説明

インベストメント鋳造のためのフュームド金属酸化物

インベストメント鋳造シェルは、フュームド金属酸化物分散液、又はドープされたフュームド金属酸化物をバインダーとして鋳造シェル中に導入することによって製造される。フュームド金属酸化物を含有するインベストメント鋳造シェルは、増大した強度及び低減された表面粗さなどの向上した特性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2007年1月29日に申請された米国特許仮出願第60/887,030号及び更に2007年10月9日に申請された米国特許仮出願第60/978,620号に対して優先権を主張しており、それぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の背景
インベストメント鋳造法用のシェルモールドは、バインダー及び耐火性粉末を含有するスラリーを、所望の形のワックス又はプラスチックの原型に塗布することによって作られる。このスラリーはワックスを被覆し、過剰のスラリーは切られる。場合により、より粗い耐火性粉末(「スタッコ」)を湿ったワックスの原型上に塗布してよく、この組み合わせを乾燥させる。モールドが必要とされる厚さ及び潜在強度を有するまで、追加のスラリー及びスタッコの被覆を施してよい。次にワックスを取り除く。次いで溶融金属をシェルモールドに注ぎ込み且つ冷却して金属鋳物を製造する。
【0003】
発明の要約
一態様において、本発明は、耐火性粒子、コロイド状シリカ及び約300nm未満の中央値二次粒度を有するフュームド金属酸化物を含むインベストメント鋳造シェルを提供する。一実施態様において、フュームド金属酸化物はフュームドシリカを含む。
【0004】
別の態様において、本発明は、フュームド金属酸化物の水性分散液をシェル中に導入することによってインベストメント鋳造シェルの強度を向上させる方法を提供する。
【0005】
別の態様において、本発明は、フュームド金属酸化物の分散液を耐火剤スラリー中に導入することによってインベストメント鋳造シェルの製造方法を提供する。
【0006】
別の態様において、本発明は、ドープされたフュームド金属酸化物をシェル中に導入することを含むインベストメント鋳造シェルの製造方法を提供する。好適には、ドープされたフュームド金属酸化物が分散液として組み込まれる。一実施態様において、ドープされたフュームド金属酸化物はドープされたフュームドシリカである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1はドープされたフュームド金属酸化物を製造するのに適した装置の模式図である。
【図2】図2は種々の量のコロイド状シリカ及び/又はフュームドシリカの分散液を使用することによって作られたひび割れのない25×250×6mmの棒の乾燥後の収率パーセンテージを示すグラフ表示である。
【0008】
発明の詳細な説明
本発明を記載する文脈(特に次の特許請求の範囲の文脈)において、"a"及び"an"及び"the"という用語並びに類似の参照の使用は、本明細書において特に指示されない限り又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数形と複数形との双方を含むと解釈されるべきである。"含む(comprising)"、"有する(having)"、"含む(including)"、及び"含有する(containing)"という用語は、特に言及しない限り、限定されない用語(即ち、"を含むが、これらに限定されない"を意味する)として解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の詳述は、本明細書で特に指示されない限り、範囲内に入る各個別の値を個々に言及する省略法として機能することを単に意図しており、各個別の値は、それらが個々に本明細書で列挙されるかのように明細書中に組み込まれる。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書で特に指示されない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の好適な手順で実施することができる。本明細書で提供される任意の及び全ての例、又は例示的な語(例えば"などの(such as)")の使用は、単に本発明をより良く解明することを意図しており、特に請求しない限り、本発明の範囲に対して限定を課さない。本明細書の語は、全ての請求されていない要素を、本発明の実施に不可欠なものとして示していると解釈されるべきではない。
【0009】
本発明の有利な実施態様が本明細書に記載されており、本発明を実施するための本発明者らに公知の最良の形態を含む。それらの有利な実施態様の変法は、前述の説明を読む際に当業者に明らかになってよい。本発明者らは、適宜かかる変法を実施することを当業者に期待し、且つ本発明者らは、本明細書に詳細に記載されている以外の別の方法で本発明が実施されることを意図する。従って、本発明は、適用法によって認められる限り本明細書に添付の特許請求の範囲に記載された主題の全ての修正及び等価物を含む。更に、それらの全ての可能な変法における上述の要素の全ての組み合わせは、本明細書で特に指示されない限り、又は文脈によって明らかに矛盾しない限り、本発明に包含される。
【0010】
本発明はインベストメントモールド鋳型を形成するのに有用な新規なバインダーを提供する。インベストメント鋳型の製造に使用されるバインダーとしてコロイド状シリカ及びケイ酸エチル又はケイ酸ナトリウムが挙げられる。本発明者らは驚くことに、フュームド金属酸化物分散液、分散性フュームド金属酸化物、ドープされたフュームド金属酸化物又は特定の中央値二次粒度を有するフュームド金属酸化物がシェルモールドの製造においてバインダーとして使用される時に、より強く且つより耐久性のあるシェルモールドを作ることができることを発見した。このシェルは、フュームド金属酸化物を含む1以上のスラリー層を、溶解可能な又は除去可能な原型の上に堆積させることによって形成してよい。スラリー層は乾燥した耐火性粒子又は粉末の層で交互にされる。鋳造シェルを燃焼し且つモールドとして使用して熔融金属を受ける又は収容してよい。好適には、鋳造シェルはまた、分散されたフュームド金属酸化物を含むスラリーを原型又はモールドに注ぎ込むことによって形成してよい。好適には、このフュームド金属酸化物分散液は安定な分散液である。
【0011】
本明細書で使用されるように、フュームド金属酸化物はフュームドシリカ、並びに他のフュームド金属酸化物を包含する。他のフュームド金属酸化物の例として、少なくとも1つのTiO、Al、B、ZrO、GeO、WO、Nb及びそれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。フュームド金属酸化物は、互いに組み合わせて、及びコロイド状シリカなどの他のバインダーと組み合わせて使用してよい。例えば、フュームドアルミナはフュームドシリカと一緒に使用してよい;フュームドシリカはフュームドチタニアと一緒に使用してよい。
【0012】
バインダーは、液体中で、例えば、水又はエタノール中でコロイドを形成可能な金属酸化物である。バインダーは耐火性粒子を一緒に固定し、シェルモールドに強度と耐久性を与える。バインダーは典型的には大きな表面積を有する。好適なバインダーとして、コロイド状シリカ、ケイ酸エチル、ケイ酸ナトリウム、コロイド状アルミナ、コロイド状ジルコニア、分散性フュームド金属酸化物、フュームド金属酸化物分散液、ドープされたフュームド金属酸化物及び特定の中央値二次粒度を有するフュームド金属酸化物が挙げられる。
【0013】
コロイド状シリカ粒子は一般的には「湿式化学」法によって製造され且つ化学組成SiOを有する。典型的には、コロイド状シリカは、酸をアルカリ金属ケイ酸塩溶液(例えば、ケイ酸ナトリウム溶液)に添加することによって生成し、それによってケイ酸塩が重合して非晶質シリカの離散した粒子を形成する。コロイド状シリカ粒子は、典型的には、離散した、内表面積をもたない実質的に球状のシリカ粒子である。市販のコロイド状シリカとして、LUDOX(登録商標)(Grace Davison)、BINDZIL(商標)(Akzo Nobel)、及びNYACOL(商標)(Akzo Nobel)の商標下で販売されるものが挙げられるが、これらに限定されない。ケイ酸エチルバインダーは好適にはエタノール中で複合ケイ酸の形である。
【0014】
一般的に当技術分野で理解されるように、ヒュームド金属酸化物は、一次粒子の凝塊形成した又は塊状のクラスタを含有する。フュームド金属酸化物の「一次粒子」は、もはやそれ以上破壊することができない、高い分解能のTEM画像で見られる最小粒子であると理解される。一次粒子は約5nm〜約100nmのサイズの範囲である。幾つかの一次粒子は接触点で集合して二次構造を形成することができる。本明細書で使用される場合、フュームド金属酸化物の「二次粒度」は、最終的なサイズの集合した粒子を指し、アグリゲート及び存在する時はアグロメレートの両方を含む。フュームド金属酸化物の二次粒度は、光散乱分析、及び計算されたD50(中央値)粒度を使用して測定してよい。二次粒度を測定するのに好適な装置、例えば、株式会社堀場製作所(Horiba, Ltd.、日本)から市販のPartica LA-950粒度分布分析器が当技術分野で公知である。アグリゲートは、分散装置を用いて破壊することが不可能であるか又は極めて困難である2個以上の一次粒子のクラスタである。アグリゲートの一次粒子は一緒に焼結される。アグロメレートは一緒に緩やかに結合された2つ以上のアグリゲートから構成される。アグロメレートの場合、凝集した粒子は静電力及びファン・デル・ワールス力によって一緒に保持される。アグロメレートはフュームド金属酸化物が生成される時に形成する。アグロメレートは、例えば、フュームド金属酸化物分散液を形成するのに十分な条件に暴露される際に、より小さなアグロメレート及びアグリゲートに分解し得る。
【0015】
乾燥した形のフュームド金属酸化物は約3μm〜約3mmの間の中央値二次粒度(D50)を有し、少なくとも約90%の二次粒子は約1μmより大きいサイズを有する。例えば、乾燥したフュームドシリカAEROSIL(登録商標)200SPは、12nmの一次粒度、25μmのD50の二次粒度及び65μmのD90の二次粒度を有する。改質されない限り、フュームド金属酸化物は水中で分散液を形成しない。
【0016】
分散性フュームド金属酸化物(例えば、分散性フュームドシリカ)は、乾燥したフュームド金属酸化物(例えば、フュームドシリカ)のアグロメレートよりも小さい不規則に構造化されたアグリゲートを含有する。本明細書で使用される場合、「分散性フュームド金属酸化物」は、約300nm未満の中央値二次粒度(D50)を有するフュームド金属酸化物を意味する。分散性フュームド金属酸化物の一例は分散性フュームドシリカである。好適な分散剤の一例は水である。
【0017】
本明細書で使用される場合、「フュームド金属酸化物分散液」は、少なくとも約50%(w/w)の分散性フュームド金属酸化物を有するフュームド金属酸化物を含む分散液である。本明細書で使用される場合、「フュームドシリカ分散液」はフュームドシリカを含む分散液であり、少なくとも約50%(w/w)の分散性フュームドシリカ粒子を有するものである。
【0018】
特に処理される時に、乾燥した又は粉末状のフュームド金属酸化物(例えば、シリカ)はそのアグロメレート構造を失って、分散媒中で安定な分散液を形成する。本明細書で使用される場合、「安定な分散液」とは、6ヶ月間動かさずに静置させた後に、全固形物の5質量%未満が分散媒の中に沈降したことを意味する。本発明での使用に好適な分散液は、例えば、米国特許出願第20060154994号、及び国際公開番号WO2004054928号、WO2004085311号、WO2004089816号、WO2004089825号、WO2005123980号、及びWO2005058767号に記載された通りに形成してよく、これらの各々の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。一般的に、安定な分散液は、水などの適切な分散媒中で、フュームド金属酸化物の混合物を超高剪断に曝すことによって形成してよい。本明細書で使用される場合、超高剪断は、混合されるべき液体が少なくとも約10,000sec-1の剪断速度を有する剪断の領域に接触する工程を意味する。好適には、安定な分散液は、少なくとも約15,000sec-1、少なくとも約20,000sec-1、少なくとも約30,000sec-1、少なくとも約50,000sec-1、少なくとも約100,000sec-1を超える剪断が加えられる時に形成され得る。安定な分散液は、混合物の全体積を超高剪断に曝すのに十分な時間にわたりローター/ステーター式分散機又はビーズミルなどの装置を使用して形成してよい。場合により、剪断は圧力下で加えてよい。フュームド金属酸化物又はフュームドシリカの安定な分散液は安定なコロイドである。好適には、安定な分散液はフュームド金属酸化物の水性分散液である。安定な分散液中のフュームド金属酸化物は約300nm未満の中央値二次粒度(D50)を有する。
【0019】
「フュームドシリカ」という用語は、時折、当技術分野においてシリカフュームと相互に交換して大まかに使用されてきた。しかしながら、当業者に認識されているように、フュームドシリカとシリカフュームの構造は極めて異なる。上述のように、フュームドシリカ粒子は、多数の約5〜約100nmのナノメートルサイズの一次粒子を含み、これらは凝集及び凝塊形成して鎖様の構造を有するより大きなクラスタを形成する。フュームドシリカは、例えば、四塩化ケイ素の気相加水分解などの発熱プロセスによって合成してよい。対照的に、シリカフュームは、米国コンクリート学会(ACI)によって定義され且つ当技術分野で理解されているように、非常に微細な非結晶性シリカであり、元素態ケイ素又はケイ素を含有する合金の製造の副生物として電気アーク炉中で製造される。シリカフュームはまた凝集したシリカフューム又はマイクロシリカを指す。約95%のシリカフュームの粒子が1μmより小さく、約0.4〜0.5μmの平均粒度を与える分布を有する。シリカフュームの一次粒子はおおよそ球状であり且つフュームドシリカを形成する一次粒子よりも有意に大きい。
【0020】
好適なフュームド金属酸化物は、少なくとも約30nm、少なくとも約40nm、少なくとも約50nm、少なくとも約60nm、少なくとも約70nm、又は少なくとも約75nmの中央値二次粒度を有する。好適なフュームド金属酸化物は、約300nm未満、約275nm未満、約250nm未満、約225nm未満、約200nm未満、約175nm未満、又は約150nm未満の中央値二次粒度を有する。
【0021】
フュームド金属酸化物は、例えば、別の金属酸化物と一緒にドープするか、又は官能性シロキサン又はカチオンポリマーなどの化学的部分を表面結合することによって、場合により更に改質してよい。好適なドープされたフュームド金属酸化物は、米国特許第6,328,944号及び第6,613,300号に記載された技術に従って製造することができ、これらの各々の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。図1はドープされたフュームド金属酸化物を製造するのに適した装置を示す。バーナー1はノズル3の中に吐出する中央管2から構成され、この外部で主なガス流れが燃焼室8の中に流れ込んでそこで燃焼する。内部ノズルは更なる環状ノズル4(マントルノズル)に囲まれており、その外部にケーキングを防ぐためにマントル又は二次水素を流す。中央に配置された軸方向の管5は、中央管2の内部に配置され且つ中央管2のノズル3の数センチメートル上流で終端する。エアロゾルは軸方向の管5中に供給され、それによって軸方向の管5からのエアロゾルガス流れが、中央管2の終端区域にわたり中央管2からのガス流れと一緒に均一に混合される。中央管は、熱分解反応のために空気、水素及び、例えば、四塩化ケイ素を運ぶ。エアロゾルはエアロゾル発生器6(超音波噴霧器)中で生成される。発生器6に配置された塩水溶液9は、溶解又は分散/懸濁した形の塩として金属又は非金属を含有し且つエアロゾル出発材料として使用される。エアロゾル発生器6によって生成したエアロゾルは、キャリアガス流れ10によって加熱ゾーン7を通過し、そこで水が蒸発し、小さな、細かく分散した塩結晶がガス相中にとどまる。
【0022】
ドーピング成分は、金属及び/又は非金属及びそれらの化合物であってよい。ドーピング成分は、酸化物、炭酸塩又は他の塩で見出されるなどの、元素形態で又はイオンとして添加してよい。フュームド金属酸化物は、好適には約3質量%未満、約2質量%未満、又は約1質量%未満のドーピング成分でドープされてよい。好適なドーピング成分として、新規な金属、並びにアルカリ金属及びアルカリ土類金属、例えば、Li、Na、K、Rb、Cs、Fr、Al、Be、Mg、Ca、Sc及びBaが挙げられる。他の好適なドーピング成分としてCe、F、Cl、Br、I、At、Pb、Fe及びTiが挙げられる。幾つかの実施態様において、ドーパントは一価又は二価のイオンとしてフュームド金属酸化物中に組み込んでよい。ドープされたフュームド金属酸化物は、好適な分散性フュームド金属酸化物であるか、又は安定な水性分散液などの安定な分散液として提供される。
【0023】
好適なフュームド金属酸化物分散液は、Evonik Degussa Corporationから市販されているもの、例えば、AERODISP(登録商標)G1220、AERODISP(登録商標)W1450、AERODISP(登録商標)W7215S、AERODISP(登録商標)W1226、AERODISP(登録商標)W1714、AERODISP(登録商標)W1824、AERODISP(登録商標)W1836、AERODISP(登録商標)W630、AERODISP(登録商標)W440、VP DISP W7330N、VP DISP W740X、VP DISP 2730、VP DISP 2550、AERODISP(登録商標)W7215S、AERODISP(登録商標)W7512S、AERODISP(登録商標)W7520、AERODISP(登録商標)W7520N、AERODISP(登録商標)W7520P、AERODISP(登録商標)W7622、AERODISP(登録商標)WK341、VP DISP W340、VP DISP W740ZX、及びVP Disp W3530N;Cabot Corporation社から市販されているもの、例えばCAB−O−SPERSE(登録商標)PG022、CAB−O−SPERSE(登録商標)A2012、CAB−O−SPERSE(登録商標)2012A、CAB−O−SPERSE(登録商標)2020K、CAB−O−SPERSE(登録商標)A2017、CAB−O−SPERSE(登録商標)2017A、CAB−O−SPERSE(登録商標)1030K、CAB−O−SPERSE(登録商標)K2020、CAB−O−SPERSE(登録商標)2020K、CAB−O−SPERSE(登録商標)4012K、CAB−O−SPERSE(登録商標)PG002CAB−O−SPERSE(登録商標)PG001、CAB−O−SPERSE(登録商標)1015A、CAB−O−SPERSE(登録商標)1020K、CAB−O−SPERSE(登録商標)GP32/12、CAB−O−SPERSE(登録商標)GP32/17、CAB−O−SPERSE(登録商標)GP50、CAB−O−SPERSE(登録商標)MT32/17、CAB−O−SPERSE(登録商標)A105、CAB−O−SPERSE(登録商標)A1095、CAB−O−SPERSE(登録商標)A205、CAB−O−SPERSE(登録商標)A1695、CAB−O−SPERSE(登録商標)A2095、CAB−O−SPERSE(登録商標)C1030K、CAB−O−SPERSE(登録商標)C1015A、CAB−O−SPERSE(登録商標)K4012、CAB−O−SPERSE(登録商標)P1010、CAB−O−SPERSE(登録商標)II、CAB−O−SPERSE(登録商標)A3875、CAB−O−SPERSE(登録商標)PG001、CAB−O−SPERSE(登録商標)PG002及びCAB−O−SPERSE(登録商標)CT302C;並びにWacker Chemie AGから市販されているもの、例えばHDK(登録商標)XK20030、HDK(登録商標)A2012、HDK(登録商標)1515B、HDK(登録商標)2012B、HDK(登録商標)A3017及びHDK(登録商標)A3017B;並びにそれらの組合せを含む。
【0024】
好適な金属酸化物及びフュームド金属酸化物、これらの酸化物を含む好適な分散液及びこれらの分散液の製造方法が、米国特許出願公開番号US20060154994号、US20040106697号、US2003095905号、US2002041952号、国際公開番号WO2006067131号、WO2006067127号、WO2005061385号、WO2004050377号、WO9722670号、カナダ出願番号CA2285792号、及び米国特許番号7,015,270号、6,808,769号、6,840,992号、6,680,109号及び5,827,363号に開示されており、それらの各々の全内容が参照により完全に本明細書に組み込まれる。
【0025】
他の好適な金属酸化物及び該酸化物を含む分散液は、Akzo Nobel社/EKA Chemicals社から市販されているもの、例えばBINDZIL(登録商標)15/500、BINDZIL(登録商標)30/360、BINDZIL(登録商標)30/220、BINDZIL(登録商標)305、BINDZIL(登録商標)30NH2/220、BINDZIL(登録商標)40/220、BINDZIL(登録商標)40/170、BINDZIL(登録商標)30/80、BINDZIL(登録商標)CAT80、BINDZIL(登録商標)F45、BINDZIL(登録商標)50/80、NYACOL(登録商標)215、NYACOL(登録商標)830、NYACOL(登録商標)1430、NYACOL(登録商標)1440、NYACOL(登録商標)2034DI、NYACOL(登録商標)2040、NYACOL(登録商標)2040NH4及びNYACOL(登録商標)9950;H.C.Stark社/Bayer社から市販されているもの、例えばLEVASIL(登録商標)500/15%、LEVASIL(登録商標)300/30%、LEVASIL(登録商標)300F/30%、LEVASIL(登録商標)200E/20%、LEVASIL(登録商標)200S/30%、LEVASIL(登録商標)200A/30%、LEVASIL(登録商標)200/30%、LEVASIL(登録商標)200N/30%、LEVASIL(登録商標)200/40%、LEVASIL(登録商標)100/45%、LEVASIL(登録商標)100S/30%、LEVASIL(登録商標)100/30%、LEVASIL(登録商標)50CK30、LEVASIL(登録商標)4063、LEVASIL(登録商標)100S/45%、LEVASIL(登録商標)50/50%;Grace Davison社から市販されているもの、例えばLUDOX(登録商標)SM、LUDOX(登録商標)HS−30、LUDOX(登録商標)LS、LUDOX(登録商標)HS−40、LUDOX(登録商標)AM、LUDOX(登録商標)WP、LUDOX(登録商標)AS、LUDOX(登録商標)TM;Nalco Chemical社から市販されているもの、例えばNALCO(登録商標)1115、NALCO(登録商標)2326、NALCO(登録商標)6011、NALCO(登録商標)1130、NALCO(登録商標)1030、NALCO(登録商標)6010、NALCO(登録商標)1140、NALCO(登録商標)2325、NALCO(登録商標)2327、NALCO(登録商標)1060、NALCO(登録商標)1034、NALCO(登録商標)1129、NALCO(登録商標)1050、NALCO(登録商標)6009;Nissan Chemical Industries Ltd.から市販されているもの、例えばSNOWTEX(登録商標)20、SNOWTEX(登録商標)30、SNOWTEX(登録商標)C、SNOWTEX(登録商標)N、SNOWTEX(登録商標)O;並びにClariant社/Rodel社から市販されているもの、例えばKLEBOSOL(登録商標)30N25、KLEBOSOL(登録商標)30H25、KLEBOSOL(登録商標)30N50PHN、KLEBOSOL(登録商標)30N50、KLEBOSOL(登録商標)30H50、KLEBOSOL(登録商標)1501−50、KLEBOSOL(登録商標)1508−50、KLEBOSOL(登録商標)1498−50を含むがこれらに限定されない。本発明のインベストメント鋳造シェルは、これらの金属酸化物、金属酸化物を含む分散液又はそれらの組み合わせのいずれかで作られ且つそれらを含んでよい。
【0026】
1種以上の耐火剤がスラリー及びスタッコ中に適切に存在してよい。耐火剤は高い温度でそれらの強度を維持する。スラリー及びスタッコ中で使用される耐火剤は同一又は異なってよい。好適な耐火剤は、ヒュームドシリカ、シリカフューム、ジルコン、アルミナ、アルミノケイ酸塩、グラファイト、ジルコニア、ジルコン、イットリア、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。好適には耐火剤は、スラリー又はインベストメント鋳造モールドの全固体含有量の少なくとも約60質量%、少なくとも約65質量%、少なくとも約70質量%、少なくとも約75質量%、少なくとも約80質量%、又は少なくとも約85質量%で存在する。好適には耐火剤は、スラリー又はインベストメント鋳造モールドの全固体含有量の約99質量%未満、約98質量%未満、約97質量%未満、約95質量%未満、約93質量%未満、又は約90質量%未満で存在する。
【0027】
本発明のスラリー及びインベストメント鋳造モールドは任意の補強剤を更に含んでよい。補強剤はインベストメント鋳造モールドの強化に役立つ作用物質である。好適な補強剤は、繊維状又は針様材料、例えば、ガラス繊維、セラミック層状又は針様結晶、炭素繊維又はプラスチック繊維を含んでよい。好適な補強剤は、VANSIL(登録商標)W(RT Vanderbilt & Co.,Norwalk,CTから市販されているケイ灰石)、チョップドストランド979ガラス繊維(Saint Gobain Vetrotex,Valley Forge,PAから市販されている)、及びSTEALTH(登録商標)1/8’ポリプロピレン繊維(Synthetic Industries,Inc.,Chickamauga GAから市販されている)を含むが、これらに限定されない。好適には補強剤は、スラリー又はインベストメント鋳造モールドの全固体含有量の少なくとも約0.1質量%、少なくとも約0.05質量%、少なくとも約0.1質量%、少なくとも約0.2質量%、少なくとも約0.3質量%、又は少なくとも約0.4質量%で存在する。好適には補強剤は、スラリー又はインベストメント鋳造モールドの全固体含有量の約5質量%未満、約3質量%未満、約2質量%未満、約1.5質量%未満、約1質量%未満、又は約0.75質量%未満、又は約0.6質量%未満で存在する。
【0028】
スラリー中に適切に含まれる他の任意の成分は、インベストメント鋳造モールドのグリーン強度を向上させる、有機被膜形成剤を含む。好適な被膜形成剤は、水性ポリビニルアセテートエマルション、ポリビニルアルコール及びアンモニウムアルギン酸塩を含むが、これらに限定されない。粘土もまた場合によりスラリーコーティングの特性を改良するため含まれる。粒度を制御するための核剤もまた、場合により含まれる。好適な核剤は、耐火性コバルト化合物、例えば、アルミン酸塩、ケイ酸塩、チタン酸塩、酸化物、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。界面活性剤もまた場合により、スラリーの能力を改良してワックスの原型を湿潤させ且つ水はけを補助するため含まれる。好適な界面活性剤は、非イオン性界面活性剤及び陰イオン性界面活性剤を含むが、これらに限定されない。
【0029】
一実施態様において、フュームド金属酸化物を含むスラリー又はシェルモールドがインベストメント鋳造のために提供されており、その際、スラリー又はシェルモールド中に存在する全フュームド金属酸化物の少なくとも約25%、少なくとも約35%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、又は少なくとも約99%が、分散性フュームド金属酸化物、ドープされたフュームド金属酸化物又はそれらの組み合わせである。フュームド金属酸化物又はドープされたフュームド金属酸化物は、安定な分散液としてのスラリーに適切に添加されるか又はその中に存在する。
【0030】
分散性フュームド金属酸化物又はドープされたフュームド金属酸化物はまた、シェルモールドの全グリーン質量の少なくとも約0.2質量%、少なくとも約0.5質量%、少なくとも約0.75質量%、少なくとも約1質量%、少なくとも約2質量%、少なくとも約3質量%、少なくとも約4質量%、少なくとも約5質量%、少なくとも約7.5質量%、又は少なくとも約10質量%で適切に存在してよい。分散性フュームド金属酸化物又はドープされたフュームド金属酸化物はまた、グリーンシェルモールドの形の全質量の約50質量%未満、約40質量%未満、約30質量%未満、約25質量%未満、約20質量%未満、又は約15質量%未満で適切に存在してよい。
【0031】
スラリーはスラリーの全固体含量の少なくとも約0.5質量%の分散性フュームド金属酸化物又はドープされたフュームド金属酸化物を含有してよい。スラリーはまた、スラリーの全固体含量の少なくとも約0.75質量%、少なくとも約1質量%、少なくとも約2質量%、少なくとも約3質量%、少なくとも約4質量%、少なくとも約5質量%、少なくとも約7.5質量%、少なくとも約10質量%、又は少なくとも約15質量%の分散性フュームド金属酸化物又はドープされたフュームド金属酸化物を適切に含んでよい。スラリーは、スラリーの全固体含量の約40質量%未満、約35質量%未満、約30質量%未満、約25質量%未満、又は約20質量%未満の分散性フュームド金属酸化物又はドープされたフュームド金属酸化物を適切に含有してよい。
【0032】
本発明のモールド及びスラリーはコロイド状金属酸化物及びフュームド金属酸化物の両方を含むバインダーを適切に含有してよい。好適にはフュームド金属酸化物は、分散性フュームド金属酸化物、ドープされたフュームド金属酸化物、ドープされた分散性フュームド金属酸化物、約300nm未満の中央値二次粒度を有するフュームド金属酸化物であるか、又はフュームド金属酸化物分散液として提供される。好適にはバインダーは、フュームド金属酸化物の部につき少なくとも約0.1質量部、少なくとも約0.25質量部、少なくとも約0.5質量部、少なくとも約1質量部、少なくとも約1.25質量部、少なくとも約1.5質量部、少なくとも約2質量部、少なくとも約2.5質量部又は少なくとも約3質量部のコロイド状金属酸化物を含む。好適にはバインダーは、フュームド金属酸化物の部につき約100部未満、約50部未満、約20部未満、約15部未満、約10部未満、約9部未満、約8部未満、約7部未満、又は約6部未満のコロイド状金属酸化物を含む。
【0033】
本発明のインベストメント鋳造モールドは、分散性フュームド金属酸化物を含むバインダーを用いずに製造されたものよりも優れた強度特性を示す。例えば、分散性フュームド金属酸化物、ドープされたフュームド金属酸化物を含む、グリーン状態、湿潤状態又は焼成状態のモールド又はフュームド金属酸化物分散液で製造されたモールドは、分散性フュームド金属酸化物を含むバインダーを用いずに製造された類似の棒と比較した場合、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約50%、又は少なくとも約60%のMPaにおいて測定された破壊係数に増加が見られる。本明細書で使用される場合、「焼成強度」とは、900℃を超える温度に加熱して冷却させた後のモールドの強度を意味する。本明細書で使用される場合、「熱間強度」とは、900℃と1200℃との間の温度でのモールドの強度を意味する。本明細書で使用される場合、「湿潤強度」とは、水中で10分間煮沸して、乾燥させなかったモールドの強度を意味する。本明細書で使用され、且つ当技術分野で理解される場合、モールドの「グリーン強度」は、乾燥されたが後処理を受けなかった鋳造モールドの強度である。
【0034】
本発明のインベストメント鋳造モールドは、分散性フュームド金属酸化物を含むバインダーを用いずに製造されたものよりも低減された表面粗さを示す。例えば、モールドは、分散性フュームド金属酸化物を含むバインダーを用いずに製造された類似の棒と比較した場合、プロフィルメーターを用いてrms(平方自乗平均)で測定して、少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、又は少なくとも約50%の表面粗さの減少が見られる。
【0035】
本発明のスラリーは当技術分野で公知の任意の技術によって適切に製造される。例えば、使用されるならば、耐火剤及び強化剤などの乾燥成分は、プラウミキサーを使用して混合してよい。フュームド金属酸化物分散液、ドープされたフュームド金属酸化物又はドープされたフュームド金属酸化物分散液は、水又はアルコールなどの他の液体と一緒に添加されて混合が続けられる。スラリーは酸又はアルカリにより所望のpHに適切に変性される。
【0036】
インベストメント鋳造モールドは、例えば、融解、焼成又はピーリングによって除去できるワックス、熱可塑性材料又は他の材料から作られた予備成形された原型にスラリーを塗布することによって適切に形成される。スラリーは、スラリーの1つ以上の追加の層を塗布する前に乾燥させてよい。次のスラリーは第1の(主な)スラリーと同一又は異なってよい。所望であれば、耐火剤のスタッコ層は、各々の層が乾燥される前にスラリー層の間に堆積されてよい。スタッコは、浸漬、ふるい分け又は散水を含む任意の方法によって堆積されるが、これらに限定されない。好適には、分散性フュームド金属酸化物、又はドープされたフュームド金属酸化物がシェル全体に存在する。
【0037】
一旦モールドが形成されて乾燥すると、予備成形された原型は、例えば、熱を使用して適切に取り除いてよい。
【0038】
以下の実施例は例示的であり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0039】
実施例
実施例1:インベストメント鋳造のためのスラリーの製造
5種の異なる組成物を、表1に列記された各々の成分と組み合わせることによって製造した。VP Disp W7330N、30%の固体充填量を有し且つNaOH安定化を使用するEvonik Degussa Corporationから市販の水ベースの安定なフュームドシリカ分散液、LUDOX(登録商標)SM−30、30%の固体充填量を有し且つNaOH安定化を使用するGrace Davisonから市販の水ベースのコロイド状シリカ、又は両方の組み合わせのいずれかをバインダーとして使用した。耐火成分はSil−Co−Sil(登録商標)75及びSil−Co−Sil(登録商標)125を含んでおり、これらはそれぞれ75及び125のメッシュ粒径フラクションの溶融シリカ粉末(U.S. Silica Company Berkeley Springs, WVから市販されている)である。VANSIL(登録商標)W、針様のウォラストナイト鉱物強化剤(RT Vanderbilt & Co., Norwalk, CNから市販されている)もまた組成物中に含まれていた。溶融シリカを、スパチュラを用いてウォラストナイトと組み合わせた。バインダーのLUDOX(登録商標)SM−30及び/又はVP Disp W7330Nを添加し、このスラリーを回転ミキサー(Flacktec Speed Mixer DAC 150)を用いて混合した。
【表1】

【0040】
実施例2:コロイド状シリカ及びフュームドシリカを含有する組成物の沈殿度及びレオロジー
100%コロイド状シリカ分散液、75%コロイド状シリカ分散液及び25%フュームドシリカ分散液、50%コロイド状シリカ分散液及び50%フュームドシリカ分散液、25%コロイド状シリカ分散液及び75%フュームドシリカ分散液、及び100%フュームドシリカ分散液を含有する組成物を、実施例1のバッチ及び手順に従って製造した。この組成物を、妨害することなく18時間放置させた。18時間後、組成物が沈降して、試料の全液体高さのパーセンテージとして表された、表2に列記された厚さの上澄み層を形成することが認められた。
【表2】

【0041】
実施例3:実施例1の組成物を使用する棒状鋳物の形成
実施例1の各々の組成物は異なるレオロジーを示し、従って浸漬によってワックスの原型を被覆するために各々が使用された時に種々の厚さの層が生じた。従って、成形された組成物の強度をそれらの厚さから独立して試験するために、2.5×30×0.6cm又は2.5×30×0.3cmのいずれかを測定する矩形棒は、Bytac(登録商標)(アルミニウムの裏支持材に付着したTeflon(登録商標)FEP樹脂被膜の積層物)に覆われたアクリルシートで作られた2個構成モールド中に実施例1の各組成物を注ぎ込むことによって形成された。この棒を一晩乾燥させた。乾燥が完了した後、モールドを破壊し、グリーン状態の棒を取り出した。
【0042】
100%のLUDOX SM−30コロイド状シリカをバインダーとして使用して製造された棒の場合、乾燥の間に沈降した粗い溶融シリカは光沢のある、ひび割れた上面を残す。対照的に、100%のVP Disp W7330Nフュームドシリカをバインダーとして使用した場合、粗い溶融シリカが乾燥の間、懸濁液中に保持され、その厚さを通して更に均質な棒が得られた。その上、100%のLUDOX SM−30を使用して3mmの厚さに対して作られた棒は乾燥の間、端部亀裂を示した。100%のVP Disp W7330Nを使用して製造された棒において亀裂は発生しなかった。実施例1に記載された、異なる割合のVP Disp W7330N及びLUDOX SM−30から製造された各々の棒に対する乾燥の間のクラッキングによる破損率を図2に示す。
【0043】
実施例4:実施例3によって形成された棒の密度
実施例3によって形成されたグリーン強度棒のかさ密度を測定した。各々の棒からの試料を秤量してグラムでその質量を見出し、次いで液体を通さない多孔性の試料を作るために各試料をポリウレタンで密封した。各棒によるmLでのアセトンの移動は、各試料のかさ容積を計算するために使用され、かさ密度は質量をかさ容積で割ることによって計算された。結果を表3に示す。
【表3】

【0044】
実施例5:実施例2によって形成された棒のグリーン強度
実施例2に従って製造されたグリーン状態の鋳造棒の破壊応力は3点曲げ試験を用いて測定され、次の式に従って破壊係数(MOR)を決定した:
【数1】

P=破壊荷重(N)
L=支持体間の試料の長さ(m)
b=試料の幅(m)
h=試料の高さ
【0045】
3点折曲げ具を備えたTinius Olsen H50KT(Tinius Olsen, Horsham, PAから市販されている)を使用して各棒を破壊するために必要な力を測定した。各棒をTinius Olsen H50KTの2本の低いロッドの上部に設置した。次に上部のロッドは、棒に当たって破損するまで1分毎に1インチの一定速度で破壊された。棒を破壊するために必要な力が記録された。MOR測定は、ある1つの試料から次の試料までに有意な変化をしやすいため、統計的な正確性のために各組成物につき少なくとも20回の測定が行われた。結果を以下の表4に示す。
【表4】

【0046】
実施例6:実施例3によって形成された棒の湿潤強度
組成物の湿潤強度は、実施例3に従って形成されたグリーン状態の棒を熱湯のビーカー中に置き、水を沸騰させ続けながら10分間そこで保持することによって測定した。10分後に完了し、湿潤状態の棒をすぐに水から取り出し、実施例5に従ってMORを試験した。結果を以下の表5に示す。
【表5】

【0047】
実施例7:実施例3によって形成された棒の焼成強度
組成物の焼成強度は、実施例3に従って形成されたグリーン状態の棒を焼成がまに置き、5℃/分の速度で1000℃に焼成することによって測定した。1000℃においてゼロ浸漬時間が存在し、一旦到達すれば、温度はすぐに5℃/分で室温まで下がった。次いで焼成状態の棒を実施例5に従ってMORについて試験することができた。結果を表6に示す。
【表6】

【0048】
机上の実施例8:実施例3によって形成された棒の熱間強度
実施例2によって形成された棒の熱間強度は、試験が1200℃及び1000℃の温度において棒を用いて実施されることを除き、実施例5に記載された方法によって測定する。棒を5℃/分の速度で1200℃又は1000℃に加熱し、所望の温度に到達した直後に実施例5に記載されたように高温3点試験用取付具で破壊する。フュームドシリカを含むバインダーを使用して形成される棒は、コロイド状シリカのみをバインダーとして使用して形成される棒よりも、各温度においてより強くなることが予想される。
【0049】
机上の実施例9:フュームド金属酸化物を含有するスラリー及びモールドの製造
異なる組成物を、表7に列記された各々の成分と組み合わせることによって製造する。VP DISP(登録商標)W740X、40%の固体充填量を有するEvonik Degussa Corporationから市販の水ベースのフュームド酸化チタン分散液、AERODISP(登録商標)W630、30%の固体充填量を有し且つ酢酸で安定化されるEvonik Degussa Corporationから市販の水ベースのフュームド酸化アルミニウム分散液、又はVP DISP(登録商標)W2650、50%の固体充填量を有し且つ水酸化アンモニウムで安定化されるEvonik Degussa Corporationから市販の水ベースのフュームド酸化ジルコニウム分散液のいずれかをバインダーとして使用する。耐火成分はSil−Co−Sil(登録商標)75及びSil−Co−Sil(登録商標)125(溶融シリカ粉末)を含有する。VANSIL(登録商標)W(ウォラストナイト)もまた組成物に含まれる。溶融シリカを、スパチュラを用いてウォラストナイトと組み合わせる。バインダー、VP DISP(登録商標)W740X、AERODISP(登録商標)W630又はVP DISP(登録商標)を添加し、スラリーを回転ミキサー(Flacktec Speed Mixer DAC150)を用いて混合する。
【表7】

【0050】
棒は、表7の各組成物からの、実施例3に記載された通りの鋳物である。この棒のグリーン強度、焼成強度、湿潤強度、及び熱間強度は、実施例5〜8に従って測定する。この棒は、実施例3に従って100%コロイド状シリカから形成された棒と比較して、より優れたグリーン強度、焼成強度、湿潤強度、及び熱間強度を示すことが予想される。
【0051】
実施例10:表面改質された分散性ヒュームドシリカを含有するスラリー及びモールドの製造
ジルコン粉(−325)、LUDOX(登録商標)SM30(W.R. Grace, Columbia, MDから市販のコロイド状シリカ分散液)及びVP Disp W3530N(Evonik Degussa Corporationから市販の化学的に構造変性されたフュームドシリカ水性分散液)を、表8に概説された割合でJiffyブレード型ミキサーを用いて24時間混合してスラリーを形成した。Victor Chem. Co.から市販の界面活性剤、VICTA WET(登録商標)12(有機リン酸エステル)を、初期混合期間後に添加してワックスモールドの湿潤を促進させた。スラリーをZahn #4 cupを使用して測定された14秒の粘度に調整した。プレートに、スラリー中の耐火物に対するバインダー成分(フュームドシリカ及びコロイド状シリカ)の種々の質量比(Rw値)で、コロイド状シリカ(LUDOX(登録商標)SM−30)とフュームドシリカ(VP Disp W3530N)との種々の相対的な混合物を流し込んだ。
【表8】

【0052】
長方形のステンレス鋼棒(約1"×1/4"×8")を鋳造ワックスで被覆した。この棒をスラリー中に浸し、10秒間保持してから引き出した。このスラリーを滴りが終わるまで棒から水切りさせて、被覆された棒をすぐにジルコン砂スタッコで満たされた流動層中に浸し、素早くスタッコから取り出した。この棒を25℃及び55%の相対湿度で1時間インキュベートした。スラリー及びスタッコ中に棒を浸漬させ、1時間乾燥させる工程を、7層のスラリー及びスタッコが堆積するまで繰り返した。次にこの棒をスラリー中に浸し、10秒間保持してから引き出した。このスラリーを滴りが終わるまで棒から水切りさせた。この棒を25℃及び55%の相対湿度で一晩乾燥させた。
【0053】
シェルの縁を砂で磨いて、鋳造耐火物を含む2枚の平坦な板を棒から取り出した。板を標準的な3点折曲げ具上に配置し、破砕するまで装入した。乾燥グリーン試験の場合、乾燥時に且つ室温で試料を試験した。湿潤グリーン試験の場合、試料を水中で10分間煮沸した後に水から取り出してすぐに試験した。焼成試験の場合、試料を1000℃に加熱し、次いで室温まで冷却した後に試験した。
【0054】
最大荷重を試料にかけた後に破断点で板の破砕部及び厚さを測定した。破壊係数は式:
【数2】

ここで、
P=破壊荷重(N)
L=支持体間の試料の長さ(m)
b=試料の幅(m)
h=破砕部での試料の厚さ
によって計算された。
【0055】
表9、10及び11は、スラリー中の耐火物に対するバインダー成分(フュームドシリカ及びコロイド状シリカ)の種々の質量比(Rw値)で、コロイド状シリカ(LUDOX(登録商標)SM−30)とフュームドシリカ(VP Disp W3530N)との種々の相対的な混合物を用いて鋳込まれた板について乾燥グリーン強度、湿潤強度及び焼成強度のそれぞれの結果を示す。
【表9】

【表10】

【表11】

【0056】
実施例11:フュームドアルミナ分散液で製造されたスラリー及びモールドの製造
鋳型は実施例10に従ってVP Disp(登録商標)W740ZX(フュームドアルミナ分散液)で製造された。鋳型の乾燥強度を実施例10に従って測定し、この結果を表12に示す。
【表12】

【0057】
机上の実施例12:セリウムドープされたシリカで製造されたスラリー及びモールドの製造
セリウムドープされたフュームドシリカは、約130℃で4.44kg/hのSiClを蒸発させ、図1に示したバーナーの中央管中にこれを導入することによって製造される。製造パラメータを表13に示す。3Nm/hの一次水素及び8.7Nm/hの空気もまた中央管に供給される。このガス混合物は内側バーナーノズルを流れ出て、それによって直列につながれた燃焼室及び水冷炎管中で燃焼する。中央ノズルを囲むマントルノズルにおいて、0.5Nm/hのマントル又は二次水素が、ケーキングを防ぐために供給される。
【0058】
エアロゾルが軸方向の管を流れ出て中央管に流れ込む。エアロゾルはセリウム塩エアロゾルであり、これはエアロゾル発生器中で5%の水性塩化セリウム(III)溶液の超音波噴霧化によって205g/hの量で製造された。
【0059】
セリウム塩エアロゾルは、キャリアガスとしての0.5Nm/hの空気によって加熱された管を通り、その際、該エアロゾルは約180℃の温度でガス及び塩結晶エアロゾルに変換される。
【0060】
バーナーの口部では、ガス混合物(SiCl/空気/水素、エアロゾル)の温度は180℃である。
【0061】
この反応ガス及びその結果として生じる熱分解により製造された、セリウムでドープされたシリカを、減圧の印加により吸引下で冷却系を介して取り除き、そして約100〜160℃に冷却させた。この固体を、フィルター又はサイクロン中でガス流から分離した。
【0062】
ドープされた、熱分解シリカを、白色の、微粉砕粉末として製造する。更なる工程において、昇温において水蒸気を含有する空気で処理することにより、付着している塩酸残分を熱分解シリカから取り除く。
【表13】

注記:一次空気=中央管中の空気の量;H中心部=中央管中の水素;ガス温度=中央管のノズルでのガス温度;エアロゾルの量=エアロゾルの形に変換される塩溶液の質量流量;空気のエアロゾル=エアロゾル中のキャリアガス(空気)。
【0063】
セリウムドープされたシリカを水に分散させる。水をこのセリウムドープされたシリカに添加すると、20%(w/w)のドープされたシリカである混合物が得られる。pHをNaOHで10に調整し、セリウムドープされたシリカを、Ystral Gmbh, Germanyから市販の、Ystral Conti TDS-3を用いて15,000sec−1の剪断をかけることによって分散させる。
【0064】
スラリー及びモールドを実施例10に従って製造するが、セリウムドープされたシリカ分散液をVP Disp W3530Nの代わりに使用することを除く。鋳型のグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を実施例10に従って測定する。この鋳型は、実施例10に従って100%コロイド状シリカから形成された鋳型と比較して、より優れたグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を示すことが予想される。
【0065】
机上の実施例13:カリウムドープされたシリカで製造されたスラリー及びモールドの製造
カリウムドープされたフュームドシリカは、約130℃で4.44kg/hのSiClを蒸発させ、図1に示したバーナーの中央管中にこれを導入することによって製造される。製造パラメータを表14に示す。3Nm/hの一次水素及び8.7Nm/hの空気もまた中央管に供給される。このガス混合物は内側バーナーノズルを流れ出て、それによって直列につながれた燃焼室及び水冷炎管中で燃焼する。中央ノズルを囲むマントルノズルにおいて、0.5Nm/hのマントル又は二次水素が、ケーキングを防ぐために供給される。
【0066】
エアロゾルが軸方向の管を流れ出て中央管に流れ込む。エアロゾルはカリウム塩エアロゾルであり、これはエアロゾル発生器中で0.5%の塩化カリウム水溶液の超音波噴霧化によって215g/hの量で製造された。
【0067】
カリウム塩エアロゾルは、キャリアガスとしての0.5Nm/hの空気によって加熱された管を通り、その際、該エアロゾルは約180℃の温度でガス及び塩結晶エアロゾルに変換される。
【0068】
バーナーの口部では、ガス混合物(SiCl/空気/水素、エアロゾル)の温度は180℃である。
【0069】
この反応ガス及びその結果として生じる熱分解により製造された、カリウムでドープされたシリカを、減圧の印加により吸引下で冷却系を介して取り除き、そして粒子/ガス流を約100〜160℃に冷却させた。この固体を、フィルター又はサイクロン中でガス流から分離する。
【0070】
ドープされた、熱分解により製造されたシリカを、白色の、微粉砕粉末として製造する。更なる工程において、昇温において水蒸気を含有する空気で処理することにより、付着している塩酸残分をシリカから取り除く。
【表14】

注記:一次空気=中央管中の空気の量;H中心部=中央管中の水素;ガス温度=中央管のノズルでのガス温度;エアロゾルの量=エアロゾルの形に変換される塩溶液の質量流量;空気のエアロゾル=エアロゾル中のキャリアガス(空気)。
【0071】
カリウムドープされたシリカを水に分散させる。水をこのカリウムドープされたシリカに添加すると、20%(w/w)のドープされたシリカである混合物が得られる。pHをNaOHで10に調整し、カリウムドープされたシリカを、Ystral Gmbh, Germanyから市販の、Ystral Conti TDS-3を用いて15,000sec−1の剪断をかけることによって分散させる。
【0072】
スラリー及びモールドを実施例10に従って製造するが、カリウムドープされたシリカ分散液をVP Disp W3530Nの代わりに使用することを除く。鋳型のグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を実施例10に従って測定する。この鋳型は、実施例10に従って100%コロイド状シリカから形成された鋳型と比較して、より優れたグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を示すことが予想される。
【0073】
机上の実施例14:フュームドシリカ分散液で製造されたスラリー及びモールドの製造
スラリー及びモールドを実施例10に従って製造するが、AERODISP(登録商標)W7622(低粘度、弱アルカリ性、AEROSIL(登録商標)(100nmの粒度及び300m/gの表面積を有するフュームドシリカ)の水ベース分散液)をVP Disp W3530Nの代わりに使用することを除く。鋳型のグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を実施例10に従って測定する。この鋳型は、実施例10に従って100%コロイド状シリカから形成された鋳型と比較して、より優れたグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を示すことが予想される。
【0074】
机上の実施例15:フュームドシリカ分散液で製造されたスラリー及びモールドの製造
スラリー及びモールドを実施例10に従って製造するが、AERODISP(登録商標)W7520N(低粘度、弱アルカリ性、AEROSIL(登録商標)200(120nmの粒度及び200m/gの表面積を有するフュームドシリカ)の水ベース分散液)をVP Disp W3530Nの代わりに使用することを除く。鋳型のグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を実施例10に従って測定する。この鋳型は、実施例10に従って100%コロイド状シリカから形成された鋳型と比較して、より優れたグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を示すことが予想される。
【0075】
机上の実施例16:フュームド混合金属酸化物分散液で製造されたスラリー及びモールドの製造
スラリー及びモールドを実施例10に従って製造するが、AERODISP(登録商標)W7330N(カチオン化されたフュームド混合金属酸化物分散液−フュームドアルミナでドープされたフュームドシリカ)をVP Disp W3530Nの代わりに使用することを除く。鋳型のグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を実施例10に従って測定する。この鋳型は、実施例10に従って100%コロイド状シリカから形成された鋳型と比較して、より優れたグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を示すことが予想される。
【0076】
机上の実施例17:フュームド混合金属酸化物分散液で製造されたスラリー及びモールドの製造
スラリー及びモールドを実施例10に従って製造するが、VP DISP W340(シリカ及びアルミナの混合フュームド金属酸化物分散液)をVP Disp W3530Nの代わりに使用することを除く。鋳型のグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を実施例10に従って測定する。この鋳型は、実施例10に従って100%コロイド状シリカから形成された鋳型と比較して、より優れたグリーン強度、焼成強度、及び湿潤強度を示すことが予想される。
【0077】
本明細書において引用された全ての特許、刊行物及び参照文献は、参照により本明細書に完全に組み込まれる。本開示及び組み込まれた特許、刊行物及び参照文献間での矛盾の場合、本開示は制御されるべきである。
【符号の説明】
【0078】
1 バーナー、 2 中央管、 3 ノズル、 4 環状ノズル(マントルノズル)、 5 軸方向の管、 6 エアロゾル発生器、 7 加熱ゾーン、 8 燃焼室、 9 塩水溶液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐火性粒子、コロイド状シリカ及び約300nm未満の中央値二次粒度を有するフュームド金属酸化物を含むインベストメント鋳造シェル。
【請求項2】
前記フュームド金属酸化物がシェル全体に存在する、請求項1記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項3】
前記フュームド金属酸化物がヒュームドシリカ、ヒュームドアルミナ、フュームドチタニア、フュームドジルコニア、又はそれらの組み合わせを含む、請求項1記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項4】
前記フュームドシリカがドープされたフュームドシリカを含む、請求項1記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項5】
前記ドープされたヒュームドシリカがセリウム、セシウム、ルビジウム、カリウム、ナトリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ベリリウム、アルミニウム、チタン、鉄、鉛、フッ素、塩素、臭素又はそれらの組み合わせのイオンを含む、請求項4記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項6】
コロイド状シリカ対フュームド金属酸化物の比が約20:1から約1:5までである、請求項1記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項7】
前記フュームド金属酸化物がシェルの焼成強度、グリーン強度又は湿潤強度を少なくとも約10%向上させる、請求項1記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項8】
前記フュームド金属酸化物がシェルの表面粗さを少なくとも約5%低下させる、請求項1記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項9】
前記耐火性粒子がジルコン又はジルコニアを含む、請求項1記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項10】
耐火性粒子及びドープされたフュームド金属酸化物を含むインベストメント鋳造シェル。
【請求項11】
前記ドープされたフュームド金属酸化物がドープされたフュームドシリカを含む、請求項10記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項12】
前記ドープされたヒュームドシリカがセリウム、セシウム、ルビジウム、カリウム、ナトリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ベリリウム、アルミニウム、チタン、鉄、鉛、フッ素、塩素、臭素又はそれらの組み合わせのイオンを含む、請求項11記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項13】
コロイド状シリカを更に含む、請求項10記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項14】
コロイド状シリカ対ドープされたフュームド金属酸化物の比が約20:1から約1:5までである、請求項13記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項15】
前記フュームドシリカがシェルの焼成強度、グリーン強度又は湿潤強度を少なくとも約10%向上させる、請求項10記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項16】
前記フュームドシリカがシェルの表面粗さを少なくとも約5%低下させる、請求項10記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項17】
前記耐火性粒子がジルコン又はジルコニアを含む、請求項10記載のインベストメント鋳造シェル。
【請求項18】
インベストメント鋳造シェルの強度を向上させる方法であって:
(a)フュームド金属酸化物の水性分散液を耐火剤スラリー中に導入すること;
(b)該耐火剤スラリー及び耐火剤スタッコをインベストメント鋳造シェルモールドにわたって交互層に堆積させることを含み、該フュームド金属酸化物の水性分散液が鋳造の強度を向上させる、
インベストメント鋳造シェルの強度を向上させる方法。
【請求項19】
前記フュームド金属酸化物の分散液がフュームドシリカの分散液を含む、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記ヒュームドシリカがセリウム、セシウム、ルビジウム、カリウム、ナトリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ベリリウム、アルミニウム、チタン、鉄、鉛、フッ素、塩素、臭素又はそれらの組み合わせのイオンでドープされる、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記フュームド金属酸化物の分散液が安定なフュームド金属酸化物の分散液を含む、請求項18記載の方法。
【請求項22】
インベストメント鋳造シェルの製造方法であって:
(a)フュームド金属酸化物の分散液を耐火剤スラリー中に導入すること;
(b)該耐火剤スラリー及び耐火剤スタッコをインベストメント鋳造モールドにわたって交互層に堆積させることを含む、インベストメント鋳造シェルの製造方法。
【請求項23】
前記フュームド金属酸化物の分散液がフュームドシリカの分散液を含む、請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記ヒュームドシリカがセリウム、セシウム、ルビジウム、カリウム、ナトリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ベリリウム、アルミニウム、チタン、鉄、鉛、フッ素、塩素、臭素又はそれらの組み合わせのイオンでドープされる、請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記フュームド金属酸化物の分散液が安定なフュームド金属酸化物の分散液を含む、請求項22記載の方法。
【請求項26】
ドープされたフュームド金属酸化物をシェル中に導入することを含むインベストメント鋳造シェルの製造方法。
【請求項27】
ドープされたフュームド金属酸化物を水性分散液として導入する、請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記ドープされたフュームド金属酸化物分散液がドープされたフュームドシリカ分散液を含む、請求項27記載の方法。
【請求項29】
ドープされたフュームドシリカ分散液をシェル中に導入することが:
(a)ドープされたフュームドシリカ分散液を耐火剤スラリー中に導入すること;
(b)該耐火剤スラリー及び耐火剤スタッコをインベストメント鋳造シェルモールドにわたって交互層に堆積させることを更に含む、請求項28記載の方法。
【請求項30】
フュームド金属酸化物の分散液が安定なフュームド金属酸化物の分散液を含む、請求項26記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−516479(P2010−516479A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−548394(P2009−548394)
【出願日】平成20年1月29日(2008.1.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/052337
【国際公開番号】WO2008/094928
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】