説明

オゾン発生ユニット

【課題】大容量化が容易でコンパクトに構成でき、安価なオゾン発生器を提供する。
【解決手段】オゾン発生ユニット50は冷却水室14を有する一対の冷却体7と、各冷却体7に設けられた電極基板3とを備えている。各電極基板3は沿面電極1の面同志を間隔片4を介して向い合わせて放電空間6を形成している。各冷却体7は、電極基板3の外方において、締結手段21により締結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は沿面放電により空気や酸素等の原料ガスからオゾンを発生させるオゾン発生ユニット、オゾン発生装置およびオゾン発生装置を用いたオゾン処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から上下水道の殺菌・脱臭・脱色、工業排水処理の脱臭・脱色、パルプ漂白、および医療機器の殺菌等を行うためオゾンが用いられているが、このようなオゾンを発生させる手段としてオゾン発生ユニットと、オゾン発生ユニットに周辺機器を具備したオゾン発生装置が設けられている。特に、近年、水源の汚濁に伴う富栄養化に基づく水問題、難分解性物質の混入が懸念され、たとえば、2−メチルイソボルネオール、ジオスミン等に関わる臭気成分、トリハロメタンやトリクロロエチレン等の揮発性有機塩素化合物、抱水クロラール等の非揮発性物質による水道水汚染に象徴される微量レベルの有機物に対処しなければならないケースが増えており、オゾンを用いた高度な処理が求められるようになっている。
【0003】
上述したような用途に用いられるオゾン発生ユニットには対向電極間で無声放電させオゾンを発生させるものと、沿面電極間で沿面放電させオゾンを発生させるものが一般的である。
【0004】
図33は一般的な対向電極で無声放電させるオゾン発生ユニットの放電部の構成を示す概念図である。図33において、対向して配置された2個の電極101a、101b間に誘電体102a、102bが設置され、該誘電体102a、102bの間に放電空間103が形成される。原料ガス104を放電空間103に供給し、前記電極101a、101b間に電源106から高電圧を印加して無声放電させ、オゾン105を発生させている。
【0005】
この種のオゾン発生器は、その性能が前記放電空間103の放電ギャップG′に大きく影響され、特に、短ギャップ化するとき、製造上の寸法管理および誤差管理に困難が予想され、性能上の不安定さが指摘されている。
【0006】
近時は放電空間のギャップ管理の容易さ、高効率化の観点から沿面放電オゾン発生ユニットが用いられることが多くなっている。
【0007】
図31は一般的な沿面放電オゾン発生ユニットの放電部の構成を示す平面構成図である。また、図32は図31の断面構成図である。
【0008】
図31および図32に示すように、この種の沿面放電オゾン発生ユニットはガラスあるいはセラミックスなどから成る誘電体2の一方の面に一対の線状導電電極1a、1bをスクリーン印刷などにより一定の間隔で配設して沿面電極1を形成した電極基板3を有している。この電極基板3の沿面電極1側に間隔片4を介してガスガイド5を設けて放電空間6が形成され、電極基板3の沿面電極1を形成していない誘電体2の面が冷却体7に接触している。
【0009】
ここで、誘電体2に配設された一対の線状導電電極1a、1bの表面には、誘電材18が被覆され、線状導電電極1a、1bの端部それぞれに高電圧を印加するための給電部8a、8bが設けられている。
【0010】
なお、給電部8a、8bの表面には誘電材18が被覆されていない。また、ガスガイド5には原料ガス9の供給口11とオゾン10の排出口12が設けられている。さらに、間隔片4は沿面電極1の外周に配置されており、放電空間6を形成すると共にオゾン10が排出口12以外からの排出を防止するためのガスシールの機能を有している。
【0011】
このように構成された沿面放電オゾン発生ユニットにおいては、給電部8a、8b間に電源13から高電圧を印加し、沿面電極1で沿面放電せしめることによって、供給口11から供給される原料ガス9が放電空間6を通過するときオゾン10となり、このオゾン10を排出口12から取り出すことができる。
【0012】
このとき、放電により発生する熱を冷却するため、冷却体7の内部に設けられた冷却水室14に冷却水15を所定の流量で入り口ポート16から供給し、出口ポート17から排出している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上述したような従来の沿面放電オゾン発生ユニットにおいては、まずオゾン発生ユニットを構成する電極基板3、間隔片4、ガスガイド5および冷却体7相互の保持固定が難しく、たとえば、電極基板3あるいはガスガイド5をボルトなどで直接締結し保持固定しようとすると誘電体であるため破損する可能性がある。
【0014】
また、1つのオゾン発生ユニットに対して1つの放電空間6を有する構成のためコンパクト化が困難で、特にオゾン発生容量向上のため積層スタック構造を採用する場合、オゾン発生装置が大型化する。さらに原料ガス9の供給およびオゾン10の排出取り出し構造が非常に複雑となるため、部品点数の増大、組立工数の増大などコストアップの要因となっている。
【0015】
さらに、放電空間6を形成している間隔片4は原料ガス9およびオゾン10のガスシール機能も有しているため、ギャップG′の寸法が不均一で通過する原料ガス9およびオゾン10の流速にアンバランスが生じ、沿面放電によるオゾン発生が不安定となる可能性がある。
【0016】
また、冷却体7の製作精度が悪いと電極基板3と冷却体7の接触面で均一的に全面密着せず、放電により発生する熱の冷却効率が悪化して放電特性に悪影響を及ぼすためオゾン発生が不安定となる可能性がある。
【0017】
さらに、冷却体7は平板形で内部に冷却水室14が設けられているために、電極基板3との接触面の剛性が弱く、冷却水15の流れにより入り口ポート16と出口ポート17間で圧力差が生じて電極基板3との接触面が変形することがある。この場合は上述と同様に電極基板3と冷却体7の接触面で均一的に全面密着せず、放電により発生する熱の冷却効率が悪化して放電特性に悪影響を及ぼすため、オゾン発生が不安定となる。
【0018】
さらに、オゾンを用いた上下水処理、工業排水処理、パルプ漂白処理および医療機器あるいは食品の殺菌処理などにはオゾン発生ユニットに周辺機器を含めた付加価値の高いオゾン発生装置と高度なオゾン処理システムの構築が求められている。
【0019】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、装置のコンパクト化と小型で大容量化を図り、かつ、メンテナンス性の向上およびコスト低減を達成することのでき、高濃度で高効率で、かつ安定性の高い沿面放電オゾン発生ユニットを提供し、さらに、付加価値の高いオゾン発生装置を提供し、また高度なオゾン処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、冷却水室を有する少なくとも一対の冷却体と、各冷却体の隣接する冷却体に対向する面に設けられ、誘電体と、この誘電体の一方の面に一定間隔で配置されて沿面電極を形成する少なくとも一対の電極を有する電極基板と、各冷却体間に配置された間隔片と、を備えたことを特徴とするオゾン発生ユニットである。
【0021】
上記のような構成を有する放電オゾン発生ユニットによれば、ガスガイドあるいは保持板などの構成品が必要なく、構成スペースを有効に利用できるため、大容量化が容易でコンパクトに構成することができると共に、安価なオゾン発生器を提供することができる。
【0022】
本発明は、各冷却体を電極基板の外方において、締結手段により締結したことを特徴とするオゾン発生ユニットである。
【0023】
上記のような構成を有する放電オゾン発生ユニットによれば、電極基板を間接的に保持することができ、冷却体と共に簡便で容易に一体のオゾン発生ユニットを構成することができる。
【0024】
本発明は、電極基板は一つの冷却体に対して複数設置されていることを特徴とするオゾン発生ユニットである。
【0025】
上記のような構成を有するオゾン発生ユニットによれば、冷却体に対して複数枚の電極基板が配列されるため、構成スペースを有効に利用しながら大容量化が容易にコンパクトに構成することができる。
【0026】
本発明は、複数の電極基板間に、各冷却体を貫通して延びるオゾン排出空間を設けたことを特徴とするオゾン発生ユニットである。
【0027】
上記のような構成を有するオゾン発生ユニットによれば、オゾンの排出回収構成が容易で簡素化することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、沿面放電によるオゾン生成という特性を損なうことなく、誘電体から成る電極基板あるいはガスガイドなどを破損させないで、簡便で容易なオゾン発生ユニットを構成することができ、原料ガスの供給およびオゾンの排出回収構成が容易で簡素化できる。
【0029】
さらに、冷却体に対して、その両面に同一構成から成る2つの放電空間を有する構成とすることで、効率的でコンパクトなオゾン発生ユニットとすることができる。
【0030】
また、オゾン発生ユニットを一体のスタック構成とすることで、容易に大容量化を図ることができ、構成要素の共通化および標準化が可能となる。さらに、オゾン発生ユニットに摺動体を設けることによって圧力容器への収納組立、およびメンテナンス時間を短縮することができる。
【0031】
さらに、本発明の冷却体あるいは間隔片あるいはガスガイドによって、効果的な冷却、構成の簡素化、組立管理の容易さ、部品削減および組立工数削減を図ることができる。
【0032】
また沿面放電オゾン発生ユニットに紫外線照射装置あるいは気体供給装置あるいは吸着装置などの周辺機器を具備することで、付加価値の高いオゾン発生装置を構成することができる。また、オゾン発生装置を上下水あるいは気体などの浄化を高度に行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
第1の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0034】
図1は本発明の沿面放電オゾン発生ユニットを示し、図2(a)は図1の断面図であり、図2(b)は電極基板を示す図である。
【0035】
図1および図2(a)(b)に示すように、沿面放電オゾン発生ユニット50は、ガラスあるいはセラミックスなどから成る誘電体2と、誘電体2の一方の面にスクリーン印刷などにより一定の間隔で形成された一対の線状電極1a、1bからなる沿面電極1とを有する電極基板3と、この電極基板3の沿面電極1側に間隔片4を介して設けられ放電空間6を形成するガスガイド5と、電極基板3の沿面電極1を形成していない誘電体2の面に接触した冷却体7とを備えている。
【0036】
図2(b)に示すように、誘電体2に配設された一対の線状導電電極1a、1bの表面には、誘電材18が全面被覆されており、線状電極1a、1bの端部それぞれに、高電圧を印加するための給電部8a、8bが設けられている。ただし、該給電部8a、8bの表面には、誘電材18は被覆されていない。またガスガイド5としては、ガラスあるいはセラミックスなどの誘電体が使用されている。
【0037】
またガスガイド5の電極基板3とは反対側の面に、弾性体19a、19bが配置され、この弾性体19a、19bを介して保持板20が配置されている。誘電材18で被覆された電極基板3、放電空間6を形成するための間隔片4、およびガスガイド5を直接締め込ないように、電極基板3、間隔片4およびガスガイド5の外周側(外方)で、保持板20と冷却体7が複数本のボルト(締結手段)21で締結されている。このとき、保持板20と冷却体7との間であってボルト21外周部には、ガスガイド5と保持板20が直接接しないようにボルトガイド22が設けられている。すなわち、ボルトガイド22によって、ガスガイド5と保持板20との間に一定の隙間を設けることができる。このため、電極基板3と、間隔片4と、ガスガイド5を、保持板20と冷却体7との間で弾性体19a、19bの弾性力によって間接的に保持固定することができる。
【0038】
弾性体19a、19bは耐オゾン性のゴム材かあるいは耐オゾン性のバネ体が使用され、弾性体19a、19bはガスガイド5面を均一な力で圧縮するように環状に配置されており、保持板20に加工された溝20a内に装着されている。
【0039】
誘電体からなる電極基板3と、同様に誘電体からなるガスガイド5は、金属に比べて機械的強度が劣る。このため、電極基板3とガスガイド5を間接的に保持固定するときの保持力Fに対し、誘電体の物性から決まる電極基板3とガスガイド5の静的許容荷重Pと、電極基板3とガスガイド5の重量と摩擦係数および移動加速度から決まる力Wの関係式が下式(1)を満足するように、弾性体19a、19bの圧縮率と硬度、あるいはバネ定数および形状・寸法が定められる。
P>F>W ……(1)
【0040】
すなわち、電極基板3とガスガイド5を間接的に保持固定するとき、保持力によって破壊せず、またオゾン発生ユニット50を移動したときにズレないようになっている。
【0041】
図1および図2に示すように、オゾン発生ユニット50を構成する電極基板3と、ガスガイド5と、冷却体7と、保持板20の中心部には円柱状のオゾン排出空間23が設けられている。原料ガス9がオゾン発生ユニット50の外周全面から供給されるように、電極基板3とガスガイド5の外周面は間隔片4の厚さ分のギャップGの寸法で開口している。なお、放電空間6のギャップGも、間隔片4の厚さ分で確保されている。したがって、オゾン発生ユニット50の外周面より供給される原料ガス9が放電空間6を通過するとき、沿面放電によってオゾン10が生成され、中心部のオゾン排出空間23に排出され回収される。
【0042】
なおオゾン排出空間23はオゾン発生ユニット50を複数のスタック構成としたとき、放電空間6を通過する原料ガス9およびオゾン10の流速がほぼ一定となるようにオゾン排出空間23の直径φDが決定されるが、この関係は後述する。オゾン排出空間23は、電極基板3およびガスガイド5などの加工性から円柱状が好ましいが、角形状でも良い。
【0043】
なお、前記オゾン排出空間23の近傍のガスガイド5と保持板20の間に配置された弾性体19a、19bのすくなくとも一方は、原料ガス9およびオゾン10が漏れないように耐オゾン性のゴム材となっており、シール機能を有している。
【0044】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
【0045】
線状電極1a、1bの端部にそれぞれ設けられた給電部8a、8b間に高圧電源13から高電圧が印加され、沿面電極1において沿面放電させることによって、原料ガス9が化学反応しオゾン10が生成され、オゾン排出空間23より回収される。このとき、放電によって発生する反応熱は、冷却体7の内部の冷却水室14に供給された冷却水15により除去される。この冷却水15は所定の流量で入口ポート16から冷却水室14内に供給され、出口ポート17から排出している。
【0046】
ここで、電極基板3、ガスガイド5および冷却体7の平面形状は相互の位置関係、例えば、給電部8a、8bと冷却水15の入口ポート16および出口ポート17の位置関係などを明確にするため、矩形状としたほうが好ましいが、それぞれの加工性を考慮して多角形状あるいは円形状となっていてもよい。ただし、給電部8a、8b、あるいは冷却水15の入口ポート16および出口ポート17の接続組立作業の煩雑さを回避するため、給電部8a、8bと、冷却水15の入口ポート16および出口ポート17は対向位置あるいは90°回転した位置に配置されている。
【0047】
本実施の形態によれば、沿面放電によるオゾン生成という特性を損なうことなく、電極基板3、間隔片4およびガスガイド5を間接的に保持固定することができ、簡便かつ容易に一体のオゾン発生ユニット50を構成できる。
【0048】
このとき、弾性体19a、19bの弾性力すなわち保持力Fは、その圧縮率と硬度あるいはバネ定数および形状・寸法が最適になるように選定されるため、誘電体から成る電極基板3およびガスガイド5が破損しないような均一な保持力Fとすることができる。また、ボルトガイド22によってガスガイド5が保持板20に直接接することがないため、誘電体から成る電極基板3およびガスガイド5の破損を防止することができる。
【0049】
また、ガスガイド5を誘電体としたことから、沿面電極1とガスガイド5の間での異常放電を防止することができ、安定した沿面放電を得ることができる。
【0050】
また、原料ガス9はオゾン発生ユニット50の外周全面から供給され、オゾン10はオゾン発生ユニットの中心部のオゾン排出空間23に排出され回収されるため、原料ガス9を供給するための構成品が必要なく、また、オゾン10の排出回収構成が容易で簡素化することができる。さらに、弾性体19a、19bのすくなくとも一方の弾性体はシール機能を有しているため、原料ガス9およびオゾン10が放電空間6およびオゾン排出空間23から漏れることなく、オゾン10を効率良く回収することができる。
【0051】
また、給電部8a、8bと冷却水15の入口ポート16および出口ポート17の位置関係を明確に区分することで、それぞれの作業スペースが確保でき、接続組立作業の煩雑さの回避および組立工数の低減が可能となる。
【0052】
第2の実施の形態
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0053】
図3および図4は、本発明によるオゾン発生ユニットの断面図を示す図である。
【0054】
図3および図4において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0055】
図3および図4において、ガラスあるいはセラミックスなどから成る誘電体2の一方の面に、スクリーン印刷などにより一定の間隔で一対の線状電極1a、1bを配設して沿面電極1を形成することにより、電極基板3が得られ、この電極基板3の沿面電極1側に間隔片4を介してガスガイド5を設け放電空間6が形成されている。電極基板3の沿面電極1を形成していない誘電体2の面は冷却体7に接触している。冷却体7の他方の面側にも上記と同様に、電極基板3と、放電空間6を形成するための間隔片4と、ガスガイド5が設けられ、冷却体7を挟んで両面に対称に放電空間6が形成され、このようにしてオゾン発生ユニット50が構成されている。すなわち、1つの冷却体7に対し、その両面に同一構成から成る2つの放電空間6が設けられている。
【0056】
さらに、各ガスガイド5には弾性体19a、19bを介して保持板20が設けられ、原料ガス9の供給とオゾン10の排出回収方法は上述の第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0057】
図3において、冷却体7と保持板20が複数本のボルト21で締結され、電極基板3と、間隔片4と、ガスガイド5は直接締め込ないよう間接的に保持固定されている。
【0058】
図4において、冷却体7を挟んで保持板20同士が複数本のボルト21で締結され、電極基板3と、間隔片4と、ガスガイド5は直接締め込ないよう間接的に保持固定されている。
【0059】
このとき、ボルト21の締結部にはガスガイド5と保持板20が直接接しないように、ボルトガイド22が設けられている。
【0060】
本実施の形態によれば、沿面放電によるオゾン生成という特性を損なうことなく、電極基板3、間隔片4およびガスガイド5を間接的に保持固定することができ、かつ1つの冷却体7に対し、その両面に同一構成から成る2つの放電空間6を設けることができる。このため効率的でコンパクトな構成が可能で、簡便で容易に一体のオゾン発生ユニット50を構成できる。また、部品点数の低減および組立作業工数の低減などコスト低減が可能となる。
【0061】
第3の実施の形態
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。図5はオゾン発生ユニットの平面図を示し、図6はオゾン発生ユニットが冷却体7の一面のみに配置された状態を示し、図7はオゾン発生ユニットが冷却体7の両面に配置された状態を示す。
【0062】
図5乃至図7において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0063】
図5乃至図7に示すように、保持板20の端部には角柱状のオゾン排出空間23が設けられており、また、原料ガス9がオゾン排出空間23と対向する一面のみから供給されるように、電極基板3と同じ幅で、かつ間隔片4の厚さ分のギャップGの寸法の開口がオゾン排出空間23と対向する面に設けられている。なお、放電空間6のギャップGも間隔片4の厚さ分で確保されている。
【0064】
さらに、原料ガス9の供給面以外の他の三面においては、冷却体7と保持板20間あるいは保持板20相互間に、原料ガス9あるいはオゾン10が漏れないように耐オゾン性のパッキン24が装着されシールしている。
【0065】
したがって、オゾン発生ユニット50の一面より供給される原料ガス9が放電空間6を平行に通過すると、沿面放電によってオゾン10が生成され端部のオゾン排出空間23に排出され回収される。
【0066】
本実施の形態によれば、原料ガス9は電極基板3と同じ幅でオゾン発生ユニットの一面のみから供給されるため、放電空間6を通過する原料ガス9の流速を一定にすることが容易で、沿面放電を安定させることができる。さらに、原料ガス9を供給するための構成品が必要なく、また、オゾン10の排出回収構成が容易で簡素化することができ、原料ガス9およびオゾン10が放電空間6およびオゾン排出空間23から漏れることなく、オゾン10を効率良く回収することができる。
【0067】
また、沿面放電によるオゾン生成という特性を損なうことなく、電極基板3、間隔片4およびガスガイド5を間接的に保持固定することができ、かつ、効率的にコンパクトな構成が可能で、簡便で容易に一体のオゾン発生ユニットを構成できる。
【0068】
第4の実施の形態
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0069】
図8および図9はオゾン発生ユニットを複数個積層しスタック化して構成されたオゾン発生装置80を示す図である。
【0070】
図8および図9に示す第4の実施の形態において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。図8および図9に示すように、オゾン発生装置は図1乃至図7に示すオゾン発生ユニット50を複数積層して構成されている。
【0071】
たとえば、オゾン発生容量1kg/hの沿面放電オゾン発生装置を製作するとき、オゾン発生ユニット50単体としての発生容量が50g/hで設計すると、積層数は20個となる。
【0072】
ここで、一体のスタック構成とするためにオゾン発生ユニット50には複数個のスタッド貫通孔を設け、オゾン発生ユニット50を必要な個数を積層した上で、該貫通孔に貫通スタッド25を取付け、積層されたオゾン発生ユニット50の両端部をナット26で締結して一体のスタック構成としている。この場合、スタッド25とナット26は締結手段を構成する。
【0073】
また、各オゾン発生ユニット50にはオゾン排出空間23が設けられており、一体のスタック構成としたオゾン発生装置ではオゾン排出空間23が連続された共有の空間が形成される。そして、各オゾン発生ユニット50に原料ガス9が供給され、沿面放電によって得られるオゾン10が共有空間に排出され、共有空間23端部に設けられたオゾン取出口28からオゾン10が回収される。
【0074】
オゾン排出空間23のオゾン取出口28と反対側端部には、閉止板29が設けられている。また、オゾン発生ユニット50相互間のオゾン排出空間23近傍と、共有空間23端部に設けられたオゾン取出口28および閉止板29部には、耐オゾン性のオーリング(Oリング)27が装着されてガスシールされ、オゾン10の漏れを防止している。
【0075】
上述したオゾン発生ユニット50のスタック化を行なうにあたり、オゾン発生ユニット50単体のオゾン発生容量と、1個のオゾン発生装置として必要な発生容量の関係が、工作性およびコスト面で考慮されて決定される。
【0076】
たとえば、1個のオゾン発生装置として必要な発生容量が100g/hとしたとき、オゾン発生ユニット50単体の発生容量を50g/hで設計する場合の積層数は2個となる。またオゾン発生ユニット50単体の発生容量が100g/hの場合の積層数は1個となり、25g/hの場合の積層数は4個となる。これらの関係は組立工作の容易さ、あるいはコストの安価さなどを考慮してその組み合わせが決定される。
【0077】
つぎに、一体のスタック構成としたオゾン発生装置では複数個のオゾン発生ユニット50が積層されているため、オゾン発生ユニット相互間に装着されたオーリング27のシール性能に必要な圧縮力はオーリング27の個数倍となり、その圧縮力は複数本の貫通スタッド25とナット26の締め付け力で決まる。
【0078】
そこで、貫通スタッド25とナット26の締め付け力をP1、貫通スタッド25の本数をn1、オーリング27の個数をn2、n2個のオーリング27のシール性能に必要な圧縮力をP2としたとき、それぞれの関係が下式(2)を満足するように、貫通スタッド25とナット26のサイズと本数n1が最適となるように選定される。
P1×n1>P2×n2‐‐‐‐(2)
【0079】
なお、貫通スタッド25とナット26の締め付け力P1は、そのサイズから規定される締め付けトルク値によって必然的に決まる。
【0080】
図9は一体にスタック構成されたオゾン発生装置を模式的に示す断面図である。
【0081】
一体にスタック構成された各オゾン発生ユニット50の放電空間6に原料ガス9が供給される。沿面放電によって得られるオゾン10はオゾン排出空間23に排出され、スタック長さ1の共有空間23を流れ前記オゾン取出口28より回収される。このとき、スタック長さ1の共有空間23の流路をオゾンが流れると、その流路抵抗によって圧力損失が生じるため、オゾン取出口28近傍の放電空間6を流れるガス流速と閉止板29近傍の放電空間6を流れるガス流速に相違が出る。この場合、各オゾン発生ユニット50の放電空間6を通過するガス流速が一定とならずアンバランスが生じる。
【0082】
各オゾン発生ユニット50の放電空間6を通過するガス流速のアンバランスは、定性的につぎのような状態となり、スタック長さ1が長くなるほど顕著に悪くなる。
V1<V2<V3‐‐‐‐‐<Vn
【0083】
これは、前記圧力損失で各オゾン発生ユニット50のオゾン10が放電空間6からオゾン排出空間23に出る部分で圧力差ができるためである。
【0084】
そこで、各オゾン発生ユニット50の放電空間6を通過するガス流速を一定とするために、オゾン10が放電空間6からオゾン排出空間23に流出する部分の開口面積に対するオゾン排出空間23の開口面積の比をオゾン排出空間比率αとすると、このオゾン排出空間比率αが2倍以上になるようにオゾン排出空間23の開口寸法が決定される。
【0085】
たとえば、オゾン排出空間23の形状が円柱状の場合、一体にスタック構成されたオゾン発生ユニット50の放電空間6の個数をn、放電空間6のギャップをG、オゾン排出空間23の開口直径をD、オゾン10が放電空間6からオゾン排出空間23に流出する部分の開口面積の総計をA1、オゾン排出空間23の開口面積をA2とすると、下式(3)、(4)、(5)を満足するようにオゾン排出空間23の開口寸法が決定される。
A1=n×π×D×G‐‐‐‐‐(3)
A2=π×(D/2)2 ‐‐‐‐(4)
α=(A2/A1)≧2‐‐‐(5) α:オゾン排出空間比率
【0086】
また、オゾン排出空間23の形状が角柱状の場合、オゾン排出空間23の開口幅をL1、開口長さをL2とすると、上述と同様に下式(6)、(7)、(8)を満足するようにオゾン排出空間23の開口寸法が決定される。
A1=n×π×L1×L2×G‐‐‐(6)
A2=L1×L2 ‐‐‐(7)
α=(A2/A1)≧2 ‐‐‐(8) α:オゾン排出空間比率
【0087】
ここで、オゾン排出空間比率α≧2は、類似構成モデルによる実験あるいは経験的に求められる。
【0088】
本実施の形態によれば、オゾン発生ユニット50をスタック化することで、オゾン発生装置の大容量化が容易でコンパクトに構成できると共に、各オゾン発生ユニット50のオゾン排出空間23が連続された共有な空間として形成されるため、オゾン10の排出回収が容易で構成部品を簡素化することができる。さらに、オゾン発生ユニット50は単体として共通化と標準化が可能となり、コストメリットが大きくなる。
【0089】
また、各オゾン発生ユニット50相互間にはオーリング27が装着されるので、原料ガス9およびオゾン10が放電空間6およびオゾン排出空間23から漏れることなく、オゾン10を効率良く回収することができる。またオゾン発生ユニット50を貫通する貫通スタッド25のサイズあるいは本数およびオーリング27のサイズあるいは硬度などを最適に選定することができる。
【0090】
つぎに、オゾン排出空間比率α≧2とし、オゾン10が放電空間6からオゾン排出空間23に流出する部分の開口面積に対するオゾン排出空間23の開口面積を大きくすることにより、オゾン10が共有空間を流れるときの圧力損失を低減させ、各オゾン発生ユニット50のオゾン10が放電空間6からオゾン排出空間23に出る部分で圧力差を極力抑えることができる。このため、各オゾン発生ユニット50の放電空間6を通過するガス流速をほぼ一定とすることができる。
【0091】
第5の実施の形態
次に本発明の第5の実施の形態について説明する。図10は本発明の第5の実施の形態を示す図である。図10に示すように、沿面放電オゾン発生装置80は、図1乃至図7に示すオゾン発生ユニット50を複数積層するとともに、各オゾン発生ユニット50間に冷却体7と、冷却体7の両面に設けられた一対の電極基板3と、一対の電極基板3に間隔片4を介して設けられたガスガイド5を配置して構成されている。
【0092】
図10に示すように、オゾン発生ユニット50のガスガイド5の背面に弾性体19a,19bを介して配置された保持板20を、オゾン発生ユニット50相互間に設けられた冷却体7、電極基板3およびガスガイド5の保持板20として機能させている。
【0093】
全体として一体のスタック構成とするために、保持板20の両面に加工された溝20a内に弾性体19a,19bが装着され、保持板20相互にあるいは保持板20と冷却体7を複数本のボルト21で締結している。
【0094】
本実施の形態によれば、オゾン発生ユニットをスタック化する上で、各オゾン発生ユニットの保持板20を共用することができ、部品の共通化による部品点数の削減および組立工数の削減を実現することができる。
【0095】
第6実施の形態
次に本発明の第6の実施の形態について説明する。
【0096】
図11は本発明の沿面放電オゾン発生装置80を示す構成図である。
【0097】
図1乃至図7に示すオゾン発生ユニット50を一体にスタック構成してオゾン発生装置が構成される。複数個のオゾン発生ユニットは圧力容器30内に収納され、圧力容器30の外部に取り出されるとき、一体にスタック構成された複数個のオゾン発生ユニット50が摺動体32によって水平に摺動するようにしている。
【0098】
スタック化されたオゾン発生ユニット50の貫通スタッド25の両端部あるいはオゾン発生ユニットの両端部の保持板20に、オゾン発生ユニット50を支持するための支柱33が取付けられている。圧力容器30の底部には摺動ガイド34が設置され、この摺動ガイド34に摺動体32を介して支柱33が摺動自在に設けられている。
【0099】
まお、摺動体32は支持台とベアリングなどで構成した、あるいは支持台とふっ素樹脂などの低摩擦材などで構成したスライド機構である。
【0100】
また、圧力容器30の開口部の設置ベース面には架台35が設置され、架台35上であって圧力容器30の底部の摺動ガイド34の延長上に、摺動ガイド36が設置されている。
【0101】
ここで架台35および摺動ガイド36は、一体にスタック構成されたオゾン発生ユニット50を圧力容器30内に収納するとき、あるいは圧力容器カバー31を取外して圧力容器30の外部に取り出すときに使用し、通常の沿面放電オゾン発生器運転時には撤去される。
【0102】
本実施の形態によれば、一体にスタック化されたオゾン発生ユニット50の圧力容器30内への収納、あるいは圧力容器30の外部への取り出しがスムースかつ容易となり、組立あるいはメンテナンス時間を短縮できる。
【0103】
第7の実施の形態
次に本発明の第7の実施の形態について説明する。
【0104】
図12は本発明の沿面放電オゾン発生ユニットを示す図であり、図13は電極基板3を冷却体7に接触させた状態を示す部分断面拡大図である。本実施の形態において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0105】
図12および図13において、電極基板3は誘電体2のうち沿面電極1と反対側の面を冷却体7に接触させているが、冷却体7の電極基板3と接触する面に電極基板3の形状に合わせ、電極基板3と精密に嵌め合うように凹部7aが形成され、電極基板3と冷却体7相互の組み合わせが容易に行えるようになっている。
【0106】
この凹部7aは平面度が50μm以下であり、表面粗さが0.8a以下で加工され、接触面の加工状態を良くすることで電極基板3と冷却体7を接触面で均一に全面密着させるようにしている。
【0107】
さらに、この凹部7aの加工面のはめ合い深さ、すなわち冷却体7の凹部7aの深さt1は電極基板3の厚さt2の1/2から2/3となっており、電極基板3を嵌め合いにより冷却体7に接触させたときに、電極基板3の沿面電極1側の面が冷却体7の凹部7aより外方へ飛び出すようにして原料ガス9の供給スペースを確保している。
【0108】
また、電極基板3を構成する誘電体2と、金属から成る冷却体7は、熱膨張係数に相違があるため、電極基板3と冷却体7の凹部7aの嵌め合い隙間g1は最小10μmから最大200μm程度になるよう設定され、沿面放電による温度上昇に対して電極基板3と冷却体7の膨張分のスペースクリアランスを確保している。
【0109】
この、嵌め合い隙間g1は沿面放電による温度上昇と電極基板3の形状を考慮し、誘電体2および冷却体7のそれぞれの熱的物性値と、形状および実験などから求める。
【0110】
また、図14は冷却体の構成を示す平面図であり、図15(a)(b)は図14の断面図である。
【0111】
冷却体7はステンレスあるいはアルミなどの金属からなり、電極基板3と組み合わせされることから矩形状あるいは円形状の平板形を有している。また冷却体7は電極基板3の沿面放電による発生熱を冷却するため内部に冷却水室14を有し、また冷却体7には冷却水室14に冷却水15を供給する冷却水入口ポート16および冷却水室14から冷却水15を排出する冷却水出口ポートが取付けられている。
【0112】
このような冷却体7は冷却水室14が加工によって形成されたベース37と、ベース37に取付けられたカバー38とから構成され、ベース37とカバー38は溶接されている。なお、ベース37とカバー38はボルト締結構成としても良いが、締結構造は工作性あるいはコストを考慮して決められる。
【0113】
また、ベース37とカバー38の冷却水室14側には、それぞれ補強板39、40が交互に配置され、たとえば、補強板39はカバー38に、補強板40はベース37に取付けられている。このとき、補強板39、40は冷却水入口ポート16から冷却水出口ポート17まで、冷却水室14内の冷却水15がジグザグに流れる流路構成となるように配置されている。
【0114】
本実施の形態によれば、電極基板3と冷却体7の接触面において、冷却体7に電極基板3の形状に合わせて凹部7aを加工し、この凹部7aの加工面精度および加工深さおよびスペースクリアランスが最適な値に規定されるため、電極基板3と冷却体7を精密な状態で組み合わせることができ、また、電極基板3を効果的に冷却することができる。
【0115】
次に、冷却体7をベース37とカバー39で構成することで、冷却水室14を容易に設けることができる。
【0116】
また、冷却水室14内に補強板39、40を交互に配置し取付たことによって、冷却水15が冷却水室14内を循環し流れるとき、冷却水15の圧力に対し冷却体7の剛性を強めることができ、コンパクトに冷却体7を構成することができる。さらに、補強板39、40によって、冷却水室14の全般にわたり冷却水15を有効に循環させることができ、電極基板3の沿面放電による発生熱を効果的に冷却することができる。
【0117】
第8の実施の形態
次に本発明の第8の実施の形態について説明する。
【0118】
図16乃至図18は、沿面放電オゾン発生ユニットの間隔片4の形状および配置状態を示す平面図である。本実施の形態において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0119】
図16乃至図18において、放電空間6を形成するために電極基板3とガスガイド5の間に設けられた間隔片4は、耐オゾン性の金属、あるいは耐紫外線および耐オゾン性の絶縁材からなり、放電空間6のギャップGが確保できる厚さを有している。
【0120】
また、間隔片4は放電空間6のギャップGを放電空間6の全般にわたり均一に確保し、かつ、電極基板3の沿面放電面積が最大となるように、電極基板3とガスガイド5との間に等間隔で複数個配置している。
【0121】
たとえば、図16に示すように間隔片4の形状は細長平板となっており、オゾン排出空間23に対して、放射状に等間隔で配置されている。また図17に示すように、間隔片4の形状を小径の円形平板とし、放電空間6全般にわたり等間隔に配置してもよい。また、図17の間隔片4の形状を小型の矩形平板としてもよい。
【0122】
なお、図18は原料ガス9を一方向から供給し反対側のオゾン排出空間23からオゾン10を回収する構成を示しており、間隔片4は細長平板からなるとともに、放電空間6全般にわたり等間隔に配置されている。図18において、間隔片4を小径の円形平板あるいは小型の矩形平板とし、放電空間6全般にわたり等間隔に配置してもよい。
【0123】
ここで、放電空間6のギャップGの寸法はオゾン拡散時間と放電空間6におけるオゾン滞留時間の関係で最適な寸法が決められており、一般的に2mm以下とすることが多い。
【0124】
このとき、沿面放電の特性上、対向電極で無声放電させるオゾン発生器と比較してギャップGの精度はあまり要求されない。
【0125】
また、図19および図20は、間隔片4をガスガイド5と一体に設けた状態を示す平面図であり、図21は間隔片4とガスガイド5の一体部を示す断面拡大図である。
【0126】
間隔片4はガスガイド5と一体に構成されている。すなわち、誘電体からなるガスガイド5の放電空間6側の面を凹凸加工し、凸部を間隔片4として機能させるようガスガイド5と一体に形成している。
【0127】
また、間隔片4をガスガイド5と一体に構成する他の実施例として、誘電体からなるガスガイド5の放電空間6側の面に、耐オゾン性の金属あるいは耐紫外線および耐オゾン性の絶縁物からなる間隔片4を化学的接合法あるいは接着法あるいは機械的結合法などにより結合させてもよい。
【0128】
ここで、ガスガイド5に加工された凸部およびガスガイド5に結合された間隔片4の形状および配置は、上記の各実施の形態と同様に、細長平板とし、オゾン排出空間23に対して、放射状に等間隔で配置されている。またガスガイド5の凸部を小径の円形平板として放電空間6全般にわたり等間隔に配置し、あるいは小型の矩形平板として放電空間6全般にわたり等間隔に配置してもよい。
【0129】
本発明の形態によれば、間隔片4は薄板状の金属あるいは絶縁物を加工し、放電空間6のギャップGを均一に確保するように等間隔に複数個配置されるので、放電空間6による沿面放電面積を最大限となるように容易に形成できる。さらに、間隔片4の製作が容易にできる。
【0130】
また、沿面放電の特性上、対向電極で無声放電させるオゾン発生器と比較してギャップGの精度を厳しくする必要がないため、製造上の寸法管理および誤差管理が容易で組立作業工数の低減などコスト低減が可能となる。
【0131】
すなわち、間隔片4の厚さ公差を厳しく管理しなくても、沿面放電によるオゾン発生特性に影響を及ぼすことはない。
【0132】
つぎに、ガスガイド5に凹凸加工を施して凸部を形成し、あるいはガスガイド5に間隔片4を結合させてガスガイド5と間隔片4を一体とすることで、さらに、放電空間6の形成が容易になり、オゾン発生ユニットの組立が簡単となる。
【0133】
第9の実施の形態
次に本発明の第9の実施の形態について説明する。
【0134】
図22は本発明のオゾン発生装置を示すフロー図である。図22において、給気ヘッダ51より供給される原料の空気は、空気源ブロワ52により加圧されて空気冷却器53に送られる。この空気は空気冷却器53でマイナス5℃まで冷却され、水分は凝縮/除去される。更にこの冷却空気は吸着材にを有する吸着装置54に導かれ、露点マイナス60℃まで乾燥させられる。その後乾燥空気は第1乃至第8の実施の形態に示す沿面放電オゾン発生ユニット50に導入され、高圧電源13(図1参照)により所定の電力を投入され、発生オゾン濃度が調節される。オゾン発生ユニット50により高濃度のオゾンが発生し、オゾンヘッダー管55に導かれて、オゾン化空気として対象の水や汚染ガスなどに注入され汚染物の分解に寄与する。
【0135】
ここで、沿面放電オゾン発生ユニット50には、紫外線照射装置61と、過酸化水素製造装置62と、触媒分解装置63と、放射線発生装置64と、超音波発生装置65と、pH調整装置66などが付属して設けられ、全体としてオゾン発生装置80を構成している。
【0136】
硫酸水素アンモニウムの電気分解や、ナトリウムなどの過酸化物に希硫酸を加えることにより、気体としての過酸化水素を作ることができるが、本実施の形態においては市販の過酸化水素水を利用して過酸化水素製造装置62で過酸化水素を作製する。過酸化水素製造装置62は沿面放電オゾン発生ユニットに付属させて組み合わせ、過酸化水素はオゾンと混合して処理対象の水あるいは気体に接触する。
【0137】
紫外線発生装置61は、低圧水銀ランプまたはエキシマランプを有し、波長200nm付近の紫外線を発生させるものである。紫外線は、オゾン接触と同時に照射するのが望ましい。
【0138】
触媒分解装置63は、アルミニウム、チタン、マンガン、鉄などの金属酸化物を触媒として含むものであり、特にチタンは処理水中に溶解せず、また光分解反応が有るため触媒として望ましい。
【0139】
放射線照射装置64としては、金属ターゲットに高速電子を衝突させてX線を発生させるものや、60Co照射装置などが用いられる。原料気体にあらかじめ放射線を照射した後、この気体をオゾン化させる。
【0140】
超音波装置65は、トランスデューサにより数kHZの超音波発生させるものであり、生成するオゾンに対して超音波を照射する。
【0141】
紫外線照射装置61や超音波装置65はコンパクトにできるので、沿面放電オゾン発生器と一体型にして作製しても良い。
【0142】
紫外線照射装置61、過酸化水素製造装置62、触媒分解装置63、放射線発生装置64、超音波発生装置65およびpH調整装置66はオゾンの酸化力を強めることができ、これらはオゾンと共にヒドロキシラジカルを生成して、有機物を炭酸ガスと水に分解させる。
【0143】
したがって、上記のような構成を有するオゾン発生装置80によれば、オゾン処理能力を高めることができ、付加価値の高いオゾン発生装置として提供することができる。
【0144】
オゾン発生装置80は、上述のように原料の酸素を含む気体を供給する気体供給装置と、気体中の水分あるいは酸素以外の気体成分を吸着する吸着装置54とを備え、更に発生したオゾンを水あるいは気体の少なくとも1種に接触させる接触装置70を含んでいる。原料の気体は酸素、空気のいずれでも良く、気体供給装置としては気体を加圧する場合は、ブロワ52や図示しない空気圧縮機などを利用するが、加圧しない場合はファンを用いても良い。
【0145】
吸着装置54は、気体の水分を吸着して乾燥気体とするものであり、気体として酸素を使用する場合は、圧力調整により窒素やその他の不純物気体を取り除き酸素のみを供給する。吸着装置54により水分を吸着するためには、冷却装置53を設けると好都合である。
【0146】
処理対象の気体や液体との接触させる接触装置70としては、ミキシング、デフィーザー、エジェクタがある。脱臭、脱色、殺菌などの水処理のみならず、気体処理においては脱臭、ノックス・ソックス処理、ダイオキシン処理なども可能である。
【0147】
本実施の形態によれば、原料ガスの不純物を取り除くことができ、また、オゾンによる水処理あるいは気体処理などが可能となり、小型で効率的な付加価値の高いオゾン発生装置として提供することができる。
【0148】
第10の実施の形態
次に本発明の第10の実施の形態について説明する。
【0149】
図23は本発明のオゾン発生装置を用いた上水高度処理システムからなるオゾン処理システムを示す図である。また、図24は本発明のオゾン発生装置を用いた下水高度処理システムからなるオゾン処理システムを示す図である。
【0150】
図23に示すように、河川水81が混和池82、沈殿池83、砂ろ過池84、オゾン反応槽(接触装置)70、活性炭ろ過槽86、および配水池87を経て順次処理される。オゾン反応槽70へは図22に示すオゾン発生装置80が接続され、オゾン反応槽70からの排オゾンは排オゾン分解塔88から放出される。
【0151】
また図24に示すように、流入下水が、沈砂池89、最初沈殿池90、脱気槽91、最終沈殿池92、塩素混和槽94を経て順次処理される。また最終沈殿池92からの処理水の一部は砂ろ過槽93、オゾン反応槽70を経て再利用される。オゾン反応槽70へは図22に示すオゾン発生装置80が接続され、オゾン反応槽70からの排オゾンは消泡塔96を経て排オゾン分解塔88から放出される。
【0152】
このようにして、図22に示すオゾン発生装置を組込んでなるオゾン処理システムが構成される。
【0153】
図23および図24において、活性炭ろ過槽86は、有機物の吸着を行なうものであり、砂ろ過槽93は固形物の分離を行なうものである。活性炭ろ過槽86および砂ろ過槽93に加えて、浄化装置として膜ろ過装置を設けてもよい。この膜ろ過装置は微粒子の分離、あるいは溶存有機物の分離などのためのものである。
【0154】
オゾン接触槽70は、接触池70aと接触池70aの中に均一に配列された散気管70bとを有し、注入によりオゾンを水中に溶解させる。なお、オゾンの一部は、水中に溶解した微細な微生物に対応するため膜処理を加えてもよい。
【0155】
オゾン処理後の未反応オゾンは、触媒と活性炭を詰めた排オゾン分解塔88に導かれ、活性炭によりオゾンを吸着し、触媒等によりオゾンを分解する。ほかに、未反応オゾンを熱によりオゾン分解してもよい。また、未反応オゾンをオゾン接触槽70にもどし再利用したり、汚染された水や気体に更に接触させて消費しても良い。
【0156】
なお、活性炭ろ過槽86、砂ろ過槽93および膜ろ過槽等からなる浄化装置を経た処理水にオゾンを供給してもよく、オゾンを供給した処理水を浄化装置に通してもよい。またオゾンは処理水のみならず処理すべき気体に供給してもよい。
【0157】
本実施の形態によれば、上述のシステムにより効率的で簡便に不純物を除去でき、水の臭気や色度などが格段に改善される。また安全で効率的な水もしくは気体の浄化を高度なオゾン処理システムを提供することができる。
【0158】
第11の実施の形態
次に図25および図26により本発明の第11の実施の形態について説明する。なお、図25および図26において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を符して詳細な説明を省略する。
【0159】
図25および図25に示すように、沿面放電オゾン発生ユニット50は、誘電体2と一対の線状導電電極1a、1bを有する電極基板3と、間接片4と、ガスガイド5とを備え、弾性体19a、19bと保持板20により電極基板3、間接片4およびガスガイド5が保持されている。
【0160】
ここで、冷却体7に接触して保持されている電極基板3は、1つの冷却体7の同一面上に少なくとも2枚以上の複数枚配置され、一体のオゾン発生ユニット50を構成している。このとき、電極基板3のサイズと配列枚数の関係は、オゾン発生ユニット50の大きさ、積層スタック数、レイアウト、オゾン発生器全体の大きさなどを考慮して適切に選定することができる。
【0161】
たとえば、電極基板3の1枚当たりのオゾン発生量が50g/hの場合、1つの冷却体7に対して電極基板3を4枚配列すれば、1つのオゾン発生ユニット50でのオゾン発生量は4倍のオゾン発生量200g/hを得ることができ、大容量化が容易にできる。
【0162】
またオゾン発生ユニット50の冷却体7と、ガスガイド5と、保持板20を貫通して、複数枚配置された電極基板3相互間の中心部に円柱状のオゾン排出空間23が設けられている。また原料ガス9がオゾン発生ユニット50の外周全面から供給されるように、電極基板3とガスガイド5の外周面は、間隔片4の厚さ分のギャップGの寸法で開口している。なお、放電空間6もギャップGの寸法だけ間隔片4により確保されている。
【0163】
したがって、オゾン発生ユニット50の外周面より供給される原料ガス9が放電空間6を通過するとき、沿面放電によってオゾン10が生成され中心部のオゾン排出空間23から排出され回収される。
【0164】
ここで、前記オゾン排出空間23は、オゾン発生ユニット50を複数積層してスタック構成としたとき、各放電空間6を通過する原料ガス9およびオゾン10の流速がほぼ一定となるようにオゾン排出空間23の開口面積および直径φDが決定される。
【0165】
また、オゾン排出空間23は、電極基板3およびガスガイド5などの加工性から円柱状が好ましいが、角形状でも良い。
【0166】
なお、前記オゾン排出空間23の近傍のガスガイド5と保持板20の間に配置された弾性体19a、19bのうち、少なくとも一方の弾性体19a、19bは原料ガス9およびオゾン10が漏れないように耐オゾン性のゴム材からなり、シール機能を持たせている。
【0167】
本実施の形態によれば、1つの冷却体7に対して複数枚の電極基板3が配置されるため、構成スペースを有効に利用しながらオゾン発生ユニット50の大容量化が容易でコンパクトに構成することができる。また原料ガス9がオゾン発生ユニット50の外周全面から供給され、オゾン10はオゾン発生ユニット50の中心部のオゾン排出空間23から排出されて回収される。このため、原料ガス9を供給するための構成品が必要なく、また、オゾン10の排出回収構成が容易で簡素化することができる。
【0168】
第12の実施の形態
次に図27および図28(a)(b)により本発明の第12の実施の形態について説明する。図27および図28(a)において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を符して詳細な説明を省略する。
【0169】
まず、図27および図28(a)に示すように、ガラスあるいはセラミックスなどから成る誘電体2の一方の面に一対の線状導電電極1a、1bをスクリーン印刷などにより一定の間隔で配設して沿面電極1を形成する電極基板3が作製される。また少なくとも一対の冷却体7間において、各冷却体7の互いに対向する面に、電極基板3の沿面電極1を形成していない誘電体2の面が接触してオゾン発生ユニット50を構成している。
【0170】
誘導体2に配設された一対の線状導電電極1a、1bの表面には、誘電材18が全面被覆されており、線状導電電極1a、1bの端部それぞれに高電圧を印加するための給電部8a、8bが設けられている。ただし、該給電部8a、8bの表面には誘電材18は被覆されていない。
【0171】
また各冷却体7に接触する電極基板3は、隣接する冷却体7間で沿面電極1の面同士を間隔片4を介して向い合わせ放電空間6を形成している。また各冷却体7は、それ自体の両面に電極基板3が互いに配置されている。このとき、電極基板3、間隔片4および冷却体7は電極基板3の外周側で、ボルトガイド22を貫通する複数本のボルト21により締結され、一体のオゾン発生ユニット50を構成している。
【0172】
また、オゾン発生ユニット50を積層することで、スタック化し、大容量化を図ることができる。
【0173】
また、放電空間6は間隔片4で形成されるため、ギャップGの寸法が間隔片4により確保される。このとき、一対の冷却体7間において、対向する沿面電極1の面により安定した放電特性を得るために、ギャップGの寸法は約0.5mm〜2.0mmの範囲としている。
【0174】
また、冷却体7と電極基板3の中心部に円柱状のオゾン排出空間23が設けられている。原料ガス9がオゾン発生ユニット50の外周全面から供給されるように、電極基板3とガスガイド5の外周面は、間隔片4の厚さ分のギャップGの寸法だけ開口している。
【0175】
したがって、オゾン発生ユニット50の外周面より供給される原料ガス9が放電空間6を通過するとき、沿面放電によってオゾン10が生成され、中心部のオゾン排出空間23に排出され回収される。
【0176】
ここで、オゾン発生ユニット50を複数積層したとき、各放電空間6を通過する原料ガス9およびオゾン10の流速がほぼ一定となるようにオゾン排出空間23の開口面積および直径φDが決定される。
【0177】
また、オゾン排出空間23は、電極基板3およびガスガイド5などの加工性から円柱状が好ましいが、角形状でも良い。
【0178】
本実施の形態によれば、オゾン発生ユニット50を構成するとき、電極基板3を容易に保持することができ、また、放電空間6を形成するためのガスガイド、あるいは電極基板3を保持するための保持板などの構成品が必要なく、構成スペースを有効に利用できる。このためオゾン発生ユニット50の大容量化が容易でコンパクトに構成することができ、安価なオゾン発生ユニット50を提供することができる。
【0179】
また原料ガス9がオゾン発生ユニット50の外周全面から供給され、オゾン10はオゾン発生ユニット50の中心部のオゾン排出空間23から排出され回収される。このため、原料ガス9を供給するための構成品が必要なく、また、オゾン10の排出回収構成が容易で簡素化することができる。
【0180】
なお、各冷却体7に設けられた電極基板3間に追加ガラス板4aを配置するとともに各電極基板3と追加ガラス板4aとの間に間隔片4を設けてもよい(図28(b))。
【0181】
第13の実施の形態
次に図29および図30により本発明の第13の実施の形態について説明する。図29および図30において、図1および図2に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を符して詳細な説明を省略する。
【0182】
図29および図30に示すように、オゾン発生ユニット50は、少なくとも一対の冷却体7と、各冷却体7に接触した電極基板3とを備え、各電極基板3は沿面電極1の面同士を間隔片4を介して向い合わせ放電空間6を形成している。
【0183】
ここで、冷却体7に接触して保持されている電極基板3は、1つの冷却体7の同一面上に少なくとも2枚以上配置され、一体のオゾン発生ユニット50を構成している。このとき、電極基板3のサイズと配列枚数の関係は、オゾン発生ユニット50の大きさ、積層スタック数、レイアウト、オゾン発生ユニット50全体の大きさなどを考慮して適切に選定することができる。
【0184】
たとえば、電極基板3の1枚当たりのオゾン発生量が50g/hの場合、1つの冷却体7に対して電極基板3を4枚配列すれば、1つのオゾン発生ユニットでのオゾン発生量は4倍のオゾン発生量200g/hを得ることができ、大容量化が容易にできる。
【0185】
またオゾン発生ユニット50には、電極基板3相互間の中心部に円柱状のオゾン排出空間23が設けられている。また、原料ガス9がオゾン発生ユニット50の外周全面から供給されるように、電極基板3とガスガイド5の外周面は間隔片4の厚さ分のギャップGの寸法で開口している。
【0186】
したがって、オゾン発生ユニット50の外周面より供給される原料ガス9が放電空間6を通過するとき、沿面放電によってオゾン10が生成され中心部のオゾン排出空間23から排出され回収される。
【0187】
ここで、前記オゾン排出空間23はオゾン発生ユニットを複数積層したとき、各放電空間6を通過する原料ガス9およびオゾン10の流速がほぼ一定となるようにオゾン排出空間23の開口面積および直径φDが決定される。
【0188】
また、オゾン排出空間23は加工性から円柱状が好ましいが、角形状でも良い。
【0189】
本実施の形態によれば、1つの冷却体7に対して複数枚の電極基板3が配置されるため、構成スペースを有効に利用しながらオゾン発生ユニット50の大容量化が容易となり、コンパクトに構成することができる。
【0190】
また原料ガス9がオゾン発生ユニット50の外周全面から供給され、オゾン10はオゾン発生ユニット50の中心部のオゾン排出空間23に排出されて回収されるため、原料ガス9を供給するための構成品が必要なく、また、オゾン10の排出回収構成が容易で簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0191】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すオゾン発生ユニットの平面図。
【図2】図1に示すオゾン発生ユニットの断面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるオゾン発生ユニットの断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるオゾン発生ユニットの断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるオゾン発生ユニットの平面図。
【図6】オゾン発生ユニットが冷却体の一面のみに配置された状態を示す断面図。
【図7】オゾン発生ユニットが冷却体の両面に配置された状態を示す断面図。
【図8】本発明の第4の実施の形態におけるオゾン発生装置を示す図。
【図9】図8に示すオゾン発生装置の断面模式図。
【図10】本発明の第5の実施の形態におけるオゾン発生装置を示す図。
【図11】本発明の第6の実施の形態におけるオゾン発生ユニットを圧力容器へ収納した状態を示す構成図。
【図12】本発明の第7の実施の形態における冷却体の平面図。
【図13】図12に示す冷却体の部分断面拡大図。
【図14】冷却体の構成を示す平面図。
【図15】図14に示す冷却体の断面図。
【図16】本発明の第8の実施の形態における間隔片の形状および配置を示す平面図。
【図17】間隔片の形状および配置の変形例を示す平面図。
【図18】間隔片の形状および配置の変形例を示す平面図。
【図19】間隔片の形状および配置の変形例を示す平面図。
【図20】間隔片の形状および配置の変形例を示す平面図。
【図21】間隔片の部分断面拡大図。
【図22】本発明の第9の実施の形態におけるオゾン発生装置を示すフロー図。
【図23】本発明の第10の実施の形態におけるオゾン発生装置を用いた上水高度処理システム図。
【図24】オゾン発生装置を用いた下水高度処理システム図。
【図25】本発明の第11の実施の形態におけるオゾン発生ユニットの平面図。
【図26】本発明の第11の実施の形態におけるオゾン発生ユニットの断面図。
【図27】本発明の第12の実施の形態におけるオゾン発生ユニットの平面図。
【図28】本発明の第12の実施の形態におけるオゾン発生ユニットの断面図。
【図29】本発明の第13の実施の形態におけるオゾン発生ユニットの平面図。
【図30】本発明の第13の実施の形態におけるオゾン発生ユニットの断面図。
【図31】従来の沿面放電オゾン発生器を示す平面図。
【図32】図31に示すオゾン発生器の断面構成図。
【図33】従来の無声放電オゾン発生器を示す概念図。
【符号の説明】
【0192】
1a 線状電極
1b 線状電極
1 沿面電極
2 誘電体
3 電極基板
4 間隔片
5 ガスガイド
6 放電空間
7 冷却体
8a 給電部
8b 給電部
9 原料ガス
10 オゾン
14 冷却水室
15 冷却水
16 冷却水入口ポート
17 冷却水出口ポート
19a 弾性体
19b 弾性体
20 保持板
21 ボルト
22 ボルトガイド
23 オゾン排出空間
24 パッキン
25 貫通スタッド
26 ナット
27 オーリング
28 オゾン取出口
29 閉止板
30 圧力容器
33 支柱
34 摺動ガイド
35 架台
36 摺動ガイド
37 ベース
38 カバー
39 補強板
40 補強板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却水室を有する少なくとも一対の冷却体と、
各冷却体の隣接する冷却体に対向する面に設けられ、誘電体と、この誘電体の一方の面に一定間隔で配置されて沿面電極を形成する少なくとも一対の電極を有する電極基板と、
各冷却体間に配置された間隔片と、
を備えたことを特徴とするオゾン発生ユニット。
【請求項2】
各冷却体を電極基板の外方において、締結手段により締結したことを特徴とする請求項1記載のオゾン発生ユニット。
【請求項3】
電極基板は一つの冷却体に対して複数設置されていることを特徴とする請求項1記載のオゾン発生ユニット。
【請求項4】
複数の電極基板間に、各冷却体を貫通して延びるオゾン排出空間を設けたことを特徴とする請求項3記載のオゾン発生ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2006−265100(P2006−265100A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−161296(P2006−161296)
【出願日】平成18年6月9日(2006.6.9)
【分割の表示】特願平11−198036の分割
【原出願日】平成11年7月12日(1999.7.12)
【出願人】(391017540)東芝ITコントロールシステム株式会社 (107)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】