説明

インパクト駆動アクチュエータ

【課題】 設置位置の調整の手間がなく簡単に移動対象物の位置を検知することができるインパクト駆動アクチュエータを提供する。
【解決手段】 インパクト駆動アクチュエータ100は、パルス電圧の印加により急峻な変形を起こし、衝撃的な慣性力を移動対象物21に与えて移動対象物21を移動させる積層型圧電素子110と、該圧電素子110を移動対象物21に接触させるエアシリンダ120と、圧電素子110と一体的に設けられて移動対象物21の位置を検知する接触式の変位センサ140とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、移動対象物に衝撃的な慣性力を加えて移動対象物を所定方向に移動させて位置決めするインパクト駆動アクチュエータに関し、より具体的には、移動対象物の位置を特定可能なものに関する。
【背景技術】
【0002】
圧電素子、特に積層型圧電素子は、低電圧の印加で大きな変位量を得ることができ、また周波数応答性に優れ、発生力が大きいという特徴を有する。これを利用して、例えば、積層型圧電素子に所定周波数の矩形波形電圧を印加して積層型圧電素子に急峻な伸長変位を起こさせ、このときに積層型圧電素子に発生する衝撃的な慣性力、つまりインパクト力を移動対象物に加えて移動対象物を移動させることによって、移動対象物の位置決めを行うことが知られている。
【0003】
特許文献1では、圧電素子をエアーシリンダなどの空気圧で移動対象物に押圧し、圧電素子にパルス電圧を加えて生じる衝撃力で位置決めをする発明が提案されている。また、特許文献2では、エアーシリンダに代えてばねで圧電素子を移動対象物に押圧する構成が提案されている。
【0004】
しかし、これらに記載の位置決め装置は、移動対象物の位置を測定しないので、位置決め再現性が殆どないという問題があった。これに対し、特許文献3では、変位センサを設け、移動対象物の位置を検知する、位置決め再現性を持たせたものが提案されている。
【0005】
図5は、特許文献3に記載された位置決め装置の斜視図である。同図に示されるように、位置決め装置1は、駆動部2と移動対象部3とから構成されており、駆動部2はアクチュエータ10と、アクチュエータ10を保持する保持部材11と、保持部材11を保持する支持台12とを具備し、アクチュエータ10は、圧電素子13と、圧電素子13に取り付けられたおもり14と、圧電素子13を駆動させたときに圧電素子13に発生するインパクト力を移動対象物21に加えるヘッド(先端部材部)15と、ヘッド15が移動対象物21に当接するように圧電素子13とヘッド15を所定の圧力で移動対象物21に向けて押圧するエアーシリンダ16とを有している。
【0006】
なお、位置決め装置1は、移動対象物21の移動量を検出する変位センサ17を有し、この変位センサ17は駆動部2に含まれる。また、位置決め装置1においては、圧電素子13に発生するインパクト力は、おもり14によって増大されて、より大きなインパクト力となって移動対象物21へ加えられることとなる。
【0007】
移動対象部3は、被衝撃対象物たる移動対象物21と、この移動対象物21を載置するV溝ブロック22と、V溝ブロック22を保持する支持ブロック23と、移動対象物21を所定の圧力でV溝ブロック22に押圧する予圧機構24を具備している。予圧機構24はネジ棒31と、移動対象物21に当接した円盤部材32と、バネ33と、バネ33の上部位置に配置された円盤部材34と、円盤部材34の位置を定めるナット35とから構成されている。
【0008】
アクチュエータ10の構成部材である圧電素子13としては、低電圧で大きな変位量を得ることができ、かつ、周波数応答性が良好であり、変位時に大きな発生力が得られる積層型圧電素子が用いられる。また、圧電素子13に取り付けられるおもり14としては、比重が大きく圧電素子13に生ずる変位を吸収し難い材料、具体的には金属部材が用いられる。
【0009】
ヘッド15は、圧電素子13を駆動させたときにアクチュエータ10に発生するインパクト力をできるだけ吸収することなく移動対象物である移動対象物21に加えることができるように、剛性が大きく変形し難いもの、例えば、エンジニアリングセラミックス部材や鋳鉄、硬質ステンレス鋼等で形成される。
【0010】
エアーシリンダ16は、ヘッド15が移動対象物21に当接するように圧電素子13とおもり14とヘッド15を所定の圧力で移動対象物21に向けて押圧するが、このエアーシリンダ16による押圧力によって移動対象物21が移動することがないように、エアーシリンダ16の押圧力の大きさが設定されている。エアーシリンダ16は、圧電素子13を伸長変位させたときに圧電素子13に発生するインパクト力をおもり14により増大させてヘッド15を介して移動対象物21に加えたときに受ける反作用の力によって可能な限り後退しないように、つまり、アクチュエータ10に発生するインパクト力が確実に移動対象物21へ加えられるように保持されている。
【0011】
変位センサ17は、移動対象物21の移動量を検出し、この検出結果を圧電素子13の信号発生器にフィードバックする。信号発生器は、移動対象物21の位置を確認しながら圧電素子13へ印加する電圧パルスの形態を制御する。これによって移動対象物21を所定位置へ移動することができるので、位置決め再現性があるといえる。
【0012】
次に、図6(a)〜(c)を参照して特許文献1に記載されたインパクト駆動アクチュエータ1の駆動原理を説明する。移動対象物21は、予圧機構24によって矢印方向にFの力で押圧されて床面上に摩擦保持されている(図6(a))。エアーシリンダ16のシリンダチューブ内に圧縮空気を注入することによって、移動対象物21とヘッド15の先端とは、互いに圧接した状態になっている(図6(b))。次に、圧電素子13にパルス電圧を印加することによって、圧電素子13は急峻に変形して移動対象物21をdだけ移動する。パルス電圧が消滅するとヘッド15との間には空隙sが生じるが(図6(c))、圧縮空気による一定圧力により移動対象物21とヘッド15は再び互いに圧接する。この動作を繰り返すことによって、移動体は矢印の+X方向に順次移動することができる。
【0013】
図7は圧電素子13に80〜150Vのパルス電圧を印加したときの1パルス当たりの移動量を示す線図である。使用した圧電素子の形状は、5×5×20mmで、150Vの電圧印加に対して約15μmの変位量が得られる。移動対象物に対する予圧力450N、摩擦係数0.13としたとき、150Vのパルス電圧の印加によって、1パルス当たり約0.6μmのステップ変位が見られた。このようにインパクト駆動アクチュエータは、摩擦保持された移動対象物や重量のある移動対象物をスティックスリップ現象を起こすことなくサブミクロンの分解能で移動させることができる。
【特許文献1】特開平11−143541
【特許文献2】特開平11−143542
【特許文献3】特開2002−229647
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従来のインパクト駆動アクチュエータは、摩擦保持されたものや、重量のある移動対象物21をサブミクロンの分解能で移動させることができるが、移動対象物21の位置を測定するには、変位センサ17を別個に設置する必要があるため、設置スペースが大きくなったり、配線が煩雑になったり、設置位置の調整に手間が掛かるなどの問題があった。
【0015】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、設置位置の調整の手間がなく簡単に移動対象物の位置を検知することができるインパクト駆動アクチュエータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的を達成するために本発明のインパクト駆動アクチュエータは、急峻な変形によって衝撃的な慣性力を移動対象物に与えて移動対象物を移動させる素子と、該素子を移動対象物に接触させる移動手段と、前記素子と一体的に設けられて前記移動対象物の位置を検知する接触式の変位センサとを有することを特徴としている。
【0017】
また、前記変位センサが、前記移動対象物の移動により変位する可動部に設けられた磁性体と、該磁性体と対向する固定位置に設けられた一次側のインダクタと、該一次側のインダクタと前記磁性体を挟んで固定位置に対向配置された2つの二次側のインダクタと、該二次側のインダクタの差分を検知する検知手段と、を有し、該検知手段が二次側のインダクタの差分の変化を検知することで、移動対象物の位置を検出する構成とすることができる。
【0018】
さらに、前記移動手段が弾性体で、該弾性体が前記素子を移動対象物に押圧している構成としたり、前記弾性体が空気圧である構成としたり、前記弾性体がばねである構成としたり、前記弾性体が、流体シリンダであり、該流体シリンダが前記素子を前記移動対象物に押圧する構成としたり、前記素子が、電歪素子または磁歪素子である構成としたり、前記素子が、複数の電歪素子または磁歪素子を積層した構成としたりすることができる。
【0019】
また、前記素子と前記移動手段と前記変位センサとをカバーで覆って一体とした構成としたり、前記移動手段の受部までを前記カバーで覆って一体とした構成としたりすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、急峻な変形によって衝撃的な慣性力を移動対象物に与えて移動対象物を移動させる素子と一体に変位センサを設けてインパクト駆動アクチュエータを構成したので、本発明のインパクト駆動アクチュエータを設置すれば、変位センサを同時に設置できることになり、変位センサを別個に設置調整する手間が不要になり、簡単に移動対象物の位置を検知することができる。
【0021】
また、変位測定手段が移動対象物を移動させる素子と一体になっているので、小型、軽量化し易くなる。また、移動量を測定することによって、再現性の良い位置決めが可能となる。
【0022】
変位センサが、前記移動対象物の移動により変位する可動部に設けられた磁性体と、該磁性体と対向する固定位置に設けられた一次側のインダクタと、該一次側のインダクタと前記磁性体を挟んで固定位置に対向配置された2つの二次側のインダクタと、該二次側のインダクタの差分を検知する検知手段と、からなる構成とすることで、差動トランスを用いた分解能に優れた検知手段を得ることができる。
【0023】
素子の移動手段を弾性体にすることで、衝撃力を与えて移動対象物を移動した後は、素子が移動対象物に必ず密着するので、正確な位置を検知することができる。
【0024】
素子と移動手段と変位センサとをカバーで覆って一体としたり、移動手段の受部までを前記カバーで覆って一体とすると、インパクト駆動アクチュエータの設定がさらに簡単にできるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0026】
図1は本発明のインパクト駆動アクチュエータの第1の実施例を示す図である。急峻な伸張変位によって衝撃的な慣性力を生じさせる素子として圧電素子110が用いられている。圧電素子110は多数の圧電素子を積層したもので、その両端には、おもり111,112が取りつけられ、板ばね114,115によって圧電素子110には圧縮される方向に予圧がかけられている。全体は、カバー116に覆われ、カバー116の一方の先端には接触子118が取りつけられ、他方には、移動手段としてのエアーシリンダ120の可動部としてのシリンダロッド121の先端が固定されている。シリンダロッド121は、基端側がシリンダチューブ122内に収容され、シリンダチューブ122の他方には、空気注入口123が設けられている。この移動手段はシリンダチューブ122を床面や壁面などの固定部130に固定されている。
【0027】
可動部としてのシリンダロッド121には磁性体からなるコア141が取りつけられており、また、コア141の両側には一次側のインダクタ142と、二次側のインダクタ143および144とが互いに対向するように配置されている。インダクタ142には、交流電源145が接続され、更に、インダクタ143と144とは互いに差動接続されており、増幅された差動出力が検知手段146で検知されるようになっている。すなわち、コア141,インダクタ142〜144によって、変位センサ140としての差動トランスが構成されていることになる。
【0028】
インパクト駆動アクチュエータ100の一端は、弾性体であるエアーシリンダ120の空気圧を介して固定部130に固定されている。また一次側と二次側のインダクタ142〜144も固定部130に固定されている。
【0029】
図2(a)〜(c)によって差動トランスの作用を説明する。
【0030】
一次側のインダクタ142に交流電源145からの電圧を印加すると二次側のインダクタ143および144には誘起電圧が生じる。コア141に対してインダクタ142、インダクタ143,144が対称位置にある場合(図2(a))は、インダクタ143とインダクタ144で生じた誘起電圧は互いに打ち消し合って検知手段146における出力電圧は0となる。圧電素子110を+X方向に移動させた場合には、コア141とインダクタ142,143および144が非対称の位置関係になるため、インダクタ143で発生した誘起電圧と、インダクタ144で発生した誘起電圧とに差が生じて、検知手段146では、移動量に比例した交流電圧が得られる(図2(b))。検知手段146には、増幅された差動電圧が印加され、移動量に比例した交流電圧が出力されるようになっている。圧電素子110が−X方向に移動した場合には+X方向の移動とは符号が反転した交流出力信号が生じる(図2(c))。したがって、交流信号をモニタすることによって、インパクト駆動アクチュエータ100における接触子118の先端位置を測定することが可能となる。
【0031】
次に、本発明のインパクト駆動アクチュエータ100の作用を説明する。
【0032】
図1において、移動対象物21は、予圧機構24によって矢印方向に押圧されて床面131上に摩擦保持されている。エアーシリンダ120の空気注入口123から圧縮空気をシリンダチューブ122内に注入することによって、シリンダロッド121は図の左側に移動し、移動対象物21と接触子118の先端とは、互いに圧接した状態になる。
【0033】
このエアーシリンダ120による押圧力によって移動対象物21が移動することがないように、エアーシリンダ120の押圧力の大きさの上限は、移動対象物21の摩擦保持力の大きさを考慮して設定されている。
【0034】
次に、圧電素子110にパルス電圧を印加することによって、圧電素子110は急峻に変形して移動対象物21を図の左側に押動する。圧電素子110を伸長変位させたときに圧電素子110に発生するインパクト力をおもり111,112により増大させて接触子118に伝える。このときの反作用でエアーシリンダ120が後退するが、圧電素子110の伸張変位以上後退しないようにすることで、エアーシリンダ120の圧力の下限を決めることができる。
【0035】
圧電素子110に印加したパルス電圧が消えると、瞬間的に接触子118との間には空隙が生じるが、エアーシリンダ120の圧縮空気による一定圧力により再び接触子118は移動対象物21に圧接する。この動作を繰り返すことによって、移動対象物21は図1の左方向に順次移動することができる。
【0036】
エアーシリンダ120は、圧縮空気が弾性体のように作用するので、圧電素子110に急峻な伸張がない状態では、接触子118を移動対象物21に常時、押圧した状態になる。したがって、パルス電圧が圧電素子110に印加され、移動対象物21が移動すると、その移動した分だけシリンダロッド121も移動し、コア141も移動する。コア141が移動すると、図2で説明したように、変位センサ140としての差動トランスの検知手段146の出力が変化し、移動対象物21の位置を検知することができる。
【0037】
たとえば、移動対象物21が初期の位置に摩擦保持された状態のとき、接触子118が移動対象物21に圧接し、かつ、コア141がインダクタ142〜144の対称位置になるようにインパクト駆動アクチュエータ100を設置すると、このときの検知手段146の出力は0となる。この値を基準の位置における変位センサ140の出力値と決めておけば、その後、インパクト駆動アクチュエータ100によって移動対象物21が移動した距離を正確に測定することができる。基準値は、検知手段146の出力が0の位置に限定されず、任意の位置でよい。
【0038】
本発明では、変位センサ140がインパクト駆動アクチュエータ100と一体になっているので、インパクト駆動アクチュエータ100の設置をすれば、変位センサ140の位置も同時に決めることができることになる。特許文献1に記載のアクチュエータでは、アクチュエータの設置と、変位センサの設置とを別個にしなければならず、変位センサの設置が余分であり、これに非常に時間が掛かったが、本発明では、そのような煩わしさを全く無くすことができた。
【0039】
また、変位センサ140がインパクト駆動アクチュエータ100と一体になっているので、設置スペースを小さくすることができ、配線も簡単にすることができる。また圧電素子110に代えて磁歪素子を積層したものを使用してもよい。
【0040】
図3は、本発明のインパクト駆動アクチュエータの第2の実施例の構成を示す図である。第1の実施例と共通する構成には、同じ符号を付し、相違点を中心に説明する。このインパクト駆動アクチュエータ200は、エアーシリンダ120に代えてばね220を使用し、接触子218を移動対象物21側に長く延ばして、ここに変位センサ140を設けたことに特徴がある。ここでは、接触子218が可動部となる。床面などの固定部130に固定された変位センサ140のうち、接触子218は進退自在になっている。
【0041】
インパクト駆動アクチュエータ200の本体部分の後端にあるばね220は、弾性体による押圧手段としてのものであり、床や壁などの固定部130に固定されている。コア141が移動するとインダクタ142〜144のインダクタンスが変化することによって、移動対象物21の位置を測定することは第1の実施例と同様である。この実施例によれば、エアーシリンダを使用しないので、実施例1の装置より安価にできる。
【0042】
図4は、本発明のインパクト駆動アクチュエータの第3の実施例の構成を示す図である。この実施例は、第2実施例と共通する部分が多いが、最も後端のばね220の後端を受ける受部310から接触子218までの全体をカバー320で覆い、インパクト駆動アクチュエータ300を一体構造にした点に特徴がある。
【0043】
このような構成にすることで、使用する際には、インパクト駆動アクチュエータ300の接触子218の先端を移動対象物21に押圧して受部310を床や壁などの固定部130に固定するだけで設定が完了する。実施例2よりさらに簡単に設定できる。
【0044】
このように本発明のインパクト駆動アクチュエータ100,200,300は移動量を測定するための変位センサ140としての差動トランスが内蔵されているため、接触子118,218の先端位置の移動量をモニタすることが可能なほか、たとえば、クローズドループフィードバック制御することによって、再現性良く移動対象物21の位置決めをすることができる。また、変位センサ140を内蔵することによって小型、軽量化が容易で、設置の際にも特に調整を必要とすることがなく簡便に取り扱うことが可能である。
【0045】
なお、上記第1の実施例では、圧電素子110の移動手段としてエアーシリンダ120を用いたが、油圧シリンダなどを含めた流体シリンダとすることができる。また、このような流体シリンダや上記第2の実施例のようなばね220などを用いた弾性付勢の構成に限定されず、弾性を利用しないで接触させる構成としてもよい。たとえば、接触子118に雄ネジを形成し、エアーシリンダに代えて雌ネジのある円板を設け、この円板を廻すことで、接触子118と圧電素子110とを移動対象物21に常時接触させる構成としてもよい。
【0046】
また、変位センサとして差動トランスを使用したが、素子と一体化できるものであればよく、この構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明のインパクト駆動アクチュエータの第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】(a)〜(c)は、差動トランスの作用を説明する図である。
【図3】本発明のインパクト駆動アクチュエータの第2の実施例の構成を示す図である。
【図4】本発明のインパクト駆動アクチュエータの第3の実施例の構成を示す図である。
【図5】従来の位置決め装置の構成を示す斜視図である。
【図6】(a)〜(c)は、図5のインパクト駆動アクチュエータ1の駆動原理を説明する図である。
【図7】圧電素子に80〜150Vのパルス電圧を印加したときの1パルス当たりの移動量を示す線図である。
【符号の説明】
【0048】
21 移動対象物
100,200,300 インパクト駆動アクチュエータ
110 圧電素子(素子)
118,218 接触子(可動部)
120 エアーシリンダ(移動手段、押圧手段)
121 シリンダロッド(可動部)
130 固定部
140 変位センサ
141 コア(磁性体)
142 一次側のインダクタ
143,144 二次側のインダクタ
146 検知手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
急峻な変形によって衝撃的な慣性力を移動対象物に与えて移動対象物を移動させる素子と、該素子を移動対象物に接触させる移動手段と、前記素子と一体的に設けられて前記移動対象物の位置を検知する接触式の変位センサとを有することを特徴とするインパクト駆動アクチュエータ。
【請求項2】
前記変位センサが、前記移動対象物の移動により変位する可動部に設けられた磁性体と、該磁性体と対向する固定位置に設けられた一次側のインダクタと、該一次側のインダクタと前記磁性体を挟んで固定位置に対向配置された2つの二次側のインダクタと、該二次側のインダクタの差分を検知する検知手段と、を有し、該検知手段が二次側のインダクタの差分の変化を検知することで、移動対象物の位置を検出することを特徴とする請求項1に記載のインパクト駆動アクチュエータ。
【請求項3】
前記移動手段が弾性体で、該弾性体が前記素子を移動対象物に押圧していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインパクト駆動アクチュエータ。
【請求項4】
前記弾性体が空気圧であることを特徴とする請求項3に記載のインパクト駆動アクチュエータ。
【請求項5】
前記弾性体がばねであることを特徴とする請求項3に記載のインパクト駆動アクチュエータ。
【請求項6】
前記弾性体が、流体シリンダであり、該流体シリンダが前記素子を前記移動対象物に押圧することを特徴とする請求項3に記載のインパクト駆動アクチュエータ。
【請求項7】
前記素子が、電歪素子または磁歪素子であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のインパクト駆動アクチュエータ。
【請求項8】
前記素子が、複数の電歪素子または磁歪素子を積層したものであることを特徴とする請求項7に記載のインパクト駆動アクチュエータ。
【請求項9】
前記素子と前記移動手段と前記変位センサとをカバーで覆って一体としたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のインパクト駆動アクチュエータ。
【請求項10】
前記移動手段の受部までを前記カバーで覆って一体としたことを特徴とする請求項9に記載のインパクト駆動アクチュエータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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