル(23)を具備していることを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項23記載の装置において、
前記測定用光ファイバを備えてなる少なくとも一方の束が、前記検査テーブル(23)内に組み込まれていることを特徴とする装置。
【請求項25】
請求項24記載の装置において、
前記検査テーブル(23)内には組み込まれていない少なくとも1つの付加的なデバイスを具備し、
この付加的デバイスが、放射線束を照射する検査時に被検査領域が受領する被爆線量をリアルタイムで測定可能なものとされ、
この付加的デバイスが、
−検査時に被検査領域内に配置される少なくとも1つの付加的第1測定用光ファイバ(2,3)を備えた少なくとも1つの付加的第1束であるとともに、前記少なくとも1つの付加的第1測定用光ファイバが、検査時における前記被検査領域の少なくとも1つのポイントに対しての入射線量を検出し得るよう、受領した放射線量に応じた付加的光学信号を生成し得るよう構成されているような、少なくとも1つの付加的第1束と;
−前記付加的測定用光ファイバに沿って前記付加的光学信号が伝達された後に、前記被検査領域から離間したところにおいて、前記付加的光学信号を測定するための付加的測定手段と;
−前記付加的光学信号に基づいて、前記付加的測定用光ファイバが受領した放射線量を決定するための付加的決定手段と;
を具備していることを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−517031(P2006−517031A)
【公表日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502083(P2006−502083)
【出願日】平成16年1月6日(2004.1.6)
【国際出願番号】PCT/FR2004/000005
【国際公開番号】WO2004/070420
【国際公開日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(500174661)サントル・ナショナル・ドゥ・ラ・レシェルシュ・サイエンティフィーク−セ・エン・エール・エス− (54)
【出願人】(505257361)ユニヴェルシテ・ルイ・パスチュア (1)
【出願人】(505257372)オピトー・ユニヴェルシテール・ドゥ・ストラスブール (1)
【Fターム(参考)】