説明

エンコーダ管理システム、エンコーダ制御装置、エンコーダ管理方法、及びプログラム

【課題】ユーザーの満足度を向上させたエンコーダ管理システム、エンコーダ制御装置、エンコーダ管理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】少なくとも一つのエンコーダを含む放送受信装置を複数有し、予め決められたルールに基づき、複数の前記エンコーダの中から一のエンコーダを選択し、前記一のエンコーダに対して、番組の録画又は視聴を予約するエンコーダ制御装置を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンコーダ管理システム、エンコーダ制御装置、エンコーダ管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン放送やインターネット放送の録画もしくは視聴の予約のスケジューリングを一元管理し、複数台の録画機器で予約を共有していた(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1に記載の発明は、放送される番組を複数のチャネルより録画し、蓄積する放送蓄積システムの発明であって、番組の録画予約を指示されると、番組の録画予約を設定し、番組が放送される時刻になると番組を録画する従属装置と、従属装置および自装置がそれぞれ録画予約している番組を把握しており、録画すべき番組が定められると、同一装置において同一時刻に複数の録画予約が設定されないように番組を録画する装置を選択し、自装置を選択した場合には自装置にて録画予約を設定し、いずれかの従属装置を選択した場合には従属装置に該番組の録画予約を指示し、自装置に録画予約された番組が放送される時刻になると番組を録画する主装置とを有している。
【0004】
特許文献1に記載の主装置は、予約無しで番組の録画開始を指示されると、自装置および従属装置の中で、その時点で録画を行っておらず、録画予約された最初の録画開始時刻までの時間が最も長い装置にて録画することを決定し、自装置に決定した場合には番組の録画を開始し、いずれかの従属装置に決定した場合には従属装置に番組の録画開始を指示し、従属装置は、録画開始の指示を受けると、指示された番組の録画を即座に開始する。
【0005】
特許文献1に記載の発明によれば、ユーザーはリアルタイムで番組を視聴するのと同じ操作感で過去の番組を視聴することができ、時刻を進めたり、戻したりすることもできるので、番組を視聴する場合の操作性が向上するとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3950632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
エンコーダを有し、ネットワークに接続する放送受信装置や録画装置は、世代や装置のグレードの違いにより機能差分が想定される。
【0008】
ここで、エンコーダとは、受信した放送信号から所望のチャネルの信号を抽出するチューナで得られた、チャネルの信号を符号化して番組データを生成する装置である。
【0009】
また、現在、著作権法や不正競争防止法等によるコンテンツ保護の観点から、各装置間でのデータを自由に書き込んだり書き換えたりすることができないため、録画コンテンツを予約する際、ユーザーは、それぞれの装置に対応する記録媒体や画質等を考慮し、予約を割り振る必要がある。
特に、シリーズ番組の録画は、同一機器に予約を振り分けることが望ましい。
ここで、シリーズ番組とは、続き物として制作された内容の番組であり、番組名の連番や、デジタル放送における番組配列情報のシリーズ記述子などによって識別される。
番組配列情報とは、放送データストリームの分配システム、内容、スケジュール/タイミングなどを記述するデジタルデータである。
【0010】
しかしながら、通常の技術では、放送受信装置のスケジューリングに比重が置かれており、番組に応じて明示的にどの機器に振り分けるのかについては考慮されていなかった。
このため、シリーズ番組が異なる機器に録画されることがあり、ユーザーが録画番組を視聴する際にはその都度機器を切り替える煩わしさがあり、機器が異なることによる画質や画像サイズの差があり、十分な満足感が得られないことがあった。
【0011】
そこで、本発明の目的は、ユーザーの満足度を向上させたエンコーダ管理システム、エンコーダ制御装置、エンコーダ管理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の装置は、少なくとも一つのエンコーダを含む放送受信装置を複数有し、予め決められたルールに基づき、複数の前記エンコーダの中から一のエンコーダを選択し、前記一のエンコーダに対して、番組の録画又は視聴を予約するエンコーダ制御装置を有することを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の装置は、エンコーダ管理システムに用いられ、予め決められたルールに基づき、少なくとも一つのエンコーダを含む複数の放送受信装置の中から一のエンコーダを選択し、前記一のエンコーダに対して、番組の録画又は視聴を予約することを特徴とする。
【0014】
本発明の方法は、エンコーダ管理システムに用いられ、予め決められたルールに基づき、少なくとも一つのエンコーダを含む複数の放送受信装置の中から一のエンコーダを選択し、前記一のエンコーダに対して、番組の録画又は視聴を予約することを特徴とする。
【0015】
本発明のプログラムは、少なくとも一つのエンコーダを含む複数の放送受信装置と、エンコーダ制御装置とを有するエンコーダ管理システムのコンピュータに、予め決められたルールに基づき、複数の前記エンコーダの中から一のエンコーダを選択する手順、前記一のエンコーダに対して、番組の録画又は視聴を予約させる手順、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザーの満足度を向上させたエンコーダ管理システム、エンコーダ制御装置及びエンコーダ管理方法の提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るエンコーダ管理システムの一実施の形態を示す概念図である。
【図2】図1に示したエンコーダ管理システムのブロック図の一例である。
【図3】図2に示したエンコーダ管理システム10に用いられる主放送受信装置11のブロック図の一例である。
【図4】図2に示したエンコーダ管理システム10に用いられる従属放送受信装置12−1〜12−nのブロック図の一例である。
【図5】図1に示したエンコーダ管理システムの動作を示すフローチャートの一例である。
【図6】図5に示したステップS2を詳しく説明するためのフローチャートの一例である。
【図7】図1に示したエンコーダ管理システムの動作を示すフローチャートの他の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
<構 成>
図1は、本発明に係るエンコーダ管理システムの一実施の形態を示す概念図である。
エンコーダ管理システムは、放送受信装置11、12−1〜12−n、視聴端末13、及びエンコーダ制御装置14を有する。
エンコーダ制御装置14は、リソース管理部41、予約管理部42、及びエンコーダ使用優先度判定部43を有する。リソース管理部41は、エンコーダごとのリソース制限のデータベースを有する。予約管理部42はエンコーダごとの予約番組データベースを有する。
【0019】
これらリソース管理部41、予約管理部42、及びエンコーダ使用優先度判定部43は、例えば、パーソナルコンピュータに含まれる。すなわち、リソース管理部41、及び予約管理部42はハードディスク等の記憶手段と制御プログラムの一部で実現され、エンコーダ使用優先度判定部43は、制御プログラムの一部で実現される。
【0020】
ここで、各機器はネットワーク接続されるものとする。
ユーザーが放送受信装置のリソース制限を把握し、リソース管理するため、放送受信装置ごとのリソース制限データベースを作成する(データベースの属性例:地上波/BS/CS/CATV、契約情報、映像配信可否、視聴端末有無、設置場所、TS入出力可否、録画可否、録画可能画質、対応記録媒体、媒体書き込みモード等)。
【0021】
BSとはBroadcasting Satellitesの略であり、放送衛星を意味する。CSとはCommunication Satellitesの略であり、通信衛星を意味する。CATVとはCommunity Antenna TeleVisionの略であり、テレビジョンの有線放送サービスを意味する。
【0022】
各放送受信装置のリソース制限を保持し、ネットワーク接続時にリソース管理部41へ自動で渡すことも想定される。
【0023】
図2は、図1に示したエンコーダ管理システムのブロック図の一例である。
図2において、10は放送受信システムであり、主放送受信装置11及び複数の従属放送受信装置12−1〜12−nを有する。主放送受信装置11は、視聴端末としてのテレビジョン受像機(以下、TVと表記)13に接続されている。主放送受信装置11及び従属放送受信装置12−1〜12−nは、エンコーダ制御装置としてのパーソナルコンピュータ(以下、PCと表記)14及びアンテナ15に接続されている。
【0024】
また、主放送受信装置11と従属放送受信装置12とは通信回線16で接続されている。通信回線16には更にPC14が接続されてもよい。
【0025】
図3は、図2に示したエンコーダ管理システム10に用いられる主放送受信装置11のブロック図の一例である。
図3において、主放送蓄積装置11は、チューナ21、エンコーダ22、記憶部23、制御部24、通信処理部25、セレクタ26及びデコーダ27より構成される。
【0026】
チューナ21は、アンテナ15からの信号より所望のチャネルの信号を抽出する回路である。
【0027】
エンコーダ22は、チューナ21で抽出されたチャネルの画像及び音声信号を符号化し、画像及び音声データとして出力する回路である。符号化方式は、例えばMPEG2(1995年7月にISO/IEC JTC 1のMoving Picture Experts Groupによってきめられた標準規格である。)等が挙げられる。
【0028】
記憶部23は、エンコーダ22で符号化された画像及び音声データを記憶する回路であり、例えばHDD(Hard Disk Drive)もしくはフラッシュメモリが挙げられる。
【0029】
通信処理部25は、通信回線16を介して制御情報の送受信及び画像及び音声データの受信を行う回路である。
【0030】
制御部24は、通信処理部25が通信回線16を介して送受信する制御情報の生成及び解析を行うとともに、チューナ21、エンコーダ22、記憶部23等の各部の動作を制御する回路であり、例えば、マイクロプロセッサが挙げられる。
【0031】
セレクタ26は、記憶部23に記憶された画像データ及び音声データと、通信処理部25で受信した画像データ及び音声データとのいずれかを選択する回路であり、例えば、アナログスイッチやマルチプレクサが挙げられる。
【0032】
デコーダ27は、セレクタ26より入力された画像及び音声データを復号化して、番組の映像及び音声を出力する出力装置であるTV13に入力する回路である。
【0033】
図4は、図2に示したエンコーダ管理システム10に用いられる従属放送受信装置12−1〜12−nのブロック図の一例である。
図4において、従属放送受信装置12は、チューナ31、エンコーダ32、記憶部33、制御部34及び通信処理部35を有する。
【0034】
チューナ31は、アンテナ15からの放送信号より所望のチャネルの信号を抽出する回路である。
【0035】
エンコーダ32は、チューナ31で抽出されたチャネルの画像信号及び音声信号を符号化し、画像データ及び音声データとして出力する。符号化方式は、例えばMPEG2等が挙げられる。
【0036】
記憶部33は、エンコーダ32で符号化された画像データ及び音声データを記憶する回路であり、例えば、HDDもしくはフラッシュメモリが挙げられる。
【0037】
通信処理部35は、通信回線16を介して制御情報の送受信及び画像及び音声データの送信を行う。
【0038】
制御部34は、通信処理部35が通信回線16を介して送受信する制御情報の生成及び解析を行うとともに、チューナ31、エンコーダ32、記憶部33等の各部の動作を制御する回路であり、例えばマイクロプロセッサが挙げられる。
【0039】
なお、本実施形態では、主放送受信装置11と従属放送受信装置12とは互いに構成の異なる装置としたが、兼用可能な同一構成の装置としてもよい。
【0040】
次に、エンコーダ管理システム10の動作について図を参照して説明する。
<動 作 1>
図5は、図1に示したエンコーダ管理システムの動作を示すフローチャートの一例である。
図5において、ユーザーによって視聴端末(TV13)から予約管理部42(図1参照)にアクセスし、予約変更(投入・削除・修正)を行うと(ステップS1)、PC14の図示しないCPU(Central Processing Unit)は、本願の特徴であるエンコーダ使用優先度判定部43(図1参照)にてエンコーダ使用優先度を判定する(ステップS2)。
【0041】
PC14のCPU(以下、CPUと表記)は、判定結果を元に、予約を更新し、視聴端末(TV13)にその旨を表示する(ステップS3)。
【0042】
エンコーダ管理システム10の各放送受信装置11、12−1〜12−nは予約直前の待機状態になる(ステップS4)。
【0043】
CPUは、予約実行可能か否かを判定する(ステップS5)。CPUは、予約実行可能であると判定すると(ステップS5/YES)、予約を実行し(ステップS6)、予約実行可能でないと判定すると(ステップS5/NO)、ステップS2に戻る。
【0044】
図6は、図5に示したステップS2を詳しく説明するためのフローチャートの一例である。
【0045】
図6において、ステップS1(図5参照)に続き、CPUは投入した予約がシリーズ番組であるか否かを判定し(ステップS100)、シリーズ番組であると判定した場合(ステップS100/YES)、CPUは過去に予約実績が有るか否かを判定する(ステップS101)。
【0046】
CPUは過去に予約実績が有ると判定した場合(ステップS101/YES)、予約実績が有る放送受信装置で予約が重複過多か否かを判定し(ステップS102)、予約が重複過多であると判定した場合(ステップS102/YES)、視聴予約が有るか否かを判定する(ステップS103)。
本発明に置いて、重複過多とは、各放送受信装置に対し、予約を実行可能な数よりも、割り当てられた予約数が多い時間帯が生じる状態を意味する。
【0047】
CPUは視聴予約が有ると判定した場合(ステップS103/YES)、同室内に放送受信装置が有るか否かを判定し(ステップS104)、同室内に放送受信装置が無いと判定した場合(ステップS101/NO)、映像配信可能な放送受信装置が有るか否かを判定する(ステップS105)。
【0048】
CPUは映像配信可能な放送受信装置が無いと判定した場合(ステップS105/NO)、録画予約可能な放送受信装置が有るか否かを判定する(ステップS106)。
【0049】
CPUは録画予約可能な放送受信装置が無いと判定した場合(ステップS106/NO)、他に視聴予約可能な放送受信装置が有るか否かを判定する(ステップS107)。
【0050】
CPUは他に視聴予約可能な放送受信装置が無いと判定した場合(ステップS107)予約不可と判定し(ステップS112)、ステップS3へ進む。
【0051】
CPUは投入した予約がシリーズ番組ではないと判定した場合(ステップS100/NO)、もしくは過去に予約実績が無いと判定した場合(ステップS101/NO)、番組を受信可能な空き放送受信装置を選定し、該当する空き放送受信装置にて予約可能と判定し(ステップS113)、ステップS3(図5参照)へ進む。
【0052】
CPUは予約実績が有る放送受信装置で予約が重複過多ではないと判定した場合(ステップS102)、該当する空き放送受信装置にて予約可能と判定し(ステップS113)、ステップS3へ進む。
【0053】
CPUは視聴予約が無いと判定した場合(ステップS103/NO)、TS入出力可能な放送受信装置が有るか否かを判定し(ステップS108)、TS入出力可能な放送受信装置が無いと判定した場合(ステップS108/NO)、媒体書き出し可能な放送受信装置が有るか否かを判定する(ステップS109)。
【0054】
CPUは媒体書き出し可能な放送受信装置が無いと判定した場合(ステップS109/NO)、予約時における放送受信装置の画質または録画済みの放送受信装置の画質と同様の画質で録画可能な空き放送受信装置が有るか否かを判定する(ステップS110)。
【0055】
CPUは予約時における放送受信装置の画質または録画済みの放送受信装置の画質と同様の画質で録画可能な空き放送受信装置が無いと判定した場合(ステップS110/NO)、他に録画可能な放送受信装置が有るか否かを判定する(ステップS111)。
【0056】
CPUは同室内に放送受信装置が有ると判定した場合(ステップS104/YES)、映像配信可能な放送受信装置が有ると判定した場合(ステップS105/YES)、録画予約可能な放送受信装置が有ると判定した場合(ステップS106/YES)、他に視聴予約可能な放送受信装置が有ると判定した場合(ステップS107/YES)、TS入出力可能な放送受信装置が有ると判定した場合(ステップS108/YES)、媒体書き出し可能な放送受信装置が有ると判定した場合(ステップS109/YES)、予約時における放送受信装置の画質または録画済みの放送受信装置の画質と同様の画質で録画可能な空き放送受信装置が有ると判定した場合(ステップS110/YES)、もしくは他に録画予約可能な放送受信装置が有ると判定した場合(ステップS111/YES)、該当する空き放送受信装置にて予約可能と判定し(ステップS113)、ステップS3(図5参照)へ進む。
以上の動作により、シリーズ番組を同一の機器に録画することができる。
【0057】
<動 作 2>
図7は、図1に示したエンコーダ管理システムの動作を示すフローチャートの他の一例である。
前提として、予約管理部41(図5参照)にて、どのようにして予約が投入されたか保持されていること(予約経路がおまかせ録画の場合、キーワードとセットで保持され、予約経路が番組表のキーワード検索の場合、キーワードとセットで保持されていること)。また、お気に入り番組表に番組名が登録されている場合は、当該番組のカテゴリー(ドラマ、映画、バラエティ、ニュース、教養、音楽、スポーツ、ドキュメンタリー等)が保持されていることを前提とする。
【0058】
ここで、「お気に入り番組表」とは、番組表のキーワード検索で同一キーワードにより抽出した過去の予約実績に基づいて放送受信装置が作成するユーザー専用の番組表であり、ソフトウェア形式で書き換え可能な記憶装置に記憶される。
【0059】
ここで、「おまかせ録画」とは放送受信装置に「キーワード」を登録しておくことにより、放送受信装置登録されたキーワードを含む番組を自動的に検索して抽出して録画する機能であり、「自動録画」もしくは「おまかせ予約」ともいう。
【0060】
図7において、ステップS1(図5参照)に続き、CPUは投入した予約がシリーズ番組であるか否かを判定し(ステップS200)、投入した予約がシリーズ番組であると判定した場合(ステップS200/YES)、過去に予約実績が有るか否かを判定する(ステップS201)。
【0061】
CPUは投入した予約がシリーズ番組ではないと判定した場合(ステップS200/NO)、もしくは過去に予約した実績が無いと判定した場合(ステップS201/NO)、おまかせ録画で同一キーワードにより抽出される過去の予約実績が有る否かを判定する(ステップS202)。
【0062】
CPUはおまかせ録画で同一キーワードにより抽出される過去の予約実績が無いと判定した場合(ステップS202/NO)、番組表のキーワード検索で同一キーワードにより抽出した過去の予約実績が有るか否かを判定する(ステップS203)。
【0063】
CPUは番組表のキーワード検索で同一キーワードにより抽出した過去の予約実績が無いと判定した場合(ステップS203/NO)、お気に入り番組表に登録された同一キーワードにより過去の予約実績が有るか否かを判定する(ステップS204)。
【0064】
CPUはお気に入り番組表に登録された同一キーワードにより過去の予約実績が無いと判定した場合(ステップS204/NO)、関連性の無いコンテンツとみなし(ステップS218)、番組を受信可能な空き放送受信装置を選定し(ステップS219)、該当する空き放送受信装置にて予約可能と判定し(ステップS217)、ステップS3(図5参照)へ進む。
【0065】
CPUは過去に予約した実績が有ると判定した場合(ステップS201/YES)、おまかせ録画で同一キーワードにより抽出される過去の予約実績が有ると判定した場合(ステップS202/YES)、番組表のキーワード検索で同一キーワードにより抽出した過去の予約実績が有ると判定した場合(ステップS203/YES)、もしくはお気に入り番組表に登録された同一キーワードにより過去の予約実績が有ると判定した場合(ステップS204/YES)、関連性の有るコンテンツとみなし(ステップS205)、予約実績が有る放送受信装置で予約が重複過多か否かを判定する(ステップS206)。
【0066】
以下、ステップS207〜ステップS216は、図6に示したフローチャートのステップS103〜ステップS112と同様のため、説明を省略する。
【0067】
以上の動作により、シリーズ番組以外の番組について適用することができる。すなわち、おまかせ録画や番組表のキーワード検索等で、固有名詞(人名、場所、団体名等)を入力して抽出した予約、あるいはお気に入り番組表の同一カテゴリー等、関連性の有る場合に対応することができる。
【0068】
<プログラム>
以上で説明した本発明にかかるエンコーダ管理システムは、コンピュータで処理を実行させるプログラムによって実現されている。コンピュータとしては、例えばパーソナルコンピュータやワークステーションなどの汎用的なものが挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。よって、一例として、プログラムにより本発明を実現する場合の説明を以下で行う。
【0069】
少なくとも一つのエンコーダを含む複数の放送受信装置と、エンコーダ制御装置とを有するエンコーダ管理システムのコンピュータに、
予め決められたルールに基づき、複数のエンコーダの中から一のエンコーダを選択する手順、
一のエンコーダに対して、番組の録画又は視聴を予約させる手順、
を実行させるプログラムが挙げられる。
【0070】
これにより、プログラムが実行可能なコンピュータ環境さえあれば、どこにおいても本発明にかかるエンコーダ管理システムを実現することができる。
【0071】
<記憶媒体>
このようなプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。
ここで、記憶媒体としては、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD−R(CD Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、FeRAM(強誘電体メモリ)等の半導体メモリやHDDが挙げられる。
【0072】
なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0073】
10 エンコーダ管理システム
11 主放送受信装置
12−1〜12−n 従属放送受信装置
13 視聴端末(TV)
14 パーソナルコンピュータ(PC)
15 アンテナ
16 通信回線
21、31 チューナ
22、32 エンコーダ
23、33 記憶部
24、34 制御部
25 通信処理部
26 セレクタ
27 デコーダ
41 リソース管理部
42 予約管理部
43 エンコーダ使用優先度判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのエンコーダを含む放送受信装置を複数有し、
予め決められたルールに基づき、複数の前記エンコーダの中から一のエンコーダを選択し、
前記一のエンコーダに対して、番組の録画又は視聴を予約するエンコーダ制御装置を有することを特徴とするエンコーダ管理システム。
【請求項2】
請求項1において、前記予め決められたルールとは、前記複数のエンコーダのうち互いに同一のエンコーダを選択し、シリーズ番組を予約することを含むことを特徴とするエンコーダ管理システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、前記予め決められたルールとは、前記複数のエンコーダのうち互いに同一のエンコーダを選択し、互いに同一のキーワードによって抽出された複数の番組を予約することを含むことを特徴とするエンコーダ管理システム。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項において、予約時または録画済みと同様の画質で録画可能な空き放送受信装置を有することを特徴とするエンコーダ管理システム。
【請求項5】
請求項1から3の何れか一項において、前記放送受信装置が1つの室内に配置されていることを特徴とするエンコーダ管理システム。
【請求項6】
請求項1から3の何れか一項において、映像配信可能な空き放送受信装置を有することを特徴とするエンコーダ管理システム。
【請求項7】
請求項1から3の何れか一項において、TS入出力可能な空き放送受信装置を有することを特徴とするエンコーダ管理システム。
【請求項8】
エンコーダ管理システムに用いられ、予め決められたルールに基づき、少なくとも一つのエンコーダを含む複数の放送受信装置の中から一のエンコーダを選択し、
前記一のエンコーダに対して、番組の録画又は視聴を予約することを特徴とするエンコーダ制御装置。
【請求項9】
エンコーダ管理システムに用いられ、予め決められたルールに基づき、少なくとも一つのエンコーダを含む複数の放送受信装置の中から一のエンコーダを選択し、
前記一のエンコーダに対して、番組の録画又は視聴を予約することを特徴とするエンコーダ管理方法。
【請求項10】
少なくとも一つのエンコーダを含む複数の放送受信装置と、エンコーダ制御装置とを有するエンコーダ管理システムのコンピュータに、
予め決められたルールに基づき、複数の前記エンコーダの中から一のエンコーダを選択する手順、
前記一のエンコーダに対して、番組の録画又は視聴を予約させる手順、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−147073(P2011−147073A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−8212(P2010−8212)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(302069930)NECパーソナルプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】