説明

インバータ回路、バックライト装置及びそれを用いた液晶表示装置

【課題】各放電管電流を均一に保つと共にインバータトランス2次巻線と放電管との間の配線と、他の配線との間にコロナ放電が生じた場合に、これを検知すること。
【解決手段】複数の放電管に交流高電圧を供給する複数のインバータトランスであって、前記複数のインバータトランスそれぞれの2次巻線の交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置された複数のインバータトランス901と、前記インバータトランスの各2次巻線の接地側の端子とグランドとの間に1次巻線が直列に挿入された複数のバランストランス600と、を備え、前記複数のバランストランス600の2次巻線は、それぞれ直列に接続され、且つループを形成し、前記ループの1箇所をグランドに接続し、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つの前記バランストランスの2次巻線を介した前記ループ上の点を電圧検出接点502とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置の光源に使用する複数の冷陰極管等の放電管及び該複数の放電管を点灯させる回路ないし装置に関して、放電管の異常放電、高電圧配線間に起こる異常放電等を検出する方法に係り、特に、昇圧用インバータトランス2次巻線の接地側端子とグランドとの間に直列挿入されたバランストランスを備えた冷陰極管等の放電管を駆動するインバータ回路、バックライト装置及びそれを用いた液晶表示装置に関するものである。
【0002】
以下に記述した放電管は、主として冷陰極管を対象としたものであるが、本発明は冷陰極管に限られず、交流高電圧を必要とする複数の放電管を点灯するシステムにおいて実施することが可能であり、放電管は冷陰極管に限定して解釈されるものではない。
【背景技術】
【0003】
従来、液晶表示装置のバックライトに冷陰極管が使用されている。特に近年では、大型の液晶表示装置をテレビ受信機として使用した液晶テレビに代表されるように液晶表示装置の大型化の傾向が著しく、これに伴って液晶表示装置のバックライト用の冷陰極管を複数本用いるようになってきている。
【0004】
図1は、冷陰極管の発光原理を示す図である。冷陰極管は、蛍光ランプの一種であり正規グロー放電領域で動作する蛍光ランプである。冷陰極管のガラス管内には蛍光体が塗布され希ガスと微量の水銀が封入されている。冷陰極管の両端に設けた電極間に交流高電圧を加えて水銀蒸気中でグロー放電させ、放電により励起された水銀が紫外線を発生し、該紫外線が蛍光体を励起する。励起された蛍光体原子が低エネルギー準位に戻るときにエネルギー差に相当する波長の光が放出され、蛍光体原子固有の光を発する。また、冷陰極管は、流れる電流が増えるとインピーダンスが小さくなる、いわゆる負性抵抗の特性を有する。さらに、冷陰極管は、冷陰極管1つ1つのインピーダンスを均一になるように製造することは困難であり、1つ1つの冷陰極管のインピーダンスにばらつきが生じる。
【0005】
このような冷陰極管の数を増加することよって生じる種々の問題に対して以下の解決方法が採られてきた。
【0006】
図2に示すように冷陰極管数と同数のインバータトランスを使用し、冷陰極管数に対応してインバータトランスを増加する構成とした場合、インバータトランス数の増加に伴ってプリント基板上をインバータトランスが占めてしまい、インバータ回路部の外形寸法が大きくなってしまうといった問題がある。
【0007】
上記問題に対しては、図3に示すような1個のインバータトランス900により複数の冷陰極管を駆動するという簡単な方法が考えられる。
【0008】
しかし、図3に示す構成は、同一極性の正弦波交流電圧95で駆動するため液晶表示部の駆動回路に干渉し、画面上で干渉縞状のノイズが発生するという問題がある。
【0009】
そこで、これを回避するため図4に示すようにインバータトランス901を配置し、これら2つの2次巻線の正弦波交流電圧95、96が互いに逆極性になる様に構成し差動駆動型とすることにより問題を解決している。
【0010】
しかし、前記のとおり差動駆動型とするためにインバータトランスの2次側に逆位相電圧を得ようとすると、2次巻線を2つ設け相互に逆極性になるように配置する必要があり、2つの2次巻線の逆位相交流電圧95、96が必ずしも均一な180度の位相反転及び均一な電圧値となるとは限らない。2次巻線の逆位相交流電圧95、96が均一でない場合は、冷陰極管に流れる電流が冷陰極管ごとに異なり輝度むらが生じるという問題がある。
【0011】
また、冷陰極管は、負性抵抗の特性を有するため、インバータトランスに冷陰極管を複数並列接続した場合、他の冷陰極管より相対的にインピーダンスの低い特定の冷陰極管に電流が流れ始めると、その冷陰極管の抵抗値が下がりより電流が流れやすくなるため、特定の冷陰極管に電流が集中し、冷陰極管ごとに輝度むらが生じると共に該冷陰極管の寿命を縮めてしまうという問題がある。
【0012】
そこで、従来これを回避するために冷陰極管にバランス回路を直列挿入している。図5はその一例で、ある冷陰極管に電流が流れるとバランストランス(図5では401〜410のいずれか)の冷陰極管に直列接続された1次巻線に電流が流れ、これに伴い2次巻線にも電流が流れる。この2次巻線は他のバランストランスの2次巻線と直列接続されているため、2次巻線を流れる電流は各バランストランスの1次巻線に電流を流すことになり結果として、各冷陰極管の電流は同一になる方向で制御される。この構成において、2次巻線の1箇所を接地し、接地箇所から少なくとも一つのバランストランスの2次巻線を介した接点(検出接点)の電圧を検出すると、バランストランス群401〜410が冷陰極管の平衡を保つために必要な電圧が発生する。この電圧は冷陰極管の負性を含めた抵抗値のバラツキに応じてその大小が反映される。この特性を積極的に利用し、冷陰極管の故障に伴う断線や短絡を検出することができる。すなわち、冷陰極管の断線や短絡が発生するとバランストランス群は平衡を保つため、正常時の電圧に比して高い電圧を検出接点に生じることになる。
【特許文献1】特開2004―335443号公報
【特許文献2】特開2005―203347号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
冷陰極管が寿命に近づきインピーダンスが高くなるとインバータ共振回路のQが大きくなり、極めて高い電圧が発生してインバータトランス2次巻線と冷陰極管との間の配線と、他の配線との間でコロナ放電が起こりやすくなる。コロナ放電は徐々に配線の絶縁被覆を炭化させ、配線間の短絡に至る場合もありうる。
【0014】
図5に示した従来の液晶表示装置のバックライトに使用する複数の冷陰極管を点灯せるインバータ回路に用いられるバランストランスは、冷陰極管の他端(インバータトランスに対して反対側)に設けられており、特定の冷陰極管に電流が集中するなどの不具合が生じた場合、バランストランスは平衡を保つように電圧検出接点において平常より高い電圧が生じるため、この電圧を検知して制御回路により制御することが可能であるが、しかし上記インバータトランス2次巻線と冷陰極管との間の配線と、他の配線との間にコロナ放電等の高電圧放電が生じた場合には、冷陰極管相互の平衡には影響を与えないため、前記冷陰極管他端側に設けたバランストランスの電圧検出接点では前記配線間の高電圧放電等の不具合を検出できないという欠点があった。
【0015】
本発明の目的は、インバータトランス2次巻線と放電管との間の配線と、他の配線との間に高電圧放電等の不具合が生じた場合に、これを検知することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のインバータ回路は、
複数の放電管と、前記複数の放電管に交流高電圧を供給する複数のインバータトランスであって、前記複数のインバータトランスそれぞれの2次巻線の交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置された複数のインバータトランスと、前記インバータトランスの各2次巻線の接地側の端子とグランドとの間に1次巻線が直列に挿入された複数のバランストランスと、を備え、前記複数のバランストランスの2次巻線は、それぞれ直列に接続され、且つループを形成し、前記ループの1箇所をグランドに接続し、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つの前記バランストランスの2次巻線を介した前記ループ上の点を電圧検出接点とすることを特徴としている。
【0017】
また、電圧検出接点は、前記複数のバランストランスの2次巻線のうち、半数の前記2次巻線を介した前記ループ上の点であってもよい。
【0018】
また、前記複数のインバータトランスは、それぞれ2つの1次巻線と2つの2次巻線を有し、前記2つの2次巻線は交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置してもよい。
【0019】
また、前記複数のインバータトランスは、それぞれ1つの1次巻線と2つの2次巻線を有し、前記2つの2次巻線は交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置してもよい。
【0020】
また、前記複数の放電管は、第1の放電管及び第2の放電管を含み、
前記複数のインバータトランスの前記2つの2次巻線から出力される互いに逆極性の交流高電圧間には、それぞれ前記第1の放電管、前記バランストランスの1次巻線、前記第2の放電管が直列に接続され、
前記複数のバランストランスの2次巻線は、それぞれ直列に接続され、且つループを形成し、
前記ループの1箇所をグランドに接続し、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つの前記バランストランスの2次巻線を介した前記ループ上の点を電圧検出接点とするようにしてもよい。
【0021】
また、前記複数の放電管の端子のうち前記インバータトランスに接続される側とは反対側の端子それぞれに前記バランストランスの1次巻線を直列接続して他端をグランドに接続するようにしてもよい。
【0022】
また、前記電圧検出接点電圧と一定の基準電圧とを比較する比較器とを備え、前記比較器は前記電圧検出接点電圧が前記基準電圧より高いときにLレベル又はHレベルの制御電圧を出力するようにしてもよい。
【0023】
また、前記電圧検出接点電圧と前記基準電圧を比べる段階と、前記比較結果に基づいて、前記放電管に供給する電流を調整する段階、又は前記放電管に供給する電源を遮断する段階と、を含む構成としてもよい。
【0024】
また、本発明のバックライト装置は、
複数の放電管と、
前記複数の放電管に交流高電圧を供給する複数のインバータトランスであって、前記複数のインバータトランスそれぞれの2次巻線の交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置された複数のインバータトランスと、
前記インバータトランスの各2次巻線の接地側の端子とグランドとの間に1次巻線が直列に挿入された複数のバランストランスと、
を備え、前記複数のバランストランスの2次巻線は、それぞれ直列に接続され、且つループを形成し、
前記ループの1箇所をグランドに接続し、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つの前記バランストランスの2次巻線を介した前記ループ上の点を電圧検出接点とすることを特徴としている。
【0025】
また、前記放電管は、冷陰極管でもよい。
【0026】
また、電圧検出接点は、前記複数のバランストランスの2次巻線のうち、半数の前記2次巻線を介した前記ループ上の点としてもよい。
【0027】
また、前記複数のインバータトランスは、それぞれ2つの1次巻線と2つの2次巻線を有し、前記2つの2次巻線は交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置されるようにしてもよい。
【0028】
また、前記複数のインバータトランスは、それぞれ1つの1次巻線と2つの2次巻線を有し、前記2つの2次巻線は交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置されるようにしてもよい。
【0029】
また、前記複数の放電管は、第1の放電管及び第2の放電管を含み、
前記複数のインバータトランスの前記2つの2次巻線から出力される互いに逆極性の交流高電圧間には、それぞれ前記第1の放電管、前記バランストランスの1次巻線、前記第2の放電管が直列に接続され、
前記複数のバランストランスの2次巻線は、それぞれ直列に接続され、且つループを形成し、
前記ループの1箇所をグランドに接続し、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つの前記バランストランスの2次巻線を介した前記ループ上の点を電圧検出接点とするようにしてもよい。
【0030】
また、前記複数の放電管の端子のうち前記インバータトランスに接続される側とは反対側の端子それぞれに前記バランストランスの1次巻線を直列接続して他端をグランドに接続するようにしてもよい。
【0031】
また、前記電圧検出接点電圧と一定の基準電圧とを比較する比較器とを備え、前記比較器は前記電圧検出接点電圧が前記基準電圧より高いときにLレベル又はHレベルの制御電圧を出力するようにしてもよい。
【0032】
また、前記電圧検出接点電圧と前記基準電圧を比べる段階と、前記比較結果に基づいて、前記放電管に供給する電流を調整する段階、又は前記放電管に供給する電源を遮断する段階と、を含む構成としてもよい。
【0033】
また、本発明の液晶表示装置は、
複数のゲートラインと、
前記複数のゲートラインに直交する複数のデータラインと、
前記複数のゲートラインと複数のデータラインに各々接続されたスイッチング素子と、
前記スイッチング素子に接続された液晶素子と、
を備え、
所定の画像をディスプレイする液晶表示パネルを有する液晶表示装置において、請求項1乃至8いずれかに記載のインバタータ回路又は請求項9乃至16いずれかに記載のバックライト装置を含むことを特徴としている。
【0034】
また、液晶表示パネルと前記液晶表示パネルに接続されるデータ回路及びゲート回路とから構成されるディスプレイユニットと、
複数の放電管から構成されるバックライトアセンブリと、前記バックライトアセンブリが収納される収納容器と、
前記液晶表示パネルの損傷を防止するためのトップシャーシと、
を備え、前記液晶表示パネルと前記バックライトアセンブリとの間に少なくとも1枚の光学シートが配置される液晶表示装置であって、
請求項1乃至8いずれかに記載のインバータ回路又は請求項9乃至17いずれかに記載のバックライト装置を含むものとしてもよい。
【0035】
また、その用途を液晶モニターとしてもよい。
【0036】
さらに、その用途を液晶テレビとしてもよい。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、インバータトランス2次巻線と放電管との間の配線にコロナ放電等の不具合が生じた場合に、インバータトランス2次巻線の接地側にバランス回路を直列挿入して、正相又は逆相のいずれかの負荷変動に対し、バランストランスのインバータトランスに直列接続された1次巻線に電流が流れ、これに伴い2次巻線にも電流が流れる。この2次巻線は他のバランストランスの2次巻線と直列挿入されているため、2次巻線を流れる電流は各バランストランスの1次巻線に電流を流すことになり結果として、各インバータトランスの電流は同一になる方向で制御される。この構成において、2次巻線の1箇所を接地し、他端を接点(検出接点)として電圧を検出すると、バランストランスが平衡を保つために必要な電圧が発生する。この特性を積極的に利用して、インバータトランス2次巻線と冷陰極管との間の配線と、他の配線との間に生じるコロナ放電等の高電圧放電の不具合等を検出することができる。
【0038】
また、本発明によれば、インバータトランス2次巻線と冷陰極管との間の配線と、他の配線との間にコロナ放電等の高電圧放電による不具合を検出することができるだけでなく、特定の冷陰極管への電流集中、冷陰極管の故障に伴う断線、短絡等の不具合を検出することができる。
【0039】
また、本発明によれば、インバータトランス2次巻線と冷陰極管との間の配線と、他の配線との間に生じるコロナ放電等の不具合、及び特定の冷陰極管への電流集中、冷陰極管の故障に伴う断線、短絡等の不具合を前記請求項1ないし請求項4に記載の発明により電圧として検出した後、予め設定した基準電圧と比較し該基準電圧を超えるときに制御部への信号(Hレベル又はLレベル電圧)を出力することにより、インバータ駆動を停止し、あるいは駆動電圧を制御するなどして上記不具合を直ちに回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
以下、図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0041】
図6は、本発明の一実施例によるインバータ回路ないしバックライト装置(以下、「インバータ回路」という)を説明するための構成図である。図7は、図6に示した複数のインバータ回路のうち、一つのユニットとなるインバータ回路1000を示した回路構成図である。図11は、前記インバータ回路を含む液晶表示装置の全体の構成を説明するためのブロック図である。図12は、図11に示したインバータ90及びバックライトアセンブリ30をさらに詳細に説明するためのブロック図である。図7に示すように、本発明によるインバータ回路は、図11及び図12に示した前記インバータ部90で生成される交流電圧94(V1)をインバータトランス901の1次巻線に加え、冷陰極管を駆動するための高電圧V2を得られるように2次巻線の巻線数N2は、1次巻線の巻線数N1にV2/V1を乗じた巻線数とする。
【0042】
インバータトランス901の2次巻線は位相がそれぞれ180度異なる交流高電圧95及び交流高電圧96を出力するように配置される。
【0043】
交流高電圧95と逆位相の交流高電圧96との間に第1の冷陰極管301とバランストランス401の1次巻線を介してさらに第2の冷陰極管302を直列に接続する。上記交流高電圧95と逆位相の交流高電圧96との間に、さらに冷陰極管、バランストランスの1次巻線、冷陰極管の直列接続される構成が、複数並列に配置される。
【0044】
次に2つの冷陰極管の間に直列挿入されるバランストランス群400の動作について説明する。バランストランスは1次巻線と2次巻線とが逆極性になるように配置される。バランストランスは1次巻線側である2つ冷陰極管に電流が流れると2つの冷陰極管の間に直列接続されたバランストランスの1次巻線に電流が流れ、これに伴い2次巻線にも電流が流れる。この2次巻線は他のバランストランスの2次巻線と直列接続されループを形成しているため、2次巻線のループを流れる電流は各バランストランス群の1次巻線に電流を流すことになり結果として、各冷陰極管の電流は同一になる方向で制御される。
【0045】
この構成において、前記バランストランスの2次巻線ループの1箇所をグランドに接続して、グランドに接続されている箇所から少なくとも一つのバランストランスの2次巻線を介したループ上に電圧検出接点501を設けると、この電圧検出接点には、バランストランス群が冷陰極管の平衡を保つために必要な電圧が発生する。最も望ましい電圧検出接点501は、前記グランドに接続されている箇所からループを構成するバランストランスの2次巻線の数が半数となるループ上の点である。
【0046】
次にインバータトランス901の2次巻線のグランド接地側に直列挿入されるバランストランス群600の動作について説明する。バランストランス601は1次巻線と2次巻線のトランスの極性が逆極性になるように配置され、バランストランス602は1次巻線と2次巻線のトランスの極性が同一極性になるように配置される。バランストランス群600の2次巻線に流れる電流がループを形成する点は前記バランストランス群400と同様である。バランストランス601、602はそれぞれ1次巻線側に接続されたインバータトランス901に電流が流れると、これに伴いバランストランス601、602の2次巻線にも電流が流れる。この2つのバランストランス2次巻線は他方のバランストランスの2次巻線と直列接続されループを形成しているため、2次巻線を流れる電流は1次巻線に電流を流すことになり結果として、2つの逆相のインバータトランス2次巻線を流れる電流は同一になる方向で制御される。
【0047】
図6は、図7のインバータ回路1000が複数配置された構成を示す図である。この構成において、バランストランス601から610の2次巻線で形成されるループの1箇所をグランドに接続して、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つのバランストランスの2次巻線を介したループ上に電圧検出接点502を設けると、この電圧検出接点502にはバランストランス群600が冷陰極管の平衡を保つために必要な電圧が発生する。最も望ましい電圧検出接点502は、前記グランドに接続されている箇所からループを構成するバランストランスの2次巻線の数が半数となるループ上の点である。
【0048】
インバータトランス901の2次巻線のグランド接地側にバランストランス群600を挿入する構成とすることによって、バランストランス群400に設けた電圧検出接点501では検出できない、インバータトランス901と冷陰極管との間の配線と、他の配線間に生じる異常高電圧放電を検出することが可能となる。
【0049】
図8は、本発明の他の実施例によるインバータ回路を説明するための図である。図7との相違点は、インバータトランス902が1つの1次巻線と2つの2次巻線により構成されている点である。このような構成のインバータトランス902を用いても図7で示したインバータ回路とほぼ同一の効果を得ることができる。
【0050】
図9は、本発明のさらに他の実施例によるインバータ回路を説明するための図である。図7との相違点は、冷陰極管の他端(インバータトランスに接続される側とは反対側)がバランストランスの1次巻線を介してグランドに接続されている点である。また、ここで交流高電圧95を正相とすると、正相交流高電圧95が駆動する複数並列の冷陰極管の他端と、逆相交流高電圧96が駆動する複数並列の冷陰極管の他端とは、それぞれ接続されることなくグランドに接続されているという点も図7と異なる。なお、正相交流高電圧95により点灯される冷陰極管と逆相交流高電圧96により点灯される冷陰極管とを交互に配置されるようにすることで、輻射ノイズが軽減されるという効果を得ることができる。さらに、バランストランス群400の構成も異なる。バランストランス401、403、405、409は1次巻線と2次巻線のトランスの極性が逆極性になるように配置され、バランストランス402、404、406、410は1次巻線と2次巻線のトランスの極性が同一極性になるように配置される。バランストランス1次巻線は前記のとおり、冷陰極管の他端(インバータトランスに接続される側とは反対側)とグランドとの間に挿入されており、バランストランス2次巻線は、他のバランストランス2次巻線と直列に接続されてループを構成している。このループの1箇所をグランドに接続して、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つのバランストランスの2次巻線を介したループ上に電圧検出接点501を設けると、この電圧検出接点には、バランストランス群が冷陰極管の平衡を保つために必要な電圧が発生する。最も望ましい電圧検出接点501は、前記グランドに接続されている箇所からループを構成するバランストランスの2次巻線の数が半数となるループ上の点である。
【0051】
次に、本発明の一実施例によるインバータ回路の前記電圧検出接点501又は電圧検出接点502で検出される電圧を利用する手段について説明する。図10は、電圧検出接点501又は電圧検出接点502で検出される電圧と基準電圧とを比較する電圧比較の一実施例であり、一般的に利用されるコンパレータ回路である。前記電圧検出接点501又は電圧検出接点502で検出される電圧は、平常時にはある程度の一定値を保っているが、配線間の放電や一つの冷陰極管に電流集中が生じるなどの不具合が生じたとき、平常時よりも高い値を示す。この特性を利用して、インバータの制御を行い、前記配線間の放電や一つの冷陰極管に電流集中が生じるなどの不具合を直ちに回避する装置システムを構成することができる。図10に示すコンパレータ回路は、電圧検出接点501又は電圧検出接点502で検出される電圧が交流電圧であるため、整流回路42により直流電圧に変換した後、比較器(コンパレータ)41により基準電圧と比較して制御電圧43を出力するように構成されている。図10に示すコンパレータ回路では、電圧検出接点501又は電圧検出接点502で検出される電圧が基準電圧を超えた場合、比較器の出力電圧となる制御電圧43はLレベルの電圧となるが、この制御電圧43は、比較器の構成によりLレベルの電圧としても良いしHレベルの電圧としても良い。前記電圧検出接点501又は電圧検出接点502で検出される電圧と基準電圧とを比較する方法は、図10に示す手段に限られるものではない。検出電圧を整流せずにピーク電圧をサンプリングし、基準電圧と比較する方法でもよい。
【0052】
次に、本発明の一実施例によるインバータ回路を含む液晶表示装置用のランプ駆動装置の一例であるブロック図11を説明する。図11に示すように、本発明の一実施形態による液晶表示装置は、AC/DC電源装置10、LCDモジュール部20、インバータ90及びバックライト部30を含む。
【0053】
AC/DC電源装置10は、コンセント11、AC/DC整流部12、DC/DCコンバータ13からなり、外部の商用交流電源電圧100Vないし240Vを直流電源電圧に変換してLCDモジュール部20に出力する。
【0054】
LCDモジュール部20は、DC/DCコンバータ21、共通電極電圧発生部(Vcom発生部)22、γ電圧発生部23、LCDパネル部24、インバータ部90、バックライト部30から構成され、AC/DC電源装置10から直流電圧の提供を受け、外部のグラフィックコントローラ(図示せず)から提供される所定の画像をディスプレイする。
【0055】
共通電極電圧発生部22はDC/DCコンバータ21からのレベル変換された直流に基づいて共通電極電圧(Vcom)を発生してLCDパネル部24に提供する。
【0056】
γ電圧発生部23はDC/DCコンバータ21からのレベル変換された直流電圧に基づいてγ電圧(Vdd)を発生してLCDパネル部24に提供する。図面上では、前記した共通電極電圧発生部22と前記したγ電圧発生部23がLCDパネル部24から分離されている例を示したが、これらをLCDパネル部24に含ませて構成することもできる。
【0057】
前述したように、AC/DC電源装置10をLCDモジュール部20とは別個に具現した液晶表示装置において、異常放電等の不具合が生じた場合、図6ないし9で示した本発明の実施例によるインバータ回路の前記電圧検出接点501又は電圧検出接点502で検出される電圧を、図10で示した電圧比較回路により制御電圧43(Lレベル又はHレベル電圧)を発生させ、AC/DC電源装置10が出力電圧レベルの調節を行うと同時に、例えばPWM発振のパルスデューティー比を制御するなどの方法(図示せず)によりインバータ部90を制御して、バックライト部30に供給される交流電圧を調整処理して、冷陰極管の寿命低下を防止することができる。なお、AC/DC電源装置10をLCDモジュール部20に内蔵させてもよい。また、前記バランストランス群400及び600は、インバータ部90に内臓させてもよいし、バックライト部30に内臓させてもよい。
【0058】
図12は、本発明の一実施例による液晶表示装置を構成するインバータ部90及びバックライト部30の主要な構成要素を示すブロック図である。図12によれば、インバータ部90及びバックライト部30は、発振部91、発振部91に接続された制御部92、制御部92に接続されたスイッチング部93、スイッチング部93とバックライト部30の間に接続されたインバータトランス900、バックライト部30と制御部92の間に接続されたバランストランス400及び電圧比較部40、そして、インバータトランス900と制御部92の間に接続されたバランストランス600及び電圧比較部40を含む。
【0059】
制御部92は、インバータトランス901の2次巻線と冷陰極管との間の配線にコロナ放電等の高電圧放電による不具合が生じた場合、及び冷陰極管の故障に伴う断線や短絡などの不具合が生じた場合に電圧検出接点501、502の電圧を検出して、電圧比較部40によりLレベル電圧又はHレベル電圧として出力し、例えばPWM発振を利用する場合のパルスデューティー比を調整することによってバックライト部30の駆動周波数及び駆動電圧を調節する。このような手段によって、インバータトランス901の2次巻線と冷陰極管との間の配線と、他の配線との間にコロナ放電等の不具合が生じた場合、及び冷陰極管の故障に伴う断線や短絡などの不具合を即時に回避することが可能となる。
【0060】
さらに本発明のインバータ回路は、以下に示す液晶表示装置構造に組み入れ実施することにより、液晶表示装置全体としての機能を高めることができる。
【0061】
図13に、本発明の液晶表示装置の構成の一例の分解斜視図を示す。図13は、本発明の液晶表示装置の回路構成ではなく、機構を図示したものである。図示のとおり、この液晶表示装置100は、バックライトアセンブリ110、ディスプレイユニット170及び収納容器180を含む。
【0062】
前記ディスプレイユニット170は、映像を表示する液晶表示パネル171、前記液晶表示パネル171を駆動するための駆動信号を提供するデータ印刷回路172及びゲート印刷回路173を含む。前記データ印刷回路172及びゲート印刷回路173は、それぞれデータテープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package、以下TCPと称する)174及びゲートTCP175を通じて前記液晶表示パネル171と電気的に連結される。
【0063】
前記液晶表示パネル171は、薄膜トランジスタ(TFT)基板175、前記TFT基板175に対向して結合されるカラーフィルター基板177及び前記両基板175、177の間に介在された液晶716を含む。
【0064】
前記TFT基板175は、例えば、スイッチング素子であるTFT(図示せず)がマトリクス形態で形成された透明なガラス基板である。前記TFTのソース及びゲート端子には、それぞれデータ及びゲートラインが連結され、ドレイン端子には透明な導電性材質からなる共通電極(図示せず)が形成される。
【0065】
前記カラーフィルター基板177は、例えば、色画素であるRGB画素(図示せず)が薄膜工程によって形成された基板である。前記カラーフィルター基板177透明な導電性材質からなる共通電極(図示せず)が形成される。
【0066】
前記収納容器180は、底面181及び前記底面181のエッジ部に収納空間を形成するために形成された側壁182で構成される。前記収納容器180は、前記バックライトアセンブリ110及び前記液晶表示パネル171が移動されないように固定する。
【0067】
前記底面181は、前記バックライトアセンブリ110が装着されるのに十分な底面面積を有し、前記バックライトアセンブリ110と同じ構成を有することが好ましい。この例では、前記底面181及び前記バックライトアセンブリは、四角プレート形状を有する。前記側壁182は、前記バックライトアセンブリ110が外部に離脱することのないよう前記底面181のエッジ部から略垂直に延長される。
【0068】
この例における液晶表示装置100は、インバータ160及びトップシャーシ190をさらに含む。
【0069】
前記インバータ160は、前記収納容器180の外部に配置され、前記バックライトアセンブリ110を駆動するための放電電圧を発生させる。前記インバータから発生された放電電圧は、第1電源印加線630及び第2電源印加線640を通じて前記バックライトアセンブリ110に印加される。前記第1電源印加線630及び第2電源印加線640は、前記バックライトアセンブリの両側部に形成された第1電極140a及び第2電極140bにそれぞれ連結される。ここで、前記第1電源印加線630及び第2電源印加線640は、前記第1電極140a及び第2電極140bに直接連結してもよいし、別の連結部材(図示せず)を利用して前記第1電極140a及び第2電極140bに連結してもよい。
また、前記バランストランス群400及び600は、インバータ160に内蔵されてもよいし、バックライトアセンブリ160に内蔵されてもよい。
【0070】
前記トップシャーシ190は、前記液晶表示パネル171のエッジ部を囲みながら収納容器180に結合される。前記トップシャーシ190を設けることで、外部衝撃に対する前記液晶表示パネル171の破損を防止し、前記液晶表示パネル171が前記収納容器180から離脱することを防止することができる。
【0071】
この液晶表示装置100は、前記バックライトアセンブリ110から出射される光の特性を向上させるための少なくとも1枚の光学シート195をさらに含んでもよい。前記光学シート195は、光の拡散のための拡散シート又は光の集光のためのプリズムシートを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】冷陰極管の発光原理を示す図。
【図2】従来の片側高圧駆動方式の一例を示す回路構成図。
【図3】従来の片側高圧駆動方式において、複数の並列冷陰極管を駆動する一例を示す回路構成図。
【図4】従来の差動電圧駆動方式において、複数の並列冷陰極管を駆動する一例を示す回路構成図。
【図5】従来の差動電圧駆動方式において、バランストランスを利用して複数の並列冷陰極管を駆動し各放電管の管電流を均一にする手段を施した一例を示す回路構成図。
【図6】本発明の一実施例による複数のバランストランスを使用した概略図。
【図7】図6に示されたインバータ回路、バックライト装置の一つのユニットを詳しく説明する回路構成図。
【図8】図6に示されたインバータ回路、バックライト装置を構成するインバタータトランスが1つの1次巻線からなる他の実施例を示す回路構成図。
【図9】図6に示されたインバータ回路、バックライト装置を構成する放電管に接続されたバランストランスについて他の実施例を示す回路構成図。
【図10】本発明の一実施例による電圧比較回路の一例を示す回路構成図。
【図11】本発明の一実施例による液晶表示装置のブロック図。
【図12】本発明の一実施例による液晶表示装置を構成するインバータ部及びバックライト部のブロック図。
【図13】本発明の一実施例による液晶表示装置の機構を示した斜視図。
【符号の説明】
【0073】
10 AC/DC電源装置
11 コンセント
12 AC/DC整流部
13、21 DC/DCコンバーター
20 LCDモジュール部
22 共通電極電圧発生部
23 γ電圧発生部
24 LCDパネル部
30 バックライト部
40 電圧比較部
41 比較器(コンパレータ)
42 整流回路
43 制御電圧
50 インバータ部及びバックライト部
90 インバータ部
91 発振部
92 電流制御部
93 スイッチング部
94、94A、94B、94C 交流電圧
94N n番目の交流電圧
95、96 交流高電圧
95N n番目の交流高電圧
100 液晶表示装置
110 バックライトアセンブリ
140a 第1電極
140b 第2電極
160 インバータ
170 ディスプレイユニット
171 液晶表示パネル
172 データ印刷回路
173 ゲート印刷回路
174 データテープキャリアパッケージ(データTCP)
175 ゲートテープキャリアパッケージ(ゲートTCP)
176 薄膜トランジスタ(TFT)基板
177 カラーフィルター基板
180 収納容器
181 底面
182 側壁
190 トップシャーシ
195 光学シート
200、201、202 管電流検出用抵抗
300 冷陰極管ユニット
301、302、303、304、305、306 冷陰極管
309 n−1番目の冷陰極管
310 n番目の冷陰極管
321 リード線
322 蛍光体
323 水銀
324 紫外線
325 封入ガス
326 ガラス
327 電子
328 電極
400、600 バランストランス群
401、402、403、404、405、406、601、602、603、604、605、606 バランストランス
409 n−1番目のバランストランス
410 n番目のバランストランス
501、502 電圧検出接点
609 n−1番目のバランストランス
610 n番目のバランストランス
630 第1電源印加線
640 第2電源印加線
801、802、803 コンデンサ
810 n番目のコンデンサ
900、900A、900B、900C、901、902 インバータトランス
900N n番目のインバータトランス
1000 インバータ回路(バックライト装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の放電管に交流高電圧を供給する複数のインバータトランスであって、前記複数のインバータトランスそれぞれの2次巻線の交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置された複数のインバータトランスと、
前記インバータトランスの各2次巻線の接地側の端子とグランドとの間に1次巻線が直列に挿入された複数のバランストランスと、
を備え、
前記複数のバランストランスの2次巻線は、それぞれ直列に接続され、且つループを形成し、
前記ループの1箇所をグランドに接続し、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つの前記バランストランスの2次巻線を介した前記ループ上の点を電圧検出接点とすることを特徴とするインバータ回路。
【請求項2】
電圧検出接点は、前記複数のバランストランスの2次巻線のうち、半数の前記2次巻線を介した前記ループ上の点であることを特徴とする請求項1に記載のインバータ回路。
【請求項3】
前記複数のインバータトランスは、それぞれ2つの1次巻線と2つの2次巻線を有し、前記2つの2次巻線は交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置されることを特徴とする請求項1に記載のインバータ回路。
【請求項4】
前記複数のインバータトランスは、それぞれ1つの1次巻線と2つの2次巻線を有し、前記2つの2次巻線は交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置されることを特徴とする請求項1に記載のインバータ回路。
【請求項5】
前記複数の放電管は、第1の放電管及び第2の放電管を含み、
前記複数のインバータトランスの前記2つの2次巻線から出力される互いに逆極性の交流高電圧間には、それぞれ前記第1の放電管、前記バランストランスの1次巻線、前記第2の放電管が直列に接続され、
前記複数のバランストランスの2次巻線は、それぞれ直列に接続され、且つループを形成し、
前記ループの1箇所をグランドに接続し、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つの前記バランストランスの2次巻線を介した前記ループ上の点を電圧検出接点とすることを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のインバータ回路。
【請求項6】
前記複数の放電管の端子のうち前記インバータトランスに接続される側とは反対側の端子それぞれに前記バランストランスの1次巻線を直列接続して他端をグランドに接続することを特徴とする請求項5に記載のインバータ回路。
【請求項7】
前記電圧検出接点電圧と一定の基準電圧とを比較する比較器とを備え、前記比較器は前記電圧検出接点電圧が前記基準電圧より高いときにLレベル又はHレベルの制御電圧を出力することを特徴とする請求項6に記載のインバータ回路。
【請求項8】
前記電圧検出接点電圧と前記基準電圧を比べる段階と、前記比較結果に基づいて、前記放電管に供給する電流を調整する段階、又は前記放電管に供給する電源を遮断する段階と、を含むことを特徴とする請求項7に記載のインバータ回路。
【請求項9】
複数の放電管と、
前記複数の放電管に交流高電圧を供給する複数のインバータトランスであって、前記複数のインバータトランスそれぞれの2次巻線の交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置された複数のインバータトランスと、
前記インバータトランスの各2次巻線の接地側の端子とグランドとの間に1次巻線が直列に挿入された複数のバランストランスと、
を備え、前記複数のバランストランスの2次巻線は、それぞれ直列に接続され、且つループを形成し、
前記ループの1箇所をグランドに接続し、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つの前記バランストランスの2次巻線を介した前記ループ上の点を電圧検出接点とすることを特徴とするバックライト装置。
【請求項10】
前記放電管は、冷陰極管であることを特徴とする請求項9に記載のバックライト装置。
【請求項11】
電圧検出接点は、前記複数のバランストランスの2次巻線のうち、半数の前記2次巻線を介した前記ループ上の点であることを特徴とする請求項9に記載のバックライト装置。
【請求項12】
前記複数のインバータトランスは、それぞれ2つの1次巻線と2つの2次巻線を有し、前記2つの2次巻線は交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置されることを特徴とする請求項9に記載のバックライト装置。
【請求項13】
前記複数のインバータトランスは、それぞれ1つの1次巻線と2つの2次巻線を有し、前記2つの2次巻線は交流高電圧が互いに逆極性になる様に配置されることを特徴とする請求項10に記載のバックライト装置。
【請求項14】
前記複数の放電管は、第1の放電管及び第2の放電管を含み、
前記複数のインバータトランスの前記2つの2次巻線から出力される互いに逆極性の交流高電圧間には、それぞれ前記第1の放電管、前記バランストランスの1次巻線、前記第2の放電管が直列に接続され、
前記複数のバランストランスの2次巻線は、それぞれ直列に接続され、且つループを形成し、
前記ループの1箇所をグランドに接続し、前記グランドに接続されている箇所から少なくとも一つの前記バランストランスの2次巻線を介した前記ループ上の点を電圧検出接点とすることを特徴とする請求項9乃至請求項13に記載のバックライト装置。
【請求項15】
前記複数の放電管の端子のうち前記インバータトランスに接続される側とは反対側の端子それぞれに前記バランストランスの1次巻線を直列接続して他端をグランドに接続することを特徴とする請求項14に記載のバックライト装置。
【請求項16】
前記電圧検出接点電圧と一定の基準電圧とを比較する比較器とを備え、前記比較器は前記電圧検出接点電圧が前記基準電圧より高いときにLレベル又はHレベルの制御電圧を出力することを特徴とする請求項16に記載のバックライト装置。
【請求項17】
前記電圧検出接点電圧と前記基準電圧を比べる段階と、前記比較結果に基づいて、前記放電管に供給する電流を調整する段階、又は前記放電管に供給する電源を遮断する段階と、を含むことを特徴とする請求項17に記載のバックライト装置。
【請求項18】
複数のゲートラインと、
前記複数のゲートラインに直交する複数のデータラインと、
前記複数のゲートラインと複数のデータラインに各々接続されたスイッチング素子と、
前記スイッチング素子に接続された液晶素子と、
を備え、
所定の画像をディスプレイする液晶表示パネルを有する液晶表示装置において、請求項1乃至8いずれかに記載のインバタータ回路又は請求項9乃至17いずれかに記載のバックライト装置を含むことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項19】
液晶表示パネルと前記液晶表示パネルに接続されるデータ回路及びゲート回路とから構成されるディスプレイユニットと、
複数の放電管から構成されるバックライトアセンブリと、前記バックライトアセンブリが収納される収納容器と、
前記液晶表示パネルの損傷を防止するためのトップシャーシと、
を備え、前記液晶表示パネルと前記バックライトアセンブリとの間に少なくとも1枚の光学シートが配置される液晶表示装置であって、
請求項1乃至8いずれかに記載のインバータ回路又は請求項9乃至17いずれかに記載のバックライト装置を含むことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項20】
その用途が、液晶モニターである請求項18乃至請求項19の何れか一に記載の液晶表示装置。
【請求項21】
その用途が、液晶テレビである請求項18乃至請求項19の何れか一に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−157668(P2007−157668A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−356196(P2005−356196)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】