説明

エレベータ制振装置

【課題】一対の電磁石を安価に励磁駆動する。
【解決手段】電磁石26aとアンプ46の間には制振信号の正方向成分を遮断し、逆方向成分のみを電磁石26aに通電する整流回路47aが設けられ、電磁石26bとアンプ46の間には制振信号の逆方向成分を遮断し、正方向成分のみを電磁石26bに通電するダイオード等の整流回路47bが設けられている。これにより、制御装置40は交流電流を出力するだけで電磁石26a,26bを交互に励磁駆動することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの振動を低減するためのエレベータ制振装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建物の省スペース化に伴い、巻上機を小型化して昇降路内に設置したマシンルームレス型のエレベータが普及している。マシンルームレス型のエレベータでは、昇降路内で巻上機が駆動されることにより、巻上機のシーブに巻き掛けられたロープを介して乗りかごが昇降動作する。この際、巻上機の振動が梁等を介して建物側に伝わる。特に、ロープの強度向上により細径化が進むと、それに伴ってシーブの径も小さくなるため、シーブが高速回転することにより約10Hz以上の振動が発生する。この振動は建物側の住居の壁等に響いて騒音の原因となる。このような背景から、巻上機を支持する支持部材に振動センサと共に制振装置を設置し、制振装置を駆動することにより振動センサによって検出される振動と逆位相の力を制振力として支持部材に与えることにより、支持部材を介して建物へ伝わる振動を低減する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−297180号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の制振装置は、支持部材に取り付けられるケーシングと、ケーシング内で少なくとも一部に磁性体を有する重りを制振方向(例えば上下方向)に変位自在に支持する弾性体と、ケーシング内で磁性体に対向配置された一対の電磁石とを備え、一対の電磁石が発生する電磁力の磁性体に対する作用により重りを制振方向に振動させることにより、ケーシングを介して支持部材に制振力を与えるように構成されている。ところが一対の電磁石はそれぞれ磁性体を吸引する方向の電磁力しか発生できない。そこで従来の制振装置では、重りを一方の方向に動かす瞬間は一方の電磁石の電磁力による吸引作用を大きくし、他方の電磁石の電磁力による吸引作用を小さくするといったように、重りを動かすタイミングに応じて電磁石の電磁力を個別に励磁駆動していた。しかしながらこのような構成によれば、電磁石の制御信号をD/A変換するD/A変換器や制御信号を増幅出力するアンプを電磁石毎に用意しなければならないために、制振装置を安価に構成することが難しい。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、一対の電磁石を安価に励磁駆動することが可能なエレベータ制振装置を提供することにある。また本発明の他の目的は、一つの電磁石及び制御部により制振力を与えることが可能なエレベータ制振装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係るエレベータ制振装置は、制振対象物に取り付けられるケーシングと、ケーシング内で少なくとも一部に磁性体を有する重りを制振方向に変位自在に支持する弾性体と、ケーシング内で重りに対向配置された一対の電磁石と、一対の電磁石に交流電流を供給する制御部と、制御部と前記一対の電磁石の一方の電磁石間に接続され、交流電流の正方向電流のみを通電する第1の整流回路と、制御部と一対の電磁石の他方の電磁石間に接続され、交流電流の逆方向電流のみを通電する第2の整流回路とを備える。
【0007】
本発明の第2の態様に係るエレベータ制振装置は、制振対象物に取り付けられるケーシングと、ケーシング内で少なくとも一部に磁性体を有する重りを制振方向に変位自在に支持する弾性体と、ケーシング内で磁性体に対向配置された一対の電磁石と、一対の電磁石に交流電流を供給する制御部と、制御部と一対の電磁石の一方の電磁石を接続する第1の電流線と、制御部と一対の電磁石の他方の電磁石を接続する第2の電流線と、制御部と第1及び第2の電流線間に接続され、第1の電流線と第2の電流線との間で交流電流を供給する電流線を切り換える電流切換回路とを備える。
【0008】
本発明の第3の態様に係るエレベータ制振装置は、制振対象物に取り付けられるケーシングと、ケーシング内で重りを制振方向に変位自在に支持する弾性体と、重り上に配置され、重りの制振方向に固定磁界を永久的に発生させる磁界発生部と、ケーシング内で磁界発生部に対向配置された電磁石と、電磁石に交流電流を供給する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るエレベータ制振装置によれば、一対の電磁石を安価に励磁駆動することができる。また本発明に係るエレベータ制振装置によれば、一つの電磁石及び制御部により制振力を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態となるマシンルームレス型のエレベータの構成を示す図である。
【図2】図1に示す制振装置の内部構成を示す図である。
【図3】図2に示す制振装置の制御系の構成を説明するための図である。
【図4】本発明の第2の実施形態となる制振装置の制御系の構成を説明するための図である。
【図5】本発明の第3の実施形態となる制振装置の内部構成を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施形態となる制振装置の制御系の構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
マシンルームレス型のエレベータ構成は、例えば、特開2004−115161号公報に開示されているように従来の機械室ではなく昇降路内の壁やレール上等に制御盤や巻上げ機等が配置されている。そしてこれらレール等はブラケット等により昇降路内壁に固定されており、巻上げ機の駆動、かごの昇降等によって生ずる振動が建物に伝わり騒音等の原因となっていた。以下、図面を参照して、本発明に係るエレベータ制振装置を適用したマシンルームレス型のエレベータの構成について説明する。
【0012】
〔第1の実施形態〕
〔エレベータの全体構成〕
始めに、図1を参照して、本発明の第1の実施形態となるマシンルームレス型のエレベータの全体構成について説明する。
【0013】
本発明の第1の実施形態となるマシンルームレス型のエレベータでは、図1に示すように、巻上機11等の機器類(図示しない制御盤を含む)が小型化されて昇降路10内に配置されている。巻上機11は、昇降路10の上部に水平方向に架設された支持部材12に受台13を介して設置されている。支持部材12は、例えば鉄製の強固な部材(建物の梁を利用することも可能)からなる。巻上機11の底部に取り付けられた受台13は、例えば防振ゴム等の吸音部材からなる。巻上機11の回転軸11aにはメインシーブ14が回転自在に取り付けられ、メインシーブ14にはロープ15が巻き掛けられている。
【0014】
ロープ15の両端部は昇降路10の所定の箇所に設けられたヒッチ部に固定されており、乗りかご16はかご下シーブ17a,17bを介して図示しないカウンタウェイトと共に2:1ローピング方式で支えられている。なお図1にはロープ15が1本しか図示されていないが、実際には複数本のロープ15がメインシーブ14やかご下シーブ17a,17b等に巻き掛けられている。乗りかご16は、一対のガイドレール18a,18bに摺動自在に支持され、巻上機11の駆動に応じてロープ15を介して昇降動作する。ガイドレール18a,18bは支持部材12に連結され、支持部材12の端部は建物の側壁19に固定されている。
【0015】
このような構成を有するマシンルームレス型のエレベータでは、巻上機11の駆動に伴って振動が発生し、それが巻上機11の周囲に伝わる。特に、ロープ15の強度向上により細径化が進むと、それに伴ってメインシーブ14の径も小さくなるため、高速回転により約10Hz以上の振動が生じ易くなる。そしてこの振動は、支持部材12を介して建物の側壁19に伝わり、例えば住居の壁等に響いて騒音の原因となる。そこでこのマシンルームレス型のエレベータには、巻上機11から建物の側壁19に伝わる振動を低減するために、支持部材12に振動センサ20と制振装置21が設けられている。
【0016】
振動センサ20は、例えば加速度センサからなり、その設置箇所に生じている振動を検出する。制振装置21は、振動センサ20によって検出された振動信号に基づいて重り22を所定方向に動かすことにより、制振対象(この例では支持部材12)に制振力を与える。より具体的には、制振装置21は、支持部材12の裏側(すなわち巻上機11とは反対側の面)に振動センサ20と共に設けられている。巻上機11の駆動時に支持部材12に伝わる振動はその支持部材12上に設けられた振動センサ20により検出される。制振装置21は、振動センサ20によって検出された振動信号に基づいて内部の重り22を動かすことにより、支持部材12に伝わる振動とは逆位相の力を発生させる。これにより、支持部材12に制振力が与えられ、巻上機11からの振動が相殺される。この結果、巻上機11から支持部材12を介して建物の側壁19へ伝わる振動を低減できる。
【0017】
〔制振装置の内部構成〕
次に、図2を参照して、本発明の第1の実施形態となる制振装置21の内部構成について説明する。
【0018】
制振装置21は、少なくとも一部に磁性体を有する重り22を内部に収容する空間23を形成するケーシング24と、ケーシング24内側の底面24aに形成された凹部25と、重り22を挟むようにしてケーシング24内側の上面及び凹部25の底面25aに対向配置された電磁石26a,26bと、ケーシング24内側の底面24aに配設され、重り22を図中の矢印a,b方向(制振方向,上下方向)に変位自在に支持する弾性体27a,27bを備える。この制振装置21では、電磁石26a,26bが励磁されると、その時に発生する電磁力により少なくとも一部に磁性体を有する重り22が制振方向に動き、その反力がケーシング24に作用する。従って、ケーシング24に作用する反力が制振力となるように電磁石26a,26bを励磁制御すれば、巻上機11からの振動を相殺することができる。
【0019】
なおケーシング24は、電磁石26a,26が設けられている上下面を有するものであればよく、必ずしも4つの側面を有する必要はない。また電磁石26a,26bは、重り22と弾性体27a,27bにより構成される振動系の回転モードの節(振動時に変位しない点)に対応する位置(弾性体が2つである場合には重り22の重心位置)に配置することが望ましい。このような構成によれば、重り22の2次振動モード(例えば重り22の重心位置を中心とする揺動回転)が励振されることによって制振力を正確に制御できなくなることを防止できる。
【0020】
また電磁石26a,26bを構成するコアは積層鋼板,フェライト,パーマロイ等の電気抵抗が比較的大きい材料により形成されていることが望ましい。これは、鉄等の電気抵抗が比較的小さい材料によりコアを形成した場合、コイルに高周波電流を通電した場合、コア表面に渦電流が発生することにより、発生した電磁力が電磁石26a,26b内で打ち消され、制振力を正確に制御できなくなる可能性があるためである。
【0021】
〔制振装置の制御系の構成〕
次に、図3を参照して、制振装置21の動作を制御する本発明の第1の実施形態となる制御系の構成について説明する。
【0022】
制御装置40は、DSP(Digital Signal Processor)等の汎用のコンピュータにより構成され、A/D変換器41、ハイパスフィルタ42、積分器43、ゲイン調整器44、及びD/A変換器45を備える。振動センサ20により検出された振動信号は、A/D変換器41によりA/D変換された後にハイパスフィルタ42に与えられ、ハイパスフィルタ42により抑止する周波数範囲(例えば約50〜300Hz)の振動成分が抽出される。ハイパスフィルタ42により抽出された振動成分は積分器43により数値積分された後、ゲイン調整器44にて所定のゲインを乗じることで制振信号が生成される。制振信号はD/A変換器45によりD/A変換され、アンプ(AMP)46により増幅される。電磁石26aとアンプ46の間には制振信号の正方向成分を遮断し、逆方向成分のみを電磁石26aに通電するダイオード等の整流回路47aが設けられ、電磁石26bとアンプ46の間には制振信号の逆方向成分を遮断し、正方向成分のみを電磁石26bに通電するダイオード等の整流回路47bが設けられている。これにより、制振信号の正方向成分がアンプ46から増幅出力された場合、電磁石26bが励磁駆動され、重り22が図1に示すb方向に吸引され、その反動によりケーシング24自体が振動する。また同様に、制振信号の逆方向成分がアンプ46から増幅出力された場合には、電磁石26aが励磁駆動され、重り22が図1に示すa方向に吸引され、その反動によりケーシング24自体が振動する。
【0023】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の実施形態となるマシンルームレス型のエレベータによれば、電磁石26aとアンプ46の間には制振信号の正方向成分を遮断し、逆方向成分のみを電磁石26aに通電する整流回路47aが設けられ、電磁石26bとアンプ46の間には制振信号の逆方向成分を遮断し、正方向成分のみを電磁石26bに通電するダイオード等の整流回路47bが設けられているので、制御装置40は交流電流を出力するだけで電磁石26a,26bを交互に励磁駆動することができる。従って、本発明の第1の実施形態となるマシンルームレス型のエレベータによれば、従来の制振装置のように、制振信号をD/A変換するD/A変換器や制振信号を増幅出力するアンプを電磁石毎に用意する必要がなく、制振装置を安価に構成することができる。
【0024】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態となるマシンルームレス型のエレベータの構成について説明する。なお本実施形態は、制御系の構成が上記第1の実施形態のそれと異なるだけでけであるので、以下では、図4を参照して、制御系の構成についてのみ説明する。
【0025】
本実施形態では、制御装置40は、DSP等の汎用のコンピュータにより構成され、図4に示すように、A/D変換器41、ハイパスフィルタ42、積分器43、ゲイン調整器44、D/A変換器45、及びルート演算器50、及び切換信号生成部51を備える。またアンプ46と電磁石26a,26bを接続する電流線52a,52bには切換信号生成部51により駆動されるインバータ等のスイッチング回路53a,53bが設けられている。この制御系では、振動センサ20により検出された振動信号は、A/D変換器41によりA/D変換された後にハイパスフィルタ42に与えられ、ハイパスフィルタ42により抑止する周波数範囲の振動成分が抽出される。ハイパスフィルタ42により抽出された振動成分は積分器43により数値積分された後、ゲイン調整器44にて所定のゲインを乗じることで制振信号が生成される。制振信号はD/A変換器45によりD/A変換され、アンプ46により増幅される。また切換信号生成部50は、制振信号の逆方向成分がアンプ46から増幅出力された場合、スイッチング回路53a,53bをそれぞれオン,オフする。これにより、電磁石26aが励磁駆動され、重り22が図1に示すa方向に吸引され、その反動によりケーシング24自体が振動する。一方、制振信号の正方向成分がアンプ46から増幅出力された場合には、切換信号生成部50はスイッチング回路53a,53bをそれぞれオフ,オンする。これにより、電磁石26bが励磁駆動され、重り22が図1に示すb方向に吸引され、その反動によりケーシング24自体が振動する。
【0026】
第1の実施形態のように通電する電磁石の切換をダイオード等の受動素子で行った場合、ダイオードの特性に起因する電圧波形の歪みが発生したり、アンプ46側に予想しない負担が掛かる等、予期せぬ悪影響が生じる可能性も考えられる。本実施形態では、電流の周波数よりも高速なスイッチング回路53a,53bを用いて通電する電磁石の切換を能動的に実施しているので、予期せぬ悪影響が生じることを抑制できる。
【0027】
〔第3の実施形態〕
最後に、本発明の第3の実施形態となるマシンルームレス型のエレベータの構成について説明する。
【0028】
本実施形態では、制振装置21は、図5に示すように、少なくとも一部に磁性体を有する重り22を内部に収容する空間23を形成するケーシング24と、ケーシング24の内側底面に固定されたU型の電磁石26と、ケーシング24の内側側面に固定されたL字部材61a,61bと、L字部材61a,61b上に配設され、重り22を図中の矢印a,b方向(制振方向,上下方向)に変位自在に支持する弾性体27a,27bと、電磁石26に対向する重り22の底面に設けられた永久磁石62aとU型鉄心62bからなる永久磁界発生部62とをを備える。永久磁界発生部62は、永久磁石62aの磁束がU型鉄心62b内に集中して通過することにより、重り22の下部にN極とS極の磁界を常時発生させる。電磁石26はU型鉄心62bと対向する位置に変動磁界を発生させる。このような制振装置21によれば、アンプ46によって1つの電磁石26を励磁することにより(図6参照)、電磁石26と重り22間で吸引力と反発力の両方向の力を発生させることができる。従って本実施形態によれば、電磁石の制御信号をD/A変換するD/A変換器や制御信号を増幅出力するアンプは1つだけでよくなるので、制振装置を安価に構成することができる。
【0029】
以上、本発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0030】
10:昇降路
11:巻上機
11a:回転軸
12:支持部材
13:受台
14:メインシーブ
15:ロープ
16:乗りかご
17a,17b:かご下シーブ
18a,18b:ガイドレール
19:建物の側壁
20:振動センサ
21:制振装置
22:重り
23:空間
24:ケーシング
25:凹部
26a,26b:電磁石
27a,27b:弾性体
40:制御装置
41:A/D変換器
42:ハイパスフィルタ
43:積分器
44:ゲイン調整器
45:D/A変換器
46:AMP
47a,47b:整流回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制振対象物に取り付けられるケーシングと、
ケーシング内で少なくとも一部に磁性体を有する重りを制振方向に変位自在に支持する弾性体と、
ケーシング内で重りに対向配置された一対の電磁石と、
前記一対の電磁石に交流電流を供給する制御部と、
前記制御部と前記一対の電磁石の一方の電磁石間に接続され、前記交流電流の正方向電流のみを通電する第1の整流回路と、
前記制御部と前記一対の電磁石の他方の電磁石間に接続され、前記交流電流の逆方向電流のみを通電する第2の整流回路とを備え、
前記一対の電磁石の電磁力の磁性体に対する作用により重りを制振方向に動かすことにより、ケーシングを介して制振対象物に制振力を与えること
を特徴とするエレベータ制振装置。
【請求項2】
制振対象物に取り付けられるケーシングと、
ケーシング内で少なくとも一部に磁性体を有する重りを制振方向に変位自在に支持する弾性体と、
ケーシング内で磁性体に対向配置された一対の電磁石と、
前記一対の電磁石に交流電流を供給する制御部と、
前記制御部と前記一対の電磁石の一方の電磁石を接続する第1の電流線と、
前記制御部と前記一対の電磁石の他方の電磁石を接続する第2の電流線と、
前記制御部と前記第1及び第2の電流線間に接続され、第1の電流線と第2の電流線との間で交流電流を供給する電流線を切り換える電流切換回路とを備え、
前記一対の電磁石の電磁力の磁性体に対する作用により重りを制振方向に動かすことにより、ケーシングを介して制振対象物に制振力を与えること
を特徴とするエレベータ制振装置。
【請求項3】
制振対象物に取り付けられるケーシングと、
ケーシング内で重りを制振方向に変位自在に支持する弾性体と、
前記重り上に配置され、重りの制振方向に固定磁界を永久的に発生させる磁界発生部と、
ケーシング内で前記磁界発生部に対向配置された電磁石と、
前記電磁石に交流電流を供給する制御部とを備え、
前記電磁石と前記磁界発生部間の電磁力の作用により重りを制振方向に動かすことにより、ケーシングを介して制振対象物に制振力を与えること
を特徴とするエレベータ制振装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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