インプラントを挿入するためのアプリケータ
本発明は、インプラント、特に活性物質を含んでいる棒状のインプラント2を、ヒト又は動物の皮下へと挿入するためのアプリケータ1に関するものであり、それは、ハウジング3と、ハウジング3から延びるカニューレ6と、インプラント2の挿入中に、アプリケータ1及びカニューレ6を把持し操作するための、ハンドル15と、を備えている。本発明によれば、ハンドル15は、カニューレ6の全長の少なくとも一部分の上方を延びている。そのようなハンドルは、カニューレの挿入及び/又はインプラントの正確な配置を、容易にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インプラント、特に活性物質を含んでいる棒状のインプラントを、ヒト又は動物の皮下へと挿入するためのアプリケータであって、ハウジングと、ハウジングから延びているカニューレと、インプラントの挿入中に、アプリケータ及びカニューレを把持し操作するための、ハンドルと、を備えているアプリケータに関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなアプリケータは、この技術分野において知られている。
【0003】
欧州特許第0304107号明細書は、制御された方法で薬物を放出することができるインプラント6を注射するための装置であって、特に1回限りの使用の、注射装置(符号1で示されている)を、開示している。その装置は、インプラント6を配置することができる注射針3が注射端に設けられているハウジング2、を備えており、ハウジング内に取り付けられて針3の軸方向に変位可能であるプランジャ7、8のために、通過穴が、ハウジングの作動端に配置されており、プランジャが、一方では、インプラント6に相互作用可能であり、他方では、作動部材を備えており、その部材が、治療される体の一部分に対して押して支持するための部材10として、構成されている。
【特許文献1】欧州特許第0304107号明細書
【特許文献2】国際公開第98/13092号明細書
【特許文献3】国際公開第98/13091号明細書
【特許文献4】米国特許第4,223,674号明細書
【特許文献5】欧州特許第596161号明細書
【特許文献6】米国特許第1,655,158号明細書
【特許文献7】国際公開第2004/089458号明細書
【特許文献8】国際公開第01/68168号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、改善されたアプリケータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のため、本発明のアプリケータは、少なくともカニューレの挿入中に、ハンドルが、カニューレの全長の少なくとも一部分の上方を延びていること、を特徴とする。ハンドルが、ハウジングから延びているカニューレの全長の、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%の、上方を延びていることが、好ましい。
【0006】
そのようなハンドルは、カニューレの挿入及び/又はインプラントの正確な配置を、容易にする、と考えられる。
【0007】
更に、ハンドルが、ハウジングから延びているカニューレの全長の少なくとも80%の上方を延びている場合には、適切な角度でのカニューレの挿入も、促進される。
【0008】
カニューレ(の一部分)が挿入されるときに皮膚を優しく持ち上げることができるようにするために、ハンドルの幅が、カニューレから離れる方向において増加していること、が好ましい。
【0009】
ハンドルの上面が、ハウジングの残りの部分に比べて高くされていること、が更に好ましい。結果として、インプラントの挿入を任された医療専門家は、多かれ少なかれ直感的に、ハンドルにてアプリケータを把持することになる。
【0010】
アプリケータは、好ましくは、カニューレ・ホルダと、カニューレの少なくとも一部分に沿って延びているレバーと、を備えており、このレバーは、インプラントがカニューレ及び/又はカニューレ・ホルダの内部に固定される第1位置と、インプラントが解放される第2位置と、の間で、回転することができ及び/又はスライドすることができ及び/又は撓むことができる。このようなレバーの利点については、更に詳しく後述する。
【0011】
患者に苦悩を生じさせる恐れを少なくするために、レバーが、第1位置において、カニューレを少なくとも部分的に覆っていること、が好ましい。
【0012】
完璧を期すため、国際公開第98/13092号明細書が組織貫通ガイド(符号8で示されている)を開示していることに注意すべきである。そのガイドは、装置2の動きの範囲を制限しており、装置2は、所望の深さへ挿入が行われるように、特定の組織10又は重なり合っている一連の組織の、表面の下方へ且つ該表面に実質的に平行に、挿入を行うのに有用である。国際公開第98/13092号明細書の組織貫通ガイドは、実質的に直線状、好ましくは直線状、の材料の延伸を備えており、その材料の延伸は、当該挿入を行うように設計された装置の延伸部分に、実質的に平行、好ましくは平行に、且つ、そのような延伸部分から離間して、維持されている。このガイドは、対象の組織の表面上又は表面付近に保たれて、装置又は器具の挿入可能部分を所望の挿入位置まで案内するように、設計されている。国際公開第98/13091号明細書は、同様の貫通ガイドを開示している。これらの刊行物のガイドは、ハンドルとしての使用を意図しておらず、ハンドルとしての使用に適していない。
【0013】
米国特許第4,223,674号明細書は、中間部材12にスライド可能に接続された把持部又はハンドル10と、中空針16と、を具備した埋め込み銃を、開示している。
【0014】
欧州特許第596161号明細書は、生物の皮下へと針2を導入するための装置を、開示している。案内手段4、5が、針の両側に設けられている。
【0015】
米国特許第1,655,158号明細書は、ラドン・シードを埋め込むための器具を、開示しており、その器具は、埋め込み具(1)、トロカール(2)、及びプランジャ(3)という、3つの部材で構成されている。埋め込み具は、筒状の本体部(4)及び針(5)を備えている。
【0016】
国際公開第2004/089458号明細書は、埋め込み可能な物体を患者の皮下に挿入するための装置を、開示しており、その装置は、当該装置を把持するためのハンドルと、ハンドルに接続された基部と、を具備している。基部は、柱と、カニューレと、斜めの軌道に配置された可撓性アクチュエータと、を備えている。
【0017】
国際公開第01/68168号明細書は、1つ又は複数のインプラントを挿入するための使い捨て可能な装置を、開示しており、その装置は、先端11を備え、インプラントのための容器としても機能する、筒状のカニューレ10と、プランジャ20と、カニューレ10へと向けられた第1端部31及びカニューレから離れる方に向けられた第2端部32を有するハンドル30と、を備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明を、本発明の2つの好ましい実施形態を概略的に示す図面を参照しながら、更に詳しく説明する。
【0019】
図1〜8は、インプラント2、特に避妊薬などの活性物質を含んでいる棒状のインプラントを、ヒトの皮下へと挿入するための、好ましい使い捨て可能なアプリケータ1を、示している。アプリケータ1は、2つの半殻4、5からなるハウジング3と、インプラント2を収容する金属カニューレ6(図2)と、インプラント2の移動の自由を規制するために、カニューレ6の先端内へと延伸しているピン7Aを備えている、保護カバー7(図1、4)と、カニューレ6をハウジング3内へ引き込むためのアクチュエータ8と、を備えている。カニューレ6は、カニューレ・ホルダ9に固定されており、カニューレ・ホルダ9は、ハウジング3の内部にスライド可能に収容されている。この目的のため、半殻4、5のそれぞれの内壁に、2つの平行な長手方向のガイド10(図6)が設けられており、カニューレ・ホルダ9に、対応する長手方向の溝11が設けられている。カニューレ・ホルダ9は、可撓性部材12によってアクチュエータ8に接続されており、この実施例では、可撓性部材12は、カニューレ・ホルダ9及びアクチュエータ8と共に一体的な全体を形成している。アクチュエータとカニューレ・ホルダとを相互に接続するために可撓性部材を使用することによって、アクチュエータの位置を選択する際におけるアプリケータの設計者の自由度が、向上する。すなわち、アクチュエータは、インプラントの挿入中の便利な位置に、配置することができる。
【0020】
しかしながら、アプリケータの構成によっては、剛直な部材、及び/又は、アプリケータの組み立ての際に接続される、別個のアクチュエータ、可撓性部材、及び針ホルダ、を使用することが、より好都合な場合もある。
【0021】
図6に見ることができるように、カニューレ・ホルダ9は、カニューレ6への移行部において前端(遠位端)にカラー13を備え、且つ、後端(近位端)付近の底面にノッチ14を備えている。後述されるように、これらの特徴は、カニューレ・ホルダ、したがってカニューレを、延伸位置及び引き込み位置にそれぞれ係止するように機能する。
【0022】
ハウジング3は、カニューレ6を挿入中に把持し操作するための、ハンドル15を、備えている。ハンドル15は、カニューレ6の上方に、すなわち、カニューレ6に沿って且つカニューレ6から離間して、好ましくは、カニューレ6の遠位端の付近まで、延びている。アプリケータの把持及びカニューレの操作を更に向上させるために、ハンドルの厚さ及び/又は曲げ剛性は、カニューレの厚さ及び曲げ剛性よりもそれぞれ大きいことが、一般的には好ましい。
【0023】
カニューレ(の一部)が挿入されるときに皮膚を優しく持ち上げることができるようにするために、ハンドル15の幅は、カニューレ6から離れる方向に次第に増加している。ハンドル15に、比較的摩擦係数の大きい表面部分を設けることによって、操作及び持ち上げを更に改善することができる。そのような表面部分に適した材料としては、好ましくはハウジング自体の材料と一緒に同時に射出成形される、エラストマーが、挙げられる。ハンドル15の上面は、ハウジング3の他の部分に比べて高くされている。結果として、インプラントの挿入を任された医療専門家は、多かれ少なかれ直感的に、ハンドル15にてアプリケータを把持することになる。
【0024】
ハンドル15の上部には、アクチュエータ8を案内するための軌道16が設けられている。可撓性部材12を保持及び案内するために、好ましくは、軌道16の直下に、ガイド(この特定の実施形態では存在しない)を備えてもよい。
【0025】
ブラケット17は、それぞれに突起18A、19Aが設けられている2つの弾性フィンガー18、19によって、ハウジング3の後端に挿入されてスナップ嵌合されている。更に、下方のフィンガー19は、端部付近に、くさび形の突起20を備えている。また、ブラケット17は、ハウジング3の大部分を通過してカニューレ・ホルダ9内及びカニューレ6内へと延びる、ロッド21を、備えている。この実施例では、ロッド21の長さは、カニューレ6が延伸位置にあるときに、インプラント2がカニューレ6の内部に完全に収容されて、典型的にはロッド21の遠位端に当接するように、カニューレ・ホルダ9及びカニューレ6の管腔の長さ、及び、インプラント2の長さ、に調節されている。カニューレ6が引き込み位置にあるときは、インプラント2は、カニューレ6から完全に追い出され、ロッド21の遠位端は、(引き込まれた)カニューレ6の遠位端から延伸する。
【0026】
レバー22は、ハンドル15の前端に枢動可能に接続されている。レバー22は、レバー22とハンドル15の内壁との間を延びている金属ばね(図示せず)によって、カニューレ6に向かって、軽く付勢されている。この好ましい実施例においては、レバー22は、保護カバー7、インプラント2、及びカニューレ・ホルダ9と、相互作用する。この目的のため、レバー22は、(図8の左から右へ)、下方の壁に位置する第1突起23と、上縁に位置する一対の横突起24と、後方の壁を垂直に延びるスロット25と、を備えている。
【0027】
保護カバー7(図7)は、自身の内壁に、一対の隆部26を備えており、隆部26は、半殻4、5の外面の対応するスロット27と協働して、カバー7とハウジング3との間にスライド係合を強いている。更に、カバー7は、それぞれノッチ29によって中断される、一対のキー28を、上縁に備えている。
【0028】
最後に、カニューレ6は、開口30(図6)を備えている。開口30は、突起23がインプラント2に係合してインプラント2をカニューレ6の内壁に対して軽く押し付けることができるようにする。
【0029】
保護カバー7が所定の位置にあるとき、レバー22の横突起24は、キー28によって支持されており、第1突起23は、インプラント2をちょうど避けている。
【0030】
保護カバー7が、取り外され、すなわち、長手方向にスライドしてハウジング3から離れる場合には、キー28は、横突起24の下をスライドする。カニューレ6の内部にインプラント2が存在しない場合には、レバー22の突起23は、開口30を通ってカニューレ6へと自由に進入できる。すなわち、横突起24がノッチ29に達したときに、レバー22は、下降し、カバー7の更なる移動を阻止して、カバー7が取り外されるのを防止し、また、アプリケータがそれ以上使用されるのを防止する。インプラント2が存在する場合には、レバー22は、横突起24が依然としてノッチ29を避けている状態で、ごく僅かに下降し、第1突起23を開口30を通じてインプラント2に当接させ、したがって、一方では、カバー7が取り外されるのを可能とし、他方では、インプラント2をカニューレ6の内壁に向かって軽く押し付け、すなわち、インプラント2をカニューレ6の内部に固定する。
【0031】
今では、医療専門家は、例えば、親指をハンドル15の一方の側に、他の指を他方の側に、位置させて、アプリケータ1を片手にとることができ、カニューレ6を患者の皮下へと挿入することができる。挿入中、ハンドル15は、一方では、カニューレの挿入の角度が大きくなりすぎないようにし、他方では、適切な深さでのインプラント2の挿入を容易にするために、アプリケータ1及びカニューレ6の協調した操作、及び、皮膚の注意深い持ち上げ、を可能にする。カニューレ6の上方の皮膚は、突起23とインプラント2との間の接触が解除される程度にまで、すなわち、インプラント2が医療専門家による特別な動作を必要とせずに解放され、レバー22の後方の壁のスロット25がカニューレ・ホルダ9の前部のカラー13を避けることによってカニューレ・ホルダ9を解放する、という程度にまで、レバー22を持ち上げる。その後に、例えばアプリケータ1を保持している手の人差し指によって、アクチュエータ8が解放され、且つ、カニューレ6が後方へと引かれる。この後方への移動中に、インプラント2は、ロッド21の遠位端に当接して、その長手方向位置を維持する。インプラント2とカニューレ6の内壁との間に生じる摩擦は、僅かであり、インプラント2へ加わる横方向の力は、実質的にゼロである。針ホルダ9が完全に引き込まれた位置に達するとき、フィンガー19(ブラケット17の一部分)は、下方へと撓み、フィンガー19の突起20は、好ましくは、聞き取り可能なクリック音を発しながら、及び、インプラント2が挿入されたこと及びアプリケータ1を取り除いて廃棄できることを医療専門家へ知らせながら、針ホルダ9の下面のノッチ14にスナップ嵌合する。また、上記突起20及びノッチ14は、アプリケータ1の再使用を防止するロックを形成している。
【0032】
図9〜11は、本発明のアプリケータの第2実施形態を示している。第1実施形態との主たる相違を、以下で検討する。第1実施形態のものと少なくとも実質的に同一である要素は、同じ符号によって示されている。
【0033】
第2実施形態において、ハウジング3は、一体に(超音波によって)溶接される2つの側殻4、5と、側殻4、5へとスナップ嵌合されている別個の後部3Aと、からなっている。ハンドル15及び保護カバー7は、把持を向上させるために、且つ、これらの各部品15、7をどこで把持するかについて(更なる)案内をもたらすために、この実施例においては突起31からなる模様であるレリーフを、両側に備えている。同様の突起31が、アクチュエータ8の(上)縁に設けられている。
【0034】
更に、カバー7は、底部内壁に、ステー32を備えており、ステー32は、好ましくは、上面に、アプリケータ1の長手方向に延びるV形溝を有している。保護キャップ7をハウジング4、5へと配置する際、ステー32は、カニューレ6を僅かに持ち上げ、ピン7Aに対するカニューレ6の先端の横位置及び高さを、再現性をもって定め、これにより、針の先端とカバー7の内壁との間の接触を防止する。
【0035】
アクチュエータ8とカニューレ・ホルダ9とを相互接続する可撓性部材12は、好ましくはアクチュエータ8の直下に且つ可撓性部材12の両側に、横突起33を備えている。次いで、ハウジング4、5の内壁は、対応する2つのストッパ34を備えており、突起33の通過を防止して、アクチュエータ8が意図せずに後方へと引かれるのを防止している。また、横突起33及びストッパ34は、カニューレ・ホルダ9及びカニューレ6が挿入中に後方へと押されるのを防止する。
【0036】
可撓性部材12を保持及び案内するためのガイド35が、軌道16の直下に、設けられている。ガイド35は、アクチュエータ8を押し下げたときにアクチュエータ8が充分に下方へと曲がるのを可能として、横突起33がストッパ34を通過するのを許容するために、アクチュエータ8の下方に充分な余地を提供するように形作られている。したがって、カニューレ6の引き込みは、1つの流れるような動きで実行することができ、すなわち、典型的には人差し指によってアクチュエータ8へ圧力を加えると、アクチュエータ8が、下方へと曲がって、ストッパ34を避け、次いで引き込み位置へと後方へ移動する。
【0037】
第1実施形態とは対照的に、カニューレ・ホルダ9の前端(遠位端)にカラー13が存在していない。代わりに、2つの弾性リップ36が、カニューレ・ホルダ9の後端(近位端)に設けられている。次いで、ハウジング4、5の内部側壁は、リップ33の後方への動きを阻止して後方においてカニューレ・ホルダ9の長手位置を定める、2つの対応するストッパ(図示されていない)を、備えている。インプラント2がカニューレ6から突き出すのを防止するよう、この機構がカニューレ・ホルダ9を最も前方の位置へと押し付けることが、好ましい。作動時には、リップ33は、内部へと曲がってストッパを通過する。
【0038】
以上の説明から明らかであるように、本発明のアプリケータは、カニューレの挿入及び/又はインプラントの正確な配置を容易にする。したがって、本発明のアプリケータは、活性物質を長期間に渡ってゆっくりと放出するインプラント、と共に使用するのに、特に適している。そのようなインプラントの好ましい実施例は、例えば3年間という長期間に渡って妊娠の予防を提供する、単一棒の避妊薬インプラントである。これは、長さが40mmであり直径が2mmである生分解性でない棒からなっている。挿入後、この棒は、プロゲストゲン・ホルモン、すなわちエトノゲストレル(etonogestrel)をゆっくりと放出する。
【0039】
本発明は、上述の実施形態に限定されるわけではなく、上述の実施形態を、特許請求の範囲の範疇において様々な方法で変更することができる。例えば、アクチュエータは、ハンドルの上部にではなく、ハンドルの側壁に又は側壁内に、位置してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明のアプリケータの第1実施形態の斜視図である。
【図2】保護カバーが取り除かれた、図1と同じアプリケータの斜視図である。
【図3】カニューレが延伸位置にある、図1の好ましいアプリケータの上面図である。
【図4】カニューレが延伸位置にある、図1の好ましいアプリケータの側面断面図である。
【図5】カニューレが引き込まれた位置にある、図1の好ましいアプリケータの断面側面図である。
【図6】図1の好ましいアプリケータの分解図である。
【図7】保護カバーの斜視図である。
【図8】図1の好ましいアプリケータに使用されるレバーの上面図、断面図、及び背面図である。
【図9】本発明のアプリケータの第2実施形態の斜視図である。
【図10】カニューレが延伸位置にある、図9の好ましいアプリケータの断面側面図である。
【図11】図9の好ましいアプリケータの分解図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、インプラント、特に活性物質を含んでいる棒状のインプラントを、ヒト又は動物の皮下へと挿入するためのアプリケータであって、ハウジングと、ハウジングから延びているカニューレと、インプラントの挿入中に、アプリケータ及びカニューレを把持し操作するための、ハンドルと、を備えているアプリケータに関する。
【背景技術】
【0002】
そのようなアプリケータは、この技術分野において知られている。
【0003】
欧州特許第0304107号明細書は、制御された方法で薬物を放出することができるインプラント6を注射するための装置であって、特に1回限りの使用の、注射装置(符号1で示されている)を、開示している。その装置は、インプラント6を配置することができる注射針3が注射端に設けられているハウジング2、を備えており、ハウジング内に取り付けられて針3の軸方向に変位可能であるプランジャ7、8のために、通過穴が、ハウジングの作動端に配置されており、プランジャが、一方では、インプラント6に相互作用可能であり、他方では、作動部材を備えており、その部材が、治療される体の一部分に対して押して支持するための部材10として、構成されている。
【特許文献1】欧州特許第0304107号明細書
【特許文献2】国際公開第98/13092号明細書
【特許文献3】国際公開第98/13091号明細書
【特許文献4】米国特許第4,223,674号明細書
【特許文献5】欧州特許第596161号明細書
【特許文献6】米国特許第1,655,158号明細書
【特許文献7】国際公開第2004/089458号明細書
【特許文献8】国際公開第01/68168号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、改善されたアプリケータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のため、本発明のアプリケータは、少なくともカニューレの挿入中に、ハンドルが、カニューレの全長の少なくとも一部分の上方を延びていること、を特徴とする。ハンドルが、ハウジングから延びているカニューレの全長の、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%の、上方を延びていることが、好ましい。
【0006】
そのようなハンドルは、カニューレの挿入及び/又はインプラントの正確な配置を、容易にする、と考えられる。
【0007】
更に、ハンドルが、ハウジングから延びているカニューレの全長の少なくとも80%の上方を延びている場合には、適切な角度でのカニューレの挿入も、促進される。
【0008】
カニューレ(の一部分)が挿入されるときに皮膚を優しく持ち上げることができるようにするために、ハンドルの幅が、カニューレから離れる方向において増加していること、が好ましい。
【0009】
ハンドルの上面が、ハウジングの残りの部分に比べて高くされていること、が更に好ましい。結果として、インプラントの挿入を任された医療専門家は、多かれ少なかれ直感的に、ハンドルにてアプリケータを把持することになる。
【0010】
アプリケータは、好ましくは、カニューレ・ホルダと、カニューレの少なくとも一部分に沿って延びているレバーと、を備えており、このレバーは、インプラントがカニューレ及び/又はカニューレ・ホルダの内部に固定される第1位置と、インプラントが解放される第2位置と、の間で、回転することができ及び/又はスライドすることができ及び/又は撓むことができる。このようなレバーの利点については、更に詳しく後述する。
【0011】
患者に苦悩を生じさせる恐れを少なくするために、レバーが、第1位置において、カニューレを少なくとも部分的に覆っていること、が好ましい。
【0012】
完璧を期すため、国際公開第98/13092号明細書が組織貫通ガイド(符号8で示されている)を開示していることに注意すべきである。そのガイドは、装置2の動きの範囲を制限しており、装置2は、所望の深さへ挿入が行われるように、特定の組織10又は重なり合っている一連の組織の、表面の下方へ且つ該表面に実質的に平行に、挿入を行うのに有用である。国際公開第98/13092号明細書の組織貫通ガイドは、実質的に直線状、好ましくは直線状、の材料の延伸を備えており、その材料の延伸は、当該挿入を行うように設計された装置の延伸部分に、実質的に平行、好ましくは平行に、且つ、そのような延伸部分から離間して、維持されている。このガイドは、対象の組織の表面上又は表面付近に保たれて、装置又は器具の挿入可能部分を所望の挿入位置まで案内するように、設計されている。国際公開第98/13091号明細書は、同様の貫通ガイドを開示している。これらの刊行物のガイドは、ハンドルとしての使用を意図しておらず、ハンドルとしての使用に適していない。
【0013】
米国特許第4,223,674号明細書は、中間部材12にスライド可能に接続された把持部又はハンドル10と、中空針16と、を具備した埋め込み銃を、開示している。
【0014】
欧州特許第596161号明細書は、生物の皮下へと針2を導入するための装置を、開示している。案内手段4、5が、針の両側に設けられている。
【0015】
米国特許第1,655,158号明細書は、ラドン・シードを埋め込むための器具を、開示しており、その器具は、埋め込み具(1)、トロカール(2)、及びプランジャ(3)という、3つの部材で構成されている。埋め込み具は、筒状の本体部(4)及び針(5)を備えている。
【0016】
国際公開第2004/089458号明細書は、埋め込み可能な物体を患者の皮下に挿入するための装置を、開示しており、その装置は、当該装置を把持するためのハンドルと、ハンドルに接続された基部と、を具備している。基部は、柱と、カニューレと、斜めの軌道に配置された可撓性アクチュエータと、を備えている。
【0017】
国際公開第01/68168号明細書は、1つ又は複数のインプラントを挿入するための使い捨て可能な装置を、開示しており、その装置は、先端11を備え、インプラントのための容器としても機能する、筒状のカニューレ10と、プランジャ20と、カニューレ10へと向けられた第1端部31及びカニューレから離れる方に向けられた第2端部32を有するハンドル30と、を備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明を、本発明の2つの好ましい実施形態を概略的に示す図面を参照しながら、更に詳しく説明する。
【0019】
図1〜8は、インプラント2、特に避妊薬などの活性物質を含んでいる棒状のインプラントを、ヒトの皮下へと挿入するための、好ましい使い捨て可能なアプリケータ1を、示している。アプリケータ1は、2つの半殻4、5からなるハウジング3と、インプラント2を収容する金属カニューレ6(図2)と、インプラント2の移動の自由を規制するために、カニューレ6の先端内へと延伸しているピン7Aを備えている、保護カバー7(図1、4)と、カニューレ6をハウジング3内へ引き込むためのアクチュエータ8と、を備えている。カニューレ6は、カニューレ・ホルダ9に固定されており、カニューレ・ホルダ9は、ハウジング3の内部にスライド可能に収容されている。この目的のため、半殻4、5のそれぞれの内壁に、2つの平行な長手方向のガイド10(図6)が設けられており、カニューレ・ホルダ9に、対応する長手方向の溝11が設けられている。カニューレ・ホルダ9は、可撓性部材12によってアクチュエータ8に接続されており、この実施例では、可撓性部材12は、カニューレ・ホルダ9及びアクチュエータ8と共に一体的な全体を形成している。アクチュエータとカニューレ・ホルダとを相互に接続するために可撓性部材を使用することによって、アクチュエータの位置を選択する際におけるアプリケータの設計者の自由度が、向上する。すなわち、アクチュエータは、インプラントの挿入中の便利な位置に、配置することができる。
【0020】
しかしながら、アプリケータの構成によっては、剛直な部材、及び/又は、アプリケータの組み立ての際に接続される、別個のアクチュエータ、可撓性部材、及び針ホルダ、を使用することが、より好都合な場合もある。
【0021】
図6に見ることができるように、カニューレ・ホルダ9は、カニューレ6への移行部において前端(遠位端)にカラー13を備え、且つ、後端(近位端)付近の底面にノッチ14を備えている。後述されるように、これらの特徴は、カニューレ・ホルダ、したがってカニューレを、延伸位置及び引き込み位置にそれぞれ係止するように機能する。
【0022】
ハウジング3は、カニューレ6を挿入中に把持し操作するための、ハンドル15を、備えている。ハンドル15は、カニューレ6の上方に、すなわち、カニューレ6に沿って且つカニューレ6から離間して、好ましくは、カニューレ6の遠位端の付近まで、延びている。アプリケータの把持及びカニューレの操作を更に向上させるために、ハンドルの厚さ及び/又は曲げ剛性は、カニューレの厚さ及び曲げ剛性よりもそれぞれ大きいことが、一般的には好ましい。
【0023】
カニューレ(の一部)が挿入されるときに皮膚を優しく持ち上げることができるようにするために、ハンドル15の幅は、カニューレ6から離れる方向に次第に増加している。ハンドル15に、比較的摩擦係数の大きい表面部分を設けることによって、操作及び持ち上げを更に改善することができる。そのような表面部分に適した材料としては、好ましくはハウジング自体の材料と一緒に同時に射出成形される、エラストマーが、挙げられる。ハンドル15の上面は、ハウジング3の他の部分に比べて高くされている。結果として、インプラントの挿入を任された医療専門家は、多かれ少なかれ直感的に、ハンドル15にてアプリケータを把持することになる。
【0024】
ハンドル15の上部には、アクチュエータ8を案内するための軌道16が設けられている。可撓性部材12を保持及び案内するために、好ましくは、軌道16の直下に、ガイド(この特定の実施形態では存在しない)を備えてもよい。
【0025】
ブラケット17は、それぞれに突起18A、19Aが設けられている2つの弾性フィンガー18、19によって、ハウジング3の後端に挿入されてスナップ嵌合されている。更に、下方のフィンガー19は、端部付近に、くさび形の突起20を備えている。また、ブラケット17は、ハウジング3の大部分を通過してカニューレ・ホルダ9内及びカニューレ6内へと延びる、ロッド21を、備えている。この実施例では、ロッド21の長さは、カニューレ6が延伸位置にあるときに、インプラント2がカニューレ6の内部に完全に収容されて、典型的にはロッド21の遠位端に当接するように、カニューレ・ホルダ9及びカニューレ6の管腔の長さ、及び、インプラント2の長さ、に調節されている。カニューレ6が引き込み位置にあるときは、インプラント2は、カニューレ6から完全に追い出され、ロッド21の遠位端は、(引き込まれた)カニューレ6の遠位端から延伸する。
【0026】
レバー22は、ハンドル15の前端に枢動可能に接続されている。レバー22は、レバー22とハンドル15の内壁との間を延びている金属ばね(図示せず)によって、カニューレ6に向かって、軽く付勢されている。この好ましい実施例においては、レバー22は、保護カバー7、インプラント2、及びカニューレ・ホルダ9と、相互作用する。この目的のため、レバー22は、(図8の左から右へ)、下方の壁に位置する第1突起23と、上縁に位置する一対の横突起24と、後方の壁を垂直に延びるスロット25と、を備えている。
【0027】
保護カバー7(図7)は、自身の内壁に、一対の隆部26を備えており、隆部26は、半殻4、5の外面の対応するスロット27と協働して、カバー7とハウジング3との間にスライド係合を強いている。更に、カバー7は、それぞれノッチ29によって中断される、一対のキー28を、上縁に備えている。
【0028】
最後に、カニューレ6は、開口30(図6)を備えている。開口30は、突起23がインプラント2に係合してインプラント2をカニューレ6の内壁に対して軽く押し付けることができるようにする。
【0029】
保護カバー7が所定の位置にあるとき、レバー22の横突起24は、キー28によって支持されており、第1突起23は、インプラント2をちょうど避けている。
【0030】
保護カバー7が、取り外され、すなわち、長手方向にスライドしてハウジング3から離れる場合には、キー28は、横突起24の下をスライドする。カニューレ6の内部にインプラント2が存在しない場合には、レバー22の突起23は、開口30を通ってカニューレ6へと自由に進入できる。すなわち、横突起24がノッチ29に達したときに、レバー22は、下降し、カバー7の更なる移動を阻止して、カバー7が取り外されるのを防止し、また、アプリケータがそれ以上使用されるのを防止する。インプラント2が存在する場合には、レバー22は、横突起24が依然としてノッチ29を避けている状態で、ごく僅かに下降し、第1突起23を開口30を通じてインプラント2に当接させ、したがって、一方では、カバー7が取り外されるのを可能とし、他方では、インプラント2をカニューレ6の内壁に向かって軽く押し付け、すなわち、インプラント2をカニューレ6の内部に固定する。
【0031】
今では、医療専門家は、例えば、親指をハンドル15の一方の側に、他の指を他方の側に、位置させて、アプリケータ1を片手にとることができ、カニューレ6を患者の皮下へと挿入することができる。挿入中、ハンドル15は、一方では、カニューレの挿入の角度が大きくなりすぎないようにし、他方では、適切な深さでのインプラント2の挿入を容易にするために、アプリケータ1及びカニューレ6の協調した操作、及び、皮膚の注意深い持ち上げ、を可能にする。カニューレ6の上方の皮膚は、突起23とインプラント2との間の接触が解除される程度にまで、すなわち、インプラント2が医療専門家による特別な動作を必要とせずに解放され、レバー22の後方の壁のスロット25がカニューレ・ホルダ9の前部のカラー13を避けることによってカニューレ・ホルダ9を解放する、という程度にまで、レバー22を持ち上げる。その後に、例えばアプリケータ1を保持している手の人差し指によって、アクチュエータ8が解放され、且つ、カニューレ6が後方へと引かれる。この後方への移動中に、インプラント2は、ロッド21の遠位端に当接して、その長手方向位置を維持する。インプラント2とカニューレ6の内壁との間に生じる摩擦は、僅かであり、インプラント2へ加わる横方向の力は、実質的にゼロである。針ホルダ9が完全に引き込まれた位置に達するとき、フィンガー19(ブラケット17の一部分)は、下方へと撓み、フィンガー19の突起20は、好ましくは、聞き取り可能なクリック音を発しながら、及び、インプラント2が挿入されたこと及びアプリケータ1を取り除いて廃棄できることを医療専門家へ知らせながら、針ホルダ9の下面のノッチ14にスナップ嵌合する。また、上記突起20及びノッチ14は、アプリケータ1の再使用を防止するロックを形成している。
【0032】
図9〜11は、本発明のアプリケータの第2実施形態を示している。第1実施形態との主たる相違を、以下で検討する。第1実施形態のものと少なくとも実質的に同一である要素は、同じ符号によって示されている。
【0033】
第2実施形態において、ハウジング3は、一体に(超音波によって)溶接される2つの側殻4、5と、側殻4、5へとスナップ嵌合されている別個の後部3Aと、からなっている。ハンドル15及び保護カバー7は、把持を向上させるために、且つ、これらの各部品15、7をどこで把持するかについて(更なる)案内をもたらすために、この実施例においては突起31からなる模様であるレリーフを、両側に備えている。同様の突起31が、アクチュエータ8の(上)縁に設けられている。
【0034】
更に、カバー7は、底部内壁に、ステー32を備えており、ステー32は、好ましくは、上面に、アプリケータ1の長手方向に延びるV形溝を有している。保護キャップ7をハウジング4、5へと配置する際、ステー32は、カニューレ6を僅かに持ち上げ、ピン7Aに対するカニューレ6の先端の横位置及び高さを、再現性をもって定め、これにより、針の先端とカバー7の内壁との間の接触を防止する。
【0035】
アクチュエータ8とカニューレ・ホルダ9とを相互接続する可撓性部材12は、好ましくはアクチュエータ8の直下に且つ可撓性部材12の両側に、横突起33を備えている。次いで、ハウジング4、5の内壁は、対応する2つのストッパ34を備えており、突起33の通過を防止して、アクチュエータ8が意図せずに後方へと引かれるのを防止している。また、横突起33及びストッパ34は、カニューレ・ホルダ9及びカニューレ6が挿入中に後方へと押されるのを防止する。
【0036】
可撓性部材12を保持及び案内するためのガイド35が、軌道16の直下に、設けられている。ガイド35は、アクチュエータ8を押し下げたときにアクチュエータ8が充分に下方へと曲がるのを可能として、横突起33がストッパ34を通過するのを許容するために、アクチュエータ8の下方に充分な余地を提供するように形作られている。したがって、カニューレ6の引き込みは、1つの流れるような動きで実行することができ、すなわち、典型的には人差し指によってアクチュエータ8へ圧力を加えると、アクチュエータ8が、下方へと曲がって、ストッパ34を避け、次いで引き込み位置へと後方へ移動する。
【0037】
第1実施形態とは対照的に、カニューレ・ホルダ9の前端(遠位端)にカラー13が存在していない。代わりに、2つの弾性リップ36が、カニューレ・ホルダ9の後端(近位端)に設けられている。次いで、ハウジング4、5の内部側壁は、リップ33の後方への動きを阻止して後方においてカニューレ・ホルダ9の長手位置を定める、2つの対応するストッパ(図示されていない)を、備えている。インプラント2がカニューレ6から突き出すのを防止するよう、この機構がカニューレ・ホルダ9を最も前方の位置へと押し付けることが、好ましい。作動時には、リップ33は、内部へと曲がってストッパを通過する。
【0038】
以上の説明から明らかであるように、本発明のアプリケータは、カニューレの挿入及び/又はインプラントの正確な配置を容易にする。したがって、本発明のアプリケータは、活性物質を長期間に渡ってゆっくりと放出するインプラント、と共に使用するのに、特に適している。そのようなインプラントの好ましい実施例は、例えば3年間という長期間に渡って妊娠の予防を提供する、単一棒の避妊薬インプラントである。これは、長さが40mmであり直径が2mmである生分解性でない棒からなっている。挿入後、この棒は、プロゲストゲン・ホルモン、すなわちエトノゲストレル(etonogestrel)をゆっくりと放出する。
【0039】
本発明は、上述の実施形態に限定されるわけではなく、上述の実施形態を、特許請求の範囲の範疇において様々な方法で変更することができる。例えば、アクチュエータは、ハンドルの上部にではなく、ハンドルの側壁に又は側壁内に、位置してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明のアプリケータの第1実施形態の斜視図である。
【図2】保護カバーが取り除かれた、図1と同じアプリケータの斜視図である。
【図3】カニューレが延伸位置にある、図1の好ましいアプリケータの上面図である。
【図4】カニューレが延伸位置にある、図1の好ましいアプリケータの側面断面図である。
【図5】カニューレが引き込まれた位置にある、図1の好ましいアプリケータの断面側面図である。
【図6】図1の好ましいアプリケータの分解図である。
【図7】保護カバーの斜視図である。
【図8】図1の好ましいアプリケータに使用されるレバーの上面図、断面図、及び背面図である。
【図9】本発明のアプリケータの第2実施形態の斜視図である。
【図10】カニューレが延伸位置にある、図9の好ましいアプリケータの断面側面図である。
【図11】図9の好ましいアプリケータの分解図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インプラント、特に活性物質を含んでいる棒状のインプラント(2)を、ヒト又は動物の皮下へと挿入するためのアプリケータ(1)であって、ハウジング(3)と、ハウジング(3)から延びているカニューレ(6)と、インプラント(2)の挿入中に、アプリケータ(1)及びカニューレ(6)を把持し操作するための、ハンドル(15)と、を備えており、
ハンドル(15)が、カニューレ(6)の全長の少なくとも一部分の上方を延びていることを特徴とするアプリケータ(1)。
【請求項2】
ハンドル(15)が、カニューレの全長の、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、更に好ましくは少なくとも80%、又は全ての、上方を延びている、請求項1記載のアプリケータ(1)。
【請求項3】
ハンドル(15)の幅が、カニューレ(6)から離れる方向に増加している、請求項1又は2に記載のアプリケータ(1)。
【請求項4】
ハンドル(15)の上面が、ハウジング(15)の残りの部分に比べて高くされている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアプリケータ(1)。
【請求項5】
カニューレ・ホルダ(9)と、ハウジング(3)上に又はハウジング(3)内に、及び、少なくとも部分的にカニューレ(6)及び/又はカニューレ・ホルダ(9)の内部に、取り付けられている、ロッド(21)と、カニューレ(6)及びロッド(21)を互いに対してスライドさせるためのアクチュエータ(8)と、を備えており、アクチュエータ(8)が、ハンドル(15)上に位置している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアプリケータ(1)。
【請求項6】
インプラント(2)がカニューレ(6)内に存在するとき、アクチュエータ(8)がカニューレ(6)の上方に位置している、請求項5記載のアプリケータ(1)。
【請求項7】
カニューレ(6)の近位端に、ロッド(21)上をスライドできるカニューレ・ホルダ(9)が設けられており、アクチュエータ(8)とこのホルダ(9)とが、可撓性部材(12)によって相互接続されている、請求項5又は6に記載のアプリケータ(1)。
【請求項8】
可撓性部材(12)が、ガイドによって少なくとも部分的に保持されている、請求項7記載のアプリケータ(1)。
【請求項9】
カニューレ(6)の少なくとも一部分に沿って延びているレバー(22)を備えており、レバー(22)は、インプラント(2)がカニューレ(6)及び/又はカニューレ・ホルダ(9)の内部に固定される第1位置と、インプラント(2)が解放される第2位置と、の間で、回転することができ及び/又はスライドすることができ及び/又は撓むことができる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のアプリケータ(1)。
【請求項10】
レバー(22)が、第1位置において、少なくとも部分的にカニューレ(6)を覆っている、請求項9記載のアプリケータ(1)。
【請求項1】
インプラント、特に活性物質を含んでいる棒状のインプラント(2)を、ヒト又は動物の皮下へと挿入するためのアプリケータ(1)であって、ハウジング(3)と、ハウジング(3)から延びているカニューレ(6)と、インプラント(2)の挿入中に、アプリケータ(1)及びカニューレ(6)を把持し操作するための、ハンドル(15)と、を備えており、
ハンドル(15)が、カニューレ(6)の全長の少なくとも一部分の上方を延びていることを特徴とするアプリケータ(1)。
【請求項2】
ハンドル(15)が、カニューレの全長の、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%、更に好ましくは少なくとも80%、又は全ての、上方を延びている、請求項1記載のアプリケータ(1)。
【請求項3】
ハンドル(15)の幅が、カニューレ(6)から離れる方向に増加している、請求項1又は2に記載のアプリケータ(1)。
【請求項4】
ハンドル(15)の上面が、ハウジング(15)の残りの部分に比べて高くされている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアプリケータ(1)。
【請求項5】
カニューレ・ホルダ(9)と、ハウジング(3)上に又はハウジング(3)内に、及び、少なくとも部分的にカニューレ(6)及び/又はカニューレ・ホルダ(9)の内部に、取り付けられている、ロッド(21)と、カニューレ(6)及びロッド(21)を互いに対してスライドさせるためのアクチュエータ(8)と、を備えており、アクチュエータ(8)が、ハンドル(15)上に位置している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアプリケータ(1)。
【請求項6】
インプラント(2)がカニューレ(6)内に存在するとき、アクチュエータ(8)がカニューレ(6)の上方に位置している、請求項5記載のアプリケータ(1)。
【請求項7】
カニューレ(6)の近位端に、ロッド(21)上をスライドできるカニューレ・ホルダ(9)が設けられており、アクチュエータ(8)とこのホルダ(9)とが、可撓性部材(12)によって相互接続されている、請求項5又は6に記載のアプリケータ(1)。
【請求項8】
可撓性部材(12)が、ガイドによって少なくとも部分的に保持されている、請求項7記載のアプリケータ(1)。
【請求項9】
カニューレ(6)の少なくとも一部分に沿って延びているレバー(22)を備えており、レバー(22)は、インプラント(2)がカニューレ(6)及び/又はカニューレ・ホルダ(9)の内部に固定される第1位置と、インプラント(2)が解放される第2位置と、の間で、回転することができ及び/又はスライドすることができ及び/又は撓むことができる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のアプリケータ(1)。
【請求項10】
レバー(22)が、第1位置において、少なくとも部分的にカニューレ(6)を覆っている、請求項9記載のアプリケータ(1)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2008−528084(P2008−528084A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551676(P2007−551676)
【出願日】平成18年1月20日(2006.1.20)
【国際出願番号】PCT/EP2006/050328
【国際公開番号】WO2006/077242
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(507249362)ナムローゼ・フェンノートシャップ・オルガノン (3)
【氏名又は名称原語表記】N.V. ORGANON
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月20日(2006.1.20)
【国際出願番号】PCT/EP2006/050328
【国際公開番号】WO2006/077242
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(507249362)ナムローゼ・フェンノートシャップ・オルガノン (3)
【氏名又は名称原語表記】N.V. ORGANON
【Fターム(参考)】
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