説明

エキナセア・アングスチフォリア抽出物

エキナセア・アングスチフォリア抽出物及びその調製法を本明細書に開示する。抽出物は0.1%より低いアルキルアミド含有率、1〜10%の範囲のエキナコシド含有率及び1〜15%の範囲のエキナセア・アングスチフォリアに特徴的な多糖の含有を特徴とする。免疫防御の強化が望まれる病理学的状態の処置のために抽出物を用いることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエキナセア・アングスチフォリア(Echinacea angustifolia)の根から得ることができる抽出物及びその調製法に関する。免疫防御を強化することが望ましい病理学的状態の処置において抽出物を用いることができる。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
エキナセアは北アメリカ及びメキシコから発した植物であり;その治療的性質は原住アメリカ人に周知であり、彼らはそれを創傷の治癒のために用いた。エキナセアは感染に対する抵抗性を向上させることができるとみなされていたために、前世紀の最初の何年かの間に局所的及び全身的感染の処置のためのその使用は普及した。エキナセア、特にエキナセア・アングスチフォリアは今日、インフルエンザ症候群の処置のため及び特に風邪の処置のため、創傷の治癒のため及び真菌症の処置のために非常に推奨されている。
【0003】
一般的作用は明らかに免疫系の非特異的な刺激の故ならびに化学療法薬及び抗生物質に対する微生物及び病原体の感受性化(sensitization)の故である。瘢痕形成性は、植物中に含有される活性成分の1つ、すなわちエキナコシド(echinacoside)により発揮されるヒアルロニダーゼ阻害を介するヒアルロン酸の安定化の能力ならびに多糖類により引き起こされる大マクロファージ活性化(massive macrophages activation)に帰せられ得ると思われる。このやり方で感染の病巣は局在化したままであり、回復プロセスに必要なムコ多糖類及びヒストプラスチック材料(hystoplastic material)の堆積に有利にされる。
【0004】
従って、免疫系を刺激するエキナセアの能力を最適にするために、エキナコシド及び多糖類が豊富な抽出物を得るのが望ましいであろう。
【0005】
植物の活性成分の中にアルキルアミドの種類に属する物質、特にエキナセイン及びウンデシレン酸及びドデカエンイン酸(dodecaeninic acids)のイソブチルアミドもあり、それらは植物治療的性質を発揮する他に、試験管内でシクロオキシゲナーゼ(非特許文献1)及び5−リポキシゲナーゼを阻害する。
【0006】
アルキルアミドは、生物学的活性を与えるが、高度に毒性であることが証明された。事実、試験管内でコンカナバリン−A(Con−A)又はリポ多糖(LPS)を用いて共−刺激されたネズミ脾臓細胞について出願人により行なわれた研究は、アルキルアミドが1μg/mlの濃度から始まって細胞毒性であることを証明した。さらに、20%のアルキルアミドを含有する抽出物は、5mg/mlかもしくはそれより高い投薬量で腹腔内投与されると、マウスにおいて腸運動性を有意に妨げ、経口的に投与されると236mg/KgのDL50を有する。0.5%のアルキルアミドを含有する抽出物も亜急性毒性実験において、すなわち動物を薬理学的に活性な投薬量で30日間処置すると、毒性を示した。
【0007】
従ってアルキルアミド含有率が低下し、且つエキナコシド及び多糖類が豊富なエキナセア抽出物を調製するのが望ましいであろう。
【0008】
エキナセア抽出物は溶媒を用いて、例えばエタノール−水混合物を用いて、又は超臨界二酸化炭素を用いて調製することができる。
【0009】
特許文献1は、標準化された量の植物の2もしくは3つの成分、特に多糖類、シコリン酸(cicoric acid)及びアルキルアミドを含有するエキナセア抽出物の調製法を開示している。各成分は植物の種々の部分から、長時間エタノール−水混合物を用いて抽出される。抽出物は続いて製薬学的組成物の調製のために一緒にされる。
【特許文献1】国際出願公開第01/22977号パンフレット
【非特許文献1】Planta Med.60(1),1994年,37−40
【発明の開示】
【0010】
発明の詳細な開示
本発明の目的は、0.1%より低いアルキルアミド含有率、1〜10%の範囲のエキナコシド含有率及び1〜15%の範囲のエキナセア・アングスチフォリアに特徴的な多糖(以下、「多糖類」という)の含有によって特徴づけられるエキナセア・アングスチフォリアの抽出物である。多糖は1.3x10Daの重さであり、0.5:2.5:1.75:10.25の比率におけるラムノース、アラビノース、ガラクトース及びガラクツロン酸から成り、直線状及び分枝状部分が交代する骨格を有し、直線状部分はα−(1−4)結合を介して結合する部分的にアセチル化(9%)及びメチル化(35%)されたガラクツロン酸残基から成り、分枝状部分は2.5:1.75の比率においてアラビノース及びガラクトースを含有する側鎖が結合した交互のガラクツロン酸とラムノースから成る。
【0011】
抽出物は自然の又は栽培されたエキナセア・アングスチフォリアの根から、以下の段階:
1.有機溶媒あるいは40%(v/v)より高くない含水率を有する有機溶媒−水混合物を用いて根を抽出し、プールされ且つ濃縮された抽出物を非極性溶媒で繰り返して洗浄し;
2.水又は60%(v/v)もしくはそれより高い、好ましくは80〜85%(v/v)の含水率を有する有機溶媒−水混合物を用いて根を抽出し;
3.先行する段階で得られた抽出物を混合すること
段階を含む方法により調製される。
【0012】
本発明の目的のために、「有機溶媒」はアセトン又は1〜3個の炭素原子を含有するアルコールから選ばれる有機溶媒、好ましくはエタノールを意味する。
【0013】
アルキルアミド成分を除去し、且つエキナコシドが豊富な抽出物を得ることを可能にする第1段階は、好ましくは:
1a.20℃から有機溶媒又は水−有機溶媒混合物の還流温度までの範囲の温度で、好ましくは還流下で根を抽出し;
1b.一緒にした抽出物を小体積まで濃縮し;
1c.濃縮物を50%より低くない含水率を有する水−有機溶媒混合物中に溶解し;
1d.水−有機溶媒混合物を、例えば石油エーテル、ペンタン、ヘキサン又はヘプタンから選ばれる非極性溶媒、好ましくはヘキサンで繰り返して洗浄し;
1e.水−有機溶媒混合物を蒸発させる
ことを含む。
【0014】
多糖が豊富な抽出物を得ることを可能にする第2段階は、好ましくは:
2a.抽出段階からの根を20℃から水又は溶媒混合物の沸騰温度まで、好ましくは40〜70℃の範囲の温度で抽出し;
2b.抽出物を小体積に濃縮し;
2c.残留物を50〜70%(v/v)の範囲の有機溶媒含有率を有する水−有機溶媒混合物中に溶解して沈殿を得;
2d.沈殿を濾過し、同じ溶媒混合物で洗浄する
ことを含む。
【0015】
本発明の好ましい態様に従うと、段階2cはエタノール、より好ましくは66.5%(v/v)エタノールを用いて行なわれ、すなわち段階2bで得られる残留物を室温で且つ攪拌下に、3部の水中に溶解し、7体積の95%エノタール(v/v)で希釈する。
【0016】
第3段階は、好ましくは:
3a.先行する段階からのプールされた抽出物を水−有機溶媒混合物中に溶解し、好ましい有機溶媒は60%(v/v)もしくはそれより高い、好ましくは80〜85%(v/v)の範囲の含水率を有するエタノールであり;
3b.水−有機溶媒溶液を濃縮し、減圧下で乾燥する
ことを含む。
【0017】
段階1aの抽出は、好ましくは90%(v/v)エタノールを用いて行なわれるが、段階2aの抽出は好ましくは15%(v/v)エタノールを用いて行なわれる。
【0018】
本発明の抽出物はマウスにおいて免疫−刺激性を示し、特にT−リンパ球活性化を刺激し、サイクロスポリンAで免疫−抑制されたマウスにおいてカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)感染による死亡率を低下させることができることが証明された。従って、免疫系体防御の向上が望まれている状態において投与するための薬剤、食物サプリメント又は栄養調製学的(nutraceutical)組成物の調製のために本発明の抽出物を用いることができる。
【0019】
通常の方法に従って、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences Handbook,XVII 編集Mack Pub.,N.Y.,U.S.Aに記載されている方法に従って抽出物を配合することができる。
【0020】
以下、本発明をいくつかの実施例により例示する。
実施例
【実施例1】
【0021】
段階1:エキナコシドの豊富な抽出物の調製
600グラムのエキナセア・アングスチフォリアの粉砕された根をパーコレーター中に入れ、2.5Lの90%(v/v)エタノールを用い、還流下で4時間抽出する。浸出物を集めた後、同じ溶媒を用いてさらに7回の抽出を行う;浸出物をプールし、後の段階のために根を保存する。
【0022】
一緒にされた浸出物を濾過し、減圧下で小体積に濃縮する。濃縮物を水及びエタノールで希釈し、50%(v/v)エタノール溶液を得、それを次いでヘキサンを用いて10回抽出する。アルキルアミドを含有するヘキサン層を捨てる。
【0023】
精製された水性エタノール性溶液(hydroethanolic solution)を減圧下で濃縮乾固し、78.5gの抽出物を得る(エキナコシドHPLC力価:9.8%;アルキルアミドHPLC力価:0.07%)。
【実施例2】
【0024】
段階2:多糖の豊富な抽出物の調製
実施例1に従う90%(v/v)エタノールを用いる抽出から得られるエキナセア・アングスチフォリアの根を、2.5Lの15%(v/v)エタノールを用い、70℃でさらに8回抽出する。
【0025】
一緒にされた浸出物を濾過し、減圧下で濃縮乾固する。得られる乾燥抽出物(171g)を510mlの水中に溶解し、1200mlの95%(v/v)エタノールを攪拌下で加える。沈殿を濾過し、66.5%(v/v)エタノールで洗浄し、60℃において減圧下で乾燥し、130gの精製された抽出物を得る(多糖GPC力価:8.9%)。
【実施例3】
【0026】
中間抽出物の混合
78.5gのエキナコシドの豊富な抽出物を106.5gの多糖の豊富な抽出物と一緒にする。925mlの15%(v/v)エタノールを用いて混合物を取り上げ、1時間攪拌し、減圧下で濃縮乾固して185gのエキナセア・アングスチフォリア抽出物を得る(エキナコシドHPLC力価:4.2%;アルキルアミドHPLC力価:0.04%;多糖HPLC力価5.12%)。抽出物のHPLC分布を図1(非−多糖画分)及び2(多糖画分)に報告する。
【実施例4】
【0027】
多糖含有率のHPLC決定
本発明の多糖を含有する抽出物の特性化を、TosoHaas TSK−Gel G 5000 PWXLカラムを用い、0.5ml/分の流量でアイソクラチック条件において、0.5%のトリエチルアミンを含有する水を用いて溶離させて行なう。30分続く分析の間、カラムを50℃に保つ。
【0028】
注入体積は50μlである。ネブライザー(nebulizer)が2.2バールのガス圧で60℃に保たれた蒸発検出器(evaporative detector)ELSD(蒸発光散乱検出器(Evaporative Light Scattering Detector))Sedex mod.75(S.E.D.E.R.E.)をカラムに連結する。
【実施例5】
【0029】
エキナコシド及びアルキルアミド含有率のHPLC決定
エキナセア・アングスチフォリア抽出物中のエキナコシド及びアルキルアミド含有率のHPLC決定を、UV−可視検出器(波長235nm)に連結されたAgilent Zorbax SB−C18逆−相カラムを用い、1.0ml/分の流量で0.01%のトリフルオロ酢酸を含有する適した水/アセトニトリル勾配を用いて溶離して行なう。60分続く分析の間、カラムを室温に保つ。
【0030】
注入体積は10μlである。
生物学的部門
実験1
T−リンパ球におけるγ−インターフェロンの生産に関する試験(Zucca M.et al.New Microbiol.1996,19,39−46)
ナイロン−ウールカラム上における脾臓細胞の分離により得られるネズミT−リンパ球を、場合によりα−CD3(インターフェロン生産を担う細胞機能活性化剤としての抗−CD3モノクローナル抗体)と一緒に予備−インキュベーションされていることができるミクロタイタープレート中で、4%の胎児ウシ血清を含む1640 RPMI培地中で培養した。試験に物質を加えてから48時間後、インキュベーション培地中におけるγ−インターフェロンの放出を評価した。
【0031】
【表1】

【0032】
実験2
マウスにおけるカンジダ・アルビカンスにより誘導される死亡率への効果(Microbiology,2000,146,1881−9)
酵母をサブロー寒天添加培地(Sabouraud agarized medium)上で培養し、非−免疫抑制マウスにおいて3.5x10個の濃度で、及び1mg/KgのサイクロスポリンA(CsA)を腹腔内で用いて免疫抑制されたマウスにおいて2.9x10個の濃度で静脈内に接種した。すべての標準マウス(未処置)が死亡するまで毎日5及び10mg/Kgの本発明の抽出物を用い、マウスを腹腔内で処置した。結果を処置群における生存動物として評価した。
【0033】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、実施例3の抽出物の多糖類のHPLC分布のチャートである。
【図2】図2は、実施例3の抽出物のエキナコシド及びアルキルアミドのHPLC分布のチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.1%より低いアルキルアミド含有率、1〜10%の範囲のエキナコシド含有率及び1〜15%の範囲の多糖含有率によって特徴づけられ、多糖が1.3x10Daの重さであり、0.5:2.5:1.75:10.25の比率におけるラムノース、アラビノース、ガラクトース及びガラクツロン酸から成るエキナセア・アングスチフォリア(Echinacea angustifolia)抽出物。
【請求項2】
多糖が交互の直線状及び分枝状部分をもつ骨格を有し、直線状部分はα−(1−4)結合を介して結合する部分的にアセチル化及びメチル化されたガラクツロン酸残基から成り、分枝状部分は2.5:1.75の比率においてアラビノース及びガラクトースを含有する側鎖が結合した交互のガラクツロン酸とラムノースから成る請求項1に従う抽出物。
【請求項3】
以下の段階:
1.有機溶媒あるいは40%(v/v)より高くない含水率を有する有機溶媒−水混合物を用いて根を抽出し、続いてプールされ且つ濃縮された抽出物を非極性溶媒で洗浄し;
2.水又は60%(v/v)もしくはそれより高い含水率を有する有機溶媒−水混合物を用いて根を抽出し;
3.先行する段階で得られた抽出物を混合すること
を含む請求項1〜2のいずれか1つに従う抽出物の調製法。
【請求項4】
有機溶媒がアセトン又は1〜3個の炭素原子のアルコールから選ばれる請求項3に従う方法。
【請求項5】
有機溶媒がエタノールである請求項3及び4のいずれか1つに従う方法。
【請求項6】
段階1が:
1a.20℃から有機溶媒又は水−有機溶媒混合物の還流温度までの範囲の温度で根を抽出し;
1b.一緒にした抽出物を小体積まで濃縮し;
1c.濃縮物を50%(v/v)より低くない含水率を有する水−有機溶媒混合物中に溶解し;
1d.水−有機溶媒混合物を非極性溶媒で繰り返して洗浄し;
1e.水−有機溶媒混合物を蒸発させる
ことを含む請求項3〜5のいずれか1つに従う方法。
【請求項7】
段階1a及び1cで独立して用いられる有機溶媒がアセトン及び1〜3個の炭素原子のアルコールから選ばれる請求項6に従う方法。
【請求項8】
段階1dの非極性溶媒が石油エーテル、ペンタン、ヘキサン又はヘプタンから選ばれる請求項6に従う方法。
【請求項9】
溶媒がヘキサンである請求項8に従う方法。
【請求項10】
段階2が:
2a.先行する段階の抽出から得られた根を20℃から水又は溶媒混合物の沸騰温度までの範囲の温度で抽出し;
2b.抽出物を小体積に濃縮し;
2c.残留物を50〜70%の範囲の有機溶媒含有率を有する水−有機溶媒混合物中に溶解して沈殿を得;
2d.沈殿を濾過し同じ溶媒混合物で洗浄する
ことを含む請求項3〜9のいずれか1つに従う方法。
【請求項11】
有機溶媒がアセトン又は1〜3個の炭素原子のアルコールから選ばれる請求項10に従う方法。
【請求項12】
段階3が:
3a.先行する段階で得られた一緒にされた抽出物を60%(v/v)もしくはそれより高い含水率を有する水−有機溶媒混合物中に溶解し;
3b.水−アルコール溶液を濃縮し、減圧下で乾燥する
ことを含む請求項3〜11のいずれか1つに従う方法。
【請求項13】
有機溶媒がアセトン又は1〜3個の炭素原子のアルコールである請求項12に従う方法。
【請求項14】
アルコールがエタノールである請求項13に従う方法。
【請求項15】
請求項3〜14のいずれか1つの方法を用いて得ることができる抽出物。
【請求項16】
製薬学的又は栄養調製学的(nutraceutical)組成物及び食物サプリメントの調製のための請求項1、2及び15のいずれか1つに従う抽出物の使用。
【請求項17】
適した賦形剤及び/又は担体と混合された請求項1、2及び15のいずれか1つに従う抽出物を含有する製薬学的又は栄養調製学的組成物及び食物サプリメント。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.1%より低いアルキルアミド含有率、1〜10%の範囲のエキナコシド含有率及び1〜15%の範囲の多糖含有率によって特徴づけられ、多糖が1.3x10Daの重さであり、0.5:2.5:1.75:10.25の比率におけるラムノース、アラビノース、ガラクトース及びガラクツロン酸から成るエキナセア・アングスチフォリア(Echinacea angustifolia)の根の抽出物。
【請求項2】
多糖が交互の直線状及び分枝状部分を有する骨格を有し、直線状部分はα−(1−4)結合を介して結合する部分的にアセチル化及びメチル化されたガラクツロン酸残基から成り、分枝状部分は2.5:1.75の比率においてアラビノース及びガラクトースを含有する側鎖が結合した交互のガラクツロン酸とラムノースから成る請求項1に従う抽出物。
【請求項3】
以下の段階:
1.有機溶媒あるいは40%(v/v)より高くない含水率を有する有機溶媒−水混合物を用いて根を抽出し、続いてプールされ且つ濃縮された抽出物を非極性溶媒で洗浄し;
2.水又は60%(v/v)もしくはそれより高い含水率を有する有機溶媒−水混合物を用いて根を抽出し;
3.先行する段階で得られた抽出物を混合すること
を含む請求項1〜2のいずれか1つに従う抽出物の調製法。
【請求項4】
有機溶媒がアセトン又は1〜3個の炭素原子のアルコールから選ばれる請求項3に従う方法。
【請求項5】
有機溶媒がエタノールである請求項3及び4のいずれか1つに従う方法。
【請求項6】
段階1が:
1a.20℃から有機溶媒又は水−有機溶媒混合物の還流温度までの範囲の温度で根を抽出し;
1b.一緒にした抽出物を小体積まで濃縮し;
1c.濃縮物を50%(v/v)より低くない含水率を有する水−有機溶媒混合物中に溶解し;
1d.水−有機溶媒混合物を非極性溶媒で繰り返して洗浄し;
1e.水−有機溶媒混合物を蒸発させる
ことを含む請求項3〜5のいずれか1つに従う方法。
【請求項7】
段階1a及び1cで独立して用いられる有機溶媒がアセトン及び1〜3個の炭素原子のアルコールから選ばれる請求項6に従う方法。
【請求項8】
段階1dの非極性溶媒が石油エーテル、ペンタン、ヘキサン又はヘプタンから選ばれる請求項6に従う方法。
【請求項9】
溶媒がヘキサンである請求項8に従う方法。
【請求項10】
段階2が:
2a.先行する段階の抽出から得られた根を20℃から水又は溶媒混合物の沸騰温度までの範囲の温度で抽出し;
2b.抽出物を小体積に濃縮し;
2c.残留物を50〜70%の範囲の有機溶媒含有率を有する水−有機溶媒混合物中に溶解して沈殿を得;
2d.沈殿を濾過し同じ溶媒混合物で洗浄する
ことを含む請求項3〜9のいずれか1つに従う方法。
【請求項11】
有機溶媒がアセトン又は1〜3個の炭素原子のアルコールから選ばれる請求項10に従う方法。
【請求項12】
段階3が:
3a.先行する段階で得られた一緒にされた抽出物を60%(v/v)もしくはそれより高い含水率を有する水−有機溶媒混合物中に溶解し;
3b.水−アルコール溶液を濃縮し、減圧下で乾燥する
ことを含む請求項3〜11のいずれか1つに従う方法。
【請求項13】
有機溶媒がアセトン又は1〜3個の炭素原子のアルコールである請求項12に従う方法。
【請求項14】
アルコールがエタノールである請求項13に従う方法。
【請求項15】
請求項3〜14のいずれか1つの方法を用いて得ることができる抽出物。
【請求項16】
製薬学的又は栄養調製学的(nutraceutical)組成物及び食物サプリメントの調製のための請求項1、2及び15のいずれか1つに従う抽出物の使用。
【請求項17】
適した賦形剤及び/又は担体と混合された請求項1、2及び15のいずれか1つに従う抽出物を含有する製薬学的又は栄養調製学的組成物及び食物サプリメント。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−506339(P2006−506339A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−526710(P2004−526710)
【出願日】平成15年6月30日(2003.6.30)
【国際出願番号】PCT/EP2003/006921
【国際公開番号】WO2004/014404
【国際公開日】平成16年2月19日(2004.2.19)
【出願人】(397068654)インデナ・ソチエタ・ペル・アチオニ (20)
【Fターム(参考)】