説明

オゾン使用設備用シール部材

【課題】 オゾン使用設備におけるオゾンの漏洩抑制を課題としている。
【解決手段】 オゾンを含有する液体が内部に収容される管状体を備えているオゾン使用設備に用いられ、前記管状体の端面に当接されて前記液体をシールすべく、前記端面に当接される環状のシール面が形成されているオゾン使用設備用シール部材であって、フッ素樹脂が用いられて形成されており、前記環状のシール面には、該シール面の周方向に沿って延在し且つ前記当接方向に突出した周状突起が複数条形成され、しかも、この複数条の周状突起の一周状突起は、他周状突起の外周側を周回する状態に形成されていることを特徴とするオゾン使用設備用シール部材を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オゾンを含有する液体が使用されるオゾン使用設備に用いられるシール部材に関し、特に、オゾンを含有する液体が内部に収容される管状体を備えているオゾン使用設備の前記管状体の端面に当接させて用いられるオゾン使用設備用シール部材に関する。
【背景技術】
【0002】
オゾンを含有する液体として、純水にオゾンを溶解させたオゾン水などと呼ばれる液体が有機分の分解性能に優れることから半導体分野などの洗浄水として、近年、広く用いられるようになってきている。
このオゾン水などに用いるオゾンは、例えば、下記特許文献1に記載されたオゾン発生装置などにより製造されたりしている。
【0003】
このオゾン水などオゾンを含有する液体を使用するオゾン使用設備では、通常、このオゾンを含有する液体を収容する容器や、このオゾンを含有する液体を搬送するための配管などが設けられている。
【0004】
ところで、オゾンは、腐食性を有すると共に、特有の臭いを有し、一定の濃度以上では、吸引すると人体に健康被害をもたらすことが知られている。また、オゾン水などにおいては、純水中に溶解させたオゾンが脱離したりすることから、上記のオゾン使用設備では、オゾンを含む液体をシールする個所において、この液体のみならずオゾン自体の漏洩を防止したり、オゾンによる腐食を防止すべく種々の対策が講じられている。しかし、特に、配管接続部などにおいては、配管接続時における締め付け不足や片締め、あるいは、接続後の振動における位置ずれなどによりオゾンの漏洩が生じやすく、従来、この配管接続部などにおいてもオゾンの漏洩が抑制されたオゾン使用設備が求められている。
このことに対し、従来、有効なる手段が見出されておらず、上記要望を満足させることは困難となっている。
【0005】
【特許文献1】特開2005−248212号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような問題点に鑑み、オゾン使用設備におけるオゾンの漏洩抑制を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、オゾン使用設備に用いられるシール部材について鋭意検討を行い本発明の完成に到ったのである。
すなわち、本発明は、前記課題を解決すべく、オゾンを含有する液体が内部に収容される管状体を備えているオゾン使用設備に用いられ、前記管状体の端面に当接されて前記液体をシールすべく、前記端面に当接される環状のシール面が形成されているオゾン使用設備用シール部材であって、フッ素樹脂が用いられて形成されており、前記環状のシール面には、該シール面の周方向に沿って延在し且つ前記当接方向に突出した周状突起が複数条形成され、しかも、この複数条の周状突起の一周状突起は、他周状突起の外周側を周回する状態に形成されていることを特徴とするオゾン使用設備用シール部材を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、樹脂の中でも耐オゾン性に優れるフッ素樹脂がシール部材に用いられていることから、シール部材自体のオゾン劣化によるオゾンの漏洩が抑制される。
また、本発明のシール部材の環状のシール面には、周方向に沿って延在し且つ当接方向に突出した周状突起が形成されていることから、このシール面が面接される相手方の面にこの周状突起部を周状突起部以外の部分に比べて強く当接させることができ、高い当接圧の個所を周状に形成させることができる。
しかも、周状突起が複数条形成され、しかも、この複数条の周状突起の一周状突起は、他周状突起の外周側を周回する状態に形成されていることから、この高い当接圧の個所を2重以上に形成させことができる。
したがって、このシール面のシール性能を向上させることができ、例えば、配管接続部などにおいても、より確実にオゾンの漏洩が抑制されることとなる。
また、このようにオゾンの漏洩が抑制されることにより、オゾン使用設備、または、その周辺設備がオゾンによって腐食されるおそれも抑制されることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の好ましい実施の形態について、オゾン水製造設備における配管どうしの接続部に用いられる場合を例に説明する。
【0010】
本実施形態におけるオゾン使用設備用シール部材(以下単に「シール部材」ともいう)は、フッ素樹脂が用いられて形成されている。
そして、環状のシール面が形成されており、この環状のシール面には、該シール面の周方向に沿って延在し且つこのシール面が当接される方向に突出した周状突起が複数条形成され、しかも、この複数条の周状突起の一周状突起は、他周状突起の外周側を周回する状態に形成されている。
【0011】
前記フッ素樹脂としては、ポリテトラフロロエチレン、テトラフロロエチレン−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体樹脂、テトラフロロエチレン−エチレン共重合体樹脂、ポリビニリデンフルオライド樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂、フッ化ビニリデン−ヘキサフロロプロピレン共重合体樹脂などを用いることができる。
なかでも、ポリテトラフロロエチレンは、耐オゾン性に優れるばかりでなく、他の薬品類、油類などに対する耐久性にも優れており好適である。
【0012】
また、シール部材として成型された後の特性値として、例えば、伸びが300〜350%(JIS R 3453)、圧縮率が10〜20%(JIS R 3453)、復元率が40〜60%(JIS R 3453)、応力緩和率が70〜90%(ASTM F38、100℃×22時間,20.6MPa)となるテトラフルオロエチレンが用いられることがオゾン水製造設備に求められるシール性を確保させ易い点において好適である。
なお、この“伸び”、“圧縮率”、“復元率”についてはJIS R 3453に基づき測定することができ、“応力緩和率”については、ASTM F38に基づき、100℃×22時間、20.6MPaの条件によって測定することができる。
【0013】
このシール部材について、図1〜3を参照しつつさらに詳しく説明する。
図1は、シール部材1がオゾン水製造設備の配管接続部のシールに用いられる様子を示した部分断面図である。
この図1では、端部にフランジ2aが備えられている2本の配管2が、互いのフランジ2aを対向させ、この対向するフランジ2aでシール部材1を挟持することにより、配管接続部のシールを行う場合に用いられるシール部材1が示されており、該シール部材1は、全体略平板状に形成され、その表裏にそれぞれフランジ2aに当接されるシール面11、11’を有している。
また、図2は、このシール部材1を、そのシール面11、11’が上下方向に面した状態となるように配して垂直面(シール面に垂直な平面)でシール部材1を径方向に切断した場合の断面の様子を示す部分断面図であり、さらに、図3はシール部材1の上面視を示す上面図である。
すなわち、図2におけるシール部材1の断面は、図3におけるX−X’矢視断面が示されている。
【0014】
本実施形態のシール部材1は、この図3に示されているように、中抜き円盤形状に形成されており、上面視における外縁Aが円形状に形成され、中央部分には、円形の開口部10を有する貫通孔12が表面側(上面側)から裏面側(下面側)に貫通された状態で形成されている。また、本実施形態のシール部材1においては、このシール部材1の外縁Aをなす円の中心点と、円形開口部10の中心点Cとが略同一個所とされて、この中心点Cからの径方向の幅Wが周方向に略同一となるように形成されている。
【0015】
また、本実施形態のシール部材1は、側面視略平板形状に形成されており、図2にも示されているように、厚さ方向に一定の厚みを有している基底部20と、該基底部20の上面側から上方に向けて突出する上面側突出部31、32と、前記基底部20の下面側から下方に向けて突出する下面側突出部33、34とが形成されている。
この上面側突出部31、32は、シール部材1の上面側において内側(中心側)と外側(外縁側)との2箇所に形成されており、この内側の上面側突出部31は、シール部材1の周方向に沿って周状に延在されており、しかも、シール部材1の中心点Cを中心とした円形に周回された状態とされている。そして、この内方側の上面側突出部31により、シール部材1の上面側には、上面視円形となる周状突起35が形成されている。
【0016】
また、外側の上面側突出部32も内側の上面側突出部31と同様に周状突起36を形成している。
ここで、この外側の上面側突出部32による周状突起36もシール部材1の中心点Cを中心とした円形に周回された状態とされており、上面視円形に形成されている。
すなわち、内側と外側とに同心円となる配置で2条の周状突起35、36が形成されている。
この2条の周状突起35、36は、いずれも、シール部材1の中心点を通る垂直面による断面が台形に形成され、この内側周状突起35と外側周状突起36の断面は合同となるように形成されている。
【0017】
一方、このシール部材1の下面側では、上記に説明した上面側の構造と同様の構造が形成されている。すなわち、下面側には、断面が逆台形となる周状突起37、38が2条形成されており、この2条の周状突起は、シール部材1の中心点に対して同心円となるべく配置されている。
さらに、上面側の周状突起35、36の台形断面と、下面側の周状突起37、38の逆台形断面は、同じ形状に形成されており、上面側の内側周状突起35と下面側の内側周状突起37とは、シール部材1の中心点に対して同じ半径(r2)の円形となるように配置され、上面側の外側周状突起36と下面側の外側周状突起38も同じ半径(r1)とされている。
このことにより、上面側の構造と下面側の構造とは、シール部材1の上面と下面との中間を通る水平面Hに対して対称に形成されており、このシール部材1は、垂直面による切断面が表面側(上面側)と裏面側(下面側)が対称となるように形成されている。
【0018】
このシール部材1の基底部の厚みt、周状突起の高さh(基底部からの突出高さ)、周状突起の幅、貫通孔の開口部の径などは、用途によって異なるが、図1に示すような配管接続部におけるフランジ2aに挟持されて用いられるような場合においては、通常、前記貫通孔の開口部の直径(r3×2)は、配管2の内径Dと同一に形成される。また、その他の構造については、例えば、15A〜50Aなどの呼び径の配管2の接続に用いられ、しかも、シール部材として成型された後の特性値として、伸びが300〜350%(JIS R 3453)、圧縮率が10〜20%(JIS R 3453)、復元率が40〜60%(JIS R 3453)、応力緩和率が70〜90%(ASTM F38、100℃×22時間,20.6MPa)となるテトラフルオロエチレンが用いられている場合には、オゾン水製造設備に求められるシール性を確保させ易い点において基底部の厚みtが1〜5mmとされ、前記周状突起の高さhが、0.1〜1.0mmとされることが好ましい。また、形状としては、通常、上底が1〜3mm、下底が3〜5mmとなる台形断面となるように形成されることが好ましい。
すなわち、周状突起の径方向の幅は、基底部側が3〜5mm、先端側が1〜3mmとなるように形成されていることが好ましい。
なお、シール部材1の外縁Aの径については、フランジ2aの径により任意の大きさに形成される。
【0019】
このようなシール部材1を配管接続部に用いる場合には、図1に示したように、シール部材1の貫通孔12の開口部10を配管2の流路となる位置に配すべく位置決めして、フランジ2aにより挟持させる。
このとき、まずシール部材1の両面に形成されている周状突起がフランジ2aに当接されることとなる。
その後、フランジ2a同士が接近する方向(図1矢印方向)にさらにフランジ2aを締め付けて配管接続部のシールを完成させる。
このとき、上記のように最初にフランジ2aに当接されていた周状突起部が基底部20よりも高い当接力でフランジ2aに当接されることとなる。
したがって、フランジ2aに当接されるシール面11、11’に基底部20よりも高当接圧となる個所が周状に形成されることとなり、しかも、その高当接圧個所が2重の周状に形成されることとなる。
すなわち、オゾン水の流通流路となる貫通孔12の開口部10を取り巻く形で2重の高当接圧個所が形成されることからオゾン水からオゾンが脱離した場合であっても、この高当接圧個所で確実にシールされることとなる。
【0020】
さらに、本実施形態のシール部材1においては、シール部材1の表裏に対称な位置に周状突起が形成されていることから、表裏の同じ個所に周状突起が位置することになるため、フランジ2aに挟持された際に、高当接圧個所が当接圧力をさらに高いものとすることができてオゾンの漏洩抑制効果がさらに向上されることとなる。
【0021】
しかも、この高当接圧個所が2重となっており、オゾン水側においてオゾンの圧力が上昇し、内側周状突起部35、37による高当接圧個所をオゾンが通過した場合であっても、この内側の高当接圧個所と外側の高当接圧個所との間に高当接圧個所よりも当接圧の低い領域が形成されていることから、内周側の高当接圧個所を通過したオゾンは、この領域において圧力が低下することとなり、外側の高当接圧個所の通過が抑制されることとなる。
【0022】
このようにして、内側の高当接圧個所をオゾンが通過した場合であっても、内側の高当接圧個所と外側の高当接圧個所との間において、より確実にオゾンを捕捉して、外部への漏洩を抑制させ得る点において、例えば、配管2が15A〜50Aの呼び径のものである場合には、シール部材1における内側周状突起35、37と外側周状突起36、38の径方向の距離(シール部材1の中心点からの半径の差:r1−r2)が10〜20mmとされることが好ましい。
【0023】
次いで、図4を参照しつつ、シール部材1の他の例を説明する。
このシール部材1は、内側周状突起35’、37’の断面形状が上底と下底の一端側を結ぶ線が上底と下底に対して直角となる台形に形成されており、しかも、上面側と下面側の内側周状突起35’、37’が、いずれもこの直角に形成された側をシール部材1の中心側に配している点を除けば上記図2を例に説明したシール部材1と同じ構造を有している。
例えば、中抜き円盤形状に形成されている点、表裏に対称となる位置に、台形断面となる周状突起が2条形成されている点においては同様である。
この図4のシール部材1は、上記のような内側周状突起35’、37’を備えることによりシール部材1の平面方向に対して、垂直な側面をシール部材1の中心点C側に有する内側周状突起35’、37’を上面側と下面側とに備えている。しかも、基底部20におけるシール部材1の中心側の側面もこの内側周状突起35’、37’の側面と同一形状に形成されている。このことにより、上面側の内側周状突起35’の先端部から下面側の内側周状突起37’の先端部まで水平面での断面形状が変化せずにいずれの個所でも同じ断面積となる貫通孔12が形成されている。
【0024】
この図4のシール部材1は、このような構造に形成されることにより、配管2内部のオゾン水の流路を狭めることを抑制しつつ、配管2端部の内周縁部2bに沿ってこの内側周状突起を当接させることが容易となるよう形成されている。
すなわち、図2にて説明したシール部材1では、配管2の内径Dよりも径大となる高当接圧個所が形成されることになるため、その間にオゾン水が入り込みやすく異物が堆積する可能性があったが、ここにおいて説明するシール部材1は、配管2の内周縁部2bに沿って内側周状突起35’、37’を当接させることにより、配管2の内径Dと同じ径で高当接圧個所が形成される。
したがって、半導体の洗浄に用いられるオゾン水を製造するオゾン水製造設備、中でも、オゾン水供給ラインなど特にオゾン水を清浄に維持することが求められる個所に好適なものとなる。
【0025】
なお、本実施形態においては、オゾン水製造設備における配管同士の接続部でフランジなどにより表裏両面から挟持される場合を例に説明したことから、このような場合により優れたシール性能を発揮させ得る点において、中抜き円盤形状で、しかも、表裏に対象となるように周状突起が形成されている場合を例にオゾン使用設備用シール部材を説明したが、本発明においては、オゾン使用設備用シール部材を上記構造のものに限定するものではなく、表裏に非対称に周状突起が形成されている場合も本発明の意図する範囲である。
また、周状突起も2条のものに限定されるものではなく、3条以上に備えられていてもよい。
この周状突起を3条以上に備える場合においても、最内周側の周状突起を配管の内周縁部に沿って当接させることで異物の堆積を抑制させる効果を奏する。
【0026】
さらに、表裏の両面に複数の周状突起を備えている場合に限定されるものではなく、片面のみを周状突起を備えているシール面としている場合も本発明の意図する範囲である。
また、シール部材の形状も中抜き円盤形状に限定されるものではなく、例えば、断面矩形の角パイプの端面に当接されるべく、中抜き四角板状のシール部材も本発明の意図する範囲である。
すなわち、本発明のシール部材は、環状のシール面として、円環形状のシール面のみを意図するものではなく、全体矩形に周回された状態の環状のシール面を備える場合も本発明の意図する範囲である。
【0027】
また、本実施形態においては、片締めによるシール面の圧力の不均衡や、振動などによる位置ずれなどが生じやすく、オゾンの漏洩が生じ易い点において、本発明の効果をより顕著に発揮させ得る点において、配管同士の接続部を例に説明したが、本発明においては配管同士の接続部のみに使用個所を限定するものではなく、例えば、オゾン水を貯留する槽に設けられた開口部に配管を接続する配管接続部などに用いる場合も意図している。
さらに、表裏の両面をシール面として用いる場合に限定されるものではなく、片面のみをシール面としている場合も本発明の意図する範囲であり、例えば、配管端部を蓋体などで閉塞させるべく、配管端部と蓋体とに挟持されて用いられる場合などでは、この配管端部に当接される側のみをシール面として用い得るようにオゾン使用設備用シール部材を形成させることもできる。
【0028】
また、配管接続部や、配管の閉塞部などシール部材を用いる個所として配管が備えられている個所に限定するものではなく、オゾンを含有する液体が内部に収容される管状体のシールに用いられる場合であればどのような場所にも適用可能である。
さらに、本実施形態においては、オゾン使用設備としてオゾン水製造設備に用いる場合を例に説明したが、本発明においては、オゾン使用設備用シール部材をオゾン水製造設備に用いられる場合に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本実施形態のシール部材を用いた配管接続部を示す部分断面図。
【図2】同実施形態のシール部材を示す部分断面図。
【図3】同実施形態のシール部材を示す上面図。
【図4】他の実施形態のシール部材を示す部分断面図。
【符号の説明】
【0030】
1:シール部材、2:配管、2a:フランジ、2b:配管端部内周縁、10:開口部、11、11’:シール面、12:貫通孔、20:基底部、31、32、33、34:突出部、35、36、37、38:周状突起、A:(シール部材)外縁、C:(シール部材)中心点、D:配管内径、H:水平面、h:突出高さ、t:(基底部)厚み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オゾンを含有する液体が内部に収容される管状体を備えているオゾン使用設備に用いられ、前記管状体の端面に当接されて前記液体をシールすべく、前記端面に当接される環状のシール面が形成されているオゾン使用設備用シール部材であって、
フッ素樹脂が用いられて形成されており、前記環状のシール面には、該シール面の周方向に沿って延在し且つ前記当接方向に突出した周状突起が複数条形成され、しかも、この複数条の周状突起の一周状突起は、他周状突起の外周側を周回する状態に形成されていることを特徴とするオゾン使用設備用シール部材。
【請求項2】
前記フッ素樹脂がポリテトラフロロエチレン樹脂である請求項1に記載のオゾン使用設備用シール部材。
【請求項3】
前記液体が内部に流通される配管の接続部のシールに用いられるべく、表面側から裏面側に貫通する貫通孔が中央部に形成された板状体に形成され、周状突起が複数条形成されている前記シール面が表面側と裏面側との2面に形成されており、しかも、前記2面のシール面は、前記貫通孔の表面側と裏面側の開口部を周回する状態に形成されている請求項1または2に記載のオゾン使用設備用シール部材。
【請求項4】
シール面に対して垂直な面による断面形状が表面側と裏面側とに対称となるような形状に前記板状体が形成されている請求項3に記載のオゾン使用設備用シール部材。
【請求項5】
前記複数条の周状突起の内、最内周側の周状突起を前記配管端部の内周縁部に沿って当接させて用いられる請求項3または4に記載のオゾン使用設備用シール部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−69802(P2008−69802A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−246797(P2006−246797)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【出願人】(000192590)株式会社神鋼環境ソリューション (534)
【Fターム(参考)】