説明

インバータ装置の並列運転方法

【課題】電源システムのインバータ装置に異常が発生すると、電源システムの総入力電力値と直流電源から供給される出力電力値とが略同一にならず変換効率を下げてしまう。
【解決手段】直流電源に複数の同一容量のインバータ装置を並列接続しMPPT制御のマスターインバータ装置と定電力制御のスレーブインバータ装置とからなり、マスター装置は所定の周期ごとに自身の分担入力電力値の測定値と起動中のスレーブ装置各々の分担入力電力値の指令値とを合算して直流電源から供給される総入力電力値を算出し、この値に基づいて次周期におけるスレーブ装置の起動台数、指令値及び次周期起動候補の選択を行うインバータ装置の並列運転方法において、マスター装置は起動中のスレーブ装置各々の動作状態を監視し、異常状態にあるスレーブ装置は総入力電力値の算出から除外しかつ次周期起動候補枠からも排除することを特徴とするインバータ装置の並列運転方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池、燃料電池等の直流電源からの直流電力を複数台並列接続されたインバータ装置で交流電力に変換して系統電源に供給する電源システムに係り、特にインバータ装置の並列運転の技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図7は、従来技術における複数台のインバータ装置が並列接続された電源システムのブロック図である。同図において、直流電源SCは、太陽電池、燃料電池等からなり、電源システムは、上記直流電源SCからの直流電力をインバータ回路で交流出力に変換して出力する並列接続された第1インバータ装置PI1乃至第nインバータ装置PInと、上記第1インバータ装置PI1の分担入力電力値を測定して分担入力電力値Dsとして出力する入力電力検出回路DSとから形成されている。
【0003】
図7において、第1インバータ装置PI1は、第1インバータ制御回路CW1と第1インバータ回路PC1とで形成され、上記第1インバータ装置PI1をマスターインバータ装置とし、第2インバータ装置PI2は、第2インバータ制御回路CW2と第2インバータ回路PC2で形成され、第nインバータ装置PInは、第nインバータ制御回路CWnと第nインバータ回路PCnとで形成され、上記第2インバータ装置PI2乃至第nインバータ装置PInをスレーブインバータ装置とする。
【0004】
第1インバータ制御回路CW1は、図8に示す電力演算回路COと制御回路MSと送受信回路TCとで形成され、第2インバータ制御回路CW2乃至第nインバータ制御回路CWnも上記と同一回路で形成される。
【0005】
上記マスターインバータ装置である第1インバータ装置PI1の電力演算回路COは、入力電力検出回路DSによって検出された分担入力電力値Dsを予め定めた周期ごとに算出して入力電力値Ciとして制御回路MSに入力する。
【0006】
上記マスターインバータ装置の制御回路MSは、予め定めた周期ごとに上記入力電力値Ciと起動中のスレーブインバータ装置各々の分担入力電力値Msの指令値とを合算して、直流電源から供給される総入力電力値を算出し、1周期前の上記総入力電力値に基づいて現周期のマスターインバータ装置の第1インバータ回路PC1のMiを決定すると共に現周期の上記総入力電力値に基づいて次周期の各スレーブインバータ装置の指令値Msを決定する。送受信回路TCは、次周期の分担入力電力値の指令値Msを送受信信号Tcに変換してスレーブインバータ装置である第2インバータ装置PI2乃至第nインバータ装置PInに送信する。
【0007】
次に、上述の従来技術の動作を図9に示すフローチャートを用いて説明する。
【0008】
図9に示す、ステップ10において、マスターインバータ装置である第1インバータ装置PI1は、マスターインバータ装置の分担入力電力値Dsを測定する。
【0009】
ステップ20において、マスターインバータ装置の制御回路MSは、起動中のスレーブインバータ装置各々の分担入力電力値の指令値Msと測定したマスターインバータ装置の分担入力電力値Dsとを合算して、電源システムの総入力電力値を算出する。
【0010】
ステップ30において、マスターインバータ装置の制御回路MSは、総入力電力値に基づいて、次周期のスレーブインバータ装置の起動台数及び指令値を決定すると共に起動するスレーブインバータ装置も選択する。
【0011】
ステップ40において、マスターインバータ装置の制御回路MSは、選択された各スレーブインバータ装置に送受信回路TCを介して、次周期の分担入力電力値の指令値Msを送信する。
【0012】
ステップ50において、各スレーブインバータ装置の制御回路MSは、マスターインバータ装置である第1インバータ装置PS1から送信されてくる、分担入力電力値の指令値Msを受信する。
【0013】
ステップ60において、選択された各スレーブインバータ装置の制御回路MSは、受信した分担入力電力値の指令値Msを目標出力電力値とし、上記目標出力電力値に基づいて次周期において、各スレーブインバータ回路を定電力制御する。以後、ステップ10に戻り、上述と同一動作を繰り返す。
【0014】
上述により、スレーブインバータ装置である第2インバータ装置PI2乃至第nインバータ装置PInを並列運転しても、上記スレーブインバータ装置の各々の出力電力値は略同一になるように定電力制御される。
【0015】
また、特許文献1には、上述した各インバータ装置の出力電力値が略同一で出力制御する並列運転の技術が開示されている。
【0016】
【特許文献1】特開2004−236394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上述した従来技術によれば、複数台の同一容量のインバータ装置の並列接続された並列運転方法において、予め定めたインバータ装置をマスターインバータ装置とし、上記マスターインバータ装置は自身の分担入力電力値の測定値と起動中のスレーブインバータ装置各々の分担入力電力値の指令値とを合算して総入力電力値を算出し、上記総入力電力値に基づいて各スレーブインバータ装置の指令値を決定し、上記指令値に基づいて定電力制御を行うので上記スレーブインバータが正常に動作しているときには、上記算出した総入力電力値と直流電源から電源システムに供給される出力電力値と略同一になる。しかし、上述では、マスターインバータ装置は上記起動中のスレーブインバータ装置の動作状態を逐次監視していないために上記スレーブインバータ装置で異常停止状態が発生しても、どのスレーブインバータ装置に異常停止状態が発生したのか判別できず、上記異常停止状態のスレーブインバータ装置を起動枠から排除できない。したがって、異常停止状態が発生したときに算出する総入力電力値は、上記マスターインバータ装置は異常停止状態のスレーブインバータ装置も起動中とし、上記総入力電力値に分担入力電力値の指令値を合算してしまうので、上記電源システムの総入力電力値と直流電源から電源システムに供給する出力電力値とが略同一にならず大きな差を生じてしまう。
【0018】
そこで、本発明では、上述した課題を解決するインバータ装置の並列運転方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上述した課題を解決するために、第1の発明は、直流電源に複数台の同一容量のインバータ装置を並列接続し、上記インバータ装置はMPPT制御のマスターインバータ装置と定電力制御のスレーブインバータ装置とからなり、上記マスターインバータ装置は、予め定めた周期ごとに上記マスターインバータ装置の分担入力電力値の測定値と起動中の上記スレーブインバータ装置各々の分担入力電力値の指令値とを合算して上記直流電源から供給される総入力電力値を算出し、上記総入力電力値に基づいて次周期における上記スレーブインバータ装置の起動台数、上記分担入力電力値の指令値及び上記スレーブインバータ装置の次周期起動候補の選択を行うインバータ装置の並列運転方法において、上記マスターインバータ装置は起動中の上記スレーブインバータ装置各々の動作状態を監視し、動作状態が異常停止状態にある上記スレーブインバータ装置は上記総入力電力値の算出から除外しかつ上記次周期起動候補枠からも排除する、ことを特徴とするインバータ装置の並列運転方法である。
【0020】
第2の発明は、上記マスターインバータ装置は、上記スレーブインバータ装置各々の動作状態を監視し、上記スレーブインバータ装置の異常停止状態が解除されると上記次周期起動候補枠に復帰する、ことを特徴とする請求項1記載のインバータ装置の並列運転方法である。
【発明の効果】
【0021】
第1の発明によれば、マスターインバータ装置は、各スレーブインバータ装置の動作状態を逐次監視し、異常停止状態が発生すると、上記スレーブインバータ装置のうち、どのスレーブインバータ装置が異常停止状態かを判別し、上記異常停止状態のスレーブインバータ装置を起動中の枠から排除すると共に上記異常停止状態のスレーブインバータ装置の分担入力電力値の指令値を総入力電力値の算出から除外して算出するので、上記異常発生時に算出する上記総入力電力値と直流電源から電源システムに供給される出力電力値とが略同一値となり、上記スレーブインバータ装置に異常停止状態が発生しても変換効率を下げることなく安定した動作が可能となる。
【0022】
第2の発明によれば、異常停止状態にあるスレーブインバータ装置の異常が解除されると、解除後に次周期起動枠に復帰するので各スレーブインバータ装置の負荷が軽減でき、耐用寿命を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る電源システムのブロック図である。同図において、上述した図7に示す従来技術の電源システムのブロック図と同一符号は同一動作を行うので説明は省略し、符号が相違する構成について説明する。
【0024】
図1において、電源システムは、上記直流電源SCに並列接続されて直流電力をインバータで交流電力に変換して出力する第1インバータ装置PI1至第nインバータ装置PInと、上記第1インバータ装置PI1の分担入力電力値を測定する入力電力検出回路DSと、上記直流電源SCに並列接続され上記各々のインバータ装置を開閉する第1開閉器SW1乃至第n開閉器SWnとから形成されている。
【0025】
第1インバータ装置PI1は、MPPT制御のマスターインバータ装置であり、上記マスターインバータ装置PI1は、マスターインバータ主制御回路CM1とマスターインバータ回路PM1とで形成され、第2インバータ装置PI2は定電力制御のスレーブインバータ装置であり、スレーブインバータ主制御回路CS2とスレーブインバータ回路PS2とで形成され、第nインバータ装置PInも定電力制御のスレーブインバータ装置であり、第nスレーブインバータ主制御回路CSnと第nスレーブインバータ回路PSnとで形成されている。
【0026】
図1に示す、マスターインバータ主制御回路CM1は、図2に示す電力演算回路COと主制御回路MAと送受信回路TCとで形成され、スレーブインバータ主制御回路CS2乃至第nスレーブインバータ制御回路CSnも上記と同一回路で形成されている。
【0027】
図2に示す、マスターインバータ主制御回路CM1の電力演算回路COは、入力電力検出回路DSによって検出される分担入力電力値Dsを予め定めた周期ごとに演算して入力電力値Ciとして主制御回路MAに入力する。上記主制御回路MAは、上記周期ごとの入力電力値Ciと起動中のスレーブインバータ装置各々の分担入力電力値の指令値Masとを合算して、直流電源から供給される総入力電力値を算出し、上記総入力電力値に基づいて次周期のスレーブインバータ装置の起動台数、指令値及び起動候補を決定する。
【0028】
マスターインバータ主制御回路CM1の送受信回路TCは、主制御回路MAによって選択された各スレーブインバータ装置に分担入力電力値の指令値Masを送信し、上記各スレーブインバータ装置の主制御回路MAは受信した上記指令値Masに基づいて各スレーブインバータ回路を定電力制御させる。
【0029】
次に、本発明の動作を、図3に示すフローチャートと図6に示すタイミング図とを用いて説明する。
【0030】
図3に示す、ステップ10において、マスターインバータ装置である第1インバータ装置PI1は、図6に示す時刻t=t1〜t2の期間中におけるスレーブインバータ装置の起動台数の確認と、時刻t=t2のときの上記マスターインバータ装置の分担入力電力値Dsとを測定する。
【0031】
ステップ20において、マスターインバータ装置の主制御回路MAは、時刻t=t1〜t2の起動中の各スレーブインバータ装置の分担入力電力値の指令値Masと、時刻t=t2のときに測定したマスターインバータ装置の分担入力電力値Dsとを合算して、図6に示す、時刻t=t2における電源システムの総入力電力値Tp2を算出する。
【0032】
ステップ30において、マスターインバータ装置の主制御回路MAは、時刻t=t2における総入力電力値Tp2に基づいて、次周期の時刻t=t2〜t3の期間中における、スレーブインバータ装置の起動台数及び指令値を決定すると共に起動するスレーブインバータ装置も選択する。
【0033】
ステップ40において、マスターインバータ装置の主制御回路MAは、選択された各スレーブインバータ装置に送受信回路TCを介して、次周期の時刻t=t2〜t3の期間中における分担入力電力値の指令値Masを送信する。
【0034】
ステップ50において、各スレーブインバータ装置の主制御回路MAは、マスターインバータ装置である第1インバータ装置PS1から送信されてくる、分担入力電力値の指令値Masを送受信回路TCを介して受信する。
【0035】
ステップ60において、選択された各スレーブインバータ装置の主制御回路MAは、受信した分担入力電力値の指令値Masを目標出力電力値とし、上記目標出力電力値に基づいて次周期の時刻t=t2〜t3の期間中、各スレーブインバータ回路を定電力制御する。
【0036】
ステップ70において、マスターインバータ装置の主制御回路MAは、時刻t=t2〜t3における起動中の各スレーブインバータの動作状態を確認する。
【0037】
ステップ80において、異常を判定し、上記各スレーブインバータ装置に異常停止状態がないときはステップ110に進み、上記ステップ110において、選択された各スレーブインバータ装置から上記マスターインバータ装置に送受信回路TCを介して正常動作していることを送信し、以後、ステップ10に戻る。
【0038】
図3に示すステップ10において、マスターインバータ装置である第1インバータ装置PI1は、図6に示す時刻t=t2〜t3の期間中におけるスレーブインバータ装置の起動台数の確認と、時刻t=t3のときの上記マスターインバータ装置の分担入力電力値Dsとを測定する。以後は、上述と同一動作を繰り返す。
【0039】
ステップ80において、異常を判定し、上記各スレーブインバータ装置で異常停止状態があるときはステップ90に進む。
【0040】
ステップ90において、マスターインバータ装置の主制御回路MAは、異常停止状態のスレーブインバータ装置を判別し、例えば、スレーブインバータ装置である第2インバータ装置PI2が異常停止状態のときに、送受信回路TCを介して起動停止指令を送信すると共に上記第2インバータ装置PI2に接続された第2開閉器SW2に第2開閉信号Sw2を入力して開にして、次周期起動候補枠から排除する。
【0041】
ステップ100において、異常停止状態の第2インバータ装置PI2は、起動停止指令を受けてスレーブインバータ回路は起動を停止する。
【0042】
ステップ110において、上記異常のスレーブインバータ装置を除く、正常に起動している各スレーブインバータ装置は上記マスターインバータ装置に送受信回路TCを介して動作状態を送信する。以後、ステップ10に戻る。
【0043】
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2の動作を、図4に示すフローチャートと図6に示すタイミング図とを用いて説明する。
【0044】
図4に示すフローチャートは、図3に示す実施の形態1のフローチャートにステップ101及びステップ102のみを追加したもので、その他は図3に示すフローチャートと同一である。
【0045】
ステップ80において、異常を判定し、上記各スレーブインバータ装置に異常停止状態がないときはステップ110に進む。
【0046】
ステップ80において、異常を判定し、上記各スレーブインバータ装置で異常停止状態があるときはステップ90に進む。
【0047】
ステップ90において、マスターインバータ装置の主制御回路MAは、異常停止状態のスレーブインバータ装置を判別し、送受信回路TCを介して起動停止指令を送信すると共に上記異常のスレーブインバータ装置に接続された開閉器を開にして、次周期起動候補枠から排除する。
【0048】
ステップ100において、異常停止状態のスレーブインバータ装置は、起動停止指令を受けてスレーブインバータ回路は起動を停止する。
【0049】
ステップ101において、異常解除の判定を行い、異常停止状態が継続しているときは、ステップ110に進む。ステップ110において、異常を排除した正常に起動中の各スレーブインバータ装置から上記マスターインバータ装置に送受信回路TCを介して動作状態を送信する。以後、次周期のステップ10に戻り、上述と同一動作を繰り返す。
【0050】
ステップ101において、異常解除の判定を行い、異常解除のときは、ステップ102に進む。上記ステップ102において、異常解除されたスレーブインバータ装置を次周期起動候補枠に復帰させると共に上記異常解除されたスレーブインバータ装置に接続された開閉器を閉にしてステップ110に進む。
【0051】
[実施の形態3]
図5は、本発明の実施形態3の電源システムのブロック図である。同図において、図1に示す実施形態1の電源システムのブロック図と同一符号は同一動作を行うので説明は省略し符号が相違する構成について説明する。
【0052】
図5において、電源システムは、上記直流電源SCに並列接続されて直流電力をインバータで交流電力に変換して出力する第1インバータ装置PI1至第nインバータ装置PInと、マスターインバータ装置である第1インバータ装置PI1の分担出力電力値Asを測定する出力電力検出回路ASと、上記直流電源SCに並列接続され上記各インバータ装置を開閉する開閉器SW1乃至開閉器SWnとから形成されている。
【0053】
図5に示す、マスターインバータ主制御回路CM1の電力演算回路COは、出力電力検出回路ASによって検出される分担出力電力値Asを予め定めた周期ごとに演算して出力電力値Coとして主制御回路MAに入力する。上記主制御回路MAは上記出力電力値Coと起動中のスレーブインバータ装置の分担出力電力値の指令値Masとを合算して、電源システムから系統電源ACに供給される総出力電力値を算出し、上記総出力電力値に基づいて次周期の上記スレーブインバータ装置の起動台数、指令値及び上記スレーブインバータ装置の次周期起動候補の選択を行う。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施形態1に係る電源システムのブロック図である。
【図2】図1に示すマスターインバータ主制御回路の詳細図である。
【図3】本発明の実施の形態1の動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2の動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態3に係る電源システムのブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態の動作を説明するタイミング図である。
【図7】従来技術における複数台のインバータ装置が並列接続された電源システムの ブロック図である。
【図8】図7に示す第1インバータ主制御回路の詳細図である。
【図9】従来技術の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0055】
AC 系統電源
AS 出力電力検出回路
CO 電力演算回路
CM1 マスターインバータ主制御回路
CS2 スレーブインバータ主制御回路
CSn 第nスレーブインバータ主制御回路
CW1 第1インバータ制御回路
CW2 第2インバータ制御回路
CWn 第nインバータ制御回路
DS 入力電力検出回路
MA 主制御回路
MS 制御回路
PC1 第1インバータ回路
PC2 第2インバータ回路
PCn 第nインバータ回路
PM1 マスターインバータ回路
PS2 スレーブインバータ回路
PSn 第nスレーブインバータ回路
PI1 第1インバータ装置
PI2 第2インバータ装置
PIn 第nインバータ装置
SC 直流電源(太陽電池、燃料電池等)
SW1 第1開閉器
SW2 第2開閉器
SWn 第n開閉器
TC 送受信回路

As 分担出力電力値
Ci 入力電力値
Co 出力電力値
Ds 分担入力電力値
Mi 制御信号
Ms 分担入力電力値の指令値
Mas 分担入力電力値の指令値(又は起動監視信号)
Sw1 第1開閉信号
Sw2 第2開閉信号
Sw3 第3開閉信号
Tc 送受信信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源に複数台の同一容量のインバータ装置を並列接続し、前記インバータ装置はMPPT制御のマスターインバータ装置と定電力制御のスレーブインバータ装置とからなり、前記マスターインバータ装置は、予め定めた周期ごとに前記マスターインバータ装置の分担入力電力値の測定値と起動中の前記スレーブインバータ装置各々の分担入力電力値の指令値とを合算して前記直流電源から供給される総入力電力値を算出し、前記総入力電力値に基づいて次周期における前記スレーブインバータ装置の起動台数、前記分担入力電力値の指令値及び前記スレーブインバータ装置の次周期起動候補の選択を行うインバータ装置の並列運転方法において、前記マスターインバータ装置は起動中の前記スレーブインバータ装置各々の動作状態を監視し、動作状態が異常停止状態にある前記スレーブインバータ装置は前記総入力電力値の算出から除外しかつ前記次周期起動候補枠からも排除する、ことを特徴とするインバータ装置の並列運転方法。
【請求項2】
前記マスターインバータ装置は、前記スレーブインバータ装置各々の動作状態を監視し、前記スレーブインバータ装置の異常停止状態が解除されると前記次周期起動候補枠に復帰する、ことを特徴とする請求項1記載のインバータ装置の並列運転方法。


































【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−20362(P2007−20362A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−201366(P2005−201366)
【出願日】平成17年7月11日(2005.7.11)
【出願人】(000000262)株式会社ダイヘン (990)
【Fターム(参考)】