説明

エチレングリコールジメタクリレートの製造法

本発明は、触媒の存在下でエチレングリコールとメタクリル酸のエステルとのエステル交換反応を包含するエチレングリコールジメタクリレートの製造法に関し、その際、触媒として、リチウムアミド(LiNH2)およびリチウムクロリド(LiCl)とを包含する組み合わせ物が用いられる。本発明による方法は、非常に高い純度を有するエチレングリコールジメタクリレートの特に低コストの製造を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレングリコールジメタクリレートの製造法に関する。
【0002】
エチレングリコールジメタクリレートは、広く公知の使用されるモノマーであり、それは殊に架橋に用いられる。それに応じて、これらの化合物を得るために、多岐にわたる方法が公知である。これに属するのは、殊にエステル交換反応であり、その際、メチルメタクリレートがエチレングリコールと反応させられる。収率および反応の選択性の改善のために、種々の触媒を用いてよい。
【0003】
例えば、刊行物DE2805702は、不飽和カルボン酸のエステルの製造を記載する。記載された反応に触媒作用を及ぼすために、殊にジルコニウムおよび/またはカルシウムを含有する化合物を用いることができる。特に適した触媒に属するのは、殊にジルコニウムアセチルアセトネートである。該反応は、用いられるアルコールに対して約97%の高い収率をもたらす。しかしながら、該触媒は反応混合物から非常に困難にしか分離され得ず、かつ特に反応相手としてのエチレングリコールと作用を示さないことが欠点である。
【0004】
この触媒を分離するための方法は、たしかにDE19940622に開示されるが、しかしながら、該方法を実施するのは比較的高価である。
【0005】
さらに、エステル交換反応に触媒作用を及ぼすために、酸または塩基を用いることができる。このような反応は、例えばCN1355161、DE3423443またはEP−A−0534666に開示される。とは言っても、これらの触媒が用いられる場合、副反応、例えばマイケル付加が考慮されなければならず、それは所望のエチレングリコールジメタクリレートの純度も収率も引き下げる。塩基性触媒に属するのは、殊にリチウムアミドであり、これは例示的に刊行物DE3423443、CA795814およびUS6,194,530に開示される。リチウムアミドと、さらに別の触媒との組み合わせ物は、しかしながら記載されない。
【0006】
ところで、従来技術に鑑みて、本発明の課題は、生成物を非常に低コストで得ることができる、エチレングリコールジメタクリレートの製造法を提供することであった。そのうえ、得られたエチレングリコールジメタクリレートは、非常に僅かな量の副生成物および触媒残分のみを含有すべきである。
【0007】
本発明のさらに別の一課題は、エチレングリコールジメタクリレートを非常に選択的に得ることができる方法を作り出すという点にあった。
【0008】
そのうえ、本発明の課題は、簡単かつ低コストで実施することができるエチレングリコールジメタクリレートの製造法を提供することであった。この際、生成物は可能な限り高い収率で、かつ全体的に見て、僅かなエネルギー消費下で得られるべきである。
【0009】
これらの課題、ならびに明示的には挙げられていないが、しかしながら、本明細書中の導入部で議論した内容から容易に導出可能または推論可能であるさらに別の課題は、特許請求の範囲1の全ての特徴を有する方法によって解決される。本発明による方法の適切な態様は、請求項1を引用する従属請求項において保護される。
【0010】
それに応じて、本発明の対象は、触媒の存在下でエチレングリコールとメタクリル酸のエステルとのエステル交換反応を包含するエチレングリコールジメタクリレートの製造法であり、その際、触媒として、リチウムアミドおよびリチウムクロリドとを包含する組み合わせ物が用いられる。
【0011】
これによって、予見可能ではない形で、生成物を非常に低コストで得るエチレングリコールジメタクリレートの製造法を提供することに成功する。意想外にも、得られた生成物は、非常に僅かな量の副生成物および触媒残分のみを含有する。
【0012】
さらに、本発明による方法は、エチレングリコールジメタクリレートの特に選択的な製造法を可能にする。
【0013】
さらにまた、本発明による方法は、簡単かつ低コストで実施することができ、その際、生成物は高い収率で、かつ全体的に見て、僅かなエネルギー消費下で得ることができる。
【0014】
本発明により、エチレングリコールジメタクリレート(2−メチルプロペン酸−1,2−エタンジイルジエステル)が製造され、その際、エチレングリコールジメタクリレートはCAS番号97−90−5を有する。
【0015】
エチレングリコールジメタクリレートの製造のために、本発明により、エチレングリコール(エタン−1,2−ジオール)が用いられる。この化合物は、BASF、DowまたはShellから商業的に入手可能であり、かつCAS番号107−21−1を有する。
【0016】
本発明により、エチレングリコールがメタクリル酸のエステルと反応させられる。特に適したメタクリレートは、殊に炭素原子1〜4個を有するアルコールから形成される。これらに属するのは、殊にメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールおよびt−ブタノールである。特に有利には、殊にエチルメタクリレートまたはメチルメタクリレートが用いられ、その際、メチルメタクリレートが極めて有利である。
【0017】
エチレングリコール対メタクリル酸のエステルの質量比は、好ましくは1:2〜1:20、特に有利には1:5〜1:15の範囲内および極めて有利には1:6〜1:10の範囲内にある。
【0018】
本発明により、当該エステル交換反応に触媒作用を及ぼすために、リチウムアミド(LiNH2)およびリチウムクロリド(LiCl)とを包含する組み合わせ物が用いられる。リチウムアミドはCAS番号7782−89−0を有し、リチウムクロリドはCAS番号7447−41−8を有する。
【0019】
リチウムアミド対リチウムクロリドの質量比は、反応条件に従って、幅広い範囲内にあってよい。適切には、この比は、例えば20:1〜1:20の範囲内、特に有利には5:1〜1:1の範囲内にあってよい。
【0020】
用いられる触媒の量は、幅広い範囲内にあってよい。しかしながら、特に重要なのは、触媒の割合が、用いられるエチレングリコールの質量に対して、0.05〜8質量%の範囲内、好ましくは0.01〜5質量%の範囲内および特に有利には0.1〜1質量%の範囲内にある方法である。
【0021】
用いられる触媒の全体量は、反応の開始時に反応混合物中に添加してよい。特に適切な変更態様によれば、触媒の一部、好ましくはリチウムアミドの一部を、反応の経過中に反応混合物中に付加してよい。好ましくは、20〜80%の範囲内、特に有利には30〜60%の範囲内での反応後に、さらに別の触媒を反応混合物中に付加してよい。特に重要なのは、殊に、少なくとも10質量%、特に有利には少なくとも20質量%のリチウムアミドを反応の間に反応混合物中に加える方法である。
【0022】
該反応は、過圧または減圧下で行ってよい。本発明の特に適切な変更態様によれば、該エステル交換反応は、200〜2000mbarの範囲内、特に有利には500〜1300mbarの範囲内の圧力で実施してよい。
【0023】
反応温度も、殊に圧力に依存して、同様に幅広い範囲内にあってよい。本発明の有利な実施態様によれば、該反応は、好ましくは60℃〜150℃の範囲内の温度、特に有利には70℃〜140℃および極めて有利には90〜130℃の範囲内の温度で行われる。
【0024】
意想外にも、反応を行う温度が反応の経過中に高められる場合、特別な利点が達成され得る。本発明による方法のこの特別な変更態様によれば、該温度は、反応の開始時に、用いられるエチレングリコールの質量に対して、殊に80%の変換率まで、有利には70%の変換率まで、好ましくは90℃〜110℃の範囲内にあり、かつ反応の終了近くに、用いられるエチレングリコールの質量に対して、殊に80%の変換後に、有利には90%の変換後に115℃〜130℃の範囲内にあってよい。
【0025】
エステル交換反応は、連続式にもバッチ式にも実施することができる。本発明による方法は、バルクで、すなわち、さらに別の溶媒を使用せずに実施することができる。所望される場合、不活性溶媒も用いてよい。これに属するのは、なかでもベンゼン、トルエン、n−ヘキサン、シクロヘキサンおよびメチルイソブチルケトン(MIBK)およびメチルエチルケトン(MEK)である。
【0026】
本発明によるエステル交換反応の特に適切な変法の場合、全体的な成分、例えばエチレングリコール、メタクリル酸エステルならびに触媒が混合され、その後、この反応混合物は沸騰するまで加熱される。引き続き、遊離するアルコール、例えばメタノールまたはエタノールを、蒸留により、場合によってはメチルメタクリレートまたはエチルメタクリレートと共沸させて該反応混合物から取り除いてよい。
【0027】
反応時間は、なかでも、選択されたパラメーター、例えば圧力および温度に依存する。しかし、それは一般的に1〜24時間、有利には5〜20時間および極めて有利には6〜12時間の範囲内にある。連続法の場合、滞留時間は、一般的に0.5〜24時間、有利には1〜12時間および極めて有利には2〜3時間の範囲内にある。反応時間に関してのさらなる示唆は、当業者により、添付した実施例から読み取られ得る。
【0028】
好ましくは、反応を攪拌下で行ってよく、その際、攪拌速度は、特に有利には50〜2000rpm範囲内、極めて有利には100〜500rpmの範囲内にあってよい。
【0029】
pH値は、幅広い範囲内にあってよい。適切には反応を、8〜14、好ましくは9〜13の範囲内のpH値で実施してよい。
【0030】
メタクリレートの不所望な重合を防止するために、反応に際して重合抑制剤を用いてよい。これらの化合物、例えばヒドロキノン、ヒドロキノンエーテル、例えばヒドロキノンモノメチルエーテルまたはジ−t−ブチルピロカテキン、フェノチアジン、N,N'−(ジフェニル)−p−フェニレンジアミン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、p−フェニレンジアミン、メチレンブルーまたは立体障害フェノールは、当業者に広く公知である。これらの化合物は、個々に、または混合物の形で用いることができ、かつ一般的に商業的に入手可能である。安定剤の作用は、それらが重合に際して発生する遊離基のためのラジカル捕捉剤として作用するという点にある。さらなる詳細に関しては、通常の専門文献、殊にRoempp−Lexikon Chemie;Herausgeber:J.Falbe,M.Regitz;Stuttgart,New York;10.Auflage (1996);Stichwort "Antioxidantien"および、この箇所で引用される文献箇所が指摘される。
【0031】
好ましくは、殊にアミンが重合抑制剤として用いられる。特に意想外な利点は、N,N'−(ジフェニル)−p−フェニレンジアミンの使用に際して達成され得る。反応混合物全体の質量に対して、該抑制剤の割合は、個々に、または混合物として一般的に0.01〜0.5%(wt/wt)であってよい。
【0032】
これらの重合抑制剤は、反応の開始前または開始時に反応混合物中に加えてよい。そのうえ、付加した重合抑制剤の部分もエステル交換反応の間に加えてよい。この際、特に重要なのは、殊に、重合抑制剤の一部を塔還流により付加する方法である。特に適切なのは、なかでも、メチルメタクリレート、ヒドロキノンモノメチルエーテルおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルを含有する混合物である。これらの措置によって、殊に、蒸留塔内での不所望な重合を回避することができる。
【0033】
抑制するために、さらに酸素を使用してよい。この際、これは、例えば空気の形で用いてよく、その際、好ましくは、量は、反応混合物を上回る気相中での含有量が、爆発限界内にとどまるように計量供給される。この際、特に有利には、空気量は、1時間当たり、かつエチレングリコール1モル当たり0.05〜0.5lである。バッチ法の場合、この量は、最初に用いられるエチレングリコールの量に向けられていてよい。連続法の場合、この量は、供給されるエチレングリコールの量に向けられていてよい。同様に、不活性ガス−酸素−混合物、例えば窒素−酸素−混合物またはアルゴン−酸素−混合物を用いてもよい。
【0034】
本発明の特別な態様によれば、抑制するために、酸素と少なくとも1つのアミンとの組み合わせ物、好ましくはN,N'−(ジフェニル)−p−フェニレンジアミンを用いてよい。
【0035】
本発明の適切な実施態様に相応して、用いられるメタクリレートから遊離されたアルコール、例えばメタノールおよび/またはエタノールを蒸留によって分離してよい。この際、好ましくは、例えばメチルメタクリレートおよびメタノールを含有する混合物を分離することができる。意想外にも、好ましくは、分離された混合物の一部を後続のバッチに返送することができる。この変更態様によれば、分離された混合物の返送可能な部分を、反応の終了時に、殊に80%の変換後に、有利には用いられるエチレングリコールの90%の変換後に得ることができる。例えば、後続のバッチの開始時に返送される混合物の割合は、エステル交換反応されるべきメタクリル酸エステルの正味重量全体に対して10〜50%の範囲内にあってよい。
【0036】
特に重要なのは、なかでも、該エステル交換反応の間にメチルメタクリレートを添加するバッチ法である。この実施態様は、例えば、メチルメタクリレートがメタノールと一緒に反応混合物から取り除かれる場合に好ましい。好ましくは、エステル交換反応の間に添加されるメチルメタクリレートの量対分離されるメタノール−メチルメタクリレート−混合物の量の質量比は、2:1〜1:2の範囲内にあってよい。
【0037】
バッチ法の場合、反応の終了近くに、過剰の出発物質、殊に反応しなかったメタクリル酸のエステルを蒸留によって分離してよい。これも次のバッチで、さらなる精製なしに再び用いることができる。
【0038】
反応の開始時に得られたメタノールリッチまたはエタノールリッチの留出分も同様に、例えば、エステル交換反応されるべきメタクリレートエステルを製造するための、連結して作動されるプラント中に混入することによって再利用することができる。
【0039】
当該エステル交換反応を実施するための適したプラントは、例えば攪拌機、蒸気加熱器、蒸留塔および凝縮器を備えた攪拌槽反応器を包含していてよい。このようなプラントは、それ自体公知であり、かつ例えばUllmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry (6.Auflage),Verlag Wiley−VCH,Weinheim 2003,Band 10,Seite 647に記載されている。該プラントの大きさは、製造されるべきエチレングリコールジメタクリレートの量に依存し、その際、本方法は、実験室規模でも工業的規模でも実施することができる。特別な観点によれば、該攪拌槽反応器は、それに応じて1m3〜30m3、有利には3m3〜20m3の範囲内の槽容積を有してよい。該反応器槽の攪拌機は、殊にアンカー型攪拌機、インペラー、パドル型攪拌機またはインターミグ攪拌機(Inter-Mig-ruehrer)の形で構成されていてよい。
【0040】
蒸留塔の課題は、不可避的に排出される出発物質エステルの損失量を最小化するためにメタノールリッチもしくはエタノールリッチの共沸混合物を取り出すことを確実にすることである。該蒸留塔は、1段、2段または、それを上回る段数の理論段を有していてよい。理論段の数は、棚段塔の場合の棚板の数または規則充填塔の場合の理論段の数または不規則充填物を有する塔の場合の理論段の数とされる。棚板を有する多段蒸留塔のための例は、例えば泡鐘板、多孔板、トンネル板、バルブ板、スリット板、多孔−スリット板、多孔−泡鐘板、ノズル板、遠心板の棚板を有する多段蒸留塔を含み、不規則充填物を有する多段蒸留塔のための例は、例えばラッシヒリング、レッシングリング、ポールリング、バールサドル、インタロックスサドルの不規則充填物を有する多段蒸留塔、および規則充填物を有する多段蒸留塔のための例は、例えばメラパック(Sulzer社)、ロンボパック(Kuehni社)、モンツパック(Montz社)タイプの規則充填物を有する多段蒸留塔を含む。還流比を変換率に依存して適合させることによって、例えば、メチルメタクリレートの使用に際して、60%を上回る留出分中のメタノール割合を幅広い範囲にわたって調整することに成功する。
【0041】
当該エステル交換反応を実施するためのプラント中に含まれていてよい、適した凝縮器に属するのは、なかでもプレート式熱交換器および管形熱交換器である。
【0042】
反応の終了後、得られたエチレングリコールジメタクリレートはすでに頻繁に、前で説明した高い要求を満たすので、さらなる精製は頻繁に、必ずしも必要とされない。さらなる品質上昇と、殊に触媒分離のために、得られた混合物を公知の方法によって精製してよい。
【0043】
本発明による方法の態様によれば、得られた生成物混合物をフィルター法によって精製してよい。これらの方法は従来技術から公知であり(W.Goesele,Chr.Alt in Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry,(6.Auflage),Verlag Wiley−VCH,Weinheim 2003,Band 13,Seiten 731〜746)、その際、慣例のフィルター助剤、例えばケイ酸アルミニウム(パーライト)を用いてよい。例えば、なかでも連続的に使用可能なフィルターを、プレコートフィルターまたはキャンドルフィルターのために使用することができる。
【0044】
生成物の品質のさらなる改善は、例えば、得られた濾液の蒸留によって達成することができる。モノマーの重合傾向に基づき、蒸留されるべき物質の熱負荷が最小化されている蒸留法が望ましい。良く適しているのは、該モノマーを薄層から、例えば流下薄膜式蒸発器および回転ワイパー系を有する蒸発器から連続的に蒸発させる装置である。短路蒸発器も用いてよい。そのような装置は公知である(Ullmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry (6.Auflage),Verlag Wiley−VCH,Weinheim 2003,Band 36,Seite 505)。そのようにして例えば、回転ワイパー系および取り付けられた塔を有する連続蒸発器を用いてよい。該蒸留は、例えば1〜40mbarの範囲内の圧力および120℃〜150℃の蒸発器温度にて実施してよい。
【0045】
以下で、本発明を、実施例および比較例を手がかりにして説明するが、これによって制限されるべきではない。
【0046】
実施例1:
攪拌機、蒸気加熱器、蒸留塔および凝縮器を備えた攪拌槽反応器中に、エチレングリコール444kg、メタクリル酸メチルエステル(MMA)3018kg、抑制剤としてN、N'−(ジフェニル)−p−フェニレンジアミン0.167kgおよび触媒としてリチウムアミド0.5kg、ならびにリチウムクロリド0.25kgとからの混合物を合一し、かつ空気の導通下で攪拌する。塔の安定のために、反応の経過中に、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.24kgおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.016kgを溶解して含有する計151kgのMMAを塔還流中に計量供給する。塔底温度97℃に加熱し、その際、該塔をまず、完全な還流下で作動させる(約15分間)。塔頂部での温度が70℃を下回ったら即座に、2:1の還流比にてメタノール−MMA−混合物を取り去る。その際、反応器中のMMAストックを、取り去ったメタノール−MMA−混合物の量につき同じ量のMMAの計量供給によって補充する。5h以内に、そのようにして計1320kgのMMAを導入する。450lのメタノール−MMA−混合物の取り去り後、新たにリチウムアミド0.5kgを加える。8h以内に、還流比を、メタノール発生が減少する1.1:1にまで適合させる。130℃の塔底温度で反応は終了し、かつ過剰のMMAを真空中で取り去り、その際、圧力を徐々に100mbarにまで低下させる。MMAがもはや留去されなくなったら、該真空を解除する。触媒含有エチレングリコールジメタクリレートから成る槽内容物に、フィルター助剤としてのケイ酸アルミニウム(パーライト)10kgを混ぜ、かつプレコートフィルターにより、またはキャンドルフィルターを用いて触媒を除去する。以下の組成を有する粗エステル1415kgを得る(ガスクロマトグラフィー法により測定):
エチレングリコールジメタクリレート:90%
エチレングリコールモノメタクリレート:2.1%
MMA:0.9%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−メトキシ)−イソブチレート:0.25%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−(メタクリロイルオキシエチル))−イソブチレート 4.2%
【0047】
該粗エステルを、還流なしで作動させる、回転ワイパー系および取り付けられた塔を有する連続蒸発器(面積3.5m2)中に、圧力5mbarおよび蒸発器温度135℃にて300kg/hの速度で供給する。搬出物(280kg/h)から、計1320kgのエチレングリコールジメタクリレートが得られる。組成(ガスクロマトグラフィー法により測定):
エチレングリコールジメタクリレート:98.4%
エチレングリコールモノメタクリレート:0.86%
MMA:0.4%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−メトキシ)−イソブチレート:0.18%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−(メタクリロイルオキシエチル))−イソブチレート:0.14%
【0048】
実施例2:
攪拌機、蒸気加熱器、蒸留塔および凝縮器を備えた攪拌槽反応器中に、エチレングリコール336kg、メタクリル酸メチルエステル(MMA、新鮮なMMA1600kgおよび実施例1の真空相からのMMA1512kgとから成る)3112kg、抑制剤としてN、N'−(ジフェニル)−p−フェニレンジアミン0.125kgおよび触媒としてリチウムアミド0.5kg、ならびにリチウムクロリド0.25kgとからの混合物を合一し、かつ空気の導通下で攪拌する。塔の安定のために、反応の経過中に、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.24kgおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.016kgを溶解して含有する計151kgのMMAを塔還流中に計量供給する。塔底温度93℃に加熱し、その際、該塔をまず、完全な還流下で作動させる(約15分間)。塔頂部での温度が70℃を下回ったら即座に、3:1の還流比にてメタノール−MMA−混合物を取り去る。250lのメタノール−MMA−混合物の取り去り後、新たにリチウムアミド0.5kgを加える。8h後、130℃の塔底温度に達し、かつ反応は終了する。過剰のMMAを真空中で取り去り、その際、圧力を徐々に100mbarにまで低下させる。MMAがもはや留去されなくなったら、該真空を解除する。触媒含有エチレングリコールジメタクリレートから成る槽内容物に、フィルター助剤としてケイ酸アルミニウム(パーライト)5kgを混ぜ、かつプレコートフィルターにより、またはキャンドルフィルターを用いて触媒を除去する。以下の組成を有する粗エステル1050kgを得る(ガスクロマトグラフィー法により測定):
エチレングリコールジメタクリレート:96.8%
エチレングリコールモノメタクリレート:0.31%
MMA:0.75%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−メトキシ)−イソブチレート:0.035%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−(メタクリロイルオキシエチル))−イソブチレート 0.5%
【0049】
該粗エステルを、還流なしで作動させる、回転ワイパー系および取り付けられた塔を有する連続蒸発器(面積3.5m2)中に、圧力5mbarおよび蒸発器温度135℃にて300kg/hの速度で供給する。搬出物(280kg/h)から、計980kgのエチレングリコールジメタクリレートが得られる。組成(ガスクロマトグラフィー法により測定):
エチレングリコールジメタクリレート:98.8%
エチレングリコールモノメタクリレート:0.68%
MMA:0.32%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−メトキシ)−イソブチレート:0.05%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−(メタクリロイルオキシエチル))−イソブチレート:0.037%
【0050】
実施例3:
攪拌機、蒸気加熱器、蒸留塔および凝縮器を備えた攪拌槽反応器中に、エチレングリコール1057kg、メタクリル酸メチルエステル(MMA)4290g、抑制剤としてN、N'−(ジフェニル)−p−フェニレンジアミン0.350kgおよびヒドロキノンモノメチルエーテル0.16kgならびにMMA中で4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルの5%の溶液0.65kgおよび触媒としてリチウムアミド1.45kg、ならびにリチウムクロリド0.7kgとからの混合物を合一し、かつ空気の導通下で攪拌する。塔の安定のために、反応の経過中に、ヒドロキノンモノメチルエーテル0.36kgおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.019kgを溶解して含有する計151kgのMMAを塔還流中に計量供給する。塔底温度97℃に加熱し、その際、該塔をまず、完全な還流下で作動させる(約15分間)。塔頂部での温度が70℃を下回ったら即座に、2:1の還流比にてメタノール−MMA−混合物を取り去る。その際、反応器中のMMAストックを、取り去ったメタノール−MMA−混合物の量につき同じ量のMMAの計量供給によって補充する。10h以内に、そのようにして計3442kgのMMAを導入する。800lのメタノール−MMA−混合物の取り去り後、新たにリチウムアミド1kgを加え、2400lの混合物の取り去り後、再度0.5kgを加える。130℃の塔底温度で反応は終了し、かつ過剰のMMAを真空中で取り去り、その際、圧力を徐々に100mbarにまで低下させる。MMAがもはや留去されなくなったら、該真空を解除する。触媒含有エチレングリコールジメタクリレートから成る槽内容物に、フィルター助剤としてケイ酸アルミニウム(パーライト)10kgを混ぜ、かつプレコートフィルターにより、またはキャンドルフィルターを用いて触媒を除去する。以下の組成を有する粗エステル3370kgを得る(ガスクロマトグラフィー法により測定):
エチレングリコールジメタクリレート:89%
エチレングリコールモノメタクリレート:2.8%
MMA:1%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−メトキシ)−イソブチレート:0.28%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−(メタクリロイルオキシエチル))−イソブチレート:5%
【0051】
該粗エステルを、還流なしで作動させる、回転ワイパー系および取り付けられた塔を有する連続蒸発器(面積3.5m2)中に、圧力5mbarおよび蒸発器温度135℃にて400kg/hの速度で供給する。搬出物(380kg/h)から、計3200kgのエチレングリコールジメタクリレートが得られる。組成(ガスクロマトグラフィー法により測定):
エチレングリコールジメタクリレート:97.1%
エチレングリコールモノメタクリレート:1.7%
MMA:0.27%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−メトキシ)−イソブチレート:0.38%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−(メタクリロイルオキシエチル))−イソブチレート 0.28%
【0052】
比較例1(リチウムアミドをカリウムメトキシドと交換):
攪拌機、電気加熱器、蒸留塔および冷却器を備えた2lの丸底フラスコ中に、エチレングリコール280g、メタクリル酸メチルエステル(MMA)1126g、抑制剤としてヒドロキノンモノメチルエーテル0.1gならびに4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.01gを合一し、かつ空気の導通下で攪拌する。沸騰のために加熱し、かつMMA−水−混合物77gを留去する。塔底温度74℃に冷却し、かつ純粋なMMA77gを補充物として加え、ならびに触媒としてメタノール中で32%の溶液としてのカリウムメトキシド2.73gおよびリチウムクロリド0.26gとからの混合物を加える。塔底温度87℃に加熱する。塔頂部での温度が70℃を下回ったら即座に、5:1の還流比にてメタノール−MMA−混合物を取り去る。その際、反応器中のMMAストックを、取り去ったメタノール−MMA−混合物の量につき同じ量のMMAの計量供給によって補充する。5h以内に、そのようにして計676gのMMAを導入する。2h後、メタノール中で32%の溶液としてのカリウムメトキシド1.36gおよびリチウムクロリド0.26gを加える。120℃の塔底温度で反応は終了し、かつ過剰のMMAを真空中で取り去り、その際、圧力を徐々に8〜10mbarにまで低下させる。MMAがもはや留去されなくなったら、該真空を解除する。触媒含有エチレングリコールジメタクリレートから成るフラスコ内容物から、Seitz社、T120型のフィルター層を用いて、圧力ろ過により触媒を除去する。以下の組成を有する粗エステル731kgを得る(ガスクロマトグラフィー法により測定):
エチレングリコールジメタクリレート:68.5%
エチレングリコールモノメタクリレート:20.2%
MMA:0.47%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−メトキシ)−イソブチレート:0.76%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−(メタクリロイルオキシエチル))−イソブチレート 4%
3−(メタクリロイルオキシエチル)−メチルイソブチレート:2%
【0053】
比較例2(リチウムアミドの代わりにリチウムメトキシド):
攪拌機、電気加熱器、蒸留塔および冷却器を備えた2lの丸底フラスコ中に、エチレングリコール248g、メタクリル酸メチルエステル(MMA)1200g、抑制剤としてヒドロキノンモノメチルエーテル0.09gならびに4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.008gを合一し、かつ空気の導通下で攪拌する。沸騰のために加熱し、かつMMA−水−混合物67gを留去する。塔底温度85℃に冷却し、かつ純粋なMMA67gを補充物として加え、ならびに触媒としてリチウムメトキシド0.38gを加える。塔底温度87℃に加熱する。塔頂部での温度が70℃を下回ったら即座に、5:1の還流比にてメタノール−MMA−混合物を取り去る。その際、反応器中のMMAストックを、取り去ったメタノール−MMA−混合物の量につき同じ量のMMAの計量供給によって補充する。4h以内に、そのようにして計601gのMMAを導入する。2.5h後に、新たにリチウムメトキシド0.38gを加える。125℃の塔底温度で反応は終了し、かつ過剰のMMAを真空中で取り去り、その際、圧力を徐々に8〜10mbarにまで低下させる。MMAがもはや留去されなくなったら、該真空を解除する。触媒含有エチレングリコールジメタクリレートから成るフラスコ内容物から、吸着剤としてTonsil 312 FF(Suedchemie社のMontmorillonit)4gを用いて、圧力ろ過により触媒を除去する。以下の組成を有する粗エステル728gを得る(ガスクロマトグラフィー法により測定):
エチレングリコールジメタクリレート:83.7%
エチレングリコールモノメタクリレート:3.2%
MMA:0.66%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−メトキシ)−イソブチレート:1.9%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−(メタクリロイルオキシエチル))−イソブチレート:5.8%
3−(メタクリロイルオキシエチル)−メチルイソブチレート:2.7%
【0054】
比較例3(リチウムアミドの代わりにナトリウムメトキシド):
攪拌機、電気加熱器、蒸留塔および冷却器を備えた2lの丸底フラスコ中に、エチレングリコール280g、メタクリル酸メチルエステル(MMA)826gならびに実施例4の真空下で取り去ったものからのMMA300gおよび抑制剤としてヒドロキノンモノメチルエーテル0.1gを合一し、かつ空気の導通下で攪拌する。沸騰のために加熱し、かつMMA−水−混合物71gを留去する。塔底温度73℃に冷却し、かつ純粋なMMA71gを補充物として加え、ならびに触媒としてメタノール中で30%の溶液の形におけるナトリウムメトキシド1,82gおよびリチウムクロリド0.85gを加える。塔底温度88℃に加熱する。塔頂部での温度が70℃を下回ったら即座に、5:1の還流比にてメタノール−MMA−混合物を取り去る。その際、反応器中のMMAストックを、取り去ったメタノール−MMA−混合物の量につき同じ量のMMAの計量供給によって補充する。3h以内に、そのようにして計450gのMMAを導入する。1h後に新たに、メタノール中で30%の溶液の形のナトリウムメトキシド0.91gおよびリチウムクロリド0.43gを加える。128℃の塔底温度で反応は終了し、かつ過剰のMMAを真空中で取り去り、その際、圧力を徐々に8〜10mbarにまで低下させる。MMAがもはや留去されなくなったら、該真空を解除する。触媒含有エチレングリコールジメタクリレートから成るフラスコ内容物から、吸着剤としてTonsil 312 FF(Suedchemie社のMontmorillonit)4.5gおよびSeitz社、T750型のフィルター層を用いて、圧力ろ過により触媒を除去する。以下の組成を有する粗エステル828gを得る(ガスクロマトグラフィー法により測定):
エチレングリコールジメタクリレート:85.4%
エチレングリコールモノメタクリレート:1.1%
MMA:0.05%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−メトキシ)−イソブチレート:1.3%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−(メタクリロイルオキシエチル))−イソブチレート:8%
3−(メタクリロイルオキシエチル)−メチルイソブチレート:2.4%
【0055】
比較例4(リチウムクロリドの代わりに硝酸リチウム):
攪拌機、電気加熱器、蒸留塔および冷却器を備えた2lの丸底フラスコ中に、エチレングリコール280g、メタクリル酸メチルエステル(MMA)1126gならびに抑制剤としてヒドロキノンモノメチルエーテル0.178gおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル0.01gを合一し、かつ空気の導通下で攪拌する。沸騰のために加熱し、かつMMA−水−混合物81gを留去する。塔底温度66℃に冷却し、かつ純粋なMMA81gを補充物として加え、ならびに触媒としてメタノール中で30%の溶液の形のナトリウムメトキシド3.07gおよび硝酸リチウム1.17gを加える。塔底温度87℃に加熱する。塔頂部での温度が70℃を下回ったら即座に、5:1の還流比にてメタノール−MMA−混合物を取り去る。その際、反応器中のMMAストックを、取り去ったメタノール−MMA−混合物の量につき同じ量のMMAの計量供給によって補充する。5h以内に、そのようにして計450kgのMMAを導入する。1.25h後に新たに、メタノール中で30%の溶液の形のナトリウムメトキシド1gおよび硝酸リチウム0.39gを加える。121℃の塔底温度で反応は終了し、かつ過剰のMMAを真空中で取り去り、その際、圧力を徐々に5・・・6mbarにまで低下させる。MMAがもはや留去されなくなったら、該真空を解除する。触媒含有エチレングリコールジメタクリレートから成るフラスコ内容物から、Seitz社、T120型のフィルター層を用いて、圧力ろ過により触媒を除去する。以下の組成を有する粗エステル706gを得る(ガスクロマトグラフィー法により測定):
エチレングリコールジメタクリレート:70%
エチレングリコールモノメタクリレート:22.6%
MMA:1%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−メトキシ)−イソブチレート:0.4%
(メタクリロイルオキシエチル)−(3−(メタクリロイルオキシエチル))−イソブチレート:3.1%
3−(メタクリロイルオキシエチル)−メチルイソブチレート:1.1%

【特許請求の範囲】
【請求項1】
触媒の存在下でエチレングリコールとメタクリル酸のエステルとのエステル交換反応を包含するエチレングリコールジメタクリレートの製造法において、触媒として、リチウムアミド(LiNH2)およびリチウムクロリド(LiCl)とを包含する組み合わせ物を用いることを特徴とする製造法。
【請求項2】
リチウムアミドの一部を、反応の経過中に反応混合物に加えることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
リチウムアミド対リチウムクロリドの質量比が、20:1〜1:20の範囲内にあることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
リチウムアミド対リチウムクロリドの質量比が、5:1〜1:1の範囲内にあることを特徴とする、請求項3記載の方法。
【請求項5】
反応時間が5〜20時間の範囲内にあることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
反応時間が6〜12時間の範囲内にあることを特徴とする、請求項5記載の方法。
【請求項7】
メチルメタクリレートをメタクリル酸のエステルとして用いることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
エチルメタクリレートをメタクリル酸のエステルとして用いることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
エチレングリコール対メタクリル酸のエステルの質量比が、1:2〜1:20の範囲内にあることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
エチレングリコール対メタクリル酸のエステルの質量比が、1:5〜1:15の範囲内にあることを特徴とする、請求項9記載の方法。
【請求項11】
反応を200〜2000mbarの範囲内の圧力で行うことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
反応を90℃〜130℃の範囲内の温度で行うことを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
反応を行う温度を反応の経過中に高めることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
温度が反応の開始時に90℃〜110℃の範囲内にあり、かつ反応の終了近くに115℃〜130℃の範囲内にあることを特徴とする、請求項12または13記載の方法。
【請求項15】
反応を重合抑制剤の存在下で行うことを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
アミンを重合抑制剤として用いることを特徴とする、請求項15記載の方法。
【請求項17】
反応を酸素の導通下で行うことを特徴とする、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
用いられるメタクリル酸のエステルから遊離したアルコールを蒸留によって分離することを特徴とする、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
エタノールまたはメタノールを分離することを特徴とする、請求項18記載の方法。
【請求項20】
メチルメタクリレートおよびメタノールを含有する混合物を分離することを特徴とする、請求項18または19記載の方法。
【請求項21】
分離された混合物の一部を後続のバッチに返送することを特徴とする、請求項18から20までのいずれか1項記載の方法。
【請求項22】
分離された混合物の返送可能な部分を、反応の終了近くに取得することを特徴とする、請求項21記載の方法。
【請求項23】
エステル交換反応の間にメチルメタクリレートを添加することを特徴とする、請求項1から22までのいずれか1項記載の方法。
【請求項24】
エステル交換反応の間に添加されるメチルメタクリレートの量対分離されるメタノール−メチルメタクリレート−混合物の量の質量比が、2:1〜1:2の範囲内にあることを特徴とする、請求項23記載の方法。

【公表番号】特表2010−532329(P2010−532329A)
【公表日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−513808(P2010−513808)
【出願日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際出願番号】PCT/EP2008/055668
【国際公開番号】WO2009/003745
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(390009128)エボニック レーム ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (293)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Roehm GmbH
【住所又は居所原語表記】Kirschenallee,D−64293 Darmstadt,Germany
【Fターム(参考)】