説明

エアゾール容器用キャップ及びガス容器用キャップ

【課題】 安全上の問題を生じさせず、かつ、エアゾール容器に製作誤差等があっても、残留物を確実に排出できるようにする。
【解決手段】 上面部2に、細長い隙間Cを介して押圧部11と、これに一端側がつながり、他端側が上面部2の残部2aにつながって、押圧部11を残部2aに連結し、かつ、押圧部の下降に対して、弾性変形する複数の細長い連結部12とを形成する。上面部2下面の押圧部に隣接する残部2aの位置に、押圧部の下降によって弾性変形し、突き出し部の係止端Bに押圧部を位置決めする複数の案内突起部13を形成する。押圧部11の加圧端Pを、押圧部が係止端Bに位置決めされたときに、最大下降位置X2にある噴射ヘッド101の上面101aより下方に位置決めすると共に、押圧部が係止端Bに位置するキャップ1をエアゾール容器に取り付けたときに、加圧端Pを、位置X2にある噴射ヘッドの上面まで移動させる弾性変形部Kを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エアゾール容器の噴射ヘッド周りを覆って保護するキャップ及び小型ガス容器のステム周りを覆って保護するキャップに関するものであり、詳しくは、残留物排出(以下「ガス抜き」という)機能を有した、エアゾール容器用キャップ及びガス容器用キャップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧品や殺虫剤のような有用物質を特定のガスと共に充填したエアゾール容器では、安全上、有用物質やガス(以下内容物という)を使い切った状態、すなわち、ガス抜きした状態で廃棄することが求められている。このため、エアゾール容器の噴射ヘッド周りを覆うように、エアゾール容器上部に着脱自在に取り付けられるキャップに、ガス抜き機能を持たせたものも種々に提案されている。
【0003】
従来のガス抜き機能を有するキャップ(例えば特許文献1)では、ガス抜きに当たり、エアゾール容器の噴射ヘッドをステムから引き抜き、かつ、キャップを、上下を逆にしてエアゾール容器に取り付けることによりガス抜きを行う必要があるので、ガス抜き操作が容易でないという問題があった。そこで、本出願人は、簡単にガス抜きができるエアゾール容器用キャップを提案した(特許文献2)。
【0004】
この特許文献2記載のキャップでは、図22で示されるように、樹脂製キャップ500の上面部に、スリット状の小隙間Cによって、押圧部501と複数の連結部502とを隣接するように形成し、細長い連結部502によって、上記上面部の他の部分と押圧部501とを連結するようにしている。また、上記キャップ500では、上記上面部の押圧部501に隣接する他の部分に、下方に突出する複数の案内突起部503を形成している。このキャップ500では、連結部502を弾性変形させつつ、押圧部501を下方に押し下げ、この押圧部501でエアゾール容器100の噴射ヘッド101を最大下降位置まで押し下げることにより、エアゾール容器100内の残留物をキャップ500内に放出してガス抜きがなされる。この場合、押圧部501は、案内突起部503間の下端側を外向きに弾性変形させつつ押し下げられ、これが案内突起部503の下端まで押し下げられると、上面が、元の位置に復帰した案内突起部503の下端に突き当てられて位置決めされるので、噴射ヘッド101を継続的に加圧できる。
【0005】
このキャップ500では、これをエアゾール容器100に取り付けた状態で、ステム102から噴射ヘッド101を引き抜かなくても、押圧部501を下方に押し下げて位置決めすることにより、連続的にガス抜きを行うことができる。
【0006】
【特許文献1】特開平10−264958号公報
【特許文献2】特開2004−75161号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記キャップ500では、内容物を充填した新品のエアゾール容器100の搬送中や保管中等に、何らかの力がキャップ500の押圧部501に短時間作用し、押圧部501が案内突起部503の下端まで押し下げられてしまうと、エアゾール容器100中の内容物をすべて外部に放出してしまうという問題があった。このため、このキャップ500は、内容物が可燃性を有する場合、搬送中や保管中等に、エアゾール容器100に爆発や火災を引き起こす危険性があり、安全性の面で問題があった。
【0008】
また、上記キャップ500では、押圧部501の下降量が一定のため、例えば、直径の同じエアゾール容器100に対する、製作メーカによる設計仕様の違いや、エアゾール容器100の製作時の誤差により、噴射ヘッドの最大下降位置に僅かな違いが生じた場合、押圧部501によって噴射ヘッド101を最大下降位置まで押し下げることができず、ガス抜きをしても、エアゾール容器100中の内容物を完全に排出できないという問題があった。
【0009】
一方、屋外で使用されたり、屋内の卓上に置いて使用される携帯用ガスコンロには、数十グラムから数百グラムのガス燃料(例えば、液化ブタンガスのような液化石油ガス)を充填した、使い捨てタイプの小型ガスボンベが多く使用されている。この小型ガスボンベは、上部に、エアゾール容器100のステム102と同様な、ガス噴出用のステムが設けられており、このステムを弾性力に抗しつつ所定量だけ押し下げると、このステムから内部のガスを放出する。また、使用前の小型ガスボンベには、上部のステム周りを覆って保護するキャップが着脱容易な状態で取り付けられている。
【0010】
このような小型ガス容器においても、エアゾール容器と同様に、キャップにステム押し下げ用の、押圧部、連結部、案内突起部を形成し、廃棄に当たり、キャップを使用してガス抜きすることが可能である。しかしながら、この小型ガス容器用キャップにおいても、上記エアゾール容器100のキャップ500と同様な問題点を有すこととなる。
【0011】
なお、ステムに対して着脱容易な噴射ヘッドを有し、キャップが噴射ヘッドのないステム周りを覆うようにしたエアゾール容器についても、上記小型ガスボンベの場合と同様な問題点が生じる。
【0012】
この発明は、以上の点に鑑み、押圧部、連結部、案内突起部を形成することによって、エアゾール容器又は小型ガス容器のガス抜きが簡単にできるものであっても、搬送中や保管中等のエアゾール容器又は小型ガス容器に安全上の問題を生じさせず、かつ、エアゾール容器又は小型ガス容器に設計仕様や製作誤差に起因する僅かな違いがあっても、その残留物を確実に排出できるエアゾール容器用キャップ及びガス容器用キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明の請求項1記載の発明は、樹脂材によって、上面部周りに側面部を有するように凹状に形成され、凹凸部を介して、前記側面部の下部側をエアゾール容器の上部側に嵌め込むことにより、加圧による弾性力に抗した下降によって内容物を噴射する噴射ヘッドを覆うように、前記エアゾール容器に取り付けられるエアゾール容器用キャップであって、前記上面部に、細長い隙間又は破断容易部を有する細長い隙間を設けることによって形成された押圧部と、前記上面部に、細長い隙間又は破断容易部を有する細長い隙間を設けることによって形成され、一端側が前記押圧部につながり、他端側が前記上面部の残部につながって、前記押圧部を前記残部に連結するとともに、弾性変形して、前記押圧部を下方に移動させる複数の細長い連結部と、前記上面部下面の前記押圧部を囲んだ前記残部の位置に下向きに形成され、前記押圧部を下方に移動させた場合に、その下降を案内するとともに、前記押圧部を内側の突き出し部に加圧させて弾性変形し、前記押圧部が前記突き出し部の係止端を通過すると、この係止端に前記押圧部の上面を係合させて、この押圧部を位置決めする複数の案内突起部と、前記押圧部が前記案内突起部の前記係止端の位置に位置決めされているエアゾール容器用キャップを前記エアゾール容器に取り付けたときに、最大下降位置にある前記噴射ヘッドの上面より下方に位置する、前記噴射ヘッド加圧用の前記押圧部の加圧端を、弾性変形して、最大下降位置にある前記噴射ヘッドの上端の位置まで移動させる弾性変形部とを有していることである。
【0014】
この発明では、エアゾール容器用キャップをエアゾール容器から取り外し、このキャップの、細長い隙間で形作られた押圧部を、例えば手の指や棒等で下方に押すと、この押圧部は、同様に細い隙間で形作られた連結部の一端側とともに下方に移動する。この場合、押圧部は、連結部の他端側が上面部の残部につながっていて弾性変形するので、連結部によって上方に引き上げられるような弾性力を受ける。また、押圧部は、下方への移動に当たり、案内突起部に案内されつつ、突き出し部を外方に加圧するので、案内突起部の自由端側は外方に曲げられた状態となる。そして、押圧部の上面が突き出し部の係止端を通過すると、案内突起部は突き出し部の係止端が押圧部上面に位置するように復帰し、押圧部は、連結部によって案内突起部の係止端に押し付けられた状態で位置決めされる。
【0015】
つぎに押圧部が案内突起部の係止端の位置に位置決めされたキャップをエアゾール容器に取り付ける。キャップに下向きの力を加え、押圧部の加圧端で噴射ヘッドを最大下降位置まで押し下げても、このキャップをエアゾール容器に充分に取り付けることはできない。ところが、キャップに更に下向きの力を加えると、噴射ヘッドからの反力により弾性変形部が弾性変形し、押圧部の加圧端の位置を上方にずらして、キャップを下降させるので、このキャップをエアゾール容器に取り付けることができる。この場合、押圧部の加圧端はエアゾール容器の噴射ヘッドを最大下降位置まで押し下げているので、エアゾール容器内のすべての残留物は、噴射ヘッドを介してキャップ内に噴出された後、押圧部の下降によって形成されたキャップの隙間からキャップ外に排出される。
【0016】
一方、キャップをエアゾール容器に取り付けた状態でキャップの押圧部を下方に押して、押圧部の加圧端で噴射ヘッドを最大下降位置まで押し下げても、この押圧部の上面は案内突起部の係止端の位置にまで達しないので、これを案内突起部の係止端の位置に位置決めすることはできない。したがって、押圧部を下方に押す力をなくすと、この押圧部は連結部による弾性力によって元の位置に復帰し、押圧部による噴射ヘッドの押し下げはなくなる。すなわち、キャップをエアゾール容器に取り付けた状態で押圧部を下方に押しても、エアゾール容器中の残留物を連続的に外部に排出することはできない。
【0017】
ここで、押圧部は、一定の剛性を有する連結部を介して、上面部の残部と複数箇所でつながっているので、自重等により下方に移動してしまう(垂れる)ことはない。また、細長い隙間中に破断容易部を設け、これを破断することにより、押圧部を押し下げる場合には、押し下げる力はやや大きくなるが、押圧部等の自重等による下方への移動をより防止することができる。なお、細長い隙間は、小幅な溝の底面側を薄膜状の破断容易部としたものであってもよい。
【0018】
この発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の場合において、前記案内突起部には、前記突き出し部の前記係止端より下方に、この係止端の位置に位置決めされている前記押圧部の横移動を防止する振れ止め部が形成されていることである。
【0019】
この発明では、押圧部の加圧端で噴射ヘッドの上面を加圧する場合に、この上面に沿って押圧部が横移動し、加圧端の位置が変わるのを防止できる。例えば、噴射ヘッドの上面が斜めに傾斜していると、押圧部が、この面に沿って横移動して、加圧端の位置(特に上下位置)が変わり易いが、振れ止め部を設けることにより、押圧部の横移動が防止され、加圧端の位置が変わるのが防止される。
【0020】
この発明の請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の場合において、前記振れ止め部の下端面は、下降時にこの振れ止め部に乗り上げた前記押圧部を前記係止端の位置に戻すように、斜状にカットされていることである。
【0021】
この発明では、押圧部を下方に押し下げすぎて、端部が振れ止め部の下端面に乗り上げ、押圧部が斜めの状態になった場合でも、押圧部は、振れ止め部の斜状の下端面に沿って、連結部による弾性力により係止端の位置まで移動して、この係止端の位置に位置決めされる。
【0022】
この発明の請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の場合において、前記連結部には、前記押圧部の下方への移動に対して、捩れつつ上下に開くような形状に弾性変形する曲がり部が設けられていることである。
【0023】
この発明では、連結部は、押圧部の下方への移動に対して、曲がり部を捩りつつ、この曲がり部の両端部を上下に開く(離す)ように変形することによって、自身を引き伸ばすように作用する力を抑えることができるので、容易に弾性変形できることとなる。このため、比較的小さな力で、押圧部を下方に移動させることができる。
【0024】
この発明の請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の場合において、前記上面部は下方に屈曲する窪み部を有しており、この窪み部の底部に前記押圧部と前記連結部とが形成されているとともに、前記窪み部下面の前記押圧部に隣接する前記残部の位置に、前記案内突起部が下向きに形成されていることである。
【0025】
この発明では、押圧部や連結部が、キャップの上面部に形成された窪み部の底部に設けられているので、通常の使用時や保存時等に、使用者が押圧部等に触れたり、押圧部等に物を当ててしまうことはなく、誤って、エアゾール容器からガス抜きがなされてしまうことはない。
【0026】
この発明の請求項6記載の発明は、樹脂材によって、上面部周りに側面部を有するように凹状に形成され、凹凸部を介して、前記側面部の下部側を小型ガス容器の上部側に嵌め込むことにより、加圧による弾性力に抗した下降によって内容物を噴出するパイプ状のステムを覆うように、前記小型ガス容器に取り付けられるガス容器用キャップであって、前記上面部に、細長い隙間又は破断容易部を有する細長い隙間を設けることによって形成された押圧部と、前記上面部に、細長い隙間又は破断容易部を有する細長い隙間を設けることによって形成され、一端側が前記押圧部につながり、他端側が前記上面部の残部につながって、前記押圧部を前記残部に連結するとともに、弾性変形して、前記押圧部を下方に移動させる複数の細長い連結部と、前記上面部下面の前記押圧部を囲んだ前記残部の位置に下向きに形成され、前記押圧部を下方に移動させた場合に、その下降を案内するとともに、前記押圧部を内側の突き出し部に加圧させて弾性変形し、前記押圧部が前記突き出し部の係止端を通過すると、この係止端に前記押圧部の上面を係合させて、この押圧部を位置決めする複数の案内突起部と、前記押圧部が前記案内突起部の前記係止端の位置に位置決めされているガス容器用キャップを前記小型ガス容器に取り付けたときに、最大下降位置にある前記ステムの上端より下方に位置する、前記ステム加圧用の前記押圧部の加圧端を、弾性変形して、最大下降位置にある前記ステムの上端の位置まで移動させる弾性変形部とを有していることである。
【0027】
この発明は、ガス容器用キャップが小型ガス容器のステム周りを覆うように、この小型ガス容器に取り付けられるという点を除けば、請求項1記載のエアゾール容器用キャップの発明と同じである。したがって、この発明の作用も、押圧部が小型ガス容器のステムを押し下げて、この小型ガス容器のガス抜きを行うという点を除けば、請求項1記載のエアゾール容器用キャップの発明の場合と同じである。
【0028】
この発明の請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明の場合において、前記小型ガス容器は、前記ステムに着脱容易に取り付けられる噴射ヘッドを備えたエアゾール容器であることである。
【0029】
この発明では、ガス容器用キャップを小型ガス容器であるエアゾール容器に取り付けるに当たり、噴射ヘッドはステムから取り外しておく必要がある。この場合、ガス容器用キャップに噴射ヘッドの取り付け部を設けておけば、噴射ヘッドの紛失が防止できるとともに、噴射ヘッドの使用も容易となる。
【発明の効果】
【0030】
この発明の請求項1記載の発明によれば、キャップをエアゾール容器に取り付けた状態で押圧部を押し下げても、これが案内突起部の係止端の位置に位置決めされてしまうことはない。このため、この発明では、エアゾール容器の搬送中や保管中等に、何らかの力がキャップに短時間作用しても、噴射ヘッドが押圧部によって継続的に加圧されることはなく、エアゾール容器中の内容物がすべて外部に放出されてしまうという安全上の問題を回避できる。また、この発明では、弾性変形部の弾性変形分だけ余裕を持って、噴射ヘッドを最大下降位置に押し下げることができる。このため、この発明では、設計仕様の違いや製作誤差により、噴射ヘッドの最大下降位置に変化があっても、その変化量分だけ、弾性変形部の弾性変形量を変化させることにより、噴射ヘッドを最大下降位置に押し下げることができる。したがって、この発明では、例えば、製作メーカの異なるエアゾール容器に共通のキャップを用いても、内部のガス抜きを完全に行うことができるようになり、金型等の共用によるキャップの製作原価の低減等を達成できる。
【0031】
さらに、この発明では、噴射ヘッドをステムから引き抜くことなく、エアゾール容器のガス抜きを容易に行うことができるとともに、ガス抜き時に必要とされる、押圧部、連結部、及び案内突起部を他の部分と共に、樹脂材を用いて一体的に形成できるので、キャップの製作の容易化をも図ることができる。
【0032】
この発明の請求項2記載の発明によれば、案内突起部の係止端に係合する押圧部の横移動を防止して、この押圧部の加圧端の位置が変わるのを防止できる。
【0033】
この発明の請求項3記載の発明によれば、押圧部を下方に押し下げすぎても、この押圧部を案内突起部の係止端の位置に容易に位置決めできる。
【0034】
この発明の請求項4記載の発明によれば、連結部の曲がり部を変形させることにより、比較的小さな力で、押圧部を下方に移動させることができる。
【0035】
この発明の請求項5記載の発明によれば、押圧部が誤って不要に押されてしまうことがなく、キャップの安全性を高めることができる。
【0036】
この発明の請求項6記載の発明によれば、キャップが小型ガス容器のステム周りを覆うように、この小型ガス容器に取り付けられる場合においても、請求項1記載の発明の場合と同様な効果を得ることができる。ここで、小型ガス容器が、例えば、携帯用ガスコンロに使用される小型ガスボンベの場合、ガス容器用キャップは、ボンベの使用中には必要ないので、これをボンベの廃棄まで保管するか、又は、使用済みのボンベを廃棄するに当たり、新たに使用するボンベのものを使用するようにすればよい。
【0037】
この発明の請求項7記載の発明によれば、使用後に噴射ヘッドがステムから取り外されるエアゾール容器に対しても、小型ガスボンベのような小型ガス容器の場合と同様な効果を得ることができる。使用後キャップをするために、噴射ヘッドが取り外される場合としては、例えば、狭い場所への噴射を容易にするために、エアゾール容器の噴射ヘッドに細長い噴射パイプを固定状態で取り付けている場合などがある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
つぎにこの発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
実施形態1.
図1はこの発明の一実施の形態に係るエアゾール容器のキャップを示している。キャップ1は、図1で示されるように、円形の上面部2の外周端から下方に略円筒状の側面部3が形成された凹状のものであり、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンといった弾性変形容易な樹脂材を、例えば、厚さが1.2mmとなるように、射出成形することによって一体的に形成されている。このキャップ1は、側面部3下部の内面側に形成された凸部3aを、エアゾール容器100の上板103の外側巻締部103a下方の凹部Eに嵌め合わせるようにして、エアゾール容器100の上部に着脱容易に取り付けられる。このキャップ1は、上板103の内側巻締部103b内側にあるパイプ状ステム102に差し込まれた噴射ヘッド101周りを覆って、この噴射ヘッド101が塵埃等によって汚れないように、かつ、人の手等が不要に噴射ヘッド101に触れないように、噴射ヘッド101を保護している。
【0039】
エアゾール容器100は、噴射ヘッド101の上面101aを弾性力に抗しつつ下方に押して、ステム102を下方に押し下げることにより、ステム102から噴出される内容物Wを噴射ヘッド101の噴射部101bから霧状に噴射する。この場合、エアゾール容器100内のすべての内容物Wを噴射するには、噴射ヘッド101を、図1の実線で示される当初の位置X1から距離Lだけ下降させた、2点鎖線で示される最大下降位置X2に保持する必要がある。このエアゾール容器100は、容器径Dが、例えば、50mmに形成された中形のものであり、噴射ヘッド101の上面101aが、指による加圧が容易となるように、斜状の湾曲面となっている。なお、容器径Dは、例えば、35mmや66mmであってもよい。
【0040】
キャップ1の上面部2の中央部には、図2及び図5の(a)で示されるように、円形をした凹状の窪み部10が下向きに形成されており、窪み部10の、例えば直径20mmサイズの略平らな底部10aに、ガス抜き手段となる、押圧部11と、4つの連結部12とが形成され、窪み部10の斜状の側部10bの下端側に、一部底部10a側に突き出すような状態で、同じくガス抜き手段となる4つの案内突起部13が形成されている。
【0041】
押圧部11と4つの連結部12は、図3で示されるように、底部10aを貫通する、例えば、0.05〜0.4mm幅(好ましくは、0.05〜0.25mm幅)の細長いスリット状の隙間Cによって、ほぼ底部10a全体にわたり、互いに隣接するように形成されている。この場合、連結部12は、上面部2から押圧部11と連結部12とを除いた部分(以下上面部2の残部2aという)の側部10bがわ、すなわち、底部10aの外周端がわと接続部Q1によってつながれている。そして、この連結部12は、接続部Q1から所定距離だけ底部10aの外周端に沿うように形成された後、180度湾曲して向きを変え、所定距離だけ進んだ位置で接続部Q2によって押圧部11とつながれている。この場合、各連結部12は、底部10aの中心点S1を通る互いに直行する対称線H1,H2に対して、対称となるように形成されている。
【0042】
押圧部11には、図2及び図3で示されるように、下面側中央に、噴射ヘッド101の上面101aを加圧する加圧突起11aが下向きに形成されており、下面側の対称線H1,H2に沿った位置に、補強リブ11bが形成されている。加圧突起11aは、下端の加圧端Pが所定位置にくるように長さが定められている。この加圧突起11aは、筒状に形成されていて、成型時の冷却時間の短縮が図られている。補強リブ11bは、押圧部11の端部側において案内突起部13を囲むように形成されている。また、押圧部11には、上面11d側中央に押圧用の上部突起11cが形成されている。
【0043】
連結部12は、弾性変形容易なように、例えば1mm幅で細長く帯状に形成され、かつ、図5の(b)で示されるように、押圧部11の下方への移動に対し、曲がり部12aを捩りつつ上下に開く(離れる)ことができる形状、例えば180度曲げられた形状、に形成されている。したがって、この連結部12は、押圧部11の下方への移動に対し、自身が引き伸ばされるように変形することはほとんどなく、押圧部11を比較的小さな力で、必要な量だけ下方へ移動させることができる。
【0044】
案内突起部13は、図2及び図3で示されるように、上面部2の下面側の、押圧部11と接する残部2aの位置に、押圧部11を囲むように、4つのものが等ピッチで下向きに設けられている。この案内突起部13は、上下に長い棒状に形成されていて、内側の押圧部11側に、下降中の押圧部11と干渉する突き出し部13aが形成されている。この突き出し部13aは、下方に向かって漸次押圧部11側に突き出すように斜状に形成された後、その下端が、押圧部11を位置決めする係止端Bとなるように、押圧部11と干渉しない位置まで略水平にカットされている。また、案内突起部13には、突き出し部13a下方に、下方に延びる振れ止め部13bが形成されている。
【0045】
したがって、この案内突起部13は、押圧部11が下方へ移動する際に、突き出し部13aが押圧部11に当てられて外方に弾性変形しつつ、これを下方に案内するとともに、押圧部11が突き出し部13aの係止端Bを通過すると、元の状態に復帰して、連結部12の弾性力により、押圧部11の上面11dを突き出し部13aの係止端Bに係合させて、押圧部11を位置決めする。押圧部11が上面11dを突き出し部13aの係止端Bに突き合わせた位置(以下これを係合位置X3という)にある場合、押圧部11は振れ止め部13bによって横移動が防止される。
【0046】
ところで、同じキャップ1が使用される同種で同径のエアゾール容器100おいては、設計仕様の違いや製作時の誤差(例えば、ステム102の突き出し長さの誤差等)によって、噴射ヘッド101の最大下降位置は種々に変化する。このような噴射ヘッド101の最大下降位置X2の変化に対処するため、このキャップ1では、押圧部11が係合位置X3に位置決めされたものをエアゾール容器100に取り付けた場合に、図2で示されるように、押圧部11の加圧端P1が、最大下降位置X2まで移動した噴射ヘッド101の上面101aより、例えば、距離aだけ下方に位置するように位置決めされる。このことにより、噴射ヘッド101の上面101aが距離aだけ下方に位置ずれしていても、この押圧部11でこの噴射ヘッド101を最大下降位置X2まで加圧できることとなる。
【0047】
一方、上記状態では、キャップ1をエアゾール容器100に取り付けることができない。このため、このキャップ1では、押圧部11の上面11d側を、下からの反力によって所定量だけ容易に変形する弾性変形部Kとしてこれに対処している。すなわち、弾性変形部Kは、押圧部11が係合位置X3にある、エアゾール容器100上のキャップ1に、小さな加圧力を加えることにより弾性変形し、加圧突起11aの加圧端Pの位置を、一定の加圧力は保持させた状態で、上記距離aだけ上向きに移動させる。この実施形態では、弾性変形部Kとして、押圧部11の上面11d側を凸状に変形させているが、この弾性変形部Kは、押圧部11の加圧突起11aを短くなるように変形させるものであってもよく、案内突起部13を斜状に弾性変形して、突き出し部13aの係止端Bの位置を上昇させてるものであってもよい。
【0048】
ここで、図4は、設計仕様の違いや製作誤差によって、最大下降位置X2にある噴射ヘッド101の上面101aの位置が種々に変化する場合の、押圧部11の加圧端Pの位置の変化を示している。噴射ヘッド101Aは、容器本体部に対して、想定される最も低い、最大下降位置X2に位置決めされており、噴射ヘッド101Bは、容器本体部に対して、想定される最も高い、最大下降位置X2に位置決めされている。そして、押圧部11の加圧端Pが、最大下降位置X2にある噴射ヘッド101Aの上面101aを加圧した後、最大下降位置X2にある噴射ヘッド101Bの上面101aを加圧するには、この加圧端Pが、両者の上下位置の差である想定最大上下位置誤差量Mだけ上昇した位置にくる必要がある。
【0049】
すなわち、このキャップ1では、係合位置X3にある押圧部11の加圧端Pが、噴射ヘッド101Aをその最大下降位置X2まで加圧した後、この位置から、弾性変形部Kの弾性変形によって、想定最大上下位置誤差量Mだけ移動し、噴射ヘッド101Bを最大下降位置X2まで加圧できるようになっている。この場合、弾性変形による移動前の、係合位置X3にある押圧部11の加圧端Pは、最大下降位置X2に位置決めされている噴射ヘッド101Aの上面101aの位置と同じ位置にくるように定められるが、噴射ヘッド101を最大下降位置X2に下降させるだけで、弾性変形部Kが一定量(以下加圧変形量Nという)だけ弾性変形する場合には、弾性変形部Kの弾性変形量は、想定最大上下位置誤差量Mに加圧変形量Nを加えたものとなる。
【0050】
なお、想定最大上下位置誤差量Mをどの程度の値とするかは、エアゾール容器100の実情を調査して定めるべきであるが、例えば、0.3〜1mm程度は必要と考えられる。
【0051】
つぎに、キャップ1の作用効果について説明する。
エアゾール容器100のガス抜きを行いたい場合には、まず、キャップ1をエアゾール容器100から取り外す。つづいて、手の指、例えば、親指や人差指、や棒をキャップ1の窪み部10に差し込み、押圧部11の上部突起11cを下方に押す。このことにより押圧部11は、連結部12に引っ張られつつ、外方に弾性変形する案内突起部13に案内されて下方へ移動する。そして、押圧部11は、これが突き出し部13aの係止端Bを通過すると、図6の(a)で示されるように、案内突起部13が元の位置へ復帰することと連結部12の弾性力とによって、突き出し部13aの係止端Bの係合位置X3に位置決めされる。
【0052】
つぎに、押圧部11が係合位置X3に位置決めされているキャップ1をエアゾール容器100の上部に取り付ける。最初は、押圧部11の加圧突起11aが、エアゾール容器100の噴射ヘッド101を最大下降位置X2まで押し下げても、図6の(b)で示されるように、例えば距離aの分だけ、キャップ1の突部3aがエアゾール容器100の凹部Eに入り切らず、キャップ1はエアゾール容器100に充分に取り付けられない。つづいて、キャップ1をエアゾール容器100側に更に大きな力で押すと、図7の(a)で示されるように、突部3aが凹部Eに嵌め込まれ、キャップ1がエアゾール容器100に取り付けられる。この場合、弾性変形部K(押圧部11の上面側)が凸状に湾曲して弾性変形し、押圧部11の加圧端Pは、噴射ヘッド101を最大下降位置X2に加圧した状態で、距離aだけ上昇する。また、押圧部11は、加圧端Pが噴射ヘッド101の斜状の上面101aに沿って横移動する力を受けるが、この横移動は振れ止め部13bによって阻止される。
【0053】
噴射ヘッド101が最大下降位置X2まで移動すると、噴射ヘッド101の噴射部101bから、エアゾール容器100中の内容物W(残留物)が連続的に噴射され、廃棄に当たって、エアゾール容器100中の残留物が短時間の内にすべて排出される。この場合、噴射ヘッド101から排出された内容物Wは、キャップ1の側面部3に当たった後、押圧部11の下降によって生じた孔Rからキャップ1外に排出される。
【0054】
一方、キャップ1をエアゾール容器100に取り付けた状態で押圧部11を下方に移動させると、図7の(b)で示されるように、押圧部11の上面11dが案内突起部13の突き出し部13aの係止端Bに達する前に、加圧突起11aの加圧端Pが、噴射ヘッド101を最大下降位置X2まで押し下げる。このため、押圧部11は、係合位置X3に位置決めされず、押圧部11から力を抜くと、連結部12の作用により当初位置に復帰し、エアゾール容器100から残留物を排出できない状態となる。
【0055】
このように、このキャップ1では、これをエアゾール容器100に取り付けた状態で押圧部11を押し下げても、押圧部11が案内突起部13の突き出し部13aの係止端Bに位置決めされてしまうことはない。このため、エアゾール容器100の搬送中や保管中等に、何らかの力がキャップ1に短時間作用しても、噴射ヘッド101が押圧部11によって継続的に加圧されることはなく、エアゾール容器100の内容物がすべて外部に放出されてしまうことはない。したがって、キャップ1に起因して、エアゾール容器100から可燃ガスが大量放出され、これにより爆発や火災が生じて、人命を脅かすという安全上の問題が生じることはない。
【0056】
また、このキャップ1では、弾性変形部Kの弾性変形量だけ余裕を持って、噴射ヘッド101を最大下降位置X2に押し下げることができるので、設計仕様の違いや製作誤差により、噴射ヘッド101の最大下降位置X2に変化があっても、その変化量分だけ、弾性変形部K(押圧部11の上面11d側)の弾性変形量を変化させることにより、噴射ヘッド101を最大下降位置X2に押し下げることができる。したがって、このキャップ1では、例えば、製作メーカの異なるエアゾール容器100に対しても、同一(共通)のものを用いることができ、金型共用によるキャップ1の製作原価の低減等を達成できる。
【0057】
さらに、このキャップ1では、連結部12に180度向きを変える曲がり部12aを設け、押圧部11の下方への移動に対して、曲がり部12aを捩りつつ、上下に開く(離す)ように弾性変形させているので、連結部12が上下方向に斜めの状態になっても、引き伸ばされるように変形することはほとんどなく、比較的小さな力で、押圧部11を下方に移動させることができる。
【0058】
また、このキャップ1では、ガス抜き手段である、押圧部11、連結部12、案内突起部13を、キャップ1の他の部分と一体となるように形成できるので、キャップ1も容易に、かつ、低コストで製作することができる。特に、押圧部11と連結部12とは、キャップ1の上面部2に細長い隙間Cを設けるだけで形成できるので、製作が容易である。
【0059】
さらに、このキャップ1では、押圧部11や連結部12を、上面部2の窪み部10の底部10aに形成しているので、エアゾール容器100の使用者が不要に押圧部11を押したり、物が押圧部11に当たったりしにくく、エアゾール容器100を廃棄する場合以外に、誤ってガス抜きがなされてしてしまうのを防止できる。
【0060】
また、このキャップ1では、隙間Cが設けられているが、この幅が小さいため、この隙間Cから塵埃がキャップ1内に入り込んでしまうことはほとんどなく、噴射ヘッド101周りを覆うというキャップとしての機能を充分に果たすことができる。
【0061】
さらに、このキャップ1では、連結部12の接続部Q1を介してのみ、押圧部11が上面部2の残部2aとつながれているが、連結部12が一定の剛性を有しているので、押圧部11や連結部12が自重により下方へ垂れ下がってしまうことはない。
【0062】
なお、連結部12は、弾性変形容易なように細長く形成され、かつ押圧部11の下方への移動に際して、曲がり部12aを上下に開かせて自身に引張力が生じにくいように、湾曲、屈曲、又は湾曲及び屈曲したものであれば、どのような形状のものであってもよい。例えば、連結部12は、曲がり部12aの曲がり角度が、例えば120度や90度のものや、曲がり部12aの数が複数のもの、蛇行状に長く形成されたものであってもよい。
【0063】
また、連結部12の数も、2個又は3個であってもよいし、5個以上であってもよい。連結部12が偶数個設けられている場合には、押圧部11が均等に下降できるように、一対の連結部12の互いの接続部Q1は、押圧部11の中心点S1に対して、点対称の位置に設けられていることが望ましいし、連結部12が奇数個設けられている場合には、各連結部12の接続部Q1は、押圧部11の中心点S1に対して等角度を張る位置に設けられていることが望ましい。この場合、各連結部12の長さは、同じであることが望ましい。
【0064】
さらに、押圧部11や連結部12は、窪み部10の底部10a全体に設けず、一部に設けてもよい。
【0065】
また、案内突起部13の数は、2個、3個、又は5個以上であってもよい。例えば、2個の場合、押圧部11で噴射ヘッド101を加圧する場合の、押圧部11の上面11d側(弾性変形部K)の弾性変形量を大きくすることができる。案内突起部13の突き出し部13aは、押圧部11側の形状を、緩急いずれの斜面や曲面で形成してもよいし、一部垂直面を有するように形成してもよく、上下の長さも長短種々に変えてよい。突き出し部13aの下端(係止端B)の形状も、図8で示されるように、内側に向かって下向きに傾斜させ、噴射ヘッド101の加圧時に、押圧部11が突き出し部13aから外れにくくしてもよい。この場合、係止端B側の変形が容易なため、押圧部11で噴射ヘッド101を加圧する場合の弾性変形量を増加させることもできる。また、案内突起部13に振れ止め部13bを設けず、案内突起部13の下端を突き出し部13aの係止端Bと一致させるようにしてもよい。
【0066】
さらに、図9で示されるように、案内突起部13の下部側に設けられている振れ止め部13bの下端面Aを、外側に向かって下向きに傾斜させるようにしてもよい。このことにより、押圧部11の一部が過剰に下降して、上面の一部が振れ止め部13bに乗り上げ、鎖線で示されるように押圧部11が傾斜しても、押圧部11は、連結部12の弾性力により、振れ止め部13bの傾斜した下端面Aに沿って係止端B側に移動し、容易に係合位置X3に位置決めできるようになる。
【0067】
また、隙間Cを、図10で示されるように、例えば押圧部11と残部2aとをつなぐ、例えば、幅0.1〜1mm程度の破断容易部Tを必要数だけ設けたもので形成してもよい。
【0068】
さらに、隙間Cを、上面側の底部が薄膜状の破断容易部(例えば厚さ0.1mm)となった、例えば、幅0.2〜1mmの溝部で形成してもよい。
【0069】
また、キャップ1の上面部2に引き剥がし容易な円形シートを貼り付けるようにしてもよい。このことにより、隙間Cを介して埃等がキャップ1内に進入するのが防止できるとともに、円形シートにガス抜きの手順をわかりやすく記載することができる。
【0070】
さらに、図11で示されるように、噴射ヘッド101の噴射部101bに細長い噴射パイプ104が固定するように取り付けられ、内容物Wを狭い場所等に噴射できるようにしたエアゾール容器100の場合、キャップ1に上下方向に向かう細長い長孔3bを形成し、この長孔3bを用いてキャップ1をエアゾール容器100に着脱するようにしてもよい。このエアゾール容器100では、搬送や保管の際に噴射パイプ104がじゃまになるが、この際には、噴射ヘッド101等をステム102から取り外し、これらをエアゾール容器100の本体部にテープ等を介して取り付けておくか、又は後述のキャップ20A(図21参照)のように、キャップ1に噴射ヘッド101と噴射パイプ104の支持部を形成し、これらをこの支持部に支持させておく。
【0071】
また、図12で示されるように、上部突起11c周りに、比較的小さい押圧部11を形成し、押圧部11に隣接した位置に、案内突起部13を形成して、窪み部10の底部10a側に比較的大きい残部2aを形成してもよい。この場合、残部2aの底部10a側が弾性変形部Kとしての機能を果たす。
【0072】
さらに、加圧端Pを移動させる弾性変形部Kは、押圧部11にのみ設けてもよいし(例えば上面11d側の凸状変形や、加圧突起11aの上下の変形)、案内突起部13のみに設けてもよいし(例えば自由側の外方又は内方への傾斜変形)、又は、押圧部11と案内突起部13とに設けてもよい。
【0073】
また、図13乃至及び図15は、変更実施形態に係るキャップ1Aを示している。このキャップ1Aでは、図14で示されているように、押圧部11は底部10aの中心部側に円板状に形成され、連結部12は、押圧部11外周端側に、例えば3つの同じ長さのものが押圧部11を囲むように等間隔に形成されており、案内突起部13は、連結部12間の押圧部11に接する位置に、3つのものが形成されている。この場合、連結部12は、案内突起部13横の一端側が、接続部Q1を介して上面部2の残部2aにつながり、隣接した他の案内突起部13横の他端側が、接続部Q2を介して押圧部11につながっていて、押圧部11を残部2aに連結している。また、案内突起部13は、押圧部11を囲むように下向きに形成されているとともに、押圧部11側の内面13aが、下方に向かって漸次、押圧部11側に突出するように斜状に形成されている。
【0074】
エアゾール容器100のガス抜きに当たり、押圧部11を案内突起部13に案内させつつ下方へ押し下げると、図15で示されるように、連結部12は接続部Q2側が下方へ移動して上下に斜めの状態になり、これに引張力が作用しようとするが、3つの連結部12に同じ力が作用するため、押圧部11は、矢印方向に、下降量に対応する所定角度だけ回転し、連結部12に作用する引張力を小さくする。したがって、押圧部11は比較的小さな力で下方に押し下げられ、押圧部11の上面11dが案内突起部13の下端又は係止端を通過すると、連結部12の弾性力により、案内突起部13の下端又は係止端が押圧部11の上面11dに係合し、押圧部11を係合位置に位置決めする。そして、その後のキャップ1Aの作用は、キャップ1の場合と同じである。なお、このキャップ1Aでは、押圧部11の上面部側が、弾性変形部Kとしての機能を果たす。
【0075】
このように、連結部12を押圧部11周りに形成したキャップ1Aでは、押圧部11を水平な状態で回転させるようにして、連結部12を引き伸ばすように作用する力をできるだけ小さく抑えているので、連結部12の長さの割には、押圧部11を小さな力で大きく下降させることができる。
【0076】
実施形態2.
つぎにこの発明の他の実施の形態を図16乃至図20を参照しつつ説明する。なお、実施の形態1で説明したものと同一、又はこれに相当するものには、実施形態1のものと同一符号を付し、その説明を省略する。
【0077】
キャップ20は、図16で示されるように、携帯用ガスコンロへのガス燃料供給用に使用されるカセットボンベ(小型ガス容器)200のステム201周りを覆って、これを保護するために使用されるものである。このキャップ20は、側面部22下部に形成された拡径部22aを、カセットボンベ200の上板202の内側巻締部202a内の凹部Yに差し込んで、この凹部Yから上方に突出するステム201周りを覆うようにカセットボンベ200に取り付けられる。なお、このキャップ20も、キャップ1と同様に、金型を用いた樹脂成型によって一体的に形成されている。
【0078】
ここで、カセットボンベ200は、例えば、有臭の液化石油ガスである液化ブタンガスが例えば50g充填された使い捨てタイプのものである。このカセットボンベ200では、図17で示されるように、パイプ状のステム201を、弾性力に抗しつつ、当初位置X1から、所定量だけ、最大下降位置X2まで押し下げることにより、ステム201からガス(気化したブタンガス)を噴出する。このカセットボンベ200は、キャップ20を取り外したものを携帯用ガスコンロ中に横向きに寝かせた後、底部を加圧して、ステム201側を燃料供給部側に加圧位置決めすることにより、使用できる状態になる。なお、内側巻締部202a周りに形成されている溝型のフランジ部203は、カセットボンベ200を位置決めするためのものであり、これには回転を防止する係止用の切欠部203aが形成されている。また、このカセットボンベ200の容器径Dは約52mmであるが、例えば容器径Dが65.7mmのものについては、その種々の寸法がJIS(Japan Industrial Standard)により定められている(JIS S 2148)。
【0079】
キャップ20には、図17、図18及び図19で示されるように、上面部21の中央部に下向きに窪み部30が形成されており、窪み部30の、例えば直径16mmサイズの略平らな底部30aに、隙間Cを用いて、ガス抜き手段となる、押圧部31と、4つの連結部32と、4つの案内突起部33とが形成されている。なお、押圧部31、連結部32、案内突起部33は、それぞれ、キャップ1の、押圧部11、連結部12、案内突起部13に対応するものであり、これらと同様な形状及び機能を有するものである。したがって、押圧部31、連結部32、案内突起部33については、概要のみ説明し、詳細な説明は省略する。
【0080】
押圧部31には、上面側中央に上部突起31cが上向きに形成され、下面側中央に加圧突起31aが下向きに形成されている。加圧突起31aの下端の加圧端Pには、ステム201の位置決め凹部Uとガス抜き溝Zとが形成されており、加圧突起31aの上端部周りには、上部突起31cの表面近くまでリング状のV溝Vが形成されている。また、押圧部31には、中心S1を通る互いに直行する対称線H1,H2の位置に4つの補強リブ31bが形成されている。
【0081】
連結部32は、幅が約1mmで180度の曲がり部32aを有する帯状のものであり、対称線H1,H2に対して、互いに対称となるように形成されている。この連結部32は、一端側の接続部Q1によって、上面部21から押圧部31と連結部32とを除いた残部21aに連結され、他端側の接続部Q2によって押圧部31に連結されている。
【0082】
案内突起部33は、対称線H1,H2上の、押圧部31に隣接する底部30aの残部21a側に下向きに細長く形成されている。この案内突起部33には、内側の押圧部31側に、下方に向かって漸次押圧部31側に突き出し、下端が係止端Bとなった突き出し部33aが形成され、この突き出し部33a下方に、振れ止め部33bが形成されている。振れ止め部33bの下端面Aは、外側に向かって下方に傾斜する傾斜面となっている。
【0083】
なお、弾性変形部Kは、押圧部31の上部突起31c周りの上面部K1と、押圧部31のV溝外方部K2(上部突起31cの側面部)とから構成される。
【0084】
つぎに、このキャップ20の作用効果について説明する。
カセットボンベ200からのガス抜きを行う場合には、キャップ20の押圧部31を下方に押し下げ、係止端Bに上面31dを加圧して、押圧部31を案内突起部33の係止端Bの位置(係合位置X3)に位置決めする。つづいて、このキャップ20をカセットボンベ200の凹部Yに差し込む。この場合、押圧部31の加圧端Pは、ステム201の上端を凹部U中に位置決めして、ステム201を最大下降位置X2まで下降させるが、更にキャップ20を加圧すると、図20で示されるように、押圧部31の上面部K1が上向き凸状に弾性変形するとともに、押圧部31のV溝外方部K2が、V溝Vを無くすように弾性変形して、押圧部31の加圧端Pの位置を所定距離aだけ上方に押し上げる。このため、キャップ20は、拡径部22aが凹部Y中に充分差し込まれて、カセットボンベ200に取り付けられる。この状態で、カセットボンベ200中のガスは、ステム201から押圧部31のガス抜き溝Zを通ってキャップ20中に排出され、押圧部33の下降によって生じた孔Rから大気中に放出される。
【0085】
また、キャップ20をカセットボンベ200に取り付けた状態で、押圧部31を下方に移動させると、押圧部31の上面が係止端Bの位置に達する前に、加圧端Pがステム201を最大下降位置X2ま押し下げる。このため、押圧部31は、係合位置X3に位置決めされず、押圧部31から力を抜くと連結部32の弾性力によってほぼ当初位置に復帰し、カセットボンベ200からガスを排出できない状態となる。
【0086】
このように、このキャップ20では、カセットボンベ200の輸送中や保管中に、何らかの力がキャップ20に短時間作用しても、ステム201が押圧部31によって継続的に加圧されてしまうことはない。したがって、このキャップ20では、輸送中や保管中に、カセットボンベ200中の可燃ガスが大量に放出されて、安全上の問題を引き起こしてしまうということはない。
【0087】
また、このキャップ20では、押圧部31の上面部K1やV溝外方部K2の弾性変形分だけ余裕を持って、ステム201を最大下降位置X2に押し下げることができるので、ステム201の最大下降位置X2に多少の変化があっても、その変化量分だけ、押圧部31の上面部K1やV溝外方部K2の変形量を変化させることにより、ステム201を最大下降位置X2に充分に押し下げることができる。したがって、このキャップ20では、例えば、製作メーカの異なるカセットボンベ200に対して共通のものを用いても、内部のガス抜きを完全に行うことができるようになり、金型共用によるキャップ20の製作原価の低減を達成できる。
【0088】
さらに、このキャップ20では、連結部32の形状、キャップ20の製作等に関して、実施形態1で説明したキャップ1の効果と同様な効果を達成できる。
【0089】
ところで、カセットボンベ200を携帯用ガスコンロに使用するの場合、キャップ20は、ボンベ200の使用中には必要ないので、これをボンベ200の廃棄まで保管するか、又は、使用済みのボンベ200を廃棄するに当たり、新たに使用するボンベ200のものを使用する必要がある。
【0090】
なお、キャップ20の側面部22の径を大きくして、このキャップを、キャップ1のように、カセットボンベ200の上板202の外側巻締部202b周りに取り付けるようにしてもよい。
【0091】
また、図21の(a)で示されるように、噴射ヘッド101に噴射パイプ104が固定するように取り付けられたエアゾール容器100の場合、キャップを、噴射ヘッド101等が取り外されて、ステム102がむき出しになったエアゾール容器100に取り付けるようにしてもよい。このようなエアゾール容器100には、ステム101を覆うように、キャップ20と同様なガス抜き機能を有するキャップ20Aを取り付ける。このキャップ20Aは、キャップ1と同様に、エアゾール容器100の上板103の外側巻締部103b周りに取り付けられるもので、キャップ20Aの上部に噴射ヘッド101支持用の凹部34が形成され、この凹部34に続くキャップ20Aの下部に、噴射ヘッド101から延びる噴射パイプ104を下方に案内するガイド35が形成されている。
【0092】
したがって、このエアゾール容器100を使用する場合には、キャップ20Aから噴射パイプ104付の噴射ヘッド101を、上方に引き上げて取り外した後、噴射パイプ104付の噴射ヘッド101をステム101に取り付ける。また、エアゾール容器100を使用しない場合には、図21の(b)で示されるように、噴射パイプ104付の噴射ヘッド101をステム101から引き抜いた後、噴射パイプ104をガイド35に差し込むとともに、噴射ヘッド101をキャップ20Aの凹部34に嵌め込んで、これらをキャップ20Aに取り付ける。つづいて、噴射ヘッド101等が取り付けられたキャップ20Aをエアゾール容器100に取り付けて、このキャップ20Aでステム102周りを保護するようにする。なお、エアゾール容器100のガス抜きを行う場合は、押圧部31を係合位置X3に位置決めしたキャップ20Aをエアゾール容器100に取り付けるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】エアゾール容器に取り付けられた実施形態1に係るキャップがの断面図である。
【図2】図1で示されるキャップの押圧部周りの部分的拡大断面図である。
【図3】図1で示されるキャップの窪み部の底部周りの平面図である。
【図4】噴射ヘッドの取り付け誤差に対するキャップの作用説明図である。
【図5】キャップの作用を立体的に説明する図であり、(a)は押圧部の押下前の状態を示し、(b)は押圧部を押し下げている状態を示す。
【図6】キャップの作用説明用の断面図であり、(a)は押圧部を係合位置まで押し下げた状態を示し、(b)はこのキャップをエアゾール容器に取り付けようとしている状態を示す。
【図7】キャップの作用説明用の断面図であり、(a)は押圧部を弾性変形させることによりキャップをエアゾール容器に取り付けた状態を示し、(b)はエアゾール容器に取り付けたキャップの押圧部を下方へ押し下げようとしている状態を示す。
【図8】案内突起部の突き出し部の他の実施形態を示す断面図である。
【図9】案内突起部の振れ止め部の他の実施形態を示す断面図である。
【図10】細い隙間中に破断容易部を設けた場合の押圧部等の部分的拡大図である。
【図11】噴射ヘッドに噴射パイプが取り付けられている場合のキャップの断面図である。
【図12】押圧部を上部突起周りに小さく形成した場合のキャップの窪み部の底部周りの平面図である。
【図13】実施形態1の変更実施形態に係るキャップの外観斜視図である。
【図14】図13で示されるキャップの窪み部の底部周りの平面図である。
【図15】図13で示されるキャップの作用説明図である。
【図16】実施形態2に係るキャップと、これが取り付けるられるカセットボンベの外観斜視図である。
【図17】カセットボンベに取り付けられた、図14で示されるキャップの断面図である。
【図18】図16で示されるキャップの平面図である。
【図19】図16で示されるキャップの押圧部が係合位置に位置決めされている状態の断面図である。
【図20】図16で示されるキャップの作用説明図である。
【図21】実施形態2の変更実施形態に係るキャップ等の斜視図であり、(a)はエアゾール容器にキャップを取り付けた状態等を示し、(b)は噴射ヘッドと噴射パイプをキャップに取り付けた状態を示す。
【図22】過去に出願されたエアゾール容器用キャップの断面図である。
【符号の説明】
【0094】
1,1A,20,20A キャップ
2,21 上面部
2a,22a 残部
3,22 側面部
3a 凸部
10,30 窪み部
10a,30a 底部
11,31 押圧部
11d、31d 上面
12,32 連結部
12a,32a 曲がり部
13,33 案内突起部
13a,33a 突き出し部
13b,33b 振れ止め部
22a 拡径部(凸部)
100 エアゾール容器
101 噴射ヘッド
101a 上面
200 カセットボンベ(小型ガス容器)
201 ステム
A 下端面
B 係止端
C 隙間
E 凹部
K、K1,K2 弾性変形部
P 加圧端
T 破断容易部
W 内容物
X2 最大下降位置
Y 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂材によって、上面部周りに側面部を有するように凹状に形成され、凹凸部を介して、前記側面部の下部側をエアゾール容器の上部側に嵌め込むことにより、加圧による弾性力に抗した下降によって内容物を噴射する噴射ヘッドを覆うように、前記エアゾール容器に取り付けられるエアゾール容器用キャップであって、
前記上面部に、細長い隙間又は破断容易部を有する細長い隙間を設けることによって形成された押圧部と、
前記上面部に、細長い隙間又は破断容易部を有する細長い隙間を設けることによって形成され、一端側が前記押圧部につながり、他端側が前記上面部の残部につながって、前記押圧部を前記残部に連結するとともに、弾性変形して、前記押圧部を下方に移動させる複数の細長い連結部と、
前記上面部下面の前記押圧部を囲んだ前記残部の位置に下向きに形成され、前記押圧部を下方に移動させた場合に、その下降を案内するとともに、前記押圧部を内側の突き出し部に加圧させて弾性変形し、前記押圧部が前記突き出し部の係止端を通過すると、この係止端に前記押圧部の上面を係合させて、この押圧部を位置決めする複数の案内突起部と、
前記押圧部が前記案内突起部の前記係止端の位置に位置決めされているエアゾール容器用キャップを前記エアゾール容器に取り付けたときに、最大下降位置にある前記噴射ヘッドの上面より下方に位置する、前記噴射ヘッド加圧用の前記押圧部の加圧端を、弾性変形して、最大下降位置にある前記噴射ヘッドの上面の位置まで移動させる弾性変形部とを有していることを特徴とするエアゾール容器用キャップ。
【請求項2】
前記案内突起部には、前記突き出し部の前記係止端より下方に、この係止端の位置に位置決めされている前記押圧部の横移動を防止する振れ止め部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のエアゾール容器用キャップ。
【請求項3】
前記振れ止め部の下端面は、下降時にこの振れ止め部に乗り上げた前記押圧部を前記係止端の位置に戻すように、斜状にカットされていることを特徴とする請求項2記載のエアゾール容器用キャップ。
【請求項4】
前記連結部には、前記押圧部の下方への移動に対して、捩れつつ上下に開くような形状に弾性変形する曲がり部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のエアゾール容器用キャップ。
【請求項5】
前記上面部は下方に屈曲する窪み部を有しており、この窪み部の底部に前記押圧部と前記連結部とが形成されているとともに、前記窪み部下面の前記押圧部に隣接する前記残部の位置に、前記案内突起部が下向きに形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のエアゾール容器用キャップ。
【請求項6】
樹脂材によって、上面部周りに側面部を有するように凹状に形成され、凹凸部を介して、前記側面部の下部側を小型ガス容器の上部側に嵌め込むことにより、加圧による弾性力に抗した下降によって内容物を噴出するパイプ状のステムを覆うように、前記小型ガス容器に取り付けられるガス容器用キャップであって、
前記上面部に、細長い隙間又は破断容易部を有する細長い隙間を設けることによって形成された押圧部と、
前記上面部に、細長い隙間又は破断容易部を有する細長い隙間を設けることによって形成され、一端側が前記押圧部につながり、他端側が前記上面部の残部につながって、前記押圧部を前記残部に連結するとともに、弾性変形して、前記押圧部を下方に移動させる複数の細長い連結部と、
前記上面部下面の前記押圧部を囲んだ前記残部の位置に下向きに形成され、前記押圧部を下方に移動させた場合に、その下降を案内するとともに、前記押圧部を内側の突き出し部に加圧させて弾性変形し、前記押圧部が前記突き出し部の係止端を通過すると、この係止端に前記押圧部の上面を係合させて、この押圧部を位置決めする複数の案内突起部と、
前記押圧部が前記案内突起部の前記係止端の位置に位置決めされているガス容器用キャップを前記小型ガス容器に取り付けたときに、最大下降位置にある前記ステムの上端より下方に位置する、前記ステム加圧用の前記押圧部の加圧端を、弾性変形して、最大下降位置にある前記ステムの上端の位置まで移動させる弾性変形部とを有していることを特徴とするガス容器用キャップ。
【請求項7】
前記小型ガス容器は、前記ステムに噴射ヘッドが着脱容易に取り付けられるエアゾール容器であることを特徴とする請求項6記載のガス容器用キャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2006−131304(P2006−131304A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−232954(P2005−232954)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願人】(504441864)有限会社後藤金型興業所 (2)
【Fターム(参考)】