説明

オーダリングシステム

【課題】注文、配膳といった業務を正確に行えるとともに、顧客ユーザにとって利便性の高いサービスを提供することを可能としたオーダリングシステムを提供する。
【解決手段】オーダリングシステム1は、顧客端末装置10が顧客からの操作入力を受け付けることによって顧客の注文した品目を表示するとともに、店員端末装置30から顧客の注文した品目のうち、顧客に提供された品目の情報を受信した場合には、受信した情報に基づいて、顧客に提供済の品目と未提供の品目とを判別可能な態様で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店などにおいて料理などを注文する際に用いられるオーダリングシステムに関し、特に、厨房などに設けられたセンタ装置と客席に備え付けられた端末装置とが無線LANを介して接続されたオーダリングシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、レストランなどの各種飲食店において、オーダなどの情報を電子化したオーダリングシステムが普及している。このオーダリングシステムは、タッチパネルディスプレイ型の客席端末においてメニューを表示させて所望の飲食物を選ぶと、選んだ飲食物のオーダエントリが厨房サーバに送信され、厨房サーバにおいてオーダエントリ処理を実行するように構成されている。
このようなタッチパネルを備えた端末機器を用いたオーダリングシステムに関する従来例としては、例えば、下記の特許文献1(特開2008−21237号公報)に記載されている。この特許文献1に記載されているユーザ端末では、一画面に表示されているメニュー自体の表示画像の中に、注文をした旨とその注文個数とを同時に表示するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−21237号公報(段落[0025]〜段落[0030])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のオーダリングシステムでは、注文した料理の中でどの料理がまだ来ていないのか把握できない場合や、現在の支払い金額が判り難いといった問題があった。このため、配膳管理の合理化が要求されたり、客へのサービスの向上が求められたりしている。
【0005】
そこで、本発明は、上記の問題点を解消することを課題とし、注文、配膳といった業務を正確に行えるとともに、顧客ユーザにとって利便性の高いサービスを提供することを可能としたオーダリングシステムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本願の請求項1に係る顧客端末装置の発明は、操作入力を受け付ける入力手段(例えば下記実施例では、操作・表示部12)と、前記入力手段からの操作入力によって顧客の注文した品目を表示する表示手段(例えば下記実施例では、操作・表示部12)と、前記顧客の注文した品目のうち、顧客に提供された品目の情報を受信する受信手段(例えば下記実施例では、通信制御部13)と、前記受信手段によって受信した情報に基づいて、顧客に提供済の品目と未提供の品目とを判別可能な態様で前記表示手段に表示するように制御する表示制御手段(例えば下記実施例では、制御部11)と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る顧客端末装置において、前記表示手段は、顧客が注文した品目の合計金額を表示することを特徴とする。
また、本願の請求項3に係るオーダリングシステム発明は、顧客の注文を受け付ける顧客端末装置と、店員が携行して顧客の注文した品目を表示する店員端末装置と、を備えるオーダリングシステムであって、前記顧客端末装置(例えば下記実施例では、客席端末10)は、顧客からの操作入力を受け付ける第1の入力手段(例えば下記実施例では、操作・表示部12)と、前記入力手段からの操作入力によって顧客の注文した品目を表示する第1の表示手段(例えば下記実施例では、操作・表示部12)と、前記顧客の注文した品目に関する情報を前記店員端末装置に送信する第1の送信手段(例えば下記実施例では、通信制御部13)と、前記顧客の注文した品目のうち、顧客に提供された品目の情報を前記店員端末装置から受信する第1の受信手段(例えば下記実施例では、通信制御部13)と、 前記受信手段によって受信した情報に基づいて、顧客に提供済の品目と未提供の品目とを判別可能な態様で前記表示手段に表示するように制御する表示制御手段(例えば下記実施例では、制御部11)と、を備え、前記店員端末装置(例えば下記実施例では、店員端末30)は、前記顧客端末装置から前記顧客の注文した品目に関する情報を受信する第2の受信手段(例えば下記実施例では、通信制御部33)と、前記受信手段によって受信した情報に基づいて、前記顧客の注文した品目を一覧表示する第2の表示手段(例えば下記実施例では、操作・表示部32)と、前記表示手段に表示された品目一覧の中から前記顧客に提供された品目を指定する第2の入力手段(例えば下記実施例では、操作・表示部32)と、前記入力手段によって指定された品目の情報を前記顧客端末装置に送信する第2の送信手段(例えば下記実施例では、通信制御部33)と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本願の請求項4に係る発明は、請求項3に係るオーダリングシステムにおいて、前記第1の表示手段は、顧客が注文した品目の合計金額を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明の顧客端末装置においては、顧客からの操作入力を受け付けることによって顧客の注文した品目を表示するとともに、顧客の注文した品目のうち、顧客に提供された品目の情報を受信した場合には、受信した情報に基づいて、顧客に提供済の品目と未提供の品目とを判別可能な態様で表示するようにする。これによって、例えば、料理の注文を行った客は、複数の注文を行った場合であっても注文した料理の中でどの料理がまだ来ていないのか容易に把握することができる。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る顧客端末装置において、顧客が注文した品目の合計金額を常に表示するので、注文に応じて現在の支払い金額を容易に把握することができる。
【0011】
また、請求項3に係る発明のオーダリングシステムにおいては、顧客端末装置が顧客からの操作入力を受け付けることによって顧客の注文した品目を表示するとともに、店員端末装置から顧客の注文した品目のうち、顧客に提供された品目の情報を受信した場合には、受信した情報に基づいて、顧客に提供済の品目と未提供の品目とを判別可能な態様で表示するようにする。これによって、例えば、料理の注文を行った客は、複数の注文を行った場合であっても注文した料理の中でどの料理がまだ来ていないのか容易に把握することができる。
【0012】
さらに、店員端末装置において、顧客の注文した品目の情報を顧客端末装置から受信して品目一覧を表示し、その一覧表示の中から実際に顧客に提供された品目を指定することによって、顧客端末装置に対して顧客に提供された品目の情報を送信するので、注文した料理の中でどの料理がまだ来ていないのか正確に指定することができる。
【0013】
また、請求項4に係る発明は、請求項3に係るオーダリングシステムにおいて、顧客端末装置は顧客が注文した品目の合計金額を常に表示するので、注文に応じて現在の支払い金額を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例に係るオーダリングシステムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】図1におけるオーダリングシステムに用いられる客席端末装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2における顧客端末装置における表示画面の一例を示す図である。
【図4】図1におけるオーダリングシステムに用いられる店員端末装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4における店員端末装置における表示画面の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施例に係るオーダリングシステムの動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例に係るオーダリングシステムの別の実施形態例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の具体例を実施例および図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのオーダリングシステムを例示するものであって、本発明をこのオーダリングシステムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のオーダリングシステムにも等しく適用し得るものである。
【実施例】
【0016】
図1は、本発明の実施例に係るオーダリングシステムの構成を示すシステム構成図である。本実施例に係るオーダリングシステム1は、図1で示すように、レストランや居酒屋などの各種飲食店の各テーブルに配置された客席端末装置10と、厨房内に設置される厨房端末装置20と、各店員が携行する店員端末装置30と、会計処理を行うためのレジ端末装置40と、が無線もしくは有線の通信回線(LAN)2によって接続されている。
【0017】
本実施例に係る客席端末装置10は、図1で示すように、矩形で扁平状の筐体の前面に設けられた操作・表示部と、筐体の背面中央に設けられたスタンドとからなるデジタルフォトフレーム型の顧客端末装置である。
【0018】
また、客席端末装置10は、図2に示すように、制御部11、操作・表示部12、通信制御部13、記憶部14、電源制御部15などを備えて構成されている。なお、制御部11は本発明の表示制御手段に相当し、操作・表示部12は本発明の入力手段(第1の入力手段)および表示手段(第1の表示手段)に相当し、通信制御部13は本発明の送信手段(第1の送信手段)および受信手段(第1の受信手段)に相当する。
制御部11は、マイクロプロセッサを主たる構成要素とし、一般的なコンピュータ装置と同様に、図示していないROM,RAMを備え、各種クロックパルスを生成して、ROMに格納されている制御プログラムに基づき各部動作を制御する。また、RAMはプログラム実行中に一時的に保持する必要の生じたデータを保存する。
【0019】
操作・表示部12は、タッチパネル式表示部であり、表示手段と入力手段を備えて構成される。表示手段は例えば、液晶表示ユニットから構成され、入力手段はその液晶表示ユニットの画面の表面に貼付け固定されたシート状のタッチセンサーから構成される。ユーザは表示手段に表示された画面を見ながらその表面に触れることで入力手段を操作し、入力を行うことができる。
【0020】
図3は、客席端末装置における表示画面の一例を示す図である。図3(A)〜(D)に示す操作・表示部12の表示画面には、顧客が注文した品目の合計金額を常に表示される表示領域121a〜121dが設けられている。また、図3(A)に示す初期画面には、複数の選択ボタン122aからなり、メニュー画面へ遷移するためのメニューボタンと、前画面に戻るための戻るボタンと、メニュー品目をタッチして所望の品目を選択するための注文ボタンと、選択された品目一覧の全てのオーダを確定し、注文を厨房端末装置20に対して依頼するための決定ボタンと、注文した品目の精算をレジ端末装置40に対して依頼するための精算ボタンと、が表示されている。
【0021】
複数の選択ボタン122aの中のメニューボタンがタッチされると、操作・表示部12の表示画面には、図3(B)に示すメニュー画面が表示される。このメニュー画面には、例えば飲み物のメニューとして、生ビール(大)などの複数のメニュー品目が表示されるとともに、これまでに選択されたメニュー品目の合計金額121bが表示される。このメニュー画面において、所望の品目がタッチされ、次に注文ボタン122bがタッチされると、図3(C)に示す注文一覧画面に選択された品目が表示される。
【0022】
図3(C)に示す注文一覧画面には、これまでに選択された品目の一覧が表示されるとともに、一覧に表示されたメニュー品目の合計金額121cが表示される。そして、決定ボタン122cがタッチされると、注文一覧に表示された品目の注文依頼が厨房端末装置20へ送信される。
【0023】
複数の選択ボタン122aの中の精算ボタンがタッチされると、操作・表示部12の表示画面には、図3(D)に示す注文履歴一覧画面が表示される。この注文履歴一覧画面には、これまでに注文された品目の一覧が表示されるとともに、一覧に表示されたメニュー品目の合計金額121dが表示される。また、後述するように注文した品目が実際に配膳済の場合には、該当する品目に対して配膳済フラグが付与されるため、これに対応して済マーク123dが表示される。
【0024】
そして、注文履歴一覧の全ての品目に済マークが表示されているのを確認して精算ボタン122dがタッチされると、配膳済の注文品目の精算依頼がレジ端末装置40へ送信される。
【0025】
通信制御部13は、無線通信で厨房端末装置20やレジ端末装置30との間で注文データや決済データの送受信を行うWLANモジュールや赤外線を利用して店員端末装置30との間で注文データや配膳済データの送受信を行う近距離データ通信を行うSIR(Serial IrDA)モジュールなどから構成されている。
【0026】
記憶部14は、操作・表示部12に表示させるメニューデータや操作・表示部12から入力された注文データを記憶している。また、注文データの各品目には、注文を行った顧客に対する品目の提供(配膳)が完了した場合に付与されるフラグを記憶する領域が設けられている。
【0027】
電源制御部15は、客席端末装置10内の各部に対して電力の供給を行う。なお、供給される電力は、各テーブルに設けられた客席端末装置10を置くことができる載置台に客席端末装置10を置くと電源端子(図示せず)を介して外部電源から得るようにしてもよく、あるいは客席端末装置10に内蔵された充電地(図示せず)などから得るようにしてもよい。この場合、載置台に客席端末装置10を置くと充電池を充電することができるように構成するのが好ましい。
【0028】
また、本実施例に係る厨房端末装置20は、各客席端末装置10からの注文依頼や注文データを受信する受信手段と、注文のあった品物やまだ客に渡していない品物等が表示される表示手段と、注文時には音声により注文があった旨(例えば、1番テーブル生2つ等)を報知する報知手段などを備えている。
【0029】
また、本実施例に係る店員端末装置30は、各店員が携行できるハンディ型の端末装置であり、図4に示すように、制御部31、操作・表示部32、通信制御部33、記憶部34、電源制御部35などを備えて構成されている。なお、操作・表示部32は本発明の第2の入力手段および第2の表示手段に相当し、通信制御部33は本発明の第2の送信手段および第2の受信手段に相当する。
【0030】
制御部31は、マイクロプロセッサを主たる構成要素とし、一般的なコンピュータ装置と同様に、図示していないROM,RAMを備え、各種クロックパルスを生成して、ROMに格納されている制御プログラムに基づき各部動作を制御する。また、RAMはプログラム実行中に一時的に保持する必要の生じたデータを保存する。
【0031】
操作・表示部32は、タッチパネル式表示部であり、表示手段と入力手段を備えて構成される。表示手段は例えば、液晶表示ユニットから構成され、入力手段はその液晶表示ユニットの画面の表面に貼付け固定されたシート状のタッチセンサーから構成される。ユーザは表示手段に表示された画面を見ながらその表面に触れることで入力手段を操作し、入力を行うことができる。
【0032】
図5は、店員端末装置における表示画面の一例を示す図である。図5に示す操作・表示部32の表示画面には、客席端末装置10から受信した注文履歴情報に基づいて注文履歴一覧画面が表示される。この注文履歴一覧画面には、これまでに注文された品目の一覧が表示されるとともに、一覧に表示されたメニュー品目の合計金額が表示される。この注文履歴一覧の中から実際に顧客へ配膳された品目(例えば、生ビール(大)2)131がタッチされ、次に決定ボタン132がタッチされると、配膳済の注文品目の情報が客席端末装置10へ送信される。このため、客席端末装置10では、該当する品目に対して配膳済フラグが付与されて、対応する注文品目に済マーク123dが表示されることになる。
【0033】
通信制御部33は、無線通信で厨房端末装置20との間で配膳要求の送受信を行うWLANモジュールや赤外線を利用して顧客端末装置10との間で注文データや配膳済データの送受信を行う近距離データ通信を行うSIR(Serial IrDA)モジュールなどから構成されている。
【0034】
記憶部34は、操作・表示部32に表示させるために顧客端末装置10から受信した注文履歴一覧データを記憶している。電源制御部35は、店員端末装置30内の各部に対して電力の供給を行う。
【0035】
また、本実施例に係るレジ端末装置40は、各客席端末装置10からの精算依頼や注文データを受信する受信手段と、受信した注文データに基づいて会計処理を行う処理手段と、会計処理結果(レシート)を出力する印刷手段などを備えている。
【0036】
次に、本実施例に係るオーダリングシステムにおいて、客席端末装置10、厨房端末装置20、店員端末装置30、レジ端末装置40の各動作について説明する。
【0037】
図6は、本発明の実施例に係るオーダリングシステムの動作を示すフローチャートである。なお、図6に示す客席端末装置10の動作処理は制御部11がROMに記憶されている制御プログラムを実行することで実現される。また、図6に示す店員端末装置30の動作処理は制御部31がROMに記憶されている制御プログラムを実行することで実現される。
【0038】
まずステップS101において、客席端末装置10は、操作・表示部12からの注文入力を受け付けると、次のステップS102において、制御部11の制御によって通信制御部13を介して図3(C)に示す注文一覧画面に表示された品目の注文依頼が注文情報とともに厨房端末装置20へ送信される。その後、ステップS103において、追加注文がある場合にはステップS101に戻り処理を繰り返し、追加注文がない場合にはステップS104以降の処理へ進む。
【0039】
一方、厨房端末装置20では、ステップS201において客席端末装置10からの注文依頼を受け付けると、注文があった旨を報知する。その後、注文のあった品目に対する調理や配膳準備が整うと、ステップS202において、店員端末装置30に対して配膳要求を送信する。
【0040】
配膳要求を受信した店員端末装置30では、ステップS301において制御部31の制御によって配膳要求とともに送信された配膳先のテーブル番号を操作・表示部32に表示する。ここで、配膳先のテーブル番号は注文依頼を行った客席端末装置10の識別IDと対応付けられている。
【0041】
配膳先に指定されたテーブルへの注文品目の配膳が終了すると、店員端末装置30は、ステップS302において、制御部31の制御によって、そのテーブルに配置されている客席端末装置10に対するアクセスを開始し、通信制御部33を介して注文履歴一覧の情報を要求する。
【0042】
店員端末装置30からの要求に応じて、客席端末装置10は、ステップS104において、制御部11の制御によって記憶部14に記憶されている注文履歴一覧の情報を通信制御部11を介して店員端末装置30に送信する。この場合、誤って他の端末に不要な情報を送信することを回避するために各端末の識別IDを用いて送受信を行うことが好ましい。
【0043】
注文履歴一覧の情報を受信した店員端末装置30では、ステップS303において、制御部31の制御によってこの注文履歴一覧を操作・表示部32に表示し、この中から実際に顧客へ配膳された品目が選択されると(図5参照)、ステップS304において、制御部31の制御によって配膳済の注文品目の情報が通信制御部33を介して客席端末装置10へ送信される。
【0044】
配膳済の注文品目情報を受信した客席端末装置10では、ステップS105において、制御部11の制御によって該当する品目に対して配膳済フラグが付与されて、次のステップS106において、対応する注文品目に済マーク123dが付された注文履歴一覧が操作・表示部12に表示される(図3(D)参照)。
【0045】
そして、ステップS107において、注文履歴一覧の全ての品目に済マークが表示されていない場合にはステップS103以降の処理に戻り、注文履歴一覧の全ての品目に済マークが表示されている場合には、図3(D)に示す精算ボタン122dがタッチされると、ステップS108において、制御部11の制御によって配膳済の注文品目の精算要求が通信制御部13を介してレジ端末装置40へ送信される。
【0046】
精算要求を受信したレジ端末装置40では、ステップS401において、精算要求とともに受信した注文データに基づいて会計処理を行い、会計処理結果(レシート)を出力する。なお、客席端末装置10に印刷機能が備わっている場合には、会計処理結果を客席端末装置10へ送信し、客席端末装置10側でレシートを出力するようにしてもよい。
【0047】
以上説明したように、本発明に係るオーダリングシステムによれば、顧客が注文した品目について顧客に提供済の品目と未提供の品目とを判別可能な態様で表示するため、料理の注文を行った客は、複数の注文を行った場合であっても注文した料理の中でどの料理がまだ来ていないのか容易に把握することができる。また、顧客が注文した品目の合計金額を常に表示するため、注文に応じて現在の支払い金額を容易に把握することができるので、顧客にとっての利便性がさらに向上する。
【0048】
なお、上記実施例において、顧客に提供済の品目と未提供の品目とを判別可能な態様で表示する際に、顧客に提供済の品目に対して済マーク123dを表示する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、提供済の品目と未提供の品目を異なる配色で表示させたり、未提供の品目のみを点滅させて表示させたり、未提供の品目のみを表示させてもよい。
また、上記実施例においては、店員端末からの操作によって顧客の注文した品目が顧客に提供されたことをチェックする場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、図6に示すように、回転寿司店などにおいて、カウンタータイプのテーブルの各席61に備え付けられている顧客端末装置10から注文された寿司を載せた皿62がコンベア63上に載せられて客席近くを巡回搬送される場合には、顧客が注文した好みの寿司の皿を取ったことを、コンベア63の上方の所定位置に設けられたカメラ64によって撮影してもよい。
【0049】
ここで、カメラ64の設置位置は、カメラの視野の及び範囲であって、各席61の顧客が所望の皿62をコンベア63から取り除かれたことを撮影することができる範囲であればよく、好ましくは、各席61と同じ等間隔で設けられているのがよい。
【0050】
カメラ64によって撮影された画像データは、画像処理装置65に入力された画像処理が行われ、画像処理によって所定の皿62がコンベア63から取り除かれたと判定されると、画像処理装置65と無線LANなどを介して接続された顧客端末装置10は、画像処理装置65からの判定信号に基づいて、取り除かれた皿62に対応する顧客注文に対する提供(配膳)が終了したものとして配膳済フラグを立てる。
【0051】
なお、顧客が誤って注文していない皿62を取ってしまった場合にも、顧客がその皿62をコンベア63に戻したことをカメラ64で撮影し、画像処理装置65における画像処理によって誤って取り除かれた皿62がコンベア63に戻されたと判定することによって、誤った配膳済処理をクリアすることができる。
【符号の説明】
【0052】
1・・・・・オーダリングシステム
2・・・・・通信回線(LAN)
10・・・・客席端末装置
11・・・・制御部
12・・・・操作・表示部
13・・・・通信制御部
14・・・・記憶部
15・・・・電源制御部
20・・・・厨房端末装置
30・・・・店員端末装置
40・・・・レジ端末装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段からの操作入力によって顧客の注文した品目を表示する表示手段と、
前記顧客の注文した品目のうち、顧客に提供された品目の情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した情報に基づいて、顧客に提供済の品目と未提供の品目とを判別可能な態様で前記表示手段に表示するように制御する表示制御手段と、を備えたことを特徴とする顧客端末装置。
【請求項2】
前記表示手段は、顧客が注文した品目の合計金額を表示することを特徴とする請求項1に記載の顧客端末装置。
【請求項3】
顧客の注文を受け付ける顧客端末装置と、店員が携行して顧客の注文した品目を表示する店員端末装置と、を備えるオーダリングシステムであって、
前記顧客端末装置は、顧客からの操作入力を受け付ける第1の入力手段と、前記入力手段からの操作入力によって顧客の注文した品目を表示する第1の表示手段と、前記顧客の注文した品目に関する情報を前記店員端末装置に送信する送信第1の手段と、前記顧客の注文した品目のうち、顧客に提供された品目の情報を前記店員端末装置から受信する第1の受信手段と、前記受信手段によって受信した情報に基づいて、顧客に提供済の品目と未提供の品目とを判別可能な態様で前記表示手段に表示するように制御する表示制御手段と、
を備え、
前記店員端末装置は、前記顧客端末装置から前記顧客の注文した品目に関する情報を受信する第2の受信手段と、前記受信手段によって受信した情報に基づいて、前記顧客の注文した品目を一覧表示する第2の表示手段と、前記表示手段に表示された品目一覧の中から前記顧客に提供された品目を指定する第2の入力手段と、前記入力手段によって指定された品目の情報を前記顧客端末装置に送信する第2の送信手段と、を備えたことを特徴とするオーダリングシステム。
【請求項4】
前記第1の表示手段は、顧客が注文した品目の合計金額を表示することを特徴とする請求項3に記載のオーダリングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−76346(P2011−76346A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−226807(P2009−226807)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】