説明

エチレンアミンの製造方法

遷移金属−不均一系触媒の存在下でのモノエタノールアミン(MEOA)とアンモニアの反応によるエチレンアミンの製造方法において、前記触媒の触媒活性材料は水素での処理前に、アルミニウム、銅、ニッケル及びコバルトの酸素含有化合物を含有し、かつ、この触媒成形体は、球形又はストランド形態の場合にはそのつど直径<3mmを、タブレット形態の場合には高さ<3mmを、そして全ての他の幾何学の場合にはそのつど対応する直径L=1/a′<0.70mmを有し、その際a′は体積単位あたりの外側表面積(mms2/mmp3)であり、ここで、a′=Ap/Vpであり、その際Apは、この触媒粒子の外側表面積(mms2)、そして、Vpは、この触媒粒子の体積(mmp3)であることを特徴とする、遷移金属−不均一系触媒の存在下でのモノエタノールアミン(MEOA)とアンモニアの反応によるエチレンアミンの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
本発明は、遷移金属−不均一系触媒の存在下でのモノエタノールアミン(MEOA)とアンモニアとの反応によるエチレンアミンの製造方法に関する。
【0002】
エチレンアミンは、特に、溶媒、安定剤として、キレート形成剤、合成樹脂、医薬品、抑制剤及び界面活性物質の合成のために使用されている。
【0003】
特にジエチレントリアミン(ビス(2−アミノエチル)アミン:DETA)は、着色剤のための溶媒として使用され、かつ、イオン交換体、有害動植物駆除剤、酸化防止剤、腐食保護剤、錯形成剤、テキスタイル助剤及び(酸性)ガスのための吸着剤の製造のための出発材料である。
【0004】
エチレンアミンの製造のために、文献中には数々の方法が記載されている。
【0005】
PEP Report No. 138, "Alkyl Amines", SRI International, 03/1981、特に7, 8, 13-16, 43-107, 113, 117頁によれば、ジクロロエタンとアンモニアとのモル比1:15での反応は、20質量%よりも多い、この形成されるエチレンアミンに関する割合を有するジエチレントリアミン(DETA)を提供する。しかしながらエチレンジアミン(EDA)40質量%の他に40質量%のより高級なエチレンアミンが生じる。
【0006】
モノエタノールアミン(MEOA)のアンモニアを用いたアミン化(参照、例えば、前述のPEP Report, US 4,014,933 (BASF AG))により、このより高級なエチレンアミンの形成(即ち、トリエチレンテトラアミン(TETA)の沸点よりも高い沸点を有するエチレンアミン)は、エチレンジアミンのために大幅に抑えられることができる。副生成物としてしかしながらこの反応の際には、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)及びピペラジン(PIP)が生じる。
【0007】
Ind. Eng. Chem. Prod. Res. Dev. 1981 , 20, 399-407頁(CM. Barnes et al.)は、SiO2−Al23混合担体上のニッケル触媒に対するMEOAのEDAへのアンモノリシスを記載する。水及びこの粉末化された触媒の添加は、EDAに関する収率の向上化の際に有利であると言われていた。
【0008】
この技術の欠点は、この懸濁液触媒作用で、特に、必要な触媒/生成物分離から生じる。更に、選択率、例えばDETAの形成についての選択率は、改善に値する。
【0009】
WO-A-05/014523 (BASF AG)は、触媒の存在下でのモノエタノールアミン(MEOA)とアンモニアとの、反応器(1)中での反応及びこの生じる反応搬出物の分離によるエチレンアミン(例えばDETA)の製造方法に関し、その際この分離の際に得られるエチレンジアミン(EDA)は別個の反応器(2)中で触媒の存在下でジエチレントリアミン(DETA)へと反応させられ、そしてこの生じる反応搬出物は、反応器1から生じる反応搬出物の分離に供給される。
【0010】
より昔の、26.04.05付けのドイツ国特許出願Nr. 102005019373.0(BASF AG)は、エチレンアミンの製造方法に関し、その際第一の反応工程においてエチレンオキシドはアンモニアと、水不含の条件下で無機のイオン交換体に対して連続的に反応し、その際この生じる反応生成物はモノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンを特定の質量比で含有し、そしてこの反応生成物は引き続き連続的に第二の反応工程においてアンモニアと、水素及び水素化触媒の存在下で反応する。
【0011】
同日の出願日を有する並行するドイツ国特許出願(BASF AG)は、特異的な不均一系触媒成形体の存在下でのエチレンジアミン(EDA)の反応によるエチレンアミンの製造方法に関する。
【0012】
同日の出願日を有する並行するドイツ国特許出願(BASF AG)は、特異的な不均一系触媒成形体の存在下でのジエチレングリコール(DEG)とアンモニアとの反応によるアミノジグリコール(ADG)及びモルホリンの製造方法に関する。
【0013】
本発明に基づく課題は、この技術水準の欠点を取り除き、かつ改善された、経済的な、エチレンアミンの製造方法を見出すことであり、その際エチレンアミンは、特にエチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)、ピペラジン(PIP)、トリエチレンテトラアミン(TETA)及び/又はより高級な線状ポリエチレンアミンである。
【0014】
この方法は特に、非環式アミン、例えばエチレンジアミン(EDA)及びジエチレントリアミン(DETA)を高い収率、空時収率、及び選択率で提供するものである。
【0015】
例えば、生成物混合物中でのこの形成されるエチレンアミンに関するエチレンジアミン及びジエチレントリアミンの割合は、技術水準に対して高められていて、例えば70質量%より大きく、かつ、この形成されるエチレンアミンに関するピペラジン(PIP)の割合は、必要に応じて、例えば、20質量%未満に制限されることができ、その際MEOAに関する全体的な収率は特に70%より高い。
【0016】
[空時収量は、生成物量/(触媒容積・時間)′(kg/(l Kat・h))及び/又は、生成物量/(反応器容積・時間)′/(kg/(l Reaktor・h))で挙げられる]。
【0017】
これに応じて、遷移金属−不均一系触媒の存在下でのモノエタノールアミン(MEOA)とアンモニアとの反応によるエチレンアミンの製造方法において、前記触媒の金属活性材料は水素での処理前に、アルミニウム、銅、ニッケル及びコバルトの酸素含有化合物を含有し、かつ、この触媒成形体は、球形又はストランド形態の場合にはそのつど直径<3mmを、タブレット形態の場合には高さ<3mmを、そして全ての他の幾何学の場合にはそのつど相応する直径L=1/a′<0.70mmを有し、その際a′は体積単位あたりの外側表面積(mms2/mmp3)であり、ここで
【化1】

であり、その際Apは、この触媒粒子の外側表面積(mms2)、そして、Vpは、この触媒粒子の体積(mmp3)であることを特徴とする、遷移金属−不均一系触媒の存在下でのモノエタノールアミン(MEOA)とアンモニアとの反応によるエチレンアミンの製造方法が見出された。
【0018】
前記触媒粒子(触媒成形体)の表面積及び体積は、公知の数学式に応じた、この粒子(この成形体)の幾何学的な寸法から明らかになる。
【0019】
体積は以下の方法により計算されることもできる:
1.成形体の内側多孔率を決定(例えば、室温及び1barの全体圧での、[ml/g Kat(触媒)]での水吸収の測定を介して)、
2.液体中への浸漬の際の成形体の排除量(例えば、ヘリウムピクノメーターを用いたガス排除量)を決定、及び
3.両方の体積の合計を形成。
この表面積は以下の方法によって理論的に計算されることもでき、その際この成形体の包絡面(Umhuellend)を定義し、その曲線半径は最大で5μmであり(この細孔中への包絡線の「侵入」による内側細孔表面積を連行しないように)、及び、この包絡面はこの成形体に可能な限り密接に接する(担体との断面積(Schnittflaeche)無し)。具体的には、これは、成形体周囲に配置され、次いで中から真空を適用した極めて薄いシートに相応するものであり、この結果前記シートは可能な限り密に成形体周囲に配置される。
【0020】
出発材料として必要とされるモノエタノールアミン(H2N−CH2−CH2−OH:MEOA)は公知の方法により、例えばエチレンオキシド(EO)とアンモニアとの反応により製造されることができる。
【0021】
本発明による反応は、一般的に、1〜250bar、有利には100〜220bar、特に150〜200barの絶対圧で、及び、一般的に高められた温度で、例えば100〜300℃、特に130〜230℃、有利には170〜220℃の温度範囲で行われる。
【0022】
MEOA及びアンモニアは有利には、NH3:MEOA=1〜15の範囲内、特にNH3:MEOA=4〜13、特にとりわけNH3:MEOA=7〜11の範囲内のモル比で使用される。
【0023】
一般的に、本発明による方法においては、前記触媒は有利には、触媒活性材料及び場合により変形助剤(例えば、グラファイト又はステアリン酸)からのみなるか、又は、十分に不活性な担体材料上の触媒活性成分からなる、触媒の形態において使用される。
【0024】
触媒活性材料は粉砕後に、粉末として又は破砕物として、前記反応容器中に導入されるか、又は有利には、粉砕、成形助剤との混合、成形及び温度処理後に触媒成形体−例えばタブレット、球、リング、押出物(例えばストランド、管)−として反応器中に導入されることができる。
【0025】
この触媒の成分の濃度の記載(質量%で)は、そのつど−他に記載がなければ−水素での処理前の製造された触媒の触媒活性材料に対する。
【0026】
触媒の触媒活性材料は、触媒活性成分の材料の合計として定義され、かつ、水素での処理前に、有利には、実質的に、触媒活性成分は、アルミニウム、銅、ニッケル及びコバルトの酸素含有化合物を含有する。
【0027】
前述した触媒活性成分の合計は、Al23、CuO、NiO及びCoOとして計算して、水素での処理前の触媒活性材料中で、例えば、70〜100質量%、有利には80〜100質量%、特に有利には90〜100質量%、とりわけ95〜100質量%、特にとりわけ有利には>99〜100質量%である。
【0028】
ニッケル、コバルト及び銅の酸素含有化合物はそのつどNiO、CoO及びCuOとして計算して、有利には全体として、10〜80質量%、特に有利には15〜60質量%、特にとりわけ有利には20〜40質量%の量で前記触媒活性材料(水素での処理前に)中に含有されていて、その際特に有利には、ニッケルと銅とのモル比は1より大きい。
【0029】
本発明による方法において有利な触媒は、水素での処理前にその触媒活性材料中に以下のものを含有する:
Al23として計算して、アルミニウムの酸素含有化合物、20〜90質量%、有利には40〜85質量%、特に有利には60〜80質量%、
CuOとして計算して、銅の酸素含有化合物、1〜30質量%、有利には2〜25質量%、特に有利には3〜20質量%、
NiOとして計算して、ニッケルの酸素含有化合物、1〜40質量%、有利には3〜30質量%、特に有利には5〜20質量%、その際特に有利にはニッケルと銅のモル比は1より大きく、有利には1.2より大きく、特に有利には1.8〜8.5である、及び、
CoOとして計算して、コバルトの酸素含有化合物、1〜40質量%、有利には3〜30質量%、特に有利には5〜20質量%。
【0030】
前述の組成を有する触媒の製造のために、様々な方法様式が可能である。これらは例えば、当業者に公知の沈降方法、及び有利には含浸方法により得られる。
【0031】
本発明による方法において特に有利な触媒は、DE-A-19 53 263 (BASF AG)中に開示された触媒であって、コバルト、ニッケル及び銅、及びアルミニウム酸化物及び場合により二酸化ケイ素を、全体の触媒に対して金属含有量5〜80質量%、特に10〜30質量%を有して含有する触媒であり、その際この触媒は、金属含有量に対して計算して、コバルト及びニッケルからなる混合物70〜95質量%、及び、銅5〜30質量%を含有し、かつ、コバルトとニッケルの質量比は4:1〜1:4、特に2:1〜1:2であり、例えば、この実施例において使用される触媒は、Al23に対してCoO10質量%、NiO10質量%及びCuO4質量%の組成を有する。
【0032】
使用される触媒は有利には0.6〜1.2kg/lの範囲内の嵩密度を有する。
【0033】
本発明により、特に高いEDA及びDETA選択率は、小さい成形体の形にある触媒が使用される場合に得られることが認識された。小さい成形体とは、その直径が球形の場合にそのつど3mmを下回り、特に2.5mmを下回り、例えば1〜2mmの範囲内にあるものが意味される。
【0034】
相応して、小さい成形体とは、ストランド形態(ストランド長さ>>ストランド直径)の場合にその直径又はタブレット形態(タブレット直径>>タブレット高さ)の場合にその高さが、そのつど3mmを下回り、特に2.5mmを下回り、例えば1〜2mmの範囲内にあるものも意味される。
【0035】
全ての他の幾何学では、前記触媒成形体は本発明による方法においてそのつど、<0.70mm、特に<0.65mm、例えば0.2〜0.6mmの範囲内の相応する直径L=1/a′を有し、その際a′は、体積単位あたりの外側表面積(mms2/mmp3)であり、ここで:
【化2】

であり、
その際Apは、この触媒粒子の外側表面積(mms2)、そして、Vpは、この触媒粒子の体積(mmp3)である
(L=触媒成形体の比による寸法(Spezifische Dimension))。
【0036】
本発明による方法において、触媒粒子の小さい比寸法により、この反応物、またこの生成物の拡散経路はより少ない。細孔中でのこの分子の平均滞留時間及び不所望な後続反応の確率はこれにより、減少される。この定義された滞留時間の結果としてこれにより、高められた選択率が、特に、所望されるEDAs及びDETAsの方向に達成されることができる。
【0037】
有利には、前記触媒は固定層として反応器中に存在する。反応器とは有利には、管型反応器又は管束型反応器である。有利にはMEOAのこの反応は、反応器中でシングルパス(gerade Durchgang)において行われる。
【0038】
この触媒床は有利には、反応器の入口でもまた同様に出口でも不活性材料により包囲される。不活性材料として、例えば、不活性材料(例えばセラミック、ステアタイト、アルミニウム)からのポールリング、球が使用できる。
【0039】
前記反応器は、逆流式(Sumpfweise)にも細流式にも運転されることができる。有利な細流式の場合には有利には、反応器フィードのための液体分配器は、反応器の入口で使用される。
【0040】
触媒活性の維持のために、有利には、水素0.01〜1.00質量%、特に0.20〜0.60質量%(そのつど、反応器フィードMEOA+NH3に対して)が反応器中に導通される。
【0041】
有利な連続的な運転において、0.25〜1.25kg/kg・h、有利には0.4〜1kg/kg・h(1時間あたりkgKat(触媒)に対してkgMEOA)のWHSV(weight hourly space velocity)では、55〜90%の反応率範囲において、EDA及びDETAに関する選択率(S)、有利には≧60%、特に70〜85%が達成される。
【0042】
更なる生成物として本発明による方法において、少ない量のピペラジン(SPIP、一般的に5〜25%)、アミノエチルエタノールアミン(SAEEA、一般的に3〜13%)及びより高級なアミン(Shoehere Amine、一般的に2〜12%)が生じる。
【0043】
一般的に、本発明による方法の反応粗生成物は、反応生成物として少ない量のみの環式アミンを含有する(通常は、<20質量%、特に<15質量%、特にとりわけ7〜12質量%の量で)。
【0044】
一般的に、本発明による方法の反応粗生成物は、反応副生成物として少ない量のみの第三級アミンを含有する(通常は、<10質量%、特に<7質量%、特にとりわけ0〜4質量%の量で)。
【0045】
本発明による方法において生じる、とりわけ特に所望のEDA及びDETAを含有するが、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン(AEEA)、トリエチレンテトラアミン(TETA)、ピペラジン(PIP)、N−(2−アミノエチル)ピペラジン(AE−PIP)及び未反応のMEOAも含有する生成物流の後処理は、当業者に公知の蒸留法によって行うことができる(例えば、PEP Report No. 138, 「Alkyl Amines」、SRI International, 03/1981, 81-99, 117頁及びDE-A-10349059 (BASF-AG)参照のこと)。
【0046】
単独の生成物、とりわけ特に所望のEDAs及びDETAsの蒸留による回収のために必要な蒸留塔は、当業者により周知の方法で配置することができる(例えば分離段数、還流比など)。
【0047】
この反応から生じる反応搬出物の分離は、特に多工程蒸留により行われる。
【0048】
例えば、この反応から生じる反応搬出物の分離は、2つの分離シーケンスにおいて多工程の蒸留により行われ、その際第一の分離シーケンスにおいてはまずアンモニア及び場合により存在する水素が分離され、第二の分離シーケンスにおいて未反応のMEOA並びにEDA、PIP、DETA、AEEA、AE−PIP、TETA及びより高級なエチレンアミンへの分離が行われる。
【0049】
この反応から生じる反応搬出物の分離の際に生じるアンモニア及び/又は生じるMEOAは有利には、この反応中に返送される。
【0050】
実施例
以下の触媒を、エチレンアミンへの、MEOAとアンモニアとの反応のために使用した:
全ての触媒は、Cu/Co/Ni/ガンマAl23−触媒であり、これらは例えばDE-A-19 53 263 (BASF AG)中に開示され、かつ、含浸により製造された。
【0051】
触媒1−3は、水素を用いたその処理(活性化)前に以下の組成を有した:
ガンマAl23に対して、CoO10質量%、NiO10質量%、及び、CuO4質量%。
【0052】
触媒1は、ストランドの形態(直径D=4mm)にあった。
【0053】
触媒2は、ストランドの形態(直径D=2.5mm)にあった。
【0054】
触媒3は、1.5mmの直径を有するガンマAl23ストランドの相応する含浸により得られた。
【表1】

1)ストランド平均直径
2)ストランド平均長さ
実施例1〜3:
【表2】

【0055】
実施例からは、成形体の下降する大きさを有する、その他はほぼ同一の試験条件で、高められた反応率、EDA及びDETAの方向が実現されることが、明白である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遷移金属−不均一系触媒の存在下でのモノエタノールアミン(MEOA)とアンモニアとの反応によるエチレンアミンの製造方法において、前記触媒の触媒活性材料は水素での処理前に、アルミニウム、銅、ニッケル及びコバルトの酸素含有化合物を含有し、かつ、この触媒成形体は、球形又はストランド形態の場合にはそのつど直径<3mmを、タブレット形態の場合には高さ<3mmを、そして全ての他の幾何学の場合にはそのつど相応する直径L=1/a′<0.70mmを有し、その際a′は体積単位あたりの外側表面積(mms2/mmp3)であり、ここで
【化1】

であり、その際Apは、この触媒粒子の外側表面積(mms2)、そして、Vpは、この触媒粒子の体積(mmp3)である、遷移金属−不均一系触媒の存在下でのモノエタノールアミン(MEOA)とアンモニアの反応によるエチレンアミンの製造方法。
【請求項2】
エチレンアミンが、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)、ピペラジン(PIP)、N−(2−アミノエチル)−ピペラジン(AE−PIP)及び/又はトリエチレンテトラアミン(TETA)である、請求項1記載のエチレンアミンの製造方法。
【請求項3】
エチレンアミンが、非環式エチレンアミンである、請求項1又は2記載のエチレンアミンの製造方法。
【請求項4】
エチレンアミンが、エチレンジアミン(EDA)及びジエチレントリアミン(DETA)である、請求項1から3までのいずれか1項記載のエチレンアミンの製造方法。
【請求項5】
前記触媒成形体が、球形又はストランド形態の場合にはそのつど直径<2.5mmを、タブレット形態の場合には高さ<2.5mmを、そして他の全ての幾何学の場合にはそのつど相応する直径L=1/a′<0.65mmを有することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
MEOAの反応を水素の存在で実施することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
MEOAの反応を100〜300℃の範囲内の温度で実施することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
MEOAの反応を1〜250barの範囲内の絶対圧で実施することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
MEOAの反応を気相、液相、又は超臨界相中で実施することを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記触媒の触媒活性材料が、水素での処理前に、
アルミニウムの酸素含有化合物を、Al23として計算して20〜90質量%、
銅の酸素含有化合物をCuOとして計算して1〜30質量%、
ニッケルの酸素含有化合物をNiOとして計算して1〜40質量%、
及び
コバルトの酸素含有化合物をCoOとして計算して1〜40質量%含有することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
使用される触媒が、0.6〜1.2kg/lの範囲内の嵩密度を有することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
前記触媒が、固定層として反応器中に存在することを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
前記反応器が、管型反応器又は管束型反応器であることを特徴とする、請求項12記載の方法。
【請求項14】
MEOAの反応が反応器中でシングルパスで行われることを特徴とする、請求項12又は13記載の方法。
【請求項15】
反応器が逆流式に又は細流式に運転されることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
MEOA及びアンモニアをNH3:MEOA=1〜15の範囲内のモル比で使用することを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
この反応から生じる反応搬出物の分離が多工程の蒸留により行われることを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
この反応から生じる反応搬出物の分離が、2つの分離シーケンスにおいて多工程の蒸留により行われ、その際第一の分離シーケンスにおいてはまずアンモニア及び場合により存在する水素が分離され、第二の分離シーケンスにおいて未反応のMEOA、EDA、PIP、DETA、AEEA、AE−PIP、TETA及びより高級なエチレンアミンへの分離が行われることを特徴とする、請求項17記載の方法。
【請求項19】
この反応から生じる反応搬出物の分離の際に生じるアンモニア及び/又は生じるMEOAが反応中に返送されることを特徴とする、請求項1から18までのいずれか1項記載の方法。

【公表番号】特表2009−510019(P2009−510019A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−532748(P2008−532748)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【国際出願番号】PCT/EP2006/066667
【国際公開番号】WO2007/036498
【国際公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】