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ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーの製造方法
説明

ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーの製造方法

本発明は、ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーを製造するための、とりわけウレタンアクリレートを製造するための連続法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーの製造方法、およびこの方法により得られる生成物の化学線および/または熱によりフリーラジカル硬化可能な材料としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーは、当技術分野において、例えばフォトレジストにおいておよび高品質被覆材料における成分として広い用途を見出す。これらは、エチレン性不飽和二重結合を有し、高エネルギー放射線、例えば紫外線または電子線への暴露により、重合され、高分子量ネットワークを形成する。ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーをベースとする被覆物は概して、機械的影響または化学的影響への耐性の高水準が注目すべき点である。
【0003】
ウレタン基を含有するエチレン性不飽和プレポリマーの概説は、例えばP.K.T.Oldring(編集)、被覆物、インクおよびペイントのためのUVおよびEB処方物の化学および技術、第2巻、SITA Technology、ロンドン、1991年、第73〜123頁に見出される。
【0004】
ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーとして、とりわけ、ウレタンアクリレートおよびこれらの使用について様々な可能性のあるものが挙げられる。
【0005】
WO2007090680A1には、新規な熱硬化性材料の製造のための放射によりおよび/または熱によりフリーラジカル硬化可能な材料として、より具体的には被覆材料、接着剤、シーラントおよびフィルムのための前駆物質および成形品として用いるウレタンアクリレートが記載されている。DE2115373A1には、フレキソ印刷板を製造するための材料として用いるウレタンアクリレートが記載されている。
【0006】
ウレタンアクリレートは、所望の目標生成物に応じて種々の方法で製造される。
【0007】
DE1644798A1には、トリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルアクリレートとの、ウレタンアクリレートを製造するための反応が記載されている。この場合、ヒドロキシアクリレートは好ましくは、まず、溶媒中に導入され、イソシアネートは、撹拌しながら添加され、添加は、発熱反応が約32℃の温度を超えないような速度で行われることが意図される。
【0008】
DE2115373A1には、同様に、2段階で行われるウレタンアクリレートのための不連続合成が記載されている:第1段階では、過剰のジイソシアネートをポリマーポリオールと反応させ、ポリウレタンを得る。第2段階では、未反応イソシアネート基と反応させるヒドロキシアルキルアクリレートが添加される。どのようにして、反応の間、不必要に高い温度を、特に未反応二重結合の引き続きの反応を防止するために避けるべきか記載されている。反応時間は、それに応じて長く、数時間である。
【0009】
US6569944B2には、どのようにして粘性ウレタンアクリレートの合成が溶媒中で頻繁に行われるかが記載されている。120℃未満の温度で、反応成分は非常に粘性であると言われ、100を越え120℃までの温度では、自発的に重合するアクリレート基を有する化合物の虞があると言われている。反応物および生成物の高粘度に起因して混合性が乏しい。従って、反応の発熱特性は、最も好ましい場合に非統一で再生不可能な生成物を生じさせるが、最も悪い場合には望ましくない重合である反応の暴走を引き起こし得る、いわゆるホットスポットを生じさせる。
【0010】
さらに、アクリレート基を含有するプレポリマーは、せん断に敏感であり、自発的な重合が機械的荷重の結果として生じ得ることが知られている(例えばEP1293547B1参照)。
【0011】
次いで、ウレタンアクリレートの合成は、急速かつ簡単な調製に反する要件の系列に依存する。ウレタンアクリレートの合成を、反応時間を短くするために比較的高い温度で行うことができることは望ましい。しかしながら、この場合、設定される引き続きの反応、特にアクリレートの不飽和二重結合のフリーラジカル重合の虞がある。さらに、連続手順は、充填および排出による反応器の停止時間を避けるために、および安全義務、反応器比熱交換性能および熱および冷却操作に起因する長い反応時間を避けるために、経済的に有利である。
【0012】
DE10331672A1には、IPDI(1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン)を2−ヒドロキシプロピルアクリレートと静的混合機中で反応させる、ウレタンアクリレートを製造するための一段階連続法が記載されている。実施例4によれば、その結果は、1.4%の残存NCO含量、0.09%の残存遊離IPDI含量および1.7%の遊離2−ヒドロキシプロピルアクリレート含量であった。高い残存2−ヒドロキシプロピルアクリレート含量は、望ましくなく、人間および環境について悪影響を有する。方法のパラメーターの変更、および触媒の種々の量の添加により、いかなる改善も得られず、一段階連続操作によるエチレン性不飽和ポリウレタンの製造は、再現性の点から不可能であるという結論が得られた。
【0013】
ウレタンアクリレートの工業合成は、触媒作用により実施することが多い。触媒は、ヒドロキシ成分とイソシアネート成分とのさらなる反応のための活性化エネルギーを低下させ、反応は、より低い温度で、従って可能な重合についてより大きい技術的信頼性を伴って、行うことができる。例えばIPDIのような異なった反応性のイソシアネート基を有するジイソシアネートとアルコールとの反応は、適当な触媒、例えばジブチル錫ジラウレート等により、100℃未満、好ましくは65℃未満の温度で増加した選択性で行うことができる(DE10331672A1)。
【0014】
さらに、ウレタン基を含有する合成放射線硬化性プレポリマーは、低い粘度を有する場合に有利である。この場合、これらは、さらに容易に加工および使用/適用することができる。とりわけ、さらなる加工および/または使用の場合、反応性希釈剤および/または希釈のための溶媒をほとんど用いずに行うことができる。ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーを被覆材料として用いる場合には、溶媒は取り除かれなければならず、反応性希釈剤は生成物中に残存する。いずれの場合にも、被覆材料の製造業者は、処方物の多様性のための可能性が制限され、従って、低粘度を有する生成物を、被覆材料における使用について一貫した特性を得るのと同時に製造することが望ましい。これは、主に、長い容器占有時間をかけて、慎重に制御された反応物の遅い計量投入により、規定の温度の厳守により行われる不連続法の使用により達成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】国際公開第2007090680号パンフレット
【特許文献2】独国特許出願公開第2115373号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第1644798号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第2115373号明細書
【特許文献5】米国特許第6569944号明細書
【特許文献6】欧州特許第1293547号明細書
【特許文献7】独国特許出願公開第10331672号明細書
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】P.K.T.Oldring(編集)、「被覆物、インキおよびペイントのためのUVおよびEB処方物の化学および技術(Chemistry and Technology of UV and EB formulations for Coatings, Inks and Paints)」、ロンドン、第2巻、SITA Technology、1991年、第73〜123頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
従って、先行技術に基づいて、溶媒を用いておよび溶媒不含形態で、さらに触媒によりおよび無触媒により行うことができる、ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマー(略してプレポリマーと称する)を製造するための連続法を提供することが、本発明の目的である。さらなる目的は、経済的かつ工業規模で行うことができる上記のプレポリマーの製造方法を提供することである。さらなる目的は、不連続法により製造されるプレポリマーの高い生成物品質と、連続法の高い空間/時間収率とを組み合わせる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
従って、本発明は、少なくとも2つの成分をまず混合し、次いで遅延域を通過させ、少なくとも2つの成分の一方は、1分子あたり少なくとも1つのイソシアネート基を有する1以上の化合物を含み、少なくとも2つの成分の他方は、1分子あたり少なくとも1つのイソシアネート反応性基ならびに少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する1以上の化合物を含むことを特徴とする、ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーを連続的に製造するための方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、3つの貯蔵容器(1−1、1−2、1−7)、温度TおよびTを有する2つの反応域(1−4、1−6)、混合要素(1−3、1−8)および熱伝導要素(1−5)から構成される、本発明の方法を行うことができる反応器構成を図式的に示す。
【図2】図2は、実施例2に用いる初期投入についての長時間DTA(DTA=示差熱分析)の結果を示す。温度は、℃により横座標(X軸)上にプロットされ、熱流は、mW/gにより縦軸(Y軸)上にプロットされる。Y軸上の負の値は、試料により放出される熱(発熱)を表し、Y軸上の正の値は、試料により吸収される熱(吸熱)を表す。計測は、ISO 17025に従って行った。加熱速度は、本発明の場合には、以下の通りであった:0.05K/分。約116℃の温度で、発熱反応が明確に認識できた。
【図3】図3は、実施例2において回収される生成物についての長時間DTA(DTA=示差熱分析)の結果を示す。温度は、℃により横座標(X軸)上にプロットされ、熱流は、mW/gにより縦軸(Y軸)上にプロットされる。Y軸上の負の値は、試料により放出される熱(発熱)を表し、Y軸上の正の値は、試料により吸収される熱(吸熱)を表す。計測は、ISO 17025に従って行った。加熱速度は、この場合、以下の通りであった:0.05K/分。約100℃の温度を越えて、増加する発熱反応が明らかである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
連続反応は、本発明では、反応物の反応器への供給および反応器からの生成物の取り出しを別個の位置で同時に行うが、不連続反応の場合には、反応物を供給し、化学反応を行い、生成物を取り出す反応工程を時間的に連続して行う。
【0021】
成分は、さらなる化合物、例えば溶媒、反応性希釈剤、補助剤および/または触媒を含み得る。
【0022】
さらなる成分の供給も、遅延域に従ってさらに可能である。さらなる成分は同様に、イソシアネート反応性基および/またはイソシアネート基を有する1以上の化合物を再度含み得る。
【0023】
遅延域に従って、イソシアネート基とイソシアネート反応性基との反応を行ってウレタン基を形成する。ある好ましい実施態様では、連続反応は、少なくとも1つの混合ユニット、および0〜30バール、好ましくは0〜10バール、より好ましくは0〜4バールの範囲の圧力下でおよび+20℃〜+200℃の温度、好ましくは+80〜+160℃の範囲、特に+90〜+120℃で遅延域を用いて行う。
【0024】
計量速度は、主に、所望の遅延時間および/または変換速度に応じて得られる。最大反応温度が高いほど、遅延時間は短くなる。概して、反応物は、反応域において、20秒および120分の間、好ましくは90秒および90分の間、非常に好ましくは5分および60分の間の遅延時間を有する。本発明では、触媒作用を伴わずに行われる反応は、概して、触媒作用を伴って実施される反応物より著しく長い遅延時間を有する。しかしながら、本発明の方法は、触媒作用の有無に拘わらず行うことができることが注目すべき点である。
【0025】
遅延時間は、例えば反応域の体積流量率および体積により制御することができる。反応の過程は、異なった計測装置により有利に監視される。この目的に特に適しているのは、温度、粘度、熱伝導性および/または以下の媒体における屈折率を計測するための、および/または赤外スペクトルおよび/または近赤外スペクトルを計測するための装置である。本発明に従って用いるための反応域の特定の特徴は、W/(K・m)による比熱伝導率、すなわち反応器の自由体積に対する、熱伝導媒体に関する温度差のケルビン当たりの熱伝導により特徴付けられる熱伝導性能である。
【0026】
従って、本発明に従って用いるための反応域は、その構造により、本発明の方法において、a)0〜30バール、好ましくは0〜10バール、特に0〜4バールの最大圧力損失、およびb)20〜750kW/(K・m)、好ましくは50〜500kW/(K・m)、より好ましくは100〜300kW/(K・m)の熱伝導率を可能にすることを特徴とする。
【0027】
適切な場合には、例えば、マイクロ反応器の配置による微量反応技術(μ−反応技術)の使用である。本発明に用いる名称「マイクロ反応器」は、好ましくは連続的に操作され、名称マイクロ反応器、小型反応器、マイクロ熱交換器、小型混合機またはマイクロ混合機により知られている微細構造反応器の表現である。これらの例は、当業者に周知であるマイクロ反応器、マイクロ熱交換器、T−およびY−混合機および種々の企業(例えばEhrfeld Mikrotechnik BTS GmbH、Institut fuer Mikrotechnik Mainz GmbH、Siemens AG、CPC−Cellulare Process Chemistry Systems GmbH等)からのマイクロ混合機であり、本発明の目的のための「マイクロ反応器」は通常、1mmまでの特定/規定の内径を有し、静的混合内部装置を含み得る。
【0028】
同様に適しているのは、強力な熱交換器、例えばFluitec製CSE−XR型であり、但し、これらは、熱交換容量について上記の特性を満足することができる。同様に、考えられるのは、本発明では、マイクロ反応器と、比較的高度の構造を有する他の熱交換器との結合系、例えばFluitecまたはSulzerからの結合系等である。これらの結合系の場合には、重要な特徴は、生じる粘度および/または圧力損失を考慮して、それぞれ予想される個々の装置の必要な熱性能に従う反応器の個々の型の配置である。
【0029】
反応域の熱伝導特性の他に、狭い遅延時間分布は、反応器系において、同様に有利であり、従って、所望の変換に必要な遅延体積を最小化することが可能となる。これは、上述の通り、静的混合要素またはμ−反応器の使用のために従来法により得られる。通常、強力な熱交換器、例えばCSE−XRタイプ等の強力な熱交換器は、適切にこの要件を満たす。
【0030】
成分は通常、反応器中に別個の反応物流として計量投入される。2以上の反応物流の場合、これらは、まとめた状態で供給し得る。ヒドロキシル基を含有する成分は、1つの生成物流中に組み合わせ得る。触媒および/またはアジュバント、例えば流れ調整剤、安定剤または接着促進剤等を該生成物流にさらに添加することも可能である。モノイソシアネートまたはポリイソシアネートを、少なくとも1つの遊離ヒドロキシ基を有する重合性化合物および1つのエチレン性不飽和二重結合と反応させること、および触媒および/またはアジュバント、例えば流れ調整剤、安定剤または接着促進剤等と1つの反応物流において組み合わせることが可能である。流れを、分離し、これにより、異なった割合において異なった配置で反応器に供給し得る。このようにして、濃度勾配が意図的に設定され、これは、反応の完全性をもたらし得る。流れの投入点は、連続しておよび時間をずらして変化させ得る。予備反応および反応の完了の目的のために、2以上の反応器を組み合わせることも可能である。反応域の終わりごろに、任意に、被覆技術において一般的であるさらなる所望の添加剤を供給し、混合投入することができる。しかしながら、好ましくは、添加剤を、実際の反応前でさえ反応成分に添加する。このような添加剤は、光開始剤、抑制剤、光安定剤、例えばUV吸収剤および立体障害アミン(HALS) 等、ならびに抗酸化剤、充填剤およびペイント補助剤、例えば沈降防止剤、脱気剤および/または湿潤剤等、流れ調整剤、反応性希釈剤、可塑剤、触媒ならびに顔料、染料および/または艶消剤である。光安定剤および種々の型の使用は、例えばA. Valet、Lichtschutzmittel fuer Lacke、Vincentz Verlag、ハノーバー、1996年に記載されている。組み合わせ/混合する前に、流れを熱交換器を用いて状態調節、すなわち−20〜+200℃、好ましくは+10〜140℃、より好ましくは+20〜+120℃の温度にしてよい。次いで、これらは、強力な混合機により混合し、必要に応じてさらなる混合要素を含む反応器に運ばれる。系において2以上の反応器に接続することが考えられる。これらの反応器はそれぞれ、冷却および/または加熱手段、例えば状態調節された熱伝導流体が通過するジャケットを有利に備える。
【0031】
強力な混合機(μ−混合機)の使用は、反応溶液を互いに極めて急速に混合するため、可能性のある放射状濃度勾配を防止する。本発明では、優位性は、マイクロ反応器/マイクロ混合機の使用の場合に反応混合物の減少したせん断であり、これにより、せん断感応性アクリレートの場合、より信頼性のある操作法が生じ、さらに増大した生成物品質を付与する。
【0032】
2以上の独立した状態調節可能な加熱/冷却域の使用は、例えば、変換を最小化するために、流動する反応混合物を、反応の開始時、すなわち混合直後に冷却し、発生した反応の熱を取り除き、反応の終わりごろ、すなわち反応器からの取り出し直前に混合物を加熱することが可能である。冷却および加熱媒体の温度は、+25および+250℃の間、好ましくは+200℃未満であってよい。加熱および/または冷却により、反応混合物の温度は、反応の熱により影響を受ける。エチレン性不飽和化合物が存在する場合には、他に望ましくない重合の虞が増加するので、適切には、特定の上限温度を越えない。不飽和アクリレートについて、最大反応温度は、+250℃の水準を越えるべきではない。好ましくは、+200℃を越えない。
【0033】
意外にも、ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーを製造するための反応は、DTA(示差熱分析)により、反応成分および/または生成物に影響を与える引き続きの反応および/または副反応が予め存在する反応温度(実施例3)で行うことができることが見出された。例えば、図3は、実施例2(セミバッチ法)からの生成物(ウレタンアクリレート)の示差熱分析の結果を示す。引き続きの反応が100℃を越えて存在することが明らかに見られる。図2は、セミバッチ法において初期投入として導入した反応混合物のDTAを同様に示す(実施例2)。ここでもまた、引き続きの反応/副反応の明確な発熱が110℃を越えて見られる。従って、これらの望ましくない引き続きの反応/副反応は、100℃を越える反応温度での方法に生じ得ることが予想することができた。しかしながら、意外にも、本発明の方法により、生成物は、110℃の温度で高品質において得られる。本発明のある特定の実施態様では、ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーは、DTAにより、1つの反応物または2以上の個々の反応物の場合におよび/または1つの生成物または2以上の個々の生成物の場合に、反応の観測可能な初めの兆候が予め存在する温度範囲で行う。このことは、温度を、方法を促進させるために可能な限り高く設定することができることを意味する。
【0034】
意外な事実は、不連続法が数時間必要とする反応が、数分内に上記の反応器中で完全に進行することは意外な事実であった。同時に、生成物は、バッチ法において不連続的に製造される類似生成物の用途特性に適合するかまたは越える用途特性を示すので、本発明の方法により、ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーを実質的により短い時間内に、匹敵する品質で製造することを可能とする。とりわけ、より高い温度の適用は、本発明では、エチレン性二重結合の懸念される引き続きの反応および/または副反応を伴わずに反応の促進をもたらす。
【0035】
先行技術からの予想に反して、意外にも、本発明の方法は、イソシアネート器を有する化合物の完全な変化により、不連続法により製造されたプレポリマー(実施例2)より低い粘度を示すウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーの製造を可能とする
【0036】
本発明の方法の特徴は、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物を基準として99%を越える変換が得られることであり、これは、先行技術から既知の連続法を越える安全性の観点からかなり有利である。
【0037】
本発明の方法により製造することができるウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーは、少なくとも1つのウレタン基を含有し、およびエチレン性不飽和二重結合を有する、モノマー化合物、オリゴマー化合物またはポリマー化合物ならびにこれらの混合物であり、これらは、さらなるポリマーを、化学線への暴露によりおよび/または熱的フリーラジカル的に構築および/または架橋することを可能とする。
【0038】
化学線とは、電磁、電離放射線、より具体的には、UV線、ガンマ線、C線、可視光、赤外光、ならびに電子ビームを意味する(Roche Lexikon Medizin、第4版、Urban & Fischer Verlag、ミュンヘン、1999年)。
【0039】
本発明の目的のために、エチレン性不飽和化合物と化学線への暴露による重合により反応する基は、例えばビニルエーテル基、ビニルエステル基、マレイニル基、フマリル基、マレインイミド基、ジシクロペンタジエニル基、アクリルアミド基、アクリル基およびメタアクリル基であり、好ましくはビニルエーテル基、アクリレート基および/またはメタクリレート基、より好ましくはアクリレート基である。
【0040】
本発明の方法では、1分子あたりの少なくとも1つのイソシアネート基を有する少なくとも1つの化合物Aは、1分子あたり少なくとも1つのイソシアネート反応性基ならびに少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する少なくとも1つの化合物Bと、必要に応じてイソシアネート反応性基を有する化合物Cと反応させる。
【0041】
化合物は、反応直前に混合機により組み合わせる。化合物AおよびBは、少なくとも2つの異なった成分の形態で別個に混合要素に供給される。これらの成分として、さらなる成分、例えば溶媒、反応性希釈剤、補助剤および/または触媒等を挙げることができる。遅延時間域に従ってさらなる成分を反応混合物へ供給することもできる。とりわけ、1以上のイソシアネート反応性化合物BまたはCを含む1以上の成分を、最終生成物中においてイソシアネート基の最小割合に低下させるために供給することが可能である。
【0042】
化合物Aの例は次の通りである:3−メタクリロイルプロピルイソシアネート、シクロへキシルイソシアネート、n−ブチルイソシアネート、フェニルイソシアネート、トリルイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,8−オクタメチレンジイソシアネート、1,11−ウンデカメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−および2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、1,3−および1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(IPDI)、1−イソシアナト−1−メチル−4(3)−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IMCI)、1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1−イソシアナト−2−イソシアナトメチルシクロペンタン、(4,4’−および/または2,4’−)ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン(H12−MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ビス(4−イソシアナト−3−エチルシクロヘキシル)メタン、1,3−および/または1,4−ヘキサヒドロキシリレンジイソシアネート(H6−XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチル−1,3−および/または−1,4−キシリレンジイソシアネート(TMXDI)、2,4−および/または2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート(H6−TDI)、2,4−および/または2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、4,4’−および/または2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、またはウレタン、イソシアヌレート、アロファネート、ビウレット、ウレトジオン、カルボジイミド、オキサジアジントリオンおよび/またはイミノオキサジアジンジオン構造単位(それらが少なくとも1個の遊離NCO基を有することを条件とする)を有するこれらの誘導体、ならびにこれらの混合物。
【0043】
化合物Bとして、放射線硬化性基だけでなくイソシアネート反応性基をも含有する全ての化合物を用いることができる。好ましくは、(メタ)アクリル酸またはOH官能性ビニルエーテルのOH官能性エステルを用いることである。化合物Bの例は以下である:2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレンオキシドモノ(メタ)アクリレート(例えばPEA6/PEM6;Laporte Performance Chemicals Ltd.、英国)、ポリプロピレンオキシドモノ(メタ)アクリレート(例えば、PPA6、PPM5S;Laporte Performance Chemicals Ltd.(英国))、ポリアルキレンオキシドモノ(メタ)アクリレート(例えばPEM63P、Laporte Performance Chemicals Ltd.(英国))、例えばTone M100(登録商標)(Dow(ドイツ国シュヴァルバッハ))のようなポリ(ε−カプロラクトン)モノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ官能性モノ−、ジ−または可能であればより高級のアクリレート、例えばグリセロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートまたはジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(これらは、場合によりアルコキシル化された多価アルコール、例えばトリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリトール等を反応させることによって得られる)。
【0044】
放射線硬化性基を含有するOH官能性化合物として、二重結合含有酸と場合により二重結合を含有するエポキシド化合物との反応生成物、例えば(メタ)アクリル酸とグリシジル(メタ)アクリレートまたはビスフェノールAジグリシジルエーテルとの反応生成物等をウレタン化において用いることも可能である。
【0045】
ウレタン形成においては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(GAMA)、および(メタ)アクリル酸で部分エステル化されたアルコキシル化ポリオール、極めて好ましくはヒドロキシエチルアクリレートおよびヒドロキシプロピルアクリレートならびにアクリル酸で部分エステル化されたアルコキシル化ポリオールを用いることが好ましい。
【0046】
成分BのOH官能性不飽和化合物の他に、本発明の方法では、化学線への暴露でさえ非反応性であり、NCO反応性基、例えばOH、SHまたはNH等を含有する化合物Cを用いることも可能である。
【0047】
例えば、低分子量アルコール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールおよびポリカーボネートポリオールを、過剰のNCO基を破壊または成分Cとしての生成物特性に影響を与える目的に併用することが可能である。ポリオールとして、比較的高い分子量のヒドロキシル化合物、および低分子量のヒドロキシル化合物を使用することができる。
【0048】
比較的高い分子量のヒドロキシル化合物は、いずれに場合にも400〜8000g/molの平均分子量を有する、ポリウレタン化学において一般的である、ヒドロキシポリエステル、ヒドロキシポリエーテル、ヒドロキシポリチオエーテル、ヒドロキシポリアセタール、ヒドロキシポリカーボネート、二量体脂肪アルコールおよび/またはエステルアミドを包含し、500〜6,500g/molの平均分子量を有するものが好ましい。好ましい比較的高い分子量のヒドロキシル化合物は、ヒドロキシポリエーテル、ヒドロキシポリエステルおよびヒドロキシポリカーボネートである。
【0049】
低分子量ポリオールの例は以下のものである:単官能性脂肪族、脂環式および芳香族アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサノール、脂肪アルコール、フェノール等、ならびに脂肪族、脂環式および芳香族ジオールまたはポリオール、例えば1,2−エタンジオール、1,2−および1,3−プロパンジオール、異性体ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、2−n−ブチル−2−エチルプロパン−1,3−ジオール、グリセロールモノアルカノエート(例えばグリセロールモノステアレート)、二量体脂肪アルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、ドデカンジオール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、ヘキサン−1,3−ジオール、オクタン−1,3−ジオール、デカン−1,3−ジオール、3−メチルペンタン−1,5−ジオール、3,3−ジメチルブタン−1,2−ジオール、2−メチルペンタン−1,3−ジオール、2−メチルペンタン−2,4−ジオール、3−ヒドロキシメチルヘプタン−4−オール、2−ヒドロキシメチル−2,3−ジメチルペンタン−1−オール、グリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、三量体脂肪アルコール、異性体ヘキサントリオール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、ジグリセロール、トリシクロデカンジオール(TCD)。好ましいのは、1,2−エタンジオール、1,2−および1,3−プロパンジオール、異性体ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、パーヒドロビスフェノール、4,8−ビス(ヒドロキシ−メチル)トリシクロ[5.2.0(2.6)]デカン(TCDアルコール)である。
【0050】
適当なポリエーテルポリオールは、ポリウレタン化学において一般的なポリエーテルであり、例えば水または上記ポリオールまたは1〜4つのNH結合を有するアミンのような2価乃至6価スターター分子を用いて調製された、テトラヒドロフラン、スチレンオキシド、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはエピクロロヒドリンの付加化合物または混合付加化合物、特にエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの付加化合物または混合付加化合物である。好ましいのは、平均2〜4個のヒドロキシル基を含有し、50重量%までの組み込まれたポリエチレンオキシド単位を含有し得る、プロピレンオキシドポリエーテルである。触媒作用、例えば水酸化カリウムに基づいて製造された従来法によるポリエーテルだけでなく、複金属シアン化物触媒に基づくより最近の方法により調製されるポリオールを用いることが考えられる。後者のポリエーテルは通常、0.07meq/gの特に低い末端不飽和含量を有し、著しく低いモノオール含量を有し、概して1.5未満の低い多分散性を有する。複金属シアン化物触媒作用により調製される種類のポリエーテルの使用は、ポリエーテルを用いる場合に好ましい。
【0051】
ポリエステルポリオールとしての適合性は、例えば多価、好ましくは2価および適切な場合には、さらなる3価アルコールと、多塩基、好ましくは二塩基カルボン酸との反応生成物を包含する。遊離ポリカルボン酸の代わりに、ポリエステルを調製するための、対応するポリカルボン酸無水物または対応する低級アルコールのポリカルボン酸エステルまたはそれらの混合物を使用することも可能である。ポリカルボン酸は、本来、脂肪族、脂環式芳香族および/または複素環式であってよく、適切な場合には、例えばハロゲン原子によって置換されてよく、および/または不飽和であってよい。その例としては、以下のものが挙げられる:アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、コハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、トリメリット酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水グルタル酸、無水テトラクロロフタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、(場合により単量体脂肪酸との混合物としての)オレイン酸のような二量体および三量体脂肪酸、ジメチルテレフタレート、またはビス−グリコールテレフタレート。60℃未満で溶融する、2または3つの末端OH基を含有する、ヒドロキシポリエステルが好ましい。
【0052】
考慮されるポリカーボネートポリオールは、炭酸誘導体(例えば、炭酸ジフェニル、炭酸ジメチルまたはホスゲン)とジオールとを反応させることによって得られる。適当なこのようなジオールの例として、以下のものが挙げられる:エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロパン−1,2−ジオールおよび−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオールおよび−1,3−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、オクタン−1,8−ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02.6]デカンまたは1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチルペンタンジオール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、ポリブチレングリコール、ビスフェノールAおよびテトラブロモビスフェノールA、または上記ジオールの混合物。ジオール成分は、好ましくは、40重量%〜100重量%の、ヘキサンジオール、好ましくはヘキサン−1,6−ジオール、および/またはヘキサンジオール誘導体、好ましくは末端OH基に加えてエーテル基またはエステル基を含有するヘキサンジオール誘導体を示し、その例は、DE−A1770245に従って1molのヘキサンジオールと少なくとも1mol、好ましくは1〜2molのカプロラクトンとを反応させることにより得られる生成物、またはヘキサンジオール自体のエーテル化によりジ−またはトリヘキシレングリコールを得ることにより得られる生成物である。このような誘導体の製造方法は、例えば、DE−A1570540から既知である。DE−A3717060に記載されているポリエーテル−ポリカーボネートジオールも、極めて良好な効果のために使用され得る。
【0053】
ヒドロキシポリカーボネートは、実質的に直鎖である。しかしながら、ヒドロキシポリカーボネートは、場合により、多官能性成分、特に低分子量ポリオールの組み込みの結果として、少し分岐されていてもよい。この目的に適した化合物の例として、トリメチロールプロパン、ヘキサン−1,2,6−トリオール、グリセロール、ブタン−1,4−トリオール、ペンタエリスリトール、キニトール、マンニトール、ソルビトール、メチルグリコシドおよび4,3,6−ジアンヒドロへキシトールが挙げられる。
【0054】
ウレタン基の形成をもたらす、少なくとも1つのイソシアネート基を有する化合物と少なくとも1つのヒドロキシル基を有する化合物との付加反応は、適当な触媒、例えばオクタン酸錫、ジブチル錫ジラウレートまたは第三級アミン、例えばジメチルベンジルアミン等により従来法により促進させることができる。さらなる触媒は、例えばHouben−Weyl、Methoden der Organischen Chemie、第14巻第2号、Thieme−Verlag、シュツットガルト、1963年、第60頁以降、ならびにUllmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie、第4版、第19巻、1981年、第306頁に記載されている。概して、このような触媒は、成分A、BおよびCの全量を基準として0.001重量%〜2.5重量%、好ましくは0.005重量%〜1.5重量%の量で用いる。
【0055】
成分Bならびにその反応生成物を、早期および望ましくないフリーラジカル重合から、適当な抑制剤および/または抗酸化剤、例えばフェノール、例えば2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、および/またはヒドロキノンおよび/またはヒドロキノンモノアルキルエーテルおよび/またはニトロアミンおよび/またはフェノチアジンおよび/または亜リン酸エステルおよび/または適当なN−オキシル基および/または他のフリーラジカル捕捉剤をいずれの場合にも成分Bの全質量を基準として0.0005重量%〜0.3重量%添加することにより、保護することは有利である。これらの補助剤の添加は、成分Bの反応前、反応と同時および/または反応後に行い得る。
【0056】
さらに、プレポリマーおよび/または1つの成分A、Bおよび/またはCを、放射線硬化性バインダーの化学において当業者に知られている反応性希釈剤と混合することが可能である(「Chemistry & Technology of UV & EB Formulations for Coatings, Inks & Paints」、第2巻、PKT Oldring(編集)、SITA Technology、ロンドン、英国、第250〜290頁、1991年を参照)。これらの反応性希釈剤は、通常、放射線硬化性官能基の他にさらなる官能性基を有さない。さらに有利な効果、例えば被覆操作において向上した接着性等を生じさせる場合には、酸、エポキシ、シリル、ホスフィン、ホスフェート、ウレア、イソシアヌレート、ウレトジオン、ビウレットまたは他の基をも含有する化合物を用いることができる。反応性希釈剤の例は下記のものである:(メタ)アクリル酸およびそのエステル、ビニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレートおよびジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、イソボルニル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、例えばエチレンおよびプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、例えばポリエチレンおよびポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、単純ジオールのジ(メタ)アクリレート、例えば、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンチル(メタ)アクリレート。ヘキサンジオールジアクリレート、イソボルニルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、および任意にエトキシル化またはプロポキシル化されたジオールまたはポリオール、例えば、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ビスフェノールAまたはシクロヘキサンジメタノールの(メタ)アクリレート化生成物が好ましい。前記化合物の混合物も使用できる。トリメチロールプロパントリメタクリレートおよび/またはトリメチロールプロパントリアクリレートが好ましい。反応性希釈剤の割合は、通常、プレポリマーを基準として60重量%未満であり、30重量%未満を添加することが好ましく、特に好ましくは反応性希釈剤を用いない。
【0057】
反応性希釈剤の代わりに、当然、溶媒を用いることも可能である。適当な溶媒として、不活性溶媒、例えばアセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、トルエン、酢酸のC〜Cアルキルエステル、例えば酢酸エチルまたは酢酸ブチル等、またはアクリレートエステル、例えばヘキサン−1,6−ジオールジアクリレート等が挙げられる。
【0058】
本発明の方法により得られる生成物も、本発明により提供される。
【0059】
本発明のプレポリマーは、木材、金属、プラスチック、ガラス、繊維製品、鉱物、紙および/または予め被覆されたこれらの基材、または前記物質の任意の所望の組み合わせから構成されるこれらの基材を含む被覆基材に適している。とりわけ、MDFボード、電子アセンブリのような感温性アセンブリを予め含む比較的高い価値の組立済みの生成物の工業的被覆、ならびに家具、コイル、日用品、車体およびその中/その上に設置されるコンポーネントの被覆における用途を挙げ得る。
【0060】
本発明のプレポリマーは、さらに、印刷インキの製造に適している。これらの印刷インキは、例えばオフセット印刷法、フレキソ印刷法、グラビア印刷法または凸版印刷法に用い得る。
【0061】
本発明のプレポリマーは、互いに組み合わせて、または他の従来法によるバインダー、例えばポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート等(これらは適切な場合には不飽和基を含有してもよい)と一緒に用いることもできる。
【0062】
本発明のプレポリマーは、硬化性化合物として、成形、射出成形および圧力鋳造法に適している。
【0063】
本発明を、以下に、実施例を参照して説明するが、実施例に制限されない。
【実施例】
【0064】
実施例1:反応器構成
図1は、本発明の方法を行うことができる反応器構成の例を示す。イソシアネート反応性基を有する少なくとも1つの化合物およびイソシアネート基を有する少なくとも1つの化合物をそれぞれ含む2つの貯蔵容器(1−1、1−2)から、反応物をまず、第1混合要素(1−3)へ周囲温度でポンプ(ここには示されていない)により供給する。この種の第1混合要素は、例えばEhrfeld Mikrotechnik BTS GmbH製μ−構造化カスケード混合機であってよい。イソシアネート反応性化合物およびイソシアネート基含有化合物は、別個の貯蔵容器中に保たれる貯蔵容器(1−1、1−2)は、さらなる化合物、例えば触媒、溶媒、反応性希釈剤および/または補助剤等を含有し得る。成分の強混合後に、流れを第1反応域(1−4)に導入する。ここでは、流れを熱交換器(1−5)により温度Tにする。反応混合物は、さらなる混合要素(1−8)が特定の間隔で設置される遅延域を通過する。これらは、EP1284159に記載の種類の混合構造である。あるいは、ここでは、例えばKenicsまたはSMX等の静的混合要素を用いることも可能である。反応混合物の温度は、温度Tで強い熱伝導により保たれる。
【0065】
規定の遅延域の後、反応媒体は、温度がTである第2反応域(1−6)中に運ばれる。反応混合物を、貯蔵容器からのさらなる成分と混合し、混合要素(1−8)において激しく混合する。さらなる成分は、イソシアネート基またはイソシアネート基を有する1以上のさらなる化合物を含み得る。さらなる成分は、補助剤および/または溶媒を含み得る。
【0066】
第2反応域では、反応混合物を、反応域から出る前に、熱伝導要素(1−5)および混合要素(1−8)からなる規定の遅延域を通過させる。温度TおよびTおよび遅延時間は、反応成分の変換が最大になるように設定する。
【0067】
実施例2:セミバッチ法
還流冷却器、加熱マントル、機械スターラー、空気通過(2L/時間)、内部温度計および滴下漏斗を有する1000mL4つ口丸底フラスコに、288.84gのDesmodur(登録商標) N3600(Bayer MaterialScience AG、レーバークーゼン)、120gのヘキサンジオールジアクリレート、0.3gのジブチル錫ジラウレート(Desmorapid Z、Bayer MaterialScience AG、レーバークーゼン)および0.6gの2.6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールを投入し、この初期投入を50℃に加熱した。次いで、まず61.69gの2−ヒドロキシプロピルアクリレートおよび次いで128.57gのヒドロキシエチルアクリレートを液滴状に60℃の温度を超えないような速度で添加した。撹拌は、NCO価が0.1%未満に低下するまで継続した。これにより、0%の残存NCO含量および12500mPas(23℃)の粘度を有する無色樹脂を得た。
【0068】
粘度測定は、プレート/プレート回転式粘度計、Haake(独国)製RotoVisko 1により、ISO/DIS3219:1990に従ってせん断速度47.94m/秒で行った。
【0069】
実施例3:連続法
以下に示す組成物に応じて、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートおよびジブチル錫ジラウレートの混合物I、およびDesmodur(登録商標)N3600、ヘキサンジオールジアクリレートおよび2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールの混合物IIをそれぞれ導入した。
【0070】
【表1】

【0071】
【表2】

【0072】
混合物Iおよび混合物IIを、連続的にポンプ(この場合、二重ピストン射出ポンプ)を用いて、Ehrfeld Mikrotechnik BTS GmbH製μ−構造化カスケード混合機により混合し、得られた混合物を、第1反応域(図1参照)中にポンプ投入した。混合を室温(25℃)で行った。
【0073】
第1反応域(帯域1)内で、反応混合物を、温度自動調節器付き浴中へ浸すことにより温度調節された遅延域を通過させる。この遅延域は、この場合、静的混合要素(EP1284159参照)が一定間隔で設置された1/8”毛管、および同様に静的混合要素を含む15mmの内径を有する遅延反応器から構成される。遅延時間は、合計30分であり、反応温度は110℃である。
【0074】
これにより、0%の残存NCO含量および10000mPas(23℃)の粘度を有する無色樹脂を得た。
【0075】
粘度計測は、プレート/プレート回転式粘度計、Haake(独国)製RotoVisko 1により、ISO/DIS3219:1990に従ってせん断速度47.94m/秒で行った。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーの連続的な製造方法であって、少なくとも2つの成分をまず混合し、次いで遅延域を通過させ、前記少なくとも2つの成分の一方は、1分子あたり少なくとも1つのイソシアネート基を有する1以上の化合物を含み、前記少なくとも2つの成分の他方は、1分子あたり少なくとも1つのイソシアネート反応性基ならびに少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有する1以上の化合物を含むことを特徴とする、前記方法。
【請求項2】
0〜30バールの圧力下で、および+20℃〜+200℃の温度で行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
遅延時間は、20秒〜120分の範囲であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
遅延時間域は、0〜30バールの最大圧力損失および20〜750kW/(K・m)の熱伝導率を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
成分の強い混合を、遅延域に従って混合要素の配置により行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
1以上のさらなる成分を、遅延域に従って供給することが可能であり、前記1以上の成分に、以下の化合物:イソシアネート基を有する化合物、イソシアネート反応性化合物、溶媒、触媒、反応性希釈剤、補助剤の1以上を含ませることができることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
遅延域を、温度が異なった2以上の帯域に細分することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
DTAにより、1つの反応物または2以上の個々の反応物の場合におよび/または1つの生成物または2以上の生成物の場合に観測される最初の兆候が予め存在する温度範囲において行うことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の方法により製造される、ウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマー。
【請求項10】
物品を被覆するための、請求項9に記載のウレタン基を含有する放射線硬化性プレポリマーの使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2011−528732(P2011−528732A)
【公表日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−519062(P2011−519062)
【出願日】平成21年7月11日(2009.7.11)
【国際出願番号】PCT/EP2009/005061
【国際公開番号】WO2010/009821
【国際公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(504109610)バイエル・テクノロジー・サービシーズ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (75)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Technology Services GmbH
【出願人】(504037346)バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト (728)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience AG
【Fターム(参考)】