エレベータ装置用駆動機械および駆動機械を取り付ける方法
【課題】力のフローを最適化し、したがって、隣接構造物への要求を低く抑え、かつ駆動機械用の空間要件を最小限にする駆動機械およびこれを取り付ける方法を提供する。
【解決手段】エレベータ装置およびエレベータ装置の駆動機械20を取り付けるための方法に関する。エレベータ装置は、昇降路10内にケージおよびカウンターウエイトを具備する。これは、クロスビーム8または昇降路ルーフに取り付けられた駆動機械20を具備する。駆動機械は、2つの間隔をおいて離れた駆動ゾーン3、3’を有する。その場合、駆動ゾーン3、3’が、駆動シャフト4に一体に組み入れられかつ駆動シャフト4に直接機械加工される。
【解決手段】エレベータ装置およびエレベータ装置の駆動機械20を取り付けるための方法に関する。エレベータ装置は、昇降路10内にケージおよびカウンターウエイトを具備する。これは、クロスビーム8または昇降路ルーフに取り付けられた駆動機械20を具備する。駆動機械は、2つの間隔をおいて離れた駆動ゾーン3、3’を有する。その場合、駆動ゾーン3、3’が、駆動シャフト4に一体に組み入れられかつ駆動シャフト4に直接機械加工される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲に記載されたエレベータ装置用の駆動機械、および駆動機械を取り付ける方法に関する。
【背景技術】
【0002】
WO99/43593明細書は、ベルト用の2つの駆動プーリを備えた駆動機械を示す。駆動プーリは、ケージ寸法の外側領域に、少なくとも、駆動軸の向きに対応するケージ寸法のそれぞれの外側3分の1に配置され、またはケージ外部に配置される。駆動プーリは、駆動機械の端で両側に配置される。例示された実施形態は、様々な以下の欠点を有する。
【0003】
空間要件:駆動機械は広い空間を占める。
【0004】
力の導入(introduction):ベッドフォース(bed force)は、固い副構造物によってエレベータの支持構造物に伝えられなければならない。
【0005】
アセンブリ取扱:アセンブリ、および特に支持手段および駆動手段の走行方向に対する駆動プーリ軸のアラインメントは、費用が高い。
【0006】
【特許文献1】国際公開第99/43593号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、力のフロー(flow)を最適化し、したがって隣接構造物への要求を低く抑え、かつ駆動機械用の空間要件を最小限にする、駆動機械および駆動機械を取り付ける方法を提供することである。加えて、駆動機械は、昇降路での柔軟な配置を可能とする。支持手段および駆動手段トレインは、2つのストランドに分割することが出来る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、独立特許請求項に規定された本発明によって達成される。
【0009】
本発明は、ケージ、カウンターウエイト、および昇降路を備えたエレベータ装置用の駆動機械に関する。支持手段および駆動手段は、カウンターウエイトとケージとを接続する。支持手段および駆動手段は、以下で駆動手段と称される。駆動手段は、駆動機械によって案内される。駆動手段は、駆動シャフトによって駆動機械で駆動される。力を駆動手段へ伝える駆動シャフトのゾーンは、以下で駆動ゾーンと称される。ケージおよびカウンターウエイトは、それぞれ、ケージガイドレールおよびカウンターウエイトガイドレールによって案内される。駆動シャフトは、2つの相互に間隔をおいて離れた駆動ゾーンを有する。駆動ゾーンは、駆動手段の形態に適合する。駆動手段の数は、2つの駆動ゾーンに対称に分布され、各駆動ゾーンは、少なくとも1つの駆動手段用の空間を提供する。
【0010】
本発明によれば、駆動機械の少なくとも1つの構成要素、例えば、モータまたはブレーキ等が、2つの駆動ゾーンの左側または右側に配置される。この配置の有用性は、駆動機械の寸法が減少されるという事実にある。2つの駆動ゾーンの間隔は、それによって、例えば、できるだけ短い距離でガイドレールの左側または右側に駆動手段を配置することによって、目的に対応して減少することができる。駆動機械の空間要件および駆動装置全体の空間要件は、それによって最小限にされる。駆動機械の小さな寸法によって、小型の組み立て形態が可能になる。小型の組み立て形態によってさらに、ベッドフォースを支持構造物へ最適に導くことが可能になり、それが次に、副構造物のより簡単な形状を可能にする。アセンブリ取扱および駆動機械のアラインメントは、小型の組み立て形状と、したがってアセンブリに好都合な環境で個別のサブアセンブリを予め組み立てることができることとによって、大幅に改良される。
【0011】
本発明は、図1から図8にしたがって、例としてとして、実施形態の形態を参照することによって以下に詳細に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
駆動機械20は、図1aから図1eおよび図2から図4に例示されるように、駆動シャフト4を具備し、駆動シャフトは、互いから一定の間隔で配置された2つの駆動ゾーン3、3’が設けられている。モータ1およびブレーキ2が、駆動シャフト4に作用する。駆動ゾーン3、3’は、駆動手段19、19’を駆動し、駆動手段19、19’は、例としてとして図5から図8に例示されるように、ケージ11およびカウンターウエイト12を駆動する。間隔Dは、できるだけ短く選択されることが有利である。これは、例えば、ケージガイドレール5の両側で、駆動ゾーンまたは駆動手段19、19’の予想される配置から生じる。モータ1および/またはブレーキ2および/または他の構成要素、例えば回転速度センサ、排気補助装置、または光学インジケータは、本発明にしたがって、2つの駆動ゾーン3、3’の左側および/または右側に配置される。最良の組み合わせを、駆動機械20の構成要素の可能な配置を利用して、確認することができる。この配置を使用することは、駆動機械20用の空間要件を、設置構成の要件に対応して最小限にすることができるという事実から生じる。駆動機械20は、短い全体長さで実施される。これによって、適切な作業環境で駆動機械をかなりの程度に予め組み立てることができる。組み立てはそれによって簡略化され、エラー源は排除される。
【0013】
図1aは、駆動ゾーン3、3’の一方側のモータ1および第1の軸受28の配置と、駆動ゾーン3、3’の他方側のブレーキ2および第2の軸受28’の配置とを示す。ブラケット29、29’は、軸受28、28’の配置に対応するエレベータ装置の支持構造物に固定される。この変形は、駆動ゾーン3、3’の間の間隔Dが、小さいように選択されるときに使用されることが有利であり、これは例として、非常に小さなガイドレール寸法の場合に合理的である。
【0014】
図1aとは異なり、図1bは、駆動機械20のベッドフォースを、中心へ実質的にエレベータ装置の支持構造物の位置へ案内する、中心ブラケット22の使用を示す。中心ブラケット22は、駆動機械20の軸に対して直角に配置され、2つの駆動ゾーン3、3’の対称平面S内で作用する。これによって、接続構造物の特に経済的な実施形態が可能である。加えて、この配置によって、レベル設定手段27の使用が可能になる。その場合、レベル設定手段27は、克服すべきほんの小さな力の差を有するだけであり、これは実質的に、駆動装置自体の重量による力から、および駆動手段配置の不正確さから生じる。レベル設定手段27は、特別なコストなしで、駆動シャフト4の軸を駆動手段19、19’の走行方向にアライメントさせることが可能である。このアラインメントは、駆動手段としてベルトを使用する場合に特に有利であるが、これは、磨耗特性および騒音特性が、それによって明確に影響されるからである。駆動機械の不正確なアラインメントの場合、駆動手段の磨耗が大きく増加し、これによって駆動手段の早期の交換をもたらし、高コストにつながる。例えば、この図1bにおいて、ブレーキ2およびモータ1は、駆動ゾーン3、3’の一方側に配置される。この配置は、駆動ゾーンの反対側の空間が、他のもので占有されている場合に有利である。
【0015】
図1cは、径方向の力を吸収する中心軸受21の配置を示し、径方向の力は、中心位置で駆動シャフト4の駆動手段19、19’に存在する張力によって生成される。中心軸受21は、駆動機械の軸に対して直角に配置され、2つの駆動ゾーン3、3’の対称平面S内で作用する。支持軸受24は、駆動シャフト4のモータ端に配置される。支持軸受24は、駆動システムに発生する異なる力を引き受ける。異なる力は、実質的に駆動装置自体の重量による力からおよび駆動手段配置の不正確さから生じる。支持軸受24は、モータ1の固定子と回転子との間のエアギャップの正確な維持をさらに保証する。駆動機械20は、2つのブラケット29、29’によってエレベータ装置の支持構造物に固定される。この配置は、駆動ゾーン3、3’の間の間隔Dによって、中心軸受21の配置用に十分な空間が可能になり、かつ駆動シャフトのアラインメント正確度の要求が低いときに、特に有利である。
【0016】
図1dは、中心軸受21および中心ブラケット22の配置を示し、これは、駆動機械20のベッドフォースを、中心へ実質的にエレベータ装置の支持構造物の位置へ伝える。中心ブラケット22および中心軸受21は、駆動機械20の軸に対して直角に配置され、2つの駆動ゾーン3、3’の対称平面S内で作用する。レベル設定手段27は、駆動機械のモータ端に配置されることが好ましい。支持軸受24は、図1cに示されるように配置される。図1dに対応する駆動機械20の配置は特に有利であるが、その理由は、駆動機械20の小さな寸法が結果として得られ、最適な方法でエレベータ装置の支持構造物へ力が伝えられ、駆動機械20の2つの軸受位置のみの使用が、駆動シャフト4の安全な構成を可能にし、駆動シャフト4の軸を駆動手段19、19’の走行方向にアラインメントすることが、簡単な方法で実行することができるからである。
【0017】
図1eは、レベル設定手段27の配置の別の可能性を示す。レベル設定手段27は、実施形態のこの形態では軸受ハウジングに直接配置される。これは効果において、図1b、1dに示された実施形態の形態と同一である。当業者は、使用の特定の場合に最良に適した実施形態のさらなる形態を限定することができる。
【0018】
図1aから図1eに示された配置は、当業者によって適切な形態に組み合わせることができる。例えば、ブレーキ2は、駆動ゾーン3、3’の間に配置されることができる。
【0019】
図2および図3は、例として、図1dに例示された配置の詳細実施形態を示す。例示された駆動機械20は、2つの間隔をおいて離れた駆動ゾーン3、3’を備えた駆動シャフト4を具備する。この例において、2つの駆動ゾーンの間隔Dは、100から250mmである。これによって、現在普通であり、かつ50から140mmのレールフット幅を有するガイドレールプロファイルの配置が可能である。駆動シャフト4は、軸受ハウジングに取り付けられる。この場合、中心ブラケット22は、軸受ハウジング7に一体にされる。中心ブラケット22は、2つの駆動ゾーンの間の対称平面Sに配置され、対称平面Sは、駆動軸に対して直角であり、2つの駆動ゾーンによって画定される。駆動シャフト4は、駆動ゾーン3、3’の間に配置された中心軸受21によって軸受ハウジング7に取り付けられる。中心軸受21は同様に配置され、対称平面S内で作用する。中心軸受21は、駆動手段19、19’に起因するベッドフォースを受け入れ、軸受ハウジング7、中心ブラケット22によっておよび中間部材によって、それらの力をエレベータ装置の支持構造物へ伝える。駆動ゾーン3、3’は、駆動シャフト4へ直接機械加工される。駆動ゾーン3、3’は、あるいは、駆動シャフト4上の例えばディスクの形態等の別個の要素によって取り付けられることもできる。駆動シャフト4または駆動ゾーン3、3’は、力が有効な方法で、好ましくは一体的にかつギアレスで、モータ1およびブレーキ2に接続され、したがって駆動ゾーン3、3’によって駆動手段19、19’を駆動することが可能である。駆動ゾーン3、3’は、例示された実施形態において、同様に、駆動シャフト4に一体に組み入れられる。これらの駆動手段は小さな撓みまたは駆動径を可能にするため、駆動手段としてベルトを使用する場合にこれは有利である。駆動ゾーン3、3’の間の中心軸受21の配置によって、そこで利用可能な構造空間が効率的に利用され、外寸が減少される。変動する位置の数が減少するため、コストが減少する。駆動機械20の品質は、軸受位置の減少のために、シャフト取り付けの過剰な決定(over−determination)が冗長となるため、この配置によって大幅に上昇する。
【0020】
有利には、ブレーキ2およびモータ1は、例に示されるように、2つの駆動ゾーン3、3’の左側および右側に配置される。モータ1およびブレーキ2は、軸受ハウジング7によって力が有効に伝わるように接続される。モータ1によって生成される駆動モーメントおよび/またはブレーキ2によって生成される制動モーメントは、軸受ハウジング7に伝達され、中心ブラケット22によってエレベータ装置の支持構造物に案内される。ブレーキ2とモータ1との間の駆動ゾーン3、3’の例示された配置は、ブレーキ2、モータ1、および軸受ハウジング7の力が有効に伝わる接続とともに、特に空間を節約する実施形態を可能にする。加えて、ブレーキ2およびモータ1に対するアクセス性が、理想的な方法で確実にされる。
【0021】
支持軸受24は、駆動シャフト4のモータ端に配置される。支持軸受24は、駆動システムに発生する異なる力を受け入れる。異なる力は、実質的に駆動装置自体の重量による力からおよび駆動手段配置の不正確さから生じる。支持軸受24は、モータ1の固定子と回転子との間のエアギャップの正確な維持をさらに確実にする。支持軸受24は、異なる力をモータのハウジングおよび軸受ハウジング7に伝える。結果として得られた支持力は、レベル設定手段27によって受け入れられ、エレベータ装置の支持構造物に伝えられる。レベル設定手段27は、同時に駆動手段19、19’に対して駆動シャフト4の軸を正確にかつ簡単に高さ調節する。このアラインメントは、駆動手段としてベルトを使用する場合に特に有利であるが、これは、磨耗特性および騒音特性がアライメントによって明確に影響されるからである。
【0022】
あるいは、レベル設定手段27は、例えば図1eに示されるように、水平方向に配置されることもできる。
【0023】
図2および図3に例示された軸受ハウジング7は、駆動ゾーン3、3’とともに駆動シャフト4を部分的に取り囲む。これは、捕らえられているアセンブリまたはサービス人員の意図しない接触およびリスクに対して、駆動ゾーン3、3’を直接保護するが、落下物による駆動ゾーンまたは駆動手段の損傷も防止する。同時に、軸受ハウジングは、それによって、モータおよびブレーキ2から力およびモーメントを受け入れるために、必要な強度を得る。
【0024】
駆動機械20は、防振手段23、26を用いて固定される。これによって、エレベータ装置の支持構造物から駆動機械20のかなりの程度の振動を分離することが可能になる。エレベータ装置および/または建物内の騒音が、それによって減少される。
【0025】
中心軸受の簡単な構成のために、中心軸受21の内径は、例示された実施形態において、駆動ゾーン3、3’の径よりも大きくなるように選択される。
【0026】
コストおよび空間の点から最適な駆動形態は、構造物の例示された形態によって提供される。特に、駆動機械のアセンブリおよびアラインメントは、簡略かつ即座に行うことができる。駆動シャフト4および軸受ハウジング7の装填は、達成された2点取り付けによって理想的な方法で限定されるため、駆動構成要素の構成は簡略化される。
【0027】
図2は、ギアレス駆動機械20の配置の実施形態の例の斜視図である。駆動機械20は、シャフト10に実質的に水平方向に配置されたクロスビーム8に取り付けられる。クロスビーム8は、例えば、鋼等の実証された材料製の細長い四角い部材である。実施形態のこの第1の例では、クロスビーム8は、カウンターウエイトガイド9、9’および第1の壁のケージガイド5に固定される。有利には、クロスビームは、2つの端領域によってカウンターウエイトガイド9、9’に固定され、中心領域によってケージガイドに固定される。このようにクロスビーム8をこれらの3つのガイドに固定することは、例えばねじ結合といった手段によって3つの固定領域において行なわれる。実施形態の例示された形態は、結果として組み立て空間の最適な利用になり、組み立て作業でまたは対応する環境でコスト的に最適な方法で、アセンブリユニットをかなりの程度準備することができる。
【0028】
図2に示されるように、エレベータ装置の制御装置および/または変圧器6は、駆動機械の近傍に、有利には同様にクロスビーム8に固定される。このような固定は、必要に応じて防振される。駆動機械は、このように供給されることができ、前加工されたケーブル配線に結合される変圧器と共に組み立てられる。起こり得る位置の変更は、組み立て短縮のため生じることがあるが、何の影響も与えることができず、ユニット全体を特に経済的に作ることができる。適切な場合、制御装置および/または変圧器が、壁に対してさらに支持されることができる。
【0029】
レベリングバランス25は、図3に示されるように、駆動機械20に有利に配置される。レベリングバランス25は、例えばウォーターバランスとして実現され、これは駆動機械20の水平位置を示す。レベリングバランス25によって、正しいレベリングの簡単なチェックが可能になり、したがって、駆動機械20のアラインメントを即座に正すことができる。
【0030】
例によって示される駆動機械20の使用は、多くの種類の装置で広く可能である。図2に示される配置は、別個の機械室のないエレベータを示す。しかし、この使用は、機械室のないエレベータ装置に限定されない。機械室が存在する場合は、駆動装置は、例えば、図6に示されるような昇降路ルーフに等しく取り付けられることができる。
【0031】
例示された可能性で、駆動機械の配置は、例えば最新化する場合に、所定の昇降路の状態に柔軟に適合されることができ、この柔軟性はしたがって、標準部品の使用を可能にし、コストの高い特別な解決方法を避ける。
【0032】
配置の異なる可能性が、以下に例としてとして例示される。
【0033】
図4および5は、例えば新しい装置の場合に使用されるような、本発明にしたがう駆動機械の好適な使用を示す。図面は、エレベータ装置のガイド5、5’、9、9’の三角形配置を示す。エレベータ装置は、例えば、実質的に垂直方向の昇降路10に配置される。昇降路10は、例えば、4つの壁を備えた矩形断面を有する。実質的に垂直に配置されたケージガイド5、5’およびカウンターウエイトガイド9、9’が昇降路に配置される。2つのケージガイドがケージ11を案内し、2つのカウンターウエイトガイドがカウンターウエイト12を案内する。ガイドは、隣接する壁に固定される。2つのカウンターウエイトガイド9、9’および第1のケージガイド5は、第1の壁に固定される。第2のケージガイド5’は第2の壁に固定される。第2の壁は、第1の壁に対向して配置される。第1のケージガイド5は、2つのカウンターウエイトガイド9、9’の間に実質的に中心に配置される。ガイドは、鋼等の実証された材料から構成される。ガイドを壁への固定は、例えばねじ接続によって行われる。本発明を知ることで、方形、楕円または丸い断面を備えた他の昇降路形状を実現することもできる。
【0034】
2つのカウンターウエイトガイド9、9’および2つのケージガイド5、5’のそれぞれの一方は、シャフト10内で実質的な水平方向に三角形Tを作る。2つのカウンターウエイトガイドの間の水平コネクタは、三角形Tの第1の辺を形成する。1つのカウンターウエイトガイドと1つのケージガイドとの間の水平コネクタは、三角形Tの第2および第3の辺を形成する。有利には、ケージガイドの水平コネクタHは、カウンターウエイトガイドの水平コネクタと実質的に中心で交差し、そのため、三角形Tは実質的に等辺である。
【0035】
有利には、駆動機械20の2つの駆動ゾーン3、3’は、ケージガイド5、5’の水平コネクタHの左側および右側に対称的に配置される。
【0036】
昇降路に実質的に水平方向に配置された駆動機械20は、少なくとも2つの駆動手段19、19’によって共に接続されるケージおよびカウンターウエイトを、昇降路で動かす。駆動手段は、2つの端18、18’を有する。駆動手段は、任意の性質のケーブルおよび/またはベルトである。駆動手段の耐荷重領域は、普通、鋼等の金属および/またはアラミド等のプラスチック材料から構成される。ケーブルは、単一のケーブルまたは複数のケーブルであってもよく、ケーブルは、プラスチック材料製の外側保護ケーシングを有することもできる。ベルトは平らであってもよく、滑らかであるように外側が定まった形がなく(unstructured)てもよく、または、例えば、楔形リブに作られてもまたは歯車付ベルトとして作られてもよい。力の伝達は、駆動手段の実施形態の形態に対応して、摩擦連結または機械的な確実動作の接続によって発生する。駆動シャフト4の駆動ゾーン3、3’は、駆動手段に対応して実行される。本発明にしたがって、少なくとも2つの駆動手段が使用される。必要な場合、個別の駆動手段に、数個の駆動手段を設けることもできる。
【0037】
駆動手段の端の各々は、昇降路壁または昇降路ルーフ、ケージガイド、カウンターウエイトガイド、クロスビーム8、ケージ、および/またはカウンターウエイトに固定される。有利には、駆動手段の端は、固体伝播音を減衰するために、弾性のある中間要素によって固定される。中間要素は、例えば、不快と感知される振動が、駆動手段から、昇降路壁または昇降路ルーフ、ケージガイド、カウンターウエイトガイド、クロスビーム、ケージ、および/またはカウンターウエイトへ伝達するのを防止するばね要素である。例として、駆動手段の端の固定具の実施形態のいくつかの形態が可能である。
【0038】
図5、6、および7による実施形態の形態において、駆動手段の端18、18’の一方または両方が、昇降路壁または昇降路天井、ケージガイド、および/またはクロスビームに固定される。
【0039】
図8による実施形態の形態において、駆動手段の第1の端18はケージ11に固定され、駆動手段の第2の端18はカウンターウエイト12に固定される。
【0040】
実施形態の例にしたがって、2つの駆動ゾーンは、少なくとも2つの駆動手段を静止摩擦によって動かす。本発明を知ることで、当業者は、例示されたものとは異なる駆動方法も使用することができる。したがって、当業者は、2つ以上の駆動ゾーンを備えた駆動機械を使用することができる。当業者は、駆動ピニオンも使用することができ、この駆動ピニオンは、駆動手段としての歯車付ベルトに機械的な確実動作で係合して配置される。
【0041】
取り付けの方法は、例示された駆動機械によって、特に、駆動ゾーンの間の中心ブラケット22を、駆動手段19、19’の牽引合力の対称軸に配置することと、レベル設定手段27を駆動機械20のモータ端に配置することとを特徴とすることによって、大幅に簡略化される。駆動手段の牽引軸に対する駆動軸の向きは、設けられたレベル設定手段27によって、簡単で迅速で正確な方法で実行することができる。そうでなければ通常のコストがかかる方法を、例えば、下にある部材、楔等の下への配置等を排除することができる。
【0042】
本発明を知ることで、エレベータの分野の当業者は、設定形態および配置を所望するように変えることができる。例えば、当業者は、中心ブラケット22を軸受ハウジング7とは別々に作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1a】駆動ゾーンの左側および右側に配置された軸受およびブラケットを備えた、本発明による駆動機械の基本略図である。
【図1b】中心ブラケットおよびレベル設定手段を備え、かつ駆動ゾーンの左側および右側に配置された軸受を備えた本発明による駆動機械の基本略図である。
【図1c】中心軸受を備え、かつ駆動ゾーンの左側および右側に配置されたブラケットを備えた本発明による駆動機械の基本略図である。
【図1d】変形された、中心軸受、中心ブラケット、およびレベル設定手段を備えた、本発明による駆動機械の基本略図である。
【図1e】中心軸受、中心ブラケット、および変形されたレベル設定手段を備えた、本発明による駆動機械の基本略図である。
【図2】図1dにしたがったカウンターウエイト上に垂直方向に突出し、2:1懸垂のギアレス駆動機械の配置の実施形態の第1の例の一部の斜視図である。
【図3】図1dにしたがった駆動機械の実施形態の第1の例の詳細図である。
【図4】駆動機械の配置の実施形態の第1の例の一部の概略平面図である。
【図5】2:1懸垂の駆動機械の配置の実施形態の第1の例の一部の概略図である。
【図6】昇降路カバーに2:1懸垂の駆動機械の配置を備えた、図4に類似した実施形態の例の概略図である。
【図7】2:1懸垂の駆動機械の配置の実施形態のさらなる例の概略図である。
【図8】1:1懸垂の駆動機械の配置の実施形態のさらなる例の概略図である。
【符号の説明】
【0044】
1 モータ
2 ブレーキ
3、3’ 駆動ゾーン
4 駆動シャフト
5 ケージガイドレール
5’第2のケージガイド
6 変圧器
7 軸受ハウジング
8 クロスビーム
9、9’ カウンターウエイトガイド
10 昇降路
10a 昇降路ルーフ
11 ケージ
12 カウンターウエイト
18、18’ 端
19、19’ 駆動手段
20 駆動機械
21 中心軸受
22 中心ブラケット
23、26 防振手段
24 支持軸受
25 レベリングバランス
27 レベル設定手段
28 第1の軸受
28’ 第2の軸受
29、29’ ブラケット
S 対称平面
D 間隔
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲に記載されたエレベータ装置用の駆動機械、および駆動機械を取り付ける方法に関する。
【背景技術】
【0002】
WO99/43593明細書は、ベルト用の2つの駆動プーリを備えた駆動機械を示す。駆動プーリは、ケージ寸法の外側領域に、少なくとも、駆動軸の向きに対応するケージ寸法のそれぞれの外側3分の1に配置され、またはケージ外部に配置される。駆動プーリは、駆動機械の端で両側に配置される。例示された実施形態は、様々な以下の欠点を有する。
【0003】
空間要件:駆動機械は広い空間を占める。
【0004】
力の導入(introduction):ベッドフォース(bed force)は、固い副構造物によってエレベータの支持構造物に伝えられなければならない。
【0005】
アセンブリ取扱:アセンブリ、および特に支持手段および駆動手段の走行方向に対する駆動プーリ軸のアラインメントは、費用が高い。
【0006】
【特許文献1】国際公開第99/43593号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、力のフロー(flow)を最適化し、したがって隣接構造物への要求を低く抑え、かつ駆動機械用の空間要件を最小限にする、駆動機械および駆動機械を取り付ける方法を提供することである。加えて、駆動機械は、昇降路での柔軟な配置を可能とする。支持手段および駆動手段トレインは、2つのストランドに分割することが出来る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、独立特許請求項に規定された本発明によって達成される。
【0009】
本発明は、ケージ、カウンターウエイト、および昇降路を備えたエレベータ装置用の駆動機械に関する。支持手段および駆動手段は、カウンターウエイトとケージとを接続する。支持手段および駆動手段は、以下で駆動手段と称される。駆動手段は、駆動機械によって案内される。駆動手段は、駆動シャフトによって駆動機械で駆動される。力を駆動手段へ伝える駆動シャフトのゾーンは、以下で駆動ゾーンと称される。ケージおよびカウンターウエイトは、それぞれ、ケージガイドレールおよびカウンターウエイトガイドレールによって案内される。駆動シャフトは、2つの相互に間隔をおいて離れた駆動ゾーンを有する。駆動ゾーンは、駆動手段の形態に適合する。駆動手段の数は、2つの駆動ゾーンに対称に分布され、各駆動ゾーンは、少なくとも1つの駆動手段用の空間を提供する。
【0010】
本発明によれば、駆動機械の少なくとも1つの構成要素、例えば、モータまたはブレーキ等が、2つの駆動ゾーンの左側または右側に配置される。この配置の有用性は、駆動機械の寸法が減少されるという事実にある。2つの駆動ゾーンの間隔は、それによって、例えば、できるだけ短い距離でガイドレールの左側または右側に駆動手段を配置することによって、目的に対応して減少することができる。駆動機械の空間要件および駆動装置全体の空間要件は、それによって最小限にされる。駆動機械の小さな寸法によって、小型の組み立て形態が可能になる。小型の組み立て形態によってさらに、ベッドフォースを支持構造物へ最適に導くことが可能になり、それが次に、副構造物のより簡単な形状を可能にする。アセンブリ取扱および駆動機械のアラインメントは、小型の組み立て形状と、したがってアセンブリに好都合な環境で個別のサブアセンブリを予め組み立てることができることとによって、大幅に改良される。
【0011】
本発明は、図1から図8にしたがって、例としてとして、実施形態の形態を参照することによって以下に詳細に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
駆動機械20は、図1aから図1eおよび図2から図4に例示されるように、駆動シャフト4を具備し、駆動シャフトは、互いから一定の間隔で配置された2つの駆動ゾーン3、3’が設けられている。モータ1およびブレーキ2が、駆動シャフト4に作用する。駆動ゾーン3、3’は、駆動手段19、19’を駆動し、駆動手段19、19’は、例としてとして図5から図8に例示されるように、ケージ11およびカウンターウエイト12を駆動する。間隔Dは、できるだけ短く選択されることが有利である。これは、例えば、ケージガイドレール5の両側で、駆動ゾーンまたは駆動手段19、19’の予想される配置から生じる。モータ1および/またはブレーキ2および/または他の構成要素、例えば回転速度センサ、排気補助装置、または光学インジケータは、本発明にしたがって、2つの駆動ゾーン3、3’の左側および/または右側に配置される。最良の組み合わせを、駆動機械20の構成要素の可能な配置を利用して、確認することができる。この配置を使用することは、駆動機械20用の空間要件を、設置構成の要件に対応して最小限にすることができるという事実から生じる。駆動機械20は、短い全体長さで実施される。これによって、適切な作業環境で駆動機械をかなりの程度に予め組み立てることができる。組み立てはそれによって簡略化され、エラー源は排除される。
【0013】
図1aは、駆動ゾーン3、3’の一方側のモータ1および第1の軸受28の配置と、駆動ゾーン3、3’の他方側のブレーキ2および第2の軸受28’の配置とを示す。ブラケット29、29’は、軸受28、28’の配置に対応するエレベータ装置の支持構造物に固定される。この変形は、駆動ゾーン3、3’の間の間隔Dが、小さいように選択されるときに使用されることが有利であり、これは例として、非常に小さなガイドレール寸法の場合に合理的である。
【0014】
図1aとは異なり、図1bは、駆動機械20のベッドフォースを、中心へ実質的にエレベータ装置の支持構造物の位置へ案内する、中心ブラケット22の使用を示す。中心ブラケット22は、駆動機械20の軸に対して直角に配置され、2つの駆動ゾーン3、3’の対称平面S内で作用する。これによって、接続構造物の特に経済的な実施形態が可能である。加えて、この配置によって、レベル設定手段27の使用が可能になる。その場合、レベル設定手段27は、克服すべきほんの小さな力の差を有するだけであり、これは実質的に、駆動装置自体の重量による力から、および駆動手段配置の不正確さから生じる。レベル設定手段27は、特別なコストなしで、駆動シャフト4の軸を駆動手段19、19’の走行方向にアライメントさせることが可能である。このアラインメントは、駆動手段としてベルトを使用する場合に特に有利であるが、これは、磨耗特性および騒音特性が、それによって明確に影響されるからである。駆動機械の不正確なアラインメントの場合、駆動手段の磨耗が大きく増加し、これによって駆動手段の早期の交換をもたらし、高コストにつながる。例えば、この図1bにおいて、ブレーキ2およびモータ1は、駆動ゾーン3、3’の一方側に配置される。この配置は、駆動ゾーンの反対側の空間が、他のもので占有されている場合に有利である。
【0015】
図1cは、径方向の力を吸収する中心軸受21の配置を示し、径方向の力は、中心位置で駆動シャフト4の駆動手段19、19’に存在する張力によって生成される。中心軸受21は、駆動機械の軸に対して直角に配置され、2つの駆動ゾーン3、3’の対称平面S内で作用する。支持軸受24は、駆動シャフト4のモータ端に配置される。支持軸受24は、駆動システムに発生する異なる力を引き受ける。異なる力は、実質的に駆動装置自体の重量による力からおよび駆動手段配置の不正確さから生じる。支持軸受24は、モータ1の固定子と回転子との間のエアギャップの正確な維持をさらに保証する。駆動機械20は、2つのブラケット29、29’によってエレベータ装置の支持構造物に固定される。この配置は、駆動ゾーン3、3’の間の間隔Dによって、中心軸受21の配置用に十分な空間が可能になり、かつ駆動シャフトのアラインメント正確度の要求が低いときに、特に有利である。
【0016】
図1dは、中心軸受21および中心ブラケット22の配置を示し、これは、駆動機械20のベッドフォースを、中心へ実質的にエレベータ装置の支持構造物の位置へ伝える。中心ブラケット22および中心軸受21は、駆動機械20の軸に対して直角に配置され、2つの駆動ゾーン3、3’の対称平面S内で作用する。レベル設定手段27は、駆動機械のモータ端に配置されることが好ましい。支持軸受24は、図1cに示されるように配置される。図1dに対応する駆動機械20の配置は特に有利であるが、その理由は、駆動機械20の小さな寸法が結果として得られ、最適な方法でエレベータ装置の支持構造物へ力が伝えられ、駆動機械20の2つの軸受位置のみの使用が、駆動シャフト4の安全な構成を可能にし、駆動シャフト4の軸を駆動手段19、19’の走行方向にアラインメントすることが、簡単な方法で実行することができるからである。
【0017】
図1eは、レベル設定手段27の配置の別の可能性を示す。レベル設定手段27は、実施形態のこの形態では軸受ハウジングに直接配置される。これは効果において、図1b、1dに示された実施形態の形態と同一である。当業者は、使用の特定の場合に最良に適した実施形態のさらなる形態を限定することができる。
【0018】
図1aから図1eに示された配置は、当業者によって適切な形態に組み合わせることができる。例えば、ブレーキ2は、駆動ゾーン3、3’の間に配置されることができる。
【0019】
図2および図3は、例として、図1dに例示された配置の詳細実施形態を示す。例示された駆動機械20は、2つの間隔をおいて離れた駆動ゾーン3、3’を備えた駆動シャフト4を具備する。この例において、2つの駆動ゾーンの間隔Dは、100から250mmである。これによって、現在普通であり、かつ50から140mmのレールフット幅を有するガイドレールプロファイルの配置が可能である。駆動シャフト4は、軸受ハウジングに取り付けられる。この場合、中心ブラケット22は、軸受ハウジング7に一体にされる。中心ブラケット22は、2つの駆動ゾーンの間の対称平面Sに配置され、対称平面Sは、駆動軸に対して直角であり、2つの駆動ゾーンによって画定される。駆動シャフト4は、駆動ゾーン3、3’の間に配置された中心軸受21によって軸受ハウジング7に取り付けられる。中心軸受21は同様に配置され、対称平面S内で作用する。中心軸受21は、駆動手段19、19’に起因するベッドフォースを受け入れ、軸受ハウジング7、中心ブラケット22によっておよび中間部材によって、それらの力をエレベータ装置の支持構造物へ伝える。駆動ゾーン3、3’は、駆動シャフト4へ直接機械加工される。駆動ゾーン3、3’は、あるいは、駆動シャフト4上の例えばディスクの形態等の別個の要素によって取り付けられることもできる。駆動シャフト4または駆動ゾーン3、3’は、力が有効な方法で、好ましくは一体的にかつギアレスで、モータ1およびブレーキ2に接続され、したがって駆動ゾーン3、3’によって駆動手段19、19’を駆動することが可能である。駆動ゾーン3、3’は、例示された実施形態において、同様に、駆動シャフト4に一体に組み入れられる。これらの駆動手段は小さな撓みまたは駆動径を可能にするため、駆動手段としてベルトを使用する場合にこれは有利である。駆動ゾーン3、3’の間の中心軸受21の配置によって、そこで利用可能な構造空間が効率的に利用され、外寸が減少される。変動する位置の数が減少するため、コストが減少する。駆動機械20の品質は、軸受位置の減少のために、シャフト取り付けの過剰な決定(over−determination)が冗長となるため、この配置によって大幅に上昇する。
【0020】
有利には、ブレーキ2およびモータ1は、例に示されるように、2つの駆動ゾーン3、3’の左側および右側に配置される。モータ1およびブレーキ2は、軸受ハウジング7によって力が有効に伝わるように接続される。モータ1によって生成される駆動モーメントおよび/またはブレーキ2によって生成される制動モーメントは、軸受ハウジング7に伝達され、中心ブラケット22によってエレベータ装置の支持構造物に案内される。ブレーキ2とモータ1との間の駆動ゾーン3、3’の例示された配置は、ブレーキ2、モータ1、および軸受ハウジング7の力が有効に伝わる接続とともに、特に空間を節約する実施形態を可能にする。加えて、ブレーキ2およびモータ1に対するアクセス性が、理想的な方法で確実にされる。
【0021】
支持軸受24は、駆動シャフト4のモータ端に配置される。支持軸受24は、駆動システムに発生する異なる力を受け入れる。異なる力は、実質的に駆動装置自体の重量による力からおよび駆動手段配置の不正確さから生じる。支持軸受24は、モータ1の固定子と回転子との間のエアギャップの正確な維持をさらに確実にする。支持軸受24は、異なる力をモータのハウジングおよび軸受ハウジング7に伝える。結果として得られた支持力は、レベル設定手段27によって受け入れられ、エレベータ装置の支持構造物に伝えられる。レベル設定手段27は、同時に駆動手段19、19’に対して駆動シャフト4の軸を正確にかつ簡単に高さ調節する。このアラインメントは、駆動手段としてベルトを使用する場合に特に有利であるが、これは、磨耗特性および騒音特性がアライメントによって明確に影響されるからである。
【0022】
あるいは、レベル設定手段27は、例えば図1eに示されるように、水平方向に配置されることもできる。
【0023】
図2および図3に例示された軸受ハウジング7は、駆動ゾーン3、3’とともに駆動シャフト4を部分的に取り囲む。これは、捕らえられているアセンブリまたはサービス人員の意図しない接触およびリスクに対して、駆動ゾーン3、3’を直接保護するが、落下物による駆動ゾーンまたは駆動手段の損傷も防止する。同時に、軸受ハウジングは、それによって、モータおよびブレーキ2から力およびモーメントを受け入れるために、必要な強度を得る。
【0024】
駆動機械20は、防振手段23、26を用いて固定される。これによって、エレベータ装置の支持構造物から駆動機械20のかなりの程度の振動を分離することが可能になる。エレベータ装置および/または建物内の騒音が、それによって減少される。
【0025】
中心軸受の簡単な構成のために、中心軸受21の内径は、例示された実施形態において、駆動ゾーン3、3’の径よりも大きくなるように選択される。
【0026】
コストおよび空間の点から最適な駆動形態は、構造物の例示された形態によって提供される。特に、駆動機械のアセンブリおよびアラインメントは、簡略かつ即座に行うことができる。駆動シャフト4および軸受ハウジング7の装填は、達成された2点取り付けによって理想的な方法で限定されるため、駆動構成要素の構成は簡略化される。
【0027】
図2は、ギアレス駆動機械20の配置の実施形態の例の斜視図である。駆動機械20は、シャフト10に実質的に水平方向に配置されたクロスビーム8に取り付けられる。クロスビーム8は、例えば、鋼等の実証された材料製の細長い四角い部材である。実施形態のこの第1の例では、クロスビーム8は、カウンターウエイトガイド9、9’および第1の壁のケージガイド5に固定される。有利には、クロスビームは、2つの端領域によってカウンターウエイトガイド9、9’に固定され、中心領域によってケージガイドに固定される。このようにクロスビーム8をこれらの3つのガイドに固定することは、例えばねじ結合といった手段によって3つの固定領域において行なわれる。実施形態の例示された形態は、結果として組み立て空間の最適な利用になり、組み立て作業でまたは対応する環境でコスト的に最適な方法で、アセンブリユニットをかなりの程度準備することができる。
【0028】
図2に示されるように、エレベータ装置の制御装置および/または変圧器6は、駆動機械の近傍に、有利には同様にクロスビーム8に固定される。このような固定は、必要に応じて防振される。駆動機械は、このように供給されることができ、前加工されたケーブル配線に結合される変圧器と共に組み立てられる。起こり得る位置の変更は、組み立て短縮のため生じることがあるが、何の影響も与えることができず、ユニット全体を特に経済的に作ることができる。適切な場合、制御装置および/または変圧器が、壁に対してさらに支持されることができる。
【0029】
レベリングバランス25は、図3に示されるように、駆動機械20に有利に配置される。レベリングバランス25は、例えばウォーターバランスとして実現され、これは駆動機械20の水平位置を示す。レベリングバランス25によって、正しいレベリングの簡単なチェックが可能になり、したがって、駆動機械20のアラインメントを即座に正すことができる。
【0030】
例によって示される駆動機械20の使用は、多くの種類の装置で広く可能である。図2に示される配置は、別個の機械室のないエレベータを示す。しかし、この使用は、機械室のないエレベータ装置に限定されない。機械室が存在する場合は、駆動装置は、例えば、図6に示されるような昇降路ルーフに等しく取り付けられることができる。
【0031】
例示された可能性で、駆動機械の配置は、例えば最新化する場合に、所定の昇降路の状態に柔軟に適合されることができ、この柔軟性はしたがって、標準部品の使用を可能にし、コストの高い特別な解決方法を避ける。
【0032】
配置の異なる可能性が、以下に例としてとして例示される。
【0033】
図4および5は、例えば新しい装置の場合に使用されるような、本発明にしたがう駆動機械の好適な使用を示す。図面は、エレベータ装置のガイド5、5’、9、9’の三角形配置を示す。エレベータ装置は、例えば、実質的に垂直方向の昇降路10に配置される。昇降路10は、例えば、4つの壁を備えた矩形断面を有する。実質的に垂直に配置されたケージガイド5、5’およびカウンターウエイトガイド9、9’が昇降路に配置される。2つのケージガイドがケージ11を案内し、2つのカウンターウエイトガイドがカウンターウエイト12を案内する。ガイドは、隣接する壁に固定される。2つのカウンターウエイトガイド9、9’および第1のケージガイド5は、第1の壁に固定される。第2のケージガイド5’は第2の壁に固定される。第2の壁は、第1の壁に対向して配置される。第1のケージガイド5は、2つのカウンターウエイトガイド9、9’の間に実質的に中心に配置される。ガイドは、鋼等の実証された材料から構成される。ガイドを壁への固定は、例えばねじ接続によって行われる。本発明を知ることで、方形、楕円または丸い断面を備えた他の昇降路形状を実現することもできる。
【0034】
2つのカウンターウエイトガイド9、9’および2つのケージガイド5、5’のそれぞれの一方は、シャフト10内で実質的な水平方向に三角形Tを作る。2つのカウンターウエイトガイドの間の水平コネクタは、三角形Tの第1の辺を形成する。1つのカウンターウエイトガイドと1つのケージガイドとの間の水平コネクタは、三角形Tの第2および第3の辺を形成する。有利には、ケージガイドの水平コネクタHは、カウンターウエイトガイドの水平コネクタと実質的に中心で交差し、そのため、三角形Tは実質的に等辺である。
【0035】
有利には、駆動機械20の2つの駆動ゾーン3、3’は、ケージガイド5、5’の水平コネクタHの左側および右側に対称的に配置される。
【0036】
昇降路に実質的に水平方向に配置された駆動機械20は、少なくとも2つの駆動手段19、19’によって共に接続されるケージおよびカウンターウエイトを、昇降路で動かす。駆動手段は、2つの端18、18’を有する。駆動手段は、任意の性質のケーブルおよび/またはベルトである。駆動手段の耐荷重領域は、普通、鋼等の金属および/またはアラミド等のプラスチック材料から構成される。ケーブルは、単一のケーブルまたは複数のケーブルであってもよく、ケーブルは、プラスチック材料製の外側保護ケーシングを有することもできる。ベルトは平らであってもよく、滑らかであるように外側が定まった形がなく(unstructured)てもよく、または、例えば、楔形リブに作られてもまたは歯車付ベルトとして作られてもよい。力の伝達は、駆動手段の実施形態の形態に対応して、摩擦連結または機械的な確実動作の接続によって発生する。駆動シャフト4の駆動ゾーン3、3’は、駆動手段に対応して実行される。本発明にしたがって、少なくとも2つの駆動手段が使用される。必要な場合、個別の駆動手段に、数個の駆動手段を設けることもできる。
【0037】
駆動手段の端の各々は、昇降路壁または昇降路ルーフ、ケージガイド、カウンターウエイトガイド、クロスビーム8、ケージ、および/またはカウンターウエイトに固定される。有利には、駆動手段の端は、固体伝播音を減衰するために、弾性のある中間要素によって固定される。中間要素は、例えば、不快と感知される振動が、駆動手段から、昇降路壁または昇降路ルーフ、ケージガイド、カウンターウエイトガイド、クロスビーム、ケージ、および/またはカウンターウエイトへ伝達するのを防止するばね要素である。例として、駆動手段の端の固定具の実施形態のいくつかの形態が可能である。
【0038】
図5、6、および7による実施形態の形態において、駆動手段の端18、18’の一方または両方が、昇降路壁または昇降路天井、ケージガイド、および/またはクロスビームに固定される。
【0039】
図8による実施形態の形態において、駆動手段の第1の端18はケージ11に固定され、駆動手段の第2の端18はカウンターウエイト12に固定される。
【0040】
実施形態の例にしたがって、2つの駆動ゾーンは、少なくとも2つの駆動手段を静止摩擦によって動かす。本発明を知ることで、当業者は、例示されたものとは異なる駆動方法も使用することができる。したがって、当業者は、2つ以上の駆動ゾーンを備えた駆動機械を使用することができる。当業者は、駆動ピニオンも使用することができ、この駆動ピニオンは、駆動手段としての歯車付ベルトに機械的な確実動作で係合して配置される。
【0041】
取り付けの方法は、例示された駆動機械によって、特に、駆動ゾーンの間の中心ブラケット22を、駆動手段19、19’の牽引合力の対称軸に配置することと、レベル設定手段27を駆動機械20のモータ端に配置することとを特徴とすることによって、大幅に簡略化される。駆動手段の牽引軸に対する駆動軸の向きは、設けられたレベル設定手段27によって、簡単で迅速で正確な方法で実行することができる。そうでなければ通常のコストがかかる方法を、例えば、下にある部材、楔等の下への配置等を排除することができる。
【0042】
本発明を知ることで、エレベータの分野の当業者は、設定形態および配置を所望するように変えることができる。例えば、当業者は、中心ブラケット22を軸受ハウジング7とは別々に作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1a】駆動ゾーンの左側および右側に配置された軸受およびブラケットを備えた、本発明による駆動機械の基本略図である。
【図1b】中心ブラケットおよびレベル設定手段を備え、かつ駆動ゾーンの左側および右側に配置された軸受を備えた本発明による駆動機械の基本略図である。
【図1c】中心軸受を備え、かつ駆動ゾーンの左側および右側に配置されたブラケットを備えた本発明による駆動機械の基本略図である。
【図1d】変形された、中心軸受、中心ブラケット、およびレベル設定手段を備えた、本発明による駆動機械の基本略図である。
【図1e】中心軸受、中心ブラケット、および変形されたレベル設定手段を備えた、本発明による駆動機械の基本略図である。
【図2】図1dにしたがったカウンターウエイト上に垂直方向に突出し、2:1懸垂のギアレス駆動機械の配置の実施形態の第1の例の一部の斜視図である。
【図3】図1dにしたがった駆動機械の実施形態の第1の例の詳細図である。
【図4】駆動機械の配置の実施形態の第1の例の一部の概略平面図である。
【図5】2:1懸垂の駆動機械の配置の実施形態の第1の例の一部の概略図である。
【図6】昇降路カバーに2:1懸垂の駆動機械の配置を備えた、図4に類似した実施形態の例の概略図である。
【図7】2:1懸垂の駆動機械の配置の実施形態のさらなる例の概略図である。
【図8】1:1懸垂の駆動機械の配置の実施形態のさらなる例の概略図である。
【符号の説明】
【0044】
1 モータ
2 ブレーキ
3、3’ 駆動ゾーン
4 駆動シャフト
5 ケージガイドレール
5’第2のケージガイド
6 変圧器
7 軸受ハウジング
8 クロスビーム
9、9’ カウンターウエイトガイド
10 昇降路
10a 昇降路ルーフ
11 ケージ
12 カウンターウエイト
18、18’ 端
19、19’ 駆動手段
20 駆動機械
21 中心軸受
22 中心ブラケット
23、26 防振手段
24 支持軸受
25 レベリングバランス
27 レベル設定手段
28 第1の軸受
28’ 第2の軸受
29、29’ ブラケット
S 対称平面
D 間隔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降路(10)内にケージ(11)およびカウンターウエイト(12)を備え、かつ駆動機械(20)を備え、該駆動機械が、少なくとも2つの駆動手段(3、3’)によって前記ケージ(11)および前記カウンターウエイト(12)を駆動するエレベータ装置であって、前記駆動機械(20)が、駆動シャフト(4)と、少なくとも2つの相互に間隔をおいて離れた駆動ゾーン(3、3’)と、モータ(1)およびブレーキ(2)等の構成要素とを具備し、支持および駆動手段(19、19’)が、前記駆動ゾーン(3、3’)の間隔に対応して配置され、前記駆動機械(20)の少なくとも1つの構成要素が、前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の左側または右側に配置されることを特徴とする、エレベータ装置。
【請求項2】
前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の相互間隔(D)、または前記支持および駆動手段(19、19’)の相互間隔(D)が、少なくともケージガイドレール(5)またはカウンターウエイトガイドレール(9)のレールフットの幅に対応し、ケージガイドレール(5)のレールフットの幅の多くとも3倍、または前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の相互間隔(D)または前記支持および駆動手段(19、19’)の相互間隔(D)の幅が、100から250ミリメートルであることを特徴とする、請求項1に記載のエレベータ装置。
【請求項3】
モータ(1)が、前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の左側または右側に配置され、ブレーキ(2)が、前記2つの駆動ゾーンの前記モータ(1)とは反対側に配置されるか、または、モータ(1)またはブレーキ(2)が、前記2つの駆動ゾーンの左側または右側に配置されるか、または、少なくともモータ(1)またはブレーキ(2)の一方が、前記2つの駆動ゾーンの左側または右側に配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載のエレベータ装置。
【請求項4】
前記駆動機械(20)が、前記駆動機械の軸に直角に配置され前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の対称平面(S)内で作用する中心ブラケット(22)を具備することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項5】
レベル設定手段(27)が、前記駆動機械(20)に取り付けられることを特徴とする、請求項4に記載のエレベータ装置。
【請求項6】
前記駆動機械(20)が、前記駆動ゾーン(3、3’)の左側および右側に配置される少なくとも2つのブラケット(29、29’)を具備することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項7】
前記駆動機械の軸に対して直角に配置され前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の対称平面(S)内で作用する少なくとも1つの中心軸受(21)によって、駆動シャフト(4)が取り付けられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項8】
支持軸受(24)が、前記駆動シャフト(4)のモータ端に配置されることを特徴とする、請求項7に記載のエレベータ装置。
【請求項9】
前記駆動シャフト(4)が、前記駆動ゾーン(3、3’)の左側および右側に配置された少なくとも2つの軸受(28、28’)によって取り付けられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項10】
前記駆動シャフト(4)が、前記モータ(1)および前記ブレーキ(2)に作動的に連結され、前記駆動機械(20)がギアレスであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項11】
前記ブラケット(29、29’)および前記軸受(28、28’)、または前記中心ブラケット(22)および前記中心軸受(21)が、軸受ハウジング(7)に組み入れられることを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項12】
前記モータ(1)、前記ブレーキ(2)、および軸受ハウジング(7)が、作動的に連結され、前記軸受ハウジング(7)が、前記駆動シャフト(4)の大部分を前記駆動ゾーン(3、3’)と共に取り囲むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項13】
前記駆動シャフトから前記駆動手段への力の伝達は、形状ロックまたは摩擦ロックで実行され、および/または前記駆動手段がベルトであることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項14】
クロスビーム(8)または昇降路ルーフ(10a)によって形成されるエレベータ装置の支持構造物への前記駆動機械(20)の固定が、直接または防振手段(23、26)を用いて行われることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項15】
制御装置および/または変圧器(6)が、前記クロスビーム(8)に固定されることを特徴とする、請求項14に記載のエレベータ装置。
【請求項16】
前記クロスビーム(8)が、各カウンターウエイトガイド(9、9’)およびケージガイド(5、5’)に固定されるか、または、前記クロスビーム(8)が、各ケージガイド(5、5’)およびカウンターウエイトガイド(9、9’)に固定されることを特徴とする、請求項14または15に記載のエレベータ装置。
【請求項17】
前記駆動ゾーン(3、3’)が、前記ケージガイド(5、5’)の水平コネクタ(H)の左側および右側に配置されることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項18】
少なくとも2つの駆動手段(19、19’)が、前記ケージ(11)および前記カウンターウエイト(12)を動かし、各駆動手段が2つの端を有し、前記駆動手段の各端が、昇降路壁または昇降路ルーフ、カウンターウエイトガイド、ケージガイド、クロスビーム、カウンターウエイト、またはケージに固定されることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項19】
前記駆動機械(20)が、レベリングバランス(25)を備えることを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項20】
昇降路(10)内にケージ(11)およびカウンターウエイト(12)を備えたエレベータ装置の駆動機械(20)を取り付ける方法であって、該駆動機械(20)が、少なくとも2つの間隔をおいて離れた駆動ゾーン(3、3’)を有する駆動シャフト(4)を備える方法であって、前記駆動機械(20)の少なくとも1つの構成要素が、2つの駆動ゾーンの左側または右側に配置されることを特徴とする、方法。
【請求項1】
昇降路(10)内にケージ(11)およびカウンターウエイト(12)を備え、かつ駆動機械(20)を備え、該駆動機械が、少なくとも2つの駆動手段(3、3’)によって前記ケージ(11)および前記カウンターウエイト(12)を駆動するエレベータ装置であって、前記駆動機械(20)が、駆動シャフト(4)と、少なくとも2つの相互に間隔をおいて離れた駆動ゾーン(3、3’)と、モータ(1)およびブレーキ(2)等の構成要素とを具備し、支持および駆動手段(19、19’)が、前記駆動ゾーン(3、3’)の間隔に対応して配置され、前記駆動機械(20)の少なくとも1つの構成要素が、前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の左側または右側に配置されることを特徴とする、エレベータ装置。
【請求項2】
前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の相互間隔(D)、または前記支持および駆動手段(19、19’)の相互間隔(D)が、少なくともケージガイドレール(5)またはカウンターウエイトガイドレール(9)のレールフットの幅に対応し、ケージガイドレール(5)のレールフットの幅の多くとも3倍、または前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の相互間隔(D)または前記支持および駆動手段(19、19’)の相互間隔(D)の幅が、100から250ミリメートルであることを特徴とする、請求項1に記載のエレベータ装置。
【請求項3】
モータ(1)が、前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の左側または右側に配置され、ブレーキ(2)が、前記2つの駆動ゾーンの前記モータ(1)とは反対側に配置されるか、または、モータ(1)またはブレーキ(2)が、前記2つの駆動ゾーンの左側または右側に配置されるか、または、少なくともモータ(1)またはブレーキ(2)の一方が、前記2つの駆動ゾーンの左側または右側に配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載のエレベータ装置。
【請求項4】
前記駆動機械(20)が、前記駆動機械の軸に直角に配置され前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の対称平面(S)内で作用する中心ブラケット(22)を具備することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項5】
レベル設定手段(27)が、前記駆動機械(20)に取り付けられることを特徴とする、請求項4に記載のエレベータ装置。
【請求項6】
前記駆動機械(20)が、前記駆動ゾーン(3、3’)の左側および右側に配置される少なくとも2つのブラケット(29、29’)を具備することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項7】
前記駆動機械の軸に対して直角に配置され前記2つの駆動ゾーン(3、3’)の対称平面(S)内で作用する少なくとも1つの中心軸受(21)によって、駆動シャフト(4)が取り付けられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項8】
支持軸受(24)が、前記駆動シャフト(4)のモータ端に配置されることを特徴とする、請求項7に記載のエレベータ装置。
【請求項9】
前記駆動シャフト(4)が、前記駆動ゾーン(3、3’)の左側および右側に配置された少なくとも2つの軸受(28、28’)によって取り付けられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項10】
前記駆動シャフト(4)が、前記モータ(1)および前記ブレーキ(2)に作動的に連結され、前記駆動機械(20)がギアレスであることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項11】
前記ブラケット(29、29’)および前記軸受(28、28’)、または前記中心ブラケット(22)および前記中心軸受(21)が、軸受ハウジング(7)に組み入れられることを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項12】
前記モータ(1)、前記ブレーキ(2)、および軸受ハウジング(7)が、作動的に連結され、前記軸受ハウジング(7)が、前記駆動シャフト(4)の大部分を前記駆動ゾーン(3、3’)と共に取り囲むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項13】
前記駆動シャフトから前記駆動手段への力の伝達は、形状ロックまたは摩擦ロックで実行され、および/または前記駆動手段がベルトであることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項14】
クロスビーム(8)または昇降路ルーフ(10a)によって形成されるエレベータ装置の支持構造物への前記駆動機械(20)の固定が、直接または防振手段(23、26)を用いて行われることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項15】
制御装置および/または変圧器(6)が、前記クロスビーム(8)に固定されることを特徴とする、請求項14に記載のエレベータ装置。
【請求項16】
前記クロスビーム(8)が、各カウンターウエイトガイド(9、9’)およびケージガイド(5、5’)に固定されるか、または、前記クロスビーム(8)が、各ケージガイド(5、5’)およびカウンターウエイトガイド(9、9’)に固定されることを特徴とする、請求項14または15に記載のエレベータ装置。
【請求項17】
前記駆動ゾーン(3、3’)が、前記ケージガイド(5、5’)の水平コネクタ(H)の左側および右側に配置されることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項18】
少なくとも2つの駆動手段(19、19’)が、前記ケージ(11)および前記カウンターウエイト(12)を動かし、各駆動手段が2つの端を有し、前記駆動手段の各端が、昇降路壁または昇降路ルーフ、カウンターウエイトガイド、ケージガイド、クロスビーム、カウンターウエイト、またはケージに固定されることを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項19】
前記駆動機械(20)が、レベリングバランス(25)を備えることを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項20】
昇降路(10)内にケージ(11)およびカウンターウエイト(12)を備えたエレベータ装置の駆動機械(20)を取り付ける方法であって、該駆動機械(20)が、少なくとも2つの間隔をおいて離れた駆動ゾーン(3、3’)を有する駆動シャフト(4)を備える方法であって、前記駆動機械(20)の少なくとも1つの構成要素が、2つの駆動ゾーンの左側または右側に配置されることを特徴とする、方法。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図1e】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2007−126292(P2007−126292A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−7916(P2007−7916)
【出願日】平成19年1月17日(2007.1.17)
【分割の表示】特願2003−298281(P2003−298281)の分割
【原出願日】平成15年8月22日(2003.8.22)
【出願人】(390040729)インベンテイオ・アクテイエンゲゼルシヤフト (166)
【氏名又は名称原語表記】INVENTIO AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−7916(P2007−7916)
【出願日】平成19年1月17日(2007.1.17)
【分割の表示】特願2003−298281(P2003−298281)の分割
【原出願日】平成15年8月22日(2003.8.22)
【出願人】(390040729)インベンテイオ・アクテイエンゲゼルシヤフト (166)
【氏名又は名称原語表記】INVENTIO AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】
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