説明

エンジン用燃料のろ過方法

【課題】 燃料中に存在する4ミクロン以上の粒子をガラス媒体の使用なしに効率よく取り除く方法を提供すること。
【解決手段】 密閉されたエンクロージャの入口を通して燃料を供給し、燃料を第1の任意の合体する媒体を通過させ、ろ過材を通して燃料をろ過し、燃料を第2の任意の合体する媒体を通過させ、そして出口を通して燃料をエンクロージャから排出することによりエンジン燃料をろ過するが、ろ過材は任意の第1上流スクリムと、第1上流スクリムと直面しかつ流体接触する基本重量が1.5g/m2〜40g/m2のポリマーナノウェブと、第1上流スクリムに対するポリマーナノウェブの反対側のポリマーナノウェブと直面しかつ流体接触する任意の第2下流スクリムとを含み、但し、前記上流スクリムまたは下流スクリムの少なくとも一方がろ過材中に存在し、そして前記ポリマーナノウェブはガラスを含まない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は燃料、特にディーゼルエンジン用燃料のろ過に関する。
【背景技術】
【0002】
最新のエンジンの噴射装置の高度化により、燃料中に存在する不純物が精巧な噴射装置に対する損傷、およびその不調を引き起こすのを防止するために最も注意深いろ過が必要とされる。
【0003】
この分野で十分に解決されていない技術上の課題はガラス媒体を使用することなく99+%の効率で4ミクロン以上の粒子を取り除くことができる燃料フィルターエレメントの製造である。ガラスの使用はばらばらの長さのガラス繊維がフィルターから分離し、噴射装置の可動部のインターフェースに留まる可能性があるため燃料噴射装置の重要な耐性にとって潜在的な脅威となる。既存の非ガラス媒体、例えばメルトブローン(meltblown)およびウェットレイド(wetlaid)セルロースの層はプリーツフィルターエレメントで約96%の効率を達成することができる。
【0004】
本発明者らはこの課題に対してガラス媒体を使用せず、さらに99%以上の効率をもたらす解決策を見い出した。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の実施態様はエンクロージャの中に収容されるろ過材を含み、上記エンクロージャはろ過材と流体接触する吸入口および排出口を含み、上記ろ過材はエンクロージャを通る燃料のパスで燃料と交差するようにエンクロージャ内に配置されるエンジン燃料用フィルターであって、ここで上記ろ過材は任意の第1上流スクリム、第1上流スクリムと直面しかつ流体接触する基本重量が約1.5g/m2〜約40g/m2のポリマーナノウェブ(nanoweb)、および任意の第1上流スクリムに対するナノウェブと反対側のナノウェブと直面しかつ流体接触する任意の第2下流スクリムを含み、但し上流スクリムまたは下流スクリムの少なくとも一方が存在し、ここでナノウェブはガラスを含有しない、エンジン燃料用フィルターに関する。
【0006】
他の実施態様において、本発明は密閉されたエンクロージャの入口を通して燃料を供給し、燃料を第1の任意の合体する媒体を通過させ、フィルター材を通して燃料をろ過し、燃料を第2の任意の合体する媒体を通過させ、そして出口を通して燃料をエンクロージャから排出することを含むエンジン燃料をろ過する方法であって、ここで、ろ過材は任意の第1上流スクリム、第1上流スクリムと直面しかつ流体接触する基本重量が約1.5g/m2〜約40g/m2のポリマーナノウェブ、および任意の第1上流スクリムに対するナノウェブ反対側上のナノウェブと直面しかつ流体接触する任意の第2下流スクリムを含み、但し上流スクリムまたは下流スクリムの少なくとも一方が存在し、ここでナノウェブはガラスを含まない、前記方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
定義
本出願人は、すべての引用文献の全内容を本明細書中に明確に組み込む。さらに、ある量、濃度または他の値もしくはパラメーターが範囲、好ましい範囲、または高い方の好ましい数値もしくは低い方の好ましい数値のリストとして与えられている場合、これは範囲が別々に開示されているかどうかに関係なく何れかの上限または高い方の好ましい数値お
よび何れかの下限または低い方の好ましい数値からなる何れかの一対で形成される全範囲を明確に開示していると当然ながら理解すべきである。特に他の断りがなければ、ある範囲の数値が本明細書で説明されている場合、その範囲にはその終点、およびその範囲内のすべての整数と端数が含まれるものとする。本発明の範囲が範囲を定義する場合に説明された特定の数値に限定しようとするものではない。
【0008】
「不織」なる用語は多数のランダムに配向した繊維を含むウェブを意味する。繊維を互いに結合させてもよく、またはウェブに強度および一体性を付与するために結合させずに絡ませてもよい。繊維は短繊維または連続繊維であってよく、単一の材質、または異なる繊維の組合せとしてもしくはそれぞれ異なる材質で構成される類似の繊維の組合せとしてのいずれかの多数の材質を含んでいてもよい。
【0009】
本発明の様々な実施態様において有用な不織ウェブはポリエチレン、ポリプロピレン、エラストマー、ポリエステル、レーヨン、セルロース、ポリアミドの繊維やそのような繊維の混紡を含み得る。不織繊維ウェブについて多くの定義が提案されている。繊維は通常、短繊維または連続フィラメントを含む。本明細書で使用される「不織ウェブ」は、比較的平坦で柔軟性があり、多孔質である一般に平面的な構造を定義するためのその普通の意味で使用され、短繊維または連続フィラメントで構成される。不織布の詳細な説明については、非特許文献1を参照されたい。不織布は業界でよく知られているようなカーデッド、スパンボンド、ウエットレイド、エアレイドおよびメルトブローン製品である。
【0010】
不織ウェブの例にはメルトブローン繊維、スパンボンド繊維のウェブ、カーデッドウェブ、エアレイドウェブ、ウエットレイドウェブ、スパンレースウェブ、および2つ以上の不織層からなる複合ウェブがある。
【0011】
「メルトブローンウェブ」なる用語は当業者により認識されており、本明細書で使用されるように溶融した熱可塑性ポリマーを、溶融した糸またはフィラメントとして、複数の細い、通常は環状のダイキャピラリーを通して高速ガス流に押し出し、溶融熱可塑性ポリマーのフィラメントを細くしてそれらの直径を小さくすることにより形成される繊維の繊維ウェブを示す。メルトブローン繊維ウェブを製造するための典型的な方法は特許文献1、2に記載されている。一般に、メルトブローン繊維は約2マイクロメートル〜最長約10マイクロメートルの平均繊維直径を有する。
【0012】
「スパンボンドウェブ」なる用語は当業者により認識されている。本明細書で使用されるように、それは1つまたはそれ以上の溶融した熱可塑性ポリマーを一般に連続繊維またはフィラメントとして複数のスピナレット付きキャピラリーから押し出すことにより形成される小径フィラメントの繊維ウェブを示し、それは排出装置または他のよく知られているけん引機構により取り出される間冷却され、次に成形面上にランダムに積層または配置されて緩やかに絡み合った均一な繊維ウェブを形成する。典型的には、スパンボンド繊維は少なくとも約10ミクロンの平均直径を有する。スパンボンド不織ウェブを製造するための典型的な方法は例えば特許文献3、4、5、6に記載されている。スパンボンドウェブは比較的高い強度/重量比、高い空隙率を、耐摩耗性を有することを、そして典型的には基本重量および被覆率(coverage)のような特性が均一でないことを特徴とする。
【0013】
本発明の「ナノウェブ」はナノ繊維で構成される不織ウェブである。本明細書で使用される「ナノ繊維」なる用語は一般に約100ナノメートル(nm)〜1000nm(1マイクロメートル)、好ましくは約200nm〜800nm、より好ましくは約300nm〜約500nmの直径または断面を有する連続繊維を意味する。本明細書で使用される「直径」なる用語は非円形の最大断面を含む。
【0014】
ポリマーナノ繊維を製造するために通常使用される1つの方法はエレクトロスピニング法である。エレクトロスピニング法において、高電圧をポリマー溶液に印加してナノ繊維および不織布マットを作製する。ポリマー溶液をシリンジに入れ、高電圧をシリンジ内のポリマー溶液に印加する。シリンジニードルの先端に懸垂する溶液の液滴に電荷が集まる。徐々に、この電荷が溶液の表面張力に打ち勝つにつれて、この液滴は伸長してテイラーコーン(Taylor cone)を形成する。最後に、溶液はテイラーコーンの先端からジェットとして出て、それは空気中を通って電気的に接地された標的媒体に移動する。移動中に溶媒が蒸発して繊維が残る。この方法による製品は現在入手できる材質に比べて利点がある;繊維は非常に薄くて長さ対直径比が高く、これが非常に大きい単位質量あたりの表面積を与える。
【0015】
エレクトロスピニングはナノ繊維を得るための有利な加工法であるが、ナノウェブを製造するための生産能力はエレクトロスピニング法の処理量が低いため非常に限られている。本発明のナノウェブを製造するための好ましい方法は特許文献7に記載されているエレクトロブローイング法であり、この文献は参照により全体として本明細書に加入される。
【0016】
エレクトロブローイング法はポリマーおよび溶媒からなるポリマー溶液の流れを貯蔵タンクからスピナレット内の一連のスピニングノズルに供給し、それに高電圧を印加し、それを通してポリマー溶液を排出することを含む。その間、場合により加熱された圧縮空気がスピニングノズルの側面または周辺に配置した空気ノズルから放出される。空気は一般に新しく放出されるポリマー溶液を包んで送り、繊維ウェブの形成を促進するブローイング気流としてスピニング方向に向けられ、ウェブは真空室の上にある接地した多孔質収集ベルト上で集められる。
【0017】
本発明に使用できるポリマーは熱可塑性樹脂に限定されないが、種々の熱硬化性樹脂を含め、殆んどの溶媒可溶性合成樹脂を利用することができる。使用できるポリマーの例にはポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、部分的芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール、ポリエーテルイミド、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリアニリン、ポリエチレンオキシド、スチレンブタジエンゴム、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルブチレンおよび上記のもののコポリマー、ブレンドまたは誘導体がある。
【0018】
付加ポリマー、例えばポリフッ化ビニリデン、シンジオタクチックポリスチレン、フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、非晶質付加ポリマー、例えばポリ(アクリロニトリル)およびそのアクリル酸やメタクリレートとのコポリマー、ポリスチレン、ポリ(塩化ビニル)およびその種々のコポリマー、ポリ(メタクリル酸メチル)およびその種々のコポリマーは、低い圧力および温度で溶解するため比較的容易に溶解紡糸することができる。
【0019】
フィルターの設計
フィルターは燃料が通過するエンクロージャを含む。燃料がフィルター材を通過するのを可能にする何れの形状または構造も特許請求の範囲内に包含される。
【0020】
ろ過材は、エンクロージャを通して燃料のパスで燃料と交差するようにエンクロージャ内に配置され、そして上記ろ過材は第1上流スクリム、第1上流スクリムと直面しかつ流体接触する基本重量が約1.5g/m2〜約40g/m2の前記で定義されたようなポリマーナノウェブ、およびナノウェブと直面しかつ流体接触する第2下流スクリムを含み、ここで上記ナノウェブはガラスを含まない。
【0021】
エンジン燃料用フィルターの更なる実施態様において、前記ポリマーナノウェブは約2.
5g/m2〜約40g/m2、さらに約3.5g/m2〜約40g/m2、そして約4.0g/m2〜約40g/m2までもの基本重量を有する。他の範囲のポリマーナノウェブ基本重量、例えば約2.5g/m2〜約37g/m2、約2.5g/m2〜約34g/m2、約2.5g/m2〜約31g/m2、約2.5g/m2〜約28g/m2、約2.5g/m2〜約25g/m2、約2.5g/m2〜約22g/m2、約2.5g/m2〜約19g/m2、約2.5g/m2〜約16g/m2、約2.5g/m2〜約13g/m2、約2.5g/m2〜約10g/m2、約2.5g/m2〜約7g/m2、約2.5g/m2〜約4g/m2は本発明の実施態様に含まれる。3、3.5、4、4.5、5、5.5、...最大40g/m2のようなポリマーナノウェブ基本重量もまた本発明に含まれる。
【0022】
燃料フィルターの第1上流スクリムはスパンボンド不織ウェブ、カーデッド不織ウェブ、メルトブローン不織ウェブ、紙および上記のものの組合せまたはラミネートからなる群より選択される基本重量が約30g/m2〜約200g/m2の不織ウェブを含むことができる。
【0023】
本発明の他の実施態様において、第2下流スクリムは、主にセルロースを含有する紙材をさらに含む。特に、主にセルロースの紙材は、好ましくは約50g/m2〜約200g/m2の基本重量を有する主にセルロースを含有するフィルター紙を含む。主にセルロースの紙材はカレンダー処理または圧縮処理してもよい。第2下流スクリムは約15g/m2〜約200g/m2の基本重量を有するメルトブローン不織ウェブを含むことができる。メルトブローン不織ウェブは場合によりカレンダー処理される。
【0024】
フィルター構成体の一例において、フィルターはポット形態のハウジングとして構成される。ハウジングの上部はカバーにより閉められる。カバーは燃料が流入する入口開口部およびろ過された燃料が取り出される出口開口部を有する。排水弁は好ましくはハウジングの下端でパイプ接続部に備えられる。ハウジングの内部に、粒子フィルターエレメントの領域に開口部を備えた上昇パイプがある。
【0025】
上昇パイプの上に配置されるフィルター材は場合によりジグザグのプリーツ状に折り畳まれたフィルター材料で構成され、それはさらに場合により複数の層で構成される。上流または下流エレメントは場合により燃料中に存在する水と合体させるように存在させることもできる。フィルター材は燃料に対して平面、曲面またはプリーツ面であってもよい。フィルター材の構成要素ナノウェブおよびスクリムは互いに結合させてもよく、または結合させなくともよい。結合は当業者に知られている何れかの手段、例えば接着剤、熱、または超音波結合により行なうことができる。
【0026】
典型的な操作において、洗浄しようとする媒体、例えばディーゼル燃料は入口開口部を通って流入し、次にフィルター材を通って流れる。燃料中の水は合体してより大きな収積体または液滴となり、次にフィルターハウジングの底部の下にある水収集領域またはリザーバに流れて溜る。ろ過しようとする燃料はフィルター材を通って外側から内側に流れ、フィルター材でろ過される。有利には、フィルター材は水の分離を容易にする疎水性表面を有する。燃料はフィルター材を通って半径方向にまたは軸方向に流れてもよい。
【0027】
所望ならば、フィルター材は、フィルターを通る燃料流れ方向でろ過しようとする粒子の向上した分離度を示すフィルター媒体の多層で構成されていてもよい。一実施態様において、流入側のフィルター層は合成繊維でできており、そして流出側のフィルター層は主にセルロースを含有する紙でできている。特に好ましい一実施態様において、流入側のフィルター層は約15g/m2〜約300g/m2の基本重量を有するメルトブローン不織ウェブを含み、そして流出側のフィルター層は約50g/m2〜約200g/m2の基本重量を有する主にセルロースを含有する場合によりカレンダー処理または圧縮処理されたフィルター紙を含む。他の好ましい実施態様において、粒子フィルターは流入側のフィルター層と流出側のフィルター層の間にある約15g/m2〜約300g/m2の基本重量を有する場合によりカレン
ダー処理されたメルトブローン不織布層を含み得る。
【0028】
フィルターエレメントから離れると、ろ過された燃料は出口の開口部または複数の開口部を通して流れる。水がリザーバに一定のレベルまで溜まった場合、それは排水弁を通して除去することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0029】
【特許文献1】Butinらの米国特許第3,849,241号
【特許文献2】Schwarzの米国特許第4,380,570号
【特許文献3】Appelらの米国特許第4,340,563号
【特許文献4】Matsukiらの米国特許第3,802,817号
【特許文献5】Hansenらの米国特許第3,855,046号
【特許文献6】Dorschnerらの米国特許第3,692,618号
【特許文献7】国際特許出公報No.WO 03/080905(米国特許出願No.10/477,882に相当する)
【非特許文献】
【0030】
【非特許文献1】E. A. Vaughnの“Nonwoven Fabric Primer and Reference Sampler”, ASSOCIATION OF THE NONWOVEN FABRICS INDUSTRY, 第3版(1992年)
【実施例】
【0031】
表1の結果を得るために、試験法は“Fuel Filter Single Pass Ffficiency”per SAE J 1985-93を使用した。流体はViscor4264(Rock Valley Oil and Chemical社;イリノイ州ロックフォード)であった。試験条件は次の通りであった:
流量:0.000782 L/分/cm2
汚染物質:ISO試験用ダスト(微粒)、3〜20μm径;
流体:Viscor4264;
温度:40℃。
【0032】
3層PETメルトブローン不織布/ナノウェブ/70g/m2のPETスパンボンド不織布/PETメルトブローン不織布+ウエットレイドセルロースからなるフィルター材の平板シート試料を(3層PETメルトブロー不織布に流入する流体と共に)使用した。
【0033】
表1に4μmの粒径についてのろ過効率データを示す。
【表1】

【0034】
第2セットの実験において、フィルター材層は表1で使用した試験製品と同一であり、試験条件は次の通りであった:
液体:CARBディーゼル燃料を、3896cm2のフィルター媒体を含有するプリーツ加工されたフィルターに対する液体として使用した;
流量:0.0011653 L/分/cm2
汚染物質:ISO 12103-1 A3試験用ダスト(中粒)、1〜120μm径。
【0035】
表2に4μmの粒径についてのろ過効率データを示す。
【表2】

【0036】
本発明のフィルターが初期および時間経過後の両方で優れていることはこれらのデータにより明らかに証明される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)密閉されたエンクロージャの入口を通して燃料を供給し;
(B)燃料を第1の任意の合体する媒体を通過させ;
(C)ろ過材を通して燃料をろ過し;ここで、ろ過材は
(i)任意の第1上流スクリム;
(ii)第1上流スクリムと直面しかつ流体接触する基本重量が1.5g/m2〜40g/m2のポリマーナノウェブ;および
(iii)第1上流スクリムに対するポリマーナノウェブの反対側のポリマーナノウェブと直面しかつ流体接触する任意の第2下流スクリム;
を含み、
(D)燃料を第2の任意の合体する媒体を通過させ;そして
(E)出口を通して燃料をエンクロージャから排出することを含むエンジン燃料をろ過する方法であって、但し
(a)上流スクリムまたは下流スクリムの少なくとも一方がろ過材中に存在し、そして
(b)ポリマーナノウェブはガラスを含まない、上記方法。
【請求項2】
ポリマーナノウェブは2.5g/m2〜40g/m2の基本重量を有し、平均直径が100〜1,000nmのナノ繊維を含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
ポリマーナノウェブはポリイミド、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、部分的芳香族ポリアミド、ポリスルホン、酢酸セルロース、ポリエーテルスルホン、ポリウレタン、ポリ(尿素−ウレタン)、ポリベンゾイミダゾール、ポリエーテルイミド、ポリアクリロニトリル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリアニリン、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリスチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(ビニルブチレン)、ポリフッ化ビニリデンのコポリマー、シンジオタクチックポリスチレン、フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリ(アクリロニトリル)のアクリル酸とのコポリマー、ポリ(アクリロニトリル)のメタクリル酸塩とのコポリマー、ポリスチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸メチル)、および前記のブレンド、コポリマーまたは誘導体化合物からなる群より選択されるポリマーのナノ繊維を含む請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
第1上流スクリムは基本重量が30g/m2〜200g/m2の不織ウェブを含み、該不織ウェブはスパンボンド不織ウェブ、カーデッド不織ウェブ、メルトブローン不織ウェブ、紙、上記のものの組合せおよび上記のもののラミネートからなる群より選択される請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
第2下流スクリムはろ過材の下流に配置された主にセルロースを含有する紙材をさらに含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
第2下流スクリムは15g/m2〜200g/m2の基本重量を有するメルトブローン不織ウェブを含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
4マイクロメートル以上の粒子が少なくとも99%の効率でエンジン燃料からろ過され残される請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。

【公開番号】特開2012−177367(P2012−177367A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−52515(P2012−52515)
【出願日】平成24年3月9日(2012.3.9)
【分割の表示】特願2009−535322(P2009−535322)の分割
【原出願日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【出願人】(509125590)
【Fターム(参考)】