ウエハ無電解めっきシステムおよびその関連方法
【課題】ウエハ無電解めっきシステムおよびその関連方法
【解決手段】ウエハ無電解めっきのためのドライイン−ドライアウトシステムが開示される。システムは、ウエハ進入/退出工程およびウエハ乾燥工程のための上側ゾーンを含む。上側ゾーンには、乾燥工程を実施するために近接ヘッドが提供される。システムは、また、無電解めっき工程のための下側ゾーンも含む。下側ゾーンは、流体湧昇法(fluid upwelling)によってウエハを浸水させる無電解めっき装置を含む。システムの上側ゾーンおよび下側ゾーンは、二重壁チャンバによって囲われ、ここで、内壁は、化学的に不活性なプラスチックであり、外壁は、構造金属である。システムは、システムに対して必要な化学物質供給および制御を行う流体取り扱いシステムに界接する。システムは、雰囲気制御される。また、システムは、雰囲気制御される管理式移送モジュール(MTM)に界接する。
【解決手段】ウエハ無電解めっきのためのドライイン−ドライアウトシステムが開示される。システムは、ウエハ進入/退出工程およびウエハ乾燥工程のための上側ゾーンを含む。上側ゾーンには、乾燥工程を実施するために近接ヘッドが提供される。システムは、また、無電解めっき工程のための下側ゾーンも含む。下側ゾーンは、流体湧昇法(fluid upwelling)によってウエハを浸水させる無電解めっき装置を含む。システムの上側ゾーンおよび下側ゾーンは、二重壁チャンバによって囲われ、ここで、内壁は、化学的に不活性なプラスチックであり、外壁は、構造金属である。システムは、システムに対して必要な化学物質供給および制御を行う流体取り扱いシステムに界接する。システムは、雰囲気制御される。また、システムは、雰囲気制御される管理式移送モジュール(MTM)に界接する。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
集積回路やメモリセルなどの半導体デバイスの作成では、半導体ウエハ(「ウエハ」)上に構造を形成するために、一連の製造工程が実施される。ウエハは、シリコン基板上に定められたマルチレベル構造の形態をとる集積回路デバイスを含む。基板レベルでは、拡散領域を伴うトランジスタデバイスが形成される。その後に形成されるレベルでは、所望の集積回路デバイスを形成するために、相互接続金属配線がパターン形成され、トランジスタデバイスに電気的に接続される。また、パターン形成された導電層は、誘電体材料によってその他の導電層から絶縁される。
【0002】
集積回路を構築するために、先ず、ウエハの表面上にトランジスタが形成される。次いで、一連の製造プロセス工程を通じて、複数の薄膜層の形で配線構造および絶縁構造が追加される。一般に、形成されたトランジスタの上には、第1の誘電体(絶縁)材料層が堆積される。この基層の上には、後続の金属(例えば銅やアルミニウムなど)層が形成され、電気を流す導電線を形成するためにエッチングされ、次いで、必要な絶縁体を線間に形成するために誘電体材料を充填される。
【0003】
銅線は、一般に、PVDシード層(PVD Cu)と、それに続く電気めっき層(ECP Cu)とからなるが、PVD Cuに代わるものとして、ひいてはECP Cuに代わるものとして、無電解化学物質の使用が考慮されている。相互接続の信頼性および性能を向上させるものとして、無電解銅(Cu)および無電解コバルト(Co)の技術が考えられる。無電解Cuは、ギャップ充填プロセスを最適化してボイド形成を最小限に抑えるために、共形バリアの上に薄い共形シード層を形成するために使用することができる。さらに、平坦化されたCu線上への選択的Coキャップ層の堆積は、Cu線に対する誘電体バリア層の付着を向上させ、Cu−誘電体バリア間の界面におけるボイドの形成および伝搬を抑えることができる。
【0004】
無電解めっきプロセス中は、還元剤から溶液中のCu(またはCo)へ電子が移動され、その結果、還元されたCu(またはCo)がウエハ表面上に堆積される。無電解銅めっき溶液の配合は、溶液中のCu(またはCo)イオンを巻き込む電子移動プロセスを最大にするように最適化される。無電解めっきプロセスを通じて実現されるめっき厚さは、ウエハ上における無電解めっき溶液の滞在時間に依存する。無電解めっき反応は、無電解めっき溶液へのウエハの曝露を受けて、直ちに、かつ継続的に生じるので、無電解めっきプロセスは、制御されたやり方で、かつ制御された条件下で、実施することが望ましい。このため、改良された無電解めっき装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態では、半導体ウエハ無電解めっきシステムが開示される。システムは、インターフェース・モジュールからウエハを乾燥状態で受け取るように装備されたチャンバを含む。チャンバは、チャンバ内でウエハに対して無電解めっきプロセスを実施するように装備されている。また、チャンバは、チャンバ内でウエハに対して乾燥プロセスを実施するように装備されている。チャンバは、チャンバの共通内部空間内で無電解めっきプロセスおよび乾燥プロセスが実施されるように、定められる。チャンバは、さらに、ウエハを乾燥状態でインターフェース・モジュールに提供するように装備されている。
【0006】
別の実施形態では、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバが開示される。チャンバは、チャンバの内部空間の上側領域内に定められた第1のウエハ処理ゾーンを含む。第1のウエハ処理ゾーンは、第1のウエハ処理ゾーン内に配されたときのウエハに対して乾燥プロセスを実施するように装備されている。チャンバは、また、チャンバの内部空間の下側領域内に定められた第2のウエハ処理ゾーンを含む。第2のウエハ処理ゾーンは、第2のウエハ処理ゾーン内に配されたときのウエハに対して無電解めっきプロセスを実施するように装備されている。チャンバは、さらに、第2のウエハ処理ゾーン内でウエハを支持するように、そして第1のウエハ処理ゾーンと第2のウエハ処理ゾーンとの間でウエハを搬送するように定められたプラテンを含む。
【0007】
別の実施形態では、半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法が開示される。方法は、ウエハを乾燥状態でチャンバ空間内に受け取るための工程を含む。方法は、また、チャンバ空間内でウエハに対して無電解めっきプロセスを実施することを含む。次いで、チャンバ空間内でウエハに対してすすぎプロセスが実施される。また、すすぎプロセスに続いて、チャンバ空間内でウエハに対して乾燥プロセスが実施される。方法は、さらに、ウエハを乾燥状態でチャンバ空間から提供するための工程を含む。
【0008】
本発明を例として示した添付の図面に関連させた以下の詳細な説明から、本発明のその他の態様および利点が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態にしたがって、ドライイン−ドライアウト無電解めっきチャンバの等角図を示した説明図である。
【図2】本発明の一実施形態にしたがって、チャンバの中心を通る縦断面を示した説明図である。
【図3】本発明の一実施形態にしたがって、上側近接ヘッドがウエハの中心まで伸びている状態のチャンバの上面を示した説明図である。
【図4】本発明の一実施形態にしたがって、上側近接ヘッドが近接ヘッドドッキングステーション上方の定位置に後退されている状態のチャンバの上面を示した説明図である。
【図5】本発明の一実施形態にしたがって、入口ドアの等角図を示した説明図である。
【図6】本発明の一実施形態にしたがって、安定化アセンブリの等角図を示した説明図である。
【図7】本発明の一実施形態にしたがって、駆動ローラアセンブリを示した説明図である。
【図8】本発明の一実施形態にしたがって、プラテンリフト・アセンブリの等角図を示した説明図である。
【図9】本発明の一実施形態にしたがって、プラテンが完全に下降された位置にある状態の、プラテンおよび流体受けを通る縦断面を示した説明図である。
【図10】本発明の一実施形態にしたがって、近接ヘッドによって実施されえる代表的プロセスを示した説明図である。
【図11】本発明の一実施形態にしたがって、クラスタ構成を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明では、本発明の完全な理解を可能にするために、多くの詳細が特定されている。しかしながら、当業者ならば明らかなように、本発明は、これらの一部または全部の詳細を特定しなくても実施されえる。また、本発明が不必要に不明瞭になるのを避けるため、周知のプロセス工程の詳細な説明は省略される。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態にしたがって、ドライイン−ドライアウト無電解めっきチャンバ(以下では「チャンバ100」)の等角図を示した説明図である。チャンバ100は、ウエハを乾燥状態で受け取り、ウエハに対して無電解めっきプロセスを実施し、ウエハに対してすすぎプロセスを実施し、ウエハに対して乾燥プロセスを実施し、処理済みのウエハを乾燥状態で提供するように構成されている。チャンバ100は、基本的にあらゆるタイプの無電解めっきプロセスを実施することができる。例えば、チャンバ100は、ウエハに対してCuまたはCoを無電解めっきするプロセスを実施することができる。また、チャンバ100は、モジュール式のウエハ処理システムに組み込まれるように構成される。例えば、一実施形態では、チャンバ100は、管理式の大気圧移送モジュール(MTM:Managed atmospheric Transfer Module)に接続される。
【0012】
チャンバ100は、MTMなどのインターフェース・モジュールからウエハを乾燥状態で受け取るように装備される。チャンバ100は、チャンバ100内でウエハに対して無電解めっきプロセスを実施するように装備される。チャンバ100は、チャンバ100内でウエハに対して乾燥プロセスを実施するように構成される。チャンバ100は、ウエハを乾燥状態でインターフェース・モジュールに戻すように構成される。チャンバ100は、チャンバ100の共通内部空間内でウエハに対して無電解めっきプロセスおよび乾燥プロセスを実施するように構成されることが好ましい。また、チャンバ100の共通内部空間内でのウエハ無電解めっきプロセスおよびウエハ乾燥プロセスをサポートするために、流体取り扱いシステム(FHS:Fluid Handling System)が提供される。
【0013】
チャンバ100は、チャンバ100の内部空間の上側領域内に定められた第1のウエハ処理ゾーンを含む。第1のウエハ処理ゾーンは、第1のウエハ処理ゾーン内に配されたときのウエハに対して乾燥プロセスを実施するように装備される。チャンバ100は、また、チャンバ100の内部空間の下側領域内に定められた第2のウエハ処理ゾーンを含む。第2のウエハ処理ゾーンは、第2のウエハ処理ゾーン内に配されたときのウエハに対して無電解めっきプロセスを実施するように装備される。また、チャンバ100は、チャンバ100の内部空間内で第1のウエハ処理ゾーンと第2のウエハ処理ゾーンとの間を垂直に移動することができるプラテンを含む。プラテンは、第1のウエハ処理ゾーンと第2のウエハ処理ゾーンとの間でウエハを搬送するように、そして無電解めっきプロセス時にウエハを第2のウエハ処理ゾーン内で支持するように定められる。
【0014】
図1に関して、チャンバ100は、外側構造底部と構造天井部105とを含む外側構造壁103によって定められる。チャンバ100の外側構造は、チャンバ100の内部空間内の大気圧未満圧力条件、すなわち真空条件に関連した力に抵抗することができる。チャンバ100の外側構造は、また、チャンバ100の内部空間内の大気圧を上回る圧力条件に関連した力に抵抗することもできる。一実施形態では、チャンバの構造天井部105は、窓107Aを装備している。また、一実施形態では、チャンバの外側構造壁103に、窓107Bが提供されている。しかしながら、窓107A、107Bは、チャンバ100の動作に不可欠ではないことを理解されるべきである。例えば、一実施形態では、チャンバ100は、窓107A、107Bを伴わないように構成される。
【0015】
チャンバ100は、フレームアセンブリ109上に位置するように定められる。その他の実施形態では、図1に示された代表的なフレームアセンブリ109と異なるフレームアセンブリが用いられてよいことを、理解されるべきである。チャンバ100は、チャンバ100にウエハを挿入するため、およびチャンバ100からウエハを取り出すための入口ドア101を含むように定められる。チャンバ100は、さらに、安定化アセンブリ305と、プラテンリフト・アセンブリ115と、近接ヘッド駆動機構113とを含み、これらの各要素は、より詳細に後ほど説明される。
【0016】
図2は、本発明の一実施形態にしたがって、チャンバ100の中心を通る縦断面を示した説明図である。チャンバ100は、ウエハ207が入口ドア101と通って挿入されるときにそのウエハ207がチャンバ内部空間の上側領域内で駆動ローラアセンブリ303(不図示)および安定化アセンブリ305によって係合されるように定められる。プラテンリフト・アセンブリ115によって、プラテン209は、チャンバ内部空間の上側領域と下側領域との間を垂直方向に移動するように定められる。プラテン209は、駆動ローラアセンブリ303および安定化アセンブリ305からウエハ207を受け取り、そのウエハ207をチャンバ内部空間の下側領域の第2のウエハ処理ゾーンに移動させるように定められる。以下で、より詳細に後ほど説明されるように、チャンバの下側領域内では、プラテン209は、無電解めっきプロセスを可能にするために流体受け211に界接するように定められる。
【0017】
チャンバの下側領域内での無電解めっきプロセスに続いて、ウエハ207は、プラテン209およびプラテンリフト・アセンブリ115を通じて持ち上げられ、駆動ローラアセンブリ303および安定化アセンブリ305によって係合可能な位置へ戻される。駆動ローラアセンブリ303および安定化アセンブリ305によってしっかり係合されると、プラテン209は、チャンバ100の下側領域内の位置へ下降される。無電解めっきプロセスを経たウエハ207は、次いで、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205によって乾燥される。上側近接ヘッド203は、ウエハ207の上表面を乾燥させるように定められ、下側近接ヘッドは、ウエハ207の下表面を乾燥させるように定められる。
【0018】
近接ヘッド駆動機構113によって、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、ウエハ207が駆動ローラアセンブリ303および安定化アセンブリ305によって係合されているときにウエハ207を直線状に横切って移動するように定められる。一実施形態では、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、ウエハ207が駆動ローラアセンブリ303によって回転されている間にウエハ207の中心へ移動するように定められる。こうすれば、ウエハ207の上表面および下表面を、それぞれ上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205に完全に曝すことができる。チャンバ100は、さらに、定位置へ後退されたときの上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205のそれぞれを受け取るための、近接ヘッド・ドッキングステーション201を含む。近接ヘッド・ドッキングステーション201は、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205のそれぞれに関連付けられたメニスカスを、それらがウエハ207の上に載ると同時に滑らかに移行させることができる。近接ヘッド・ドッキングステーション201は、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205がそれぞれの定位置へ後退されたときに、駆動ローラアセンブリ303、安定化アセンブリ305、またはウエハ207を受け取るために上昇されたプラテン209に界接しないことを保証するように、チャンバ内に位置決めされる。
【0019】
図3は、本発明の一実施形態にしたがって、上側近接ヘッド203がウエハ207の中心まで伸びている状態のチャンバの上面を示した説明図である。図4は、本発明の一実施形態にしたがって、上側近接ヘッド203が近接ヘッド・ドッキングステーション201上方の定位置に後退されている状態のチャンバの上面を示した説明図である。前述のように、ウエハ207は、入口ドア101を通ってチャンバ100内に受け取られると、駆動ローラアセンブリ303および安定化アセンブリ305によって係合され、保持される。近接ヘッド駆動機構113によって、上側近接ヘッド203は、近接ヘッド・ドッキングステーション201上のその定位置からウエハ207の中心へ直線状に移動させることができる。同様に、近接ヘッド駆動機構113によって、下側近接ヘッド205は、近接ヘッド・ドッキングステーション201上のその定位置からウエハ207の中心へ直線状に移動させることができる。一実施形態では、近接ヘッド駆動機構113は、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205を近接ヘッド・ドッキングステーション201からウエハ207の中心へ一緒に移動させるように構成される。
【0020】
図3に示されるように、チャンバ100は、外側構造壁103および内側ライナ301によって定められる。したがって、チャンバ100は、二重壁システムを組み入れている。外側構造壁103は、チャンバ100内に真空機能を提供してそれによって真空境界を形成するのに十分な強度を有する。一実施形態では、外側構造壁103は、ステンレス鋼などの構造金属で形成される。しかしながら、外側構造壁103を形成するためには、基本的に、適切な強度特性を有するその他の任意の構造材料が使用可能であることを、理解されるべきである。外側構造壁103は、また、チャンバ100をMTMなどの別のモジュールに界接可能にするのに十分な精度でもって定められる。
【0021】
内側ライナ301は、化学的境界を提供し、チャンバ内の化学物質を外側構造壁103に到達させないためのセパレータとして機能する。内側ライナ301は、チャンバ100内に存在しえる様々な化学物質に化学的に適合する不活性材料で形成される。一実施形態では、内側ライナ301は、不活性なプラスチック材料で形成される。しかしながら、内側ライナ301を形成するためには、基本的に、適切に成形可能なその他の任意の化学的に不活性な材料が使用可能であることを、理解されるべきである。また、内側ライナ301は、真空境界を提供する必要がないことも、理解されるべきである。前述のように、外側構造壁103は、真空境界を提供するように定められる。また、一実施形態では、洗浄を容易にするために内側ライナ301を取り外したり、または単純に新しい内側ライナ301に交換したりすることができる。
【0022】
チャンバ100は、ウエハの無電解めっきプロセスを促進するためおよびウエハ表面を例えば酸化などの望ましくない反応から保護するために雰囲気制御されるように構成される。このため、チャンバ100は、内部圧力制御システムおよび内部酸素含有量制御システムを装備している。チャンバ100内部圧力は、チャンバ100の内部空間に配管された真空ソースによって低減させることができる。チャンバ100内部圧力は、ユニバーサル圧力制御器(UPC:Universal Pressure Controller)などの圧力制御器の使用を通じて制御される。UPCは、圧力センサによって測定されるチャンバ100内部圧力を読み取るように、そして窒素などの不活性ガスをより多くチャンバ100内部空間に入らせることによってチャンバ100内部圧力を設定値に維持するように定められる。圧力低減目的の真空システムが提供されるので、UPCは、チャンバ100内部空間内の圧力を実際に低減させるのではないことを、理解されるべきである。また、圧力制御器は、UPCと実質的に等しい圧力制御機能を有しさえすれば、UPC以外のその他の何らかの圧力制御器でもよいことを、理解されるべきである。しかしながら、説明を容易にするため、以下では、圧力制御器をUPCと称するものとする。
【0023】
チャンバ100は、少量のチャンバ100内部空気の除去を可能にするために、低速排気バルブ、すなわち抽気バルブも装備している。低速排気バルブによって除去されるチャンバ100内部空気の量は、チャンバ100内部圧力が設定値に維持されるように、UPCによって元に戻される。一実施形態では、チャンバ100は、100ミリトール未満まで排気することができる。一実施形態では、チャンバ100は、およそ700トールで動作されると考えられる。また、チャンバ100は、チャンバ100の内部空間に配管された圧力スイッチを装備している。圧力スイッチは、チャンバ100内の圧力がいつ、大気圧(760トール)未満であるが500トールを上回るような圧力レベルにあるかを示す。一実施形態では、圧力スイッチは、チャンバ100内部圧力が500トール未満であるときに開くように設定することができる。
【0024】
チャンバ100は、さらに、チャンバ100内部空間内の酸素含有量の制御を可能にするように定められる。チャンバ100内部空間内の酸素濃度は、重要なプロセスパラメータであることがわかる。より具体的には、ウエハ表面における望ましくない酸化反応を確実に回避するためには、ウエハ処理環境内の酸素濃度が低いことが求められる。チャンバ100内部空間内の酸素濃度は、ウエハがチャンバ100内に存在しているときに2ppm(百万分の1)未満のレベルに維持されると考えられる。
【0025】
チャンバ100内の酸素濃度は、チャンバ100の内部空間に配管された真空ソースによってチャンバを空にして、高純度の窒素でチャンバ100内部空間を再充填することによって低減される。したがって、チャンバ100内部空間内の酸素濃度は、チャンバ100内部空間を低い圧力まで排気し、酸素含有量を無視できる超高純度の窒素でチャンバ100内部空間を再充填することによって、大気レベル、すなわち約20%の酸素レベル未満に低減される。一実施形態では、チャンバ100内部空間を1トールまで排気し、超高純度の窒素でそれを大気圧まで再充填することを3度行うことによって、チャンバ100内部空間内の酸素濃度を約3ppmまで下げることが望ましい。
【0026】
チャンバ100内部空間内の酸素濃度を適切なレベルに維持することを補助するために、チャンバ100上のポートに酸素センサが取り付けられる。一実施形態では、酸素センサは、該センサが曝されるガス内の酸素濃度を示す電流を出力するように定められた酸化ジルコニウムベースのセンサである。酸素センサは、該センサを通り過ぎて移動するガスの所定の圧力および所定の流量に合わせて調整される。一実施形態では、酸素センサは、約±0.1ppmから約±5ppmまでの酸素精度を有するように調整される。
【0027】
無電解めっきプロセスは、温度感受性のプロセスである。したがって、ウエハ表面上に存在しているときの無電解めっき溶液の温度にチャンバ100内部空間雰囲気条件が及ぼす影響を最小限に抑えることが望ましい。このため、チャンバ100は、ウエハの上をガスが直接流れることのないように、外側構造壁103と内側ライナ301との間に存在するエアギャップを通じてチャンバ100内部空間にガスを導入可能であるように定められる。ウエハ表面上に無電解めっき溶液が存在しているときにウエハの上をガスが直接流れると、ウエハ上に存在している無電解めっき溶液の温度を低下させるであろう蒸発冷却効果が引き起こされ、それに相応して無電解めっき反応速度が変化される可能性がある。また、チャンバ100内部空間にガスを間接的に導入する機能に加えて、チャンバ100は、ウエハ表面の上に無電解めっき溶液が施されるときにチャンバ100内部空間内の蒸気圧を飽和状態まで上昇させられるようにも装備されている。チャンバ100内部空間が無電解めっき溶液に対して飽和状態にあると、上記の蒸発冷却効果が最小限に抑えられであろう。
【0028】
図5は、本発明の一実施形態にしたがって、入口ドア101の等角図を示した説明図である。入口ドア101は、チャンバ入口のロッカーバルブおよび例えばMTMなどの外側モジュールをチャンバ100から遮断するシャッタータイプのドアである。入口ドア101アセンブリは、チャンバ入口のロッカーバルブを覆うために垂直方向に移動可能なシャッター501を含む。シャッター501の垂直移動を可能にするために、入口ドア101アセンブリにはアクチュエータ505およびリンク機構503が設けられる。一実施形態では、アクチュエータ505は、空気圧シリンダとして定められる。本明細書では、入口ドア101は、シャッタータイプのドアとして例示されているが、その他の実施形態では、入口のロッカーバルブおよび外側モジュールをチャンバ100内部領域から遮断する目的を達成しさえすれば、チャンバ100を、その他のタイプのドアを組み入れるように定めることが可能である。
【0029】
図6は、本発明の一実施形態にしたがって、安定化アセンブリ305の等角図を示した説明図である。安定化アセンブリ305は、ウエハ207を駆動ローダアセンブリ303内に保持するためにウエハ207のエッジに圧力を加えるように定められた安定化ローラ605を含む。したがって、安定化ローラ605は、ウエハ207のエッジに係合するように構成される。安定化ローラ605の外形は、安定化ローラ605とウエハ207との間の一定の角度ずれに適応するように定められる。また、安定化アセンブリ305は、安定化ローラ605の垂直位置の機械的調整を可能にするようにも構成される。図6に示された安定化アセンブリ305は、200mmウエハに適応するための1つの安定化ローラ605を含む。別の実施形態では、安定化アセンブリ305は、300mmウエハに適応するために2つの安定化ローラ605を伴うように構成されることができる。
【0030】
安定化ローラ605は、ウエハ207のエッジに向かうおよびウエハ207のエッジから遠ざかる安定化ローラ605の移動を可能にするために、安定化バー603上に定められる。安定化バー603の移動を可能にし、安定化ローラ605をウエハ207のエッジに係合するためおよび安定化ローラ605をウエハ207のエッジから切り離すために、適切なリンク機構609とともに、空気圧シリンダなどのアクチュエータ607が提供される。安定化アセンブリ305は、さらに、チャンバ100に安定化アセンブリを接続することを可能にするように定められたケース601を含み、これは、安定化バー603のための支持フレームを提供する。一実施形態では、ウエハ207エッジに対する安定化ローラ605の位置を特定することを可能にするために、チャンバ100内に、センサが配備される。例えば、一実施形態では、安定化ローラ605がウエハ207から切り離されている、ウエハ207に係合されている、またはウエハ207係合位置を通り過ぎている(ウエハ207が存在しない場合など)のいずれであるかを特定することを可能にするために、ホール効果タイプのセンサが配備される。また、一実施形態では、ウエハ207乾燥プロセスに先立つウエハ207との接触ゆえに湿っているかもしれない安定化ローラ605を乾燥させるために、安定化バー603に、真空乾燥機器が取り付けられる。
【0031】
図7は、本発明の一実施形態にしたがって、駆動ローラアセンブリ303を示した説明図である。駆動ローラアセンブリ303は、ウエハ207のエッジに係合してウエハ207を回転させるように構成された1対の駆動ローラ701を含む。一実施形態では、駆動ローラ701は、駆動機構705によって、共通の方向になおかつ共通の回転速度で回転される。各駆動ローラ701は、ウエハ207のエッジに係合するように構成される。各駆動ローラ701の外形は、駆動ローラ701とウエハ207との間の一定の角度ずれに適応するように定められる。また、駆動ローラアセンブリ303は、各駆動ローラ701の垂直位置の機械的調整を可能にするようにも構成される。
【0032】
駆動ローラアセンブリ303は、ウエハ207のエッジに向かうおよびウエハ207のエッジから遠ざかる駆動ローラ701の移動を可能にするために、延長機構707を含む。一実施形態では、延長機構707を移動させ、ウエハ207のエッジに向かうおよびウエハ207のエッジから遠ざかる駆動ローラ701の移動きを可能にするために、空気圧アクチュエータが使用される。ウエハ207が、チャンバ100内のロボット引き渡し位置にある場合は、駆動ローラ207は、ウエハ207エッジに向かって限界まで移動されたときに、ウエハ207エッジまであと僅かの位置にくる。ウエハ207エッジに対する安定化ローラ605の係合は、駆動ローラ701をウエハ207エッジに係合させる。
【0033】
駆動ローラアセンブリ303は、さらに、チャンバ100に駆動ローラアセンブリ303を接続することを可能にするように定められたケース703を含み、これは、駆動機構705、延長機構707、および駆動ローラ701のための支持フレームを提供する。一実施形態では、ウエハ207エッジに対する駆動ローラ701の位置を特定することを可能にするために、チャンバ100内に、センサが配備される。例えば、一実施形態では、ウエハ207に対する駆動ローラアセンブリ303の位置、すなわち閉(駆動ローラアセンブリ303がウエハ207に向かって限界まで移動している)または開(駆動ローラアセンブリ303がウエハ207から完全に後退されている)のいずれであるかを特定することを可能にするために、光ビーム破壊タイプのセンサが配備される。また、一実施形態では、ウエハ207乾燥プロセスに先立つウエハ207との接触ゆえに湿っているかもしれない駆動ローラ701を乾燥させるために、駆動ローラアセンブリ303に、真空乾燥機器が取り付けられる。
【0034】
図8は、本発明の一実施形態にしたがって、プラテンリフト・アセンブリ115の等角図を示した説明図である。プラテンリフト・アセンブリ115は、プラテン209を上に取り付けられたシャフト801を含む。シャフト801の下端は、リフトフレーム807に固定される。リフトフレーム807は、シャフト801およびプラテン209を垂直方向に移動させるために垂直方向に移動するように定められる。一実施形態では、プラテンリフト・アセンブリ115は、プラテン209位置のフィードバックを提供するために、リニアエンコーダを含む。プラテン209の移動は、プラテン209の位置を示すリニアエンコーダからの信号を受信する制御モジュールを通じて制御される。プラテンリフト・アセンブリ115は、プラテン209上のウエハ207を、ウエハ回転面、すなわちウエハが駆動ローラ701および安定化ローラ605によって係合される面から、プラテン209が流体受け211のシールに当接する処理位置へ移動させるように構成される。
【0035】
リフトフレーム807、シャフト801、およびプラテン209の垂直移動を可能にするために、リフト機構805が提供される。様々な実施形態において、リフト機構805は、リフトフレーム807、シャフト801、およびプラテン209に垂直移動を提供するために、電気モータおよび/または空気圧アクチュエータと、伝動機構およびリンク機構とを組み入れることができる。一実施形態では、送りネジを回転させるために、直流サーボモータが提供され、この送りネジは、リフトフレーム807を上下に駆動することによって、チャンバ内でシャフト801を通じてプラテン209を上下に駆動する。また、一実施形態では、プラテン209と流体受け211のシールとの間の吸引真空に逆らう初期移動時におけるプラテン209の持ち上げを補助するために、空気圧アセンブリが提供される。プラテンリフト・アセンブリ115は、リフトフレーム807およびリフト機構805のための安定した支持構造を提供する支持フレーム803も含む。支持フレーム803は、プラテンリフト・アセンブリ115によってチャンバ100内部空間内におけるプラテン209の垂直移動が提供されるように、チャンバ100の下表面に界接するように定められる。
【0036】
図9は、本発明の一実施形態にしたがって、プラテン209が完全に下降された位置にある状態の、プラテン209および流体受け211を通る縦断面を示した説明図である。プラテン209は、加熱された真空チャックとして構成される。一実施形態では、プラテン209は、化学的に不活性な材料で作成される。別の実施形態では、プラテン209は、化学的に不活性な材料をコーティングされる。プラテン209は、真空供給源911に接続された真空チャネル907を含み、これらは、作動時にプラテン209に対してウエハ207を真空圧着する。プラテン209に対するウエハ207の真空圧着は、プラテン209とウエハ207との間の熱抵抗を減少させるとともに、ウエハ207がチャンバ100内を垂直に搬送される際に滑らないようにする。
【0037】
様々な実施形態において、プラテン209は、200mmウエハまたは300mmウエハに適応するように定めることができる。また、プラテン209およびチャンバ100は、基本的にあらゆるサイズのウエハに適応するように定めることができることがわかる。所定のウエハサイズについて、プラテン209上表面、すなわちプラテン209圧着表面の直径は、そのウエハの直径に僅かに満たないように定められる。このプラテン対ウエハのサイズ設定は、ウエハのエッジをプラテン209外周の上縁を僅かに越えて広がらせることによって、ウエハがプラテン209上に位置しているときの、ウエハエッジと安定化ローラ605および駆動ローラ701のそれぞれとの間の係合を可能にする。
【0038】
上述のように、無電解めっきプロセスは、温度感受性のプロセスである。プラテン209は、ウエハ207の温度を制御可能にするために加熱されるように定められる。一実施形態では、プラテン209は、温度を最高摂氏100度に維持することができる。また、プラテン209は、温度を摂氏0度の低さに維持することもできる。通常のプラテン209動作温度は、摂氏約60度であると考えられる。プラテン209のサイズが300mmウエハに適応している実施形態では、プラテン209は、内側加熱ゾーンおよび外側加熱ゾーンをそれぞれ形成するために、2つの内部抵抗加熱コイルを伴うように定められる。各加熱ゾーンは、自身の制御用熱電対を含む。一実施形態では、内側加熱ゾーンは、700ワット(W)の抵抗加熱コイルを用い、外側ゾーンは、2000Wの抵抗加熱コイルを用いる。プラテン209のサイズが200mmウエハに適応している実施形態では、プラテン209は、1250Wの内部加熱コイルと対応する制御用熱電対とによって定められる1つの加熱ゾーンを含む。
【0039】
流体受け211は、プラテン209がチャンバ100内で完全に下降されたときにプラテン209を受けるように定められる。流体受け211の流体保持機能は、流体受け211の内周に定められた流体受けシール909に当接するようにプラテン209が下降されたときに完全になる。一実施形態では、流体受けシール909は、流体受けシール909に十分に接触するようにプラテン209が下降されたときにプラテン290と流体受け211との間に液密シールを形成する加圧シールである。流体受けシール909に当接するようにプラテン209が下降されたときに、プラテン209と流体受け211との間には、ギャップが存在することがわかる。したがって、流体受けシール909に対するプラテン209の当接は、流体受けシール909の上方でプラテン209と流体受け211との間に存在するギャップを無電解めっき溶液で満たし、その無電解めっき溶液をプラテン209の上表面上に圧着されているウエハ207の周囲から溢れ上がらせるために、電気めっき溶液を流体受けに注入することを可能にする。
【0040】
一実施形態では、流体受け211は、流体受け211内に電気めっき溶液を吐出するための8つの流体吐出ノズルを含む。流体吐出ノズルは、流体受け211沿いに等間隔で分布している。各流体吐出ノズルは、各流体吐出ノズルからの流体吐出速度が実質的に同じになるように、分配マニホールドからの管によって供給を受ける。また、流体吐出ノズルは、各流体吐出ノズルから放出される流体がプラテン209の上表面より下方の場所、すなわちプラテン209の上表面上に圧着されているウエハ207より下方の場所で流体受け211に入るように設けられる。また、プラテン209およびウエハ207が流体受け211内に存在していないときは、流体吐出ノズルを通して流体受け211に洗浄溶液を注入することによって、流体受け211を洗浄することができる。流体受け211は、ユーザが定めた頻度で洗浄することができる。例えば、流体受けは、1枚のウエハを処理するごとなどの頻繁な頻度で、またはウエハ100枚ごとに一度などの稀な頻度で洗浄することができる。
【0041】
チャンバ100は、幾つかのすすぎノズル903と幾つかの吹き降ろしノズル905とを含むすすぎバー901も含む。すすぎノズル903は、ウエハ207をすすぎ位置に置くためにプラテン209が移動されたときにウエハ207の上面にすすぎ流体を吹き付けるように方向付けされる。すすぎ位置では、すすぎ流体が流体受け211に流れ込み、そこから排出することができるように、プラテン209と流体受けシール909との間に隙間が存在する。一実施形態では、300mmウエハをすすぐために2つのすすぎノズル903が提供され、200mmウエハをすすぐために1つのすすぎノズル903が提供される。吹き降ろしノズル905は、すすぎプロセス時にウエハの上面から流体を除去することを補助するために、ウエハの上面に窒素などの不活性ガスを向かわせるように定められる。無電解めっき反応は、無電解めっき溶液がウエハ表面に接触しているときに継続的に生じるので、無電解めっき期間の終了とともに、ウエハから無電解めっき溶液を迅速になおかつ一様に除去する必要があることがわかる。このため、すすぎノズル903および吹き降ろしノズル905は、ウエハ207からの迅速でなおかつ一様な無電解めっき溶液の除去を可能にする。
【0042】
チャンバ100の動作は、流体取り扱いシステム(FHS:Fluid Handling System)によってサポートされる。一実施形態では、FHSは、チャンバ100とは別のモジュールとして定められ、チャンバ100内の様々な構成要素に流体連通式に接続される。FHSは、無電解めっきプロセスに、すなわち流体受け吐出ノズル、すすぎノズル、および吹き降ろしノズルに従事するように定められる。FHSは、また、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205に従事するようにも定められる。FHSと、流体受け211内の各流体吐出ノズルに従事する供給ラインとの間には、混合マニホールドが配される。このため、流体受け211内の各流体吐出ノズルに流れる無電解めっき溶液は、流体受け211に達する前に予混合される。
【0043】
流体供給ラインは、電気めっき溶液が各流体吐出ノズルから例えば実質的に均一な流量でなどのように実質的に均等に流体受け211に流れ込むように、混合マニホールドを流体受け211内の様々な流体吐出ノズルに流体接続するように配される。FHSは、混合マニホールドと流体受け211内の流体吐出ノズルとの間に配された流体供給ラインからの、電気めっき溶液の一掃を可能にするために、それらの流体供給ラインからの窒素パージを可能にするように定められる。FHSは、また、各すすぎノズル903にすすぎ用の流体を提供することによって、そして各吹き降ろしノズル905に不活性ガスを提供することによって、ウエハすすぎプロセスをサポートするようにも定められる。FHSは、すすぎノズル903から放出される液体圧力を制御するために、圧力調整器の手動設定を可能にするように定められる。
【0044】
チャンバ100は、幾つかの流体ドレン場所を含む。一実施形態では、チャンバ100内に、3つの別々の流体ドレン場所、すなわち1)流体受け211からの主要ドレン、2)チャンバ床ドレン、および3)プラテン真空タンクドレンが提供される。これらの各ドレンは、FHS内に提供された共通設備ドレンに接続される。流体受け211ドレンは、流体受け211からチャンバドレン・タンクに配管される。流体受け211からチャンバドレン・タンクへの流体の排出を制御するために、バルブが提供される。このバルブは、流体受け211からチャンバドレン・タンクに到るドレンライン内に流体が存在するときに開くように構成される。
【0045】
チャンバ床ドレンも、チャンバドレン・タンクに配管される。チャンバ内で液体がこぼれると、その液体は、チャンバ床にあるポート、すなわちチャンバ床ドレンからチャンバドレン・タンクへ排出される。チャンバ床からチャンバドレン・タンクへの流体の排出を制御するために、バルブが提供される。このバルブは、チャンバ床からチャンバドレン・タンクに到るドレンライン内に流体が存在するときに開くように構成される。
【0046】
プラテン真空タンクによって、プラテン209の真空供給源911が提供される。プラテン真空タンクは、自身のドレンタンクを、すなわちプラテンドレン・タンクを装備している。プラテンドレン・タンクは、真空タンクとしても機能する。プラテンドレン・タンクには、真空発生器が接続され、これは、真空供給源911によって提供されるウエハ裏面の真空のソースである。プラテン209の真空チャネル907内の真空を、すなわちウエハ207の裏面に存在する真空を制御するために、バルブが提供される。また、ウエハ207の裏面に存在する真空圧を監視するために、センサも提供される。一実施形態では、プラテンドレン・タンクおよびチャンバドレン・タンクは、共通のドレンポンプを共有する。しかしながら、プラテンドレン・タンクおよびチャンバドレン・タンクのそれぞれは、各タンクをそれぞれ単独で空にできるように、そのタンクとポンプとの間に自身の隔離バルブを有する。
【0047】
チャンバ100は、チャンバ100を接続された例えばMTMなどの外部モジュールからウエハ207を受け入れるように動作される。ウエハ207は、チャンバ100の上側領域内のウエハ引き渡し位置において、駆動ローラ701および安定化ローラ605によって受け取られる。ウエハ207を受け取るためにチャンバ100を開く前に、チャンバ100内における圧力が、チャンバ100がウエハ207を受け取るために開かれたときにチャンバ100内部空間が曝される外部モジュール内の圧力に十分に近いかどうかの確認がなされる。一実施形態では、チャンバ100内の十分に近い圧力は、外部モジュール圧力の±10トール以内である。また、ウエハ207を受け取るためにチャンバ100を開く前に、チャンバ100内の酸素含有量が、チャンバ100がウエハ207を受け取るために開かれたときにチャンバ100内部空間が曝される外部モジュール内の酸素含有量に十分に近いかどうかの確認がなされる。一実施形態では、チャンバ100内の十分に近い酸素含有量は、外部モジュール酸素含有量の±5ppm以内である。
【0048】
チャンバ100内に受け取られた後、ウエハ207は、無電解めっきプロセスのために、チャンバ100の下側領域の流体受け211へ移動される。プラテン209は、ユーザが指定した温度に加熱され、ウエハ207は、ウエハ207の加熱を可能にするために、ユーザが指定した継続期間の間、プラテン209上に保持される。次いで、プラテン209は、流体受け211に流れ込む無電解めっき溶液が(流体受けシール909上方の)流体受け211とプラテン209との間の空間に満たし、ウエハ207の周囲から溢れ上がるようにするために、流体受けシール909に当接するように下降される。無電解めっき溶液は、ウエハ207の周囲からウエハ207の中心に向かって実質同心状に流れるために、ウエハの周縁から盛り上がる。
【0049】
ユーザが定めた無電解めっきプロセスのための期間に続き、ウエハ207は、すすぎプロセスを経る。すすぎプロセスは、すすぎノズル903および吹き降ろしノズル905によって、チャンバ100の下側領域内で実施される。すすぎプロセスを開始させるために、プラテン209は、流体受けシール909との間のシールを壊すべくすすぎ位置へ上昇され、そうしてウエハの上の流体を流体受け211へ排出可能にする。
【0050】
ウエハすすぎプロセスに続いて、ウエハ207は、プラテン209によって、ウエハ引き渡し位置と同じであるウエハ乾燥位置へ移動される。乾燥プロセスの間、ウエハは、駆動ローラ701および安定化ローラ605によって保持される。ウエハ乾燥プロセスを実施するために、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205が使用される。
【0051】
一実施形態では、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205への流れが、これらの近接ヘッドが近接ヘッド・ドッキングステーション201にある状態で開始される。別の実施形態では、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、これらの近接ヘッドへの流れが開始される前に、ウエハ207の中心へ移動される。もし近接ヘッド・ドッキングステーション201で流れが開始される場合は、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、ウエハの回転とともにウエハの中心へ移動される。もしウエハの中心で流れが開始される場合は、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、ウエハの回転とともにウエハ・ドッキングステーション201へ移動される。乾燥プロセス時におけるウエハの回転は、初期回転速度で開始され、ウエハを横切る近接ヘッド203、205の走査にともなって調整される。一実施形態では、乾燥プロセス時に、ウエハは、約0.25毎分回転数(rpm)から約10rpmまでの速度で回転される。ウエハ回転速度は、ウエハの上における近接ヘッド203/205の半径方向位置の関数として変化する。また、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205の走査速度は、初期走査速度で開始され、ウエハを横切る近接ヘッド203、205の走査にともなって調整される。一実施形態では、近接ヘッド203、205は、約1mm/秒から約75mm/秒までの速度でウエハを横切って走査する。乾燥プロセスが完了すると、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、近接ヘッド・ドッキングステーション201へ移動される。
【0052】
乾燥プロセス時に、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、それぞれウエハ207の上面および底面207Bにごく接近して位置決めされる。この位置につくと、近接ヘッド203、205は、ウエハ207の上面および底面に流体を施すことならびにウエハ207の上面および底面から流体を除去することができるウエハ処理メニスカスをウエハ207に接触させて生成するために、IPAソース入口、DIWソース入口、および真空ソース出口を用いることができる。
【0053】
近接ヘッド203、205とウエハ207との間の領域にある部分のDIWは、動的液体メニスカスを形成する。本明細書で使用される「出力」という用語は、ウエハ207と特定の近接ヘッド203/205との間の領域からの流体の除去を意味することができ、「入力」という用語は、ウエハ207と特定の近接ヘッド203/205との間の領域への流体の導入であることができる。
【0054】
図10は、本発明の一実施形態にしたがって、近接ヘッド203/205によって実施されえる代表的プロセスを示した説明図である。図10は、ウエハ207の上面207Aが処理される様子を示しているが、プロセスは、ウエハ207の底面207Bについても実質的に同様な形で実現されえることがわかる。図10は、基板乾燥プロセスを例示しているが、その他の多くの作成プロセス(例えばエッチング、すすぎ、洗浄など)も、同様の形でウエハ表面に施されてよい。一実施形態では、ソース入口1107は、ウエハ207の上面207Aにイソプロピルアルコール(IPA)蒸気を施すために用いられてよく、ソース入口1111は、上面207Aに脱イオン水(DIW:DeIonized Water)を施すために用いられてよい。また、ソース出口1109は、上面207Aの上または近くにあるかもしれない流体または蒸気を除去するために、上面207Aにごく接近した領域に真空を施すために用いられてよい。
【0055】
代表的な実施形態では、IPAが用いられるが、任意の適切なアルコール蒸気、有機化合物、ヘキサノール、エチルグリコールなど、水と混ざることができる任意のその他の適切なタイプの蒸気が用いられてよい。IPAに代わるものとして、ジアセトン、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチルグリコール、メチルピロリドン、エチルアセテート、2−ブタノールが非限定的に挙げられる。これらの流体は、表面張力を低減させる流体としても知られる。表面張力を低減させる流体は、2つの表面間(すなわち近接ヘッド203、205とウエハ207の表面との間)の表面張力勾配を増大させる働きをする。
【0056】
少なくとも1つのソース入口1107が少なくとも1つのソース出口1109に隣接し、該少なくとも1つのソース出口1109がさらに少なくとも1つのソース入口1111に隣接する少なくとも1つの組み合わせが存在しさえすれば、ソース入口とソース出口は、任意の適切な組み合わせで用いられてよいことがわかる。IPAは、例えば、窒素キャリアガスの使用を通じて入力されるIPA蒸気の形態などの、任意の適切な形態をとってよい。さらに、本明細書では、DIWが用いられるが、例えば、その他の方式で浄化された水、洗浄用の流体、ならびにその他の処理用の流体および化学物質など、基板処理を可能するまたは向上させることが可能な任意のその他の適切な流体が用いられてよい。一実施形態では、ソース入口1107を通じてIPAの流入1105が提供され、ソース出口1109を通じて真空1113が施され、ソース入口1111を通してDIWの流入1115が提供される。ウエハ207上に流体膜が残留している場合は、IPAの流入1105によって基板表面に第1の流体圧力が印加されてよく、DIWの流入1115によって基板表面に第2の流体圧力が印加されてよく、そして、真空1113によって、基板表面上のDIW、IPA、および流体膜を除去するために第3の流体圧力が印加されてよい。
【0057】
ウエハ表面207A上への流体の流量を制御し、なおかつ施される真空を制御することによって、メニスカス1011Aは、任意の適切な形で管理および制御されえることがわかる。例えば、一実施形態では、DIWの流れ1115を増大させ、なおかつ/または真空1113を低減させることによって、ソース出口1109を通じた流出は、ほぼ全て、DIWと、ウエハ表面207Aから除去されている流体になるであろう。別の実施形態では、DIWの流れ1115を減少させ、なおかつ/または真空1113を増大させることによって、ソース出口1109を通じた流出は、実質的に、DIWとIPAとの混合と、ウエハ表面207Aから除去されている流体になるであろう。
【0058】
ウエハ乾燥プロセスに続いて、ウエハ207は、例えばMTMなどの外部モジュールに戻すことができる。一実施形態では、ウエハ207を戻すためにチャンバ100を開く前に、チャンバ100内の圧力が、チャンバ100がウエハ207を受け取るために開かれたときにチャンバ100内部空間が曝される外部モジュール内の圧力に十分に近いかどうかの確認がなされる。一実施形態では、チャンバ100内の十分に近い圧力は、外部モジュール圧力の±10トール以内である。また、ウエハ207を戻すためにチャンバ100を開く前に、チャンバ100内の酸素含有量が、チャンバ100がウエハ207を受け取るために開かれたときにチャンバ100内部空間が曝される外部モジュール内の酸素含有量に十分に近いかどうかの確認がなされる。一実施形態では、チャンバ100内の十分に近い酸素含有量は、外部モジュール酸素含有量の±5ppm以内である。
【0059】
図11は、本発明の一実施形態にしたがって、クラスタ構成1200を示した説明図である。クラスタ構成1200は、制御雰囲気移送モジュール1201、すなわち管理式移送モジュール(MTM:Managed Transfer Module)1201を含む。MTM1201は、スロットバルブ1209Eによってロードロック1205に接続される。MTM1201は、ロードロック1205からウエハを取り出すことができるロボット式のウエハ取り扱い装置1203、すなわちエンドエフェクタ1203を含む。MTM1201は、それぞれのスロットバルブ1209A、1209B、1209C、および1209Dを通じて幾つかのプロセスモジュール1207A、1207B、1207C、および1207Dにも接続される。一実施形態では、処理モジュール1207A〜1207Dは、湿式の制御雰囲気処理モジュールである。湿式の制御雰囲気処理モジュール1207A〜1207Dは、不活性な制御雰囲気環境内でウエハの表面を処理するように構成される。MTM1203の不活性な制御雰囲気環境は、MTM1203に不活性ガスが注入されるとともにMTM1203から酸素が追い出されるように管理される。一実施形態では、無電解めっきチャンバ100を、処理モジュールとしてMTM1203に接続することができる。例えば、図11は、処理モジュール1207Aを、実際はドライイン−ドライアウト無電解めっきチャンバ100であるとして示している。
【0060】
MTM1203から全部または大部分の酸素を除去し、それを不活性ガスで置き換えることによって、MTM1203は、処理されたばかりのウエハを、チャンバ100内で無電解めっきプロセスを実施される前または後に露出させない移行環境を提供する。特定の実施形態では、その他の処理モジュール1207B〜1207Dは、電気めっきモジュール、無電解めっきモジュール、ドライイン−ドライアウト湿式処理モジュール、またはウエハ表面もしくは特徴の上への層の塗布、形成、除去、もしくは堆積、もしくはその他のウエハ処理を可能にするその他のタイプのモジュールであってよい。
【0061】
一実施形態において、チャンバ100および例えばFHSなどのインターフェース機器の監視および制御は、処理環境に対して遠隔配置されたコンピュータシステム上で動作するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を通じて提供される。GUIにおける読み出しを提供するために、チャンバ100内およびインターフェース機器内における様々なセンサが接続される。チャンバ100内およびインターフェース機器内における電子的に作動される各制御は、GUIを通じて作動させることができる。GUIは、また、チャンバ100内およびインターフェース機器内における様々なセンサ読み出しに基づいて警告および警報を表示するように定められる。GUIは、さらに、プロセス状態およびシステム条件を示すように定められる。
【0062】
本発明のチャンバ100は、数々の有利な特徴を取り入れている。例えば、チャンバ100内への上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205の組み入れは、ドライイン−ドライアウトのウエハ無電解めっきプロセス機能をチャンバ100に提供する。ドライイン−ドライアウト機能は、チャンバ100をMTMに界接可能にし、ウエハ表面上における化学反応をより厳密に制御可能にし、チャンバ100の外側における化学物質の運搬を阻止する。
【0063】
チャンバ100の二重壁構成も、利点をもたらす。例えば、外側構造壁が、強度および界接精度を提供する一方で、内側ライナは、化学物質を外側構造壁に到達させないための化学的境界を提供する。外側構造壁は、真空境界を提供する役割を担うので、内側ライナは、真空境界を提供可能である必要はなく、したがって、プラスチックなどの不活性材料で作成することができる。また、内側壁は、チャンバ100の洗浄または再装備を促進するために取り外すことが可能である。また、外側壁の強度は、チャンバ100内で不活性雰囲気条件を達成するために必要とされる時間を短縮可能にする。
【0064】
チャンバ100は、チャンバ100内の雰囲気条件の制御を提供する。乾燥時における不活性雰囲気条件の使用は、表面張力勾配(STG:Surface Tension Gradient)の形成を可能にし、これは、ひいては、近接ヘッドプロセスを可能にする。例えば、近接ヘッド乾燥プロセス時におけるSTGの形成を助けるために、チャンバ100内に、二酸化炭素雰囲気条件を確立することができる。湿式プロセスチャンバ内、すなわち無電解めっきチャンバ内へのSTG乾燥、すなわち近接ヘッド乾燥の統合は、多段階プロセス機能を可能にする。例えば、多段階プロセスは、チャンバの上方領域での近接ヘッドによる前洗浄工程、チャンバの下側領域での無電解めっきプロセス、ならびにチャンバの上側領域での近接ヘッドによる後洗浄工程および乾燥工程を含んでよい。
【0065】
さらに、チャンバ100は、必要とされる無電解めっき溶液の量を最小に抑えることによって、シングルショット化学物質、すなわち一度の使用で廃棄される化学物質の使用を可能にするように構成される。また、ウエハ上への堆積前における電解質の活性化を制御するために、ユースポイント混合方式が実行に移される。これは、注入管を組み入れた混合マニホールドの使用によって達成され、この場合は、流体受けの吐出場所のできるだけ近くにおいて、注入管を取り巻く化学物質の流れに活性用の化学物質が注入される。これは、反応物の安定性を高め、欠陥を低減させる。また、チャンバ100の急冷すすぎ機能は、ウエハ上における無電解めっき反応時間の更なる制御を提供する。チャンバ100は、さらに、流体受けの限られた体積内への「バックフラッシュ」化学物質の導入によって容易に洗浄されるように構成される。「バックフラッシュ」化学物質は、無電解めっき溶液によって導入される可能性のある金属汚染物質を除去するように配合される。その他の実施形態では、チャンバ100は、さらに、様々なタイプのin-situ計測法を取り入れるように構成することができる。また、一部の実施形態では、チャンバ100は、ウエハ上において無電解めっき反応を開始させるために、放射熱源または吸収熱源を含むことができる。
【0066】
本発明は、幾つかの実施形態の観点から説明されているが、当業者ならば、前述の説明を読み、図面を吟味することによって、これらの実施形態の様々な代替、追加、置換、および等価の形態を実現しえることがわかる。したがって、本発明は、本発明の真の趣旨および範囲に含まれるものとして、このようなあらゆる代替、追加、置換、および等価の形態を含むことを意図される。
【背景技術】
【0001】
集積回路やメモリセルなどの半導体デバイスの作成では、半導体ウエハ(「ウエハ」)上に構造を形成するために、一連の製造工程が実施される。ウエハは、シリコン基板上に定められたマルチレベル構造の形態をとる集積回路デバイスを含む。基板レベルでは、拡散領域を伴うトランジスタデバイスが形成される。その後に形成されるレベルでは、所望の集積回路デバイスを形成するために、相互接続金属配線がパターン形成され、トランジスタデバイスに電気的に接続される。また、パターン形成された導電層は、誘電体材料によってその他の導電層から絶縁される。
【0002】
集積回路を構築するために、先ず、ウエハの表面上にトランジスタが形成される。次いで、一連の製造プロセス工程を通じて、複数の薄膜層の形で配線構造および絶縁構造が追加される。一般に、形成されたトランジスタの上には、第1の誘電体(絶縁)材料層が堆積される。この基層の上には、後続の金属(例えば銅やアルミニウムなど)層が形成され、電気を流す導電線を形成するためにエッチングされ、次いで、必要な絶縁体を線間に形成するために誘電体材料を充填される。
【0003】
銅線は、一般に、PVDシード層(PVD Cu)と、それに続く電気めっき層(ECP Cu)とからなるが、PVD Cuに代わるものとして、ひいてはECP Cuに代わるものとして、無電解化学物質の使用が考慮されている。相互接続の信頼性および性能を向上させるものとして、無電解銅(Cu)および無電解コバルト(Co)の技術が考えられる。無電解Cuは、ギャップ充填プロセスを最適化してボイド形成を最小限に抑えるために、共形バリアの上に薄い共形シード層を形成するために使用することができる。さらに、平坦化されたCu線上への選択的Coキャップ層の堆積は、Cu線に対する誘電体バリア層の付着を向上させ、Cu−誘電体バリア間の界面におけるボイドの形成および伝搬を抑えることができる。
【0004】
無電解めっきプロセス中は、還元剤から溶液中のCu(またはCo)へ電子が移動され、その結果、還元されたCu(またはCo)がウエハ表面上に堆積される。無電解銅めっき溶液の配合は、溶液中のCu(またはCo)イオンを巻き込む電子移動プロセスを最大にするように最適化される。無電解めっきプロセスを通じて実現されるめっき厚さは、ウエハ上における無電解めっき溶液の滞在時間に依存する。無電解めっき反応は、無電解めっき溶液へのウエハの曝露を受けて、直ちに、かつ継続的に生じるので、無電解めっきプロセスは、制御されたやり方で、かつ制御された条件下で、実施することが望ましい。このため、改良された無電解めっき装置が必要とされている。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態では、半導体ウエハ無電解めっきシステムが開示される。システムは、インターフェース・モジュールからウエハを乾燥状態で受け取るように装備されたチャンバを含む。チャンバは、チャンバ内でウエハに対して無電解めっきプロセスを実施するように装備されている。また、チャンバは、チャンバ内でウエハに対して乾燥プロセスを実施するように装備されている。チャンバは、チャンバの共通内部空間内で無電解めっきプロセスおよび乾燥プロセスが実施されるように、定められる。チャンバは、さらに、ウエハを乾燥状態でインターフェース・モジュールに提供するように装備されている。
【0006】
別の実施形態では、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバが開示される。チャンバは、チャンバの内部空間の上側領域内に定められた第1のウエハ処理ゾーンを含む。第1のウエハ処理ゾーンは、第1のウエハ処理ゾーン内に配されたときのウエハに対して乾燥プロセスを実施するように装備されている。チャンバは、また、チャンバの内部空間の下側領域内に定められた第2のウエハ処理ゾーンを含む。第2のウエハ処理ゾーンは、第2のウエハ処理ゾーン内に配されたときのウエハに対して無電解めっきプロセスを実施するように装備されている。チャンバは、さらに、第2のウエハ処理ゾーン内でウエハを支持するように、そして第1のウエハ処理ゾーンと第2のウエハ処理ゾーンとの間でウエハを搬送するように定められたプラテンを含む。
【0007】
別の実施形態では、半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法が開示される。方法は、ウエハを乾燥状態でチャンバ空間内に受け取るための工程を含む。方法は、また、チャンバ空間内でウエハに対して無電解めっきプロセスを実施することを含む。次いで、チャンバ空間内でウエハに対してすすぎプロセスが実施される。また、すすぎプロセスに続いて、チャンバ空間内でウエハに対して乾燥プロセスが実施される。方法は、さらに、ウエハを乾燥状態でチャンバ空間から提供するための工程を含む。
【0008】
本発明を例として示した添付の図面に関連させた以下の詳細な説明から、本発明のその他の態様および利点が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態にしたがって、ドライイン−ドライアウト無電解めっきチャンバの等角図を示した説明図である。
【図2】本発明の一実施形態にしたがって、チャンバの中心を通る縦断面を示した説明図である。
【図3】本発明の一実施形態にしたがって、上側近接ヘッドがウエハの中心まで伸びている状態のチャンバの上面を示した説明図である。
【図4】本発明の一実施形態にしたがって、上側近接ヘッドが近接ヘッドドッキングステーション上方の定位置に後退されている状態のチャンバの上面を示した説明図である。
【図5】本発明の一実施形態にしたがって、入口ドアの等角図を示した説明図である。
【図6】本発明の一実施形態にしたがって、安定化アセンブリの等角図を示した説明図である。
【図7】本発明の一実施形態にしたがって、駆動ローラアセンブリを示した説明図である。
【図8】本発明の一実施形態にしたがって、プラテンリフト・アセンブリの等角図を示した説明図である。
【図9】本発明の一実施形態にしたがって、プラテンが完全に下降された位置にある状態の、プラテンおよび流体受けを通る縦断面を示した説明図である。
【図10】本発明の一実施形態にしたがって、近接ヘッドによって実施されえる代表的プロセスを示した説明図である。
【図11】本発明の一実施形態にしたがって、クラスタ構成を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明では、本発明の完全な理解を可能にするために、多くの詳細が特定されている。しかしながら、当業者ならば明らかなように、本発明は、これらの一部または全部の詳細を特定しなくても実施されえる。また、本発明が不必要に不明瞭になるのを避けるため、周知のプロセス工程の詳細な説明は省略される。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態にしたがって、ドライイン−ドライアウト無電解めっきチャンバ(以下では「チャンバ100」)の等角図を示した説明図である。チャンバ100は、ウエハを乾燥状態で受け取り、ウエハに対して無電解めっきプロセスを実施し、ウエハに対してすすぎプロセスを実施し、ウエハに対して乾燥プロセスを実施し、処理済みのウエハを乾燥状態で提供するように構成されている。チャンバ100は、基本的にあらゆるタイプの無電解めっきプロセスを実施することができる。例えば、チャンバ100は、ウエハに対してCuまたはCoを無電解めっきするプロセスを実施することができる。また、チャンバ100は、モジュール式のウエハ処理システムに組み込まれるように構成される。例えば、一実施形態では、チャンバ100は、管理式の大気圧移送モジュール(MTM:Managed atmospheric Transfer Module)に接続される。
【0012】
チャンバ100は、MTMなどのインターフェース・モジュールからウエハを乾燥状態で受け取るように装備される。チャンバ100は、チャンバ100内でウエハに対して無電解めっきプロセスを実施するように装備される。チャンバ100は、チャンバ100内でウエハに対して乾燥プロセスを実施するように構成される。チャンバ100は、ウエハを乾燥状態でインターフェース・モジュールに戻すように構成される。チャンバ100は、チャンバ100の共通内部空間内でウエハに対して無電解めっきプロセスおよび乾燥プロセスを実施するように構成されることが好ましい。また、チャンバ100の共通内部空間内でのウエハ無電解めっきプロセスおよびウエハ乾燥プロセスをサポートするために、流体取り扱いシステム(FHS:Fluid Handling System)が提供される。
【0013】
チャンバ100は、チャンバ100の内部空間の上側領域内に定められた第1のウエハ処理ゾーンを含む。第1のウエハ処理ゾーンは、第1のウエハ処理ゾーン内に配されたときのウエハに対して乾燥プロセスを実施するように装備される。チャンバ100は、また、チャンバ100の内部空間の下側領域内に定められた第2のウエハ処理ゾーンを含む。第2のウエハ処理ゾーンは、第2のウエハ処理ゾーン内に配されたときのウエハに対して無電解めっきプロセスを実施するように装備される。また、チャンバ100は、チャンバ100の内部空間内で第1のウエハ処理ゾーンと第2のウエハ処理ゾーンとの間を垂直に移動することができるプラテンを含む。プラテンは、第1のウエハ処理ゾーンと第2のウエハ処理ゾーンとの間でウエハを搬送するように、そして無電解めっきプロセス時にウエハを第2のウエハ処理ゾーン内で支持するように定められる。
【0014】
図1に関して、チャンバ100は、外側構造底部と構造天井部105とを含む外側構造壁103によって定められる。チャンバ100の外側構造は、チャンバ100の内部空間内の大気圧未満圧力条件、すなわち真空条件に関連した力に抵抗することができる。チャンバ100の外側構造は、また、チャンバ100の内部空間内の大気圧を上回る圧力条件に関連した力に抵抗することもできる。一実施形態では、チャンバの構造天井部105は、窓107Aを装備している。また、一実施形態では、チャンバの外側構造壁103に、窓107Bが提供されている。しかしながら、窓107A、107Bは、チャンバ100の動作に不可欠ではないことを理解されるべきである。例えば、一実施形態では、チャンバ100は、窓107A、107Bを伴わないように構成される。
【0015】
チャンバ100は、フレームアセンブリ109上に位置するように定められる。その他の実施形態では、図1に示された代表的なフレームアセンブリ109と異なるフレームアセンブリが用いられてよいことを、理解されるべきである。チャンバ100は、チャンバ100にウエハを挿入するため、およびチャンバ100からウエハを取り出すための入口ドア101を含むように定められる。チャンバ100は、さらに、安定化アセンブリ305と、プラテンリフト・アセンブリ115と、近接ヘッド駆動機構113とを含み、これらの各要素は、より詳細に後ほど説明される。
【0016】
図2は、本発明の一実施形態にしたがって、チャンバ100の中心を通る縦断面を示した説明図である。チャンバ100は、ウエハ207が入口ドア101と通って挿入されるときにそのウエハ207がチャンバ内部空間の上側領域内で駆動ローラアセンブリ303(不図示)および安定化アセンブリ305によって係合されるように定められる。プラテンリフト・アセンブリ115によって、プラテン209は、チャンバ内部空間の上側領域と下側領域との間を垂直方向に移動するように定められる。プラテン209は、駆動ローラアセンブリ303および安定化アセンブリ305からウエハ207を受け取り、そのウエハ207をチャンバ内部空間の下側領域の第2のウエハ処理ゾーンに移動させるように定められる。以下で、より詳細に後ほど説明されるように、チャンバの下側領域内では、プラテン209は、無電解めっきプロセスを可能にするために流体受け211に界接するように定められる。
【0017】
チャンバの下側領域内での無電解めっきプロセスに続いて、ウエハ207は、プラテン209およびプラテンリフト・アセンブリ115を通じて持ち上げられ、駆動ローラアセンブリ303および安定化アセンブリ305によって係合可能な位置へ戻される。駆動ローラアセンブリ303および安定化アセンブリ305によってしっかり係合されると、プラテン209は、チャンバ100の下側領域内の位置へ下降される。無電解めっきプロセスを経たウエハ207は、次いで、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205によって乾燥される。上側近接ヘッド203は、ウエハ207の上表面を乾燥させるように定められ、下側近接ヘッドは、ウエハ207の下表面を乾燥させるように定められる。
【0018】
近接ヘッド駆動機構113によって、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、ウエハ207が駆動ローラアセンブリ303および安定化アセンブリ305によって係合されているときにウエハ207を直線状に横切って移動するように定められる。一実施形態では、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、ウエハ207が駆動ローラアセンブリ303によって回転されている間にウエハ207の中心へ移動するように定められる。こうすれば、ウエハ207の上表面および下表面を、それぞれ上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205に完全に曝すことができる。チャンバ100は、さらに、定位置へ後退されたときの上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205のそれぞれを受け取るための、近接ヘッド・ドッキングステーション201を含む。近接ヘッド・ドッキングステーション201は、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205のそれぞれに関連付けられたメニスカスを、それらがウエハ207の上に載ると同時に滑らかに移行させることができる。近接ヘッド・ドッキングステーション201は、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205がそれぞれの定位置へ後退されたときに、駆動ローラアセンブリ303、安定化アセンブリ305、またはウエハ207を受け取るために上昇されたプラテン209に界接しないことを保証するように、チャンバ内に位置決めされる。
【0019】
図3は、本発明の一実施形態にしたがって、上側近接ヘッド203がウエハ207の中心まで伸びている状態のチャンバの上面を示した説明図である。図4は、本発明の一実施形態にしたがって、上側近接ヘッド203が近接ヘッド・ドッキングステーション201上方の定位置に後退されている状態のチャンバの上面を示した説明図である。前述のように、ウエハ207は、入口ドア101を通ってチャンバ100内に受け取られると、駆動ローラアセンブリ303および安定化アセンブリ305によって係合され、保持される。近接ヘッド駆動機構113によって、上側近接ヘッド203は、近接ヘッド・ドッキングステーション201上のその定位置からウエハ207の中心へ直線状に移動させることができる。同様に、近接ヘッド駆動機構113によって、下側近接ヘッド205は、近接ヘッド・ドッキングステーション201上のその定位置からウエハ207の中心へ直線状に移動させることができる。一実施形態では、近接ヘッド駆動機構113は、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205を近接ヘッド・ドッキングステーション201からウエハ207の中心へ一緒に移動させるように構成される。
【0020】
図3に示されるように、チャンバ100は、外側構造壁103および内側ライナ301によって定められる。したがって、チャンバ100は、二重壁システムを組み入れている。外側構造壁103は、チャンバ100内に真空機能を提供してそれによって真空境界を形成するのに十分な強度を有する。一実施形態では、外側構造壁103は、ステンレス鋼などの構造金属で形成される。しかしながら、外側構造壁103を形成するためには、基本的に、適切な強度特性を有するその他の任意の構造材料が使用可能であることを、理解されるべきである。外側構造壁103は、また、チャンバ100をMTMなどの別のモジュールに界接可能にするのに十分な精度でもって定められる。
【0021】
内側ライナ301は、化学的境界を提供し、チャンバ内の化学物質を外側構造壁103に到達させないためのセパレータとして機能する。内側ライナ301は、チャンバ100内に存在しえる様々な化学物質に化学的に適合する不活性材料で形成される。一実施形態では、内側ライナ301は、不活性なプラスチック材料で形成される。しかしながら、内側ライナ301を形成するためには、基本的に、適切に成形可能なその他の任意の化学的に不活性な材料が使用可能であることを、理解されるべきである。また、内側ライナ301は、真空境界を提供する必要がないことも、理解されるべきである。前述のように、外側構造壁103は、真空境界を提供するように定められる。また、一実施形態では、洗浄を容易にするために内側ライナ301を取り外したり、または単純に新しい内側ライナ301に交換したりすることができる。
【0022】
チャンバ100は、ウエハの無電解めっきプロセスを促進するためおよびウエハ表面を例えば酸化などの望ましくない反応から保護するために雰囲気制御されるように構成される。このため、チャンバ100は、内部圧力制御システムおよび内部酸素含有量制御システムを装備している。チャンバ100内部圧力は、チャンバ100の内部空間に配管された真空ソースによって低減させることができる。チャンバ100内部圧力は、ユニバーサル圧力制御器(UPC:Universal Pressure Controller)などの圧力制御器の使用を通じて制御される。UPCは、圧力センサによって測定されるチャンバ100内部圧力を読み取るように、そして窒素などの不活性ガスをより多くチャンバ100内部空間に入らせることによってチャンバ100内部圧力を設定値に維持するように定められる。圧力低減目的の真空システムが提供されるので、UPCは、チャンバ100内部空間内の圧力を実際に低減させるのではないことを、理解されるべきである。また、圧力制御器は、UPCと実質的に等しい圧力制御機能を有しさえすれば、UPC以外のその他の何らかの圧力制御器でもよいことを、理解されるべきである。しかしながら、説明を容易にするため、以下では、圧力制御器をUPCと称するものとする。
【0023】
チャンバ100は、少量のチャンバ100内部空気の除去を可能にするために、低速排気バルブ、すなわち抽気バルブも装備している。低速排気バルブによって除去されるチャンバ100内部空気の量は、チャンバ100内部圧力が設定値に維持されるように、UPCによって元に戻される。一実施形態では、チャンバ100は、100ミリトール未満まで排気することができる。一実施形態では、チャンバ100は、およそ700トールで動作されると考えられる。また、チャンバ100は、チャンバ100の内部空間に配管された圧力スイッチを装備している。圧力スイッチは、チャンバ100内の圧力がいつ、大気圧(760トール)未満であるが500トールを上回るような圧力レベルにあるかを示す。一実施形態では、圧力スイッチは、チャンバ100内部圧力が500トール未満であるときに開くように設定することができる。
【0024】
チャンバ100は、さらに、チャンバ100内部空間内の酸素含有量の制御を可能にするように定められる。チャンバ100内部空間内の酸素濃度は、重要なプロセスパラメータであることがわかる。より具体的には、ウエハ表面における望ましくない酸化反応を確実に回避するためには、ウエハ処理環境内の酸素濃度が低いことが求められる。チャンバ100内部空間内の酸素濃度は、ウエハがチャンバ100内に存在しているときに2ppm(百万分の1)未満のレベルに維持されると考えられる。
【0025】
チャンバ100内の酸素濃度は、チャンバ100の内部空間に配管された真空ソースによってチャンバを空にして、高純度の窒素でチャンバ100内部空間を再充填することによって低減される。したがって、チャンバ100内部空間内の酸素濃度は、チャンバ100内部空間を低い圧力まで排気し、酸素含有量を無視できる超高純度の窒素でチャンバ100内部空間を再充填することによって、大気レベル、すなわち約20%の酸素レベル未満に低減される。一実施形態では、チャンバ100内部空間を1トールまで排気し、超高純度の窒素でそれを大気圧まで再充填することを3度行うことによって、チャンバ100内部空間内の酸素濃度を約3ppmまで下げることが望ましい。
【0026】
チャンバ100内部空間内の酸素濃度を適切なレベルに維持することを補助するために、チャンバ100上のポートに酸素センサが取り付けられる。一実施形態では、酸素センサは、該センサが曝されるガス内の酸素濃度を示す電流を出力するように定められた酸化ジルコニウムベースのセンサである。酸素センサは、該センサを通り過ぎて移動するガスの所定の圧力および所定の流量に合わせて調整される。一実施形態では、酸素センサは、約±0.1ppmから約±5ppmまでの酸素精度を有するように調整される。
【0027】
無電解めっきプロセスは、温度感受性のプロセスである。したがって、ウエハ表面上に存在しているときの無電解めっき溶液の温度にチャンバ100内部空間雰囲気条件が及ぼす影響を最小限に抑えることが望ましい。このため、チャンバ100は、ウエハの上をガスが直接流れることのないように、外側構造壁103と内側ライナ301との間に存在するエアギャップを通じてチャンバ100内部空間にガスを導入可能であるように定められる。ウエハ表面上に無電解めっき溶液が存在しているときにウエハの上をガスが直接流れると、ウエハ上に存在している無電解めっき溶液の温度を低下させるであろう蒸発冷却効果が引き起こされ、それに相応して無電解めっき反応速度が変化される可能性がある。また、チャンバ100内部空間にガスを間接的に導入する機能に加えて、チャンバ100は、ウエハ表面の上に無電解めっき溶液が施されるときにチャンバ100内部空間内の蒸気圧を飽和状態まで上昇させられるようにも装備されている。チャンバ100内部空間が無電解めっき溶液に対して飽和状態にあると、上記の蒸発冷却効果が最小限に抑えられであろう。
【0028】
図5は、本発明の一実施形態にしたがって、入口ドア101の等角図を示した説明図である。入口ドア101は、チャンバ入口のロッカーバルブおよび例えばMTMなどの外側モジュールをチャンバ100から遮断するシャッタータイプのドアである。入口ドア101アセンブリは、チャンバ入口のロッカーバルブを覆うために垂直方向に移動可能なシャッター501を含む。シャッター501の垂直移動を可能にするために、入口ドア101アセンブリにはアクチュエータ505およびリンク機構503が設けられる。一実施形態では、アクチュエータ505は、空気圧シリンダとして定められる。本明細書では、入口ドア101は、シャッタータイプのドアとして例示されているが、その他の実施形態では、入口のロッカーバルブおよび外側モジュールをチャンバ100内部領域から遮断する目的を達成しさえすれば、チャンバ100を、その他のタイプのドアを組み入れるように定めることが可能である。
【0029】
図6は、本発明の一実施形態にしたがって、安定化アセンブリ305の等角図を示した説明図である。安定化アセンブリ305は、ウエハ207を駆動ローダアセンブリ303内に保持するためにウエハ207のエッジに圧力を加えるように定められた安定化ローラ605を含む。したがって、安定化ローラ605は、ウエハ207のエッジに係合するように構成される。安定化ローラ605の外形は、安定化ローラ605とウエハ207との間の一定の角度ずれに適応するように定められる。また、安定化アセンブリ305は、安定化ローラ605の垂直位置の機械的調整を可能にするようにも構成される。図6に示された安定化アセンブリ305は、200mmウエハに適応するための1つの安定化ローラ605を含む。別の実施形態では、安定化アセンブリ305は、300mmウエハに適応するために2つの安定化ローラ605を伴うように構成されることができる。
【0030】
安定化ローラ605は、ウエハ207のエッジに向かうおよびウエハ207のエッジから遠ざかる安定化ローラ605の移動を可能にするために、安定化バー603上に定められる。安定化バー603の移動を可能にし、安定化ローラ605をウエハ207のエッジに係合するためおよび安定化ローラ605をウエハ207のエッジから切り離すために、適切なリンク機構609とともに、空気圧シリンダなどのアクチュエータ607が提供される。安定化アセンブリ305は、さらに、チャンバ100に安定化アセンブリを接続することを可能にするように定められたケース601を含み、これは、安定化バー603のための支持フレームを提供する。一実施形態では、ウエハ207エッジに対する安定化ローラ605の位置を特定することを可能にするために、チャンバ100内に、センサが配備される。例えば、一実施形態では、安定化ローラ605がウエハ207から切り離されている、ウエハ207に係合されている、またはウエハ207係合位置を通り過ぎている(ウエハ207が存在しない場合など)のいずれであるかを特定することを可能にするために、ホール効果タイプのセンサが配備される。また、一実施形態では、ウエハ207乾燥プロセスに先立つウエハ207との接触ゆえに湿っているかもしれない安定化ローラ605を乾燥させるために、安定化バー603に、真空乾燥機器が取り付けられる。
【0031】
図7は、本発明の一実施形態にしたがって、駆動ローラアセンブリ303を示した説明図である。駆動ローラアセンブリ303は、ウエハ207のエッジに係合してウエハ207を回転させるように構成された1対の駆動ローラ701を含む。一実施形態では、駆動ローラ701は、駆動機構705によって、共通の方向になおかつ共通の回転速度で回転される。各駆動ローラ701は、ウエハ207のエッジに係合するように構成される。各駆動ローラ701の外形は、駆動ローラ701とウエハ207との間の一定の角度ずれに適応するように定められる。また、駆動ローラアセンブリ303は、各駆動ローラ701の垂直位置の機械的調整を可能にするようにも構成される。
【0032】
駆動ローラアセンブリ303は、ウエハ207のエッジに向かうおよびウエハ207のエッジから遠ざかる駆動ローラ701の移動を可能にするために、延長機構707を含む。一実施形態では、延長機構707を移動させ、ウエハ207のエッジに向かうおよびウエハ207のエッジから遠ざかる駆動ローラ701の移動きを可能にするために、空気圧アクチュエータが使用される。ウエハ207が、チャンバ100内のロボット引き渡し位置にある場合は、駆動ローラ207は、ウエハ207エッジに向かって限界まで移動されたときに、ウエハ207エッジまであと僅かの位置にくる。ウエハ207エッジに対する安定化ローラ605の係合は、駆動ローラ701をウエハ207エッジに係合させる。
【0033】
駆動ローラアセンブリ303は、さらに、チャンバ100に駆動ローラアセンブリ303を接続することを可能にするように定められたケース703を含み、これは、駆動機構705、延長機構707、および駆動ローラ701のための支持フレームを提供する。一実施形態では、ウエハ207エッジに対する駆動ローラ701の位置を特定することを可能にするために、チャンバ100内に、センサが配備される。例えば、一実施形態では、ウエハ207に対する駆動ローラアセンブリ303の位置、すなわち閉(駆動ローラアセンブリ303がウエハ207に向かって限界まで移動している)または開(駆動ローラアセンブリ303がウエハ207から完全に後退されている)のいずれであるかを特定することを可能にするために、光ビーム破壊タイプのセンサが配備される。また、一実施形態では、ウエハ207乾燥プロセスに先立つウエハ207との接触ゆえに湿っているかもしれない駆動ローラ701を乾燥させるために、駆動ローラアセンブリ303に、真空乾燥機器が取り付けられる。
【0034】
図8は、本発明の一実施形態にしたがって、プラテンリフト・アセンブリ115の等角図を示した説明図である。プラテンリフト・アセンブリ115は、プラテン209を上に取り付けられたシャフト801を含む。シャフト801の下端は、リフトフレーム807に固定される。リフトフレーム807は、シャフト801およびプラテン209を垂直方向に移動させるために垂直方向に移動するように定められる。一実施形態では、プラテンリフト・アセンブリ115は、プラテン209位置のフィードバックを提供するために、リニアエンコーダを含む。プラテン209の移動は、プラテン209の位置を示すリニアエンコーダからの信号を受信する制御モジュールを通じて制御される。プラテンリフト・アセンブリ115は、プラテン209上のウエハ207を、ウエハ回転面、すなわちウエハが駆動ローラ701および安定化ローラ605によって係合される面から、プラテン209が流体受け211のシールに当接する処理位置へ移動させるように構成される。
【0035】
リフトフレーム807、シャフト801、およびプラテン209の垂直移動を可能にするために、リフト機構805が提供される。様々な実施形態において、リフト機構805は、リフトフレーム807、シャフト801、およびプラテン209に垂直移動を提供するために、電気モータおよび/または空気圧アクチュエータと、伝動機構およびリンク機構とを組み入れることができる。一実施形態では、送りネジを回転させるために、直流サーボモータが提供され、この送りネジは、リフトフレーム807を上下に駆動することによって、チャンバ内でシャフト801を通じてプラテン209を上下に駆動する。また、一実施形態では、プラテン209と流体受け211のシールとの間の吸引真空に逆らう初期移動時におけるプラテン209の持ち上げを補助するために、空気圧アセンブリが提供される。プラテンリフト・アセンブリ115は、リフトフレーム807およびリフト機構805のための安定した支持構造を提供する支持フレーム803も含む。支持フレーム803は、プラテンリフト・アセンブリ115によってチャンバ100内部空間内におけるプラテン209の垂直移動が提供されるように、チャンバ100の下表面に界接するように定められる。
【0036】
図9は、本発明の一実施形態にしたがって、プラテン209が完全に下降された位置にある状態の、プラテン209および流体受け211を通る縦断面を示した説明図である。プラテン209は、加熱された真空チャックとして構成される。一実施形態では、プラテン209は、化学的に不活性な材料で作成される。別の実施形態では、プラテン209は、化学的に不活性な材料をコーティングされる。プラテン209は、真空供給源911に接続された真空チャネル907を含み、これらは、作動時にプラテン209に対してウエハ207を真空圧着する。プラテン209に対するウエハ207の真空圧着は、プラテン209とウエハ207との間の熱抵抗を減少させるとともに、ウエハ207がチャンバ100内を垂直に搬送される際に滑らないようにする。
【0037】
様々な実施形態において、プラテン209は、200mmウエハまたは300mmウエハに適応するように定めることができる。また、プラテン209およびチャンバ100は、基本的にあらゆるサイズのウエハに適応するように定めることができることがわかる。所定のウエハサイズについて、プラテン209上表面、すなわちプラテン209圧着表面の直径は、そのウエハの直径に僅かに満たないように定められる。このプラテン対ウエハのサイズ設定は、ウエハのエッジをプラテン209外周の上縁を僅かに越えて広がらせることによって、ウエハがプラテン209上に位置しているときの、ウエハエッジと安定化ローラ605および駆動ローラ701のそれぞれとの間の係合を可能にする。
【0038】
上述のように、無電解めっきプロセスは、温度感受性のプロセスである。プラテン209は、ウエハ207の温度を制御可能にするために加熱されるように定められる。一実施形態では、プラテン209は、温度を最高摂氏100度に維持することができる。また、プラテン209は、温度を摂氏0度の低さに維持することもできる。通常のプラテン209動作温度は、摂氏約60度であると考えられる。プラテン209のサイズが300mmウエハに適応している実施形態では、プラテン209は、内側加熱ゾーンおよび外側加熱ゾーンをそれぞれ形成するために、2つの内部抵抗加熱コイルを伴うように定められる。各加熱ゾーンは、自身の制御用熱電対を含む。一実施形態では、内側加熱ゾーンは、700ワット(W)の抵抗加熱コイルを用い、外側ゾーンは、2000Wの抵抗加熱コイルを用いる。プラテン209のサイズが200mmウエハに適応している実施形態では、プラテン209は、1250Wの内部加熱コイルと対応する制御用熱電対とによって定められる1つの加熱ゾーンを含む。
【0039】
流体受け211は、プラテン209がチャンバ100内で完全に下降されたときにプラテン209を受けるように定められる。流体受け211の流体保持機能は、流体受け211の内周に定められた流体受けシール909に当接するようにプラテン209が下降されたときに完全になる。一実施形態では、流体受けシール909は、流体受けシール909に十分に接触するようにプラテン209が下降されたときにプラテン290と流体受け211との間に液密シールを形成する加圧シールである。流体受けシール909に当接するようにプラテン209が下降されたときに、プラテン209と流体受け211との間には、ギャップが存在することがわかる。したがって、流体受けシール909に対するプラテン209の当接は、流体受けシール909の上方でプラテン209と流体受け211との間に存在するギャップを無電解めっき溶液で満たし、その無電解めっき溶液をプラテン209の上表面上に圧着されているウエハ207の周囲から溢れ上がらせるために、電気めっき溶液を流体受けに注入することを可能にする。
【0040】
一実施形態では、流体受け211は、流体受け211内に電気めっき溶液を吐出するための8つの流体吐出ノズルを含む。流体吐出ノズルは、流体受け211沿いに等間隔で分布している。各流体吐出ノズルは、各流体吐出ノズルからの流体吐出速度が実質的に同じになるように、分配マニホールドからの管によって供給を受ける。また、流体吐出ノズルは、各流体吐出ノズルから放出される流体がプラテン209の上表面より下方の場所、すなわちプラテン209の上表面上に圧着されているウエハ207より下方の場所で流体受け211に入るように設けられる。また、プラテン209およびウエハ207が流体受け211内に存在していないときは、流体吐出ノズルを通して流体受け211に洗浄溶液を注入することによって、流体受け211を洗浄することができる。流体受け211は、ユーザが定めた頻度で洗浄することができる。例えば、流体受けは、1枚のウエハを処理するごとなどの頻繁な頻度で、またはウエハ100枚ごとに一度などの稀な頻度で洗浄することができる。
【0041】
チャンバ100は、幾つかのすすぎノズル903と幾つかの吹き降ろしノズル905とを含むすすぎバー901も含む。すすぎノズル903は、ウエハ207をすすぎ位置に置くためにプラテン209が移動されたときにウエハ207の上面にすすぎ流体を吹き付けるように方向付けされる。すすぎ位置では、すすぎ流体が流体受け211に流れ込み、そこから排出することができるように、プラテン209と流体受けシール909との間に隙間が存在する。一実施形態では、300mmウエハをすすぐために2つのすすぎノズル903が提供され、200mmウエハをすすぐために1つのすすぎノズル903が提供される。吹き降ろしノズル905は、すすぎプロセス時にウエハの上面から流体を除去することを補助するために、ウエハの上面に窒素などの不活性ガスを向かわせるように定められる。無電解めっき反応は、無電解めっき溶液がウエハ表面に接触しているときに継続的に生じるので、無電解めっき期間の終了とともに、ウエハから無電解めっき溶液を迅速になおかつ一様に除去する必要があることがわかる。このため、すすぎノズル903および吹き降ろしノズル905は、ウエハ207からの迅速でなおかつ一様な無電解めっき溶液の除去を可能にする。
【0042】
チャンバ100の動作は、流体取り扱いシステム(FHS:Fluid Handling System)によってサポートされる。一実施形態では、FHSは、チャンバ100とは別のモジュールとして定められ、チャンバ100内の様々な構成要素に流体連通式に接続される。FHSは、無電解めっきプロセスに、すなわち流体受け吐出ノズル、すすぎノズル、および吹き降ろしノズルに従事するように定められる。FHSは、また、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205に従事するようにも定められる。FHSと、流体受け211内の各流体吐出ノズルに従事する供給ラインとの間には、混合マニホールドが配される。このため、流体受け211内の各流体吐出ノズルに流れる無電解めっき溶液は、流体受け211に達する前に予混合される。
【0043】
流体供給ラインは、電気めっき溶液が各流体吐出ノズルから例えば実質的に均一な流量でなどのように実質的に均等に流体受け211に流れ込むように、混合マニホールドを流体受け211内の様々な流体吐出ノズルに流体接続するように配される。FHSは、混合マニホールドと流体受け211内の流体吐出ノズルとの間に配された流体供給ラインからの、電気めっき溶液の一掃を可能にするために、それらの流体供給ラインからの窒素パージを可能にするように定められる。FHSは、また、各すすぎノズル903にすすぎ用の流体を提供することによって、そして各吹き降ろしノズル905に不活性ガスを提供することによって、ウエハすすぎプロセスをサポートするようにも定められる。FHSは、すすぎノズル903から放出される液体圧力を制御するために、圧力調整器の手動設定を可能にするように定められる。
【0044】
チャンバ100は、幾つかの流体ドレン場所を含む。一実施形態では、チャンバ100内に、3つの別々の流体ドレン場所、すなわち1)流体受け211からの主要ドレン、2)チャンバ床ドレン、および3)プラテン真空タンクドレンが提供される。これらの各ドレンは、FHS内に提供された共通設備ドレンに接続される。流体受け211ドレンは、流体受け211からチャンバドレン・タンクに配管される。流体受け211からチャンバドレン・タンクへの流体の排出を制御するために、バルブが提供される。このバルブは、流体受け211からチャンバドレン・タンクに到るドレンライン内に流体が存在するときに開くように構成される。
【0045】
チャンバ床ドレンも、チャンバドレン・タンクに配管される。チャンバ内で液体がこぼれると、その液体は、チャンバ床にあるポート、すなわちチャンバ床ドレンからチャンバドレン・タンクへ排出される。チャンバ床からチャンバドレン・タンクへの流体の排出を制御するために、バルブが提供される。このバルブは、チャンバ床からチャンバドレン・タンクに到るドレンライン内に流体が存在するときに開くように構成される。
【0046】
プラテン真空タンクによって、プラテン209の真空供給源911が提供される。プラテン真空タンクは、自身のドレンタンクを、すなわちプラテンドレン・タンクを装備している。プラテンドレン・タンクは、真空タンクとしても機能する。プラテンドレン・タンクには、真空発生器が接続され、これは、真空供給源911によって提供されるウエハ裏面の真空のソースである。プラテン209の真空チャネル907内の真空を、すなわちウエハ207の裏面に存在する真空を制御するために、バルブが提供される。また、ウエハ207の裏面に存在する真空圧を監視するために、センサも提供される。一実施形態では、プラテンドレン・タンクおよびチャンバドレン・タンクは、共通のドレンポンプを共有する。しかしながら、プラテンドレン・タンクおよびチャンバドレン・タンクのそれぞれは、各タンクをそれぞれ単独で空にできるように、そのタンクとポンプとの間に自身の隔離バルブを有する。
【0047】
チャンバ100は、チャンバ100を接続された例えばMTMなどの外部モジュールからウエハ207を受け入れるように動作される。ウエハ207は、チャンバ100の上側領域内のウエハ引き渡し位置において、駆動ローラ701および安定化ローラ605によって受け取られる。ウエハ207を受け取るためにチャンバ100を開く前に、チャンバ100内における圧力が、チャンバ100がウエハ207を受け取るために開かれたときにチャンバ100内部空間が曝される外部モジュール内の圧力に十分に近いかどうかの確認がなされる。一実施形態では、チャンバ100内の十分に近い圧力は、外部モジュール圧力の±10トール以内である。また、ウエハ207を受け取るためにチャンバ100を開く前に、チャンバ100内の酸素含有量が、チャンバ100がウエハ207を受け取るために開かれたときにチャンバ100内部空間が曝される外部モジュール内の酸素含有量に十分に近いかどうかの確認がなされる。一実施形態では、チャンバ100内の十分に近い酸素含有量は、外部モジュール酸素含有量の±5ppm以内である。
【0048】
チャンバ100内に受け取られた後、ウエハ207は、無電解めっきプロセスのために、チャンバ100の下側領域の流体受け211へ移動される。プラテン209は、ユーザが指定した温度に加熱され、ウエハ207は、ウエハ207の加熱を可能にするために、ユーザが指定した継続期間の間、プラテン209上に保持される。次いで、プラテン209は、流体受け211に流れ込む無電解めっき溶液が(流体受けシール909上方の)流体受け211とプラテン209との間の空間に満たし、ウエハ207の周囲から溢れ上がるようにするために、流体受けシール909に当接するように下降される。無電解めっき溶液は、ウエハ207の周囲からウエハ207の中心に向かって実質同心状に流れるために、ウエハの周縁から盛り上がる。
【0049】
ユーザが定めた無電解めっきプロセスのための期間に続き、ウエハ207は、すすぎプロセスを経る。すすぎプロセスは、すすぎノズル903および吹き降ろしノズル905によって、チャンバ100の下側領域内で実施される。すすぎプロセスを開始させるために、プラテン209は、流体受けシール909との間のシールを壊すべくすすぎ位置へ上昇され、そうしてウエハの上の流体を流体受け211へ排出可能にする。
【0050】
ウエハすすぎプロセスに続いて、ウエハ207は、プラテン209によって、ウエハ引き渡し位置と同じであるウエハ乾燥位置へ移動される。乾燥プロセスの間、ウエハは、駆動ローラ701および安定化ローラ605によって保持される。ウエハ乾燥プロセスを実施するために、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205が使用される。
【0051】
一実施形態では、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205への流れが、これらの近接ヘッドが近接ヘッド・ドッキングステーション201にある状態で開始される。別の実施形態では、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、これらの近接ヘッドへの流れが開始される前に、ウエハ207の中心へ移動される。もし近接ヘッド・ドッキングステーション201で流れが開始される場合は、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、ウエハの回転とともにウエハの中心へ移動される。もしウエハの中心で流れが開始される場合は、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、ウエハの回転とともにウエハ・ドッキングステーション201へ移動される。乾燥プロセス時におけるウエハの回転は、初期回転速度で開始され、ウエハを横切る近接ヘッド203、205の走査にともなって調整される。一実施形態では、乾燥プロセス時に、ウエハは、約0.25毎分回転数(rpm)から約10rpmまでの速度で回転される。ウエハ回転速度は、ウエハの上における近接ヘッド203/205の半径方向位置の関数として変化する。また、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205の走査速度は、初期走査速度で開始され、ウエハを横切る近接ヘッド203、205の走査にともなって調整される。一実施形態では、近接ヘッド203、205は、約1mm/秒から約75mm/秒までの速度でウエハを横切って走査する。乾燥プロセスが完了すると、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、近接ヘッド・ドッキングステーション201へ移動される。
【0052】
乾燥プロセス時に、上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205は、それぞれウエハ207の上面および底面207Bにごく接近して位置決めされる。この位置につくと、近接ヘッド203、205は、ウエハ207の上面および底面に流体を施すことならびにウエハ207の上面および底面から流体を除去することができるウエハ処理メニスカスをウエハ207に接触させて生成するために、IPAソース入口、DIWソース入口、および真空ソース出口を用いることができる。
【0053】
近接ヘッド203、205とウエハ207との間の領域にある部分のDIWは、動的液体メニスカスを形成する。本明細書で使用される「出力」という用語は、ウエハ207と特定の近接ヘッド203/205との間の領域からの流体の除去を意味することができ、「入力」という用語は、ウエハ207と特定の近接ヘッド203/205との間の領域への流体の導入であることができる。
【0054】
図10は、本発明の一実施形態にしたがって、近接ヘッド203/205によって実施されえる代表的プロセスを示した説明図である。図10は、ウエハ207の上面207Aが処理される様子を示しているが、プロセスは、ウエハ207の底面207Bについても実質的に同様な形で実現されえることがわかる。図10は、基板乾燥プロセスを例示しているが、その他の多くの作成プロセス(例えばエッチング、すすぎ、洗浄など)も、同様の形でウエハ表面に施されてよい。一実施形態では、ソース入口1107は、ウエハ207の上面207Aにイソプロピルアルコール(IPA)蒸気を施すために用いられてよく、ソース入口1111は、上面207Aに脱イオン水(DIW:DeIonized Water)を施すために用いられてよい。また、ソース出口1109は、上面207Aの上または近くにあるかもしれない流体または蒸気を除去するために、上面207Aにごく接近した領域に真空を施すために用いられてよい。
【0055】
代表的な実施形態では、IPAが用いられるが、任意の適切なアルコール蒸気、有機化合物、ヘキサノール、エチルグリコールなど、水と混ざることができる任意のその他の適切なタイプの蒸気が用いられてよい。IPAに代わるものとして、ジアセトン、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチルグリコール、メチルピロリドン、エチルアセテート、2−ブタノールが非限定的に挙げられる。これらの流体は、表面張力を低減させる流体としても知られる。表面張力を低減させる流体は、2つの表面間(すなわち近接ヘッド203、205とウエハ207の表面との間)の表面張力勾配を増大させる働きをする。
【0056】
少なくとも1つのソース入口1107が少なくとも1つのソース出口1109に隣接し、該少なくとも1つのソース出口1109がさらに少なくとも1つのソース入口1111に隣接する少なくとも1つの組み合わせが存在しさえすれば、ソース入口とソース出口は、任意の適切な組み合わせで用いられてよいことがわかる。IPAは、例えば、窒素キャリアガスの使用を通じて入力されるIPA蒸気の形態などの、任意の適切な形態をとってよい。さらに、本明細書では、DIWが用いられるが、例えば、その他の方式で浄化された水、洗浄用の流体、ならびにその他の処理用の流体および化学物質など、基板処理を可能するまたは向上させることが可能な任意のその他の適切な流体が用いられてよい。一実施形態では、ソース入口1107を通じてIPAの流入1105が提供され、ソース出口1109を通じて真空1113が施され、ソース入口1111を通してDIWの流入1115が提供される。ウエハ207上に流体膜が残留している場合は、IPAの流入1105によって基板表面に第1の流体圧力が印加されてよく、DIWの流入1115によって基板表面に第2の流体圧力が印加されてよく、そして、真空1113によって、基板表面上のDIW、IPA、および流体膜を除去するために第3の流体圧力が印加されてよい。
【0057】
ウエハ表面207A上への流体の流量を制御し、なおかつ施される真空を制御することによって、メニスカス1011Aは、任意の適切な形で管理および制御されえることがわかる。例えば、一実施形態では、DIWの流れ1115を増大させ、なおかつ/または真空1113を低減させることによって、ソース出口1109を通じた流出は、ほぼ全て、DIWと、ウエハ表面207Aから除去されている流体になるであろう。別の実施形態では、DIWの流れ1115を減少させ、なおかつ/または真空1113を増大させることによって、ソース出口1109を通じた流出は、実質的に、DIWとIPAとの混合と、ウエハ表面207Aから除去されている流体になるであろう。
【0058】
ウエハ乾燥プロセスに続いて、ウエハ207は、例えばMTMなどの外部モジュールに戻すことができる。一実施形態では、ウエハ207を戻すためにチャンバ100を開く前に、チャンバ100内の圧力が、チャンバ100がウエハ207を受け取るために開かれたときにチャンバ100内部空間が曝される外部モジュール内の圧力に十分に近いかどうかの確認がなされる。一実施形態では、チャンバ100内の十分に近い圧力は、外部モジュール圧力の±10トール以内である。また、ウエハ207を戻すためにチャンバ100を開く前に、チャンバ100内の酸素含有量が、チャンバ100がウエハ207を受け取るために開かれたときにチャンバ100内部空間が曝される外部モジュール内の酸素含有量に十分に近いかどうかの確認がなされる。一実施形態では、チャンバ100内の十分に近い酸素含有量は、外部モジュール酸素含有量の±5ppm以内である。
【0059】
図11は、本発明の一実施形態にしたがって、クラスタ構成1200を示した説明図である。クラスタ構成1200は、制御雰囲気移送モジュール1201、すなわち管理式移送モジュール(MTM:Managed Transfer Module)1201を含む。MTM1201は、スロットバルブ1209Eによってロードロック1205に接続される。MTM1201は、ロードロック1205からウエハを取り出すことができるロボット式のウエハ取り扱い装置1203、すなわちエンドエフェクタ1203を含む。MTM1201は、それぞれのスロットバルブ1209A、1209B、1209C、および1209Dを通じて幾つかのプロセスモジュール1207A、1207B、1207C、および1207Dにも接続される。一実施形態では、処理モジュール1207A〜1207Dは、湿式の制御雰囲気処理モジュールである。湿式の制御雰囲気処理モジュール1207A〜1207Dは、不活性な制御雰囲気環境内でウエハの表面を処理するように構成される。MTM1203の不活性な制御雰囲気環境は、MTM1203に不活性ガスが注入されるとともにMTM1203から酸素が追い出されるように管理される。一実施形態では、無電解めっきチャンバ100を、処理モジュールとしてMTM1203に接続することができる。例えば、図11は、処理モジュール1207Aを、実際はドライイン−ドライアウト無電解めっきチャンバ100であるとして示している。
【0060】
MTM1203から全部または大部分の酸素を除去し、それを不活性ガスで置き換えることによって、MTM1203は、処理されたばかりのウエハを、チャンバ100内で無電解めっきプロセスを実施される前または後に露出させない移行環境を提供する。特定の実施形態では、その他の処理モジュール1207B〜1207Dは、電気めっきモジュール、無電解めっきモジュール、ドライイン−ドライアウト湿式処理モジュール、またはウエハ表面もしくは特徴の上への層の塗布、形成、除去、もしくは堆積、もしくはその他のウエハ処理を可能にするその他のタイプのモジュールであってよい。
【0061】
一実施形態において、チャンバ100および例えばFHSなどのインターフェース機器の監視および制御は、処理環境に対して遠隔配置されたコンピュータシステム上で動作するグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を通じて提供される。GUIにおける読み出しを提供するために、チャンバ100内およびインターフェース機器内における様々なセンサが接続される。チャンバ100内およびインターフェース機器内における電子的に作動される各制御は、GUIを通じて作動させることができる。GUIは、また、チャンバ100内およびインターフェース機器内における様々なセンサ読み出しに基づいて警告および警報を表示するように定められる。GUIは、さらに、プロセス状態およびシステム条件を示すように定められる。
【0062】
本発明のチャンバ100は、数々の有利な特徴を取り入れている。例えば、チャンバ100内への上側近接ヘッド203および下側近接ヘッド205の組み入れは、ドライイン−ドライアウトのウエハ無電解めっきプロセス機能をチャンバ100に提供する。ドライイン−ドライアウト機能は、チャンバ100をMTMに界接可能にし、ウエハ表面上における化学反応をより厳密に制御可能にし、チャンバ100の外側における化学物質の運搬を阻止する。
【0063】
チャンバ100の二重壁構成も、利点をもたらす。例えば、外側構造壁が、強度および界接精度を提供する一方で、内側ライナは、化学物質を外側構造壁に到達させないための化学的境界を提供する。外側構造壁は、真空境界を提供する役割を担うので、内側ライナは、真空境界を提供可能である必要はなく、したがって、プラスチックなどの不活性材料で作成することができる。また、内側壁は、チャンバ100の洗浄または再装備を促進するために取り外すことが可能である。また、外側壁の強度は、チャンバ100内で不活性雰囲気条件を達成するために必要とされる時間を短縮可能にする。
【0064】
チャンバ100は、チャンバ100内の雰囲気条件の制御を提供する。乾燥時における不活性雰囲気条件の使用は、表面張力勾配(STG:Surface Tension Gradient)の形成を可能にし、これは、ひいては、近接ヘッドプロセスを可能にする。例えば、近接ヘッド乾燥プロセス時におけるSTGの形成を助けるために、チャンバ100内に、二酸化炭素雰囲気条件を確立することができる。湿式プロセスチャンバ内、すなわち無電解めっきチャンバ内へのSTG乾燥、すなわち近接ヘッド乾燥の統合は、多段階プロセス機能を可能にする。例えば、多段階プロセスは、チャンバの上方領域での近接ヘッドによる前洗浄工程、チャンバの下側領域での無電解めっきプロセス、ならびにチャンバの上側領域での近接ヘッドによる後洗浄工程および乾燥工程を含んでよい。
【0065】
さらに、チャンバ100は、必要とされる無電解めっき溶液の量を最小に抑えることによって、シングルショット化学物質、すなわち一度の使用で廃棄される化学物質の使用を可能にするように構成される。また、ウエハ上への堆積前における電解質の活性化を制御するために、ユースポイント混合方式が実行に移される。これは、注入管を組み入れた混合マニホールドの使用によって達成され、この場合は、流体受けの吐出場所のできるだけ近くにおいて、注入管を取り巻く化学物質の流れに活性用の化学物質が注入される。これは、反応物の安定性を高め、欠陥を低減させる。また、チャンバ100の急冷すすぎ機能は、ウエハ上における無電解めっき反応時間の更なる制御を提供する。チャンバ100は、さらに、流体受けの限られた体積内への「バックフラッシュ」化学物質の導入によって容易に洗浄されるように構成される。「バックフラッシュ」化学物質は、無電解めっき溶液によって導入される可能性のある金属汚染物質を除去するように配合される。その他の実施形態では、チャンバ100は、さらに、様々なタイプのin-situ計測法を取り入れるように構成することができる。また、一部の実施形態では、チャンバ100は、ウエハ上において無電解めっき反応を開始させるために、放射熱源または吸収熱源を含むことができる。
【0066】
本発明は、幾つかの実施形態の観点から説明されているが、当業者ならば、前述の説明を読み、図面を吟味することによって、これらの実施形態の様々な代替、追加、置換、および等価の形態を実現しえることがわかる。したがって、本発明は、本発明の真の趣旨および範囲に含まれるものとして、このようなあらゆる代替、追加、置換、および等価の形態を含むことを意図される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
チャンバを備え、
前記チャンバは、
インターフェース・モジュールからウエハを乾燥状態で受け取り、
前記チャンバ内で前記ウエハに対して無電解めっきプロセスを実施し、
前記チャンバ内で前記ウエハに対して乾燥プロセスを実施し、
前記ウエハを乾燥状態で前記インターフェース・モジュールに提供するように装備され、
前記チャンバの共通内部空間内で前記無電解めっきプロセスおよび前記乾燥プロセスを実施するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、一つの内側ライナと複数の外側構造壁とを含み、
前記内側ライナは、前記複数の外側構造壁によって定められた空間内に、前記複数の外側構造壁から部分的に隔たれた形で挿入されるように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記内側ライナは、化学的に不活性な材料で形成され、
前記複数の外側構造壁は、真空境界を維持することが可能な構造材料で形成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、前記チャンバの前記共通内部空間内の雰囲気条件を制御するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、駆動ローラアセンブリと安定化アセンブリとを含み、
前記駆動ローラアセンブリと前記安定化アセンブリとは、前記乾燥プロセス時に前記インターフェース・モジュールから前記ウエハを受け取ったときに前記ウエハを前記チャンバの上側領域内で実質的に水平の向きで支持するために、そして前記ウエハを前記インターフェース・モジュールに提供するために、連携しあうように構成されている、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記駆動ローラアセンブリおよび前記安定化アセンブリは、前記ウエハを前記チャンバの前記上側領域内で前記実質的に水平の向きに維持しつつ前記ウエハを回転させるように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項7】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、前記チャンバの下側領域に配された流体受けを含み、
前記流体受けは、前記流体受けの内部空間内で前記ウエハを実質的に水平の向きで受け取り、前記ウエハの上面を覆うために前記流体受けに無電解めっき溶液が流し込まれたときに前記無電解めっき溶液を収容するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項8】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、前記無電解めっきプロセス時に前記ウエハを支持するように構成されたプラテンを含み、
前記チャンバは、さらに、前記インターフェース・モジュールからの前記ウエハの受け取りおよび前記インターフェース・モジュールへの前記ウエハの提供が行われ、前記ウエハが前記乾燥プロセスの対象となる、前記チャンバの上側領域から、前記ウエハが前記無電解めっきプロセスの対象となる前記チャンバの下側領域へ、前記プラテンを移動させるための、プラテンリフト・アセンブリを含む、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項9】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、上側近接ヘッドおよび下側近接ヘッドを含み、
前記上側近接ヘッドおよび前記下側近接ヘッドは、前記チャンバの上側領域内に存在しているときの前記ウエハを横断するようにそれぞれ構成され、前記ウエハに対して前記乾燥プロセスを実施するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項10】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、さらに、
前記チャンバの前記共通内部空間内での前記無電解めっきプロセスおよび前記乾燥プロセスをサポートするように装備された流体取り扱いシステムを備える半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項11】
半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記チャンバの内部空間の上側領域内に定められた第1のウエハ処理ゾーンであって、前記第1のウエハ処理ゾーン内に配されたときのウエハに対して乾燥プロセスを実施するように装備された第1のウエハ処理ゾーンと、
前記チャンバの内部空間の下側領域内に定められた第2のウエハ処理ゾーンであって、前記第2のウエハ処理ゾーン内に配されたときの前記ウエハに対して無電解めっきプロセスを実施するように装備された第2のウエハ処理ゾーンと、
前記第2のウエハ処理ゾーン内で前記ウエハを支持するように、なおかつ前記第1のウエハ処理ゾーンと前記第2のウエハ処理ゾーンとの間で前記ウエハの搬送を提供するように構成された、プラテンと、
を備える半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項12】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記第1のウエハ処理ゾーンは、駆動ローラアセンブリおよび安定化ローラアセンブリを含み、
前記駆動ローラアセンブリおよび前記安定化ローラアセンブリは、前記ウエハを実質的に水平の向きで係合および支持するように、そしてウエハ回転機能を提供するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項13】
請求項12に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記第1のウエハ処理ゾーンは、上側近接ヘッドおよび下側近接ヘッドを含み、
前記上側近接ヘッドおよび前記下側近接ヘッドは、前記駆動ローラアセンブリおよび前記安定化ローラアセンブリによって係合されているときの前記ウエハを横断するようにそれぞれ構成され、対応する動的液体メニスカスを前記ウエハに適用することを通じて前記ウエハに対して前記乾燥プロセスを実施するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項14】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記第1のウエハ処理ゾーンは、前記チャンバ内に前記ウエハを受け取るためおよび前記チャンバから前記ウエハを提供するためのチャンバ入口ドアを含む、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項15】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記第2のウエハ処理ゾーンは、流体受けを含み、
前記流体受けは、前記流体受けの内部空間内で前記プラテンを実質的に水平の向きで受け取るように、そして前記プラテン上に存在するときの前記ウエハの上面および前記プラテンを覆うために前記流体受けに無電解めっき溶液が流し込まれたときに前記無電解めっき溶液を収容するように構成されている、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項16】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記第2のウエハ処理ゾーンは、1つまたは2つ以上のすすぎノズルを含み、
前記1つまたは2つ以上のすすぎノズルは、前記プラテン上に存在しているときの前記ウエハの上面から無電解めっき溶液を除去するために前記プラテンの前記上面にすすぎ用の流体を向かわせるように構成されている、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項17】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記プラテンは、前記プラテン上に存在するときの前記ウエハの温度の制御を可能にするために、制御された方法で加熱されるように構成される、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項18】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記プラテンは、複数の真空チャネルを含み、
前記複数の真空チャネルは、前記ウエハが前記プラテン上に存在しているときに前記プラテンに対する前記ウエハの真空吸着を可能にするために真空供給源に流体接続されている、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項19】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記チャンバは、複数の外側構造壁と一つの内側ライナとによって定められ、
前記内側ライナは、前記チャンバの前記内部空間を形成するために前記複数の外側構造壁内に挿入されるように構成され、
前記複数の外側構造壁は、真空境界を維持可能な構造材料で形成され、
前記内側ライナは、化学的に不活性な材料で形成される、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項20】
半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、
ウエハを乾燥状態でチャンバ空間内に受け取ることと、
前記チャンバ空間内で前記ウエハに対して無電解めっきプロセスを実施することと、
前記チャンバ空間内で前記ウエハに対してすすぎプロセスを実施することと、
前記チャンバ空間内で前記ウエハに対して乾燥プロセスを実施することと、
前記ウエハを乾燥状態で前記チャンバ空間から提供することと、
を備える方法。
【請求項21】
請求項20に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、
前記ウエハは、前記チャンバ空間の上側領域内に受け取られ、
前記無電解めっきプロセスおよび前記すすぎプロセスは、前記チャンバ空間の下側領域内で実施され、
前記乾燥プロセスは、前記チャンバの前記上側領域内で実施される、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、
前記チャンバ空間内で前記ウエハに対して前記無電解めっきプロセスを実施することは、
流体受け内で前記ウエハを支持することと、
無電解めっき溶液が前記ウエハの周囲を超えて盛り上がって前記ウエハの上面を覆うように、前記流体受けを前記無電解めっき溶液で満たすことと、
前記無電解めっき反応期間の後に前記ウエハの前記上面から前記無電解めっき溶液を排出させることと、
を含む、方法。
【請求項23】
請求項20に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、
前記すすぎプロセスは、前記無電解めっきプロセスの完了直後に、前記ウエハの上面に対してすすぎ用の流体を吐出することによって前記ウエハに対して実施される、方法。
【請求項24】
請求項20に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、
前記乾燥プロセスは、前記ウエハの上面を第1の動的液体メニスカスに曝すために前記ウエハの前記上面を上側近接ヘッドで走査することによって、前記ウエハの前記上面に対して実施され、
前記乾燥プロセスは、前記ウエハの底面を第2の動的液体メニスカスに曝すために前記ウエハの前記底面を下側近接ヘッドで走査することによって、前記ウエハの前記底面に対して、実施される、方法。
【請求項25】
請求項20に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、さらに、
前記チャンバ空間内の酸素含有量を最小に抑えるために前記チャンバ空間内の雰囲気条件を制御することを含む方法。
【請求項26】
請求項20に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、さらに、
前記ウエハに適用される無電解めっき溶液に対して前記チャンバ内の蒸気圧を飽和状態に制御することを備える方法。
【請求項1】
半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
チャンバを備え、
前記チャンバは、
インターフェース・モジュールからウエハを乾燥状態で受け取り、
前記チャンバ内で前記ウエハに対して無電解めっきプロセスを実施し、
前記チャンバ内で前記ウエハに対して乾燥プロセスを実施し、
前記ウエハを乾燥状態で前記インターフェース・モジュールに提供するように装備され、
前記チャンバの共通内部空間内で前記無電解めっきプロセスおよび前記乾燥プロセスを実施するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、一つの内側ライナと複数の外側構造壁とを含み、
前記内側ライナは、前記複数の外側構造壁によって定められた空間内に、前記複数の外側構造壁から部分的に隔たれた形で挿入されるように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記内側ライナは、化学的に不活性な材料で形成され、
前記複数の外側構造壁は、真空境界を維持することが可能な構造材料で形成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、前記チャンバの前記共通内部空間内の雰囲気条件を制御するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項5】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、駆動ローラアセンブリと安定化アセンブリとを含み、
前記駆動ローラアセンブリと前記安定化アセンブリとは、前記乾燥プロセス時に前記インターフェース・モジュールから前記ウエハを受け取ったときに前記ウエハを前記チャンバの上側領域内で実質的に水平の向きで支持するために、そして前記ウエハを前記インターフェース・モジュールに提供するために、連携しあうように構成されている、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記駆動ローラアセンブリおよび前記安定化アセンブリは、前記ウエハを前記チャンバの前記上側領域内で前記実質的に水平の向きに維持しつつ前記ウエハを回転させるように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項7】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、前記チャンバの下側領域に配された流体受けを含み、
前記流体受けは、前記流体受けの内部空間内で前記ウエハを実質的に水平の向きで受け取り、前記ウエハの上面を覆うために前記流体受けに無電解めっき溶液が流し込まれたときに前記無電解めっき溶液を収容するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項8】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、前記無電解めっきプロセス時に前記ウエハを支持するように構成されたプラテンを含み、
前記チャンバは、さらに、前記インターフェース・モジュールからの前記ウエハの受け取りおよび前記インターフェース・モジュールへの前記ウエハの提供が行われ、前記ウエハが前記乾燥プロセスの対象となる、前記チャンバの上側領域から、前記ウエハが前記無電解めっきプロセスの対象となる前記チャンバの下側領域へ、前記プラテンを移動させるための、プラテンリフト・アセンブリを含む、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項9】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、
前記チャンバは、上側近接ヘッドおよび下側近接ヘッドを含み、
前記上側近接ヘッドおよび前記下側近接ヘッドは、前記チャンバの上側領域内に存在しているときの前記ウエハを横断するようにそれぞれ構成され、前記ウエハに対して前記乾燥プロセスを実施するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項10】
請求項1に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムであって、さらに、
前記チャンバの前記共通内部空間内での前記無電解めっきプロセスおよび前記乾燥プロセスをサポートするように装備された流体取り扱いシステムを備える半導体ウエハ無電解めっきシステム。
【請求項11】
半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記チャンバの内部空間の上側領域内に定められた第1のウエハ処理ゾーンであって、前記第1のウエハ処理ゾーン内に配されたときのウエハに対して乾燥プロセスを実施するように装備された第1のウエハ処理ゾーンと、
前記チャンバの内部空間の下側領域内に定められた第2のウエハ処理ゾーンであって、前記第2のウエハ処理ゾーン内に配されたときの前記ウエハに対して無電解めっきプロセスを実施するように装備された第2のウエハ処理ゾーンと、
前記第2のウエハ処理ゾーン内で前記ウエハを支持するように、なおかつ前記第1のウエハ処理ゾーンと前記第2のウエハ処理ゾーンとの間で前記ウエハの搬送を提供するように構成された、プラテンと、
を備える半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項12】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記第1のウエハ処理ゾーンは、駆動ローラアセンブリおよび安定化ローラアセンブリを含み、
前記駆動ローラアセンブリおよび前記安定化ローラアセンブリは、前記ウエハを実質的に水平の向きで係合および支持するように、そしてウエハ回転機能を提供するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項13】
請求項12に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記第1のウエハ処理ゾーンは、上側近接ヘッドおよび下側近接ヘッドを含み、
前記上側近接ヘッドおよび前記下側近接ヘッドは、前記駆動ローラアセンブリおよび前記安定化ローラアセンブリによって係合されているときの前記ウエハを横断するようにそれぞれ構成され、対応する動的液体メニスカスを前記ウエハに適用することを通じて前記ウエハに対して前記乾燥プロセスを実施するように構成される、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項14】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記第1のウエハ処理ゾーンは、前記チャンバ内に前記ウエハを受け取るためおよび前記チャンバから前記ウエハを提供するためのチャンバ入口ドアを含む、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項15】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記第2のウエハ処理ゾーンは、流体受けを含み、
前記流体受けは、前記流体受けの内部空間内で前記プラテンを実質的に水平の向きで受け取るように、そして前記プラテン上に存在するときの前記ウエハの上面および前記プラテンを覆うために前記流体受けに無電解めっき溶液が流し込まれたときに前記無電解めっき溶液を収容するように構成されている、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項16】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記第2のウエハ処理ゾーンは、1つまたは2つ以上のすすぎノズルを含み、
前記1つまたは2つ以上のすすぎノズルは、前記プラテン上に存在しているときの前記ウエハの上面から無電解めっき溶液を除去するために前記プラテンの前記上面にすすぎ用の流体を向かわせるように構成されている、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項17】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記プラテンは、前記プラテン上に存在するときの前記ウエハの温度の制御を可能にするために、制御された方法で加熱されるように構成される、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項18】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記プラテンは、複数の真空チャネルを含み、
前記複数の真空チャネルは、前記ウエハが前記プラテン上に存在しているときに前記プラテンに対する前記ウエハの真空吸着を可能にするために真空供給源に流体接続されている、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項19】
請求項11に記載の半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバであって、
前記チャンバは、複数の外側構造壁と一つの内側ライナとによって定められ、
前記内側ライナは、前記チャンバの前記内部空間を形成するために前記複数の外側構造壁内に挿入されるように構成され、
前記複数の外側構造壁は、真空境界を維持可能な構造材料で形成され、
前記内側ライナは、化学的に不活性な材料で形成される、半導体ウエハ無電解めっきのためのチャンバ。
【請求項20】
半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、
ウエハを乾燥状態でチャンバ空間内に受け取ることと、
前記チャンバ空間内で前記ウエハに対して無電解めっきプロセスを実施することと、
前記チャンバ空間内で前記ウエハに対してすすぎプロセスを実施することと、
前記チャンバ空間内で前記ウエハに対して乾燥プロセスを実施することと、
前記ウエハを乾燥状態で前記チャンバ空間から提供することと、
を備える方法。
【請求項21】
請求項20に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、
前記ウエハは、前記チャンバ空間の上側領域内に受け取られ、
前記無電解めっきプロセスおよび前記すすぎプロセスは、前記チャンバ空間の下側領域内で実施され、
前記乾燥プロセスは、前記チャンバの前記上側領域内で実施される、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、
前記チャンバ空間内で前記ウエハに対して前記無電解めっきプロセスを実施することは、
流体受け内で前記ウエハを支持することと、
無電解めっき溶液が前記ウエハの周囲を超えて盛り上がって前記ウエハの上面を覆うように、前記流体受けを前記無電解めっき溶液で満たすことと、
前記無電解めっき反応期間の後に前記ウエハの前記上面から前記無電解めっき溶液を排出させることと、
を含む、方法。
【請求項23】
請求項20に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、
前記すすぎプロセスは、前記無電解めっきプロセスの完了直後に、前記ウエハの上面に対してすすぎ用の流体を吐出することによって前記ウエハに対して実施される、方法。
【請求項24】
請求項20に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、
前記乾燥プロセスは、前記ウエハの上面を第1の動的液体メニスカスに曝すために前記ウエハの前記上面を上側近接ヘッドで走査することによって、前記ウエハの前記上面に対して実施され、
前記乾燥プロセスは、前記ウエハの底面を第2の動的液体メニスカスに曝すために前記ウエハの前記底面を下側近接ヘッドで走査することによって、前記ウエハの前記底面に対して、実施される、方法。
【請求項25】
請求項20に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、さらに、
前記チャンバ空間内の酸素含有量を最小に抑えるために前記チャンバ空間内の雰囲気条件を制御することを含む方法。
【請求項26】
請求項20に記載の半導体ウエハ無電解めっきシステムを動作させるための方法であって、さらに、
前記ウエハに適用される無電解めっき溶液に対して前記チャンバ内の蒸気圧を飽和状態に制御することを備える方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2010−525164(P2010−525164A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−504054(P2010−504054)
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/004752
【国際公開番号】WO2008/130517
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(592010081)ラム リサーチ コーポレーション (467)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/004752
【国際公開番号】WO2008/130517
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(592010081)ラム リサーチ コーポレーション (467)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
【Fターム(参考)】
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