説明

オンラインビデオゲーム制御サーバ、およびオンラインビデオゲーム制御方法

【課題】オンラインゲームを提供するサーバ装置の処理負荷を極力軽減させる。
【解決手段】オンラインビデオゲーム制御サーバ10が、自プレイヤキャラクタが非共有エリアに移行するときに、その非共有エリアを特定可能なエリア特定情報と、自プレイヤキャラクタを特定可能なキャラクタ識別情報と、当該非共有エリアを進行する過程で他属プレイヤキャラクタとの共有が不可となるインスタンス作成必須オブジェクトを提供するために用いられるインスタンス作成必須オブジェクト情報とを含むインスタンス情報を作成するとともに、他属プレイヤキャラクタとの通信を切断し、自プレイヤキャラクタの行動によってインスタンス作成必須オブジェクトの進行状態が変化する毎にインスタンス情報を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤに操作されるプレイヤ端末において遊戯されるビデオゲームの進行を通信ネットワークを介して制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インターネットなどの通信ネットワークを介してプレイヤ端末に提供されるオンラインゲームが各種提供されている。また、オンラインゲームにおけるRPG(ロールプレイングゲーム:プレイヤがゲームの世界の中であるキャラクタの役割を演じ、様々な経験を通して成長していく過程を楽しみながら、所定の目的を達成していくゲーム。)においては、複数のプレイヤがそれぞれ別個に操作する複数のプレイヤキャラクタが、ゲーム上の仮想世界における同じフィールドに同時に出現し、同じイベントを同時に体験することが可能とされているものがある。
【0003】
このオンラインゲームにおいては、同じフィールド上の地理的に近い場所に存在するプレイヤキャラクタ同士は相互にその姿を確認することが可能とされ、そのフィールド上で各プレイヤキャラクタ同士が会話などの接触を図ることも可能である、このように、他のプレイヤによって操作されている他のプレイヤキャラクタが同じフィールド上に出現してきて、一緒にゲーム上を進行させていくことが、オンラインゲーム特有の面白さの一つである。
【0004】
しかし、一方で、例えばボスキャラクタとの戦闘シーンなどにおいて、自分とは無関係な第三者が操作するプレイヤキャラクタによってボスキャラクタが倒されてしまうと、自分で倒したかったプレイヤにとっては著しくそのゲームの趣向性を害される結果となってしまう。
【0005】
さらに、例えばあるプレイヤが操作するプレイヤキャラクタによってゲーム上の仮想世界が破壊されてしまった場合には、同じ仮想世界に存在していた他のプレイヤキャラクタを操作する他の全てのプレイヤにその影響が反映されてしまう。
【0006】
上記のような弊害を防止するために、オンラインゲームでは、ボスキャラクタとの対峙といった重要な場面に遭遇するタイミングで他のプレイヤとのゲームの世界の共有を遮断し、プレイヤもしくはパーティ毎に「プライベートエリア」と呼ばれる領域を設定することで、重要なイベントは全てのプレイヤが経験できるように工夫されている。
【0007】
このプライベートエリアは、ある特定のゲーム世界上のエリアにプレイヤキャラクタが移動する際に、当該のエリアに必要なマップデータや、敵キャラクタデータ等の一切のデータについて動的にインスタンス(コピー)をプレイヤ(もしくはパーティ)の数と同じ数だけ作成することで実現されている。
【0008】
従って、プライベートエリアの作成対象となっているエリアもしくはイベントに多数のプレイヤが同時にアクセスするとオンラインゲームを提供するオンラインゲーム提供サーバの処理負荷が増大することになってしまうという問題があった。
【0009】
オンラインゲームの負荷軽減については、特にMMORPG(Massively Multiplayer Online Role Playing Game)等、サーバへの負荷の高い形式でストーリーが展開されるものについて様々な技術が提案されている。
【0010】
例えば特許文献1には、アイテムの取得・交換や、敵キャラクタへの攻撃といった重要な情報のみ通信を行い、重要な情報以外のデータ(プレイヤキャラクタの移動等)については、通信を行わないようにすることで、サーバの負荷を軽減することが記載されている。
【0011】
また、特許文献2には、画面に表示されるプレイヤキャラクタの数に上限を設定することで、同じエリアに上限数を超えるプレイヤキャラクタが存在しても、超過分のキャラクタのデータは反映させない(通信しない)ことで、サーバの負荷を軽減することが記載されている。
【0012】
さらに、特許文献3には、チャットの送受信データ量を元に当該エリアの混雑度を判定し、混雑度に合わせて通信可能領域を段階的に増減させることで、サーバの負荷を軽減することが記載されている。
【0013】
【特許文献1】特開2001−232068号公報
【特許文献2】特開2002−183762号公報
【特許文献3】特開2004−298373号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
ところが、上述した従来の技術におけるプライベートエリアは、プレイヤ(もしくはパーティ)毎に、そのエリア内で用いられる全てのデータについてプレイヤおよびパーティの分だけのインスタンスを作成することとしているので、プレイヤ(もしくはパーティ)数に比例してプライベートエリアの制御に関するサーバリソースが増加することとなってしまうという問題があった。
【0015】
また、上述した特許文献1〜3のような手法によってサーバの負荷を軽減するようにしたものがあるが、依然としてオンラインゲームを提供するサーバの処理負荷は多大なものとなっており、さらなる負荷の軽減が求められている。
【0016】
本発明は、上記の問題を解消すべく、サーバリソースの増加量を低減させたプライベートエリアと同等の非共有エリアを実現し、オンラインゲームを提供するサーバ装置の処理負荷を極力軽減させるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のオンラインビデオゲーム制御サーバは、プレイヤに操作されるプレイヤ端末において遊戯されるビデオゲームの進行を通信ネットワークを介して制御するオンラインビデオゲーム制御サーバであって、前記ビデオゲームにおけるゲームエリアには、前記プレイヤの操作によって行動が制御される自プレイヤキャラクタと前記プレイヤ端末とは異なる他のプレイヤ端末の操作によって行動が制御される他プレイヤキャラクタとの共存が許容されており、他プレイヤキャラクタと当該エリアに関する種々のデータ(キャラクタデータやイベントデータ、マップデータ等)を共有しながら進行可能な共有エリアと、自プレイヤキャラクタおよび該自プレイヤキャラクタが所属するパーティに所属する他プレイヤキャラクタを除く他属プレイヤキャラクタと情報共有をすることなく、前記自プレイヤキャラクタ単独で進行する非共有エリアとが設けられ、前記ビデオゲームの進行を制御するために使用され、各プレイヤキャラクタごとの前記ビデオゲームの進度状態を特定可能なプレイヤキャラクタ進度情報を含むプレイヤ情報と、前記ゲームエリアに関するエリア情報とを含むゲーム情報を格納するゲーム情報格納データベースと、前記ゲーム情報にもとづいて前記ビデオゲームの進行を制御する制御部と、を含み、前記エリア情報は、各ゲームエリアに存在するプレイヤキャラクタを特定可能な存在プレイヤキャラクタ特定情報を含み、前記制御部は、前記自プレイヤキャラクタが前記非共有エリアに移行するときに、当該非共有エリアを特定可能なエリア特定情報と、前記自プレイヤキャラクタを特定可能なキャラクタ識別情報と、当該非共有エリアを進行する過程で前記他属プレイヤキャラクタとの共有が不可となるインスタンス作成必須オブジェクトを提供するために用いられるインスタンス作成必須オブジェクト情報とを含むインスタンス情報を作成するとともに、前記他属プレイヤキャラクタとの通信を切断し、前記自プレイヤキャラクタの行動によって前記インスタンス作成必須オブジェクトの状態が変化する毎に前記インスタンス情報を更新することを特徴とする。
【0018】
上記の構成としたことで、サーバリソースの増加量を低減させた状態で、プライベートエリア作成時と同等の非共有エリアを実現することができ、オンラインゲームを提供するサーバ装置の処理負荷を極力軽減させることができる。
【0019】
前記制御部は、前記自プレイヤキャラクタが前記非共有エリアから前記共有エリアに移動するときに、前記自プレイヤキャラクタ用のインスタンス情報を消去するように構成されていてもよい。
【0020】
前記インスタンス作成必須オブジェクト情報は、他プレイヤキャラクタとの共有が不可とされているオブジェクトデータであって、特定のノンプレイヤキャラクタデータを含む構成とされていてもよい。
【0021】
また、本発明のオンラインビデオゲーム制御方法は、プレイヤに操作されるプレイヤ端末において遊戯されるビデオゲームの進行を通信ネットワークを介して制御するオンラインビデオゲーム制御方法であって、前記ビデオゲームにおけるゲームエリアには、前記プレイヤの操作によって行動が制御される自プレイヤキャラクタと前記プレイヤ端末とは異なる他のプレイヤ端末の操作によって行動が制御される他プレイヤキャラクタとの共存が許容されており、他プレイヤキャラクタと当該エリアに関する種々のデータを共有しながら進行可能な共有エリアと、自プレイヤキャラクタおよび該自プレイヤキャラクタが所属するパーティに所属する他プレイヤキャラクタを除く他属プレイヤキャラクタと情報共有をすることなく、前記自プレイヤキャラクタ単独で進行する非共有エリアとが設けられ、前記ビデオゲームの進行を制御するために使用され、各プレイヤキャラクタごとの前記ビデオゲームの進度状態を特定可能なプレイヤキャラクタ進度情報を含むプレイヤ情報と、前記ゲームエリアに関するエリア情報とを含むゲーム情報を格納するゲーム情報格納データベースに格納された前記ゲーム情報にもとづいて前記ビデオゲームの進行を制御する制御処理を実行し、前記エリア情報は、各ゲームエリアに存在するプレイヤキャラクタを特定可能な存在プレイヤキャラクタ特定情報を含み、前記制御処理にて、前記自プレイヤキャラクタが前記非共有エリアに移行するときに、当該非共有エリアを特定可能なエリア特定情報と、前記自プレイヤキャラクタを特定可能なキャラクタ識別情報と、当該非共有エリアを進行する過程で前記他属プレイヤキャラクタとの共有が不可となるインスタンス作成必須オブジェクトを提供するために用いられるインスタンス作成必須オブジェクト情報とを含むインスタンス情報を作成するとともに、前記他属プレイヤキャラクタとの通信を切断し、前記自プレイヤキャラクタの行動によって前記インスタンス作成必須オブジェクトの状態が変化する毎に前記インスタンス情報を更新することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、サーバリソースの増加量を低減させた状態で、プライベートエリア作成時と同等の非共有エリアを実現することができ、オンラインゲームを提供するサーバ装置の処理負荷を極力軽減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0024】
図1は、本発明の一実施の形態におけるオンラインビデオゲーム制御サーバ10を含むオンラインビデオゲーム提供システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、オンラインビデオゲーム提供システム100は、オンラインビデオゲーム制御サーバ10と、複数のプレイヤ端末21〜2N(Nは任意の正の整数)とを含む。
【0025】
オンラインビデオゲーム制御サーバ10、および複数のプレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、インターネットなどの通信ネットワーク30に接続されている。
【0026】
オンラインビデオゲーム制御サーバ10は、本システム100のシステム管理者によって管理され、プレイヤ端末21〜2Nそれぞれに対してオンラインビデオゲームを提供するための各種の機能を有する。このオンラインビデオゲーム制御サーバ10は、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成される。
【0027】
プレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、オンラインビデオゲームのプレイヤによって管理され、例えば市販のビデオゲーム装置や携帯情報端末などの情報処理装置によって構成される。プレイヤ端末21〜2Nは、通信ネットワーク30に接続するためのハードウェア及びソフトウェア等を備えている。このプレイヤ端末21〜2Nは、それぞれ、テレビジョン装置や液晶表示装置などによって構成される画像表示部を有する表示装置を、内部あるいは外部に備えている。
【0028】
図2は、オンラインビデオゲーム制御サーバ10の構成の例を示すブロック図である。図2に示すように、オンラインビデオゲーム制御サーバ10は、制御部11と、通信制御部12と、オンラインゲーム情報格納部15とを含む。
【0029】
制御部11は、CPUやROMなどを含み、オンラインゲーム情報格納部15に格納された制御プログラムに従ってオンラインビデオゲーム制御サーバ10全体の制御を行う。
【0030】
通信制御部12は、インターネットなどの通信ネットワーク30を介して例えばプレイヤ端末21〜2Nとの間で通信を行うための機能を有する。
【0031】
制御部11は、後述するオンラインゲーム情報を更新する処理などの各種の処理を実行する。また、制御部11は、インスタンス情報を作成する処理や、作成したインスタンス情報を更新する処理などの各種の処理を実行する機能を有する。
【0032】
「インスタンス情報」とは、プレイヤキャラクタ(あるいは複数のプレイヤキャラクタを含むパーティ)が後述する非共有エリアに移行したときに特定のオブジェクトについてプレイヤキャラクタもしくはパーテイの数に合わせてコピーされる情報であって、その非共有エリアにおいて用いられる各種のエリア内使用データ(キャラクタデータやイベントデータ、マップデータ等)のうち、他属プレイヤキャラクタ(単独あるいはパーティといった形式を問わず自己とは別の他に所属しているプレイヤキャラクタ。具体的には、自己及び自己が所属するパーティに属している他のキャラクタを除く他のキャラクタ)との共有を不可とする情報を意味する。
【0033】
「インスタンス情報」は、本例では、非共有エリアにおけるイベントに関するイベント情報や、その非共有エリアに出現する敵キャラクタに関する敵キャラクタ情報のうち、その非共有エリアをクリアするために終了させることが必須とされているイベントを提供するための情報を示すクリア必須イベント情報を含む。
【0034】
なお、「クリア必須イベント」は、その非共有エリアの敵ボスキャラクタを倒す(戦闘不能状態とすること。具体的には、生命ポイントであるHPを0にする)ことや、ゲームをクリアする上で必須となるイベントを経験する(例えば重要なキャラクタ(幽閉されているお姫様など)との出会いや、重要なアイテムの発見など)ことなどが挙げられる。前者の場合、非共有エリアのクリア条件は当該ボスキャラクタを倒すことであり、後者の場合はお姫様の発見や、アイテムの取得に相当する。
【0035】
また、「インスタンス情報」には、上記のように非共有エリアのクリア条件にはなっていなくても、例えばエリア内にドアや門のようなものが用意されている場合、こういったオブジェクトデータもプレイヤおよびパーティごとに用意されていなければならない。なぜならば、例えばドアの開閉について、他属プレイヤキャラクタがドアを開ける操作を行った場合、自プレイヤキャラクタを操作するプレイヤからは当該他属プレイヤキャラクタの姿は見えないにもかかわらず、突然ドアが開いたように表示されてしまうからである。このため、「インスタンス情報」には、上記のような他属プレイヤキャラクタの行動によって影響が生じてしまうオブジェクトデータも含まれる。
【0036】
オンラインゲーム情報格納部15は、例えばデータベース装置によって構成され、後述するオンラインゲーム情報や、ゲーム用の制御プログラムなどの各種のデータが格納される記憶媒体である。
【0037】
なお、この実施の形態に係るオンラインビデオゲームは、仮想3次元空間に設けられたフィールド上を、プレイヤキャラクタ(プレイヤによるキーパッドの操作に従って動作するキャラクタ)などの複数のキャラクタが移動していくことによりゲームが進行する部分を含むRPGであるものとする。なお、フィールドが形成された仮想3次元空間は、ワールド座標系によって示されるものとする。
【0038】
また、この実施の形態に係るオンラインビデオゲームは、ゲーム中に設けられているゲームエリアとして、共有エリアと非共有エリアがあるものとする。「共有エリア」とは、ゲーム中に設けられているゲームエリアのうち、他のプレイヤキャラクタとの共存が許容されており、該当するプレイヤキャラクタ(あるいはパーティ)単独でなく他のプレイヤキャラクタ(あるいはパーティ)と情報を共有しながら進行することが可能なエリアを意味する。また、「非共有エリア」とは、ゲーム中に設けられているゲームエリアのうち、他のプレイヤキャラクタと共存することなく、該当するプレイヤキャラクタ(あるいはパーティ)が単独で進行することを要するエリアを意味する。そして、この実施の形態に係るオンラインビデオゲームでは、非共有エリアを進行してエリア内に用意されているクリア必須イベントの全てを終了すると、次のゲームエリアに移行していくものとする。
【0039】
ここで、オンラインゲーム情報について説明する。
オンラインゲーム情報は、各プレイヤそれぞれの進度状況などを示すプレイヤ情報と、共有エリアおよび非共有エリアに関わる情報を示すエリア情報とを含む。
【0040】
プレイヤ情報には、少なくとも各プレイヤあるいは各プレイヤキャラクタを一意に識別するために各プレイヤに付与されているプレイヤIDと、プレイヤの名前(ハンドルネーム)、プレイヤが操作するプレイヤ端末のIPアドレス、当該プレイヤが操作するプレイヤキャラクタごとに付与されているプレイヤキャラクタID、当該プレイヤが操作するプレイヤキャラクタの名前、該当するプレイヤキャラクタのゲームの進度を特定可能なゲーム進度情報とが対応付けされたプレイヤキャラクタ進度情報を含む。このプレイヤキャラクタ進度情報には、各プレイヤキャラクタが現在そのエリアに存在しているかを示す存在エリア情報、プレイヤキャラクタのレベル等のステイタスデータ、所有アイテムデータなどの各種の情報が含まれる。
【0041】
エリア情報は、各ゲームエリアを一意に識別するためのエリアIDと、共有エリアであるか非共有エリアであるかの種別を示すエリア種別情報と、該当するエリア内に存在しているプレイヤキャラクタを特定可能な存在プレイヤキャラクタ情報と、敵キャラクタなどのノンプレイヤキャラクタやアイテムなどのゲームにおけるオブジェクトを示すオブジェクト情報と、各プレイヤキャラクタ(あるいはパーティ)毎に必要に応じて作成されるインスタンス情報と、非共有エリアにおいてもインスタンスを作成せずに当該エリアに存在するプレイヤキャラクタ間で共有可能な共通情報と、該当するエリアにおけるマップを示すマップ情報と、該当するエリア内で用いられるサウンドを示すサウンド情報と、該当するエリアにおけるシナリオを特定可能なシナリオ情報等を含む。なお、存在プレイヤ情報は、例えばプレイヤキャラクタIDの一覧によって構成される。
【0042】
インスタンス情報は、例えば図3に示すように、各オブジェクト(プレイヤキャラクタ、敵キャラクタ、ドアなど)を特定可能なオブジェクトIDと、各インスタンスを一意に特定するためのインスタンスIDと、位置情報やステータスなどの各キャラクタについての詳細情報とが対応付けされた情報である。同一のインスタンスIDに対応付けされているキャラクタ同士は、非共有エリア内であっても全てのオブジェクトデータについて当該キャラクタ間で共有することが可能となり、当該キャラクタ間で関連して動作し得る。具体的には、インスタンスID「S001」によって実現されるプライベートエリアは、オブジェクトID「PC1234」のプレイヤキャラクタと、オブジェクトID「DR001」のドアと、オブジェクトID「MONS001」の敵キャラクタとが非共有エリア内に同時に表示され、それらの各キャラクタが関連して動作し得ることとなる。
【0043】
このインスタンス情報によれば、クリア必須イベントとして用いられる敵キャラクタ、ドア、アイテムなどのキャラクタのステータスにより、各プライベートエリア毎の進度状態が特定可能となる。例えば、クリア必須イベントにボスキャラクタとの戦闘に勝利することを含む場合には、そのボスキャラクタの位置や残りHP(ステータス情報によって特定される)などから進度情報を特定することも可能となる。また、例えば、クリア必須イベントに所定アイテムを発見すること含む場合には、その所定アイテムの位置と発見済/未発見の別(ステータス情報によって特定される)との進度情報が特定可能となる。
【0044】
なお、図3に示した例では、オブジェクトIDのID付与ルールとして、プレイヤキャラクタ以外のオブジェクトに対しては、「オブジェクト名(例えば「ドア」であればDR001)+インスタンスID」としている。このようなID付与ルールを設けることでインスタンスIDが誤って重複付与されることを防ぐことができることに加え、プレイヤキャラクタ以外のオブジェクトであること、及び対応するインスタンスIDが分りやすくなっているため、万一ゲーム内で不具合が発生した場合もチェックやメンテナンスが行いやすくなる。
【0045】
次に、本例のオンラインビデオゲーム制御サーバ10の動作について説明する。
【0046】
図4は、本例のオンラインビデオゲーム制御サーバ10におけるオンラインゲーム制御処理の例を示すフローチャートである。ここでは、説明を簡単にするため、プレイヤPがプレイヤ端末21を操作することによってオンラインビデオゲームが遊戯されることとし、そのプレイヤ端末21に対してオンラインゲームの提供するための処理について説明するものとして、本発明に特に関わる処理以外は、説明を省略している場合があるものとする。
【0047】
オンラインゲーム制御処理において、制御部11は、プレイヤ端末21からプレイヤ端末情報を受信する(ステップS101)。プレイヤ端末情報は、ここではプレイヤ端末21において進行しているゲームでのエリアやステージのクリア、イベントの開始あるいは終了、他のプレイヤキャラクタとの会話要求、他のプレイヤキャラクタからの会話要求に対する応答など、オンラインゲームの制御のためにプレイヤ端末21からの通知を受けることが必要な各種の情報を含む。
【0048】
プレイヤ端末情報を受信すると、制御部11は、受信したプレイヤ端末情報に応じて、オンラインゲーム情報を更新する(ステップS102)。すなわち、プレイヤ端末21でのゲームの進度情報を更新する。
【0049】
プレイヤPの操作するプレイヤキャラクタが非共有エリアに移行した場合には(ステップS103のY)、制御部11は、そのプレイヤキャラクタについてのインスタンス情報を作成する(ステップS104)。ステップS104では、制御部11は、先ず、非共有エリアに移行したプレイヤキャラクタのID(本例ではプレイヤPの操作するプレイヤキャラクタID)を検出し、検出したプレイヤキャラクタIDを用いてプレイヤ情報を参照して、そのプレイヤキャラクタが単独行動中であるかパーティに所属しているか否かを確認する。パーティに所属している場合には、制御部11は、パーティメンバである他のプレイヤキャラクタのいずれかが既に非共有エリアに移動済かどうかを確認し、移動済であれば移動済である他のプレイヤキャラクタに対応付けされているインスタンスIDを使用することに決定し、移動済でなければ新たなインスタンスIDを発行する。また、なお、パーティに所属していない場合には、制御部11は、新たなインスタンスIDを発行する。その後に、制御部11は、例えばステップS102にて、各プレイヤキャラクタの位置情報(もしくは進捗状況)を参照し、プレイヤキャラクタの位置情報(もしくは進捗状況)に応じて、新たにインスタンス作成が必要なオブジェクト(ドアなどの物体、ボスキャラクタなど)の情報をインスタンス情報のテーブルに順次追加していく。
【0050】
上記のように、プレイヤキャラクタの進捗状況に応じてインスタンス作成が必要なオブジェクトを順次追加するようにしているので、当分は不必要なインスタンスデータ(まだまだ後にならないと必要にならないオブジェクト)のインスタンスを作成する必要がなくなる。
【0051】
なお、本例では、制御部11は、ステップS102にて、プレイヤキャラクタの進捗(もしくは位置情報)に合わせて背景データなどのレンダリングを行う。次いで、プレイヤキャラクタの位置情報が非共有エリアにある場合には、制御部11は、オブジェクトデータの読み込みを行う際に、そのオブジェクトがインスタンス情報の作成が必要なデータかどうかを判断する。さらに、インスタンス作成が必要なオブジェクトであると判断した場合には、制御部11は、当該オブジェクトのインスタンス情報を非共有エリア情報テーブルに追加する。
【0052】
一方、プレイヤPの操作するプレイヤキャラクタが非共有エリアをクリアした(すなわち、クリア必須イベントをすべてクリアした)場合には(ステップS105のY)、制御部11は、そのプレイヤキャラクタの属するインスタンスID(本例ではプレイヤPのインスタンスID)を含むインスタンス情報を消去する(ステップS106)。
【0053】
そして、制御部11は、オンラインゲーム情報におけるプレイヤ端末21に係る部分を参照してプレイヤ端末制御情報を作成し(ステップS107)、作成したプレイヤ端末制御情報をプレイヤ端末21に対して通信ネットワーク30を介して送信する(ステップS108)。
【0054】
オンラインビデオゲーム制御サーバ10は、上述したステップS101〜S108を繰り返し実行することでプレイヤ端末21において実行されているビデオゲームを制御する。また、上述したステップS101〜S108の処理を各プレイヤ端末21〜2Nについて繰り返し実行することで、各プレイヤ端末21〜2Nにおいて実行されているそれぞれのビデオゲームを制御する。
【0055】
図5〜図7は、本例で用いられるプライベートエリアの概念を説明するための説明図である。ここでは、共有エリアA、非共有エリアA、共有エリアBの順番でゲームが進行していくものとする。また、ここでは、プレイヤ端末21〜26においてそれぞれ操作されているプレイヤキャラクタPCa〜PCfが行動している場合を例に説明する。なお、プレイヤキャラクタPCa〜PCcはそれぞれ単独で行動しており、プレイヤキャラクタPCd〜PCfは1つのパーティ(Party(a))を構成して行動しているものとする。
【0056】
先ず、プレイヤキャラクタPCa〜PCfが共有エリアAに存在しており、プレイヤキャラクタPCa〜PCcおよびParty(a)のそれぞれの行動、もしくは各プレイヤキャラクタ間(Party内外を問わない)の協力作業によって共有エリアAを終了し、非共有エリアAへの進入(進行)を行ったものとする。すると、非共有エリアAに移行するときに、各プレイヤキャラクタPCa〜PCc、およびParty(a)に対してそれぞれインスタンス情報が作成される。
【0057】
例えば図6に示す状態から図7に示す状態となるように、プレイヤキャラクタPCa,PCbが共有エリアAと非共有エリアAの境界を越えたことを検知すると、制御部11は、そのプレイヤキャラクタPCa,PCbが単独で行動しているか、パーティで行動しているかを判断する。プレイヤキャラクタPCa,PCbが単独で行動している場合は、非共有エリアAに移行したプレイヤキャラクタPCa,PCbに対応するインスタンス情報を作成した後、その他のプレイヤキャラクタを操作しているプレイヤ端末間の通信を切断する。通信を切断することによって、例えば図7に示すように、非共有エリアAに入ったと同時に、プレイヤキャラクタPCaを操作するプレイヤに提示される表示画面には、自らが操作するプレイヤキャラクタPCaやプレイヤキャラクタPCaにとってのクリア必須敵キャラクタ(ボスキャラクタ)BCaなどは表示されるが、それ以外のプレイヤキャラクタPCbやプレイヤキャラクタPCbにとってのクリア必須敵キャラクタ(ボスキャラクタ)BCbなどは表示されなくなる。よって、プレイヤキャラクタPCa,PCbは、それぞれが非共有エリアAを単独で進み、非共有エリアAに用意されている全てのクリア必須イベントを単独で体験しているようにPCa、PCbを操作しているプレイヤ端末21、22に表示される。
【0058】
一方、あるパーティが非共有エリアAに進入する際に、制御部11が、複数のプレイヤキャラクタがパーティを組んで行動していることをゲームプログラムが検知すると、まずはパーティ内の各プレイヤキャラクタのIDを認識し、そのパーティ内の通信を維持させるように処理を行う。その後、このパーティに対応するインスタンスを作成し、他のプレイヤおよび他のパーティとの通信を切断する。この時、先に述べたように、パーティ内の各プレイヤキャラクタ間の通信は維持する。こうすることによって、非共有エリアAに進入すると同時に、プレイヤキャラクタPCd〜PCfを操作するプレイヤに提示される表示画面には、自らが所属するパーティの構成メンバとなっているプレイヤキャラクタなどが表示され、それ以外の他属プレイヤキャラクタは表示されなくなる。よって、パーティを構成するプレイヤキャラクタPCd〜PCfのみが、非共有エリアAを進み、非共有エリアAに用意されている全てのクリア必須イベントをこのパーティのメンバのみで体験しているように表示される。
【0059】
そして、非共有エリアAにおいて各プレイヤキャラクタPCa〜PCcおよびParty(a)それぞれがクリア必須イベントを全て終了していくと、それぞれに用意されたインスタンス情報が消去され、非共有エリアAをクリアしたキャラクタあるいはParty(a)は順次共有エリアBに移行していく。
【0060】
共有エリアBに移行することをトリガに、サーバ10は、各プレイヤキャラクタPCa〜PCcおよびParty(a)との間でそれぞれ通信状態を確立する他のプレイヤキャラクタを探索し、探索したプレイヤキャラクタとの間で通信を開始し、互いに視認可能となるように設定する。
【0061】
具体的には、本例では、図8に示すように、ゲーム内の仮想地図上の各プレイヤキャラクタPCa〜PCcの自己位置を特定し、特定した自己位置から規定の範囲内に存在する他のプレイヤキャラクタを検索し、検索した他のプレイヤキャラクタを操作するプレイヤ端末との間で通信を開始する。すると、規定の範囲内に存在する他のプレイヤキャラクタが自己のプレイヤ端末の画面上に表示され、同じエリアを共に進んでいるように表示されることとなる。
【0062】
以上に説明したように、上述した一実施の形態では、ビデオゲームにおけるゲームエリアとして、プレイヤの操作によって行動が制御される自プレイヤキャラクタと他のプレイヤ端末の操作によって行動が制御される他プレイヤキャラクタとの共存が許容されており、他プレイヤキャラクタと当該エリアに関する種々のデータを共有しながら進行可能な共有エリアと、自プレイヤキャラクタおよび該自プレイヤキャラクタが所属するパーティに所属する他プレイヤキャラクタを除く他属プレイヤキャラクタと情報共有をすることなく、自プレイヤキャラクタ単独で進行する非共有エリアとを設けることとし、オンラインビデオゲーム制御サーバ10が、ビデオゲームの進行を制御するために使用され、各プレイヤキャラクタごとのビデオゲームの進度状態を特定可能なプレイヤキャラクタ進度情報を含むプレイヤ情報と、ゲームエリアに関するエリア情報とを含むゲーム情報を格納するオンラインゲーム情報格納部15に格納されたゲーム情報にもとづいてビデオゲームの進行を制御し、自プレイヤキャラクタが非共有エリアに移行するときに、その非共有エリアを特定可能なエリア特定情報と、自プレイヤキャラクタを特定可能なキャラクタ識別情報と、当該非共有エリアを進行する過程で他属プレイヤキャラクタとの共有が不可となるインスタンス作成必須オブジェクト(例えば、倒すことが必須とされているボスキャラクタ、入手することが必須とされているアイテム、他属プレイヤキャラクタを操作するプレイヤへの表示画面に影響を及ぼしてしまうドアなどのオブジェクト)を提供するために用いられるインスタンス作成必須オブジェクト情報(例えば該当するオブジェクトの位置やステータスなどの情報)とを含むインスタンス情報を作成するとともに、他属プレイヤキャラクタとの通信を切断(インスタント情報の作成によって他属プレイヤキャラクタとの相互通信を遮断しプライベートエリアを構築)し、自プレイヤキャラクタの行動によってインスタンス作成必須オブジェクトの進行状態が変化する毎にインスタンス情報を更新する構成としているので、サーバリソースの増加量を低減させたプライベートエリアと同等の非共有エリアを実現することができ、オンラインゲームを提供するオンラインビデオゲーム制御サーバ10の処理負荷を極力軽減させるようにすることができる。
【0063】
すなわち、非共有エリアの進行過程に必要となるオブジェクト(インスタンス作成必須オブジェクト)に関するインスタンス作成必須オブジェクト情報を含むインスタンス情報を作成することとし、非共有エリアの進行過程にインスタンスの作成が必要とはならない他のオブジェクトをインスタンス情報に含まないようにしたので、単純に当該非共有エリアに関するエリア情報のすべてをプレイヤキャラクタあるいはパーティの数分作成した場合と比較すると、非共有エリアに存在するプレイヤキャラクタあるいはパーティの数が増加した場合であっても、サーバリソースの増加量を低減させることができる。このようにすることで、非共有エリア情報の全てをコピーしてプライベートエリアを作成する場合と同等の効果を各プレイヤキャラクタに与えることが可能となる。
【0064】
また、上述した実施の形態では、オンラインビデオゲーム制御サーバ10が、自プレイヤキャラクタが非共有エリアから出るときに、その自プレイヤキャラクタ用のインスタンス情報を消去する構成としているので、不要なデータを順次削除していくことができ、データベースの必要容量を低減させることができる。
【0065】
さらに、上述した実施の形態では、インスタンス作成必須オブジェクト情報が、他プレイヤキャラクタとの共有が不可とされているオブジェクトデータであって、特定の敵キャラクタデータなどの特定のノンプレイヤキャラクタを含む構成としているので、例えば特定の敵キャラクタとの戦闘を全てのプレイヤキャラクタあるいはパーティでそれぞれ行うことが可能となり、非共有エリア情報の全てをコピーしてプライベートエリアを作成する場合と同等の効果を各プレイヤキャラクタに与えることが可能となる。
【0066】
なお、上述した実施の形態では、RPGのゲーム制御について説明していたが、ガンアクションRPG等の同種のゲームに適用することができることは勿論であり、さらに他の種のゲームにも好適に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明によれば、プレイヤに操作されるプレイヤ端末において遊戯されるビデオゲームの進行を通信ネットワークを介して制御するオンラインビデオゲーム制御サーバなどに適用するのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】オンラインビデオゲーム提供システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】オンラインビデオゲーム制御サーバの構成例を示すブロック図である。
【図3】インスタンス情報の例を示す説明図である。
【図4】オンラインゲーム制御処理の例を示すフローチャートである。
【図5】エリア遷移の概要を示す説明図である。
【図6】エリア遷移の概要を示す説明図である。
【図7】エリア遷移の概要を示す説明図である。
【図8】通信接続対象のプレイヤキャラクタの探索手法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0069】
10 オンラインビデオゲーム制御サーバ
21〜2N プレイヤ端末
30 通信ネットワーク
100 オンラインビデオゲーム提供システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤに操作されるプレイヤ端末において遊戯されるビデオゲームの進行を通信ネットワークを介して制御するオンラインビデオゲーム制御サーバであって、
前記ビデオゲームにおけるゲームエリアには、
前記プレイヤの操作によって行動が制御される自プレイヤキャラクタと前記プレイヤ端末とは異なる他のプレイヤ端末の操作によって行動が制御される他プレイヤキャラクタとの共存が許容されており、他プレイヤキャラクタと当該エリアに関する種々のデータを共有しながら進行可能な共有エリアと、
自プレイヤキャラクタおよび該自プレイヤキャラクタが所属するパーティに所属する他プレイヤキャラクタを除く他属プレイヤキャラクタと情報共有をすることなく、前記自プレイヤキャラクタ単独で進行する非共有エリアとが設けられ、
前記ビデオゲームの進行を制御するために使用され、各プレイヤキャラクタごとの前記ビデオゲームの進度状態を特定可能なプレイヤキャラクタ進度情報を含むプレイヤ情報と、前記ゲームエリアに関するエリア情報とを含むゲーム情報を格納するゲーム情報格納データベースと、
前記ゲーム情報にもとづいて前記ビデオゲームの進行を制御する制御部と、を含み、
前記エリア情報は、各ゲームエリアに存在するプレイヤキャラクタを特定可能な存在プレイヤキャラクタ特定情報を含み、
前記制御部は、
前記自プレイヤキャラクタが前記非共有エリアに移行するときに、当該非共有エリアを特定可能なエリア特定情報と、前記自プレイヤキャラクタを特定可能なキャラクタ識別情報と、当該非共有エリアを進行する過程で前記他属プレイヤキャラクタとの共有が不可となるインスタンス作成必須オブジェクトを提供するために用いられるインスタンス作成必須オブジェクト情報とを含むインスタンス情報を作成するとともに、前記他属プレイヤキャラクタとの通信を切断し、
前記自プレイヤキャラクタの行動によって前記インスタンス作成必須オブジェクトの状態が変化する毎に前記インスタンス情報を更新する
ことを特徴とするオンラインビデオゲーム制御サーバ。
【請求項2】
前記制御部は、前記自プレイヤキャラクタが前記非共有エリアから前記共有エリアに移動するときに、前記自プレイヤキャラクタ用のインスタンス情報を消去する
請求項1記載のオンラインビデオゲーム制御サーバ。
【請求項3】
前記インスタンス作成必須オブジェクト情報は、他プレイヤキャラクタとの共有が不可とされているオブジェクトデータであって、特定のノンプレイヤキャラクタデータを含む
請求項1または請求項2記載のオンラインビデオゲーム制御サーバ。
【請求項4】
プレイヤに操作されるプレイヤ端末において遊戯されるビデオゲームの進行を通信ネットワークを介して制御するオンラインビデオゲーム制御方法であって、
前記ビデオゲームにおけるゲームエリアには、
前記プレイヤの操作によって行動が制御される自プレイヤキャラクタと前記プレイヤ端末とは異なる他のプレイヤ端末の操作によって行動が制御される他プレイヤキャラクタとの共存が許容されており、他プレイヤキャラクタと当該エリアに関する種々のデータを共有しながら進行可能な共有エリアと、
自プレイヤキャラクタおよび該自プレイヤキャラクタが所属するパーティに所属する他プレイヤキャラクタを除く他属プレイヤキャラクタと情報共有をすることなく、前記自プレイヤキャラクタ単独で進行する非共有エリアとが設けられ、
前記ビデオゲームの進行を制御するために使用され、各プレイヤキャラクタごとの前記ビデオゲームの進度状態を特定可能なプレイヤキャラクタ進度情報を含むプレイヤ情報と、前記ゲームエリアに関するエリア情報とを含むゲーム情報を格納するゲーム情報格納データベースに格納された前記ゲーム情報にもとづいて前記ビデオゲームの進行を制御する制御処理を実行し、
前記エリア情報は、各ゲームエリアに存在するプレイヤキャラクタを特定可能な存在プレイヤキャラクタ特定情報を含み、
前記制御処理にて、
前記自プレイヤキャラクタが前記非共有エリアに移行するときに、当該非共有エリアを特定可能なエリア特定情報と、前記自プレイヤキャラクタを特定可能なキャラクタ識別情報と、当該非共有エリアを進行する過程で前記他属プレイヤキャラクタとの共有が不可となるインスタンス作成必須オブジェクトを提供するために用いられるインスタンス作成必須オブジェクト情報とを含むインスタンス情報を作成するとともに、前記他属プレイヤキャラクタとの通信を切断し、
前記自プレイヤキャラクタの行動によって前記インスタンス作成必須オブジェクトの状態が変化する毎に前記インスタンス情報を更新する
ことを特徴とするオンラインビデオゲーム制御方法。
【請求項5】
前記制御処理では、前記自プレイヤキャラクタが前記非共有エリアから前記共有エリアに移動するときに、前記自プレイヤキャラクタ用のインスタンス情報を消去する
請求項4記載のオンラインビデオゲーム制御方法。
【請求項6】
前記インスタンス作成必須オブジェクト情報は、他プレイヤキャラクタとの共有が不可とされているオブジェクトデータであって、特定のノンプレイヤキャラクタデータを含む
請求項4または請求項5記載のオンラインビデオゲーム制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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